JP2010193028A - 画像処理のための装置、方法、プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】第1画素密度の高解像度ラスターデータと、第1画素密度よりも低い第2画素密度の低解像度ラスターデータとを利用する場合の不具合の可能性を低減することを目的とする。
【解決手段】色のバラツキに基づいて、文字以外の種類のオブジェクトの画像領域について、高解像度ラスターデータの画素の画素値、および、低解像度ラスターデータの画素の画素値のいずれかを設定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、画像処理のための装置、方法、プログラムに関するものである。
従来より、パーソナルコンピューターやデジタルカメラ等のコンピューターによって文書データが生成されている。文書データには、文字、ビットマップ画像(例えば、写真)等の種々のオブジェクトが含まれている。文書データに応じて画像を出力(表示や印刷)するために、文書データからラスターデータへの変換(展開)も行われている。ここで、第1解像度での展開処理と、第1解像度より高解像度の第2解像度での展開処理とを利用するとともに、ビットマップを、予め用意されたビットマップパターンにパターン番号を付したルックアップテーブルを用いて、パターン番号に変換することが、行われている。また、解像度変換処理に際しては、周辺画素を参照して濃度値を算出することも、行われている。
特開2001−136374号公報 特開2002−176552号公報
ここで、第1画素密度の高解像度ラスターデータと、第1画素密度よりも低い第2画素密度の低解像度ラスターデータとを利用する場合に、種々の不具合が生じる場合があった。例えば、ルックアップテーブルの格納に要するメモリ(記憶領域)の容量が大きくなる場合があった。また、周辺画素を参照して濃度値を算出する場合には、その処理に起因して負荷が高くなる場合があった。
本発明は、上記の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、第1画素密度の高解像度ラスターデータと、第1画素密度よりも低い第2画素密度の低解像度ラスターデータとを利用する場合の不具合の可能性を低減することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]画像処理装置であって、複数種類のオブジェクトを含む画像を表す入力データに応じて、前記画像を表すラスターデータを作成するラスターデータ作成部を備え、前記ラスターデータは、第1画素密度の高解像度ラスターデータと、前記第1画素密度よりも低い第2画素密度の低解像度ラスターデータとを含み、前記ラスターデータ作成部は、文字以外の種類のオブジェクトのうち、前記第1画素密度の複数の画素であって、前記第2画素密度の1の画素に対応する前記複数の画素によって表される画像領域の色のバラツキに基づいて、前記画像領域について、前記高解像度ラスターデータの画素の画素値、および、前記低解像度ラスターデータの画素の画素値のいずれかを設定する、画像処理装置。
この構成によれば、色のバラツキに基づいて、文字以外の種類のオブジェクトの画像領域について、高解像度ラスターデータの画素の画素値、および、低解像度ラスターデータの画素の画素値のいずれかを設定する。ここで、画像を高解像度のラスターデータで表したときは、同じ領域の画像を低解像度のラスターデータで表したときよりも、多くの色により表すことができる。よって、この構成によれば、高解像度ラスターデータの画素の画素値を設定した場合には、所定の種類のオブジェクトが過剰に粗くなる可能性を低減でき、低解像度ラスターデータの画素の画素値を設定した場合には、所定の種類のオブジェクトを表すために要するデータ量を低減できる。
[適用例2]適用例1に記載の画像処理装置であって、前記ラスターデータ作成部は、文字の種類のオブジェクトについて、前記高解像度ラスターデータの画素の画素値を設定する、画像処理装置。
この構成によれば、文字のオブジェクトが第1画素密度(高解像度)の第1画素によって表されるので、文字のオブジェクトがぼやける可能性を低減できる。
[適用例3]適用例1または適用例2に記載の画像処理装置であって、前記ラスターデータ作成部は、前記色のバラツキの大きさを表す指標値が所定の閾値よりも大きい場合に、前記高解像度ラスターデータの画素の画素値を設定し、前記指標値が前記所定の閾値よりも小さい場合に、前記低解像度ラスターデータの画素の画素値を設定する、画像処理装置。
この構成によれば、高解像度ラスターデータの画素の画素値を設定する場合と、低解像度ラスターデータの画素の画素値を設定する場合とを、所定の閾値を設定することにより振り分けることができる。
[適用例4]適用例3に記載の画像処理装置であって、前記指標値は、前記第1画素密度の前記複数の画素であって、前記第2画素密度の1の画素に対応する前記複数の画素の少なくとも一部の画素における前記色の総数である、画像処理装置。
この構成によれば、色のバラツキの大きい適切な場合を、第1の場合として採用することができる。
[適用例5]適用例3に記載の画像処理装置であって、前記ラスターデータによって表される色の範囲は、予め複数の部分範囲に分割されており、前記指標値は、前記第1画素密度の前記複数の画素であって、前記第2画素密度の1の画素に対応する前記複数の画素の少なくとも一部の画素における前記色の少なくとも1つを含む部分範囲の総数である、画像処理装置。
この構成によれば、色のバラツキの大きい適切な場合を、第1の場合として採用することができる。
[適用例6]適用例1ないし適用例5のいずれかに記載の画像処理装置であって、さらに、前記高解像度ラスターデータを圧縮する圧縮部を含む、画像処理装置。
この構成によれば、高解像度ラスターデータが文字のオブジェクトを表すので、効率良くデータを圧縮することができる。
[適用例7]適用例1ないし適用例6のいずれかに記載の画像処理装置であって、前記高解像度ラスターデータでは、前記第2画素密度の1の画素に対応する複数の画素のうち少なくとも2の画素が、互いに異なる色を表す、画像処理装置。
この構成によれば、所定の種類のオブジェクトが粗くなる可能性を適切に低減できる。
[適用例8]適用例1ないし適用例7のいずれかに記載の画像処理装置と、前記画像処理装置によって作成された前記ラスターデータに基づいて印刷を行う印刷装置とを備える、画像処理システム。
[適用例9]ラスターデータを作成する方法であって、複数種類のオブジェクトを含む画像を表す入力データに応じて、前記画像を表すラスターデータを作成する工程を備え、前記ラスターデータは、第1画素密度の高解像度ラスターデータと、前記第1画素密度よりも低い第2画素密度の低解像度ラスターデータとを含み、前記ラスターデータを作成する工程は、文字以外の種類のオブジェクトのうち、前記第1画素密度の複数の画素であって、前記第2画素密度の1の画素に対応する前記複数の画素によって表される画像領域の色のバラツキに基づいて、前記画像領域について、前記高解像度ラスターデータの画素の画素値、および、前記低解像度ラスターデータの画素の画素値のいずれかを設定する工程、を含む、方法。
[適用例10]ラスターデータを作成する処理をコンピューターに実行させるコンピュータープログラムであって、複数種類のオブジェクトを含む画像を表す入力データに応じて、前記画像を表すラスターデータを作成する機能をコンピューターに実現させ、前記ラスターデータは、第1画素密度の高解像度ラスターデータと、前記第1画素密度よりも低い第2画素密度の低解像度ラスターデータとを含み、前記ラスターデータを作成する機能は、文字以外の種類のオブジェクトのうち、前記第1画素密度の複数の画素であって、前記第2画素密度の1の画素に対応する前記複数の画素によって表される画像領域の色のバラツキに基づいて、前記画像領域について、前記高解像度ラスターデータの画素の画素値、および、前記低解像度ラスターデータの画素の画素値のいずれかを設定する機能、を含む、コンピュータープログラム。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、画像処理方法および装置、それらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータープログラム、そのコンピュータープログラムを記録した記録媒体、等の形態で実現することができる。
本発明の一実施例としての画像処理システムを示す説明図である。 ラスターデータの作成の概略図である。 ラスターデータの合成の概略図である。 ラスターデータ作成(画素値決定処理)の手順を示すフローチャートである。 画素値決定の一例を示す概略図である。 画素値決定の別の例を示す概略図である。 画素値決定の別の例を示す概略図である。 画素値決定の別の例を示す概略図である。 閾値が2の場合の画素値決定の例を示す概略図である。 画素値決定の別の実施例を示す概略図である。 画素値決定の別の実施例を示す概略図である。 画素値決定の別の実施例を示す概略図である。
次に、この発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.第1実施例:
B.第2実施例:
C.第3実施例:
D.第4実施例:
E.第5実施例:
F.変形例:
A.第1実施例:
図1は、本発明の一実施例としての画像処理システムを示す説明図である。この画像処理システム900は、コンピューター100と、コンピューター100に伝送路TLを介して接続された印刷装置200とを、含んでいる。コンピューター100は、入力データIDによって表される画像を印刷するために、入力データIDを展開してラスターデータを作成する。「ラスターデータ」は、画素単位で階調値を定めることによって画像を表すデータである。印刷装置200は、コンピューター100から受信したラスターデータに応じて、画像を印刷する。伝送路TLとしては、種々のデータ通信路(例えば、USBケーブルや、有線あるいは無線のネットワーク)を採用可能である。
コンピューター100は、RAM110と、CPU120と、データ送信部130と、を含んでいる。RAM110には、ラスターデータ作成部112と、データ圧縮部114とが格納されている。これらの処理部112、114は、CPU120によって実行されるコンピュータープログラムモジュールである。これらのモジュール112、114は、図示しない不揮発性メモリ(例えば、ROMやハードディスクドライブ)から、RAM110に展開される。以下、モジュールに従ってCPU120が処理を実行することを、単に、「モジュール(例えば、ラスターデータ作成部112)が処理を実行する」とも表現する。データ送信部130は、伝送路TLとの接続インターフェースである。
印刷装置200は、データ受信部210と、RAM220と、CPU230と、プリンター制御部240と、印刷ユニット250と、を含んでいる。データ受信部210は、伝送路TLとの接続インターフェースである。RAM220には、データ展開部222と、ラスターデータ合成部224と、印刷データ作成部226と、が格納されている。これらの処理部222、224、226は、CPU230によって実行されるコンピュータープログラムモジュールである。これらのモジュール222、224、226は、図示しない不揮発性メモリからRAM220に展開される。以下、モジュールに従ってCPU230が処理を実行することを、単に、「モジュール(例えば、ラスターデータ合成部224)が処理を実行する」とも表現する。なお、印刷データ作成部226は、色変換部226aと、ハーフトーン処理部226bとを、含んでいる。
プリンター制御部240は、印刷ユニット250を制御する。印刷ユニット250は、印刷を実行する印刷機構である。印刷機構としては、インク滴を印刷用紙に吐出して画像を形成する印刷機構や、トナーを印刷用紙上に転写・定着させて画像を形成する印刷機構等の種々の印刷機構を採用可能である。なお、本実施例では、プリンター制御部240は、専用の電子回路によって構成されている。
図2は、ラスターデータ(「ラスター画像情報」とも呼ぶ)の作成の概略図である。ラスターデータは、コンピューター100(図1)のラスターデータ作成部112によって作成される。本実施例では、ラスターデータ作成部112は、入力データIDを解析することによって、入力データIDによって表される画像を表すラスターデータを作成する。ラスターデータは、高解像度ラスターデータRDHと、低解像度ラスターデータRDLとを含んでいる。図の左には、これらのラスターデータRDH、RDLの元になる元ラスターデータRDAが示されている。また、図の下には、ラスターデータRDH、RDLの作成のための処理が示されている。
本実施例では、入力データIDは、PDL(Page Description Language:ページ記述言語)で記述されたPDLデータである。PDLとしては、例えば、ポストスクリプト(アドビシステムズ社の商標)がある。このようなPLDデータは、1以上の描画命令を含んでいる。1つの描画命令は、描画すべき1つのオブジェクトを表している。
オブジェクトの種類としては、例えば、「文字」と、「ビットマップ画像」と、「文字以外のベクトルグラフィックス」とを利用可能である。「文字」もベクトルグラフィックスの一種である。文字以外のベクトルグラフィックスとしては、例えば、線画やグラフがある。以下、文字以外のベクトルグラフィックスを「画像のベクトルグラフィックス」と呼び、ベクトルグラフィックスによって表されるオブジェクトのうちの文字以外のオブジェクトを「画像のオブジェクト」と呼ぶ。また、ビットマップ画像のオブジェクトを「ビットマップ画像オブジェクト」、あるいは、単に「ビットマップオブジェクト」とも呼ぶ。
入力データID(PDLデータ)は、コンピューター100で動作している文書作成アプリケーション(図示せず)によって、作成され得る。また、別のデータ処理装置(図示せず)からコンピューター100に入力データIDが供給されてもよい。
ラスターデータ作成部112(図1)は、入力データID(PDLデータ)に従った高解像度のラスターライズによって、高解像度の各画素の画素値を特定できる。図2の左に示された元ラスターデータRDAは、特定された画素値を示している。同様に、ラスターデータ作成部112は、入力データIDに従った低解像度のラスターライズによって、低解像度の各画素の画素値を特定できる(図示省略)。
また、ラスターデータ作成部112は、特定された高解像度の各画素の画素値を利用して、高解像度ラスターデータRDHと低解像度ラスターデータRDLとを作成する(詳細は後述)。このように、元ラスターデータRDAは、高解像度ラスターデータRDHと低解像度ラスターデータRDLとに分離(分解)される。なお、ラスターデータ作成部112は、元ラスターデータRDAを作成せずに、入力データIDから、直接に、高解像度ラスターデータRDHと低解像度ラスターデータRDLとを作成してもよい。
高解像度ラスターデータRDHと低解像度ラスターデータRDLとは、入力データIDによって表される同じ画像領域を、異なる解像度(画素密度)で、表している。そして、これらのデータRDH、RDLは、全体で、入力データIDによって表される画像を表している。本実施例では、高解像度ラスターデータRDHの画素密度が2400dpiであり、低解像度ラスターデータRDLの画素密度が1200dpiである。1つの低解像度の画素が選択されると、その低解像度画素に含まれる2×2の高解像度の画素の領域が決まる(これらの高解像度画素は、その低解像度画素に対応している、と言うことができる)。一方、1つの高解像度画素が選択されると、その高解像度画素を含む1つの低解像度画素が決まる(その低解像度画素は、その高解像度画素に対応している、と言うことができる)。特許請求の範囲における「(第1画素密度の)複数の画素が、第2画素密度の1の画素に対応する」という表現は、第2画素密度のその1の画素に相当する領域に、第1画素密度のそれらの複数の画素が位置していることを、意味している。逆に、「第2画素密度の1の画素が、第1画素密度の1の画素に対応する」という表現は、第2画素密度のその1の画素に相当する領域に、第1画素密度のその1の画素が位置していることを、意味している。なお、元ラスターデータRDAの画素密度は、高解像度ラスターデータRDHの画素密度と同じである。
本実施例では、高解像度ラスターデータRDHと低解像度ラスターデータRDLとの作成の概要は、以下の通りである。
1)画像中の文字のオブジェクトを表す部分に関しては、ラスターデータ作成部112(図1)は、高解像度ラスターデータRDHの画素に画素値を設定する(図2のステップS10)。ラスターデータ作成部112は、文字を高解像度でラスターライズすることによって、高解像度の画素値を決定する。
2)画像中の他の部分に関しては、低解像度の画素のそれぞれに関して、ラスターデータ作成部112(図1)は、以下の処理を実行する。まず、ラスターデータ作成部112は、低解像度の画素内における色の総数を特定する(ステップS14)。色の総数は、高解像度の各画素位置における色の総数である(本実施例では、4つ(2×2)の高解像度画素の色の総数)。色の総数が大きいほど、低解像度の画素内での色のバラツキが大きいということができる。色の総数(色のバラツキ)が大きい場合には、ラスターデータ作成部112は、高解像度ラスターデータRDHの各画素(4つの画素)に画素値を設定する(ステップS16)。色の総数(色のバラツキ)が小さい場合には、ラスターデータ作成部112は、低解像度ラスターデータRDLの1つの画素に画素値を設定する(ステップS18)。なお、ラスターデータ作成部112は、入力データID(オブジェクト)を高解像度でラスターライズすることによって、高解像度の画素値を決定できる。同様に、入力データID(オブジェクト)を低解像度でラスターライズすることによって、低解像度の画素値を決定できる。
画像中の背景のみを表す部分(すなわち、オブジェクトを表さない部分)に関しては、色のバラツキが小さいので、ラスターデータ作成部112(図1)は、低解像度ラスターデータRDLに画素値を設定する。通常は、背景の色は、最も明るい白である。
画像中のビットマップオブジェクトを表す部分に関しては、色のバラツキに応じて、画素値を設定するためのラスターデータが決まる。例えば、入力データIDにおいてビットマップオブジェクトが高解像度ラスターデータRDHの画素密度よりも低い画素密度で表されている場合には、低解像度の画素内での色のバラツキが小さい傾向にある。従って、低解像度ラスターデータRDLに画素値が設定され得る。ビットマップオブジェクトが高い画素密度で表されている場合には、色のバラツキが大きくなり得る。そして、高解像度ラスターデータRDHに画素値が設定され得る。なお、ラスターデータ作成部112は、ビットマップオブジェクトの解像度変換処理によって、低解像度の画素値と高解像度の画素値とを取得可能である。
画像中の文字以外のベクトルグラフィックス(画像のオブジェクト)を表す部分についても、色のバラツキに応じて画素値を設定するためのラスターデータが決まる(詳細は後述する)。
なお、ラスターデータ作成部112(図1)は、入力データIDの描画命令を参照して、画像中の各部分のオブジェクトの種類を特定する。
図2では、画素値が設定された画素にハッチングが付されている。高解像度ラスターデータRDHは、画像中の文字を表す部分と、画像中の比較的細かいパターンを表す部分との、画素値を表す。比較的細かいパターンとしては、例えば、ベクトルグラフィックスによって表されるエッジや細線がある。低解像度ラスターデータRDLは、画像中の比較的粗いパターンを表す部分の画素値を表す。比較的粗いパターンとしては、例えば、背景や、ベクトルグラフィックスによって表されるベタ領域がある。
また、本実施例では、高解像度ラスターデータRDHの各画素に、フラグが設定されている。フラグは、画素値が設定されているか否かを示している。例えば、フラグ=1は、画素に画素値が設定されていることを示し、フラグ=0は、画素に画素値が設定されていないことを示す。フラグ=0の高解像度の画素位置に関しては、低解像度ラスターデータRDLの対応画素によって、色が表される。この対応画素は、高解像度の画素の位置を含む低解像度の画素である。なお、ラスターデータ作成部112は、各画素のフラグを「0」に初期化し、その後、画素値を設定する際に、フラグを「1」に設定する。各ラスターデータRDH、RDLの作成の詳細については、後述する。
図1に示すデータ圧縮部114は、高解像度ラスターデータRDHを圧縮する(図2:S22)。高解像度ラスターデータRDHには、文字が描画されている。従って、広い画像範囲において、同一の画素値を表す複数の画素が連続し得る。また、広い範囲において、画素値が設定されていない複数の画素が連続し得る。その結果、データ圧縮部114は、ランレングス符号化等の単純な圧縮によって、高解像度ラスターデータRDHを高い効率で圧縮することができる。なお、本実施例では、低解像度ラスターデータRDLは圧縮されないが、低解像度ラスターデータRDLを圧縮してもよい。
データ圧縮部114は、圧縮された高解像度ラスターデータRDHと、低解像度ラスターデータRDLとの全体(「圧縮データCD」と呼ぶ)を、データ送信部130に供給する。データ送信部130は、伝送路TLを介して、圧縮データCDを印刷装置200に送信する。
データ受信部210は、受信した圧縮データCDをデータ展開部222に供給する。データ展開部222は、受信した圧縮データCDを展開(伸張)して、高解像度ラスターデータRDHと、低解像度ラスターデータRDLを取得する。ラスターデータ合成部224は、高解像度ラスターデータRDHと低解像度ラスターデータRDLとを合成することによって、合成ラスターデータRDCを作成する。
図3は、ラスターデータの合成の概略図である。合成ラスターデータRDCは、入力データID(図1、図2)によって表される画像を表している。また、合成ラスターデータRDCの画素密度は、高解像度ラスターデータRDHの画素密度と同じである。ラスターデータ合成部224は、高解像度ラスターデータRDHの階調値を優先してラスターデータRDH、RDLを合成することによって、合成ラスターデータRDCを作成する。本実施例では、ラスターデータ合成部224は、合成ラスターデータRDCの各画素に関して、以下の処理を実行する。
1)合成ラスターデータRDCの1つの着目画素に対応する高解像度ラスターデータRDHの第1対応画素のフラグを確認する。第1対応画素は、着目画素と同じ位置の画素である。
2)フラグが「1」である場合には、第1対応画素の画素値を、そのまま、着目画素の画素値として選択する。
3)フラグが「0」である場合には、低解像度ラスターデータRDLにおける第2対応画素の画素値を、着目画素の画素値として選択する。第2対応画素は、着目画素を含む画素である。
図1に示す印刷データ作成部226は、合成ラスターデータRDCを解析して印刷データPDを作成する。色変換部226aは、合成ラスターデータRDCの各画素の画素値を、印刷ユニット250で利用される各インクの階調値に変換する。例えば、合成ラスターデータRDCの画素値は、R(赤)G(緑)B(青)のそれぞれの階調値で表され得る。そして、印刷ユニット250は、C(シアン)M(マゼンタ)Y(イエロ)K(ブラック)の各インクを利用し得る。この場合、色変換部226aは、RGBの階調値を、CMYKの階調値に変換する。ハーフトーン処理部226bは、各インクの階調値に応じて、ハーフトーン処理を実行する。そして、ハーフトーン処理部226bは、ハーフトーン処理の結果に応じて、印刷データPDを作成する。
印刷データ作成部226は、作成した印刷データPDをプリンター制御部240に供給する。プリンター制御部240は、印刷データPDに応じて印刷ユニット250を制御する。これにより、印刷ユニット250は、画像を印刷する。なお、印刷データ作成部226とプリンター制御部240と印刷ユニット250との全体は、「印刷部」に相当する。
図4は、ラスターデータRDH、RDLの作成(画素値決定処理)の手順を示すフローチャートである。
最初のステップS100では、ラスターデータ作成部112(図1)は、元ラスターデータRDA(図2)を読み込みを開始する。次のステップS102では、ラスターデータ作成部112は、1つの低解像度の画素を選択し、その画素に対応するn×nの高解像度の画素の画素値を取得する(nは2以上の整数。本実施例では、n=2)。以下、選択された1つの低解像度の画素を「着目低解像度画素」とも呼ぶ。着目低解像度画素は、複数の低解像度の画素から、所定の順番で選択される。ラスターデータ作成部112は、複数の低解像度の画素のそれぞれに関して、後述するステップS106〜S134の処理を実行する。全ての低解像度の画素の処理が完了している場合(すなわち、ラスター画像情報の終端まで処理が完了している場合)には(S104:Yes)、ラスターデータ作成部112は、ラスターデータRDH、RDLの作成を完了する。
図5は、画素値決定の一例を示す概略図である。図の左上には、着目低解像度画素PXzが示されている。着目低解像度画素PXzの中には、着目低解像度画素PXzに含まれる4つの高解像度画素PXa〜PXdも示されている。これらの画素PXa〜PXdは、図2の元ラスターデータRDAの画素に相当する。各画素PXa〜PXdには、色と、画素値と、オブジェクトの種類とが、示されている。本実施例では、画素値は、[R、G、B]のそれぞれの階調値で表されている。図5の例では、3つの画素PXa〜PXcが、「画像」のオブジェクトを表している。第4画素PXdは「背景」を表している。このように、着目低解像度画素PXzは、画像のオブジェクトのエッジを表している。また、着目低解像度画素PXzは、文字のオブジェクトを表さずに画像のオブジェクトを表す画素である。そして、各画素PXa〜PXdは、特許請求の範囲における「対応画素」に相当する。また、4つの画素PXa〜PXdの色は、それぞれ、赤、黄、黄、白である。図中には、さらに、色リストCLLと色総数TCとの変化と、低解像度画素PXLと、高解像度画素PXH1〜PXH1とが、示されている(詳細は後述)。
図4の次のステップS106では、ラスターデータ作成部112は、色リストCLLと、色総数TCとを初期化する。図5の上部には、初期化された色リストCLLと色総数TCとが示されている。色リストCLLは、色番号CNと色CLとの対応関係のリストである。後述するように、色リストCLLには、文字以外の高解像度画素によって表される色が登録される。色番号CNは、登録された色を識別する識別子である(色番号CNは1から順番に割り当てられる)。色総数TCは、登録された色の総数である。ステップS106では、色リストCLLには何も登録されておらず、色総数TCは「0」である。
次のステップS110では、ラスターデータ作成部112(図1)は、着目低解像度画素PXzに含まれる複数の高解像度の画素から1つを選択し、選択された画素の画素値を取得する。以下、選択された1つの高解像度の画素を「着目高解像度画素」とも呼ぶ。着目高解像度画素は、複数の高解像度の画素から、所定の順番で選択される。ラスターデータ作成部112は、着目低解像度画素PXzに含まれる全ての高解像度画素のそれぞれに関して、後述するステップS114〜S128の処理を実行する。全ての高解像度画素(本実施例では、4つの高解像度画素PXa〜PXd)の処理が完了している場合(すなわち、n×nの画素の終端まで処理が完了している場合)には(S112:Yes)、ラスターデータ作成部112は、ステップS130に移行する。
図4のステップS114では、ラスターデータ作成部112(図1)は、着目高解像度画素のオブジェクトの種類を特定する。本実施例では、この特定は、入力データIDに基づいて、行われる。
オブジェクトの種類が「文字」である場合には、ステップS116で、ラスターデータ作成部112は、高解像度ラスターデータRDHにおける着目高解像度画素に対応する画素の画素値を設定する(すなわち、着目高解像度画素を、高解像度ラスターデータRDHに画素値を設定すべき画素に分類する)。そして、そのフラグを「1」に設定する(これらの処理は、図2のステップS10に相当する)。そして、ラスターデータ作成部112は、ステップS110に戻る。
オブジェクトの種類が「文字」ではない場合(例えば、画像のオブジェクトや、背景である場合)、ラスターデータ作成部112(図1)は、図4のステップS120〜S126の処理を実行する。これらのステップによって、着目高解像度画素の色(「着目色」とも呼ぶ)が、色リストCLLに登録される。同じ色が、既に、色リストCLLに登録されている場合には、その着目色の追加登録は行われない。ラスターデータ作成部112は、着目色が既に色リストCLLに登録されているか否かを判断するために、着目色と、色リストCLLに登録された色との比較を、色番号CNの順番に1つずつ行う。
ステップS120では、ラスターデータ作成部112(図1)は、参照番号を「1」に初期化する。参照番号は、順番に比較される色の色番号CNを示している。以下、参照番号によって示される色を「参照色」と呼ぶ。次のステップS122では、ラスターデータ作成部112は、参照番号が色総数TC以下であるか否かを判断する。現時点での参照番号が色総数TCよりも大きいことは、着目色が色リストCLLに登録されていないことを意味している。この場合には、次のステップS128で、ラスターデータ作成部112は、着目色を色リストCLLに登録する。図5の例では、最初に第1画素PXaが着目高解像度画素として選択されている(図4:S110)。この段階では、参照番号(1)は、色総数TC(0)よりも大きいので、着目色(赤)が色リストCLLに登録される(色番号CNは1)。そして、ラスターデータ作成部112は、色総数TCに「1」を追加する。
参照番号が色総数TC以下である場合には、次のステップS124で、ラスターデータ作成部112(図1)は、着目色と参照色とを比較する。図5の例では、第1画素PXaの次に第2画素PXbが、着目高解像度画素として選択されている。そして、着目色(黄)と、参照色(色番号CNが1の色(赤))とが比較される。
本実施例では、同じ色成分の階調値が着目色と参照色との間で異なっている場合に、着目色が参照色と異なると判断される。着目色が参照色と異なる場合には、ラスターデータ作成部112(図1)は、参照番号に1を追加して(S126)、ステップS122に戻る。図5の第2画素PXbに関しては、新たな参照番号(2)が、色総数TC(1)よりも大きいので、ラスターデータ作成部112は、ステップS128で、着目色(黄)を色リストCLLに追加し(色番号CNは2)、色総数TCに「1」を追加する(新たな色総数TCは2)。
図5の例では、第2画素PXbの次に第3画素PXcが、着目高解像度画素として選択されている(図4:S110)。ラスターデータ作成部112(図1)は、第1の参照色(赤、CN=1)との比較の後、第2の参照色(黄、CN=2)との比較を行う。着目色(黄)は、この第2の参照色(黄)と同じである。着目色が参照色と同じ色である場合には、ラスターデータ作成部112は、色リストCLLを変更せずに、ステップS124からステップS110へ戻る。
図5の例では、第3画素PXcの次に第4画素PXdが、着目高解像度画素として選択される(図4:S110)。着目色(白)は、色リストCLLには登録されていないので、ラスターデータ作成部112は、着目色(白)を色リストCLLに追加し、色総数TCを更新する。
着目低解像度画素PXzの全ての高解像度画素PXa〜PXdの処理が完了したことに応じて(図4:S112:Yes)、ラスターデータ作成部112(図1)は、ステップS130に移行する。ステップS130では、ラスターデータ作成部112は、色総数TCと閾値とを比較する。本実施例では、閾値は「1」に設定されている。
色総数TCが閾値よりも大きい場合には、ラスターデータ作成部112(図1)は、ステップS134で、高解像度ラスターデータRDHの画素のうちの着目低解像度画素PXzに対応する複数の画素の画素値を決定する。図5の例では、色総数TC(3)は、閾値(1)よりも大きい。従って、ラスターデータ作成部112は、ステップS134で、高解像度ラスターデータRDHの4つの高解像度画素PXH1〜PXH4のそれぞれの画素値を決定する。これらの画素PXH1〜PXH4は、着目低解像度画素PXzに対応する画素である。また、これらの画素PXH1〜PXH4の画素値は、上述の高解像度画素PXa〜PXdの画素値と、それぞれ同じ値に設定される。さらに、ラスターデータ作成部112は、これらの画素PXH1〜PXH4のそれぞれのフラグを「1」に設定する。図5の下部では、各画素PXH1〜PXH4に、色とフラグ(括弧内の数値)とが示されている。なお、ラスターデータ作成部112は、低解像度ラスターデータRDLの複数の画素のうちの着目低解像度画素PXzに対応する画素PXL(同じ位置の画素)に関しては、画素値を設定しない。なお、低解像度画素PXLは、特許請求の範囲における「第2画素」に相当する。
色総数TCが閾値以下である場合には(本実施例では、色総数TCが1の場合)、ラスターデータ作成部112は、ステップS132で、低解像度ラスターデータRDLの画素PXL(着目低解像度画素PXzに対応する画素)の画素値を設定する。図6は、このような場合を示す概略図である。図6には、画素値決定の別の例が示されている。図5の例との差違は、4つの画素PXa〜PXdの全てが「画像」のオブジェクトを表し、それらの色が、同じ赤である点である。このように、着目低解像度画素PXzは、画像のオブジェクトのベタ領域を表している。また、着目低解像度画素PXzは、文字のオブジェクトを表さずに画像のオブジェクトを表す画素である。そして、各画素PXa〜PXdは、特許請求の範囲における「対応画素」に相当する。
図6の例においても、図4の手順に従って、色リストCLLと色総数TCとが設定される。その結果、色リストCLLには、1つの色(赤)が登録され、色総数TCは「1」に設定される。色総数TC(1)が閾値(1)以下であるので、ラスターデータ作成部112(図1)は、図4のステップS132で、低解像度ラスターデータRDLの画素PXLの画素値を決定する(低解像度画素PXLが、特許請求の範囲における「第2画素」に相当する)。色リストCLLには1つの色が登録されている。そこで、ラスターデータ作成部112は、画素PXLの画素値を、色リストCLLに登録された色を表す値に、設定する。高解像度ラスターデータRDHの4つの画素PXH1〜PXH4に関しては、ラスターデータ作成部112は、画素値を設定せず、フラグは「0」に維持される。
図7は、画素値決定の別の例を示す概略図である。この例では、第2画素PXbが「文字」を表し、残りの3つの画素PXa、PXc、PXdが「画像」を表している。第2画素PXbの色は「青」であり、残りの3つの画素PXa、PXc、PXdの色は、同じ「赤」である。
図7の例では、第2画素PXbが文字を表しているので、ラスターデータ作成部112(図1)は、図4のステップS116で、第2画素PXbに対応する高解像度の画素PXH2の画素値を決定し、フラグを「1」に設定する。第2画素PXH2の画素値は、第2画素PXbの画素値と同じ値に設定される。
また、図7の例でも、ラスターデータ作成部112(図1)は、図4の手順に従って、色リストCLLと色総数TCとを設定する。その結果、色リストCLLには1つの色(赤)が登録され、色総数TCは「1」に設定される。ここで、色総数TC(1)は閾値(1)以下である。従って、ラスターデータ作成部112は、図4のステップS132で、低解像度ラスターデータRDLの画素PXL(着目低解像度画素PXzに対応する画素)の画素値を決定する。画素PXLの画素値は、色リストCLLに登録された色(赤)を表す値に設定される。
なお、図7に示す画像部分の合成ラスターデータRDCを作成する場合には、ラスターデータ合成部224(図1)は、以下のように処理を行う。フラグが「1」に設定された画素位置(第2画素PXH2)に関しては、ラスターデータ合成部224は、高解像度の第2画素PXH2の画素値を選択する。フラグが「0」に設定された3つの画素位置(画素PXH1、PXH3、PXH4)に関しては、ラスターデータ合成部224は、低解像度の画素PXLの画素値を選択する。このように、文字を表す高解像度画素(第2画素PXH2)に関しては、高解像度ラスターデータRDHの画素値が利用される。画像のオブジェクトを表す高解像度画素(画素PXH1、PXH3、PXH4)に関しては、低解像度ラスターデータRDLの画素値が利用される。なお、図7の例で、仮に、文字以外の画素PXa、PXc、PXdの色総数TCが閾値より大きい場合には、それらの画素PXa、PXc、PXdについても、高解像度ラスターデータRDHに画素値が設定される。
図8は、画素値決定の別の例を示す概略図である。図5の例とは異なり、4つの高解像度画素PXa〜PXdの全てが、「文字」のオブジェクトを表している。
この場合、ラスターデータ作成部112(図1)は、各画素PXa〜PXdに関し、図4のステップS116で、高解像度の画素PXH1〜PXH4の画素値を、それぞれ決定する。また、色総数TCが「0」であるので、ラスターデータ作成部112は、図4のステップS130からステップS134に移行する。その結果、低解像度の画素PXLの画素値は設定されない(高解像度の画素PXH1〜PXH4の画素値は、ステップS116で設定済みである)。
以上のように、本実施例では、高解像度ラスターデータRDHの複数の画素のうちの一部の画素の画素値が決定されており、特に文字のオブジェクトを表す画素の画素値が決定されている(図7、図8)。従って、文字のオブジェクトがぼやける可能性を低減できる(図2のS10、図4のS116)。
また、低解像度ラスターデータRDLの複数の画素のうちの、文字のオブジェクトを表さずに画像のベクトルグラフィックスを表す低解像度の画素に対応する画素に関しては、以下のように、画素値が決定される。図5に示すように、1つの着目低解像度画素PXzにおける色総数TCが閾値よりも大きい場合には、着目低解像度画素PXzに対応する複数の高解像度画素の画素値が決定される(図4のS134)。色総数TCが閾値よりも大きいことは、着目低解像度画素PXz(すなわち、低解像度の画素PXL)の内部における色のバラツキが大きいことを示している。この場合には、高解像度ラスターデータRDHの画素値が決定されるので、ジャギーや、細線の太りや、細線の欠損・欠落が生じる可能性(すなわち、画像のベクトルグラフィックスが過剰に粗くなる可能性)を低減できる。また、1つの着目低解像度画素PXz(低解像度画素PXL)に対応する複数の高解像度画素(例えば、図5のPXH1〜PXH4)が、互いに異なる色を表す複数(少なくとも2つ)の画素を含むように、それらの複数の高解像度画素の画素値が決定される。従って、画像のベクトルグラフィックスが粗くなる可能性を適切に低減できる。
また、図6に示すように、色総数TCが閾値以下である場合には、着目低解像度画素PXzに対応する低解像度の画素PXLの画素値が決定される(図4のS132)。色総数TCが閾値以下であることは、着目低解像度画素PXz(低解像度の画素PXL)の内部における色のバラツキが小さいことを示している。この場合には、低解像度ラスターデータRDLの画素値が決定されるので、画像のベクトルグラフィックスを表すために要するデータ量を低減できる。また、色のバラツキが小さいので、高解像度の画素を利用しなくても、画像のベクトルグラフィックスの見た目の精細さの過剰な低下は抑制される。
また、本実施例では、高解像度ラスターデータRDHが、文字のオブジェクトを表す。文字のオブジェクトは、しばしば、1つの色で表される。従って、高解像度ラスターデータRDHにおける広い画像範囲において、同一の画素値を表す複数の画素が連続し得る。その結果、高解像度ラスターデータRDHを効率よく圧縮することができる。また、図2に示すように、画像中の比較的粗いパターンを表す部分が、低解像度ラスターデータRDLによって表されるので、比較的粗いパターンを表すために要するデータ量を低減できる。なお、ビットマップオブジェクトに関しては、低解像度ラスターデータRDLで表された場合であっても、見た目の精細さの過剰な低下は抑制される。
また、本実施例では、色総数TCの閾値が1である。すなわち、着目低解像度画素PXzの内部に複数の色が存在する場合には、それらの複数の色が高解像度の画素で表される(図5)。従って、ラスターデータRDH、RDLを利用して、入力データIDによって表される画像を忠実に再現することができる。
B.第2実施例:
図4〜図8に示す第1実施例において、色総数TCの閾値が2以上であってもよい。図9は、閾値が2の場合の画素値決定の例を示す概略図である。図9(A)には、図5と同様に、着目低解像度画素PXzと、4つの高解像度画素PXa〜PXdと、色総数TCと、高解像度画素PXH1〜PXH4と、低解像度の画素PXLと、が示されている。4つの画素PXa〜PXbは、図5の例の画素と、それぞれ同じである。この場合、色総数TCは、閾値(2)よりも大きい「3」である。従って、高解像度の画素PXH1〜PXH4の画素値が決定される。これらの画素値の決定は、図2のステップS16に相当する。また、本実施例でも、複数の高解像度画素PXH1〜PXH4が、互いに異なる色を表す複数(少なくとも2つ)の画素を含むように、複数の画素PXH1〜PXH4の画素値が決定される。
図9(B)は、画素値決定の別の例を示す概略図である。図9(A)の例との差違は、第4画素PXdが、「画像」のオブジェクトを表し、その色が「黄」である点だけである。この場合、色総数TCは、閾値(2)以下の「2」である。従って、ラスターデータ作成部112(図1)は、低解像度の画素PXLの階調値を決定する。この画素値の決定は、図2のステップS18に相当する。画素PXLの階調値は、所定の方法で決定される代表色を表す値に設定される。代表色を表す画素値の決定方法としては、任意の方法を採用可能である。本実施例では、入力データIDを低解像度でラスターライズして得られる値が採用される。この代わりに、低解像度画素PXL(着目低解像度画素PXz)に含まれる複数の高解像度画素PXa〜PXdのそれぞれの画素値の関数で表される値を採用してもよい(例えば、平均値や、最頻値や、中央値や、最大値や、最小値)。このような関数は、色成分毎に決められてよい。
C.第3実施例:
上述の各実施例において、ラスターデータ作成部112(図1)は、色総数TCの代わりに、色範囲の総数を利用して、色のバラツキが大きいか否かを判断してもよい。図10(A)は、色範囲の例を示す概略図である。図中には、色相環CCと、無彩色範囲CG4とが示されている。本実施例では、色の全範囲が4つの部分範囲CG1〜CG4に分割されている。3つの部分範囲CG1〜CG3は、色相Hの全範囲を3つに分割して得られた範囲である。3つの範囲CG1、CG2、CG3は、赤、緑、青を、それぞれ示している。第4の範囲CG4は、無彩色を示している。有彩色は、3つの範囲CG1〜CG3のいずれかに分類される。
図10(B)は、画素値決定の例を示す概略図である。図中には、着目低解像度画素PXzと、4つの高解像度画素PXa〜PXdと、範囲総数TRと、高解像度画素PXH1〜PXH4と、低解像度の画素PXLと、が示されている。3つの高解像度画素PXa〜PXcは、それぞれ、画像のオブジェクトを表し、第4画素PXdは、「背景」を表している。このように、着目低解像度画素PXzは、文字のオブジェクトを表さずに画像のオブジェクトを表す画素である。また、4つの高解像度画素PXa〜PXdは、赤C1a、緑C2、紫C1b、白C3を、それぞれ表している。図10(A)に示すように、赤C1aと紫C1bとは、赤範囲CG1に含まれている。緑C2は、緑範囲CG2に含まれている。白C3は、無彩色範囲CG4に含まれている。この場合、4つの高解像度画素PXa〜PXdのそれぞれの色の少なくとも1つを含む色範囲の総数TRは、3である(CG1、CG2、CG4)。
本実施例では、範囲総数TRの閾値が2である。従って、図10(B)の例では、範囲総数TR(3)は、閾値(2)よりも大きい。従って、ラスターデータ作成部112は、高解像度の画素PXH1〜PXH4の画素値を決定する。これらの画素値の決定は、図2のステップS16に相当する。また、本実施例でも、複数の高解像度画素PXH1〜PXH4が、互いに異なる色を表す複数(少なくとも2つ)の画素を含むように、複数の画素PXH1〜PXH4の画素値が決定される。
図10(C)は、画素値決定の別の例を示す概略図である。図10(B)の例との差違は、第4画素PXdが「画像」のオブジェクトを表し、その色が「オレンジ」である点だけである。図10(A)に示すように、このオレンジC1cは、赤範囲CG1に含まれている。従って、範囲総数TRは、閾値(2)以下の「2」である(CG1、CG2)。従って、ラスターデータ作成部112(図1)は、低解像度の画素PXLの階調値を決定する。この画素値の決定は、図2のステップS18に相当する。画素PXLの階調値は、図9(B)の例と同様に、行われる。
なお、着目低解像度画素PXzが、文字のオブジェクトを表す高解像度画素と、画像のオブジェクトを表す高解像度画素とを含む場合がある。この場合には、ラスターデータ作成部112(図1)は、図7の例と同様に、文字を表す高解像度画素を除いた残りの高解像度画素を利用して、範囲総数TRを算出すればよい。また、色の部分範囲は、色相に限らず、他の色成分(例えば、明度や彩度やRGBの各色成分)によって定められていても良い。また、1つの部分範囲が、2以上の色成分によって定められていても良い。また、部分範囲の総数は、4に限らず、任意の複数でよい。また、範囲総数TRの閾値は、2に限らず、1でもよく、3以上でもよい。
D.第4実施例:
上述の各実施例において、ラスターデータ作成部112(図1)は、色総数TCや範囲総数TRの代わりに、階調値の標準偏差を利用して、色のバラツキが大きいか否かを判断してもよい。
図11(A)は、画素値決定の例を示す概略図である。図中には、着目低解像度画素PXzと、4つの高解像度画素PXa〜PXdと、RGBの階調値の標準偏差Sr、Sg、Sbと、代表の標準偏差Srpと、高解像度画素PXH1〜PXH4と、低解像度の画素PXLと、が示されている。3つの高解像度画素PXa〜PXcは、それぞれ、画像のオブジェクトを表し、第4画素PXdは「背景」を表している。このように、着目低解像度画素PXzは、文字のオブジェクトを表さずに画像のオブジェクトを表す画素である。また、4つの高解像度画素PXa〜PXdの画素値([R、G、B])は、それぞれ、[200、0、50]、[10、180、30]、[180、0、100]、[255、255、255]である。赤Rの標準偏差Srは「106」であり、緑Gの標準偏差Sgは「129」であり、青Bの標準偏差Sbは「102」である(標準偏差は、4つの画素PXa〜PXdにおける階調値の標準偏差である)。ラスターデータ作成部112は、着目低解像度画素PXzに含まれる高解像度画素から標準偏差Sr、Sg、Sbを算出し、そして、代表標準偏差Srpを決定する。本実施例では、代表標準偏差Srpは、3つの標準偏差Sr、Sg、Sbのうちの最大値である。ラスターデータ作成部112は、代表標準偏差Srpが、所定の閾値よりも大きい場合に、色のバラツキが大きいと判断する。本実施例では、閾値は100である。図11(A)の例では、代表標準偏差Srp(129)は、閾値(100)よりも大きい。従って、ラスターデータ作成部112は、高解像度の画素PXH1〜PXH4の画素値を決定する。これらの画素値の決定は、図2のステップS16に相当する。また、本実施例でも、複数の高解像度画素PXH1〜PXH4が、互いに異なる色を表す複数(少なくとも2つ)の画素を含むように、複数の画素PXH1〜PXH4の画素値が決定される。
図11(B)は、画素値決定の別の例を示す概略図である。図11(A)の例との差違は、第4画素PXdが「画像」のオブジェクトを表し、その階調値が、[180、120、0]である点だけである。この例では、赤Rの標準偏差Srは「89」であり、緑Gの標準偏差Sgは「90」であり、青Bの標準偏差Sbは「42」である。代表標準偏差Srpは、閾値(100)以下の「90」である。従って、ラスターデータ作成部112(図1)は、低解像度の画素PXLの階調値を決定する。この画素値の決定は、図2のステップS18に相当する。画素PXLの階調値は、図9(B)の例と同様に、行われる。
なお、着目低解像度画素PXzが、文字のオブジェクトを表す高解像度画素と、画像のオブジェクトを表す高解像度画素とを含む場合がある。この場合には、ラスターデータ作成部112(図1)は、図7の例と同様に、文字を表す高解像度画素を除いた残りの高解像度画素を利用して、標準偏差を算出すればよい。
E.第5実施例:
上述の各実施例において、ラスターデータ作成部112(図1)は、色総数TCや範囲総数TRや代表標準偏差Srpの代わりに、階調値の差分を利用して、色のバラツキが大きいか否かを判断してもよい。
図12(A)は、画素値決定の例を示す概略図である。図中には、着目低解像度画素PXzと、4つの高解像度画素PXa〜PXdと、RGBの階調値の最大差分dr、dg、dbと、代表の差分drpと、高解像度画素PXH1〜PXH4と、低解像度の画素PXLと、が示されている。4つの高解像度画素PXa〜PXdは、それぞれ、図11(A)の例の画素と同じである。赤Rの最大差分drは「245」であり、緑Gの最大差分dgは「255」であり、青Bの最大差分dbは「225」である(最大差分は、4つの画素PXa〜PXdにおける階調値の最大値から最小値を引いた差分である)。ラスターデータ作成部112は、着目低解像度画素PXzに含まれる高解像度画素から最大差分dr、dg、dbを算出し、そして、代表差分drpを決定する。本実施例では、代表差分drpは、3つの差分dr、dg、dbの平均値である。ラスターデータ作成部112は、代表差分drpが所定の閾値よりも大きい場合に、色のバラツキが大きいと判断する。本実施例では、閾値は160である。図12(A)の例では、代表差分drp(242)は、閾値(160)よりも大きい。従って、ラスターデータ作成部112は、高解像度の画素PXH1〜PXH4の画素値を決定する。これらの画素値の決定は、図2のステップS16に相当する。また、本実施例でも、複数の高解像度画素PXH1〜PXH4が、互いに異なる色を表す複数(少なくとも2つ)の画素を含むように、複数の画素PXH1〜PXH4の画素値が決定される。
図12(B)は、画素値決定の別の例を示す概略図である。図12(A)の例との差違は、第4画素PXdが「画像」のオブジェクトを表し、その階調値が、[180、120、0]である点だけである。この例では、赤Rの最大差分drは「190」であり、緑Gの最大差分dgは「180」であり、青Bの最大差分dbは「100」である。代表差分drpは、閾値(160)以下の「157」である。従って、ラスターデータ作成部112(図1)は、低解像度の画素PXLの階調値を決定する。この画素値の決定は、図2のステップS18に相当する。画素PXLの階調値は、図9(B)の例と同様に、行われる。
なお、着目低解像度画素PXzが、文字のオブジェクトを表す高解像度画素と、画像のオブジェクトを表す高解像度画素とを含む場合がある。この場合には、ラスターデータ作成部112(図1)は、図7の例と同様に、文字を表す高解像度画素を除いた残りの高解像度画素を利用して、階調値の差分を算出すればよい。
F.変形例:
なお、上記各実施例における構成要素の中の、独立クレームでクレームされた要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。また、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
変形例1:
上述の各実施例において、色のバラツキの大きさを表す指標値としては、色総数TC(図5、図6)や、範囲総数TR(図10)や、代表標準偏差Srp(図11)や、代表差分drp(図12)に限らず、色のバラツキの大きさを表す種々の値を採用可能である。一般には、色の分布範囲の広さを表す種々の値を指標値として利用することができる。例えば、上述の実施例において、代表標準偏差Srpは、標準偏差Sr、Sg、Sbの種々の関数で表される値であってよい(例えば、平均値や、最頻値や、中央値や、最大値や、最小値)。同様に、代表差分drpは、最大差分dr、dg、dbの種々の関数で表される値であってよい。また、標準偏差の代わりに分散を利用してもよい。また、色を表す複数の色成分のうちの一部の色成分の階調値を利用して得られる値を採用してもよい。また、指標値を、1つの低解像度の画素に含まれる複数の高解像度の画素のうちの一部の画素に基づいて、決定してもよい。例えば、1つの低解像度画素中の「左上隅の高解像度画素」と「右下隅の高解像度画素」とに応じて、指標値を決定してもよい。1つの低解像度画素中の一部の高解像度画素としては、予め決定された画素を採用すればよい。
なお、色のバラツキが大きいか否かを判断する方法としては、指標値を閾値と比較する方法に限らず、他の任意の方法を採用可能である。例えば、色の組み合わせと判断結果との対応関係を表すルックアップテーブルを利用してもよい。
変形例2:
上述の各実施例において、低解像度画素(例えば、図5の着目低解像度画素PXz)のそれぞれに基づいて実行される画素値決定処理としては、低解像度画素が表すオブジェクトの種類に応じた種々の処理を採用可能である(なお、「低解像度の画素が、ある種類のオブジェクトを表す」とは、その低解像度の画素が、その種類のオブジェクトを表す高解像度の画素を含むことを、意味している)。また、表されるオブジェクトの種類の組み合わせが図5〜図12に示す組み合わせと異なる低解像度画素に関しても、種々の画素値決定処理を採用可能である。例えば、低解像度画素が、文字のオブジェクトと画像のオブジェクトとの両方を表す場合には、色のバラツキの大きさに拘わらずに、その低解像度画素に含まれる全ての高解像度画素の画素値を決定してもよい。また、文字を表す低解像度の画素に関しては、その低解像度画素が、さらに他のオブジェクト(例えば、画像のベクトルグラフィックスやビットマップオブジェクト)を表すか否かに拘わらずに、その低解像度画素に含まれる全ての高解像度画素の画素値を決定してもよい。複数種類のオブジェクトを表す低解像度の画素に関しては、その低解像度画素に含まれる全ての高解像度画素の画素値を決定してもよい。
変形例3:
上述の各実施例において、データ圧縮部114(図1)とデータ展開部222とによる圧縮・伸張のアルゴリズムとしては、ランレングス符号化に限らず、任意のアルゴリズムを採用可能である(例えば、ハフマン符号化)。いずれの場合も、可逆圧縮アルゴリズムを採用することが好ましい。また、圧縮対象は、高解像度ラスターデータRDHと低解像度ラスターデータRDLとの少なくとも一方でよい。例えば、両方のラスターデータRDH、RDLを圧縮してもよい。また、このような圧縮(データ圧縮部114、データ展開部222)を省略してもよい。ただし、これらのラスターデータRDH、RDLの少なくとも一方を圧縮することが好ましい。こうすれば、データ伝送路(例えば、図1の伝送路TL)の帯域が狭い場合であっても、ラスターデータを高速に転送することができる。また、ラスターデータの格納に利用される記憶領域の容量を低減することもできる。
変形例4:
上述の各実施例において、入力データIDの形式としては、PDL形式に限らず、他の形式を採用してもよい。例えば、ラスターデータを入力データIDとして採用してもよい。この場合には、入力データIDが、画素とオブジェクトの種類との対応関係を表す情報を含むことが好ましい。また、入力データIDの画素密度が、高解像度ラスターデータRDHの画素密度と異なる場合には、ラスターデータ作成部112(図1)は、入力データIDの解像度変換処理によって、高解像度の各画素の画素値(元ラスターデータRDA)を特定すればよい。
また、高解像度ラスターデータRDHの解像度が、2400dpiと異なっていてもよく、低解像度ラスターデータRDLの解像度が、1200dpiと異なっていても良い。一般には、高解像度ラスターデータRDHの解像度(画素密度)が、低解像度ラスターデータRDLの解像度(画素密度)よりも、高ければよい。ここで、縦方向の解像度が水平方向の解像度と異なっていても良い。この場合、縦方向と水平方向との少なくとも一方において、高解像度ラスターデータRDHの解像度が、低解像度ラスターデータRDLの解像度よりも高ければよく、縦方向と水平方向とのいずれか一方において、解像度が同じであってもよい。いずれの場合も、縦方向と横方向とのそれぞれにおいて、高解像度ラスターデータRDHの解像度(画素密度)が、低解像度ラスターデータRDLの解像度(画素密度)のL倍(Lは1以上の整数)であることが好ましい。また、画素値の色成分は、RGBに限らず、他の色成分であってもよい。
変形例5:
上述の各実施例において、ラスターデータ合成部224(図1)は、高解像度ラスターデータRDHに画素値が設定されている画像部分に関しては、高解像度ラスターデータRDHの画素値を選択し、高解像度ラスターデータRDHに画素値が設定されていない画像部分に関しては、低解像度ラスターデータRDLの画素値を選択すればよい。ここで、高解像度ラスターデータRDHに画素値が設定されているか否かを判断する方法としては、フラグを利用する方法に限らず、任意の方法を採用してよい。例えば、画素に割り当てられた階調値が表し得る複数の値のうちの特定の値が、画素値が設定されていないことを示してもよい。一般には、ラスターデータ作成部112(図1)は、高解像度ラスターデータRDHによって表され得る複数の画素のうちの画素値が設定された画素を特定する情報(「画素特定情報」と呼ぶ)を、作成することが好ましい。そして、ラスターデータ合成部224は、画素特定情報を利用して、高解像度ラスターデータRDHの画素に画素値が設定されている画像部分を特定すればよい。画素特定情報の形態としては、任意の形態を採用可能である。例えば、画素値が設定された画素の識別番号のリストを採用してもよい。また、画素値が設定された画素の位置を表す情報を採用してもよい。いずれの場合も、画素値が設定されていない画素の階調値を表すデータを、ラスターデータRDH、RDLから削除してもよい。
変形例6:
上述の各実施例において、画像処理システムの構成としては、図1に示す構成に限らず、種々の構成を採用可能である。例えば、コンピューター100の要素の一部が印刷装置200に設けられていてもよい。逆に、印刷装置200の要素の一部がコンピューター100に設けられていてもよい。また、コンピューター100と印刷装置200とが、1つの装置に組み込まれていても良い。また、データ圧縮部114とデータ展開部222とが省略されてもよい。また、ラスターデータ合成部224が、印刷装置200とコンピューター100とのいずれとも異なる別の装置に設けられていてもよい。
いずれの場合も、ラスターデータRDH、RDLを作成するラスターデータ作成部112を有する画像処理装置を利用してよい。こうすれば、高解像度ラスターデータRDHと低解像度ラスターデータRDLとを利用する場合の不具合の可能性を低減できる。そして、このようなラスターデータRDH、RDLを高解像度ラスターデータRDHの階調値を優先して合成するラスターデータ合成部224を有する画像処理装置を利用してよい。こうすれば、適切に画像を再現することができる。
また、合成ラスターデータRDC(図1、図3)の用途としては、印刷に限らず、任意の用途を採用可能である。例えば、ディスプレイ装置が、合成ラスターデータRDCに応じて画像を表示してもよい。このように、合成ラスターデータRDCに応じて画像を出力(表示や印刷)する種々の画像出力部を利用してよい。なお、画像出力部は、ラスターデータ合成部224を有する処理装置とは別の装置であってもよい。
また、ラスターデータ作成部112からラスターデータ合成部224へ、ラスターデータRDH、RDLを転送する方法としては、任意の方法を採用可能である。例えば、伝送路TL(図1)の代わりに、着脱可能なメモリ(例えば、USBメモリ)を利用してもよい。この場合、コンピューター100と印刷装置200とのそれぞれに、メモリを接続するためのインターフェースを設ければよい。また、ラスターデータ作成部112とラスターデータ合成部224とが同じ装置に設けられてもよい。この場合には、ラスターデータ作成部112とラスターデータ合成部224との両方から参照可能なメモリ(例えば、共有メモリ)を利用してもよい。
変形例7:
上記各実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部あるいは全部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。例えば、図1のラスターデータ作成部112の機能を、論理回路を有するハードウェア回路によって実現してもよい。
また、本発明の機能の一部または全部がソフトウェアで実現される場合には、そのソフトウェア(コンピュータープログラム)は、コンピューター読み取り可能な記録媒体に格納された形で提供することができる。この発明において、「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスクやCD−ROMのような携帯型の記録媒体に限らず、各種のRAMやROM等のコンピューター内の内部記憶装置や、ハードディスク等のコンピューターに固定されている外部記憶装置も含んでいる。
100…コンピューター
110…RAM
112…ラスターデータ作成部
114…データ圧縮部
120…CPU
130…データ送信部
200…印刷装置
210…データ受信部
220…RAM
222…データ展開部
224…ラスターデータ合成部
226…印刷データ作成部
226a…色変換部
226b…ハーフトーン処理部
230…CPU
240…プリンター制御部
250…印刷ユニット
900…画像処理システム
ID…入力データ
CD…圧縮データ
PD…印刷データ
TL…伝送路
RDA…元ラスターデータ
RDC…合成ラスターデータ
RDH…高解像度ラスターデータ
RDL…低解像度ラスターデータ

Claims (10)

  1. 画像処理装置であって、
    複数種類のオブジェクトを含む画像を表す入力データに応じて、前記画像を表すラスターデータを作成するラスターデータ作成部を備え、
    前記ラスターデータは、第1画素密度の高解像度ラスターデータと、前記第1画素密度よりも低い第2画素密度の低解像度ラスターデータとを含み、
    前記ラスターデータ作成部は、
    文字以外の種類のオブジェクトのうち、前記第1画素密度の複数の画素であって、前記第2画素密度の1の画素に対応する前記複数の画素によって表される画像領域の色のバラツキに基づいて、前記画像領域について、前記高解像度ラスターデータの画素の画素値、および、前記低解像度ラスターデータの画素の画素値のいずれかを設定する、
    画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の画像処理装置であって、
    前記ラスターデータ作成部は、文字の種類のオブジェクトについて、前記高解像度ラスターデータの画素の画素値を設定する、
    画像処理装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の画像処理装置であって、
    前記ラスターデータ作成部は、前記色のバラツキの大きさを表す指標値が所定の閾値よりも大きい場合に、前記高解像度ラスターデータの画素の画素値を設定し、前記指標値が前記所定の閾値よりも小さい場合に、前記低解像度ラスターデータの画素の画素値を設定する、
    画像処理装置。
  4. 請求項3に記載の画像処理装置であって、
    前記指標値は、前記第1画素密度の前記複数の画素であって、前記第2画素密度の1の画素に対応する前記複数の画素の少なくとも一部の画素における前記色の総数である、
    画像処理装置。
  5. 請求項3に記載の画像処理装置であって、
    前記ラスターデータによって表される色の範囲は、予め複数の部分範囲に分割されており、
    前記指標値は、前記第1画素密度の前記複数の画素であって、前記第2画素密度の1の画素に対応する前記複数の画素の少なくとも一部の画素における前記色の少なくとも1つを含む部分範囲の総数である、
    画像処理装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の画像処理装置であって、さらに、
    前記高解像度ラスターデータを圧縮する圧縮部を含む、
    画像処理装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の画像処理装置であって、
    前記高解像度ラスターデータでは、前記第2画素密度の1の画素に対応する複数の画素のうち少なくとも2の画素が、互いに異なる色を表す、
    画像処理装置。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の画像処理装置と、
    前記画像処理装置によって作成された前記ラスターデータに基づいて印刷を行う印刷装置とを備える、
    画像処理システム。
  9. ラスターデータを作成する方法であって、
    複数種類のオブジェクトを含む画像を表す入力データに応じて、前記画像を表すラスターデータを作成する工程を備え、
    前記ラスターデータは、第1画素密度の高解像度ラスターデータと、前記第1画素密度よりも低い第2画素密度の低解像度ラスターデータとを含み、
    前記ラスターデータを作成する工程は、
    文字以外の種類のオブジェクトのうち、前記第1画素密度の複数の画素であって、前記第2画素密度の1の画素に対応する前記複数の画素によって表される画像領域の色のバラツキに基づいて、前記画像領域について、前記高解像度ラスターデータの画素の画素値、および、前記低解像度ラスターデータの画素の画素値のいずれかを設定する工程、
    を含む、方法。
  10. ラスターデータを作成する処理をコンピューターに実行させるコンピュータープログラムであって、
    複数種類のオブジェクトを含む画像を表す入力データに応じて、前記画像を表すラスターデータを作成する機能をコンピューターに実現させ、
    前記ラスターデータは、第1画素密度の高解像度ラスターデータと、前記第1画素密度よりも低い第2画素密度の低解像度ラスターデータとを含み、
    前記ラスターデータを作成する機能は、
    文字以外の種類のオブジェクトのうち、前記第1画素密度の複数の画素であって、前記第2画素密度の1の画素に対応する前記複数の画素によって表される画像領域の色のバラツキに基づいて、前記画像領域について、前記高解像度ラスターデータの画素の画素値、および、前記低解像度ラスターデータの画素の画素値のいずれかを設定する機能、
    を含む、コンピュータープログラム。
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