JP2010194052A - 血圧計用カフおよび血圧計 - Google Patents
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Abstract
【課題】正しい装着方向を容易に認識することが可能な血圧計用カフおよび血圧計、を提供する。
【解決手段】血圧計用カフ150は、袋状カバー体31と、空気が供給される空気袋21と、袖部51とを備える。袋状カバー体31は、互いに対向して配置される長辺36および長辺37を有する帯形状に形成されている。袋状カバー体31は、長辺36および長辺37がそれぞれ指先側および肩側に位置決めされるように被験者の上腕の周囲に巻き回される。空気袋21は、袋状カバー体31に収容されるとともに、長辺36および長辺37に沿った方向において袋状カバー体31の一方端31pに寄った位置に配置されている。袖部51は、長辺36から突出し、長辺36および長辺37に沿った方向において、袋状カバー体31の一方端31p側から、空気袋21と袋状カバー体31の他方端31qとの間の位置まで延在する。
【選択図】図6
【解決手段】血圧計用カフ150は、袋状カバー体31と、空気が供給される空気袋21と、袖部51とを備える。袋状カバー体31は、互いに対向して配置される長辺36および長辺37を有する帯形状に形成されている。袋状カバー体31は、長辺36および長辺37がそれぞれ指先側および肩側に位置決めされるように被験者の上腕の周囲に巻き回される。空気袋21は、袋状カバー体31に収容されるとともに、長辺36および長辺37に沿った方向において袋状カバー体31の一方端31pに寄った位置に配置されている。袖部51は、長辺36から突出し、長辺36および長辺37に沿った方向において、袋状カバー体31の一方端31p側から、空気袋21と袋状カバー体31の他方端31qとの間の位置まで延在する。
【選択図】図6
Description
この発明は、一般的には、血圧計用カフおよび血圧計に関し、より特定的には、被験者の上腕に装着される血圧計用カフおよびその血圧計用カフが用いられる血圧計に関する。
従来の血圧計用カフに関して、たとえば、実開平5−39505号公報には、腕の太い人から細い人まで、位置ずれすることなく、腕に密着した状態で巻き付けることを可能とする血圧計の腕帯が開示されている(特許文献1)。特許文献1に開示された血圧計の腕帯においては、袋体の一端部側に、空気袋が形成されるとともに、弾性を有する薄板を腕に沿った断面円弧状に形成してなるカーラが設けられている。
また、特開2004−159968号公報には、装着する際の作業性を向上させることを目的とした一対のカフが開示されている(特許文献2)。特許文献2に開示された一対のカフは、それぞれ左右の上腕に装着される左上腕用カフおよび右上腕用カフからなる。左上腕用カフおよび右上腕用カフは、上腕に装着される時の装着方向(動脈の上流側、下流側)が予め決められている。カフを展開した状態において、左上腕用カフでは、上腕を圧迫するためのゴム袋がカフの一方の端部に位置し、右上腕用カフでは、ゴム袋がカフの他方の端部に位置する。
また、特開2007−275483号公報には、上腕に対する装着作業を容易化することを目的とした血圧計用カフが開示されている(特許文献3)。特許文献3に開示された血圧計用カフは、上腕に巻き付けられる巻き付け部と、巻き付け部から上腕の延びる方向に向けて突出して設けられる突出舌片とを含む。
血圧測定時において被験者の腕を圧迫するためのカフが利用されている。このカフの装着において装着方向(被験者の肩側(動脈の上流側)と被験者の指先側(動脈の下流側))を誤ると、血圧測定値の精度が低下するおそれがある。
一方、上述の特許文献1には、カーラを内蔵するカフが開示されている。このような構成を備えるカフにおいては、予めカフを筒状にセッティングすることにより、被験者自身がカフを上腕に容易に装着することができる。しかしながら、カフの装着時、カフの正しい装着方向を認識することが困難であり、誤って装着する可能性がある。
また、特許文献2に開示されたカフは、扇形の外形を有するため、カフを展開した状態で正しい装着方向を認識することができる。しかしながら、被験者自身がカフを装着する場合には、装着前に一度カフを展開し、装着方向を確認する必要があるため、装着に手間がかかる。さらに、特許文献3に開示されたカフには、巻き付け部から上腕の延びる方向に向けて突出する突出舌片が設けられている。しかしながら、被験者が方向を誤ってカフを装着したとしても、違和感を感じないユーザには装着方向を正す手段として有効に機能しない。
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、正しい装着方向を容易に認識することが可能な血圧計用カフおよび血圧計を提供することである。
この発明に従った血圧計用カフは、外装体と、流体が供給される流体袋と、バンド体とを備える。外装体は、互いに対向して配置される第1長辺および第2長辺を有する帯形状に形成されている。外装体は、第1長辺および第2長辺がそれぞれ指先側および肩側に位置決めされるように被験者の腕の周囲に巻き回される。流体袋は、外装体に収容されるとともに、第1長辺および第2長辺に沿った方向において外装体の一方の端部に寄った位置に配置されている。バンド体は、第1長辺から突出し、第1長辺および第2長辺に沿った方向において、外装体の一方の端部側から、流体袋と外装体の他方の端部との間の位置まで延在する。
このように構成された血圧計用カフによれば、カフを装着する作業時、外装体を筒形状の形態にして被験者の腕に挿入する場合に、バンド体が外装体とともにその周方向に周回した形態をとる。これにより、作業者に対して、外装体をバンド体が突出する第1長辺側からではなく、第2長辺側から腕に挿入しようとする動機を持たせることができる。結果、正しいカフの装着方向を容易に認識させることができる。
また好ましくは、血圧計用カフは、湾曲弾性板をさらに備える。湾曲弾性板は、腕に対して流体袋の外側に重なるように外装体に収容されている。湾曲弾性板は、第1長辺および第2長辺に沿って湾曲する略筒形状を有し、その径方向に弾性変形可能である。このように構成された血圧計用カフによれば、湾曲弾性体によって筒形状の形態をとる外装体を、正しい装着方向により被験者の腕に挿入することができる。
また好ましくは、湾曲弾性板により外装体が筒形状の形態をとる状態において、バンド体がリング形状となる。このように構成された血圧計用カフによれば、作業者に、外装体をバンド体が突出する第1長辺側から腕に挿入する行為が不自然とより強く感じさせることができる。
また好ましくは、外装体は、第2長辺が第1長辺よりも長くなるように形成される。このように構成された血圧計用カフによれば、被験者がカフを正しい方向で装着することにより、肩側および指先側の双方においてカフを被験者の腕に密着させることができる。
また好ましくは、バンド体は、第1長辺および第2長辺に沿った方向に伸縮性を有する。このように構成された血圧計用カフによれば、バンド体がとる形状の自由度を高めることができる。
また好ましくは、外装体が筒形状の形態をとる状態において、バンド体は、第1長辺から遠ざかるに従って縮径するように形成される。このように構成された血圧計用カフによれば、作業者に、外装体をバンド体が突出する第1長辺側から腕に挿入する行為が不自然とより強く感じさせることができる。
また好ましくは、バンド体は、布地から形成される。このように構成された血圧計用カフによれば、カフの装着感を向上させることができる。
また好ましくは、血圧計用カフは、第1長辺から遠ざかる方向のバンド体の延長上に設けられ、被験者の手を挿入することが可能な手袋部をさらに備える。このように構成された血圧計用カフによれば、作業者に、外装体をバンド体および手袋部が設けられた第1長辺側から腕に挿入する行為が不自然とより強く感じさせることができる。
また好ましくは、血圧計用カフは、被験者の上腕に装着される。このように構成された血圧計用カフによれば、上腕式の血圧計用カフにおいて、上述のいずれかに記載の効果を得ることができる。
この発明に従った血圧計は、上述のいずれかに記載の血圧計用カフを備える。このように構成された血圧計によれば、カフが正しい方向に装着されることにより、正確な血圧値の測定が可能となる。
以上に説明したように、この発明に従えば、正しい装着方向を容易に認識することが可能な血圧計用カフおよび血圧計を提供することができる。
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
(実施の形態1)
図1は、血圧計の外観を示す斜視図である。まず、この発明の実施の形態1における血圧計用カフを備える血圧計について説明する。
図1は、血圧計の外観を示す斜視図である。まず、この発明の実施の形態1における血圧計用カフを備える血圧計について説明する。
図1を参照して、血圧計100は、装置本体110と、血圧計用カフ150とを有して構成されている。装置本体110は、表示部114および操作部115を有する。表示部114は、血圧値の測定結果や脈拍数の測定結果等を、数値やグラフなどを用いて視認可能に表示する。この表示部114としては、たとえば液晶パネル等が利用される。操作部115には、たとえば電源ボタンや測定開始ボタンなどが設けられている。
血圧計用カフ150は、帯状の外形を有し、被験者の上腕の周囲に巻き付けられる。血圧計用カフ150は、上腕を圧迫するための空気袋21と、空気袋21を上腕に巻き付けて固定するための袋状カバー体31とを有する。空気袋21は、袋状カバー体31の内部に設けられた空間に収容されている。なお、血圧計用カフ150の構造については後で詳細に説明する。
空気袋21と装置本体110とは、接続管としてのエア管140によって接続されている。空気袋21には、袋状カバー体31の外側に向けて延出する形態によりコネクタ46が設けられている。エア管140は可撓性のチューブからなり、一端が後述する装置本体110に設けられた血圧測定用エア系コンポーネント131(図2参照)に接続され、他端がコネクタ46に接続されている。
次に、血圧計100の主要な機能ブロックの構成について説明する。図2は、図1中の血圧計の構成を示す機能ブロック図である。
図2を参照して、血圧計100の装置本体110の内部には、血圧計用カフ150に内包された空気袋21にエア管140を通じて空気を供給または排出するための血圧測定用エア系コンポーネント131が設けられている。血圧測定用エア系コンポーネント131は、空気袋21内の圧力を検出する圧力検出手段である圧力センサ132と、空気袋21を膨縮させるための膨縮手段133であるポンプ134および弁135とを有する。装置本体110の内部には、血圧測定用エア系コンポーネント131に関連して発振回路125、ポンプ駆動回路126および弁駆動回路127が設けられている。
装置本体110には、各部を集中的に制御および監視するためのCPU(Central Processing Unit)122と、CPU122に所定の動作をさせるプログラムや測定された血圧値などの各種情報を記憶するためのメモリ部123と、血圧測定結果を含む各種情報を表示するための表示部114と、測定のための各種指示を入力するために操作される操作部115と、CPU122および各機能ブロックに電力を供給するための電源部124とが設けられている。CPU122は、血圧値を算出するための血圧値算出手段としても機能する。
圧力センサ132は、空気袋21内の圧力(以下、「カフ圧」という)を検出し、検出した圧力に応じた信号を発振回路125に出力する。ポンプ134は、空気袋21に空気を供給する。弁135は、空気袋21内の圧力を維持したり、空気袋21内の空気を排出したりする際に開閉する。発振回路125は、圧力センサ132の出力値に応じた発振周波数の信号をCPU122に出力する。ポンプ駆動回路126は、ポンプ134の駆動をCPU122から与えられる制御信号に基づいて制御する。弁駆動回路127は、弁135の開閉制御をCPU122から与えられる制御信号に基づいて行なう。
次に、血圧計100における血圧測定処理の流れについて説明する。図3は、図1中の血圧計の血圧測定処理の流れを示すフローチャートである。このフローチャートに従うプログラムは、図2において示したメモリ部123に予め記憶されており、CPU122がメモリ部123からこのプログラムを読出して実行することにより、血圧測定処理が実施される。
図2および図3を参照して、被験者が血圧計100の操作部115の操作ボタンを操作して電源をオンにすると血圧計100の初期化がなされる(ステップS1)。次に、測定可能状態になると、CPU122はポンプ134の駆動を開始し、空気袋21のカフ圧を徐々に上昇させる(ステップS2)。カフ圧を徐々に加圧する過程において、カフ圧が血圧測定のために必要な所定のレベルにまで達すると、CPU122はポンプ134を停止し、次いで閉じていた弁135を徐々に開いて空気袋21の空気を徐々に排気し、カフ圧を徐々に減圧させ(ステップS3)、このカフ圧の微速減圧過程においてカフ圧の検出が行なわれる。
次に、CPU122は公知の手順で血圧値(最高血圧値、最低血圧値)を算出する(ステップS4)。具体的には、カフ圧が徐々に減圧する過程において、CPU122は発振回路125から得られる発振周波数に基づき脈波情報を抽出する。そして、抽出された脈波情報により血圧値を算出する。ステップS4において血圧値が算出されると、算出された血圧値を表示部114に表示する(ステップS5)。なお、以上において説明した測定方式は、空気袋の減圧時に脈波を検出して血圧値を算出するいわゆる減圧測定方式に基づいたものであるが、空気袋の加圧時に脈波を検出して血圧値を算出するいわゆる加圧測定方式を採用することも当然に可能である。
続いて、本実施の形態における血圧計用カフ150の構造について詳細に説明する。
図4は、図1中の血圧計を用いて血圧測定を行なう被験者の様子を示す図である。図5は、図4中のV−V線上に沿った血圧計用カフの断面図である。図5中には、被験者の肩側から見た血圧計用カフ150の断面が示されており、上腕210の体幹側(すなわち胸部側)が内方と表わされ、その反対側が外方と表わされている。
図4は、図1中の血圧計を用いて血圧測定を行なう被験者の様子を示す図である。図5は、図4中のV−V線上に沿った血圧計用カフの断面図である。図5中には、被験者の肩側から見た血圧計用カフ150の断面が示されており、上腕210の体幹側(すなわち胸部側)が内方と表わされ、その反対側が外方と表わされている。
図4および図5を参照して、空気袋21は、帯状の外形を有し、好適には、樹脂シートを用いて形成された袋状の部材からなる。空気袋21は、上腕210への装着状態において上腕210である生体側に位置する内側壁部を形成するシート部材22と、内側壁部の外側に位置する外側壁部を形成するシート部材23とを有する。シート部材22とシート部材23とが重ね合わされ、その周縁が熱溶着されることにより、空気袋21内部に膨縮空間24が形成されている。膨縮空間24には、既に説明したエア管140がコネクタ46を介して接続されている。
空気袋21を形成する樹脂シートの材質としては、伸縮性に富んでおり溶着後において
膨縮空間24からの漏気がないものであればどのようなものでも利用可能である。このような観点から、樹脂シートの好適な材質としては、エチレン−酢酸ビニール共重合体(EVA)、軟質塩化ビニル(PVC)、ポリウレタン(PU)、ポリアミド(PA)、生ゴム等が挙げられる。
膨縮空間24からの漏気がないものであればどのようなものでも利用可能である。このような観点から、樹脂シートの好適な材質としては、エチレン−酢酸ビニール共重合体(EVA)、軟質塩化ビニル(PVC)、ポリウレタン(PU)、ポリアミド(PA)、生ゴム等が挙げられる。
袋状カバー体31は、上腕210への装着状態において上腕210側に位置する内側外装部を構成する内側カバー部材32と、空気袋21を挟んで上腕210とは反対側に位置する外側外装部を構成する外側カバー部材33とを有する。内側カバー部材32と外側カバー部材33とが重ね合わされており、その周縁がバイアステープ34を用いて接合されている。
袋状カバー体31は、好適にはポリアミド(PA)、ポリエステル等の合成繊維からなる布地によって形成されている。なお、袋状カバー体31の内側カバー部材32は、好適には伸縮性に優れた部材にて構成され、袋状カバー体31の外側カバー部材33は、好適には内側カバー部材32よりも伸縮性に乏しい部材にて構成される。
袋状カバー体31の長手方向の一方端の外周面には、面ファスナ38が設けられており、この面ファスナ38は、袋状カバー体31の長手方向の他方端の内周面と係合する。面ファスナ38は、血圧計用カフ150を測定部位である上腕210に装着した状態において、血圧計用カフ150を上腕210に巻き付け固定するための係止手段である。
血圧計用カフ150は、空気袋21を内側に向けて付勢するための湾曲弾性板としてのカーラ41を有する。カーラ41は、帯状の外形を有する。カーラ41は、上腕210にフィットするように円筒形状に成形されており、径方向に弾性変形可能な可撓性部材からなる。カーラ41は、上腕210に対して空気袋21の外側に重なるように、袋状カバー体31の内部に収容されている。カーラ41は、十分な弾性力を発現するように、たとえばポリプロピレン(PP)等の樹脂部材にて形成されている。
図4を参照して、袋状カバー体31は、血圧計用カフ150が被験者の上腕210に装着された状態において、上腕210の軸方向における両端に配置される長辺36および長辺37を有する。
血圧測定時、被験者は、左上腕に血圧計用カフ150を装着し、手の平を上に向けた状態で、肘から先を机などの上に載置する。この際、血圧計用カフ150は、コネクタ46が机に載置された被験者の手の平側に位置決めされ、かつ、袋状カバー体31の長辺36および長辺37がそれぞれ指先側および肩側に配置されるように装着される。上腕210の体幹側には、脈波情報を抽出する上腕大動脈が配置されており、このような正しい装着方法をとることにより、上腕210の体幹側の表面を空気袋21によって確実に覆うことができる。
図6は、展開した状態の血圧計用カフを示す平面図である。図6を参照して、袋状カバー体31は、一方向に延在する帯状の外形を有する。袋状カバー体31は、平面的に見て略矩形形状を有する。長辺36および長辺37は、袋状カバー体31の長手方向に延び、その短手方向において互いに対向するように形成されている。カーラ41は、袋状カバー体31に収容された状態において、長辺36および長辺37に沿って(すなわち、袋状カバー体31の長手方向に沿って)湾曲する円筒形状を有する。
袋状カバー体31のその長手方向の両端には、一方端31pおよび他方端31qが規定されている。袋状カバー体31を被験者の上腕に巻き回した状態において、一方端31pは、上腕表面に宛がわれる、巻き始め側の端部であり、他方端31qは、袋状カバー体31の一方端31p側に重ね合わされる、巻き終わり側の端部である。
空気袋21は、袋状カバー体31の長手方向において一方端31p側に寄った位置に配置されている。袋状カバー体31の長手方向において、空気袋21の両端には一方端21pおよび他方端21qが規定されている。空気袋21は、一方端21pと袋状カバー体31の一方端31pとの間の長さが、他方端21qと袋状カバー体31の他方端31qとの間の長さよりも小さくなる位置に配置されている。空気袋21は、その一方端21pが袋状カバー体31の一方端31pに近接するように配置されている。
コネクタ46は、袋状カバー体31の短手方向において長辺37から長辺36に向かう方向に延出するように設けられている。図4中に示すように、このような形態を有するコネクタ46にエア管140を接続した場合、エア管140は、血圧計用カフ150より長辺37から長辺36に向かう方向に沿って引き出される。
血圧計用カフ150は、袖部51を有する。袖部51は、袋状カバー体31の長辺36から突出するように設けられている。本実施の形態では、袖部51が袋状カバー体31の内面(血圧計用カフ150を被験者の上腕に巻き回した状態において、内周側に配置される袋状カバー体31の表面)に接合されている。
袖部51は、長辺36および長辺37に沿って帯状に延在する形状を有する。袖部51は、一定の幅を有して形成されている。袖部51は、袋状カバー体31の一方端31p側から、空気袋21と袋状カバー体31の他方端31qとの間の位置まで延在する。
袖部51の形状について詳細に説明すると、展開された血圧計用カフ150を平面的に見た場合に、袖部51は略矩形形状を有する。長辺36および長辺37に沿って延在する袖部51の両端には、一方端51pおよび他方端51qが規定されている。一方端51pは、袋状カバー体31の一方端31p側に配置されている。一方端51pは、袋状カバー体31の一方端31p側において空気袋21と重なる位置に配置されている。袋状カバー体31の長手方向において他方端31qと空気袋21の他方端21qとの間を範囲Bと規定した場合に、他方端51qは、範囲Bのいずれかの位置に配置されている。言い換えれば、袖部51は、袋状カバー体31の他方端31q側において、空気袋21が設けられていない位置まで延在するように設けられている。
袖部51は、その長手方向に伸縮性を有する布地から形成されている。袖部51は、たとえば、Tシャツ生地のような伸縮性の布から形成されている。なお、本実施の形態では、袖部51が袋状カバー体31の内面に接合されている構造について説明したが、これに限られず、袖部51は袋状カバー体31と一体に形成されてもよい。
図7は、非装着時の血圧計用カフを示す断面図である。図中には、図5中に示す方向と同じ方向から見た血圧計用カフの断面が示されている。
図7を参照して、血圧計用カフ150の非装着時、袋状カバー体31は、その内部に収容されたカーラ41によって円筒形状の形態をとる。この際、袋状カバー体31の一方端31p側から、空気袋21と袋状カバー体31の他方端31qとの間の位置まで延在して形成された袖部51は、袋状カバー体31とともにその周方向に周回した形態をとる。特に本実施の形態では、袖部51が、一方端51p側における巻き始めの端部と他方端51q側における巻き終わり側の端部とが周方向において重なるように、リング形状の形態をとる。袖部51は、袋状カバー体31の周囲径よりも小さい周囲径を有するリング形状の形態をとる。
図8は、被験者による血圧計用カフの装着作業時の様子を示す図である。図8を参照して、本実施の形態における血圧計用カフ150においては、袋状カバー体31が円筒形状の形態をとるとき、袖部51があたかも袋状カバー体31の長辺36側に設けられた洋服の袖口のような形状をなす。
この場合、被験者は、袖部51が付加された長辺36側から円筒形状の袋状カバー体31に腕を通すことは不自然と感じ、袖部51が付加されていない長辺37側から袋状カバー体31に腕を通すことになる。これにより、血圧計用カフ150は、図4中に示すように、袋状カバー体31の長辺36および長辺37がそれぞれ被験者の指先側および肩側に配置される正しい方向で装着される。
また、寒い早朝に血圧測定を行なう場合などには、被験者は、冷たい机の上に腕を置き、血圧計用カフ150を装着しなければならない。本実施の形態では、図4中に示すように、被験者の肘の部分が布地の袖部51によって覆われるため、血圧測定時の防寒作用を奏することもできる。
図9は、図1中の血圧計用カフの変形例を示す斜視図である。図9を参照して、袋状カバー体31が円筒形状の形態をとる時に、本変形例では、袖部51が長辺36から遠ざかるに従って縮径する形状、すなわち先すぼみの形状を有する。袖部51の先端部分の周囲径は、たとえば、成人の手首標準径である5cm以下である。このような構成によれば、被験者は袖部51が付加された長辺36側から袋状カバー体31に腕を通すことが、より困難となる。
この発明の実施の形態1における血圧計用カフ150は、外装体としての袋状カバー体31と、流体としての空気が供給される流体袋としての空気袋21と、バンド体としての袖部51とを備える。袋状カバー体31は、互いに対向して配置される第1長辺としての長辺36および第2長辺としての長辺37を有する帯形状に形成されている。袋状カバー体31は、長辺36および長辺37がそれぞれ指先側および肩側に位置決めされるように被験者の腕としての上腕210の周囲に巻き回される。空気袋21は、袋状カバー体31に収容されるとともに、長辺36および長辺37に沿った方向において袋状カバー体31の一方の端部としての一方端31pに寄った位置に配置されている。袖部51は、長辺36から突出し、長辺36および長辺37に沿った方向において、袋状カバー体31の一方端31p側から、空気袋21と袋状カバー体31の他方の端部としての他方端31qとの間の位置まで延在する。
このように構成された、この発明の実施の形態1における血圧計用カフ150および血圧計100によれば、被験者は、袖部51の存在によって、血圧計用カフ150の正しい装着方向を感覚的に容易に認識することができる。血圧計用カフ150が正しい方向に装着されることにより、被験者の腕の太さや形状にかかわらず、上腕210の所定部位(上腕210の体幹側の表面)に空気袋21を確実に宛がうことができる。また、エア管140が、血圧計用カフ150より長辺37から長辺36に向かう方向に沿って引き出されるため、エア管140の折れ曲がりを防ぐことができる。結果、被験者の血圧値を精度よく測定することができる。
なお、本実施の形態では、袋状カバー体31の内部にカーラ41が収容されるタイプの血圧計用カフ150について説明したが、カーラ41が設けられないタイプのカフにも本発明を適用可能である。また、本実施の形態では、本発明を上腕式の血圧計100に適用した場合について説明したが、これに限られず、本発明を手首式の血圧計に適用してもよい。また、本発明が適用される血圧計は、血圧値の測定のほかに脈動を測定する機能を有してもよい。
(実施の形態2)
図10は、この発明の実施の形態2における血圧計用カフを示す平面図である。図10は、実施の形態1における図6に対応する図である。本実施の形態における血圧計用カフは、実施の形態1における血圧計用カフ150と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造についてはその説明を繰り返さない。
図10は、この発明の実施の形態2における血圧計用カフを示す平面図である。図10は、実施の形態1における図6に対応する図である。本実施の形態における血圧計用カフは、実施の形態1における血圧計用カフ150と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造についてはその説明を繰り返さない。
図10を参照して、袋状カバー体31は、長辺36の全長L1よりも長辺37の全長L2の方が大きくなる扇形形状を有する。被験者の上腕は一般的に肩に近いほど太いため、指先側よりも肩側の方が全長が大きく形成された袋状カバー体31が使用される。
本実施の形態においても、袋状カバー体31に、長辺36から突出する袖部51が設けられている。このような構成により、血圧計用カフが誤った方向に装着され、上腕表面と袋状カバー体31との間に予期しない隙間が生じるといった事態を防止できる。これにより、被験者の血圧値を精度よく測定することができる。
このように構成された、この発明の実施の形態2における血圧計用カフによれば、実施の形態1に記載の効果を同様に得ることができる。
(実施の形態3)
図11は、この発明の実施の形態3における血圧計用カフを示す斜視図である。図12は、図11中の血圧計用カフを展開した状態を示す平面図である。本実施の形態における血圧計用カフは、実施の形態1における血圧計用カフ150と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造についてはその説明を繰り返さない。
図11は、この発明の実施の形態3における血圧計用カフを示す斜視図である。図12は、図11中の血圧計用カフを展開した状態を示す平面図である。本実施の形態における血圧計用カフは、実施の形態1における血圧計用カフ150と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造についてはその説明を繰り返さない。
図11および図12を参照して、本実施の形態における血圧計用カフは、手袋部61をさらに有する。手袋部61は、長辺36から遠ざかる方向の袖部51の延長上に設けられている。手袋部61は、被験者の手を挿入することが可能な形状を有する。手袋部61と袖部51とは、被験者の肘から手首までの部分を覆う前腕部65によって接続されている。前腕部65は、たとえば、成人の前腕の標準的な長さである30cm程度の長さを有する。
このような構成によれば、被験者は、袖部51および手袋部61が付加された長辺36側から袋状カバー体31に腕を通すことが不可能となる。このため、被験者に血圧計用カフ150の正しい装着方法を確実に認識させることができる。
このように構成された、この発明の実施の形態3における血圧計用カフによれば、実施の形態1に記載の効果を同様に得ることができる。
なお、以上に説明した実施の形態1〜3における血圧計用カフの構造を適宜組み合わせて、新たな血圧計用カフを構成してもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、主に、被験者の上腕に装着される血圧計用カフおよびそのカフを用いた血圧計に利用される。
21 空気袋、31 袋状カバー体、31p 一方端、31q 他方端、36,37 長辺、41 カーラ、51 袖部、61 手袋部、100 血圧計、150 血圧計用カフ、210 上腕。
Claims (9)
- 互いに対向して配置される第1長辺および第2長辺を有する帯形状に形成され、前記第1長辺および前記第2長辺がそれぞれ指先側および肩側に位置決めされるように被験者の腕の周囲に巻き回される外装体と、
前記外装体に収容されるとともに、前記第1長辺および前記第2長辺に沿った方向において前記外装体の一方の端部に寄った位置に配置され、流体が供給される流体袋と、
前記第1長辺から突出し、前記第1長辺および前記第2長辺に沿った方向において、前記外装体の一方の端部側から、前記流体袋と前記外装体の他方の端部との間の位置まで延在するバンド体とを備える、血圧計用カフ。 - 腕に対して前記流体袋の外側に重なるように前記外装体に収容され、前記第1長辺および前記第2長辺に沿って湾曲する略筒形状を有し、その径方向に弾性変形可能な湾曲弾性板をさらに備える、請求項1に記載の血圧計用カフ。
- 前記湾曲弾性板により前記外装体が筒形状の形態をとる状態において、前記バンド体がリング形状となる、請求項2に記載の血圧計用カフ。
- 前記外装体は、前記第2長辺が前記第1長辺よりも長くなるように形成される、請求項1から3のいずれか1項に記載の血圧計用カフ。
- 前記バンド体は、前記第1長辺および前記第2長辺に沿った方向に伸縮性を有する、請求項1から4のいずれか1項に記載の血圧計用カフ。
- 前記外装体が筒形状の形態をとる状態において、前記バンド体は、前記第1長辺から遠ざかるに従って縮径するように形成される、請求項1から5のいずれか1項に記載の血圧計用カフ。
- 前記バンド体は、布地から形成される、請求項1から6のいずれか1項に記載の血圧計用カフ。
- 前記第1長辺から遠ざかる方向の前記バンド体の延長上に設けられ、被験者の手を挿入することが可能な手袋部をさらに備える、請求項1から7のいずれか1項に記載の血圧計用カフ。
- 請求項1から8のいずれか1項に記載の血圧計用カフが用いられる、血圧計。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013013488A (ja) * | 2011-07-01 | 2013-01-24 | A & D Co Ltd | 血圧測定用膨張袋の製造方法および血圧測定用圧迫帯 |
JP2018201971A (ja) * | 2017-06-07 | 2018-12-27 | フクダ電子株式会社 | カフおよび血圧計 |
-
2009
- 2009-02-24 JP JP2009041234A patent/JP2010194052A/ja not_active Withdrawn
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