JP2010171631A - シリコンマイクロホン - Google Patents
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Abstract
【課題】マイクパッケージに形成する音響穴の配置を工夫して、高域特性を改善したシリコンマイクロホンを提供する。
【解決手段】マイクパッケージ12の内部空間13にMEMSチップ14とLSIチップ16が収容されている。マイクパッケージ12の蓋22に複数個の音響穴24を形成する。各音響穴24はMEMSチップ14の直上位置を外した位置に、MEMSチップ14の直上位置を取り囲んで全周に形成されている。あるいは各音響穴24はマイクパッケージ12の内部空間13の長手方向両側の二辺に隣接する位置に沿って複数個ずつ形成されている。あるいはマイクパッケージ12の側壁12に複数個の音響穴38が並べて形成されている。
【選択図】図1
【解決手段】マイクパッケージ12の内部空間13にMEMSチップ14とLSIチップ16が収容されている。マイクパッケージ12の蓋22に複数個の音響穴24を形成する。各音響穴24はMEMSチップ14の直上位置を外した位置に、MEMSチップ14の直上位置を取り囲んで全周に形成されている。あるいは各音響穴24はマイクパッケージ12の内部空間13の長手方向両側の二辺に隣接する位置に沿って複数個ずつ形成されている。あるいはマイクパッケージ12の側壁12に複数個の音響穴38が並べて形成されている。
【選択図】図1
Description
この発明はマイクパッケージに形成する音響穴の配置を工夫したシリコンマイクロホン(「MEMSマイクロホン」とも称される)に関し、マイクパッケージ内の複雑な共振モードを取り除いて高域特性を改善したものである。
従来のシリコンマイクロホンは下記特許文献1に記載されているようなマイクパッケージの蓋に単一の音響穴を形成したものが一般的であった。
近年の電子機器の小型化に伴い、マイクパッケージも小型化している。小型化したマイクパッケージの周波数特性は、ヘルムホルツ共振よりもマイクパッケージ内部空間に発生する共振モードが支配的になる。例えば、マイクパッケージの蓋に単一の音響穴を形成した3×4×1mm程度の従来のシリコンマイクロホンによれば、マイクパッケージ内に配置されるMEMSチップ(マイクチップ)やLSIチップの凹凸も影響し、マイクパッケージ内部空間に複雑な共振モードが生じる。このため高域特に超音波領域等においてマイク出力の周波数特性が悪化する(超音波領域の比較的低い周波数帯域側でピークが生じる、ピーク、ディップが大きい等)問題があった。
この発明は上述の点に鑑みてなされたもので、マイクパッケージに形成する音響穴の配置を工夫することにより、マイクパッケージ内の複雑な共振モードを取り除いて高域特性を改善したシリコンマイクロホンを提供しようとするものである。
この発明は、音響穴が形成されたマイクパッケージの内部空間にマイクチップを収容配置し、前記マイクパッケージの外部空間の音を前記音響穴から取り込み該マイクパッケージの内部空間を経て前記マイクチップで受音するシリコンマイクロホンにおいて、前記音響穴が前記マイクパッケージの蓋の概ね前記マイクチップの直上位置を外した位置に複数個形成され、かつ該複数個の音響穴の少なくとも一部は該マイクチップの直上位置を挟んで相対向する位置であって前記内部空間の内壁面に近接する位置に複数個ずつ並べて形成されているものである。
この発明によれば複数個の音響穴の少なくとも一部をマイクチップの直上位置を挟んで相対向する位置であって内部空間の内壁面に近接する位置に複数個ずつ並べて形成することにより、蓋に単一の音響穴を形成したものに比べて高域特性を改善する(周波数特性上のピークを高域側にシフトする、ピークを抑制する、ディップを抑制する等)ことができた。これは蓋に単一の音響穴を形成したものではマイクパッケージ内部空間の共振モードが複雑になるのに対し、この発明のように複数の音響穴を内部空間の内壁面に近接する位置に相対向して並べて形成することにより、横方向(内壁面の対向方向)の共振が生じにくくなってマイクパッケージ内部空間の共振モードが単純化されたためと考えられる。またこの発明によればマイクパッケージの蓋の概ねマイクチップの直上位置を外した位置に音響穴を配置したので、外部からの光を蓋で遮光することができ、マイク出力に光電効果によるノイズが発生するのを抑制することができる。またマイクチップの直上位置は蓋の概ね音響穴が形成されていない領域で覆われているので、複数個の音響穴が形成されているにもかかわらずマイクチップの受音面に塵は堆積しにくい。したがって耐環境性が確保される。
この発明は例えば、前記音響穴が前記マイクパッケージの蓋の前記マイクチップの直上位置を取り囲んで全周に形成されているものとすることができる。これによれば周波数特性上のディップを抑制する効果が顕著に得られる。
この発明は例えば、前記マイクパッケージの内部空間が前面側から見て四角形状に形成され、前記音響穴が前記マイクパッケージの内部空間の四辺に隣接する位置に沿って複数個ずつ形成されているものとすることができる。これによれば周波数特性上のディップを抑制する効果が顕著に得られる。
この発明は例えば、前記音響穴が、前記蓋の前記マイクパッケージの内部空間に対面する領域のうち概ね前記マイクチップの直上位置を外した領域の概ね全域に形成されているものとすることができる。これによれば周波数特性上のディップを抑制する効果が特に顕著に得られる。
この発明は例えば、前記マイクパッケージの内部空間が前面側から見て長四角形状に形成され、前記音響穴が前記マイクパッケージの内部空間の長手方向両側の二辺に隣接する位置に沿って複数個ずつ形成されているものとすることができる。これによれば周波数特性上のピークを高域側にシフトする効果が得られる。
この発明は例えば、前記マイクパッケージの内部空間で前記マイクチップの周囲全体に充填剤が充填固化され、もって該マイクパッケージの内部空間の底部が平坦化されているものとすることができる。これによれば共振モードが特に単純化されて周波数特性上のディップを抑制する効果が得られる。また内部空間の内壁面の有効面積が小さくなるので、横方向の共振をさらに弱める効果も得られる。
この発明は例えば、前記前記マイクパッケージの内部空間に前記マイクチップおよび前記LSIチップを隙間なく収容する凹所が形成され、もって該マイクパッケージの内部空間の底部が平坦化されているものとすることができる。これによれば共振モードが特に単純化されて周波数特性上のディップを抑制する効果が得られる。また内部空間の内壁面の有効面積が小さくなるので、横方向の共振をさらに弱める効果も得られる。
この発明はさらに前記マイクパッケージの側壁に複数個の音響穴が並べて形成されているものとすることができる。これによれば横方向の共振をさらに弱める効果が得られる。
この発明は、音響穴が形成されたマイクパッケージの内部空間にマイクチップを収容配置し、前記マイクパッケージの外部空間の音を前記音響穴から取り込み該マイクパッケージの内部空間を経て前記マイクチップで受音するシリコンマイクロホンにおいて、前記音響穴が前記マイクパッケージの側壁に複数個周方向に連続的に並べて形成されているものである。これによれば蓋に単一の音響穴を形成したものに比べて横方向の共振を弱めて高域特性を改善する効果(周波数特性上のピークを高域側にシフトする、ディップを抑制する等)が得られる。また蓋の前方から入射される外部からの光は側壁の音響穴に回り込みにくく、音響穴を通してマイクパッケージの内部に入りにくい。したがってマイク出力に光電効果によるノイズは発生しにくい。また音響穴がマイクパッケージの側壁に形成されているので、マイクチップの受音面に塵は堆積しにくい。したがって耐環境性が確保される。
この発明は例えば、前記音響穴が前記マイクパッケージの側壁の全周に形成されているものとすることができる。
この発明は例えば、前記側壁に形成された複数個の音響穴が前記マイクパッケージの厚み方向に延在する複数条のスリットで構成されているものとすることができる。
以下この発明の実施の形態を説明する。各実施の形態および実施例に示すシリコンマイクロホンはいずれも超音波マイクロホンとして使用できる性能を有しているものである。各実施の形態の音響穴は例えば金属製の蓋にエッチングにより形成することができる。
《実施の形態1》
この発明の実施の形態1を図1に示す。シリコンマイクロホン10はマイクパッケージ12の内部空間13に、マイクロホン本体を構成するMEMSチップ14と、MEMSチップ14の出力音響信号にインピーダンス変換等の信号処理をするLSIチップ16を収容配置して構成される。マイクパッケージ12は、底板を構成する回路基板18と、回路基板18の上面に固定される枠状の側壁20と、側壁20の上面に固定される蓋22(前面板)とで構成され、長四角形の前面形状を有する直方体で構成されている。マイクパッケージ12の外寸は例えば、前面側から見て長手方向が4mm、短手方向が3mmであり、厚みが1mmである。MEMSチップ14とLSIチップ16は回路基板18上に固定されている。MEMSチップ14の表面14aには蓋22に対面してダイヤフラム(メンブレン)による受音面15が配置されている。LSIチップ16の出力信号は回路基板18の下面に配置された端子から外部に出力される。蓋22には同一径の複数個の音響穴24が連続的に並べて形成されている。音響穴24の直径は例えば0.25mmである。より微細なメッシュ(例えば開口径が0.1mmのメッシュ)で音響穴24を構成することもできる。回路基板18および側壁20には穴は形成されていない。外部空間の音は音響穴24から取り込まれ、マイクパッケージ12の内部空間13を経てMEMSチップ14の受音面15で受音される。
この発明の実施の形態1を図1に示す。シリコンマイクロホン10はマイクパッケージ12の内部空間13に、マイクロホン本体を構成するMEMSチップ14と、MEMSチップ14の出力音響信号にインピーダンス変換等の信号処理をするLSIチップ16を収容配置して構成される。マイクパッケージ12は、底板を構成する回路基板18と、回路基板18の上面に固定される枠状の側壁20と、側壁20の上面に固定される蓋22(前面板)とで構成され、長四角形の前面形状を有する直方体で構成されている。マイクパッケージ12の外寸は例えば、前面側から見て長手方向が4mm、短手方向が3mmであり、厚みが1mmである。MEMSチップ14とLSIチップ16は回路基板18上に固定されている。MEMSチップ14の表面14aには蓋22に対面してダイヤフラム(メンブレン)による受音面15が配置されている。LSIチップ16の出力信号は回路基板18の下面に配置された端子から外部に出力される。蓋22には同一径の複数個の音響穴24が連続的に並べて形成されている。音響穴24の直径は例えば0.25mmである。より微細なメッシュ(例えば開口径が0.1mmのメッシュ)で音響穴24を構成することもできる。回路基板18および側壁20には穴は形成されていない。外部空間の音は音響穴24から取り込まれ、マイクパッケージ12の内部空間13を経てMEMSチップ14の受音面15で受音される。
蓋22における複数個の音響穴24の構成と配置について説明する。各音響穴24は蓋22の面に直角に開設された真っ直ぐな穴として構成されている。各音響穴24は軸直角方向の断面形状が同一直径の円形(あるいは四角形等も可)に構成されている。各音響穴24はMEMSチップ14の直上位置を外した位置に、MEMSチップ14の直上位置を取り囲んで全周に形成されている。この実施の形態ではマイクパッケージ12の内部空間13が前面側から見て四角形状に形成されており、音響穴24は内部空間13の四辺に隣接する位置に沿って、複数個ずつ連続的に並べて(上辺、下辺、左辺はそれぞれ一列に並べて、右辺は4列に並べて)形成されている。特にこの実施の形態では、音響穴24は蓋22の内部空間13に対面する領域のうちMEMSチップ14の直上位置を外した全域に形成されている。図1(a)の音響穴24の配置によれば、蓋22の前方から差し込まれる外部からの光は蓋22の音響穴24が形成されていない領域で遮光されてMEMSチップ14には直接照射されないので、マイク出力に光電効果によるノイズが発生するのは抑制される。またMEMSチップ14の直上位置は蓋22の音響穴24が形成されていない領域で覆われているので、外部からの塵が音響穴24を通して内部空間13に入り込んでもMEMSチップ14の受音面15には堆積しにくい。したがって耐環境性が確保される。
〈実施の形態1の実施例および比較例〉
蓋22のみ相違する様々なシリコンマイクロホンを作製してマイク出力の周波数特性を測定した。マイクパッケージ12の外寸は前面側から見て長手方向が4mm、短手方向が3mmであり、厚みが1mmである。また蓋22の厚さは0.1mmである。図2(a)は実施の形態1の実施例に係るシリコンマイクロホン10である。シリコンマイクロホン10内部空間にはMEMSチップとLSIチップが収容されている。蓋22には音響穴24がMEMSチップの直上位置を外した位置に、MEMSチップの直上位置を取り囲んで全周に形成されている。音響穴24の直径は0.1mmであり、音響穴24による蓋22の開口率は9%である。図2(b)は図2(a)に示すシリコンマイクロホン10について測定したマイク出力の周波数特性である。この周波数特性は超音波域まで伸びており、大きなピークや大きなディップは生じていない。
蓋22のみ相違する様々なシリコンマイクロホンを作製してマイク出力の周波数特性を測定した。マイクパッケージ12の外寸は前面側から見て長手方向が4mm、短手方向が3mmであり、厚みが1mmである。また蓋22の厚さは0.1mmである。図2(a)は実施の形態1の実施例に係るシリコンマイクロホン10である。シリコンマイクロホン10内部空間にはMEMSチップとLSIチップが収容されている。蓋22には音響穴24がMEMSチップの直上位置を外した位置に、MEMSチップの直上位置を取り囲んで全周に形成されている。音響穴24の直径は0.1mmであり、音響穴24による蓋22の開口率は9%である。図2(b)は図2(a)に示すシリコンマイクロホン10について測定したマイク出力の周波数特性である。この周波数特性は超音波域まで伸びており、大きなピークや大きなディップは生じていない。
比較例1として図3(a)に示すシリコンマイクロホンを作製した。このシリコンマイクロホンは図2(a)のシリコンマイクロホン10から蓋22を取り去ったもの(つまり蓋22の開口率を100%としたもの)である(内部構造は図示を省略)。このシリコンマイクロホンのマイク出力の周波数特性を図3(b)に示す。この周波数特性は超音波域まで伸びており、大きなピークや大きなディップは生じていない。図2(b)と図3(b)を対比すると、この発明による図2(a)のシリコンマイクロホン10は、蓋22を有しているにもかかわらず、蓋22が無い図3(a)のシリコンマイクロホンと同様に超音波域まで伸びかつ大きなピークや大きなディップが生じない周波数特性が得られていることが分かる。
比較例2として図4(a)に示すシリコンマイクロホンを作製した。このシリコンマイクロホンは蓋22に単一の音響穴26を形成した従来タイプである。音響穴26による蓋22の開口率は5%である。このシリコンマイクロホンのマイク出力の周波数特性を図4(b)に示す。この周波数特性は20kHz付近に大きなピークが生じ、70kHz付近に大きなディップが生じている。図2(b)と図4(b)を対比すると、この発明による図2(a)のシリコンマイクロホン10は、単一の音響穴26を形成した図4(a)の従来タイプのシリコンマイクロホンに比べて超音波域まで平坦な周波数特性が得られていることが分かる。
ここで実施の形態1の実施例に係る図2(a)のシリコンマイクロホン10によるマイクパッケージ12と図4(a)に示す単一の音響穴26を形成した従来タイプのシリコンマイクロホンによるマイクパッケージの内部空間13での共振の生じ方の違いについて説明する。図4(a)の従来タイプのシリコンマイクロホンの場合は図5(a)または(b)に示すように、マイクパッケージ内部空間13の横方向(内壁面20aの対向方向)両端部が壁面20と蓋22で閉じられているため、内壁面20aでの散乱波の影響が大きく、横方向の共振が生じやすいものと考えられる。ここで横方向の共振による定在波の1波長が3.3mmであるとすると、その共振のピークは100kHz付近に現れることになる。これに対しこの発明のシリコンマイクロホン10の場合は図6に示すように、マイクパッケージ内部空間13の横方向両端部付近で蓋22に音響穴24が形成されているため、内壁面20aでの散乱波の影響が弱められ、横方向の共振が生じにくくなっているものと考えられる。そしてこれにより共振モードが単純化されて高域特性が改善されているものと考えられる。
比較例3として図7(a)に示すシリコンマイクロホンを作製した。このシリコンマイクロホンは蓋22の右側の領域だけに音響穴24を配置したものである。音響穴24による蓋22の開口率は9%である。このシリコンマイクロホンのマイク出力の周波数特性を図7(b)に示す。この周波数特性は30kHz付近に大きなピークが生じ、70kHz付近に図4(b)の従来タイプの特性よりもかなり大きなディップが生じている。図2(b)と図7(b)を対比すると、開口率が同じであるにもかかわらず、この発明による図2(a)のシリコンマイクロホン10は、蓋22の一側の領域だけに音響穴24を配置した図7(a)のシリコンマイクロホンに比べて超音波域まで平坦な周波数特性が得られていることが分かる。
《実施の形態2》
この発明の実施の形態2を図8に示す。このシリコンマイクロホン11は複数個の音響穴24をマイクパッケージ12の内部空間13の長手方向両側の二辺に隣接する位置に沿って連続的に並べて(左辺は一列に並べて、右辺は4列に並べて)形成したものである。したがってMEMSチップ14の直上位置を挟んで上辺側と下辺側には音響穴は形成されていない。音響穴24の配置以外の構成は図1に示した実施の形態1と同じである。図1と共通する部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
この発明の実施の形態2を図8に示す。このシリコンマイクロホン11は複数個の音響穴24をマイクパッケージ12の内部空間13の長手方向両側の二辺に隣接する位置に沿って連続的に並べて(左辺は一列に並べて、右辺は4列に並べて)形成したものである。したがってMEMSチップ14の直上位置を挟んで上辺側と下辺側には音響穴は形成されていない。音響穴24の配置以外の構成は図1に示した実施の形態1と同じである。図1と共通する部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
次に実施の形態1,2のシリコンマイクロホン10,11の音響穴24の配置の様々なバリエーションと該各バリエーションのマイク出力の周波数特性を説明する。なお以下のバリエーションで示す周波数特性は計算値であり、実際の特性はピーク部分がこれよりも平坦になる。
《実施の形態1のバリエーション》
図1(a)に示された音響穴24の配列のうち、MEMSチップ14よりも右側の音響穴24の配列を変更したバリエーションを説明する。ここでは各音響穴24を軸直角方向の断面形状が同一の四角形状に構成している。図9(a)のシリコンマイクロホン10は、MEMSチップ14よりも右側の音響穴24を、内部空間13の内壁面13aの右辺に隣接する位置から該右辺に沿って3列に配列したものである。音響穴24による蓋22の開口率は18%である。このシリコンマイクロホン10のマイク出力の周波数特性は図9(b)に示すようになる。前出の図2(b)の実際の特性と比べると、実際の特性は計算値に比べてピーク部分が平坦になることが分かる。ただし図9(b)の特性であっても、図4(b)の従来タイプの特性に比べて高域特性が改善されていると言える。すなわちピークが、図4(b)の従来タイプの特性では20kHz付近に現れているのに対し、図9(b)の特性では50kHz付近に現れており、高域側にシフトしている。したがって図9(a)のシリコンマイクロホン10によれば図4(a)の従来タイプのシリコンマイクロホンに比べて高域まで平坦な特性が得られる。また図4(b)の従来タイプの特性では70kHz付近で大きなディップが生じているが、図9(b)の特性ではこれに相当するディップは生じていない。
図1(a)に示された音響穴24の配列のうち、MEMSチップ14よりも右側の音響穴24の配列を変更したバリエーションを説明する。ここでは各音響穴24を軸直角方向の断面形状が同一の四角形状に構成している。図9(a)のシリコンマイクロホン10は、MEMSチップ14よりも右側の音響穴24を、内部空間13の内壁面13aの右辺に隣接する位置から該右辺に沿って3列に配列したものである。音響穴24による蓋22の開口率は18%である。このシリコンマイクロホン10のマイク出力の周波数特性は図9(b)に示すようになる。前出の図2(b)の実際の特性と比べると、実際の特性は計算値に比べてピーク部分が平坦になることが分かる。ただし図9(b)の特性であっても、図4(b)の従来タイプの特性に比べて高域特性が改善されていると言える。すなわちピークが、図4(b)の従来タイプの特性では20kHz付近に現れているのに対し、図9(b)の特性では50kHz付近に現れており、高域側にシフトしている。したがって図9(a)のシリコンマイクロホン10によれば図4(a)の従来タイプのシリコンマイクロホンに比べて高域まで平坦な特性が得られる。また図4(b)の従来タイプの特性では70kHz付近で大きなディップが生じているが、図9(b)の特性ではこれに相当するディップは生じていない。
図10(a)のシリコンマイクロホン10は、MEMSチップ14よりも右側の音響穴24を、内部空間13の内壁面13aの右辺に隣接する位置から該右辺に沿って2列に配列したものである。音響穴24による蓋22の開口率は16%である。このシリコンマイクロホン10のマイク出力の周波数特性は図10(b)に示すようになる。すなわちピークが、図4(b)の従来タイプの特性では20kHz付近に現れているのに対し、図10(b)の特性では45kHz付近に現れており、高域側にシフトしている。したがって図10(a)のシリコンマイクロホン10によれば図4(a)の従来タイプのシリコンマイクロホンに比べて高域まで平坦な特性が得られる。また図4(b)の従来タイプの特性では70kHz付近で大きなディップが生じているが、図10(b)の特性ではディップはほとんど生じていない。
図11(a)のシリコンマイクロホン10は、MEMSチップ14よりも右側の音響穴24を、内部空間13の内壁面13aの右辺に隣接する位置から該右辺に沿って1列に配列したものである。音響穴24による蓋22の開口率は14%である。このシリコンマイクロホン10のマイク出力の周波数特性は図11(b)に示すようになる。すなわちピークが、図4(b)の従来タイプの特性では20kHz付近に現れているのに対し、図11(b)の特性では40kHz付近に現れており、高域側にシフトしている。したがって図11(a)のシリコンマイクロホン10によれば図4(a)の従来タイプのシリコンマイクロホンに比べて高域まで平坦な特性が得られる。また図4(b)の従来タイプの特性では70kHz付近で大きなディップが生じているが、図11(b)の特性ではディップは図4(b)の特性ほど大きく生じていない。
《実施の形態2のバリエーション》
図8(a)に示された音響穴24の配列のうち、MEMSチップ14よりも右側の音響穴24の配列を変更したバリエーションを説明する。ここでは各音響穴24を軸直角方向の断面形状が同一の四角形状に構成している。図12(a)のシリコンマイクロホン11は、MEMSチップ14よりも右側の音響穴24を、内部空間13の右辺に隣接する位置から該右辺に沿って3列に配列したものである。音響穴24による蓋22の開口率は12%である。このシリコンマイクロホン11のマイク出力の周波数特性は図12(b)に示すようになる。実際の特性はピーク部分がこれよりも平坦になる。ただし図12(b)の特性であっても図4(b)の従来タイプの特性に比べて高域特性が改善されていると言える。すなわちピークが、図4(b)の従来タイプの特性では20kHz付近に現れているのに対し、図12(b)の特性では40kHz付近に現れており、高域側にシフトしている。したがって図12(a)のシリコンマイクロホン11によれば図4(a)の従来タイプのシリコンマイクロホンに比べて高域まで平坦な特性が得られる。また図4(b)の従来タイプの特性では70kHz付近で大きなディップが生じているが、図12(b)の特性ではディップは図4(b)の特性ほど大きく生じていない。
図8(a)に示された音響穴24の配列のうち、MEMSチップ14よりも右側の音響穴24の配列を変更したバリエーションを説明する。ここでは各音響穴24を軸直角方向の断面形状が同一の四角形状に構成している。図12(a)のシリコンマイクロホン11は、MEMSチップ14よりも右側の音響穴24を、内部空間13の右辺に隣接する位置から該右辺に沿って3列に配列したものである。音響穴24による蓋22の開口率は12%である。このシリコンマイクロホン11のマイク出力の周波数特性は図12(b)に示すようになる。実際の特性はピーク部分がこれよりも平坦になる。ただし図12(b)の特性であっても図4(b)の従来タイプの特性に比べて高域特性が改善されていると言える。すなわちピークが、図4(b)の従来タイプの特性では20kHz付近に現れているのに対し、図12(b)の特性では40kHz付近に現れており、高域側にシフトしている。したがって図12(a)のシリコンマイクロホン11によれば図4(a)の従来タイプのシリコンマイクロホンに比べて高域まで平坦な特性が得られる。また図4(b)の従来タイプの特性では70kHz付近で大きなディップが生じているが、図12(b)の特性ではディップは図4(b)の特性ほど大きく生じていない。
図13(a)のシリコンマイクロホン11は、MEMSチップ14よりも右側の音響穴24を、内部空間13の右辺に隣接する位置から該右辺に沿って2列に配列したものである。音響穴24による蓋22の開口率は9%である。このシリコンマイクロホン11のマイク出力の周波数特性は図13(b)に示すようになる。すなわちピークが、図4(b)の従来タイプの特性では20kHz付近に現れているのに対し、図13(b)の特性では35kHz付近に現れており、高域側にシフトしている。したがって図13(a)のシリコンマイクロホン11によれば図4(a)の従来タイプのシリコンマイクロホンに比べて高域まで平坦な特性が得られる。また図4(b)の従来タイプの特性では70kHz付近で大きなディップが生じているが、図13(b)の特性ではディップは図4(b)の特性ほど大きく生じていない。図7(b)の特性と比べると、開口率が同じであるにもかかわらず図13(b)の特性はディップが抑制されている。
図14(a)のシリコンマイクロホン11は、MEMSチップ14よりも右側の音響穴24を、内部空間13の右辺に隣接する位置から該右辺に沿って1列に配列したものである。音響穴24による蓋22の開口率は6%である。このシリコンマイクロホン11のマイク出力の周波数特性は図14(b)に示すようになる。すなわちピークが、図4(b)の従来タイプの特性では20kHz付近に現れているのに対し、図14(b)の特性では25kHz付近に現れており、高域側にシフトしている。したがって図14(a)のシリコンマイクロホン11によれば図4(a)の従来タイプのシリコンマイクロホンに比べて高域まで平坦な特性が得られる。
この発明のその他の実施の形態を説明する。以下の実施の形態で示す周波数特性はいずれも計算値であり、実際の特性はピーク部分がこれよりも平坦になる。
《実施の形態3》
この発明の実施の形態3を図15に示す。これは音響穴を蓋に形成するのに代えて側壁に形成したものである。回路基板18と側壁20は一体に作られている。回路基板18と側壁20を一体にするのに代えて蓋22と側壁20を一体に構成することもできる。それ以外の構成は実施の形態1,2と同じである。シリコンマイクロホン32はマイクパッケージ12の側壁20の全周に音響穴34が周方向に連続的に並べて形成されている。この音響穴34はマイクパッケージ12の厚み方向に延在する複数条のスリットで構成されている。各スリット34の横断面は矩形状である。各スリット34の開口幅は例えば0.1mmであり、隣接するスリット34,34相互間の間隔は例えば0.2mmである。蓋22には音響穴は形成されていない。これによれば蓋22の前方から差し込まれる外部からの光は側壁20の音響穴34に回り込みにくく、音響穴34を通してマイクパッケージ12の内部に入りにくいので、MEMSチップ14に全く当たらないかまたはほとんど当たらない。したがってマイク出力に光電効果によるノイズは発生しにくい。またMEMSチップ14の直上位置は蓋22概ね覆われているので、MEMSチップ14の受音面15に塵は堆積しにくい。したがって耐環境性が確保される。また側壁20の相対向する面に音響穴34が形成されているので横方向の共振が生じにくくなっている。このシリコンマイクロホン32のマイク出力の周波数特性は図16に示すようになる。すなわちピークが、図4(b)の従来タイプの特性では20kHz付近に現れているのに対し、図16の特性では50kHz付近に現れており、高域側にシフトしている。したがって図15のシリコンマイクロホン32によれば図4(a)の従来タイプのシリコンマイクロホンに比べて高域まで平坦な特性が得られる。また図4(b)の従来タイプの特性では70kHz付近で大きなディップが生じているが、図16の特性ではディップは図4(b)の特性ほど大きく生じていない。
この発明の実施の形態3を図15に示す。これは音響穴を蓋に形成するのに代えて側壁に形成したものである。回路基板18と側壁20は一体に作られている。回路基板18と側壁20を一体にするのに代えて蓋22と側壁20を一体に構成することもできる。それ以外の構成は実施の形態1,2と同じである。シリコンマイクロホン32はマイクパッケージ12の側壁20の全周に音響穴34が周方向に連続的に並べて形成されている。この音響穴34はマイクパッケージ12の厚み方向に延在する複数条のスリットで構成されている。各スリット34の横断面は矩形状である。各スリット34の開口幅は例えば0.1mmであり、隣接するスリット34,34相互間の間隔は例えば0.2mmである。蓋22には音響穴は形成されていない。これによれば蓋22の前方から差し込まれる外部からの光は側壁20の音響穴34に回り込みにくく、音響穴34を通してマイクパッケージ12の内部に入りにくいので、MEMSチップ14に全く当たらないかまたはほとんど当たらない。したがってマイク出力に光電効果によるノイズは発生しにくい。またMEMSチップ14の直上位置は蓋22概ね覆われているので、MEMSチップ14の受音面15に塵は堆積しにくい。したがって耐環境性が確保される。また側壁20の相対向する面に音響穴34が形成されているので横方向の共振が生じにくくなっている。このシリコンマイクロホン32のマイク出力の周波数特性は図16に示すようになる。すなわちピークが、図4(b)の従来タイプの特性では20kHz付近に現れているのに対し、図16の特性では50kHz付近に現れており、高域側にシフトしている。したがって図15のシリコンマイクロホン32によれば図4(a)の従来タイプのシリコンマイクロホンに比べて高域まで平坦な特性が得られる。また図4(b)の従来タイプの特性では70kHz付近で大きなディップが生じているが、図16の特性ではディップは図4(b)の特性ほど大きく生じていない。
《実施の形態4》
この発明の実施の形態4を図17に示す。このシリコンマイクロホン33は実施の形態3(図15)では音響穴34を構成するスリットの横断面が矩形であったのに対し、音響穴34’を構成するスリットの横断面を鈎状に屈曲させたものである。音響穴の配置以外の構成は実施の形態3と同じである。これによれば、外部からの光は側壁20の音響穴34’からさらに入りにくくなる。また塵も入りにくくなる。したがって耐環境性をさらに向上させることができる。
この発明の実施の形態4を図17に示す。このシリコンマイクロホン33は実施の形態3(図15)では音響穴34を構成するスリットの横断面が矩形であったのに対し、音響穴34’を構成するスリットの横断面を鈎状に屈曲させたものである。音響穴の配置以外の構成は実施の形態3と同じである。これによれば、外部からの光は側壁20の音響穴34’からさらに入りにくくなる。また塵も入りにくくなる。したがって耐環境性をさらに向上させることができる。
《実施の形態5》
この発明の実施の形態5を図18に示す。このシリコンマイクロホン36は側壁20に形成する音響穴38を側壁20の面に直角に開設した真っ直ぐな穴として構成しかつ音響穴38の軸直角方向の断面形状を同一直径の円形(あるいは四角形等も可)に構成したものである。音響穴38は側壁20の周方向および高さ方向に(すなわち側壁20の全面に)連続的に並べて形成したものが側壁20の上下に複数段(この例では4段)に形成されている。音響穴の配置以外の構成は実施の形態1,2と同じである。
この発明の実施の形態5を図18に示す。このシリコンマイクロホン36は側壁20に形成する音響穴38を側壁20の面に直角に開設した真っ直ぐな穴として構成しかつ音響穴38の軸直角方向の断面形状を同一直径の円形(あるいは四角形等も可)に構成したものである。音響穴38は側壁20の周方向および高さ方向に(すなわち側壁20の全面に)連続的に並べて形成したものが側壁20の上下に複数段(この例では4段)に形成されている。音響穴の配置以外の構成は実施の形態1,2と同じである。
《実施の形態6》
この発明の実施の形態6を図19に示す。このシリコンマイクロホン37は実施の形態1(図1)と実施の形態3(図15)を組み合わせたものである。すなわち蓋22には音響穴24が形成され、側壁20には音響穴34が形成されている。
この発明の実施の形態6を図19に示す。このシリコンマイクロホン37は実施の形態1(図1)と実施の形態3(図15)を組み合わせたものである。すなわち蓋22には音響穴24が形成され、側壁20には音響穴34が形成されている。
《実施の形態7》
この発明の実施の形態7を図20に示す。これは実施の形態1(図1)においてマイクパッケージ12の内部空間13にMEMSチップ14の表面14aの高さまで(つまり表面14aに露出している受音面15に掛からないように)、合成樹脂による充填剤40を充填して固化したものである。これによればマイクパッケージ12の内部空間13の底部が平坦化され、周波数特性上のディップを抑制する効果が得られる。また内部空間13の内壁面の有効面積が小さくなるので、横方向の共振をさらに弱める効果が得られる。
この発明の実施の形態7を図20に示す。これは実施の形態1(図1)においてマイクパッケージ12の内部空間13にMEMSチップ14の表面14aの高さまで(つまり表面14aに露出している受音面15に掛からないように)、合成樹脂による充填剤40を充填して固化したものである。これによればマイクパッケージ12の内部空間13の底部が平坦化され、周波数特性上のディップを抑制する効果が得られる。また内部空間13の内壁面の有効面積が小さくなるので、横方向の共振をさらに弱める効果が得られる。
実施の形態1と実施の形態7によるマイク出力の周波数特性の違いを説明する。図21は実施の形態1のバリエーションに係る図9(a)のシリコンマイクロホン10のマイク出力の周波数特性を示し(図9(b)よりも高域側まで示している)、図22は実施の形態7(図20)のマイク出力の周波数特性を示す。これによればマイクパッケージ12の内部空間13に充填剤40を充填することにより低域〜150kHzあたりまで、感度が極端に落ちる周波数帯域がなくなることが分かる。
《実施の形態8》
この発明の実施の形態8を図23に示す。このシリコンマイクロホン39はマイクパッケージ12の内部空間13において側壁20の内壁面下部を内方向に突出させてMEMSチップ14およびLSIチップ16を隙間なく収容する凹所42を形成したものである。凹所42の深さはMEMSチップ14およびLSIチップ16の高さとほぼ同じである。これによればマイクパッケージ12の内部空間13の底部が平坦化され、周波数特性上のディップを抑制する効果が得られる。
この発明の実施の形態8を図23に示す。このシリコンマイクロホン39はマイクパッケージ12の内部空間13において側壁20の内壁面下部を内方向に突出させてMEMSチップ14およびLSIチップ16を隙間なく収容する凹所42を形成したものである。凹所42の深さはMEMSチップ14およびLSIチップ16の高さとほぼ同じである。これによればマイクパッケージ12の内部空間13の底部が平坦化され、周波数特性上のディップを抑制する効果が得られる。
《実施の形態9》
この発明の実施の形態9を図24に示す。このシリコンマイクロホン41は実施の形態3(図15)と実施の形態7(図20)を組み合わせたものである。マイクパッケージ12の内部空間13にはMEMSチップ14の表面14aの高さまで充填剤40が充填され固化されている。マイクパッケージ12の側壁20の全周にはスリット状の音響穴34が形成されている。この実施の形態ではマイクパッケージ12の内部空間13の高さが充填剤40の充填によって低くなっているので、音響穴34もこれに合わせて側壁20の上半分程度の領域に限り形成されている。
この発明の実施の形態9を図24に示す。このシリコンマイクロホン41は実施の形態3(図15)と実施の形態7(図20)を組み合わせたものである。マイクパッケージ12の内部空間13にはMEMSチップ14の表面14aの高さまで充填剤40が充填され固化されている。マイクパッケージ12の側壁20の全周にはスリット状の音響穴34が形成されている。この実施の形態ではマイクパッケージ12の内部空間13の高さが充填剤40の充填によって低くなっているので、音響穴34もこれに合わせて側壁20の上半分程度の領域に限り形成されている。
《実施の形態10》
この発明の実施の形態10を図25に示す。このシリコンマイクロホン43は実施の形態5(図18)と実施の形態7(図20)を組み合わせたものである。マイクパッケージ12の内部空間13にはMEMSチップ14の表面14aの高さまで充填剤40が充填され固化されている。マイクパッケージ12の側壁20の全周には断面円形の音響穴38が形成されている。この実施の形態ではマイクパッケージ12の内部空間13が充填剤40の充填によって低くなっているので、音響穴38もこれに合わせて側壁20の上半分程度の領域に限り上下2段に形成されている。
この発明の実施の形態10を図25に示す。このシリコンマイクロホン43は実施の形態5(図18)と実施の形態7(図20)を組み合わせたものである。マイクパッケージ12の内部空間13にはMEMSチップ14の表面14aの高さまで充填剤40が充填され固化されている。マイクパッケージ12の側壁20の全周には断面円形の音響穴38が形成されている。この実施の形態ではマイクパッケージ12の内部空間13が充填剤40の充填によって低くなっているので、音響穴38もこれに合わせて側壁20の上半分程度の領域に限り上下2段に形成されている。
10,11,32,33,36,37,39,41,43…シリコンマイクロホン、24,34,34’,38…音響穴、12…マイクパッケージ、13…マイクパッケージの内部空間、13a…内部空間の内壁面、14…MEMSチップ(マイクチップ)、20…側壁、22…蓋、34…スリット、40…充填剤、42…凹所
Claims (11)
- 音響穴が形成されたマイクパッケージの内部空間にマイクチップを収容配置し、前記マイクパッケージの外部空間の音を前記音響穴から取り込み該マイクパッケージの内部空間を経て前記マイクチップで受音するシリコンマイクロホンにおいて、
前記音響穴が前記マイクパッケージの蓋の概ね前記マイクチップの直上位置を外した位置に複数個形成され、かつ該複数個の音響穴の少なくとも一部は該マイクチップの直上位置を挟んで相対向する位置であって前記内部空間の内壁面に近接する位置に複数個ずつ並べて形成されているシリコンマイクロホン。 - 前記音響穴が前記マイクパッケージの蓋の前記マイクチップの直上位置を取り囲んで全周に形成されている請求項1記載のシリコンマイクロホン。
- 前記マイクパッケージの内部空間が前面側から見て四角形状に形成され、前記音響穴が前記マイクパッケージの内部空間の四辺に隣接する位置に沿って複数個ずつ形成されている請求項2記載のシリコンマイクロホン。
- 前記音響穴が、前記蓋の前記マイクパッケージの内部空間に対面する領域のうち概ね前記マイクチップの直上位置を外した領域の概ね全域に形成されている請求項2または3記載のシリコンマイクロホン。
- 前記マイクパッケージの内部空間が前面側から見て長四角形状に形成され、前記音響穴が前記マイクパッケージの内部空間の長手方向両側の二辺に隣接する位置に沿って複数個ずつ形成されている請求項1記載のシリコンマイクロホン。
- 前記マイクパッケージの内部空間で前記マイクチップの周囲全体に充填剤が充填固化され、もって該マイクパッケージの内部空間の底部が平坦化されている請求項1から5のいずれか1つに記載のシリコンマイクロホン。
- 前記前記マイクパッケージの内部空間に前記マイクチップおよび前記LSIチップを隙間なく収容する凹所が形成され、もって該マイクパッケージの内部空間の底部が平坦化されている請求項1から5のいずれか1つに記載のシリコンマイクロホン。
- さらに前記マイクパッケージの側壁に複数個の音響穴が並べて形成されている請求項1から7のいずれか1つに記載のシリコンマイクロホン。
- 音響穴が形成されたマイクパッケージの内部空間にマイクチップを収容配置し、前記マイクパッケージの外部空間の音を前記音響穴から取り込み該マイクパッケージの内部空間を経て前記マイクチップで受音するシリコンマイクロホンにおいて、
前記音響穴が前記マイクパッケージの側壁に複数個周方向に連続的に並べて形成されているシリコンマイクロホン。 - 前記音響穴が前記マイクパッケージの側壁の全周に形成されている請求項8または9記載のシリコンマイクロホン。
- 前記側壁に形成された複数個の音響穴が前記マイクパッケージの厚み方向に延在する複数条のスリットで構成されている請求項8から10のいずれか1つに記載のシリコンマイクロホン。
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2009
- 2009-01-21 JP JP2009011193A patent/JP2010171631A/ja active Pending
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