JP2010174863A - 内燃機関、輸送機器およびリング状部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】排気ガスを測定対象とするセンサを内燃機関に取り付けるためのコストおよび工数を削減する。
【解決手段】本発明による内燃機関は、シリンダヘッド13を含む内燃機関本体10と、シリンダヘッド13に接続され、内燃機関本体10からの排気ガスが通過する排気管20と、排気ガスを測定対象とするセンサ30と、排気管20の内燃機関本体10側の端部とシリンダヘッド13との間に挟持され、排気ガスが通過する開口部41を有するリング状部材40であって、センサ30が挿入されるセンサ取付け孔42をさらに有するリング状部材40と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】本発明による内燃機関は、シリンダヘッド13を含む内燃機関本体10と、シリンダヘッド13に接続され、内燃機関本体10からの排気ガスが通過する排気管20と、排気ガスを測定対象とするセンサ30と、排気管20の内燃機関本体10側の端部とシリンダヘッド13との間に挟持され、排気ガスが通過する開口部41を有するリング状部材40であって、センサ30が挿入されるセンサ取付け孔42をさらに有するリング状部材40と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、排気ガスを測定対象とするセンサを備えた内燃機関に関する。また、本発明は、そのような内燃機関を備えた輸送機器や、内燃機関にセンサを取り付けるためのリング状部材にも関する。
環境問題やエネルギー問題の観点から、内燃機関の燃費を向上させたり、内燃機関の排気ガス中に含まれる規制物質(NOxなど)の排出量を低減したりすることが求められている。このためには、常に最適な条件で燃料の燃焼が行えるよう、燃焼状態に応じて燃料と空気との比率を適切に制御する必要がある。空気と燃料との比率は空燃比(A/F)と呼ばれ、三元触媒を用いる場合、最適な空燃比は理論空燃比である。理論空燃比とは、空気と燃料とが過不足なく燃焼する空燃比である。
理論空燃比で燃料が燃焼している場合、排気ガス中には一定の酸素が含まれる。空燃比が理論空燃比よりも小さい場合、つまり、燃料の濃度が相対的に高い場合には、排気ガス中の酸素量が、理論空燃比の場合の酸素量に比べて減少する。一方、空燃比が理論空燃比よりも大きい(燃料の濃度が相対的に低い)場合には、排気ガス中の酸素量は増加する。このため、排気ガス中の酸素濃度を酸素センサを用いて計測することによって、空燃比が理論空燃比からどの程度ずれているかを推定し、空燃比を調節して最適な条件で燃料が燃焼するように制御することが可能となる。
排気ガス中の酸素濃度を計測するための酸素センサとしては、特許文献1に開示されているような起電力型の酸素センサや、特許文献2に開示されているような抵抗型の酸素センサが知られている。
起電力型の酸素センサは、固体電解質層の表面に設けられた基準電極および測定電極(それぞれ空気および排気ガスに曝される)間での酸素分圧の違いを起電力として検出することによって酸素濃度を測定する。これに対して、抵抗型の酸素センサは、排気ガスに曝される酸化物半導体層の抵抗率の変化を検出することによって酸素濃度を測定する。
図19に、酸素センサを備えた従来の内燃機関800を示す。内燃機関800は、内燃機関本体810と、内燃機関本体810からの排気ガスが通過する排気管820と、排気ガス中の酸素を検出する酸素センサ830とを備える。
内燃機関本体810は、シリンダブロック811と、シリンダブロック811の下に設けられたクランクケース812と、シリンダブロック811の上に設けられたシリンダヘッド813とを有している。
シリンダブロック811内には、所定の大きさのシリンダ811aが形成されている。シリンダ811a内に、ピストン814が上下に往復可能に設けられている。
クランクケース812内にはクランクシャフト815が収容されている。クランクシャフト815とピストン814とは、コンロッド816によって連結されている。
シリンダヘッド813は、吸気ポート813Aおよび排気ポート813Bを有し、シリンダヘッド813とピストン814との間に燃焼室CCが形成される。吸気ポート813A内には燃焼室CC内に混合気を供給するための吸気弁817が設けられており、排気ポート813B内には燃焼室CC内の排気を行うための排気弁818が設けられている。また、シリンダヘッド813には、燃焼室CC内に供給された混合気を点火するためのスパークプラグ819が設けられている。
また、内燃機関本体810内には、シリンダブロック811および排気ポート813Bを冷却するためのウォータージャケットWJが設けられている。ウォータージャケットWJ内を冷却水が循環することにより、シリンダブロック811および排気ポート813Bの冷却が行われる。
吸気ポート813Aには、吸気管822が接続されている。吸気管822には、吸入空気の温度を検出する吸気温センサ823と、吸気管822内の圧力を検出する吸気管圧力センサ824とが取り付けられている。また、吸気管822内には、吸入空気の量を調節するためのスロットルバルブ825が設けられている。さらに、吸気管822には、燃料を吸気管822内に噴射して混合気を生成するためのインジェクタ826も取り付けられている。インジェクタ826には、フューエルポンプ827から燃料が供給される。
排気管820は、シリンダヘッド813に接続されている。より具体的には、排気管820の内燃機関本体810側の端部が、シリンダヘッド813の排気ポート813Bに接続されている。また、排気管820には、排気ガス中のNOx等を浄化するための三元触媒828が取り付けられている。
図20に、排気管820とシリンダヘッド813との接続部近傍を拡大して示す。図20に示すように、排気管820のシリンダヘッド813側(つまり内燃機関本体810側)の端部(ストップリングと呼ばれることもある)820aと、シリンダヘッド813との間には、気密性を確保するためのガスケット850が設けられている。排気管820のストップリング820aの手前には、他の部分よりも大きな外径を有する鍔状の部分(フランジと呼ばれる)820bが設けられている。排気管820は、このフランジ820bにおいて、スタッドボルト851およびナット852によってシリンダヘッド813に締結されている。
酸素センサ830は、図19に示すように、排気管820の途中に取付けられている。酸素センサ830は、ねじ山が形成された部分をその側面に有しており、この部分を排気管820に設けられたボス(内側にねじ溝が形成されている)820Bにねじ込むことにより、酸素センサ830が排気管820に固定される。
このように、従来の内燃機関800では、酸素センサ830は、排気管820の途中に設けられたボス820Bに、ねじ込みによって取付けられる。
しかしながら、上述したようなねじ込み方式は、ボスを製造するためのボス製作費、排気管に孔を形成するための排気管穿孔費、ボスを溶接により排気管に取り付けるためのボス溶接費などが必要であり、製造コストが増加してしまう。また、取付けに要する工数が多く、取付けに要する時間が長くなる。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、排気ガスを測定対象とするセンサを内燃機関に取り付けるためのコストおよび工数を削減することにある。
本発明による内燃機関は、シリンダヘッドを含む内燃機関本体と、前記シリンダヘッドに接続され、前記内燃機関本体からの排気ガスが通過する排気管と、前記排気ガスを測定対象とするセンサと、前記排気管の前記内燃機関本体側の端部と前記シリンダヘッドとの間に挟持され、前記排気ガスが通過する開口部を有するリング状部材であって、前記センサが挿入されるセンサ取付け孔をさらに有するリング状部材と、を備える。
ある好適な実施形態において、前記センサおよび前記リング状部材は、前記センサ取付け孔内で前記センサを位置決めする位置決め構造を有する。
ある好適な実施形態において、前記位置決め構造は、前記センサに設けられた凸部と、前記センサ取付け孔の内周面に設けられ、前記凸部に嵌合する凹部と、を含む。
ある好適な実施形態において、前記位置決め構造は、前記センサに設けられた凹部と、前記センサ取付け孔の内周面に設けられ、前記凹部に嵌合する凸部と、を含む。
ある好適な実施形態において、前記センサは、前記リング状部材の前記開口部内に位置する検出部と、前記検出部を取り囲むプロテクタと、を有し、前記センサに設けられた凸部または凹部は、前記プロテクタに設けられた凸部または凹部である。
ある好適な実施形態において、前記センサは、前記リング状部材の前記開口部内に位置する検出部と、前記検出部を取り囲むプロテクタであって、側面および底面を含む筒状のプロテクタと、を有し、前記プロテクタは、前記側面に形成され、前記排気ガスの流れる方向に略直交する方向に開口するガス導入孔と、前記底面に形成され、前記底面内で前記排気ガスの流れる方向における下流側に位置するガス排出孔と、を有する。
ある好適な実施形態において、前記排気管の前記内燃機関本体側の端部と前記リング状部材との間、および、前記シリンダヘッドと前記リング状部材との間に配置された一対のガスケットをさらに備える。
ある好適な実施形態において、前記一対のガスケットのうち、前記シリンダヘッドと前記リング状部材との間に配置されたガスケットは、グラファイトから形成されている。
ある好適な実施形態において、前記センサは、前記排気ガス中の所定の成分を検出するガスセンサである。
ある好適な実施形態において、前記ガスセンサは、前記排気ガス中の酸素を検出する酸素センサである。
本発明による輸送機器は、上記構成を有する内燃機関を備える。
本発明によるリング状部材は、排気ガスを測定対象とするセンサを内燃機関に取付けるためのリング状部材であって、センサが挿入されるセンサ取付け孔と、前記センサ取付け孔の内周面に設けられた凸部または凹部であって、センサに設けられた凹部または凸部と嵌合する凸部または凹部と、を有する。
本発明による内燃機関は、排気管の内燃機関本体側の端部とシリンダヘッドとの間に挟持され、排気ガスが通過する開口部を有するリング状部材を備える。このリング状部材は、センサが挿入されるセンサ取付け孔をさらに有する。従って、本発明による内燃機関では、センサ取付け孔にセンサが挿通されたリング状部材を、排気管の端部とシリンダヘッドとの間に挟持することによって、排気ガスを測定対象とするセンサを内燃機関に取付けることができる。従って、排気管に設けたボスにセンサをねじ込む方式に比べ、簡便にセンサの取付けを行うことができる。そのため、内燃機関に排気ガスを測定対象とするセンサを取付けるためのコストおよび工数を削減することができる。
また、従来のねじ込み方式では、排気管の途中にセンサが取付けられるので、マフラー側から排気管内に侵入した水をセンサが被ってしまうことがあった。これに対し、本発明による内燃機関では、センサは、上述したようにリング状部材を介して取り付けられるので、内燃機関本体の近傍に位置する。そのため、センサの被水確率を低減することができる。
センサおよびリング状部材が、センサ取付け孔内でセンサを位置決めする位置決め構造を有していると、センサをガス流方向(排気管内で排気ガスの流れる方向)に対して常に同じ角度で取り付けることができるので、取り付け角度のばらつきに起因した応答性(応答時間)のばらつきを抑制できる。
位置決め構造は、例えば、センサに設けられた凸部と、センサ取付け孔の内周面に設けられ、センサの凸部に嵌合する(嵌め合わされる)凹部とを含む。あるいは、位置決め構造は、センサに設けられた凹部と、センサ取付け孔の内周面に設けられ、センサの凹部に嵌合する(嵌め合わされる)凸部とを含んでもよい。凸部と、凸部に嵌合する凹部とを位置決め構造として用いることにより、簡易な構成で精度の高い位置決めを実現することができる。
センサは、典型的には、リング状部材の開口部内に位置する検出部と、検出部を取り囲むプロテクタとを有する。センサに設けられ位置決め構造の一部として機能する凸部(または凹部)は、例えば、このプロテクタに設けられた凸部(または凹部)である。
プロテクタは、典型的には、側面および底面を含む筒状であり、排気ガスをプロテクタの内部に導入するためのガス導入孔と、排気ガスをプロテクタ内部から外部に排出するためのガス排出孔とを有する。ガス導入孔は、側面に形成され、且つ、ガス流方向に略直交する方向に開口していることが好ましい。ガス導入孔がこのように配置されていることにより、排気ガスに含まれる凝縮水の水滴やガス検出部に有害な物質がガス検出部に到達する可能牲を低減することができる。ガス導入孔をこのように配置する場合、ガス排出孔は、底面に形成され、且つ、底面内でガス流方向における下流側に位置していることが好ましい。ガス排出孔がこのように配置されていることにより、ガス導入孔からプロテクタ内部に導入された排気ガスをプロテクタ外部に好適に排出することができる。
リング状部材近傍における気密性を十分に高くする観点からは、リング状部材を挟むように一対のガスケットを配置することが好ましい。つまり、本発明による内燃機関は、排気管の内燃機関本体側の端部とリング状部材との間、および、シリンダヘッドとリング状部材との間に配置された一対のガスケットを備えることが好ましい。
一対のガスケットのうち、シリンダヘッドとリング状部材との間に配置されたガスケットは、グラファイトから形成されていることが好ましい。グラファイトをガスケットの材料として用いると、ガスケット材料として一般的な金属を用いる場合に比べ、ガスケット自体の厚さを小さくすることができる。従って、シリンダヘッドとセンサとの距離を小さくすることができるので、センサの放熱(シリンダヘッドを介した放熱)をより効果的に行うことができる。そのため、センサの信頼性が向上する。
本発明による内燃機関が備えるセンサは、例えば、排気ガス中の所定の成分を検出するガスセンサである。このガスセンサは、例えば、排気ガス中の酸素を検出する酸素センサである。内燃機関が酸素センサを備えることにより、排気ガス中の酸素濃度に応じて空燃比を調節するフィードバック制御を行うことができる。
本発明による内燃機関は、各種の輸送機器に好適に用いられる。
本発明によるリング状部材は、センサが挿通されるセンサ取付け孔を有するので、このリング状部材によって、排気ガスを測定対象とするセンサを内燃機関に取付けることができる。また、本発明によるリング状部材は、センサ取付け孔の内周面に設けられた凸部または凹部であって、センサに設けられた凹部または凸部と嵌合する凸部または凹部を有する。そのため、センサをガス流方向(排気管内で排気ガスの流れる方向)に対して常に同じ角度で取り付けることができるので、取り付け角度のばらつきに起因した応答性(応答時間)のばらつきを抑制できる。
本発明によると、排気ガスを測定対象とするセンサを内燃機関に取り付けるためのコストおよび工数を削減することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
図1に、本実施形態における内燃機関100を示す。内燃機関100は、図1に示すように、内燃機関本体10と、内燃機関本体10からの排気ガスが通過する排気管20と、排気ガスを測定対象とするセンサ30とを備える。
内燃機関本体10は、シリンダブロック11と、シリンダブロック11の下に設けられたクランクケース12と、シリンダブロック11の上に設けられたシリンダヘッド13とを有している。
シリンダブロック11内には、所定の大きさのシリンダ11aが形成されている。シリンダ11a内に、ピストン14が上下に往復可能に設けられている。
クランクケース12内にはクランクシャフト15が収容されている。クランクシャフト15とピストン14とは、コンロッド16によって連結されている。
シリンダヘッド13は、吸気ポート13Aおよび排気ポート13Bを有し、シリンダヘッド13とピストン14との間に燃焼室CCが形成される。吸気ポート13A内には燃焼室CC内に混合気を供給するための吸気弁17が設けられており、排気ポート13B内には燃焼室CC内の排気を行うための排気弁18が設けられている。また、シリンダヘッド13には、燃焼室CC内に供給された混合気を点火するためのスパークプラグ19が設けられている。
また、内燃機関本体10内には、シリンダブロック11および排気ポート13Bを冷却するためのウォータージャケットWJが設けられている。ウォータージャケットWJ内を冷却水が循環することにより、シリンダブロック11および排気ポート13Bの冷却が行われる。
吸気ポート13Aには、吸気管22が接続されている。吸気管22には、吸入空気の温度を検出する吸気温センサ23と、吸気管22内の圧力を検出する吸気管圧力センサ24とが取り付けられている。また、吸気管22内には、吸入空気の量を調節するためのスロットルバルブ25が設けられている。さらに、吸気管22には、燃料を吸気管22内に噴射して混合気を生成するためのインジェクタ26も取り付けられている。インジェクタ26には、フューエルポンプ27から燃料が供給される。
排気管20は、シリンダヘッド13に接続されている。より具体的には、排気管20の内燃機関本体10側の端部が、シリンダヘッド13の排気ポート13Bに接続されている。排気管20には、排気ガス中のNOx等を浄化するための三元触媒28が取り付けられている。
センサ30は、本実施形態では、排気ガス中の所定の成分を検出するガスセンサであり、より具体的には、排気ガス中の酸素を検出する酸素センサである。酸素センサ30としては、公知の種々の方式の酸素センサを用いることができ、例えば、抵抗型の酸素センサや起電力型の酸素センサが用いられる。
本実施形態における内燃機関100は、図1に示すように、排気管20の内燃機関本体10側の端部とシリンダヘッド13との間に挟持されたリング状部材40をさらに備える。図2に、リング状部材40のみを拡大して示す。図2(a)は、排気ガスの流れる方向(ガス流方向)に直交する方向に沿った断面図であり、図2(b)は、図2(a)中の2B−2B’線に沿った断面図である。
図1、図2(a)および(b)に示すように、リング状部材40は、排気ガスが通過する開口部41を有する。リング状部材40は、さらに、酸素センサ30が挿通されるセンサ取付け孔42を有する。開口部41の中心軸ca1がガス流方向と略平行であるのに対し、センサ取付け孔42の中心軸ca2は、典型的には、ガス流方向と略直交する。
リング状部材40の両端面には、一対のガスケット50Aおよび50Bが貼り付けられている。ガスケット50Aおよび50Bの一方は、排気管20の内燃機関本体10側の端部とリング状部材40との間に位置することになる。また、ガスケット50Aおよび50Bの他方は、シリンダヘッド13とリング状部材40との間に位置することになる。
図3に、内燃機関100においてリング状部材40が配置されている領域の近傍(つまり排気管20とシリンダヘッド13との接続部近傍)を拡大して示す。図3に示すように、リング状部材40は、排気管20のシリンダヘッド13側(つまり内燃機関本体10側)の端部(ストップリング)20aと、シリンダヘッド13とによって挟持されている。排気管20のストップリング20aの手前には、他の部分よりも大きな外径を有する鍔状の部分(フランジ)20bが設けられている。排気管20は、このフランジ20bにおいて、スタッドボルト51およびナット52によってシリンダヘッド13に締結されている。一対のガスケット50Aおよび50Bのうちの一方50Aは、ストップリング20aとリング状部材40との間に位置し、他方50Bは、シリンダヘッド13とリング状部材40との間に配置されている。
上述したように、本実施形態における内燃機関100では、センサ取付け孔42に酸素センサ(ガスセンサ)30が挿通されたリング状部材40を、排気管20の端部20aとシリンダヘッド13との間に挟持することによって、酸素センサ30が内燃機関100に取付けられている。従って、図17に示したように排気管820に設けたボス820Bに酸素センサ830をねじ込む方式に比べ、簡便に酸素センサ30の取付けを行うことができる。そのため、内燃機関100に酸素センサ30を取付けるためのコストおよび工数を削減することができる。
また、従来のねじ込み方式では、排気管820の途中に酸素センサ830が取付けられるので、マフラー側から排気管820内に侵入した水を酸素センサ830が被ってしまうことがあった。酸素センサ830は、検出精度を高めるために昇温された状態で使用されるので、被水すると、熱衝撃(サーマルショック)によって破損する(「被水割れ」と呼ばれる。)ことがある。
これに対し、本実施形態における内燃機関100では、酸素センサ30は、上述したようにリング状部材40を介して取り付けられるので、内燃機関本体10の近傍に位置する。そのため、酸素センサ30の被水確率を低減することができ、被水割れを防止することができる。
図4に、酸素センサ30の具体的な構造の一例を示す。酸素センサ30は、検出部1aを含むセンサ素子1と、少なくとも検出部1aを取り囲むプロテクタ31とを有する。
検出部(ガス検出部)1aは、センサ素子1の先端部に設けられている。検出部1aは、酸素センサ30が内燃機関100に取り付けられたときに、リング状部材40の開口部41内に位置する。
図4に示す例では、プロテクタ31は、検出部1aだけでなく、センサ素子1全体を取り囲んでいる。プロテクタ31内には、一対のセラミックススリーブ32および33が設けられている。セラミックススリーブ32および33は、耐熱性および絶縁性に優れたセラミックス材料(例えばアルミナ)から形成されている。セラミックススリーブ32および33のそれぞれには、貫通孔が形成されており、センサ素子1は、これらの孔に挿通されている。一対のセラミックススリーブ32および33の間には、気密封止のための滑石(タルク)34が圧縮した状態で保持されている。
センサ素子1と外部との電気的な入出力は、リード線35を介して行われる。リード線35は、金属材料(例えば銅)から形成されており、絶縁材料(PTFEなどの樹脂)によって被覆されている。
リード線35とセンサ素子1とは、金属(例えばステンレス鋼やニッケル合金)製の端子36によって接続されている。端子36の先端部36aは、板ばね材から形成されている。端子36とセンサ素子1との接続は、端子36の先端部36aをセラミックスリーブ33に形成されている端子挿入孔33aに挿入することにより行われている。このように、セラミックススリーブ33は、端子36を固定するための端子ホルダとして機能する。
端子36の先端部36a以外の部分は、セラミックス材料(例えばアルミナ)から形成されたセパレータ37を被せられている。具体的には、先端部36a以外の部分は、セパレータ37に形成された貫通孔37aに挿入されており、これによって端子36間での短絡が防止されている。
プロテクタ31の基端側には、セパレータ37等を収容するように筒状のカバー38が設けられている。カバー38は、ステンレス鋼などの金属材料から形成されている。カバー38の内部に、リード線35を挿通させるための貫通孔を有するゴムキャップ39が配置されている。金属材料から形成されているカバー38の一部(ゴムキャップ39が配置されている部分)を内側にかしめることによって、リード線35が固定されるとともに、カバー38が封口されている。
図5に、センサ素子1の構造の一例を示す。図5に示すセンサ素子1は、抵抗型の酸素センサ用のセンサ素子である。センサ素子1の検出部1aは、酸化物半導体層2と、酸化物半導体層2の抵抗率を検出する検出電極3とを含む。酸化物半導体層2および検出電極3は、基板4の主面4a上に設けられており、基板4によって支持されている。
酸化物半導体層2は、多孔質構造を有し、雰囲気の酸素分圧に応じて酸素を放出あるいは吸収する。これにより、酸化物半導体層2中の酸素空孔濃度が変化し、酸化物半導体層2の抵抗率が変化する。そのため、この抵抗率の変化を検出電極3で計測することにより、酸素濃度を検出できる。酸化物半導体層2の材料としては、例えばチタニア(二酸化チタン)が用いられる。また、セリア(酸化セリウム)を用いてもよい。セリアは、耐久性や安定性に優れている。
検出電極3は、導電性を有する材料から形成されており、例えば、白金や白金ロジウム合金、金などの金属材料から形成されている。検出電極3は、酸化物半導体層2の抵抗率の変化を効率よく計測できるよう、図5に示しているように櫛歯状に形成されていることが好ましい。
基板4は、絶縁性を有する材料(例えばアルミナや窒化珪素などのセラミックス材料)から形成されている。基板4の裏面4b側には、酸化物半導体層2を昇温させるためのヒータ5が設けられている。ヒータ5によって酸化物半導体層2を昇温させて速やかに活性化させることにより、内燃機関100の始動時における検出精度を向上させることができる。ヒータ5としては、例えば、抵抗損失を利用して加熱を行う抵抗加熱型の発熱素子が用いられる。
検出電極3から延在する接続電極3aやヒータ5から延在する接続電極5aに、セラミックスリーブ33の端子挿入孔33a内で端子36の先端部36aが当接することにより、センサ素子1と端子36とが電気的に接続される。
なお、図5には抵抗型の酸素センサ用のセンサ素子1を例示したが、勿論、酸素センサ30としては酸素を検出し得る種々の方式の酸素センサを用いることができる。従って、センサ素子1として、例えば、起電力型の酸素センサ用のセンサ素子を用いてもよい。
既に述べたように、センサ素子1の検出部1aは、プロテクタ31によって取り囲まれている。プロテクタ31は、典型的には、ステンレス鋼などの金属材料から形成されている。ここで、プロテクタ31の具体的な構造の例を、図6を参照しながら説明する。図6(a)は、内燃機関100に取り付けられた状態における酸素センサ30のプロテクタ31近傍を模式的に示す斜視図であり、図6(b)は、図6(a)中の6B−6B’線に沿った断面図である。
プロテクタ31は、側面31sおよび底面31bを有する筒状である。プロテクタ31の側面31sには、排気ガスをプロテクタ31の内部に導入するためのガス導入孔H1が形成されている。また、プロテクタ31の底面31bには、排気ガスをプロテクタ31の外部に排出するためのガス排出孔H2が形成されている。
ガス導入孔H1は、ガス流方向に略直交する方向に開口している。本実施形態では、図6(b)に示されているように、基板4の主面4a側と裏面4b側の両方に対応するように2つのガス導入孔H1が設けられている。また、ガス排出孔H2は、底面31b内でガス流方向における下流側に位置している。
ガス導入孔H1がガス流方向に略直交する方向に開口していると、図6(b)からもわかるように、排気ガスは、回り込むようにしてプロテクタ31内部に導入される。そのため、排気ガスに含まれる凝縮水の水滴や検出部1aに有害な物質が検出部1aに到達する可能牲を低減することができる。また、ガス導入孔H1をこのように配置する場合、ガス排出孔H2を、プロテクタ31の底面31b内でガス流方向における下流側に位置するように配置することが好ましい。これにより、ガス導入孔H1からプロテクタ31の内部に導入された排気ガスをプロテクタ31の外部に好適に排出することができる。
なお、図6(b)には、基板4の主面4a側と裏面4b側の両方に対応するように2つのガス導入孔H1が設けられた構成を例示したが、必ずしも複数のガス導入孔H1を設ける必要はない。例えば、基板4の主面4a側に対応するようにただ1つのガス導入孔H1を設けてもよい。また、ガス導入孔H1およびガス排出孔H2の形状は、例示しているような円形(勿論真円形および楕円形の両方を含む)に限定されるものではなく、例えば矩形であってもよい。
ここで、図7〜図10を参照しながら、酸素センサ30のリング状部材40への取付け方法の一例を説明する。以下に説明する方法では、酸素センサ30のリング状部材40への取付けは、酸素センサ30自体の組立てとともに行われる。
まず、図7(a)に示すように、リング状部材40を用意する。リング状部材40は、典型的には、炭素鋼やステンレス鋼などの金属材料から形成されている。リング状部材40の外径d1は、典型的には25mm〜60mmであり、リング状部材40の内径(開口部41の直径に相当する)d2は、典型的には12mm〜42mmである。リング状部材40の外径d1および内径d2は、内燃機関100の排気量によって異なる。また、リング状部材40の厚さtは、典型的には6mm〜15mmである。センサ取付け孔42は、例えば機械加工によって形成されている。
次に、図7(b)に示すように、リング状部材40のセンサ取付け孔42内にプロテクタ31を挿入し、プロテクタ31をリング状部材42に接合する。この接合は、例えば溶接により行われる。
続いて、図7(c)に示すように、プロテクタ31内にセラミックススリーブ32およびセンサ素子1を挿入する。センサ素子1は、予めセラミックススリーブ32の貫通孔に挿通されて固定されている。
その後、図8(a)に示すように、プロテクタ31内のセラミックススリーブ32上に滑石34を載置する。滑石34は、ブロック状に成形されている。
次に、図8(b)に示すように、プロテクタ31内の滑石34上に端子ホルダとして機能するセラミックススリーブ33を載置する。
続いて、図8(c)に示すように、セラミックススリーブ33に荷重を印加することによって、滑石34を圧縮する。
その後、図9(a)に示すように、セラミックススリーブ33の端子挿入孔33a内に、端子36の先端部36aを挿入することによって、端子36とセンサ素子1とを接続する。端子36は、予めリード線35と接続されている。
次に、図9(b)に示すように、セパレータ37を端子36の先端部36a以外の部分に被せる。具体的には、先端部36a以外の部分をセパレータ37の貫通孔37aに挿入する。
続いて、図9(c)に示すように、セパレータ37等を覆うようにカバー38を被せ、カバー38とプロテクタ31とを接合する。この接合は、例えば溶接により行われる。
次に、図10(a)に示すように、カバー38内にゴムキャップ39を挿入する。
続いて、図10(b)に示すように、カバー38の上部を内側にかしめることによって、カバー38を封口する。
その後、図10(c)に示すように、リング状部材40の両端面に、一対のガスケット50Aおよび50Bを貼り付ける。
このようにして、リング状部材40に取付けられた酸素センサ30が得られる。なお、図7〜図10には、酸素センサ30のリング状部材40への取付けが、酸素センサ30自体の組立てとともに行われる例を示したが、組立て後の酸素センサ30を、適当な方法によってリング状部材40のセンサ取付け孔42に挿通・接合してもよい。
続いて、本実施形態の内燃機関100における好ましい構成を説明する。
内燃機関100の酸素センサ30およびリング状部材40は、センサ取付け孔42内で酸素センサ30を位置決めする位置決め構造を有することが好ましい。酸素センサ30およびリング状部材40が、このような位置決め構造を有していると、酸素センサ30をガス流方向に対して常に同じ角度で取り付けることができるので、取り付け角度のばらつきに起因した応答性(応答時間)のばらつきを抑制できる。例えば、図5に例示したようなセンサ素子1を用いる場合、基板4の主面4aがガス流方向に対してなす角度が一定でないと(つまり酸素センサ30ごとにばらつくと)、検出部1a近傍の排気ガスの流れ方が一定でなくなるので、応答性がばらついてしまうが、上述した位置決め構造を設けることにより、そのような応答性のばらつきを抑制できる。
これに対し、従来のねじ込み方式では、酸素センサ830をボス820Bにねじ込む際に、酸素センサ830がその中心軸周りに回転する。そのため、酸素センサ830をガス流方向に対して常に同じ角度で取り付けることが難しい。そのため、応答性(応答時間)のばらつきが生じてしまう。
位置決め構造は、例えば、酸素センサ30に設けられた凸部と、リング状部材40のセンサ取付け孔42の内周面に設けられた凹部である。あるいは、位置決め構造は、酸素センサ30に設けられた凹部と、リング状部材40のセンサ取付け孔42の内周面に設けられた凸部である。酸素センサ30の凸部(あるいは凹部)とリング状部材40の凹部(あるいは凸部)とが互いに嵌合する(嵌め合わされる)ことにより、酸素センサ30の位置決めが行われ、酸素センサ30の取り付け角度(例えばガス流方向に対してセンサ素子1の基板4の主面4aがなす角度)が一義的に決定される。このように、凸部と、凸部に嵌合する凹部とを位置決め構造として用いることにより、簡易な構成で精度の高い位置決めを実現することができる。
酸素センサ30に設けられ位置決め構造の一部として機能する凸部は、例えば、プロテクタ31に設けられた凸部である。このような凸部を有するプロテクタ31を図11(a)および(b)に示し、この凸部に嵌合する凹部を有するリング状部材40を図12に示す。
図11(a)および(b)に示すプロテクタ31は、その側面31sに、凸部31pを有する。また、図12に示すリング状部材40は、この凸部31pに嵌合する凹部42hを有する。凹部42hは、センサ取付け孔42の内周面42sに設けられている。プロテクタ31の凸部31pとリング状部材40の凹部42hとが嵌合することにより、センサ取付け孔42内で酸素センサ30の位置決めがなされる。
同様に、酸素センサ30に設けられ位置決め構造の一部として機能する凹部は、例えば、プロテクタ31に設けられた凹部である。このような凹部を有するプロテクタ31を図13(a)および(b)に示し、この凹部に嵌合する凸部を有するリング状部材40を図14に示す。
図13(a)および(b)に示すプロテクタ31は、その側面31sに、凹部31hを有する。また、図14に示すリング状部材40は、この凹部31hに嵌合する凸部42pを有する。凹部42pは、センサ取付け孔42の内周面42sに設けられている。プロテクタ31の凹部31hとリング状部材40の凸部42pとが嵌合することにより、センサ取付け孔42内で酸素センサ30の位置決めがなされる。
リング状部材40近傍における気密性を十分に高くする観点からは、図2および図3などに示したように、リング状部材40を挟むように一対のガスケット50Aおよび50Bを配置することが好ましい。つまり、内燃機関100は、排気管20の内燃機関本体10側の端部とリング状部材40との間、および、シリンダヘッド13とリング状部材40との間に配置された一対のガスケット50Aおよび50Bを備えることが好ましい。なお、一対のガスケット50Aおよび50Bは、リング状部材40の両端面に必ずしも貼り付けられている必要はない。
一対のガスケット50Aおよび50Bのうち、シリンダヘッド13とリング状部材40との間に配置されたガスケット50Bは、グラファイトから形成されていることが好ましい。グラファイトをガスケット50Bの材料として用いると、ガスケット材料として一般的な金属を用いる場合に比べ、ガスケット50B自体の厚さを小さくすることができる。例えば、同程度の気密性を確保するために、一般的なCu−SUS製のガスケットが4mm程度の厚さを有するのに対し、グラファイト製のガスケットは、0.8mm程度の厚さを有する。これは、グラファイト製のガスケットは金属製のガスケットよりも柔らかく、なじみが良いためである。従って、ガスケット50Bがグラファイトから形成されていると、シリンダヘッド13と酸素センサ30との距離(つまりリング状部材40のシリンダヘッド13からの距離)を小さくすることができるので、酸素センサ30の放熱(シリンダヘッド13を介した放熱)をより効果的に行うことができる。そのため、酸素センサ30の信頼性が向上する。グラファイトから形成されたガスケット50Bとしては、例えば、日本バルカー工業社製の膨張黒鉛シートガスケット(商品名:バルカホイル)を用いることができる。
図15に、グラファイト製のガスケット50Aおよび50Bを用いる場合と、Cu−SUS製のガスケット50Aおよび50B用いる場合とについて、シリンダヘッド13端面からの距離と、リング状部材40、ガスケット50Aまたは50Bの表面温度との関係とを示す。グラファイト製のガスケット50Aおよび50Bを用いる場合、温度の測定は、図16(a)に示すように、それぞれ0.8mmの厚さを有するガスケット50Aおよび50Bを、10.4mmの厚さを有するリング状部材40の両側に配置した上で、熱電対TCをシリンダヘッド13側からストップリング20a側まで2mm間隔で7本配置することにより行った。一方、Cu−SUS製のガスケット50Aおよび50Bを用いる場合、温度の測定は、図16(b)に示すように、それぞれ4mmの厚さを有するガスケット50Aおよび50Bを、10mmの厚さを有するリング状部材40の両側に配置した上で、熱電対TCをシリンダヘッド13側からストップリング20a側まで2mm間隔で10本配置することにより行った。また、測定は、内燃機関100の回転数が6300rpm、スロットル開度が100%の条件で行った。
図15からわかるように、Cu−SUS製ガスケット50Bを用いた場合のセンサ取付け位置(9mm)における温度は440℃である。これに対し、グラファイト製ガスケット50Bを用いた場合のセンサ取付け位置(6mm)における温度は360℃である。このように、グラファイト製ガスケット50Bを用いることにより、リング状部材40の(ひいては酸素センサ30の)放熱が効果的に行われる。
また、本実施形態では、プロテクタ31が、センサ素子1の検出部1aだけでなく、センサ素子1全体を取り囲むように延びているが、必ずしもこのような長いプロテクタ31を用いる必要はない。例えば、図17に示すように、滑石34やセラミックススリーブ33を取り囲む部分を有しない、比較的短いプロテクタ31’を用いてもよい。このような比較的短いプロテクタ31’を用いると、プロテクタ31’が短い分、低コスト化を図ることができる。また、酸素センサ30の細径化を図ることができる。
これに対し、図4などに示したように、比較的長い(センサ素子1全体を取り囲む)プロテクタ31を用いると、以下の理由により、酸素センサ30の汎用性が向上する。
既に述べたように、リング状部材40のサイズ(外径d1および内径d2)は、内燃機関100の排気量によって異なる。図18(a)〜(d)に、排気量が50cc、150cc、250ccおよび400ccの場合について、酸素センサ30およびリング状部材40のサイズの例を示す。図18(a)〜(d)に示されているように、酸素センサ30のサイズが排気量によらず同じであるのに対し、リング状部材40のサイズは、排気量によって異なっており、排気量が大きいほど大きくなる。
センサ素子1全体を取り囲むようなプロテクタ31を用いると、リング状部材40とは独立に(つまりプロテクタ31がリング状部材40に接合されていない状態で)酸素センサ30を組立てることができるので、酸素センサ30と、リング状部材40とを別々に用意することができる。そのため、排気量によってサイズの異なる(つまり複数種類の)リング状部材40に対して、共通のサイズの(つまり1種類の)酸素センサ30を用意しておけばよいので、これらを排気量ごとの受注量に応じて組み合わせることにより、無駄のない生産を行うことができる。
本実施形態における内燃機関100は、自動二輪車をはじめとする各種輸送機器に好適に用いられる。なお、本実施形態では、センサ30がガスセンサである場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。センサ30は、排気ガスを測定対象とする種々のセンサであってよい。例えば、センサ30は、排気ガスの温度を検出する温度センサや、排気ガスの圧力を検出する圧力センサであってもよい。また、本実施形態では、ガスセンサとして酸素センサを例示したが、ガスセンサは酸素センサに限定されない。例えば、ガスセンサ30は、排気ガス中のNOx濃度を検出するためのNOxセンサであってもよい。
本発明によると、排気ガスを測定対象とするセンサを内燃機関に取り付けるためのコストおよび工数を削減することができる。
本発明による内燃機関は、乗用車、バス、トラック、オートバイ、自動三輪車、トラクター、飛行機、モーターボート、土木車両などの種々の輸送機器に好適に用いられる。
1 センサ素子
1a 検出部
10 内燃機関本体
11 シリンダブロック
12 クランクケース
13 シリンダヘッド
20 排気管
20a ストップリング
20b フランジ
30 ガスセンサ(酸素センサ)
31 プロテクタ
40 リング状部材
41 開口部
42 センサ取付け孔
50A、50B ガスケット
100 内燃機関
H1 ガス導入孔
H2 ガス排出孔
1a 検出部
10 内燃機関本体
11 シリンダブロック
12 クランクケース
13 シリンダヘッド
20 排気管
20a ストップリング
20b フランジ
30 ガスセンサ(酸素センサ)
31 プロテクタ
40 リング状部材
41 開口部
42 センサ取付け孔
50A、50B ガスケット
100 内燃機関
H1 ガス導入孔
H2 ガス排出孔
Claims (12)
- シリンダヘッドを含む内燃機関本体と、
前記シリンダヘッドに接続され、前記内燃機関本体からの排気ガスが通過する排気管と、
前記排気ガスを測定対象とするセンサと、
前記排気管の前記内燃機関本体側の端部と前記シリンダヘッドとの間に挟持され、前記排気ガスが通過する開口部を有するリング状部材であって、前記センサが挿入されるセンサ取付け孔をさらに有するリング状部材と、を備える内燃機関。 - 前記センサおよび前記リング状部材は、前記センサ取付け孔内で前記センサを位置決めする位置決め構造を有する請求項1に記載の内燃機関。
- 前記位置決め構造は、前記センサに設けられた凸部と、前記センサ取付け孔の内周面に設けられ、前記凸部に嵌合する凹部と、を含む請求項2に記載の内燃機関。
- 前記位置決め構造は、前記センサに設けられた凹部と、前記センサ取付け孔の内周面に設けられ、前記凹部に嵌合する凸部と、を含む請求項2に記載の内燃機関。
- 前記センサは、前記リング状部材の前記開口部内に位置する検出部と、前記検出部を取り囲むプロテクタと、を有し、
前記センサに設けられた凸部または凹部は、前記プロテクタに設けられた凸部または凹部である請求項3または4に記載の内燃機関。 - 前記センサは、前記リング状部材の前記開口部内に位置する検出部と、前記検出部を取り囲むプロテクタであって、側面および底面を含む筒状のプロテクタと、を有し、
前記プロテクタは、前記側面に形成され、前記排気ガスの流れる方向に略直交する方向に開口するガス導入孔と、前記底面に形成され、前記底面内で前記排気ガスの流れる方向における下流側に位置するガス排出孔と、を有する請求項1から5のいずれかに記載の内燃機関。 - 前記排気管の前記内燃機関本体側の端部と前記リング状部材との間、および、前記シリンダヘッドと前記リング状部材との間に配置された一対のガスケットをさらに備える請求項1から6のいずれかに記載の内燃機関。
- 前記一対のガスケットのうち、前記シリンダヘッドと前記リング状部材との間に配置されたガスケットは、グラファイトから形成されている請求項7に記載の内燃機関。
- 前記センサは、前記排気ガス中の所定の成分を検出するガスセンサである請求項1から8のいずれかに記載の内燃機関。
- 前記ガスセンサは、前記排気ガス中の酸素を検出する酸素センサである請求項9に記載の内燃機関。
- 請求項1から10のいずれかに記載の内燃機関を備える輸送機器。
- 排気ガスを測定対象とするセンサを内燃機関に取付けるためのリング状部材であって、
センサが挿入されるセンサ取付け孔と、
前記センサ取付け孔の内周面に設けられた凸部または凹部であって、センサに設けられた凹部または凸部と嵌合する凸部または凹部と、を有するリング状部材。
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JP2009021849A JP2010174863A (ja) | 2009-02-02 | 2009-02-02 | 内燃機関、輸送機器およびリング状部材 |
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Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60170052U (ja) * | 1984-04-20 | 1985-11-11 | 日産ディーゼル工業株式会社 | 排気マニホルドガスケツト |
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JP2004245772A (ja) * | 2003-02-17 | 2004-09-02 | Denso Corp | ガス濃度検出装置 |
JP2006184180A (ja) * | 2004-12-28 | 2006-07-13 | Toyota Motor Corp | 排気ガス分析装置 |
-
2009
- 2009-02-02 JP JP2009021849A patent/JP2010174863A/ja active Pending
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