以下、本発明を遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下「パチンコ機」と示す)に具体化した一実施形態を図1〜図25に基づいて説明する。
図1には、パチンコ遊技機10の機表側が略示されており、機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を保護するための保護ガラスが装着されるガラス枠を備えた前枠14と、上球皿15がそれぞれ横開き状態で開閉可能に組み付けられている。また、前枠14の前面側には、発光体(LED、ランプなど)の発光(点灯(点滅))により、発光演出を実行する発光装置としての装飾ランプ16が設けられている。また、外枠11の下部には、各種音声を出力し、音声出力に基づく遊技演出を行う音声出力手段としてのスピーカ17が配置されている。中枠12の下部には、下球皿18及び発射装置19が装着されている。そして、遊技者が発射装置19を操作して、該発射装置19を駆動させることにより、上球皿15内の遊技球が遊技盤13の遊技領域13aへ発射されるようになっている。
そして、遊技盤13の遊技領域13aの右下方には、7セグメント型の表示手段としての特図表示器H1が配設されている。また、遊技盤13の遊技領域13aの略中央に配設されたセンター役物20は、液晶ディスプレイ型の表示手段としての可変表示器H2を備えている。図2に示すように、可変表示器H2はセンター役物20の中央に設けられている。特図表示器H1では、複数種類の図柄を変動させて表示する図柄変動ゲームが行われる。可変表示器H2では、特図表示器H1で行われる図柄変動ゲームに係わる表示演出が行われるようになっている。具体的には、可変表示器H2では、変動画像(又は画像表示)に基づく表示演出が行われるとともに、複数種類の図柄を複数列で変動させて図柄組み合わせを表示する図柄変動ゲーム(以下、図柄組み合わせゲームと示す場合がある)が行われる。
そして、図柄変動ゲームにおいて特図表示器H1では、複数種類の特別図柄(以下、「特図」と示す場合がある)を1列で変動させて特図を表示する。この特図は、大当りか否かなどの内部抽選の結果を示す報知用の図柄である。一方、図柄変動ゲームに係わる表示演出において可変表示器H2では、複数種類の飾り図柄(以下、「飾図」と示す場合がある)を複数列(本実施形態では3列)で変動させて各列毎に飾図を表示する。この飾図は、表示演出を多様化するために用いられる演出用図柄である。
そして、特図表示器H1では、図柄変動ゲームの開始により同時に図柄の変動表示が開始され、該ゲームの終了と同時に特図が確定停止表示される。また、可変表示器H2では、図柄変動ゲームの開始により同時に飾図の変動表示が開始され、該ゲーム終了前に飾図がゆれ変動状態で一旦停止表示され、該ゲームの終了と同時に各列の飾図が確定停止表示される。「変動表示」とは、図柄を表示する表示器に定める表示領域内において表示される図柄の種類が変化している状態であり、「一旦停止表示」とは、前記表示領域内において図柄がゆれ変動状態で表示されている状態であり、「変動停止」している状態である。すなわち、「一旦停止表示(変動停止)」とは、可変表示器H2において図柄が停止して表示されており、特図表示器H1において図柄が変動して表示されている状態を示す。また、「確定停止表示」とは、前記表示領域内において図柄が確定停止している状態である。すなわち、「確定停止表示」とは、可変表示器H2及び特図表示器H1において図柄が停止して表示されている状態を示す。そして、可変表示器H2における図柄の停止には、一旦停止表示(変動停止)と、確定停止表示がある。一方、特図表示器H1における図柄の停止には、確定停止表示のみがある。なお、特図表示器H1と可変表示器H2では、同時に図柄変動ゲームと図柄変動ゲームに係わる表示演出が開始され、同時に終了する(すなわち、同時に特図と飾図が確定停止表示される)。
本実施形態において特図表示器H1には、複数種類(本実施形態では107種類)の特図の中から、大当り抽選及び小当り抽選の抽選結果に対応する1つの特図が選択され、その選択された特図が図柄変動ゲームの終了によって個別に確定停止表示される。107種類の特図は、大当りを認識し得る図柄となる100種類の大当り図柄(大当り表示結果に相当する)と、小当りを認識し得る図柄となる6種類の小当り図柄(小当り表示結果に相当する)と、はずれを認識し得る図柄となる1種類のはずれ図柄とに分類される。なお、小当り抽選は、大当り抽選に当選しなかった場合に行うようになっている。また、大当り図柄が表示された場合、遊技者には、大当り遊技が付与される。また、小当り図柄が表示された場合、遊技者には、小当り遊技が付与される。本実施形態の大当り遊技及び小当り遊技については後で詳細に説明する。
また、本実施形態において可変表示器H2には、各列毎に[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]、[7]の7種類の数字が飾図として表示されるようになっている。そして、本実施形態において可変表示器H2は、特図表示器H1に比較して大きい表示領域で構成されるとともに、飾図は特図に比較して遥かに大きく表示されるようになっている。このため、遊技者は、可変表示器H2に停止表示された図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識できる。可変表示器H2に停止表示された全列の図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([222][777]など)から大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが飾図による大当りの図柄組み合わせ(大当り図柄)となる。大当りの図柄組み合わせが確定停止表示されると、遊技者には、図柄変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与される。一方、可変表示器H2に確定停止表示された全列の図柄が異なる種類の場合、又は1列の図柄が他の2列の図柄とは異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ([123][122][757]など)からはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄組み合わせが飾図によるはずれの図柄組み合わせ(はずれ図柄)となる。なお、はずれの図柄組み合わせの中でも所定の図柄組み合わせ(本実施形態では、[112][223][334][445][556][667])が表示された場合には、小当り遊技又は大当り遊技のいずれかが付与されることを認識できる。この小当り遊技又は大当り遊技を認識できる図柄組み合わせが大当り判定の確率が低確率から高確率となる確率変動状態が付与される可能性を示唆する確変示唆の図柄組み合わせとなる。
また、本実施形態において、可変表示器H2における各列は、図柄変動ゲームが開始すると、予め定めた変動方向(縦スクロール方向)に沿って飾図が変動表示されるようになっている。そして、図柄変動ゲームが開始すると(各列の飾図が変動を開始すると)、可変表示器H2において遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に飾図が一旦停止表示されるようになっている。そして、一旦停止表示された左図柄と右図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)からリーチ状態を認識できる。リーチ状態は、複数列のうち、特定列(本実施形態では左列と右列)の飾図が同一種類となって一旦停止表示され、かつ前記特定列以外の列(本実施形態では中列)の飾図が変動表示されている状態である。このリーチ状態を認識できる図柄組み合わせが飾図によるリーチの図柄組み合わせとなる。また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、図柄変動ゲームの開始後、最初に飾図を一旦停止表示させる左列が第1停止表示列になるとともに、次に飾図を一旦停止表示させる右列が第2停止表示列になり、さらに最後に飾図を一旦停止表示させる中列が第3停止表示列となる。
また、可変表示器H2には、特図表示器H1の表示結果に応じた図柄組み合わせが表示されるようになっている。より詳しくは、特図表示器H1の特図による図柄と、可変表示器H2の飾図による図柄組み合わせが対応されており、図柄変動ゲームが終了すると、特図による図柄と飾図による図柄組み合わせが対応して確定停止表示されるようになっている。例えば、特図表示器H1に大当り図柄が確定停止表示される場合には、可変表示器H2にも[222]や[444]などの大当りの図柄組み合わせが確定停止表示されるようになっている。また、特図表示器H1にはずれ図柄が停止表示される場合には、可変表示器H2にも[151]や[345]などのはずれの図柄組み合わせが確定停止表示されるようになっている。なお、特図に対する飾図の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特図に対して複数の飾図による図柄組み合わせの中から1つの飾図による図柄組み合わせが選択されるようになっている。
以上のように、本実施形態の可変表示器H2では、特図表示器H1で行われる図柄変動ゲーム(1列の図柄を変動表示させる図柄変動ゲーム)に係わる表示演出(3列の図柄を変動表示させて図柄の組み合わせを表示させる図柄変動ゲーム)が行われるようになっている。
また、図2に示すように、遊技盤13の右下方(特図表示器H1の左側)には、2つのLEDから構成される普通図柄表示器H10が配設されている。この普通図柄表示器H10では、複数種類の普通図柄(以下、「普図」と示す場合がある)を変動させて1つの普図を導出する普通図柄による図柄組み合わせゲーム(以下、「普図ゲーム」と示す場合がある)が行われるようになっている。本実施形態では、普図を2つのLEDの発光態様にて2種類示しており、具体的には、2つのLEDが共に点灯する、上側LEDだけが点灯することにより、2種類の普図を示している。
遊技者は、普図ゲームで最終的に表示された図柄(普図ゲームで導出された表示結果)から普通当り又ははずれを認識できる。普通図柄表示器H10の2つのLEDが共に点灯する発光態様の場合には、普通当りを認識できる。この普通当りを認識できる普図が普通当りの表示結果となる。普通当りの表示結果が表示された場合、遊技者には、普通当り遊技が付与される。また、普通図柄表示器H10の2つの発光態様が上側LEDだけが点灯する発光態様の場合には、その普図からはずれを認識できる。このはずれを認識できる普図がはずれの表示結果となる。
また、図2に示すように、センター役物20の下方には、常時遊技球が入球可能な第1始動用入球口21aを有する始動手段としての第1始動入賞装置21が配設されている。第1始動入賞装置21の奥方には、入球した遊技球を検知する第1始動口センサSW1(図4に示す)が設けられている。第1始動入賞装置21は、遊技球の入球を契機に、図柄変動ゲームの始動条件を付与し得る。また、第1始動入賞装置21の下方には、遊技球が入球可能な第2始動用入球口22aと、普通電動役物ソレノイドSOL2(図4に示す)の作動により開閉動作を行う開閉機構としての開閉羽根(普通電動役物)22bとを備えた始動手段としての第2始動入賞装置22が配設されている。図2では、閉状態とされた開閉羽根22bを示している。
第2始動入賞装置22の奥方には、入球した遊技球を検知する第2始動口センサSW2(図4に示す)が設けられている。第2始動入賞装置22は、遊技球の入球を契機に、図柄変動ゲームの始動条件を付与し得る。第2始動入賞装置22の第2始動用入球口22aは、常には開閉羽根22bが閉状態とされて閉鎖されている。第2始動用入球口22aが閉鎖されている状態において第2始動入賞装置22は、入球不能な状態(入球が規制された状態)とされる。そして、第2始動用入球口22aは、予め定めた開放条件が成立すると、開閉羽根22bが閉状態から開状態に作動することにより、1回又は複数回だけ予め定めた開放時間の間、開放される。第2始動用入球口22aが開放されている状態において第2始動入賞装置22は、入球可能な状態(入球が許容された状態)とされる。
また、図2に示すように、第2始動入賞装置22の下方には、大入賞口ソレノイドSOL1(図4に示す)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉24を備えた大入賞口装置23(入賞手段)が配設されている。大入賞口装置23の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW3が設けられている。そして、大当り遊技又は小当り遊技が生起されると、大入賞口扉24の開動作によって大入賞口装置23が開放されて遊技球が入球可能となるため、遊技者は、多数の賞球が獲得できるチャンスを得ることができる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、各始動入賞装置21,22へ遊技球が入賞した場合、その入賞した遊技球の個数を記憶し、始動保留球の記憶数(保留記憶数)として機内部(主制御基板30のRAM30c)で記憶されるようになっている。図柄変動ゲームが行われている場合に累積された保留記憶数は、保留中(図柄変動ゲーム待機中)の図柄変動ゲームの回数を示している。保留記憶数は、各始動入賞装置21,22に遊技球が入賞することで1加算され、図柄変動ゲームの開始により1減算されるようになっている。したがって、図柄変動ゲーム中に各始動入賞装置21,22へ遊技球が入賞すると、保留記憶数は更に加算され、所定の上限数(本実施形態では4個)まで累積されるようになっている。そして、図2に示すように、遊技盤13の右下部(特図表示器H1の右側)には、保留記憶数に基づく保留中の図柄変動ゲームの回数を遊技者に報知するための保留記憶数表示部Lが配設されている。
保留記憶数表示部Lは、保留ランプL1、保留ランプL2、保留ランプL3及び保留ランプL4からなる複数(本実施形態では4個)のLEDからなる発光手段によって構成されている。前記各保留ランプL1〜L4の点灯個数により、保留中の図柄変動ゲームの回数を遊技者に報知している。例えば、保留ランプL1のみが点灯している場合には1回の図柄変動ゲームが保留中であることを示し、保留ランプL1〜L4の全てが点灯している場合には4回の図柄変動ゲームが保留中であることを示している。
そして、図柄変動ゲームの終了時に、大当り遊技や小当り遊技が開始されることがないとともに保留記憶数が存在しない(0(零)である)場合、図柄変動ゲームが行われていない状態(変動停止中)となる。すなわち、図柄変動ゲームが途切れている次回の図柄変動ゲームの開始を待機する待機状態となる。待機状態は、一旦生起させると該待機状態中に図柄変動ゲームの始動条件が成立することを終了条件として該終了条件が成立するまで継続される。
また、センター役物20の左方には、作動ゲート25が配設されている。作動ゲート25の奥方には、入賞(通過)した遊技球を検知するゲートセンサSW4(図4に示す)が設けられている。作動ゲート25は、遊技球の入賞検知(通過検知)を契機に、普図ゲームの始動条件を付与し得る。普図ゲームは、開閉羽根22bを開状態とするか否かの抽選結果を導出するために行われる演出である。この普図当り遊技が付与されると、開閉羽根22bの開放によって第2始動入賞装置22に遊技球を入賞させやすくなり、遊技者は、図柄変動ゲームの始動条件を容易に獲得できるチャンスを得ることができる。
また、図2に示すように、普通図柄表示器H10の下部には、普通図柄保留記憶数表示部Mが配設されている。普通図柄保留記憶数表示部Mは、作動ゲート25を遊技球が通過し、始動保留球となって機内部(RAM30c)で記憶された始動保留球の記憶数を表示する表示部であり、普通図柄保留記憶数表示部Mの表示内容によって保留されている普図ゲームの回数が報知される。
普図ゲームの保留記憶数は、作動ゲート25を遊技球が通過すると1加算(+1)され、普図ゲームが開始されることにより1減算(−1)される。そして、普図ゲーム中に作動ゲート25を遊技球が通過すると普図ゲームの保留記憶数は更に加算(+1)されて所定の上限数(本実施形態では4)まで累積される。普通図柄保留記憶数表示部Mは、保留ランプM1、保留ランプM2、保留ランプM3及び保留ランプM4からなる複数(本実施形態では4個)のLEDからなる発光手段によって構成されている。前記各保留ランプM1〜M4の点灯個数により、保留中の普図ゲームの回数を遊技者に報知している。例えば、保留ランプM1のみが点灯している場合には1回の普図ゲームが保留中であることを示し、保留ランプM1〜M4の全てが点灯している場合には4回の普図ゲームが保留中であることを示している。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、確率変動(以下、「確変」と示す)機能を備えている。確変機能は、大当り遊技終了後に大当り抽選の抽選確率状態(当選確率状態)が低確率抽選状態(通常状態)から高確率抽選状態に変動する確変状態を付与する機能である。確変状態は、次回の大当りが生起される迄の間、付与される。確変状態が付与されると、大当りの抽選確率状態が高確率抽選状態に変動して大当りが生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。
本実施形態では、大当り遊技終了後に確変状態を付与する大当りが確変大当りとなり、大当り遊技終了後に確変状態が付与されない(非確変状態が付与される)大当りが非確変大当りとなる。本実施形態のパチンコ遊技機10では、100種類の特別図柄の大当り図柄のうち、63種類の特別図柄が確変大当りとなる特別図柄(特定図柄)に設定されているとともに、37種類の特別図柄が非確変大当りとなる特別図柄(非特定図柄)に設定されている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、変動時間短縮(以下、「変短」と示す)機能を備えている。変短機能は、普通図柄変動ゲームの変動時間が短縮されるとともに、作動ゲート25の通過に基づく普図ゲームの抽選確率状態(当りの当選確率)が低確率抽選状態から高確率抽選状態に変動する変短状態(変短状態)を特典として付与する機能である。また、変短状態が付与されている場合と変短状態が付与されていない場合とで第2始動入賞装置22の開閉羽根22bは、普図ゲームにおいて当選した際、異なる動作パターンで開閉動作するようになっている。すなわち、変短状態が付与されていない時に普図ゲームに当選する場合には、開閉羽根22bが第1回数(例えば1回)分開放し、開放してから第1開放時間(例えば、300ms)経過するまで開放状態を維持するようになっている。一方、変短状態が付与されている時に普図ゲームに当選する場合には、開閉羽根22bが開放する回数が増加(例えば、3回)して第1回数よりも多い第2回数となり、1回の開放において開放してから第1開放時間よりも長い第2開放時間(例えば、1400ms)が経過するまで開放状態を維持するようになっている。すなわち、開閉羽根22bは、変短状態が付与されている場合、変短状態が付与されていない状態に比較して、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。変短状態中は、開閉羽根22bが遊技者にとって有利に動作し、単位時間当りの第2始動入賞装置22への遊技球の入球率が向上するので、変短状態は入球率向上状態となる。そして、変短状態は、予め定めた回数の図柄変動ゲームが行われる迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される迄の間、付与される。すなわち、変短状態は、予め定めた回数に相当する図柄変動ゲームの終了時迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される図柄変動ゲームの終了時迄の間、付与される。なお、変短状態が付与される前記回数は、大当りに当選した時の遊技状態に応じて変化する。
本実施形態では、大当り遊技の終了後における開閉羽根22bの単位時間あたりの開放時間を増加させる変短状態が、開放時間増加状態となる。一方、大当り遊技の終了後における開閉羽根22bの単位時間あたりの開放時間を増加させない非変短状態が、開放時間非増加状態となる。
以下、本実施形態のパチンコ遊技機10に規定する大当り遊技及び小当り遊技について、図3をもとに詳しく説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、大当り抽選に当選した場合、4種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技の種類が決定され、その決定された大当り遊技が付与されるようになっている。そして、4種類の大当り遊技のうち、何れの大当り遊技を付与するかは、大当り抽選に当選した際に決定する特別図柄(大当り図柄)の種類に応じて決定されるようになっている。本実施形態では、大当り図柄として100種類の特別図柄が用意されており、この100種類の特別図柄の大当り図柄は、図3に示すように、図柄A、図柄B、図柄C、及び図柄Dの4種類に分類されている。また、図3に示す図柄Eには、小当りに対応する6種類の特別図柄(はずれ図柄)が振分けられている。
そして、図柄Aには30種類の大当り図柄が、図柄Bには5種類の大当り図柄が、図柄Cには28種類の大当り図柄が、図柄Dには37種類の大当り図柄がそれぞれ属している。このように特別図柄を振分けた場合、図柄Aに基づく大当り遊技は大当り全体の30%(100分の30)となり、図柄Bに基づく大当り遊技は大当り全体の5%(100分の5)となり、図柄Cに基づく大当り遊技は大当り全体の28%(100分の28)となり、図柄Dに基づく大当り遊技は大当り全体の37%(100分の37)となる。
図柄Aに基づく大当り遊技は、規定ラウンド数を「15回」とし、1回のラウンド遊技中に大入賞口装置23を「1回」開放させることにより、大当り遊技中に大入賞口装置23を「15回(15ラウンド×1回)」開放させる大当り遊技となっている。以下、図柄Aに基づく大当り遊技を「15R確変大当り遊技」と示す。そして、15R確変大当り遊技は、オープニング演出時間として「6000(ms)」が、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25000(ms)」が、エンディング演出時間として「15100(ms)」が設定されている。また、15R確変大当り遊技における1回のラウンド遊技の入球上限個数は「9球」に設定されている。そして、15R確変大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、確変状態(リミットなし(次回大当りまで))と、その確変状態の終了時まで変短状態が付与されるようになっている。なお、図3では、確変状態の終了時まで変短状態を付与する場合を「リミットなし」と表記している。
図柄Bに基づく大当り遊技は、規定ラウンド数を「15回」とし、1回のラウンド遊技中に大入賞口装置23を「1回」開放させることにより、大当り遊技中に大入賞口装置23を「15回(15ラウンド×1回)」開放させる大当り遊技となっている。以下、図柄Bに基づく大当り遊技を「15R特別確変大当り遊技」と示す。そして、15R特別確変大当り遊技は、オープニング演出時間として「6000(ms)」が、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25000(ms)」が、エンディング演出時間として「15100(ms)」が設定されている。また、15R特別確変大当り遊技における1回のラウンド遊技の入球上限個数は「9球」に設定されている。そして、15R特別確変大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、確変状態(リミットなし(次回大当りまで))と、変短状態(100回)が付与されるようになっている。
図柄Dに基づく大当り遊技は、規定ラウンド数を「15回」とし、1回のラウンド遊技中に大入賞口装置23を「1回」開放させることにより、大当り遊技中に大入賞口装置23を「15回(15ラウンド×1回)」開放させる大当り遊技となっている。以下、図柄Dに基づく大当り遊技を「15R非確変大当り遊技」と示す。そして、15R非確変大当り遊技は、オープニング演出時間として「6000(ms)」が、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25000(ms)」が、エンディング演出時間として「15100(ms)」が設定されている。また、15R非確変大当り遊技における1回のラウンド遊技の入球上限個数は「9球」に設定されている。そして、15R非確変大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、非確変状態(通常状態)と、変短状態(100回)が付与されるようになっている。以下の説明では、「15R確変大当り遊技」と「15R特別確変大当り遊技」と「15R非確変大当り遊技」をまとめて、「15R系大当り遊技」と示す場合もある。
本実施形態では、図柄A,B,Dに基づく大当り遊技の終了後において、確変大当りであるか否かにかかわらず変短状態が少なくとも100回の図柄変動ゲームの間、付与されるようになっている。また、図柄B,Dに基づく大当り遊技の終了後においては、変短状態(100回)が付与されるようになっており、入球率向上状態中は勿論のこと、入球率向上状態の終了後であっても確変状態であるか否かを遊技者に認識し難くし得る構成とされている。
また、図柄Cに基づく大当り遊技は、規定ラウンド数を「2回」とし、1回のラウンド遊技中に大入賞口装置23を「1回」開放させることにより、大当り遊技中に大入賞口を「2回(2ラウンド×1回)」開放させる大当り遊技となっている。以下、図柄Cに基づく大当り遊技を「2R確変大当り遊技」と示す。そして、2R確変大当り遊技は、オープニング演出時間として「4(ms)」が、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間として「320(ms)」が、エンディング演出時間として「4298(ms)」が設定されている。また、2R確変大当り遊技における1回のラウンド遊技の入球上限個数は「9球」に設定されている。また、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間である「320(ms)」は最大時間となる。
そして、2R確変大当り遊技の終了後には、大当り抽選の当選時における遊技状態に応じて、確変状態(リミットなし(次回大当りまで))と、その確変状態の終了時まで変短状態が付与される場合と、確変状態(リミットなし(次回大当りまで))のみが付与される場合とがある。
図柄Eに基づく小当り遊技は、規定ラウンド数を「1回」とし、1回のラウンド遊技中に大入賞口装置23を「2回」開放させることにより、小当り遊技中に大入賞口を「2回(1ラウンド×2回)」開放させるようになっている。そして、小当り遊技は、オープニング演出時間として「4(ms)」が、1回のラウンド遊技中における大入賞口装置23の開放1回目と開放2回目の開放時間としてそれぞれ「320(ms)」が、エンディング演出時間として「4298(ms)」が設定されている。また、小当り遊技における1回のラウンド遊技の入球上限個数は「9球」に設定されている。
また、小当り遊技では、当該小当り遊技の終了後における遊技状態を、小当り抽選の当選時における遊技状態で継続させるようになっている。すなわち、小当り遊技では、小当り抽選の当選時の遊技状態が確変状態であれば小当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に継続させるとともに、小当り抽選の当選時の遊技状態が変短状態であれば小当り遊技終了後の遊技状態を変短状態に継続させる。また、小当り遊技では、小当り抽選の当選時の遊技状態が非確変状態であれば小当り遊技終了後の遊技状態を非確変状態に継続させるとともに、小当り抽選の当選時の遊技状態が非変短状態であれば小当り遊技終了後の遊技状態を非変短状態に継続させる。
本実施形態では、2R確変大当り遊技を付与する図柄変動ゲームの変動停止から2R確変大当り遊技を経て次の図柄変動ゲームが開始する迄の時間と、小当り遊技を付与する図柄変動ゲームの変動停止から小当り遊技を経て次の図柄変動ゲームが開始する迄の時間が、同一時間に設定されている。そして、2R確変大当り遊技、及び小当り遊技は、同一の開閉動作態様で大入賞口装置23を開放させて行われる。したがって、本実施形態において、2R確変大当り遊技、及び小当り遊技は、大入賞口装置23の開閉動作態様や時間からその差異を遊技者が判別不能となっている。すなわち、遊技者は、2R確変大当り遊技、及び小当り遊技の何れが付与されたのかを大入賞口装置23の開閉動作や時間からは判別し得ない。
また、本実施形態において、2R確変大当り遊技と15R系大当り遊技は、大当り遊技を構成するラウンド遊技の上限回数(15回と2回)が異なるとともに1回のラウンド遊技時間の長短により、1回の大当り遊技で遊技者が獲得し得る賞球獲得数に差が生じ得る。具体的に言えば、本実施形態において15R系大当り遊技は、2R確変大当り遊技よりも多量の賞球を獲得可能な大当り遊技とされている。
なお、賞球とは、大入賞口装置23への1球の入球に対して遊技者に賞として付与される遊技球である。そして、前述した15R系大当り遊技との比較において賞球の獲得数が少量とは、大当り遊技の終了までに得られる総賞球獲得数を比較した場合の少量である。パチンコ遊技機10では、大入賞口装置23への1球の入球に対して、例えば「14球」の遊技球を賞球として払出すような設定がなされており、1回のラウンド遊技における入球上限個数を「9球」に設定し、「9球」の遊技球が大入賞口へ入球したならば遊技者には「126球」の遊技球が賞球として払出されていることになる。
なお、図3の「当選時の状態」欄に示す「低確+変短なし」、「低確+変短あり」、「高確+変短なし」、「高確+変短あり」の4つの状態は、それぞれ次のような状態を示す。「低確+変短なし」は、非確変状態で、かつ非変短状態を示している。「低確+変短あり」は、非確変状態で、かつ変短状態を示し、本実施形態のパチンコ遊技機10において「低確+変短あり」の状態は、当選時の状態にかかわらず15R非確変大当り遊技に当選することによって作り出される。「高確+変短なし」は、確変状態で、かつ非変短状態を示し、本実施形態のパチンコ遊技機10において「高確+変短なし」の状態は、「低確+変短なし」の状態で2R確変大当り遊技に当選することによって作り出される。また、「高確+変短あり」は、確変状態で、かつ変短状態を示し、本実施形態のパチンコ遊技機10において「高確+変短あり」の状態は、15R確変大当り遊技又は15R特別確変大当り遊技に当選することによって作り出される。また、本実施形態のパチンコ遊技機10において「高確+変短あり」の状態は、「低確+変短あり」の状態、「高確+変短あり」、又は「高確+変短なし」の状態で2R確変大当り遊技に当選することによっても作り出される。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、1回の図柄変動ゲームにおいて、少なくとも図柄の変動開始から図柄の変動停止までを1回の変動サイクルとして演出を実行し、複数回の変動サイクルを連続して実行することで前記演出が複数回、連続して実行される連続予告演出(擬似連続予告演出(擬似連))を実行可能に構成されている。なお、本実施形態では、1回の変動サイクルにおいて図柄の変動開始から図柄の変動停止までを1回実行する場合と、2回(少なくとも1回)実行する場合とがある。また、擬似連は、可変表示器H2と特図表示器H1で行われる1回の図柄変動ゲームにおいて、可変表示器H2のみで演出として表現される。1回の図柄変動ゲームは、図柄(特別図柄と飾り図柄)の変動開始によって開始し、図柄の変動が停止した後に図柄が確定停止表示されることによって終了する。この1回の図柄変動ゲームは、1球の始動保留球に対応して実行されるものである。すなわち、擬似連を伴う1回の図柄変動ゲームは、内部制御において1回の図柄変動ゲームを、恰も複数回の図柄変動ゲームが連続して行われているかのように擬似的に演出表現してなされるものである。そして、本実施形態の擬似連を伴う1回の図柄変動ゲームは、当該ゲームを構成する演出を伴って実行される変動サイクルの実行回数によって大当り表示結果(大当り図柄)が表示されるか否かの可能性が変化するように構成されている。すなわち、本実施形態のパチンコ遊技機10は、大当り抽選に当選した場合には大当り抽選に当選していない場合に比して変動サイクルの実行回数が多い擬似連を伴って図柄変動ゲームが行われ易くなっている。
次に、パチンコ遊技機10の制御構成について図4に基づき説明する。
パチンコ遊技機10の機裏側には、パチンコ遊技機10全体を制御する主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ遊技機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、統括制御基板31と、表示制御基板32と、ランプ制御基板33と、音声制御基板34とが装着されている。統括制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、表示制御基板32、ランプ制御基板33及び音声制御基板34を統括的に制御する。表示制御基板32は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、可変表示器H2の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)を制御する。また、ランプ制御基板33は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、装飾ランプ16の発光態様(点灯(点滅)/消灯のタイミングなど)を制御する。また、音声制御基板34は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、スピーカ17の音声出力態様(音声出力のタイミングなど)を制御する。
以下、主制御基板30、統括制御基板31及び表示制御基板32について、その具体的な構成を説明する。
前記主制御基板30には、メインCPU30aが備えられている。該メインCPU30aには、ROM30b及びRAM30cが接続されている。メインCPU30aには、第1始動口センサSW1と、第2始動口センサSW2と、カウントスイッチSW3等が接続されている。また、メインCPU30aには、特図表示器H1と、保留記憶数表示部L、普通図柄保留記憶数表示部Mが接続されている。また、メインCPU30aには、大入賞口ソレノイドSOL1と、普通電動役物ソレノイドSOL2が接続されている。また、メインCPU30aは、普通図柄表示器H10と、ゲートセンサSW4が接続されている。また、メインCPU30aは、当り判定用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値をRAM30cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。また、メインCPU30aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。また、メインCPU30aには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
ROM30bには、パチンコ遊技機10全体を制御するためのメイン制御プログラムが記憶されている。また、ROM30bには、メイン制御プログラムに加え、複数種類の変動パターン(演出パターン)が記憶されている。変動パターンは、可変表示器H2及び特図表示器H1において図柄の変動開始による図柄変動ゲームが開始してから、可変表示器H2及び特図表示器H1において図柄が確定停止表示されて図柄変動ゲームが終了するまでの間の遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンを示すものである。すなわち、変動パターンは、特図が変動開始してから特図が確定停止表示されるまでの間の図柄変動ゲームの演出内容及び演出時間(変動時間)を特定することができる。そして、変動パターンは、当り演出用(大当り演出用(大当り変動用)又は小当り演出用(小当り変動用))、はずれリーチ演出用(はずれリーチ変動用)及びはずれ演出用(通常変動用、短縮変動用又は超短縮変動用)からなる変動内容毎に分類されている。
変動パターンは、図5に示すように、大当り抽選に当選し、15R系大当り遊技の付与が決定される際に選択される変動パターンP1〜P10がある。また、変動パターンは、大当り抽選、及び小当り抽選に当選しなかったはずれの場合に選択される変動パターンP11〜P21がある。また、変動パターンは、大当り抽選、又は小当り抽選に当選し、2R確変大当り遊技、又は小当り遊技の付与が決定される際に選択される変動パターンP22〜P24がある。なお、図5は、本実施形態のパチンコ機10において、ROM30bに記憶されている変動パターンの一部を示している。
以下、各変動パターンP1〜P24について説明する。
当り演出用の変動パターンP1〜P10に基づき図柄変動ゲームが行われた場合、可変表示器H2において図柄変動ゲームがリーチ演出を経て最終的に大当りの図柄組み合わせ(飾り図柄)を確定停止表示させるように展開されるとともに、特図表示器H1において図柄変動ゲームが大当り図柄(特別図柄)を確定停止表示させるように展開される。
また、はずれリーチ演出用の変動パターンP12〜P21に基づき図柄変動ゲームが行われると、可変表示器H2において図柄変動ゲームがリーチ演出を経て最終的にはずれ(はずれリーチ)の図柄組み合わせ(飾り図柄)を確定停止表示させるように展開されるとともに、特図表示器H1において図柄変動ゲームがはずれ図柄(特別図柄)を確定停止表示させるように展開される。
また、はずれ演出用の変動パターンP11に基づき図柄変動ゲームが行われた場合、可変表示器H2において図柄変動ゲームがリーチ演出を経ないで最終的にはずれの図柄組み合わせ(飾り図柄)を確定停止表示させるように展開されるとともに、特図表示器H1において図柄変動ゲームがはずれ図柄(特別図柄)を確定停止表示させるように展開される。
また、当り演出用の変動パターンP22〜P24に基づき図柄変動ゲームが行われた場合、可変表示器H2において図柄変動ゲームがリーチ演出を経ないで最終的に確変示唆の図柄組み合わせ(飾り図柄)を確定停止表示させるように展開されるとともに、特図表示器H1において図柄変動ゲームが大当り図柄(特別図柄)又は小当り図柄を確定停止表示させるように展開される。
また、本実施形態において、変動パターンP1〜P3,P11〜P14は、変動内容として擬似連を伴わない図柄変動ゲームを行うパターンとされている。そして、変動パターンP1,P12には、第1種リーチ演出を実行するパターンが対応付けされ、変動パターンP2,P13には、第2種リーチ演出を実行するパターンが対応付けされ、変動パターンP3,P14には、第3種リーチ演出を実行するパターンが対応付けされている。また、変動パターンP11に基づく「通常変動」は、図柄変動ゲームの開始後、各列の図柄を予め定めた変動停止順序(例えば、左列→右列→中列)にしたがって変動を停止させて各列に図柄を導出させるはずれ演出である。なお、変動パターンP11では、擬似連を伴わないものの、擬似連が実行されているかもしれないことを遊技者に示唆するガセ連続予告演出(ガセ擬似連)として、連続予告演出を構成する演出(変動サイクル)を「1回」とする演出が実行可能になっている。すなわち、本実施形態において、擬似連を実行するとは、複数回(2回〜4回)の変動サイクルを実行することであって、擬似連を実行しないとは、1回の変動サイクルのみを実行することとなる。
また、本実施形態において、変動パターンP4〜P10,P15〜P24は、変動内容として擬似連を伴う図柄変動ゲームを行うパターンとされており、擬似連を構成する変動サイクルの実行回数(擬似連回数)と変動時間が相違している。
変動パターンP4〜P6,P15〜P17,P22は、擬似連を構成する擬似連回数を「2回」に定めたパターンとなっている。これら擬似連回数を「2回」とする変動パターンP4〜P6,P15〜P17,P22では、1回の変動サイクルを実行した後、2回目(最終回)の変動サイクルでそれぞれに定めた演出内容の演出を実行可能になっている。そして、変動パターンP4,P15には、最終回の変動サイクルで第1種リーチ演出を実行するパターンが対応付けされている。また、変動パターンP5,P16には、最終回の変動サイクルで第2種リーチ演出を実行するパターンが対応付けされている。また、変動パターンP6,P17には、最終回の変動サイクルで第3種リーチ演出を実行するパターンが対応付けされている。また、変動パターンP22には、最終回の変動サイクルで2R確変大当り遊技、又は小当り遊技に当選したことを示唆する演出(確変示唆の図柄組み合わせを導出する)を実行するパターンが対応付けされている。
また、変動パターンP4〜P6,P15〜P17の変動時間は、変動パターンP11に基づく変動時間(12500ms)と、保留記憶数が存在する場合に連続して図柄変動ゲームの実行を指示するまでのゲームインターバル時間(800ms)と、擬似連を伴わないとされる変動パターンのうち同一演出内容を特定可能な変動パターンに定める変動時間から構成されている。例えば、変動パターンP4の変動時間「44466(ms)」は、変動パターンP11に基づく変動時間「12500(ms)」と、ゲームインターバル時間「800(ms)」と、第1種リーチ演出を特定する変動パターンP1の変動時間「31166(ms)」を加えた変動時間となっている。また、変動パターンP22の変動時間「25800(ms)」は、「12500(ms)」の2回分と、ゲームインターバル時間「800(ms)」を加えた変動時間となっている。
また、変動パターンP7,P8,P18,P19,P23は、擬似連を構成する擬似連回数を「3回」に定めたパターンとなっている。これら擬似連回数を「3回」とする変動パターンP7,P8,P18,P19,P23では、2回の変動サイクルを実行した後、3回目(最終回)の変動サイクルでそれぞれに定めた演出内容の演出を実行可能になっている。そして、変動パターンP7,P18には、最終回の変動サイクルで第2種リーチ演出を実行するパターンが対応付けされている。また、変動パターンP8,P19には、最終回の変動サイクルで第3種リーチ演出を実行するパターンが対応付けされている。また、変動パターンP23には、最終回の変動サイクルで2R確変大当り遊技、又は小当り遊技に当選したことを示唆する演出(確変示唆の図柄組み合わせを導出する)を実行するパターンが対応付けされている。
また、変動パターンP7,P8,P18,P19,P23の変動時間は、変動パターンP11に基づく変動時間(12500ms)と、保留記憶数が存在する場合に連続して図柄変動ゲームの実行を指示するまでのゲームインターバル時間(800ms)の2セット分と、擬似連を伴わないとされる変動パターンのうち同一演出内容を特定可能な変動パターンに定める変動時間から構成されている。例えば、変動パターンP7の変動時間「75166(ms)」は、変動パターンP11に基づく変動時間「12500(ms)」と、ゲームインターバル時間「800(ms)」の2セット分と、第2種リーチ演出を特定する変動パターンP2の変動時間「48566(ms)」を加えた変動時間となっている。また、変動パターンP23の変動時間「39100(ms)」は、「12500(ms)」の3回分と、ゲームインターバル時間「800(ms)」の2回分の変動時間となっている。
また、変動パターンP9,P10,P20,P21,P24は、擬似連を構成する擬似連回数を「4回」に定めたパターンとなっている。これら擬似連回数を「4回」とする変動パターンP9,P10,P20,P21,P24では、3回の変動サイクルを実行した後、4回目(最終回)の変動サイクルでそれぞれに定めた演出内容の演出を実行可能になっている。そして、変動パターンP9,P20には、最終回の変動サイクルで第2種リーチ演出を実行するパターンが対応付けされている。また、変動パターンP10,P21には、最終回の変動サイクルで第3種リーチ演出を実行するパターンが対応付けされている。また、変動パターンP24には、最終回の変動サイクルで2R確変大当り遊技、又は小当り遊技に当選したことを示唆する演出(確変示唆の図柄組み合わせを導出する)を実行するパターンが対応付けされている。
また、変動パターンP9,P10,P20,P21,P24の変動時間は、変動パターンP11に基づく変動時間(12500ms)と、保留記憶数が存在する場合に連続して図柄変動ゲームの実行を指示するまでのゲームインターバル時間(800ms)の3セット分と、擬似連を伴わないとされる変動パターンのうち同一演出内容を特定可能な変動パターンに定める変動時間から構成されている。例えば、変動パターンP9の変動時間「88466(ms)」は、変動パターンP11に基づく変動時間「12500(ms)」と、ゲームインターバル時間「800(ms)」の3セット分と、第2種リーチ演出を特定する変動パターンP2の変動時間「48566(ms)」を加えた変動時間となっている。また、変動パターンP24の変動時間「52400(ms)」は、「12500(ms)」の4回分と、ゲームインターバル時間「800(ms)」の3回分の変動時間となっている。
また、本実施形態では、図柄変動ゲームにて、リーチ演出が行われる場合、変動パターンにより特定される演出時間が長いほど大当り期待度(大当り信頼度)が高くなるように設定されている。すなわち、メインCPU30aは、大当り遊技の中でも15R系大当り遊技の付与を決定している場合、演出時間が短い変動パターンよりも長い変動パターンを決定し易くなっている。一方、メインCPU30aは、大当り判定の判定結果が否定であって、リーチ判定の判定結果が肯定の場合、演出時間が長い変動パターンよりも短い変動パターンを決定し易くなっている。したがって、メインCPU30aは、大当り遊技の中でも15R系大当り遊技の付与を決定する場合において、特定する演出内容(リーチ演出の種類など)を同じに設定している条件下で、擬似連回数を多く設定することで変動時間が長く設定されている擬似連回数の多い変動パターンをはずれリーチ演出を決定する場合よりも決定し易くなっている。また、メインCPU30aは、大当り遊技の中でも15R系大当り遊技の付与を決定する場合において、擬似連回数を同じに設定している条件下で、第3種リーチ演出の演出内容を特定する変動パターンをはずれリーチ演出を決定する場合よりも決定し易くなっている。
したがって、本実施形態では、擬似連回数が多くなるほど、すなわち、演出内容を同じに設定している条件下で、擬似連なし(1回)<擬似連回数2回<3回<4回の順に大当り期待度が高まる。また、本実施形態では、演出時間が長くなるリーチ演出ほど、すなわち、擬似連回数を同じに設定している条件下で、第1種リーチ演出<第2種リーチ演出<第3種リーチ演出の順に大当り期待度が高まるようになっている。このため、遊技者は、図柄変動ゲームにおいて擬似連回数によって大当りに対する期待感を変化し得る。また、遊技者は、図柄変動ゲームにおいてリーチ演出の種類によって大当りに対する期待感を変化し得る。なお、擬似連回数と演出内容が異なる条件下における比較では、擬似連回数の少ない場合に大当り期待度が高くなるときや、演出時間が短い場合に大当り期待度が高くなっている場合もある。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、変動パターンP22〜P24の演出内容から、2R確変大当り遊技、又は小当り遊技のいずれが付与されるかを判別することができないとともに、変短状態の付与態様によっては確変状態が付与されたか否かも認識できないようになっている。
また、ROM30bには、大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、大当りか否かの内部抽選で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る数値(0〜952までの全953通りの整数)の中から定められている。なお、大当り判定値は、確変状態が付与されているか否かでその数が異なっており、確変状態時の大当り判定値の数(本実施形態では29個)は、通常状態時の大当り判定値の数(本実施形態では3個)よりも多く設定されている。また、RAM30cには、大当り判定時に使用する当り判定用乱数が記憶されている。
また、ROM30bには、小当り判定値が記憶されている。小当り判定値は、小当りか否かの内部抽選で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る数値(0〜952までの全953通りの整数)の中から定められている。なお、図柄変動ゲームが行われるときの小当り判定値の数は、本実施形態では6個に設定されている。また、当り判定用乱数は、大当り判定において使用した乱数をそのまま使用するようになっている。また、小当り判定値は、確変状態が付与されているか否か、及び入球率向上状態が付与されているか否かによってその値が異なることはない(同じ値が定められている)。
また、RAM30cには、大当り決定時に大当り図柄となる特図の種類を決定する際に用いる特図振分用乱数が記憶されている。各特図には、この特図振分用乱数が所定個数(本実施形態では1個)ずつ振り分けられており、メインCPU30aは、大当りの決定時(大当り判定が肯定となった場合)、取得した特図振分用乱数に基づき大当り図柄を決定する。この特図振分用乱数は、予め定められた数値範囲内(本実施形態では、「0」〜「99」の全100通りの整数)の数値を取り得るように、メインCPU30aが所定の周期毎(2ms毎)に数値を1加算して更新するようになっている。そして、メインCPU30aは、更新後の値を特図振分用乱数の値としてRAM30cに記憶し、既に記憶されている特図振分用乱数の値を書き換えることで特図振分用乱数の値を順次更新するようになっている。本実施形態において、特図振分用乱数は、各始動入賞装置21,22へ遊技球が入賞したことを契機に取得されるようになっている。
また、RAM30cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(各種乱数の値など)が記憶されるようになっている。例えば、RAM30cには、小当り決定時に小当り図柄となる特図の種類を決定する際に用いる小当り図柄振分乱数が記憶されている。また、RAM30cには、普図ゲームが当りとなる時に当り図柄となる普図の種類を決定する際に用いる普図振分乱数が記憶されている。
また、ROM30bには、普通当り判定値が記憶されている。普通当り判定値は、普通当りか否かの内部抽選(普通当り抽選)で用いる判定値であり、普通当り判定用乱数の取り得る数値(0〜250までの全251通りの整数)の中から定められている。なお、普通当り判定値は、入球率向上状態が付与されているか否かでその数が異なっており、入球率向上状態が付与されている時の普通当り判定値の数(本実施形態では250個)は、入球率向上状態が付与されていない(通常状態)時の普通当り判定値の数(本実施形態では15個)よりも多く設定されている。また、RAM30cには、普通当り判定時に使用する普通当り判定用乱数が記憶されている。本実施形態において、普通当り判定用乱数は、作動ゲート25を遊技球が通過したことを契機に取得されるようになっている。
次に、図4に基づき統括制御基板31について説明する。
統括制御基板31には、統括CPU31aが備えられている。該統括CPU31aには、ROM31b及びRAM31cが接続されている。また、統括CPU31aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値をRAM31cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。また、ROM31bには、表示制御基板32、ランプ制御基板33及び音声制御基板34を統括的に制御するための統括制御プログラムが記憶されている。
また、ROM31bには、統括制御プログラムに加え、各種演出を決定する際に参照する各種テーブルが記憶されている。なお、各種テーブルについての詳細は、後述する。
また、統括CPU31aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。また、統括CPU31aには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
次に、図4に基づき表示制御基板32について説明する。
表示制御基板32には、サブCPU32aが備えられている。該サブCPU32aには、ROM32b及びRAM32cが接続されている。また、表示制御基板32(サブCPU32a)には、可変表示器H2が接続されている。ROM32bには、可変表示器H2の表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。また、ROM32bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。また、サブCPU32aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。また、RAM32cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
次に、メインCPU30aが、メイン制御プログラムに基づき実行する入賞処理や変動パターン決定処理などの各種処理について説明する。本実施形態では、メイン制御プログラムに基づき以下の各種処理を実行する主制御基板30のメインCPU30aが、大当り判定手段、演出内容決定手段、計数手段及び状態移行制御手段として機能する。
まず、入賞処理について図6に基づき説明する。
メインCPU30aは、所定時間間隔で各始動入賞装置21,22に遊技球が入球したか否かを判定する(ステップS11)。すなわち、ステップS11においてメインCPU30aは、各始動口センサSW1,SW2が遊技球を検知した時に出力する検知信号を入力したか否かを判定する。この判定結果が否定の場合(入賞検知なしの場合)、メインCPU30aは、入賞処理を終了する。一方、判定結果が肯定の場合(入賞検知ありの場合)、メインCPU30aは、RAM30cに記憶されている保留記憶数が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する(ステップS12)。この判定結果が否定の場合(保留記憶数=4の場合)、メインCPU30aは、入賞処理を終了する。
一方、この判定結果が肯定の場合(保留記憶数<4の場合)、メインCPU30aは、RAM30cに記憶されている保留記憶数に「1」加算(+1)し、保留記憶数を書き換える(ステップS13)。続いて、メインCPU30aは、当り判定用乱数及び特図振分用乱数の値をRAM30cから読み出して取得し、当該読み出した当り判定用乱数及び特図振分用乱数の値を保留記憶数に対応付けられたRAM30cの所定の記憶領域に設定する(ステップS14)。なお、当り判定用乱数及び特図振分用乱数は、メインCPU30aによって所定の周期毎に順次更新される乱数であり、メインCPU30aは、更新後の値をRAM30cの設定領域に設定して更新前の値を書き換えている。そして、メインCPU30aは、入賞処理を終了する。
次に、変動パターン決定処理について図7に基づき説明する。
メインCPU30aは、図柄(特図及び飾図)が変動表示中であるか否か、小当り遊技中であるか否か、及び大当り遊技(特別遊技)中であるか否か判定する(ステップS21)。ステップS21の判定結果が肯定の場合(図柄変動ゲーム中、小当り遊技中又は大当り遊技中である場合)、メインCPU30aは、変動パターン決定処理を終了する。一方、ステップS21の判定結果が否定の場合(図柄変動ゲーム中でなく、小当り遊技中でなく、大当り遊技中でない場合)、メインCPU30aは、所定時間間隔で保留記憶数が「0」よりも大きいか否か判定する(ステップS22)。ステップS22の判定結果が否定の場合(保留記憶数=0の場合)、保留中の図柄変動ゲームが存在しないので、メインCPU30aは、変動パターン決定処理を終了する。
一方、ステップS22の判定結果が肯定の場合(保留記憶数>0の場合)、メインCPU30aは、保留記憶数に対応付けられてRAM30cに記憶されている当り判定用乱数の値及び特図振分用乱数の値を読み出す。そして、メインCPU30aは、読み出した当り判定用乱数の値がROM30bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り判定(大当り抽選)を行う(ステップS23)。なお、本実施形態において、大当り判定値は、確変状態が付与されているか否かで変更されるようになっている。そして、通常状態の時(低確率の時)、大当り判定の判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、3/953としており、確変状態の時(高確率の時)、大当り判定の判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、29/953としている。また、メインCPU30aは、保留記憶数を「1」減算(−1)した後に、当該保留記憶数に対応付けて記憶されている当り判定用乱数及び特図振分用乱数の値を取得するようになっている。
大当り判定の判定結果が肯定の場合(大当りの場合)、メインCPU30aは、RAM30cから読み出した特図振分用乱数の値に基づき、特図による大当り図柄の中から特図表示器H1にて確定停止表示される最終停止図柄を決定する(ステップS24)。
その後、メインCPU30aは、決定した大当り図柄の種類に応じて当り演出用の変動パターン振り分けテーブルを選択する(ステップS25)。ステップS25において、メインCPU30aは、大当り図柄が図柄A,B,Dに分類される場合に変動パターンP1〜P10を含む変動パターン振分けテーブルを選択する一方で、大当り図柄が図柄Cに分類される場合に変動パターンP22〜P24を含む変動パターン振分けテーブルを選択する。
ステップS25の処理後、メインCPU30aは、RAM30cから変動パターン振分用乱数を取得する。そして、メインCPU30aは、ステップS25で選択した変動パターン振り分けテーブルを参照して、決定した最終停止図柄及び取得した変動パターン振分用乱数に基づき当り演出用の変動パターンを決定する(ステップS26)。
すなわち、メインCPU30aは、大当り図柄が図柄A,B,Dに分類される場合に変動パターンP1〜P10を含む変動パターンの中からいずれかの変動パターンを決定する。また、メインCPU30aは、大当り図柄が図柄Cに分類される場合に変動パターンP22〜P24を含む変動パターンの中からいずれかの変動パターンを決定する。
その後、変動パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、図柄変動ゲームに関する各種処理を実行する(ステップS27)。具体的に言えば、メインCPU30aは、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンド(演出パターン指定コマンド)を最初に出力する。同時に、メインCPU30aは、特図を変動開始させるように特図表示器H1の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、最終停止図柄を指定するための特別図柄指定コマンドを出力する。その後に、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように特図表示器H1の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。その後、メインCPU30aは、変動パターン決定処理を終了する。
一方、ステップS23の大当り判定の判定結果が否定の場合(大当りでない場合)、メインCPU30aは、取得した当り判定用乱数の値がROM30bに記憶されている小当り判定値と一致するか否かを判定して小当り判定(小当り抽選)を行う(ステップS28)。なお、本実施形態において、小当り判定値は、遊技状態にかかわらず一定であり、小当り抽選の当選確率は、6/953としている。
ステップS28の判定結果が肯定の場合(小当りの場合)、メインCPU30aは、特図による6種類の小当り図柄(図柄E)の中から特図表示器H1にて確定停止表示される最終停止図柄を決定する(ステップS29)。その後、メインCPU30aは、変動パターンP22〜P24を含む当り演出用の変動パターン振り分けテーブルを選択する。そして、メインCPU30aは、RAM30cから変動パターン振分用乱数を取得し、選択した変動パターン振り分けテーブルを参照して、取得した変動パターン振分用乱数に基づき当り演出用の変動パターンを決定する(ステップS30)。すなわち、メインCPU30aは、小当り図柄を決定する場合に変動パターンP22〜P24を含む変動パターンの中からいずれかの変動パターンを決定する。
変動パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、ステップS27の処理に移行し、前述同様、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、図柄変動ゲームに関する各種処理を実行し、変動パターン決定処理を終了する。なお、その後に、変動パターン決定処理とは別の処理で、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように特図表示器H1の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS28の小当り判定の判定結果が否定の場合(小当りでない場合)、メインCPU30aは、リーチ演出を行うか否かを判定するリーチ判定を行う(ステップS31)。なお、本実施形態では、リーチ判定の判定結果が肯定となる確率(リーチ確率)は、変短状態が付与されているか否かと変動パターン開始処理実行前における保留記憶数に基づいて設定されている。例えば、変短状態が付与されていない条件下で、変動パターン開始処理実行前において保留記憶数が2以下である場合にはリーチ確率を34/241とし、保留記憶数が3である場合にはリーチ確率を17/241とし、保留記憶数が4である場合にはリーチ確率を5/241としている。また、変短状態が付与されている条件下では、変動パターン開始処理実行前における保留記憶数の数にかかわらずリーチ確率を10/241としている。
ステップS31のリーチ判定の判定結果が肯定の場合(リーチ演出を行う場合)、メインCPU30aは、はずれを示す特図を最終停止図柄として決定する(ステップS32)。その後、メインCPU30aは、変動パターンP12〜P21を含むはずれリーチ演出用の変動パターン振り分けテーブルを選択する。そして、メインCPU30aは、RAM30cから変動パターン振分用乱数を取得し、選択した変動パターン振り分けテーブルを参照して、取得した変動パターン振分用乱数に基づきはずれリーチ演出用の変動パターンを決定する(ステップS33)。すなわち、メインCPU30aは、リーチ判定の判定結果が肯定ではずれリーチ演出を決定する場合に変動パターンP12〜P21を含む変動パターンの中からいずれかの変動パターンを決定する。
その後、メインCPU30aは、ステップS27の処理に移行し、前述同様、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、図柄変動ゲームに関する各種処理を実行し、変動パターン決定処理を終了する。なお、その後に、変動パターン決定処理とは別の処理で、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように特図表示器H1の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS31のリーチ判定の判定結果が否定の場合(リーチ演出を行わない場合)、メインCPU30aは、はずれを示す特図を最終停止図柄として決定する(ステップS34)。その後、メインCPU30aは、変動パターンP11を含むはずれ演出用の変動パターン振分テーブルを選択する。そして、メインCPU30aは、RAM30cから変動パターン振分用乱数を取得し、選択したはずれ演出用の変動パターン振り分けテーブルを参照して、取得した変動パターン振分用乱数に基づきはずれ演出用の変動パターンを決定する(ステップS35)。すなわち、メインCPU30aは、リーチ判定の判定結果が否定ではずれリーチなし演出を決定する場合には変動パターンP11を含む変動パターンの中からいずれかの変動パターンを決定する。
その後、メインCPU30aは、ステップS27の処理に移行し、前述同様、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、図柄変動ゲームに関する各種処理を実行し、変動パターン決定処理を終了する。なお、その後に、変動パターン決定処理とは別の処理で、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように特図表示器H1の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
そして、メインCPU30aは、大当りを決定した場合、決定した変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了後、最終停止図柄に基づき特定された種類の大当り遊技の制御を開始し、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。以下、メインCPU30aが実行する制御内容について説明する。
最初に、15R系大当り遊技が付与されるときの制御について説明する。メインCPU30aは、図柄変動ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力するとともに、オープニング時間(6000(ms))の計測を開始する。次に、メインCPU30aは、オープニング時間が経過すると、1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく1ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、ラウンド遊技時間(最大で25000(ms))の計測を開始し、さらに開放信号を出力する。これにより、パチンコ遊技機10では、1ラウンド目のラウンド遊技の開始に伴って大入賞口装置23の大入賞口扉24が開放される。そして、メインCPU30aは、1ラウンド目のラウンド遊技において終了条件が満たされると、閉鎖信号を出力する。これにより、パチンコ遊技機10では、1ラウンド目のラウンド遊技の終了に伴って大入賞口装置23の大入賞口扉24が閉鎖される。
1ラウンド目のラウンド遊技を終了させたメインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技を開始させるために、1ラウンド目と2ラウンド目の間に設定されるラウンド間インターバルのインターバル時間(1000(ms))の経過後に、2ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技で終了条件が満たされると、同様に2ラウンド目のラウンド遊技を終了する。以降同様に、メインCPU30aは、3ラウンド目〜15ラウンド目のラウンド遊技を制御する。そして、メインCPU30aは、最終ラウンドのラウンド遊技が終了すると、最終開放インターバル時間(1000(ms))の経過後にエンディングコマンドを出力するとともに、エンディング時間(15100(ms))の計測を開始する。そして、メインCPU30aは、エンディング時間の経過後、大当り遊技を終了させる。
その際、メインCPU30aは、15R確変大当り遊技を付与した場合には、確変状態を付与することを示す確変フラグに「1」を設定するとともに、変短状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定する。また、メインCPU30aは、15R特別確変大当り遊技を付与した場合には、確変フラグに「1」を設定するとともに、作動フラグに「1」を設定し、変短状態が付与される残り図柄変動ゲーム数を示す作動回数に100回を設定する。また、メインCPU30aは、15R非確変大当り遊技を付与した場合には、確変フラグに「0」を設定するとともに、作動フラグに「1」を設定し、変短状態が付与される残り図柄変動ゲーム数を示す作動回数に100回を設定する。
なお、確変フラグに「1」が設定されている場合には、確変状態が付与されていることを示し、「0」が設定されている場合には、確変状態が付与されていないことを示している。同様に、作動フラグに「1」が設定されている場合には、変短状態が付与されていることを示し、「0」が設定されている場合には、変短状態が付与されていないことを示している。また、作動回数は、図柄変動ゲームが実行される毎に1減算され、値が0となると、作動フラグがクリアされる(「0」が設定される)。また、各フラグは、RAM30cの所定の記憶領域に記憶されるようになっている。また、各フラグは、大当り遊技が付与された場合にクリアされる(「0」が設定される)ようになっている。
次に、2R確変大当り遊技が付与されるときの制御について説明する。
メインCPU30aは、図柄変動ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力するとともに、オープニング時間(4(ms))の計測を開始する。次に、メインCPU30aは、オープニング時間が経過すると、1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく1ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、ラウンド遊技時間(最大で320(ms))の計測を開始する。また、メインCPU30aは、開放信号を出力する。そして、メインCPU30aは、大入賞口扉24を開放(1回目の開放)させてからの時間を計測し、ラウンド遊技時間(320(ms))が経過したならば、1ラウンド目のラウンド遊技を終了させるべく、閉鎖信号を出力する。
次に、メインCPU30aは、1ラウンド目のラウンド遊技を終了させてからの時間を計測する。このとき、メインCPU30aは、1ラウンド目のラウンド遊技と2ラウンド目のラウンド遊技の間に設定されるラウンド間インターバルのインターバル時間(1000(ms))を計測する。次に、メインCPU30aは、インターバル時間が経過したならば、2ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく2ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、ラウンド遊技時間(最大で320(ms))の計測を開始する。また、メインCPU30aは、開放信号を出力する。そして、メインCPU30aは、大入賞口扉24を開放(2回目の開放)させてからの時間を計測し、ラウンド遊技時間(320(ms))が経過したならば、2ラウンド目のラウンド遊技を終了させるべく、閉鎖信号を出力する。
次に、メインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技を終了させてからの時間を計測する。そして、メインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技が終了してから、最終開放インターバル時間(1000(ms))の経過後にエンディングコマンドを出力するとともに、エンディング時間(4298(ms))の計測を開始する。そして、メインCPU30aは、エンディング時間の経過後、大当り遊技を終了させる。
その際、メインCPU30aは、2R確変大当り遊技を付与した場合、確変フラグに「1」を設定する。また、メインCPU30aは、2R確変大当り遊技を付与する場合であって、大当り当選時に当選確率が低確率であって変短状態が付与されていなかった場合には、作動フラグに「0」を設定する。また、メインCPU30aは、2R確変大当り遊技を付与する場合であって、大当り当選時に当選確率が高確率である、又は変短状態が付与されている場合には、作動フラグに「1」を設定する。
また、メインCPU30aは、小当りを決定した場合、決定した変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了後、小当り遊技の制御を開始し、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。以下、小当り遊技が付与されるときの制御について詳しく説明する。
メインCPU30aは、図柄変動ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力するとともに、オープニング時間(4(ms))の計測を開始する。次に、メインCPU30aは、オープニング時間が経過すると、1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく1ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、ラウンド遊技時間の計測を開始する。そして、本実施形態においてメインCPU30aは、大入賞口扉24を、入球上限個数の遊技球が入球していないことを条件に、最大2回開放させる。1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるメインCPU30aは、まず、1回目の大入賞口扉24の開放として、開放信号を出力する。そして、メインCPU30aは、大入賞口扉24を開放(1回目の開放)させてからの時間を計測し、開放時間(320(ms))が経過したならば、1回目の大入賞口扉24の開放を終了させるべく、閉鎖信号を出力する。
次に、メインCPU30aは、大入賞口扉24を閉鎖(1回目の閉鎖)させてからの時間を計測する。このとき、メインCPU30aは、大入賞口扉24の1回目と2回目の開放間に設定されるラウンド内インターバルのインターバル時間(1000(ms))を計測する。次に、メインCPU30aは、インターバル時間が経過したならば、2回目の大入賞口扉24の開放として、開放信号を出力する。そして、メインCPU30aは、大入賞口扉24を開放(2回目の開放)させてからの時間を計測し、開放時間(320(ms))が経過したならば、2回目の大入賞口扉24の開放を終了させるべく、閉鎖信号を出力する。これにより、小当り遊技におけるラウンド遊技が終了する。
次に、メインCPU30aは、ラウンド遊技を終了させてからの時間を計測する。そして、メインCPU30aは、最終開放インターバル時間(1000(ms))の経過後にエンディングコマンドを出力するとともに、エンディング時間(4298(ms))の計測を開始する。そして、メインCPU30aは、エンディング時間の経過後、小当り遊技を終了させる。なお、小当り遊技の場合、小当り当選時の遊技状態が維持されることから、メインCPU30aは、確変フラグ及び作動フラグのいずれも現状を維持する(新たな値を設定しない)。
このように大当り遊技及び小当り遊技を実行させることにより、本実施形態では、2R確変大当り遊技及び小当り遊技では、大入賞口扉24の開放態様が同一態様となる。以上のことから、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大入賞口扉24の開放態様を視認しても2R確変大当り遊技及び小当り遊技のいずれであるか区別できない。また、2R確変大当り遊技又は小当り遊技に当選した場合には、図柄変動ゲームの演出内容、大入賞口扉24の開放態様、入球率向上状態の付与態様などからいずれの当り遊技が実行されたか判別できない。従って、このような状態では、確変状態が付与されているかもしれないと遊技者に期待させることができ、遊技を継続させることができる。
そして、メインCPU30aは、各大当り遊技の終了後、遊技状態として「高確+変短あり」を付与する場合には高確率指定コマンドと変短作動コマンドを出力し、「低確+変短あり」を付与する場合には低確率指定コマンドと変短作動コマンドを出力する。また、メインCPU30aは、各大当り遊技の終了後、遊技状態として「高確+変短なし」とする場合には高確率指定コマンドと変短非作動コマンドを出力する。一方、小当り遊技の場合、小当り当選時の遊技状態が維持されることから、メインCPU30aは、小当り遊技中も小当り当選時の遊技状態で制御し、かつ小当り遊技終了後には遊技状態を指定するコマンドを出力しない。また、メインCPU30aは、各大当り遊技を開始させるに際し、低確率コマンドと変短非作動コマンドを出力するようになっており、各大当り遊技中は非変短状態となるようになっている。
また、主制御基板30のメインCPU30aは、作動ゲート25へ遊技球が入球し、該遊技球を検知したゲートセンサSW4が出力する検知信号を入力すると、RAM30cに記憶されている普図ゲームの保留記憶数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かの普図保留判定を行う。普図保留判定の判定結果が肯定(普図保留記憶数<4)の場合、メインCPU30aは、普図ゲームの保留記憶数を1加算(+1)し、普図ゲームの保留記憶数を書き換える。また、メインCPU30aは、普図保留判定を肯定判定している場合、普通図柄用の当り判定用乱数の値をRAM30cから取得し、その取得した普通図柄用の当り判定用乱数の値を普図ゲームの保留記憶数に対応付けてRAM30cの所定の記憶領域に格納する。なお、メインCPU30aは、普図保留判定の判定結果が否定(保留記憶数=4)の場合、上限数を超える普図保留記憶数の書き換えを行わないとともに、普通図柄用の当り判定用乱数の値を取得しない。
そして、メインCPU30aは、普図ゲームの開始直前に、RAM30cの所定の記憶領域に格納した普通図柄用の当り判定用乱数の値を読み出し、その読み出した普通図柄用の当り判定用乱数の値とROM30bに記憶されている普通図柄当り判定値とを比較し、普通図柄当りか否かの普通図柄当り判定を行う。普通図柄当り判定においてメインCPU30aは、遊技状態として入球率向上状態が付与されていない場合には低確率用の普通図柄当り判定値と普通図柄用の当り判定用乱数の値を比較し、遊技状態として入球率向上状態が付与されている場合には高確率用の普通図柄当り判定値と普通図柄用の当り判定用乱数の値を比較する。
普通図柄当り判定の判定結果が肯定(当り判定用乱数の値と普通図柄当り判定値とが一致)の場合、メインCPU30aは、普通当りを決定する。普通当りを決定したメインCPU30aは、普通図柄表示器H10で行われる普図ゲームで確定停止表示させる当り図柄(普通図柄)を決定する。一方、普通図柄当り判定の判定結果が否定(普通図柄当り判定用乱数の値と普通図柄当り判定値とが不一致)の場合、メインCPU30aは、普通はずれを決定する。普通はずれを決定したメインCPU30aは、普通図柄表示器H10で行われる普通ゲームで確定停止表示させる普通はずれ図柄(普通図柄)を決定する。
そして、メインCPU30aは、普図ゲームの開始に伴って普通図柄表示器H10の表示内容を制御する。すなわち、メインCPU30aは、普図ゲームの開始により普通図柄の変動を開始させ、予め定めた変動時間の経過時に決定した普通図柄(当り図柄又ははずれ図柄)を確定停止表示させる。なお、メインCPU30aは、普図ゲームの開始時の遊技状態に応じて、普図ゲームの変動時間として異なる変動時間を設定し、普通図柄を確定停止表示させる。具体的に言えば、メインCPU30aは、入球率向上状態が付与されていない場合には変動時間として「10000ms」を設定し、入球率向上状態が付与されている場合には変動時間として入球率向上状態が付与されていないと場合よりも短い時間となる「1100ms」を設定する。これにより、入球率向上状態が付与されている場合に行われる普通図柄変動ゲームの変動時間は、非時短状態時に行われる図柄変動ゲームの変動時間よりも短縮される。
そして、メインCPU30aは、普通当りを決定した場合、決定した普図変動パターンに基づく普図ゲームの終了後、普通当り遊技に関する制御を実行する。メインCPU30aは、普図ゲームが終了したとき、入球率向上状態が付与されている場合には、開閉羽根22bを3回開放させるとともに、各回の開放において開放してから1600msが経過するまで開放状態を維持するよう普通電動役物ソレノイドSOL2を制御する。一方、メインCPU30aは、普図ゲームが終了したとき、入球率向上状態が付与されていない場合には、開閉羽根22bを1回開放させ、開放してから300ms経過するまで開放状態を維持するように普通電動役物ソレノイドSOL2を制御する。
なお、メインCPU30aは、開放してから規定時間経過する前であっても、入球上限個数(例えば、10球)の遊技球が入球したときには、開閉羽根22bを閉鎖させるように制御する。同様に、メインCPU30aは、所定回数開放していなくても、入球上限個数(例えば、10球)の遊技球が入球したときには、開閉羽根22bを閉鎖させるように制御する。
次に、統括制御基板31の統括CPU31aが統括制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。本実施形態では、統括制御プログラムに基づき以下の各種処理を実行する統括制御基板31の統括CPU31aが、モード制御手段、実行決定手段、演出内容決定手段、及び演出実行制御手段として機能する。
メインCPU30aから所定の制御コマンドを所定のタイミングで入力すると、統括CPU31aは、それに応じて所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。具体的に言えば、統括CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該変動パターン指定コマンドを各制御基板32〜34に出力する。同様に、統括CPU31aは、オープニングコマンド、ラウンドコマンド及びエンディングコマンドを入力すると、当該オープニングコマンド、ラウンドコマンド及びエンディングコマンドを各制御基板32〜34にそれぞれ出力する。また、統括CPU31aは、高確率指定コマンドを入力すると確変状態が付与されることをRAM31cに設定し、低確率指定コマンドを入力すると非確変状態(通常状態)が付与されることをRAM31cに設定する。また、統括CPU31aは、変短作動コマンドを入力すると変短状態が付与されていることをRAM31cに設定し、変短非作動コマンドを入力すると非変短状態が付与されていることをRAM31cに設定する。そして、統括CPU31aは、高確率指定コマンド、低確率指定コマンド、変短作動コマンド、及び変短非作動コマンドを入力するまで現在の設定内容をRAM31cに記憶維持させる。また、統括CPU31aは、高確率指定コマンド、低確率指定コマンド、変短作動コマンド及び変短非作動コマンドのこれらコマンドを入力すると、それぞれのコマンドを各制御基板32〜34に出力する。
また、統括CPU31aは、変動パターン指定コマンド及び特別図柄指定コマンドを入力すると、当該変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターン及び特別図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄に基づき、図8に示すように、可変表示器H2に表示させる飾り図柄による図柄組み合わせ(液晶図柄)を決定する。
より詳しくは、図8に示すように、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、図柄A(15R確変大当り遊技に対応する大当り図柄)の場合、飾り図柄の図柄組み合わせとして、特定の図柄組み合わせ([111]、[333]、[555]、[777])とチャンスの図柄組み合わせ([222]、[444]、[666])のいずれかによる大当りの図柄組み合わせを決定する。また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、図柄B又は図柄D(15R特別確変大当り遊又は15R非確変大当り遊技に対応する大当り図柄)の場合、飾り図柄の図柄組み合わせとして、チャンスの図柄組み合わせ([222]、[444]、[666])による大当りの図柄組み合わせを決定する。
本実施形態において、指定された最終停止図柄が図柄A(15R確変大当り遊技)の場合にのみ決定される特定の図柄組み合わせは、15R確変大当り遊技が付与されるとともに、大当り遊技終了後に「高確+変短あり(リミットなし)」が付与される報知内容を遊技者に認識させ得る大当りの図柄組み合わせとなる。また、本実施形態において、指定された最終停止図柄が図柄A,B,D(15R系大当り遊技)のいずれの場合にも決定されるチャンスの図柄組み合わせは、15R系大当り遊技のいずれかが付与されるとともに、大当り遊技終了後に「高確+変短あり(リミットなし)」、「高確+変短あり(100回)」、「低確+変短あり(100回)」のいずれかが付与される報知内容を遊技者に認識させ得る大当りの図柄組み合わせとなる。すなわち、本実施形態では、チャンスの図柄組み合わせを経由する15R系大当り遊技であっても、大当り遊技終了後に「高確+変短あり(リミットなし)」の付与に対して遊技者に期待を抱かせることができるようになっている。
また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、図柄C(2R確変大当り遊技に対応する大当り図柄)の場合、飾り図柄の図柄組み合わせとして、確変示唆の図柄組み合わせ([112]、[223]、[334]、[445]、[556]、[667]、[771])を決定する。また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、小当り図柄の場合には、2R確変大当り遊技の時と同様に、確変示唆の図柄組み合わせを決定する。
このように、本実施形態では、2R確変大当り遊技又は小当り遊技の場合、確変示唆の図柄組み合わせのみを決定し得るようにした。このため、2R確変大当り遊技又は小当り遊技では、これら2R確変大当り遊技又は小当り遊技の態様を同一態様にし、入球率向上状態の付与態様が同一態様となる場合においては遊技態様からだけでなく可変表示器H2の表示内容からもこれら2R確変大当り遊技又は小当り遊技のいずれが付与されているかを、遊技者に認識し得ないようになっている。
また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、はずれ図柄の場合であって、はずれリーチ演出用の変動パターンが指定された場合、はずれリーチの図柄組み合わせを決定する。また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、はずれ図柄の場合であって、はずれ演出用の変動パターンが指定された場合、はずれの図柄組み合わせを決定する。
そして、統括CPU31aは、決定した各列の飾り図柄を指定する飾り図柄指定コマンドを表示制御基板32に出力する。また、統括CPU31aは、全図柄停止コマンドを入力すると、当該コマンドを表示制御基板32に出力する。
また、統括CPU31aは、大当り遊技が付与される場合、指定された最終停止図柄と、決定した飾り図柄による大当りの図柄組み合わせにより、大当り遊技の具体的な演出内容を特定する演出パターンを決定し、当該演出パターンを出力するようになっている。
詳しく説明すると、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、図柄Aであって決定した飾り図柄による大当りの図柄組み合わせが特定の図柄組み合わせの場合、15R確変大当り遊技が付与されているとともに、確変状態が付与されることを示す遊技演出を大当り遊技の演出内容とする演出パターンを出力する。また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、図柄A,B,Dのいずれかであって決定した飾り図柄による大当りの図柄組み合わせがチャンスの図柄組み合わせの場合、大当り遊技終了後に「高確+変短あり(リミットなし)」、「高確+変短あり(100回)」が付与される期待があることを示す遊技演出を大当り遊技の演出内容とする演出パターンを出力する。
このように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、15R系大当り遊技がチャンスの図柄組み合わせを経由して付与される場合、これらの大当り遊技中の演出内容からいずれの15R系大当り遊技が付与されているかを遊技者に認識させ得ないとともに、大当り遊技終了後に「高確+変短あり(リミットなし)」、「高確+変短あり(100回)」、「低確+変短(100回)」のいずれが付与されるかを遊技者に認識させ得ないようになっている。
また、統括CPU31aは、2R確変大当り遊技に対応する大当り図柄の場合、確変状態(「高確+変短(リミットなし)」、「高確+変短なし」)が付与される可能性があることを示唆する遊技演出を大当り遊技の演出内容とする演出パターンを出力する。また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が小当り図柄の場合には、2R確変大当り遊技の演出内容と同一内容の遊技演出を小当り遊技の演出内容とする演出パターンを出力する。
このように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、2R確変大当り遊技又は小当り遊技が付与される場合、これらの当り遊技中の演出内容からいずれの当り遊技が付与されたかを遊技者に認識させ得ないとともに、各当り遊技終了後に確変状態(「高確+変短(リミットなし)」、「高確+変短なし」)が付与されている可能性があることに対して遊技者に期待を抱かせるようになっている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、各大当り遊技及び小当り遊技の終了後、大当り抽選の抽選確率が、高確率状態(確変状態)であるのか、低確率状態(非確変状態)であるのかを遊技者に示唆する複数(本実施形態では6つ)のモード演出を備えている。
そして、図9に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、遊技状態が確変状態であることを遊技者に示唆(報知)する確変報知モード演出(以下、「確変モード」と示す)をモード実行手段である可変表示器H2で実行可能に構成されている。確変モードにおいて可変表示器H2では、「確変モード」が画像表示される。なお、確変モードは、遊技状態が「高確+変短あり(リミットなし)」の場合に出現する(実行される)モード演出となっている。
また、本実施形態では、遊技状態が確変状態であることに対して期待を持つことができることを遊技者に示唆(報知)する、チャンスモード演出(以下、「CHモード」と示す)と、特殊モード演出(以下、「特殊モード」と示す)の2種類のモード演出をモード実行手段である可変表示器H2で実行可能に構成されている。本実施形態において、CHモードにおいて可変表示器H2では、「CHモード」が画像表示される。また、特殊モードにおいて可変表示器H2では、「特殊モード」が画像表示される。なお、本実施形態において、CHモード、特殊モードが、遊技状態が確変状態であることに対して期待を持つことができることを遊技者に示唆(報知)する確変示唆モード演出となる。以下の説明では、CHモード、特殊モードをまとめて、「確変示唆モード」と示したりする場合もある。また、確変示唆モードは、遊技状態が「高確+変短あり(リミットなし)」、「高確+変短あり(100回)」、「低確+変短あり(100回)」であって変短状態の場合に出現する(実行される)ようになっており、確変状態及び非確変状態のいずれの抽選状態も存在するモード演出となっている。
また、確変モード及び確変示唆モードのいずれでもない場合に、主に遊技状態が確変状態でないときに実行される確変状態でない可能性が高いことを遊技者に報知する通常モード演出(以下、「通常モード」と示す)をモード実行手段である可変表示器H2で実行可能に構成されている。通常モードにおいて可変表示器H2では、「通常モード」が画像表示される。なお、通常モードは、遊技状態が「高確+変短なし」、「低確+変短なし」であって非変短状態の場合に出現する(実行される)ようになっており、確変状態及び非確変状態のいずれの抽選状態も存在するモード演出となっている。このため、通常モードを確変示唆モードと定義付けることも可能であり、特に「高確+変短なし」の遊技状態における演出態様を、「低確+変短なし」の遊技状態における演出態様と同一態様とする確変示唆モードと定義付けることもできる。
また、通常モード滞在中には、擬似連を伴う図柄変動ゲームの実行中にのみ滞在し得る(実行され得る)モード演出として、連続予告モード演出(以下、「連続モード」と示す)をモード実行手段である可変表示器H2で実行可能に構成されている。連続モードは、通常モード滞在中と同じ遊技状態(非変短状態、確変状態及び非確変状態のいずれの抽選状態も存在する状態)となっている。また、連続モードは、擬似連を伴う複数回の変動サイクルに跨って実行可能とされ、擬似連を伴う1回の図柄変動ゲームに限って滞在可能なモード演出となっている。すなわち、連続モードは、確変モード、CHモード、特殊モード、通常モードなどとは異なっており、複数回の図柄変動ゲームに跨っては実行されないモード演出となっている。
そして、本実施形態において、可変表示器H2では、図柄変動ゲームに関連して画像表示される背景画像が画像表示され、当該背景画像に重なるように各列の飾り図柄が画像表示されて、これら飾り図柄が変動表示されることで図柄変動ゲームが実行されるようになっている。そして、本実施形態のパチンコ遊技機10では、可変表示器H2に画像表示される背景画像により各種モード演出を実行させ、背景画像の種類から遊技者に現在滞在しているモード演出の種類を遊技者に把握させて確変状態であることに対して期待を持つことができるかどうかを報知したり、確変状態であることを報知したりするようになっている。本実施形態のパチンコ遊技機10における背景画像は、図柄変動ゲームで表示される図柄を除いて構成し得る画像であり、図柄変動ゲームで変動表示される飾り図柄毎に対応付けて画像表示されるものとは異なっている。
次に、遊技の進行に伴う各種モードの移行態様について、図10に基づき説明する。なお、各種モード演出中の統括CPU31aの制御内容については後で詳述する。また、図10では、破線部の内部を変短状態が付与されていない場合のモード移行態様を示しており、破線部の外部を変短状態が付与されている場合のモード移行態様を示している。
15R系大当り遊技に当選した場合、いずれのモード演出に滞在していたとしても確変モード、CHモードのいずれかに移行するようになっている。なお、15R系大当り遊技に当選した場合、指定されている最終停止図柄と、飾り図柄による大当りの図柄組み合わせに応じて確変モード、CHモードのいずれに移行させるかが決定されるようになっている。また、確変モード、CHモードは、15R系大当り遊技の終了後、次の図柄変動ゲームの開始とともに開始(付与)されるようになっている。
そして、確変モード滞在中には、2R確変大当り遊技、又は小当り遊技に当選した場合、当選時の遊技状態が(「高確+変短(リミットなし)」)が維持されるので確変モードを継続させるようになっている。すなわち、確変モードは、次に15R系大当り遊技に当選するまでの間、継続する。
また、CHモードの滞在中には、2R確変大当り遊技、又は小当り遊技に当選した場合、当選時の遊技状態として変短状態がそのまま継続されるので、CHモードを維持するようになっている。なお、CHモードの滞在中には、遊技状態が「低確+変短(100回)」の場合もあり、2R確変大当り遊技、又は小当り遊技の当選を契機にCHモードを維持させることで、2R確変大当り遊技及び小当り遊技のいずれに当選したかとともに、確変状態であるか否かを遊技者に認識させ得ないようになっている。また、CHモードの滞在中には、変短状態が付与されている状態から変短状態が付与されていない状態に遊技状態が移行することを契機に、通常モードに移行するようになっている。なお、通常モードは、変短状態の終了後、次の図柄変動ゲームの開始とともに開始(実行)されるようになっている。
また、通常モード滞在中には、2R確変大当り遊技に当選した場合、当選時の遊技状態が「低確+変短なし」の場合、遊技状態としては「変短なし」が維持されるので特殊モードに移行させるようになっている一方、当選時の遊技状態が「高確+変短なし」の場合、遊技状態としては「高確+変短あり(リミットあり)」となるので確変モードに移行させるようになっている。なお、通常モードから移行する確変モードは、2R確変大当り遊技の終了後、次の図柄変動ゲームの開始とともに開始(付与)されるようになっている。また、通常モード滞在中には、小当り遊技に当選した場合、当選時の遊技状態にかかわらず遊技状態としては「変短なし」が維持されるので特殊モードに移行させるようになっている。なお、通常モードから移行する特殊モードは、小当り遊技の終了後、次の図柄変動ゲームの開始とともに開始(実行)されるようになっている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、通常モード滞在中、15R系大当り遊技に当選した場合、連続モードを経由する場合もあり、その場合には連続モードを経由して15R系大当り遊技が実行されて、当該大当り遊技終了後に確変モード、又はCHモードに移行するようになっている。また、本実施形態では、通常モード滞在中、2R確変大当り遊技、又は小当り遊技に当選した場合、連続モードを経由して2R確変大当り遊技、又は小当り遊技が実行されて、これら当り遊技終了後に確変モード、又は特殊モードに移行するようになっている。このため、本実施形態において、連続モードは、モード演出が移行する契機となるモード演出となり得るとともに、連続モードの出現によってはモード演出の移行、すなわち大当り、又は小当りの当選に対して期待を高めることができるモード演出となっている。
また、特殊モード滞在中には、2R確変大当り遊技に当選した場合、当選時の遊技状態が「低確+変短なし」の場合、遊技状態としては「変短なし」が維持されるので特殊モードを継続させるようになっている一方、当選時の遊技状態が「高確+変短なし」の場合、遊技状態としては「高確+変短あり(リミットあり)」となるので確変モードに移行させるようになっている。なお、特殊モードから移行する確変モードは、2R確変大当り遊技の終了後、次の図柄変動ゲームの開始とともに開始(実行)されるようになっている。また、特殊モード滞在中には、小当り遊技に当選した場合、当選時の遊技状態にかかわらず遊技状態としては「変短なし」が維持されるので特殊モードを継続させるようになっている。また、特殊モード滞在中には、特殊モード用のモード終了条件が成立した場合、通常モードに移行するようになっている。本実施形態では、特殊モードを維持している(他のモード演出に移行することなく連続して滞在している)条件下で、実行された図柄変動ゲームの回数が、規定回数(20回)となる場合に特殊モード用のモード終了条件を成立させ得るようになっている。なお、特殊モードから移行する通常モードは、特殊モード用のモード終了条件の成立する契機となった図柄変動ゲームの終了に伴って開始(実行)されるようになっている。
次に、統括CPU31aが各モード演出滞在中に実行する処理について説明する。
本実施形態において統括CPU31aは、滞在中のモード演出の種類を示す情報(フラグなど)をRAM31cに記憶しており、その情報により滞在中のモード演出の種類を特定可能となっている。また、統括CPU31aは、各当り遊技の終了後や、滞在中のモード演出から他のモード演出への移行を決定する場合、決定したモード演出の種類を示す情報(フラグなど)をRAM31cに記憶するようになっている。また、統括CPU31aは、各当り遊技の終了後や、滞在中のモード演出から他のモード演出への移行を決定する場合、決定したモード演出の種類を特定可能な演出コマンドを所定のタイミングで各制御基板32〜34に出力する。そして、統括CPU31aは、決定したモード演出の種類を特定可能な演出コマンドを出力することで決定したモード演出の開始を指示し、当該モード演出を開始させるようになっている。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10において、統括CPU31aは、演出コマンドを出力して背景画像の種類を指示することで、表示制御基板32(サブCPU32a)に対応する背景パターンに基づく背景画像の可変表示器H2への画像表示を指示するようになっている。
また、統括CPU31aは、各モード演出滞在中の制御において、各種演出に係る処理の結果、各種演出の実行や各種決定内容を指示する内容を個々に特定可能な演出コマンドを所定のタイミングで各制御基板32〜34に出力するようになっている。そして、統括CPU31aは、演出コマンドの出力に際してはコマンドで指示する内容をRAM31cにもその都度設定する(記憶させる)ようになっており、各制御基板32〜34に指示した内容や可変表示器H2などで実行されている各種遊技演出の演出内容を自由にRAM31cから読み出して把握(確認)することが可能となっている。
また、本実施形態において、統括CPU31aは、15R系大当り遊技に当選した場合、各種モード演出において15R系移行先処理を共通して実行することで、15R系大当り遊技終了後に開始(実行)させるモード演出の種類を決定するようになっている。
そして、統括CPU31aは、15R系移行先処理において大当りの図柄組み合わせとして特定の図柄組み合わせを決定する場合、すなわち指定されている最終停止図柄が図柄Aであるとき、15R系大当り遊技の終了後に確変モードを開始させることを決定し、確変モードの開始を指示する。また、統括CPU31aは、15R系移行先処理において大当りの図柄組み合わせとしてチャンスの図柄組み合わせを決定する場合、15R系大当り遊技の終了後にCHモードを開始させることを決定し、CHモードの開始を指示する。
まず、通常モード滞在中の処理について説明する。
統括CPU31aは、通常モードの開始を指示した場合、他のモード演出に移行するまでの間、通常モードを継続させる。そして、統括CPU31aは、15R系大当り遊技の終了後、15R系移行先処理に基づいて各種モード演出への移行を指示する。また、統括CPU31aは、2R確変大当り遊技の終了後、大当り当選時の遊技状態が「低確+変短なし」であった場合、特殊モードへの移行を指示する一方で、大当り当選時の遊技状態が「高確+変短なし」であった場合、確変モードへの移行を指示する。また、統括CPU31aは、小当り遊技の終了後、小当り当選時の遊技状態にかかわらず特殊モードへの移行を指示する。
次に、特殊モード滞在中の処理について説明する。
統括CPU31aは、特殊モードの開始を指示した場合、特殊モードを終了させる特殊モード用のモード終了条件が成立するまでの間、特殊モードを継続させる。そして、統括CPU31aは、15R系大当り遊技の終了後、15R系移行先処理に基づいて各種モード演出への移行を指示する。また、統括CPU31aは、2R確変大当り遊技の終了後、大当り当選時の遊技状態が「低確+変短なし」であった場合、特殊モードを継続させる一方で、大当り当選時の遊技状態が「高確+変短なし」であった場合、確変モードへの移行を指示する。また、統括CPU31aは、小当り遊技の終了後、小当り当選時の遊技状態にかかわらず特殊モードを継続させる。
また、統括CPU31aは、特殊モード滞在中、当該特殊モードを開始させてから規定回数(本実施形態では20回)の図柄変動ゲームに亘って特殊モードを継続させる。この場合において特殊モードを開始させるとは、他のモード演出から特殊モードへの移行を示しており、特殊モード滞在中に大当り又は小当りを契機に特殊モードが継続される場合を内部的には新たに特殊モードを開始させることと取り扱わないようになっている。
なお、統括CPU31aは、他のモード演出から特殊モードの開始後、実行された図柄変動ゲームのゲーム回数(実行回数)を示す情報(回数など)をRAM31cに記憶(設定)するようになっている。そして、例えば、統括CPU31aは、特殊モードの開始に伴ってゲーム回数に「20回」を設定し、他のモード演出の開始を指示しないことを条件として図柄変動ゲームを実行する毎に、ゲーム回数を1ずつ減算して更新することでゲーム回数を把握するようになっている。そして、統括CPU31aは、ゲーム回数が「0(零)」であるか否かによって、特殊モードを開始させてから20回の図柄変動ゲームが実行されたか否かを判定するようになっている。そして、統括CPU31aは、特殊モードを開始させてから20回目の図柄変動ゲームの終了を特殊モード用のモード終了条件の成立として特殊モードから通常モードへの移行を指示するようになっている。なお、統括CPU31aは、特殊モードを開始させてから20回目の図柄変動ゲームにおいて2R大当り遊技又は小当り遊技の当選が指示される場合、例外的に特殊モードの継続を指示し、以降の2R大当り遊技又は小当り遊技の当選が指示されない図柄変動ゲームの開始とともに通常モードへの移行を指示する。
次に、CHモード滞在中の処理について説明する。
統括CPU31aは、CHモードの開始を指示した場合、変短状態が非変短状態となる(変短状態が終了される)までの間、CHモードを継続させる。そして、統括CPU31aは、15R系大当り遊技の終了後、15R系移行先処理に基づいて各種モード演出への移行を指示する。また、統括CPU31aは、2R確変大当り遊技、又は小当り遊技の終了後、これら当り遊技の当選時の遊技状態にかかわらずCHモードの継続を指示する。
次に、確変モードの滞在中の処理について説明する。
統括CPU31aは、確変モードの開始を指示した場合、15R系大当り遊技に当選するまでの間、確変モードを継続させる。すなわち、統括CPU31aは、確変モード滞在中、2R確変大当り遊技、又は小当り遊技の終了後、これら当り遊技の当選時の遊技状態にかかわらず確変モードの継続を指示する。そして、統括CPU31aは、15R系大当り遊技の終了後、15R系移行先処理に基づいて各種モード演出への移行を指示する。
次に、擬似連を伴う図柄変動ゲームに係る処理に関して、通常モード滞在中を中心に説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、変動パターンとして変動パターンP4〜P10,P12〜P24が決定されたとき、擬似連を伴う図柄変動ゲームを実行可能になっている。そして、統括CPU31aは、擬似連を伴う図柄変動ゲームの実行を特定する変動パターンを指示する変動パターン指定コマンドを入力すると、擬似連で実行される変動サイクル毎に演出内容を決定し、所定のタイミングで各変動サイクルの実行を指示するようになっている。
本実施形態において、統括CPU31aは、非変短状態であって通常モード滞在中に、擬似連を伴う図柄変動ゲームの実行を特定する変動パターンを指示する変動パターン指定コマンドを入力すると、図11に示すように、変動サイクル毎に演出内容を決定する。そして、統括CPU31aは、通常モード滞在中、擬似連を伴う図柄変動ゲームでは、各変動サイクルで連続専用演出による同一態様による演出を連続して実行させることで、あたかも連続専用演出による図柄変動ゲーム(実際には変動サイクル)が連続して実行されるモード演出に移行したような演出を展開可能になっている。本実施形態では、連続専用演出による変動サイクルが実行されている間、連続モードの滞在中としている。また、本実施形態では、2R確変大当り遊技、及び小当り遊技の当選時には擬似連を伴う変動パターンP22〜P24が選択され得るので、連続モードの出現によってモード演出の移行に対する期待を高めることができる構成となっている。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、図22(a),(b)に示すように、「1」〜「7」にそれぞれ対応する「一」〜「七」の漢数字による7種類の通常変動図柄NZを、3列の図柄列のそれぞれに変動させる態様で図柄変動ゲームを展開させるようになっている。また、本実施形態では、連続専用演出の実行中(連続モード滞在中)に限っては図22(c),(d)に示すように、通常変動図柄NZに代わって、それぞれに装飾(文字)が施された特殊変動図柄TZ(展開図柄Z1〜Z6)を、左右方向に並んで配置した2列の図柄列(左列、右列)のそれぞれに変動させる態様で図柄変動ゲーム(実際には変動サイクル)を展開させるようになっている。また、連続専用演出では、各列毎に図22(c)に示す特殊変動TZを構成する展開図柄Z1〜Z6が予め定めた配列で変動するようになっており、…→「展開図柄Z6」→「展開図柄Z5」→「展開図柄Z4」→「展開図柄Z3」→「展開図柄Z2」→「展開図柄Z1」→「展開図柄Z6」→…の順で可変表示器H2に画像表示される。また、連続専用演出では、2列の図柄列の図柄が変動している場合、変動している2列の図柄列を、左列→右列の順に変動停止させるようになっている。すなわち、連続専用演出においては、左列が連続専用演出時の第1停止図柄列となり、右列が連続専用演出時の第2停止図柄列となる。
そして、通常変動図柄NZでは、図柄変動ゲームにおいて最終的に3列の図柄による図柄組み合わせを導出することで、大当り抽選の抽選結果、すなわち、15R系大当り遊技に当選している、2R確変大当り遊技、又は小当り遊技に当選している、いずれの当り遊技にも当選していないことを遊技者に認識させ得るようになっている。その一方で、特殊変動図柄TZでは、図柄変動ゲーム(変動サイクル)において2列の図柄による図柄組み合わせを導出することで、大当り抽選の抽選結果ではなく、実行中の図柄変動ゲームの演出の展開を遊技者に認識させ得るようになっている。そして、本実施形態では、特殊変動図柄TZによる図柄組み合わせを導出することで、1回の図柄変動ゲームが終了されることはなく、最終的に通常変動図柄NZによる図柄組み合わせを導出することで、1回の図柄変動ゲームが終了される構成となっている。なお、本実施形態では、特殊変動図柄TZによる図柄組み合わせを導出することで、1回の変動サイクルを終了させ得る場合がある。したがって、本実施形態の図柄変動ゲームでは、通常変動図柄NZを飾り図柄として展開され、最終的に通常変動図柄NZによる飾り図柄の図柄組み合わせを導出するように展開される通常の図柄変動ゲームがある。また、図柄変動ゲームでは、通常変動図柄NZを飾り図柄として展開され、当該通常変動図柄NZに代わって特殊変動図柄TZを飾り図柄として展開された後、最終的に通常変動図柄NZによる飾り図柄の図柄組み合わせを導出するように展開される通常の図柄変動ゲームとは異なる特殊の図柄変動ゲーム(連続モードを実行する図柄変動ゲーム)がある。
図22(c)に示すように、特殊変動図柄TZは、「低」の文字が装飾された展開図柄Z1と、「第2種」の文字が装飾された展開図柄Z2と、「特殊モード」の文字が装飾された展開図柄Z3と、「確変モード」の文字が装飾された展開図柄Z4と、「第3種」の文字が装飾された展開図柄Z5と、「好機」の文字が装飾された展開図柄Z6から構成されている。本実施形態では、各展開図柄Z1〜Z6では、それぞれに示唆する演出の展開が予め対応付けされており、変動する2列の図柄が同一種類の図柄となることを条件に、同一種類となった図柄に対応する演出の展開を遊技者に示唆するようになっている。なお、擬似連を伴う図柄変動ゲームでは、実行し得る最終回の変動サイクルにおいて導出される2列の展開図柄が同一種類となる図柄組み合わせによって、演出の展開を示唆するようになっている。なお、本実施形態では、メインCPU30aが決定した変動パターンで特定される演出の展開、メインCPU30aの大当り抽選の結果(展開)、統括CPU31aが決定するモード演出の移行先(展開)による、擬似連を伴う図柄変動ゲーム中、及び当該図柄変動ゲーム後における演出内容(展開)を示唆するようになっており。
本実施形態の展開図柄Z1〜Z6は、展開図柄Z2,Z5,Z6が属する「大当り系図柄」と、展開図柄Z3,Z4が属する「モード移行系図柄」と、展開図柄Z1が属する「チャンス系図柄」に分類されるようになっている。
「大当り系図柄」では、大当り期待度の高いリーチ演出(本実施形態では第2種リーチ演出、又は第3種リーチ演出)が展開されることを示唆することで15R系大当り遊技の当選に対して期待を持つことができる演出による展開を示唆し得るようになっている。なお、「大当り系図柄」では、15R系大当り遊技の当選を示唆し得るので、結果的にモード演出(特に確変モードへ)の移行も示唆し得る。そして、展開図柄Z2では「第2種リーチ演出」が展開されることを遊技者に示唆し、展開図柄Z5では「第3種リーチ演出」が展開されることを遊技者に示唆し、展開図柄Z6では「第2種リーチ演出」又は「第3種リーチ演出」のいずれかが展開されることを遊技者に示唆するようになっている。
また、「モード移行系図柄」では、当選確率が「高確」であることに期待を持つことができる特殊モード、又は当選確率が「高確」であることが報知される確変モードへ移行する展開を示唆し得るようになっている。なお、「モード移行系図柄」では、特殊モード、又は確変モードへの移行を示唆し得るので、結果的に15R系大当り遊技(特に15R確変大当り遊技)や、2R確変大当り遊技及び小当り遊技の当選も示唆し得る。そして、展開図柄Z3では「特殊モード」へ移行する展開を示唆し、展開図柄Z4では「確変モード」へ移行する展開を示唆するようになっている。
また、「チャンス系図柄」では、15R系大当り遊技の当選に対して期待を持つことができる演出による展開とともに、特殊モード、又は確変モードへ移行する展開の示唆し得るようになっている。そして、展開図柄Z1では、いずれの展開(各種リーチ演出、各種モード演出への移行)も示唆するようになっている。
そして、通常モード滞在中において、連続モードとなる擬似連を伴う図柄変動ゲームでは、図12(a)に示す態様で各変動サイクルの演出が展開されるようになっている。なお、図12(a)は、各変動サイクルにおける演出の内容の展開における流れを捉え易いように模式的に示したものである。
図12(a)に示すように、擬似連を伴う図柄変動ゲームの1回目の変動サイクルでは、通常予告演出を実行するようになっている。通常予告演出は、通常変動図柄NZによる、変動パターンP11(通常変動)で特定し得る演出内容となっており、擬似連を伴わない図柄変動ゲームでも出現し得る演出となっている。続いて、ゲームインターバル(800ms)を経て、擬似連を伴う図柄変動ゲームの2回目の変動サイクルでは、連続モードが実行(開始)されることを遊技者に認識させる導入演出を実行させて、当該導入演出の実行後に連続専用演出を実行させるようになっている。連続専用演出は、特殊変動図柄TZによる演出内容となっており、連続モードの実行中(通常モード滞在中の擬似連を伴う図柄変動ゲーム)でのみ出現し得る演出となっている。そして、擬似連回数が「2回」である場合、2回目の変動サイクルが今回の図柄変動ゲームにおける最終回の変動サイクルとなるので、2回目の変動サイクルにおける連続専用演出の実行後、それぞれの変動パターンで特定される演出内容の展開に移行するようになっている。
続いて、ゲームインターバル(800ms)を経て、擬似連を伴う図柄変動ゲームの3回目の変動サイクルでは、連続専用演出を実行させるようになっている。そして、擬似連回数が「3回」である場合、3回目の変動サイクルが今回の図柄変動ゲームにおける最終回の変動サイクルとなるので、3回目の変動サイクルにおける連続専用演出の実行後、それぞれの変動パターンで特定される演出内容の展開に移行するようになっている。また、ゲームインターバル(800ms)を経て、擬似連を伴う図柄変動ゲームの実行し得る変動サイクルの上限回数となる4回目の変動サイクルでは、連続専用演出を実行させて、当該連続専用演出の実行後、それぞれの変動パターンで特定される演出内容の展開に移行するようになっている。
また、本実施形態では、図12(b)に示すように、「12000(ms)」を演出時間とする連続専用演出(以下、「長演出」と示す)と、演出時間を長演出の半分(2分の1)の「6000(ms)」を演出時間とする連続専用演出(以下、「短演出」と示す)を備えて構成されており、長演出では短演出2回分の演出を実行可能に構成されている。なお、本実施形態のパチンコ遊技機10では、擬似連を伴う図柄変動ゲームを、変動パターンP11(通常変動)を1回の変動サイクルのベースとして構成されており、変動パターンP11と各連続専用演出の差分は、調整時間Tとして処理されて演出を間延びさせるなどして演出時間が調整されるようになっている。また、本実施形態において、導入演出では、短演出と合わせて1回の変動サイクルを構成し得る演出時間が定められている。
そして、擬似連を伴う図柄変動ゲームで2回目の変動サイクルでは、当該変動サイクルの前半(開始から約6000(ms))において導入演出を実行し、当該変動サイクルの後半(開始から約6000(ms)経過後の約6000(ms))において短演出(連続専用演出)を実行するようになっている。このため、2回目の変動サイクルでは、1回の導入演出と、1回の短演出を実行可能とし、1回の連続専用演出を実行可能としている。したがって、本実施形態では、擬似連回数を2回とする場合、連続専用演出回数(連続専用演出の出現回数)が「1回」となる。
また、擬似連を伴う図柄変動ゲームで3回又は4回目の変動サイクルでは、当該変動サイクル1回分において長演出(連続専用演出)、又は短演出(連続専用演出)2回分のいずれかを実行するようになっている。このため、長演出を実行する3回又は4回目の変動サイクルでは、1回の長演出を実行可能とし、1回の連続専用演出を実行可能にしている。また、短演出を実行する3回又は4回目の変動サイクルでは、当該変動サイクルの前半(開始から約6000(ms))において1回目の短演出を実行し、当該変動サイクルの後半(開始から約6000(ms)経過後の約6000(ms))において2回目の短演出を実行することで、2回の短演出を実行可能とし、2回の連続専用演出を実行可能にしている。したがって、擬似連回数を3回とする場合には、3回目の変動サイクルで1回又は2回の連続専用演出が実行され得るので、連続専用演出回数が「2回、又は3回」となる。また、擬似連回数を4回とする場合には、3回又は4回目の変動サイクルでそれぞれ1回又は2回の連続専用演出が実行され得るので、連続専用演出回数が「3回〜5回」となる。なお、本実施形態では、通常モード滞在中、擬似連を伴う図柄変動ゲームにおいて、少なくとも1回の連続専用演出(少なくとも1回の変動サイクルにおいて連続モード)を出現可能に構成されている。
そして、統括CPU31aは、通常モード滞在中、擬似連を伴う図柄変動ゲームにおいて、各変動サイクルの開始に際して開始させる変動サイクルの演出態様(変動態様などの具体的な態様)を特定可能な各種コマンドを各制御基板32〜34に出力することで各変動サイクルの演出の実行を指示するようになっている。統括CPU31aは、変動サイクルの前半、及び後半でともに短演出を実行させる場合、変動サイクルの前半、及び後半でともに短演出を実行させる内容の連続モード前半指定コマンド、及び連続モード後半指定コマンドを各変動サイクルの開始とともに各制御基板32〜34に出力する。また、統括CPU31aは、変動サイクルで長演出を実行させる場合、変動サイクルの前半、後半に跨って長演出を実行させる内容の連続モード前半指定コマンドを各変動サイクルの開始とともに各制御基板32〜34に出力する。
そして、統括CPU31aは、1回目の変動サイクルにおいて、当該変動サイクルの開始とともに通常予告演出を実行させるための連続モード突入前指定コマンドを各制御基板32〜34に出力する。続いて、統括CPU31aは、2回目の変動サイクルにおいて、当該変動サイクルの開始とともに当該第2変動サイクルの前半で導入演出を実行させるための導入演出開始指定コマンドと、当該第2変動サイクルの後半で連続専用演出(短演出)を実行させる内容の連続モード後半指定コマンドを各制御基板32〜34に出力する。統括CPU31aは、擬似連回数を2回とする擬似連で連続モードの実行を指示している場合、2回目の変動サイクルの開始とともに出力する連続モード後半指定コマンドで展開図柄の同一種類による図柄組み合わせの導出を指定する。
また、続いて、統括CPU31aは、3回目、又は4回目の変動サイクルにおいて、短演出の実行を指示する場合、変動サイクルの前半で短演出を実行させる内容の連続モード前半指定コマンドと、変動サイクルの後半で短演出を実行させる内容の連続モード後半指定コマンドを出力する。また、統括CPU31aは、3回目、又は4回目の変動サイクルにおいて、長演出の実行を指示する場合、変動サイクルの前半及び後半に跨って長演出を実行させる内容の連続モード前半指定コマンドを出力し、連続モード後半指定コマンドを出力しないようになっている。統括CPU31aは、擬似連回数を3回とする連続モードの実行を指示している場合、3回目の変動サイクルの開始とともに出力する連続モード前半指定コマンド(長演出の実行を指定している場合)、又は連続モード後半指定コマンド(短演出の実行を指定している場合)で展開図柄の同一種類による図柄組み合わせの導出を指定する。また、統括CPU31aは、擬似連回数を4回とする連続モードの実行を指示している場合、4回目の変動サイクルの開始とともに出力する連続モード前半指定コマンド(長演出の実行を指定している場合)、又は連続モード後半変定コマンド(短演出の実行を指定している場合)で展開図柄の同一種類による図柄組み合わせの導出を指定する。
このように構成される本実施形態では、図23(a)〜(j)に示す態様で、擬似連が展開されるようになっている。図23(a)〜(j)には、通常モード滞在中における擬似連を伴う図柄変動ゲームの可変表示器H2における実行態様を示している。
通常モード滞在中において、擬似連を伴う図柄変動ゲームで1回目の変動サイクルが実行されると、可変表示器H2では、図23(a)〜(c)に示す態様で演出が展開される。そして、可変表示器H2では、図23(a)に示すように、擬似連を伴わない図柄変動ゲームと同様にして通常変動図柄NZの変動が開始される通常予告演出が実行される。その後、可変表示器H2では、図23(b),(c)に示すように、[135]によるはずれの図柄組み合わせが導出されて、左列→中列→右列の順に変動停止している通常変動図柄NZが点滅(点灯)し、3列全ての図柄が点滅(点灯)することで連続モードの開始を遊技者に報知する。
続いて、通常モード滞在中において、擬似連を伴う図柄変動ゲームで2回目の変動サイクルが実行されると、可変表示器H2では、図23(d)〜(f)に示す態様で演出が展開される。そして、2回目の変動サイクルの前半において、可変表示器H2では、図23(d)に示すように、「連続モード突入」が画像表示される導入演出が実行される。その後、可変表示器H2では、図23(e)に示すように、2列の特殊変動図柄TZによる1回目の連続専用演出が実行され、例えば、図23(f)に示すように、左、右列に特殊変動図柄TZが変動停止されて左列に展開図柄Z1、右列に展開図柄Z2による図柄組み合わせが導出される。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、図23(g)〜(i)に示すように、前回の連続専用演出で導出された展開図柄をホールド(HD)することで、ホールド(HD)した図柄を継続して導出させるホールド演出を実行可能になっている。そして、可変表示器H2では、図23(g)〜(i)に示す態様でホールド演出が展開される。なお、図23(g)〜(i)では、2回目の連続専用演出で展開図柄Z1(「低」)をホールド(HD)し、3回目の連続専用演出で展開図柄Z5(「第3種」)をホールド(HD)する態様を示している。
そして、2回目の連続専用演出において、可変表示器H2では、図23(g)に示すように、1回目の連続専用演出で導出した展開図柄Z1をホールド(HD)した状態で、2回目の連続専用演出が展開される。続いて、2回目の連続専用演出において、可変表示器H2では、図23(h)に示すように、ホールド(HD)した展開図柄Z1と、展開図柄Z5による特殊変動図柄TZによる図柄組み合わせが導出される。続いて、3回目の連続専用演出において、可変表示器H2では、図23(i)に示すように、2回目の連続専用演出で導出した展開図柄Z5をホールド(HD)した状態で、3回目の連続専用演出が展開される。その後、可変表示器H2では、連続専用演出において展開図柄による同一種類の図柄組み合わせが導出され、例えば、図23(j)に示すように、展開図柄Z6による同一種類の図柄組み合わせが導出される場合には展開図柄Z6によって示唆される内容の演出が展開される。なお、可変表示器H2では、図23(i)の後、3回目の連続専用演出でホールド(HD)している展開図柄Z3による同一種類の図柄組み合わせが導出される場合、展開図柄Z3によって示唆される内容の演出が展開される。
また、ホールド演出を伴わないで3回目、又は4回目の変動サイクルが実行される場合、可変表示器H2では、図23(e),(f)に示す態様で、2回〜5回目の連続専用演出が実行される。その結果、可変表示器H2では、例えば、図23(j)に示すように、連続専用演出において展開図柄による同一種類の図柄組み合わせが導出され、展開図柄Z6によって示唆される内容の演出が展開される。なお、1回目の連続専用演出の実行のみが特定されている場合、可変表示器H2では、図23(e)の後、展開図柄による同一種類の図柄組み合わせが導出され、導出された展開図柄によって示唆される内容の演出が展開される。また、2回の連続専用演出の実行が特定されている場合、可変表示器H2では、図23(f)の後、2回目の連続専用演出において展開図柄による同一種類の図柄組み合わせが導出され、導出された展開図柄によって示唆される内容の演出が展開される。また、3回、4回、又は5回の連続専用演出の実行が特定されている場合、可変表示器H2では、図23(f)の後、3回目、4回目、又は5回目の連続専用演出において展開図柄による同一種類の図柄組み合わせが導出され、導出された展開図柄によって示唆される内容の演出が展開される。
また、2R確変大当り遊技、又は小当り遊技の当選に伴う連続専用演出において、可変表示器H2では、最終の連続専用演出の実行後、通常変動図柄NZによる確変示唆の図柄組み合わせを導出する演出の展開となるようになっている。
また、本実施形態において、統括CPU31aは、以下に示す各種処理を実行することで、連続モード前半指定コマンド、及び連続モード後半指定コマンドで指定する各種内容(演出態様として連続専用演出の変動態様や、各連続専用演出で導出する図柄組み合わせなど)の具体的な演出態様を決定する。そして、統括CPU31aは、決定した具体的な演出態様を所定のタイミングで連続モード前半指定コマンド、及び連続モード後半指定コマンドによって各制御基板32〜34に出力して指示する。
統括CPU31aは、擬似連回数が2回となる変動パターンP4〜P6,P15〜P17,P22による各変動サイクルの演出内容として、連続専用演出回数が「1回」となるように、図11に示す態様に基づいて実行可能な2回の変動サイクルの演出内容を決定する。また、統括CPU31aは、擬似連回数が3回となる変動パターンP7,P8,P18,P19,P23による各変動サイクルの演出内容として、連続専用演出回数が「2回、又は3回」となるように、図11に示す態様に基づいて実行可能な3回の変動サイクルの演出内容を決定する。また、統括CPU31aは、擬似連回数が4回となる変動パターンP9,P10,P20,P21,P24による各変動サイクルの演出内容として、連続専用演出回数が「3回〜5回」となるように、図11に示す態様に基づいて実行可能な4回の変動サイクルの演出内容を決定する。
続いて、統括CPU31aは、擬似連を伴う図柄変動ゲームの各変動サイクルで実行する連続専用演出における具体的な演出態様を(連続専用演出の実行態様と、各連続専用演出で変動停止させる展開図柄などの具体的な内容)を決定する各種抽選(展開図柄抽選、ホールド抽選、変動態様抽選)を実行する。
そして、統括CPU31aは、指定されている変動パターンの種類(擬似連回数)と、決定している飾り図柄の図柄組み合わせに応じて、図13に示す展開図柄抽選テーブルにしたがって、最終回の変動サイクル(実行し得る最終の連続専用演出)で特殊変動図柄TZが同一種類となる展開図柄の種類を決定する展開図柄抽選を実行する。なお、擬似連を伴う図柄変動ゲームにおいて、特殊変動図柄TZが同一種類となる図柄組み合わせは、最終回の変動サイクル以外の連続専用演出で導出し得ないで、最終回の変動サイクルでのみ導出し得るようになっている。
例えば、図13に示す展開図柄抽選テーブルには、変動パターンと飾り図柄の図柄組み合わせに応じて、それぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全101通りの整数)が「展開図柄Z1」〜「展開図柄Z6」のそれぞれに所定個数ずつ振分けられている。そして、展開図柄抽選テーブルでは、擬似連回数が2回となる当り演出用の変動パターンP4であって、特定の図柄組み合わせである場合に、85個の乱数を「展開図柄Z1」に、2個の乱数を「展開図柄Z3」に、7個の乱数を「展開図柄Z4」に、7個の乱数を「展開図柄Z6」に振分けている。このため、展開図柄抽選テーブルでは、擬似連回数が2回となる当り演出用の変動パターンP4であって、特定の図柄組み合わせである場合に、「展開図柄Z1」が選択される確率を85/101に振分け、「展開図柄Z3」が選択される確率を2/101に振分け、「展開図柄Z4」が選択される確率を7/101に振分け、「展開図柄Z6」が選択される確率を7/101に振分けている。
本実施形態において展開図柄抽選テーブルでは、図13に示すように、展開図柄Z6を変動パターンP4〜P10による15R系大当り遊技に当選しているときにのみ決定するようになっている。このため、展開図柄Z6の出現によっては、15R系大当り遊技の当選が確定することとなり、展開図柄Z1〜Z6の中で最も高い大当り期待度(大当りに対して最も期待できること)を設定している。
また、展開図柄抽選テーブルでは、展開図柄Z5を変動パターンP6,P8,P10,P17,P19,P21による第3種リーチ演出を特定し得る場合に決定するようになっている。なお、第1種リーチ演出を特定し得る変動パターンP4では、チャンスの図柄組み合わせを決定している場合に、展開図柄Z5が決定され得る場合もある。すなわち、変動パターンP4に基づく演出内容(擬似連回数2回による第1種リーチ演出)で同一種類となる図柄組み合わせとして展開図柄Z5が導出される場合には、15R確変大当り遊技を含む15R系大当り遊技の当選が確定する。このため、展開図柄Z5の出現によっては、第3種リーチ演出の出現が示唆されるので、15R系大当り遊技の当選に対して期待を高めることとなり、展開図柄Z1〜Z6の中で展開図柄Z6に次いで高い大当り期待度を設定している。なお、展開図柄Z5の出現によっては、はずれ(変動パターンP17,P19,P21)で出現する場合もあるので展開図柄Z6よりも大当り期待度が低いこととなる。
また、展開図柄抽選テーブルでは、展開図柄Z4を大当り遊技(特に、15R確変大当り遊技、又は2R確変大当り遊技)に当選している場合であって、大当り遊技終了後に「高確+変短あり(リミットなし)」となるときにのみ決定するようになっている。また、展開図柄抽選テーブルでは、展開図柄Z4を15R確変大当り遊技の当選時よりも2R確変大当り遊技の当選時に決定し易くなっている。このため、展開図柄Z4の出現によっては、大当り遊技(特に、15R確変大当り遊技、又は2R確変大当り遊技)の当選が確定するとともに、大当り遊技終了後に「高確+変短あり(リミットなし)」の付与が確定することとなり、展開図柄Z1〜Z6の中で展開図柄Z5,Z6に次いで高い大当り期待度を設定している。なお、展開図柄Z4の出現によっては、15R確変大当り遊技の当選よりも2R確変大当り遊技の当選の可能性が高まる結果、「高確+変短あり(リミットなし)」となる一方で遊技者が多くの賞球を得ることができない可能性もあるので、展開図柄Z5,Z6よりも大当り期待度が低いこととなる。
また、展開図柄抽選テーブルでは、展開図柄Z3を2R確変大当り遊技、又は小当り遊技に当選している場合であって、これら当り遊技終了後が非変短状態となるときに決定するようになっている。なお、第1種リーチ演出を特定し得る変動パターンP4では、特定の図柄組み合わせを決定している場合に、展開図柄Z3が決定され得るようになっている。すなわち、変動パターンP4に基づく演出内容(擬似連回数2回による第1種リーチ演出)で同一種類となる図柄組み合わせとして展開図柄Z3が導出される場合には、15R確変大当り遊技の当選が確定する。このため、展開図柄Z3の出現によっては、2R確変大当り遊技、又は小当り遊技のいずれかの当り遊技の当選が確定することで確変状態への付与に対する期待を高めることとなり、展開図柄Z1〜Z6の中で展開図柄Z4〜Z6に次いで高い大当り期待度を設定している。なお、展開図柄Z3の出現によっては、展開図柄Z3が決定される確率上、出現回数のうち半数以上を占める大部分において2R確変大当り遊技、又は小当り遊技の可能性が高まる結果、確変状態に移行しないとともに、遊技者が多くの賞球を得ることができない可能性もあるので、展開図柄Z4〜Z6よりも大当り期待度が低いこととなる。
また、展開図柄抽選テーブルでは、展開図柄Z2を変動パターンP5,P7,P9,P16,P18,P20による第2種リーチ演出を特定し得る場合に決定するようになっている。このため、展開図柄Z2の出現によっては、第2種リーチ演出の出現が示唆されるので、15R系大当り遊技の当選に対して期待を高めることとなり、展開図柄Z1〜Z6の中で展開図柄Z3〜Z6に次いで高い大当り期待度を設定している。なお、展開図柄Z2の出現によっては、はずれ(変動パターンP16,P18,P20)で出現する場合もあり、擬似連回数が同一の条件下で大当り期待度が高い第3種リーチ演出の出現を示唆する展開図柄Z5や、大当り又は小当りのいずれにも当選していない場合に出現し得ない展開図柄Z3,Z4,Z6よりも大当り期待度が低いこととなる。
また、展開図柄抽選テーブルでは、展開図柄Z1を変動パターンP16〜P21以外の変動パターンの場合に決定するようになっている。また、展開図柄抽選テーブルでは、展開図柄Z1を変動パターンP4,P15による第1種リーチ演出を特定し得る場合に他のリーチ演出を特定し得る場合よりも決定し易くなっており、メインCPU30aのリーチ判定で肯定とされる場合に最も決定され易い変動パターンP15の場合に最も決定し易くなっている。このため、展開図柄Z1の出現によっては、大当り、又は小当り、大当り及び小当り以外のいずれの可能性もある一方で、リーチ演出の中で最も大当り期待度が低い第1種リーチ演出の出現を高めることとなり、展開図柄Z1〜Z6の中で最も低い大当り期待度を設定している。
続いて、統括CPU31aは、展開図柄の種類を決定後、当該展開図柄の種類と、指定されている変動パターンの種類(擬似連回数)に応じて、図14に示すホールド抽選テーブルにしたがってホールド演出の実行可否を決定するホールド抽選を実行する。
例えば、図14に示すホールド抽選テーブルには、変動パターンと展開図柄の種類に応じて、それぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全101通りの整数)が「ホールドなし(ホールド演出実行否)」、「ホールドあり(ホールド演出実行可)」のそれぞれに所定個数ずつ振分けられている。そして、ホールド抽選テーブルでは、擬似連回数が2回となる当り演出用の変動パターンP4〜P6,P15〜P17,P22である場合に、展開図柄の種類にかかわらず101個の乱数を「ホールドなし」に振分け、「ホールドあり」に乱数を振分けていない。このため、ホールド抽選テーブルでは、擬似連回数が2回となる変動パターンP4〜P6,P15〜P17,P22である場合に、展開図柄の種類にかかわらず「ホールドなし」が選択される確率を101/101(100%)に振分けている。
本実施形態においてホールド抽選テーブルでは、図14に示すように、擬似連回数が2回(変動パターンP4〜P6,P15〜P17,P22)となる場合、ホールド演出の実行可を決定し得ないようになっている。また、ホールド抽選テーブルでは、擬似連回数が3回(変動パターンP7,P8,P18,P19,P23)、又は4回(変動パターンP9,P10,P20,P21,P24)の条件下で、展開図柄Z1,Z3である場合にホールド演出の実行否のみを決定する一方で、展開図柄Z1よりも高い大当り期待度を設定しているとともに15R系大当り遊技の当選にある程度期待を見込むことが可能な展開図柄Z2,Z4〜Z6である場合にホールド演出の実行可を決定し得るようになっている。さらに、ホールド抽選テーブルでは、擬似連回数が3回、又は4回において展開図柄Z6である場合にホールド演出の実行可を最も決定し易くなっている。また、ホールド抽選テーブルでは、擬似連回数が4回の場合に擬似連回数が3回の場合よりも展開図柄がZ2,Z4,Z5のとき、ホールド演出の実行を決定し易くなっている。
このため、本実施形態では、連続専用演出において、ホールド演出の出現によっては、擬似連回数が多いこと(擬似連回数2回<擬似連回数3回<擬似連回数4回の順に)に対する期待を高めることができる。また、本実施形態では、連続専用演出において、ホールド演出の出現によっては、最終回の変動サイクルで展開図柄Z6の導出に対する期待を高めることができる。
続いて、統括CPU31aは、展開図柄の種類とホールド演出の実行可否を決定後、これらの決定(展開図柄の種類とホールド演出の実行可否)と、指定されている変動パターンの種類(擬似連回数)に応じて、各変動サイクルにおける演出態様(連続専用演出の実行態様と、各連続専用演出で変動停止させる展開図柄などの具体的な内容)を決定する。統括CPU31aは、ホールド抽選によって「ホールドなし」を決定している場合、図15〜図17に示す各種テーブルを用いて演出態様を決定するホールドなし時抽選を実行する。また、統括CPU31aは、ホールド抽選によって「ホールドあり」を決定している場合、図18〜図21に示す各種テーブルを用いて演出態様を決定するホールドあり時抽選を実行する。
まず、ホールドなし時抽選について説明する。
統括CPU31aは、ホールドなし時抽選において、各変動サイクルの具体的な演出態様を特定可能な停止パターンを決定するようになっている。停止パターンでは、各変動サイクルで実行させる連続専用演出の種類(短演出、及び長演出のいずれか)と、各連続専用演出での各特殊変動図柄TZが変動停止する際の停止態様(「すべり」を伴って停止するか否か、停止するタイミング)を特定可能になっている。また、統括CPU31aは、ホールドなし時抽選において、停止パターンを決定すると、停止パターンに基づいて各連続専用演出での変動停止する特殊変動図柄TZの停止態様(展開図柄による図柄組み合わせ)を決定するようになっている。
そして、本実施形態において、ホールドなしにおける連続専用演出では、左列と右列の特殊変動図柄TZを、変動状態から変動停止させるに際して右列の特殊変動図柄TZを「すべり」を伴って変動停止させる「左・停止/右・すべり」と、変動状態からすべりを伴わないで変動停止させる「左・停止/右・停止」のいずれかで停止させるようになっている。「すべり」とは、変動している図柄を変動停止させると見せかけて再度、変動させて変動停止させるといった演出であり、「すべり」を伴わないとは、変動している図柄の変動速度を徐々に遅くしていって変動停止させるといった演出である。なお、長演出では、「すべり」、及び「停止」の実行態様が、短演出の場合よりも長い演出時間をかけて遅くなるように実行する「左・停止/右・遅すべり」、及び「左・停止/右・遅停止」のいずれかで停止させるようになっている。また、変動サイクルの後半における短演出では、左列、及び右列の図柄が揃った状態で変動停止する「左・右揃い停止」でも停止可能になっている。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、図15に示すように、ホールド演出を伴わない擬似連(連続予告演出)における停止パターンS2−1,S3−1〜S3−3,S4−1〜S4−6の10種類の停止パターンがある。本実施形態において、図15では、「連続専用演出回数」列により、何回目の変動サイクル(前半、又は後半)で、何回目の連続専用演出を実行させるかを特定し、特定した連続専用演出回数の行により、実行させる変動態様を特定可能に構成されている。なお、図15において、各停止パターンでは、各「連続専用演出回数」列で特定される連続専用演出回数の行に乱数が振分けられている態様を選択し得る変動態様としている。
停止パターンS2−1は、擬似連回数が2回であって、連続専用演出回数が1回の場合に選択されるパターンとなっている。そして、停止パターンS2−1は、図15に示すように、2回目の変動サイクルの後半(2回目後半)で1回目の連続専用演出(短演出)の実行を特定し、「左・停止/右・停止」、及び「左・停止/右・すべり」のいずれかで変動停止させるパターンとなっている。
また、停止パターンS3−1〜S3−3は、擬似連回数が3回であって連続専用演出回数が2回(停止パターンS3−1)、又は3回(停止パターンS3−2,S3−3)の場合に選択されるパターンとなっている。そして、例えば、停止パターンS3−1は、2回目の変動サイクルの後半(2回目後半)で1回目の連続専用演出(短演出)の実行を特定し、「左・停止/右・停止」で変動停止させ、3回目の変動サイクルで2回目の連続専用演出(長演出)の実行を特定し、「左・停止/右・遅停止」で変動停止させるパターンとなっている。また、停止パターンS3−2,S3−3は、連続専用演出回数が3回であって短演出のみの実行を特定するパターンとなっている。また、停止パターンS3−2は、停止パターンS3−1〜S3−3の中で「左・右揃い停止」で変動停止させるパターンを特定可能な、唯一のパターンとなっている。
また、停止パターンS4−1〜S4−6は、擬似連回数が4回であって連続専用演出回数が3回(停止パターンS4−1)、4回(停止パターンS4−2〜S4−4)、又は5回(停止パターンS4−5,S4−6)の場合に選択されるパターンとなっている。そして、例えば、停止パターンS4−1は、2回目の変動サイクルの後半(2回目後半)で1回目の連続専用演出(短演出)の実行を特定し、「左・停止/右・停止」で変動停止させ、3回目の変動サイクルで2回目の連続専用演出(長演出)の実行を特定し、「左・停止/右・遅停止」、及び「左・停止/右・遅すべり」のいずれかで変動停止させるパターンとなっている。さらに、停止パターンS4−1は、3回目の変動サイクルで4回目の連続専用演出(長演出)の実行を特定し、「左・停止/右・遅停止」、及び「左・停止/右・遅すべり」のいずれかで変動停止させるパターンとなっている。また、停止パターンS4−2〜S4−4は、連続専用演出回数が4回であって途中で1度だけ長演出の実行を特定するパターンとなっている。また、停止パターンS4−5,S4−6は、連続専用演出回数が5回であって短演出のみの実行を特定するパターンとなっている。また、停止パターンS4−2,S4−5は、停止パターンS4−1〜S4−6の中で「左・右揃い停止」で変動停止させるパターンを特定可能な、唯一のパターンとなっている。
また、本実施形態において、図15に示すように、ホールド演出を伴わない擬似連(連続予告演出)における停止パターンS2−1,S3−1〜S3−3,S4−1〜S4−6では、「すべり」を伴う停止態様を特定し得る場合、最終の連続専用演出ときに、最後以外の連続専用演出のときよりも「すべり」を伴い易くなっている。このため、本実施形態では、「すべり」を伴うか否かでまだ変動サイクル(連続専用演出)が続くか否かを遊技者に推測可能な構成にもなっている。
そして、統括CPU31aは、ホールドなし時抽選において、図16(a)〜(c)に示すホールドなし時のパターン振分テーブルにしたがって、指定されている変動パターンの種類と、展開図柄抽選で決定している展開図柄の種類に応じた停止パターンを決定する。統括CPU31aは、指定されている変動パターンが擬似連回数を2回とする変動パターンP4〜P6,P15〜P17,P22である場合、停止パターンS2−1が振分けられている図16(a)に示すホールドなし時のパターン振分テーブルを参照する。また、統括CPU31aは、指定されている変動パターンが擬似連回数を3回とする変動パターンP7,P8,P18,P19,P23である場合、停止パターンS3−1〜S3−3が振分けられている図16(b)に示すホールドなし時のパターン振分テーブルを参照する。また、統括CPU31aは、指定されている変動パターンが擬似連回数4回とする変動パターンP9,P10,P20,P21,P24である場合、停止パターンS4−1〜S4−6が振分けられている図16(c)に示すホールドなし時のパターン振分テーブルを参照する。
例えば、図16(b)に示すホールドなし時のパターン振分テーブルには、展開図柄の種類に応じて、それぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全101通りの整数)が「停止パターンS3−1」、「停止パターンS3−2」、「停止パターンS3−3」のそれぞれに所定個数ずつ振分けられている。そして、ホールドなし時のパターン振分テーブルでは、展開図柄Z1である場合に、101個の乱数を「停止パターンS3−3」に振分け、「停止パターンS3−1」、及び「停止パターンS3−2」に乱数を振分けていない。このため、ホールドなし時のパターン振分テーブルでは、展開図柄がZ1である場合に、「停止パターンS3−3」が選択される確率を101/101(100%)に振分けている。
本実施形態においてホールドなし時のパターン振分テーブルでは、図16(a)に示すように、擬似連回数が2回となる場合、停止パターンS2−1のみが決定される。このため、停止パターンS2−1の出現によっては展開図柄のいずれの出現に対しても期待を高めることができる。
また、ホールドなし時のパターン振分テーブルでは、図16(b)に示すように、擬似連回数が3回となる場合、展開図柄Z1のときに停止パターンS3−3のみを決定し得る一方で、展開図柄Z2,Z3,Z5のときに停止パターンS3−1と停止パターンS3−3を決定し得る。また、ホールドなし時のパターン振分テーブルでは、擬似連回数が3回となる場合、大当り遊技(15R確変大当り遊技、15R特別確変大当り遊技、又は2R確変大当り遊技)の付与が確定するとともに大当り遊技の終了後に確変状態の付与が確定する展開図柄Z4,Z6のときに停止パターンS3−1〜S3−3のいずれも決定し得るとともに、停止パターンS3−1を最も決定し易くなっている。また、停止パターンS3−2は、展開図柄Z4,Z6であるときにのみ決定され得るようになっている。
このため、停止パターンS3−1の出現によっては、停止パターンS3−3の出現時よりも大当り期待度を高く設定する展開図柄の出現(展開図柄Z1<他の展開図柄)に対して期待を高めることができる。すなわち、擬似連回数が3回において、連続専用演出回数が2回であって途中で長演出の出現(停止パターンS3−1)によっては、短演出のみの出現時よりも大当り期待度を高く設定する展開図柄の出現に対して期待を高めることができる。
また、停止パターンS3−2の出現によっては、展開図柄Z4,Z6の出現が確定するので、いずれかの大当り遊技を経由した後、確変状態の付与が確定することとなる。また、停止パターンS3−2で特定するパターンは、図15に示すように、3回目の変動サイクルの後半で、3回目の連続専用演出の実行を特定し、「左・右揃って停止」で変動停止されるパターンとなっており、「左・右揃って停止」となるパターンの出現は大当り遊技とともに確変状態の付与が確定する確定パターンとなる。
また、ホールドなし時のパターン振分テーブルでは、図16(c)に示すように、擬似連回数が4回となる場合、展開図柄Z1のときに停止パターンS4−3,S4−4,S4−6を決定し得る一方で、展開図柄Z2,Z3,Z5のときに停止パターンS4−1,S4−3,S4−4,S4−6を決定し得るようになっている。また、ホールドなし時のパターン振分テーブルでは、擬似連回数が4回となる場合、大当り遊技(15R確変大当り遊技、15R特別確変大当り遊技、又は2R確変大当り遊技)の付与が確定するとともに大当り遊技の終了後に確変状態の付与が確定する展開図柄Z4,Z6のときに停止パターンS4−1〜S4−6のいずれも決定し得るとともに、停止パターンS4−1〜S4−3を最も決定し易くなっている。また、停止パターンS4−2,S4−5は、展開図柄Z4,Z6であるときにのみ決定され得るようになっている。
このため、停止パターンS4−1の出現によっては、停止パターンS4−3,S4−4,S4−6の出現時よりも大当り期待度を高く設定する展開図柄の出現(展開図柄Z1<他の展開図柄)に対して期待を高めることができる。すなわち、擬似連回数が4回において、連続専用演出回数が3回であって途中で長演出の出現が2回(停止パターンS4−1)によっては、短演出のみ、又は途中で長演出の出現が1回の出現時よりも大当り期待度を高く設定する展開図柄の出現に対して期待を高めることができる。
また、停止パターンS4−2,S4−5の出現によっては、展開図柄Z4,Z6の出現が確定するので、いずれかの大当り遊技を経由した後、確変状態の付与が確定することとなる。また、停止パターンS4−2,S4−5で特定するパターンは、図15に示すように、4回目の変動サイクルの後半で、4回目、又は5回目の連続専用演出の実行を特定し、「左・右揃って停止」で変動停止されるパターンとなっており、「左・右揃って停止」となるパターンの出現は大当り遊技とともに確変状態の付与が確定する確定パターンとなる。
続いて、統括CPU31aは、ホールドなし時抽選において、図17(a)〜(c)示す各停止展開図柄テーブルにしたがって、実行し得る連続専用演出のうち最終の連続専用演出以外で変動停止させる、途中停止図柄組み合わせを決定するようになっている。また、統括CPU31aは、実行し得る連続専用演出のうち、最終の連続専用演出では展開図柄抽選で決定している展開図柄による同一種類の図柄組み合わせの導出を決定する。
そして、統括CPU31aは、各連続専用演出における特殊変動図柄TZの第1停止図柄列である左列に停止表示させる図柄を、図17(a)に示す途中停止展開図柄テーブル(第1停止図柄列)にしたがって、変動サイクルの回数(前半、及び後半)に応じた停止図柄を決定する。なお、本実施形態において、統括CPU31aは、長演出の実行を特定する場合、各変動サイクルの回数の後半に応じた停止図柄から決定するようになっており、3回目の変動サイクルにおいて長演出を特定するときには3回目の変動サイクルの後半に応じた停止図柄から決定する。
すなわち、統括CPU31aは、停止パターンS3−1〜S3−3,S4−1〜S4−6を決定している場合、図17(a)に示す「擬似連回数」が2回で「変動サイクル回数」が2回目後半の行に振分けた展開図柄を左列に変動停止させることを決定する。また、統括CPU31aは、停止パターンS3−2,S3−3,S4−3,S4−5,S4−6を決定している場合、図17(a)に示す「擬似連回数」が3回で「変動サイクル回数」が3回目前半の行に振分けた展開図柄を左列に変動停止させることを決定する。また、統括CPU31aは、停止パターンS3−1〜S3−3,S4−1〜S4−6を決定している場合、図17(a)に示す「擬似連回数」が3回で「変動サイクル回数」が3回目後半の行に振分けた展開図柄を左列に変動停止させることを決定する。
また、統括CPU31aは、停止パターンS4−3,S4−5,S4−6を決定している場合、図17(a)に示す「擬似連回数」が4回で「変動サイクル回数」が4回目前半の行に振分けた展開図柄を左列に変動停止させることを決定する。なお、統括CPU31aは、停止パターンS4−1,S4−2,S4−5を決定している場合、4回目の変動サイクルで長演出の実行を特定するので、ともに展開図柄抽選で決定している展開図柄による同一種類の図柄組み合わせの導出を決定する。また、統括CPU31aは、停止パターンS2−1を決定している場合、1回目の連続専用演出が実行し得る最終の連続専用演出となるので、1回目の連続専用演出において展開図柄抽選で決定している展開図柄による同一種類の図柄組み合わせの導出を決定する。
例えば、図17(a)に示す途中停止展開図柄テーブル(第1停止図柄列)には、変動サイクルの回数に応じて、それぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全101通りの整数)が「展開図柄Z1」〜「展開図柄Z6」のそれぞれに所定個数ずつ振分けられている。そして、途中停止展開図柄テーブル(第1停止図柄列)では、2回目の変動サイクルの後半(2回目後半)である場合に、61個の乱数を「展開図柄Z1」に振分け、10個の乱数を「展開図柄Z2」に振分け、9個の乱数を「展開図柄Z3」に振分け、8個の乱数を「展開図柄Z4」に振分け、7個の乱数を「展開図柄Z5」に振分け、6個の乱数を「展開図柄Z6」に振分けている。このため、途中停止展開図柄テーブル(第1停止図柄列)では、2回目の変動サイクルの後半(2回目後半)である場合に、「展開図柄Z1」が選択される確率を61/101に、「展開図柄Z2」が選択される確率を10/101に、「展開図柄Z3」が選択される確率を9/101に、「展開図柄Z4」が選択される確率を8/101に、「展開図柄Z5」が選択される確率を7/101に、「展開図柄Z6」が選択される確率を6/101に振分けている。
本実施形態において途中停止展開図柄テーブル(第1停止図柄列)では、図17(a)に示すように、変動サイクルの回数が増加するほど、さらには同じ変動サイクルでも前半よりも後半ほど、展開図柄Z1よりも大当り期待度を高く設定した展開図柄Z2〜Z6を、左列に変動停止させ易くなっている。そして、遊技者は、連続専用演出における第1停止図柄列である左列に変動停止する展開図柄によって、当該展開図柄で示唆される演出の展開になることに期待を抱くこととなる。このため、変動サイクルの回数が増加するほど、展開図柄Z1よりも大当り期待度を高く設定した展開図柄Z2〜Z6による演出が展開されることに対して期待を高めることができる。
また、統括CPU31aは、図17(a)に示す途中停止展開図柄テーブル(第1停止図柄列)にしたがって左列の停止図柄を決定した場合、図17(b)に示す途中停止展開図柄テーブル(第2停止図柄列)にしたがって右列の停止図柄を決定する。なお、本実施形態において、統括CPU31aは、左列で決定した停止図柄を基準にして、変動順序側に所定図柄分(所定コマ数)ずれた展開図柄(1図柄(ずれコマ数+1)〜5図柄(ずれコマ数+5))から停止図柄を決定する。また、統括CPU31aは、決定している連続専用演出が、短演出であるか長演出であるかに応じて決定態様が異なっている。
例えば、図17(b)に示す途中停止展開図柄テーブル(第2停止図柄列)には、実行させる連続専用演出が短演出であるか、長演出であるかに応じて、それぞれ乱数の取り得る数値(本実施形態では全101通りの整数)が「ずれコマ数+1」〜「ずれコマ数+5」のそれぞれに所定個数ずつ振分けられている。そして、途中停止展開図柄テーブル(第2停止図柄列)では、短演出である場合に、21個の乱数を「ずれコマ数+1」、「ずれコマ数+2」、「ずれコマ数+4」、及び「ずれコマ数+5」のそれぞれに振分け、17個の乱数を「ずれコマ数+3」に振分けている。このため、途中停止展開図柄テーブル(第2停止図柄列)では、短演出である場合に、「ずれコマ数+1」、「ずれコマ数+2」、「ずれコマ数+4」、及び「ずれコマ数+5」が選択される確率をそれぞれ21/101に、「ずれコマ数+3」が選択される確率を17/101に振分けている。
本実施形態において途中停止展開図柄テーブル(第2停止図柄列)では、図17(b)に示すように、短演出ではいずれのずれコマ数も決定し得る一方で、長演出では「ずれコマ数+1」、及び「ずれコマ数+5」のいずれかしか決定し得ないようになっている。本実施形態において、「ずれコマ数+1」、及び「ずれコマ数+5」は、いずれも左列に変動停止する展開図柄を基準に変動順序にしたがって前後に位置する展開図柄の変動停止を特定するものとなっている。このため、長演出の出現によっては、連続専用演出において、展開図柄による同一種類の図柄組み合わせをあたかも導出するかのような演出を実行可能になっている。そして、遊技者は、連続専用演出における第2停止図柄列である右列に左列に変動順序で近接している展開図柄が変動停止するほど、左列の展開図柄で示唆される演出の展開になることに期待を抱くこととなる。このため、長演出の出現によっては、短演出の出現時よりも左列に変動停止している展開図柄による同一種類の図柄組み合わせの導出に対する期待を高めることができる。
また、統括CPU31aは、停止パターンにより「すべり(遅すべり)」を伴うことを特定する停止パターンを決定している場合、図17(c)に示すすべり前停止展開図柄テーブルにしたがって右列の停止図柄の変動停止に先立って、停止させるすべり前図柄を決定する。すべり前図柄は、「すべり(遅すべり)」を伴う直前に停止させる図柄であって、すべり前図柄の停止直後に「すべり(遅すべり)」が発生することとなる。なお、本実施形態において、統括CPU31aは、左列に変動停止させる展開図柄(停止図柄)を基準にして、変動順序の逆側に所定図柄分(所定コマ数)ずれた展開図柄(1図柄(ずれコマ数−1)〜5図柄(ずれコマ数−5))からすべり前図柄を決定する。
例えば、図17(c)に示すすべり前停止展開図柄テーブルには、乱数の取り得る数値(本実施形態では全101通りの整数)が「ずれコマ数−1」〜「ずれコマ数−5」のそれぞれに所定個数ずつ振分けられている。そして、すべり前停止展開図柄テーブルでは、31個の乱数を「ずれコマ数−1」、20個の乱数を「ずれコマ数−2」、及び「ずれコマ数−5」のそれぞれに振分け、15個の乱数を「ずれコマ数−3」、及び「ずれコマ数−4」のそれぞれに振分けている。このため、すべり前停止展開図柄テーブルでは、「ずれコマ数−1」が選択される確率を31/101に、「ずれコマ数−2」、及び「ずれコマ数−5」が選択される確率を20/101に、「ずれコマ数−3」、及び「ずれコマ数−4」が選択される確率をそれぞれ15/101に振分けている。
本実施形態においてすべり前停止展開図柄テーブルでは、図17(c)に示すように、「ずれコマ数−3」,「ずれコマ数−4」<「ずれコマ数−2」,「ずれコマ数−5」<「ずれコマ数−1」の順に決定し易くなっている。本実施形態において、「ずれコマ数−1」、及び「ずれコマ数−5」は、いずれも左列に変動停止する展開図柄を基準に変動順序にしたがって前後に位置する展開図柄の変動停止を特定するものとなっている。このため、「ずれコマ数−1」や「ずれコマ数−5」のように、左列の展開図柄で示唆される演出の展開になることに期待を抱くことができる場面において、再度「すべり」を発生させることで左列の展開図柄で示唆される演出の展開になることに期待を抱くこととなる。このため、「すべり」を伴う連続専用演出の出現によっては、「すべり」を伴わない連続専用演出の出現時よりも左列に変動停止している展開図柄による同一種類の図柄組み合わせの導出に対する期待を見た目上の演出により高めることができる。
次に、ホールドあり時抽選について説明する。
統括CPU31aは、ホールドあり時抽選において、各変動サイクルの具体的な演出態様を特定可能な停止パターンを決定するようになっている。停止パターンでは、各変動サイクルで実行させる連続専用演出の種類(短演出、及び長演出のいずれか)と、各連続専用演出での各特殊変動図柄TZが変動停止する際の停止態様(「すべり」を伴って停止するか否か、停止するタイミング)とともに、各連続専用演出で導出する特殊変動図柄TZの停止態様(展開図柄による図柄組み合わせ)を特定可能になっている。
なお、本実施形態において、ホールド演出を伴う連続専用演出では、ホールドされる対象となる列の図柄を変動させない構成のため、ホールドされていない列のみの変動が開始される場合がある。このため、本実施形態では、ホールド演出を伴う連続専用演出に限って、第2停止図柄列である右列がホールドされることで変動停止の状態を維持している場合に左列のみが変動を開始し、左列の変動停止よりも前に右列の変動が停止している(変動していない)場合もある。
そして、本実施形態において、ホールドありにおける連続専用演出では、ホールドなしにおける場合と同様に変動停止させる「左・停止/右・停止」、「左・停止/右・すべり」、及び「左・右揃い停止」がある。さらに加えて、ホールドありにおける連続専用演出では、左列と右列の特殊変動図柄TZを、変動状態から変動停止させるに際して左列の特殊変動図柄TZを「すべり」を伴って変動停止させる「左・すべり/右・停止」がある。なお、長演出では、「すべり」、及び「停止」の実行態様が、短演出の場合よりも長い演出時間をかけて遅くなるように実行する「左・遅すべり/右・停止」で停止させるようになっている。また、さらに加えて、ホールドありにおける連続専用演出では、前回の連続専用演出で導出した展開図柄による図柄組み合わせのうち左列、及び右列のいずれかをホールド(HD)し、ホールド(HD)されていない列の図柄を「停止」、及び「すべり」のいずれかで変動停止させる、「左・HD/右・停止(すべり)」と、「左HD/右・遅停止(遅すべり)」と、「左・停止(すべり)/右・HD」と、「左・遅停止(遅すべり)/右・HD」のいずれで変動停止させるようになっている。すなわち、本実施形態では、1回目の連続専用演出でホールド演出を実行し得ないで、2回目以降の連続専用演出においてのみホールド演出を実行し得る。このため、本実施形態では、擬似連回数が2回であって連続専用演出回数が1回である場合、ホールド演出を実行し得ない構成を採用している。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、図18〜図21に示すように、ホールド演出を伴う擬似連(連続予告演出)における停止パターンS5−1〜S5−4,S6−1〜S6−3,S7−1,S7−2,S8−1,S8−2の11種類の停止パターンがある。本実施形態において、図18,図19では、「連続専用演出回数」列により、何回目の変動サイクル(前半、又は後半)で、展開図柄抽選で決定している展開図柄毎に何回目の連続専用演出を実行させるかを特定し、特定した連続専用演出回数の行により、実行させる変動態様を特定可能に構成されている。なお、図18,図19において、各停止パターンでは、各「連続専用演出回数」列で特定される連続専用演出回数の行に乱数が振分けられている態様を選択し得る変動態様としている。また、図20,図21では、「連続専用演出回数」列により、何回目の変動サイクル(前半、又は後半)で、何回目の連続専用演出を実行させるかを特定し、特定した連続専用演出回数の行により、それぞれ左列(左)、及び右列(右)に導出させる展開図柄による図柄組み合わせを特定可能に構成されている。なお、図20,図21において、各停止パターンでは、各「連続専用演出回数」列で特定される連続専用演出回数の行に乱数が振分けられている展開図柄による図柄組み合わせを選択し得るようになっている。
停止パターンS5−1〜S5−3は、図18に示すように、展開図柄抽選により展開図柄Z2を決定している、且つ擬似連回数が3回であって、連続専用演出回数が2回(停止パターンS5−3)、又は3回(停止パターンS5−1,S5−2)の場合に選択されるパターンとなっている。なお、本実施形態において、展開図柄抽選により展開図柄Z2を決定している、且つ擬似連回数が3回であるときには、乱数の取り得る数値(本実施形態では全101通りの整数)を「停止パターンS5−1(33個)」、「停止パターンS5−2(34個)」、「停止パターンS5−3(34個)」のそれぞれにほぼ均等になるように所定個数ずつ振分けられている。このため、統括CPU31aは、展開図柄抽選により展開図柄Z2を決定している、且つ擬似連回数が3回であるとき、停止パターンS5−1を33/101、停止パターンS5−2を34/101、停止パターンS5−3を34/101のほぼ均等に決定する。
また、停止パターンS5−4は、図18に示すように、展開図柄抽選により展開図柄Z2を決定している、且つ擬似連回数が4回であって、連続専用演出回数が4回の場合に選択されるパターンとなっている。なお、本実施形態において、展開図柄抽選により展開図柄Z2を決定している、且つ擬似連回数が4回であるときには、乱数の取り得る数値(本実施形態では全101通りの整数)を「停止パターンS5−4(101個)」のみに振分けて、「停止パターンS5−4」のみを選択し得るように振分けられている。このため、統括CPU31aは、展開図柄抽選により展開図柄Z2を決定している、且つ擬似連回数が4回であるとき、停止パターンS5−4を101/101(100%)で決定する。
そして、例えば、停止パターンS5−1は、図18に示すように、2回目の変動サイクルの後半(2回目後半)で1回目の連続専用演出(短演出)の実行を特定し、「左・停止/右・停止」で変動停止させ、3回目の変動サイクルの前半(3回目前半)で2回目の連続専用演出(短演出)の実行を特定し、「左・停止/右・停止」、及び「左・停止/右・すべり」のいずれかで変動停止させるパターンとなっている。さらに、停止パターンS5−1は、3回目の変動サイクルの後半(3回目後半)で3回目の連続専用演出(短演出)の実行を特定し、「左・HD/右・停止」、及び「左・HD/右・すべり」のいずれかで変動停止させるパターンとなっている。
また、例えば、停止パターンS5−1は、図20に示すように、2回目後半における1回目の連続専用演出(短演出)で、左列に展開図柄Z1,Z3のいずれかを導出させるとともに、右列に展開図柄Z1,Z3のいずれかを導出させるパターンとなっている。さらに、停止パターンS5−1は、3回目前半における2回目の連続専用演出(短演出)で、左列に展開図柄Z2を導出させるとともに、右列に展開図柄Z1,Z3のいずれかを導出させ、3回目後半における3回目の連続専用演出(短演出)で、展開図柄抽選により決定している展開図柄Z2による同一種類の図柄組み合わせを導出させるパターンとなっている。なお、統括CPU31aは、停止パターンS5−1に基づいて1回目の連続専用演出(2回目後半)で、左列、及び右列で同一種類の展開図柄の導出を決定する場合、いずれかの同一種類とならないように例えば、右列の展開図柄の種類を左列と異なる展開図柄に再決定するようになっている。
その結果、可変表示器H2では、図24(a)に示すように、1回目の連続専用演出において、「左・停止/右・停止」、及び「左・停止/右・すべり」のいずれかの停止態様で、左列に展開図柄Z1,Z3、右列に展開図柄Z1,Z3による図柄組み合わせが導出される。また、可変表示器H2では、2回目の連続専用演出において、「左・停止/右・停止」、及び「左・停止/右・すべり」のいずれかの停止態様で、左列に展開図柄Z2、右列に展開図柄Z1,Z3による図柄組み合わせが導出される。また、可変表示器H2では、3回目の連続専用演出において、「左・HD/右・停止」、及び「左・HD/右・すべり」のいずれかの停止態様で、左列にホールド(HD)する展開図柄Z2、右列に展開図柄Z2による図柄組み合わせが導出される。
また、停止パターンS5−2は、連続専用演出回数が3回であって短演出のみの実行を特定し、2回目の連続専用演出(3回目前半)で右列の図柄をホールド(HD)するとともに3回目の連続専用演出(3回目後半)で左列の図柄をホールド(HD)するパターンとなっている。そして、図18、及び図20に示す停止パターンS5−2に基づいて変動態様、及び変動停止させる停止図柄が特定される。
その結果、可変表示器H2では、図24(b)に示すように、1回目の連続専用演出において、「左・停止/右・停止」、及び「左・停止/右・すべり」のいずれかの停止態様で、左列に展開図柄Z1、右列に展開図柄Z3による図柄組み合わせが導出される。また、可変表示器H2では、2回目の連続専用演出において、「左・停止/右・HD」、及び「左・すべり/右・HD」のいずれかの停止態様で、左列に展開図柄Z2、右列にホールド(HD)する展開図柄Z3による図柄組み合わせが導出される。また、可変表示器H2では、3回目の連続専用演出において、「左・HD/右・停止」、及び「左・HD/右・すべり」のいずれかの停止態様で、左列にホールド(HD)する展開図柄Z2、右列に展開図柄Z2による図柄組み合わせが導出される。
また、停止パターンS5−3は、連続専用演出回数が2回であって途中で1度だけ長演出の実行を特定し、2回目の連続専用演出(3回目)で左列の図柄をホールド(HD)するパターンとなっている。そして、図18、及び図20に示す停止パターンS5−3に基づいて変動態様、及び変動停止させる停止図柄が特定される。
その結果、可変表示器H2では、図24(c)に示すように、1回目の連続専用演出において、「左・停止/右・停止」、及び「左・停止/右・すべり」のいずれかの停止態様で、左列に展開図柄Z2、右列に展開図柄Z1による図柄組み合わせが導出される。また、可変表示器H2では、2回目の連続専用演出において、「左・HD/右・遅停止」、及び「左・HD/右・遅すべり」のいずれかの停止態様で、左列にホールド(HD)する展開図柄Z2、右列に展開図柄Z2による図柄組み合わせが導出される。
また、停止パターンS5−4は、連続専用演出回数が4回であって途中で1度だけ長演出の実行を特定し、2回目の連続専用演出(3回目前半)で右列の図柄をホールド(HD)するとともに、3回目の連続専用演出(3回目後半)、及び4回目の連続専用演出(4回目)で左列の図柄をホールド(HD)するパターンとなっている。そして、図18、及び図20に示す停止パターンS5−4に基づいて変動態様、及び変動停止させる停止図柄が特定される。
その結果、可変表示器H2では、図24(d)に示すように、1回目の連続専用演出において、「左・停止/右・停止」、及び「左・停止/右・すべり」のいずれかの停止態様で、左列に展開図柄Z1、右列に展開図柄Z3による図柄組み合わせが導出される。また、可変表示器H2では、2回目の連続専用演出において、「左・停止/右・HD」、及び「左・すべり/右・HD」のいずれかの停止態様で、左列に展開図柄Z2、右列にホールド(HD)する展開図柄Z3による図柄組み合わせが導出される。また、可変表示器H2では、3回目の連続専用演出において、「左・HD/右・停止」、及び「左・HD/右・すべり」のいずれかの停止態様で、左列にホールド(HD)する展開図柄Z2、右列に展開図柄Z1による図柄組み合わせが導出される。また、可変表示器H2では、4回目の連続専用演出において、「左・HD/右・遅停止」、及び「左・HD/右・遅すべり」のいずれかの停止態様で、左列にホールド(HD)する展開図柄Z2、右列に展開図柄Z2による図柄組み合わせが導出される。
また、停止パターンS6−1,S6−2は、展開図柄抽選により展開図柄Z5を決定している、且つ擬似連回数が3回であって、連続専用演出回数が2回(停止パターンS6−2)、又は3回(停止パターンS6−1)の場合に選択されるパターンとなっている。なお、本実施形態において、展開図柄抽選により展開図柄Z5を決定している、且つ擬似連回数が3回であるときには、乱数の取り得る数値(本実施形態では全101通りの整数)を「停止パターンS6−1(50個)」、「停止パターンS6−2(51個)」のそれぞれにほぼ均等になるように所定個数ずつ振分けられている。このため、統括CPU31aは、展開図柄抽選により展開図柄Z5を決定している、且つ擬似連回数が3回であるとき、停止パターンS6−1を50/101、停止パターンS6−2を51/101のほぼ均等に決定する。
また、停止パターンS6−3は、展開図柄抽選により展開図柄Z5を決定している、且つ擬似連回数が4回であって、連続専用演出回数が4回の場合に選択されるパターンとなっている。なお、本実施形態において、展開図柄抽選により展開図柄Z5を決定している、且つ擬似連回数が4回であるときには、乱数の取り得る数値(本実施形態では全101通りの整数)を「停止パターンS6−3(101個)」のみに振分けて、「停止パターンS6−3」のみを選択し得るように振分けられている。このため、統括CPU31aは、展開図柄抽選により展開図柄Z5を決定している、且つ擬似連回数が4回であるとき、停止パターンS6−3を101/101(100%)で決定する。
そして、停止パターンS6−1は、連続専用演出が3回であって短演出のみの実行を特定し、2回目の連続専用演出(3回目前半)で左列の図柄をホールド(HD)するとともに3回目の連続専用演出(3回目後半)で右列の図柄をホールド(HD)するパターンとなっている。そして、図18、及び図20に示す停止パターンS6−1に基づいて変動態様、及び変動停止させる停止図柄が特定される。
その結果、可変表示器H2では、図24(e)に示すように、1回目の連続専用演出において、「左・停止/右・停止」、及び「左・停止/右・すべり」のいずれかの停止態様で、左列に展開図柄Z3、右列に展開図柄Z1による図柄組み合わせが導出される。また、可変表示器H2では、2回目の連続専用演出において、「左・HD/右・停止」、及び「左・HD/右・すべり」のいずれかの停止態様で、左列にホールド(HD)する展開図柄Z3、右列に展開図柄Z5による図柄組み合わせが導出される。また、可変表示器H2では、3回目の連続専用演出において、「左・停止/右・HD」、及び「左・すべり/右・HD」のいずれかの停止態様で、左列に展開図柄Z5、右列にホールド(HD)する展開図柄Z5による図柄組み合わせが導出される。
また、停止パターンS6−2は、連続専用演出が2回であって途中で1度だけ長演出の実行を特定し、2回目の連続専用演出(3回目)で左列の図柄をホールド(HD)するパターンとなっている。そして、図18、及び図20に示す停止パターンS6−2に基づいて変動態様、及び変動停止させる停止図柄が特定される。
その結果、可変表示器H2では、図24(f)に示すように、1回目の連続専用演出において、「左・停止/右・停止」、及び「左・停止/右・すべり」のいずれかの停止態様で、左列に展開図柄Z5、右列に展開図柄Z1による図柄組み合わせが導出される。また、可変表示器H2では、2回目の連続専用演出において、「左・HD/右・停止」、及び「左・HD/右・すべり」のいずれかの停止態様で、左列にホールドする展開図柄Z5、右列に展開図柄Z5による図柄組み合わせが導出される。
また、停止パターンS6−3は、連続専用演出が4回であって途中で一度だけ長演出の実行を特定し、2回目の連続専用演出(3回目前半)で右列の図柄をホールド(HD)するとともに、3回目の連続専用演出(3回目後半)、及び4回目の連続専用演出(4回目)で左列の図柄をホールド(HD)するパターンとなっている。そして、図18、及び図20に示す停止パターンS6−3に基づいて変動態様、及び変動停止させる停止図柄が特定される。
その結果、可変表示器H2では、図24(g)に示すように、1回目の連続専用演出において、「左・停止/右・停止」、及び「左・停止/右・すべり」のいずれかの停止態様で、左列に展開図柄Z1、右列に展開図柄Z3による図柄組み合わせが導出される。また、可変表示器H2では、2回目の連続専用演出において、「左・停止/右・HD」、及び「左・すべり/右・HD」のいずれかの停止態様で、左列に展開図柄Z1、右列にホールド(HD)する展開図柄Z3による図柄組み合わせが導出される。また、可変表示器H2では、3回目の連続専用演出において、「左・停止/右・HD」、及び「左・すべり/右・HD」のいずれかの停止態様で、左列に展開図柄Z5、右列にホールド(HD)する展開図柄Z3による図柄組み合わせが導出される。また、可変表示器H2では、4回目の連続専用演出において、「左・HD/右・停止」、及び「左・HD/右・すべり」のいずれかの停止態様で、左列にホールド(HD)する展開図柄Z5、右列に展開図柄Z5による図柄組み合わせが導出される。
また、停止パターンS7−1は、展開図柄抽選により展開図柄Z4を決定している、且つ擬似連回数が3回であって、連続専用演出回数が3回の場合に選択されるパターンとなっている。なお、本実施形態において、展開図柄抽選により展開図柄Z4を決定している、且つ擬似連回数が3回であるときには、乱数の取り得る数値(本実施形態では全101通りの整数)を「停止パターンS7−1(101個)」のみに振分けて、「停止パターンS7−1」のみを選択し得るように振分けられている。このため、統括CPU31aは、展開図柄抽選により展開図柄Z4を決定している、且つ擬似連回数が3回であるとき、停止パターンS7−1を101/101(100%)で決定する。
また、停止パターンS7−2は、展開図柄抽選により展開図柄Z4を決定している、且つ擬似連回数が4回であって、連続専用演出回数が5回の場合に選択されるパターンとなっている。なお、本実施形態において、展開図柄抽選により展開図柄Z4を決定している、且つ擬似連回数が4回であるときには、乱数の取り得る数値(本実施形態では全101通りの整数)を「停止パターンS7−2(101個)」のみに振分けて、「停止パターンS7−2」のみを選択し得るように振分けられている。このため、統括CPU31aは、展開図柄抽選により展開図柄Z4を決定している、且つ擬似連回数が4回であるとき、停止パターンS7−2を101/101(100%)で決定する。
そして、停止パターンS7−1は、連続専用演出が3回であって短演出のみの実行を特定し、2回目の連続専用演出(3回目前半)で左列の図柄をホールド(HD)するとともに3回目の連続専用演出(3回目後半)で右列の図柄をホールド(HD)するパターンとなっている。そして、図19、及び図21に示す停止パターンS7−1に基づいて変動態様、及び変動停止させる停止図柄が特定される。
その結果、可変表示器H2では、図25(a)に示すように、1回目の連続専用演出において、「左・停止/右・停止」、及び「左・停止/右・すべり」のいずれかの停止態様で、左列に展開図柄Z3、右列に展開図柄Z1による図柄組み合わせが導出される。また、可変表示器H2では、2回目の連続専用演出において、「左・HD/右・停止」、及び「左・HD/右・すべり」のいずれかの停止態様で、左列にホールド(HD)する展開図柄Z3、右列に展開図柄Z4による図柄組み合わせが導出される。また、可変表示器H2では、3回目の連続専用演出において、「左・停止/右・HD」、及び「左・すべり/右・HD」のいずれかの停止態様で、左列に展開図柄Z4、右列にホールド(HD)する展開図柄Z4による図柄組み合わせが導出される。
また、停止パターンS7−2は、連続専用演出が5回であって短演出のみの実行を特定し、2回目の連続専用演出(3回目前半)で右列の図柄をホールド(HD)するとともに、3回目の連続専用演出(3回目後半)、及び5回目の連続専用演出(4回目後半)で左列の図柄をホールド(HD)するパターンとなっている。そして、図19、及び図21に示す停止パターンS7−2に基づいて変動態様、及び変動停止させる停止図柄が特定される。
その結果、可変表示器H2では、図25(b)に示すように、1回目の連続専用演出において、「左・停止/右・停止」、及び「左・停止/右・すべり」のいずれかの停止態様で、左列に展開図柄Z1、右列に展開図柄Z3による図柄組み合わせが導出される。また、可変表示器H2では、2回目の連続専用演出において、「左・停止/右・HD」、及び「左・すべり/右・HD」のいずれかの停止態様で、左列に展開図柄Z2、右列にホールド(HD)する展開図柄Z3による図柄組み合わせが導出される。また、可変表示器H2では、3回目の連続専用演出において、「左・HD/右・停止」、及び「左・HD/右・すべり」のいずれかの停止態様で、左列にホールド(HD)する展開図柄Z2、右列に展開図柄Z1による図柄組み合わせが導出される。また、可変表示器H2では、4回目の連続専用演出において、「左・停止/右・停止」、及び「左・停止/右・すべり」のいずれかの停止態様で、左列に展開図柄Z4、右列に展開図柄Z5による図柄組み合わせが導出される。また、可変表示器H2では、5回目の連続専用演出において、「左・HD/右・停止」、及び「左・HD/右・すべり」のいずれかの停止態様で、左列にホールド(HD)する展開図柄Z4、右列に展開図柄Z4による図柄組み合わせが導出される。
また、停止パターンS8−1は、展開図柄抽選により展開図柄Z6を決定している、且つ擬似連回数が3回であって、連続専用演出回数が3回の場合に選択されるパターンとなっている。なお、本実施形態において、展開図柄抽選により展開図柄Z6を決定している、且つ擬似連回数が3回であるときには、乱数の取り得る数値(本実施形態では全101通りの整数)を「停止パターンS8−1(101個)」のみに振分けて、「停止パターンS8−1」のみを選択し得るように振分けられている。このため、統括CPU31aは、展開図柄抽選により展開図柄Z6を決定している、且つ擬似連回数が3回であるとき、停止パターンS8−1を101/101(100%)で決定する。
また、停止パターンS8−2は、展開図柄抽選により展開図柄Z6を決定している、且つ擬似連回数が4回であって、連続専用演出回数が5回の場合に選択されるパターンとなっている。なお、本実施形態において、展開図柄抽選により展開図柄Z6を決定している、且つ擬似連回数が4回であるときには、乱数の取り得る数値(本実施形態では全101通りの整数)を「停止パターンS8−2(101個)」のみに振分けて、「停止パターンS8−2」のみを選択し得るように振分けられている。このため、統括CPU31aは、展開図柄抽選により展開図柄Z4を決定している、且つ擬似連回数が4回であるとき、停止パターンS8−2を101/101(100%)で決定する。
そして、停止パターンS8−1は、連続専用演出が3回であって短演出のみの実行を特定し、2回目の連続専用演出(3回目前半)、及び3回目の連続専用演出(3回目後半)で左列の図柄をホールド(HD)するパターンとなっている。そして、図19、及び図21に示す停止パターンS8−1に基づいて変動態様、及び変動停止させる停止図柄が特定される。
その結果、可変表示器H2では、図25(c)に示すように、1回目の連続専用演出において、「左・停止/右・停止」、及び「左・停止/右・すべり」のいずれかの停止態様で、左列に展開図柄Z1、右列に展開図柄Z3による図柄組み合わせが導出される。また、可変表示器H2では、2回目の連続専用演出において、「左・停止/右・HD」、及び「左・すべり/右・HD」のいずれかの停止態様で、左列に展開図柄Z6、右列にホールド(HD)する展開図柄Z3による図柄組み合わせが導出される。また、可変表示器H2では、3回目の連続専用演出において、「左・HD/右・停止」、及び「左・HD/右・すべり」のいずれかの停止態様で、左列にホールド(HD)する展開図柄Z6、右列に展開図柄Z6による図柄組み合わせが導出される。
また、停止パターンS8−2は、連続専用演出が5回であって短演出のみの実行を特定し、2回目の連続専用演出(3回目前半)、及び4回目の連続専用演出(4回目前半)で右列の図柄をホールド(HD)するとともに、3回目の連続専用演出(3回目後半)で左列の図柄をホールド(HD)するパターンとなっている。さらに、停止パターンS8−2は、5回目の連続専用演出(4回目後半)で「左・右揃い停止」で変動停止させるパターンとなっている。すなわち、停止パターンS8−2は、ホールド演出を伴う停止パターンS5−1〜S5−4,S6−1〜S6−3,S7−1,S7−2,S8−1,S8−2の中で「左・右揃い停止」で変動停止させるパターンを特定可能な、唯一のパターンとなっている。そして、図19、及び図21に示す停止パターンS8−2に基づいて変動態様、及び変動停止させる停止図柄が特定される。なお、統括CPU31aは、停止パターンS8−2に基づいて1回目の連続専用演出(2回目後半)で、左列、及び右列で同一種類の展開図柄の導出を決定する場合、同一種類とならないように例えば、左列の展開図柄の種類を右列と異なる展開図柄に再決定するようになっている。
その結果、可変表示器H2では、図25(d)に示すように、1回目の連続専用演出において、「左・停止/右・停止」、及び「左・停止/右・すべり」のいずれかの停止態様で、左列に展開図柄Z1〜Z3、右列に展開図柄Z1による図柄組み合わせが導出される。また、可変表示器H2では、2回目の連続専用演出において、「左・停止/右・HD」、及び「左・すべり/右・HD」のいずれかの停止態様で、左列に展開図柄Z3、右列にホールド(HD)する展開図柄Z1による図柄組み合わせが導出される。また、可変表示器H2では、3回目の連続専用演出において、「左・HD/右・停止」、及び「左・HD/右・すべり」のいずれかの停止態様で、左列にホールド(HD)する展開図柄Z3、右列に展開図柄Z4による図柄組み合わせが導出される。また、可変表示器H2では、4回目の連続専用演出において、「左・停止/右・HD」、及び「左・すべり/右・HD」のいずれかの停止態様で、左列に展開図柄Z4、右列にホールドする展開図柄Z4による図柄組み合わせが導出される。また、可変表示器H2では、5回目の連続専用演出において、4回目の連続専用演出で左、右列に変動停止させた図柄を揃って変動させて「左・右揃い停止」の停止態様で、左列に展開図柄Z6、右列に展開図柄Z6による図柄組み合わせが導出される。
なお、統括CPU31aは、各停止パターンに基づいて「すべり」を伴う変動停止を特定する場合、ホールドなし時抽選と同様に図16(c)に示すすべり前展開図柄テーブルを参照してすべり前図柄を決定し、すべり前図柄がもう一方の列の展開図柄と同一種類となるときには決定したすべりコマ数をさらに「−1」した変動順序に対応する展開図柄をすべり前図柄とする。
また、本実施形態において、図18,図19に示すように、ホールド演出を伴う擬似連(連続予告演出)における停止パターンS5−1〜S5−4,S6−1〜S6−3,S7−1,S7−2,S8−1,S8−2では、「すべり」を伴う停止態様を特定し得る場合、最終の連続専用演出ときに、最後以外の連続専用演出のときよりも「すべり」を伴い易くなっている。このため、本実施形態では、「すべり」を伴うか否かでまだ変動サイクル(連続専用演出)が続くか否かを遊技者に推測可能な構成にもなっている。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、連続専用演出においてホールド演出の出現によっては最終の連続専用演出において展開図柄Z2,Z4,Z5,Z6のいずれかの導出が確定する確定パターンとなっている。そして、図18〜図21,図24,図25に示すように、停止パターンS7−2を除いては、一旦、ホールド演出が出現すると以降の連続専用演出の全てで左、右列のいずれかの図柄がホールド(HD)されるようになっている。
また、停止パターンS6−1,S6−3,S7−1,S8−1,S8−2では、連続専用演出で図柄がホールド(HD)される毎にホールド(HD)される展開図柄の種類が、大当り期待度が順に高くなるようになっている。このため、停止パターンS6−1,S6−3,S7−1,S8−1,S8−2の出現によっては、図柄がホールド(HD)されて連続専用演出の回数が進むにつれて大当り期待度を高く設定する展開図柄の出現に対して期待を高めることができる。さらに、停止パターンS6−1,S6−3,S7−1,S8−1では、各変動サイクルで導出される展開図柄による図柄組み合わせのうち、大当り期待度を高く設定している展開図柄が変動停止している図柄列の図柄をホールド(HD)するようになっている。このため、特に停止パターンS6−1,S6−3,S7−1,S8−1の出現によっては、図柄がホールド(HD)されて連続専用演出の回数が進むにつれて大当り期待度を高く設定する展開図柄の出現に対してさらに期待を高めることができる。
また、ホールド演出を伴う停止パターンでは、連続専用演出で図柄がホールド(HD)される際、ホールド(HD)し得る図柄を、展開図柄抽選により決定している展開図柄よりも大当り期待度を低く設定している、又は同等に設定している展開図柄をホールド(HD)するようになっている。このため、ホールド演出の出現によっては、ホールド(HD)される展開図柄に応じた演出の展開が少なくとも確定するだけでなく、ホールド(HD)される展開図柄よりも大当り期待度を高く設定している展開図柄に応じた演出の展開に対して期待を高めることができる。
また、停止パターンS7−2では、途中(4回目の連続専用演出)においてホールド演出が途切れるパターンとなっている。このため、停止パターンS7−2の出現によっては、途中(4回目の連続専用演出)においてホールド演出が途切れることで、展開図柄Z4の出現が確定するので、いずれかの大当り遊技を経由した後、確変状態の付与が確定する。このため、停止パターンS7−2で特定する途中でホールド演出が途切れるパターンの出現は、大当り遊技とともに確変状態の付与が確定する確定パターンとなる。
また、停止パターンS8−2の出現によっては、展開図柄Z6の出現が確定するので、いずれかの大当り遊技を経由した後、確変状態の付与が確定することとなる。また、停止パターンS8−2で特定するパターンは、図19,図21,図25(d)に示すように、5回目の変動サイクルの後半で、5回目の連続専用演出の実行を特定し、「左・右揃い停止」で変動停止されるパターンとなっており、「左・右揃い停止」となるパターンの出現は大当り遊技とともに確変状態の付与が確定する確定パターンとなる。
このようにして、統括CPU31aは、通常モード滞在中、擬似連を伴う図柄変動ゲームの実行に際し、各種抽選を実行することで各連続専用演出における具体的な演出態様を決定する。そして、統括CPU31aは、各変動サイクルの開始とともに、当該変動サイクルで実行し得る演出(通常予告演出、導入演出、連続専用演出)の実行を一括して指示する。また、統括CPU31aは、連続専用演出を実行する変動サイクルの開始に際し、変動サイクルの開始とともに、決定した特殊変動図柄TZの変動態様と、停止態様に基づく連続専用演出の実行を一括して指示する。なお、統括CPU31aは、変動サイクルで2回の連続専用演出の実行を指示する場合にも、当該変動サイクルの開始とともに、2回分の決定した特殊変動図柄TZの変動態様と、停止態様に基づく連続専用演出の実行を一括して指示する。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、通常モード滞在中にのみ連続専用演出による連続モードを擬似連を伴う図柄変動ゲームにおいて実行可能となっている。そして、本実施形態において、統括CPU31aは、他のモード演出(確変モード、CHモード、特殊モード)において擬似連を伴う図柄変動ゲームを特定する変動パターンが指定される場合、連続専用演出とは異なる演出態様による各モード演出に定めた演出態様で擬似連による図柄変動ゲームを展開させるようになっている。
次に、表示制御基板32のサブCPU32aが表示制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。本実施形態では、表示制御プログラムに基づき以下の各種処理を実行する表示制御基板32のサブCPU32aが、モード制御手段、及び演出実行制御手段として機能する。
サブCPU32aは、統括制御基板31(統括CPU31a)から制御コマンドを入力すると、表示制御プログラムに基づき、入力した制御コマンドに応じた制御を行う。具体的には、サブCPU32aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、変動パターン指定コマンドにて指定された変動パターンで飾り図柄を変動表示させて図柄組み合わせゲームを開始させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。そして、サブCPU32aは、全図柄停止コマンドを入力すると、入力した飾り図柄指定コマンドで指定された図柄組み合わせを可変表示器H2に表示させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。この制御により、可変表示器H2では図柄変動ゲームが行われる。なお、サブCPU32aは、図柄変動ゲームを実行させるに際し、現在指定されているモード演出用の背景パターン(背景データ)に基づく背景画像による図柄変動ゲームを行うように可変表示器H2の表示内容を制御する。
また、サブCPU32aは、各モード演出への移行を指示する演出コマンドを入力すると、該コマンドに指示される演出内容で図柄変動ゲームを行わせるように可変表示器H2の表示内容を制御する。そして、サブCPU32aは、各モード演出への移行を指示する演出コマンドを入力すると、該コマンドに指定される背景パターンに基づく背景画像で可変表示器H2の表示内容を制御する。なお、サブCPU32aは、次に各モード演出への移行を指示する演出コマンドを入力するまでの間、現在の背景画像を切替えることなく継続的に可変表示器H2の表示内容を制御する。
本実施形態においてサブCPU32aは、各モード演出への移行を指示する演出コマンドを入力すると、当り遊技の開始や図柄変動ゲームの開始に伴う所定のタイミングで該コマンドに指示される種類のモード演出に対応する背景パターン(背景データ)に基づく背景画像による図柄変動ゲームを行うように可変表示器H2の表示内容を制御する。サブCPU32aは、各モード演出を実行させるにあたって、表示内容から遊技者が実行中のモード演出の種類を認識できるようなそれぞれに異なる背景パターンに基づく背景画像による図柄変動ゲームを可変表示器H2で行わせる。その結果、可変表示器H2では、各演出モードに対応した表示態様によって各種演出モードが実行される。
また、サブCPU32aは、連続モード突入前指定コマンドを入力すると、例えば、図23(a)〜(j)に示す態様で展開される連続モード(連続専用演出(擬似連))を実行させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。すなわち、サブCPU32aは、連続モード突入前指定コマンドを入力すると、擬似連を伴う図柄変動ゲームとして連続モードの実行が指示されているので、図23(a)〜(c)に示す態様で、通常予告演出を実行させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。続いて、サブCPU32aは、導入演出開始指定コマンドを入力すると、導入演出の実行が指示されているので、図23(d)に示す態様で、導入演出を実行させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。続いて、サブCPU32aは、連続モード前半指定コマンド、及び連続モード後半指定コマンドを入力すると、例えば、図23(e)〜(j)に示す態様で、入力されたコマンドに指定される演出態様による連続専用演出を実行させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。
また、サブCPU32aは、オープニングコマンドを入力すると、統括CPU31aが決定した大当り遊技の演出内容を特定する演出パターンに基づき、オープニング演出を実行させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。また、サブCPU32aは、ラウンドコマンドを入力すると、統括CPU31aが決定した大当り遊技の演出内容を特定する演出パターンに基づき、各ラウンド演出を実行させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。
また、サブCPU32aは、エンディングコマンドを入力すると、統括CPU31aが決定した大当り遊技の演出内容を特定する演出パターンに基づき、エンディング演出を実行させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。また、サブCPU32aは、2R確変大当り遊技、又は小当り遊技が付与されていた場合には、同一態様の演出を実行させることで確変状態が付与されたか否かを秘匿させるようになっている。これにより、可変表示器H2では、オープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出がそれぞれ実行される。
なお、ランプ制御基板33は、各種コマンドを入力すると、装飾ランプ16の発光態様を制御する。また、音声制御基板34は、各種コマンドを入力すると、スピーカ17の音声出力態様を制御する。すなわち、ランプ制御基板33、及び音声制御基板34は、表示制御基板32と同様にこれらのコマンドで指示された演出内容に応じた演出を行わせるように制御を行う。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)連続専用演出を伴う擬似連では、少なくとも最後の変動サイクルにおいて、通常変動図柄NZに代わって図柄変動ゲームの今後の演出の展開を示唆する特殊変動図柄TZを変動させるようにし、該特殊変動図柄TZが変動停止した後に通常変動図柄NZが確定停止表示されることで最終的な表示結果を表示するように構成した。そして、統括CPU31aは、メインCPU30aが決定した変動パターンで特定される演出の展開、メインCPU30aの大当り抽選の結果(展開)、統括CPU31aが決定するモード演出の移行先(展開)による、擬似連を伴う図柄変動ゲーム中、及び当該図柄変動ゲーム後における演出内容(展開)に対応する展開図柄による同一種類の図柄組み合わせを変動動停止させるように制御するようにした。その結果、連続専用演出を伴う擬似連では、少なくとも最後の変動サイクルにおいて、展開図柄による同一種類の図柄組み合わせに応じた演出の展開となるように演出が実行されるようになる。このため、連続専用演出を伴う擬似連では、変動サイクルが続くか否かだけでなく、特に最後の変動サイクルにおいては変動している図柄だけでなくその停止態様にいたるまでにも期待や興味関心を遊技者に抱かせることができる。したがって、複数回の変動サイクルを実行させる擬似連が実行される間において、期待や興味関心を複数の場面で遊技者に抱かせることで遊技の興趣を向上させることができる。
(2)展開図柄(特に展開図柄Z2,Z5,Z6)による図柄組み合わせでは、リーチ演出内容を示唆可能にした。このため、連続専用演出を伴う擬似連では、変動サイクルが続くか否かだけでなく、最後の変動サイクルにおける演出の展開がどのような展開であっても変動している図柄だけでなく、展開図柄による図柄組み合わせの変動停止にいたるまでにも期待や興味関心を遊技者に抱かせることができる。したがって、連続専用演出を伴う擬似連では、リーチ演出内容を示唆する展開図柄(特に展開図柄Z2,Z5,Z6)を変動させる構成を採用することで、遊技の興趣を向上させることができる。
(3)展開図柄(特にZ1,Z2,Z5,Z6)による図柄組み合わせでは、図柄変動ゲームで最終的に確定停止表示される表示結果(通常変動図柄NZによる表示結果)を示唆可能にした。このため、連続専用演出を伴う擬似連では、変動サイクルが続くか否かだけでなく、1回の図柄変動ゲームで最終的に確定停止表示される表示結果(演出の展開)がどのような表示結果(演出の展開)であっても変動している図柄だけでなく、最終的に確定停止表示される表示結果が示唆される展開図柄による図柄組み合わせの変動停止にいたるまでにも期待や興味関心を遊技者に抱かせることができる。したがって、連続予告演出では、1回の図柄変動ゲームで最終的に表示される表示結果を示唆する特殊変動図柄を変動させる構成を採用することで、遊技の興趣を向上させることができる。
(4)展開図柄(特に展開図柄Z3)による図柄組み合わせでは、特殊モード(確変示唆モード演出)が実行される演出の展開を示唆可能にした。このため、連続専用演出を伴う擬似連では、変動サイクルが続くか否かだけでなく、特殊モードが実行されるか否かにかかわらず変動している図柄だけでなく、特殊モードが実行される演出の展開が示唆される展開図柄(特に展開図柄Z3)による図柄組み合わせの変動停止にいたるまでにも期待や興味関心を遊技者に抱かせることができる。したがって、連続専用演出を伴う擬似連では、特殊モードが実行される演出の展開を示唆する展開図柄(特に展開図柄Z3)を変動させる構成を採用することで、遊技の興趣を向上させることができる。
(5)特殊変動図柄TZが変動する場合には、該特殊変動図柄TZを2列(複数列)で変動させて各列に展開図柄による同一種類の図柄組み合わせが変動停止する停止態様によって図柄変動ゲームの今後の展開を示唆するようにした。そして、統括CPU31aは、最後の変動サイクルにおいて特殊変動図柄TZを変動させた場合、同一種類の展開図柄が各列に変動停止する停止態様となるように制御し、該停止態様に応じた演出の展開となるように演出を実行させるようにした。このため、連続専用演出を伴う擬似連では、特殊変動図柄TZが変動する場合、単にいずれの展開図柄が変動停止するのかだけでなく、その停止過程においても興味関心を遊技者に抱かせることができる。
(6)連続専用演出を伴う擬似連では、実行し得る変動サイクルのうち1回目の変動サイクル以外で特殊変動図柄TZを変動可能に構成とするとともに、特殊変動図柄TZによる変動が一旦開始されると、以降最後の変動サイクルを含む各変動サイクルで各列の特殊変動図柄TZを変動させて変動停止させる変動を実行可能に構成した。2列(複数列)で特殊変動図柄が変動するとともに、有効となる停止態様を各列に同一種類の展開図柄が変動停止される構成において、遊技者は最初に変動停止される図柄列(原則、左列となる第1停止図柄列)の図柄に特に期待や興味関心を抱くこととなる。そして、停止パターンS6−1,S6−3,S7−1,S8−1に基づく擬似連における最終の連続専用演出では、各連続専用演出において第1停止図柄列に変動停止された図柄の中で大当り期待度が最も高い特殊変動図柄を変動停止させ得るようになる。このため、連続専用演出を伴う擬似連では、各変動サイクルにおいて、変動している図柄だけでなくその停止態様にいたるまでにも期待や興味関心を遊技者に抱かせつつ、最後の変動サイクルにおいて最も大きな期待や興味関心を遊技者に抱かせることができる。したがって、複数回の変動サイクルを実行させる連続専用演出を伴う擬似連が実行される間において、期待や興味関心を複数の場面で遊技者に抱かせることで遊技の興趣を向上させることができる。
(7)連続専用演出を伴う擬似連では、1回目の変動サイクルにおいて変動パターンP11で実行され得る態様となる通常予告演出を実行させるようにした。このため、連続専用演出を伴う擬似連が連続的に実行される場合であっても、その間に通常予告演出を挟む結果、2回の図柄変動ゲームによる連続専用演出を伴う擬似連を1回の図柄変動ゲームによる連続専用演出を伴う擬似連とする誤解の発生に伴う興趣の低下を防止することができる。
(8)連続専用演出を伴う擬似連では、図柄変動ゲームで最終的に大当りの図柄組み合わせが表示されることと大当り遊技終了後に確変状態の付与が決定されている条件下の最後の変動サイクルにおいて、同一種類の展開図柄を各列で揃った状態で同期させるように変動させ得る停止パターンS3−2,S4−2,S5−2、及び停止パターンS8−2を設ける構成とした。このため、最後の変動サイクルでは、変動している図柄だけでなくその停止態様に特に期待や興味関心を遊技者に抱かせつつ、最後の変動サイクルにおいて最も大きな期待や興味関心を遊技者に抱かせることができる。したがって、複数回の変動サイクルを実行させる連続専用演出を伴う擬似連が実行される間において、期待や興味関心を複数の場面で遊技者に抱かせることで遊技の興趣を向上させることができる。
(9)ホールド演出を伴う場合における停止パターンS6−1,S6−3,S7−1,S8−1では、各変動サイクルで導出される展開図柄による図柄組み合わせのうち、大当り期待度を高く設定している展開図柄が変動停止している図柄列の図柄をホールド(HD)するようにした。このため、停止パターンS6−1,S6−3,S7−1,S8−1の出現によっては、図柄がホールド(HD)されて連続専用演出の回数が進むにつれて大当り期待度を高く設定する展開図柄の出現に対してさらに期待を高めることができる。したがって、複数回の変動サイクルを実行させる連続専用演出を伴う擬似連が実行される間において、期待や興味関心を複数の場面で遊技者に抱かせることで遊技の興趣を向上させることができる。
(10)ホールド演出を伴う場合における停止パターンS6−1,S6−3,S7−1,S8−1,S8−2では、連続専用演出で図柄がホールド(HD)される毎にホールド(HD)される展開図柄の種類が、大当り期待度が順に高くなるようになっている。このため、停止パターンS6−1,S6−3,S7−1,S8−1,S8−2の出現によっては、図柄がホールド(HD)されて連続専用演出の回数が進むにつれて大当り期待度を高く設定する展開図柄の出現に対して期待を高めることができる。したがって、複数回の変動サイクルを実行させる連続専用演出を伴う擬似連が実行される間において、期待や興味関心を複数の場面で遊技者に抱かせることで遊技の興趣を向上させることができる。
(11)ホールド抽選テーブル(図14に示す)では、擬似連回数が3回、又は4回において展開図柄Z6である場合にホールド演出の実行可を最も決定し易くなっている。また、ホールド抽選テーブルでは、擬似連回数が4回の場合に擬似連回数が3回の場合よりも展開図柄がZ2,Z4,Z5のとき、ホールド演出の実行を決定し易くなっている。その一方で、ホールド抽選テーブルでは、展開図柄Z1である場合にホールド演出の実行可を最も決定し難い(実行可を決定しない)ようになっている。すなわち、大当り期待度を最も高く設定している展開図柄を展開図柄抽選により決定している場合、ホールド演出の実行を最も決定し易い一方で、大当り期待度を最も低く設定している展開図柄を展開図柄抽選により決定している場合、ホールド演出の実行を最も決定し難い(決定しない)ようになっている。したがって、複数回の変動サイクルを実行させる連続専用演出を伴う擬似連が実行される間において、期待や興味関心を複数の場面で遊技者に抱かせることで遊技の興趣を向上させることができる。
(12)ホールド抽選テーブル(図14に示す)では、擬似連回数が2回(変動パターンP4〜P6,P15〜P17,P22)となる場合、ホールド演出の実行可を決定し得ないようになっている。また、ホールド抽選テーブルでは、擬似連回数が4回の場合に擬似連回数が3回の場合よりも展開図柄がZ2,Z4,Z5のとき、ホールド演出の実行を決定し易くなっている。このため、連続専用演出において、ホールド演出の出現によっては、擬似連回数が多いこと(擬似連回数2回<擬似連回数3回<擬似連回数4回の順に)に対する期待を高めることができる。したがって、複数回の変動サイクルを実行させる連続専用演出を伴う擬似連が実行される間において、期待や興味関心を複数の場面で遊技者に抱かせることで遊技の興趣を向上させることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更しても良い。
・本実施形態では、連続専用演出において「左・右揃い変動」のように、大当りとともに大当り遊技の終了後に確変状態が付与されることが確定する確定パターンを設けなくてもよい。
・本実施形態では、連続専用演出において大当りとともに大当り遊技の終了後に確変状態が付与されることが確定する確定パターンの実行態様として、他の停止態様(「左・停止/右・停止」など)と異なる停止態様であれば変更してもよく、遊技者が違いを視認可能な実行態様であればよい。すなわち、確定パターンでは、当該確定パターン専用の特殊変動図柄TZを変動させたりすることもできる。
・本実施形態では、連続モード(通常モード滞在中の擬似連)の実行に際して1回目の変動サイクルで通常予告演出を実行させない構成を採用することもでき、1回目の変動サイクルから導入演出を実行させたり1回目の変動サイクルから連続専用演出を実行可能に構成したりすることもできる。
・本実施形態では、ホールドなし時の各変動サイクルにおいて、各連続専用演出の第1停止図柄列(左列)に変動停止させる展開図柄として、展開図柄抽選で決定している展開図柄よりも大当り期待度を低く設定している、又は同等に設定している展開図柄の変動停止を特定するようにしてもよい。すなわち、展開図柄抽選によって決定している展開図柄に応じて、各連続専用演出の第1停止図柄列(左列)に変動停止させる展開図柄の決定態様を異ならせてもよい。この場合、統括CPU31aは、各連続専用演出の第1停止図柄列に変動停止させ得る展開図柄のうち大当り期待度が低い展開図柄を、擬似連を伴う図柄変動ゲームの開始に近いほど決定し易く構成することもできる。
・本実施形態では、ホールドなし時の各変動サイクルにおいて、各連続専用演出の第1停止図柄列(左列)に変動停止させる展開図柄として、連続専用演出の回数や変動サイクルの回数にかかわらず予め定めた当選確率による抽選で各展開図柄の導出を決定する構成を採用することもできる。また、ホールドなし時の各変動サイクルにおいては、各連続専用演出の第1停止図柄列(左列)に変動停止させる展開図柄として、展開図柄抽選で決定している展開図柄、又は当該展開図柄よりも大当り期待度を低く設定した展開図柄の導出を決定する構成を採用することもできる。この場合、各連続専用演出では、図柄変動ゲームの開始に近いほど第1停止図柄列に変動停止させる展開図柄として決定し得るうち大当り期待度を低く設定した展開図柄を決定し易くしたりすることもできる。
・本実施形態では、擬似連を伴う図柄変動ゲームにおいて、実行し得る連続専用演出のうち最終の連続専用演出(最後の変動サイクル)以外でも展開図柄による同一種類の図柄組み合わせを導出し得るようにしてもよく、同一種類の図柄組み合わせを導出した時点で導出された演出の展開を示唆する構成とすることもできる。ただし、途中で展開図柄による同一種類の図柄組み合わせを導出していた場合であっても、少なくとも最終の連続専用演出(最後の変動サイクル)では、遊技者が混乱しないように展開図柄による同一種類の図柄組み合わせを導出するようにする。
・本実施形態では、特殊変動図柄TZにおいて、大当りの当否、リーチ演出の種類、モード演出の移行可否とともに移行先の少なくとも1つの展開を示唆し得る構成であればよい。そして、特殊変動図柄TZにおいては、モード演出の移行可否とともに移行先が示唆されない場合、確変示唆モード演出などの遊技者に確変状態であるか否かを認識させ難い構成を設けていないパチンコ遊技機に実現することも可能となる。この場合、特殊変動図柄TZを構成する展開図柄も、示唆する演出の展開に合わせて変更することが好ましい。
・本実施形態において、展開図柄には、各種大当り、及びはずれの場合に決定される決定割合でのみ大当り期待度を設定するようにし、15R系大当り遊技における決定割合などを考慮しなくてもよい。また、展開図柄は、種類によって大当り期待度を示唆するものではなく単に演出の展開を示唆するものであって、あくまで大当り期待度はその後の展開によって示唆される構成としてもよい。
・本実施形態では、連続専用演出において、連続専用演出が今後も継続するか否かを、特殊変動図柄TZによって示唆する構成とすることもでき、例えば、展開図柄の図柄組み合わせや、導出された展開図柄の種類によって今後の継続回数や次も継続するか否かなどを遊技者に示唆する構成を採用してもよい。すなわち、連続専用演出では、展開図柄による図柄組み合わせによって今後の展開として遊技者に有利になる事象を示唆可能であればよく、示唆する内容は任意に変更してもよい。
・本実施形態では、連続専用演出で導出される展開図柄による図柄組み合わせを、同一種類による図柄組み合わせではなく、停止した2列の図柄によって「第2種リーチへ」などのようにメッセージを出現させるような態様とすることもできる。この場合、特殊変動図柄TZを構成する展開図柄は、各種メッセージを出現させ得る、例えば、「第2種」と「リーチへ」という図柄を含んで構成されることとなる。
・本実施形態において、連続専用演出の実行態様は、通常変動図柄NZとは異なる特殊変動図柄TZを用いるものであれば任意に変更してもよい。例えば、連続専用演出では、3列や4列の図柄を変動させたり、1列の図柄を変動させて展開図柄が導出されるか否かとともに導出される場合にその展開図柄によって演出の展開を示唆したりするようにする。ただし、1回の図柄変動ゲームは、特殊変動図柄TZによる図柄組み合わせの導出後、通常変動図柄NZによる図柄組み合わせを最終的に確定停止表示させることとする。
・本実施形態では、3回目以降の変動サイクルの連続専用演出として短演出のみを決定する構成とすることもできる。
・本実施形態では、3回目以降の変動サイクルの連続専用演出として長演出のみを決定する構成とすることもできる。
・本実施形態では、連続専用演出を伴う擬似連において、1回目の変動サイクルで通常予告演出と導入演出を実行可能とし、2〜4回目でそれぞれ連続専用演出を実行可能にしてもよい。
・本実施形態では、導入演出を実行しなくてもよく2回目の変動サイクルから連続専用演出の実行対象とする構成を採用することもできる。
・本実施形態では、各種テーブルの乱数の振分け態様を変化してもよく、例えば、図13では、変動パターンP4が指定されている場合に展開図柄Z3,Z4を決定し得ないように構成してもよいし、図14では擬似連回数が3回以上であれば展開図柄にかかわらずホールド演出の実行可を決定し得るようにしてもよい。
・本実施形態において、ホールドあり時の停止パターンは、停止パターンS6−1,S6−3,S7−1,S8−1,S8−2のようにホールド(HD)が出現する場合、ホールドする展開図柄の種類が、展開図柄抽選で決定している展開図柄よりも大当り期待度を低く設定した展開図柄のみをホールド(HD)する態様のみで構成してもよい。また、ホールドあり時の停止パターンは、停止パターンS6−1,S6−3,S7−1,S8−1のように連続専用演出で変動停止する展開図柄のうち大当り期待度の高い図柄を順にホールド(HD)していく態様のみで構成してもよい。
・本実施形態において、ホールドあり時の停止パターンでは、各列に変動停止させる展開図柄として、展開図柄抽選で決定している展開図柄、又は当該展開図柄よりも大当り期待度を低く設定している展開図柄のいずれも決定し得るように構成することもできる。
・本実施形態では、連続専用演出の演出態様を、変動サイクルの開始毎、又は連続専用演出の実行毎に各種抽選によって決定する構成を採用することもできる。
・本実施形態では、連続専用演出においてホールド演出を実行し得ない構成とすることもできる一方で、連続専用演出においてホールド演出を毎回実行し得る構成とすることもできる。
・本実施形態では、確変示唆モード演出の種類を4種類以上など設定することもできる。この場合においては、各種特別モード毎に遊技者に付与する演出効果を異ならせることが好ましい。
・本実施形態では、滞在しているモード演出の種類にかかわらず連続モード(擬似連を伴う図柄変動ゲームで連続専用演出)を実行可能にしてもよい。
・本実施形態では、擬似連を伴う図柄変動ゲームを特定する変動パターンが決定される場合、連続モードを伴う擬似連と連続モードを伴わない擬似連のいずれかを変動パターンを決定する抽選とは異なる抽選により決定するようにしてもよい。この場合、変動パターンP22〜24のように2R確変大当り遊技、又は小当り遊技の当選を特定する場合においては、15R系大当り遊技(他の大当り遊技)の当選によって決定され得る変動パターンの決定時よりも高い割合で連続モードを伴う擬似連の実行を決定し得るようにしてもよい。
・本実施形態では、15R確変大当り遊技終了後、確変モードに移行し得る構成であってもよく、15R確変大当り遊技の当選時の図柄変動ゲームでは特定の大当りの図柄組み合わせのみを決定し得るようにしてもよい。
・本実施形態では、遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者に認識し得ない(認識し難い)構成であればよく、例えば、変短状態の付与態様や付与する場合の付与回数を任意に変更することもできる。また、例えば、図柄B,Dに基づく15R系大当り遊技を備えていればよく、図柄Aを備えていなくてもよい。また、例えば、上限回数を2回とする遊技者が多くの賞球を獲得し難い大当り遊技(2R系大当り遊技)によって遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者に認識し得ない(認識し難い)仕様のパチンコ遊技機に適用してもよい。また、例えば、図柄Cに基づく2R確変大当り遊技(遊技者が賞球をほぼ獲得不能な大当り遊技)と、同一態様となって大当り遊技終了後に非確変状態を付与する2R非確変大当り遊技(遊技者が賞球をほぼ獲得不能な大当り遊技)を備えるようにしてもよく、この場合においては小当り遊技を備えなくてもよくなる。
・本実施形態では、モード演出の種類を遊技者に認識し得る構成であれば、各演出モードの演出態様を変更してもよく、例えば、専用の可動体の動作態様(演出態様)や、装飾ランプ16の発光態様(演出態様)や、スピーカ17の音声出力態様(演出態様)により演出モードの種類を遊技者に報知するといった構成を採用してもよい。
・本実施形態では、各演出装置(可変表示器H2、各種装飾ランプ16,ESスピーカ17)主体に展開される各種演出(擬似連など)を、例えば、専用の可動体の動作態様(演出態様)や、各演出装置を連動させて実行させる構成を採用してもよい。
・本実施形態では、2R確変大当り遊技、小当り遊技における大入賞口装置23の開放時間を延長させることで、遊技者に賞球を獲得させるといった構成とすることもできる。
・本実施形態において、メインCPU30aは、図柄変動ゲームの決定に関する各種乱数を、各始動入賞装置21,22の入賞時に全てRAM30cから取得するようにしてもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追加する。
(イ)前記演出実行制御手段は、今回の図柄変動ゲームで前記連続予告演出の実行が決定される条件下において、最後以外の変動サイクルでも前記特殊変動ゲームを実行させる場合、前記変動維持演出を実行させる毎に変動停止の状態を維持させる対象となる前記特殊変動図柄を、前記特殊変動図柄によって示唆される前記大当り期待度が順に高まるように制御する請求項2に記載の遊技機。