JP2010196042A - 高度に柔軟なゲル状組成物およびその用途 - Google Patents

高度に柔軟なゲル状組成物およびその用途 Download PDF

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Abstract

【課題】よりソフトな質感を有し、脆さが改善され、なおかつ、製造工程において容易に発泡させることができ、広い温度範囲で柔軟性を有する発泡物をも得ることが出来るゲル状組成物、さらには500Hz付近の低周波領域での吸音特性が優れたゲル状組成物を提供する。
【解決手段】 直鎖状ポリマーと、階層的分岐構造を有するポリマーと、溶媒及び/又は可塑剤を含み、前記直鎖状ポリマーが架橋されていることを特徴とするゲル状組成物であり、好ましくは、さらに、階層的分岐構造を有するポリマーも架橋されているゲル状組成物であり、また好ましくは、階層的分岐構造を有するポリマーが、直鎖状ポリマー100質量部に対し、5〜100質量部の割合で含まれるものである。
【選択図】 なし

Description

本発明は、高度に柔軟性を有するゲル状組成物及びその用途に関する。
ゲルは、三次元架橋高分子と溶媒及び/又は可塑剤からなり、柔軟な手触りを持つ、いわゆるソフトマテリアルとして知られている。しかし、脆さ(より具体的には、引っ張り、及びせん断に対して脆弱である)という欠点を有し、ゴムやエラストマーなどと競合するような柔軟性を求められる用途(例えば、制振材、ダンパー、体圧分散パッド、衝撃吸収材)などへの応用例は極めて限られていた。さらには、ゲルの発泡特性を活かして吸音素材として用いられる場合にも応用例は極めて限られていた。
一方、吸音、体圧分散、断熱などの用途に用いられる素材として、ウレタンなどの有機素材、あるいはアルミナなどの無機素材の発泡物が良く知られている。しかし、これらの発泡物は、柔軟性の面で充分ではない、あるいは、柔軟性の度合いが温度変化により大きく変わってしまうなどの不都合があった。さらには、発泡物の吸音素材として用いられる場合でも、吸音可能な範囲が概ね1kHz以上に限られるなどの制約があった。
ところで、階層的分岐構造を有するポリマーとして知られるデンドリマーやハイパーブランチポリマーは、その機能性を活かす用途として、デンドリマーミセルとして薬物送達などの医療用途(例えば、非特許文献1参照)、製紙用添加剤(例えば、非特許文献2参照)などが知られているが、単独の成型物は脆く、樹脂やフィルムといった工業用途への応用は未だなされていない。また、デンドリマーやハイパーブランチポリマーそのものを架橋し溶媒で膨潤させたゲルとして利用する提案(例えば、特許文献1参照)もなされてはいるが、その用途はやはり薬物送達の用途であり、形成されたゲルの柔軟性については述べられていない。
また、多分岐構造を有する「ムカデ型ポリマー」から得られる架橋エラストマーが、高度に柔軟性を有することが報告されているが(例えば、非特許文献3参照)、このポリマーは、主鎖から短い側鎖が無数に伸びているタイプのポリマーであり、デンドリマーやハイパーブランチポリマーのような階層的分岐構造を有するポリマーとは、分類を異にする素材であるし、このポリマーが添加剤として、他のポリマーからなる架橋体に混合された場合についての報告は見当たらない。
このように、階層的分岐構造を有するポリマーが、溶媒及び/又は可塑剤を含む直鎖状ポリマー中に存在することで、柔軟特性や吸音特性等の向上に寄与する例は今までに知られていない。
特開2008−100941号公報
日レ医誌 第27巻 第2号 p.71(2006) 紙パ技協誌 第62巻 第9号 p.1112(2008) 化学と工業 第55巻 第11号 p.1246(2002)
本発明は、上記従来技術に鑑み、よりソフトな質感を有し、脆さが改善され、なおかつ、製造工程において容易に発泡させることができ、広い温度範囲で柔軟性を有する発泡物をも得ることが出来るゲル状組成物、さらには500Hz付近の低周波領域での吸音特性が優れたゲル状組成物を提供することを目的とする。すなわち、従来のゲルの欠点を回避し、特長を生かしたまま、ゴム、エラストマーのみならず、発泡素材の持つ特長をも併せ持つ、ゲル状組成物の構成及びその作製方法並びにそれを用いる各種用途を開示するものである。
本発明者は、鋭意検討の結果、通常の溶媒及び/又は可塑剤を含む直鎖状ポリマーの3次元架橋体からなるゲルに、他の構成成分として階層的分岐構造を有するポリマーを含有してなるゲルが、上記特長を併せ持つ優れたゲル及び発泡ゲルとなることを突き止め、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(13)を要旨とするものである。
(1)直鎖状ポリマーと、階層的分岐構造を有するポリマーと、溶媒及び/又は可塑剤を含み、前記直鎖状ポリマーが架橋されていることを特徴とするゲル状組成物。
(2)さらに、階層的分岐構造を有するポリマーが架橋されている(1)記載のゲル状組成物。
(3)階層的分岐構造を有するポリマーが、直鎖状ポリマー100質量部に対し、5〜100質量部の割合で含まれる(1)又は(2)記載のゲル状組成物。
(4)直鎖状ポリマーが、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリグリコール酸、ポリアクリル酸、セルロース、アミロース、キチン、キトサン、寒天、ポリデキストロース、アルギン酸、グアーガム、アラビアガム、コラーゲン、エラスチン、ゼラチン、フィブロイン及びこれらのポリマーの側鎖化学変性物からなる群より選ばれる少なくとも1種である(1)〜(3)のいずれかに記載のゲル状組成物。
(5)階層的分岐構造を有するポリマーが、高度分岐環状デキストリン、ポリエチレンイミン、多分岐型ポリグリシドール及びグリコーゲンからなる群より選ばれる少なくとも1種である(1)〜(4)のいずれかに記載のゲル状組成物。
(6)組成物の内部及び/又は表面に気泡を有している(1)〜(5)のいずれかに記載のゲル状組成物。
(7)デュロメータータイプOO硬度計での表面硬度が50以下であり、かつ、接触インピーダンス法によるヤング率が200kPa以下であり、かつJIS K 6251に基づく引張り試験において、20℃での引張強度が、0.5MPa以上である(1)〜(5)のいずれかに記載のゲル状組成物。
(8)デュロメータータイプOO硬度計での表面硬度が20以下であり、かつ、接触インピーダンス法によるヤング率が200kPa以下であり、かつJIS K 6251に基づく引張り試験において、20℃での引張強度が、0.5MPa以上である(6)記載のゲル状組成物。
(9)(1)〜(8)のいずれかに記載のゲル状組成物からなることを特徴とする吸音材。
(10)JIS A 1405に準じた垂直入射吸音率により測定した500Hzの吸音率が0.4以上であることを特徴とする(9)記載の吸音材。
(11)(1)〜(8)のいずれかに記載のゲル状組成物からなることを特徴とする制振材。
(12)(1)〜(8)のいずれかに記載のゲル状組成物からなることを特徴とする調湿材又はデシカント材。
(13)(1)〜(8)のいずれかに記載のゲル状組成物からなることを特徴とする衝撃吸収材又は緩衝材。
本発明によれば、柔軟性に富み、脆さの改善されたゲル状組成物を容易に得ることができる。さらに特に低周波領域での吸音特性の改善された発泡ゲル状組成物を容易に得ることができる。本発明のゲル状組成物は、従来のゲル素材では難しかった、制振材、吸音材、衝撃吸収材、調湿材など耐久性を要する用途や例えば自動車、建材などの500Hz付近の低周波領域での良好な吸音特性を要する用途に対して、特に好適に用いることができる。
以下に本発明のゲル状組成物を構成する成分、製法、用途等について、より詳細に説明する。
本発明のゲル状組成物は、第一の必須成分として直鎖状ポリマーを含んでおり、この直鎖状ポリマーはゲル状組成物中で3次元的に架橋された状態で存在している。そのような直鎖状ポリマーとしては、ゲル状組成物中で架橋されるものである限り、親水性、疎水性、天然由来、化学合成など由来や性状を問わず利用できる。
親水性の直鎖状ポリマーの具体例としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリグリコール酸、ポリビニリピロリドンなどの合成高分子、セルロース、アミロース、キチン、キトサン、寒天、ポリデキストロース、アルギン酸、グアーガム、アラビアガムなどの多糖類及びそれらの側鎖化学変性物、コラーゲン、エラスチン、ゼラチン、フィブロインなどのたんぱく質類などの天然高分子及びその誘導体などが挙げられる。
本発明における親水性の直鎖状ポリマーの中でも、特にポリビニルアルコールは、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、ホウ素などの配位化合物との配位結合法、凍結融解法、放射線架橋法などの簡便な架橋法を用いることで、本発明のゲル状組成物を得ることができ、また得られる脆さ改善効果、柔軟性向上効果、吸音特性の向上効果などが非常に高く、さらに前記効果とコストのバランスが非常に良いため、好適に用いることができる。
この場合、架橋後のゲルの力学的強度の面から、数平均重合度が500以上のポリビニルアルコールを用いることが好ましい。
疎水性の直鎖状ポリマーの具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンなどのポリオレフィン誘導体、ポリエステル、ポリアミドなどの重縮合系ポリマー、ポリウレタン、ポリウレアなどの付加縮合系ポリマー、さらには、ポリジメチルシロキサンなどの、炭素原子以外の原子を骨格に含むポリマーなどが挙げられる。また、特殊な例としては、サリチル酸ナトリウムと、臭化セチルトリメチルアンモニウムとからなるひも状ミセルなどの直鎖状超分子ポリマーから構成されるゲルも好適に用いることができる。
上記の直鎖状ポリマーは、本発明のゲル状組成物中で架橋されマクロスケールではゲルを形成している必要がある。架橋の方法としては、物理的、あるいは化学的又はトポロジカル的な方法が挙げられ、採用する直鎖状ポリマーに適した方法を、適宜選択することができる。直鎖状ポリマーがポリビニルアルコールである場合を例示すれば、凍結融解を繰り返すことにより、水酸基間に水素結合による架橋構造をもたらすことができ、物理ゲルを形成することができ、また、二官能性エポキシ基を有するエチレングリコールジグリシジルエーテルのような化学架橋剤で架橋し、化学ゲルを形成することもでき、さらに、ある種のチタンキレート剤、たとえば、チタンラクテートのような化合物で、配位結合架橋ゲルを形成することもできる。さらに化学物質としての架橋剤の添加なしに、放射線や、高圧プラズマなどの高エネルギー線を照射することで、ラジカルなどの化学的活性種を発生させ、これを用いて架橋反応を進行させる手段もある。これらは、いずれも、本発明において好適に用いることができる。
本発明のゲル状組成物は、第二の必須成分として階層的分岐構造を有するポリマーを含むことを特徴とする。ここで言う、階層的分岐構造を有するポリマーとは、一般にデンドリマーやハイパーブランチポリマーと呼ばれる階層的分岐構造を有する高分子の一群を指し、具体的には、高度分岐環状デキストリン、ポリエチレンイミン、多分岐型ポリグリシドール、グリコーゲンなどが好適な例である。
本発明においては、階層的分岐構造を有するポリマーを含有することで、ゲル状組成物の柔軟性、脆さ、吸音特性等の諸物性値が改善されるため、従来のゲル素材では難しかった、制振材など耐久性を要する用途や低周波領域での良好な吸音特性を要する用途に対して、特に好適に用いることができる。
本発明における階層的分岐構造を有するポリマーは、前記の構造を有する限り、得られるゲルの柔軟性等の物性向上効果はほぼ同様であるが、特にゲルを発泡させる必要がある場合においては、その中でも直鎖状ポリマー溶液の発泡性を高める作用の強い高度分岐環状デキストリンが特に好ましい。高度分岐環状デキストリンが発泡性を高める作用が強い理由は明らかではないが、その高度に分岐した構造により、溶液の表面張力を低下させたり、溶液の粘度を低下させたりするため、発泡性能を高めているものと推察される。
本発明のゲル状組成物において、上記階層的分岐構造を有するポリマーは、ゲル状組成物中に、未架橋状態のままで存在してもよく、架橋された状態で存在しても良い。
本発明のゲル状組成物において、階層的分岐構造を有するポリマーの含有量は限定されないが、直鎖状ポリマー100質量部に対して、5〜100質量部の割合で含まれていることが好ましく、5〜50質量部の範囲で含まれていることがより好ましい。階層的分岐構造を有するポリマーの含有量を、本発明のゲル状組成物の用途に合わせて調整することで、後述するように発泡倍率、引張強度、吸音性能等の諸物性を調整することが可能となる。
本発明において、階層的分岐構造を有するポリマーを添加することにより、柔軟性、脆さ、吸音特性等の諸物性値が改善される理由は明らかではないが、架橋された直鎖状ポリマー中に階層的分岐構造を有するポリマーが架橋又は非架橋の状態で存在することで、溶媒及び/又は可塑剤を保持しながら前記架橋ネットワークが補強されるため、目的とする効果が得られるものと推察される。
本発明においては、階層的分岐構造を有するポリマーを共存させることによって、架橋前のポリマー混合液の発泡性が高まる場合がある。この現象を利用して、架橋前の状態で混合液を高圧ホモジナイザーやハンドミキサー等で強く攪拌させることで、容易に泡立たせることができる。その後、泡立てた状態で架橋反応を行なうことにより、ゲル状組成物の内部及び/又は表面に気泡を有する発泡ゲルを容易に得ることができる。
このように組成物の内部及び/又は表面に気泡を有するゲル状組成物は、同一組成の非発泡ゲルに比べ、さらに柔軟性が増し、表面硬度が低下することから、変形追随性が求められる用途において、より好適に用いることが出来る。さらには、この発泡状態を活かして、吸音性能が求められる用途、特に500Hz付近の低周波領域の吸音ニーズがある分野において、より好適に用いることができる。
この場合、発泡倍率に特に制限はないが、あまりにも発泡倍率が低いと、発泡させたことによる柔軟性向上、表面硬度の低下効果が見られ難く、また、高すぎると、引張強度の低下を招き、得るのが難しくなる。単に吸水に用いるなど、引張強度の低下が問題にならない用途であれば特に問題とならないが、引張強度がある程度必要な用途での好適な発泡倍率は、1.5倍以上5倍以下が好ましく、より好ましくは1.5倍以上4倍以下であり、いっそう好ましくは、1.5倍以上3倍以下である。
また、特に良好な吸音特性が必要な用途に用いる場合においても、上記発泡倍率は、1.5倍以上5倍以下が好ましく、より好ましくは1.5倍以上4倍以下であり、いっそう好ましくは、1.5倍以上3倍以下である。発泡倍率が1.5倍以上4倍以下の範囲であれば、特に吸音効果と実用上の取扱い易さとのバランスが取れて好ましい。
なお、本発明における発泡倍率とは、非発泡状態からの容積(密度)変化から算出される。
本発明におけるJIS A 1405に準じた垂直入射吸音率により測定した500Hzの吸音率は、0.4以上1.0未満であることが好ましく、さらに好ましくは0.5以上0.9以下であり、いっそう好ましくは0.6以上0.8以下である。上記の吸音率を0.4以上とすることで、例えば自動車、建材などの500Hz付近の低周波領域での良好な吸音特性を要する用途に対して、特に好適に用いることができる。
なお、本発明におけるJIS A 1405に準じた垂直入射吸音率により測定した500Hzの吸音率は、10mm厚のゲル状組成物をサンプルとして用いる。
本発明におけるゲル状組成物において、500Hz付近の低周波領域の吸音性能が向上する理由は明らかではないが、組成物の内部及び/又は表面に存在する気泡の数、直径、分散の均一度、ゲル状組成物の柔軟性等との相乗効果による吸音減衰によるものと推察される。
本発明のゲル状組成物は、第三の必須成分として、溶媒及び/又は可塑剤を含んでいる。本発明の溶媒及び可塑剤は、直鎖状ポリマーを膨潤させることのできるものであれば、特に限定されず、ゲル状組成物の用途により適宜選択されが、直鎖状ポリマーと階層的分岐構造を有するポリマーを溶液状態で混合することができるように、直鎖状ポリマーと階層的分岐構造を有するポリマーとをともに溶解し得る溶媒を選択することがより好ましい。例えば、溶媒としては、水、ケロシン、動植物性油、シリコーンオイルが好適に用いられ、可塑剤としては、多価アルコール、イオン性液体が好適に用いられる。
この場合、溶媒として水を用いた場合及び/又は可塑剤として多価アルコール若しくはイオン性液体を用いた場合は、親水性ゲルが得られ、溶媒として、ケロシン、動植物性油、又はシリコーンオイルなどの疎水性溶媒を選択すればオルガノゲルが得られる。具体的には、例えば、直鎖状ポリマーであるポリビニルアルコールに対しては、溶媒として水のみを用いる場合(特にヒドロゲルと呼ばれる)、可塑剤として多価アルコールのみを用いる場合、又は水と多価アルコールの混合溶媒を用いる場合のいずれもが好適なゲルとなる。
これら溶媒及び可塑剤は、ゲル化前の高分子の溶媒として予め存在させておくこともでき、ゲル化後に含浸させてもよい。
本発明で用いる溶媒又は可塑剤は、ゲルを使用する環境において、蒸気圧が0.01MPa以下の、揮発性の低い状態となるように、かつ凍結しないように選択あるいは組み合わせることが、溶媒あるいは可塑剤の蒸発によるゲルの物性変化を防ぐためには好ましい。たとえば、ポリビニルアルコールを架橋させて得られるゲルを、0℃〜50℃の範囲で使用することを想定する場合であれば、溶媒及び可塑剤は水のみではなく、例えばグリセリンを50質量%以上含む水/グリセリン混合物とすることが好ましい。
本発明で用いる溶媒又は可塑剤の含有量は、特に限定されないが、直鎖状ポリマー100質量部に対して、合計50〜1000質量部の割合で含まれていることが好ましく、100〜600質量部の範囲で含まれていることがより好ましい。溶媒又は可塑剤の含有量を、本発明のゲル状組成物の用途に合わせて調整することで、後述するように発泡倍率、引張強度、吸音性能等の諸物性を調整することが可能となる。
本発明のゲル状組成物を成形物として用いる際は、溶媒ないし可塑剤の漏出を防ぐため、必要に応じ適当な方法で表面をコーティングしてもよい。コーティングに好適に用いることのできる物質としては、化学的に活性の高い官能基を有する高分子物質が挙げられ、例えば、乾燥後の被膜の力学的強度が高く、耐水性などの耐溶媒性に優れる、シラノール基変性ポリビニルアルコール水溶液を好適に用いることができる。なお、コーティングは、水など適当な溶媒に溶解し、本発明により得られたゲル状組成物からなる成形物表面に、塗布や噴霧などの公知の方法で付与した後、乾燥させることで完遂される。成形方法としては、例えば、型枠などの中で本発明のゲル状組成物を得るための架橋反応を行なう方法や、得られたゲル状組成物を抜き型でくりぬいたり裁断などの方法で切り出したりする方法が挙げられる。
本発明のゲル状組成物には、本発明の主旨を損なわない範囲で、他に添加剤を加えることができる。たとえば、力学的強度のさらなる向上を目的として、シリカ粒子、カオリン、タルク、層状ケイ酸塩などの無機フィラーを添加する、防腐性、耐光性、耐候性、酸化安定性の向上を目的として、パラベンなどの防腐剤、ヒンダードアミン系などの耐候剤、アスコルビン酸などの酸化防止剤などを添加することができる。これらは、架橋反応前の溶液に添加することもできるし、架橋後のゲルに浸透や注入などの方法で添加してもよい。
次に、本発明のゲル状組成物の製造方法について説明する。
まず、直鎖状ポリマーと階層的分岐構造を有するポリマーと溶媒及び/又は可塑剤とを予めよく混合する。混合は、攪拌機、スターラー、ミキサーなどが好適に用いられる。
ここで、非発泡ゲルを作成する場合には、上記の混合液をスターラーなどにより攪拌後、真空脱泡などの方法で脱泡処理を行ない、その後後述するゲル化反応を行うことで、非発泡ゲル状組成物を得ることができる。
発泡ゲルを作成する場合には、上記の混合液を高圧ホモジナイザー、ハンドミキサーなどの発泡装置を用いて発泡処理を行ない、その後後述するゲル化反応を行うことで、発泡ゲル状組成物を得ることができる。
架橋剤を用いてゲル状組成物を得る場合においては、架橋剤は、上記の混合処理を行なう前に添加してもよいし、上記混合処理後に添加して、再度攪拌を行なってもよい。架橋反応が迅速に進行し、系全体に架橋剤がいきわたる前に架橋反応が進行してしまうような場合は、上記混合処理を終えた後、攪拌を行いながら架橋剤を添加することが好ましい。
本発明におけるゲル状組成物においては、架橋反応により直鎖状ポリマーをゲル化させることが必要であるが、例えば直鎖状ポリマーとしてポリビニルアルコールを用いる場合は、ゲル化方法として、凍結融解法、放射線照射法、有機金属架橋法が好適に用いられる。
この場合、凍結融解法でPVAゲルを得るには、例えば−20℃から−50℃の凍結させるための温度範囲と、例えば40℃から80℃の融解させるための温度範囲とを交互に3回ほど暴露を繰り返すことでPVAゲル状組成物を得ることができる。放射線照射法でPVAゲルを得るには、例えば、線量0.1kGy以上300kGy以下の範囲放射線を、例えば0.1秒以上100分以下の時間照射することでPVAゲル状組成物を得ることができる。有機金属架橋法にてPVAゲルを得るには、例えば、ポリビニルアルコール100質量部に対し、有機金属架橋剤としてチタンラクテートを50質量部以上150質量部以下の範囲で含有し、常温以上100℃以下の温度で10分以上24時間以下反応させることにより本発明のゲル状組成物を得ることができる。
上記で得られたゲル状組成物中の溶媒又は可塑剤は、必要に応じて、含浸などの手段により、他の溶媒又は可塑剤に置換をすることができる。例えば、得られたゲル状組成物の溶媒を他の溶媒に置換したい場合、ゲル状組成物を置換したい溶媒に浸すことにより目的を達成することができる。このとき必要に応じてゲル状組成物を乾燥させてもよい。
以上のようにして得られた本発明のゲル状組成物は、さらに使用状況に応じ、裁断などの手段で成形することもでき、他の部材と接着させて使うこともでき、フィルムや布のようなもので周囲を覆って使用することもできる。
本発明のゲル状組成物のうち、デュロメータータイプOO硬度計での表面硬度が50以下、接触インピーダンス法によるヤング率が200kPa以下、かつJIS K 6251に基づく引張り試験における20℃での引張強度が0.5MPa以上となるものは、この高い柔軟性と適度な物理強度により、制振、圧力分散、衝撃吸収などの各種用途に好適に用いることができる。本発明の組成物の内部及び/又は表面に気泡を有している発泡ゲルのうち、デュロメータータイプOO硬度計での表面硬度が20以下、接触インピーダンス法によるヤング率が200kPa以下、かつJIS K 6251に基づく引張り試験における20℃での引張強度が0.5MPa以上となるものは、さらに極めて高い柔軟性と適度な物理強度により、制振、圧力分散、衝撃吸収のほか、吸音の用途にも好適に用いることが出来る。
以下、実施例を用いて、さらに本発明について詳細を述べるが、本発明の実施の態様は、以下の実施例の範囲に限定されるものではない。
<測定方法>
(1)表面硬度
テクロック社製タイプOOデュロメーターを用い、3mm以上の厚みを持つゲル試料に押し当てたときの指示値を表面硬度とした。異なる3箇所で計3回測定し、その平均値を採用した。
(2)ヤング率
アクシム社の接触インピーダンス法表面分析機器(商品名VENUSTRON)を用い、プローブ押し込み深さを2mm、押し込み速度を2mm/分として、3mm以上の厚みをもつゲルの測定を行なった。異なる3箇所で計3回測定し、その平均値を採用した。
(3)引張試験
ダンベル2号に型取りしたゲル組成物試験片を用い、JIS K 6251に基づく引張試験を行なった。測定装置は、(株)島津製作所製 精密万能試験機オートグラフを用い、測定温度(室温、試料温度共)は、20℃とした。
(4)吸音率
10mm厚のサンプルを作成し、JIS A 1405に準じた垂直入射吸音率により吸音特性の評価を行った。1/3オクターブバンドごとの実測吸音率、1000Hz以下に吸音ピーク周波数が得られるサンプルについては、そのピーク吸音周波数と吸音率を読み取った。
実施例1
ポリビニルアルコール(日本酢ビ・ポバール株式会社製JL−18E、ケン化度約84%、数平均重合度約1800)10gを、精製水に10質量%となるように溶解し、その溶液に、さらに高度分岐環状デキストリン(商品名:クラスターデキストリン(江崎グリコ社製))の25質量%水溶液10g及びグリセリン25gを加え、充分攪拌した後、架橋剤として、チタンラクテート(商品名:オルガチックスTC−310(マツモトファインケミカル社製))10gを添加し攪拌した後、脱泡機で脱泡した。脱泡後の液を、90℃で10時間ゲル化反応を行なうとともに、水を蒸発除去し、グリセリンを溶媒とするやや白濁した半透明ゲルを得た。この半透明ゲルの、表面硬度、ヤング率、引張強度を表1に記載した。
実施例2
階層的分岐構造を有するポリマーとして、ポリエチレンイミンの10質量%水溶液25gを添加した以外は、実施例1と同様にしてやや白濁した半透明ゲルを得た。
実施例3
ポリビニルアルコール、高度分岐環状デキストリン、グリセリン及びチタンラクテートを実施例1と同様にして添加、攪拌した後に、家庭用ハンドミキサー(株式会社ビジュ製 電動式ハンドミキサー)で5分間攪拌し、発泡させた。発泡後の液を、90℃で10時間ゲル化反応を行なうとともに、水を蒸発除去し、グリセリンを溶媒とするやや白濁した半透明ゲルを得た。
実施例4〜7
高度分岐環状デキストリン、グリセリンの添加量を表1のように変更した以外は、実施例3と同様にしてやや白濁した半透明ゲルを得た。
比較例1
階層的分岐構造を有するポリマーである高度分岐環状デキストリンを添加しなかった以外は、実施例1と同様にしてやや白濁した半透明ゲルを得た。
比較例2
高度分岐環状デキストリンの代わりに、階層的分岐構造を有するポリマーに該当しないヒドロキシプロピルセルロースを1.25g添加した以外は、実施例1と同様にしてやや白濁した半透明ゲルを得た。
比較例3
高度分岐環状デキストリンの代わりに、階層的分岐構造を有するポリマーに該当しないヒドロキシプロピルセルロースを1.25g添加した以外は、実施例3と同様にしてやや白濁した半透明ゲルを得た。
表1に実施例1〜7及び比較例1〜3のゲル状組成物の作製条件及び物性値を示す。
実施例1〜2のように、階層構造を有する多分岐ポリマーを添加したゲルでは、無添加のゲル(比較例1)に比べ、ゲルの引張強度低下がほとんどなく、表面硬度やヤング率の低い、制振材や衝撃吸収材に適した、柔軟なゲルが得られた。
一方、比較例2のように、階層構造を有する多分岐ポリマーに該当しないヒドロキシプロピルセルロースを加えたゲルでは、引張強度が低下し、表面硬度やヤング率が高くなったため、制振材や衝撃吸収材には適さない硬くて脆いゲルとなった。
また、実施例3〜7のように、階層的分岐構造を有するポリマーを添加することにより、発泡操作により柔軟性がさらに向上した発泡ゲルを容易に得ることができ、制振材、衝撃吸収材のみならず、吸音材としての適用性が高いものとなった。
一方、比較例3のように、階層的分岐構造を有するポリマーに該当しないヒドロキシプロピルセルロースを加えた発泡ゲルは、発泡構造が不安定で発泡倍率も低くなり、セル径も不揃いで、柔軟性の低下も見られることから、実施例3の発泡ゲルに比べ、制振材、衝撃吸収材、吸音材等の用途への適応性が低いものとなった。
次に、得られた発泡ゲルの吸音特性の評価を行った。
実施例3〜7、比較例3により得られた発泡ゲル及び市販の吸音用固わた(ポリエステル長繊維ウエブを低融点ポリエステル短繊維で固着させた構造のもの)の計7点のサンプルをそれぞれ10mm厚のサンプルとし、前記の測定方法にて評価を行った。
上記のように実施例3〜7で得られた発泡ゲルは、500Hzという低周波領域においても吸音率0.4以上という、高い吸音特性が示されたが、比較例3で得られた発泡ゲルは、吸音ピーク周波数が700〜800Hz程度に移行し、その領域での最大の吸音率は0.3程度と充分ではなかった。
実施例3〜6の検討から、階層構造を有する多分岐ポリマーの添加量の増大に伴い、発泡性が高まり、得られるゲルの発泡倍率が高くなってゆくが、それに応じ、吸音率も高くなっていく反面、表1のように、引張強度は若干低下していくため、実施の態様に応じ、吸音率と強度を勘案し、階層構造を有する多分岐ポリマーの添加量を調整することが好ましいことがわかる。
また、可塑剤の添加量を400質量部に増やした実施例7では、250質量部を添加した実施例3に比べ、発泡倍率及びピーク吸音率に変化はほとんど無かったが、吸音ピーク周波数は500Hzから420Hzへとシフトし、より低周波領域での吸音特性が向上した。このように、可塑剤の添加量調整による、柔軟性、ピーク吸音周波数の調整も可能であることが明らかとなった。
一方、市販の固わた状吸音材では、1kHz以上の高周波領域では、吸音率が、0.6程度以上と高い吸音率になるが、500Hz付近など、低周波領域では、吸音率が0.1以下であり、低周波領域での吸音特性は充分ではないことがわかった。以上の様に、本実施例で示される発泡ゲルは、低周波領域で優れた特性を有する吸音材であることが分かった。

Claims (13)

  1. 直鎖状ポリマーと、階層的分岐構造を有するポリマーと、溶媒及び/又は可塑剤を含み、前記直鎖状ポリマーが架橋されていることを特徴とするゲル状組成物。
  2. さらに、階層的分岐構造を有するポリマーが架橋されている請求項1記載のゲル状組成物。
  3. 階層的分岐構造を有するポリマーが、直鎖状ポリマー100質量部に対し、5〜100質量部の割合で含まれる請求項1又は2記載のゲル状組成物。
  4. 直鎖状ポリマーが、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリグリコール酸、ポリアクリル酸、セルロース、アミロース、キチン、キトサン、寒天、ポリデキストロース、アルギン酸、グアーガム、アラビアガム、コラーゲン、エラスチン、ゼラチン、フィブロイン及びこれらのポリマーの側鎖化学変性物からなる群より選ばれる少なくとも1種のポリマーである請求項1〜3のいずれかに記載のゲル状組成物。
  5. 階層的分岐構造を有するポリマーが、高度分岐環状デキストリン、ポリエチレンイミン、多分岐型ポリグリシドール及びグリコーゲンからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1〜4のいずれかに記載のゲル状組成物。
  6. 組成物の内部及び/又は表面に気泡を有している請求項1〜5のいずれかに記載のゲル状組成物。
  7. デュロメータータイプOO硬度計での表面硬度が50以下であり、かつ、接触インピーダンス法によるヤング率が200kPa以下であり、かつJIS K 6251に基づく引張り試験において、20℃での引張強度が、0.5MPa以上である請求項1〜5のいずれかに記載のゲル状組成物。
  8. デュロメータータイプOO硬度計での表面硬度が20以下であり、かつ、接触インピーダンス法によるヤング率が200kPa以下であり、かつJIS K 6251に基づく引張り試験において、20℃での引張強度が、0.5MPa以上である請求項6記載のゲル状組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のゲル状組成物からなることを特徴とする吸音材。
  10. JIS A 1405に準じた垂直入射吸音率により測定した500Hzの吸音率が0.4以上であることを特徴とする請求項9記載の吸音材。
  11. 請求項1〜8のいずれかに記載のゲル状組成物からなることを特徴とする制振材。
  12. 請求項1〜8のいずれかに記載のゲル状組成物からなることを特徴とする調湿材又はデシカント材。
  13. 請求項1〜8のいずれかに記載のゲル状組成物からなることを特徴とする衝撃吸収材又は緩衝材。
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