JP2010189303A - エアゾール組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】特定の細孔構造を有する多孔質シリカを液化ガスとともに配合することにより、噴射時に多孔質シリカが冷却されて多孔質シリカの吸着性能が得られやすくしたエアゾール組成物およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】多孔質シリカと、液化ガスとを含有するエアゾール組成物であって、前記多孔質シリカが、そのX線回折パターンにおいて、d間隔が2nmより大きい位置に少なくとも1つのピークを有することを特徴とするエアゾール組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、エアゾール組成物に関する。さらに詳しくは、特定の細孔構造を有する多孔質シリカを液化ガスとともに配合したエアゾール組成物に関する。
従来、害虫忌避剤を無定形シリカに含有され、それをスプレーの形態で噴霧するエアゾール組成物が知られている(特許文献1および2)。特許文献1および2に記載の発明では、害虫忌避剤をシリカと共に配合し、害虫忌避効果を持続させている。また、特許文献1および2には、シリカの比表面積や細孔容積について開示されており、比表面積や細孔容積は多孔性物質の性能や特徴を示すパラメータである。
特許第3405833号公報 特許第3969760号公報
しかしながら、比表面積や細孔容積だけではシリカの細孔構造を利用した効果が充分に得られないことがわかった。これは、無定形シリカを使用しているために、有効成分の吸着状態や脱着状態が不均一であることが原因の1つと考えられている。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明は、特定の細孔構造を有する多孔質シリカを液化ガスとともに配合することにより、噴射時に多孔質シリカが冷却されて多孔質シリカの吸着性能が得られやすくしたエアゾール組成物を提供することを目的とする。
本発明のエアゾール組成物は、多孔質シリカと、液化ガスとを含有するエアゾール組成物であって、前記多孔質シリカが、規則的な細孔構造を有することを特徴とするエアゾール組成物である。
前記多孔質シリカが、平均細孔直径1.0〜20.0nm、細孔容積0.5〜3.0cm3/g、比表面積600〜1500m2/gであることが好ましい。
前記多孔質シリカが、有効成分を予め吸着または担持した状態で配合されてなることが好ましい。
本発明のエアゾール組成物によれば、特定の細孔構造を有する多孔質シリカを液化ガスとともに配合することにより、噴射時に多孔質シリカが冷却されて多孔質シリカの吸着性能が得られやすくしたエアゾール組成物を提供することができる。また、多孔質シリカに有効成分を予め吸着または担持させた場合は効果が持続しやすく、有効成分の脱着時間をコントロールでき、複数の有効成分を使用する場合は経時的に有効成分の効果を変化させることができる。
多孔質シリカ(TMPS−4(商品名、太陽化学(株)製、平均細孔直径4.2nm、比表面積1160m2/g、細孔容積1.02cm3/g))のX線回折パターンである。 無定形シリカ(比表面積が700m2/g、細孔容積が0.44cm3であり、結晶構造を持たない)のX線回折パターンである。 無定形シリカ(比表面積が300m2/g、細孔容積が1.6cm3であり、結晶構造を持たない無定形シリカ)のX線回折パターンである。
本発明のエアゾール組成物は、多孔質シリカと、液化ガスとを含有するエアゾール組成物であって、前記多孔質シリカが、規則的な細孔構造を有することを特徴とするエアゾール組成物である。
前記多孔質シリカは、悪臭成分を吸着する、有効成分を細孔内に吸着あるいは担持して有効成分の効果を持続させる、さらには有効成分を選択的に脱着させて有効成分の効果を経時的に変化させる、などの目的で用いられる。
前記多孔質シリカは、X線回折パターンにおいて、d間隔が2nmより大きい位置に少なくとも1つのピークを有する。このことは多孔質シリカがnmオーダーの均一で規則性に優れた細孔を有することを示す。該多孔質シリカは、二次元六方構造を有するものがより好ましい。多孔質シリカとしては特に限定されないが、たとえば太陽化学(株)製のTMPS(商品名)などを好適に使用することができる。なお、X線回折パターンはX線回折装置(RINT ULTIMA II 理学電機(株)製)等により測定することができる。また、二次元六方構造の細孔形状は、透過型電子顕微鏡観察により確認することができる。
多孔質シリカの製造方法としては、特に限定されないが、例えば、無機原料を有機原料と混合し、反応させることにより、有機物を鋳型としてそのまわりに無機物の骨格が形成された有機物と無機物の複合体を形成させた後、得られた複合体から、有機物を除去する方法が挙げられる。
無機原料は、珪素を含有する物質であれば特に限定されない。珪素を含有する物質としては、例えば、層状珪酸塩、非層状珪酸塩などの珪酸塩を含む物質および珪酸塩以外の珪素を含有する物質が挙げられる。層状珪酸塩としては、カネマイト(NaHSi25・3H2O)、ジ珪酸ナトリウム結晶(Na2Si25)、マカタイト(NaHSi49・5H2O)、アイラアイト(NaHSi817・XH2O)、マガディアイト(Na2HSi1429・XH2O)、ケニヤアイト(Na2HSi2041・XH2O)などが挙げられ、非層状珪酸塩としては、水ガラス(珪酸ソーダ)、ガラス、無定形珪酸ナトリウム、テトラエトキシシラン(TEOS)、テトラメチルアンモニウム(TMA)シリケート、テトラエチルオルトシリケートなどのシリコンアルコキシドなどが挙げられる。また、珪酸塩以外の珪素を含有する物質としては、シリカ、シリカ酸化物、シリカ−金属複合酸化物などが挙げられる。これらは、単独でまたは2種以上を混合して用いてもよい。
有機原料としては、陽イオン性、陰イオン性、両性、非イオン性の界面活性剤、高分子ポリマー等が挙げられ、これは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
陽イオン性界面活性剤としては、第1級アミン塩、第2級アミン塩、第3級アミン塩、第4級アンモニウム塩等が挙げられ、これらの中では第4級アンモニウム塩が好ましい。アミン塩は、アルカリ性域では分散性が不良のため、合成条件が酸性域でのみ使用されるが、第4級アンモニウム塩は、合成条件が酸性、アルカリ性のいずれの場合にも使用することができる。
第4級アンモニウム塩としては、オクチルトリメチルアンモニウムクロリド、オクチルトリメチルアンモニウムブロミド、オクチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、デシルトリメチルアンモニウムクロリド、デシルトリメチルアンモニウムブロミド、デシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド、ドデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロリド、オクタデシルトリメチルアンモニウムブロミド、オクタデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、ベヘニルトリメチルアンモニウムブロミド、ベヘニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラデシルトリメチルアンモニウムクロリド、テトラデシルトリメチルアンモニウムブロミド、テトラデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド等のアルキル(炭素数8〜22)トリメチルアンモニウム塩が好ましい。
陰イオン性界面活性剤としては、カルボン酸塩、硫酸エステル塩、スルホン酸塩、リン酸エステル塩等が挙げられ、なかでも、セッケン、高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルキルエーテル硫酸エステル塩、硫酸化油、硫酸化脂肪酸エステル、硫酸化オレフィン、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩および高級アルコールリン酸エステル塩が好ましく、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
両性界面活性剤としては、ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタイン等が好ましく、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
非イオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン2級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステロールエーテル、ポリオキシエチレンラノリン酸誘導体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のエーテル型のものや、ポリオキシエチレンアルキルアミン等の含窒素型のものが好ましく、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
無機原料として、層状珪酸塩以外の珪素を含有する物質、例えばシリカ(SiO2)などの酸化珪素を使用する場合は、カネマイトなどの層状シリケートをまず形成し、この層間に有機物による鋳型を挿入し、鋳型が存在しない層間をシリケート分子で繋ぎ、その後有機物による鋳型を除去して細孔を形成することができる。また、水ガラスなどの非層状珪酸塩を使用する場合は、鋳型の周囲にシリケートモノマーを集合させ、重合してシリカを形成し、次に鋳型を取り除いて細孔を形成することができる。
前記多孔質シリカは、液化ガスにより冷却されて前述の効果が得られやすい点から、平均細孔直径が1.0〜20.0nm、好ましくは1.5〜10.0nmであり、比表面積が600〜1500m2/g、好ましくは700〜1200m2/gであり、細孔容積が0.1〜3.0cm3/g、好ましくは0.2〜2.0cm3/gであるものを用いることが好ましい。平均細孔直径が、1.0nm未満の場合、有効成分が吸着されにくく、吸着量が少なくなるという問題があり、20.0nmを超える場合、吸着した有効成分の脱離が速く、効果が持続しにくくなるという問題がある。また、比表面積が600m2/g未満の場合、有効成分の吸着量が少なくなるという問題があり、1500m2/gを超える場合、吸着に関与しない細孔が多く、効果が増大しないという問題がある。
前記多孔質シリカの配合量は、エアゾール組成物中0.05〜10重量%、さらには0.1〜5重量%であることが好ましい。多孔質シリカの配合量が0.05重量%よりも少ない場合は前述の効果が得られにくく、10重量%よりも多い場合は噴射中に多孔質シリカがエアゾール組成物中で沈降し始めるため濃度差ができやすく、均一な組成で使用しにくくなる。
前記多孔質シリカは、有効成分を予め吸着あるいは担持させてから配合することが好ましい。
前記多孔質シリカに吸着または担持させる有効成分としては、たとえば、n−ヘプチルアルコール、n−オクチルアルコール、n−ノニルアルコール、ベンジルアルコール、2−メチル−1−ヘキサノール、3−メチル−1−ヘキサノール、シトロネロール、ゲラニオール、リナロール、l−メントール、メチル−n−ブチルカルビノール、メチルエチルイソプロピルカルビノール、メチルヘキシルカルビノール、メチルフェニルカルビノール、エチルフェニルカルビノール、メチルベンジルカルビノール、フェニルエチルアルコール、γ−フェニルプロピルアルコール、α−テレピネオール、ジヒドロミルセノールなどのアルコール系香料;リモネン、α−ピネン、β−ピネン、δ−ピネン、カンフェン、サビネン、α−テルピネン、β−テルピネン、γ−テルピネンなどの炭化水素系香料;イソブチルアセテート、n−アミルアセテート、イソアミルアセテート、n−ヘキシルアセテート、n−オクチルアセテート、n−デシルアセテート、ベンジルアセテート、β−フェニルエチルアセテート、ゲラニルアセテート、ボルニルアセテート、l−メンチルアセテート、リナリルアセテート、n−アミルプロピネート、イソアミルプロピネート、リナリルプロピネート、ベンジルプロピネート、エチルブチレート、イソプロピルブチレート、n−ヘキシルブチレート、ベンジルブチレート、エチルイソブチレート、イソプロピルイソブチレート、n−ブチルイソブチレート、イソアミルイソブチレート、ベンジルイソブチレート、エチルバレレート、n−ブチルバレレート、イソアミルバレレート、n−ヘプチルバレレート、ベンジルバレレート、エチルイソバレレート、n−プロピルバレレート、イソアミルイソバレレート、メチルベンゾエート、エチルベンゾエート、イソブチルフェニルアセテート、メチルサリシレートなどのエステル系香料;n−オクチルアルデヒド、n−ノニルアルデヒド、n−デシルアルデヒド、シトロネラール、シトラール、フェニルアセトアルデヒド、サリシリックアルデヒドなどのアルデヒド系香料;エチルイソアミルケトン、メチルヘプテノン、アセトフェノン、ベンザルアセトン、o−アミノアセトフェノン、カンフル、メントン、メチル−n−アミルケトンなどのケトン系香料;ゲラニルメチルエーテル、1,8−シネオール、1,4−シネオール、エチルベンジルエーテル、エストラゴールなどのエーテル系香料;p−クレジルエチルエーテル、アネトール、オイゲノールなどのフェノール系香料;などの単体香料および該単体香料を用いて調合した調合香料などの合成香料、オレンジ油、グレープフルーツ油、アニス油、ペパーミント油、スペアミント油、ローズ油、ラベンダー油、レモン油、レモンユーカリ、カユプテ、クラリセージ、コリアンダーなどの天然植物性香料などの各種香料、メチルベンゾエート、ベンジルアセテートなどの消臭成分、チモール、カルバクロール、フェノキシエタノールなどの殺菌・防腐成分、ナフタレンなどの防虫成分、l−メントール、カンフルなどの清涼化成分、N−ジエチル−m−トルアミド(ディート)などの害虫忌避剤、パラメトキシケイ皮酸エチルヘキシルなどの紫外線吸収剤、レチノール、dl−α−トコフェロールなどのビタミン類、銀などの金属、などがあげられる。
この中で、多孔質シリカに吸着されやすく、噴射後に継続して効果が得られやすい点から大気圧下での沸点が40〜250℃、さらには50〜260℃であるものを用いることが好ましい。また、沸点の異なる有効成分、特に沸点差が10℃以上、好ましくは15℃以上ある有効成分を少なくとも2種以上配合することで、たとえば匂いが経時的に変化するなど、有効成分の効果を経時的に変化させることができる。
前記有効成分の配合量は、エアゾール組成物中0.01〜5重量%、さらには0.05〜3重量%であることが好ましい。有効成分の配合量が0.01重量%よりも少ない場合は有効成分の効果が得られにくく、5重量%よりも多い場合は多孔質シリカに吸着されずに効果が持続しない。
前記多孔質シリカは揮発性溶剤に分散させて配合してもよい。前記揮発性溶剤としては、たとえば、エタノール、ノルマルプロパノール、イソプロパノールなどの炭素数2〜3の1価アルコール;シクロペンテン、ノルマルヘキサン、イソヘキサン、シクロヘキセン、ノルマルヘプタン、軽質イソパラフィンなどの炭化水素;オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサンなどの揮発性シリコーン;メチルパーフルオロブチルエーテル、エチルパーフルオロブチルエーテルなどのハイドロフルオロエーテルなどがあげられる。
前記揮発性溶剤を配合する場合、エアゾール組成物中3〜60重量%であることが好ましく、さらには5〜50重量%であることが好ましい。前記揮発性溶剤の配合量が3重量%よりも少ない場合は人体に使用した場合は飛散しやすく付着しにくくなり、60重量%よりも多くなると噴射した粒子が粗くなりやすく、効果が得られにくくなる。
なお、前記揮発性溶剤には、必要に応じて、精製水などの水、プロピレングリコールやグリセリンなどの多価アルコールなどを配合することができる。
前記液化ガスは、エアゾール容器内では液体であり、外部に噴射されると気化して多孔質シリカを冷却する。
前記液化ガスとしては、たとえば、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタンなどの炭素数が3〜5個の炭化水素、ジメチルエーテル、およびこれらの混合物などがあげられる。
前記液化ガスの配合量は、エアゾール組成物中35〜95重量%であることが好ましく、さらには40〜90重量%であることが好ましい。配合量が35重量%より少ない場合は多孔質シリカを充分冷却できず吸着効果が発揮しにくくなり、95重量%よりも多い場合は噴射物が飛散しやすく、効果が得られにくくなる。
なお、エアゾール組成物には前記多孔質シリカ以外にも、クロロヒドロキシアルミニウムなどの制汗剤、酸化亜鉛や酸化チタンなどの紫外線散乱剤、タルク、他のシリカ、などのパウダーを配合してもよい。
本発明のエアゾール組成物の充填方法は、たとえば、有効成分をあらかじめ多孔質シリカに吸着または担持したものを溶剤に分散させてエアゾール容器に充填し、容器内の空気をバキュームして一時的に300〜600mmHg程度減圧する。このとき多孔質シリカの細孔内にある空気が排出され、有効成分はより強く吸着または担持する。その後液化ガスを充填し、容器内の圧力を外部よりも高くする。容器内の圧力としては、25℃で0.1〜0.7MPa、さらには0.2〜0.6MPaが好ましい。このとき多孔質シリカは加圧状態にあるため、吸着または担持されている有効成分は脱着せずに保持される。
以下、実施例により、本願のエアゾール組成物およびその充填方法をより詳細に説明するが、本願は、なんらこれらに限定されるものではない。
実施例1
l−メントールを吸着させた多孔質シリカ4.2重量%をエタノール95.8重量%に分散させて原液を調整した。この原液30重量%をアルミニウム製耐圧容器に充填し、容器内の気体をバキュームして一時的に減圧し(−400mmHg)、次いで液化石油ガス70重量%を充填した。
なお、多孔質シリカはTMPS−4(商品名、太陽化学(株)製、平均細孔直径4.2nm、比表面積1160m2/g、細孔容積1.02cm3/g)を用いた。本品のX線回折パターンを図1に示す。d間隔が2nmより大きい位置に3つのピークを有しており、高規則性を有する細孔であることが確認できる。また、各ピークのパターンから本品が2次元六方構造の細孔構造を有することも確認できる。またl−メントールの吸着量は多孔質シリカ1gあたり0.12gであり、原液中の組成に換算すると0.5重量%であった。
比較例1
多孔質シリカを配合せず、l−メントールを0.5重量%、エタノールを99.5重量%配合したこと以外は、実施例1と同様にしてエアゾール組成物を充填した。
比較例2
比表面積が700m2/g、細孔容積が0.44cm3であり、結晶構造を持たない無定形シリカを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてエアゾール組成物を充填した。無定形シリカのX線回折パターンを図2に示す。ピーク形状が全く見られず、無定形な細孔構造であることが確認できる。
比較例3
比表面積が300m2/g、細孔容積が1.6cm3であり、結晶構造を持たない無定形シリカを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてエアゾール組成物を充填した。無定形シリカのX線回折パターンを図3に示す。ピーク形状が全く見られず、無定形な細孔構造であることが確認できる。
評価
1.効果の持続性
エアゾール組成物0.5gをろ紙に噴射して、匂いの有無を確認した。次に室温・開放系にて放置し1時間後に水0.5gを同ろ紙に噴霧し、メントールの匂いの有無を確認した。この操作を1時間毎に繰り返し行い、4時間後まで実施した。匂いの有無の確認は、次に示す官能評価により行った。匂いに鋭敏なパネラー20名(男10名、女10名)を選出し、各パネラーに匂いの強さを次の5段階で評価し、平均を算出した。結果は表1に示す通りとなった。
4点:強いメントール臭がある
3点:メントール臭がある
2点:少しメントール臭がある
1点:微かにメントール臭が確認できる
0点:メントール臭が全く無い
Figure 2010189303
以上の結果から、本発明のエアゾール組成物は、比較例に比べ、噴霧後も匂いが持続することが確認された。

Claims (3)

  1. 多孔質シリカと、液化ガスとを含有するエアゾール組成物であって、
    前記多孔質シリカが、そのX線回折パターンにおいて、d間隔が2nmより大きい位置に少なくとも1つのピークを有することを特徴とするエアゾール組成物。
  2. 前記多孔質シリカが、平均細孔直径1.0〜20.0nm、細孔容積0.5〜3.0cm3/g、比表面積600〜1500m2/gである請求項1記載のエアゾール組成物。
  3. 前記多孔質シリカが、有効成分を予め吸着または担持した状態で配合されてなる請求項1または2記載のエアゾール組成物。
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