JP2010180462A - 冷延鋼板およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な曲げ性、伸び、加工硬化性さらには高降伏比を高次に兼ね備える引張強度780MPa以上の冷延鋼板およびその製造方法を提供する。
【解決手段】C:0.08〜0.18%、Si:0.5%以下、Mn:1.8〜3.0%、P:0.1%以下、S:0.01%以下、sol.Al:0.005〜0.5%、N:0.01%以下、Ti:0.05〜0.2%を含有し、残部Feおよび不純物からなり、かつ式(1):C*=C+(12/14)×N-(12/48)×Ti-(12/93)×NbのC*が0.06以上である組成を有し、平均粒径5μm以下のフェライト、平均粒径5μm以下のベイナイト、および最大長径3μm以下の残留オーステナイトからなり、フェライトの体積率Vfが、0.40〜0.70であるとともに式(2):0.50≦{C*/(1-Vf)}+{(Mn+Ni)/6}+(Cr/5)+(Mo/2)≦0.80の関係を満たし、かつ残留オーステナイトの体積率Vaが0.05以上である金属組織を有するとともに、引張強度が780MPa以上であり、伸びが5%および10%の2点間の加工硬化指数nが0.19以上であり、さらに降伏比が72%以上である機械特性を有することを特徴とする冷延鋼板である。
【選択図】なし

Description

本発明は、冷延鋼板およびその製造方法に関する。具体的には、本発明は、自動車や各種の産業機械等に用いられる構造部材の素材、なかでも自動車のバンパーレインフォースやドアビームさらには各種ピラー等に代表される構造部材の素材や、自動車のシートレールやシートフレーム等の素材として用いるのに好適な、曲げ性と伸び、加工硬化性さらには高降伏比を高次に両立させた引張強度780MPa以上の成形性に優れる高強度冷延鋼板およびその製造方法に関する。
近年、自動車用鋼板の分野では、燃費の向上および耐衝突特性の向上のため、引張強度が780MPa以上の高強度鋼板、とりわけ高強度冷延鋼板およびそれを母材としためっき鋼板の適用が拡大しつつあり、成形加工がより難しい用途にも用いられるようになってきている。
従来、成形が難しい加工、例えば張り出し加工を行うためには、成形加工時に鋼板や金型を加熱したり、二段成形を行ったりしていたが、これらの手段では生産性の低下やコストの増加を伴うため、これらを改善すべく成形加工の工数を低減することが要望されていた。
この要望に応えるため、これまでにも、高強度鋼板自体の成形性を向上させることが提案されている。例えば、特許文献1には、高強度化に伴って劣化する成形性を向上させることを目的として、降伏比を低下させ伸びを向上させた、フェライトとマルテンサイトの2相からなるDP鋼が提案されている。また、特許文献2には、さらに伸び特性を改善させた、フェライト、ベイナイトおよびオーステナイトからなる、いわゆるTRIP鋼が提案されている。
特公昭59−45735号公報 特開昭61−157625号公報
しかし、これらの従来の技術では、引張強度780MPa以上の高強度鋼板の成形において重要となる曲げ性を伸びと高次に両立させるための配慮がなされていないため、充分な成形性を得ることができない。
また、大入力時に塑性変形することを避ける必要がある部品には、降伏比が高い高強度鋼板を用いることが好適であるが、従来、降伏比が高い高強度鋼板には、伸びが劣ったものしか存在せず、高い降伏比と良好な伸びとを両立することは困難であった。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、Tiの炭窒化物を主体とした微細析出物により鋼板の組織を微細化し、フェライト相を強化した上で、ベイナイトで、望ましくはベイナイトとマルテンサイトとで強度を確保しつつ、多量の残留オーステナイトによって加工硬化性を確保することにより、引張強度780MPa以上の高強度と良好な曲げ性、伸びと高降伏比を兼ね備える高強度冷延鋼板を得ることができることを知見して、本発明を完成した。ここで、「伸び」は全伸びを評価する指標で、「加工硬化性」は均一伸びを評価する指標である。加工硬化性を評価する際の具体的な指標として、JIS Z 2253に規定される加工硬化指数であるn値(以下、「加工硬化指数n」という)を用いる。
本発明は、C:0.08%以上0.18%以下(本明細書では特に断りがない限り組成に関する「%」は「質量%」を意味するものとする)、Si:0.5%以下、Mn:1.8%以上3.0%以下、P:0.1%以下、S:0.01%以下、sol.Al:0.005%以上0.5%以下、N:0.01%以下、Ti:0.05%以上0.2%以下を含有し、残部Feおよび不純物からなり、かつ式(1)のC*が0.06以上である組成を有し、平均粒径5μm以下のフェライト、平均粒径5μm以下のベイナイト、および最大長径3μm以下の残留オーステナイトからなり、フェライトの体積率Vfが、0.40以上0.70以下であるとともに式(2)の関係を満たし、かつ残留オーステナイトの体積率Vaが0.05以上である金属組織を有するとともに、引張強度が780MPa以上であり、伸びが5%および10%の2点間の加工硬化指数nが0.19以上であり、さらに降伏比が72%以上である機械特性を有することを特徴とする冷延鋼板である。
C*=C+(12/14)×N−(12/48)×Ti−(12/93)×Nb
・・・・・・(1)
0.50≦{C*/(1−Vf)}+{(Mn+Ni)/6}+(Cr/5)+(Mo/2)≦0.80
・・・・・・(2)
本発明においてフェライトの平均粒径、ベイナイトの平均粒径は、いずれも、走査型電子顕微鏡を用いて撮影した、視野の大きさ30μm角、視野数10の組織写真においてそれぞれの結晶粒を選び出し、その粒数と画像解析で求めた面積とから円相当直径を計算して平均することにより得られる値を意味する。また、本発明において残留オーステナイトの最大長径、マルテンサイトの最大長径は、視野数10の組織写真における最大長径の測定結果から求められる値を意味する。さらに、フェライトの体積率は、この画像解析の面積から計算により求められる値を意味し、残留オーステナイトの体積率はX線回折法により測定して求められる値を意味する。
この式(1)および式(2)におけるC、N、Ti、Nb、Mn、Ni、Cr、Moは、それぞれの成分の含有量(質量%)を表す。
この本発明に係る冷延鋼板は、組成がNb:0.1%以下を含有する冷延鋼板であることが望ましい。
これらの本発明に係る冷延鋼板は、組成が、Cr:1%以下、Mo:0.5%以下、V:0.1%以下、Cu:1%以下、Ni:1%以下およびB:0.005%以下からなる群から選ばれた1種または2種以上を含有する冷延鋼板であることが望ましい。
これらの本発明に係る冷延鋼板は、上述した金属組織(平均粒径5μm以下のフェライト、平均粒径5μm以下のベイナイト、および最大長径3μm以下の残留オーステナイトからなり)に加えて、最大長径3μm以下のマルテンサイトを有する冷延鋼板であることが望ましい。
別の観点からは、本発明は、上述した組成を有する鋼を素材として、鋳造、熱間圧延、酸洗、冷間圧延および焼鈍を順次行うことにより冷延鋼板を製造する方法において、熱間圧延に先立つスラブ加熱においてスラブ中心の温度が1250℃を超える温度域に5分間以上保持し、熱間圧延の仕上温度を880℃以上950℃以下とするとともに、焼鈍において、Ac変態点以上(Ac変態点+50℃)以下の温度域で240秒間以下保持してから、650℃までの平均冷却速度を1℃/秒以上10℃/秒以下として冷却し、引き続き、460℃までの平均冷却速度を5℃/秒以上として冷却し、その後、430℃以下350℃以上の温度域での滞在時間が200秒間以上1000秒間以下となるように冷却または保持することを特徴とする引張強度780MPa以上の冷延鋼板の製造方法である。
この本発明に係る冷延鋼板の製造方法により製造された冷延鋼板にめっきを施してもよい。この場合のめっきの種類、めっきの方法は特に限定されない。
本発明により、従来、張り出し加工時に行っていたような、加熱、二段成形を省略することが出来ることに加えて、高強度冷延鋼板の単なる成形性の向上だけではなく、均一に伸びを生じさせることが可能になるため、良好な曲げ性、伸び、加工硬化性さらには高降伏比を高次に兼ね備える引張強度780MPa以上の冷延鋼板およびその製造方法を提供することができる。このため、この冷延鋼板は、例えば自動車や各種の産業機械等に用いられる構造部材の素材、なかでも自動車のバンパーレインフォースやドアビームさらには各種ピラー等に代表される構造部材の素材や、自動車のシートレールやシートフレーム等の素材として用いるのに好適である。
以下、本発明に係る冷延鋼板およびその製造方法を実施するための形態を説明する。はじめに、本発明に係る冷延鋼板の(I)組成、(II)金属組織および(III)機械特性を、上述したように限定する理由を、その作用とともに説明する。
(I)組成
[C:0.08%以上0.18%以下]
Cは、780MPa以上の強度を得るために含有する。C含有量が0.08%未満では所望の強度を得ることができず、一方C含有量が0.18%を超えると、靱性や溶接性が低下する。そこで、C含有量は0.08%以上0.18%以下とする。好ましくは0.08%以上0.13%以下である。
[Si:0.5%以下]
Siは、鋼板を高強度化するのに有効な元素であり、また伸びが良好な、いわゆるTRIP鋼においては必要な残留オーステナイト量を確保するために積極的に含有される。しかし、Si含有量が0.5%を超えると、冷延鋼板では化成処理性が劣化することがあり、電気めっき鋼板ではめっき密着性が劣化することがあり、また溶融めっき鋼板ではめっきとの濡れ性が劣化することがある。そこで、Si含有量は0.5%以下とする。好ましくは0.3%以下である。一方、Siは不純物として鋼中に混入する元素でもあり、その含有量を0.003%未満にすることは製鋼コストが嵩むばかりで不利であるため、そのSi含有量の下限を0.003%とすることが好ましい。なお、Siによる高強度化の効果を得るためには0.02%以上添加することが好ましく、0.15%以上とすることがさらに好ましい。
[Mn:1.8%以上3.0%以下]
Mnは、焼入れ性を高めて高強度を得るのに非常に有効な元素であり、本発明においても780MPa以上の強度を得るために1.8%以上含有する。しかし、Mn含有量が3.0%を超えると、バンド組織が発達して曲げ性が低下する。そこで、Mn含有量は1.8%以上3.0%以下とする。好ましくは2.0%以上2.7%以下である。
[P:0.1%以下]
Pは、固溶強化により高強度化するため含有することができるものの、冷延鋼板の靱性を劣化させる。そこで、このような影響が顕著に表れない範囲として、P含有量は0.1%以下とする。
[S:0.01%以下]
Sは、不純物として存在し、MnSを形成して曲げ性を劣化させる。そこで、このような影響が顕著に表れない範囲として、S含有量は0.01%以下とする。好ましくは0.004%以下であり、より好ましくは0.002%以下である。
[sol.Al:0.005%以上0.5%以下]
Alは、脱酸のため含有する。sol.Al含有量が0.005%未満では脱酸が十分でない。一方、sol.Al含有量が0.5%を超えてもその効果は飽和しコストが嵩むばかりとなる。そこで、sol.Al含有量は0.005%以上0.5%以下である。
[N:0.01%以下]
Nを過剰に含有すると粗大な窒化物が形成され、冷延鋼板の曲げ性が劣化する。N含有量が0.01%以下であればこの影響が顕著に表れることはない。そのため、N含有量は0.01%以下とする。一方、Nは不純物として鋼中に混入する元素でもあり、その含有量を0.001%未満にすることは製鋼コストが嵩み経済的に不利である。そこで、N含有量は0.001%以上とすることが好ましい。
[Ti:0.05%以上0.2%以下]
Tiは、CやN等と結合、あるいはさらに複合化して微細析出物を形成することにより、鋼板の金属組織を微細化するとともにフェライト相を強化して、曲げ性を改善する重要な元素の一つである。Ti含有量が0.05%未満であるとこのような効果を充分に得ることができず、一方Ti含有量が0.2%を超えてもこれに見合うだけの効果を得られない。そこで、Ti含有量は0.05%以上0.2%以下とする。
次に、必要に応じて含有する任意元素について説明する。
[Nb:0.1%以下]
Nbは、Tiと同様に、C等と結合あるいはさらに複合化して微細析出物を形成することにより、鋼板の組織を微細化するとともにフェライト相を強化して、曲げ性を改善する効果を奏する元素の一つであるので、必要に応じて含有することが望ましい。しかし、Nb含有量が0.1%を超えても、それに見合うだけの効果を得られない。そこで、Nbを含有する場合には、その含有量は0.1%以下とする。なお、強化の効果を確実に得るためには、Nb含有量は0.005%以上とすることが望ましい。
また、本発明で規定する含有量でTiおよびNbを含有することにより、これらTi、Nbの微細析出物が形成されてフェライト相が強化されることにより、目的とする72%以上の高い降伏比を、より容易に得ることができる。
[Cr:1%以下、Mo:0.5%以下、V:0.1%以下、Cu:1%以下、Ni:1%以下およびB:0.005%以下からなる群から選ばれた1種または2種以上]
Cr、Mo、V、Cu、Ni、Bは、いずれも、強度の確保のために含有してもよい任意元素である。しかし、各元素の含有量が上述した範囲を超えると、強度の向上の効果が飽和してコストが嵩むため、Cr、Mo、V、Cu、NiまたはBを含有する場合には、Cr:1%以下、Mo:0.5%以下、V:0.1%以下、Cu:1%以下、Ni:1%以下およびB:0.005%以下とすることが望ましい。これらの元素は、一種を単独で含有してもよいし、あるいは二種以上を複合して含有してもよい。なお、強度の向上の効果を確実に得るため、Cr、Mo、V、Cu、Niについてはそれぞれ0.05%以上含有することが望ましく、Bについては0.0002%以上含有することが望ましい。
[式(1)のC*=C+(12/14)×N−(12/48)×Ti−(12/93)×Nb:0.06以上]
本発明に係る冷延鋼板は、式(1)により規定されるC*の値が0.06以上である。
本発明では、TiやNbの微細析出物でフェライトを強化することを一つの特徴とするが、CがNとともにTi、Nbと結合して析出することにより、伸びや加工硬化性の向上に必要な残留オーステナイト量を確保することに有効に作用し得るCが減少する。そこで、本発明では、C含有量を、N含有量、Ti含有量およびNb含有量との関係において最適化する。式(1)はこの関係を示しており、式(1)のC*が0.06未満であると焼鈍の際の冷却過程において生成するベイナイト、マルテンサイトおよび残留オーステナイトの量が不足し、強度が不足するか、あるいは強度は充足しても伸びや曲げ性が不足する。そこで、本発明では式(1)のC*を0.06以上とする。
上述した以外の成分は、Feおよび不純物である。
(II)金属組織
本発明の金属組織は、平均粒径5μm以下のフェライト、平均粒径5μm以下のベイナイト、および最大長径3μm以下の残留オーステナイトからなるか、あるいはこれらに加えて最大長径3μm以下のマルテンサイトからなり、フェライトの体積率Vfが、0.40以上0.70以下であるとともに式(2)の関係を満たし、かつ残留オーステナイトの体積率Vaが0.05以上である
すなわち、フェライトの平均粒径が5μmを超える場合、ベイナイト平均粒径が5μmを超える場合、残留オーステナイトの最大長径が3μmを超える場合には、曲げ変形時にそれらの粒界にかかる応力が大きくなって亀裂の発生および伝播がもたらされ、曲げ性が劣る。そこで、フェライトは平均粒径5μm以下、ベイナイトは平均粒径5μm以下、および残留オーステナイトは最大長径3μm以下とする。
さらに、強度確保の観点からは、この金属組織(平均粒径5μm以下のフェライト、平均粒径5μm以下のベイナイト、および最大長径3μm以下の残留オーステナイトからなる金属組織)に加えて、最大長径3μm以下のマルテンサイトを有することが好ましい。マルテンサイトを有する場合、マルテンサイトの最大長径が3μmを超える場合には、曲げ変形時にその粒界にかかる応力が大きくなって亀裂の発生および伝播がもたらされ、曲げ性が劣る場合があるため、マルテンサイトの最大長径は3μm以下とすることが好ましい。
また、フェライトの体積率Vfが0.40未満であると伸びが劣り、一方0.70を超えると引張強度を確保できなくなるので引張強度の確保のために硬質なマルテンサイトを増やさざるを得ないことになり、曲げ性が劣化する。そこで、フェライトの体積率Vfは0.40以上0.70以下とする。
さらに、残留オーステナイトの体積率Vaが0.05未満であると、所望の伸びまたは加工硬化指数nを確保できないため、残留オーステナイトの体積率Vaは0.05以上とする。
なお、本発明の金属組織のフェライトの平均粒径の下限は必ずしも限定する必要は無いが、高い加工硬化性を得るために好ましくは1μm以上とするのがよい。ベイナイトの平均粒径、残留オーステナイトの最大長径、マルテンサイトの最大長径は、それぞれ小さければ小さいほどよく、下限を限定する必要は無い。例えば、走査型電子顕微鏡を用い撮影した5000倍の金属組織写真において観察した下限としては、ベイナイトの平均粒径は2μm、残留オーステナイトおよびマルテンサイトの最大直径は0.5μmである。
[式(2)における{C*/(1−Vf)}+{(Mn+Ni)/6}+(Cr/5)+(Mo/2):0.50以上0.80以下]
式(2)における{C*/(1−Vf)}+{(Mn+Ni)/6}+(Cr/5)+(Mo/2)の値が0.50未満であると、焼鈍の冷却過程での焼き入れ性が不足し、パーライトやセメンタイトが生成するために強度を確保できない。一方、この値が0.80を超えると、十分なフェライト量が得られず伸びが劣ったり、マルテンサイトが過剰に生成し曲げ性が劣ったり、あるいはマルテンサイトが過剰に生成する一方で残留オーステナイト量が不十分となって加工硬化指数nが0.19未満となる可能性があり、目的とする鋼板を得られない。
なお、本発明における加工硬化指数nは、伸び5%および10%の2点間のものとする。
以上の理由により、式(2)における{C*/(1−Vf)}+{(Mn+Ni)/6}+(Cr/5)+(Mo/2)の値は0.50以上0.80以下とする。
(III)機械特性
以上の組成および金属組織を有する冷延鋼板は、780MPa以上の高い引張強度と、限界曲げ半径が板厚の1.0倍以下である優れた曲げ性と、20%以上の良好な伸びと、JIS Z2253により規定される加工硬化指数nが0.19以上である加工硬化性と、72%以上の高い降伏比とを、兼ね備えるものである。
本発明に係る冷延鋼板は、以上の組成、金属組織および機械特性を有する。次に、この冷延鋼板の製造方法を説明する。
(IV)製造方法
本実施の形態では、上述した組成を有する鋼を素材とするスラブに熱間圧延、酸洗、冷間圧延および焼鈍を順次行うことにより冷延鋼板を製造する。この際に、以下に説明する条件を満足するようにして、冷延鋼板を製造する。
[熱間圧延に先立つ工程:スラブ中心の温度が1250℃を超える温度域に5分間以上保持]
熱間圧延に先立つ工程とは、例えば、鋳造後に連続して直接圧延される工程のように、スラブ中心の温度が1250℃を超える温度域に5分間以上保持された状態で、そのまま熱間圧延される場合の工程や、一旦、1250℃以下に冷えた半製品のスラブを再度加熱して1250℃を超える温度域に5分間以上保持する工程をいう。
熱間圧延に先立つ工程として、鋳造後に連続して直接圧延する工程の場合は、鋳造後に析出した粗大なTiあるいはNbの析出物を溶解するため、スラブ中心の温度が1250℃を超える温度域に5分間以上保持する。
熱間圧延に先立つ工程として、一旦、1250℃以下に冷えた半製品のスラブを再度加熱する工程の場合は、鋳造後に析出した粗大なTiあるいはNbの析出物を溶解するため、スラブ中心の温度が1250℃を超える温度域に5分間以上保持する。
ここで、スラブ中心の温度は、公知の熱伝導方程式を利用して計算により求めることができる。なお、一般に、スラブ加熱温度は平均温度で表現されるが、平均温度がこの範囲を満たしても温度上昇が最も遅いスラブ中心の温度がこの範囲を外れる場合は、粗大析出物の溶解が不十分な場合がある。
スラブ中心の温度が1250℃以下であるか、もしくはスラブ中心の温度が1250℃を超えても保持時間が5分間未満であると、TiあるいはNbの粗大析出物が残留し、後の工程で形成される微細析出物が少なくなり、必要な強度が得られないか、十分な細粒化が得られないために曲げ性も劣化する場合がある。特に、スキッドマークと呼ばれる、加熱炉でスラブを支持する台に接するために温度が低下している部分においてその傾向が顕著に現れ、特性が本発明の範囲外とならないまでも鋼帯の長手方向の特性のばらつきを引き起こすため、余裕をみて、スラブ中心の温度が1260℃を超える温度で5分間以上保持することが、望ましい。一方、スラブを再加熱する場合においては、スラブ中心の温度が1350℃を超える範囲に加熱しても効果が飽和するばかりか、燃料原単位の悪化やスラブ表面のスケールロスによる歩留り低下を招くため、1350℃以下とすることが好ましい。
[熱間圧延の仕上温度:880℃以上950℃以下]
熱間圧延では、仕上温度を880℃以上950℃以下とする。本発明で規定する成分を有する鋼は、多量のTi、あるいはさらにNbを含有するために880℃未満の温度で圧延を終了すると極めて細粒かつ異方性のある熱延組織となる。これに冷間圧延および焼鈍を施して得られる冷延鋼板は、引張特性の異方性が非常に大きくなり、成形においてイヤリングの発生や、特定方向の伸びの不足により割れが発生する恐れがある。一方、950℃を超える仕上温度では、スケール疵が発生する恐れがある。そこで、本発明では、熱間圧延の仕上温度を880℃以上950℃以下とする。
本発明では、熱間圧延後の巻取温度は特に限定しないが、450℃未満では冷間圧延設備にかかる負担が大きくなり、一方750℃を超えるとスケール除去が困難になるため、巻取り温度は450℃以上750℃以下であることが望ましい。スケールの生成を抑え、表面性状を良好にするには、600℃未満とするのがより好ましい。
熱間圧延後は、必要に応じて平坦矯正のためのスキンパス圧延を施してから、スケール除去のための酸洗を施し、冷間圧延を施して焼鈍(連続焼鈍)を施す。
なお、冷間圧延の圧下率は、特に限定するものではないが、30%未満では圧下率が小さいために冷延鋼板としての充分な板厚精度を確保できない場合があり、一方60%を超える圧下率とすると設備にかかる負担が大きくなるため、冷間圧延の圧下率は30%以上60%以下とすることが好ましい。
[焼鈍:Ac変態点以上(Ac変態点+50℃)以下の温度域で240秒間以下保持してから、650℃までの平均冷却速度を1℃/秒以上10℃/秒以下として冷却し、引き続き、460℃までの平均冷却速度を5℃/秒以上として冷却し、その後、430℃以下350℃以上の温度域での滞在時間が200秒間以上1000秒間以下となるように冷却または保持する]
焼鈍では、Ac変態点以上(Ac変態点+50℃)以下の温度域で240秒間以下保持する。Ac変態点未満では、未変態フェライトの粗大な結晶粒が存在して曲げ性が劣り、一方(Ac変態点+50℃)を超えると、ベイナイト、残留オーステナイト、マルテンサイトの粒径が大きくなって曲げ性を劣化させる。そこで、焼鈍温度は、Ac変態点以上(Ac変態点+50℃)以下とする。
さらに、焼鈍温度がこの範囲を満足しても、240秒間を超えて保持すると、ベイナイト、残留オーステナイト、マルテンサイトの粒径が大きくなって曲げ性が劣化する傾向があるため、保持時間は240秒間以下とする。なお、未変態フェライトの残存を確実に無くすために、保持時間は10秒間以上とすることが好ましい。
均熱保持後の1次冷却は、フェライト、ベイナイト、残留オーステナイト、マルテンサイトをそれぞれ所定の範囲で含有させるため、650℃までの平均冷却速度を1℃/秒以上10℃/秒以下として冷却し、引き続き460℃までの平均冷却速度を5℃/秒以上として冷却する。
650℃までの平均冷却速度が1℃/秒未満では、必要な引張強度を得られず、10℃/秒を超えると必要なフェライト量の生成が得られない場合があり、伸びが劣る。引き続く460℃までの平均冷却速度が5℃/秒未満であると必要な引張強度を得られない。650℃から450℃までの間の平均冷却速度の上限は必ずしも限定する必要はないが、既知のガス冷却、水冷却、ロール冷却、気水冷却などにより実施し得る範囲としては2000℃/秒以下である。この冷却に続いて、430℃以下350℃以上の温度域で滞在させるに当たり、適切な温度コントロールを図るためには、200℃/秒以下とするのが好ましい。
その後の430℃以下350℃以上の温度域での滞在時間は、200秒間以上1000秒間以下となるように、冷却または保持する。この温度域での滞在時間が200秒間未満であると、曲げ性または伸びや加工硬化指数nが劣化する場合がある。一方、1000秒間を超える場合には、必要な強度が得られないか、あるいは伸びや加工硬化指数nが劣化する場合がある。
このようにして焼鈍を行った後、鋼板に、必要に応じてさらに平坦矯正のためスキンパス圧延を行うようにしてもよい。伸びの劣化を避けるため、圧下率は0.5%以下とすることが望ましい。
また、このようにして製造された冷延鋼板にめっきを施して、鋼板表面にめっき層を形成してめっき鋼板としても、本発明で規定する組成および金属組織を満足していればよく、これにより耐食性を高めることができる。
このようにして、本実施の形態により、限界曲げ半径が板厚の1.0倍以下である優れた曲げ性と、20%以上の良好な伸びと、伸びが5%および10%の2点間の加工硬化指数nが0.19以上である加工硬化性と、72%以上の高い降伏比とを高次に両立させた引張強度780MPa以上の冷延鋼板を提供することができる。
このようにして製造される本発明に係る冷延鋼板は、例えば自動車や各種の産業機械等に用いられる構造部材の素材、なかでも自動車のバンパーレインフォースやドアビームさらには各種ピラー等に代表される構造部材の素材や、自動車のシートレールやシートフレーム等の素材として用いるのに好適である。
さらに、実施例を参照しながら、本発明をより具体的に説明する。
表1に示す組成を有する鋼を連続鋳造してスラブとし、このスラブを加熱した後、仕上温度910℃で熱間圧延を行って板厚3.2mmの熱延鋼板とし、その後冷却して巻き取った。さらに、この熱延鋼板に冷間圧延を行って板厚1.6mmの冷延鋼板とし、連続焼鈍を施した。そして、連続焼鈍後に伸び率0.2%の調質圧延を施すことにより、表2に示す組成を含有する試験材番号1〜16の鋼板を製造した。
試験材番号6の鋼板には、さらに電気亜鉛めっきを片面当り35g/mの付着量で施して電気亜鉛めっき鋼板とした。
Figure 2010180462
得られた試験材から、圧延直角方向にJIS Z 2201の5号引張試験片と、JIS Z 2204の曲げ試験片とを採取し、引張試験および曲げ試験を行った。
曲げ試験は、JIS Z 2248に規定される押曲げ法により180゜曲げを実施し、「亀裂が発生する限界曲げ半径×板厚」で評価した。
また、走査型電子顕微鏡(日本電子製JSM6300)を用い、ナイタール腐食液でエッチングした鋼板断面組織を観察した。フェライト、ベイナイトの平均粒径は、視野の大きさ30μm角、視野数10の5000倍の組織写真においてそれぞれの結晶粒を選び出し、その粒数と画像解析で求めた面積とから円相当直径を計算し平均することにより求めた。また、残留オーステナイトとマルテンサイトは、視野数10の5000倍の組織写真における最大長径を測定した。フェライトの体積率はこの画像解析の面積から計算し、残留オーステナイトの体積率はX線回折法により測定した。
なお、表1におけるAc変態点は、冷間圧延後の試験片を連続焼鈍の加熱過程を模擬した加熱を行った際の熱膨張曲線から読み取って、求めた。
製造条件および機械的特性を調査した結果を表2にまとめて示す。
Figure 2010180462
評価指標を以下に列記する。
(i)強度
引張強度780MPa以上を良好とし、これ未満を不芳とした。
(ii)降伏比
72%以上を良好とし、これ未満を不芳とした。降伏比がこの範囲であることで、例えば自動車の衝突時に塑性変形を避けることが必要であるバンパーレインフォースやドアビーム、サイドシル等の部品において、降伏比が50〜70%程度である従来のDP鋼よりも優れた衝突性能を発揮することが可能となる。好ましくは75%以上であり、さらに好ましくは80%以上である。
(iii)曲げ
曲げ加工性を評価する指標であり、限界曲げ半径により評価した。限界曲げ半径が板厚の1.0倍以下である範囲を良好とし、1.0を超えると不芳とした。
(iv)伸び
全伸びを評価する指標であり、20%以上を良好とし、これ未満を不芳とした。
(v)加工硬化性
均一伸びを評価する指標であり、具体的な指標として、JIS Z 2253に記載の2点法による加工硬化指数nを用い、伸びが5%および10%の2点間での値を算出して評価した。伸び5%、10%の2点間の加工硬化指数nが0.19以上である範囲を良好とした。加工硬化指数nは0.20以上であることが好ましい。加工硬化指数nが高い数値であればあるほど、歪伝搬性が向上するため、均一に伸びを生じ、鋼板の加工時に張り出し性が良くなることで、成形性を向上させることができる。一方、加工硬化指数nが0.19未満であると、歪伝播性がさほど高くないために局部伸びが生じる場合がある。
表1における試験材番号1〜6は、本発明で規定する条件を全て満足する本発明例であり、試験材番号7〜16は、本発明で規定する条件を満足しない比較例である。
試験材番号1〜6は、目標とする引張強度、曲げ性、伸びおよび加工硬化性を全て兼ね備えており、例えば自動車のバンパーレインフォースやドアビームさらには各種ピラー等に代表される構造部材の素材や、自動車のシートレールやシートフレーム等の素材として用いるのに好適である。
これに対し、試験材番号7は、C含有量が本発明で規定する範囲の下限を下回るため、引張強度が759MPaと不芳であった。
試験材番号8は、Mn含有量が本発明で規定する範囲の下限を下回るとともに(2)式を満足しないため、引張強度が761MPaと不芳であった。
試験材番号9は、(2)式の値が0.81と本発明で規定する範囲を満足しないため、限界曲げ半径が板厚の2.0倍となり曲げ加工性が不芳であった。
試験材番号10は、スラブ中心の加熱温度が本発明で規定する温度に達しないため、引張強度が771MPaと不芳であった。
試験材番号11は、スラブ加熱の保持時間が本発明で規定する時間よりも短いため、マルテンサイトが粗大化し、降伏比が65%と不芳であるとともに限界曲げ半径が板厚の1.5倍となり曲げ加工性が不芳であった。
試験材番号12は、焼鈍温度が本発明の範囲の下限を下回るため、フェライトが粗大化し、伸びが19%と不芳であるとともに限界曲げ半径が板厚の1.5倍となり曲げ加工性が不芳であった。
試験材番号13は、焼鈍におけるAc変態点以上(Ac変態点+50℃)以下の温度域での滞在時間が、本発明で規定する範囲の上限を上回るため、マルテンサイトが粗大化するとともに残留オーステナイト量が減少し、降伏比が59%と不芳であり、限界曲げ半径が板厚の1.5倍となり曲げ加工性が不芳であるとともに、加工硬化指数nが0.17と加工硬化性が不芳であった。
試験材番号14は、650℃までの平均冷却速度が本発明で規定する範囲の下限を下回っているため、フェライトが増加するとともに残留オーステナイトが減少し、引張強度が681MPaと不芳となった。
試験材番号15は、650℃までの平均冷却速度が本発明で規定する範囲の上限を上回っているとともに、430℃以下350℃以上の温度域での滞在時間が本発明で規定する範囲の下限を下回っているため、フェライトおよび残留オーステナイトが減少し、伸びが16%と不芳であるとともに加工硬化指数nが0.17と加工硬化性が不芳となった。
さらに、試験材番号16は、460℃までの平均冷却速度が本発明で規定する範囲の下限を下回るため、フェライトが増加するとともに残留オーステナイトが減少し、引張強度が770MPaと不芳となった。

Claims (5)

  1. 質量%で、C:0.08〜0.18%、Si:0.5%以下、Mn:1.8〜3.0%、P:0.1%以下、S:0.01%以下、sol.Al:0.005〜0.5%、N:0.01%以下、Ti:0.05〜0.2%を含有し、残部Feおよび不純物からなり、かつ式(1)のC*が0.06以上である組成を有し、
    平均粒径5μm以下のフェライト、平均粒径5μm以下のベイナイト、および最大長径3μm以下の残留オーステナイトからなり、前記フェライトの体積率Vfが、0.40〜0.70であるとともに式(2)の関係を満たし、かつ前記残留オーステナイトの体積率Vaが0.05以上である金属組織を有するとともに、
    引張強度が780MPa以上であり、伸びが5%および10%の2点間の加工硬化指数nが0.19以上であり、さらに降伏比が72%以上である機械特性を有すること
    を特徴とする冷延鋼板。
    C*=C+(12/14)×N−(12/48)×Ti−(12/93)×Nb
    ・・・・・・(1)
    0.50≦{C*/(1−Vf)}+{(Mn+Ni)/6}+(Cr/5)+(Mo/2)≦0.80
    ・・・・・・(2)
    式(1)および式(2)におけるC、N、Ti、Nb、Mn、Ni、Cr、Moは、それぞれの成分の含有量(質量%)を表す。
  2. 前記組成は、Nb:0.1質量%以下を含有する請求項1に記載の冷延鋼板。
  3. 前記組成は、質量%で、Cr:1%以下、Mo:0.5%以下、V:0.1%以下、Cu:1%以下、Ni:1%以下およびB:0.005%以下からなる群から選ばれた1種または2種以上を含有する請求項1または請求項2に記載の冷延鋼板。
  4. 前記金属組織は、最大長径3μm以下のマルテンサイトを有する請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の冷延鋼板。
  5. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載された組成を有する鋼を素材とするスラブに、熱間圧延、酸洗、冷間圧延および焼鈍を順次行うことにより冷延鋼板を製造する方法において、前記熱間圧延に先立つ工程においてスラブ中心の温度が1250℃を超える温度域に5分間以上保持し、該熱間圧延の仕上温度を880〜950℃とするとともに、前記焼鈍において、Ac変態点〜(Ac変態点+50℃)の温度域で240秒間以下保持してから、650℃までの平均冷却速度を1〜10℃/秒として冷却し、引き続き、460℃までの平均冷却速度を5℃/秒以上として冷却し、その後、430〜350℃の温度域での滞在時間が200〜1000秒間となるように冷却または保持することを特徴とする引張強度780MPa以上の冷延鋼板の製造方法。
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