JP2010183387A - 表示装置およびメディア再生装置内蔵型テレビジョン - Google Patents

表示装置およびメディア再生装置内蔵型テレビジョン Download PDF

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Abstract

【課題】メディア再生装置内蔵型の表示装置における熱対策には高いコストを要していた。
【解決手段】開口を形成する前壁と前壁の縁部から後方に延伸する側壁とを有するフロントキャビネットと、当該開口を介して表示面を外部に露出させた状態でフロントキャビネット内に配設されるディスプレイパネルと、フロントキャビネットを後方から覆うリアキャビネットとを備え、ディスプレイパネルの背面とリアキャビネットの内面との間の空間に少なくとも電源回路およびメディア再生装置を配設する表示装置であって、上記リアキャビネットは、リアキャビネットの内面からディスプレイパネル側に立設して電源回路とメディア再生装置との間の空間を仕切る仕切用リブを備える構成とした。
【選択図】図3

Description

本発明は、表示装置およびメディア再生装置内蔵型テレビジョンに関する。
ブルーレイディスクを再生可能なブルーレイドライブ等のメディア再生装置を内蔵したテレビジョンが知られている。この種のテレビジョンの筺体(キャビネット)内には、電源回路、チューナ回路、映像音声処理回路、パネル駆動回路など、テレビジョンとしての機能を実現するために必要な各回路に加えて、メディア再生装置が配設される。かかる構成においては、熱対策として、メディア再生装置や熱源となり得る他の回路例えば電源回路などの複数箇所に、換気用のファン(換気扇)を搭載し、かつ筺体の複数箇所に通気孔を設けることで、メディア再生装置が発する熱や他の熱源が発する熱を外部に排出していた。
また、フラット表示パネルの背面に実装面を向けて配設される主基板の実装面に電子デバイスを実装し、かつ当該実装面の電子デバイスより下方位置に発熱デバイスを実装し、主基板に対して略垂直かつ電子デバイスの下方と側方とを遮る隔壁部材をフラット表示パネルと主基板との間に配置したパネル型テレビジョンが知られている(特許文献1参照。)。また、プリンタ部とテレビ部との間に独立した断熱室を設け、断熱室内を空気の流入口およびファンを備える第1の室と空気の排出口を備える第2の室とに分ける仕切板を断熱室内に設け、この仕切板により断熱室内において第1の室から第2の室に流れる空気流路を確保したプリンタ一体型テレビ装置が知られている(特許文献2参照。)。
特開2007‐174506号公報 特開2003‐304470号公報
上述したような、メディア再生装置や電源回路などの複数箇所にファンを搭載する構成では、ファンの数が多い分、テレビジョンの製造に高いコスト(費用)を要するという問題があった。一方、コスト抑制を重視してファンの数を減らすと、筺体内での換気効率の低下や、ファンを搭載する装置(メディア再生装置のみにファンを搭載する場合には、当該メディア再生装置)にファンの吸引作用によって他の熱源からの熱が集中し当該装置が過度な温度上昇を起すといった事態が生じる。
また、上記各文献はいずれも、メディア再生装置を内蔵するテレビジョン等の表示装置における当該メディア再生装置についての熱対策に適用されるものではない。
また、熱対策のために筺体に対してある成形を施した場合、当該成形の影響が筺体外面に出て筺体の外観・美観が損なわれる(成形不良)といった問題が発生し得るが、上記各文献はいずれも、このような筺体の成形不良を解消するものではない。
本発明は上記課題にかんがみてなされたもので、メディア再生装置を内蔵する構成における熱対策を低いコストで的確に実現し、かつ筺体の成形不良による製品の外観・美観の低下を防止することが可能な表示装置およびメディア再生装置内蔵型テレビジョンを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、開口を形成する前壁と前壁の縁部から後方に延伸する側壁とを有するフロントキャビネットと、当該開口を介して表示面を外部に露出させた状態でフロントキャビネット内に配設されるディスプレイパネルと、フロントキャビネットを後方から覆うリアキャビネットとを備え、ディスプレイパネルの背面とリアキャビネットの内面との間の空間に少なくとも電源回路およびメディア再生装置を配設する表示装置であって、上記リアキャビネットは、リアキャビネットの内面からディスプレイパネル側に立設して電源回路とメディア再生装置との間の空間を仕切る仕切用リブを備える構成としている。本発明によれば、電源回路が発する熱を含んだ空気がメディア再生装置側に流れることが仕切用リブによって抑制されるため、メディア再生装置の温度上昇を適切に抑えることができる。また、仕切用リブを備える構成を採用することで、表示装置内に多数のファンを搭載する必要性を低減することができる。
上記リアキャビネットは、電源回路とメディア再生装置との間の空間に略沿った段部であってリアキャビネットの外面側を凹状態としリアキャビネットの内面側を凸状態とした段部を形成するとともに、段部のディスプレイパネル側を向く面の所定位置から立設する上記仕切用リブを備えるとしてもよい。当該構成によれば、リアキャビネットの内面に仕切用リブを形成したときに当該形成位置に対応するリアキャビネットの外面の位置に生じやすいヒケ(成形不良の一種)の発生を、防止することができる。
上記リアキャビネットは、リアキャビネットの内面からディスプレイパネル側に立設するリブであって、上記仕切用リブの側面に対し略垂直で一端を仕切用リブの側面に接続させた補強用リブを備えるとしてもよい。当該構成によれば、補強用リブによって仕切用リブが補強される。また、金型を用いた樹脂成形によるリアキャビネットの製造時には、補強リブ(正確には、補強リブを成形するための金型部分)の存在により、仕切用リブを形作るための樹脂の流入が容易となり、仕切用リブが適切に成形される。
上記補強用リブは、上記仕切用リブの両側面のうち一方の側面に対してのみ接続して形成される構成としてもよい。当該構成によれば、補強用リブは仕切用リブの片側のみに形成されているため、キャビネット内で補強用リブが他の内部部品に干渉することが少なくなり好適である。
上記メディア再生装置と電源回路とのうちメディア再生装置のみが換気用のファンを備え、上記リアキャビネットは壁の複数箇所に通気孔を備えるとしてもよい。当該構成によれば、仕切用リブは、電源回路が発する熱を含んだ空気がファンによってメディア再生装置に引き寄せられる現象を防止し、当該空気が通気孔を介して外部に排出されるように導くため、ファンの数が非常に少ない状態にて、メディア再生装置をはじめとしたキャビネット内の各部位の温度上昇を適切に抑えることができる。
上記メディア再生装置の表面の所定範囲は板金によって覆われている構成としてもよい。当該構成によれば、精密部品であるメディア再生装置を、外部の電磁波からシールドしたり、メディア再生装置の放熱効果や防塵効果を高めることができる。
上記メディア再生装置は、少なくともブルーレイディスクを再生可能なブルーレイドライブであるとしてもよい。当該構成によれば、特に熱対策が重要視されるブルーレイドライブを内蔵する表示装置内において、低コストで効果的な熱対策が実現される。
本発明の技術的思想は、表示装置以外にも各種電子機器において実現される。その一種として、開口を形成する前壁と前壁の縁部から後方に延伸する側壁とを有するフロントキャビネットと、当該開口を介して表示面を外部に露出させた状態でフロントキャビネット内に配設されるディスプレイパネルと、後壁と後壁の縁部から前方に延伸する側壁とを有しフロントキャビネットを後方から覆うリアキャビネットとを備え、ディスプレイパネルの背面とリアキャビネットの内面との間の空間に少なくとも電源回路とメディア再生装置とチューナ回路と映像音声処理回路とディスプレイパネルを駆動するためのパネル駆動回路とを配設するメディア再生装置内蔵型テレビジョンであって、上記電源回路を実装した電源基板は、ディスプレイパネルの背面の略中央に対応する位置に配設され、上記チューナ回路と映像音声処理回路とパネル駆動回路とを実装した主基板は、電源基板の左右のうち一方側において電源基板と隣接するように配設され、上記メディア再生装置は、少なくともブルーレイディスクを再生可能なブルーレイドライブであり、電源基板の左右のうち他方側において、ディスクの挿入取出口をフロントキャビネットおよびまたはリアキャビネットの側壁から外部に向けた状態で配設され、メディア再生装置と電源回路とのうちメディア再生装置のみが換気用のファンを備え、かつメディア再生装置の表面は、ディスプレイパネル側を向く面と挿入取出口を形成する面とファンの位置とを除いた範囲が板金によって覆われ、上記リアキャビネットは、電源基板とメディア再生装置との間の上下を向く空間に略沿った段部であって、リアキャビネットの外面側を凹状態としリアキャビネットの内面側を凸状態とした段部と、段部のディスプレイパネル側を向く面におけるメディア再生装置寄りの端位置からディスプレイパネル側に立設して電源基板とメディア再生装置との間の空間を仕切る仕切用リブであって、上下それぞれの端部においてリアキャビネットの上下それぞれの側壁から所定の距離を保った仕切用リブと、リアキャビネットの内面からディスプレイパネル側に立設し、段部のメディア再生装置側の側面および当該側面と連続する仕切用リブの側面に対し略垂直であり、一端を段部のメディア再生装置側の側面および当該側面と連続する仕切用リブの側面に接続させ、かつ上下方向において所定間隔で形成された複数の補強用リブと、上下それぞれの側壁における複数の通気孔とを備える構成を把握することができる。このようなテレビジョンの発明も、上記表示装置の発明と同様の作用効果を奏する。
液晶テレビジョンの前側からの斜視図である。 液晶テレビジョンの後側からの斜視図である。 リアキャビネットを外した液晶テレビジョンを後側から見た場合の構成を示す図である。 リアキャビネットを前側から見た場合の構成を示す図である。 リアキャビネットの一部断面図である。 液晶テレビジョン内外における対流のシミュレーション結果を例示した図である。
以下では、図面を参照しながら本発明の一実施形態を説明する。
図1は、本実施形態にかかる液晶テレビジョン100(以下、TV100と表記する。)を前側から斜視図により例示し、図2は、TV100を後側から斜視図により例示している。TV100は、表示装置の一例である。TV100は、樹脂製のフロントキャビネット10およびリアキャビネット20からなる筺体を有し、筺体内にフラット型のディスプレイパネル30を配設している。TV100においては、ディスプレイパネル30は液晶パネルであるが、本発明が想定するテレビジョンが備えるディスプレイパネルは、プラズマディスプレイパネルや、有機ELディスプレイ等、各種のパネルを採用可能である。
フロントキャビネット10は、前壁11と、前壁11の上下左右の縁部から後方に延伸した上下左右の側壁12からなる。本実施形態における上下左右は、TV100を前側から見た場合の上下左右を意味する。フロントキャビネット10は、前壁11の略中心に矩形の開口13を形成している。ディスプレイパネル30は、フロントキャビネット10内において、開口13を介して表示面を外部に露出させた状態で固定されている。
リアキャビネット20は、前壁11と略平行な後壁21と、後壁21の上下左右の縁部から前方に延伸した上下左右の側壁22からなる。ただし、リアキャビネット20の上下左右の側壁22は、後壁21から略直角に延伸するのではなく、それぞれ斜め上方向、斜め下方向、斜め左方向、斜め右方向に延伸する。リアキャビネット20は、側壁22の先端をフロントキャビネット10の側壁12に接触させた状態で不図示のネジ等によってフロントキャビネット10に固定されることで、フロントキャビネット10を後方から覆う。TV100には必要に応じて脚部14も取り付けられる。
TV100の筺体には、ディスプレイパネル30以外にも、放送信号を受信するためのチューナ回路や、受信された放送信号から映像信号や音声信号などを復調したり各信号に対して所定の処理を施す映像音声処理回路や、映像信号に基づいてディスプレイパネル30を駆動して映像表示を実現させるパネル駆動回路や、音声信号に基づいて音声出力を行なうスピーカや、ディスプレイパネル30やこれら各回路などに必要な電源を供給する電源回路など、テレビジョンとしての機能を実現するための一般的な各種構成が収容されることは言うまでもない。
本実施形態では、TV100は、筺体にメディア再生装置40を収容している。メディア再生装置40とは、DVD等のディスク型メディアの再生(読み出し)機能を備えたドライブを意味する。ただし、メディア再生装置40とは、メディアの再生機能だけでなくメディアへの情報の書き込み機能も備えたドライブも含む概念である。
図1,2に示すように、筺体の右側壁(フロントキャビネット10の右側壁12aおよびまたはリアキャビネット20の右側壁22a)には、メディアDの挿入取出口41が設けられている。ユーザは、挿入取出口41を介して、所望のディスクDをメディア再生装置40に挿入したり、メディア再生装置40から取り出す。言い換えると、メディア再生装置40は、挿入取出口41が筺体の所定の側壁の位置に略一致するように筺体内に収容される。メディア再生装置40が対応するメディアの規格は特に限らないが、一例として、メディア再生装置40は、少なくともブルーレイディスクを再生可能なブルーレイドライブとする。各種メディア再生装置40の中でもブルーレイドライブは特に十分な熱対策が要求されることから、本実施形態では以下に示すように、ブルーレイドライブを内蔵するTV100における熱対策に有効な構成を説明する。
図3は、リアキャビネット20を外したTV100を後側から見た場合の構成を例示している。図3に示したように、ディスプレイパネル30の背面31上(つまり、ディスプレイパネル30の背面31とリアキャビネット20の内面との間の空間)においては、背面31の略中央に対応する位置に、電源回路を実装した電源基板50が配設されている。電源基板50の左隣(あるいは右隣でも可)には、チューナ回路や映像音声処理回路やパネル駆動回路等のテレビ放送の受信から映像音声出力に必要な各種回路を実装した主基板60が配設されている。電源基板50の、主基板60が隣接していない側には、メディア再生装置40(鎖線)が、挿入取出口41を筺体の側壁位置に略合わせた状態で配設されている。
本実施形態では、メディア再生装置40は換気用のファン42を備えており、一方、電源基板50はファンを備えていない。メディア再生装置40は、ディスプレイパネル30側を向く面、挿入取出口41を形成する面およびファン42の位置を除いた所定範囲が、板金70によって覆われている。板金70でメディア再生装置40を覆うことで、メディア再生装置40を外部の電磁波からシールドしたり、メディア再生装置40の放熱効果や防塵効果を高めている。また、図3では、電源基板50とメディア再生装置40との間に確保された上下方向を向く縦長の空間Aを鎖線で示している。リアキャビネット20がディスプレイパネル30の背面31側を覆うようにフロントキャビネット10に取り付けられた場合、この空間Aには、リアキャビネット20の内面から立設する仕切用リブ23が電源基板50とメディア再生装置40とを分け隔てるように配設される。
図4は、リアキャビネット20を前側から見た場合の様子、つまりリアキャビネット20の、ディスプレイパネル30の背面31と相対する側の面(内面)を例示している。当該内面のうち後壁21の内面においては、空間Aに対応する位置に仕切用リブ23が形成されている。詳しくは、後壁21は空間Aに略沿った段部24を形成するとともに、この段部24からディスプレイパネル30側に立設する仕切用リブ23を形成している。仕切用リブ23の上下方向の長さは、上下それぞれの端部がリアキャビネット20の上側壁22c・下側壁22dから所定の距離だけ離れた長さとする。このように、仕切用リブ23の上下の各端部とリアキャビネット20の上側壁22c・下側壁22dとの間に隙間を設ければ、この隙間をケーブル等の通り道として活用することができ、筺体内において空間Aを挟んで位置する部品同士をケーブル等で容易に接続することができる。リアキャビネット20がフロントキャビネット10に取り付けられた場合に、仕切用リブ23の、ディスプレイパネル30側を向く先端は、ディスプレイパネル30の背面31に接触しないものとする。
後壁21は内面において、仕切用リブ23を補強するための補強用リブ25をディスプレイパネル30側に立設させている。図4から明らかなように、補強用リブ25は複数あり、上下方向において所定間隔で形成されている。全ての補強用リブ25は、仕切用リブ23の一方の側面(リアキャビネット20をフロントキャビネット10に取り付けた場合に、メディア再生装置40側を向く仕切用リブ23の側面)側に形成されており、仕切用リブ23に対して略垂直であり、かつ一端が仕切用リブ23に接続している。
また図2,4に示すように、リアキャビネット20の上側壁22cおよび下側壁22dには、複数の通気孔26がスリット状に形成されている。これら通気孔26を介して、筺体の内外間の空気移動が実現する。ただし、通気孔26の形成位置は、上側壁22cおよび下側壁22dだけに限られるものではない。
図5は、図4に示した切断線C‐Cによるリアキャビネット20の断面図であって、仕切用リブ23近辺の断面図を例示している。図5に示すように、段部24は、後壁21の外面側を凹状態とし後壁21の内面側を凸状態とすることにより形成された断面コノ字状の部位である。段部24は、基本的に後壁21の上下の長さに渡って形成されている。仕切用リブ23は、段部24のディスプレイパネル30側を向く面24a上の位置であってメディア再生装置40寄りの端位置から、ディスプレイパネル30側に向かって立設している。また、補強用リブ25は、段部24のメディア再生装置40側の側面24bおよび側面24bと連続する仕切用リブ23の側面に対し略垂直に一端を接続させている。
ここで、金型を用いた樹脂成形によってリアキャビネット20を製造する場合、略平坦な後壁21の内面に単純に仕切用リブ23を形成すると、仕切用リブ23の根元に対応する後壁21の外面にヒケが生じやすく、リアキャビネット20の美観を損ねてしまうことが多い。そこで本実施形態では、上記のように、仕切用リブ23の根元に当たる後壁21の部位を、外面側が凹状態で内面側が凸状態の段部24とすることで、ヒケの発生を防止し、あるいは若干ヒケが発生してもヒケが殆どユーザの目には入らないようにしている。なお、図5に示したように、段部24の後壁21から立ち上がった壁部分から連続させて仕切用リブ23を形成することにより、段部24付近において、よりヒケが発生し難くすることができる。
補強用リブ25を形成した意味は、仕切用リブ23の補強だけに止まらない。上述したように、リアキャビネット20(フロントキャビネット10も)は金型を用いた樹脂成形によって製造される。このとき、補強用リブ25の無い仕切用リブ23を備えるリアキャビネット20を成形しようとすると、仕切用リブ23成形用の金型部分に溶融した樹脂がうまく流入せずに、仕切用リブ23が成形不良となることがある。しかし本実施形態のように、複数の補強用リブ25と接続した(一体となった)仕切用リブ23を備えるリアキャビネット20とすれば、補強用リブ25成形用の金型部分にも樹脂が流れることによって、仕切用リブ23成形用の金型部分の先端まで十分に樹脂が流入し、結果、仕切用リブ23の成形不良を防止することができる。
また、上述したように、全ての補強用リブ25は、仕切用リブ23の両側面のうち片側だけに形成されているため、多数の電子部品が所狭しに並べられている筺体内において、補強用リブ25が他の電子部品に干渉することを極力避けることができる。特に、全ての補強用リブ25を、メディア再生装置40側を向く仕切用リブ23の側面側だけに形成することで、部品がより多く集中する筺体内中央側の領域への干渉を防止している。
このように本実施形態では、ブルーレイドライブ等のメディア再生装置40を内蔵する表示装置において、表示装置内で大きな熱源となり得る電源回路(電源基板50)からファンを除去して製品の製造コストを抑えるとともに、熱対策として、リアキャビネット20の内面から立設させた仕切用リブ23によって電源回路50とメディア再生装置40との間の空間を仕切る構成とした。仕切用リブ23は、電源回路が発する熱を含んだ空気がメディア再生装置40のファン42によってメディア再生装置40側に引き寄せられる現象を防止し、熱を含んだ空気が上側壁22cおよび下側壁22dの通気孔26を介して自然に外部に排出されるように導く。そのため、メディア再生装置40や電源回路それぞれが効率的に冷却され、コスト削減とともに表示装置内における十分な熱対策が実現される。
図6は、TV100内外における空気の対流のシミュレーション結果を例示している。図6では、図3と同様にリアキャビネット20を外したTV100を後側から示しており、空気の流路を曲線(実線)で示している。また理解容易のために、メディア再生装置40、電源基板50および仕切用リブ23(仕切用リブ23の位置)を鎖線で示し、それ以外のフロントキャビネット10内の構成については極力図示を省略している。図6では、下側(リアキャビネット20の下側壁22d)の通気孔26から外気がTV100内に流入し、上側(リアキャビネット20の上側壁22c)の通気孔26から空気がTV100外に流出する場合をシミュレーションしている。この図によれば、仕切用リブ23を挟んだ領域間では空気の流路の交わりが殆ど無く、それぞれの領域において下側から空気が流入し上側から空気が流出していることが判る。つまり、仕切用リブ23の存在によって、電源回路側の空気がメディア再生装置40近傍に集中することなく外部に排出されていることが判る。
上記の説明では、ディスプレイパネル30の背面31上において、略中央位置に電源基板50を配設し、外側にメディア再生装置40を配設する構成としたが、電源基板50とメディア再生装置40の位置を入れ替える(背面31の略中央位置にメディア再生装置40を配設し、外側に電源基板50を配設する)としてもよい。このように位置を入れ替えた構成であっても、電源基板50とメディア再生装置40との間の空間には、両者を隔てる仕切用リブ23がリアキャビネット20の内面から立設する。なお、背面31の略中央位置にメディア再生装置40を配設する場合には、メディア再生装置40の挿入取出口41が筺体の上または下の側面に面するように、配設する必要がある。
これまでの実施形態では、本発明の表示装置の例としてTV100を挙げて説明を行なったが、本発明の表示装置の構成は、テレビジョンという製品以外にも、例えば、単体では受信機能を備えないモニタ(メディア再生装置内蔵型のモニタ)にも適用することができる。
10…フロントキャビネット、11…前壁、12…側面、12a…右側壁、13…開口、20…リアキャビネット、21…後壁、22…側壁、22a…右側壁、22c…上側壁、22d…下側壁、23…仕切用リブ、24…段部、25…補強用リブ、26…通気孔、30…ディスプレイパネル、31…背面、40…メディア再生装置、41…挿入取出口、42…ファン、50…電源基板、60…主基板、70…板金

Claims (8)

  1. 開口を形成する前壁と前壁の縁部から後方に延伸する側壁とを有するフロントキャビネットと、当該開口を介して表示面を外部に露出させた状態でフロントキャビネット内に配設されるディスプレイパネルと、フロントキャビネットを後方から覆うリアキャビネットとを備え、ディスプレイパネルの背面とリアキャビネットの内面との間の空間に少なくとも電源回路およびメディア再生装置を配設する表示装置であって、
    上記リアキャビネットは、リアキャビネットの内面からディスプレイパネル側に立設して電源回路とメディア再生装置との間の空間を仕切る仕切用リブを備えることを特徴とする表示装置。
  2. 上記リアキャビネットは、電源回路とメディア再生装置との間の空間に略沿った段部であってリアキャビネットの外面側を凹状態としリアキャビネットの内面側を凸状態とした段部を形成するとともに、段部のディスプレイパネル側を向く面の所定位置から立設する上記仕切用リブを備えることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 上記リアキャビネットは、リアキャビネットの内面からディスプレイパネル側に立設するリブであって、上記仕切用リブの側面に対し略垂直で一端を仕切用リブの側面に接続させた補強用リブを備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の表示装置。
  4. 上記補強用リブは、上記仕切用リブの両側面のうち一方の側面に対してのみ接続して形成されることを特徴とする請求項3に記載の表示装置。
  5. 上記メディア再生装置と電源回路とのうちメディア再生装置のみが換気用のファンを備え、上記リアキャビネットは壁の複数箇所に通気孔を備えることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の表示装置。
  6. 上記メディア再生装置の表面の所定範囲は板金によって覆われていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の表示装置。
  7. 上記メディア再生装置は、少なくともブルーレイディスクを再生可能なブルーレイドライブであることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の表示装置。
  8. 開口を形成する前壁と前壁の縁部から後方に延伸する側壁とを有するフロントキャビネットと、当該開口を介して表示面を外部に露出させた状態でフロントキャビネット内に配設されるディスプレイパネルと、後壁と後壁の縁部から前方に延伸する側壁とを有しフロントキャビネットを後方から覆うリアキャビネットとを備え、ディスプレイパネルの背面とリアキャビネットの内面との間の空間に少なくとも電源回路とメディア再生装置とチューナ回路と映像音声処理回路とディスプレイパネルを駆動するためのパネル駆動回路とを配設するメディア再生装置内蔵型テレビジョンであって、
    上記電源回路を実装した電源基板は、ディスプレイパネルの背面の略中央に対応する位置に配設され、
    上記チューナ回路と映像音声処理回路とパネル駆動回路とを実装した主基板は、電源基板の左右のうち一方側において電源基板と隣接するように配設され、
    上記メディア再生装置は、少なくともブルーレイディスクを再生可能なブルーレイドライブであり、電源基板の左右のうち他方側において、ディスクの挿入取出口をフロントキャビネットおよびまたはリアキャビネットの側壁側から外部に向けた状態で配設され、メディア再生装置と電源回路とのうちメディア再生装置のみが換気用のファンを備え、かつメディア再生装置の表面は、ディスプレイパネル側を向く面と挿入取出口を形成する面とファンの位置とを除いた範囲が板金によって覆われ、
    上記リアキャビネットは、
    電源基板とメディア再生装置との間の上下を向く空間に略沿った段部であって、リアキャビネットの外面側を凹状態としリアキャビネットの内面側を凸状態とした段部と、
    段部のディスプレイパネル側を向く面におけるメディア再生装置寄りの端位置からディスプレイパネル側に立設して電源基板とメディア再生装置との間の空間を仕切る仕切用リブであって、上下それぞれの端部においてリアキャビネットの上下それぞれの側壁から所定の距離を保った仕切用リブと、
    リアキャビネットの内面からディスプレイパネル側に立設し、段部のメディア再生装置側の側面および当該側面と連続する仕切用リブの側面に対し略垂直であり、一端を段部のメディア再生装置側の側面および当該側面と連続する仕切用リブの側面に接続させ、かつ上下方向において所定間隔で形成された複数の補強用リブと、
    上下それぞれの側壁における複数の通気孔とを備える、
    ことを特徴とするメディア再生装置内蔵型テレビジョン。
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