JP2010190455A - 太陽光熱複合発電システムを利用した給湯装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】太陽光熱複合発電システム10とCO2冷媒ヒートポンプシステム30を冷却水循環システム20を介して融合させることで、コージェネレーションシステムとして発電と給湯をまかなうことができる。つまり、熱電素子14および太陽電池15が発電した電力は蓄電され、上記ヒートポンプシステム30の駆動用エネルギー源として利用される一方、熱電素子14および太陽電池15からの廃熱は冷却水によって回収され、更に上記ヒートポンプシステム30において二酸化炭素冷媒により再回収され、ここでお湯を生成する加熱源として利用される。上記ヒートポンプシステム30に放熱した冷却水は、低温となり再び給水タンク22へ戻る。
【選択図】図1
Description
ところで、最近環境にやさしいと注目されている燃料電池は、燃料である水素分子と空気中の酸素分子とが化学反応することにより水と電気を生成する発電装置である。燃料電池に使用される水素分子は都市ガス、LPGや灯油等から製造されている。また、燃料電池は発電する際に(反応)熱も同時に発生する。従って、燃料電池の反応熱を冷却水によって回収し、その熱によって水道水を予め予熱し貯水した上で、水素を製造する際に発生する燃焼ガスの廃熱を二酸化炭素ヒートポンプによって回収し、その回収熱によってその貯水しておいた予熱水を更に加熱して高温水を製造するハイブリッド給湯システムが知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
また、太陽電池が放熱する廃熱を同じく冷却水によって回収し、更にヒートポンプによって水の加熱源として利用する一方、そのヒートポンプの圧縮機(コンプレッサ)を駆動する電力を、太陽電池が発電した電力から供給するように構成された太陽光熱複合利用システムが知られている(例えば、特許文献2を参照。)。
ところで、上記太陽光熱複合利用システムに見られるように、圧縮機を駆動するための電動機の電力源を発電システム(太陽電池)から供給することにより、砂漠等の電力や燃料の供給に乏しい地域においても、上記ハイブリッド給湯装置は運用することが可能となる。
しかし、太陽電池は発電能力が低いという問題が存在する。
そこで、本発明は上記従来技術の問題点に鑑みなされたものであって、その解決しようとする課題は、コージェネレーションとして発電と給湯を効率良く行うことにより太陽光のエネルギー利用効率を高めた太陽光熱複合発電システムを利用した給湯装置を提供することである。
上記太陽光熱複合発電システムを利用した給湯装置は、太陽光による発電と給湯を効率よく実現するため、太陽光熱複合発電システムと二酸化炭素冷媒ヒートポンプシステムを冷却水循環システムを介して融合させた装置である。そのため、先ず太陽光熱複合発電システムでは、太陽光を可視光と赤外光とに分光し、可視光は太陽電池に供給する一方、赤外光は熱電素子に供給するように構成されている。これにより、通常の太陽電池に比べ約2倍の発電能力を有し、その一部を二酸化炭素冷媒ヒートポンプシステムの駆動用エネルギー源として利用される。他方、太陽光熱複合発電システムから発生する廃熱は、冷却水を循環させる冷却水循環システムによって回収され、冷却水によって回収された廃熱は二酸化炭素冷媒ヒートポンプシステムによって再回収され、そのヒートポンプシステムにおいて水の加熱源として利用される。つまり、太陽エネルギーの一部は豊富な電気エネルギー(電力)に変換される一方、変換されない太陽エネルギーの一部は熱エネルギー(廃熱)として回収され、更にその変換した電力によって上記ヒートポンプシステムが駆動されて、廃熱から給湯を行うように構成されている。このように上記給湯装置によれば発電と給湯を効率良く行うことが可能となる。
上記請求項2に記載の太陽光熱複合発電システムを利用した給湯装置では、冷却水を給水タンクに再び戻すことにより、ヒートポンプシステムにおいて回収されなかった廃熱の一部を再利用することが可能となる。つまり、冷却水の一部は給水タンクと給湯タンクを連結する温度調節弁を介して(必要に応じ)加熱水に加えられ給湯温度調整用に利用される。これにより、冷却水と加熱水が直接に接触し、その結果、加熱水と冷却水との間で効率良く熱交換が行われ加熱水の温度を容易に下げることが可能となる。
この給湯装置100は、太陽光を電気エネルギーに変換する太陽光熱複合発電システム10と、太陽光熱複合発電システム10を冷却する冷却水循環システム20と、その冷却水との間で熱交換を行いながら熱湯を供給するCO2冷媒ヒートポンプシステム30とを具備して構成されている。
11 フレネルレンズ
12 反射鏡
13 波長選択性ミラー
14 熱電素子
15 太陽電池
16 緩衝用電源
20 冷却水循環システム
21 貯水用ポンプ
22 給水タンク
23 流量調節用ポンプ
24 冷却水ライン
30 CO2冷媒ヒートポンプシステム30
31 冷却水用熱交換器
32 コンプレッサ
33 水加熱用熱交換器
34 膨張弁
35 給湯タンク
36 流量調節用ポンプ
37 貯水用ポンプ
38 制御弁
39 温度調節弁
100 太陽光熱複合発電システムを利用した給湯装置
Claims (2)
- 熱電素子と太陽電池から成る太陽光熱複合発電システムを利用した給湯装置であって、前記太陽光熱複合発電システムにおいて発生する廃熱は、先ず前記太陽光熱複合発電システムを冷却する冷却水循環システムによって回収され、次いで二酸化炭素を冷媒としたヒートポンプシステムによって再回収され、その後に熱水を生成する加熱源として再利用され、且つ、前記太陽光熱複合発電システムが発電する電力は緩衝用電源に蓄電された後に、前記冷却水循環システムおよび前記ヒートポンプシステムの駆動用エネルギー源として利用されることを特徴とする太陽光熱複合発電システムを利用した給湯装置。
- 前記冷却水は前記ヒートポンプシステムに放熱した後は給水タンクに再び戻されると共に、前記加熱水は給湯タンクに貯水され、更に前記給水タンクと前記給湯タンクは温度調節弁を介して連結され前記冷却水の一部は前記給湯タンクの温度調整用に使用される請求項1に記載の太陽光熱複合発電システムを利用した給湯装置。
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