JP2010175547A - 圧電振動片、圧電振動片の製造方法、圧電振動子および振動型ジャイロスコープ、圧電振動子および振動型ジャイロスコープの製造方法 - Google Patents

圧電振動片、圧電振動片の製造方法、圧電振動子および振動型ジャイロスコープ、圧電振動子および振動型ジャイロスコープの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】小型で量産性がよく、安定した共振周波数が得られる圧電振動片、その製造方法、この圧電振動片を備える圧電振動子および振動型ジャイロスコープを提供する。
【解決手段】圧電材料からなるウエハ1からフォトリソグラフィにより形成された圧電振動片100,200であって、圧電振動片100,200の一部と、これら圧電振動片の周囲に形成されているウエハの枠部11とが連結される板状の連結部12が形成され、連結部12の少なくとも一方の表面に、断面形状が略V字状の凹部14または凹部15が前記連結部12の幅方向に直線状に穿設されている。この凹部14,15で圧電振動片100,200をウエハ1から折り離して形成し、パッケージ内に格納する振動型ジャイロスコープ400及び圧電振動子500を提供する。
【選択図】図3

Description

本発明は、圧電振動片、圧電振動片の製造方法、圧電振動子および振動型ジャイロスコープ、圧電振動子および振動型ジャイロスコープの製造方法に関する。
従来、水晶等の圧電材料からなる薄板片の表面に形成した励振電極を介して駆動電流を印加することにより、所定の共振周波数を得る圧電振動片が知られている。
この圧電振動片は、まず、圧電材料からなる薄板のウエハを形成し、このウエハからフォトリソグラフィにより同時に複数の圧電振動片を形成し、この圧電振動片とウエハをつなぐ連結部を圧電振動片の外形を形成した後に折り離すことによりウエハから圧電振動片を分離する製造方法により形成されていた。
圧電振動片とウエハをつなぐ連結部を折り離す際に、この連結部の一部の厚みが薄く形成されていることにより分離部が形成されている。
このことにより、分離部は構造的に弱い部分になるため、この部分にて容易に圧電振動片の折り離しができるというものが知られている。(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−91866号公報(第7頁、図6)
このような特許文献1では、圧電振動片とウエハをつなぐ連結部を折り離す際に、この連結部の一部の厚みが薄く形成されていることにより、分離部が形成され、この分離部は構造的に弱い部分になるため、この部分にて容易に折り離しができる。
しかし、連結部の薄く形成された部分は、切り離しの際の力と、製造工程中でウエハから圧電振動片が脱落しないための保持力とのバランスを取ることが難しく、厚くすると切り離しが困難になり、所定位置で分離ができない場合が考えられ、また、切り離しの際に、分離部から圧電振動片の表面にわたって貝殻状に剥離部分ができ易いという課題が予測され、さらに、薄くすると、製造工程中で圧電振動片がウエハから脱落してしまうというような課題も考えられる。
本発明の目的は、小型で量産性がよく、安定した共振周波数が得られる圧電振動片、圧電振動片の製造方法と、この圧電振動片を備える圧電振動子および振動型ジャイロスコープと、この圧電振動片を備える圧電振動子および振動型ジャイロスコープの製造方法と、を提供することである。
本発明の圧電振動片は、圧電材料からなるウエハからフォトリソグラフィにより形成された圧電振動片であって、該圧電振動片の一部と該圧電振動片の周囲に形成されている前記ウエハの枠部とを連結する板状の連結部が形成され、前記連結部の少なくとも一方の表面に、断面形状が略V字状の凹部が前記連結部の幅方向に直線状に穿設されていることを特徴とする。
ここで、圧電振動片の基材としては、水晶、LiNbO3、LiTaO3、ニオブ酸リチウム固溶体単結晶、ホウ酸リチウム単結晶、ランガサイト単結晶等からなる圧電単結晶を採用することができる。
この発明によれば、圧電振動片は、ウエハからフォトリソグラフィによって形成される。このような圧電振動片は、一つ、または、複数個同時に形成され、圧電振動片は、ウエハから一つに切り離して使用される。この際、ウエハの枠部と圧電振動片との連結部に断面形状が略V字状の凹部が穿設されている。
ここで、断面形状が略V字状とは、例えば、凹部の開口部が広く、底部が狭く形成されていることを意味し、V字状やU字状、底部に平面部を有する形状も含まれる。
また、この凹部は、ひとつであっても複数連続して形成されてもよく、この凹部が、連結部の他の部分よりも構造的に弱く形成されていることで、この連結部に外力が加えられた際に、凹部に応力が集中するために、後述するように、圧電振動片を容易にウエハから折り離して取り出すことができる。
例えば、圧電振動片の基材が水晶の場合、硬くて脆い性質があるので、枠部を支持し、圧電振動片の略中央部を押し下げることで凹部に沿って容易に折り離し、ウエハから圧電振動片を分離することができる。このことにより、圧電振動片の生産効率を高めることができる。
また、凹部は、断面形状が略V字状をしているため、この底部先端部付近から折り離されるため、折り離し部の位置のバラツキが小さく正確な外形形状が得られる。その結果、安定した共振周波数が得られるという効果がある。
また、前記連結部は、前記圧電振動片の振動腕を連結する支持部から突出して形成され、該連結部には、前記凹部が穿設され、この凹部で折り離して形成されることが好ましい。
前述の圧電振動片は、例えば、音叉型振動片である場合、一対の振動腕は、振動に影響が少ない一方の端部の支持部で連結されている。また、ダブルT型振動片では、振動腕を連結する例えば、連結腕の支持部とウエハの枠部との間に連結部が設けられていることによって、圧電振動片が折り離された際に、この分離部の形状のバラツキがわずかにあっても、共振周波数が影響されにくいという効果がある。
また、前述の構造では、前記連結部の一部が他の部分よりも幅が細いくびれ部が形成され、前記凹部がこのくびれ部に穿設されていることが好ましい。
このような構造によれば、圧電振動片とウエハとの枠部の連結部には、くびれ部が形成され、このくびれ部の最も狭い部分近傍に凹部が形成されているので、圧電振動片を折り離す際に、応力集中がおこり易く、小さな力でも折り離すことができる。このことによって、生産効率が向上し、圧電振動片の分離部の位置や形状のバラツキが小さくでき、共振周波数が影響されにくいという効果がある。
また、前記凹部が、前記連結部の一方の表面、または、一方の表面および他方の表面の両方に設けられ、前記凹部で折り離されて形成されることが好ましい。
このように形成された圧電振動片は、連結部の表裏両面に凹部が形成されているので、より一層、折り離し易くなり、このことによって、分離部の形状のバラツキも小さくできる。
また、前述の構造では、前記連結部の一方の表面に穿設された前記凹部と、他方の表面に穿設された前記凹部と、が平面方向同じ位置、且つ、同じ深さで設けられ、前記凹部で折り離されて形成されていることが好ましい。
前述の凹部は、連結部の表裏から同じ位置に形成されているので、凹部の一つ一つの大きさ(深さ)は小さくても、凹部の底部は残り厚みが少ない状態であるため、圧電振動片の折り離しが容易となる。
さらに、前記連結部の一方の表面に穿設された前記凹部と他方の表面に穿設された前記凹部とが、同一方向に交互に設けられ、これら前記凹部に沿って折り離されて形成されていることが好ましい。
このようにすれば、連結部の表裏面に設けられた凹部の底部が、連結部幅方向に重なり合わないように交互に形成されているので、この凹部は連結部の幅方向に連続して設けられていることになり、なお一層、圧電振動片がウエハから折り離しやすくなるとともに、分離部が直線的に形成されるので、安定した共振周波数が得られる。
また、前記連結部の一方の表面に穿設された前記凹部と、他方の表面に穿設された前記凹部と、のいずれかが他方の凹部よりも深く形成され、これら前記凹部に沿って折り離されて形成されることが好ましい。
このような圧電振動片は、例えば、一方の表面から他方の表面(裏面)に向かって支持部を治具等で押し下げることによって凹部から折り離される。このような場合、押す側の凹部が深く形成され、反対側の凹部が浅く形成されていると折り離しの際に、圧電振動片が貝殻状に剥離されることを少なくすることができる。
また、本発明の圧電振動片は、前記連結部の一方の表面に穿設された前記凹部と他方の表面に穿設された前記凹部とが、平面方向にずれた位置に略平行に設けられていることが好ましい。
このような構造では、表面に設けられた凹部と裏面に設けられた凹部とがずれているため、詳しくは後述するが、圧電振動片の製造工程中に分離して脱落しまうことを防止し、また、折り離しの際には分離しやすくすることができる。
また、前述の構造の圧電振動片は、前記連結部の一方の表面に穿設された前記凹部と、前記連結部の他方の表面に、前記凹部に沿って前記連結部の幅方向にわたって形成された溝部と、が設けられ、前記凹部および前記溝部に沿って折り離されて形成されることが好ましい。
このような構造によれば、一方の表面の凹部と他方の面の溝部が形成されていることで、圧電振動片が折り離される際に、凹部および溝に沿って直線的に折り離され、分離部断面の凹凸が少なく、分離部形状による圧電振動片の振動への影響を少なくすることができる。
また、凹部が形成された面には、凹部が形成されない部分も残されているために、折り離し易いが、工程途中で圧電振動片が脱落することを防止できる。
さらに、この圧電振動片は、前記連結部の前記支持部の近傍と前記枠部の近傍との少なくとも2個所に他の部分よりも幅が狭く形成されたくびれ部と、このくびれ部に前述した凹部または溝部と、が形成され、前記凹部または前記溝部に沿って折り離されて形成されることが望ましい。
このような圧電振動片は、ウエハの枠部と圧電振動片とが連結されている連結部の枠部との結合部と、支持部との結合部にくびれ部を設け、このくびれ部に凹部または溝部が形成されている。このような構成では、例えば、まず、枠部側を折り離し、続いて支持部側を折り離すことができるので、支持部側を折り離す際に、連結部の一方が規制されていないため、圧電振動片を小さい力で折り離すことができるので、より一層、生産性を高めることができる。
本発明の圧電振動片の製造方法は、圧電材料からなるウエハからフォトリソグラフィにより形成される圧電振動片の一部と該圧電振動片の周囲に形成される前記ウエハの枠部とを連結する板状の連結部が形成され、前記連結部の少なくとも一方の表面に、断面形状が略V字状の凹部が前記連結部の幅方向に直線状に穿設され、前記圧電振動片の外形と前記凹部が同じエッチング工程で形成されることを特徴とする。
この圧電振動片は、フォトリソグラフィにより形成される。一般にフォトリソグラフィは、ウエハ表面に耐蝕性皮膜を形成したのち、レジスト膜を形成し、露光、現像、エッチングという工程から構成される。この際、凹部は、露光工程で、圧電振動片の外形部よりも小さく設定された開口部の露光マスクを用いることで、外形形成と同時に貫通しない凹部を形成することができる。
例えば、この開口部の大きさは、凹部の深さがウエハの厚みの1/3程度の深さになるように設定される。
このように、外形形成と凹部形成が同じ工程内でできるため、製造効率を高めることができる。
また、前記圧電振動片は、前記凹部で、前記圧電振動片と前記枠部とを折り離して形成することが好ましい。
前述したように凹部は、連結部の他の部分よりも構造的に強度が弱い。また、圧電材料は、硬くて脆いということが知られているが、凹部に外力を与えると容易に折り離すことができる。従って、特別の刃具や道具を用いることなく、圧電振動片をウエハから容易に折り離すことができるので、生産効率を高めることができる。
本発明による圧電振動子及び振動型ジャイロスコープは、前述した構造、方法で製造される前記圧電振動片が、パッケージ内に格納されていることを特徴とする。
前述したような構造と製造方法で作られた圧電振動片は、例えば、セラミック製のパッケージや金属製の筒状のパッケージに収納されているため、塵埃や湿度などのパッケージ外の環境に影響されず、長期間にわたって安定した振動を継続することができる。
本発明による振動型ジャイロスコープの製造方法は、前述した前記圧電振動片と、前記圧電振動片に形成される駆動電極と検出電極の少なくとも一方の電極上に超音波溶着法によってスタッドバンプを形成し、この超音波振動方向と前記凹部の連続方向とが一致させることを特徴とする。
ここで、超音波溶着法とは、ホーンと呼ばれる共振体を利用し、被溶着物を経由して振動エネルギーを溶着部に集中させ、振動エネルギーは摩擦熱に変換され、被溶着物を溶かす温度まで上昇し、被溶着物を所望の部材に固着することを示す。
また、スタッドバンプとは、金線でボールをつくり、先端部を切断して形成したバンプのことを示す。
本発明では、圧電振動片と、例えば、圧電振動片を支持する回路基板との接続は、圧電振動片に形成されたスタッドバンプによって行われる。このスタッドバンプを形成するために超音波溶着法が採用されるが、この超音波(ホーン)の振動方向と凹部の連続方向を一致させることにより、スタッドバンプを形成する際の振動で枠部と圧電振動片が折り離され、脱落することを防止することができ、また、折り離しをする際には、凹部から容易に折り離しを行うことができ、作業効率を高めることができるという効果がある。
本発明の実施例1に係るウエハを示すの斜視図。 本発明の実施例1に係る圧電振動片を示す平面図。 本発明の実施例1に係る圧電振動片を示す要部拡大平面図。 本発明の実施例1に係る圧電振動片の凹部を示す断面図。 本発明の実施例1に係る圧電振動片の他の凹部を示す断面図。 本発明の実施例1に係る圧電振動片の他の凹部を示す断面図。 本発明の実施例1に係る圧電振動片の他の凹部を示す断面図。 (a)は本発明の実施例1に係る圧電振動片の他の凹部を示す平面図、(b)はその断面図。 本発明の実施例1に係る圧電振動片の他の凹部及び溝部を示す平面図。 本発明の実施例1に係る圧電振動片の他の凹部及び溝部を示す断面図。 本発明の他の実施例に係る圧電振動片を示す平面図。 本発明の実施例1に係る圧電振動片の連結部を示す部分平面図。 本発明の実施例1に係る圧電振動片の他の連結部を示す部分平面図。 本発明の実施例1に係る音叉型の圧電振動片を示す平面図。 本発明の実施例1に係る圧電振動片の製造工程を示す要部断面図。 本発明の実施例1に係る溝付きの圧電振動片の部分平面図。 本発明の実施例1に係る溝付きの圧電振動片の製造工程を示す要部断面図。 本発明の実施例1に係る圧電振動片の切り離し状態を示す部分平面図。 本発明の実施例1に係る圧電振動片の切り離し状態を示す部分断面図。 本発明の実施例1に係る圧電振動片の他の切り離し状態を示す部分断面図。 本発明の実施例1に係る振動型ジャイロスコープを示す断面図。 本発明の実施例1に係る圧電振動子を示す断面図。 本発明の実施例1に係るスタッドバンプ形成工程を示す断面図。 本発明の実施例1に係るスタッドバンプ形成工程の一部を示す平面図。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図14と図16には本実施形態の圧電振動片の平面図、断面図及び斜視図が示され、図15及び図17〜図20には、本実施形態による圧電振動片の製造方法が示され、図21、図22には振動型ジャイロスコープと圧電振動子が示されている。また、図23、図24には圧電振動子及び振動型ジャイロスコープの製造工程が示されている。
図1は、本実施例1のウエハ1の斜視図、図2は圧電振動片100の平面図、図3は図2の圧電振動片100の要部拡大平面図を示す。図1において、ウエハ1は、一般的な水晶結晶(図示しない)の電気軸と呼ばれるX軸、機械軸と呼ばれるY軸および光学軸と呼ばれるZ軸のX軸とY軸を平面方向に切り出されたZカットの水晶基板である。
このウエハ1に圧電振動片100が、フォトリソグラフィによって形成されている。
図2において、圧電振動片100は、ウエハ1に複数個同時に形成されている。この圧電振動片100は、中央部の略四角形の支持部140の対向する2辺から検出腕120が延出され、また、他方の対向する2辺からは連結腕130が放射状に延出され、連結腕130の先端部には、連結腕130を軸に略T字型に延出された振動腕110が一対形成されている。このような圧電振動片100は、ダブルT型振動片と呼ばれ振動型ジャイロスコープ等に使用される。
圧電振動片100は、振動腕110、検出腕120、連結腕130の周囲近傍までウエハ1の枠部11で囲まれており、支持部140の検出腕120の両側に、枠部11と支持部140とを連結部12によって一体に連結されている。このような構造であるので、圧電振動片100は、ウエハ1から同時に複数個形成することが可能になっている。
本実施例では、連結部12は、検出腕120の両側位置に設けているが、連結腕130の両側に設けることもできる。また、連結部12は、4ヶ所に設けられているが、それぞれ支持部140を挟んで対向する位置の2ヶ所に設けることもできる。
なお、本実施形態の圧電振動片100は、ウエハ1に複数個同時に形成しても、ひとつ形成する場合でも同様である。
図3において、連結部12は、支持部140と枠部11との途中に連結部12の幅方向両側から切欠き状のくびれ部13が形成されている。このくびれ部13の幅方向に円錐形の凹部14が連続して形成されている(図4、参照)。図3では、凹部14は3個となっているが、その数は3個に限定されるものではなく、1個でも、もっと多くてもよく、後述するように、折り離しがしやすく、他の製造工程中に圧電振動片100が脱落しない程度の構造的強度があればよく、適宜に設定することができる。
この凹部14の断面形状は、図4〜図7に示されている。
図4は、本実施例の凹部14の断面図を示す。図4において、凹部14は、連結部12の表面に断面V字型に形成されており、その深さは、ウエハの厚みの1/2程度とされている。この凹部14の断面形状の開口部(図中上面)大きさ、深さ、隣り合う凹部とのピッチは、前述したように、折り離しがしやすく、他の工程中に圧電振動片100が脱落しない程度の構造的強度があればよく適宜に設定することができる。
図5〜図7は、連結部12の表裏両面にそれぞれ凹部14,15が形成されている場合の図3で示したA−A断面図を示している。図5において、連結部12の一方の面(図中、上面)には断面形状がV字状の凹部14が形成され、他方の面(図中、下面)には断面形状がV字状の凹部15が形成されている。凹部14,15は、平面方向のほぼ同じ位置に、ほぼ同じ大きさで形成され、凹部14,15それぞれの深さは、ウエハ厚みのほぼ1/3程度とされる。
この凹部14,15の大きさ、深さ、ピッチは前述したように折り離しがしやすく、製造工程中に圧電振動片100が脱落しない程度の構造的強度があればよく適宜に設定することができる。
図6は、凹部14,15の他の実施例を示す断面図である。図6において、連結部12の一方の面(図中、上面)には、凹部14が、他方の面(図中、下面)には、凹部15が形成されている。
凹部15は、連続して隣り合う凹部14の間に配置され、その大きさ、深さは凹部14とほぼ同じに設定されている。
凹部14が1個の場合、凹部15は、前述の連結部12のくびれ部13(図3、参照)を結んだ直線上に凹部14とは交差しない位置に配置される(図示しない)。
図7は、凹部14,15の配列について他の実施例を示す断面図である。図7において、連結部12の一方の面(図中、上面)には、凹部14が、他方の面(図中、下面)には、凹部15が、凹部14と略同じ平面位置に形成されている。
この際、凹部14は、凹部15に比べ、大きく設定されている。凹部14,15のうちどちらを大きく設定するかは、後述する圧電振動片100の折り離しの方法によって選択することができる。
また、この凹部14,15の配列は、図6に示したように平面方向交互に配列することができる。
凹部14,15の配列について他の実施例を図8に示す。
図8は、凹部14,15の配列を示し、図8(a)は要部平面図、図8(b)には、連結部12の断面図が示されている(図8(a)のC−C断面)。図8(a)及び(b)において、凹部14は、連結部12のくびれ部13を結んだ直線上に配置され、凹部15は、連結部12の裏面側に凹部14とは交差しない範囲で支持部140から離れた位置に、凹部14と略平行に形成されている。凹部14,15は、ほぼ同じ大きさである。
図9は、圧電振動片100の連結部12の他の実施例の要部平面図を示す。図9において、支持部140と枠部11(図3、参照)との連結部12の途中には、幅方向両側から切欠き状のくびれ部13が形成されている。このくびれ部13の幅方向を結んだ直線上に円錐形の凹部14が形成されている(図中、3個)。また、この凹部14が形成されている面とは反対側の面には、連続して設けられた凹部14に沿って、連結部12の幅にわたって溝部16が形成されている。溝部16の幅は、凹部14の開口部の径よりもわずかに大きく設定され、支持部140にはかからない範囲とされる。
断面の形状については、図10において説明する。
図10(a)は、図9のA−A断面を示し、図10(b)は、図9のB−B断面を示す。図10(a)において、溝部16は、凹部14の底部先端に接しない深さで、連結部12の幅方向を貫いて形成されている。
図10(b)において、溝部16は、略コノ字状の断面形状をしているが、この断面形状は、台形型状でもV字型状でもよい。溝部の深さは、ウエハ1の厚みの1/3程度とされる。この際、凹部14と溝部16の大きさは、前述したように折り離しがしやすく、他の工程中に圧電振動片100が脱落しない程度の構造的強度があればよく適宜に組み合わせ、選択することができる。
図11は、本発明の他の実施例の圧電振動片100の要部平面図を示す。図11において、圧電振動片100の支持部140とウエハ1の枠部11との間に連結部12が4ヶ所形成されている。この連結部12の支持部140側には、幅方向両側から切欠き状のくびれ部13が形成され、連結部12の枠部11側には、くびれ部18が形成されている。
このくびれ部13,18それぞれの幅方向に結んだ直線状に円錐形の凹部14,17が形成されている。凹部14,17は、前述したように(図4〜図10、参照)、連結部12の一方の面のみに形成されてもよく、表裏両面に形成されてもよく、表裏両面に形成される場合、前述したそれぞれの凹部の配列を組み合わせて選択することができ、また、凹部と溝部を組み合わせることができる。
図12、図13は、連結部12の平面形状と凹部14との組み合わせの他の実施例を示す平面図である。
図12において、連結部12には、この連結部12の幅方向両側から切欠き状のくびれ部13が設けられている。くびれ部13の一辺は、支持部140の一辺に沿った形状であり、この位置の幅が最も細くなるように形成されている。くびれ部13の最も狭い位置に凹部14が形成されている。
図13において、連結部12は、支持部140の近くで幅が狭いくびれ部13が形成されている。このくびれ部13は、側面が連結部12と平行に延出されて支持部140に連結される。
連結部12と支持部140との交差部の支持部140の周縁の一辺に沿って凹部14が形成されている。
図12と図13とに示された凹部は、前述したように(図4〜図10、参照)、連結部12の一方の面のみに形成されてもよく、表裏両面に形成されてもよく、表裏両面に形成される場合、それぞれの凹部の配列を組み合わせて選択することができ、また、凹部と溝部を組み合わせることができる。
次に、図14を用いて音叉型の圧電振動片200について説明する。前述したダブルT型の圧電振動片100について説明した構造は、音叉型の圧電振動片200の構造にも展開できる。なお、音叉型の圧電振動片200は、以降、圧電振動片200と呼称することがある。図14において、音叉型の圧電振動片200は、支持部220の端部が、ウエハ1の枠部11に連結部12によって連結されている。支持部220は、屈曲振動をする一対の振動腕210を支持する基部である。
連結部12は、枠部11からなだらかな円弧形状で支持部220に向かって延出され、最も幅が狭くされた部分で支持部220に連結し、音叉型の圧電振動片200を支持している。
この連結部12が支持部220と交差する位置に支持部220の端部形状に沿って、断面がV字状の凹部14が連続して形成されている(図14では3個)。この凹部14は、前述したように(図4〜図10、参照)、連結部12の一方の面のみに形成されてもよく、表裏両面に形成されてもよく、表裏両面に形成される場合、それぞれの凹部の配列を組み合わせて選択することができ、また、凹部と溝部を組み合わせることができる。
次に、図15を用いてこの圧電振動片100、音叉型の圧電振動片200の製造方法について説明する。この際、凹部の製造方法は、この形状や大きさに係わらず基本は同じであるため、凹部14,15について説明する。図15は、本実施例の圧電振動片100の連結部12のB−B断面(図3、参照)を模式的に示したものである。
本実施例の圧電振動片100が水晶振動片である場合、図1で示すように、X軸が電気軸、Y軸が機械軸、Z軸が光軸となるように切り出された水晶基板(ウエハ1)をフォトリソグラフィなどで加工し圧電振動片100が形成される。
図15において、上述したように切り出されたウエハ1の表裏両面に蒸着法などによって耐蝕膜5が形成され、この耐蝕膜5の上面にレジスト膜6が塗布される(図15(1))。
続いて、圧電振動片100の外形および凹部14,15の形状に合わせたマスク(図示しない)を用いて外形パターン露光、および外形パターン現像が行われる(図15(2))。レジスト膜6は、圧電振動片100の外形141(図3、参照)および凹部14,15の開口部形状に合わせた位置、大きさの開口部7で示される部分が除去される。
次に、耐蝕膜5の現像された露出部分がエッチング液により剥離され(図15(3))、耐蝕膜5が前述の工程で形成されたレジスト膜と同じ形状の外形141と開口部8が形成される。続いて、レジスト膜6が剥離される(図15(4))。この際、圧電振動片100の外形141と凹部14,15の形状の開口部8の耐蝕膜5が除去されている。
続いて、圧電振動片100の外形エッチングを行う(図15(5))。この際、凹部14,15も同時に成形される。耐蝕膜5の開口部8の大きささは、同じ条件でエッチングしても凹部14,15が貫通しないように設定され、本実施形態では、ウエハ1の厚みの1/3程度の深さになるように設定される。
凹部14,15の大きさは、開口部8の大きさとエッチング時間で調整される。
その後、圧電振動片100の電極形成が行われるが説明を省略する。
次に、圧電振動片100の振動腕110に溝部111が形成されている場合の製造方法について説明する。図3も参照する。
図16は、圧電振動片100の振動腕110を示した斜視図である。図16において、振動腕110は、支持部140から延出された連結腕130によって連結されている。また、振動腕110は、連結腕130から直角方向両側に延出され、その元部には振動腕110と連結腕130の連結部131が形成されている。この振動腕110には、溝部111が形成されている。この溝部111は、図示しないが裏面側にも形成されている。
振動腕110に溝部111が形成されることにより、圧電振動片100を小型化することができ、また、CI値を低く抑えることができることが知られている。この溝部111と凹部14,15を有する圧電振動片100の製造方法について図17を用いて説明する。
図17は、振動腕110の溝部111と、連結部12(図3、図16も参照)の凹部14,15とを有する圧電振動片100の製造方法を示す断面図である。図17において、圧電振動片100は、図1で示すように、X軸が電気軸、Y軸が機械軸、Z軸が光軸となるように切り出された水晶基板をフォトリソグラフィなどで断面H型の圧電振動片100が形成される。
上述したように切り出された水晶基板(ウエハ1)の表裏両面に蒸着法などによって耐蝕膜5が形成され、この耐蝕膜5の上面にレジスト膜6が塗布される(図17(1))。
続いて、圧電振動片100の外形形状に合わせたマスク(図示しない)を用いて外形パターン露光、および外形パターン現像が行われる(図17(2))。
次に、耐蝕膜5の現像された露出部分がエッチング液により剥離され(図17(3))、レジスト膜6が剥離される(図17(4))。この際、圧電振動片100の外形に近い形状の耐蝕膜5のみが残されている。
次に、残った耐蝕膜5の表面を含めて、ウエハ1表面にレジスト膜6を全面塗布し(図17(5))、溝部111と凹部14,15のパターン露光、現像を行う(図17(6))が、レジスト膜6は、溝部111に対応した開口部9と、凹部14,15に対応した開口部7の部分が除去されている。その後外形エッチングを行い、続いて、耐蝕膜5が、レジスト膜6の形状に合わせて除去される(図17(7))。
続いて、溝部111と凹部14,15をエッチングする。このエッチング工程は、ハーフエッチングとされ、エッチング時間等を管理して所定の深さまで掘り下げられて、溝部と凹部が所定の形状、深さに形成される(図17(8))。
その後、レジスト膜6、耐蝕膜5が剥離されて圧電振動片100が形成されるのである(図17(9))。この圧電振動片100(圧電振動片200も含む)は、ウエハ1の枠部11に連結された状態である。この状態で、圧電振動片100には、電極が形成されるが説明は省略する。
次に、圧電振動片100を枠部11から分離する方法について図18、図19を用いて説明する。図18は、連結部12の分離された状態を示す部分平面図である。連結部は、本実施例では4箇所設けられているが、1箇所を代表して示し説明する。図18において、支持部140と連結部12は連結された状態で、図示しないが、枠部11を治具等で支えて、支持部140の略中央を折り離し治具で押し下げると、くびれ部13や凹部14の場所に応力集中が発生し、折り離しが行われる。
図19は、圧電振動片100を折り離した時の状態を示した時の図18のC−C断面を示す。図19において、支持部140と連結部12とは、図中矢印方向に分離され、圧電振動片100が完成する。音叉型の圧電振動片200も同様にして折り離されて形成される。
前述した凹部14と凹部15とが平面位置がずれて形成されている場合の折り離したときの断面を図20に示す。支持部140を折り離し治具で押し下げる(図8(b)の矢印D方向)と、上面側にある凹部14と下面側にある凹部15を結んだ位置で折り離しが行われ圧電振動片100が枠部11から分離され、圧電振動片100が形成されるのである。
このように形成された圧電振動片100(圧電振動片200)はパッケージに格納される。
次に、前述した構成で、且つ製造された圧電振動片100、音叉型の圧電振動片200を備える振動型ジャイロスコープ400及び圧電振動子500について説明する。
図21、図22は、圧電振動片100、音叉型の圧電振動片200がパッケージに格納された状態を示す断面図である。図21は、振動型ジャイロスコープ400の構成を示す概略断面図である。図21に示すように、セラミックパッケージ410は、内側に空間を有する箱状のパッケージである。このセラミックパッケージ410は、例えばアルミナ等のセラミック等で形成されている。
セラミックパッケージ410の上部縁部には、封止部420が設けられており、封止部420はコバールなどの金属材料でセラミックパッケージ410の縁部に沿った形状に形成されている。また、この封止部420の上部には金属製の蓋体430が載置、固着され、これらセラミックパッケージ410、封止部420、蓋体430によって中空の箱体が形成されている。
このように形成されたセラミックパッケージ410の底部411には制御回路としてのICチップ450や他の回路素子(図示しない)が備えられ、段部412には、表面に胴箔などで形成されたタブ461が形成された回路基板460が固着されている。このタブ461の一部が図中上方に曲げ起こされていて、その先端部は、圧電振動片100の支持部140の表面上の電極150に形成されたスタッドバンプ312によって接続され、且つ、圧電振動片100をセラミックパッケージ410の底面に対してほぼ水平に支持されている。
このセラミックパッケージ410には、図示しないが、回路基板460と圧電振動片100とICチップ450や他の回路素子及びセラミックパッケージ410の外側に配置される回路素子や電源とを接続する電極が形成されている。この圧電振動片100は、タブ461から一定の駆動電圧が印加されると正確に振動されるようになっている。
図22は、シリンダー型の圧電振動子500の構成を示す概略断面図である。
図22において、圧電振動子500は、その内部に音叉型の圧電振動片200を収納するための金属製のキャップ530を有している。このキャップ530は、ステム520に対して圧入され、その内部は真空状態に保持されている。
ステム520を貫通してリード510が2本設けられている。このリード510に音叉型の圧電振動片200の支持部220に形成された電極(図示せず)が導電接着剤等で固定され保持される。
このように構成された音叉型の圧電振動片200にリード510から一定の駆動電圧が印加されると振動腕110が正確に振動し、圧電振動子500として機能することになる。
次に、圧電振動片100にスタッドバンプ312を形成する方法について説明する。
図23は、スタッドバンプ312を形成する主な工程を示す断面図、図24は要部部分平面図である。図23(a)において、超音波加工機に備えられたホーン(図示は省略)の先端部に取り付けられたキャピラリー300の中央部には金線310が挿通されており、所望のバンプの大きさと同じ体積の金線310がキャピラリー300の先端から突出される。
次に、この金線310に先端部をトーチ(図示せず)からの放電による熱で金線を溶融し球状のバンプ312を形成する(図23(b)に示す)。
このような状態で、圧電振動片100の支持部140に形成された駆動電極または検出電極等の電極150の上面にバンプ312を押しつけ、ホーン(キャピラリー300を含む)を図中、矢印方向に振動させバンプ312を電極150に溶着させる(図23(c)に示す)。そして、所定の時間経過後キャピラリー300を引き上げることによりバンプ312と金線310を分離する。このように電極150に形成されたバンプ312がスタッドバンプである。この際、キャピラリー300(ホーン)の振動方向と前述した凹部14,15との関係を図24に示す。
図24は、スタッドバンプ形成の状態を示す部分平面図である。図24において、キャピラリー300を図中矢印方向に振動させる。この振動方向は、連結部12の凹部14が連続して形成される方向と同じである。この際、バンプ312は、キャピラリー300の振動方向に長い楕円状のスタッドバンプに形成される。このように形成されたスタッドバンプにより、前述したタブ461と圧電振動片100とが接続され、図21で示したような振動型ジャイロスコープ400が構成される。
このように構成され、また、前述した製造法で製造された圧電振動子500は、時計や電子機器の時間標準などとして使用できる。
また、圧電振動片100は、Z軸を回転軸にして回転させ、コリオリの力を発生させ、それを検出することで角速度センサとして振動型ジャイロスコープ400に使用され、自動車の姿勢制御装置、カーナビゲーション装置、カメラ等の手ぶれ防止装置などの電子機器に搭載することができる。
従って、前述した実施例によれば、圧電振動片100、音叉型の圧電振動片200は、ウエハ1に複数個同時にフォトリソグラフィによって形成され、圧電振動片100、音叉型の圧電振動片200それぞれの支持部140,220とウエハ1の枠部11とが連結部12で連結されている。この連結部12の一方の面に凹部14が形成されるか、一方の面に凹部14と他方の面に凹部15が形成されているので、圧電振動片100、音叉型の圧電振動片200をウエハ1から分離する際、支持部140,220を折り離し治具等で押すことによって、これら凹部14,15に応力集中が発生し、容易に折り離すことができるので、圧電振動片100、音叉型の圧電振動片200の生産効率を高めることができる。また、枠部11内に連結部12が構成されているので、小型化にも寄与する。
また、凹部14,15は、断面形状が略V字状をしているため、この底部先端付近から折り離されるため、折り離し部の位置や形状のバラツキが小さく正確な外形形状が得られる。その結果、安定した共振周波数が得られるという効果がある。
また、連結部12は、圧電振動片100、音叉型の圧電振動片200それぞれの振動腕を連結する支持部140または支持部220から突出して形成されている。支持部140,220は、振動腕あるいは検出腕の振動に影響が少ない場所であるため、圧電振動片が折り離された際に、この分離部の形状のバラツキにより、共振周波数が影響されにくいという効果がある。
さらに、連結部12の一部が他の部分よりも幅が細いくびれ部が形成され、前記凹部がこのくびれ部に穿設されているので、圧電振動片を折り離す際に、より一層、応力集中が発生し易く、小さな力でも折り離すことができる。このことによって、生産効率が向上し、圧電振動片の分離部の位置や形状のバラツキが小さくなるという効果がある。
また、このくびれ部の最も細い部分を結んだ直線で分離されるので、所定の形状で正確に分離することができるので、CI値を低く抑えることができ、歩留まりを向上させ低コスト化をはかることができる。
前述したように、凹部14,15の大きさ、形状、配列は、圧電振動片100及び音叉型の圧電振動片200の形状、厚み、材質によって好適に選択し組み合わせることができ、生産効率を高めることができる。また、凹部14と凹部15とを略平行に位置をずらせた実施例(図8、参照)によれば、圧電振動片100、音叉型の圧電振動片200を製造する工程の途中で分離して脱落してしまうことを防止し、且つ、折り離しの際には分離しやすくすることができる。特に、前述したスタッドバンプ形成時にホーン(キャピラリー300を含む)の振動や、スタッドバンプ312形成後に金線310を切り離す際に(図23(d)、参照)、圧電振動片100が折り離し脱落することを防止することができるという効果もある。
また、前述したような凹部14と溝部16との組み合わせによる構造では(図9,10、参照)、圧電振動片が折り離される際に、凹部および溝に沿って直線的に折り離され、分離部断面の凹凸が少なく、分離部形状による圧電振動片の振動への影響を少なくすることができる。さらに、凹部14と溝部16とくびれ部13とを組み合わせることにより、折り離しの際の折り離し力が小さくても分離することができるので、より一層、生産効率を高めることができる。
また、本発明の圧電振動片100及び音叉型の圧電振動片200は、フォトリソグラフィにより形成される。ウエハ1表面に耐食性皮膜を形成したのち、レジスト膜を形成し、露光、現像、エッチングという工程から構成される。この際、凹部14,15は、露光工程で、前述の圧電振動片の外形部よりも小さく設定された開口部の露光マスクを用いることで、外形形成と同時に貫通しない凹部を形成することができる。このように、外形形成と凹部形成が同じ工程内でできるため、製造効率を高めることができる。
さらに、本発明による圧電振動子500及び振動型ジャイロスコープ400は、前述した構造、方法で製造される音叉型の圧電振動片200あるいは圧電振動片100が、内部が真空状態のパッケージ内に格納されているため、塵埃や湿度などのパッケージ外の環境に影響されず、また、真空環境で振動片が振動されることで、より一層安定した振動を長期間にわたって維持することができる。さらに、パッケージ内に格納されることで、取り扱い易いという効果もある。
また、本発明による振動型ジャイロスコープ400は、圧電振動片100と回路基板460との接続は、圧電振動片100に形成されたスタッドバンプ312によって行われる。このスタッドバンプ312を形成するために超音波溶着法が採用されるが、この超音波の振動方向と凹部14,15の連続方向を一致させることにより、スタッドバンプ312を形成する際の振動で枠部と圧電振動片が折り離されることを防止することができ、また、折り離しをする際には、凹部から容易に折り離しを行うことができ、作業効率を高めることができるという効果がある。
なお、本発明は前述の実施例に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施例では、凹部14,15の形状は、断面略V字状の円錐形としていたが、四角形でもよく、四角形の場合は、対向角をくびれ部13を幅方向に結んだ直線上に一致させておけば、なお一層、折り離しがし易くなる。
また、例えば、凹部14を複数連続した形状、即ち、開口部平面形状が細長い楕円形状としてもよい。
また、本実施形態では、連結部12は、支持部140の周縁の直線部に形成していたが、本発明では、支持部140の4つの角部に連結部を設けてもよく、他の場所に設けてもよい。
連結部12に電極を形成し、そこを折り離すことによって、電極分離を行うこともできる。
また、本発明では、くびれ部13の形状、凹部14,15および溝部16の組み合わせは本実施形態に限定されるものではなく、圧電振動片の材質、厚み、平面サイズによって、その組み合わせは自由である。
従って、前述の実施例によれば、小型で量産性がよく、安定した共振周波数が得られる圧電振動片、圧電振動片の製造方法と、この圧電振動片を備える圧電振動子および振動型ジャイロスコープと、この圧電振動片を備える圧電振動子および振動型ジャイロスコープの製造方法を提供することができる。
1…ウエハ、11…枠部、14,15…凹部、100,200…圧電振動片、110,210…振動腕、120…検出腕、130…連結腕、140,220…支持部、400…振動型圧ジャイロスコープ、500…圧電振動子。

Claims (14)

  1. 圧電材料からなるウエハからフォトリソグラフィにより形成された圧電振動片であって、
    該圧電振動片の一部と該圧電振動片の周囲に形成されている前記ウエハの枠部とを連結する板状の連結部が形成され、
    前記連結部の少なくとも一方の表面に、断面形状が略V字状の凹部が前記連結部の幅方向に直線状に穿設されていることを特徴とする圧電振動片。
  2. 請求項1に記載の圧電振動片において、
    前記連結部は、前記圧電振動片の振動腕を連結する支持部から突出して形成され、
    前記連結部には、前記凹部が穿設され、
    この凹部で折り離して形成されることを特徴とする圧電振動片。
  3. 請求項1または請求項2に記載の圧電振動片において、
    前記連結部の一部が他の部分よりも幅が細いくびれ部が形成され、
    前記凹部がこのくびれ部に穿設されていることを特徴とする圧電振動片。
  4. 請求項1または請求項2に記載の圧電振動片において、
    前記凹部が、前記連結部の一方の表面、または、一方の表面および他方の表面の両方に設けられ、
    前記凹部で折り離されて形成されることを特徴とする圧電振動片。
  5. 請求項4に記載の圧電振動片において、
    前記連結部の一方の表面に穿設された前記凹部と、
    他方の表面に穿設された前記凹部と、が平面方向同じ位置、且つ、同じ深さで設けられ、
    前記凹部で折り離されて形成されていることを特徴とする圧電振動片。
  6. 請求項4に記載の圧電振動片において、
    前記連結部の一方の表面に穿設された前記凹部と他方の表面に穿設された前記凹部とが、同一方向に交互に設けられ、
    これら前記凹部に沿って折り離されて形成されていることを特徴とする圧電振動片。
  7. 請求項4に記載の圧電振動片において、
    前記連結部の一方の表面に穿設された前記凹部と、
    他方の表面に穿設された前記凹部と、のいずれかが他方の凹部よりも深く形成され、
    これら前記凹部に沿って折り離されて形成されることを特徴とする圧電振動片。
  8. 請求項4に記載の圧電振動片において、
    前記連結部の一方の表面に穿設された前記凹部と他方の表面に穿設された前記凹部とが、平面方向にずれた位置に略平行に設けられていることを特徴とする圧電振動片。
  9. 請求項1または請求項2に記載の圧電振動片において、
    前記連結部の一方の表面に穿設された前記凹部と、
    前記連結部の他方の表面に、前記凹部に沿って前記連結部の幅方向にわたって形成された溝部と、が設けられ、
    前記凹部および前記溝部に沿って折り離されて形成されることを特徴とする圧電振動片。
  10. 請求項1または請求項2に記載の圧電振動片において、
    前記連結部の前記支持部の近傍と前記枠部の近傍との少なくとも2個所に他の部分よりも幅が狭く形成されたくびれ部と、
    このくびれ部に請求項3ないし請求項9のいずれか一項に記載の凹部または溝部と、が形成され、
    前記凹部または前記溝部に沿って折り離されて形成されることを特徴とする圧電振動片。
  11. 圧電材料からなるウエハからフォトリソグラフィにより形成される圧電振動片の製造方法であって、
    前記圧電振動片の一部と該圧電振動片の周囲に形成される前記ウエハの枠部とを連結する板状の連結部が形成され、
    前記連結部の少なくとも一方の表面に、断面形状が略V字状の凹部が前記連結部の幅方向に直線状に穿設され、
    前記圧電振動片の外形と前記凹部が同じエッチング工程で形成されることを特徴とする圧電振動片の製造方法。
  12. 請求項11に記載の圧電振動片の製造方法において、
    前記圧電振動片は、前記凹部で、前記圧電振動片と前記枠部とを折り離して形成することを特徴とする圧電振動片の製造方法。
  13. 請求項1に記載の前記圧電振動片が、パッケージ内に格納されていることを特徴とする圧電振動子及び振動型ジャイロスコープ。
  14. 圧電材料からなるウエハからフォトリソグラフィにより形成される圧電振動片に形成される駆動電極と検出電極の少なくとも一方の電極上に超音波溶着法によってスタッドバンプを形成し、
    この超音波振動方向と前記凹部の連続方向とを一致させることを特徴とする振動型ジャイロスコープの製造方法。
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