JP2010181795A - 光ファイバ - Google Patents
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Abstract
【課題】クラッド領域における高屈折率領域に閉じ込められて伝搬してファイバ端面から外部へ出射される光を低減することができる光ファイバを提供する。
【解決手段】光ファイバ1Bは、コア領域11と、このコア領域11を取り囲むクラッド領域21Bとを備え、ファイバ軸に沿って一様な屈折率分布を有する。クラッド領域21Bは、ファイバ軸に垂直な断面において低屈折率背景領域32に高屈折率領域31Bが周期的に配列された二次元周期構造を有する。コア領域11は、断面の中央部における二次元周期構造のうちの少なくとも1つの格子点において高屈折率領域が取り除かれた周期構造欠陥によって形成されている。クラッド領域21Bにおいて周期的に配列された高屈折率領域31Bに光吸収剤が添加されている。
【選択図】図2
【解決手段】光ファイバ1Bは、コア領域11と、このコア領域11を取り囲むクラッド領域21Bとを備え、ファイバ軸に沿って一様な屈折率分布を有する。クラッド領域21Bは、ファイバ軸に垂直な断面において低屈折率背景領域32に高屈折率領域31Bが周期的に配列された二次元周期構造を有する。コア領域11は、断面の中央部における二次元周期構造のうちの少なくとも1つの格子点において高屈折率領域が取り除かれた周期構造欠陥によって形成されている。クラッド領域21Bにおいて周期的に配列された高屈折率領域31Bに光吸収剤が添加されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、光ファイバ(特にフォトニック結晶ファイバ)に関するものである。
フォトニック結晶ファイバは、コア領域と、このコア領域を取り囲むクラッド領域とを有し、ファイバ軸に沿って一様である屈折率分布を有する光ファイバである。そして、フォトニック結晶ファイバでは、クラッド領域は、ファイバ軸に垂直な断面において低屈折率背景領域に高屈折率領域が周期的に配列された二次元周期構造を有し、コア領域は、断面の中央部における二次元周期構造の欠陥によって形成されている。
このようなフォトニック結晶ファイバは、クラッド領域における二次元周期構造に由来する透過帯域および遮断帯域を有しており、遮断帯域内の波長の光に対して大きな損失を与える一方、透過帯域内の波長の光を低損失でコア領域に閉じ込めて伝搬させることができる。
フォトニック結晶ファイバは例えば特許文献1に開示されている。この文献に開示されたフォトニック結晶ファイバは、クラッド領域における低屈折率背景領域に対する高屈折率領域の比屈折率差が2.5%以上とされていて、これにより小径化および低損失化を図るものである。
しかしながら、特許文献1に開示されたフォトニック結晶ファイバのように、クラッド領域において低屈折率背景領域に高屈折率領域が周期的に配列された二次元周期構造を有する場合、コア領域に閉じ込められて伝搬する透過帯域内の波長の光の一部は、ファイバの曲げや構造に揺らぎに因り高屈折率領域に結合する場合があり、その光は高屈折率領域に閉じ込められて伝搬してファイバ端面から外部へ出射される。また、外部から一方のファイバ端面に光が結合された場合、その光の一部は高屈折率領域に閉じ込められて伝搬し、その光は他方のファイバ端面から外部へ出射される。このように高屈折率領域に閉じ込められて伝搬してファイバ端面から外部へ出射される光は、用途によってはノイズ光となる場合がある。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、クラッド領域における高屈折率領域に閉じ込められて伝搬してファイバ端面から外部へ出射される光を低減することができる光ファイバを提供することを目的とする。
本発明に係る光ファイバは、コア領域と、このコア領域を取り囲むクラッド領域とを備え、ファイバ軸に沿って一様な屈折率分布を有し、クラッド領域が、ファイバ軸に垂直な断面において低屈折率背景領域に高屈折率領域が周期的に配列された二次元周期構造を有し、コア領域が、断面の中央部における二次元周期構造のうちの少なくとも1つの格子点に対応した欠陥によって形成され、クラッド領域において周期的に配列された高屈折率領域のうち少なくとも一部の高屈折率領域に光吸収剤が添加されていることを特徴とする。
ここで、「欠陥」とは、高屈折領域の径が小さくなった状態、または、高屈折率領域の屈折率が小さくなった状態(低屈折率背景領域に等しい屈折率となった状態を含む)を意味する。加えて、各高屈折率領域の全体に光吸収剤が添加されてもよいし、各高屈折率領域の一部に光吸収剤が添加されてもよいし、また、各高屈折率領域と低屈折率背景領域との界面に光吸収剤が添加されてもよい。また、クラッド領域に含まれる全ての高屈折率領域に光吸収剤が添加されてもよいし、一部の高屈折率領域に光吸収剤が添加されてもよい。
本発明に係る光ファイバは、クラッド領域において周期的に配列された高屈折率領域のうち、コア領域側から数えて第1層の高屈折率領域に光吸収剤が添加されておらず、第2層から最外層までの高屈折率領域に光吸収剤が添加されているのが好適である。また、クラッド領域において周期的に配列された高屈折率領域のうち、コア領域側から数えて第1層から第n層までの高屈折率領域に光吸収剤が添加されておらず、第(n+1)層から最外層までの高屈折率領域に光吸収剤が添加されているのも好適である。ただし、nは2以上の整数である。
本発明に係る光ファイバは、クラッド領域における高屈折率領域に閉じ込められて伝搬してファイバ端面から外部へ出射される光を低減することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、以下では、比較例の光ファイバの構成と対比しつつ本実施形態の光ファイバの構成について説明する。
(第1実施形態)
先ず、第1比較例の光ファイバの構成について説明し、この第1比較例の光ファイバの構成と対比しつつ第1実施形態の光ファイバの構成について説明し、また、第1実施形態の光ファイバの変形例の構成についても説明する。図1は、第1比較例の光ファイバ1Aの断面図である。図2は、第1実施形態の光ファイバ1Bの断面図である。図3は、第1実施形態の第1変形例の光ファイバ1Cの断面図である。図4は、第1実施形態の第2変形例の光ファイバ1Dの断面図である。また、図5は、第1実施形態の第3変形例の光ファイバ1Eの断面図である。これらの図は、光ファイバのファイバ軸に垂直な断面を示している。これらの光ファイバは、オールソリッドのものであって、空孔を有しない。
図1に示される第1比較例の光ファイバ1Aは、コア領域11と、このコア領域11を取り囲むクラッド領域21Aとを有し、ファイバ軸に沿って一様である屈折率分布を有するフォトニック結晶ファイバである。また、光ファイバ1Aは、クラッド領域21Aを取り囲むジャケット領域をも有するのが好適である。
光ファイバ1Aのクラッド領域21Aは、ファイバ軸に垂直な断面において、低屈折率背景領域32に高屈折率領域31Aが三角格子状に配列された二次元周期構造を有する。コア領域11は、断面の中央部における二次元周期構造の1つの格子点に対応した欠陥によって形成されている。また、光ファイバ1Aは、クラッド領域21Aの断面における屈折率分布の二次元周期構造に由来する透過帯域および遮断帯域を有する。
具体的には、光ファイバ1Aのクラッド領域21Aの断面における屈折率分布の二次元周期構造は、二次元三角格子の各格子点上に配置された高屈折率領域31Aと、略均一の屈折率を有する低屈折率背景領域32とからなる。断面の中央部において高屈折率領域が欠けている領域がコア領域11となる。
光ファイバ1Aのクラッド領域21Aの高屈折率領域31Aの屈折率は、低屈折率背景領域32の屈折率と比べて高い。例えば、高屈折率領域31Aは、Ge,Cl,Ti,Alのうち少なくとも1種の元素が添加されたシリカガラスからなる。また、低屈折率背景領域32は、純シリカガラスまたはF,B,Clのうち少なくとも1種の元素が添加されたシリカガラスからなる。あるいは、高屈折率領域および低屈折領域の双方に共通の元素を添加して各領域での添加量を調整することで、所望の屈折率を得ることも可能である。更に、一方または双方の領域に複数の元素を共添加して所望の屈折率を得ることも可能である。コア領域11は、低屈折率背景領域32と同じ媒質からなる。
このように構成される第1比較例の光ファイバ1Aは、遮断帯域内の波長の光に対して大きな損失を与える一方、透過帯域内の波長の光を低損失でコア領域に閉じ込めて伝搬させることができる。しかし、この光ファイバ1Aでは、コア領域11に閉じ込められて伝搬する透過帯域内の波長の光の一部は、ファイバの曲げや構造に揺らぎに因り高屈折率領域31Aに結合する場合があり、その光は高屈折率領域31Aに閉じ込められて伝搬してファイバ端面から外部へ出射される。また、外部から一方のファイバ端面に光が結合された場合、その光の一部は高屈折率領域31Aに閉じ込められて伝搬し、その光は他方のファイバ端面から外部へ出射される。
このように光ファイバ1Aの高屈折率領域31Aに閉じ込められて伝搬してファイバ端面から外部へ出射される光は、用途によってはノイズ光となる場合がある。コア領域11を伝搬する光と高屈折率領域31Aを伝搬するノイズ光とは空間的に互いに異なる位置を伝搬するので、ファイバ端面から出射された後にピンホールでノイズ光を除去することができるが、光ファイバの調芯をしなくてはならず、光学部品の数が多くなる。また、光ファイバ1Aに別のファイバを融着して用いる場合には、ノイズ光を除去することができない。
このような第1比較例の光ファイバ1Aが有する問題点を解消すべく、図2に示される第1実施形態の光ファイバ1Bは、クラッド領域21Aに替えてクラッド領域21Bを有する。そのクラッド領域21Bは、低屈折率背景領域32に高屈折率領域31Bが三角格子状に配列された二次元周期構造を有する。そして、高屈折率領域31Bは、光吸収剤が添加されていて、高屈折率領域31Aより光吸収が大きい。
高屈折率領域31Bに添加される光吸収剤としては、特定の帯域に光吸収特性を有するNiやFeなどの遷移金属が用いられる。例えばNiやFeは波長0.7μm付近に吸収をもつ。これらの金属は、拡散係数が小さく、ファイバの特定の部分に添加することが比較的容易である。例えば、温度1700℃において、Niの拡散係数は1×10−10cm2/sであり、Feの拡散係数は3×10−14cm2/sである。これらの光吸収剤が高屈折率領域31Bの内部や高屈折率領域31Bと低屈折率背景領域32との界面に添加されることで、高屈折率領域31Aに結合して高屈折率領域31Aを伝搬する光は、損失が大きくなって、ファイバ端面から外部へ出射される該光の強度が低減される。
図2に示された第1実施形態の光ファイバ1Bは、クラッド領域21Bに含まれる全ての高屈折率領域31Bが光吸収剤を添加されたものである。しかし、以下に示す変形例のように、クラッド領域に含まれる全ての高屈折率領域が光吸収剤を添加されたものでなくてもよい。
図3に示される第1変形例の光ファイバ1Cは、クラッド領域21Cにおいて周期的に配列された高屈折率領域のうち、コア領域11側から数えて第1層の高屈折率領域31Aに光吸収剤が添加されておらず、第2層から最外層までの高屈折率領域31Bに光吸収剤が添加されている。
図4に示される第2変形例の光ファイバ1Dは、クラッド領域21Dにおいて周期的に配列された高屈折率領域のうち、コア領域11側から数えて第1層および第2層の高屈折率領域31Aに光吸収剤が添加されておらず、第3層から最外層までの高屈折率領域31Bに光吸収剤が添加されている。
図5に示される第3変形例の光ファイバ1Eは、クラッド領域21Eにおいて周期的に配列された高屈折率領域のうち、コア領域11側から数えて第1層から第3層までの高屈折率領域31Aに光吸収剤が添加されておらず、第4層から最外層までの高屈折率領域31Bに光吸収剤が添加されている。
これらの変形例の光ファイバ1C〜1Eそれぞれでは、コア領域11に閉じ込められて伝搬するコアモード光がコア領域11周辺の高屈折率領域付近にも界分布を有する場合に、コア領域11周辺の高屈折率領域31Aに光吸収剤が添加されていないことにより、そのコアモード光が光吸収剤により損失を被ることが抑制され得る。
(第2実施形態)
次に、第2比較例の光ファイバの構成について説明し、この第2比較例の光ファイバの構成と対比しつつ第2実施形態の光ファイバの構成について説明し、また、第2実施形態の光ファイバの変形例の構成についても説明する。図6は、第2比較例の光ファイバ2Aの断面図である。図7は、第2実施形態の光ファイバ2Bの断面図である。図8は、第2実施形態の第1変形例の光ファイバ2Cの断面図である。図9は、第2実施形態の第2変形例の光ファイバ2Dの断面図である。また、図10は、第2実施形態の第3変形例の光ファイバ2Eの断面図である。これらの図は、光ファイバのファイバ軸に垂直な断面を示している。これらの光ファイバは、オールソリッドのものであって、空孔を有しない。
図6に示される第2比較例の光ファイバ2Aは、コア領域12と、このコア領域12を取り囲むクラッド領域22Aとを有し、ファイバ軸に沿って一様である屈折率分布を有するフォトニック結晶ファイバである。また、光ファイバ2Aは、クラッド領域22Aを取り囲むジャケット領域をも有するのが好適である。
光ファイバ2Aのクラッド領域22Aは、ファイバ軸に垂直な断面において、低屈折率背景領域32に高屈折率領域31Aが正方格子状に配列された二次元周期構造を有する。コア領域12は、断面の中央部における二次元周期構造の1つの格子点に対応した欠陥によって形成されている。また、光ファイバ2Aは、クラッド領域22Aの断面における屈折率分布の二次元周期構造に由来する透過帯域および遮断帯域を有する。
具体的には、光ファイバ2Aのクラッド領域22Aの断面における屈折率分布の二次元周期構造は、二次元正方格子の各格子点上に配置された高屈折率領域31Aと、略均一の屈折率を有する低屈折率背景領域32とからなる。断面の中央部において高屈折率領域が欠けている領域がコア領域12となる。
光ファイバ2Aのクラッド領域22Aの高屈折率領域31Aの屈折率は、低屈折率背景領域32の屈折率と比べて高い。例えば、高屈折率領域31Aは、Ge,Cl,Ti,Alのうち少なくとも1種の元素が添加されたシリカガラスからなる。また、低屈折率背景領域32は、純シリカガラスまたはF,B,Clのうち少なくとも1種の元素が添加されたシリカガラスからなる。あるいは、高屈折率領域および低屈折領域の双方に共通の元素を添加して各領域での添加量を調整することで、所望の屈折率を得ることも可能である。更に、一方または双方の領域に複数の元素を共添加して所望の屈折率を得ることも可能である。コア領域12は、低屈折率背景領域32と同じ媒質からなる。
このように構成される第2比較例の光ファイバ2Aでも、前述の第1比較例の光ファイバ1Aと同様に、コア領域12に閉じ込められて伝搬する透過帯域内の波長の光の一部は、ファイバの曲げや構造に揺らぎに因り高屈折率領域31Aに結合する場合があり、その光は高屈折率領域31Aに閉じ込められて伝搬してファイバ端面から外部へ出射される。また、外部から一方のファイバ端面に光が結合された場合、その光の一部は高屈折率領域31Aに閉じ込められて伝搬し、その光は他方のファイバ端面から外部へ出射される。このように光ファイバ2Aの高屈折率領域31Aに閉じ込められて伝搬してファイバ端面から外部へ出射される光は、用途によってはノイズ光となる場合がある。
このような第2比較例の光ファイバ2Aが有する問題点を解消すべく、図7に示される第2実施形態の光ファイバ2Bは、クラッド領域22Aに替えてクラッド領域22Bを有する。そのクラッド領域22Bは、低屈折率背景領域32に高屈折率領域31Bが正方格子状に配列された二次元周期構造を有する。そして、高屈折率領域31Bは光吸収剤が添加されている。光吸収剤が高屈折率領域31Bの内部や高屈折率領域31Bと低屈折率背景領域32との界面に添加されることで、高屈折率領域31Aに結合して高屈折率領域31Aを伝搬する光は、損失が大きくなって、ファイバ端面から外部へ出射される該光の強度が低減される。
図7に示された第2実施形態の光ファイバ2Bは、クラッド領域22Bに含まれる全ての高屈折率領域31Bが光吸収剤を添加されたものである。しかし、以下に示す変形例のように、クラッド領域に含まれる全ての高屈折率領域が光吸収剤を添加されたものでなくてもよい。
図8に示される第1変形例の光ファイバ2Cは、クラッド領域22Cにおいて周期的に配列された高屈折率領域のうち、コア領域12側から数えて第1層の高屈折率領域31Aに光吸収剤が添加されておらず、第2層から最外層までの高屈折率領域31Bに光吸収剤が添加されている。
図9に示される第2変形例の光ファイバ2Dは、クラッド領域22Dにおいて周期的に配列された高屈折率領域のうち、コア領域12側から数えて第1層および第2層の高屈折率領域31Aに光吸収剤が添加されておらず、第3層から最外層までの高屈折率領域31Bに光吸収剤が添加されている。
図10に示される第3変形例の光ファイバ2Eは、クラッド領域22Eにおいて周期的に配列された高屈折率領域のうち、コア領域12側から数えて第1層から第3層までの高屈折率領域31Aに光吸収剤が添加されておらず、第4層から最外層までの高屈折率領域31Bに光吸収剤が添加されている。
これらの変形例の光ファイバ2C〜2Eそれぞれでは、コア領域12に閉じ込められて伝搬するコアモード光がコア領域12周辺の高屈折率領域付近にも界分布を有する場合に、コア領域12周辺の高屈折率領域31Aに光吸収剤が添加されていないことにより、そのコアモード光が光吸収剤により損失を被ることが抑制され得る。
第1実施形態、第2実施形態では、コア領域11、12を高屈折率領域31A、31Bが除去された低屈折背景領域32と同じ媒質からなる領域としたが、コア領域11、12には径が小さくなった高屈折領域、または、屈折率が小さくなった高屈折率領域が残っていても良い。
(評価システムの実施形態)
次に、本実施形態の光ファイバの光伝搬特性を評価する評価システムの構成について説明する。以下に説明する評価システムは、既に説明した光ファイバ1A〜1E,2A〜2Eのうちの何れの光ファイバについても光伝搬特性を評価することができる。
図11は、光ファイバ評価システムの第1構成例を示す図である。この図に示される光ファイバ評価システム100は、評価対象である光ファイバ3を評価するものであって、光源110、対物レンズ130、対物レンズ140およびCCDカメラ160を備える。
この評価システム100では、光源110から出力された光は、対物レンズ130により集光されて光ファイバ3の一方のファイバ端面に入射される。また、光ファイバ3の他方のファイバ端面から出射される光は対物レンズ140に入射される。光ファイバ3の出射端面における光のニアフィールドパターンが、対物レンズ140によりCCDカメラ160の撮像面に結像されて、CCDカメラ160により撮像される。
そして、CCDカメラ160による撮像によって得られた光ファイバ3の出射端面における光のニアフィールドパターンに基づいて、光ファイバ3におけるコア領域および高屈折率領域それぞれを伝搬して出射される光の強度比が求められ、これにより光ファイバ3の光伝搬特性が評価され得る。
図12は、光ファイバ評価システムの第2構成例を示す図である。この図に示される光ファイバ評価システム200は、評価対象である光ファイバ3を評価するものであって、光源210、汎用光ファイバ220、対物レンズ230、対物レンズ240、汎用光ファイバ250、パワーメータ260およびピンホール270を備える。
この評価システム200では、光源210から出力された光は、汎用光ファイバ220により伝搬された後、その汎用光ファイバ220の出射端に融着接続された光ファイバ3に入射される。また、光ファイバ3の他方のファイバ端面から出射される光は、対物レンズ230および対物レンズ240を経て、更に汎用光ファイバ25により伝搬されてパワーメータ260により受光される。
対物レンズ240と対物レンズ250との間の光路上には、ピンホール270が挿入または待避される。この光路上からピンホール270が待避された状態(図12(a))では、パワーメータ260により受光される光のパワーは、光ファイバ3のファイバ端から出射された光のパワーに応じたものとなる。一方、この光路上にピンホール270が挿入された状態(図12(b))では、パワーメータ260により受光される光のパワーは、光ファイバ3のファイバ端のコア領域から出射された光のパワーに応じたものとなる。
そして、対物レンズ240と対物レンズ250との間の光路上からピンホール270が待避された状態(図12(a))でパワーメータ260により受光される光のパワーと、この光路上にピンホール270が挿入された状態(図12(b))でパワーメータ260により受光される光のパワーとの比に基づいて、光ファイバ3の光伝搬特性が評価され得る。
1A〜1E,2A〜2E…光ファイバ、11,12…コア領域、21A〜21E,22A〜22E…クラッド領域、31A,31B…高屈折率領域、32…低屈折率背景領域、100…光ファイバ評価システム、110…光源、130,140…対物レンズ、160…CCDカメラ、200…光ファイバ評価システム、210…光源、220…汎用光ファイバ、230,240…対物レンズ、250…汎用光ファイバ、260…パワーメータ、270…ピンホール。
Claims (3)
- コア領域と、このコア領域を取り囲むクラッド領域とを備え、
ファイバ軸に沿って一様な屈折率分布を有し、
前記クラッド領域が、ファイバ軸に垂直な断面において低屈折率背景領域に高屈折率領域が周期的に配列された二次元周期構造を有し、
前記コア領域が、前記断面の中央部における前記二次元周期構造のうちの少なくとも1つの格子点に対応した欠陥によって形成され、
前記クラッド領域において周期的に配列された高屈折率領域のうち少なくとも一部の高屈折率領域に光吸収剤が添加されている、
ことを特徴とする光ファイバ。 - 前記クラッド領域において周期的に配列された高屈折率領域のうち、前記コア領域側から数えて第1層の高屈折率領域に光吸収剤が添加されておらず、第2層から最外層までの高屈折率領域に光吸収剤が添加されている、ことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ。
- 前記クラッド領域において周期的に配列された高屈折率領域のうち、前記コア領域側から数えて第1層から第n層までの高屈折率領域に光吸収剤が添加されておらず、第(n+1)層から最外層までの高屈折率領域に光吸収剤が添加されている、ことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ(ただし、nは2以上の整数)。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013106135A (ja) * | 2011-11-11 | 2013-05-30 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 双方向光通信方法およびマルチコア光ファイバ |
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2009
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