JP2010189381A - 抗ヒトオステオカルシンモノクローナル抗体 - Google Patents

抗ヒトオステオカルシンモノクローナル抗体 Download PDF

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Abstract

【課題】操作が簡便で、かつ測定精度、特異性、再現性に優れたヒトオステオカルシン分別測定手段を提供する。
【解決手段】特定な配列からなるアミノ酸配列で表されるヒトオステオカルシンのN末端部位と反応し、上記アミノ酸配列とは異なる、別の特定な配列からなるアミノ酸配列で表されるウシオステオカルシンのN末端部位と反応しないことを特徴とする抗ヒトオステオカルシンモノクローナル抗体、当該抗体を含むヒトオステオカルシン測定試薬、当該抗体又は測定試薬を使用するヒトオステオカルシン測定方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、ヒトオステオカルシンに対して特異性を有する抗ヒトオステオカルシンモノクローナル抗体及びその使用方法に関する。
オステオカルシンは、骨芽細胞由来の骨形成に関与するカルシウム結合タンパク質である。また、オステオカルシン分子内のグルタミン酸残基のあるものはビタミンK依存的にγ−カルボキシグルタミン酸(Gla)残基に変換されていく。オステオカルシンは一般に骨の代謝が亢進している骨疾患において血中レベルの上昇が認められ、骨代謝の生化学的な指標となるといわれている。近年、閉経後骨粗鬆症、ミエローマ、ベージェット病、慢性腎不全、副甲状腺機能亢進症等の診断に有用な指標であることが示されてきた。この目的のため、ポリクローナル抗体を用いたラジオイムノアッセイ法(例えば非特許文献1)が開発され、ヒト血中のオステオカルシン濃度を測定することが可能となった。また、モノクローナル抗体を用いるエンザイムイムノアッセイ方法も本発明者らにより先に提案されている(例えば特許文献1)。
骨芽細胞は、骨髄細胞中に存在する間葉系幹細胞から分化する。骨芽細胞の分化過程をin vitroで再現し、モニタリングすることは、前記疾病の病態モデル解明のためにも有用である。
特開平1−160493号公報
P.A.Priceら、プロシーディングス オブ ナショナル アカデミー オブ サイエンシイス オブ ザ USA(Proc.Nat.Acad.Sci.U.S.A)第77巻、第2234頁(1980)
しかしながらヒト細胞の培養時にはウシ血清が通常使用されているため、ヒト骨髄細胞の分化マーカーであるヒトオステオカルシン測定時においては、ウシ血清中に存在するウシオステオカルシンの存在が問題となる。
そこで、操作が簡便で、かつ測定精度、特異性、再現性に優れたヒトオステオカルシン分別測定手段の開発が必要である。
本発明者らは鋭意努力を重ね、従来入手されていなかった、ウシオステオカルシンと交差せず、ヒトオステオカルシンを特異的に認識する抗ヒトオステオカルシンモノクローナル抗体の創成に成功し、当該モノクローナル抗体を使用することにより、本発明が解決しようとする課題が解決されること、当該モノクローナル抗体を使用すれば、培養細胞中のヒトオステオカルシンのモニタリングにも有用であることを見出し、本発明を完成させた。
本発明の第1の発明は、配列表の配列番号1で表されるヒトオステオカルシンのN末端部位と反応し、配列表の配列番号2で表されるウシオステオカルシンのN末端部位と反応しないことを特徴とする抗ヒトオステオカルシンモノクローナル抗体に関する。本発明の第1の発明には、抗ヒトオステオカルシンモノクローナル抗体であって、寄託番号FERM P−21655で表わされるハイブリドーマ細胞より産生され得るモノクローナル抗体hOCN−C57 5−12H VP2が含まれる。
本発明の第2の発明は、本発明の第1の発明の抗ヒトオステオカルシンモノクローナル抗体を含むヒトオステオカルシン測定試薬に関する。本発明の第2の発明は、さらにGla残基を有するヒトオステオカルシンと反応し、当該残基がグルタミン酸残基となっているヒトオステオカルシンとは反応しない抗ヒトオステオカルシンモノクローナル抗体を含むヒトオステオカルシン測定試薬を含む。
本発明の第3の発明は、本発明の第1の発明の抗ヒトオステオカルシンモノクローナル抗体又は本発明の第2の発明のヒトオステオカルシン測定試薬を使用する被験試料中のヒトオステオカルシンの測定方法に関する。本発明の第3の発明は、ウシ血清を含有する被験試料中のヒトオステオカルシンを測定するヒトオステオカルシンの測定方法、当該被験試料が、生体由来試料又は培養細胞由来試料から選ばれる測定方法を含む。
本発明の第4の発明は、本発明の第1の発明の抗ヒトオステオカルシンモノクローナル抗体を産生する、寄託番号FERM P−21655で表されるハイブリドーマ細胞に関する。
本発明により、操作が簡便で、測定精度が高く、特異性、再現性にも優れた抗ヒトオステオカルシンモノクローナル抗体が安定して提供される。
本発明の試薬は、被験試料中のヒトオステオカルシンの絶対量の変化を調べることができ、ヒト及びヒトの培養細胞を使用する骨代謝のモニタリング手法として用いることができる。さらに、本発明の抗体は、ウシオステオカルシンを認識しないため、濃厚なウシ血清が混在する可能性のある被験試料であっても、特異的かつ精度よくヒトオステオカルシンを測定することができ、ことに顕著な効果を有する。
本発明で「オステオカルシン」(OC)とは、骨芽細胞由来のカルシウム結合タンパク質であり、分子内にビタミンK依存的にGla残基に変換されうるグルタミン酸(Glu)残基を有する。ヒトOCの分子量は約5900で、配列表の配列番号3に示されるアミノ酸配列からなる49のアミノ酸残基から構成されている。ヒトOCは通常、骨芽細胞から産生されたのち、その17、21、24位のグルタミン酸がビタミンK依存性γ−カルボキシラーゼによりGla化されて骨基質にとどまると考えられている。
本発明で「モノクローナル抗体」とは、単一クローンの抗体生産細胞が分泌する抗体を意味し、単クローン(性)抗体ともいう。特定の抗原決定基を認識する抗体であり、アミノ酸配列の一次構造が均一である。本発明のモノクローナル抗体は、細胞融合法により調製されるハイブリドーマが産生する抗体に加えて、抗体産生細胞のmRNA等を用いて遺伝子工学的に作製された抗体も含まれる。
本発明で、「配列表の配列番号1で表されるヒトOCのN末端部位と反応し、配列表の配列番号2で表されるウシOCのN末端部位と反応しない」とは、本発明のモノクローナル抗体が、配列番号2で表されるウシOCのN末端部位と免疫反応を強く起こさないことを意味する。特に限定はされないが、例えば、本発明のモノクローナル抗体を用いて、配列表の配列番号2で表される配列を含むウシOCを測定した場合、その測定値は、当該ウシOCと同濃度の配列表の配列番号1で表される配列を含むヒトOCを測定した場合の測定値に比べて極めて低値、又は実質的に測定値として意味の無い数値であり、ヒトOC測定値の1%以下、好ましくは0.1%以下、特に好ましくは0.01%以下である。最も好ましい態様において、本発明の抗体は配列表の配列番号2で表される配列を含むウシOCとは全く反応しないか、又はウシOCの測定値は検出限界以下である。
(1)本発明の抗ヒトOCモノクローナル抗体
本発明のモノクローナル抗体は、配列表の配列番号1で表されるヒトOCのN末端の6アミノ酸部位と反応し、配列表の配列番号2で表されるウシOCのN末端の6アミノ酸部位と反応しないモノクローナル抗体である。すなわち、本発明のモノクローナル抗体は、ヒトOCと反応し、ウシOCとは反応しない抗体である。ヒトおよびウシのOCは、分子全体でも4アミノ酸しか違わないため、これらを区別して認識する抗体を取得することは極めて困難である。本発明の抗体はヒトOCのN末端ペプチドを認識するため、Gla残基を有するGla型ヒトOC、当該Gla残基がGlu残基となっているGlu型ヒトOCのいずれであっても、ヒトOCのN末端領域が存在すれば認識する。さらに、血清中に存在するGlu型ヒトOCの多くは、そのN末端を欠損する(Glu型N末端欠失ヒトOC)が、本発明の抗体はGlu型N末端欠失ヒトOCと反応せず、全長ヒトOCに特異的に反応するので、血中のGlu型N末端欠失ヒトOCを区別して測定できる点で有用である。
本発明の抗体は、ウシ血清を含む試料であっても、ウシ血清に混在するウシOCの影響を受けることなくヒトOCを特異的に測定することができる。したがって、ウシの血液、血清、血漿などのウシOCを含む培地で培養したヒト培養細胞の抽出物や培養上清中のヒトOCを特異的かつ高感度に測定することができる。例えば、ヒト間葉系幹細胞などの前駆細胞から骨芽細胞への分化過程を、ヒトOCをマーカーとしてモニタリングする際に、ウシ血清を含む培地を使用しても細胞の分化を正確かつ高感度にモニターすることができる。
また、本発明の抗体にペプシン、パパイン等のタンパク質分解酵素を作用させ、抗体のFc部分を除去して得られる、F(ab’)、Fab’、Fab等のフラグメントも本発明で使用する抗体に含まれる。
さらに、得られたモノクローナル抗体を基に、遺伝子工学的に製造される組換え抗体や、定常領域を他の抗体の定常領域に置換したキメラ抗体であっても良い。このような抗体は、二重特異性抗体(二価抗体)、scFv、Fab、Diabody、Triabody、Tetrabody、Minibody、Bis−scFv、(scFv)−Fc、intact−IgGが例示され、Holligerら、Nature Biotechnology、第23巻、第9号、p.1126−36(2005)に詳述される。
本発明のモノクローナル抗体は、いわゆる細胞融合法によって作製されたハイブリドーマを使用して製造される。前記ハイブリドーマは、抗体産生細胞の集団と骨髄腫細胞と融合ハイブリドーマを形成させ、該ハイブリドーマをクローン化し、配列番号1で表わされる配列を含むヒトOCを認識する抗体を産生するクローンを選択し、さらに本発明の目的に好適なクローンを選別することによって樹立される。
抗体産生細胞には、配列番号1で表わされる配列を含むヒトOC又はその一部によって免疫された動物の脾細胞、リンパ節細胞、Bリンパ球等が利用できる。免疫させる動物としては、マウス、ウマ、ヤギ、ウサギ等が挙げられる。免疫原として用いる前記ヒトOC又はその一部を天然から得る場合は、血清画分あるいは血漿画分から塩析、透析やアフィニティークロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、疎水クロマトグラフィー等各種クロマトグラフィーを用いて精製することが可能である。また、ヒトOCを産生する骨芽細胞等、適当な細胞を培養し、その培養上清から精製することも可能である。また、人工的にヒトOC又はその一部のポリペプチド又はペプチドを合成して調製することができる。かくして得られたヒトOC又は配列番号1のアミノ酸配列を含むその一部を、例えばKLH(Keyhole Limpet Hemocyanin)に代表されるキャリアタンパクと結合後、又はPVP(ポリビニルピロリドン)と混合後、フロイントのアジュバントと混合し、動物の免疫に使用する。又はヒトOC又はその一部を直接フロイントのアジュバントと混合し、動物の免疫に使用する。免疫は動物の皮下、筋肉内あるいは腹腔内に1回に20〜200μgの抗原−アジュバント混合物を投与することにより行われる。例えば、抗原−アジュバント混合物を2〜3週間に1回の間隔で3〜7回投与することにより、最終免疫より約3〜5日後、免疫動物の脾臓から抗体産生細胞を分取することができる。また、抗原−アジュバント混合物を1回投与し、約2〜3週間後に免疫動物のリンパ節から抗体産生細胞を分取することができる
骨髄腫細胞としてはマウス、ラット、ヒト等由来のものが使用される。細胞融合は例えばG.ケラー(G.Kehler)「ネーチャー(Nature)第256巻、第495頁(1975)」に記載の方法、又はこれに準ずる方法により行われる。この際、30〜50%ポリエチレングリコール(分子量1000〜6000)を用い、抗体産生細胞と骨髄腫細胞とを30〜40℃の温度下、約1〜3分間程度反応させる。細胞融合により得られたハイブリドーマはスクリーニングに付される。例えば、抗原としてヒトOCを用いた酵素抗体法(EIA)等により前記配列表の配列番号1で表される配列を含むヒトOCと反応する抗体を生産するハイブリドーマのスクリーニングが行われる。さらに、配列表の配列番号2で表される配列を含むウシOCと反応しない抗体を生産するハイブリドーマのスクリーニングが行われる。得られた抗体産生ハイブリドーマは、例えば限界希釈法によりクローン化される。得られたクローンは、次いで目的とする高感度、高特異性のモノクローナル抗体を産生するクローンを選択するため、例えば酵素抗体法等によるスクリーニングに供される。
こうして選ばれたクローンは、例えばあらかじめプリスタン(2,6,10,14−テトラメチルペンタデカン)やFIA(Freund incomplete adjuvant)を投与したBALB/cマウスの腹腔内へ移植し、10〜14日後にモノクローナル抗体を高濃度に含む腹水を採取する。この腹水からのモノクローナル抗体の回収は、イムノグロブリンの精製法として従来既知の硫安分画法、ポリエチレングリコール分画法、イオン交換クロマトグラフ法、ゲルクロマトグラフ法、アフィニティークロマトグラフ法等を応用することで達成される。
本発明の一態様として、配列表の配列番号1で表されるヒトOCのN末端部位と反応し、配列表の配列番号2で表されるウシOCのN末端部位と反応しないことを特徴とする抗ヒトOCモノクローナル抗体は、ハイブリドーマ細胞hOCN−C57 5−12H VP2により産生されるモノクローナル抗体hOCN−C57 5−12H VP2である。ハイブリドーマ細胞hOCN−C57 5−12H VP2は、平成20年8月20日(原寄託日)より独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター(茨城県つくば市東1丁目1番地1中央第6(郵便番号305−8566))にFERM P−21655として寄託されている。
この抗体を含有するヒトOC測定試薬は、配列表の配列番号1で表される配列を含むヒトOCと反応し、配列表の配列番号2で表される配列を含むウシOCと反応しないことから、広くウシOCとヒトOCの分別、測定に適用することができる。
本発明は前記の抗体を産生する細胞、すなわち本発明のモノクローナル抗体hOCN−C57 5−12H VP2を産生するハイブリドーマ細胞hOCN−C57 5−12H VP2を包含する。
(2)本発明のヒトOC測定試薬
本発明のヒトOC測定試薬は、被験試料中のヒトOCを測定する試薬において、前記(1)記載の抗ヒトOCモノクローナル抗体を含むことを特徴とする。
本発明の一態様として、本発明はさらにGla残基を有するヒトOC(Gla型:活性型OCともいう)と反応し、Gla残基の少なくとも一部を脱炭酸してGlu残基としたヒトOC(Glu型:不活性型OCともいう)とは反応しない抗ヒトOCモノクローナル抗体を含むヒトOC測定試薬であってもよい。
本発明者らは前記(1)の抗ヒトOCモノクローナル抗体を創成し、さらに当該抗体をGla型ヒトOCと反応し、Glu型ヒトOCとは反応しない抗ヒトOCモノクローナル抗体と組み合わせ、それぞれ多数の組み合わせをさらにスクリーニングし、高感度で再現性よくヒトOCを測定できるモノクローナル抗体の組み合わせを決定することにより、本発明のヒトOC測定試薬を初めて構築することができた。
本発明の測定試薬は、配列表の配列番号1で表されるヒトOCのN末端部位と反応し、配列表の配列番号2で表されるウシOCのN末端部位と反応しないため、配列番号2で表される配列を含むウシOCが混入する被験試料、例えばウシ又はウシ胎仔由来の血液、血清、血漿を含む試料であっても、ウシOCの影響を受けることなく、配列表の配列番号1で表される配列を含むOC、例えばヒトOCを特異的かつ高感度に測定することが可能である。
さらに、Gla型ヒトOCと反応し、Glu型ヒトOCとは反応しない抗OCモノクローナル抗体を含む本発明の測定試薬は、Glu型ヒトOCを測りこむことなくGla型ヒトOC特異的に反応する。ヒトOCは骨芽細胞で合成され、細胞内でビタミンK依存性カルボキシラーゼによりGla型ヒトOCとなる。このGla型ヒトOCが骨のヒドロキシアパタイトと結合し、骨基質中に蓄積して骨形成が進行するため、Gla型ヒトOCは骨形成マーカーとして機能する。一方、Gla残基を有しないGlu型ヒトOCは、骨基質との親和性が弱く血中に放出されるため、Glu型ヒトOCは骨吸収マーカーとして機能する。つまり、本発明の測定試薬により骨形成マーカーであるGla型ヒトOCを特異的かつ高感度に測定することが可能となる。したがって、この態様の測定試薬は、Gla型ヒトOCとGlu型ヒトOCを、ヒドロキシアパタイトへの吸着などの分画操作により分画せずに測定することが可能な簡便な測定方法を提供する。同様に、本発明の抗ヒトOCモノクローナル抗体を、Glu型ヒトOCと反応し、Gla型ヒトOCとは反応しない抗OCモノクローナル抗体と組み合わせることにより、Glu型ヒトOCを特異的に測定可能な試薬も提供される。さらに、N末端を欠損するヒトOCとは反応しないため、例えば、血中に存在するGlu型N末端欠損ヒトOCと全長を有するヒトOCを区別して測定できる点で極めて有用である。
本発明の一態様に使用される、Gla型ヒトOCと反応し、Glu型ヒトOCとは反応しない抗OCモノクローナル抗体は、前記の性質を有するものであれば特に限定はないが、例えばハイブリドーマOC 4−30により産生されるモノクローナル抗体OC 4−30が挙げられる(特開平2−242696号公報)。ハイブリドーマ細胞OC 4−30は、平成元年2月28日(原寄託日)より独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センター(茨城県つくば市東1丁目1番地1中央第6(郵便番号305−8566))にFERM BP−2725として寄託されている。
本発明の測定試薬は、測定方法として二抗体サンドイッチ法などの固相酵素免疫検定(ELISA)法を含むエンザイムイムノアッセイに用いることができる、ヒトOCの測定試薬である。一態様として、被験試料は血漿、血清などの体液又は細胞抽出物等の生体由来試料及び細胞の培養上清等の培養細胞由来試料が挙げられる。前記被験試料は、本発明の測定試薬により測定可能な試料であれば特に限定はされないが、例えばヒト由来の試料が挙げられる。
本発明の測定試薬の一態様として、上記(1)に記載する抗ヒトOCモノクローナル抗体と、Gla型ヒトOCと反応しGlu型ヒトOCとは反応しない抗ヒトOCモノクローナル抗体の2種のモノクローナル抗体を構成成分とするが、これらの抗体のうち、一方は固相抗体(1次抗体)、他方は標識抗体(2次抗体)として使用することができる。ここで、固相抗体とは適切な不溶性担体に固定化された抗体を意味し、標識抗体とは適切な標識物質により標識化された抗体を意味する。固相抗体はヒトOCとの抗原抗体反応によって、対象試料中の被験物質であるヒトOCをトラップするために使用され、トラップされた前記の被験物質を検出するために標識抗体が使用される。特に(1)に記載する抗ヒトOCモノクローナル抗体を固相抗体、Gla型ヒトOCと反応しGlu型ヒトOCとは反応しない抗ヒトOCモノクローナル抗体を標識抗体とする測定試薬が好適に使用できる。この態様の測定試薬は、ウシOCを含む試料であっても、ヒトOCを特異的にトラップすることが可能であり、固相抗体がウシOCによりマスクされることなく、また、標識抗体の種交差性に影響を受けずにヒトOCを特異的に測定することが可能である。
本発明に使用されるモノクローナル抗体は、特に限定されるものではないが、放射性同位元素、酵素、蛍光物質、発光物質、タンパク質などを用いて標識化され、標識抗体が作製される。放射性同位元素としては、特に限定されるものではないが、例えば[125I]、[131I]、[H]、[14C]などが好ましい。酵素としては、特に限定されるものではないが、安定で比活性の大きなものが好ましく、例えばβ−ガラクトシダーゼ、β−グルコシダーゼ、アルカリフォスファターゼ、ペルオキシダーゼ、リンゴ酸脱水素酵素などが挙げられる。蛍光物質としては、特に限定されるものではないが、例えばフルオレスカミン、フルオレッセインイソチオシアネートなどが挙げられる。発光物質としては、特に限定されるものではないが、例えばルミノール、ルミノール誘導体、ルシフェリン、ルシゲニンなどが挙げられる。さらに、ビオチンのような化合物を用いることができる。本発明の測定試薬において、標識抗体は溶液又は凍結乾燥等の各種形態で提供することができる。
固相抗体は、ビーズ、マイクロタイタープレート、試験管、ニトロセルロース膜、ナイロン膜等の担体表面に、当業者には公知の方法によって、ヒトOCを認識する本発明の測定試薬を結合させることによって調製される。また、固相抗体を調製するための抗体、担体及び固相化に必要な試薬を、固定化する前の段階で提供しても良い。前記目的に使用される抗体も、本発明の固相抗体に含まれる。
本発明の測定試薬の態様としては、ヒトOCを認識する本発明のモノクローナル抗体に加えて、様々な試薬、材料、器具等を適宜含有させることができる。本発明の測定試薬を構成するモノクローナル抗体を吸着させるための吸着プレートを含んでいてもよい。また、標識した抗体を検出するための試薬、使用する際にコントロールとなる試薬を含んでいてもよい。
本発明の測定試薬の一態様である実施例2(2)記載の測定試薬は、0.1875ng/mLの微量濃度で存在するヒトOCをも検出することが可能である。
(3)本発明のヒトOCの測定方法
本発明のヒトOCの測定方法は、前記(1)に記載の抗ヒトOCモノクローナル抗体又は前記(2)に記載のヒトOC測定試薬を使用することを特徴とする方法である。例えば、本発明のモノクローナル抗体を使用して、競合的免疫検定法によりヒトOCを測定することができる。また、2種のモノクローナル抗体を含む態様の本発明の測定試薬を使用して、2つのモノクローナル抗体のうち、一方を固相抗体、他方を標識抗体とする二酵素サンドイッチ法の場合、被験物質と固相抗体を接触させ、これに標識抗体をさらに接触させ、これらのモノクローナル抗体と被験物質の複合体を検出することにより、ヒトOCを測定することができる。さらに、被験物質と接触させた後に固相抗体を洗浄する工程及び/又は被験物質と結合しなかった標識抗体を洗浄により除去する工程を含んでいてもよい。また、固相抗体及び標識抗体は、前記(2)に記載の通り固相化及び標識化の操作により調製される。本発明の一態様として、モノクローナル抗体hOCN−C57 5−12H VP2、モノクローナル抗体OC4−30の使用が好適であり、さらに、固相抗体としてモノクローナル抗体hOCN−C57 5−12H VP2、標識抗体としてモノクローナル抗体OC4−30の組み合わせの測定系が特に好適である。本発明の方法においては、定性的な測定と、定量的な測定が含まれる。一態様として、被験試料は血漿、血清などの体液又は細胞培養物等が挙げられる。
本発明の方法の一態様である実施例2(2)記載の測定方法は、0.1875ng/mLの濃度で存在するヒトOCを検出することが可能である。本発明の方法は、ヒトOCの異なる部位を認識する2種のモノクローナル抗体を使用することにより、極めて高い特異性を有する識別が可能である。
以下に、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例の範囲のみに限定されるものではない。
実施例1 抗体の作製
(1)抗原免疫・細胞融合
ヒトOCのN末端ペプチド(配列番号3のアミノ酸番号1〜6、配列番号1)を調製し、キャリアタンパク質であるKLH(Keyhole limpet hemocyanin、ピアス社製)とコンプレックスを形成させて1mg/mLの抗原溶液とした。この抗原溶液を、それぞれC57BL6マウス(日本クレア社製)4匹に50μg/shot/bodyの投与量で、初回免疫ではフロイント完全アジュバントとエマルジョンを形成させてから腹腔投与し、2回目以降は市販の水溶性アジュバント(RIBI Adjuvant)と混合して、2週間隔合計4回の追加免疫を行った。その後、眼窩静脈血清中のヒトOCに対する抗体価の上昇を確認した上で、すべての個体に最終の追加免疫を実施した。この最終免疫3日後に、4匹のうち2個体の免疫動物の脾臓を摘出し、無血清培地で分散・洗浄して脾臓細胞とした後、細胞融合用ミエローマ(P3U1)と5:1(脾臓細胞:ミエローマ)の割合で混合し遠心上清を除いた細胞ペレットとした。この細胞混合物に適温に保温した50%PEG溶液1mLを一定速度で、軽い振とうを加えながら混合し、合計3mLまで加え、そのあとは、無血清培地7mLを同様に一定速度で加え、この操作で細胞融合を実施した。約2週間の時差をつけて、残る2匹のマウスも同様の最終追加免疫をさらに1回追加して、3日後に細胞融合に供した。
2回のチャレンジで、多数の融合細胞を取得した。この幅広い母集団より抗原に特異的な抗体をスクリーニングした。
(2)HAT選択
融合細胞のスクリーニングには、クローニング培地(三光純薬社製)にHAT(H:ヒポキサンチン、A:アミノプテリン、T:チミジン)を加えたものを用意し、融合日の翌日から3回の培地交換をこのHAT培地で行った。この培地交換操作で、成長してきた細胞は、脾臓由来のde novo合成系を持ちかつ不死化した融合細胞であった。
(3)スクリーニング
免疫原のヒトOCのN末端ペプチドのBSA架橋物を、5μg/mL PBS、50μL/ウェルで、イムノプレート(ナルジェヌンク社製)上に添加し、4℃で一晩放置して物理吸着させた。ブランク用抗原として、ウシ骨由来天然型の全長OCをブランク抗原としてスクリーニングの際の評価用のブランク用抗原とし、5μg/mL PBS、50μL/ウェルで、同様にコーティングした。翌日、抗原溶液を捨てて、50%Blocker Casein(ピアス社製)を200μL/ウェルになるように加えて、室温(20〜30℃)で1時間放置して、ブロッキング操作を行った。その後、ブロッキング溶液を捨て、上記(2)で得られた融合細胞の培養上清(原液使用)を、ナンバリングした上でイムノプレートに投入し、一次反応を室温(20〜30℃)で1時間行った。PBSで反応が終了した各ウェルを3回洗浄し、ペーパータオルで充分に液を切った。検出には、抗マウスIgGラットモノクローナル抗体カクテル−ペルオキシダーゼ標識抗体を使用した。前記抗体を1μg/mL、50μL/ウェルで添加し、室温(20〜30℃)で1時間反応を行った。その後、標識抗体液を捨て、ウェルをPBSで4回洗浄した。ペーパータオルで、洗浄液を充分に除き、ペルオキシダーゼ基質であるABTS[2,2’−アジノビス(3−エチルベンゾチアゾリン−6−スルホン酸)]溶液(ピアス社製)を50μL/ウェルで投入し、室温で15〜30分発色させ、等量の150mM シュウ酸を加えて反応を停止させた後、肉眼及びプレートリーダーで、陽性株を確認し、強弱ある陽性株を幅広く厳格に検出した。ブランク抗原に反応せず、目的のヒトOCに特異的に反応する株の選抜を試みた。
(4)陽性株選抜とクローニング、株樹立
(3)に示す厳格なスクリーニングの結果、ブランク抗原に反応せず、目的のヒトOCに特異的に反応する株は、試験した960ウェルに含まれる2000以上の融合株母集団中わずかに2株と極めて少数であった。この2株を用い、直ちに限界希釈法によりクローニングを行った。クローニングされた抗ヒトOC抗体産生ハイブリドーマ2種類(hOCN−C57 5−12H VP2及びhOCN−C57 7−10E)について、それぞれクローンを各2種(本株・亜株)確保した。
(5)マウス腹水採取
特異性の高い前記ハイブリドーマクローンは、本株・亜株ともに凍結細胞としてマスター細胞を保管後、ほぼ並行しながら、本株をBALB/cマウスの腹腔内で大量培養し、腹水として粗精製抗体を得た。腹水は、1個体あたりおよそ3〜5mLであった。
(6)抗体精製
得られた腹水は、50%飽和硫安塩析・透析を行い、その画分をProtein A カラムに供した。平衡化緩衝液は、3M NaCl、1.5M glycin−NaOH緩衝液(pH8.9)の高塩濃度のものを調製し、どのサブクラスのIgGであっても良好に結合する条件を採用した。平衡化緩衝液で2倍希釈した腹水硫安塩析画分を腹水液量とほぼ等量の容積のProtein A樹脂にアプライし、波長280nmの吸光度がほぼゼロになるまで平衡化緩衝液でカラムを洗った。その後、クエン酸緩衝液(pH4.0)とクエン酸緩衝液(pH3.0)の2段階で溶出を行った。溶出画分は、ただちに1M Tris−HCl緩衝液(pH9.0)で中和し、硫安塩析もしくは、遠心限外ろ過濃縮を行った。最終抗体は、PBSで透析し、0.22μmフィルターろ過により無菌化した。その結果、1株からのみ抗体が得られ、hOCN−C57 5−12H VP2と命名した。目的の抗原認識性を有する抗体の創成に成功した。抗体の純度は、10%SDS−PAGE(還元加熱条件)により分析し、H鎖とL鎖以外のものがない良好な純度の抗体であることを確認した。
実施例2 ヒトOC測定系構築
(1)抗体修飾
抗OC抗体OC4−30(特開平2−242696号公報、FERM BP−2725)1mgに、過ヨウ素酸法によるペルオキシダーゼ標識を施した。OC4−30抗体はGla型ヒトOCと反応し、Glu型ヒトOCとは反応しないモノクローナル抗体である。過ヨウ素酸法は、ペルオキシダーゼの糖鎖ジオールを脱水素酸化させシッフベースを形成させ、抗体側のアミノ基と結合する方法である。同様に、モノクローナル抗体hOCN−C57 5−12H VP2にもペルオキシダーゼ標識を施した。抗原との結合活性を保持した状態で各酵素標識体とすることができた。
(2)ヒトOC測定系
固相に実施例1−(6)で得られた抗体を用い、最も高感度にヒトOCを定量できる系を試験した。当初、固相抗体にモノクローナル抗体OC4−30、標識抗体にモノクローナル抗体hOCN−C57 5−12H VP2を用いる組み合わせでは、ヒトOCの測定感度が低く実用レベルではないことが判明した。しかしながら、固相抗体との反応である第一反応において、ウシOCとヒトOCを厳密に区別することが特異的かつ高感度な測定に必要であるとの考えに至り、固相抗体にモノクローナル抗体hOCN−C57 5−12H VP2、標識抗体にモノクローナル抗体OC4−30を用いる組み合わせで初めて測定系が確立に至った。確立した測定系を使用した測定方法を以下に示す。
(A)イムノプレート器材(ナルジェヌンク製)に、PBSで10μg/mlに希釈したモノクローナル抗体hOCN−C57 5−12H VP2溶液を100μL/ウェルで投入し、4℃で一晩放置する。
(B)翌日、抗体溶液を捨て、25%ブロックエース+0.3Mマルトース/PBS溶液(ブロッキング溶液)を200μL/ウェルで投入し、4℃一晩放置し、前記抗体が結合しなかった部分をタンパク質ブロックする。
翌日、ブロッキング溶液を捨て、以下の測定に使用する。
(C)各濃度の検体を100μLずつマイクロピペットで各ウェルに2連ずつ加え、室温(20〜30℃)で1時間反応させる。(第一反応)
(D)反応液を捨て、0.1%Tween20含有PBSで3回洗浄後、モノクローナル抗体OC4−30酵素標識抗体液を100μLずつ各ウェルに加え、室温(20〜30℃)で一時間反応させる。(第二反応)
(E)反応液を捨て、0.1%Tween20含有PBSで4回洗浄後、ペルオキシダーゼ基質である3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン(TMBZ)溶液(BioFX社製)を100μLずつ各ウェルに加え、室温(20〜30℃)で15分反応させる。(発色反応)
(F)1N 硫酸を100μLずつ、TMBZ溶液を入れた順番に各ウェルに加え、反応を停止させた後よく混和する。
蒸留水を対照としてマイクロプレートリーダーをブランク補正し、波長450nmで吸光度を測定する。
標準曲線を作成し、検体の吸光度から対応するOC濃度を読み取る。
上記測定系により、ヒト骨由来天然型OCをヒトGla型ヒトOC標準品として測定した結果を表1に示す。必要サンプル量は、100μl/ウェルであり、0.1875ng/mLのGla型ヒトOCであっても検出可能であった。
Figure 2010189381
(3)同時再現性試験
実施例2−(2)記載の測定系により、Gla型ヒトOCを希釈して作成した3種類の濃度コントロールを用いて同時再現性試験を行った。表2に結果を示すように、CV値は良好な同時再現性を示した。
Figure 2010189381
(4)日差再現性試験
実施例2−(2)記載の測定系で、三日間にわたり3種類の濃度コントロールを定量して日差再現性試験を行った。表3に結果を示すように、良好な日差再現性を示した。
Figure 2010189381
(5)添加回収試験
実施例2−(2)記載の測定系でGla型ヒトOCの添加回収試験を行った。各種濃度のヒトOC検体2種を等量に混合したサンプルを測定し、実測値からヒトOC量の理論値との差(=回収率)を求めた。表4に結果を示すように、添加回収率98%から116%(平均値103.07%)と良好な結果が得られた。
Figure 2010189381
(6)交差反応性
実施例2−(2)記載の測定系で交差反応性試験を行った。各種の動物由来のOCは、正常動物血清(コスモバイオ社製)をOC含有物とした。これらのOC含有物を、2倍、4倍に希釈して使用した。表5に波長450nmの吸光度の測定結果から算出したGla型OC濃度(ng/mL)を示す。表5に示すように、Gla型ヒトOCを高感度かつ特異的に検出可能であることが示された。
Figure 2010189381
実施例3 ヒトGla型OCの検出
(1)ヒト骨髄細胞の骨芽細胞への分化誘導の検出
ヒト骨肉腫細胞株MG63(大日本住友製薬社製)を、10%ウシ血清を含むRPMI1640培地(シグマ社製)で培養した。この培地には、1〜5ng/mLのウシOCが含まれる。タカラバイオ社製の骨芽細胞誘導試薬(製品コードMK430)を取扱説明書に従い使用した。また、対照として前記骨芽細胞誘導試薬を添加しないものを用意し、同時に5%COインキュベーター内で37℃で培養した。培養開始後、経時的に培養上清を採取し、実施例2−(2)記載の測定系によりGla型ヒトOC濃度を測定した。その波長450nmの吸光度の測定結果を表6に示す。表6に示すように、ウシ血清を含む培地による培養上清でも、Gla型ヒトOCを特異的に測定することができ、骨芽細胞の誘導をモニタリングすることが可能であることが示された。
Figure 2010189381
以上の結果から、本発明のモノクローナル抗体及び測定試薬を使用する検出系は、Gla型ヒトOCを特異的に高感度で測定し、性能的にも安定な系であることを示している。
当該ヒトOCを測定して得られる結果は、骨代謝をモニタリングする上で有用な情報を提供し、病勢判断や薬剤による治療効果判定、これらの予知、診断に有用な情報を提供する。
SEQ ID NO:1: Amino acid sequence of human osteocalcin N-terminus peptide.
SEQ ID NO:2: Amino acid sequence of bovine osteocalcin N-terminus peptide.
SEQ ID NO:3: Amino acid sequence of human osteocalcin.

Claims (8)

  1. 配列表の配列番号1で表されるヒトオステオカルシンのN末端部位と反応し、配列表の配列番号2で表されるウシオステオカルシンのN末端部位と反応しないことを特徴とする抗ヒトオステオカルシンモノクローナル抗体。
  2. 抗ヒトオステオカルシンモノクローナル抗体が、寄託番号FERM P−21655で表わされるハイブリドーマ細胞より産生され得るモノクローナル抗体hOCN−C57 5−12H VP2である請求項1記載のモノクローナル抗体。
  3. 請求項1記載の抗ヒトオステオカルシンモノクローナル抗体を含むヒトオステオカルシン測定試薬。
  4. さらにγ−カルボキシグルタミン酸残基を有するヒトオステオカルシンと反応し、当該残基がグルタミン酸残基となっているヒトオステオカルシンとは反応しない抗オステオカルシンモノクローナル抗体を含む請求項3記載のヒトオステオカルシン測定試薬。
  5. 請求項1記載の抗ヒトオステオカルシンモノクローナル抗体又は請求項3記載のヒトオステオカルシン測定試薬を使用する被験試料中のヒトオステオカルシンの測定方法。
  6. ウシ血清を含有する被験試料中のヒトオステオカルシンを測定する請求項5記載のヒトオステオカルシンの測定方法。
  7. 被験試料が、生体由来試料又は培養細胞由来試料から選ばれる請求項5又は6記載の測定方法。
  8. 請求項1記載の抗オステオカルシンモノクローナル抗体を産生する、寄託番号FERM P−21655で表されるハイブリドーマ細胞。
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