JP2010174047A - 催眠用圧縮成型製剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ジフェンヒドラミンまたはその酸付加塩を睡眠・鎮静作用の薬効成分として含有しながら、変色がなく安定で、服用時の苦味を隠蔽し、効果の発現が速やかで確実な製剤を提供すること。
【解決手段】 睡眠・鎮静作用を有する薬効成分としてのジフェンヒドラミンまたはその酸付加塩、低膨潤性高分子および高膨潤性高分子を含有することを特徴とする催眠用圧縮成型製剤。
【選択図】 なし

Description

本発明は、催眠用圧縮成型製剤に関し、さらに詳細には、催眠・鎮静作用の薬効成分としてジフェンヒドラミンまたはその酸付加塩を含有し、変色がなく安定で、服用時の苦味を隠蔽し、効果の発現が速やかで確実な催眠用圧縮成型製剤に関する。
ジフェンヒドラミンおよびその酸付加塩は、抗ヒスタミン作用と中枢作用を有し、従来より、鼻炎、皮膚病、感冒薬や鎮咳去痰薬の有効成分として用いられているが、副作用として眠気を生じる欠点がある。
例えば、塩酸ジフェンヒドラミンやクエン酸ジフェンヒドラミンは、緩和な催眠剤とほぼ同等な催眠作用を有することが知られている。そして、血液中からの消失も比較的速く、習慣性もないことから、欧米では、日本での一般用医薬品にあたる処方箋のいらない催眠薬として成人一回当たり50mgの投与量で利用されている。
ところで、塩酸ジフェンヒドラミンの鎮静作用により、眠気が生じる血漿中濃度は50ng/mL以上とされ、これは抗ヒスタミン作用が生じる血漿中濃度より高い。また、塩酸ジフェンヒドラミン50mgを経口投与したときの血漿中濃度の時間推移の平均値は投与予後2〜4時間にかけて50ng/mLをわずかに上回るものである(Carruthersら:Clin. Pharmacol. Ther.;23 (4) ;375-382,1978)。このため、経口投与の催眠剤として利用する場合には、服用条件によって、製剤の崩壊や溶出が遅くなったりすると催眠剤としての効果が充分に得られないことがあった。
一方、ジフェンヒドラミンまたはその酸付加塩の味は刺激的な苦みが強く、服用時に不快感を与えるという性質がある。しかし、従来の油脂や不溶性高分子を含む皮膜やマトリックスにより溶出性を遅らせるという味の隠蔽方法では、抗ヒスタミン薬としての効果を発揮させるには障害とならないが、催眠薬として効果の発現が不確実や不十分になる恐れがあった。また、甘味剤や知矯剤を配合するような味の隠蔽方法では、マスキングが不完全で苦味が舌に残るという欠点があった。
また、ジフェンヒドラミンおよびその酸付加塩を含む製剤は、配合する賦形剤等の製剤添加物によっては変色したり、湿気の多い条件下では湿潤あるいは製剤同士が固着することがあった。そのうえ、ジフェンヒドラミンおよびその酸付加塩自体が光により変色するため、含量の低下がなくても、これらの場合は、商品価値が失われてしまうという欠点があった。
従って、ジフェンヒドラミンまたはその酸付加塩を睡眠・鎮静作用の薬効成分として含有しながら、変色がなく安定で、服用時の苦味を隠蔽し、効果の発現が速やかで確実な製剤の提供が求められていた。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ジフェンヒドラミンまたはその酸付加塩を、膨潤性の異なる複数の高分子と組み合わせ、圧縮成型することにより、溶解性に影響を与えることなく、ジフェンヒドラミンの変色や、苦味を抑えることが可能となり、催眠等の効果の発現の確実性に優れた催眠用圧縮成型製剤が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、睡眠・鎮静作用を有する薬効成分としてのジフェンヒドラミンまたはその酸付加塩、低膨潤性高分子および高膨潤性高分子を含有することを特徴とする催眠用圧縮成型製剤を提供するものである。
ジフェンヒドラミン等を睡眠・鎮静作用の薬効成分として含有する本発明の催眠用圧縮成型製剤は、低膨潤性高分子および高膨潤性高分子の配合により、変色がなく、服用時の苦味を隠蔽し、服用し易い催眠用圧縮成型製剤である。しかも、これら低膨潤性高分子および高膨潤性高分子を組み合わせ圧縮成型した製剤自体は崩壊しやすいものであり、睡眠・鎮静作用の薬効成分として十分な量のジフェンヒドラミン等を血中に出現させることができるものである。
従って、ジフェンヒドラミン等の有する睡眠・鎮静作用を有効に薬剤として使用することが可能になり、不眠症や、緊張感、興奮感、いらいら感などの鎮静、これらの症状に伴う頭重、疲労倦怠感の緩和、不安感の解消などに効果の発現が速やかで確実な催眠用圧縮成型製剤の提供が可能となる。
本発明の催眠用圧縮成型製剤(以下、「本発明製剤」という)は、ジフェンヒドラミンまたはその酸付加塩と、低膨潤性高分子および高膨潤性高分子を組み合わせて圧縮成型用粉粒体を製し、圧縮成型工程を経ることによって調製される。
本発明製剤において、睡眠・鎮静作用を有する薬効成分として用いられるジフェンヒドラミンは、塩基の状態のままであっても、また、酸付加塩であっても良い。しかし、塩基状態では液状であり、例えば、軽質無水ケイ酸などの粉体に塩基を保持させ粉粒体化して用いる必要があるため、実際に本発明製剤を製造するに当たっては、酸付加塩を用いることが好ましい。このようなジフェンヒドラミンの酸付加塩としては、塩酸ジフェンヒドラミン、サリチル酸ジフェンヒドラミン、クエン酸ジフェンヒドラミン、タンニン酸ジフェンヒドラミン、ラウリル硫酸ジフェンヒドラミン、硫酸ジフェンヒドラミンが例示され、特に好ましい酸付加塩としては、塩酸ジフェンヒドラミンおよびクエン酸ジフェンヒドラミンが挙げられる。
本発明製剤中のジフェンヒドラミンまたはその酸付加塩(以下、「ジフェンヒドラミン等」という)の含有割合は、剤型や服用量等により異なり一概には言えないが、おおむね5〜30質量%程度の範囲とすることが好ましい。また、1個の本発明製剤に含有させるジフェンヒドラミン等の配合量は制限されるものではないが、12.5〜50mgの範囲で50mgの整数分の1とすることが良い。
一方、本発明製剤に用いる低膨潤性高分子は、水に不溶でかつ膨潤性が小さいものであり、ジフェンヒドラミン等と配合し、圧縮成型した後に変色が起きないような反応性が低いことが必要である。このような低膨潤性高分子の具体例としては、結晶セルロース、エチルセルロース、アミノアルキルメタアクリレートコポリマーRS等が挙げられ、これらは、1種または2種以上を混合して用いることができる。このうち最適な、具体例としては、結晶セルロースが挙げられる。これら、低膨潤性高分子は、ジフェンヒドラミン等1質量部に対し1質量部以上用いることが好ましく、ジフェンヒドラミン等1質量部に対し2質量部以上用いることがさらに好ましい。この低膨潤性高分子の、本発明製剤の全質量に対する添加量は、ジフェンヒドラミン等の含有量や製剤の全質量により異なるが、およそ3〜90質量%、好ましくは5〜80質量%の範囲である。
本発明製剤に用いる高膨潤性高分子は、水に不溶でかつ膨潤性が大きいものであり、しかもジフェンヒドラミン等との配合で、圧縮成型した後に変色が起きなような反応性が低いことが必要である。このような高膨潤性高分子の具体例としては、クロスカルメロースナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスポピドン等が挙げられ、これらは、1種または2種以上を混合して用いることができる。最適な具体例としては、クロスカルメロースナトリウムが挙げられる。この高膨潤性高分子の本発明製剤の全質量に対する添加量は、ジフェンヒドラミン等の含有量や製剤の全質量により異なるが、およそ0.1〜5質量%、好ましくは0.5〜3質量%の範囲である。
本発明においては、これらの低膨潤性高分子と高膨潤性高分子とを組み合わせて使用することが必要であるが、その場合の配合比は、高膨潤性高分子を低膨潤性高分子に対し0.01質量倍以上であり、好ましくは0.2質量倍以上である。
本発明製剤は、上記したジフェンヒドラミン等、低膨潤性高分子および高膨潤性高分子に必要に応じて公知の医薬用添加剤、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定剤、界面活性剤、溶解補助剤、還元剤、緩衝剤、吸着剤、流動化剤、帯電防止剤、コーティング剤、可塑剤、付着防止剤、遮光剤、光沢化剤、抗酸化剤、甘味剤、矯味剤、清涼化剤、着色剤、着香剤、香料、芳香剤等を加え、圧縮成型用の粉粒体を調製し、常法に従って圧縮成型することにより製造される。
本発明製剤に用いる医薬用添加剤としては、ジフェンヒドラミン等と配合して圧縮成型した後に変色を起こさない水溶性高分子、軽質無水ケイ酸、糖類、糖アルコール、澱粉、タルク、ステアリン酸マグネシウムから選ばれる1種または2種以上を配合することが好ましい。
これらのうち、ジフェンヒドラミン等と配合して圧縮成型した後に変色を起こさない水溶性高分子としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレングリコール等が挙げられる。また、澱粉としては、アルファー化デンプン、コーンスターチ、馬鈴薯でんぷん、小麦でんぷん、米でんぷん等が、糖類、糖アルコールとしては、乳糖、マンニトール、キシリトール、デキストリン、ソルビトール等がそれぞれ挙げられる。これら水溶性高分子、澱粉、糖類、糖アルコールの添加量は、圧縮成型製剤の大きさや圧縮成型用粉体の製造方法により異なるため、その量は特定できないが、圧縮成型製剤全質量に対し、およそ0〜80質量%である。
また、上記医薬用添加剤のうち、軽質無水ケイ酸は、圧縮成型用粉粒体の流動性を増加させると共に、圧縮成型製剤の湿潤や固着を防止する作用を有するものである。この軽質無水ケイ酸は、平均粒子径が小さいものほど好ましく、平均粒子径4〜5nmの軽質無水ケイ酸を用いることが望ましい。その添加量は、圧縮成型製剤全質量に対し、1〜10質量%用いることが望ましい。
さらに、タルクおよびステアリン酸マグネシウムは、両方をまたはそのどちらか一方を、圧縮成型製剤全質量に対し、0.1〜5質量%添加することが望ましい。
圧縮成型用の粉粒体は、上記成分を混合した粉末のままで、あるいは、その一部またはすべてを造粒末として用いても良い。この粉粒体を造粒末とするに当たっては、一般に利用される造粒法、例えば、水や有機溶媒を含む溶液または分散液を用いる噴霧造粒法、撹拌造粒法、流動造粒法、転動造粒法、転動流動造粒法等の湿式造粒法、粉粒状の結合剤を用いる圧密造粒法などの乾式造粒法等が利用できる。
上記の混合粉末または造粒末は、圧縮成型工程を経ることによって本発明製剤となる。具体的な圧縮成型工程としては、ロータリー式打錠機や単発式打錠機等の打錠機を用いる方法あるいは油圧プレス機を用いる方法等が挙げられ、打錠機を用いる方法が好ましく、特にロータリー式打錠機を用いると生産効率が良いため好ましい。また、圧縮成型の圧力は圧縮成型製剤の大きさや形状および医薬用添加剤の種類や量により異なるが、例えば、直径が9mmの圧縮成型製剤の場合300kg/cm以上が好ましく、500〜1500kg/cmがさらに好ましい。
かくして得られる本発明製剤の剤型は錠剤であり、その形状は円形錠、異形錠等、特に限定されない。また、この錠剤には割線を入れても良い。
また、本発明製剤は、パンコーティング法、流動層コーティング法、転動コーティング法、ドライコーティング法や、これらの方法を組み合わせること等により速溶性のコーティング製剤や糖衣製剤とすることもできる。この際、水溶性あるいは胃溶性の皮膜剤を水や有機溶媒に溶解または分散させ、スプレーコーティングすることや、これらの皮膜剤を直接散布し、熱や圧力を加えドライコーティングすることもできる。さらに、皮膜剤には可塑剤、付着防止剤、遮光剤、増量剤等を添加しても良い。
以上説明した本発明製剤の最良の実施形態は、塩酸ジフェンヒドラミンを製剤1個中に12.5〜50mg含有させ、低膨潤性高分子として結晶セルロースを塩酸ジフェンヒドラミン1部に対し2部以上、高膨潤性高分子としてクロスカルメロースナトリウムを本発明製剤全質量に対し0.1〜5質量%、軽質無水ケイ酸を本発明製剤全質量に対し1〜10質量%、水溶性高分子としてヒドロキシプロピルセルロースを本発明製剤全質量に対し1〜5質量%、さらに、乳糖を本発明製剤全質量に対し20〜80質量%、タルクおよびステアリン酸マグネシウムを本発明製剤全質量に対し0.1〜5質量%配合して得た圧縮成型用粉体を用い、製剤1個当たりの質量を100〜750mgとなるように打錠機で500〜1500kg/cmの圧力で圧縮成型した製剤である。
[作用]
かくして得られる本発明製剤は、ジフェンヒドラミン等、低膨潤性高分子および高膨潤性高分子を含有するので、変色がなく安定で、服用時の苦味を隠蔽し、催眠等の効果の発現が速やかで確実な製剤となる。この製剤は、不眠症や、緊張感、興奮感、いらいら感などの鎮静、これらの症状に伴う頭重、疲労倦怠感の緩和、不安感の解消などに用いることができる。
以下実施例を挙げ、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら制約されるものではない。
実 施 例 1
圧縮成型製剤(1):
塩酸ジフェンヒドラミン100g、結晶セルロース100g、乳糖728g、クロスカルメロースナトリウム20g、軽質無水ケイ酸48gを混合し、10%ヒドロキシプロピルロースのエタノール溶液240gを加えて混練、造粒および乾燥を行なった後、20メッシュのふるいで篩過した。この顆粒1009.4gにステアリン酸マグネシウム9.8gおよびタルク9.8gを混合し、得られた圧縮成型用顆粒をロータリー式打錠機で約900kg/cmの圧力で圧縮成型し、1錠当たり直径9mm、厚さ4.2mm、質量260mgの圧縮成型製剤を得た。
実 施 例 2
圧縮成型製剤(2):
実施例1の結晶セルロースを200gに、乳糖を628gに変え、その他は同様にして、1錠当たり直径9mm、厚さ4.2mm、質量260mgの圧縮成型製剤を得た。
実 施 例 3
圧縮成型製剤(3):
実施例1の結晶セルロースを400gに、乳糖を428gに変え、その他は同様にして、1錠当たり直径9mm、厚さ4.2mm、質量260mgの圧縮成型製剤を得た。
実 施 例 4
圧縮成型製剤(4):
実施例1の結晶セルロースを600gに、乳糖を228gに変え、その他は同様にして、1錠当たり直径9mm、厚さ4.2mm、質量260mgの圧縮成型製剤を得た。
実 施 例 5
圧縮成型製剤(5):
実施例1の結晶セルロースを800gに、乳糖を28gに変え、その他は同様にして、1錠当たり直径9mm、厚さ4.2mm、質量260mgの圧縮成型製剤を得た。
実 施 例 6
圧縮成型製剤(6):
塩酸ジフェンヒドラミン125g、結晶セルロース380g、乳糖385g、クロスカルメロースナトリウム20g、軽質無水ケイ酸50gを混合し、10%ヒドロキシプロピルロースのエタノール溶液200gを加えて混練、造粒および乾燥を行なった後、20メッシュのふるいで篩過した。この顆粒960.4gにステアリン酸マグネシウム9.8gおよびタルク9.8gを混合し、得られた圧縮成型用顆粒をロータリー式打錠機で約900kg/cmの圧力で圧縮成型し、1錠当たり直径5.5mm、厚さ4.2mm、質量100mgの圧縮成型製剤を得た。
実 施 例 7
圧縮成型製剤(7):
塩酸ジフェンヒドラミン37.5g、結晶セルロース375g、乳糖652.5g、クロスカルメロースナトリウム24g、軽質無水ケイ酸60gを混合し、10%ヒドロキシプロピルロースのエタノール溶液270gを加えて混練、造粒および乾燥を行なった後、20メッシュのふるいで篩過した。この顆粒1152.5gにステアリン酸マグネシウム11.8gおよびタルク11.8gを混合し、得られた圧縮成型用顆粒をロータリー式打錠機で約900kg/cmの圧力で圧縮成型し、1錠当たり直径10mm、厚さ4.3mm、質量400mgの圧縮成型製剤を得た。
実 施 例 8
圧縮成型製剤(8):
塩酸ジフェンヒドラミン500g、結晶セルロース500g、乳糖77g、クロスカルメロースナトリウム20g、軽質無水ケイ酸55gを混合し、10%ヒドロキシプロピルロースのエタノール溶液240gを加えて混練、造粒および乾燥を行なった後、20メッシュのふるいで篩過した。この顆粒1152.5gにステアリン酸マグネシウム11.8gおよびタルク11.8gを混合し、得られた圧縮成型用顆粒をロータリー式打錠機で約900kg/cmの圧力で圧縮成型し、1錠当たり直径6mm、厚さ4mm、質量120mgの圧縮成型製剤を得た。
実 施 例 9
圧縮成型製剤(9):
塩酸ジフェンヒドラミン150g、結晶セルロース465g、乳糖450g、クロスカルメロースナトリウム24g、軽質無水ケイ酸60gを混合し、10%ヒドロキシプロピルロースのエタノール溶液270gを加えて混練、造粒および乾燥を行なった後、20メッシュのふるいで篩過した。この顆粒1152.5gにステアリン酸マグネシウム11.8gおよびタルク11.8gを混合し、得られた圧縮成型用顆粒をロータリー式打錠機で約900kg/cmの圧力で圧縮成型し、1錠当たり直径10mm、厚さ4.3mm、質量400mgの圧縮成型製剤を得た。
比 較 例 1
比較圧縮成型製剤(1):
実施例1の結晶セルロースを除き、乳糖を828gに変え、その他は同様にして、1錠当たり直径9mm、厚さ4.2mm、質量260mgの圧縮成型製剤を得た。
比 較 例 2
比較圧縮成型製剤(2):
実施例1の結晶セルロースを40gに、乳糖を788gに変え、その他は同様にして、1錠当たり直径9mm、厚さ4.2mm、質量260mgの圧縮成型製剤を得た。
比 較 例 3
比較圧縮成型製剤(3):
実施例1の結晶セルロースを60gに、乳糖を768gに変え、その他は同様にして、1錠当たり直径9mm、厚さ4.2mm、質量260mgの圧縮成型製剤を得た。
比 較 例 4
圧縮成型製剤(4):
実施例1のクロスカウメロースナトリウムを除き、結晶セルロースを200gに、乳糖を648gに変え、その他は同様にして、1錠当たり直径9mm、厚さ4.2mm、質量260mgの圧縮成型製剤を得た。
実 施 例 10
圧縮成型製剤(10):
塩酸ジフェンヒドラミン100g、結晶セルロース440g、乳糖410gおよびクロスカルメロースナトリウム10gを混合し、20メッシュのふるいで篩過した。この顆粒940.8gに軽質無水ケイ酸19.6g、ステアリン酸マグネシウム9.8gおよびタルク9.8gを混合し、得られた混合物をロータリー式打錠機で約900kg/cmの圧力で圧縮成型し、1錠当たり直径9mm、厚さ4.1mm、質量250mgの圧縮成型製剤を得た。
実 施 例 11
圧縮成型製剤(11):
塩酸ジフェンヒドラミン200g、結晶セルロース400g、乳糖200g、コーンスターチ192g、を混合し、5%ヒドロキシプロピルロースのエタノール溶液160gを加えて混練、造粒および乾燥を行なった後、20メッシュのふるいで篩過した。この顆粒980gに結晶セルロース882g、クロスカルメロースナトリウム19.6g、軽質無水ケイ酸39.2gステアリン酸マグネシウム19.6gおよびタルク19.6gを混合し、得られた圧縮成型用顆粒をロータリー式打錠機で約900kg/cmの圧力で圧縮成型し、1錠当たり直径9mm、厚さ4.0mm、質量250mgの圧縮成型製剤を得た。
実 施 例 12
圧縮成型製剤(12):
塩酸ジフェンヒドラミン200g、結晶セルロース640g、乳糖1016g、クロスカルメロースナトリウム40g、軽質無水ケイ酸96gを混合し、10%ヒドロキシプロピルロースのエタノール溶液480gを加えて混練、造粒および乾燥を行なった後、20メッシュのふるいで篩過した。この顆粒1999.2gにステアリン酸マグネシウム19.6gおよびタルク19.6gを混合し、得られた圧縮成型用顆粒をロータリー式打錠機で約900kg/cmの圧力で圧縮成型し、1錠当たり直径9mm、厚さ4.2mm、質量260mgの圧縮成型製剤を得た。
実 施 例 13
圧縮成型製剤(13):
実施例12で得た圧縮成型製剤6000錠に、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを150g、ポリエチレングリコールを10g、酸化チタン22g、およびタルク18gを含有する10%水系コーティング液を、素錠に対し乾燥状態で5mg/錠でスプレーコーティングした。
比 較 例 5
比較圧縮成型製剤(5):
実施例1の乳糖を精製白糖に変え、その他は同様にして、1錠当たり直径9mm、厚さ4.2mm、質量260mgの圧縮成型製剤を得た。
比 較 例 6
比較圧縮成型製剤(6):
実施例1の乳糖をブドウ糖に変え、その他は同様にして、1錠当たり直径9mm、厚さ4.2mm、質量260mgの圧縮成型製剤を得た。
比 較 例 7
比較圧縮成型製剤(7):
実施例1のヒドロキシプロピルセルロースをポリビニルピロリドンに変え、その他は同様にして、1錠当たり直径9mm、厚さ4.2mm、質量260mgの圧縮成型製剤を得た。
比 較 例 8
比較圧縮成型製剤(8):
実施例1のクロスカルメロースナトリウムをカルボキシメチルセルロースカルシウムに変え、その他は同様にして、1錠当たり直径9mm、厚さ4.2mm、質量260mgの圧縮成型製剤を得た。
試 験 例 1
味覚試験:
上記実施例および比較例で得られた圧縮成型製剤それぞれ各1個を口中に含み、10秒間噛み潰さずに保持した後嚥下した。このときの味について、健康成人10名により、下記評価基準に従って苦味の評価を行なった。10人の平均の結果を表1に示した。塩酸ジフェンヒドラミンに対し低膨潤性高分子を1質量部以上配合した圧縮成型製剤では服用時に苦みを強く感じないことが分かる。
< 味覚評価基準 > < 点数 >
苦味を感じない : 0点
や や 苦 い : 1点
苦 い : 2点
Figure 2010174047
試 験 例 2
崩壊試験:
上記実施例および比較例で得られた圧縮成型製剤を第14改正日本薬局方の崩壊試験法に準じ、NT−2HS型崩壊試験機(富山産業(株)製)を用い、ディスク無しの条件で、37℃純水を用いて測定した。なお、圧縮成型製剤6個の崩壊時間の範囲を表1に示した。高膨潤性高分子を配合した圧縮成型製剤は直ちに崩壊した。
Figure 2010174047
試 験 例 2
保存安定性試験:
上記実施例および比較例で得られた圧縮成型製剤を6ヶ月(40℃、相対湿度75%)および1年(25℃)保存して、外観の経時変化を観察し、下記評価基準に基づき評価し、その結果を表3に示した。
<保存安定性評価基準> < 評価 >
変化なし : ○
やや黄色に変色 : △
黄色に変色 : ×
Figure 2010174047


Claims (2)

  1. (A)睡眠・鎮静作用を有する薬効成分としてのジフェンヒドラミンまたはその
    酸付加塩、
    (B)全質量に対して3〜90質量%の結晶セルロース、エチルセルロースおよ
    びアミノアルキルメタアクリレートコポリマーRSからなる群より選択され
    る1種または2種以上の低膨潤性高分子、
    (C)全質量に対して0.1〜5質量%のクロスカルメロースナトリウム、低置
    換度ヒドロキシプロピルセルロースおよびクロスポピドンからなる群より選
    択される1種または2種以上の高膨潤性高分子および、
    (D)全質量に対して2.7〜70.7質量%の乳糖
    を含有する催眠用圧縮成型製剤であって、
    成分(C)の高膨潤性高分子の配合量が、成分(B)の低膨潤性高分子の配合量の0.01質量倍以上であることを特徴とする催眠用圧縮成型製剤。
  2. 成分(C)の高膨潤性高分子の配合量が、成分(B)の低膨潤性高分子の配合量の0.015〜0.20質量倍である請求項1記載の催眠用圧縮成型製剤。
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