JP2010186084A - 情報表示装置及び情報表示用プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】焼き付きが生じ易いような環境下に置かれた場合でも、省電力性を活かしつつ視認性を維持することができ、有効に活用することが可能な情報表示装置を提供する。
【解決手段】不揮発性表示媒体を用いた表示部を備える表示装置Dにおいて、当該表示部の温度を検出し、当該表示部の特性に基づいて設定されている閾値温度以上に表示部の温度が到達したか否かを判断し、閾値温度以上に表示部の温度が到達していれば、表示部の特性に基づいて設定されている焼き付き防止表示を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、情報表示装置及び情報表示用プログラムの技術分野に属し、より詳細には、不揮発性表示媒体を用いた表示部を備える情報表示装置及び当該情報表示装置用のプログラムの技術分野に属する。
近年、不揮発性表示媒体を用いた表示部を備える情報表示装置についての研究及び開発が行われている。この種の情報表示装置のうち、表示部がいわゆる電気泳動方式の表示媒体を用いて構成されている情報表示装置については、定期的な(永続的な)駆動電力の供給をせずともその表示内容を維持することができるという特性に起因する省電力性により、その将来が有望視されている。
ここで、当該電気泳動方式の表示媒体とは、オイル等の流体を収めた直径40マイクロメータ程度のマイクロカプセル中で白色と黒色の粒子を電界によって夫々別個に移動させることで、見かけ上の白表示と黒表示の表示を行なうものである。このような電気泳動方式の表示媒体を用いた表示部を備える情報表示装置に関する従来技術としては、例えば下記特許文献1又は2がある。
一方、例えば液晶パネルやプラズマディスプレイパネル等を用いた他の方式の情報表示装置においては、いわゆる「画面の焼き付き」の問題が知られている。この画面の焼き付きとは、長時間同じ画像が継続的に表示されていた場合に、その画像を他の画像に切り換えた後においても元の画像が残像として表示部に薄く表示される現象であり、当該表示部としての視認性の低下を招くものである。そして、焼き付き防止のための様々な当該各方式において工夫がなされているところである。
特表2002−526812公報 特表2003−504666公報
ここで、本発明の発明者らは、上記電気泳動方式の不揮発性表示媒体においても、画像を表示させたまま高温で一定時間以上放置された場合には上記焼き付きの現象が生じることを実験的に確認している。しかしながら、上記各特許文献には、上述したような焼き付きについては、その対策を含めて全く開示も示唆もない。
そこで、本発明は上記の問題点等に鑑みて為されたもので、その目的の一例は、上述したような焼き付きが生じ易いような環境下に置かれた場合でも、省電力性を活かしつつ視認性を維持することができ、有効に活用することが可能な情報表示装置及び当該情報表示装置用のプログラムを提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、不揮発性表示媒体を用いた表示部等の表示手段を備える情報表示装置において、前記表示手段の温度である表示手段温度を検出する温度センサ等の温度検出手段と、前記表示手段の特性に基づいて予め設定されている設定温度範囲外に前記表示手段温度が到達したか否かを判断するCPU等の温度判断手段と、前記設定温度範囲外に前記表示手段温度が到達したとき、前記特性に基づいて予め設定されている焼付防止表示を前記表示手段において行う表示コントローラ等の表示制御手段と、を備える。
よって、表示手段温度を検出してそれが設定温度範囲外となったとき焼付防止表示を行うので、当該表示手段温度に応じて焼き付きを生じ易い不揮発性表示媒体を用いる場合でも、効果的に当該焼き付きにより視認性の低下を防止できる。
上記の課題を解決するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の情報表示装置において、前記温度検出手段は、前記表示手段における表示の書き換え前における前記表示手段温度を検出し、前記表示制御手段は、前記書き換え前において前記設定温度範囲外に前記表示手段温度が到達しているとき、前記焼付防止表示を前記表示手段において行うように構成される。
よって、表示手段における表示の書き換え前における表示手段温度を検出し、当該書き換え前において設定温度範囲外に表示手段温度が到達したとき焼付防止表示を行うので、表示の書き換えのタイミング毎に表示手段温度を検出して焼付防止動作に供させることで、より効果的に焼き付きを防止することができる。
上記の課題を解決するために、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の情報表示装置において、前記表示手段における表示の書き換えのタイミングから計時を開始するアラームタイマ等の計時手段と、前記計時手段による計時が予め設定された書換後閾値時間を超えたか否かを判断する時間判断部等の時間判断手段と、を更に備え、前記温度検出手段は、前記計時が前記書換後閾値時間に到達したときの前記表示手段温度を検出し、前記表示制御手段は、前記検出した表示手段温度が前記設定温度範囲外に到達しているとき、前記焼付防止表示を前記表示手段において行うように構成される。
よって、表示手段における表示の書き換えのタイミングからの計時が閾値時間に到達したときの表示手段温度を検出し、当該表示手段温度が設定温度範囲外に到達しているとき焼付防止表示を行うので、表示の書き換え後の予め設定されたタイミングで表示手段温度を検出して焼付防止動作に供させることで、より効果的に焼き付きを防止することができる。
上記の課題を解決するために、請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の情報表示装置において、前記表示手段に対する表示書換用の電力の供給が停止されたタイミングから計時を開始するアラームタイマ等の計時手段と、前記計時手段による計時が予め設定された電力停止後閾値時間を超えたか否かを判断する時間判断部等の時間判断手段と、を更に備え、前記温度検出手段は、前記計時が前記電力停止後閾値時間に到達したときの前記表示手段温度を検出し、前記表示制御手段は、前記電力の前記表示手段への供給が停止されており、且つ、前記計時が前記電力停止後閾値時間に到達しており更に前記検出された表示手段温度が前記設定温度範囲外に到達しているとき、前記焼付防止表示を前記表示手段において行うように構成される。
よって、表示書換用電力の表示手段への供給が停止されており、且つ、計時が電力停止後閾値時間に到達しており更に表示手段温度が設定温度範囲外に到達しているとき焼付防止表示を行うので、不揮発性表示媒体を用いた表示手段において表示書換用の電力の供給が停止された後にその表示内容が残置している場合でも、効果的に焼き付きを防止できる。
上記の課題を解決するために、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の情報表示装置において、前記計時手段は、前記電力の供給が停止されたタイミングにおいて当該表示手段において前記焼付防止表示以外の表示が行われていたときのみ、当該タイミングにおいて前記計時を開始するように構成される。
よって、請求項4に記載の場合において、表示手段に対する表示書換用の電力の供給が停止されたタイミングにおいて焼付防止表示以外の表示が行われていたときのみ、当該タイミングにおいて計時を開始するので、不揮発性表示媒体を用いた情報表示装置特有の省電力性を向上させることができる。
上記の課題を解決するために、請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載の情報表示装置において、前記計時手段は、前記表示制御手段により前記焼付防止表示を前記表示手段において行った後、前記計時を停止し、その後更に前記表示制御手段は前記表示手段に対する電源供給を停止するように構成される。
よって、請求項4又は5に記載の場合において、表示制御手段により焼付防止表示を行った後に計時手段における計時を停止し更に表示手段に対する電源供給を停止するので、不揮発性表示媒体を用いた情報表示装置特有の省電力性を更に向上させることができる。
上記の課題を解決するために、請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載の情報表示装置において、前記表示制御手段は、前記焼付防止表示として、前記表示手段を単色表示とするように構成される。
よって、焼付防止表示が単色表示であるので、情報表示装置としてより効果的に当該焼き付きを防止できる。
上記の課題を解決するために、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の情報表示装置において、前記表示制御手段は、前記焼付防止表示として、前記表示手段を単色白表示とするように構成される。
よって、焼付防止表示が単色白表示であるので、情報表示装置としてより効果的に当該焼き付きを防止できる。
上記の課題を解決するために、請求項9に記載の発明は、コンピュータを、前記表示手段を除く請求項1から8のいずれか一項に記載の情報表示装置として機能させる。
よって、表示手段温度を検出してそれが設定温度範囲外となったとき焼付防止表示を行うように当該コンピュータが機能するので、当該表示手段温度に応じて焼き付きを生じ易い不揮発性表示媒体を用いる場合でも、効果的に当該焼き付きにより視認性の低下を防止できる。
本発明によれば、表示手段温度を検出してそれが設定温度範囲外となったとき焼付防止表示を行うので、当該表示手段温度に応じて焼き付きを生じ易い不揮発性表示媒体を用いる場合でも、効果的に当該焼き付きにより視認性の低下を防止できる。
従って、焼き付きが生じ易いような環境下に置かれた場合でも、省電力性の高い不揮発性表示媒体を有する情報表示装置の視認性を維持することができ、これを有効に活用することができる。
実施形態に係る情報処理システムの概要構成を示すブロック図等であり、(a)は当該情報処理システムの全体構成を示すブロック図であり、(b)は当該情報処理システムに含まれる表示装置の正面図である。 実施形態に係る表示装置の概要構成を示すブロック図である。 実施形態に係る表示装置における動作の全体を示すフローチャートである。 実施形態に係る表示装置における動作の細部を夫々示すフローチャートであり、(a)は電源オフ時の省電力動作を示すフローチャートであり、(b)は定期観測動作を示すフローチャートであり、(c)は温度監視動作を示すフローチャートであり、(d)は電源オフ動作を示すフローチャートであり、(e)は待機時の省電力動作を示すフローチャートであり、(f)は計時タスクの動作を示すフローチャートである。
次に、本発明を実施するための形態について、図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、例えばパーソナルコンピュータ(以下、単に「パソコン」と称する)と、当該パソコンに接続された例えば電気泳動方式を用いた実施形態に係る携帯型の表示装置と、を備える情報処理システムにおける当該表示装置に対して本発明を適用した場合の実施の形態である。
始めに、実施形態に係る情報処理システムの概要構成について、図1(a)を用いて説明する。なお図1(a)は、当該概要構成を示すブロック図である。
図1(a)に示すように、実施形態に係る情報処理システムSは、上記パソコンPと、上記表示装置Dと、により構成されており、両者は、例えばUSB(Universal Serial Bus)規格やLAN(Local Area Network)規格に準拠したネットワークNTを介して相互に接続されている。なお、パソコンPと表示装置Dとの間のデータの授受は、後述するメモリカードを用いて行ってもよい。
この構成において、パソコンPにおいて生成された表示対象たる文書等の情報は、ネットワークNTを介して表示装置Dに出力され、当該表示装置D上において表示される。
次に、実施形態に係る表示装置Dについて、図1(b)及び図2を用いて説明する。なお、図1(b)は実施形態に係る表示装置Dの正面図であり、図2は当該表示装置Dの細部構成を示すブロック図である。
図1(b)及び図2に示すように、実施形態に係る表示装置Dは、表示装置D全体を統括制御し且つ後述する実施形態の動作を実行する警告制御部101b及び時間判断手段の一例としての時間判断部101aを機能的に含む温度判断手段及び表示制御手段の一例としてのCPU(Central Processing Unit)101と、ファームウエア等を記憶するROM(Read Only Memory)102と、実施形態に係る表示装置Dとしての動作を実行するための各種制御プログラムやユーザ設定等のデータ或いは後述する表示部106において表示される文書等に相当する文書情報等を不揮発性に記憶するフラッシュROM103と、CPU101の制御処理に必要なデータを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)104と、後述するカーソルキー、決定キー及び電源スイッチから構成され、ユーザからの指示を指示情報としてCPU101に供給する操作キー105と、例えば電気泳動方式の表示パネルにより構成され、パソコンPから送信されて来た情報に相当する文書等を画面に表示する表示手段の一例としての表示部106と、CPU101からの指示に基づき表示部106による表示を制御する表示制御手段の一例としての表示コントローラ107と、を備えている。
この構成において、操作キー105として具体的には、表示部106に表示されている文書を例えば垂直上方向又は垂直下方向に移動(スクロール)させる際に操作される上キー105e及び下キー105cと、当該文書を前頁又は次頁に頁毎に移動させる際に操作される前キー105d及び次キー105bと、各種操作の結果を決定させる際に操作される上記決定キー105aと、上記電源スイッチ105fと、により構成されている。そして上記上キー105e、下キー105c、前キー105d及び次キー105bにより上記カーソルキーが構成されている。
これに加えて表示装置Dは、例えばリチウムイオン電池等から構成されるバッテリー108と、バッテリー108に対する充電を制御する充電コントローラ109と、メモリカードドライブ等により構成されCPU101からの指示に基づきメモリカードドライブに挿入されたメモリカードMCに対してデータの書き込み及び読み出しを行うメモリカードI/F(インターフェース)110と、表示装置DとパソコンPとをネットワークNTにより接続してデータを送受信するためのインターフェース処理を行う通信I/F111と、表示部106の温度(以下、単に表示部温度と称する)を検出してその検出結果をCPU101に出力する温度検出手段の一例としての温度センサ113と、後ほど詳述する動作により予め設定された既定時間の経過を割り込みタスクとして実行する計時手段の一例としてのアラームタイマ114と、を備えている。そして、ROM102、フラッシュROM103、RAM104、操作キー105、表示コントローラ107、充電コントローラ109、メモリカードI/F110、通信I/F111、温度センサ113及びアラームタイマ114と、CPU101と、は、バス112を介して相互に接続されている。
次に、実施形態に係る表示装置Dとしての動作について、図3及び図4を用いて説明する。なお、図3は実施形態に係る表示装置における動作の全体を示すフローチャートであり、図4は実施形態に係る表示装置における動作の細部を夫々示すフローチャートである。
実施形態に係る表示装置Dの動作としては、図3に示すように、先ず上記電源スイッチ105fが操作されて表示装置D自体の電源が投入されると(ステップS1)、CPU101は、操作キー105を用いた使用者の操作を待機する状態となる(ステップS2、S3)。
そして、操作キー105を用いた例えば文書等の表示操作が実行されると(ステップS3;YES)、CPU101は次に、表示装置Dが現在省電力状態にあるか否かを確認する(ステップS4)。ここで当該省電力状態とは、CPU101が操作キー105の操作待ち状態となっており、且つ、ROM102の機能を停止させると共にRAM104を省電力状態とした状態であり、表示装置Dとしての電力消費が最小限に抑制されている状態である。
そして、ステップS4の確認において表示装置Dが省電力状態となっていないとき(ステップS4;NO)、CPU101はそのまま後述するステップS6の動作に移行する。一方ステップS4の確認において、表示装置Dが省電力状態となっているとき、CPU101は次に、表示装置Dを文書等の表示を通常に行う通常動作状態に移行させる(ステップS5)。
次にCPU101は、温度センサ113からの検出結果に基づいて表示部温度を検出し(ステップS6)、その値が表示部106について予め設定されている閾値温度以上となっているか否かを確認する(ステップS7)。ここで、当該閾値温度は、表示部106において採用されている電気泳動方式において焼き付き現象が確認できるものとして予め実験的に確認されている閾値温度である。
ステップS7の確認において、表示部温度が上記閾値温度未満であるとき(ステップS7;NO)、CPU101はステップS5に係る通常動作状態として、表示部106上の表示を操作キー105における操作(上記ステップS3参照)に基づいて更新するように、表示コントローラ107を制御する(ステップS8)。これにより、表示装置Dとしての文書の閲覧動作が実現される。その後CPU101は、上記ステップS2の動作に移行する。
一方、ステップS7の確認において、表示部温度が上記閾値温度以上となっているとき(ステップS7;YES)、CPU101の警告制御部101bは、焼き付き防止用の表示に移行する旨の警告情報を表示部106上に表示するように、表示コントローラ107を制御する(ステップS9)。この警告情報として具体的には、例えば「焼き付き防止用の表示を行います」等の具体的な文字が表示部106に表示される。
そしてCPU101は、ステップS9に係る警告情報を表示した後、表示部106において上記焼き付き防止表示として焼き付き防止用の全面白表示を行うように表示コントローラ107を制御する(ステップS10)。
ここで、ステップS10としての焼き付き防止用の表示として具体的にどのような情報(画像)を表示部106に表示するかは、当該表示部106に用いられている不揮発性表示媒体に係る表示原理又は表示方式に基づき、実験的に予め定められるのが好ましい。より具体的に、例えば表示部106が実施形態に係る電気泳動方式により表示を行う不揮発性表示媒体を含むものであるとき、焼き付き防止の観点からは、当該マイクロカプセルに封入される白粒子又は黒粒子の泳動性に基づいて、より泳動し易い粒子に対応する色を焼き付き防止用の表示色とすることが望ましいと考えられる。このことは、換言すれば泳動性の低い方の粒子と反対の色を焼き付き防止用の表示色とすべきと言うこともできる。いずれの場合でも、焼き付き防止用の表示色としては、当該焼き付きの原因と想定される事項に基づき、表示装置Dにおいて想定される表示部温度としての最高温度、マイクロカプセル内を泳動させる粒子の材質、マイクロカプセル自体の大きさ、或いは表示部106として表示する頻度の多い情報の属性(白表示が多くなる情報か黒表示が多くなる情報か等)などに基づいて実験的に定められるのが好ましい。
なお、マイクロカプセル内に白又は黒以外の色の粒子が封入されている場合、すなわち、表示部106としてカラー表示が可能なものである場合には、当該表示可能な色のいずれかを用いて焼き付き防止用の表示を行ってもよい。更に、電気泳動方式の場合の焼き付き防止用の表示としては、上述した単色の画像を表示する他に、上記マイクロカプセル内に封入されている色粒子を当該マイクロカプセル内において一時的に攪拌するようにしてその後に放置することも有効である。
上記焼き付き防止の用の全面白表示を行った後には、CPU101は上記ステップS2の動作に移行する。
他方、上記ステップS3の確認において、操作キー105を用いた使用者による操作が為されないとき(ステップS3;NO)、CPU101は次に、後述する計時タスク上で計時されている既定時間が経過したか否かを、アラームタイマ114上で確認する(ステップS11)。
これにより、当該規定時間が経過していないとき(ステップS11;NO)、CPU101は、後ほど詳述する待機時省電力動作(ステップS15)を実行した後、後ほど詳述する定期観測動作(ステップS16)を実行し、その後上記ステップS2の動作に移行する。
また、上記ステップS11の確認において当該規定時間が経過したとき(ステップS11;YES)、CPU101は次に、後ほど詳述する電源オフ時省電力動作(ステップS12)を実行した後、上記ステップS16の動作と同様の定期観測動作(ステップS13)を実行し、更に後ほど詳述する電源オフ動作を実行して(ステップS14)、表示装置Dとしての動作を終了する。
次に、図3ステップS12に係る電源オフ時省電力動作の詳細について、具体的に図4(a)を用いて説明する。なお図4(a)は当該電源オフ時省電力動作の詳細を示すフローチャートである。
図4(a)に示すように、当該電源オフ時省電力動作として先ずCPU101は、当該CPU101自体、ROM102及びRAM104以外の表示装置Dの構成部材(図2参照)に対する電力供給を停止する(ステップS120)。次にCPU101は、ROM102に対する電力供給を更に停止し且つRAM104を省電力状態に移行させ(ステップS121)、その後更にアラームタイマ114を起動させる(ステップS122)。そしてCPU101は、自らをアラームタイマ114からの割り込み要求待ち及び操作キー105における入力操作待ちの状態として(ステップS123)、図3に示すステップS13の動作に移行する。
次に、図3ステップS13に係る定期観測動作の詳細について、具体的に図4(b)を用いて説明する。なお図4(b)は当該定期観測動作の詳細を示すフローチャートである。
図4(b)に示すように、当該定期観測動作として先ずCPU101の時間判断部101aは、当該CPU101内の図示しない規定時間経過フラグが設定されているか否か(例えば、その値が「TRUE」となっているか否か)を確認する(ステップS130)。この規定時間経過フラグは、後述する計時タスクにより設定又は解除がされるものである。これにより、当該既定時間経過フラグが設定されている場合(ステップS130;YES)、CPU101は次に、表示装置D全体を上記通常動作状態に復帰させるべく各構成部材に電力を供給し(ステップS131)、更に後ほど詳述する温度監視動作を実行する(ステップS132)。その後CPU101の時間判断部101aは上記規定時間経過フラグの設定を解除し(ステップS133)、図3に示すステップS14の動作に移行する。このステップS133の動作として、例えばCPU101は、規定時間経過フラグの値を「FALSE」とする動作を行う。
次に、図4(b)ステップS132に係る温度監視動作の詳細について、具体的に図4(c)を用いて説明する。なお図4(c)は当該温度監視動作の詳細を示すフローチャートである。
図4(c)に示すように、当該温度監視動作として先ずCPU101は、温度センサ113からの検出結果を取得し(ステップS1320)、その検出結果が上記閾値温度以上であるか否かを確認する(ステップS1321。図3ステップS7参照)。これにより当該検出結果が閾値温度未満である場合(ステップS1320;NO)、CPU101は図4(b)に示すステップS133の動作に移行する。一方、ステップS1320の確認において当該検出結果が閾値温度以上である場合(ステップS1320;YES)、CPU101は、図3ステップS10に示す焼き付き防止用の表示と同様の表示を表示部106において実行するように表示コントローラ107を制御する(ステップS1322)、その後CPU101は図4(b)に示すステップS133の動作に移行する。
次に、図3ステップS14に係る電源オフ動作の詳細について、具体的に図4(d)を用いて説明する。なお図4(d)は当該電源オフ動作の詳細を示すフローチャートである。
図4(d)に示すように、当該電源オフ動作としてCPU101は、当該CPU101自体以外の表示装置Dの全ての構成部材(図2参照)に対する電力供給を停止する(ステップS140)。次にCPU101は、当該CPU101自体を停止させ(ステップS141)、その後表示装置Dとしての動作を終了する。
次に、図3ステップS15に係る待機時省電力動作の詳細について、具体的に図4(e)を用いて説明する。なお図4(e)は当該待機時省電力動作の詳細を示すフローチャートである。
図4(e)に示すように、当該待機時省電力動作として先ずCPU101は、当該CPU101自体、ROM102及びRAM104以外の表示装置Dの構成部材(図2参照)に対する電力供給を停止する(ステップS150)。次にCPU101は、ROM102及びRAM104夫々に対する電力供給を更に停止し(ステップS151)、その後更にアラームタイマ114を起動させる(ステップS152)。そしてCPU101は自らをアラームタイマ114からの割り込み要求待ちとして(ステップS153)、図3に示すステップS13の動作に移行する。
最後に、上記アラームタイマ114において常時実行されている上記計時タスク(ステップS20)について、具体的に図4(f)を用いて説明する。なお図4(f)は当該計時タスクの詳細を示すフローチャートである。
図4(f)に示すように、当該計時タスクとして先ずCPU101の時間判断部101aは、起動している(図4(a)ステップS122又は図4(e)ステップS152参照)アラームタイマ114における計時割り込みを確認し、その計時割り込みが上記規定時間を経過しているか否かを確認する(ステップS21)。これにより当該計時が規定時間未満である場合(ステップS21;NO)、時間判断部101aはアラームタイマ114にそのまま計時を継続させる。一方、ステップS21の確認において、アラームタイマ114の計時が規定時間を経過したとき(ステップS21;YES)、時間判断部101aは上記規定時間経過フラグを設定し(ステップS22)、その後上記ステップS21の動作に戻る。
なお、ステップS21の確認における上記規定時間は、例えば、表示部106に表示される文書等の情報の属性や、表示部106自体の焼き付きの起こり易さや使い勝手等に基づき、実験的又は経験的に決められる時間である。
以上夫々説明したように、実施形態に係る表示装置Dの動作によれば、表示部温度を検出してそれが閾値温度以上となったとき焼き付き防止のための表示を行うので、当該表示部温度に応じて焼き付きを生じ易い電気泳動式の表示部106を用いる場合でも、効果的に当該焼き付きにより視認性の低下を防止できる。
また、表示の書き換え前における表示部温度を検出し、当該書き換え前において閾値温度以上に表示部温度が到達したとき焼き付き防止用の表示を行うので、表示の書き換えのタイミング毎に表示部温度を検出して焼き付き防止用の表示を行うことで、より効果的に焼き付きを防止することができる。
更に、表示部106における表示の書き換えのタイミングからの計時が既定時間に到達したときの表示部温度を検出し、当該表示部温度が閾値温度以上に到達しているとき焼き付き防止用の表示を行うので、表示の書き換え後の予め設定されたタイミングで表示部温度を検出して焼き付き防止用の表示を行うことで、より効果的に焼き付きを防止することができる。
更にまた、電力の表示部106への供給が停止されており、且つ、アラームタイマ114における計時が既定時間に到達しており更に表示部温度が閾値温度以上に到達しているとき焼き付き防止の表示を行うので、電気泳動方式の表示部106において表示書換用の電力の供給が停止された後にその表示内容が残置している場合でも、効果的に焼き付きを防止できる。
また、電源オフ時において、焼き付き防止用の表示を行った後にアラームタイマ114における計時を停止し更に表示部106に対する電源供給を停止するので、電気泳動方式の表示部106を用いた表示装置D特有の省電力性を更に向上させることができる。
更に、焼き付き防止用の表示として、当該焼き付きの原因と想定される事項に基づき、表示装置Dにおいて想定される表示部温度としての最高温度、マイクロカプセル内を泳動させる粒子の材質、マイクロカプセル自体の大きさ、或いは表示部106として表示する頻度の多い情報の属性(白表示が多くなる情報か黒表示が多くなる情報か等)などに基づいて、実験的にその内容が定められるので、表示装置Dとしてより効果的に当該焼き付きを防止できる。なお当該焼き付き防止用の表示として具体的には、例えば単色白表示又は単色黒表示等の単色表示が望ましい。
なお、上述した実施形態において、表示部106に対する表示書換用の電力の供給が停止されたタイミングにおいて焼き付き防止用の表示以外の表示が為されていたときのみ、当該タイミングにおいてアラームタイマ114による計時を開始する構成としてもよい。これによれば、電気泳動方式の表示部106を用いた表示装置D特有の省電力性を更に向上させることができる。
更に、上述した実施形態では、表示部温度が閾値温度以上の高温となったときにのみ焼き付き防止用の表示を行う構成とした。しかしながらこれ以外に、上記閾値温度として下限の温度も併せて設けておき、当該上限温度たる閾値温度と下限温度たる閾値温度との間の温度範囲外に表示部温度が到達したとき、焼き付き防止の表示を行うように構成してもよい。このように構成することで、不揮発性表示媒体の特性として表示部温度の低下により焼き付きが発生するような場合でも、当該焼き付きを最小限に抑制できると考えられる。
更にまた、上記した実施形態は電気泳動方式の表示部106を用いた表示装置Dに対して本発明を適用した場合について説明したが、これ意外に、本発明は、例えばいわゆる液晶方式又は化学変化方式等、他の方式の不揮発性表示媒体を備える表示装置Dに対しても適用できる可能性がある。
また、図3及び図4を用い説明したフローチャートに対応するプログラムをフレキシブルディスク等の記録媒体に記録しておき、又はインターネット等のネットワークを介して取得して記録しておき、これらをマイクロコンピュータ等のコンピュータで読み出して実行することにより、当該マイクロコンピュータ等を各実施形態に係るCPU101として機能させることも可能である。
以上夫々説明したように、本発明は情報表示装置の分野に利用することが可能であり、特に電気泳動方式等、不揮発性の表示媒体を用いた情報表示装置の分野に適用すれば特に顕著な効果が得られる。
101 CPU
101a 時間判断部
101b 警告制御部
102 ROM
106 表示部
103 フラッシュROM
104 RAM
105 操作キー
107 表示コントローラ
105e 上キー
105c 下キー
105d 前キー
105b 次キー
105a 決定キー
105f 電源スイッチ
105g 切換ボタン
108 バッテリー
109 充電コントローラ
110 メモリカードI/F
111 通信I/F
112 バス
113 温度センサ
114 アラームタイマ
S 情報処理システム
P パソコン
D 表示装置
NT ネットワーク
MC メモリカード

Claims (9)

  1. 不揮発性表示媒体を用いた表示手段を備える情報表示装置において、
    前記表示手段の温度である表示手段温度を検出する温度検出手段と、
    前記表示手段の特性に基づいて予め設定されている設定温度範囲外に前記表示手段温度が到達したか否かを判断する温度判断手段と、
    前記設定温度範囲外に前記表示手段温度が到達したとき、前記特性に基づいて予め設定されている焼付防止表示を前記表示手段において行う表示制御手段と、
    を備えることを特徴とする情報表示装置。
  2. 請求項1に記載の情報表示装置において、
    前記温度検出手段は、前記表示手段における表示の書き換え前における前記表示手段温度を検出し、
    前記表示制御手段は、前記書き換え前において前記設定温度範囲外に前記表示手段温度が到達しているとき、前記焼付防止表示を前記表示手段において行うことを特徴とする情報表示装置。
  3. 請求項1又は2に記載の情報表示装置において、
    前記表示手段における表示の書き換えのタイミングから計時を開始する計時手段と、
    前記計時手段による計時が予め設定された書換後閾値時間を超えたか否かを判断する時間判断手段と、
    を更に備え、
    前記温度検出手段は、前記計時が前記書換後閾値時間に到達したときの前記表示手段温度を検出し、
    前記表示制御手段は、前記検出した表示手段温度が前記設定温度範囲外に到達しているとき、前記焼付防止表示を前記表示手段において行うことを特徴とする情報表示装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の情報表示装置において、
    前記表示手段に対する表示書換用の電力の供給が停止されたタイミングから計時を開始する計時手段と、
    前記計時手段による計時が予め設定された電力停止後閾値時間を超えたか否かを判断する時間判断手段と、
    を更に備え、
    前記温度検出手段は、前記計時が前記電力停止後閾値時間に到達したときの前記表示手段温度を検出し、
    前記表示制御手段は、前記電力の前記表示手段への供給が停止されており、且つ、前記計時が前記電力停止後閾値時間に到達しており更に前記検出された表示手段温度が前記設定温度範囲外に到達しているとき、前記焼付防止表示を前記表示手段において行うことを特徴とする情報表示装置。
  5. 請求項4に記載の情報表示装置において、
    前記計時手段は、前記電力の供給が停止されたタイミングにおいて当該表示手段において前記焼付防止表示以外の表示が行われていたときのみ、当該タイミングにおいて前記計時を開始することを特徴とする情報表示装置。
  6. 請求項4又は5に記載の情報表示装置において、
    前記計時手段は、前記表示制御手段により前記焼付防止表示を前記表示手段において行った後、前記計時を停止し、
    その後更に前記表示制御手段は前記表示手段に対する電源供給を停止することを特徴とする情報表示装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の情報表示装置において、
    前記表示制御手段は、前記焼付防止表示として、前記表示手段を単色表示とすることを特徴とする情報表示装置。
  8. 請求項7に記載の情報表示装置において、
    前記表示制御手段は、前記焼付防止表示として、前記表示手段を単色白表示とすることを特徴とする情報表示装置。
  9. コンピュータを、前記表示手段を除く請求項1から8のいずれか一項に記載の情報表示装置として機能させることを特徴とする情報表示用プログラム。
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