JP2010171533A - 電流モードad変換器 - Google Patents

電流モードad変換器 Download PDF

Info

Publication number
JP2010171533A
JP2010171533A JP2009010127A JP2009010127A JP2010171533A JP 2010171533 A JP2010171533 A JP 2010171533A JP 2009010127 A JP2009010127 A JP 2009010127A JP 2009010127 A JP2009010127 A JP 2009010127A JP 2010171533 A JP2010171533 A JP 2010171533A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current
current mode
converter
mode
adc
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009010127A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5279521B2 (ja
Inventor
Moriyasu Miyazaki
守泰 宮▲崎▼
Eiji Taniguchi
英司 谷口
Mitsuhiro Shimozawa
充弘 下沢
Kyoji Nozawa
尭志 野沢
Taku Kameda
卓 亀田
Sunao Takagi
直 高木
Kazuo Tsubouchi
和夫 坪内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tohoku University NUC
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Tohoku University NUC
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tohoku University NUC, Mitsubishi Electric Corp filed Critical Tohoku University NUC
Priority to JP2009010127A priority Critical patent/JP5279521B2/ja
Publication of JP2010171533A publication Critical patent/JP2010171533A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5279521B2 publication Critical patent/JP5279521B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Analogue/Digital Conversion (AREA)

Abstract

【課題】VICの線形性を高めるとともに、ADCの広帯域化を可能とする電流モードAD変換器を得る。
【解決手段】差動信号の入力アナログ電圧値を作動信号の入力アナログ電流値に変換するVIコンバータ10と、1.5ビットの冗長変換機能を有し、VIコンバータの出力である差動信号の入力アナログ電流値をAD変換する電流モードパイプライン型ADコンバータ15とを備え、VIコンバータ10は、電圧利得が−A倍のアンプと、アンプの入力をソースに接続し、アンプの出力をゲートに接続し、負帰還をかけたトランジスタと、抵抗と、定電流源とを含んで構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、デジタル無線通信端末等に用いられる、アナログ信号をデジタル信号に変換する高速・高精度な電流モードAD変換器に関する。
従来、高速・高精度のAD変換器(以下、ADCと称す)として、パイプライン型ADCが広く用いられている。パイプライン型ADCは、パイプラインステージを数段縦続に接続し、各段で上位ビット順に数ビットずつ量子化を行っていく。各ステージでは入力アナログ信号をサンプルホールド回路(以下、SH回路と称す)で保持し、数ビットのAD変換を行う。
さらに、このAD変換結果であるデジタルデータをDA変換し、その変換値を元の入力信号から差し引いた値を後段のステージに出力する。後段のステージにこの値が入力されると、前段のステージには、次のアナログ信号が入力される。この結果、各ステージで別々のアナログ信号を時間並列処理することで、高速なAD変換を可能にしている。
また、各ステージで実際に量子化するビット数をNとすると、各ステージでMビット(M>N)のAD変換を行い、M−Nビットの冗長性を持たせることで、コンパレータに要求されるオフセット誤差等が大幅に緩和され、高精度なAD変換を可能にしている。実際には、1ビットの量子化を行うパイプラインステージを、1.5ビットのAD変換を行う構成にして、0.5ビット分の冗長性を持たせる構成のパイプライン型ADCが一般的である。
従来のパイプライン型ADCでは、アナログ電圧信号をAD変換する電圧モードADCが一般的である。この場合、パイプラインステージ内のSH回路や、入力アナログ信号からDA変換値を差し引いて後段に出力する回路は、容量、MOSスイッチ、および高利得のOPアンプの組み合わせで構成される。
具体的には、MOSスイッチのオンオフにより電圧値に比例した電荷を容量に保持する。そして、さらに高利得のOPアンプにフィードバックをかけて入力ノードの仮想接地を利用することで、アナログ電圧値の離散時間演算処理を行い、上記の回路を実現している。このアナログ電圧値の演算の精度は、OPアンプの利得に左右され、高精度のAD変換を行うには、高利得のOPアンプが不可欠である。
現在、ADCは、デジタル回路との混在が可能であるという利点から、Si−CMOSプロセスを用いたものが主流となりつつある。近年の微細プロセス技術の進歩により、寄生容量が小さく閾値電圧の低い小型のMOSトランジスタの使用が可能となり、その結果として、高速・低消費電力、かつ小型なADCの設計が可能となった。
しかしながら、微細プロセスのMOSトランジスタは、耐圧が低く、回路の電源電圧が低下する。また、トランジスタのチャネル長が短いため、チャネル長変調効果の影響が大きく、ドレイン抵抗が低下し、高利得の電圧増幅器の実現が困難である。
すなわち、電圧モードのパイプライン型ADCに高利得のOPアンプを用いることは上で述べたが、微細プロセスの場合、OPアンプの高利得化が困難であり、AD変換の精度が劣化する。また、電源電圧の低下により、信号振幅が小さくなり、信号電力と雑音電力の比であるSNRが劣化し、これもまたAD変換の精度の劣化の一因となる。
以上のように、微細プロセスを用いた電圧モードパイプライン型ADCは、小型・高速・低消費電力であるが、高精度化が困難であるという問題点があった。このような電圧モードパイプラインADCに対して、アナログ電流値をAD変換する電流モードパイプライン型ADCがある。電流モードパイプライン型ADCは、AD変換するアナログ信号は電流値であるため、大きな電圧振幅は必要なく、低電源電圧で動作してもSNRは劣化しない。また、SH回路や、入力アナログ信号からDA変換値を差し引いて後段に出力する回路を、高利得のOPアンプを使用せずに実現できる。以上より、電流モードADCは、電源電圧が低く電圧利得の低い微細CMOSプロセスに適しており、微細CMOSプロセスを用いて設計することで、高速・小型・低消費電力、かつ高精度のADCが実現可能となる。
ここで、従来の電流モードパイプライン型ADCとしては、次のものがある(例えば、非特許文献1参照)。この非特許文献1に記載された電流モードADC中のVICは、例えば、非特許文献2に記載のものが使用されている。
図14は、従来方式の電流モードパイプライン型ADCの構成図であり、非特許文献1に記載されているものである。また、図15は、図14中のVIC141の構成図であり、非特許文献2に記載されているものである。図14の電流モードADCは、入力電圧を電圧モードSH回路140でサンプリングした後に、VIC141によって電流値に変換する構成をとっている。
図15のVICは、2対の差動ペアのトランジスタ(M18、M19とM20、M21)、それぞれのペア間に接続されたソースデジェネレーション抵抗R2、R3(抵抗値をそれぞれRs、Rsとする)、および電流値I/2、I/2を流す定電流源C5、C6で構成されている。さらに、2対の差動ペアトランジスタで、互いに逆相のもの(つまり、M18とM21、M19とM20)のドレインノードを短絡している。
この構成をとることで、2対の差動ペアそれぞれの出力差動電流の差が、VIC全体の出力差動電流となる。この回路の動作は、非特許文献2に記載されている。非特許文献2によれば、IとI、RsとRs、βとβ(β、βは、それぞれM18とM19、M20とM21のゲインファクター)の値の比を適切に設定することで、出力電流の奇数次高調波成分を抑制し、線形性の高いVI変換が可能となる。
Behnam Sedighi, et al.,"An 8-bit 300MS/s Switched-Current Pipeline ADC in 0.18um CMOS," Proc. IEEE Int. Symp. Circuits and Systems, pp. 1481-1484, 2007. S. Ouzounov, et al. "A CMOS V-I Converter With 75-dB SFDR and 360uW Power Consumption," IEEE J. Solid-State Circuits, Vol. 40, pp.1527-1532, July 2005.
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。
従来の電流モードAD変換器では、VIC内のトランジスタサイズを設定する際、チャネル長変調効果の影響を考慮しておらず、トランジスタのチャネル長をプロセスが提供可能な最小サイズよりも十分に大きくすることで、その影響を抑制している。サイズの大きなトランジスタの使用は、回路の寄生容量の増大を招く。その結果、帯域の劣化につながり、微細プロセスの利点を生かすことができないので、望ましくない。
SH回路の出力信号は、ホールドモード時は、ほぼDC成分であると考えることができる。したがって、非特許文献1に記載の電流モードパイプライン型ADCは、SH回路140をVIC141の前段に置くことで、後段に置いた場合に比べてADC全体の帯域を広げていると考えられる。
しかしながら、変換速度もしくは入力信号の周波数が上がるにつれて、VICの帯域の影響が顕著になり、結局、ADCの帯域は、VICの帯域でほぼ決まってしまう。
以上のことから、非特許文献1に記載されたような従来の電流モードパイプライン型ADCは、その構成要素であるVICの線形性を高めるために、トランジスタのチャネル長を長くとる必要がある。その結果、ADCの帯域が劣化してしまうという問題点があった。
本発明は、前記のような課題を解決するためになされたものであり、VICの線形性を高めるとともに、ADCの広帯域化を可能とする電流モードAD変換器を得ることを目的とする。
本発明に係る電流モードAD変換器は、差動信号の入力アナログ電圧値を作動信号の入力アナログ電流値に変換するVIコンバータと、1.5ビットの冗長変換機能を有し、VIコンバータの出力である差動信号の入力アナログ電流値をAD変換する電流モードパイプライン型ADコンバータとを備えた電流モードAD変換器であって、VIコンバータは、電圧利得が−A倍のアンプと、アンプの入力をソースに接続し、アンプの出力をゲートに接続し、負帰還をかけたトランジスタと、抵抗と、定電流源とを含んで構成されるものである。
本発明に係る電流モードAD変換器によれば、負帰還によるインピーダンスの低減を利用してVIC回路の線形性を高め、トランジスタのチャネル長を過度に長くとる必要をなくすことにより、VICの線形性を高めるとともに、ADCの広帯域化を可能とする電流モードAD変換器を得ることができる。
本発明の実施の形態1における電流モードADCの構成図である。 本発明の実施の形態1の図1におけるVICに関する詳細な内部構成の一例を示した図である。 本発明の実施の形態1の図1における1.5ビットパイプラインステージのブロック図および入出力特性を示した図である。 本発明の実施の形態1の図3におけるマルチプルDAC(MDAC)の構成の一例を示した図である。 本発明の実施の形態2における電流モードADCの構成図、および1.5ビットパイプラインステージのブロック図である。 本発明の実施の形態2の図5における電流モードSH回路50に関する詳細な内部構成の一例を示した図である。 従来の一般的な電流モードSH回路である。 本発明の実施の形態3における電流モードADCの構成図、および1.5ビットパイプラインステージのブロック図である。 本発明の実施の形態3の図8における2ビットフラッシュ型ADCおよびサブADCに用いられる、入力差動電流と参照電流との大小を比較する電流コンパレータの構成図である。 本発明の実施の形態4における電流モードADCの構成図である。 本発明の実施の形態5における電流モードADCの構成図である。 本発明の実施の形態6における電流モードADCの構成図である。 本発明の実施の形態6における電流モードADCの別の構成図である。 従来方式の電流モードパイプライン型ADCの構成図である。 図14中のVICの構成図である。
以下、本発明の電流モードAD変換器の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1における電流モードADCの構成図である。この電流モードADCは、VIC10、および電流モードパイプライン型ADC15で構成される。さらに、電流モードパイプライン型ADC15は、電流モードSH回路11、(N−2)段縦続接続された1.5ビットパイプラインステージ12、2ビットフラッシュ型ADC13、およびロジック14で構成される。
図2は、本発明の実施の形態1の図1におけるVIC10に関する詳細な内部構成の一例を示した図である。また、図3は、本発明の実施の形態1の図1における1.5ビットパイプラインステージ12のブロック図および入出力特性を示した図である。さらに、図4は、本発明の実施の形態1の図3におけるマルチプルDAC(MDAC)の構成の一例を示した図である。
本発明の実施の形態1における電流モードADCの動作について、図1〜図4を用いて説明する。図1において、VIC10は、差動の入力電圧Vinp、Vinnに比例した差動の電流値Iinp、Iinnを出力する。VIC10から出力される出力電流値は、後段の1.5ビットの冗長変換機能を有したパイプライン型ADC15によって、Nビットのデジタル信号に変換される。
まず、電流値は、電流モードSH回路11によってサンプリングされ、後段の1.5ビットパイプラインステージ12に入力される。1.5ビットパイプラインステージ12は、入力値に対して1.5ビットのAD変換を行い、その結果をロジック14に出力する。さらに、1.5ビットパイプラインステージ12は、入力アナログ電流値を2倍したものからAD変換結果に応じたDA変換値を差し引いたアナログ値を、次段のステージに出力する。
パイプラインステージ12は、同様の構造のものが(N−2)段縦続接続されて構成されており、次段以降のステージは、同様の動作を行う。そして、最終段(N−2段目に相当)のステージのアナログ出力は、2ビットフラッシュ型ADC13に入力される。そして、2ビットフラッシュ型ADC13は、入力信号に基づく2ビットのAD変換結果を、ロジック14に出力する。
ロジック14は、各ステージのAD変換で生じた出力の遅延のタイミングを合わせるためのフリップフロップと、各ステージの1.5ビットの出力を1ビットに変換するための加算器とで構成され、結果としてNビットのデジタル出力を得ることができる。
続いて、図1中のVIC10の動作について、図2中の左側に示したVinp側の構成図を用いて説明する。入力端子からトランジスタM1のソースであるノードN1へ流れ込む電流値Ixは、ノードN1の電圧値をVxとおくと、下式(1)で表すことができる。
Figure 2010171533
上式(1)において、Rは、抵抗R1の抵抗値である。ここで、電圧アンプ20は、−A倍の電圧利得を持っており、その入力をノードN1、出力をトランジスタM1のゲートに接続することで負帰還がかかる。これにより、ノードN1からM1を見込んだ入力インピーダンスは、1/A倍の低インピーダンスとなる。
この結果、VinpによるIxの変化に対して、Vxは、ほぼ一定に保たれ、上式(1)より、Ixは、Vinpに比例する。また、電流Iを流す定電流源C1は、ゲートを一定電圧に保ったトランジスタで構成される。このため、Vxの値が変化すると、ドレイン電圧が変化するので、電流値がIから変化してしまう。しかしながら、負帰還によってVxを一定に保つことにより、この影響も抑制できる。以上のことより、出力電流Ioutpは、下式(2)で表すことができる。
Figure 2010171533
上式(2)において、VDM、VCMは、それぞれVinpとVinnの差動成分、同相成分であり、
Vinp=VDM/2+VCM
Vinn=−VDM/2+VCM
である。上式(2)の右辺第1項は、出力差動電流の差動成分、第2項は、同相成分である。Vinn側も同様にして、下式(3)が出力として得られる。
Figure 2010171533
上式(3)において、Vxは、ノードN2の電圧値である。Vx≒Vxとなるので、上式(2)(3)より、差動出力電流Iout=Ioutp−Ioutnは、下式(4)となる。
Figure 2010171533
上式(4)より、入力電圧の差動成分VDMに比例した電流値が出力として得られることがわかる。なお、出力電流Ioutpは、出力ノードN3にpMOSのカレントミラーを接続して電流値をコピーすることで、次段の回路の入力として使用することができ、Ioutn側も同様である。
続いて、図1中の1.5ビットパイプラインステージ12の動作について、図3を用いて説明する。図3の右側に示した入出力特性のグラフの横軸は、ステージの差動入力Iin=Iinp−Iinnであり、縦軸は、次段のステージへの差動出力Iout=Ioutp−Ioutnである。フルスケールの入出力レンジは、共に±Iである。
一方、図3の左側に示した1.5ビットパイプラインステージ12のブロック図は、電流モードSH回路30、サブADC31、およびサブDAC32を含むMDAC33で構成される。電流モードSH回路30は、サンプルモードでは、出力を入力に追随させ、ホールドモードでは、サンプルモードからホールドモードに切り替わる瞬間の入力電流値を出力に保持する。
ホールドモード期間において、サブADC31は、Iinの値に応じて、1.5ビットのAD変換を行う。Iin<−I/4、−I/4≦Iin<I/4、I/4≦Iinのとき、サブADC31のデジタル出力は、それぞれ00、01、10である。出力は、2桁の2進数であるが、出力が3種類であることが1.5ビットのAD変換と呼ばれる所以である。
MDAC33は、電流モードSH回路30がIinの値をサンプリングし保持している間に、電流モードSH回路30の出力値を2倍し、その値からサブADC31の結果に応じたサブDAC32の出力電流値を引き算した値Ioutを、次段のステージへ出力する。
Iin<−I/4のときには、サブDAC32は、Ioutp側には−I/2、Ioutn側にはI/2を出力する。この結果、Ioutp=2Iinp+I/2、Ioutn=2Iinn―I/2となり、差動出力Iout=2Iin+Iが得られる。
また、−I/4≦Iin<I/4のときには、サブDAC32の出力は、Ioutp側、Ioutn側ともに0で、Ioutp=2Iinp、Ioutn=2Iinnとなり、Iout=2Iinである。
さらに、I/4≦Iinのときには、サブDAC32の出力は、Ioutp側がI/2、Ioutn側が−I/2で、Ioutp=2Iinp−I/2、Ioutn=2Iinn+I/2となり、差動出力Iout=2Iin−Iである。
次に、図4を用いてMDAC33の動作の説明をする。前段の電流モードSH回路30からの出力電流は、トランジスタM2、M3のpMOSカレントミラーペアを介してM3にコピーされる。ここで、トランジスタM2、M3のアスペクト比を1:2にすると、M3にはIinpを2倍した値の電流が流れる。このとき、Iinpの同相成分Icmも2倍されるので、定電流源C2によって同相成分の増分Icmを引き抜く。
破線枠で囲まれた部分がサブDAC32であり、トランジスタM4、M5をスイッチS1〜S4の切り替えによって定電流源として動作させたりOFFさせたりすることで、DACとして動作させる。
サブADC31の出力コードが00のときには、スイッチS2、S4をONし、S1,S3をOFFする。このとき、M4のゲートは、定電圧Vbにつながるので定電流源となる。ここで、M4のサイズもしくはVbを調整して、I/2を流すようにする。また、M5のゲートは、GNDに接続されるのでOFFとなり、M5のパスに電流は流れない。結果として、Ioutp=2Iinp+I/2−Icmが出力として得られる。
サブADC31の出力コードが01のときには、S1、S4がONし、S2、S3がOFFする。このとき、M4、M5のゲートは、それぞれ電源電圧Vdd、GNDに接続されるのでどちらもOFFになり電流が流れず、Ioutp=2Iinp−Icmが出力される。
サブADC31の出力コードが10のときには、S1、S3がONし、S2、S4がOFFする。M4がOFFし、M5にI/2が流れる。このとき、出力は、Ioutp=2Iinp−I/2−Icmである。Iinn側も同様の回路構成で、Iinp側と同様の方法によって、ステージの入力電流に応じて所望の出力電流が得られるように、サブDACを制御する。
なお、カレントミラーペアのドレイン電圧が等しくなかったり、定電流源のドレイン電圧の値が変化したりした場合には、チャネル長変調効果の影響で、コピー電流の誤差や定電流源の誤差が発生してしまう。
この影響は、プロセスの微細化が進むにつれて顕著になるが、トランジスタを縦積みにしてカスコード接続することで抑制が可能である。電圧信号を扱う回路の場合、縦積みの数を増やすほど出力の電圧振幅が小さくなってしまうが、電流信号を扱う回路では、電圧振幅を大きくとる必要がない。このため、低電圧で動作する微細プロセスを使用する場合でも、3段もしくはそれ以上のカスコードにすることができる。
以上のように、実施の形態1によれば、AD変換するアナログ信号は、電流値であるため、大きな電圧振幅は必要なく、低電源電圧で動作してもSNRは劣化しない。さらに、SH回路や、入力アナログ信号からDA変換値を差し引いて後段に出力する回路を、高利得のOPアンプを使用せずに実現できる。
この結果、電源電圧が低く電圧利得の低い微細CMOSプロセスに適した電流モードADCを得ることができる。さらに、本発明の電流モードADCを、微細CMOSプロセスを用いて設計することで、高速・小型・低消費電力、かつ高精度のADCが実現可能となる。
さらに、本発明の電流モードADCで用いられるVICは、負帰還を利用して高い線形性を実現している。この結果、チャネル長を過度に長くとる必要がなく、従来の電流モードパイプライン型ADCと比較して、広帯域化を図ることが可能となる。
実施の形態2.
図5は、本発明の実施の形態2における電流モードADCの構成図、および1.5ビットパイプラインステージ51のブロック図である。この電流モードADCは、VIC10、および電流モードパイプライン型ADC52で構成される。さらに、電流モードパイプライン型ADC52は、電流モードSH回路50、(N−2)段縦続接続された1.5ビットパイプラインステージ51、2ビットフラッシュ型ADC13、およびロジック14で構成される。
また、図5の右下に示した1.5ビットパイプラインステージ51のブロック図は、電流モードSH回路50、サブADC31、およびサブDAC32を含むMDAC33で構成される。
図6は、本発明の実施の形態2の図5における電流モードSH回路50に関する詳細な内部構成の一例を示した図である。先の実施の形態1と比較すると、本実施の形態1における電流モードADCは、この図6に記載された電流モードSH回路50を用いている点が異なる。
一般的な電流モードSH回路は、サンプルモードからホールドモードに切り替わる瞬間の電流値をホールド期間中一定に保持する回路である。しかしながら、モードの切り替えを制御するクロック信号のフィードスルーや、チャージインジェクションの影響で、ホールドモード時の電流値がホールドモードに切り替わる瞬間の電流値からずれるという問題がある。
これに対して、図6に示した電流モードSH回路50によれば、クロック信号のフィードスルー、チャージインジェクションの影響を除去することができ、高精度な電流モードADCが実現できる。そこで、この電流モードSH回路50の機能について、以下に説明する。
まず、図7と数式を用いて、電流誤差の発生の仕組みについて説明する。図7は、従来の一般的な電流モードSH回路であり、例えば、非特許文献3(C. Toumazou, et al., Analogue IC design : the current-mode approach., Peter Peregrinus Ltd, 1993)に記載されている。カレントミラーペアのトランジスタM6、M7のゲートがトランジスタM8を介して接続されている。
M8は、スイッチとして働く。サンプルモードのとき、M8のゲートに入力するクロック信号は、Highであり、M8がONする。この結果、M6とM7のゲート電圧は等しくなり、M7はM6に流れる電流をコピーするので、出力電流Ioutは、入力電流Iinに追随する。
一方、ホールドモードのとき、クロック信号は、Lowとなり、M8がOFFする。この結果、M7のゲートはオープンとなる。ホールドモードに切り替わる瞬間の、M7のゲートにかかっていた電圧値が寄生容量に電荷として保持されるので、M7は、切り替わる瞬間の電流を流し続ける。
まず、クロックフィードスルーの影響による誤差について考える。ここで、ノードN4とM8のゲート間の寄生容量をCsw、M7のゲートドレイン間、ゲートソース間の寄生容量をそれぞれCgd、Cgsとする。サンプルモード時のクロック信号電圧をVdd、M7のゲート電圧をVg、ドレイン電圧をVdとすると、サンプルモード時に各寄生容量のN4側に貯まっている電荷Qsは、次式(5)で表すことができる。
Figure 2010171533
サンプルモードからホールドモードに切り替わり、クロック信号電圧が0になったとき、N4は、フローティングノードとなり、電荷の保存則が成り立つ。Vdがサンプルモードからホールドモードに切り替わる前後で変化しないと仮定し、ホールドモード時のM7のゲート電圧をVg'とすると、ホールドモード時に各寄生容量のN4側に貯まっている電荷Qhは、次式(6)で表すことができる。
Figure 2010171533
Qs=Qhであるので上式(5)(6)から、Vg7'は、次式(7)で表すことができる。
Figure 2010171533
上式(7)の右辺第2項は、フィードスルーによる誤差電圧Vfである。
次に、サンプルモードからホールドモードに切り替わり、M8がONからOFFに変わるとき、M8のチャネルに貯まっていた電荷がM8のソースとドレイン端子に抜けてしまうチャージインジェクションの影響を考える。サンプルモード時にM8のチャネルに貯まっている電荷Qcは、下式(8)で表すことができる。
Figure 2010171533
上式(8)において、Coxは単位面積当たりのゲート容量、SはM8のゲート面積、Vthは閾値電圧である。M7が飽和領域で動作しているとすると、ホールドモードに切り替わった瞬間に、QcがN4側に抜けることによって発生する電圧Vcは、下式(9)で表すことができる。
Figure 2010171533
ここで、γはQがN4側に抜ける割合であり、N4、N5の寄生容量等で決まる。VfとVcの和がホールドモード時の電圧誤差Veであり、Veは、下式(10)で表すことができる。
Figure 2010171533
ホールドモード時のM7のゲート電圧が、ホールドモード時に切り替わる直前の値からVeだけ変化してしまい、その影響がホールドモード時の出力電流の誤差となって表れてしまう。M6とM7のアスペクト比が等しいとき、ホールドモード時にM7を流れる電流値Ihは、下式(11)で表すことができる。
Figure 2010171533
ここで、βはゲインファクターであり、トランジスタのアスペクト比やプロセスによって決まる。また、Vsはホールドモードに切り替わる直前のM7のゲート電圧である。上式(11)の右辺第1項は、ホールドモードに切り替わる直前のM6に流れる電流値であり、本来、電流モードSH回路が保持すべき電流値である。一方、第2項、第3項は、Veによる電流誤差であり、Vsが入力依存性を持つ値であることを考えると、第2項、第3項は、それぞれ、入力依存性のない誤差、入力依存性のある誤差と考えることができる。
続いて、上式(11)中の電流誤差のうち、入力依存性を持つ誤差のみを除去する仕組みについて、先の図6の左側に示したIinp側の構成図を用いて説明する。トランジスタM9には入力電流Iinpが流れ込む。M9とM10、M11のそれぞれとは、カレントミラー構造となっており、M9とM10、M9とM11のゲート間には、それぞれスイッチとして働くトランジスタM12、M13が挿入されている。
ここで、M9〜M11の各トランジスタのアスペクト比は、M9:M10:M11=1:1:2の関係となっている。また、pMOSトランジスタM14とM15は、アスペクト比の等しいカレントミラーペアであり、M14にはM10と等しい電流が流れるので、M15に流れる電流は、M10のそれと等しい。出力電流Ioutpは、M11を流れる電流から、M15を流れる電流を引いたものとなる。
サンプルモード時には、M12、M13は、ONしており、M10、M11には、それぞれIinp、2Iinpが流れる。ホールドモードに切り替わったとき、M10、M11に保持される電流値を、それぞれI10、I11とおくと、下式(12)(13)で表すことができる。
Figure 2010171533
上式(12)(13)において、IとVsは、それぞれホールドモードに切り替わる直前の、M9に流れる電流とM10のゲート電圧である。また、β10は、M10のゲインファクターであり、Ve10、Ve11は、それぞれ、M10、M11の電圧誤差である。ここで、M12、M13のトランジスタサイズがM10、M11のそれより十分小さいと仮定すると、上式(10)の右辺第1項の分母は、Csw+Cgd+Cgs≒Cgd+Cgsと考えることができる。さらに、γが等しいと仮定すると、上式(10)からVe11=Ve10/2と近似できる。このとき、上式(13)より、I11は、下式(14)で表すことができる。
Figure 2010171533
M10とM15を流れる電流値は等しいので、ホールドモード時の出力電流Ioutpは、下式(15)で表すことができる。
Figure 2010171533
上式(15)の右辺第2項は、入力依存性のない電流誤差であり、入力依存性のある電流誤差が除去されていることがわかる。
続いて、Iinp側の構成図を、Innn側にも適用し、差動構成とすることで、上式(11)中の電流誤差を完全に除去できる仕組みについて説明する。ホールドモードに切り替わる瞬間の入力電流を、Iinp側でIspとし、Iinn側でIsnとすると、ホールドモード時の差動出力電流Iout=Ioutp−Ioutnは、上式(15)より、下式(16)となる。
Figure 2010171533
差動構成とすることで、上式(15)中の入力依存性のない電流誤差も除去され、結果として、所望の電流値をホールドしていることがわかる。
以上のように、実施の形態2によれば、クロック信号のフィードスルー、チャージインジェクションの影響を除去することができる電流モードSH回路を用いることで、先の実施の形態1の効果に加え、高精度な電流モードADCを実現することができる。
実施の形態3.
図8は、本発明の実施の形態3における電流モードADCの構成図、および1.5ビットパイプラインステージ70のブロック図である。この電流モードADCは、VIC10、および電流モードパイプライン型ADC72で構成される。さらに、電流モードパイプライン型ADC72は、電流モードSH回路11、(N−2)段縦続接続された1.5ビットパイプラインステージ70、2ビットフラッシュ型ADC71、およびロジック14で構成される。
また、図8の右下に示した1.5ビットパイプラインステージ70のブロック図は、電流モードSH回路11、サブADC73、およびサブDAC32を含むMDAC33で構成される。
図9は、本発明の実施の形態3の図8における2ビットフラッシュ型ADC71およびサブADC73に用いられる、入力差動電流と参照電流との大小を比較する電流コンパレータの構成図である。先の実施の形態1、2と比較すると、本実施の形態3では、電流コンパレータに図9に記載されたものを用いている点が異なる。なお、図8中の電流モードSH回路11および30を、先の図6に記載した電流モードSH回路50を用いて構成してもよい。
次に、図9に示した電流コンパレータの動作について、数式を用いて説明する。トランジスタM16には、Iinp−Iref/2の電流が流れ、一方、M17には、Iinn+Iref/2の電流が流れる。ここで、差動信号電流の差動成分をIDM、同相成分をICMとすると、Iinp=IDM/2+ICM、Iinn=−IDM/2+ICMと表すことができる。従って、M16、M17のゲートおよびドレインにかかる電圧をそれぞれVinp、Vinnとすると、下式(17)(18)で表すことができる。
Figure 2010171533
上式(17)(18)より、差動成分IDMの増加に伴ってVinpは上昇するが、その一方で、Vinnは低下する。また、IDMがIrefに等しくなったとき、VinpとVinnは等しくなり、IDM<Irefのときは、Vinp<Vinnとなり、IDM>Irefのときは、Vinp>Vinnとなる。つまり、IDMとIrefとの大小が、VinpとVinnとの大小に変換されていることがわかる。
続いて、VinpとVinnは、ラッチコンパレータ80に入力される。ラッチコンパレータ80は、他の回路のクロック信号と同期しており、サンプルモードからホールドモードに切り替わるとき、切り替わる瞬間のVinpとVinnの大小を比較し、ホールドモード期間にその比較結果のデジタル信号を保持する。
Vinp<Vinnならば、Voutpは、Low、Voutnは、Highを出力する。一方、Vinp≧Vinnならば、Voutpは、High、Voutnは、Lowを出力する。ラッチコンパレータ80を用いることで、ホールドモード時の出力のセットリングを非常に高速にでき、サブADCや2ビットフラッシュ型ADCの変換速度を速めることができる。
そこで、図8中のサブADC73、2ビットフラッシュ型ADC71に、図9の電流コンパレータ80を適用することを考える。図9中の定電流源C3、C4の電流値を調整することで、適用が可能となる。
まず、サブADC73に、図9の電流コンパレータ80を適用することを考える。サブADC73では、入力電流と−I/4、また、入力電流とI/4とを比較する電流コンパレータが必要となる。入力電流とI/4とを比較する電流コンパレータは、C2、C3の電流値をI/8とすることで実現できる。また、入力電流と−I/4とを比較する電流コンパレータは、C2、C3の電流値をI/8とし、図6中のIinpとIinnの入力ノードを入れ替え、さらにラッチコンパレータの入力ノードを入れ替えることで実現できる。
次に、2ビットフラッシュ型ADC71に、図9の電流コンパレータ80を適用する場合を考える。2ビットフラッシュ型ADC71のデジタル出力は、差動入力電流IinがIin<−I/2、−I/2≦Iin<0、0≦Iin<I/2、I/2≦Iinのとき、それぞれ00、01、10、11となる。このことから入力電流とI/2、0、―I/2をそれぞれ比較する電流コンパレータが必要となる。
サブADC73の場合と同様に考えて、入力電流とI/2との電流コンパレータはC2、C3の電流値をI/4とすることで実現できる。また、入力電流と0とを比較する電流コンパレータは、C2、C3の電流値を0とすることで実現できる。さらに、入力電流と−I/2とを比較する電流コンパレータは、C2、C3の電流値をI/4とし、先の図6中のIinpとIinnの入力ノードを入れ替え、さらにラッチコンパレータの入力ノードを入れ替えることで実現できる。
以上のように、実施の形態3によれば、ラッチコンパレータを用いることで、先の実施の形態1、2の効果に加え、ホールドモード時の出力のセットリングを非常に高速にでき、サブADCや2ビットフラッシュ型ADCの変換速度を速めることができる電流モードADCを実現することができる。
実施の形態4.
図10は、本発明の実施の形態4における電流モードADCの構成図である。先の実施の形態1における図1中の電流モードパイプライン型ADC15の構成と比較すると、本実施の形態4における図10中の電流モードパイプライン型ADC91の構成は、動作させるパイプラインステージ数を制御する制御回路90がさらに追加されている点が異なる。
パイプライン型ADCの分解能は、パイプラインステージ数で決まる。従って、このような図10の構成にすることで、適応的に分解能を変化させることができ、変換精度と消費電力の最適化を図ることができる。
また、図10中の電流モードSH回路11、および1.5ビットパイプライン型ステージ12内の電流モードSH回路に、先の実施の形態2で説明した図6の電流モードSH回路50を用いてもよい。また、2ビットフラッシュ型ADC13、および1.5ビットパイプライン型ステージ12内のサブADCに用いられる電流コンパレータに、先の実施の形態3で説明した図9の電流コンパレータを用いてもよい。
以上のように、実施の形態4によれば、動作させるパイプラインステージ数を制御する制御回路を備えることで、適応的に分解能を変化させることができ、変換精度と消費電力の最適化を実現した電流モードADCを得ることができる。
実施の形態5.
図11は、本発明の実施の形態5における電流モードADCの構成図である。図11の電流モードADCは、フラッシュ型であり、電流モードSH回路50、並列に(2−1)個並べられた電流コンパレータ100、およびエンコーダ101で構成されている。まず始めに、入力差動電流は、電流モードSH回路50によってサンプリングされる。そして、その出力は、並列に(2−1)個並べられた電流コンパレータ100にそれぞれ入力される。
各電流コンパレータ100は、電流モードSH回路50からの出力電流とそれぞれ設定された参照電流との大小を比較し、量子化を行う。エンコーダ101は、各コンパレータの出力から得られるリニアコードをバイナリーコードに変換し、Nビットのデジタルコードを出力する。また、図11の電流モードADCは、電流コンパレータ100に、先の実施の形態3における図9に記載のものを用いてもよい。
なお、図11では、電流モードADCに先の実施の形態2における図6に記載の電流モードSH回路50と、先の実施の形態3における図9に記載の電流コンパレータとを用いたフラッシュ型ADCを一例として示した。しかしながら、本実施の形態5の電流モードADCは、このような構成に限定されるものではなく、他の方式の電流モードADCに上記の電流モードSH回路および電流コンパレータを用いてもよい。
以上のように、実施の形態5によれば、電流モードSH回路、および並列に並べられた電流コンパレータを備えたフラッシュ型の電流モードADCを構成することによっても、先の実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
実施の形態6.
図12は、本発明の実施の形態6における電流モードADCの構成図である。図11の電流モードADCは、VIC10、パラレルに並べられたサブADC15、およびタイムインターリーブ制御回路110で構成される。
VIC10の出力電流は、パラレルに並べられた各サブADC15により構成された電流モードパイプライン型ADCに入力される。そして、タイムインターリーブ制御回路110によって各サブADC15をタイムインターリーブ動作させることで、単体のときに比べ、パラレルに並べるチャネル数だけ変換速度を増大させることができる。
また、サブADC15に、先の実施の形態2における図5中の電流モードパイプライン型ADC52、先の実施の形態3における図8中の電流モードパイプライン型ADC72、もしくは先の実施の形態4における図10中の電流モードパイプライン型ADC91のいずれかを用いる構成としてもよい。
図13は、本発明の実施の形態6における電流モードADCの別の構成図である。図12の構成と比較すると、タイムインターリーブ制御回路110の代わりに、タイムインターリーブさせるサブ電流モードADCのチャネル数を制御する制御回路120が用いられている点が異なる。
このような図13の構成にすることで、動作させるサブ電流モードADCの数を適応的に変化させることができ、変換速度と消費電力の最適化に有効である。また、図13におけるサブADC15にも、先の実施の形態2における図5中の電流モードパイプライン型ADC52、先の実施の形態3における図8中の電流モードパイプライン型ADC72、もしくは先の実施の形態4における図10中の電流モードパイプライン型ADC91のいずれかを用いる構成としてもよい。
以上のように、実施の形態6によれば、サブADC15をパラレルに並べた電流モードパイプライン型ADCを用いることで、パラレルに並べるチャネル数だけ変換速度を増大させることができる。また、タイムインターリーブさせるサブ電流モードADCのチャネル数を制御する制御回路をさらに備えることにより、動作させるサブ電流モードADCの数を適応的に変化させることができ、変換速度と消費電力の最適化を図った電流モードADCを実現できる。
10 VIC、 11 電流モードSH回路、 12 1.5ビットパイプラインステージ、 13 2ビットフラッシュ型、 14 ロジック、 15 電流モードパイプライン型ADC、 20 電圧アンプ、 30 電流モードSH回路、 31 サブADC、32 サブDAC、 33 MDAC、 50 電流モードSH回路、 51 1.5ビットパイプラインステージ、 52 電流モードパイプライン型ADC、 70 1.5ビットパイプラインステージ、 71 2ビットフラッシュ型ADC、 72 電流モードパイプライン型ADC、 73サブADC、 80 ラッチコンパレータ、 90 動作ステージ数制御回路、 91 電流モードパイプライン型ADC、 100 電流コンパレータ、101 エンコーダ、 110 タイムインターリーブ制御回路、 120 動作チャネル数制御回路、C1、C2、C3、C4、C5、C6 定電流源、M1、M5、M6、M7、M8、M9、M10、M11、M12、M13、M16、M17 NMOSトランジスタ、M2、M3、M4、M14、M15 PMOSトランジスタ、R1、R2、R3 抵抗。

Claims (6)

  1. 差動信号の入力アナログ電圧値を作動信号の入力アナログ電流値に変換するVIコンバータと、
    1.5ビットの冗長変換機能を有し、前記VIコンバータの出力である前記差動信号の入力アナログ電流値をAD変換する電流モードパイプライン型ADコンバータと
    を備えた電流モードAD変換器であって、
    前記VIコンバータは、
    電圧利得が−A倍のアンプと、
    前記アンプの入力をソースに接続し、前記アンプの出力をゲートに接続し、負帰還をかけたトランジスタと、
    抵抗と、
    定電流源と
    を含んで構成されることを特徴とする電流モードAD変換器。
  2. 請求項1に記載の電流モードAD変換器において、
    前記電流モードパイプライン型ADコンバータは、前記VIコンバータの出力である前記差動信号の入力アナログ電流値のそれぞれをサンプル期間でサンプリングし、ホールド期間で一定値に保持する電流モードサンプルホールド回路を含み、
    前記電流モードサンプルホールド回路は、スイッチ用トランジスタをゲート間に挟んだカレントミラーペアのうち、コピーする側に2つのトランジスタを用意し、前記2つのトランジスタのアスペクト比を1:2とし、前記2つのトランジスタに流れる電流の差を出力する回路構成を有し、前記VIコンバータの出力である前記差動信号の入力アナログ電流値に対して作動構成として働く
    ことを特徴とする電流モードAD変換器。
  3. 請求項1または2に記載の電流モードAD変換器において、
    前記電流モードパイプライン型ADコンバータは、電流値と参照電流値との大小を比較する電流コンパレータ回路を含み、
    前記電流コンパレータ回路は、
    差動入力電流から参照電流を足したり引いたりするための定電流源と、
    差動電流値と参照電流値との大小を差動電圧値の大小に変換するためにダイオード接続されたトランジスタと、
    前記トランジスタにより変換された差動電圧値の大小の比較結果をデジタル信号として出力するためのラッチコンパレータと
    を含んで構成されることを特徴とする電流モードAD変換器。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の電流モードAD変換器において、
    前記電流モードパイプライン型ADコンバータは、動作させるパイプラインステージの数を制御することでAD変換の分解能を適応的に変化させる制御回路をさらに含むことを特徴とする電流モードAD変換器。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の電流モードAD変換器において、
    前記電流モードパイプライン型ADコンバータを並列に複数個設け、それぞれの電流モードパイプライン型ADコンバータをタイムインターリーブ動作させるタイムインターリーブ制御回路をさらに含むことを特徴とする電流モードAD変換器。
  6. 請求項5に記載の電流モードAD変換器において、
    前記タイムインターリーブ制御回路は、タイムインターリーブ動作させる電流モードパイプライン型ADコンバータの数を適応的に変化させることを特徴とする電流モードAD変換器。
JP2009010127A 2009-01-20 2009-01-20 電流モードad変換器 Active JP5279521B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009010127A JP5279521B2 (ja) 2009-01-20 2009-01-20 電流モードad変換器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009010127A JP5279521B2 (ja) 2009-01-20 2009-01-20 電流モードad変換器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010171533A true JP2010171533A (ja) 2010-08-05
JP5279521B2 JP5279521B2 (ja) 2013-09-04

Family

ID=42703263

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009010127A Active JP5279521B2 (ja) 2009-01-20 2009-01-20 電流モードad変換器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5279521B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110045206A (zh) * 2019-04-26 2019-07-23 紫光测控有限公司 用于保护测控装置非冗余ad采集的冗余校验方法及系统

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5672507A (en) * 1979-11-19 1981-06-16 Nec Corp Current source circuit
JPS6374323A (ja) * 1986-09-18 1988-04-04 Yokogawa Electric Corp 電流源回路
JPH02224410A (ja) * 1988-12-22 1990-09-06 Delco Electron Corp 低ひずみ電流ミラー回路
JPH08195678A (ja) * 1995-01-13 1996-07-30 Nec Corp A/d変換器
JP2000509925A (ja) * 1996-05-07 2000-08-02 テレフオンアクチーボラゲツト エル エム エリクソン(パブル) アナログ電流をディジタル信号に変換する方法と装置
JP2005505183A (ja) * 2001-10-03 2005-02-17 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ アナログデジタル変換器

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5672507A (en) * 1979-11-19 1981-06-16 Nec Corp Current source circuit
JPS6374323A (ja) * 1986-09-18 1988-04-04 Yokogawa Electric Corp 電流源回路
JPH02224410A (ja) * 1988-12-22 1990-09-06 Delco Electron Corp 低ひずみ電流ミラー回路
JPH08195678A (ja) * 1995-01-13 1996-07-30 Nec Corp A/d変換器
JP2000509925A (ja) * 1996-05-07 2000-08-02 テレフオンアクチーボラゲツト エル エム エリクソン(パブル) アナログ電流をディジタル信号に変換する方法と装置
JP2005505183A (ja) * 2001-10-03 2005-02-17 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ アナログデジタル変換器

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110045206A (zh) * 2019-04-26 2019-07-23 紫光测控有限公司 用于保护测控装置非冗余ad采集的冗余校验方法及系统
CN110045206B (zh) * 2019-04-26 2021-06-29 紫光测控有限公司 用于保护测控装置非冗余ad采集的冗余校验方法及系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP5279521B2 (ja) 2013-09-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Pelgrom et al. Analog-to-digital conversion
EP0976198B1 (en) A method and device to convert an analog current to a digital signal
US6366230B1 (en) Pipelined analog-to-digital converter
Yang et al. A time-based energy-efficient analog-to-digital converter
Chang Design techniques for a pipelined ADC without using a front-end sample-and-hold amplifier
US7764215B2 (en) Multi-stage comparator with offset canceling capacitor across secondary differential inputs for high-speed low-gain compare and high-gain auto-zeroing
US6879277B1 (en) Differential pipelined analog to digital converter with successive approximation register subconverter stages
US20080258959A1 (en) Integrating/SAR ADC and method with low integrator swing and low complexity
US6031480A (en) Method and apparatus for implementing a pipelined A/D converter with inter-stage amplifiers having no common mode feedback circuitry
US20040046605A1 (en) Transconductance amplifiers
WO2011126049A1 (ja) 比較器、差動アンプ回路、ラッチ回路、及びアナログデジタル変換器
Pelgrom et al. Nyquist analog-to-digital conversion
JP5279521B2 (ja) 電流モードad変換器
Mulder et al. A 21mW 8b 125MS/s ADC occupying 0.09 mm/sup 2/in 0.13/spl mu/m CMOS
US20120092202A1 (en) Analog to digital converter
CN115412095A (zh) 嵌入流水线式模数转换器(adc)的残差放大器中的离散-时间偏移校正电路
Cho A power optimized pipelined analog-to-digital converter design in deep sub-micron CMOS technology
JP4681622B2 (ja) Ad変換器
Hui et al. A CMOS current-mode pipeline ADC using zero-voltage sampling technique
Savengsveksa et al. An 8-b 20-Msample/s pipelined A/D converter in 0.5-/spl mu/m CMOS with 7.8 ENOB
Zahrai et al. A 12b 100ms/s highly power efficient pipelined adc for communication applications
Hati et al. A 55-mW 300MS/s 8-bit CMOS parallel pipeline ADC
Harpe et al. Analog calibration of mismatches in an open-loop track-and-hold circuit for time-interleaved ADCs
Azin et al. An 8-bit 160 MS/s folding-interpolating ADC with optimized active averaging/interpolating network
JP2006121307A (ja) サンプルホールド回路又はそれを用いたad変換器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111025

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20111025

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130226

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130405

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130423

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130521

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5279521

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250