JP2010184067A - 生体状態推定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】対象者の生体状態の推定においてより精度が高い推定を可能とする生体状態推定装置を提供する。
【解決手段】
生体状態推定装置1は、車両の運転者の眼の状態に基づいて得られる開眼時間データを取得する眼データ取得部3及び開眼時間取得部7と、得られた開眼時間データに基づいて運転者の眠気を予知する眠気予知部9と、を備え、眼データ取得部3で得られた開眼時間データから、当該開眼時間データに混入されたノイズを抽出するノイズ有無判定部13と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】
生体状態推定装置1は、車両の運転者の眼の状態に基づいて得られる開眼時間データを取得する眼データ取得部3及び開眼時間取得部7と、得られた開眼時間データに基づいて運転者の眠気を予知する眠気予知部9と、を備え、眼データ取得部3で得られた開眼時間データから、当該開眼時間データに混入されたノイズを抽出するノイズ有無判定部13と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、特に、車両の運転者の眠気予知に好適に利用される生体状態推定装置に関するものである。
従来、このような分野の技術として、下記特許文献1に記載の直射光検出装置が知られている。この直射光検出装置は、運転者の眼の開閉状態に基づく当該運転者の覚醒度の推定に用いられるものである。この直射光検出装置が、運転者の眼の付近の光量を検出して直射日光による眩しさを感じていると判断した場合には、覚醒度の推定における運転者の開眼状態のデータを補正するようにしている。
しかしながら、運転者の眼の開閉状態は、直射日光が運転者の眼に当たっているか否かといった要因だけではなく、その他の様々な要因にも影響を受ける。例えば、推定しようとする生体状態とは無関係の要因により、運転者の瞬きが誘発されるとすれば、運転者の開眼状態のデータ上にノイズとなって現れることになる。従って、直射日光の影響のみを考慮した特許文献1の手法では、必ずしも正確な推定ができるとは言えず、より正確な生体状態の推定を可能とする装置が望まれる。そこで、本発明は、対象者の生体状態の推定においてより精度が高い推定を可能とする生体状態推定装置を提供することを目的とする。
本発明の生体状態推定装置は、対象者の眼の状態に基づいて得られる生体情報を取得する生体情報取得手段と、生体情報取得手段で得られた生体情報に基づいて対象者の生体状態を判定する生体状態判定手段と、生体情報取得手段で得られた生体情報から、当該生体情報に混入されたノイズを抽出するノイズ抽出手段と、を備えたことを特徴とする。
この生体状態推定装置によれば、ノイズ抽出手段により、生体情報からノイズが抽出されるので、ノイズを除いた生体情報を得ることができ、その生体情報を用いることで正確な生体状態の判定が可能になり、精度が高い生体状態の推定が可能になる。
また、本発明の生体状態推定装置は、ノイズ抽出手段で抽出されたノイズを、生体状態判定手段による判定の前に、生体情報から除去するノイズ除去手段を更に備えたこととしてもよい。
この生体状態推定装置によれば、ノイズが除去された純粋な生体情報に基づいて生体状態が推定されるので、正確な生体情報が得られ、その生体情報を用いた生体状態の判定が可能になる。
また、本発明の生体状態推定装置は、対象者に加わりノイズの要因となりうるノイズ要因を取得するノイズ要因取得手段を更に備え、ノイズ除去手段は、生体情報の変動周期と、ノイズ要因取得手段で得られたノイズ要因の変動周期との比較に基づいて、生体情報へのノイズの混入の有無を判定するノイズ有無判定手段を有することとしてもよい。
この生体状態推定装置によれば、生体情報の変動周期とノイズの要因の変動周期とを比較して、ノイズの混入の有無が判定されるので、生体情報の変動周期を乱すノイズの混入の有無を判定することができ、このようなノイズを除去することができる。
また、本発明の生体状態推定装置は、対象者の眼の状態から取得される生体情報から対象者が受ける外的要因または内的要因からなるノイズを除去して対象者の生体状態を推定する。
本発明の生体状態推定装置によれば、対象者の生体状態の推定においてより精度が高い推定が可能になる。
以下、図面を参照して、本発明に係る生体状態推定装置の好適な実施形態について詳細に説明する。
まず、本発明の実施形態に係る生体状態推定装置10及びそれを備える車両制御装置1の構成を説明する。図1は、本実施形態に係る生体状態推定装置10を備える車両制御装置1のブロック構成を示した図である。図1に示すように、本実施形態に係る生体状態推定装置10は、ECU(Electronic Control Unit)2と、眼データ取得部3とを備えて構成されている。また、本実施形態に係る車両制御装置1は、生体状態推定装置10と、結果出力部4と、運転支援部6を備えて構成されている。
生体状態推定装置10の眼データ取得部(生体情報取得手段)3は、車両の運転者(対象者)の開眼時間を取得するための基礎となる眼データ(生体情報)を取得する機能を有しており、具体的には、走行中における運転者の眼の画像を撮像するためのカメラや、眼電位計測装置などによって構成されている。運転者は、走行中に瞬き等で開眼状態と閉眼状態とを交互に繰り返すが、この場合、運転者の開眼状態が連続した時間が開眼時間として取得される。眼データ取得部3は、取得した眼の画像データや測定データをECU2へ出力する機能を有している。なお、車内が暗くなる夜間等にも運転者の眼の画像を鮮明に撮像すべく、生体状態推定装置10のカメラとして赤外線カメラを採用してもよい。
また、眼データ取得部3は、運転者の開眼状態と閉眼状態とを区別できればよいので、カメラに代えて、電波測距装置を採用してもよい。この場合、電波測距装置は、運転者前方に固定され、電波の反射状態を利用して運転者の眼付近までの距離を測定する。この電波測距装置では、運転者が開眼状態の時には、運転者の眼球の表面までの距離が取得され、運転者が閉眼状態の時には、運転者の瞼の表面までの距離が取得される。すなわち、電波測距装置から見て運転者の眼球表面までの距離と瞼表面までの距離との間には、およそ瞼の厚さ分に相当する距離の差が生じるので、これを電波測距装置で区別することにより、眼データ取得部3は、運転者の運転者の開眼状態と閉眼状態とを区別することができる。従って、このような眼データ取得部3によっても、開眼時間の基礎となる眼データを取得することができる。
生体状態推定装置10のECU2は、生体状態推定装置10全体の制御を行う電子制御ユニットであり、例えばCPUを主体として構成され、ROM、RAM、入力信号回路、出力信号回路、電源回路などを備えている。このECU2は、開眼時間取得部(開眼時間取得手段)7と、ばらつき演算部(ばらつき取得手段)8と、眠気予知部(生体状態判定手段)9と、格納バッファ11とを備えて構成されている。
開眼時間取得部7(生体情報取得手段)は、眼データ取得部3で取得した画像データや測定データに基づいて運転者の開眼時間を取得する機能を有している。具体的には、開眼時間取得部7は、眼データ取得部3から出力された画像データを解析することによって、眼が開いた時刻と眼が閉じた時刻を測定することによって開眼時間を取得する。また、開眼時間取得部7は、取得した開眼時間データ(生体情報)を格納バッファ11へ格納する機能を有している。
この開眼時間取得部7で得られた運転者の開眼時間データは、運転者の眼の動作に基づいて得られるデータであるので、本来検出されるべき運転者の生体状態(眠気、疲労度等)とは無関係の刺激が、運転者の眼の動きや瞬きに影響を及ぼし、開眼時間データにノイズとして混入される場合がある。このような開眼時間データのノイズになりうる要因を、以下の説明では「ノイズ要因」と称する。ノイズ要因には、運転者の体内で発生する要因(以下「体内要因」という)と、車内車外を含め運転者の体の外部から加わる要因(以下「外部要因」という)とがある。体内要因としては、歯痛、心臓系の圧迫感、血流に伴う局部的な痛み、内臓に伴う痛み等の周期的な痛みが考えられる。また、外部要因としては、太陽光、街灯の光、木漏れ日、車両が歩道橋下や建物下やトンネルを通過したとき等の入光、車両外部の点滅光源、道路形状による対向車のヘッドライト光量変化、他車両のパッシング等が考えられる。或いは、このような光源による影響以外にも、例えば、運転者に当たる風の影響(例えば、エアコンの送風変化、車両の窓から入る強風等)も体内要因になりうる。
そこで、生体状態推定装置10は、体内要因を計測する体内要因計測部(ノイズ要因取得手段)15と、外部要因を計測する外部要因計測部(ノイズ要因取得手段)17と、を備えている。例えば、痛み等の運転者体内からの体内要因は、運転者の皮膚電位、心臓の動き、呼吸等に影響を与えると考えられるので、この皮膚電位、心臓の動き、呼吸等を観察することにより体内要因を計測できると考えられる。従って、例えば、体内要因計測部15は、皮膚電位計と、心電計と、呼吸センサと、のうち少なくとも何れか1つを備えて構成される。なお、以下では、体内要因計測部15は、皮膚電位計を備え、走行中における運転者の皮膚電位を連続的に取得する場合を一例として説明する。ここで取得された連続的な皮膚電位データは、ECU2において、後述の格納バッファ11に格納される。
また、外部要因計測部17は、例えば、走行中に車両外部から運転者の眼に入る光を検出すべく、運転席前方の景色の映像を撮像するカメラと、運転者の眼に影響を与える風(例えば、エアコンの送風変化、車両の窓から入る強風等)の風量を計測する風量計と、GPSを用いたナビゲーションの地図情報に基づき運転者の眼に影響を与える要因を認識するシステムと、のうち少なくとも何れか1つを備えて構成される。なお、以下では、外部要因計測部17は、運転席から車両前方に向けて設置したカメラを備え、走行中の運転席前方の景色映像を連続的に撮像する場合を一例として説明する。この景色映像は、走行中に運転者の眼に入る光景とほぼ同じであると考えることができる。ここで取得された連続的な映像データは、ECU2において、後述の格納バッファ11に格納される。
ばらつき演算部8は、開眼時間取得部7で取得した開眼時間のばらつきを取得する機能を有している。具体的には、ばらつき演算部8は、格納バッファ11に格納された開眼時間データを取り出して、標準偏差、分散、あるいはヒストグラムから統計処理することによって開眼時間のばらつきを演算することができる。なお、統計処理に用いるために格納バッファ11から取り出す開眼時間データは、予め設定した単位時間幅内に存在する個数の開眼時間データを取り出してもよく、あるいは、最新の開眼時間データの中から予め設定した個数だけ取り出してもよい。
眠気予知部(生体状態判定手段)9は、ばらつき演算部8の演算した開眼時間のばらつきに基づいて運転者の生体状態を判定する機能を有している。なお、本実施形態では、判定することのできる生体状態として眠気の判定を行なうが、その他にも、例えば、注意力低下(ぼんやりしている状態)、居眠りの有無、疲労度、あるいは覚醒状態の判定が挙げられる。本実施形態のように、運転者の眠気、すなわち覚醒度の低下の判定をする場合、眠気予知部9は、開眼時間のばらつきが大きいと判定したときは運転者の覚醒度が高い状態であり、開眼時間のばらつきが小さいと判定したときは運転者の覚醒度が低い状態であると判定する機能を有している。なお、ここでの「覚醒度が低い状態」とは、車両運転の誤操作が発生する程度まで覚醒度が低下(つまり、眠気が強い状態)する前段階の、覚醒度低下の程度が浅い段階であり、本実施形態では、この状態の判定をすることによって、現に運転に支障が出る程度まで覚醒度が低下してしまう事態を未然に防止することができる。
なお、ここでは、開眼時間のばらつきの大小を生体状態の判定基準としているが、他の判定基準としては、閉眼時間のばらつき、開眼時間、閉眼時間、瞬き回数、開眼時間と閉眼時間との割合、瞬きの周期、を利用することもできる。
格納バッファ11は、開眼時間取得部7で取得した開眼時間データを格納しておく機能を有しており、具体的には、図4に示すように瞬きの回数に応じて開眼開始時間と開眼終了時間と開眼時間を格納することができる。また、格納バッファ11は、前述のとおり、体内要因計測部15で取得された皮膚電位データや、外部要因計測部17で取得された運転席前方の景色映像データを格納することができる。また、格納バッファ11は、ばらつき演算部8からの要求に応じて開眼時間データを出力する機能を有している。
ノイズ有無判定部(ノイズ有無判定手段)13は、開眼時間取得部7で得られた運転者の開眼時間データを分析しその変動周期を得る眼データ分析部21と、体内要因計測部15で計測された体内要因を分析しその変動周期を得る体内要因分析部23と、外部要因計測部17で計測された外部要因を分析しその変動周期を得る外部要因分析部27と、を備えている。更にノイズ有無判定部13は、得られた各変動周期を比較する周期比較部29を備え、上記変動周期の比較に基づいて、上記の体内要因又は外部要因に起因するノイズ成分が、眼データに混入しているか否かを判定する。
車両制御装置1の結果出力部4は、生体状態推定装置10の推定結果を運転者に出力する機能を有しており、具体的には、推定結果を音声出力することのできるスピーカや推定結果を表示することのできるディスプレイから構成されている。結果出力部4は、例えば、生体状態推定装置10が運転者の覚醒度が低くなる状態であると推定した場合は、運転者に対して将来運転に支障が出る程度の眠気が発生しうる旨の通知をしたり、休憩を促す旨の通知をすることができる。あるいは、注意力が低下しているときは注意喚起を促す通知を行い、目が覚めて覚醒状態になったときは、その旨を通知することができる。
車両制御装置1の運転支援部6は、眠気予知部9の推定結果に基づいて運転支援を行う機能を有しており、具体的には、ブレーキペダルを踏むことですぐに停車できるように感度を上げたり、強制的に停車させることのできるブレーキや、乗員保護装置や、ふらつき運転を防止するために操舵力を上げることのできるハンドルや、エンジン回転数を下げることができる駆動部などから構成されている。
次に、図2〜図6を参照して、本実施形態に係る生体状態推定装置10及び車両制御装置1の動作について説明する。図2は、本実施形態に係る生体状態推定装置10における情報処理を示すフローチャートである。図2に示す情報処理は、車両が走行している間、生体状態推定装置10のECU2において繰り返し実行される処理である。
図2に示すように、まず、ECU2の開眼時間取得部7は、眼データ取得部3で取得した眼データに基づいて運転者の開眼時間を取得すると共に、取得したデータを格納バッファ11へ格納する(ステップS100)。ここで、図3を参照して、開眼時間取得部7の開眼時間取得方法について詳細に説明する。図3は、開眼時間取得部7の開眼時間取得方法を説明するための図であり、眼データ取得部3で取得した運転者の眼の画像と、当該画像と開眼時間及び閉眼時間との関係を示した図である。図3に示すように、開眼時間取得部7は、眼データ取得部3で取得した眼の画像を解析することによって開眼状態と閉眼状態とを判断すると共に、開眼状態の開始時刻と開眼状態の終了時刻から開眼時間を測定する。具体的には、開眼時間取得処理開始から1回目に眼が開いた時刻を1回目の開眼の開始時刻ts1とし、次に眼が閉じた時刻を1回目の開眼の終了時刻te1とし、開始時刻ts1と終了時刻te1との間に経過した時間を開眼時間to1とする。次に眼が開いた時刻を2回目の開眼の開始時刻ts2とし、次に眼が閉じた時刻を2回目の開眼の終了時刻te2とし、開始時刻ts2と終了時刻te2との間に経過した時間を開眼時間to2とする。更に、次に眼が開いた時刻を3回目の開眼の開始時刻ts3とし、次に眼が閉じた時刻を3回目の開眼の終了時刻te3とし、開始時刻ts3と終了時刻te3との間に経過した時間を開眼時間to3とする。このように、n回目に眼が開いた時刻をn回目の開眼の開始時刻tsnとし、次に眼が閉じた時刻をn回目の開眼の終了時刻tenとし、開始時刻tsnと終了時刻tenとの間に経過した時間を開眼時間tonとする。このようにして取得された各データは、格納バッファ11に図4に示すようなバッファ構成で格納される。なお、ばらつきを計算する際における単位時間幅(時間幅)をtwとすると、バッファのサイズは単位時間幅twよりも大きい必要があるため、バッファサイズ要件は、ten−ts1>twと表される。
開眼時間取得処理が終了すると、ばらつき演算部8は、格納バッファ11に格納された開眼時間に基づいて開眼時間のばらつきを取得する(ステップS110)。具体的には、ばらつき演算部8は、開眼時間を標準偏差から統計処理することによって開眼時間のばらつきを演算する。ばらつき演算部8は、開眼時間のばらつきを演算するための複数の開眼時間データを格納バッファ11から取得するが、この際、予め設定された単位時間幅tw内に存在する開眼時間データを取得してばらつきの演算をすることができる。すなわち、単位時間幅tw内にn個の開眼時間データが存在する場合、格納バッファ11内の{to1,to2,to3,…ton}の開眼時間データを用いて、次の式(1)によって開眼時間標準偏差(以下、開眼時間SDと称する)が算出される。なお、式(1)において、nは取得された開眼時間データの総数、iは開眼時間データの番号を示しており、Σ内には、i番目の開眼データと開眼時間データn個の平均値との差の二乗の値が示されている。
なお、上述の説明では、ばらつき演算部8は単位時間幅tw内に存在する開眼時間データを格納バッファ11から取得してばらつきの演算を行ったが、これに代えて、開眼時間データを任意の個数取得して演算する方法を採用してもよい。例えば、任意個数を3個と設定した場合は、格納バッファから最新の開眼時間データを3個取得し、{ton−2,ton−1,ton}の開眼データを用いて式(1)によって開眼時間SDを算出する。
次に、ノイズ有無判定部13が、開眼時間取得部7で得られた運転者の開眼時間データに、体内要因又は外部要因に起因するノイズ成分が混入しているか否かを判定する(ステップS115)。ここで、ノイズ成分が混入していると判定された場合(後述のノイズ有無フラグFV=1の場合)には、当該ノイズ成分を含むデータ要素を判断基準から除去すべく、以下の処理S120,S130は行わず、処理はS100に戻る。一方、処理S115において、ノイズが混入していないと判定された場合(後述のノイズ有無フラグFV=0の場合)には、処理を以下のS120に進める。このようなS115の処理により、生体状態推定装置10では、運転者の眠気判定において、上記ノイズ成分の影響を除去した正確な眠気判定が可能になる。なお、ノイズ有無判定部13による処理S115についての詳細は後述する。
開眼時間のばらつきを演算した後、眠気予知部9は、S110で取得した開眼時間のばらつきに基づいて運転者の生体状態を判定することによって眠気を予知する(ステップS120)。眠気予知部9はS120の処理において、開眼時間のばらつきが大きいと判定したときは運転者の覚醒度が高い状態であり、開眼時間のばらつきが小さいと判定したときは運転者の覚醒度が低い状態であると判定する。
ここで、眠気予知部9の生体状態判定処理の具体的な方法について図5及び図6を参照して説明する。図5及び図6は眠気予知部9での処理内容を示す線図である。まず、眠気予知部9は、S110で演算した開眼時間SDをリアルタイムでプロットすることによって、図5(a)に示すような線図を取得する。次に、眠気予知部9は、現在時刻から過去x(秒)の開眼時間SDの平均値を演算することによって図5(a)の平滑化を行い、図5(b)に示す線図を取得する。
開眼時間SDの平滑化を行った後、当該開眼時間SD平均値が予め設定した振幅閾値Th_a(所定の閾値)を下回る箇所を抽出すると共に、下回った箇所の継続時間を取得する。継続時間とは、開眼時間SD平均値が振幅閾値Th_aを下回った時刻から、開眼時間SD平均値が振幅閾値Th_aを再び上回る時刻にまでに要する時間である。具体的には、図6(a)の上段に示すような開眼時間SD平均値の線図が得られた場合、図6(a)の下段に示すように、振幅閾値Th_aを下回る箇所は二箇所抽出され、それぞれの継続時間t1及びt2が取得される。閾値下回りの箇所が抽出されると、その抽出箇所のうち継続時間が予め設定した時間閾値Th_tを上回る箇所を抽出する。具体的には、図6(a)の下段に示すような抽出結果が得られた場合、継続時間t1が時間閾値Th_tを下回っており継続時間t2が時間閾値Th_tを上回っているときは、図6(b)に示すように継続時間t2の箇所のみが抽出される。
以上の処理によって、眠気予知部9は、開眼時間SD平均値の振幅閾値Th_aを下回っている継続時間が時間閾値Th_t以下である状態が保たれているときは、開眼時間のばらつきが大きいと判定して運転者の覚醒度が高い状態であると判定し、開眼時間SD平均値の振幅閾値Th_aを下回っている継続時間が時間閾値Th_tを上回る箇所を抽出したときは、開眼時間のばらつきが小さいと判定して運転者の覚醒度が低い状態であると判定する。これによって、眠気予知部9は、運転者の眠気の予知をすることが可能となる。なお、S100からS120までの処理は、運転者の覚醒度が低い状態であると判定されるまでの間繰り返し実行され、覚醒度が低い状態であると判定された段階で次のステップS130に移行する。
眠気予知部9によって運転者の覚醒度が低い状態であると判定された場合(すなわち、眠気の予知がなされた場合)、ECU2は、結果出力部4あるいは運転支援部6に制御信号を出力して運転支援処理を行う(ステップS130)。具体的には、結果出力部4から音声出力や画像表示によって、運転者に対して将来眠気が発生する旨を伝達し、更に、休憩を取ることを促すことができる。更に、運転支援部6を制御することによって、ブレーキペダルを踏むことですぐに停車できるようにブレーキの感度を上げたり、休憩をとるように安全な場所へ退避させて強制的にブレーキを作動させたり、乗員保護装置が作動しやすくしたり、ふらつき運転がなされないように操舵制限をしてレーンキープをしたり、車間距離を一定以上の距離に保ったり、エンジン回転数を下げることができる。運転支援処理が終了すると図2に示す制御処理が終了し、再びS100から処理を開始する。
従来の生体状態の検出方法では、車両運転の操作に影響が出る程にまで覚醒度が低下したことは検出することはできるものの、その前段階となる浅い覚醒度の低下までは検出することができず、車両運転の誤操作を未然に防ぐことが困難であった。しかし、本実施形態に係る生体状態推定装置10によれば、運転者の眼の開眼時間を取得し、その開眼時間のばらつきに基づいて生体状態を判定することによって、浅い覚醒度の低下まで検出することが可能となり、将来車両運転の誤操作が発生する程度にまで覚醒度が大幅に低下することを事前に推定することができる。特に、本実施形態に係る車両制御装置1によれば、運転者の開眼時間のばらつきに基づいて車両を制御することにより、車両運転の誤操作が発生する前段階で運転支援を行うことが可能となる。以上によって、車両などの機器の運転の安全性を高めることができる。
図7を参照して、本実施形態に係る生体状態推定装置10の実施例について説明する。図7は、被験者たる運転者の生体状態を推定する場合における生体状態推定装置10による処理内容を示す各線図と、被験者の眠気の強さとの関係を示す図である。図7(a)は開眼時間標準偏差をプロットした線図であり、図7(b)は開眼時間標準偏差の平均値をとることにより平滑化した線図であり、図7(c)は図7(b)のうち振幅閾値Th_aを下回った継続時間をプロットした図であり、図7(d)は図7(c)のうち閾値下回りの継続時間が時間閾値Th_tを超えた箇所を抽出した図であり、図7(e)は被験者の自己申告によって眠気の強さをプロットした図である。なお、上述の説明における図6(a)では、振幅閾値Th_aを下回った箇所ごとの下回り継続時間(t1、t2)を単純に計測したが、図7(c)では測定のノイズの影響を排除するために、閾値下回りの継続時間を積算して測定した線図を利用して生体状態の判定を行っている。この実施例では、図7(a)に示すような開眼時間標準偏差の線図が得られると、図7(c)に示すように、測定開始から700秒付近の箇所のみで時間閾値Th_tを超える箇所が現れる。この場合、図7(d)に示すように当該箇所が検出され、これによって、700秒付近で覚醒度が低くなると判定することが可能となる。この結果と被験者の眠気の強さとの関係を検証すると、図7(e)に示すように、覚醒度が低くなると判定した箇所P1から数分後の箇所P2では、急激に覚醒度が低下し、最終的には意識がなくなった状態になっている。箇所P2は車両運転に支障が出る程度にまで覚醒度が低下した状態と言え、生体状態推定装置10は、将来そのような状態になることを数分前から予知することができる。
続いて、前述したような開眼時間データにノイズ成分が混入しているか否かの判定(前述の処理S115)において、ノイズ有無判定部13が行う具体的な処理について更に詳細に説明する。
〔開眼時間変動周期Teyeの導出〕
まず、ノイズ有無判定部13の眼データ分析部21は、格納バッファ11に格納された開眼時間のデータ(図4参照)のうち、最新データtonから、所定の分析対象時間tnだけ遡った範囲の過去のデータを読み出す。例えば、
tn<ton−ton−4かつtn>ton−ton−5
とした場合、読み出されるデータは、ton〜ton−4である。そして、読み出した当該開眼時間のデータを、図8に示すように、横軸を時刻ten−4〜ten、縦軸を開眼時間ton−4〜tonとしてグラフ化する。
まず、ノイズ有無判定部13の眼データ分析部21は、格納バッファ11に格納された開眼時間のデータ(図4参照)のうち、最新データtonから、所定の分析対象時間tnだけ遡った範囲の過去のデータを読み出す。例えば、
tn<ton−ton−4かつtn>ton−ton−5
とした場合、読み出されるデータは、ton〜ton−4である。そして、読み出した当該開眼時間のデータを、図8に示すように、横軸を時刻ten−4〜ten、縦軸を開眼時間ton−4〜tonとしてグラフ化する。
次に、眼データ分析部21は、グラフ化された図8の開眼時間のデータに対して、図9に示すように、補間(内挿)処理を行い、時刻ten−4〜tenにおける開眼時間の連続的なデータを得る。この補間処理としては、例えば、スプライン補間、線形補間等の手法が用いられる。次に、眼データ分析部21は、図9の補間処理結果に対して周波数解析処理を行い、図10に示すように、振幅スペクトル分布を得る。この周波数解析処理としては、例えば、FFT(高速フーリエ変換)等の手法が用いられる。次に、得られた振幅スペクトル分布において、ある周波数帯領域F(fmin〜fmax)を設定し、当該領域Fの範囲内における最大振幅Aに対応する周波数fpeakを取得する。そして、周波数fpeakの逆数を、開眼時間変動周期Teyeとして得る(Teye=1/fpeak)。
〔体内要因変動周期Tinの導出〕
ノイズ有無判定部13の体内要因分析部23は、図11に示すように、格納バッファ11に格納された皮膚電位データのうち、現在時刻を基準として、前述の分析対象時間tnだけ過去の分までのデータを切り出す。次に、体内要因分析部23は、図11の皮膚電位データに対して、周波数解析処理を行い、図12に示すように、振幅スペクトル分布を得る。この周波数解析処理としては、例えば、FFT(高速フーリエ変換)等の手法が用いられる。次に、得られた振幅スペクトル分布において、ある周波数帯領域F1(fmin1〜fmax1)を設定し、当該領域F1の範囲内における最大振幅A1に対応する周波数fpeak1を取得する。そして、周波数fpeak1の逆数を、体内要因変動周期Tinとして得る(Tin=1/fpeak1)。
ノイズ有無判定部13の体内要因分析部23は、図11に示すように、格納バッファ11に格納された皮膚電位データのうち、現在時刻を基準として、前述の分析対象時間tnだけ過去の分までのデータを切り出す。次に、体内要因分析部23は、図11の皮膚電位データに対して、周波数解析処理を行い、図12に示すように、振幅スペクトル分布を得る。この周波数解析処理としては、例えば、FFT(高速フーリエ変換)等の手法が用いられる。次に、得られた振幅スペクトル分布において、ある周波数帯領域F1(fmin1〜fmax1)を設定し、当該領域F1の範囲内における最大振幅A1に対応する周波数fpeak1を取得する。そして、周波数fpeak1の逆数を、体内要因変動周期Tinとして得る(Tin=1/fpeak1)。
〔外部要因変動周期Toutの導出〕
ノイズ有無判定部13の外部要因分析部27は、図13に示すように、格納バッファ11に格納された運転席前方の映像データのうち、現在時刻t0を基準として、前述の分析対象時間tnだけ過去の分までのフレームD(t0−tn)〜D(t0)を読み出す。次に、外部要因分析部27は、映像データの画面中央付近に矩形の注目領域Pを設定する。そして、読み出した上記各フレームごとに、注目領域P内における画面の最大輝度L(t0−tn)〜L(t0)を取得する。
ノイズ有無判定部13の外部要因分析部27は、図13に示すように、格納バッファ11に格納された運転席前方の映像データのうち、現在時刻t0を基準として、前述の分析対象時間tnだけ過去の分までのフレームD(t0−tn)〜D(t0)を読み出す。次に、外部要因分析部27は、映像データの画面中央付近に矩形の注目領域Pを設定する。そして、読み出した上記各フレームごとに、注目領域P内における画面の最大輝度L(t0−tn)〜L(t0)を取得する。
次に、外部要因分析部27は、取得した最大輝度L(t0−tn)〜L(t0)のデータを、図14に示すように、横軸を時刻t0−tn〜t0、縦軸をL(t0−tn)〜L(t0)としてグラフ化する。例えば、図13に示す映像データの例によれば、時刻t0−tnにおいては、太陽Cの一部が建物Bに隠れているので最大輝度L(t0−tn)は中程度であり、車両が前方に進んだ時刻t0−1においては、太陽Cのほとんどが建物Bに隠れているので最大輝度L(t0−1)は低くなり、車両が更に前方に進んだ時刻t0においては、建物Bが後方に過ぎ去って太陽Cが全部見えているので最大輝度L(t0−tn)は高くなる。
次に、外部要因分析部27は、グラフ化された図14の最大輝度のデータに対して、図15に示すように、補間(内挿)処理を行い、時刻t0−tn〜t0における最大輝度の連続的なデータを得る。この補間処理としては、例えば、スプライン補間、線形補間等の手法が用いられる。次に、外部要因分析部27、図15の補間処理結果に対して周波数解析処理を行い、図16に示すように、振幅スペクトル分布を得る。この周波数解析処理としては、例えば、FFT(高速フーリエ変換)等の手法が用いられる。次に、得られた振幅スペクトル分布において、ある周波数帯領域F2(fmin2〜fmax2)を設定し、当該領域F2の範囲内における最大振幅A2に対応する周波数fpeak2を取得する。そして、周波数fpeak2の逆数を、外部要因変動周期Toutとして得る(Tout=1/fpeak2)。
〔各変動周期Teye,Tin,Toutの比較〕
次に、周期比較部29は、上記処理で得られた開眼時間変動周期Teye、体内要因変動周期Tin、及び外部要因変動周期Toutを比較し、周期の近似が見られるか否かが判断される。すなわち、開眼時間変動周期Teyeが、体内要因変動周期Tinに近似していれば、開眼時間が体内要因の影響を受けていると考えることができるので、眼データ取得部3で得られた前述の眼データから、当該体内要因変動周期Tinをもつノイズが抽出されたことになる。同様に、開眼時間変動周期Teyeが、外部要因変動周期Toutに近似していれば、開眼時間が外部要因の影響を受けていると考えることができるので、前述の開眼時間データから、当該外部要因変動周期Toutをもつノイズが抽出されたことになる。
次に、周期比較部29は、上記処理で得られた開眼時間変動周期Teye、体内要因変動周期Tin、及び外部要因変動周期Toutを比較し、周期の近似が見られるか否かが判断される。すなわち、開眼時間変動周期Teyeが、体内要因変動周期Tinに近似していれば、開眼時間が体内要因の影響を受けていると考えることができるので、眼データ取得部3で得られた前述の眼データから、当該体内要因変動周期Tinをもつノイズが抽出されたことになる。同様に、開眼時間変動周期Teyeが、外部要因変動周期Toutに近似していれば、開眼時間が外部要因の影響を受けていると考えることができるので、前述の開眼時間データから、当該外部要因変動周期Toutをもつノイズが抽出されたことになる。
すなわち、開眼時間変動周期Teyeが、体内要因変動周期Tin、又は外部要因変動周期Toutのうち少なくとも何れか一方と近似する場合には、開眼時間取得部7で得られた運転者の開眼時間データには、運転者の生体状態(眠気、疲労度等)とは無関係のノイズが含まれていると考えることができる。
このような理論に基づき、周期比較部29は、
(Teye−α<Tin<Teye+α)∪(Teye−α<Tout<Teye+α)=1
の場合は、開眼時間データにノイズが混入していると判定し、
ノイズ有無フラグFV=1とする。
一方、
(Teye−α<Tin<Teye+α)∪(Teye−α<Tout<Teye+α)=0
の場合は、開眼時間データにノイズが混入していないと判定し、
ノイズ有無フラグFV=0とする。
ここで、上式中のαは、各変動周期Teye,Tin,Toutが互いに近似していると判断される範囲を表している。すなわち、ここに言う各変動周期Teye,Tin,Toutの相互間の近似とは、互いの値の相違がα以内であることを意味する。
(Teye−α<Tin<Teye+α)∪(Teye−α<Tout<Teye+α)=1
の場合は、開眼時間データにノイズが混入していると判定し、
ノイズ有無フラグFV=1とする。
一方、
(Teye−α<Tin<Teye+α)∪(Teye−α<Tout<Teye+α)=0
の場合は、開眼時間データにノイズが混入していないと判定し、
ノイズ有無フラグFV=0とする。
ここで、上式中のαは、各変動周期Teye,Tin,Toutが互いに近似していると判断される範囲を表している。すなわち、ここに言う各変動周期Teye,Tin,Toutの相互間の近似とは、互いの値の相違がα以内であることを意味する。
図2に示すように、以上のようなノイズ判定部13の処理S115により、ノイズが混入されていると判断された場合(FV=1の場合)には、処理S120以降を行わず、ノイズが混入されていない場合(FV=0の場合)にのみ、処理S120の眠気予知を行う。このようにして、抽出されたノイズを含む開眼時間データは、眠気予知の判断材料から除去されることになる。以上のように、ノイズ有無判定部13は、ノイズ有無判定手段、ノイズ抽出手段、及びノイズ除去手段の機能を有している。なお、前述のfmin,fmax,fmin1,fmax1,fmin2,fmax2,αの値や、注目領域Pの座標等については、生体状態推定装置1の設計者により所望の設計思想に基づいて予め決定され、ECU2中に予め記憶されている。
続いて、この生体状態推定装置1による作用効果について説明する。
すなわち、この生体状態推定装置1は、運転者の眼の開眼時間を取得する眼データ取得部3及び開眼時間取得部7を備え、取得した開眼時間のばらつきを取得するばらつき演算部8を備えている。更に、生体状態推定装置1は、取得した開眼時間のばらつきに基づいて、当該開眼時間のばらつきが大きいほど運転者の覚醒度が高い状態であり、開眼時間のばらつきが小さいほど運転者の覚醒度が低い状態であると判定する眠気予知部9を備えている。
更に、この覚醒度の高低の判定を正確に行うために、生体状態推定装置1は、更に、ノイズとなりうる所定の体内要因(ここでは、皮膚電位)を計測する体内要因計測部15と、ノイズとなりうる所定の外部要因(ここでは、運転席前方の輝度)を計測する外部要因計測部17と、を備えている。そして、ノイズ有無判定部13は、眼データ取得部3及び開眼時間取得部7で得られた開眼時間データを分析し、開眼時間の変動周期を得る眼データ分析部21と、計測された上記体内要因を分析し、体内要因の変動周期を得る体内要因分析部23と、計測された上記外部要因を分析し、外部要因の変動周期を得る外部要因分析部27と、を備えている。
そして、ノイズ有無判定部13は、開眼時間データの中に含まれるノイズ成分を抽出すべく、開眼時間の変動周期を、体内要因の変動周期又は外部要因の変動周期と比較する。ここで、ノイズ有無判定部13は、開眼時間の変動周期が、体内要因の変動周期又は外部要因の変動周期の何れかと近似する場合には「ノイズ混入有り」と判定し、何れとも近似しない場合には「ノイズ混入無し」と判定する。そして、このノイズ有無判定部13による判定が、「ノイズ混入無し」の場合にのみ、上記眠気予知部9による覚醒度の高低の判断が行われる。
従って、この生体状態推定装置10によれば、運転者の眼データから得られる開眼時間データから、ノイズ有無判定部13によって運転者の眠気に無関係なノイズが抽出・排除されることになり、その結果、眠気予知部9においては、精度が高い眠気予知を行うことができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。実施形態では、運転者の開眼時間と、体内要因又は外部要因との変動周期を比較してノイズを抽出しているが、このような変動周期の比較に限られず、例えば、標準偏差、平均、分散、ヒストグラム等に基づいて、ノイズの抽出を行ってもよい。
本発明は、生体状態推定装置に関するものであり、例えば、車両の運転者の眠気を予知する生体状態推定措置に利用され、精度が高い眠気予知を可能にするものである。
1…生体状態推定装置、3…眼データ取得部(生体情報取得手段)、7…開眼時間取得部(生体情報取得手段)、9…眠気予知部(生体状態判定手段)、13…ノイズ有無判定部(ノイズ抽出手段、ノイズ除去手段、ノイズ有無判定手段)、15…体内要因計測部(ノイズ要因取得手段)、17…外部要因計測部(ノイズ要因取得手段)。
Claims (4)
- 対象者の眼の状態に基づいて得られる生体情報を取得する生体情報取得手段と、
前記生体情報取得手段で得られた前記生体情報に基づいて前記対象者の生体状態を判定する生体状態判定手段と、
前記生体情報取得手段で得られた前記生体情報から、当該生体情報に混入されたノイズを抽出するノイズ抽出手段と、を備えたことを特徴とする生体状態推定装置。 - 前記ノイズ抽出手段で抽出された前記ノイズを、前記生体状態判定手段による前記判定の前に、前記生体情報から除去するノイズ除去手段を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の生体状態推定装置。
- 前記対象者に加わり前記ノイズの要因となりうるノイズ要因を取得するノイズ要因取得手段を更に備え、
前記ノイズ除去手段は、
前記生体情報の変動周期と、前記ノイズ要因取得手段で得られた前記ノイズ要因の変動周期との比較に基づいて、前記生体情報への前記ノイズの混入の有無を判定するノイズ有無判定手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の生体状態推定装置。 - 対象者の眼の状態から取得される生体情報から前記対象者が受ける外的要因または内的要因からなるノイズを除去して前記対象者の生体状態を推定する生体状態推定装置。
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- 2009-02-13 JP JP2009031200A patent/JP2010184067A/ja active Pending
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