JP2010192043A - 記録再生装置及び記録再生方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】データ記録中において管理情報を記録せずに記憶再生装置への電源供給が突然遮断された場合でも、電源復帰後にデータ及び管理情報を記録可能とすることを課題とする。
【解決手段】ユーザーデータ記録領域と、交替領域と、前記交替領域の使用時または記録状態変更時に使用する、管理情報を格納する管理情報格納領域と、を有する媒体に情報を記録又は再生する記録再生装置であって、前記交替領域に記録する交替データ又は前記管理情報を記憶する不揮発性メモリ手段、前記不揮発性メモリ手段内のデータを前記媒体に記録する情報記録手段、及び、前記情報記録手段が、前記媒体へ記録するタイミングを設定するタイミング設定手段、を具備し、前記タイミング設定手段で設定する記録開始タイミングは、内部または外部から任意で設定可能とする。
【選択図】図1
【解決手段】ユーザーデータ記録領域と、交替領域と、前記交替領域の使用時または記録状態変更時に使用する、管理情報を格納する管理情報格納領域と、を有する媒体に情報を記録又は再生する記録再生装置であって、前記交替領域に記録する交替データ又は前記管理情報を記憶する不揮発性メモリ手段、前記不揮発性メモリ手段内のデータを前記媒体に記録する情報記録手段、及び、前記情報記録手段が、前記媒体へ記録するタイミングを設定するタイミング設定手段、を具備し、前記タイミング設定手段で設定する記録開始タイミングは、内部または外部から任意で設定可能とする。
【選択図】図1
Description
本発明は記録再生装置及び記録再生方法に係り、特に媒体の交替領域や媒体管理領域を用いた記録再生方法及び記録再生装置に関する。
現在、CD-R/RW (CD Recordable / Rewritable)、DVD±R/RW (DVD±Recordable / Rerecordable Disc)、DVD-RAM (DVD-Re-writable)、Blu-ray Disc 等に代表される光学式のディスク状記録媒体に対して、半導体レーザーを用いてレーザー光を照射し、データ記録を行う記録再生装置がある。
このような記録再生装置ではディスクへ書き込む前のデータや、ディスクから読み込んだデータ、記録再生装置が持つ管理情報を一時退避しておく記憶領域として、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、やSRAM(Static Random Access Memory)が使用されている。共に電源が供給されなくなると、データを保持できない揮発性のメモリである。記録再生装置にはEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)に代表される不揮発性メモリも搭載されているものもあるが容量、書き換え性能の問題から、頻繁に書き換えが発生する事が予想されるディスクへの記録データ、ディスクからの再生データの保存には適さない。
また、書き換え型もしくは追記型の光ディスク媒体は、メディアの部分破損による傷や、指紋、汚れ、記録膜の劣化等によりメディア上の欠陥(ディフェクト)部分が発生し、その欠陥部分に記録を行っても、データを読み出すことが出来なくなる可能性が高くなる。このようなディスク面の欠陥を回避してディスク寿命を延ばす1つの方法として、その欠陥部分にはデータの記録は行わずに、同じ光ディスク上に設けた交替領域(代替記録領域)に記録を行う、リニアリプレースメント(Linear Replacement)と呼ばれる欠陥管理方法(交替処理方法)がある。このことは、非特許文献1の29〜31頁に記載されている。また、TDMA(Temporary Defect Management Area)を用いた欠陥管理方法が、特許文献1、特許文献2に記載されている。
トリケップス企画部編集 「DVD-RAM技術」株式会社トリケップス発行 2000年
TDMAに欠陥管理情報を記録せずに、記憶再生装置への電源供給が突然遮断された場合、遮断後は揮発性のメモリにデータが残っていないため、光ディスク媒体に最新の状態を記録できず記録データを失ってしまう。
本発明の目的は、記録中に不測の電源断が発生した後でも記録データ及び管理情報を失うことなくデータを記録することが可能な使い勝手のよい光ディスク記録再生装置を提供することにある。
上記目的は、一例として、特許請求の範囲に記載の発明により達成される。
本発明によれば、記録中に不測の電源断が発生した後でも記録データ及び管理情報を失うことなくデータを記録することが可能となるので、使い勝手のよい光ディスク記録再生装置を提供することができる。
以下、本発明の実施例を、図面を用いて説明する。
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。
図1は本発明の実施例に関る記録再生装置の構成を示すブロック図である。以下図面を用いて説明する。
図1は本発明の実施例に関る記録再生装置の構成を示すブロック図である。以下図面を用いて説明する。
同図において101は交替領域と管理情報格納領域をディスク上に持つデータを記録再生可能な光ディスク、102は光ディスク101から記録信号を読み取るピックアップ、103はデータ記録再生手段であり、図中には示していないがデータ記録再生手段103はピックアップ102の制御を行うサーボ制御手段や、データの変復調を行う手段、誤り訂正を行う手段、データを一時記憶しておく一時記憶手段や、その一時記憶手段を制御する一時記憶手段制御手段、ATAPI(AT Attachment Packet Interface)に代表される、プロトコルに従ってホスト104とのやり取りを行うホストI/F手段など、ピックアップから読み出されたデータを、外部装置のホスト104へ出力、またはホスト104からのデータをディスク上に記録するために必要な手段をすべて備えている。105はそのデータ記録再生手段を制御するマイコンである。106は読み込み、書き込みデータや記録再生に必要な情報を一時保存しておく不揮発性メモリ手段、107は媒体に106内のデータを記録する情報記録手段、108は107の記録タイミングを設定するタイミング設定手段、109は108のタイミング設定関連の状態を報告する記録再生装置設定報告手段、110は106を用いた交替処理機能または管理情報記録更新機能を具備しているかどうかを報告する記録再生装置性能報告手段である。
図2は、BD−Rのディスク全体の構造を示した図である。大きく分けてLead-in領域、Data Zone領域、Lead-out領域の3つで構成されており、さらにData Zone領域は、内周の交替領域であるISA0(Inner Spare Area 0)領域、UserDataArea領域、外周の交替領域であるOSA0(Outer Spare Area 0)領域で構成される。記録状態の管理情報を記録するTDMA(Temporary Disc Management Area)は、Lead-in領域、ISA0領域、OSA0領域内に存在し、それぞれTDMA0、TDMA1、TDMA2となる。この例では、説明簡略化のためISA0,OSA0に含まれるTDMA1、TDMA2は省略する。TDMA領域は複数のTDMS(Temporary Disc Management Structure)から構成され、TDMSは1回の更新(記録)単位となる。更にTDMSは、TDFL(Temporary Defect List)201、SRRI(Sequential Recording Range Information)202、TDDS(Temporary Disc Definition Structure)203で構成される。TDFL201は、主に主にディスク上の欠陥箇所に対する交替箇所を管理するリストとして使用されている。204はディスク上の欠陥箇所のDefective Cluster First PSNであり、その交替箇所として205のReplacement Cluster First PSNが割り付けられていることを示している。この204と205の組を1つのリストとし、TDFLの領域分だけ記録可能である。SRRI202は、主にSRR(Sequential Recording Range)と呼ばれる、CDのTrackに相当する記録領域についての管理情報が含まれている。また、TDDS203は、TDFLの配置情報や、ISA0、OSA0の容量といったディスクの管理情報が含まれている。
次にBD-Rの欠陥処理方法について図3を用いて説明する。
301はISA0,OSA0有りの交替領域が確保された状態でフォーマットされたディスク構成図である。図2で説明した通り、リードイン領域302、データ領域303、リードアウト領域304から構成されており、データ領域のディスク内周側にはISA0、ディスク外周側にはOSA0が確保されている。この領域はデータ記録中に見つかった欠陥の交替領域等に使用される。
301はISA0,OSA0有りの交替領域が確保された状態でフォーマットされたディスク構成図である。図2で説明した通り、リードイン領域302、データ領域303、リードアウト領域304から構成されており、データ領域のディスク内周側にはISA0、ディスク外周側にはOSA0が確保されている。この領域はデータ記録中に見つかった欠陥の交替領域等に使用される。
次に記録中に欠陥が見つかった場合の交替処理方法を308を用いて説明する。
BD-Rの交替領域305、306はディスクフォーマット時に事前にホスト装置からの指示(正確にはアプリケーションの指示)で確保される。図の白矢印で示したアドレスまで記録が行われ記録中に欠陥セクタ309が見つかった場合、ISA0の交替領域へ交替が行われた例であり、図中の黒矢印が欠陥領域と交替先領域の対応のイメージである。
また、この欠陥領域及び交替領域の位置情報が記録されるTDMA(Temporary Defect Management Area)はリードイン領域に確保されている。(図2の201参照)
このように交替処理が行われた場合は、交替先領域へデータを即時記録する必要がある、つまりTDFL情報を含むTDMSを即時更新して記録する必要がある。
即時、媒体に記録する必要な理由は不測の電源断などがTDMS記録前に発生した場合、揮発性のDRAM等に情報を一時保存している現在のシステムにおいてはデータ復旧をする方法がない為である。
BD-Rの交替領域305、306はディスクフォーマット時に事前にホスト装置からの指示(正確にはアプリケーションの指示)で確保される。図の白矢印で示したアドレスまで記録が行われ記録中に欠陥セクタ309が見つかった場合、ISA0の交替領域へ交替が行われた例であり、図中の黒矢印が欠陥領域と交替先領域の対応のイメージである。
また、この欠陥領域及び交替領域の位置情報が記録されるTDMA(Temporary Defect Management Area)はリードイン領域に確保されている。(図2の201参照)
このように交替処理が行われた場合は、交替先領域へデータを即時記録する必要がある、つまりTDFL情報を含むTDMSを即時更新して記録する必要がある。
即時、媒体に記録する必要な理由は不測の電源断などがTDMS記録前に発生した場合、揮発性のDRAM等に情報を一時保存している現在のシステムにおいてはデータ復旧をする方法がない為である。
次にデータ記録中における管理領域更新例を310を用いて説明する。
管理情報の更新契機は複数存在するが、そのうちの一つであるデータ記録中のLRA(Last Recorded Address)更新について以下、説明する。
図2で説明したTDMSのSRRIは、媒体の何処のアドレスまで記録を行ったか(=LRA)という情報を含んでいる。これは媒体挿入時に記録開始アドレスをすばやく探すために使用される。もし定期的なLRAの更新が行われないとすると媒体挿入時、データ先頭からLRA検索を行わねばならず、検索に時間を要してしまう。従って、ある一定のデータ記録量毎にSRRI中のLRAを更新する、つまりTDMSを記録する必要がある。310の上図の状態にてTDMSが311まで記録されているとする。この状態から313の記録が行われ、311の下図の状態になったとする。もし313のデータ記録量がTDMSを更新が必要な記録量を超えていたとすると、312のTDMSが記録される。
このように連続記録中でも定期的にTDMSを記録する必要がある。
管理情報の更新契機は複数存在するが、そのうちの一つであるデータ記録中のLRA(Last Recorded Address)更新について以下、説明する。
図2で説明したTDMSのSRRIは、媒体の何処のアドレスまで記録を行ったか(=LRA)という情報を含んでいる。これは媒体挿入時に記録開始アドレスをすばやく探すために使用される。もし定期的なLRAの更新が行われないとすると媒体挿入時、データ先頭からLRA検索を行わねばならず、検索に時間を要してしまう。従って、ある一定のデータ記録量毎にSRRI中のLRAを更新する、つまりTDMSを記録する必要がある。310の上図の状態にてTDMSが311まで記録されているとする。この状態から313の記録が行われ、311の下図の状態になったとする。もし313のデータ記録量がTDMSを更新が必要な記録量を超えていたとすると、312のTDMSが記録される。
このように連続記録中でも定期的にTDMSを記録する必要がある。
従って、データ記録中においても、交替処理時やLRA更新のためにTDMSを記録する必要がある。データ記録中にTDMSを記録するデメリットは以下が考えられる。
その1、目的アドレスへのシーク回数増加、またそれに伴う騒音増加、消費電力増加。
その2、追記することによるTDMA領域の消費量増加。
その1、目的アドレスへのシーク回数増加、またそれに伴う騒音増加、消費電力増加。
その2、追記することによるTDMA領域の消費量増加。
以上より、記録中のTDMS記録が少ない方が記録再生装置にとってメリットが大きい。
しかし前述の通り、データ記録中のTDMSの記録は必須となっている。
そこで、記録するデータ、管理データの一時保存場所として利用されている揮発性メモリであるDRAMに替えて、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリを用いれば、不測の電源断でもデータが保持される為、データ記録中であってもTDMSを記録をする必要がなくなり、TDMSの記録回数を減少させることが可能である。つまり上述したデメリットを全て解消出来る。しかし、不揮発性メモリを用いたTDMS更新方法は実現されておらず、パソコンに代表されるホスト装置(レコーダー、ビデオカメラ等では本体に内蔵されている)と記録再生装置を接続する際のTDMS更新タイミングも規定されていない。
しかし前述の通り、データ記録中のTDMSの記録は必須となっている。
そこで、記録するデータ、管理データの一時保存場所として利用されている揮発性メモリであるDRAMに替えて、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリを用いれば、不測の電源断でもデータが保持される為、データ記録中であってもTDMSを記録をする必要がなくなり、TDMSの記録回数を減少させることが可能である。つまり上述したデメリットを全て解消出来る。しかし、不揮発性メモリを用いたTDMS更新方法は実現されておらず、パソコンに代表されるホスト装置(レコーダー、ビデオカメラ等では本体に内蔵されている)と記録再生装置を接続する際のTDMS更新タイミングも規定されていない。
そこで本実施例では、不揮発性メモリを用いたTDMS更新を行う記録再生装置において、TDMS更新を行うタイミングとその方法について考える。以下、図4〜7を用いて説明を加える。図7の701〜704はTDMS更新のタイミング例を示した図である。
なお、701〜704の例はデータ記録中に欠陥が見つかり交替処理を行う必要がある場合を想定している。順に説明を加える。
なお、701〜704の例はデータ記録中に欠陥が見つかり交替処理を行う必要がある場合を想定している。順に説明を加える。
701は、データ記録中に欠陥が見つかってもTDMSをすぐには記録せずそのままデータ記録を継続し、媒体をEjectする際にTDMSを記録する例である。Ejectするまで不揮発性メモリに全てのデータを保持可能であることが条件となるが、媒体排出時のみ更新すれば良い為、TDMS更新回数を大幅に減らすことが可能である。
702は、データ記録中に欠陥が見つかってもTDMSをすぐには記録せずそのままデータ記録を継続し、データ記録中に不測の電源断が発生した後にTDMSを記録する例である。電源オフとなっても不揮発性メモリに交替データ及び管理データが保持されているため、電源オン後にTDMSを記録することが可能である。
702は、データ記録中に欠陥が見つかってもTDMSをすぐには記録せずそのままデータ記録を継続し、データ記録中に不測の電源断が発生した後にTDMSを記録する例である。電源オフとなっても不揮発性メモリに交替データ及び管理データが保持されているため、電源オン後にTDMSを記録することが可能である。
電源オン後にTDMSを記録すべきか否かは、不揮発性メモリ内に更新有無のフラグを設け、不揮発性メモリ内に媒体に未反映のデータが有る場合はフラグを1のままにしておき、不揮発性メモリ内のデータを全て媒体に反映したときはフラグを0にしておけば良い。
こうすることでフラグ状態は1のままで電源断されるため、電源オン後のフラグ状態は1であり、記録再生媒体は不揮発性メモリ内のデータを媒体を未反映であることがわかる。
なお電源オン後、どのタイミングでTDMS更新を行うかは記録再生装置メーカーの裁量であり、どのタイミングでも構わない。
こうすることでフラグ状態は1のままで電源断されるため、電源オン後のフラグ状態は1であり、記録再生媒体は不揮発性メモリ内のデータを媒体を未反映であることがわかる。
なお電源オン後、どのタイミングでTDMS更新を行うかは記録再生装置メーカーの裁量であり、どのタイミングでも構わない。
703は、データ記録中に欠陥が見つかってもTDMSをすぐには記録せずそのままデータ記録を継続し、データ記録終了後にホスト装置からのTDMS更新指示でTDMS更新を行う例である。703の例では記録終了後に更新を行っているが、記録中に行うのか記録終了後に行うのかは、ホスト装置メーカーの裁量であり、どちらでも構わない。
704は、データ記録中に欠陥が見つかってもTDMSをすぐには記録せずそのままデータ記録を継続し、不揮発性メモリに一定量のデータが保存されたらTDMS更新を行う例である。704の例では記録中に4回の交替処理が発生している。不揮発性メモリの最大保存容量に対して、データ保存量が70%を超えた場合に媒体へデータを反映させる設定の場合、4回目の交替処理で閾値を超えたので、記録再生装置はTDMS更新を行う。704の例では記録中に更新を行っているが、記録中に行うのか記録終了後に行うのかは、記録再生装置メーカーの裁量であり、どちらでも構わない。また、当然設定される閾値も同様に記録再生装置メーカーの裁量となる。また、パーセンテージで指定しても良いし、交替処理の発生回数による閾値設定でも同様の結果が得られる。
以上、701〜704で本実施例におけるTDMS更新タイミングの例を説明したが、例えば従来の事例のように、交替処理発生後に即時行う等、TDMS更新タイミングは本実施例以外にも色々考えられる。不揮発性メモリを用いることで、如何なるタイミングであってもTDMSを更新することが可能である。
701〜704を組み合わせることで、TDMS更新タイミングを複数パターン設定することが可能であり、設計者の思い通りにTDMSを記録することが可能となる。
また、図7では交替処理が発生した時の例を示した。TDMS更新のタイミングは他にも存在し、LRAの更新時やディスクのファイル構造が変化した時などがある。当然これらの場合にも同様にTDMS更新タイミング設定方法を適応可能である。
次にホスト装置側からの設定について説明する。701〜704のうち、703以外は記録再生装置内部の設定であるため、記録再生装置を設計する際に設計者が更新パターンを一度設定してしまうと後からは、ファームウェア変更でしか変更が出来なくなる。そこでホスト装置から自由にタイミングを設定する方法が考えられる。ホスト装置から記録再生装置を制御する際に、ATAPIに代表される規格準拠のコマンドを用いて設定を行えば良い。そこでホスト装置からタイミング設定を行う方法を以下、説明する。
次にホスト装置側からの設定について説明する。701〜704のうち、703以外は記録再生装置内部の設定であるため、記録再生装置を設計する際に設計者が更新パターンを一度設定してしまうと後からは、ファームウェア変更でしか変更が出来なくなる。そこでホスト装置から自由にタイミングを設定する方法が考えられる。ホスト装置から記録再生装置を制御する際に、ATAPIに代表される規格準拠のコマンドを用いて設定を行えば良い。そこでホスト装置からタイミング設定を行う方法を以下、説明する。
図4,5は本実施例で提案するコマンドの一例である。
図4は、SEND UPDATE SETTING Command、図5はREAD UPDATE SETTING Command である。
図4から説明を行う。図4のByte0のOperation Codeとは、ホスト装置から記録再生装置へ発行されるコマンド内に含まれる動作認識コードであり、記録再生装置はOperation Codeの値を見て、ホスト装置から指示された動作を理解する。本実施例では70hを不揮発性メモリを用いた記録タイミング設定用のコマンドと定義した。Operation Code=70hはByte2,3で値を指定して、記録再生装置の動作を制御する。
図4は、SEND UPDATE SETTING Command、図5はREAD UPDATE SETTING Command である。
図4から説明を行う。図4のByte0のOperation Codeとは、ホスト装置から記録再生装置へ発行されるコマンド内に含まれる動作認識コードであり、記録再生装置はOperation Codeの値を見て、ホスト装置から指示された動作を理解する。本実施例では70hを不揮発性メモリを用いた記録タイミング設定用のコマンドと定義した。Operation Code=70hはByte2,3で値を指定して、記録再生装置の動作を制御する。
Byte2のbit0〜bit3の各ビットは、記録タイミング設定種別を指定するビットである。bit0:EjはEject時にTDMS更新を行う指定である。701で説明した動作を行う。Bit1:Powは電源オン後にTDMS更新を行う指定である。702で説明した動作を行う。Bit2:Hostはホスト装置からの指示でTDMS更新を行う指定である。703で説明した動作を行う。Bit3:Capは不揮発性メモリに記録されたデータ量に応じてTDMS更新を行う指定である。704で説明した動作を行う。
Byte3のCap_percentageは、Bit3:Capと合わせて使用するものである。このCap_percentageを70%で設定すると、704の例で説明した動作と一致する。つまり、Cap_percentageの設定で更新頻度を自由に変更可能となる。ここではパーセンテージでの指定方法の例を挙げたが、先ほど述べた様に交替処理発生回数などで指定しても同様の効果が得られる。なお、Byte2の各ビットはORでの設定が可能であり、全ビットを同時に設定することも可能である。
続けて図5の説明を行う。図5上のByte0のOperation Codeは、本実施例では80hとした。このOperation Codeでコマンドが発行されることにより、記録再生装置は図5下のREAD UPDATE SETTING Data formatで定められたフォーマットで現在の設定値をホスト装置に報告する。図5上のByte8、9Allocation Lengthは、図5下のREAD UPDATE SETTING Data formatの総バイト数を示している。
続けて図5の説明を行う。図5上のByte0のOperation Codeは、本実施例では80hとした。このOperation Codeでコマンドが発行されることにより、記録再生装置は図5下のREAD UPDATE SETTING Data formatで定められたフォーマットで現在の設定値をホスト装置に報告する。図5上のByte8、9Allocation Lengthは、図5下のREAD UPDATE SETTING Data formatの総バイト数を示している。
図5下のByte0,1はUPDATE SETTING Data Lengthで、Byte2以下の総バイト数を示している。Byte4のbit0:Nvは、記録再生装置が不揮発性メモリを搭載し、かつ該不揮発性メモリを用いて交替処理または管理情報更新を行う機能を具備しているかどうかを報告するビットである。例えば、Nv=1の時は不揮発性メモリを用いた交替処理が可能である、とすると、ホスト装置側で設定変更が可能であることが把握出来る。
また、これにより従来の揮発性メモリを用いたデータ記録再生システムから不揮発性メモリを搭載した記録再生システムへ市場が移行する過渡期においても、どの装置が不揮発性メモリを搭載した記録再生システムであるかどうかがを判別可能である。
また、これにより従来の揮発性メモリを用いたデータ記録再生システムから不揮発性メモリを搭載した記録再生システムへ市場が移行する過渡期においても、どの装置が不揮発性メモリを搭載した記録再生システムであるかどうかがを判別可能である。
Byte4のBit1:Updatedは、不揮発性メモリから媒体への更新が全て行われた場合に1となるビットである。ホスト装置はこのビットを確認することで不揮発性メモリ内のデータが媒体に全て反映されているかどうかを確認することが出来る。Byte5のbit0〜bit3の各ビットは図4で説明したビットと1対1で対応しており、それぞれのタイミング設定が設定されているか否かを報告する。全てのビットが設定されているとすれば、全ビットが1で報告される。Byte6のCap_percentageも同じく図4で説明したCap_percentageで設定された値が報告される。また、本実施例では、新規でOperation Codeを追加して対応したが、既存のOperation Codeに追加機能として加える形で対応しても本実施例と同一の効果が得られる。その際、バイト配置、ビット配置の相違は関係なく本実施例と同一の効果が得られる。
図6を用いて実際の動作例を説明する。右側がホスト装置側、左側が記録再生装置側である。まずホスト装置がREAD UPDATE SETTING Commandを発行して、記録再生装置が不揮発性メモリを用いた記録再生システムに対応しているかどうかを確認する。記録再生装置は対応していればNvビット=1で応答する。ホスト装置は、Nvビット=1であるならば、Cap, Host, Pow, Ej ビットの何れかを1に設定し、SEND UPDATE SETTING Commandを発行する。記録再生装置は設定されたビットのタイミングでそれ以後、TDMS更新を行う。また再度、ホスト装置がREAD UPDATE SETTING Commandを発行した場合、記録再生装置は現在の設定状況を報告する。
以上、本実施例では追記型の媒体を例に説明したが、追記型と書き換え型の媒体の違いは、ユーザーデータ論理アドレス管理テーブルを追記するか、上書きするかの違いだけであるので書き換え型に本発明を適応しても同様の効果が得られる。また、単層、多層に限らず同一の効果が得られることは言うまでもない。また、今回の実施例で説明した光ディスクに限らず、交替領域、管理情報格納領域、という概念を持つ記録媒体であれば、本発明が適応可能であり、同一の効果が得られることは言うまでもない。
以上、本発明は一時記憶メモリとして不揮発性メモリを用いて、記憶再生装置への電源供給が突然遮断された場合でも記録媒体へのデータ記録が可能となる。
また、記録再生装置と接続されるホスト装置との通信仕様を明確にし、ホスト装置からのタイミング設定も可能とした。
101…データを記録再生可能な光ディスク、102…ピックアップ、103…記録再生装置、104…ホスト、105…マイコン、106…不揮発性メモリ手段、107…情報記録手段、108…タイミング設定手段、109…記録再生装置設定報告手段、110…記録再生装置性能報告手段、201…TDFL、202…SRRI、203…TDDS、204…Defective Cluster First PSN、205…Replacement Cluster First PSN、301…ISA0,OSA0有りでフォーマットされたディスク構成図、302…リードイン領域、303…データ領域、304…リードアウト領域、305…ISA0、306…OSA0、307…ユーザーが使用できる領域、308…交替処理方法の説明のためのディスク構成図、309…欠陥セクタ、310…データ記録中における管理領域更新例、311…記録済みの管理領域、312…追記された管理領域、313…追記されたデータ領域、701…媒体をEjectする際にTDMSを記録する例、702…データ記録中に不測の電源断が発生した後にTDMSを記録する例、703…データ記録終了後にホスト装置からのTDMS更新指示でTDMS更新を行う例、704…不揮発性メモリに一定量のデータが保存されたらTDMS更新を行う例
Claims (18)
- ユーザーデータ記録領域と、交替領域と、前記交替領域の使用時または記録状態変更時に使用する、管理情報を格納する管理情報格納領域と、を有する媒体に情報を記録又は再生する記録再生装置であって、
前記交替領域に記録する交替データ又は前記管理情報を記憶する不揮発性メモリ手段、
前記不揮発性メモリ手段内のデータを前記媒体に記録する情報記録手段、及び、
前記情報記録手段が、前記媒体へ記録するタイミングを設定するタイミング設定手段、
を具備し、
前記タイミング設定手段で設定する記録開始タイミングは、
内部または外部から任意で設定可能なことを特徴とする記録再生装置。 - 請求項1に記載の記録再生装置であって、
前記タイミング設定手段が設定可能な記録開始タイミングは、前記媒体排出時であること
を特徴とする記録再生装置。 - 請求項1に記載の記録再生装置であって、
前記タイミング設定手段が設定可能な記録開始タイミングは、前記記録再生装置の電源投入後であること
を特徴とする記録再生装置。 - 請求項1に記載の記録再生装置であって、
前記タイミング設定手段が設定可能な記録開始タイミングは、前記不揮発性メモリ手段の記憶量が所定の容量を超えた時であること
を特徴とする記録再生装置。 - 請求項1に記載の記録再生装置であって、
ホスト装置と接続される時、
前記タイミング設定手段が設定可能な記録開始タイミングは、ホスト装置から命令された時であること
を特徴とする記録再生装置。 - 請求項1に記載の記録再生装置であって、
更に情報記録有無フラグ更新手段を具備し、
該情報記録有無フラグ更新手段は、
前記不揮発性メモリ手段内に設置されたフラグを、
前記不揮発性メモリ手段内から前記媒体へのデータが未反映ならばONに設定し、
前記媒体へのデータ反映が全て反映済みならばOFFに設定すること
を特徴とする記録再生装置。 - 請求項6に記載の記録再生装置であって、
前記タイミング設定手段が設定可能な記録開始タイミングは、前記記録再生装置の電源投入後であるときに、
前記情報記録手段は前記更新有無フラグがONの時はデータ反映要と判断し、
前記不揮発性メモリ手段から前記媒体へのデータ反映を行うこと
を特徴とする記録再生装置。 - ユーザーデータ記録領域と、交替領域と、交替領域使用時または記録状態変更時に使用する、管理情報を格納する管理情報格納領域とを有する媒体に情報を記録又は再生する記録再生装置であって、
該交替領域に記録する交替データと、前記管理情報とを記録する不揮発性メモリ手段、
ホスト装置と接続される時、該不揮発性メモリを用いた交替処理機能または管理情報記録更新機能を具備しているかどうかを前記ホスト装置へ報告する性能報告手段を具備すること、
を特徴とする記録再生装置。 - 請求項8に記載の記録再生装置であって、設定報告手段を具備し、
該設定報告手段は、前記タイミング設定手段に設定された、
記録開始タイミングを前記ホスト装置に報告する手段であること
を特徴とする記録再生装置。 - ユーザーデータ記録領域と、交替領域と、交替領域使用時や記録状態が変更時に使用する、管理情報を格納する管理情報格納領域を有する媒体にデータの記録再生を行う記録再生方法であって、
前記交替領域に記録する交替データや該管理情報を不揮発性メモリに記録し、
該不揮発性メモリ内のデータを該媒体へ記録開始するタイミングを
内部または外部から任意で設定可能なことを特徴とする記録再生方法。 - 請求項10に記載の記録再生方法であって、前記の記録開始タイミングは、
媒体排出時であることを特徴とする記録再生方法。 - 請求項10に記載の記録再生方法であって、前記の記録開始タイミングは、
記録再生装置の電源投入後であることを特徴とする記録再生方法。 - 請求項10に記載の記録再生方法であって、前記の記録開始タイミングは、
前記不揮発性メモリ手段の記憶量が所定の容量を超えた時であること
を特徴とする記録再生方法。 - 請求項10に記載の記録再生方法であって、前記の記録開始タイミングは、
該記録再生方法を用いた記録装置とホスト装置と接続される時、または、前記ホスト装置から命令された時であること
を特徴とする記録再生方法。 - 請求項10に記載の記録再生方法であって、前記の記録開始タイミング時に、
前記不揮発性メモリ内に設けられた情報記録有無フラグを、
前記媒体へのデータを未反映ならばONに設定し、
前記媒体へのデータを反映済みならばOFFに設定すること
を特徴とする記録再生方法。 - 請求項15に記載の記録再生方法であって、前記の記録開始タイミングが、
記録再生装置の電源投入後であり、当該記録開始タイミングにおいて、
前記更新有無フラグがONの時にデータ反映要と判断し、
前記不揮発性メモリから前記媒体へのデータ反映を行うこと
を特徴とする記録再生方法。 - ユーザーデータ記録領域と、交替領域と、交替領域使用時または記録状態変更時に使用する、管理情報を格納する管理情報格納領域を有する媒体にデータの記録再生を行う記録再生方法であって、
前記交替領域に記録する交替データと前記管理情報を不揮発性メモリに記録し、
記録装置がホスト装置と接続される時、
該不揮発性メモリを用いた交替処理機能または管理情報記録更新機能を具備しているかどうかをホスト装置へ報告することを特徴とする記録再生方法。 - 請求項17に記載の記録再生方法であって、
設定されている前記の記録開始タイミングを
前記ホスト装置へ報告することが可能なことを特徴とする記録再生方法。
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JP2009036046A JP2010192043A (ja) | 2009-02-19 | 2009-02-19 | 記録再生装置及び記録再生方法 |
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JPH10208394A (ja) * | 1997-01-27 | 1998-08-07 | Pioneer Electron Corp | 情報ファイル記録方法及び記録装置 |
JP2005190539A (ja) * | 2003-12-25 | 2005-07-14 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 情報記録方法および情報記録装置 |
-
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JPH10208394A (ja) * | 1997-01-27 | 1998-08-07 | Pioneer Electron Corp | 情報ファイル記録方法及び記録装置 |
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