JP2010190708A - 情報を含んだ漏洩電磁波評価システム、方法及びプログラム - Google Patents

情報を含んだ漏洩電磁波評価システム、方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 ディスプレイを有する情報技術機器から放射される、情報を含んだ漏洩電磁波に対し、具体的な情報漏洩対策を施すことが可能な評価情報を容易かつ短時間で得られるようにする。
【解決手段】 情報を含んだ漏洩電磁波評価システムは、評価対象機器から放射される漏洩電磁波のうち、ディスプレイに表示した情報成分を含んだ漏洩電磁波の放射源を可視化するものである。ディスプレイに周期構造を持った評価用画像を表示させ、漏洩電磁波を測定すると、その表示画像成分のスペクトルが観測できる。このことを利用して、評価用画像と無地画像を表示したときのスペクトルのレベル差を観測し、漏洩電磁波中に情報が含まれているか否かの判定を行う。ディスプレイ上に、任意の周波数成分を持った画像を表示し、結果として、所望の周波数成分を持った漏洩電磁波を意図的に放射させ、機器周囲の漏洩電磁波のレベルを順に測定することにより、情報を含んだ漏洩電磁波の成分の放射源と、その電界強度を特定する。
【選択図】 図4

Description

本発明は情報を含んだ漏洩電磁波評価システム、方法及びプログラムに関し、例えば、ディスプレイを有する情報技術機器(IT機器)における、情報を盗み見ること(以下、盗視と呼ぶ)が可能な漏洩電磁波の放射源位置を特定する場合に適用し得るものである。
IT機器は、通信を目的としない電磁波を機器自身が放射している。この不要な電磁波には、IT機器の情報信号が含まれているものもあり、機器から漏洩した電磁波を受信し、解析することで、第3者が情報を再現する恐れがある(非特許文献1)。仮に、他の機器との通信で暗号化通信を採用していたとしても、ディスプレイに表示する際には、所定方式に従うビデオ信号(画像信号)に戻されて表示され、このようなビデオ信号の成分を含む電磁波が放射された場合には、情報を盗視される可能性がある。VCCI(Voluntary Control Council for Interference by Information Technology Equipment)による自主規制措置があり、IT機器から放射される電磁波に対して許容値が示されている。また、CISPR(国際無線障害特別委員会)も、IT機器から放射される電磁波に対する許容値を定めている。しかし、許容値以下の漏洩電磁波であっても、情報を盗視し得ることもある。
従来、ディスプレイを有するIT機器からの漏洩電磁波中に情報が含まれているか否かを判定するには、特別な測定器を使い、測定した漏洩電磁波から表示されている画像(情報)を再現する必要があった。そのため、一般のEMC(電磁環境適合性)試験施設であっても、漏洩電磁波中に情報が含まれているかどうかを判定することが困難であった。また、ディスプレイ上に表示した画像情報を特殊な測定器を使って再現する場合、観測した漏洩電磁波を解析するため、情報再現に時間がかかり、情報有無の判定に時間を費やすこととなる。
このような点に鑑み、特許文献1では、予め設定された特定周波数成分を含む画像情報を処理中のIT機器から漏洩する漏洩電磁波を受信し、受信した漏洩電磁波から特定周波数成分を弁別し得るか否かでIT機器が処理中の画像情報を盗視され得るか否かを評価することを記載している。
特開2005−214772号公報
「電磁波セキュリティガイドライン」、新情報セキュリティ技術研究会、平成16年10月8日
しかしながら、特許文献1の記載技術は、処理中の画像情報を盗視され得るか否かを評価するだけであり、漏洩電磁波に対する有効な対策を施すための評価情報としては不十分である。例えば、処理中の画像情報を盗視され得ることが分かったとしても、放射源が特定できていないので、対策を施すとしても、どの箇所に電磁シールドを施して良いか分からない。
すなわち、特許文献1の記載技術では、漏洩電磁波の放射源を特定し、その個所を電磁シールドしたり、設計を変更したり、他の設計に評価結果を反映させたりするようなことが難しい。
また、特許文献1の記載技術において、弁別できるか否かを問題としている特定周波数成分は、水平同期周波数や垂直同期周波数、若しくは、それらの高調波成分などであり、特定周波数成分が漏洩したからといって、情報の漏洩につながるとは限らず、評価結果の信頼性が低いということができる。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、ディスプレイを有する情報技術機器からの漏洩電磁波に対し、情報漏洩に対する具体的な対策を施すことが可能な、信頼性の高い評価情報を容易かつ短時間で得ることができる情報を含んだ漏洩電磁波評価システム、方法及びプログラムを提供しようとしたものである。
請求項1に係る発明は、ディスプレイを有する評価対象機器からの情報を含んだ漏洩電磁波を評価する、情報を含んだ漏洩電磁波評価システムにおいて、無地画像を上記評価対象機器のディスプレイに表示させ、その表示時に捕捉した漏洩電磁波のスペクトル分析結果を得る無地画像表示・分析スペクトル取込手段と、所定模様を有し、その模様が時間経過と共に変化する時間変化画像を、評価対象機器のディスプレイに表示させ、その表示時に捕捉した漏洩電磁波のスペクトル分析結果を得る時間変化画像表示・分析スペクトル取込手段と、得られた2種類のスペクトル分析結果の差分を算出するスペクトル差分算出手段と、スペクトル分析結果の差分に基づき、漏洩電磁波の中で情報漏洩に働く周波数成分を決定する情報漏洩成分決定手段とを有することを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明の情報を含んだ漏洩電磁波評価システムにおいて、上記情報漏洩成分決定手段が決定した周波数成分を上記評価対象機器から放射させる、上記所定模様を有する放射源探索用画像を定めて、上記評価対象機器のディスプレイに表示させる放射源探索用画像表示手段と、上記放射源探索用画像が上記評価対象機器のディスプレイに表示された状態で、所定ピッチ毎の測定点で捕捉した電界強度を取得する測定点探索用画像電界強度取得手段と、測定点探索用画像を表示させた状態で取得した各測定点の電界強度を少なくとも用いて、上記情報漏洩成分決定手段が決定した周波数成分の放射源の位置情報を得て出力する放射源位置特定・出力手段とをさらに有することを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項2に係る発明の情報を含んだ漏洩電磁波評価システムにおいて、無地画像を上記評価対象機器のディスプレイに表示させる無地画像表示手段と、上記無地画像が上記評価対象機器のディスプレイに表示された状態で、所定ピッチ毎の測定点で捕捉した電界強度を取得する無地画像電界強度取得手段とをさらに有し、上記放射源位置特定・出力手段は、上記放射源探索用画像を表示された状態での電界強度と、上記無地画像を表示させた状態での電界強度との差分を得、各測定点の電界強度の差分から、上記情報漏洩成分決定手段が決定した周波数成分の放射源の位置情報を得て出力することを特徴とする。
請求項4に係る発明は、ディスプレイを有する評価対象機器からの情報を含んだ漏洩電磁波を評価する漏洩電磁波評価方法において、無地画像表示・分析スペクトル取込手段が、無地画像を上記評価対象機器のディスプレイに表示させ、その表示時に捕捉した漏洩電磁波のスペクトル分析結果を得、時間変化画像表示・分析スペクトル取込手段が、所定模様を有し、その模様が時間経過と共に変化する時間変化画像を、評価対象機器のディスプレイに表示させ、その表示時に捕捉した漏洩電磁波のスペクトル分析結果を得、スペクトル差分算出手段が、得られた2種類のスペクトル分析結果の差分を算出し、情報漏洩成分決定手段が、スペクトル分析結果の差分に基づき、漏洩電磁波の中で情報漏洩に働く周波数成分を決定することを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項4に係る発明の漏洩電磁波評価方法において、放射源探索用画像表示手段が、上記情報漏洩成分決定手段が決定した周波数成分を上記評価対象機器から放射させる、上記所定模様を有する放射源探索用画像を定めて、上記評価対象機器のディスプレイに表示させ、測定点探索用画像電界強度取得手段が、上記放射源探索用画像が上記評価対象機器のディスプレイに表示された状態で、所定ピッチ毎の測定点で捕捉した電界強度を取得し、放射源位置特定・出力手段が、測定点探索用画像を表示させた状態で取得した各測定点の電界強度を少なくとも用いて、上記情報漏洩成分決定手段が決定した周波数成分の放射源の位置情報を得て出力することを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項5に係る発明の漏洩電磁波評価方法において、無地画像表示手段が、無地画像を上記評価対象機器のディスプレイに表示させ、無地画像電界強度取得手段が、上記無地画像が上記評価対象機器のディスプレイに表示された状態で、所定ピッチ毎の測定点で捕捉した電界強度を取得し、上記放射源位置特定・出力手段が、上記放射源探索用画像を表示された状態での電界強度と、上記無地画像を表示させた状態での電界強度との差分を得、各測定点の電界強度の差分から、上記情報漏洩成分決定手段が決定した周波数成分の放射源の位置情報を得て出力することを特徴とする。
請求項7に係る発明は、ディスプレイを有する評価対象機器からの情報を含んだ漏洩電磁波を評価するための漏洩電磁波評価プログラムであって、コンピュータを、無地画像を上記評価対象機器のディスプレイに表示させ、その表示時に捕捉した漏洩電磁波のスペクトル分析結果を得る無地画像表示・分析スペクトル取込手段と、所定模様を有し、その模様が時間経過と共に変化する時間変化画像を、評価対象機器のディスプレイに表示させ、その表示時に捕捉した漏洩電磁波のスペクトル分析結果を得る時間変化画像表示・分析スペクトル取込手段と、得られた2種類のスペクトル分析結果の差分を算出するスペクトル差分算出手段と、スペクトル分析結果の差分に基づき、漏洩電磁波の中で情報漏洩に働く周波数成分を決定する情報漏洩成分決定手段として機能させることを特徴とする。
請求項8に係る発明は、請求項7に係る発明の漏洩電磁波評価プログラムにおいて、上記コンピュータを、さらに、上記情報漏洩成分決定手段が決定した周波数成分を上記評価対象機器から放射させる、上記所定模様を有する放射源探索用画像を定めて、上記評価対象機器のディスプレイに表示させる放射源探索用画像表示手段と、上記放射源探索用画像が上記評価対象機器のディスプレイに表示された状態で、所定ピッチ毎の測定点で捕捉した電界強度を取得する測定点探索用画像電界強度取得手段と、測定点探索用画像を表示させた状態で取得した各測定点の電界強度を少なくとも用いて、上記情報漏洩成分決定手段が決定した周波数成分の放射源の位置情報を得て出力する放射源位置特定・出力手段として機能させることを特徴とする。
請求項9に係る発明は、請求項8に係る発明の漏洩電磁波評価プログラムにおいて、上記コンピュータを、さらに、無地画像を上記評価対象機器のディスプレイに表示させる無地画像表示手段と、上記無地画像が上記評価対象機器のディスプレイに表示された状態で、所定ピッチ毎の測定点で捕捉した電界強度を取得する無地画像電界強度取得手段として機能させると共に、上記放射源位置特定・出力手段が、上記放射源探索用画像を表示された状態での電界強度と、上記無地画像を表示させた状態での電界強度との差分を得、各測定点の電界強度の差分から、上記情報漏洩成分決定手段が決定した周波数成分の放射源の位置情報を得て出力するものであることを特徴とする。
本発明によれば、ディスプレイを有する情報技術機器から放射される、情報を含んだ漏洩電磁波に対し、具体的な情報漏洩対策を施すことが可能な、信頼性が高い評価情報を容易かつ短時間で得ることができるようになる。
第1の実施形態に係る情報を含んだ漏洩電磁波評価システムの全体構成を示すブロック図である。 第1の実施形態の成分探索モードにおけるアンテナと評価対象機器との位置関係を示す説明図である。 第1の実施形態の位置特定モードにおけるアンテナと評価対象機器との相対的な移動方法を示す説明図である。 第1の実施形態に係る評価装置本体の漏洩電磁波評価機能に係る内部構成を示す機能ブロック図である。 画素クロック周波数の説明に利用する説明図である。 1MHzの周波数成分を有する表示画像と、観測される漏洩電磁波の周波数成分との関係を示すグラフである。 3MHzの周波数成分を有する表示画像と、観測される漏洩電磁波の周波数成分との関係を示すグラフである。 5MHzの周波数成分を有する表示画像と、観測される漏洩電磁波の周波数成分との関係を示すグラフである。 黒画像と、観測される漏洩電磁波の周波数成分との関係を示すグラフである。 縦縞画像及び横縞画像を示す説明図である。 第1の実施形態の情報を含んだ漏洩電磁波評価システムにおける成分探索モードでの動作を示すフローチャートである。 白画像を、ある評価対象機器のディスプレイ上に表示したときのスペクトル分析結果を示すグラフである。 黒画像を、ある評価対象機器のディスプレイ上に表示したときのスペクトル分析結果を示すグラフである。 時間変化画像を、ある評価対象機器のディスプレイ上に表示したときのスペクトル分析結果を示すグラフである。 図14の時間変化画像のスペクトル分析結果から図12の白画像のスペクトル分析結果を減算した結果を示すグラフである。 図14の時間変化画像のスペクトル分析結果から図13の黒画像のスペクトル分析結果を減算した結果を示すグラフである。 第1の実施形態の情報を含んだ漏洩電磁波評価システムにおける位置特定モードでの動作を示すフローチャートである。 第1の実施形態の情報を含んだ漏洩電磁波評価システムにおける等高線図の表示出力例を示す説明図である。
(A)主たる実施形態
以下、本発明による情報を含んだ漏洩電磁波評価システム、方法及びプログラムの一実施形態を、図面を参照しながら説明する。
(A−1)実施形態の構成
図1は、実施形態の情報を含んだ漏洩電磁波評価システムの全体構成を示すブロック図である。
図1において、実施形態の情報を含んだ漏洩電磁波評価システム1は、情報漏洩の評価対象機器2における情報漏洩に寄与する漏洩電磁波の放射源位置を可視化しようとしたものであり、大きくは、評価装置本体10と、アンテナ11と、アンテナコントローラ12と、スペクトラムアナライザ(以下、スペアナと略す)13とを有する。
評価対象機器2は、ディスプレイを有するIT機器であれば良く、その種類は問われないが、以下では、説明の便宜のため、水平方向、垂直方向が1024×768画素(XGA)の解像度を有し、水平同期周波数fhが48.5kHz、垂直同期周波数fvが60Hzのノートパソコンであるとする。
評価装置本体10は、パソコンなどの情報処理装置である。評価装置本体10は、評価対象機器2のディスプレイに、後述する情報漏洩周波数探索画像や、放射源探索画像や、無地画像を表示させるものである。また、評価装置本体10は、アンテナコントローラ12に対して、アンテナ11の制御を指示すると共に、指向性アンテナ11が捕捉した漏洩電磁波の受信信号をスペアナ13より取り込むものである。評価装置本体10は、以上のように、評価対象機器2や、周囲のアンテナコントローラ12及びスペアナ13を制御しながら、評価対象機器2からの情報漏洩に寄与する漏洩電磁波の周波数成分を探索したり、評価対象機器2からの情報漏洩に寄与する漏洩電磁波の放射源位置を得たりするものである。
実施形態の情報を含んだ漏洩電磁波評価システム1における動作モードとして、第1に、評価対象機器2からの情報漏洩に寄与する漏洩電磁波の周波数成分を探索するモードがあり、第2に、評価対象機器2からの情報漏洩に寄与する漏洩電磁波の放射源位置を得るモードがある。以下では、前者を成分探索モードと呼び、後者を位置特定モードと呼ぶ。
アンテナ11は、アンテナコントローラ12の制御下で、評価対象機器2からの漏洩電磁波を捕捉するものである。アンテナ11として、異なるアンテナを接続し直して、成分探索モードと、位置特定モードとに対応させるようにしても良く、同一のアンテナを、成分探索モードと位置特定モードとで利用するようにしても良い。
アンテナ11は、成分探索モードでは、評価対象機器2の全面からの漏洩電磁波を捕捉できるように指向性若しくは位置などが制御される。図2は、成分探索モードにおける、アンテナ11と評価対象機器2との位置関係を示す説明図である。評価対象機器2は、漏洩電磁波の測定(捕捉)に影響を与えないように木製の測定台3に載置され、評価対象機器2の正面側に、例えば、1m離間してアンテナ11が配置され、成分探索モードにおける漏洩電磁波の探索を行う。
アンテナ11は、位置特定モードでは、評価対象機器2に接近した状態で、図3に示すように、左右に交互に移動しながら、かつ、徐々に下方に向かうようにスキャンニングされる。このような移動をアンテナコントローラ12が制御して実行する。なお、アンテナ11を移動させる代わりに、評価対象機器2側を移動させるようにしても良い。また例えば、複数のアンテナを縦横に配置したアンテナアレイを評価対象機器2に接近させ、アンテナコントローラ12が、アレイを構成する一つ一つが捕捉した漏洩電磁波を切り替え、スペアナ13を通して評価装置本体10に与えるようにしても良い。位置特定モードでは、例えば、縦横1〜5cmステップずつ異なる多数の点を測定点として、アンテナ11が漏洩電磁波を捕捉するようにする。
アンテナコントローラ12は、上述のように、評価装置本体10の指令に応じて、アンテナ11を制御すると共に、アンテナ11が捕捉した漏洩電磁波の受信信号をスペアナ13に与えるものである。
スペアナ13は、アンテナ11が捕捉した漏洩電磁波の受信信号に対して周波数分析を行い、その分析結果を評価装置本体10に与えるものである。
上述した評価装置本体10は、パソコンなどの情報処理装置に、実施形態の漏洩電磁波評価プログラムをインストールすることにより、評価装置本体10として機能するものである。
図4は、評価装置本体10の漏洩電磁波評価機能に係る内部構成を示す機能ブロック図であり、各ブロックは、実施形態の漏洩電磁波評価プログラムの各部分プログラムに対応している。
図4において、評価装置本体10は、機能的には、無地画像表示・分析スペクトル取込部20、時間変化画像表示・分析スペクトル取込部21、スペクトル差分算出部22、位置特定モード利用周波数決定部23、放射源探索用画像表示部24、測定点探索用画像電界強度取得部25、無地画像表示部26、測定点無地画像電界強度取得部27、等高線図作成部28及び等高線図出力部29を有する。
ここで、無地画像表示・分析スペクトル取込部20、時間変化画像表示・分析スペクトル取込部21、スペクトル差分算出部22及び位置特定モード利用周波数決定部23が成分探索モードで機能するものであり、放射源探索用画像表示部24、測定点探索用画像電界強度取得部25、無地画像表示部26、測定点無地画像電界強度取得部27、等高線図作成部28及び等高線図出力部29が位置特定モードで機能するものである。
無地画像表示・分析スペクトル取込部20は、白画像(若しくは黒画像)が該当する無地画像を評価対象機器2のディスプレイに表示させ、アンテナ11が捕捉した漏洩電磁波の受信信号のスペクトル分析結果を取得するものである。
時間変化画像表示・分析スペクトル取込部21は、白黒の縦縞(若しくは横縞)の幅が時間経過と共に変化する時間変化画像を評価対象機器2のディスプレイに表示させ、アンテナ11が捕捉した漏洩電磁波の受信信号のスペクトル分析結果を取得するものである。
スペクトル差分算出部22は、2種類のスペクトル分析結果の差分を算出するものである。
位置特定モード利用周波数決定部23は、算出された差分の中で、最も大きい差分の周波数を、位置特定モードで利用する周波数として決定するものである。
放射源探索用画像表示部24は、位置特定モードで利用すると決定された周波数と、その周波数近傍の画素クロック周波数の高調波成分との周波数差に応じた縦縞(若しくは横縞)を有する画像(以下、放射源探索用画像と呼ぶ)を、評価対象機器2のディスプレイに表示させるものである。
測定点探索用画像電界強度取得部25は、放射源探索用画像が評価対象機器2のディスプレイに表示された状態で、アンテナ11が捕捉した、所定ピッチ毎の測定点の電界強度を取得するものである。
無地画像表示部26は、位置特定モードにおいて、白画像(若しくは黒画像)が該当する無地画像を評価対象機器2のディスプレイに表示させものである。
測定点無地画像電界強度取得部27は、無地画像が評価対象機器2のディスプレイに表示された状態で、アンテナ11が捕捉した、所定ピッチ毎の測定点の電界強度を取得するものである。
等高線図作成部28は、各測定点のそれぞれについて、測定点探索用画像を表示させた状態での電界強度と、無地画像を表示させた状態での電界強度との差分を得、各測定点の電界強度の差分から、等高線図を作成するものである。
等高線図出力部29は、作成された等高線図を出力するものである。出力は、印刷出力でも表示出力でも転送出力であっても良い。例えば、表示出力の場合には、図示しないCCDカメラなどで撮像した撮像画像に、等高線図を重ね合わせて表示するようにしても良い。
(A−2)実施形態の動作
実施形態の情報を含んだ漏洩電磁波評価システムの動作(漏洩電磁波評価方法)を説明する前に、実施形態の評価方法に到達した考え方などを説明する。
評価対象機器2からの漏洩電磁波は、ノイズ成分に加え、機器の画面構成(例えば、XGA)などによって定まる固有の画素クロック周波数の成分(基本成分だけでなく高調波成分を含む)と、表示画像に依存した情報成分とが重畳されたものである。
図5は、画素クロック周波数の説明に利用する説明図である。ディスプレイは、図5(A)に示すように、画素(Pixel;カラー用の場合、RGB用で1画素)単位に表示を行うものであり、図5(B)に示すように、画素ごとの表示が全体として表示画像を形成する。ディスプレイの表示画像のうち、ユーザに視認されるのは水平・垂直方向xd×yd画素であるが、ディスプレイは、図5(C)に示すように、それより広い水平・垂直方向xt×yt画素に対して駆動動作を行う。水平方向の画素の切換えは水平同期周波数fhに従ってなされ、垂直方向の画素の切換えは垂直同期周波数fvに従ってなされる。画素クロック周波数は、1秒間に点灯することのできる画素の数であり、水平方向の画素数xtに水平同期周波数fhを乗ずることにより、計算することができる。例えば、1024×48.5kHz≒50MHzである。
漏洩電磁波から、画素クロック周波数の成分の存在に拘らず、表示画像に依存した情報成分を弁別できることが好ましい。
図6〜図8はそれぞれ、1、3、5MHzの周波数成分を有する画像を表示した際のノートパソコンから放射される漏洩電磁波のスペクトルの測定結果を示し、図9は黒画像を表示した際のノートパソコンから放射される漏洩電磁波のスペクトルの測定結果を示している。このノートパソコンの画素クロック周波数の高調波成分は325MHzである。図6〜図8ではそれぞれ、画素クロック周波数の高調波成分と、1、3又は5MHzごとののスペクトルとが観測されている。黒画像(無地画像)は情報が漏洩されることがないものである。図9では画素クロック周波数の高調波成分だけが観測されている。
これら図面から、表示画像に依存した情報成分を含んだ漏洩電磁波も、無地画像であって情報成分を含まない漏洩電磁波も、画素クロック周波数の成分(高調波成分)を含むことが分かる。さらに、2つの漏洩電磁波のスペクトラムの差分をとれば、画素クロック周波数の成分(高調波成分)が相殺されることが分かる。
今日、パソコンなどで表示される多くの画像は、文字列を配置したテキスト画像である。テキスト画像は、水平方向の1ラインをみても、垂直方向の1ラインをみても、白画素と黒画素とが混在するものとなる。今日のパソコンは、漏洩電磁波が少なくなるような対策が施されているが、放射量が多い周波数成分があり、このような周波数成分から情報が漏洩される恐れがある。このような情報漏洩に大きく寄与する成分を見つけるため、時間変化画像を利用することとした。
ここで、時間変化画像とは、白と黒の同じ太さの線を1対とし、この対を複数有する、図10(A)に示すような縦縞画像若しくは図10(B)に示すように横縞画像であって、ディスプレイをリフレッシュする時間(1/60Hz=16.7ms)ごとに、その線の幅を広げていくことにより、画像の周波数を変えている(放射される漏洩電磁波の周波数成分を変えている)画像である。また、表示画像の周波数成分は、水平同期周波数や垂直同期周波数に、ディスプレイ上に表示した白、黒の線の対の数を乗ずることにより計算することができる。例えば、以下の通りである。
縦縞模様=水平同期周波数×白と黒の線の対の数
=48.5kHz×30対=1.455MHz
横縞模様=垂直同期周波数×白と黒の線の対の数
=60Hz×30対=1.8kHz
なお、水平同期周波数より高い周波数成分を画像に持たせるには縦縞の画像とし、水平同期周波数成分より低い周波数成分を画像に持たせるには横縞の画像とする必要がある。また、時間変化画像における画像の周波数を変化させるには、線の幅を広げていくだけでなく、例えば、中央部から外側に向かって、白と黒の線の対の数を増やしていく方法を用いることもできる。
縦縞画像や横縞画像と、表示画像の周波数成分とには以上のような関係があるので、情報漏洩に大きく寄与する周波数成分が判明した場合には、その成分を多く含む画像(縦縞画像や横縞画像)を定めることができる。
次に、実施形態の情報を含んだ漏洩電磁波評価システムの動作(漏洩電磁波評価方法)を、成分探索モードの動作、位置特定モードの動作の順に説明する。
図11は、成分探索モードの動作の流れを示すフローチャートである。図11におけるステップ間の移行(次のステップへの移行)は、評価装置本体10が自動的に行っても良く、評価装置本体10がオペレータの操作を待って移行するようにしても良い。
評価装置本体10は、無地画像を評価対象機器2のディスプレイに表示させ、アンテナ11が捕捉した漏洩電磁波の受信信号をスペアナ13に与えて分析させ、無地画像のスペクトル分析結果を取得する(ステップ100)。
また、評価装置本体10は、時間変化画像を評価対象機器2のディスプレイに表示させ、アンテナ11が捕捉した漏洩電磁波の受信信号をスペアナ13に与えて分析させ、時間変化画像のスペクトル分析結果を取得する(ステップ101)。
そして、評価装置本体10は、時間変化画像のスペクトル分析結果から無地画像のスペクトル分析結果を減算した、差分スペクトル分析結果を算出し(ステップ102)、算出された差分スペクトル分析結果の中で、差分が最も大きい周波数を、位置特定モードで利用する周波数として決定する(ステップ103)。
図12〜図14はそれぞれ、白画像、黒画像、時間変化画像を、ある評価対象機器2のディスプレイ上に表示したときのスペクトル分析結果を示している。図15は、時間変化画像のスペクトル分析結果から白画像のスペクトル分析結果を減算した結果を示し、図16は、時間変化画像のスペクトル分析結果から黒画像のスペクトル分析結果を減算した結果を示している。図16から、355MHzのレベル差が大きいことが確認でき、位置特定モードで利用する周波数として決定する。なお、図15や図16から、355MHz以外にも、情報を含んだ漏洩電磁波が観測されており、このような周波数成分も位置特定モードの動作の対象とするようにしても良い。
図17は、位置特定モードの動作の流れを示すフローチャートである。図17におけるステップ間の移行(次のステップへの移行)は、評価装置本体10が自動的に行っても良く、評価装置本体10がオペレータの操作を待って移行するようにしても良い。
評価装置本体10は、位置特定モードではまず、位置特定モードで利用すると決定された周波数と、その周波数近傍の画素クロック周波数の高調波成分との周波数差に応じた縞模様を有する放射源探索用画像を、評価対象機器2のディスプレイに表示させる(ステップ200)。
その後、評価装置本体10は、アンテナコントローラ12にスキャニングを指示し、アンテナコントローラ12の制御下でアンテナ11がスキャニングしながら、放射源探索用画像の表示状態で、各測定点で得た電界強度を取得する(ステップ201)。
また、評価装置本体10は、無地画像を評価対象機器2のディスプレイに表示させる(ステップ202)。その後、評価装置本体10は、アンテナコントローラ12にスキャニングを指示し、アンテナコントローラ12の制御下でアンテナ11がスキャニングしながら、無地画像の表示状態で、各測定点で得た電界強度を取得する(ステップ203)。
以上のようにして、各測定点のそれぞれについて、測定点探索用画像を表示させた状態での電界強度と、無地画像を表示させた状態での電界強度とが得られると、評価装置本体10は、その差分を得、各測定点の電界強度の差分から、等高線図を作成し(ステップ204)、作成された等高線図を例えば表示出力させる(ステップ205)。
上述したように、図16から、355MHzのレベル差が大きいことが確認でき、位置特定モードで利用する周波数として決定したとする。この図16からは、373MHzが画素クロック周波数の高調波成分(第7高調波)であることが予想される。画素クロック周波数の成分373MHzとレベル差の大きい周波数355MHzの差を取ることにより、放射し易い画像の周波数成分が予想でき、図16の例の場合、その値は18MHzである。表示画像に18MHzの周波数成分を持たせるためには、18MHzを水平同期周波数で割り、その値の数の対の縞模様を使うことにより作成できる。例えば、水平同期周波数が48.5kHzの場合、白と黒が371対になっている縦縞画像を、放射源探索用画像として適用する。
(A−3)実施形態の効果
上記実施形態によれば、情報を含んだ漏洩電磁波から放射し易い周波数成分を容易かつ短時間で見つけることができる。また、情報を含んだ漏洩電磁波における放射し易い周波数成分の放射源位置や強度を容易かつ短時間に特定することができる。
情報を含んだ漏洩電磁波の「放射源とその強度」を特定できるので、情報漏洩に対する対策を的確に実行することができ、対策後の評価も簡便に行うことができる。例えば、開発、設計段階であれば、開発期間、対策と評価のフィードバック時間を大幅に短縮することができる。
なお、上記実施形態においては、情報を含んだ漏洩電磁波における放射し易い周波数成分の強度として、放射源探索用画像を適用して得た電界強度と、無地画像を適用して得た電界強度との差分で示しているので、その値をS/N比で表現することができ、評価対象機器の種類によらずに客観的に評価し得るものとなっている。
(B)他の実施形態
上記実施形態の説明においても、種々変形実施形態に言及したが、さらに、以下に例示するような変形実施形態を挙げることができる。
上記実施形態においては、同一の評価装置本体10が、成分探索モードの動作と、位置特定モードの動作とを行うものを示したが、成分探索モードの動作と、位置特定モードの動作とを別個の装置が実行するようにしても良い。
上記実施形態の説明では、縦縞画像又は横縞画像の一方のみを利用して、成分探索モードの動作と位置特定モードの動作とを実行するように説明したが、縦縞画像に対する処理と、横縞画像に対する処理とを時間順次に行うようにしても良い。また、白矩形と黒矩形が交互に配置された、縦縞画像及び横縞画像が混合された市松模様の画像を利用するようにしても良い。無地画像の白画像や黒画像に限定されず、灰色画像を適用するようにしても良い。
上記実施形態では、成分探索モードでは1つの周波数成分だけを探索(抽出)するものを示したが、複数の周波数成分を特定するようにしても良い。例えば、レベル差が大きい順に予め決められた数だけ周波数成分を抽出するようにしても良く、また、レベル差が所定の閾値以上の周波数成分を全て抽出するようにしても良い。成分探索モードで複数の周波数成分を探索(抽出)した場合には、位置特定モードでは、周波数成分毎の位置特定動作(等高線図の作成、出力)を順次繰り返す。なお、所定の条件を満たす周波数成分が、成分探索モードで1つも探索(抽出)できなかった場合には、位置特定モードの動作を省略する。
上記実施形態では、位置特定モードで、等高線図を作成して出力するものを示したが、放射源の位置情報は等高線図に限定されるものではない。例えば、電界強度差が閾値以上の領域だけを明らかにした位置情報であっても良い。
また、上記実施形態では、測定点探索用画像を表示させた状態での電界強度と、無地画像を表示させた状態での電界強度との差分の等高線図を作成して出力するものを示したが、これに加え、又は、これに代え、測定点探索用画像を表示させた状態での電界強度から等高線図を作成して出力するようにしても良い。
上記実施形態では、カラー用ディスプレイの場合であっても、モノクロ画像を表示するものを示したが、カラー画像を評価に利用するようにしても良い。例えば、3原色信号(RGB)に分かれた後の信号を処理する部分からの放射を考慮し、3原色のそれぞれについて、評価を実行するようにしても良い。例えば、赤色成分の処理構成を評価する場合であれば、無地画像として赤色画像を用いると共に、縞画像として、赤色と黒色、若しくは、赤色と白色の縞画像を用いて評価するようにしても良い。
上記実施形態では、評価装置本体が評価し得る評価対象機器の画像構成が1種類のもの(XGA)を示したが、複数種類の画面構成のそれぞれを処理する構成を評価装置本体に設け、評価対象機器の種類に応じて、処理構成を選択させて処理するようにしても良い。
上記実施形態では、評価対象機器が図4の全ての機能部を備える場合を示したが、その一部の機能部の処理をオペレータが実行するようにしても良い。例えば、位置特定モード利用周波数決定部23が実行する処理をオペレータが行うようにしても良く、この場合、オペレータが位置特定モード利用周波数決定部23に該当することとなる。
上記実施形態では、評価対象機器のディスプレイに無地画像や時間変化画像などを表示させることを評価装置本体が指示するものを示したが、評価対象機器に無地画像や時間変化画像などを格納させ、オペレータが評価対象機器に対して画像表示を起動させ、表示状態の漏洩電磁波をアンテナが捕捉するようにしても良い。
1…情報を含んだ漏洩電磁波評価システム、2…情報漏洩の評価対象機器、3…木製の測定台、10…評価装置本体、11…指向性アンテナ、12…アンテナコントローラ、13…スペクトラムアナライザ、20…無地画像表示・分析スペクトル取込部、21…時間変化画像表示・分析スペクトル取込部、22…スペクトル差分算出部、23…位置特定モード利用周波数決定部、24…放射源探索用画像表示部、25…測定点探索用画像電界強度取得部、26…無地画像表示部、27…測定点無地画像電界強度取得部、28…等高線図作成部、29…等高線図出力部。

Claims (9)

  1. ディスプレイを有する評価対象機器からの情報を含んだ漏洩電磁波を評価する、情報を含んだ漏洩電磁波評価システムにおいて、
    無地画像を上記評価対象機器のディスプレイに表示させ、その表示時に捕捉した漏洩電磁波のスペクトル分析結果を得る無地画像表示・分析スペクトル取込手段と、
    所定模様を有し、その模様が時間経過と共に変化する時間変化画像を、評価対象機器のディスプレイに表示させ、その表示時に捕捉した漏洩電磁波のスペクトル分析結果を得る時間変化画像表示・分析スペクトル取込手段と、
    得られた2種類のスペクトル分析結果の差分を算出するスペクトル差分算出手段と、
    スペクトル分析結果の差分に基づき、漏洩電磁波の中で情報漏洩に働く周波数成分を決定する情報漏洩成分決定手段と
    を有することを特徴とする情報を含んだ漏洩電磁波評価システム。
  2. 上記情報漏洩成分決定手段が決定した周波数成分を上記評価対象機器から放射させる、上記所定模様を有する放射源探索用画像を定めて、上記評価対象機器のディスプレイに表示させる放射源探索用画像表示手段と、
    上記放射源探索用画像が上記評価対象機器のディスプレイに表示された状態で、所定ピッチ毎の測定点で捕捉した電界強度を取得する測定点探索用画像電界強度取得手段と、
    測定点探索用画像を表示させた状態で取得した各測定点の電界強度を少なくとも用いて、上記情報漏洩成分決定手段が決定した周波数成分の放射源の位置情報を得て出力する放射源位置特定・出力手段と
    をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の情報を含んだ漏洩電磁波評価システム。
  3. 無地画像を上記評価対象機器のディスプレイに表示させる無地画像表示手段と、
    上記無地画像が上記評価対象機器のディスプレイに表示された状態で、所定ピッチ毎の測定点で捕捉した電界強度を取得する無地画像電界強度取得手段とをさらに有し、
    上記放射源位置特定・出力手段は、上記放射源探索用画像を表示された状態での電界強度と、上記無地画像を表示させた状態での電界強度との差分を得、各測定点の電界強度の差分から、上記情報漏洩成分決定手段が決定した周波数成分の放射源の位置情報を得て出力する
    ことを特徴とする請求項2に記載の情報を含んだ漏洩電磁波評価システム。
  4. ディスプレイを有する評価対象機器からの漏洩電磁波を評価する漏洩電磁波評価方法において、
    無地画像表示・分析スペクトル取込手段が、無地画像を上記評価対象機器のディスプレイに表示させ、その表示時に捕捉した漏洩電磁波のスペクトル分析結果を得、
    時間変化画像表示・分析スペクトル取込手段が、所定模様を有し、その模様が時間経過と共に変化する時間変化画像を、評価対象機器のディスプレイに表示させ、その表示時に捕捉した漏洩電磁波のスペクトル分析結果を得、
    スペクトル差分算出手段が、得られた2種類のスペクトル分析結果の差分を算出し、
    情報漏洩成分決定手段が、スペクトル分析結果の差分に基づき、漏洩電磁波の中で情報漏洩に働く周波数成分を決定する
    ことを特徴とする漏洩電磁波評価方法。
  5. 放射源探索用画像表示手段が、上記情報漏洩成分決定手段が決定した周波数成分を上記評価対象機器から放射させる、上記所定模様を有する放射源探索用画像を定めて、上記評価対象機器のディスプレイに表示させ、
    測定点探索用画像電界強度取得手段が、上記放射源探索用画像が上記評価対象機器のディスプレイに表示された状態で、所定ピッチ毎の測定点で捕捉した電界強度を取得し、
    放射源位置特定・出力手段が、測定点探索用画像を表示させた状態で取得した各測定点の電界強度を少なくとも用いて、上記情報漏洩成分決定手段が決定した周波数成分の放射源の位置情報を得て出力する
    ことを特徴とする請求項4に記載の漏洩電磁波評価方法。
  6. 無地画像表示手段が、無地画像を上記評価対象機器のディスプレイに表示させ、
    無地画像電界強度取得手段が、上記無地画像が上記評価対象機器のディスプレイに表示された状態で、所定ピッチ毎の測定点で捕捉した電界強度を取得し、
    上記放射源位置特定・出力手段が、上記放射源探索用画像を表示された状態での電界強度と、上記無地画像を表示させた状態での電界強度との差分を得、各測定点の電界強度の差分から、上記情報漏洩成分決定手段が決定した周波数成分の放射源の位置情報を得て出力する
    ことを特徴とする請求項5に記載の漏洩電磁波評価方法。
  7. ディスプレイを有する評価対象機器からの情報を含んだ漏洩電磁波を評価するための漏洩電磁波評価プログラムであって、
    コンピュータを、
    無地画像を上記評価対象機器のディスプレイに表示させ、その表示時に捕捉した漏洩電磁波のスペクトル分析結果を得る無地画像表示・分析スペクトル取込手段と、
    所定模様を有し、その模様が時間経過と共に変化する時間変化画像を、評価対象機器のディスプレイに表示させ、その表示時に捕捉した漏洩電磁波のスペクトル分析結果を得る時間変化画像表示・分析スペクトル取込手段と、
    得られた2種類のスペクトル分析結果の差分を算出するスペクトル差分算出手段と、
    スペクトル分析結果の差分に基づき、漏洩電磁波の中で情報漏洩に働く周波数成分を決定する情報漏洩成分決定手段と
    して機能させることを特徴とする漏洩電磁波評価プログラム。
  8. 上記コンピュータを、さらに、
    上記情報漏洩成分決定手段が決定した周波数成分を上記評価対象機器から放射させる、上記所定模様を有する放射源探索用画像を定めて、上記評価対象機器のディスプレイに表示させる放射源探索用画像表示手段と、
    上記放射源探索用画像が上記評価対象機器のディスプレイに表示された状態で、所定ピッチ毎の測定点で捕捉した電界強度を取得する測定点探索用画像電界強度取得手段と、
    測定点探索用画像を表示させた状態で取得した各測定点の電界強度を少なくとも用いて、上記情報漏洩成分決定手段が決定した周波数成分の放射源の位置情報を得て出力する放射源位置特定・出力手段と
    して機能させることを特徴とする請求項7に記載の漏洩電磁波評価プログラム。
  9. 上記コンピュータを、さらに、
    無地画像を上記評価対象機器のディスプレイに表示させる無地画像表示手段と、
    上記無地画像が上記評価対象機器のディスプレイに表示された状態で、所定ピッチ毎の測定点で捕捉した電界強度を取得する無地画像電界強度取得手段として機能させると共に、
    上記放射源位置特定・出力手段が、上記放射源探索用画像を表示された状態での電界強度と、上記無地画像を表示させた状態での電界強度との差分を得、各測定点の電界強度の差分から、上記情報漏洩成分決定手段が決定した周波数成分の放射源の位置情報を得て出力するものである
    ことを特徴とする請求項8に記載の漏洩電磁波評価プログラム。
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