JP2010188446A - ワークの保持方法及びワークの加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基準面加工工程を不要とし、かつ、高い精度で黒皮を有する鋳造部品を製品として直接加工することができるワークの保持方法及びワークの加工方法を提供することを目的とする。
【解決手段】加工機10の加工対象となるワークAの上下面を狭持する複数の保持手段によりワークを保持する方法であって、保持手段のうち、ワークAの下面と接する下側保持面の高さを、予め成形され、かつ、少なくとも保持手段により保持される領域が平面かつ同一平面を有する基準ワークを保持したときの高さとして設定した。
【選択図】図1

Description

本発明は、加工機により加工されるワークの保持方法に関し、特に複数のクランパーによりワークの上下面を保持する保持方法及び当該保持方法により保持されたワークの加工方法に関する。
従来、鋳造部品等のワークをフライス、NCフライス、マシニングセンタ等の加工機に対して固定するためには、加工機のスライドテーブルに固定されたクランパーによりワークを水平、かつ、ワーク自体に歪が生じないように固定する必要があり、鋳造過程において生じる酸化被膜である黒皮部分を有するワークにおいては、黒皮部分の面粗度や平面度の悪さから許容しうる平行度及び歪量を担保することができず、黒皮部分を研磨や切削作業により除去して、クランプ用の基準面を形成した後にクランパーにより保持する必要がある。
具体的には、ダイヤルゲージ等の測定器具によりワーク自体に歪が生じていないことを確認しつつ、ワークの3点が均等に締め付けられるようにトルクレンチ等を用いながらクランパーにより保持し、汎用フライス等の加工機により基準面加工が行われる。基準面加工作業は、ワーク自体に歪が生じない弱い締め付けトルク、かつ、クランパーとワークの接触面が小さいという、ワークのクランプ力が極めて小さい加工条件下で行う必要があり、さらに面粗度、平面度を担保するための高い精度が要求されるため作業者の高い加工技術と加工工数が必要となる。前記工程により基準面加工作業が完了した後には、一旦クランプからワークを取り外し、製品加工用の加工機に段取替え作業を行い、面粗度、平面度が担保された基準面をクランプし、基準面や製品形状の平面部分を用いて製品用加工機における加工基準を決定し、製品の加工作業が開始される。
特開平06−254724号公報
以上、説明したとおり鍛造備品を加工機械により製品加工する際には、製品加工の前段階の工程として基準面加工工程が必要となり、さらに基準面加工自体に高い加工技術と段取り技術とが要求されるため、製品製造の自動化及び生産性向上を図るための障害となっていた。
そこで、本発明は上記課題を解決すべく基準面加工工程を不要とし、かつ、極めて高い精度で黒皮を有する鋳造部品を製品として直接加工することができるワークの保持方法及びワークの加工方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明に係る一つの形態として、加工機の加工対象となるワークの上下面を狭持する複数の保持手段によりワークを保持する方法であって、保持手段のうち、ワークの下面と接する下側保持面の高さが、予め成形され、少なくとも保持手段により保持される領域が平行度を有する基準ワークを保持したときの高さであるので、基準面加工工程を経ることなく常に加工対象となるワークを水平に保って保持することができる。
また、本発明に係る一つの形態として、加工機の加工対象となるワークの上下面を狭持する複数の保持手段によりワークを保持する方法であって、保持手段のうち、ワークの下面と接する下側保持面の高さが、予め成形され、保持手段により保持される領域が平行度を有する基準ワークの少なくとも3点を保持手段により保持する工程と、3点が保持された基準ワークの歪量又は水平度を測定する工程と、測定された歪量又は水平度が適正であるときに基準ワークの少なくとも1点を保持手段により保持する工程とを含んで設定されることにより、基準面加工工程を経ることなく常に加工対象となるワークを水平に保って保持することができる。また、測定された歪量又は水平度が適正であるときにワークの少なくとも1点を保持手段により保持するので、水平状態を保持したまま加工機による加工負荷に耐えることができる。
また、本発明に係る一つの形態として、下側保持面が基準ワークの下面形状に沿って変位するので、前記保持方法により生じる効果に加え、加工対象となるワークの平面度、面粗度或いは加工対象となるワークの形状によらずワークを水平に保って保持することができる。
また、基準ワークの少なくとも1点を保持する保持手段が基準ワークの上下面を同圧力で狭持するので、前記保持方法により生じる効果に加え、3点が保持された基準ワークを歪ませることなく保持することができる。
請求項1乃至請求項4いずれかに記載の保持方法により保持された基準ワークの下面又は当該下面と接する下側保持面の高さが加工機の上下方向の加工基準として設定されるので、加工機による加工を高い精度で行うことができる。なお、上記発明の概要は、本発明の必要な特徴のすべてを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた発明となり得る。
加工機10の全体構成を示す概略斜視図である。 サポートクランプユニット1及び固定クランプユニット2乃至4の側面図である。 サポートクランプユニット1及び固定クランプユニット2乃至4の概略平面図である。 アライニングパッド29;35の部分拡大図である。
以下、発明の実施形態を通じて本発明を詳説するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明される特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らず、選択的に採用される構成又は工程を含むものである。
図1は、加工対象となるワークAを加工するための加工機10のスライドテーブル14に複数の保持手段としてのサポートクランプユニット1及び固定クランプユニット2乃至4を取り付けた状態を示す全体概略図である。同図において加工機10は、概略、ベース11と、ベース11上に固定的に載置されるニー12と、ニー12上を加工機10のY方向に摺動自在なサドル13と、サドル13上を加工機のX方向に摺動自在なスライドテーブル14と、ベース11から上方に向かって延長するコラム15と、加工機10のZ方向に延長し、コラム15の先端部に内装されたスピンドル機構17により回転し、スピンドル機構17に対して着脱自在に取り付けられるフラットエンドミル、ボールエンドミル等の切削工具18とから構成される。
同図においてニー12は加工機10のY方向に長尺な矩形盤であって、下面がベース11上に固定され、上面にY方向に延長するレール部が形成される。サドル13は、加工機10のX方向に長尺な断面略T字状の矩形盤であって、上面にX方向に延長するレール部が形成される。サドル13は例えばサーボモーター等を有する駆動ユニットが駆動することによりニー12のレール部に沿って加工機10のY方向に摺動可能である。スライドテーブル14は、加工機10のX方向に長尺な矩形盤であって、上面に加工機10のX方向に延長し、加工機10のY方向に沿って複数形成される断面逆T字状の調整溝16を備える。
スライドテーブル14はサドル13と同様に図外の駆動ユニットの駆動によりサドル13のレール部に沿って加工機10のX方向に摺動可能である。即ち、サポートクランプユニット1及び固定クランプユニット2乃至4によって保持されるワークAは加工機10のXY方向に摺動自在に保持される。なお、本例における加工機10は前記構成のものに限られるものではない。例えば横型、門型のフライス盤やボール盤、マシニングセンタであってもよく、駆動方式もNC又はCNC等を問わない。即ち、加工に際して少なくとも上下方向(Z方向)の基準座標を要する加工機であればよい。また、スライドテーブル14をX方向に分離可能な複数のテーブルにより構成し、ワークAの大きさに対応して拡張するスライドテーブルとしてもよい。
スライドテーブル14の調整溝16にはサポートクランプユニット1及び固定クランプユニット2乃至4が配置される。サポートクランプユニット1及び固定クランプユニット2乃至4はスライドテーブル14上に所定間隔離間して配置される保持具であって、ワークAの下面及び上面を上下方向から保持する。以下、サポートクランプユニット1及び固定クランプユニット2乃至4の具体的構成を詳説する。
図2は、サポートクランプユニット1及び固定クランプユニット2乃至4の側面図である。同図(a)において、サポートクランプユニット1は断面コの字状に形成されたフレーム20と、フレーム20の下板21の上面に着脱自在に固定される下側シリンダー25と、下側シリンダー25のロッド27に対して固定されるベースクランプ27aに対して着脱自在に固定されるアライニングパッド29と、フレーム20の上板23の下面に着脱自在に固定される上側シリンダー30と、上側シリンダー30のロッド32に対して固定されるベースクランプ32aに対して着脱自在に固定されるアライニングパッド35とから構成される。
フレーム20は、サポートクランプユニット1がスライドテーブル14に取り付けられたときに、スライドテーブル14と平行となる下板21と、下板21の上面から垂直に立ち上がる垂直板22と、垂直板22の上端部において下板21と対向して平行に延長する上板23とからなる。垂直板22は下方にスライドテーブル14の調整溝16と係合する係合部22aを有する。係合部22aは垂直板22の両側面が幅方向に切り欠かれることにより形成され、調整溝16の幅寸法と略等しい幅狭な面として設定される。係合部22aが形成されることにより、係合部22aが調整溝16の周面と摺接するため、サポートクランプユニット1はスライドテーブル14に対して垂直な状態を維持したまま、X方向外側から内側に向かって自在に位置を調整することができる。
下板21は上面に下側シリンダー25を備える。下側シリンダー25は下板21の上面に開設された図外のねじ穴を介して固着され、下板21に対して垂直方向に延長する部材である。下側シリンダー25には供給管26が接続され、例えば油圧又は空圧が図外の供給手段から供給されることにより、ロッド27が上下方向(Z方向)に進退自在である。上板23は、上側シリンダー30を備える。上側シリンダー30は下側シリンダー25と同様に上板23の下面に開設された図外のねじ穴を介して固着され、上板23に対して垂直方向に延長する部材である。上側シリンダー30には供給管31が接続され、例えば油圧又は空圧が図外の供給手段から供給されることにより、ロッド32が上下方向(Z方向)に進退自在である。
ロッド27及びロッド32にはそれぞれベースクランプ27a;32aが取り付けられる。ベースクランプ27a;32aはロッド27;32の先端部から垂直方向に延長する円筒状部材であって、先端面にネジ穴28;33を備える。また、ベースクランプ27aの先端面はロッド27が最も後退した位置において仮想線で示すスライドテーブル14の表面14aよりも高い位置に位置するように設定される。即ち、ベースクランプ27aの先端面はスライドテーブル14の表面14aから僅かに露出する構成である。本構成によれば、後述のアライニングパッド29を交換する際の作業を容易に行うことができる。
ベースクランプ27a;32aには、ワークAの上下面と接して、ワークAを上下方向から狭持する一対のアライニングパッド29;35が取り付けられる。アライニングパッド29;35はベース部41と、ベース部41により回転自在に保持されるパッド部45とから構成される。ベース部41は一端面にベースクランプ27a;32aのネジ穴28;33方向に突出し、ネジ穴28;33と螺合するネジ部42を有し、ネジ部42を介してベースクランプ27a;32aと着脱自在に固定される。また、ベース部41は他端面に一端面側へ窪む内部空間41aを有する。内部空間41aは、スライドテーブル14に対して平行な底面と、球体状のパッド部45の外面形状に沿う側面により形成される一方開口の空間である。内部空間41aはパッド部45を脱落不能かつ、側面に沿って回動可能に保持する。
パッド部45は略球体状部材であって、ワークAを挟んで上下方向に互いに対向する面が平坦、かつ、水平なワーク下保持面46;ワーク上保持面47として形成され、内部空間41aを形成する底面と対向する面が平坦、かつ、水平な変位規制面48;49として形成される。変位規制面48;49はパッド部45が回動したときに底面と当接し、ワーク下保持面46及びワーク上保持面47の変位量、即ち、傾斜角度を規制する。なお、ワーク下保持面46及びワーク上保持面47の変位量は変位規制面48;49と底面との相対距離に依拠するため、変位量は任意に設定可能である。
仮想線で示すように、ワーク下保持面46及びワーク上保持面47はパッド部45の軸芯が垂直方向(Z方向)に向けられた状態において、水平な面として形成され、ワーク下保持面46及びワーク上保持面47との間に仮想線で示すワークAを上下方向から挟みこんで保持することによりスライドテーブル14上に固定する。即ち、サポートクランプユニット1は、加工対象となるワークAを隔てて軸芯を同一とする上下一対の狭持手段を備え、ワークAの下面及び上面を狭持して保持する構成である。また、図4に示すように、アライニングパッド29;35のうち、ワークAの下面及び上面と接するワーク下保持面46及びワーク上保持面47はパッド部45が球体状として形成されたことにより、ワーク下保持面46及びワーク上保持面47と接するワークAの表面形状(平面度、面粗度等)に応じて傾きを変位させつつ接するため、黒皮によって生じる微細な凹凸の影響を受けることなくワークAの水平状態を維持したまま保持することができる。
以下、図2(b)を参照して固定クランプユニット2乃至4の構成について説明するが、サポートクランプユニット1と同一構成については同一符号を用い説明を省略する。また、固定クランプユニット2乃至4はそれぞれ同一構成であるので固定クランプユニット2を例として説明する。固定クランプユニット2はフレーム20の下板21の上面に着脱自在に固定されるベースクランプ50を備える。ベースクランプ50は、下板21の上面から垂直方向に延長する円筒状のベース部50aと、ベース部50aよりも小径な円筒体である係合部50bとからなる。係合部50bの直径はスライドテーブル14の調整溝16の幅よりも僅かに小径なものとして設定され、係合部50bの先端面は仮想線で示すスライドテーブル14の表面14aよりも高い位置に位置するように設定される。即ち、係合部50bの先端面はスライドテーブル14の表面14aから僅かに露出する構成である。係合部50bの先端面には、下方に窪むネジ穴51が形成され、アライニングパッド29とベースクランプ50とがネジ穴51を介して着脱自在に固定される。即ち、固定クランプユニット2は、下側シリンダー25を備えたサポートクランプユニット1と比較し、アライニングパッド29が上下方向(Z方向)に変動する構成ではない点で相違する。
図3は、サポートクランプユニット1及び固定クランプユニット2乃至4によりワークA又は基準ワークA´の4点を保持した状態示す概略平面図である。ワークAは、例えば生タイヤ(グリーンタイヤ)を加硫成形する際に用いられるタイヤモールドであって、加工機10のX方向に長尺な矩形状の盤体として構成される。ワークAはサポートクランプユニット1及び固定クランプユニット2乃至4に保持される領域である耳部Bと、加工機10によりタイヤのトレッド等の外面形状が加工される領域である被加工領域Cとを有する。図3に示すようにワークAは、固定クランプユニット2乃至4により、上下面における3点が狭持されて保持され、サポートクランプユニット1により上下面における1点が狭持されて保持される。以下、図1乃至図3を参照して上記構成からなるサポートクランプユニット1及び固定クランプユニット2乃至4を用いたワークAの保持方法について詳説する。
まず、製品加工の対象となるワークAをサポートクランプユニット1及び固定クランプユニット2乃至4により保持する前段階の工程として、基準ワークA´を用いて固定クランプユニット2乃至4のアライニングパッド29の高さ(Z方向)及び位置を変更する工程が行われる。
(1)具体的には、鋳造後の基準ワークA´の耳部Bの表面を切削或いは研磨することにより表面から黒皮部を削り落とし、少なくとも耳部Bに平行度が出た基準ワークA´を成形する。平行度とは、基準ワークA´を水平面上に載置したときに耳部Bの下面又は上面が切削器具の軸芯に対して垂直或いは水平な状態であることを意味する。なお、耳部B全体に平行度を出す必要はなく、少なくともサポートクランプユニット1及び固定クランプユニット2乃至4によって保持可能な部分に平行度が存在すればよい。
(2)次に、基準ワークA´の大きさに合わせて固定クランプユニット2乃至4をスライドテーブル14内において所定の距離離間させてセットし、基準ワークA´の下面をアライニングパッド29のワーク下保持面46上に載置する。その後、図外の供給手段から固定クランプユニット2乃至4の上側シリンダー30に油圧又は空圧等の圧力を同時に供給し、ロッド32を下方に伸長せしめ、アライニングパッド35のワーク上保持面47を基準ワークA´の上面に当接させ、基準ワークA´を挟んで上下方向に位置するアライニングパッド29;35により基準ワークA´を狭持する。
(3)その後、固定クランプユニット2乃至4により保持された基準ワークA´の水平度、及び基準ワークA´自体の歪量を測定する。具体的にはダイヤルゲージ等の接触式測定器具や、レーザー光を用いた非接触式の測定器具を用いて基準ワークA´の下面又は上面が切削器具の軸芯に対して垂直或いは水平な状態であるか、或いは、基準ワークA´の中央部や端部において局所的な歪が生じているか否かを測定することにより行われる。測定の結果、基準ワークA´の水平度が許容範囲内にない場合には、ネジ穴51に対するネジ部42の螺入量を調整することによって、パッド部45のワーク下保持面46の高さを変動し、水平度を調節する。また、測定の結果、基準ワークA´に反りが生じていることが測定された場合には、基準ワークA´の下面と当接するパッド部45の径変更、固定クランプユニット2乃至4の離間距離の変更、上側シリンダー30への供給圧力を増減することにより歪量を調節する。
(4)上記調節完了後、再びアライニングパッド35を基準ワークA´の上面に当接させ、上記(3)と同様の工程により基準ワークA´の水平度、及び、基準ワークA´自体の歪量を測定し、必要に応じて適宜調節する。そして、水平度及び歪量が許容範囲内にあることを確認後、サポートクランプユニット1により基準ワークA´の上下面を狭持する。具体的には、まずサポートクランプユニット1の下側シリンダー25に基準ワークA´に歪みが生じない圧力を供給し、ワーク下保持面46を基準ワークA´の下面に当接させる。そして、上側シリンダー30に圧力を供給してロッド32を伸長せしめ、ワーク上保持面47を基準ワークA´の上面に当接させ、基準ワークA´の上下面をアライニングパッド29;35により狭持することにより行われる。以上の工程により基準ワークA´の4点を狭持した後、再度(3)の工程により歪量の測定を行う。そして、歪量が許容範囲内にない場合には、サポートクランプユニット1のアライニングパッド29;35の径変更、或いはシリンダー25;35への圧力調整を行い、歪量を調節する。
(5)そして、歪量が許容範囲内にあることを確認したのち、アライニングパッド29のワーク下保持面46の高さ又は当該ワーク下保持面46と当接する基準ワークA´の下面の高さをZ方向の機械座標の加工基準(0点)とする。具体的には、加工機10に取り付けられたプローブ等の接触型の検出手段や、レーザー光を用いた非接触式の検出手段により、加工軸先端から基準ワークA´の耳部Bの上面までの距離を算出し、算出された距離と、予め加工機10の制御装置に入力された耳部Bの上下方向の厚みとにより加工機10のZ方向の機械座標を算出することができる。また、同時に上記検出手段による方法や、被加工領域Cに存在する角部や、垂直面等を適宜用いることによりX方向及びY方向の機械座標の加工基準(0点)を設定する。なお、加工機10における機械座標の算出方法はこれに限られるものではなく、加工機10の種別を問わず、他の公知の方法によっても算出することができる。
以上、基準ワークA´を用い、かつ、(1)乃至(5)を経て設定されたサポートクランプユニット1及び固定クランプユニット2乃至4には、実際の加工対象である黒皮付きのワークAが保持される。
具体的には基準ワークA´をスライドテーブル14上から取り除いた後、加工機10におけるZ方向の加工基準として設定されたアライニングパッド29のワーク下保持面46上にワークAを載置し、上側シリンダー30に同時に圧力を供給することによりアライニングパッド35のワーク上保持面47をワークAの上面に当接させ、ワークAの3点を狭持する。また、このとき基準ワークA´を用いて行った上記(3)の工程は不要である。即ち、既にワーク下保持面46は基準ワークA´を用いた上記工程により、ワークAを平行、かつ、歪みのない状態で保持するように設定されている。さらに、ワークAの黒皮の面粗度或いは平面度によるワークAの平行度及び歪量に与える影響は、黒皮と当接する保持面46;47を有するパッド部45が変位することにより吸収する。つまり、パッド部45のワーク下保持面46がワークAの外面形状に倣うため、黒皮の有無に関わらず、ワークAを常に許容範囲内の平行度及び歪量を保った状態で保持することができる。
ワークAの3点を狭持した後、ワークAの残る1点をサポートクランプユニット1により狭持する。具体的には、下側シリンダー25にワークAに歪みが生じない圧力を供給し、ワーク下保持面46をワークAの下面に当接させる。そして、上側シリンダー30に圧力を供給してロッド32を伸長せしめ、ワーク上保持面47をワークAの上面に当接させることにより行われる。なお、下側シリンダー25及び上側シリンダー30に基準ワークA´を狭持したときと同一の圧力を供給すればワークAを許容範囲内の平行度及び歪量を保った状態で保持することが可能である。また、ワークAの3点を狭持した後に、ワークAの残る1点を狭持するサポートクランプユニット1は、加工機10による加工負荷に耐えるための支えとして用いられるものであるため、ワークAの形状、剛性等によって3点の狭持でも加工負荷に耐えられる場合には、4点目のサポートクランプユニット1による狭持は不要である。
以上説明したとおり、本発明に係るワークの保持方法によれば、パッド部45を備える保持手段としてのサポートクランプユニット1及び固定クランプユニット2乃至4によって基準ワークA´を保持することにより、基準ワークA´の下面と接するパッド部45のワーク下保持面46の高さを加工対象であるワークAを加工機により加工する際のZ方向の加工基準(0点)とすることができるため、一度基準ワークA´により加工基準を設定しさえすれば、以後加工対象ワーク毎に基準面加工を行う必要がなくなり、加工対象ワークを連続して加工することが可能となる。
また、前記保持手段及び保持方法によって保持されたワークAを前後左右方向(XY方向)に複数配置し、加工機としての門型のマシニングセンタをワークの配列方向に駆動するようにすれば極めて短時間で製品加工を行うことができる。さらに、自動搬入出装置によりワークAを搬入出すれば製品加工工程を自動化することができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に限定されるものではない。上記実施の形態に多様な変更、改良を加え得ることは当業者にとって明らかであり、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1 サポートクランプユニット、2乃至4 固定クランプユニット、10 加工機、
14 スライドテーブル、16 調整溝、17 スピンドル機構、18 切削工具、
25 下側シリンダー、29 アライニングパッド、30 上側シリンダー、
35 アライニングパッド、45 パッド部、46 ワーク下保持面、
47 ワーク上保持面。

Claims (5)

  1. 加工機の加工対象となるワークの上下面を狭持する複数の保持手段によりワークを保持する方法であって、
    前記保持手段のうち、前記ワークの下面と接する下側保持面の高さが、
    予め成形され、少なくとも保持手段により保持される領域が平行度を有する基準ワークを保持したときの高さであることを特徴とするワークの保持方法。
  2. 加工機の加工対象となるワークの上下面を狭持する複数の保持手段によりワークを保持する方法であって、
    前記保持手段のうち、前記ワークの下面と接する下側保持面の高さが、
    予め成形され、前記保持手段により保持される領域が平行度を有する基準ワークの少なくとも3点を前記保持手段により保持する工程と、
    3点が保持された前記基準ワークの歪量又は水平度を測定する工程と、
    測定された歪量又は水平度が適正であるときに前記基準ワークの少なくとも1点を前記保持手段により保持する工程とを含んで設定されることを特徴とするワークの保持方法。
  3. 前記下側保持面が前記基準ワークの下面形状に沿って変位することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のワークの保持方法。
  4. 前記基準ワークの少なくとも1点を保持する保持手段が
    前記基準ワークの上下面を同圧力で狭持することを特徴とする請求項2に記載のワークの保持方法。
  5. 請求項1乃至請求項4いずれかに記載の保持方法により保持された基準ワークの下面又は当該下面と接する下側保持面の高さが加工機の上下方向の加工基準として設定されることを特徴とするワークの加工方法。
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