JP2010202039A - 車両用グローブボックス構造 - Google Patents

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Satoru Sato
哲 佐藤
Tomonori Hayashi
知範 林
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Abstract

【課題】収納物が開口から出るのを抑制しながら出し入れし難くなるのを抑制することが可能な車両用グローブボックス構造を得る。
【解決手段】開口2の下縁2aに沿って略上方に向けて突出する立壁部7を設け、この立壁部7の車幅方向一方側の高さh2を車幅方向他方側の高さh1より高くしてある。すなわち、立壁部7の高さを車幅方向一方側で高くすることで収納物Sが開口2から出るのを抑制する(収納物Sの保持性を高める)ことができるとともに、車幅方向他方側では高さを低くすることで収納物Sを出し入れし難くなるのを抑制する(収納室Rに対するアクセス性を高める)ことができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用グローブボックス構造に関する。
従来の車両用グローブボックスとして、収納室の底面上にトレイを設けたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−271741号公報
しかしながら、かかる従来の車両用グローブボックス構造では、収納物が開口から出るのを抑制するためにトレイの周壁の高さを高くすると、収納物を出し入れし難くなってしまう。
そこで、本発明は、収納物が開口から出るのを抑制しながら出し入れし難くなるのを抑制することが可能な車両用グローブボックス構造を得ることを目的とする。
本発明にあっては、車両用グローブボックス構造において、開口の下縁に沿って略上方に向けて突出する立壁部を設け、当該立壁部の車幅方向一方側の高さを車幅方向他方側の高さより高くしたことを最も主要な特徴とする。
本発明によれば、立壁部の高さを車幅方向一方側で高くすることで収納物が開口から出るのを抑制することができるとともに、車幅方向一方側で低くすることで収納物を出し入れし難くなるのを抑制することができる。
図1は、本発明の一実施形態にかかる車両用グローブボックス構造のリッドを開いて斜め上方から見た斜視図である。 図2は、本発明の一実施形態にかかる車両用グローブボックス構造の正面図(後方から見た図)である。 図3は、図2のIII−III断面図である。 図4は、図2のIV−IV断面図である。 図5は、図2のV−V断面図である。 図6は、図2のVI−VI断面図である。
以下、本発明の一実施形態にかかる車両用グローブボックス構造について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本実施形態では、車両用グローブボックス構造を、左ハンドル車の助手席の前方に配置した場合について例示する。なお、各図中、車両上方をUP、車両前方をFR、車幅方向外側をWOで示す。
グローブボックス(車両用グローブボックス構造)1は、後方に開口する収納室Rが形成されたケース状の収納部3と、車体に固定された部材(例えば収納部3またはインストルメントパネル5)に回動可能に支持されて収納室Rの後方側の開口2を覆う上開き可能なリッド4と、を備えている。なお、このグローブボックス1は、車幅方向中央より右舷側に配置されており、図1および図2の左側が車幅方向中央側、右側が車幅方向外側となっている。
収納部3は、天壁31、底壁32、奥壁33、および車幅方向両側の側壁34,35を有しており、後方に向けて開放されるとともに前方に向けて凹設された略直方体状の箱形状に形成されている。また、開口2の左右の側方には、側壁34,35の後端側を左右方向に折曲して取付片部36,37を設けてある。そして、図3,図4等に示すように、インストルメントパネル5の開口51に収納部3を嵌め込み、取付片部36,37をインストルメントパネル5に結合するようになっている。
リッド4は、閉時に開口2ならびに取付片部36,37を全体的に後方から覆う大きさに形成されている。また、このリッド4は、車幅方向両端部に、車幅方向中央側に配置された第一のアーム部41と、車幅方向外側に配置された第二のアーム部42と、を有している。これら一対のアーム部41,42は、図1に示すように、取付片部36,37にそれぞれ形成された開口36a,37aに挿入され、それぞれ近傍の側壁34,35に対して車幅方向外側となる位置で、当該側壁34,35または収納部3のその他の部分に、共通の回動軸心Ax回りに回動可能に支持されている。共通シャフト43の中心軸としての回動軸心Axは、収納部3の下部に設定されており、リッド4は、図3に示すように、開口2を覆う閉塞位置Pcから下方かつ後方の開口位置Poに向けて同図の時計回り方向に回動し、開口2を上開きする(上側に向けて開放する)ようになっている。
また、取付片部36,37の裏側部分はステアリングメンバ6から突出される取付ブラケット61,62(図3,図4参照)に結合されている。すなわち、収納部3の取付片部36,37は、インストルメントパネル5およびステアリングメンバ6の双方に結合されている。
ここで、本実施形態では、図2に示すように、開口2の下縁2aに沿って略上方に向けて突出する立壁部7を設けてある。立壁部7は、本実施形態では、収納部3の一部として設けてあるが、インストルメントパネル5の一部、あるいはそれらの組み合わせとして構成することが可能である。
そして、この立壁部7の車幅方向一方側(本実施形態では車幅方向外側、図2の右側、図6)の高さh2を車幅方向他方側(本実施形態では車幅方向中央側、図2の左側、図5)の高さh1より高くしてある。また、立壁部7の上縁7aは、車幅方向に沿って緩やかに傾斜させ、これに併せて、リッド4の下縁4aも緩やかに傾斜させてある。
また、立壁部7の高さが高い側、すなわち車幅方向外側(図2の右側)の第二のアーム部42のその回動軸心Axに対する径方向の大きさr2を、立壁部7の高さが低い側、すなわち車幅方向中央側(図2の左側)の第一のアーム部41のその回動軸心Axに対する径方向の大きさr1より、大きくしてある。
また、このような立壁部7の上縁7aおよびリッド4の下縁4aの形状により、図1に示すように、リッド4を開いた際には、リッド4の下縁4aと立壁部7の上縁7aとの間に、第二のアーム部42を配置した車幅方向外側に向かうほど前後に幅広となる隙間δが生じてしまう。そこで、この隙間δからの収納物Sが落下するのを抑制するため、本実施形態では、図1に示すように、リッド4の収納室Rの内面となる裏面44の下部44aと、立壁部7の収納室Rの内面となる裏面71の上部71aとの間で、可撓性のシート部材8を架設してある。シート部材8は、裏面44,71に接着等によって固着され、リッド4の開閉動作に支障を来さない柔軟な素材とするのが好ましい。
以上、説明したように、本実施形態では、立壁部7の車幅方向一方側の高さh2を車幅方向他方側(本実施形態では車幅方向外側、図2の右側)の高さh1より高くしてある。このため、立壁部7の高さを車幅方向一方側で高くすることで収納物Sが開口2から出るのを抑制する(収納物Sの保持性を高める)ことができるとともに、車幅方向他方側では高さを低くすることで収納物Sを出し入れし難くなるのを抑制する(収納室Rに対するアクセス性を高める)ことができる。また、かかる構成では、高さの低い側では、収納室R内の視認性を高めることも可能となる。
また、本実施形態では、立壁部7の車幅方向外側の高さh2を車幅方向中央側の高さh1より高くしてある。このため、車幅方向中央より車幅方向一方側(例えば助手席前方)にあるグローブボックス1に対して、他方側(例えば運転席側)からの収納室Rの内部の視認性を向上させやすくなるとともに、当該他方側からの収納室Rへのアクセス性を向上させやすくなって、便利である。
また、本実施形態では、立壁部7の上縁7aを車幅方向に沿って傾斜させた。よって、段差状に形成した場合に比べて収納物Sを出し入れする際に立壁部7に引っかかるのを抑制して、収納室Rに対するより円滑な収納物Sの出し入れが可能となる。
また、本実施形態では、リッド4の収納室Rの内面となる裏面44の下部44aと、立壁部7の収納室Rの内面となる裏面71の上部71aとの間で、可撓性のシート部材8を架設した。よって、リッド4を開いて収納物Sを出し入れする際に、リッド4の下縁4aと立壁部7の上縁7aとの間に形成される隙間δから収納物Sが落下するのを抑制することができる。また、リッド4を開いた際の美観を向上させやすくなる。
また、本実施形態では、立壁部7の高さが高い側、すなわち車幅方向外側の第二のアーム部42のその回動軸心Axに対する径方向の大きさr2を、立壁部7の高さが低い側、すなわち車幅方向中央側の第一のアーム部41のその回動軸心Axに対する径方向の大きさr1より、大きくしてある。このため、車幅方向一方側および他方側のうち視認性およびアクセス性の高い側(本実施形態では車幅方向中央側)で、第一のアーム部41によって視認性およびアクセス性が阻害されるのを抑制することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されず、種々の変形が可能である。例えば、本発明にかかる車両用グローブボックス構造は、右ハンドル車用として実施することも可能であるし、細部の形状も上記実施形態には限定されない。
1 グローブボックス(車両用グローブボックス構造)
2 開口
2a (開口の)下縁
3 収納部(車体に固定された部材)
4 リッド
4a (リッドの)下縁
41 第一のアーム部(アーム部)
42 第二のアーム部(アーム部)
44 (リッドの)裏面(収納室の内面となる面)
44a 下部
7 立壁部
7a (立壁部の)上縁
71 (立壁部の)裏面(収納室の内面となる面)
71a 上部
8 シート部材
Ax 回動軸心
R 収納室
h1,h2 高さ
r1,r2 径方向の大きさ

Claims (5)

  1. 後方に開口する収納室が形成された収納部と、車体に固定された部材に回動可能に支持されて前記収納室の後方側の開口を覆う上開き可能なリッドと、を備えた車両用グローブボックス構造において、
    前記開口の下縁に沿って略上方に向けて突出する立壁部を設け、当該立壁部の車幅方向一方側の高さを車幅方向他方側の高さより高くしたことを特徴とする車両用グローブボックス構造。
  2. 前記立壁部の車幅方向外側の高さを車幅方向中央側の高さより高くしたことを特徴とする請求項1に記載の車両用グローブボックス構造。
  3. 前記立壁部の上縁を車幅方向に略沿って傾斜させたことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用グローブボックス構造。
  4. 前記リッドの前記収納室の内面となる面の下部と、前記立壁部の前記収納室の内面となる面の上部との間に、可撓性のシート部材を架設したことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか一つに記載の車両用グローブボックス構造。
  5. 前記リッドは、その車幅方向両側に設けられて前記車体に固定された部材に略同心で回動可能に支持される一対のアーム部を有し、
    前記一対のアーム部のうち、前記立壁部の高さが高い側のアーム部のその回動軸心に対する径方向の大きさを、前記立壁部の高さが低い側のアーム部のその回動軸心に対する径方向の大きさより、大きくしたことを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一つに記載の車両用グローブボックス構造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014004890A (ja) * 2012-06-22 2014-01-16 Toyota Motor Corp 車両用収納部構造
JP2014043188A (ja) * 2012-08-28 2014-03-13 Honda Motor Co Ltd 鞍乗り型車両の収納構造

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