JP2010179337A - 鋳抜きピン支持構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】溶湯の凝固収縮力による鋳抜きピンの損傷を抑制する鋳抜きピン支持構造を提供する。
【解決手段】金型1に設けた挿通孔3内に、径方向に移動自在に支持された鋳抜きピン4と、溶湯の凝固収縮力により挿通孔3内を径方向に移動した鋳抜きピン4を、凝固収縮力から開放された後、初期状態に復帰させる、鋳抜きピン4の鍔部14からキャビティ5側と反対側に突設される円錐状突部20、該円錐状突部20の頂部に接触する円錐状凹部22を有するコマ23及び該コマ23をキャビティ5側に付勢するスプリング25を備えた復帰手段とを備えているので、溶湯の凝固収縮力による鋳抜きピン4の損傷を抑制することができる。
【選択図】図2
【解決手段】金型1に設けた挿通孔3内に、径方向に移動自在に支持された鋳抜きピン4と、溶湯の凝固収縮力により挿通孔3内を径方向に移動した鋳抜きピン4を、凝固収縮力から開放された後、初期状態に復帰させる、鋳抜きピン4の鍔部14からキャビティ5側と反対側に突設される円錐状突部20、該円錐状突部20の頂部に接触する円錐状凹部22を有するコマ23及び該コマ23をキャビティ5側に付勢するスプリング25を備えた復帰手段とを備えているので、溶湯の凝固収縮力による鋳抜きピン4の損傷を抑制することができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、ダイキャスト鋳造の金型への鋳抜きピン支持構造に関するものである。
一般に、ダイキャスト鋳造製品において、該鋳造製品に孔形状を成形する際には金型に鋳抜きピンが支持されて成形される。
従来では、図4及び図5に示すように、一方の金型1に設けた挿通孔51内に鋳抜きピン50が押さえ板8’により固定され、該鋳抜きピン50の先端部分が一対の金型1、2内のキャビティ5に突出される。また、金型1の挿通孔51の大径孔部10及び中径孔部11と、鋳抜きピン50の鍔部14及び主軸部15との間には、組付時に必要なクリアランスは設定されているが、鋳抜きピン50は挿通孔51に対して、軸方向及び径方向への移動が規制された状態で支持されている。
そこで、ダイキャスト鋳造時には、金型内の溶湯が凝固する際の凝固収縮力が鋳造製品の中心に向かって発生するために、通常、この凝固収縮力や金型の温度上昇による熱膨張などを考慮して、金型寸法を鋳造製品寸法に対して、0.5%〜0.7%程度大きめに製造している。例えば、鋳造製品形状において2つの孔間の距離が100mmに設定されている場合には、各鋳抜きピン間の距離を100.5mm〜100.7mmに設定している。
従来では、図4及び図5に示すように、一方の金型1に設けた挿通孔51内に鋳抜きピン50が押さえ板8’により固定され、該鋳抜きピン50の先端部分が一対の金型1、2内のキャビティ5に突出される。また、金型1の挿通孔51の大径孔部10及び中径孔部11と、鋳抜きピン50の鍔部14及び主軸部15との間には、組付時に必要なクリアランスは設定されているが、鋳抜きピン50は挿通孔51に対して、軸方向及び径方向への移動が規制された状態で支持されている。
そこで、ダイキャスト鋳造時には、金型内の溶湯が凝固する際の凝固収縮力が鋳造製品の中心に向かって発生するために、通常、この凝固収縮力や金型の温度上昇による熱膨張などを考慮して、金型寸法を鋳造製品寸法に対して、0.5%〜0.7%程度大きめに製造している。例えば、鋳造製品形状において2つの孔間の距離が100mmに設定されている場合には、各鋳抜きピン間の距離を100.5mm〜100.7mmに設定している。
ところで、上述したように、金型内の溶湯が凝固される際に発生する凝固収縮力が鋳抜きピンに作用すると、鋳抜きピンは径方向及び軸方向への移動が規制された状態で支持されているので、該凝固収縮力を吸収することができず、鋳抜きピンが損傷するという問題が発生していた。
上述した問題を解決すべく提案された従来技術として特許文献1には、一方の端部に鍔部が形成され、鍔部が形成された側と反対側の他方の端部が、一方の金型に穿設された挿通孔を介してキャビティに突出される鋳抜きピンと、鍔部と一方の金型の外側面との間に配置され、鋳抜きピンを一方の金型の外側方向に向けて付勢する弾性部材と、鋳抜きピンの前記一方の端部に当接して、鋳抜きピンを一方の金型に係止させる固定部材とを具備し、鋳抜きピンは、固定部材に係止された状態で、キャビティに突出された他方の端部が揺動自在に取り付けられており、鋳抜きピンの他方の端部が揺動することで溶湯が凝固する際の凝固収縮力を吸収する鋳抜きピン取付構造が開示されている。
しかしながら、特許文献1の鋳抜きピン取付構造では、鋳抜きピンの他方の端部が揺動することで溶湯が凝固する際の凝固収縮力を吸収しようとしているが、鋳抜きピンの挿通孔の径方向への移動は規制されるために十分に凝固収縮力を吸収することができず、鋳抜きピンが損傷する虞があり、まだ、改善する余地がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、溶湯の凝固収縮力による鋳抜きピンの損傷を抑制する鋳抜きピン支持構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1の発明は、金型に設けた挿通孔内に径方向に移動自在に支持される鋳抜きピンと、溶湯の凝固収縮力により前記挿通孔内を径方向に移動した鋳抜きピンを、凝固収縮力から開放された後、初期状態に復帰させる復帰手段と、を備えたことを特徴とするものである。
請求項1の発明では、鋳抜きピンは、金型に設けた挿通孔内に、径方向に移動自在に支持されているので、溶湯の凝固収縮力を鋳抜きピンの径方向への移動により吸収することができ、鋳抜きピンの損傷を抑制することができる。しかも、復帰手段を備えているので、鋳抜きピンを初期状態である挿通孔の径方向略中央に復帰させることができる。
請求項1の発明では、鋳抜きピンは、金型に設けた挿通孔内に、径方向に移動自在に支持されているので、溶湯の凝固収縮力を鋳抜きピンの径方向への移動により吸収することができ、鋳抜きピンの損傷を抑制することができる。しかも、復帰手段を備えているので、鋳抜きピンを初期状態である挿通孔の径方向略中央に復帰させることができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記復帰手段は、前記鋳抜きピンの鍔部からキャビティ側と反対側に突設される円錐状突部と、該円錐状突部の頂部に接触する円錐状凹部を有するコマと、該コマをキャビティ側に付勢する付勢手段と、からなることを特徴とするものである。
請求項2の発明では、復帰手段を簡易な構造で構成することができる。
請求項2の発明では、復帰手段を簡易な構造で構成することができる。
請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、前記鋳抜きピンに、前記金型の前記挿通孔周辺の内壁面に当接する平面部を設けたことを特徴とするものである。
請求項3の発明では、鋳抜きピンが金型の挿通孔内に配置されると、鋳抜きピンに設けた平面部が金型の挿通孔周辺の内壁面に当接するので、挿通孔の内周面と鋳抜きピンの外周面との間のクリアランス内への溶湯の浸入を防ぐことができ、ひいては、鋳造製品の後加工を減少させることができる。
請求項3の発明では、鋳抜きピンが金型の挿通孔内に配置されると、鋳抜きピンに設けた平面部が金型の挿通孔周辺の内壁面に当接するので、挿通孔の内周面と鋳抜きピンの外周面との間のクリアランス内への溶湯の浸入を防ぐことができ、ひいては、鋳造製品の後加工を減少させることができる。
本発明によれば、溶湯の凝固収縮力による鋳抜きピンの損傷を抑制する鋳抜きピン支持構造を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態を図1〜図3に基いて詳細に説明する。なお、図4及び図5に示す従来例と同一部品及び部位等は同じ符号を使用して説明する。
鋳造製品に孔形状を成形する場合には、上述したように、一対の金型1、2のうち一方の金型1に設けた挿通孔3に鋳抜きピン4が、その先端部分が一対の金型1、2間のキャビティ5内へ突出するように支持される。図1では2本の鋳抜きピン4が一方の金型1に支持されている。
一方の金型1には、図1及び図2に示すように、鋳抜きピン4を金型1の挿通孔1内に固定する押さえブロック8が収容される押さえブロック収容孔7と、該押さえブロック収容孔7から連続してキャビティ5側に向かって形成され、鋳抜きピン4が挿通される挿通孔3とが形成される。
鋳造製品に孔形状を成形する場合には、上述したように、一対の金型1、2のうち一方の金型1に設けた挿通孔3に鋳抜きピン4が、その先端部分が一対の金型1、2間のキャビティ5内へ突出するように支持される。図1では2本の鋳抜きピン4が一方の金型1に支持されている。
一方の金型1には、図1及び図2に示すように、鋳抜きピン4を金型1の挿通孔1内に固定する押さえブロック8が収容される押さえブロック収容孔7と、該押さえブロック収容孔7から連続してキャビティ5側に向かって形成され、鋳抜きピン4が挿通される挿通孔3とが形成される。
押さえブロック収容孔7は、押さえブロック8の形状に対応して形成される。
挿通孔3は、押さえブロック収容孔7に連続するように形成され、押さえブロック収容孔7側から鋳抜きピン4の鍔部14を収容する大径孔部10と、該大径孔部10よりも小径で、鋳抜きピン4の主軸部15を収容する中径孔部11と、該中径孔部11よりもさらに小径で、鋳抜きピン4の先端テーパ軸部16の基部を収容する小径孔部12とから構成される。なお、挿通孔3の大径孔部10及び中径孔部11は共に略平行に形成されるが、小径孔部12は、その内径が基部からキャビティ5に向かって拡径されるテーパ状に形成される。これにより、挿通孔3の小径孔部12と、鋳抜きピン4の先端テーパ軸部16との間に成形された成形部位を容易に離型させることができる。
挿通孔3は、押さえブロック収容孔7に連続するように形成され、押さえブロック収容孔7側から鋳抜きピン4の鍔部14を収容する大径孔部10と、該大径孔部10よりも小径で、鋳抜きピン4の主軸部15を収容する中径孔部11と、該中径孔部11よりもさらに小径で、鋳抜きピン4の先端テーパ軸部16の基部を収容する小径孔部12とから構成される。なお、挿通孔3の大径孔部10及び中径孔部11は共に略平行に形成されるが、小径孔部12は、その内径が基部からキャビティ5に向かって拡径されるテーパ状に形成される。これにより、挿通孔3の小径孔部12と、鋳抜きピン4の先端テーパ軸部16との間に成形された成形部位を容易に離型させることができる。
鋳抜きピン4は、最も大径に形成される鍔部14と、鍔部14から連続して該鍔部14よりも小径に形成される主軸部15と、該主軸部15から連続して該主軸部15よりも小径に形成され、先端に向かって次第に細径となる先端テーパ軸部16とからなる。また、鋳抜きピン4の鍔部14でキャビティ5側とは反対側表面の略中央には円錐状突部20が形成される。
そこで、鋳抜きピン4の鍔部14、主軸部15及び先端テーパ軸部16の外径は、挿通孔3の対応する大径孔部10、中径孔部11及び小径孔部12の内径よりも小さく設定される。そのクリアランスは、凝固収縮力が鋳抜きピン4に作用した際、鋳抜きピン4の挿通孔3内の径方向への移動距離を想定して設定される。
そこで、鋳抜きピン4の鍔部14、主軸部15及び先端テーパ軸部16の外径は、挿通孔3の対応する大径孔部10、中径孔部11及び小径孔部12の内径よりも小さく設定される。そのクリアランスは、凝固収縮力が鋳抜きピン4に作用した際、鋳抜きピン4の挿通孔3内の径方向への移動距離を想定して設定される。
押さえブロック8には、挿通孔3に対向する方向に沿って凹部21が形成される。該凹部21内には、コマ23と、該コマ23をキャビティ5側に付勢する付勢するスプリング(付勢手段)25が収容される。
コマ23は、キャビティ5側の端面に鋳抜きピン4の鍔部14に設けた円錐状突部20の頂部が接触する円錐状凹部22が形成され、一方、スプリング25側の端面に突設部24が形成される。該突設部24がスプリング25の内部に配置されることで、スプリング25の径方向の移動を規制している。
なお、鋳抜きピン4の鍔部14に備えた円錐状突部20の立ち上がり勾配は、コマ23に設けた円錐状凹部22の凹み勾配よりも大きく設定される。
コマ23は、キャビティ5側の端面に鋳抜きピン4の鍔部14に設けた円錐状突部20の頂部が接触する円錐状凹部22が形成され、一方、スプリング25側の端面に突設部24が形成される。該突設部24がスプリング25の内部に配置されることで、スプリング25の径方向の移動を規制している。
なお、鋳抜きピン4の鍔部14に備えた円錐状突部20の立ち上がり勾配は、コマ23に設けた円錐状凹部22の凹み勾配よりも大きく設定される。
そして、鋳抜きピン4を一方の金型1の挿通孔3内に支持させる際には、金型1の挿通孔3の各小径孔部12、中径孔部11及び大径孔部10内に、鋳抜きピン4の対応する先端テーパ軸部16、主軸部15及び鍔部14を収容すると共に、先端テーパ軸部16の先端部分をキャビティ5内に突出させる。また、押さえブロック8に設けた凹部21に、一端部が凹部21の底面に当接するようにスプリング25を配置すると共に、スプリング25の他端部をコマ23の突設部24周辺に当接させつつ突設部24をスプリング25の内部に配置し、コマ23の円錐状凹部22を凹部21から外方に臨むように配置する。最後に、鋳抜きピン4の鍔部14に設けた円錐状突部20の頂部がコマ23の円錐状凹部22の底部に接触するように、金型1の押さえブロック収容孔7に押さえブロック8を固定する。
この結果、鋳抜きピン4は、スプリング25によりキャビティ5側に付勢されるが、鍔部14が挿通孔3の大径孔部10と中径孔部11との間の環状受け面に当接すると共に、また、主軸部15の先端が挿通孔3の中径孔部11と小径孔部12との間の環状受け面に当接するため、それ以上の鋳抜きピン4の軸方向への移動が規制される。
一方、鋳抜きピン4は、初期状態では挿通孔3の径方向略中央に位置するが、挿通孔3内を径方向に移動自在に支持される。
この結果、鋳抜きピン4は、スプリング25によりキャビティ5側に付勢されるが、鍔部14が挿通孔3の大径孔部10と中径孔部11との間の環状受け面に当接すると共に、また、主軸部15の先端が挿通孔3の中径孔部11と小径孔部12との間の環状受け面に当接するため、それ以上の鋳抜きピン4の軸方向への移動が規制される。
一方、鋳抜きピン4は、初期状態では挿通孔3の径方向略中央に位置するが、挿通孔3内を径方向に移動自在に支持される。
上述したように鋳抜きピン4が一方の金型1に支持された後、キャビティ5内に溶湯が充填されると、鋳抜きピン4に凝固収縮力(図2(b)に示す矢印)が作用するが、鋳抜きピン4は、凝固収縮力の作用方向(挿通孔3の径方向)に移動することで凝固収縮力を吸収するようになる。その時、鋳抜きピン4の鍔部14に設けた円錐状突部20の頂部が、コマ23の円錐状凹部22の底部から傾斜に沿って移動しつつ、コマ23がスプリング25の付勢力に抗して移動しスプリング25が圧縮した状態となる。
その後、型開きされて、鋳造製品が取り出された後は、鋳抜きピン4は凝固収縮力から開放されるため、スプリング25の付勢力により、コマ23がキャビティ5側に移動して、鋳抜きピン4の鍔部14に設けた円錐状突部20の頂部が、コマ23の円錐状凹部22の底部に向かって移動し、最終的に、鍔部14の円錐状突部20の頂部がコマ23の円錐状凹部22の底部に到達した時点で、鋳抜きピン4が挿通孔3の径方向略中央(初期状態)に復帰するようになる。
その後、型開きされて、鋳造製品が取り出された後は、鋳抜きピン4は凝固収縮力から開放されるため、スプリング25の付勢力により、コマ23がキャビティ5側に移動して、鋳抜きピン4の鍔部14に設けた円錐状突部20の頂部が、コマ23の円錐状凹部22の底部に向かって移動し、最終的に、鍔部14の円錐状突部20の頂部がコマ23の円錐状凹部22の底部に到達した時点で、鋳抜きピン4が挿通孔3の径方向略中央(初期状態)に復帰するようになる。
このように、鋳抜きピン4の鍔部14からキャビティ5側と反対側に突設される円錐状突部20と、該円錐状突部20の頂部に接触する円錐状凹部22を有するコマ23と、該コマ23をキャビティ5側に付勢するスプリング25とが、溶湯の凝固収縮力により挿通孔3内を径方向に移動した鋳抜きピン4を、凝固収縮力から開放された後、初期状態、すなわち、挿通孔3の径方向略中央に復帰させる復帰手段に相当する。
以上説明したように、本発明の実施の形態に係る鋳抜きピン支持構造では、一方の金型1に設けた挿通孔3内に、径方向に移動自在に支持された鋳抜きピン4と、溶湯の凝固収縮力により挿通孔3内を径方向に移動した鋳抜きピン4を、凝固収縮力から開放された後、初期状態に復帰させる、鋳抜きピン4の鍔部14からキャビティ5側と反対側に突設される円錐状突部20、該円錐状突部20の頂部に接触する円錐状凹部22を有するコマ23及び該コマ23をキャビティ5側に付勢するスプリング25を備えた復帰手段とを備えている。
これにより、鋳造時、鋳抜きピン4が挿通孔3の径方向に移動することで凝固収縮力を吸収することができるので、鋳抜きピン4への損傷を抑制することができる。しかも、鋳抜きピン4が凝固収縮力から開放された後は、復帰手段により、鋳抜きピン4を初期状態に復帰させることができるので、何ら支障なく次の鋳造製品を成形することができる。
これにより、鋳造時、鋳抜きピン4が挿通孔3の径方向に移動することで凝固収縮力を吸収することができるので、鋳抜きピン4への損傷を抑制することができる。しかも、鋳抜きピン4が凝固収縮力から開放された後は、復帰手段により、鋳抜きピン4を初期状態に復帰させることができるので、何ら支障なく次の鋳造製品を成形することができる。
次に、本発明の他の実施の形態に係る鋳抜きピン支持構造を図3に基いて説明する。
この他の実施形態に係る鋳抜きピン支持構造の説明では、図1及び図2に示した実施形態との相違点だけを説明する。
金型1の挿通孔3aに中径孔部11と連続するように形成された小径孔部30は、図2に示す小径孔部12と同様にキャビティ5側に向かって拡径されるテーパ状に形成されておらず、略平行に形成されている。
また、鋳抜きピン4aの主軸部15に先端面から軸方向に沿って雌ねじ部31が形成される。一方、先端テーパ軸部16には、その後端面35から連続して先端テーパ軸部16よりも小径の小径軸部33が一体に形成され、該小径軸部33は小径孔部30よりも小径で、主軸部15と中径孔部11との間のクリアランスと同じクリアランスを有している。該小径軸部33の先端部に雄ねじ部32が形成される。また、先端テーパ軸部16の後端面35の外径は、挿通孔3aの小径孔部30の内径よりも大径に設定される。具体的には、溶湯の凝固収縮力により、鋳抜きピン4aが挿通孔3a内を径方向に最大限移動しても、先端テーパ軸部16の後端面35が挿通孔3aの小径孔部30周辺の内壁面に当接した状態が維持できるように、先端テーパ軸部16の後端面35の外径と、挿通孔3aの小径孔部30の内径とが設定される。
この他の実施形態に係る鋳抜きピン支持構造の説明では、図1及び図2に示した実施形態との相違点だけを説明する。
金型1の挿通孔3aに中径孔部11と連続するように形成された小径孔部30は、図2に示す小径孔部12と同様にキャビティ5側に向かって拡径されるテーパ状に形成されておらず、略平行に形成されている。
また、鋳抜きピン4aの主軸部15に先端面から軸方向に沿って雌ねじ部31が形成される。一方、先端テーパ軸部16には、その後端面35から連続して先端テーパ軸部16よりも小径の小径軸部33が一体に形成され、該小径軸部33は小径孔部30よりも小径で、主軸部15と中径孔部11との間のクリアランスと同じクリアランスを有している。該小径軸部33の先端部に雄ねじ部32が形成される。また、先端テーパ軸部16の後端面35の外径は、挿通孔3aの小径孔部30の内径よりも大径に設定される。具体的には、溶湯の凝固収縮力により、鋳抜きピン4aが挿通孔3a内を径方向に最大限移動しても、先端テーパ軸部16の後端面35が挿通孔3aの小径孔部30周辺の内壁面に当接した状態が維持できるように、先端テーパ軸部16の後端面35の外径と、挿通孔3aの小径孔部30の内径とが設定される。
そして、鋳抜きピン4aの主軸部15及び鍔部14を、挿通孔3aの中径孔部11及び大径孔部10内にそれぞれ配置すると共に、鋳抜きピン4aの先端テーパ軸部16から連続する小径軸部33をキャビティ5側から挿通孔3aの小径孔部30内に挿通し、小径軸部33の雄ねじ部32を鋳抜きピン4aの主軸部15に設けた雌ねじ部31に螺着する。その結果、鋳抜きピン4aの先端テーパ軸部16の後端面35(平面部)が挿通孔3周辺の内壁面に当接して配置される。
これにより、図1及び図2に示した実施形態に係る作用効果に加えて、鋳造時、挿通孔3aの小径孔部30と、鋳抜きピン4aの小径軸部33との間に溶湯が浸入することがないので、鋳造製品に対して後加工を減少させることができる。
これにより、図1及び図2に示した実施形態に係る作用効果に加えて、鋳造時、挿通孔3aの小径孔部30と、鋳抜きピン4aの小径軸部33との間に溶湯が浸入することがないので、鋳造製品に対して後加工を減少させることができる。
1、2 金型,3、3a 挿通孔,4、4a 鋳抜きピン,5 キャビティ,14 鍔部,20 円錐状突部,22 円錐状凹部,23 コマ,25 スプリング(付勢手段),35 後端面(平面部)
Claims (3)
- 金型に設けた挿通孔内に径方向に移動自在に支持される鋳抜きピンと、
溶湯の凝固収縮力により前記挿通孔内を径方向に移動した鋳抜きピンを、凝固収縮力から開放された後、初期状態に復帰させる復帰手段と、
を備えたことを特徴とする鋳抜きピン支持構造。 - 前記復帰手段は、前記鋳抜きピンの鍔部からキャビティ側と反対側に突設される円錐状突部と、
該円錐状突部の頂部に接触する円錐状凹部を有するコマと、
該コマをキャビティ側に付勢する付勢手段と、
からなることを特徴とする請求項1に記載の鋳抜きピン支持構造。 - 前記鋳抜きピンに、前記金型の前記挿通孔周辺の内壁面に当接する平面部を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の鋳抜きピン支持構造。
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Cited By (3)
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JP2012096275A (ja) * | 2010-11-04 | 2012-05-24 | Jatco Ltd | 金型構造 |
KR101258493B1 (ko) | 2010-09-06 | 2013-04-26 | 한경희 | 스팀청소기용 힌지 어셈블리 |
CN108247014A (zh) * | 2018-03-30 | 2018-07-06 | 广东鸿图武汉压铸有限公司 | 一种压铸高压冷却型芯针的断针检测装置及方法 |
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2009
- 2009-02-05 JP JP2009024923A patent/JP2010179337A/ja active Pending
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