JP2010182823A - 半導体製造装置および半導体製造システム - Google Patents

半導体製造装置および半導体製造システム Download PDF

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Abstract

【課題】
ウェハを処理チャンバに搬入する際に、そのウェハの最新の処理条件を問い合わせることを可能にし、歩留まりの面での向上を可能とする。
【解決手段】
ホストコンピュータ102から処理開始指示を受けた半導体製造装置101内のウェハを、第一の処理チャンバ206または第二の処理チャンバ207内に搬入する直前に、半導体製造装置101内の制御部103からホストコンピュータ102に該ウェハの処理条件を問い合わせ、問い合わせた結果を第一の処理チャンバ206または第二の処理チャンバ207の処理条件に反映させ処理を行う事で、高精度なウェハの処理を実施することが可能となり、それによりウェハの品質が向上し、歩留まり向上が実現できる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、半導体製造装置に関し、詳しくは、ウェハを処理室に搬入する際に、そのウェハの最新の処理条件を問い合わせることが可能な半導体製造装置に関するものである。
半導体ウェハ(基板)に所定の処理を施す半導体製造装置は、一枚あるいは複数枚のウェハを処理する。半導体製造装置が処理するウェハの処理条件については、通常、複数のウェハからなるロットを単位として設定され、管理され、記憶されている。この種の半導体製造装置は、ユーザまたは他の半導体製造装置により予め設定された当該一ロットの処理条件を、半導体製造装置と通信可能に接続されたホストコンピュータから取得し、そのロットに属するウェハの処理条件に従って、ウェハ毎に処理を実行する。
ウェハの処理条件を設定・記憶・管理しているホストコンピュータを製造実行システム(Manufacturing Execution System:MES)と称し、当該製造実行システムがウェハ処理の開始指示、ウェハの処理条件の管理・変更・更新等を司る。
以下では、半導体製造装置が製造実行システムと通信し、ウェハ単位毎に、ウェハの処理条件を変更する従来の方法について、図面を参照しながら説明する。図5は、ウェハ毎に処理を実行する従来の半導体製造装置と製造実行システムとの構成を示すものである。
図5に示すように、製造実行システム502と製造装置(半導体製造装置)503とがLAN接続されたネットワークに、プロセス制御システム501が挿入されている。このプロセス制御システム501は、製造実行システム502から所定のウェハの処理条件を受信し、所望のウェハの特性を得ることが可能なウェハの処理条件に変更・更新して、製造装置503にそのウェハの処理条件を送信するよう構成されている。送信されるウェハの処理条件は、以下の手順により、随時、変更・更新される。すなわち、上記プロセス制御システム501が、検査装置505より測定されたウェハ特性の結果と、その時のウェハの処理条件とを関連付けて蓄積したデータベース504を参照して、所望のウェハ特性とそのウェハ特性を実現するために実行を予定しているウェハの処理条件とに関連したデータを取得する。さらに、プロセス制御システム501が、取得したデータ(ウェハ特性、ウェハの処理条件)と予めプログラムされたアルゴリズムとを使用して、その時点での所望の後続のウェハの特性を実現する最適な処理条件を演算し、算出する。プロセス制御システム501が算出した処理条件が、すなわち、最新の処理条件となる。最新の処理条件が製造装置503に送信されると、その最新の処理条件にてウェハの処理を実行する。
特開2006-202821号公報
しかしながら、従来の技術では、製造実行システムから製造装置へウェハの処理を開始する旨の指示(処理開始指示とする)が送信されるとともに、当該指示に対応するウェハの処理条件が送信される。そのため、処理対象のウェハが製造装置内に搬入されると、その後に当該ウェハの処理条件の変更・修正を実行することが出来ない構成となる。当該構成では、製造装置内に搬入されたウェハが未処理状態であるにも関わらず、処理開始指示を送信した時点でのウェハの処理条件で、そのウェハの処理は実行されることになる。
そうすると、例えば、処理開始指示を送信した後に、新たなウェハの特性のデータが測定され、その測定結果を反映させた最新のウェハの処理条件をプロセス制御システムが演算・算出したとしても、既に送信した処理条件から最新の処理条件に変更することが出来ない。従って、処理されたすべてのウェハに対して不良品でないウェハの割合を示す歩留まりの更なる向上を図れないという問題がある。
また、微細加工が施されるウェハにおいて、ウェハの特性の測定結果を未処理のウェハに適切に反映させ、歩留まりの向上を図るためには、可能な限り最新の処理条件を採用する必要がある。そのため、ウェハが製造装置内に搬送された後でも、最新の処理条件が演算・算出され、さらに搬送されたウェハが未処理のウェハであれば、そのウェハに最新の処理条件を適用したいというユーザの要求がある。
上述した要求は、例えば、ウェハが製造装置内に搬入されてから処理を実行する処理室(処理チャンバ)に搬入されるまでの間の時間である待ち時間が数分程度要する場合に発生する。
さらに、近年、半導体業界で予測されているウェハの大口径化、ウェハの微細加工化の傾向に対して、ウェハ1枚単位のコスト、経費は増加する可能性がある。そのため、ウェハに対する歩留まりの向上は更に重要となり、一枚のウェハ処理に対して出来る限り最適な条件でウェハの処理を実行する必要がある。また、半導体製造装置の状況変化に応じて、出来る限り未処理ウェハを処理する直前まで最新の測定結果を反映させたウェハの処理条件へ変更・更新する必要がある。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、ウェハを処理室に搬入する際に、そのウェハの最新の処理条件を問い合わせることが可能な半導体製造装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る半導体製造装置は、処理の対象となるウェハを、複数のウェハを収納する容器から所定数の室を介してウェハの処理を実行する処理室まで搬送し、ホストコンピュータから受信した、既処理ウェハの特性測定結果と当該既処理ウェハの処理条件とに基づいて更新されたウェハの処理条件に従った処理を実行する半導体製造装置を前提とする。
既処理ウェハの特性測定結果は、例えば、ウェハの処理の結果が反映された物理量(膜厚、表面粗さ、組成等)が該当する。測定値は、処理の態様(洗浄処理、乾燥処理、熱処理等)に応じて、適宜変更される。
既処理ウェハの処理条件は、例えば、ウェハの処理に関するパラメータ(処理時間、処理温度、真空度等)が該当する。パラメータは、数値(例えば、処理時間ならば5分、処理温度ならば90℃等)であっても、ユーザにより予め所定の数値と関連付けられたレシピ種(例えば、「Recipe1」であれば、処理時間が10分、処理温度が100℃等)であっても構わない。処理条件は、例えば、加熱処理であれば、処理時間、処理温度、真空度(例えば、処理チャンバ内で加熱処理されるのであれば、その処理チャンバ温度)等が挙げられるが、他の条件を必要に応じて追加しても構わない。また、処理条件は、処理の態様(洗浄処理、乾燥処理等)に応じて、適宜設計変更されても構わない。
既処理ウェハの特性測定結果と当該既処理ウェハの処理条件とに基づいて更新されたウェハの処理条件は、例えば、蓄積された既処理ウェハの特性測定結果と当該既処理ウェハの処理条件とに、予めプログラムされたアルゴリズム(回帰分析用アルゴリズム等)を実行して算出された、所望のウェハの特性を実現する最適なウェハの処理条件が該当する。当該ウェハの処理条件は、ホストコンピュータが更新しても、ホストコンピュータとは別個に設けられ、当該ホストコンピュータと通信可能に接続された所定のコンピュータが更新しても構わない。具体的には、上記ホストコンピュータは、製造実行システムが該当する。また、別個のコンピュータは、プロセス制御システムが該当する。
複数のウェハを収納する容器は、例えば、直径300mmのウェハが収納されるウェハ搬送容器(FOUP)や直径200mm以下のウェハが収納される標準メカニカルインターフェース(Standard Mechanical Interface:SMIF)ポッドまたはカセットが該当する。
容器から処理室までの間に設けられる所定数の室は、例えば、ロードロックモジュールやトランスファーモジュールが該当する。
当該半導体製造装置において、上記容器から取り出したウェハの識別情報と、上記室に設けられた、ウェハの存在を検知するセンサの検知信号とに基づいて、処理の対象となるウェハの位置を認識する手段を備える。さらに、上記処理の対象となるウェハを容器から取り出して処理前室に搬送するまでの間に更新された当該ウェハの処理条件を、当該ウェハを処理前室から処理室に搬入する際に、上記ホストコンピュータに問い合わせる手段を備える。
ウェハの識別情報は、特定のウェハを識別することが可能な情報のことであり、例えば、ウェハを特定するための識別子であるウェハID、具体的には、「WAFER01」等が該当する。
ウェハの存在を検知するセンサは、例えば、光学センサ、接触センサ等が該当する。
処理の対象となるウェハの位置を認識する方法は、例えば、容器からウェハを取り出す際に、そのウェハの識別情報を取得して一時記憶し、そのウェハの識別情報と、室に備えられたセンサの検知信号とを組み合せて、ウェハがどの室に存在するのかを認識する認識する方法が該当する。
上記室に設けられたセンサは、所定数の室全てに備えられていても構わないし、処理前室にのみ備えられていても構わない。
上記処理の対象となるウェハを容器から取り出して処理前室に搬送するまでの間に更新された当該ウェハの処理条件とは、ホストコンピュータ等が実行する更新工程を経ていれば、従前のウェハの処理条件と同等であっても、異なっていても構わない。
上記処理前室とは、容器から処理室までの間に設けられる所定数の室のうち、当該処理室の直前に設けられた室のことである。処理前室では、ウェハの処理条件に対応する本処理の前段階の前処理が実行される室ではない。
また、上記処理の対象となるウェハの処理条件をホストコンピュータに問い合わせる前に、当該ウェハの処理条件の更新をホストコンピュータに指示する手段をさらに備えるよう構成することができる。
ウェハの処理条件の更新をホストコンピュータに指示する方法は、ウェハの処理条件を更新する旨の指示をホストコンピュータに送信する方法である。
例えば、ホストコンピュータがウェハの処理条件を更新する場合、当該ホストコンピュータがウェハの処理条件を更新する旨の指示を受信すると、当該指示を受信した時点で、所定のメモリに記憶されている既処理ウェハの特性測定結果と当該既処理ウェハの処理条件とに基づいて、処理の対象となるウェハ(ウェハの識別情報)の処理条件を再度演算・算出し、新たにウェハの処理条件を更新するよう構成することができる。また、例えば、ホストコンピュータに接続された別個のコンピュータがウェハの処理条件を更新する場合、当該ホストコンピュータがウェハの処理条件を更新する旨の指示を受信すると、別個のコンピュータに、処理の対象となるウェハ(ウェハの識別情報)の処理条件を再度演算・算出させるよう構成することができる。
また、上記処理の対象となるウェハの処理条件を問い合わせた結果、当該処理条件をホストコンピュータから受信した場合に、当該処理条件に基づいてウェハの処理を実行し、当該処理条件を受信しなかった場合に、ウェハの処理を中止する手段をさらに備えるよう構成することができる。
ウェハの処理を中止する方法は、例えば、処理の対象であるウェハの処理を中止するとともに、そのウェハが収納されていたウェハ収納容器内のウェハ全ての処理を中止しても構わないし、処理を中止する処理室(処理チャンバ)で、実行する予定のウェハの処理のみを中止するよう構成しても構わない。
また、上記処理の対象となるウェハの処理条件を問い合わせてから所定の時間経過するまで、当該ウェハの処理室への搬入を停止する手段をさらに備えるよう構成することができる。
所定の時間は、ユーザまたは半導体製造装置によって予め設定された時間である。例えば、ウェハの処理条件をホストコンピュータに問い合わせてからその問い合わせた内容を受信するまでに要する時間を設定することができる。
上記処理の対象であるウェハの処理室への搬入を停止する方法は、例えば、ウェハを搬送するための搬送アームの動作を停止し、処理前室内にウェハを待機させる方法が該当する。
一方、他の観点では、本発明は、ホストコンピュータと半導体製造装置とから構成される半導体製造システムを提供することもできる。すなわち、本発明に係る半導体製造システムは、既処理ウェハの特性測定結果と当該既処理ウェハの処理条件とに基づいて更新されたウェハの処理条件を半導体製造装置に送信するホストコンピュータと、複数のウェハを収納する容器から所定数の室を介してウェハの処理を実行する処理室まで搬送し、上記ホストコンピュータから受信したウェハの処理条件に従った処理を実行する半導体製造装置とから構成される半導体製造システムを前提とする。
当該半導体製造システムにおいて、上記半導体製造装置は、上記容器から取り出したウェハの識別情報と、上記室に設けられた、ウェハの存在を検知するセンサの検知信号とに基づいて、処理の対象となるウェハの位置を認識する手段と、上記処理の対象となるウェハを容器から取り出して処理前室に搬送するまでの間に更新された当該ウェハの処理条件を、当該ウェハを処理前室から処理室に搬入する際に、上記ホストコンピュータに問い合わせる手段とを備える。さらに、上記ホストコンピュータは、上記半導体製造装置が上記処理の対象となるウェハの処理条件を問い合わせると、更新された当該ウェハの処理条件を当該半導体製造装置に送信する手段を備える。
本発明の半導体製造装置によれば、上記容器から取り出したウェハの識別情報と、ウェハの存在を検知するセンサの検知信号とに基づいて、処理の対象となるウェハの位置を認識する手段と、上記処理の対象となるウェハを容器から取り出して処理前室に搬送するまでの間に更新された当該ウェハの処理条件を、当該ウェハを処理前室から処理室に搬入する際に、上記ホストコンピュータに問い合わせる手段とを備えるよう構成している。
これにより、処理の対象であるウェハが容器から取り出された後であっても、そのウェハに実行される処理条件は、ウェハが容器から処理前室に搬送される間に更新された最新の処理条件となる。そのため、ウェハの処理条件を、処理が施される直前まで、最新の処理条件に変更することが可能となり、微小なウェハの処理条件の変更にも、半導体製造装置を機動的に対応させることが可能となる。また、最新の処理条件に対応して、ウェハの不良品を出来るだけ削減し、歩留まりをさらに向上させることが可能となる。
また、上記処理の対象となるウェハの処理条件をホストコンピュータに問い合わせる前に、当該ウェハの処理条件の更新をホストコンピュータに指示する手段をさらに備えるよう構成することができる。
これにより、ウェハの処理条件を問い合わせる前の段階で、事前にホストコンピュータにウェハの処理条件を更新させることが可能となる。そのため、ウェハの処理条件を問い合わせる際には、既に更新されたウェハの処理条件をホストコンピュータが有することとなり、ウェハの処理条件を更新させるために要する時間(例えば、ウェハの処理条件の演算時間、データの検索時間等)を省略することが可能となる。その結果、更新されたウェハの処理条件を問い合わせるために要する時間は、ホストコンピュータと半導体製造装置との間の通信時間だけとなり、更新に伴う待ち時間を短縮し、円滑にウェハの処理を実行することが可能となる。
また、上記処理の対象となるウェハの処理条件を問い合わせた結果、当該処理条件をホストコンピュータから受信した場合に、当該処理条件に基づいてウェハの処理を実行し、当該処理条件を受信しなかった場合に、ウェハの処理を中止する手段をさらに備えるよう構成することができる。
これにより、ウェハの処理を実行する場合は、最新の処理条件を反映させ、ウェハの処理を実行しない場合は、処理を中止することになる。そのため、処理されるウェハには確実に最新の処理条件を反映することができるとともに、処理されない場合は、処理自体を中止するため、歩留まりの低下を抑制することが可能となる。
また、上記処理の対象となるウェハの処理条件を問い合わせてから所定の時間経過するまで、当該ウェハの処理室への搬入を停止する手段をさらに備えるよう構成することができる。
これにより、未だに更新された処理条件を受信していないにも関わらず、自動的にウェハの処理を実行することはないため、従前のウェハの処理条件によって発生する不良品を削減し、歩留まりをさらに向上させることが可能となる。
もちろん、本発明に係る半導体製造システムにおいても、同様の効果を奏する。
以下に、本発明の実施形態を示す図面に基づいて一実施形態を説明する。
<半導体製造装置>
以下に、本発明の実施形態に係る半導体製造装置について説明する。
図1は、本発明の実施形態における半導体製造装置を示すシステム構成図である。ただし、本発明の実施形態に直接には関係しない各部の詳細は省略している。
本実施形態の半導体製造装置101は、LAN等によりホストコンピュータ102と通信可能に接続されている。ホストコンピュータ102とは、例えば、半導体製造装置101が属する半導体製造工程を管理する製造実行システム(MES)である。また、ホストコンピュータ102は、半導体製造装置101の他に、プロセス制御(Advanced Process Control:APC)システム(図示せず)と接続されている。プロセス制御システムは、既処理ウェハ(処理済ウェハ)の特性測定結果と当該既処理ウェハの処理条件とを蓄積したデータベースを参照して、所望するウェハ特性に関連するデータを取得し、目標値となるウェハ特性に対して最適な処理条件を演算し、算出する。そのため、半導体製造装置101は、ホストコンピュータ102を介して、ウェハの最適な処理条件を取得することが可能である。なお、処理条件は、処理の種類(例えば、洗浄処理、加熱処理、乾燥処理、製膜処理等)に応じて異なるものの、例えば、製膜処理であれば、所定の膜厚に対応した処理温度、処理時間、真空度(所定の範囲内に含まれる圧力値等)等が該当する。
また、半導体製造装置101は、制御部103と、ウェハ位置認識部104とから構成される。
制御部103は、ホストコンピュータ102からのウェハの処理開始の指示またはウェハの処理条件の受信、ウェハの処理条件に従った搬送アーム(後述)、処理チャンバ(後述)等の制御、ホストコンピュータ102に対するウェハの処理条件の問い合わせ、半導体製造装置101内におけるウェハの処理状況の情報収集等を実行する。
ウェハ位置認識部104は、外部から処理チャンバまでの間に挿入された室であるロードロックモジュールやトランスファーモジュール(後述)に予め設けられた光学センサ(以下、センサとする)からウェハの検知信号を受信して、半導体製造装置101内における所定のウェハの位置を認識(把握)する。
ウェハ位置認識部104が所定のウェハの位置を認識する方法は、例えば、以下に示す方法である。ウェハの搬送が開始されると、ウェハ位置認識部104が、制御部103により搬送制御されているウェハの識別情報(所定のウェハを示す情報、ウェハIDとする)を制御部103から取得する。搬送制御されたウェハがロードロックモジュールまたはトランスファーモジュールに搬送されると、ウェハ位置認識部104は、ロードロックモジュールまたはトランスファーモジュールのセンサからウェハの検知信号を受信し、ウェハの検知信号と、その信号を受信したセンサの位置とを組み合せて、ウェハの位置に関する情報(ウェハ位置情報)として一時記憶する。当該ウェハ位置情報に基づいて、ウェハ位置認識部104が所定のウェハの位置を認識する。なお、制御部103が当該ウェハ位置情報に基づいて所定のウェハの位置を認識することも可能である。
また、半導体製造装置101の制御部103、ウェハ位置認識部104は、例えば、専用の演算回路や、プロセッサとRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等のメモリとを備えたハードウェア、および当該メモリに格納され、プロセッサ上で動作するソフトウエア等として実現することができる。
次に、ウェハの処理を実行する半導体製造装置101内の構成について説明する。
図2は、本発明の実施形態における半導体製造装置101内の概略図である。ただし、本発明の実施形態に直接には関係しない各部の詳細は省略している。
半導体製造装置101は、第一のロードポート201と、第二のロードポート202と、ロードロックモジュール203と、トランスファーモジュール204と、第一の処理チャンバ206と、第二の処理チャンバ207と、搬送アーム205とを備える。
第一のロードポート201または第二のロードポート202は、複数のウェハを収納した状態で搬送することが可能なウェハ搬送容器(例えば、前面開放一体式ポッド、Front Opening Unified Pod:FOUP)の搬入出可能なポートである。ロードロックモジュール203は、第一の搬入出用ゲートバルブを介して第一のロードポート201と接続され、また、第二の搬入出用ゲートバルブを介して第二のロードポート202に接続される。未処理ウェハがロードロックモジュール203内に搬送されると、第一の搬入出用ゲートバルブと第二の搬入出用ゲートバルブと第三の搬入出用ゲートバルブ(後述する)により、未処理ウェハがロードロックモジュール203内で密封され、図示しない真空生成手段(真空ポンプ等)によりロードロックモジュール203内部が所定の真空度に維持される。
トランスファーモジュール204は、処理室(第一の処理チャンバ206、第二の処理チャンバ207)の直前に設けられた処理前室である。処理前室では、ウェハの前処理を実行する前処理室ではない。本実施形態では、処理前室はトランスファーモジュール204となり、当該トランスファーモジュール204はその真空度を維持した室となる。トランスファーモジュール204は、第三の搬入出用ゲートバルブを介してロードロックモジュール203と接続される。
第一の処理チャンバ206と第二の処理チャンバ207は、ウェハの処理を実行する処理室である。第一の処理チャンバ206は、第四の搬入出用ゲートバルブを介してトランスファーモジュール204と接続され、また、第二の処理チャンバ207は、第五の搬入出用ゲートバルブを介してトランスファーモジュール204と接続される。例えば、トランスファーモジュール204が所定の真空度に維持されている場合、第一の処理チャンバ206と第二の処理チャンバ207は、その真空度に維持される。
搬送アーム205は、トランスファーモジュール204内に備えられ、ウェハを保持し、第一の処理チャンバ206または第二の処理チャンバ207からトランスファーモジュール204を介してロードロックモジュール203までの間で、当該ウェハを搬送する。上記搬送アーム205は、例えば、同時に異なる2枚のウェハを保持することが可能なダブルアームを採用することができる。ダブルアームは、一方のアームでウェハを1枚保持中であっても、他方のアームでウェハの搬送(搬入・搬出)が可能なアームである。
また、図2には示されていないが、上記搬送アーム205とは別に、ロードロックモジュール203内に備えられ、ウェハを保持し、第一のロードポート201または第二のロードポート202からロードロックモジュール203までの間で、当該ウェハを搬送する他の搬送アームが備えられている。そのため、ウェハ搬送容器内の未処理ウェハは、搬送アーム205と他の搬送アームとを介して、第一のロードポート201上のウェハ搬送容器内から第一の処理チャンバ206または第二の処理チャンバ207まで円滑に搬送される。さらに、処理後のウェハは、当該搬送アーム205と他の搬送アームとを介して、第一の処理チャンバ206または第二の処理チャンバ207から第二のロードポート202上のウェハ搬送容器内まで円滑に搬送される。
半導体製造装置101の制御部103が、上記搬送アーム205または他の搬送アームの動作を制御し、第一のロードポート201に搬入されたFOUP内の未処理ウェハをロードロックモジュール203、トランスファーモジュール204の順に通過させ、第一の処理チャンバ206または第二の処理チャンバ207に搬入する。さらに、制御部103が、第一の処理チャンバ206または第二の処理チャンバ207で未処理ウェハに処理を施し、処理後のウェハをトランスファーモジュール204、ロードロックモジュール203の順に通過させ、第二のロードポート202に予め搬送されたFOUP内へ収納する。
搬送アーム205と他の搬送アームには、アームがウェハを保持すると、そのウェハの存在を検知するセンサ(図示しないが、搬送アーム205には第一のセンサ、他の搬送アームには第二のセンサ)がそれぞれ備えられており、制御部103がウェハの搬送を実行すると、ウェハの搬送に伴って当該センサがウェハの検知信号をウェハ位置認識部104に送信する。ウェハ位置認識部104は、当該信号を受信すると、その信号に対応するウェハ位置情報を制御部103に送信するため、制御部103はウェハの位置を認識する。
<第一の実施形態>
次に図1乃至図3を参照しながら、第一の実施形態の半導体製造装置101が、ウェハを処理チャンバに搬入する際に、そのウェハの最新の処理条件を問い合わせる手順について説明する。図3は、第一の実施形態の実行手順を示すためのフローチャートである。なお、第一の実施形態に直接には関係しない各部の詳細は省略している。
第一の実施形態では、未だ半導体製造装置101に未処理ウェハが搬入されていない状態で、半導体製造装置101の制御部103が、ウェハを第一のロードポート201上のFOUPから第一の処理チャンバ206に搬送し、処理を実行する場合について説明する。
例えば、複数の未処理ウェハを収納したFOUPが、半導体製造装置101の第一のロードポート201または第二のロードポート202に搬入されると、ホストコンピュータ102が、搬入されたFOUP内の未処理ウェハのうち、所定の未処理ウェハの処理を開始する指示(処理開始指示)と、FOUP内のウェハの搬送ルートを示す搬送ルート指示と、リトライ回数(例えば、3回)とを制御部103に送信する(図3:S101→S102)。
処理開始指示には、ウェハIDが含まれており、制御部103はウェハIDに基づいて、所定の未処理ウェハを搬送する。ここでは、最初の未処理ウェハのウェハIDを「WAFER01」とする。
搬送ルート指示とは、FOUPから所定の処理チャンバまでの間の搬送経路を示す指示である。例えば、本発明の実施形態の半導体製造装置101では、処理チャンバが2箇所設けられており、処理チャンバ内のウェハが一箇所のトランスファーモジュール204と一箇所のロードポートとを通過してFOUP内に収納される。その場合では、当該搬送ルート指示は、所定の処理チャンバを示す情報(第一の処理チャンバ206、第二の処理チャンバ207)を採用することができる。ここでは、最初のウェハを第一の処理チャンバ206に搬送する搬送ルート指示を「第一の処理チャンバ」とする。
リトライ回数とは、制御部103が所定のウェハIDに対応する、更新されたウェハの処理条件をホストコンピュータ102に問い合わせる回数(後述する)のことである。リトライ回数は、例えば、制御部102に備えられた所定のメモリに、搬入されたFOUP(例えば、FOUPの識別情報)または処理対象のウェハIDと関連付けて記憶される。
制御部103が上記処理開始指示(ウェハID「WAFER01」)と搬送ルート指示(「第一の処理チャンバ」)とを受信すると、制御部103が搬送ルート指示に従って、最初のウェハ(ウェハID「WAFER01」)の搬送を開始し、他の搬送アームを介して、第一のロードポート201上のFOUPで、ウェハID「WAFER01」に対応するウェハ(例えば、最上段に収納されたウェハ)を取り出し、ロードロックモジュール203に搬入する(図3:S103)。また、制御部103は、受信したリトライ回数を所定のメモリに記憶する。
なお、従来では、ホストコンピュータ102が制御部103に処理開始指示を送信するとともに、搬入されたFOUP内のウェハ全ての処理条件(または処理開始指示の対象であるウェハの処理条件)を送信するよう構成されるが、第一の実施形態では、そのような構成を採用しない。つまり、ホストコンピュータ102が制御部103に処理開始指示を送信した時点では、当該処理開始指示に対応するウェハの処理条件を送信しない。言い換えると、制御部103が処理開始指示を受信した時点では、当該処理開始指示に対応するウェハの処理条件を受信しない。
制御部103が、第一の搬入出用ゲートバルブまたは第二の搬入出用ゲートバルブを開き、他の搬送アームを用いて、最初のウェハをロードロックモジュール203に搬入し終えると、ロードロックモジュール203内に備えられた第二のセンサが最初のウェハの到着を検知し、ロードロックモジュール203に対応するウェハの検知信号をウェハ位置認識部104に送信する。ウェハ位置認識部104は当該ウェハの検知信号を受信すると、制御部103からウェハID「WAFER01」を取得し、ウェハID「WAFER01」のウェハがロードロックモジュール203に到着した旨の情報(第一の到着情報)をウェハ位置情報として制御部103に送信する(図3:S104)。
第一の到着情報を受信した制御部103は、当該情報に基づいてロードロックモジュール203に到着したウェハのウェハID「WAFER01」を認識し、ホストコンピュータ102に、当該ウェハID「WAFER01」に対応するウェハの処理条件を更新する旨の指示(事前通知指示とする)を送信する(図3:S105)。上記事前通知指示は、上記ウェハID「WAFER01」に対応するウェハの処理条件であり、かつ、更新されたウェハの処理条件の問い合わせを制御部103がホストコンピュータ102に実施する旨の指示に対応する。
当該事前通知指示を受信したホストコンピュータ102は、例えば、処理開始指示を送信した後に、新たに受信した既処理ウェハの特性測定結果と当該既処理ウェハの処理条件(最新データとする)を利用して、ウェハID「WAFER01」に対応するウェハの処理条件を更新する。具体的には、ホストコンピュータ102が、ウェハID「WAFER01」に要求されているウェハ特性(目標としているウェハ特性)を実現することが可能なウェハの処理条件を、既に所定のメモリに記憶された既処理ウェハの特性測定結果と当該既処理ウェハの処理条件とに、最新データを加えて、最新のウェハの処理条件を演算・算出し、ウェハの処理条件を更新する。
ホストコンピュータ102がウェハID「WAFER01」に対応するウェハの処理条件を更新する場合、例えば、ホストコンピュータ102自身が最新のウェハの処理条件を算出してもよいし、ホストコンピュータ102が、ホストコンピュータ102に接続されたプロセス制御システムに、最新のウェハの処理条件を算出させても構わない。
事前通知指示を送信した制御部103は、例えば、第一の搬入出用ゲートバルブ、第二の搬入出用ゲートバルブ、第三の搬入出用ゲートバルブによってロードロックモジュール203内を密閉し、所定の真空発生手段を用いて、ウェハの存在するロードロックモジュール203内部を所定の真空度を有する真空状態へ移行する。ウェハの搬送完了から真空状態に移行するまでの間の時間は、半導体製造装置101の性能に応じて異なるものの、例えば、数分程度である。そのため、その数分程度の間に、最新データが生じる可能性は十分にある。ホストコンピュータ102がウェハの処理条件を更新する場合、もちろん、その最新データを加味することになる。
さらに、制御部103は、第三の搬入出用ゲートバルブを開き、搬送アーム205を用いて、ロードロックモジュール203内の他の搬送アームに保持されたウェハを取得し、そのウェハを保持して、ロードロックモジュール203からトランスファーモジュール204まで搬送する(図3:S106)。
制御部103が、搬送アーム205を用いて最初のウェハをトランスファーモジュール204に搬入し終え、第三の搬入出用ゲートバルブを閉じると、トランスファーモジュール204内に備えられた第一のセンサが最初のウェハの到着を検知し、トランスファーモジュール204に対応するウェハの検知信号をウェハ位置認識部104に送信する。ウェハ位置認識部104は当該ウェハの検知信号を受信すると、制御部103からウェハID「WAFER01」を取得し、ウェハID「WAFER01」のウェハがトランスファーモジュール204に到着した旨の情報(第二の到着情報)をウェハ位置情報として制御部103に送信する(図3:S107)。
第二の到着情報を受信した制御部103は、ホストコンピュータ102に、ウェハID「WAFER01」の処理条件について問い合わせを開始する(図3:S108)。
制御部103がホストコンピュータ102に処理条件を問い合わせる手順は、例えば、以下の手順にて実行される。
制御部103が、ホストコンピュータ102に、ウェハID「WAFER01」の処理条件を問い合わせるというメッセージを送信する。ホストコンピュータ102が当該メッセージを受信すると、制御部103に了解の返信メッセージを送信する。制御部103は、当該返信メッセージを受信すると、ホストコンピュータ102に一回問い合わせたとして、その問い合わせた回数(問い合わせ回数とする)をカウントし、記憶する。さらに、制御部103は、当該返信メッセージを受信してからの経過時間(第一の経過時間とする)の計測を開始する(図3:S109)。
制御部103には、予め設定された指示待ち時間が記憶されており、制御部103は、上記第一の経過時間を監視して、当該第一の経過時間が指示待ち時間を超過する前に(指示待ち時間内に)、ホストコンピュータ102からウェハID「WAFER01」の処理条件を含む問い合わせた結果を受信するか否かを判定する(図3:S110)。上記指示待ち時間は、例えば、制御部103がホストコンピュータ102にウェハの処理条件(ウェハID「WAFER01」の処理条件)を問い合わせてからその問い合わせた結果を受信するまでの時間(通信時間)を基準に設定される。また、例えば、ホストコンピュータ102にプロセス制御システムが接続されている場合は、当該指示待ち時間は、制御部103(ホストコンピュータ102)がプロセス制御システムにウェハの処理条件を問い合わせてからその問い合わせた結果を受信するまでの時間を基準に設定される。ホストコンピュータ102、プロセス制御システムの種類や性能に応じて、当該通信時間は変動するものの、例えば、当該通信時間は30秒と仮定される場合、その値の50%を安全係数としてさらに加算した時間である45秒が、指示待ち時間として設定される。なお、指示待ち時間は、必要に応じて45秒よりも短く設定されても構わない。
制御部103が監視している第一の経過時間が指示待ち時間を超過する前に(指示待ち時間内に)、制御部103がホストコンピュータ102から問い合わせた結果を受信した場合、制御部103が当該問い合わせた結果(ホストコンピュータ102が更新した最新の処理条件)に基づいて、第一の処理チャンバ206でウェハの処理を実行する(図3:S110YES→S111)。
具体的には、制御部103が、第四の搬入出用ゲートバルブを開き、搬送アーム205を用いて、トランスファーモジュール204から、搬送ルート指示に対応する第一の処理チャンバ206に最初のウェハ(ウェハID「WAFER01」のウェハ)を搬入する。第一の処理チャンバ206へのウェハの搬入が完了すると、制御部103が、第四の搬入出用ゲートバルブを閉め、先ほど受信した処理条件(更新された最新の処理条件)に基づいて、ウェハの処理を実行する。
これにより、ウェハは、FOUPから取り出された後(半導体製造装置に搬入された後)に、ホストコンピュータ102またはプロセス制御システムにより更新された最新の処理条件に基づいて処理を施されることとなる。さらに、制御部103がホストコンピュータ102に事前通知指示を送信しているため、制御部103がホストコンピュータ102に問い合わせた時点では、ホストコンピュータ102またはプロセス制御システムによって既に最新の処理条件を更新し終えた状態である可能性が高い。そのため、ホストコンピュータ102またはプロセス制御システムが最新の処理条件を更新するために要する時間(検索時間、演算・算出時間等)を省略することが可能となり、制御部103が直ちに更新された処理条件を受信し、円滑にウェハの処理を実行することが可能となる。
一方、制御部103がホストコンピュータ102から問い合わせた結果を受信することなく、制御部103が監視している第一の経過時間が指示待ち時間を超過した場合、制御部103が当該超過を判定(検知)し、所定のメモリに記憶されたリトライ回数と、先ほどの問い合わせ回数とを比較して、問い合わせ回数がリトライ回数よりも多いか否かを判定する(図3:S110NO→S112)なお、当該リトライ回数は、FOUPが第一のロードポート201に搬入される際に、FOUPと関連付けて記憶された値である。
問い合わせ回数がリトライ回数よりも少ない場合、制御部103は、再度、ホストコンピュータ102に、ウェハID「WAFER01」の処理条件について問い合わせを実行する(図3:S112NO→S108)。例えば、上述の手順では、問い合わせ回数が1回で、リトライ回数が3回となるため、制御部103は、再度、問い合わせを実行する。
制御部103が問い合わせる手順は、上述した手順と同様である。制御部103がホストコンピュータ102にメッセージを送信した後に、ホストコンピュータ102からの返信メッセージを受信すると、制御部103が、所定のメモリに記憶している問い合わせ回数に1を加算した回数を新たな問い合わせ回数として記憶する。さらに、制御部103が第一の経過時間の計測を開始して、当該第一の経過時間が指示待ち時間を超過する前に(指示待ち時間内に)、ホストコンピュータ102から問い合わせた結果を受信するか否かを判定する(図3:S109→S110)。
一方、制御部103が所定数問い合わせた結果、問い合わせ回数がリトライ回数よりも多い場合(例えば、問い合わせ回数が4回、リトライ回数が3回の場合)、制御部103がホストコンピュータ102からの問い合わせ結果を受信することが出来ないと判定し、装置アラームとして「ウェハの処理条件の取得に失敗しました」というアラームを発報する(図3:S112YES→S113)。続いて、制御部103は、搬送ルート指示で示された処理チャンバ(第一の処理チャンバ206)で処理の実行を予定されている未処理ウェハの処理を中止する。
当該構成により、歩留まりの低下を抑制することが可能となる。
<第二の実施形態>
次に図1、図2、図4を参照しながら、第二の実施形態の半導体製造装置101が、ウェハを処理チャンバに搬入する際に、そのウェハの最新の処理条件を問い合わせる手順について説明する。第一の実施形態と比較して、第二の実施形態の異なる点は、既に半導体製造装置101にウェハが処理チャンバで処理中である状態で、さらに、その処理チャンバで連続して処理されるウェハの処理条件を問い合わせる点である。その他の点については、第一の実施形態と同様であるため、第一の実施の形態の説明において用いた図面(図1乃至図2)も適宜参照しながら、第二の実施形態について説明する。図4は、第二の実施形態の実行手順を示すためのフローチャートである。
例えば、第一の処理チャンバ206内にウェハ(ウェハID「WAFER01」)が搬入されて、そのウェハの処理が開始されると、処理の開始を確認したホストコンピュータ102は、処理中のウェハの次のウェハの処理開始指示(ウェハID「WAFER02」)と、そのウェハの搬送ルート指示(「第一の処理チャンバ」)と、リトライ回数(例えば、3回)とを制御部103に送信する(図4:S201)。
第二の実施形態は、処理中の処理チャンバに対して、その処理が終了後、処理済のウェハを搬出し、さらに未処理ウェハを搬入する手順であるため、搬送ルート指示は処理中の処理チャンバを示す情報である「第一の処理チャンバ」とする。
また、リトライ回数は、第一の実施形態と同様で、制御部102に備えられた所定のメモリに、搬入されたFOUP(例えば、FOUPの識別情報)または処理対象のウェハIDと関連付けて記憶される。
次のウェハの処理開始指示(ウェハID「WAFER02」)と搬送ルート指示(「第一の処理チャンバ」)とを受信した制御部103は、第一の搬入出用ゲートバルブまたは第二の搬入出用ゲートバルブを開き、他の搬送アームを用いて、FOUP内の複数のウェハのうち、次の処理対象であるウェハID「WAFER02」のウェハを取り出し、ロードロックモジュール203に搬入する。
第二の実施形態では、制御部103が処理開始指示を受信した時点で、制御部103が次の処理の対象であるウェハID「WAFER02」に対応する処理条件を受信するよう構成されない。
次のウェハがロードロックモジュール203に到着すると、ロードロックモジュール203内に備えられた第二のセンサがウェハの到着を検知し、ロードロックモジュール203に対応するウェハの検知信号をウェハ位置認識部104に送信する。ウェハ位置認識部104は当該ウェハの検知信号を受信すると、制御部103からウェハID「WAFER02」を取得し、ウェハID「WAFER02」のウェハがロードロックモジュール203に到着した旨の情報(第一の到着情報)をウェハ位置情報として制御部103に送信する。
制御部103がウェハ位置認識部104からの第一の到着情報を受信すると、制御部103は、例えば、第一の搬入出用ゲートバルブ、第二の搬入出用ゲートバルブ、第三の搬入出用ゲートバルブによってロードロックモジュール203内を密閉し、所定の真空発生手段を用いて、ウェハの存在するロードロックモジュール203内部を所定の真空度を有する真空状態へ移行する。
さらに、制御部103は、第三の搬入出用ゲートバルブを開き、搬送アーム205を用いて、ロードロックモジュール203内の他の搬送アームに保持された次のウェハを取得し、そのウェハを保持して、ロードロックモジュール203からトランスファーモジュール204まで搬送する。
制御部103が、第三の搬入出用ゲートバルブを閉じて、次のウェハをトランスファーモジュール204に搬入し終えると、第一のセンサが次のウェハの到着を検知し、トランスファーモジュール204に対応するウェハの検知信号をウェハ位置認識部104に送信する。ウェハ位置認識部104は当該ウェハの検知信号を受信すると、制御部103からウェハID「WAFER02」を取得し、ウェハID「WAFER02」のウェハがトランスファーモジュール204に到着した旨の情報(第二の到着情報)をウェハ位置情報として制御部103に送信する(図4:S202)。
制御部103は第二の到着情報を受信すると、当該第二の到着情報を受信してから処理中の処理チャンバ(第一の処理チャンバ206)がその処理を完了するまでの時間である残処理時間を算出する(図4:S203)。
残処理時間を算出する方法は、例えば、次のような方法である。制御部103が、処理チャンバでウェハの処理を開始してからの経過時間(第二の経過時間)を予め計測する。制御部103が次のウェハの第二の到着情報を受信すると、処理チャンバで実行している処理条件のうち、処理に要する時間である処理時間から当該第二の経過時間を減算して残処理時間を算出する。
制御部103が残処理時間を算出すると、制御部103は、予め設定された所定の時間(事前通知実行時間とする)と、算出した残処理時間とを比較し、事前通知実行時間が残処理時間を超過したか否か(残処理時間が事前通知実行時間よりも短くなったか否か)を判定する(図4:S204)。上記事前通知実行時間は、例えば、制御部103がホストコンピュータ102にウェハの処理条件(ウェハID「WAFER02」の処理条件)を問い合わせてからその問い合わせた結果を受信するまでの時間(通信時間)を基準に設定される。また、例えば、ホストコンピュータ102にプロセス制御システムが接続されている場合は、当該事前通知実行時間は、制御部103(ホストコンピュータ102)がプロセス制御システムにウェハの処理条件を問い合わせてからその問い合わせた結果を受信するまでの時間を基準に設定される。ホストコンピュータ102、プロセス制御システムの種類や性能に応じて、当該通信時間は変動するものの、例えば、当該通信時間は30秒と仮定される場合、事前通知実行時間は30秒と設定される。
なお、事前通知実行時間を当該通信時間未満(例えば、30秒未満)に設定することは好ましくない。事前通知実行時間を通信時間未満に設定すると、制御部103が当該ウェハの処理条件の問い合わせても、その問い合わせる時点において、例えば、ホストコンピュータ102が、プロセス制御システムが算出した最新のウェハの処理条件を受信していない可能性が高く、制御部103が最新のウェハの処理条件を適切に取得することが出来ない可能性が高い。
制御部103が、事前通知実行時間が残処理時間を超過したと判定すると、制御部103は、ホストコンピュータ102に、次のウェハID「WAFER02」の事前通知指示を送信する(図4:S204YES→S205)。
上記事前通知指示は、ウェハID「WAFER02」に対応するウェハの処理条件を更新する旨の指示に対応する。当該事前通知指示を受信したホストコンピュータ102は、例えば、処理開始指示を送信した後に、新たに受信した既処理ウェハの特性測定結果と当該既処理ウェハの処理条件(最新データ)とを利用して、ウェハID「WAFER02」に対応するウェハの処理条件を更新する。
一方、制御部103が、事前通知実行時間が残処理時間を超過していないと判定すると、一定周期毎(事前通知実行時間が残処理時間を超過していないと判定してから再判定時間経過毎)に、制御部103が再度、事前通知実行時間が残処理時間を超過したか否かを判定する。
上記再判定時間は、制御部103が、残処理時間の算出を開始してから、事前通知実行時間が残処理時間を超過したか否かの判定を完了するまでに要する時間に対応する。上記再判定時間は、例えば、制御部103内部で、所定の命令に対して制御信号のやり取りを完了するまでの時間(制御通信時間とする)を基準に設定される。半導体製造装置101に備えられたハードウェアの種類や性能に応じて、当該制御通信時間は変動するものの、例えば、制御通信時間は0.5秒と仮定されるため、再判定時間は0.5秒と設定される。当該設定とすると、制御部103が無駄な待ち時間を発生させることなく、当該判定を円滑に実行することが可能となるため、好ましい。
制御部103が再判定時間を超過したことを検知した場合、制御部103が再度、残処理時間を算出して、事前通知実行時間が残処理時間を超過したか否かを判定する(図4:S206→S203→S204)。当該判定は、事前通知実行時間が残処理時間を超過するまで、制御部103が再判定時間経過毎に繰り返すことになる。
さて、制御部103が事前通知指示をホストコンピュータ102に送信した後に、第一の処理チャンバ206が処理中のウェハの処理を完了すると、制御部103はその完了を確認して、ホストコンピュータ102に、次のウェハのウェハID「WAFER02」の処理条件について問い合わせを開始する(図4:S207→S208)。
問い合わせる手順は、第一の実施形態と同様である。すなわち、制御部103が、ホストコンピュータ102に、次のウェハのウェハID「WAFER02」の処理条件を問い合わせるというメッセージを送信する。ホストコンピュータ102が当該メッセージを受信すると、制御部103に了解の返信メッセージを送信する。制御部103は、当該返信メッセージを受信すると、ホストコンピュータ102に一回問い合わせたとして、その問い合わせた回数(問い合わせ回数)をカウントし、記憶する。さらに、制御部103は、当該返信メッセージを受信してからの経過時間(第一の経過時間)の計測を開始する(図4:S209)。制御部103は、上記第一の経過時間を監視して、当該第一の経過時間が、制御部103の所定のメモリに予め記憶されている指示待ち時間を超過する前に(指示待ち時間内に)、ホストコンピュータ102からウェハID「WAFER02」の処理条件を含む問い合わせた結果を受信するか否かを判定する。
制御部103が監視している経過時間が指示待ち時間を超過する前に、制御部103がホストコンピュータ102から問い合わせた結果を受信した場合、制御部103が問い合わせた結果(ホストコンピュータ102が更新した最新の処理条件)に基づいて、第一の処理チャンバ206でウェハの処理を実行する(図3:S210YES→S211)。
制御部103が、第四の搬入出用ゲートバルブを開き、搬送アーム205を用いて、第一の処理チャンバ206から処理済のウェハ(ウェハID「WAFER01」)を搬出し、さらに、トランスファーモジュール204から第一の処理チャンバ206に次のウェハ(ウェハID「WAFER02」)を搬入する。第一の処理チャンバ206へのウェハの搬入が完了すると、制御部103が、第四の搬入出用ゲートバルブを閉め、先ほど受信した更新された最新の処理条件に基づいて、ウェハの処理を実行する。
これにより、ウェハID「WAFER02」のウェハは、FOUPから取り出された後(半導体製造装置に搬入された後)に、ホストコンピュータ102またはプロセス制御システムにより更新された最新の処理条件に基づいて処理を施されることとなる。
一方、制御部103がホストコンピュータ102から問い合わせた結果を受信することなく、制御部103が監視している第一の経過時間が指示待ち時間を超過した場合、制御部103が当該超過を判定(検知)し、所定のメモリに記憶されたリトライ回数(3回)と、先ほどの問い合わせ回数とを比較して、問い合わせ回数がリトライ回数よりも多いか否かを判定する(図4:S210NO→S212)
問い合わせ回数がリトライ回数よりも少ない場合、制御部103は、再度、ホストコンピュータ102に、ウェハID「WAFER02」の処理条件について問い合わせを実行する(図4:S212NO→S208)。
制御部103が問い合わせる手順は、上述した手順と同様である。
一方、制御部103が所定数問い合わせた結果、問い合わせ回数がリトライ回数よりも多い場合(例えば、問い合わせ回数が4回、リトライ回数が3回の場合)、制御部103がホストコンピュータ102からの問い合わせ結果を受信することが出来ないと判定し、装置アラームとして「ウェハの処理条件の取得に失敗しました」というアラームを発報する(図4:S212YES→S213)。続いて、制御部103は、搬送ルート指示で示された処理チャンバ(第一の処理チャンバ206)で処理の実行を予定されている未処理ウェハの処理を中止する。
当該構成により、歩留まりの低下を抑制することが可能となる。
このように、第一の実施形態乃至第二の実施形態では、半導体製造装置101がFOUPから取り出したウェハのウェハIDと、ウェハの存在を検知するセンサの検知信号とに基づいて、処理の対象となるウェハの位置を認識するウェハ位置認識部104を備える。さらに、上記処理の対象となるウェハを処理前室のトランスファーモジュール204から第一の処理チャンバ206または第二の処理チャンバ207に搬入する際に、当該ウェハをFOUPから取り出してトランスファーモジュール204に搬送するまでの間に更新された当該ウェハの処理条件を、上記ホストコンピュータ102に問い合わせる制御部103を備えるよう構成している。
これにより、処理の対象であるウェハがFOUPから取り出された後であっても、そのウェハに実行される処理条件は、ウェハがFOUPからトランスファーモジュール204に搬送される間に更新された最新の処理条件となる。そのため、ウェハの処理条件を、処理が施される直前まで、最新の処理条件に変更することが可能となり、微小なウェハの処理条件の変更にも、半導体製造装置101を機動的に対応させることが可能となる。また、最新の処理条件に対応して、ウェハの不良品を出来るだけ削減し、歩留まりをさらに向上させることが可能となる。
また、上記処理の対象となるウェハの処理条件をホストコンピュータ102に問い合わせる前に、当該ウェハの処理条件の更新をホストコンピュータ102に指示する制御部103をさらに備えるよう構成することができる。
これにより、ウェハの処理条件を問い合わせる前の段階で、事前にホストコンピュータ102にウェハの処理条件を更新させることが可能となる。そのため、ウェハの処理条件を問い合わせる際には、既に更新されたウェハの処理条件をホストコンピュータ102が有することとなり、ウェハの処理条件を更新させるために要する時間(例えば、ウェハの処理条件の演算時間、データの検索時間等)を省略することが可能となる。その結果、更新されたウェハの処理条件を問い合わせるために要する時間は、ホストコンピュータ102と半導体製造装置101との間の通信時間だけとなり、更新に伴う待ち時間を短縮し、円滑にウェハの処理を実行することが可能となる。
また、上記処理の対象となるウェハの処理条件を問い合わせた結果、処理条件をホストコンピュータ102から受信した場合に、当該処理条件に基づいてウェハの処理を実行し、処理条件を受信しなかった場合に、ウェハの処理を中止する制御部103をさらに備えるよう構成することができる。
これにより、ウェハの処理を実行する場合は、最新の処理条件を反映させ、ウェハの処理を実行しない場合は、処理を中止することになる。そのため、処理されるウェハには確実に最新の処理条件を反映することができるとともに、処理されない場合は、処理自体を中止するため、歩留まりの低下を抑制することが可能となる。
また、上記処理の対象となるウェハの処理条件を問い合わせてから所定の時間経過するまで、当該ウェハの第一の処理チャンバ206または第二の処理チャンバ207への搬入を停止する制御部103をさらに備えるよう構成することができる。
これにより、未だに更新された処理条件を受信していないにも関わらず、自動的にウェハの処理を実行することはないため、従前のウェハの処理条件によって発生する不良品を削減し、歩留まりをさらに向上させることが可能となる。
なお、第一の実施形態乃至第二の実施形態では、ホストコンピュータ102が制御部103に処理開始指示を送信した時点では、当該処理開始指示に対応するウェハの処理条件を送信しないよう構成したが、他の構成を採用しても構わない。例えば、処理対象となるウェハを容器から取り出して処理前室に搬送するまでの間に更新された当該ウェハの処理条件を、当該ウェハを処理前室から処理室に搬入する際に、上記ホストコンピュータに問い合わせる手段を備えるならば、ホストコンピュータ102が制御部103に処理開始指示を送信するとともに、搬入されたFOUP内のウェハ全ての処理条件(または処理開始指示の対象であるウェハの処理条件)を送信するよう構成しても構わない。
また、第一の実施形態乃至第二の実施形態では、制御部103がアラームを発報すると、搬送ルート指示で示された処理チャンバで処理の実行を予定されている未処理ウェハの処理を中止するよう構成したが、さらに、制御部103に、以下の構成を採用しても構わない。処理条件を取得できない処理チャンバ以外の処理チャンバ(他の処理チャンバとする)では、未だ更新された処理条件を受信可能か否か判定されていないため、制御部103は、他の処理チャンバに搬送される予定のウェハの処理を継続して実行するよう構成しても構わない。例えば、制御部103が、処理を中止するウェハを最初に収納されたFOUP内に戻し、ホストコンピュータ102から、他の処理チャンバで処理を実行する予定のウェハの処理開始指示と、他の処理チャンバに対応する搬送ルート指示とを受信し、未処理ウェハの処理を継続して実行するよう構成することができる。一方、歩留まりの低下を抑制するために、制御部103がアラームを発報すると、FOUP内の全てのウェハの処理を停止するよう構成しても構わない。
また、第一の実施形態では、制御部103が事前通知指示を送信する時点を、ウェハがロードロックモジュール203に到着した時点にしたが、以下の時点に構成しても構わない。例えば、制御部103がホストコンピュータ102に事前通知指示を送信してから、さらにホストコンピュータ102にウェハの処理条件を問い合わせるまでの間の時間が、ウェハがロードロックモジュール203に到着してからそのウェハがトランスファーモジュール204に到着するまでの間の時間よりも長い場合、制御部103が事前通知指示を送信する時点を、ウェハがロードロックモジュール203に到着した時点から制御部103が第一のロードポート201上のFOUP内から最初のウェハを取り出す時点に変更しても構わない。
また、第二の実施形態では、ウェハID「WAFER01」の次のウェハID「WAFER02」について説明したが、処理中の処理チャンバに対して、その処理が終了後、処理済のウェハを搬出し、さらに未処理ウェハを搬入する場合、例えば、第一の処理チャンバ206に、ウェハID「WAFER03」のウェハ、ウェハID「WAFER04」のウェハ等が連続して搬入・処理・搬出される場合であっても、同様である。
また、第二の実施形態において、制御部103が処理中の処理チャンバに対して次のウェハを特定する場合、例えば、ウェハの処理を開始する前に予め設定されているFOUP内の処理対象のウェハの枚数、処理中のウェハのウェハID、未処理のウェハのウェハID、FOUPの識別情報(または、ロットの識別情報であるロットID)、ウェハ位置認識部104によるウェハ処理の進捗状況、FOUP内の未処理ウェハまたは処理済ウェハの枚数等に基づいて特定するよう構成される。
また、第一の実施形態乃至第二の実施形態では、リトライ回数を、FOUPと関連付けて記憶するよう構成したが、例えば、付加価値の高いまたは外乱の影響を受けやすい処理対象のウェハを処理する場合、ウェハ毎(ウェハID毎)にリトライ回数を関連付けて記憶するよう構成しても構わない。
また、第一の実施形態乃至第二の実施形態では、処理チャンバを2箇所備えた半導体製造装置について説明したが、本発明を、処理チャンバをさらに複数備えた半導体製造装置に採用しても、同様の作用効果を得ることが可能である。
また、第一の実施形態乃至第二の実施形態では、半導体製造装置に係る発明であるが、他の観点から、本発明は、ホストコンピュータと半導体製造装置とから構成される半導体製造システムを提供することもでき、当該半導体製造システムにおいても、本発明の作用効果を奏する。
以上のように、本発明に係る半導体製造装置は、ウェハの品質向上、ウェハの歩留まり向上、増大する半導体製造装置のコスト削減に有用であり、ウェハを処理チャンバに搬入する際に、そのウェハの最新の処理条件を問い合わせることが可能な半導体製造装置として有効である。
本発明の実施形態における半導体製造装置のシステム構成図である。 本発明の実施形態における半導体製造装置内の概略図である。 第一の実施形態の実行手順を示すためのフローチャートである。 第二の実施形態の実行手順を示すためのフローチャートである。 従来技術のウェハの処理条件の変更システムを示す構成図である。
101 半導体製造装置
102 ホストコンピュータ
103 制御部
104 ウェハ位置認識部
201 第一のロードポート
202 第二のロードポート
203 ロードロックモジュール
204 トランスファーモジュール
205 搬送アーム
206 第一の処理チャンバ
207 第二の処理チャンバ
501 プロセス制御システム
502 製造実行システム
503 製造装置
504 データベース
505 検査装置

Claims (5)

  1. 処理の対象となるウェハを、複数のウェハを収納する容器から所定数の室を介してウェハの処理を実行する処理室まで搬送し、ホストコンピュータから受信した、既処理ウェハの特性測定結果と当該既処理ウェハの処理条件とに基づいて更新されたウェハの処理条件に従った処理を実行する半導体製造装置において、
    上記容器から取り出したウェハの識別情報と、上記室に設けられた、ウェハの存在を検知するセンサの検知信号とに基づいて、処理の対象となるウェハの位置を認識する手段と、
    上記処理の対象となるウェハを容器から取り出して処理前室に搬送するまでの間に更新された当該ウェハの処理条件を、当該ウェハを処理前室から処理室に搬入する際に、上記ホストコンピュータに問い合わせる手段と
    を備えることを特徴とする半導体製造装置。
  2. 上記処理の対象となるウェハの処理条件をホストコンピュータに問い合わせる前に、当該ウェハの処理条件の更新をホストコンピュータに指示する手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の半導体製造装置。
  3. 上記処理の対象となるウェハの処理条件を問い合わせた結果、当該処理条件をホストコンピュータから受信した場合に、当該処理条件に基づいてウェハの処理を実行し、
    当該処理条件を受信しなかった場合に、ウェハの処理を中止する手段をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体製造装置。
  4. 上記処理の対象となるウェハの処理条件を問い合わせてから所定の時間経過するまで、当該ウェハの処理室への搬入を停止する手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の半導体製造装置。
  5. 既処理ウェハの特性測定結果と当該既処理ウェハの処理条件とに基づいて更新されたウェハの処理条件を半導体製造装置に送信するホストコンピュータと、複数のウェハを収納する容器から所定数の室を介してウェハの処理を実行する処理室まで搬送し、上記ホストコンピュータから受信したウェハの処理条件に従った処理を実行する半導体製造装置とから構成される半導体製造システムにおいて、
    上記半導体製造装置は、
    上記容器から取り出したウェハの識別情報と、上記室に設けられた、ウェハの存在を検知するセンサの検知信号とに基づいて、処理の対象となるウェハの位置を認識する手段と、
    上記処理の対象となるウェハを容器から取り出して処理前室に搬送するまでの間に更新された当該ウェハの処理条件を、当該ウェハを処理前室から処理室に搬入する際に、上記ホストコンピュータに問い合わせる手段とを備え、
    上記ホストコンピュータは、
    上記半導体製造装置が上記処理の対象となるウェハの処理条件を問い合わせると、更新された当該ウェハの処理条件を当該半導体製造装置に送信する手段を備えることを特徴とする半導体製造システム。
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