JP2010186425A - 組合せ最適解を求めるデータ処理方法およびデータ処理装置 - Google Patents

組合せ最適解を求めるデータ処理方法およびデータ処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】組合せ最適化問題を効率的に解く
【解決手段】評価関数値が最適となる組合せ状態を求めるために、初期の組合せ状態から出発し、隣接状態と定義された組合せ状態の中から遷移すべき組合せ状態を決定して、順次、組合せ状態の遷移を繰り返してネットワーク構成の探索を行う最適解を求めるデータ処理方法であって、問題固有の状態間の距離である問題固有距離を定義し、探索による評価関数値の改善率が一定値以下となった時点で問題固有距離の大きな遷移を数回行い、その後、所定回数の探索において問題固有距離の小さな状態変化に限定して探索を行い、これを繰り返すことによって探索を継続する。
【選択図】図2

Description

この発明は、組合せ最適解を求めるデータ処理方法および組合せ最適解を求めるデータ処理装置に関するものであって、電力系統における系統構成作成、目標系統作成ならびに開閉器操作手順作成、発電機起動停止問題、また、ロジスティクス、DNAの塩基配列類似度を決定する配列アライメント、LSI最適配線決定などの各種最適化設計、最適スケジュール作成、各種最適制御などに使用される。
従来の組合せ最適化問題の解法を図5により説明する。
図5は、例えば、電気学会技術報告第647号「新しい電力システム計画手法」(第51頁−第53頁)に掲載の「シミュレーテッドアニーリング法」による組合せ最適化問題解法のフローチャートを示している。
図5において、処理ステップ1では、組合せ状態を表すxと温度を表すTの初期値(初期解x、初期温度T)を設定する。
処理ステップ2では、xの隣接解である近接解yを生成する。
処理ステップ3では、yとxの目的関数(評価関数)の変化量ΔE(ΔE=f(x)−f(y))を計算する。
処理ステップ4では、ΔEが負(yの方がxより良い解)なら処理ステップ6に遷移させ、ΔEが非負なら処理ステップ5に遷移させる。
処理ステップ5では、区間[0,1]の一様乱数γを発生させ、“ Exp(−ΔE/T)>γ ”が成立するか否かの判定を行い、成立する場合には解の悪化を許容し、処理ステップ6に遷移させ、成立しない場合にはxの更新を行わないこととして、処理ステップ7に遷移する。
なお、“Exp(−ΔE/T)>γ”が成立する確率は、ΔEが小さく(xに比べたyの解の悪化度合いが小さく)、温度Tが大きいほど大きくなる。
処理ステップ6では、xをyに更新する(xをyに遷移させる)。即ち、処理ステップ6では、近似解yを採用する。
処理ステップ7では、平衡状態(多数回この判定を行ってもxに変化がない状態)になっているか否かの判定を行い、平衡状態でない場合には、処理ステップ2に戻し、平衡状態の場合には、温度Tを下げるために処理ステップ8に遷移させる。
処理ステップ8では、温度Tを下げるためにTをρ(0<ρ<1)倍する。
処理ステップ9では、基底状態(充分に温度Tが低い状態)になったか否かの判定を行い、基底状態と判定される場合にはその時点のxを最適解として処理を終了し、その他の場合には、処理ステップ2に戻す。
以上説明した方法によれば、より悪い状態への遷移が確率的に許されており、組合せ状態を表すxが極小解に到達しても、極小解に捕まらずに遷移(即ち、探索)を継続することが可能となり、より良い解を見つけ出すことが可能となっている。
このように、探索方法を用いて組合せ最適化問題を解く上での最大の技術課題は、いかに極小解から脱出し探索を継続するかにあり、従来から様々な方法が提案されている。
これらを大きく分類すると下記となる。
1)ある確率でより悪い状態への遷移を許す(上述の方法)
2)許される遷移の中で「最良の状態への遷移を繰り返す(極小解においては評価関数値が悪化する遷移が発生する)」こととし、遷移に伴い組合せの内容に変化のあった部分に関しては、ある期間、逆向きの変化を禁止することにより、通過した極小解へ戻ることを抑制する。
3)各状態について、探索過程で発見した極小解からの状態間の距離で定まる値(距離が大きいほど遷移判定関数値が良くなる方向)と、その状態の評価関数値の和で構成される遷移判定関数値を定義し、遷移すべき状態の決定を評価関数値の大小比較で行う。(特開2006−195530号公報)
特開2006−195530号公報
電気学会技術報告第647号「新しい電力システム計画手法」 財団法人電気学会、1997年8月8日発行、第51頁−第53頁(4.5.2シミュレーテッドアニーリング)
これらの従来方法では、探索の効率が隣接状態の定義および初期解の選択に大きく依存し、一部の極小解周辺の探索に探索時間の大部分を費やし、より評価関数値の良い準最適解を見逃すことが多々あり、探索の効率が悪いという問題点があった。
この発明は、上述したような問題点を解決するためになされたものであり、探索方法を用いて組合せ最適化問題を解く上での最大の技術課題である「いかに極小解から脱出し探索を継続するか」に関して、従来の方法とは異なった新しい効率的な方法を提供することを目的とする。
この発明に係わる「組合せ最適解を求めるデータ処理方法」は、評価関数値が最良となる組合せ状態を求めるために、初期の組合せ状態から出発し、隣接状態と定義された組合せ状態の中から遷移すべき組合せ状態を決定して、順次、組合せ状態の遷移を繰り返して最適な組合せ状態である最適解を求めるデータ処理方法であって、
問題固有の状態間の距離である問題固有距離を定義し、探索による評価関数値の改善率が所定値以下となった時点で、前記問題固有距離が所定値以上である前記隣接状態だけ考慮して遷移すべき組合せ状態を決定することを所定回おこない、所定回おこなった後は、前記問題固有距離が所定値未満である前記隣接状態だけ考慮して遷移すべき組合せ状態を決定することを、評価関数値の改善率が所定値よりも大きい限り続けることを繰り返すことによって探索を継続することを特徴とするものである。
この発明によれば、探索のための状態空間という論理空間での距離に捕らわれることなく、現実問題固有の物理的な距離(即ち、問題固有の状態間の距離であるである「問題固有距離」)を直接的に探索処理(データ処理)アルゴリズムに取り入れることにより、現実問題としての広い空間を効率的に探索することが可能になる。
また、この発明は評価関数の形式によらないため、どのような形式の評価関数に対しても適用可能であるという利点と、データ処理アルゴリズムが単純で実施が容易という利点がある。
この発明を実現するデータ処理装置の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1による組合せ最適解を求めるデータ処理方法を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態2を説明するための図である。 この発明の実施の形態3を説明するための図である。 従来の組合せ最適化問題の解法例を示すフローチャートである。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態について説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明を実現するためのデータ処理装置の構成を示すブロック図であり、後述するデータ処理アルゴリズムを記述したプログラムに従ってデータ処理を行うCPU1と、プログラム部21およびデータ部22を含むメモリ2とが設けられている。
プログラム部21には、各実施の形態のデータ処理アルゴリズムを記述したプログラムが格納されている。
また、データ部22には、入出力データとデータ処理過程のデータが格納される。
図2は、実施の形態1による「組合せ最適解を求めるデータ処理方法」のアルゴリズムを示すフローチャートである。
本実施の形態は、最小化問題の解法例、すなわち、「評価関数値のより小さな状態を求める問題の解法例」であるが、最大化問題の解法例についても同様である。
例えば、電力系統において複数の開閉器のON/OFF状態を決定するという問題の場合、電力系統の送電線に流れる電力が各送電線で過負荷状態(流してもよい電力の最大値を超える状態)にならないようにすることが目的となる。
この場合、過負荷量を全送電線について合計したものを評価関数値とする。評価関数値は小さい方が良いので、最小化問題となる。
組合せ最適化問題では、その問題を解く目的を評価関数値として数値化することが基本となる。
図2に基づいて、本実施の形態における組合せ最適解を求めるデータ処理方法について説明する。
処理ステップ101では、その時点の組合せの状態を表す現在解に初期状態(初期解)を設定し、その評価関数値を算出する。
処理ステップ102では、現在の組合せ状態である現在解を、最適な最適な組合せ状態最適解として保存する。
処理ステップ103では、探索モードを全探索に初期設定する。
本実施の形態では、探索モードとして、
(1)全ての隣接状態に着目する「全探索モード」
(2)問題固有距離が所定値以上大きな隣接状態にのみ着目する「広域探索モード」
(3)問題固有距離が所定値未満小さな隣接状態にのみ着目する「部分探索モード」
の3つの探索モードを取り扱う。
なお、「問題固有距離」は、それぞれの問題(実施の形態)に応じて定義する。
広域探索モードと部分探索モードのどちらで探索されるかを決める問題固有距離と比較する所定値は、問題ごとに決める。問題によれば、解析的に決められ場合もあれば、探索動作を見て試行錯誤的に決める場合もある。
処理ステップ104から処理ステップ107では、現在解の全ての隣接状態から評価関数値の最も小さい隣接状態を探す。ただし、「全ての隣接状態」というのは、探索モードに従って限定された隣接状態の全てである。
処理ステップ104では、現在解の隣接状態のうちの1つの隣接状態に順次着目し、処理ステップ105では、着目した隣接状態の評価関数値を算出する。
処理ステップ106では、隣接状態のうちで評価関数値の最も小さい隣接状態を更新保存する。
処理ステップ107では、現在解の全ての隣接状態に着目したかどうかを判定し、着目していない隣接状態が残っていれば、処理を処理ステップ104に戻し、全ての隣接状態に着目済みであれば、処理ステップ108へ進む。
処理ステップ108では、探索モードが広域探索、かつ、所定回数探索を実施したかどうかを判定し、該当すれば処理ステップ112へ進み、そうでなければ処理ステップ109へ進む。
広域探索モードで探索する所定回数も、前述の所定値と同様に問題ごとに決める。
処理ステップ109では、全ての隣接状態のうちで最小の評価関数値が現在解の評価関数値よりも一定値以上小さいかどうかを判定し、現在解の評価関数値よりも一定値以上小さければ、処理を処理ステップ110に進め、そうでなければ、処理を処理ステップ112まで進める。
処理ステップ110では、現在解を評価関数値が最小の隣接状態に遷移させる。
処理ステップ111では、現在解の評価関数値が最適解より小さければ、現在解を最適解として更新保存する。
処理ステップ112では、現在の探索モードが全探索または部分探索であれば、探索モードを広域探索に、現在の探索モードが広域探索であれば、探索モードを部分探索に切替える。
処理ステップ113では、探索終了条件を満たしたかどうかを判定し、探索終了条件を満たしていれば処理を終了する。
探索終了条件を満たしていなければ、処理ステップ104へ処理を戻して、探索を継続する。
探索終了条件判定は、例えば、「現在解の遷移を所定回数実施したかどうか。」で判定する。
以上のようにデータ処理することにより、1つの隣接状態定義(従来の探索である全探索だけを行うこと)での準最適解周辺(本当に求める解ではないが、近視眼的に見て良い解の周辺)の探索に捕らわれることなく(即ち、極小解周辺に長期間とらわれることなく)、短時間で広い問題空間を探索することが可能となる。
全探索に比べて、広域探索や部分探索は、隣接状態を絞り込んでいる。そのため、1回の状態遷移にチェックする隣接状態数が少ない上に、遷移可能な経路の数が減るため、短時間で広く空間を探索できる。
以上説明したように、本実施の形態による「組合せ最適解を求めるデータ処理方法」は、評価関数値が最良となる組合せ状態を求めるために、初期の組合せ状態から出発し、隣接状態と定義された組合せ状態の中から遷移すべき組合せ状態を決定して、順次、組合せ状態の遷移を繰り返して最適な組合せ状態である最適解を求めるデータ処理方法であって、
問題固有の状態間の距離である問題固有距離を定義し、探索による評価関数値の改善率が所定値以下となった時点で、問題固有距離が所定値以上である隣接状態だけ考慮して遷移すべき組合せ状態を決定することを所定回おこない、所定回おこなった後は、問題固有距離が所定値未満である隣接状態だけ考慮して遷移すべき組合せ状態を決定することを、評価関数値の改善率が所定値よりも大きい限り続けることを繰り返すことによって探索を継続することを特徴とするものである。
また、本実施の形態による「組合せ最適解を求めるデータ処理方法」は、評価関数値が最良となる組合せ状態を求めるために、初期の組合せ状態から出発し、隣接状態と定義された組合せ状態の中から遷移すべき組合せ状態を決定して、順次、組合せ状態の遷移を繰り返して最適な組合せ状態である最適解を求めるデータ処理方法であって、具体的には、以下の(1)〜(13)の処理ステップを有している。
(1)探索開始時の組合せ状態を設定し、その評価関数値を算出する初期状態設定ステップ。(処理ステップ101)
(2)現在の組合せ状態である現在解を最適解として保存する最適解保存ステップ。(処理ステップ102)
(3)探索モードを全探索に初期設定する探索モード初期設定ステップ。(103)
(4)探索モードにより決まる、現在解の全ての隣接状態に順次着目する隣接状態着目ステップ。(処理ステップ104)
(5)着目した隣接状態の評価関数値を算出する着目隣接状態評価関数値算出ステップ。(処理ステップ105)
(6)隣接状態のうちで評価関数値が最小の隣接状態を保存する最小隣接状態保存ステップ。(処理ステップ106)と、
(7)現在解の全ての隣接状態に着目したかどうかを判定すると共に、着目していない隣接状態が残っていれば、隣接状態着目ステップに戻し、全ての隣接状態に着目済みであれば、次の第2の判定ステップへ進む第1の判定ステップ。(処理ステップ107)
(8)探索モードが広域探索で所定回数の探索を実施したかどうかを判定する第2の判定ステップ。(処理ステップ108)
(9)第2の判定ステップの判定結果が“no”の場合に、最小の隣接状態の評価関数値が、現在解の評価関数値よりも所定値以上の比率で小さいかどうかを判定する第3の判定ステップ。(処理ステップ109)
(10)第3の判定ステップの判定結果が“yes”の場合に、現在解を評価関数値が最小の隣接状態に遷移させる遷移ステップ。(処理ステップ110)
(11)現在解の評価関数値が最適解より小さければ、現在解を最適解として保存する最適解更新保存ステップ。(処理ステップ111)
(12)第2の判定ステップにおける判定結果が“yes”または前記第3の判定ステップにおける判定結果が“no”の場合に、現在の探索モードが全探索または部分探索であれば、探索モードを広域探索に、現在の探索モードが広域探索であれば、探索モードを部分探索に切替える探索モード切替えステップ。(処理ステップ112)
(13)最適解保存ステップまたは探索モード切替えステップにおける処理に続く処理ステップであって、探索終了条件を満たしたかどうかを判定し、探索終了条件を満たしていれば処理を終了し、探索終了条件を満たしていなければ、隣接状態着目ステップへ戻して、探索を継続する探索終了判定ステップ(処理ステップ113)
また、本実施の形態による「組合せ最適解を求めるデータ処理装置」は、評価関数値が最良となる組合せ状態を求めるために、初期の組合せ状態から出発し、隣接状態と定義された組合せ状態の中から遷移すべき組合せ状態を決定して、順次、組合せ状態の遷移を繰り返して最適な組合せ状態である最適解を求めるデータ処理装置であって、
探索開始時の組合せ状態を設定し、その評価関数値を算出する初期状態設定手段と、
現在の組合せ状態である現在解を最適解として保存する最適解保存手段と、探索モードを全探索に初期設定する探索モード初期設定手段と、探索モードにより決まる、現在解の全ての隣接状態に順次着目する隣接状態着目手段と、着目した隣接状態の評価関数値を算出する着目隣接状態評価関数値算手段を備えている。
更に、隣接状態のうちで評価関数値の最小の隣接状態を保存する最小隣接状態保存手段と、現在解の全ての隣接状態に着目したかどうかを判定すると共に、着目していない隣接状態が残っていれば、隣接状態着目手段に戻し、全ての隣接状態に着目済みであれば、次の第2の判定手段へ進む第1の判定手段と、探索モードが広域探索で所定回数の探索を実施したかどうかを判定する第2の判定手段と、第2の判定手段での判定結果が“no”の場合に、最小の隣接状態の評価関数値が、現在解の評価関数値よりも所定値以上の比率で小さいかどうかを判定する第3の判定手段と、第3の判定手段での判定結果が“yes”の場合に、現在解を評価関数値が最小の隣接状態に遷移させる遷移手段を備えている。
更に、現在解の評価関数値が最適解より小さければ、現在解を最適解として保存する最適解更新保存手段と、第2の判定手段での判定結果が“yes”または前記第3の判定手段での判定結果が“no”の場合に、現在の探索モードが全探索または部分探索であれば、探索モードを広域探索に、現在の探索モードが広域探索であれば、探索モードを部分探索に切替える探索モード切替え手段と、最適解保存手段または探索モード切替え手段での処理に続く処理手段であって、探索終了条件を満たしたかどうかを判定し、探索終了条件を満たしていれば処理を終了し、探索終了条件を満たしていなければ、隣接状態着目ステップへ戻して、探索を継続する探索終了判定手段とを備えている。
本実施の形態によれば、探索のための状態空間という論理空間での距離に捕らわれることなく、現実問題固有の物理的な距離をデータ処理アルゴリズムに直接取り入れることにより、現実問題としての広い空間を効率的に探索することが可能になる。
また、この発明は評価関数の形式によらないため、どのような形式の評価関数に対しても適用可能であり、アルゴリズムが単純で実施が容易という利点がある。
実施の形態2.
図3は、実施の形態2を説明するための図であり、電力系統等のネットワーク構成立案問題のうち、放射状の最適ネットワーク構成を立案する問題における問題固有距離の一例を示している。
図3において、31、32、33、・・・37は開閉器であり、A、B、C、・・・Gは、ノードである。
また、図3において、A→31→B→32→C→・・・→G→37→Aのループは、例えば、電力系統等のネットワーク構成の例を示している。
なお、図3(a)は、「系統切替え(即ち、ネットワーク形状変更)前」の状態であり、301は開閉器34が切状態であることを示す。図3(b)は、「切替え後1」の状態であり、「切替え前」から開閉器34を投入して開閉器33を開放する例を示しており、302は開閉器34が入状態、303は開閉器33が切状態であることを示す。図3(c)は、「切替え後2」の状態であり、「切替え前」から開閉器34を投入して開閉器31を開放する例を示しており、304は開閉器34が投入状態、305は開閉器31が切状態であることを示す。
図3において、投入された開閉器(例えば、図3(b)の開閉器34)はネットワークの一部である移動させる範囲(すなわち切替え範囲)の入地点であり、開放された開閉器(例えば、図3(b)の開閉器33)は切替え範囲の切地点である。
問題固有距離として、投入開閉器と開放開閉器に挟まれるノード数を採用すると、切替え後2は切替え後1よりも、切替え前1からの問題固有距離が大きい。
なお、投入開閉器と開放開閉器に挟まれるノード数はノードAを含まないルートでカウントするものとする。
以上述べたように、本実施の形態では、組合せ状態がネットワークの構成に対応し、ネットワークの一部を移動させる際に入とする開閉器と切とする開閉器の間の距離を問題固有距離とする。
従って、広域探索を行うと、多くのブランチ(ノードとノードを結ぶ線、即ち、電力系統では送電線)を流れる電力量が変化する。
これにより、「例えばある送電線では過負荷(上限より多くの電力が流れること)が発生して評価関数値が悪化し、別の場所では過負荷が解消して評価関数値が改善する」という状態遷移を起こし易くなるので、探索の効率化が図れ、短時間でより良い解を求めることができる。
実施の形態3.
図4は、実施の形態3を説明するための図であり、電力系統等の放射状のネットワークに分散接続された各変圧器の最適タップ位置決定問題における問題固有距離の一例を示す図である。
図において、41、42、・・・45は変圧器であり、A、B、C、・・・Hは、ノードである。
図4(a)は、ネットワーク上に配置された変圧器(制御機器)の影響範囲が大きい場合を示しており、401は変圧器41のタップ操作変更操作を示しており、402は変圧器41のタップ変更操作による電圧変化範囲(即ち、変圧器41のタップ変更操作による影響範囲)を示している。
図4(b)は、ネットワーク上に配置された変圧器(制御機器)の影響範囲が小さい場合を説明するための図であり、403は変圧器43のタップ操作変更を示しており、404は変圧器43のタップ変更操作による電圧変化範囲(即ち、変圧器43のタップ変更操作による影響範囲)を示している。
変圧器のタップ位置変更によって電圧変化の影響を受けるノード数を問題固有距離とすると、図4は、変圧器41のタップ位置変更による問題固有距離が、変圧器43のタップ位置変更による問題固有距離よりも大きいことを示す。
なお、実施の形態2(図3)の開閉器および実施の形態3(図4)の変圧器は、いずれも制御機器である。
本実施の形態では、ネットワーク上の複数地点に配置された各種制御機器の制御量決定にあたり、制御機器の影響範囲の大きさ(例えば、変圧器のタップ位置変更によって電圧変化の影響を受けるノード数)を問題固有距離とすることを特徴とする。
以上述べたように、本実施の形態では、組合せ状態がネットワーク上の複数地点に配置された各種制御機器の制御量に対応し、制御機器の影響範囲の大きさを問題固有距離とする。従って、広域探索を行うと、多くのノードの電圧が変化する。
これにより、「例えば電力系統のある箇所では電圧違反が発生して評価関数値が悪化し、別の場所では電圧違反が解消して評価関数値が改善する」といった状態遷移を起こし易くなるので、探索の効率化が図れ、短時間でより良い解を求めることができる。
本発明は、組合せ最適化問題を効率的に解くことが可能なデータ処理方法の実現に有用である。
31〜37 開閉器 41〜45 変圧器 A〜H ノード
101 初期設定現在解評価関数値算出ステップ 102 現在解保存ステップ
103 探索モード初期設定ステップ 104 隣接状態着目ステップ
105 着目隣接状態評価関数値算出ステップ
106 隣接状態更新保存ステップ
107 第1の判定ステップ 108 第2の判定ステップ
109 第3の判定ステップ 110 遷移ステップ
111 現在解更新保存ステップ
112 探索モード切替えステップ 113 探索継続ステップ

Claims (7)

  1. 評価関数値が最良となる組合せ状態を求めるために、初期の組合せ状態から出発し、隣接状態と定義された組合せ状態の中から遷移すべき組合せ状態を決定して、順次、組合せ状態の遷移を繰り返して最適な組合せ状態である最適解を求めるデータ処理方法であって、
    問題固有の状態間の距離である問題固有距離を定義し、
    探索による評価関数値の改善率が所定値以下となった時点で、前記問題固有距離が所定値以上である前記隣接状態だけ考慮して遷移すべき組合せ状態を決定することを所定回おこない、所定回おこなった後は、前記問題固有距離が所定値未満である前記隣接状態だけ考慮して遷移すべき組合せ状態を決定することを、評価関数値の改善率が所定値よりも大きい限り続けることを繰り返すことによって探索を継続することを特徴とする組合せ最適解を求めるデータ処理方法。
  2. 組合せ状態がネットワークの構成に対応し、前記ネットワークの一部を移動させる際に入とする開閉器と切とする開閉器の間の距離を前記問題固有距離とすることを特徴とする請求項1に記載の組合せ最適解を求めるデータ処理方法。
  3. 組合せ状態がネットワーク上の複数地点に配置された各種制御機器の制御量に対応し、前記制御機器の影響範囲の大きさを前記問題固有距離とすることを特徴とする請求項1に記載の組合せ最適解を求めるデータ処理方法。
  4. 評価関数値が最良となる組合せ状態を求めるために、初期の組合せ状態から出発し、隣接状態と定義された組合せ状態の中から遷移すべき組合せ状態を決定して、順次、組合せ状態の遷移を繰り返して最適な組合せ状態である最適解を求めるデータ処理方法であって、
    探索開始時の組合せ状態を設定し、その評価関数値を算出する初期状態設定ステップと、
    現在の組合せ状態である現在解を最適解として保存する最適解保存ステップと、
    探索モードを全探索に初期設定する探索モード初期設定ステップと、
    探索モードにより決まる、現在解の全ての隣接状態に順次着目する隣接状態着目ステップと、
    着目した隣接状態の評価関数値を算出する着目隣接状態評価関数値算出ステップと、
    隣接状態のうちで評価関数値が最小の隣接状態を保存する最小隣接状態保存ステップと、
    現在解の全ての隣接状態に着目したかどうかを判定すると共に、着目していない隣接状態が残っていれば、前記隣接状態着目ステップに戻し、全ての隣接状態に着目済みであれば、次の第2の判定ステップへ進む第1の判定ステップと、
    探索モードが広域探索で所定回数の探索を実施したかどうかを判定する第2の判定ステップと、
    前記第2の判定ステップの判定結果が“no”の場合に、最小の隣接状態の評価関数値が、現在解の評価関数値よりも所定値以上の比率で小さいかどうかを判定する第3の判定ステップと、
    前記第3の判定ステップの判定結果が“yes”の場合に、現在解を評価関数値が最小の隣接状態に遷移させる遷移ステップと、
    現在解の評価関数値が最適解より小さければ、現在解を最適解として保存する最適解更新保存ステップと、
    前記第2の判定ステップにおける判定結果が“yes”または前記第3の判定ステップにおける判定結果が“no”の場合に、現在の探索モードが全探索または部分探索であれば、探索モードを広域探索に、現在の探索モードが広域探索であれば、探索モードを部分探索に切替える探索モード切替えステップと、
    前記最適解保存ステップまたは前記探索モード切替えステップにおける処理に続く処理ステップであって、探索終了条件を満たしたかどうかを判定し、探索終了条件を満たしていれば処理を終了し、探索終了条件を満たしていなければ、前記隣接状態着目ステップへ戻して、探索を継続する探索終了判定ステップ
    とを有したことを特徴とする組合せ最適解を求めるデータ処理方法。
  5. 評価関数値が最良となる組合せ状態を求めるために、初期の組合せ状態から出発し、隣接状態と定義された組合せ状態の中から遷移すべき組合せ状態を決定して、順次、組合せ状態の遷移を繰り返して最適な組合せ状態である最適解を求めるデータ処理装置であって、
    探索開始時の組合せ状態を設定し、その評価関数値を算出する初期状態設定手段と、
    現在の組合せ状態である現在解を最適解として保存する最適解保存手段と、
    探索モードを全探索に初期設定する探索モード初期設定手段と、
    探索モードにより決まる、現在解の全ての隣接状態に順次着目する隣接状態着目手段と、
    着目した隣接状態の評価関数値を算出する着目隣接状態評価関数値算手段と、
    隣接状態のうちで評価関数値の最小の隣接状態を保存する最小隣接状態保存手段と、
    現在解の全ての隣接状態に着目したかどうかを判定すると共に、着目していない隣接状態が残っていれば、前記隣接状態着目手段に戻し、全ての隣接状態に着目済みであれば、次の第2の判定手段へ進む第1の判定手段と、
    探索モードが広域探索で所定回数の探索を実施したかどうかを判定する第2の判定手段と、
    前記第2の判定手段での判定結果が“no”の場合に、最小の隣接状態の評価関数値が、現在解の評価関数値よりも所定値以上の比率で小さいかどうかを判定する第3の判定手段と、
    前記第3の判定手段での判定結果が“yes”の場合に、現在解を評価関数値が最小の隣接状態に遷移させる遷移手段と、
    現在解の評価関数値が最適解より小さければ、現在解を最適解として保存する最適解更新保存手段と、
    前記第2の判定手段での判定結果が“yes”または前記第3の判定手段での判定結果が“no”の場合に、現在の探索モードが全探索または部分探索であれば、探索モードを広域探索に、現在の探索モードが広域探索であれば、探索モードを部分探索に切替える探索モード切替え手段と、
    前記最適解保存手段または前記探索モード切替え手段での処理に続く処理手段であって、探索終了条件を満たしたかどうかを判定し、探索終了条件を満たしていれば処理を終了し、探索終了条件を満たしていなければ、前記隣接状態着目ステップへ戻して、探索を継続する探索終了判定手段とを備えたことを特徴とする組合せ最適解を求めるデータ処理装置。
  6. 組合せ状態がネットワークの構成に対応し、前記ネットワークの一部を移動させる際に入とする開閉器と切とする開閉器の間の距離を前記問題固有距離とすることを特徴とする請求項5に記載の組合せ最適解を求めるデータ処理装置。
  7. 組合せ状態がネットワーク上の複数地点に配置された各種制御機器の制御量に対応し、前記制御機器の影響範囲の大きさを前記問題固有距離とすることを特徴とする請求項5に記載の組合せ最適解を求めるデータ処理装置。
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