JP2010192304A - 放電灯点灯装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】調光時や点灯中のノイズ等により放電ランプの検出電圧が変動した場合でも異常判断を正確に行い、誤動作を低減した放電灯点灯装置を提供する。
【解決手段】直流電圧を交流電圧に変換して放電ランプに供給し放電ランプを点灯させる駆動回路と、放電ランプに発生する直流電圧成分を検出する電圧検出回路と、電圧検出回路で検出した検出電圧を基準電圧と比較し検出電圧が予め設定した範囲内にある場合と設定範囲外にある場合とでそれぞれ異なる比較出力電圧を生成する比較回路と、比較出力電圧のパルス幅を検出しパルス幅の広さによって放電ランプが正常か異常かを判別する判別信号を生成するパルス幅検出回路と、パルス幅検出回路からの判別出力に応答して駆動回路を制御し放電ランプの異常時に駆動回路の出力を規制する制御回路と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】直流電圧を交流電圧に変換して放電ランプに供給し放電ランプを点灯させる駆動回路と、放電ランプに発生する直流電圧成分を検出する電圧検出回路と、電圧検出回路で検出した検出電圧を基準電圧と比較し検出電圧が予め設定した範囲内にある場合と設定範囲外にある場合とでそれぞれ異なる比較出力電圧を生成する比較回路と、比較出力電圧のパルス幅を検出しパルス幅の広さによって放電ランプが正常か異常かを判別する判別信号を生成するパルス幅検出回路と、パルス幅検出回路からの判別出力に応答して駆動回路を制御し放電ランプの異常時に駆動回路の出力を規制する制御回路と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、放電灯点灯装置に係り、特に放電灯の寿命末期を検出して誤動作を防止するようにした放電灯点灯装置に関する。
従来、液晶テレビのバックライト等に熱陰極放電灯(以下、放電ランプと称す)が用いられている。放電ランプは、フィラメントに塗布されている熱電子放出物質(エミッタ)が少なくなると、熱電子の放出ができなくなり半波放電現象が起きる。このようなエミッタレス状態(エミレス)は2つのフィラメントに同時に起こることは少なく、いずれか一方(片側)に発生する場合が多い。
放電ランプが寿命末期になりエミレス状態になると、点灯装置や放電ランプにストレスがかかり発火等の不具合を招くため、放電灯点灯装置には、放電ランプがエミレス状態になったことを検出して点灯手段であるインバータ回路の動作を停止させるようにしている。
特許文献1には、放電灯異常検出回路を備えた放電灯点灯装置が開示されている。この例では、ランプ電圧から直流電圧成分を検出し、検出した電圧を高低の異なる2つの基準電圧と比較し、検出電圧が2つの基準電圧間にあれば正常と判断し、検出電圧が両基準電圧よりも高い場合、或いは両基準電圧よりも低い場合は、異常と判断するようにしている。また正常時の検出電圧の増減に合わせて基準電圧を補正するようにしている。
しかしながら、このような放電灯点灯装置では、放電ランプの調光時や点灯中のノイズ等によって検出電圧が変動し波打つ現象が発生した場合に、正常と異常の判断を正確に行うことができず、誤動作を招く可能性がある。
従来の放電灯点灯装置では、放電ランプの調光時や、点灯中のノイズ等によって検出電圧が変動し波打つ現象が発生した場合に、正常と異常の判断を正確に行うことができず、誤動作を招く可能性があった。
本発明は上記事情に鑑みて成されたもので、放電ランプの調光時や点灯中のノイズ等により放電ランプの検出電圧が変動した場合でも異常判断を正確に行い、誤動作を低減した放電灯点灯装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の放電灯点灯装置は、直流電圧を交流電圧に変換して放電ランプに供給し前記放電ランプを点灯させる駆動回路と、前記放電ランプに発生する直流電圧成分を検出する電圧検出回路と、前記電圧検出回路で検出した検出電圧を基準電圧と比較し、前記検出電圧が予め設定した範囲内にある場合と前記設定範囲外にある場合とでそれぞれ異なる比較出力電圧を生成する比較回路と、前記比較出力電圧のパルス幅を検出し、前記パルス幅の広さによって前記放電ランプが正常か異常かを判別する判別信号を生成するパルス幅検出回路と、前記パルス幅検出回路からの判別信号に応答して前記駆動回路を制御し、前記放電ランプの異常時に前記駆動回路の出力を規制する制御回路と、を具備したことを特徴とする。
また本発明の放電灯点灯装置は、直流電圧を交流電圧に変換して放電ランプに供給し、前記放電ランプを点灯し、前記放電ランプに発生する直流電圧成分を検出し、検出した電圧を基準電圧と比較し、前記検出した電圧が予め設定した範囲内にある場合と前記設定範囲外にある場合とでそれぞれ異なる比較出力電圧を生成し、前記比較出力電圧のパルス幅を検出し、前記パルス幅の広さによって前記放電ランプが正常か異常かを判別する判別信号を生成し、前記判別信号に応答して、前記放電ランプの異常時に前記放電ランプに供給する交流電圧を規制することを特徴とする。
本発明によれば、ノイズ等によって放電ランプの検出電圧が変動した場合であっても正確に放電ランプの正常/異常を判別することができ、誤動作がなく確実性の高い放電灯点灯装置を提供することができる。
以下、この発明の一実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る放電灯点灯装置の構成を示すブロック図である。図1において、放電灯点灯装置10は、電源回路11、制御回路12、予熱駆動回路13、フィラメント加熱トランス14、放電駆動回路15、放電トランス16、電圧検出回路17、保護回路18、コントローラ19、及び熱陰極放電灯20(以下、放電ランプ20と称す)を備えている。
電源回路11は、放電灯点灯装置10に電源電圧を供給するものであり、商用交流電源を整流・平滑する直流電圧源、又はバッテリー電源で構成される。制御回路12は、予熱駆動回路13及び放電駆動回路15を制御するものであり、電源オン時に予熱駆動回路13を制御してフィラメント加熱トランス14を駆動し、放電ランプ20のフィラメントを予熱する。加熱トランス14は、一次巻線T1と予熱巻線T2,T3を有し、予熱巻線T2,T3を放電ランプ20のフィラメントに接続している。
制御回路12は、コントローラ19(後述)からの調光信号やON/OFF信号に応じて放電駆動回路15及び予熱駆動回路13を制御する。放電駆動回路15は、例えばスイッチングトランジスタQ1,Q2を含むインバータであり、スイッチングトランジスタQ1,Q2を高周波でスイッチングして直流電圧を高周波の交流電圧に変換する。高周波の交流電圧は、放電トランス16を介して放電ランプ20に供給され、放電ランプ20を高周波点灯する。
また制御回路12は、コントローラ19からの調光信号(PWM信号)に応じてトランジスタQ1,Q2の駆動を制御し、高周波の交流電圧が出力される期間(オンデューテイ)を変化させて調光を行う。
放電トランス16は、一次巻線T11と二次巻線T12を有し、二次巻線T12の一端を、直流カット用のコンデンサC1を介して放電ランプ20の一方のフィラメントに接続している。二次巻線T12の他端は接地され、二次巻線T12の両端間にコンデンサC2を接続している。
電圧検出回路17は、放電ランプ20に発生する直流電圧成分を検出するものであり、放電ランプ20のフィラメントとアース間に直列に接続した抵抗R1、R2と、抵抗R2と並列に接続したコンデンサC3を含み、コンデンサC3の両端の検出電圧V0を保護回路18に供給する。
保護回路18は、比較回路181とパルス幅検出回路182を含み、比較回路181は、第1基準電圧V1及び第2の基準電圧を生成する基準電圧生成回路を有し、電圧検出回路17で検出した検出電圧V0を第1の基準電圧V1及び第2の基準電圧と比較し、比較出力電圧V3をパルス幅検出回路182に供給する。
比較出力電圧V3は、放電ランプ20の状態によってハイ(High)又はロー(Low)の出力を生成する。或いはハイとローの間で変化するパルス状の出力を生成する。パルス幅検出回路182は、比較出力電圧V3のパルス幅に応じて変化する電圧を第3の基準電圧と比較して、放電ランプ20が正常か異常かを判別し、判別信号を制御回路12に供給する。
制御回路12は、放電ランプ20がエミレス等によって異常がある場合は、放電駆動回路15及び予熱駆動回路13の出力を規制し、放電ランプ20を消灯、或いは放電ランプ20へ供給する電圧を所定の値以下に低下させる。
コントローラ19は、例えば液晶テレビの制御部であり、バックライト(放電ランプ20)の明るさを制御したり、バックライトの点灯や消灯(ON/OFF)を制御する。バックライトの明るさは調光信号(PWM信号のオンデューティ)を制御することによって変化する。
図2は、電圧検出回路17、比較回路181、パルス幅検出回路182の一例を具体的に示した回路図である。
電圧検出回路17は、抵抗R1,R2、コンデンサC3のほかに、抵抗R3〜R5、コンデンサC4,C5、ダイオードD1,D2を有する。抵抗R1,R2は耐圧用の抵抗R3を介して放電ランプ20のフィラメントに接続しており、放電ランプ20に供給される高周波の交流電圧を、コンデンサC4,C5及びダイオードD1,D2でなる整流回路で整流し直流電圧に変換する。直流電圧は、抵抗R1,R2で分圧され検出電圧V0を得る。
比較回路181は、2つの比較器A1,A2と、抵抗R6〜R10、コンデンサC6、電圧源Vcc1,Vcc2を含み、検出電圧V0を抵抗R7を介して比較器A1の反転入力端子(−)及び比較器A2の非反転入力端子(+)に入力する。抵抗R8,R9,R10は電圧源Vcc2とアース間に直列に接続されており、抵抗R9とR10の接続点に得られる基準電圧V1を比較器A2の反転入力端子(−)に供給し、抵抗R8とR9の接続点に得られる基準電圧V2を比較器A1の非反転入力端子(+)に供給する。尚、基準電圧は、V1<V2である。
比較器A1,A2の出力端は互いに接続され、比較出力電圧V3をパルス幅検出回路182に入力する。パルス幅検出回路182は、比較器A3と抵抗R11〜R13、コンデンサC7、電圧源Vcc3を含み、比較器A3の反転入力端子(−)に抵抗R11を介して比較出力電圧V3を入力する。抵抗R12とR13は電圧源Vcc3とアース間に直列に接続されており、抵抗R12とR13の接続点に得られる基準電圧V4を比較器A3の非反転入力端子(+)に供給し、比較器A3の出力を制御回路12に供給する。
次に本発明の放電灯点灯装置の動作を、図3、図4を参照して説明する。図1において、電源回路11から制御回路12に直流電圧が供給され、コントローラ21からのON/OFF信号がONになると、制御回路12は、予熱駆動回路13を駆動して放電ランプ20のフィラメントを予熱するとともに、放電駆動回路15を動作させ、放電トランス16を介して放電ランプ20に交流電圧を供給する。また制御回路12は、コントローラ21からの調光信号(PWM信号)に応じてトランジスタQ1,Q2を駆動し、放電ランプ20の調光を行う。
一方、電圧検出回路17は、放電ランプ20の高周波交流電圧を直流電圧に変換し、放電ランプ20に発生する直流電圧成分を検出する。検出した電圧V0は、比較回路181の比較器A1,A2に供給され、それぞれ基準電圧V1,V2と比較する。
図3は、放電ランプ20の非調光時(オンデューティ100%時)の検出電圧V0を説明する図である。図3(a)は調光信号を示し、常にハイレベルの信号が制御回路12に供給される。図3(b)に示すように、放電ランプ20の非調光時は放電駆動回路15のトランジスタQ1,Q2は高周波でスイッチング動作する。放電ランプ20が正常であれば、図3(c)に示すように、電圧検出回路17の検出電圧V0は基準電圧V1とV2の中間にある。
また放電ランプ20の片側のフィラメントがエミレス状態になると、電圧検出回路17の検出電圧は、図3(c)の一点鎖線V01で示すように基準電圧V2よりも高くなる。また他方のフィラメントがエミレス状態になると、電圧検出回路17の検出電圧は、点線V02で示すように基準電圧V1よりも低くなる。
図4は、放電ランプ20の調光時の検出電圧V0を説明する図である。図4(a)は調光信号を示し、1周期内でハイレベル期間とローレベル期間を有するパルス幅変調(PWM)信号が制御回路12に供給される。放電駆動回路15のトランジスタQ1,Q2は、図4(b)に示すように、PWM信号がハイレベルの期間にスイッチング動作し、PWM信号がローレベルの期間は動作を休止する。したがってPWM信号のオン期間の幅(オンデューティ)を制御することで放電ランプ20のランプ電流が変化し、明るさを調整することができる。
調光時は、放電ランプ20が正常であれば、電圧検出回路17の検出電圧V0は、基準電圧V1とV2の間で変化し、基準電圧V2以上になったり、基準電圧V1以下になることはない。一方、放電ランプ20がエミレス状態になると検出電圧は一点鎖線V01或いは点線V02で示すように変化し、基準電圧V2以上になったり、基準電圧V1以下になる。
比較回路181は、電圧検出回路17からの検出電圧V0を基準電圧V1,V2と比較し、比較出力電圧V3を出力する。比較出力電圧V3は、検出電圧V0が基準電圧V1とV2の間にある場合は、ハイレベルを呈し、検出電圧V0が基準電圧V1よりも低い場合、或いは基準電圧V2よりも高い場合は、ローレベルとなる。
図5は、非調光時(オンデューティ100%)の比較回路181の動作を示す図であり、左は電圧検出回路17の検出電圧V0を示し、右は比較回路181の比較出力電圧V3を示している。
図5において(a)は検出電圧V0がV01のように基準電圧V2よりも高いとき、(b)は検出電圧V0が基準電圧V1とV2の間にあるとき、(c)は検出電圧V0がV02のように基準電圧V1よりも低いときを表している。図5(b)は放電ランプ20の正常時に相当する。
一方、比較回路181は、検出電圧V0が基準電圧V1とV2の間にあるときは、(b)のようにハイレベルの比較出力電圧V3を出力し、検出電圧V01が基準電圧V2よりも高いときは、(a)のようにローレベルの比較出力電圧V3を出力し、検出電圧V02が基準電圧V1よりも低いときは、(c)のようにローレベルの比較出力電圧V3を出力する。
図6は、調光時の比較回路181の動作を示す図であり、(a)は調光時のランプ電圧を示す。図6(b)は、放電ランプ20が正常なときの電圧検出回路17の検出電圧V0と、比較回路181の比較出力電圧V3を示す。(c)は、放電ランプ20が片側エミレス状態のときの電圧検出回路17の検出電圧V01と、比較回路181の比較出力電圧V3を示す。(d)は、放電ランプ20の他方がエミレス状態のときの電圧検出回路17の検出電圧V02と、比較回路181の比較出力電圧V3を示す。
放電ランプ20が正常であれは、電圧検出回路17の検出電圧V0は基準電圧V1とV2の間で変動し、基準電圧V2以上になったり、基準電圧V1以下になることはない。しかしながら、放電ランプ20の調光時や外部からノイズを受けた場合は、図6(b)で示すように、検出電圧V0が波打つことがあり、放電ランプ20が正常であるにも拘わらず、検出電圧V0が一瞬の期間だけ基準電圧V2以上になることがある。ノイズはランプ点灯直前の無負荷電圧がかかるときに発生しやすい。
このため比較回路181の出力は、検出電圧V0が基準電圧V2以上になった期間にローレベルに変化し、パルス状の比較出力電圧V3が生成される。このときのパルス周期をT0とすると、ハイレベル期間T1に対しローレベル期間T2は非常に短い(T1>T2)。
一方、放電ランプ20が片側エミレス状態にあるときは、検出電圧V01は基準電圧V2よりも高くなるが、外部からノイズを受けると、図6(c)で示すように、検出電圧V01が基準電圧V2以下になるときがある。このため比較回路181の出力は、検出電圧V01が基準電圧V2以下になった期間にハイレベルに変化し、パルス状の比較出力電圧V3が生成される。このときのパルス周期をT0とすると、ハイレベル期間T1に対しローレベル期間T2が長くなる(T1<T2)。
また、放電ランプ20の他方がエミレス状態にあるときは、検出電圧V02は基準電圧V1以下になるが、調光時や外部からノイズを受けると、図6(d)で示すように、検出電圧V02が基準電圧V1以上になるときがある。このため比較回路181の出力は、検出電圧V02が基準電圧V1以上になった期間にハイレベルに変化し、パルス状の比較出力電圧V3が生成される。
このように比較回路181は、検出電圧V0が基準電圧V1とV2の間にあるときは、ハイレベルの比較出力電圧V3を出力するが、ノイズの影響を受けると一瞬期間ローレベルになることがある。また検出電圧V01が基準電圧V2よりも高いときは、ローレベルの比較出力電圧V3を出力するが、ノイズの影響を受けると一瞬期間ハイレベルになることがある。同様に検出電圧V02が基準電圧V1よりも低いときは、ローレベルの比較出力電圧V3を出力するが、ノイズの影響を受けると一瞬期間ハイレベルになることがある。
このため制御回路12は、放電ランプ20が正常であるにも拘わらず、異常と誤判断したり、或いは放電ランプ20が異常であるにも拘わらず、正常と誤判断してしまう。そこで、パルス幅検出回路182は、このような誤判断を防止するために比較出力電圧V3のパルス幅を検出する。
パルス幅検出回路182は、図2で示したように、比較回路181からの比較出力電圧V3を抵抗R11とコンデンサC7で積分し、積分した電圧V5と基準電圧V4とを比較器A3で比較し、積分した電圧V5が基準電圧V4よりも高い場合は、比較器A3の出力がローレベルとなり、積分した電圧V5が基準電圧V4よりも低い場合は、出力がハイレベルとなる。こうしてパルス幅検出回路182は、比較出力電圧V3のパルス幅を検出し、パルス幅が予め設定したパルス幅以上か否かによって放電ランプ20が正常か、異常かを示す判別信号を生成する。
図7、図8は、パルス幅検出回路182の動作を説明する図である。図7(a)は、図6(b)の比較出力電圧V3を示す。この比較出力電圧V3を抵抗R11とコンデンサC7で積分すると、パルス幅が広いため、図7(b)のような積分電圧V5が得られる。このときの積分電圧V5は基準電圧V4よりも高いため、正常と判断し、パルス幅検出回路182の判別信号はローレベルとなる。
図8(a)は、図6(c)又は(d)の比較出力電圧V3を示す。この比較出力電圧V3を抵抗R11とコンデンサC7で積分すると、パルス幅が狭いため、図8(b)のような積分電圧V5が得られる。このときの積分電圧V5は基準電圧V4よりも低いため、異常と判断し、パルス幅検出回路182の判別信号はハイレベルとなる。
したがって、検出電圧V0がノイズ等によって多少変動して、比較回路181の比較出力電圧V3がパルス状になっても、パルス幅検出回路182は、パルス幅を検出することで放電ランプ20が正常であるか異常であるかを示す判別信号を出力することができる。こうして制御回路12は、パルス幅が狭い場合のみ放電駆動回路15を制御して放電ランプ20の消灯を行う。
図9は、本発明での放電ランプの異常判別動作を示すフローチャートである。図9において、S1は判別開始ステップであり、ステップS2では、電圧検出回路17によって放電ランプ20の直流電圧V0を検出する。ステップS3では比較回路181によって検出電圧V0と基準電圧V1,V2とを比較する。検出電圧V0が基準電圧V1とV2の間にある場合は、ステップS4に進み、放電ランプ20は正常でことを示す判別信号を生成する。
一方、ステップS3において、検出電圧V0が基準電圧V1よりも低い場合、又は基準電圧V2よりも高い場合は、ステップS5に進み、比較出力電圧(パルス)を積分し、ステップS6で基準電圧V4と比較する。積分した電圧が基準電圧V4以上であればステップS4に進み、放電ランプ20は正常でことを示す判別信号を生成する。また積分した電圧が基準電圧V4以下であればステップS7に進み、放電ランプ20は異常でことを示す判別信号を生成する。こうしてステップS8で判別処理を終了し、判別結果が制御回路12に伝えられる。
以上説明したように本発明の実施形態によれば、保護回路18を比較回路181とパルス幅検出回路182の2段で構成することにより、ノイズ等によって放電ランプの検出電圧が変動した場合であっても正確に放電ランプの正常/異常を判別することができる。したがって検出電圧が波打つような場合でも誤動作がなく確実性の高い放電灯点灯装置を提供することができる。
尚、以上の実施形態では、液晶テレビのバックライト用の放電ランプを例にした点灯装置について説明したが、他の照明装置用の放電ランプに適用することもできる。また本発明の実施形態は、以上説明した例に限定されることなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
10…放電灯点灯装置
11…電源回路
12…制御回路
13…予熱駆動回路
15…放電駆動回路
17…電圧検出回路
18…保護回路
181…比較回路
182…パルス幅検出回路
19…コントローラ
20…放電ランプ
11…電源回路
12…制御回路
13…予熱駆動回路
15…放電駆動回路
17…電圧検出回路
18…保護回路
181…比較回路
182…パルス幅検出回路
19…コントローラ
20…放電ランプ
Claims (3)
- 直流電圧を交流電圧に変換して放電ランプに供給し、前記放電ランプを点灯させる駆動回路と、
前記放電ランプに発生する直流電圧成分を検出する電圧検出回路と、
前記電圧検出回路で検出した検出電圧を基準電圧と比較し、前記検出電圧が予め設定した範囲内にある場合と前記設定範囲外にある場合とでそれぞれ異なる比較出力電圧を生成する比較回路と、
前記比較出力電圧のパルス幅を検出し、前記パルス幅の広さによって前記放電ランプが正常か異常かを判別する判別信号を生成するパルス幅検出回路と、
前記パルス幅検出回路からの判別信号に応答して前記駆動回路を制御し、前記放電ランプの異常時に前記駆動回路の出力を規制する制御回路と、
を具備したことを特徴とする放電灯点灯装置。 - 前記パルス幅検出回路は、前記比較回路からの比較出力電圧を積分する積分回路と、前記積分出力を第2の基準電圧と比較する比較器とを含み、前記積分出力が前記第2の基準電圧以上か否かによって前記放電ランプが正常か異常かを判別する判別信号を生成することを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
- 直流電圧を交流電圧に変換して放電ランプに供給し、前記放電ランプを点灯し、
前記放電ランプに発生する直流電圧成分を検出し、
検出した電圧を基準電圧と比較し、前記検出した電圧が予め設定した範囲内にある場合と前記設定範囲外にある場合とでそれぞれ異なる比較出力電圧を生成し、
前記比較出力電圧のパルス幅を検出し、前記パルス幅の広さによって前記放電ランプが正常か異常かを判別する判別信号を生成し、
前記判別信号に応答して、前記放電ランプの異常時に前記放電ランプに供給する交流電圧を規制することを特徴とする放電灯点灯装置。
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