JP2010168726A - 路盤材の製造方法と路盤材の製造装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】コンクリート塊20を粉砕して、路盤材24に使用するコンクリート粉22を得る粉砕装置12と、粉砕装置12からコンクリート粉22をストックヤード26まで搬送するコンベア14と、コンクリート粉22に含まれる六価クロムを無害化するための、所定の濃度の無害化処理剤溶液28を蓄積したタンク16と、コンベア14の終端からストックヤード26に帯状に落下するコンクリート粉22に対して、タンク16から供給される無害化処理剤溶液28をコンクリート粉22に向けて霧状に噴出する噴霧装置18とを備える。
【選択図】図1
Description
上記の課題を解決するために、本発明は、比較的簡便な設備を使用して、無害化処理剤溶液を粉末状のコンクリートに確実に均一に混ぜて、路盤工事に最適な路盤材の製造方法と路盤材の製造装置を提供することを目的とする。
〈構成1〉
コンクリート塊を粉砕して、路盤材に使用するコンクリート粉を得る粉砕装置と、前記粉砕装置から前記コンクリート粉をストックヤードまで搬送するコンベアと、前記コンクリート粉に含まれる六価クロムを無害化するための、所定の濃度の無害化処理剤溶液を蓄積したタンクと、前記コンベアの終端から前記ストックヤードに帯状に落下する前記コンクリート粉に向けて、前記タンクから供給される前記無害化処理剤溶液を霧状に噴出する噴霧装置とを備えたことを特徴とする路盤材の製造装置。
構成1に記載の路盤材の製造装置において、前記噴霧装置には、前記帯状に落下するコンクリート粉の少なくとも当該帯の表面と裏面に向けて、それぞれ別個に前記無害化処理剤溶液を霧状に噴出するノズルを設けたことを特徴とする路盤材の製造装置。
構成1または2に記載の路盤材の製造装置において、前記コンベアの終端から前記ストックヤードに帯状に落下する前記コンクリート粉の自然落下を妨げること無く、前記コンクリート粉の流れを部分的にもしくは全体的に包囲するフードと、前記タンクから供給される前記無害化処理剤溶液を、前記フードにより飛散を防止しつつ前記コンクリート粉に向けて霧状に噴出する噴霧装置とを備えたことを特徴とする路盤材の製造装置。
構成3に記載の路盤材の製造装置において、前記フードは、前記コンベアの終端近傍に支持固定され、前記ノズルは、前記フードに固定されることを特徴とする路盤材の製造装置。
粉砕装置によりコンクリート塊を粉砕して、路盤材に使用するコンクリート粉を得る工程と、コンベアにより、前記粉砕装置から前記コンクリート粉をストックヤードまで搬送する工程と、タンクに、前記コンクリート粉に含まれる六価クロムを無害化するための、所定の濃度の無害化処理剤溶液を蓄積する工程と、前記コンベアの終端から前記ストックヤードに帯状に落下する前記コンクリート粉に対して、噴霧装置により、前記タンクから供給される前記無害化処理剤溶液を前記コンクリート粉に向けて霧状に噴出する工程を含むことを特徴とする路盤材の製造方法。
フードにより、前記コンベアの終端から前記ストックヤードに帯状に落下する前記コンクリート粉の自然落下を妨げること無く、前記コンクリート粉の流れを部分的にもしくは全体的に包囲した状態で、噴霧装置により、前記タンクから供給される前記無害化処理剤溶液を、前記フードにより飛散を防止しつつ前記コンクリート粉に向けて霧状に噴出する工程を含むことを特徴とする路盤材の製造装置。
粉砕装置からコンベアでストックヤードに運ばれて、帯状に落下する乾燥したコンクリート粉に、無害化処理剤溶液を霧状に吹き付けるので、少量の無害化処理剤溶液を万遍なくコンクリート粉に付着させることができる。また、噴霧された無害化処理剤溶液は、既に落下して積み上げられたコンクリート粉上に落下するので、必要十分な最小限の量の無害化処理剤溶液を無駄なくコンクリート粉に混入させることができる。従って、その後の攪拌等の処理無しに、ストックヤード上で全てのコンクリート粉が自動的に均一に無害化処理される。さらに、路盤材に必要な加湿処理も同時に行えるという効果もある。
〈構成2の効果〉
帯状に落下する乾燥したコンクリート粉に2方向、あるいは複数の方向からノズルを向けて無害化処理剤溶液を霧状に吹き付けると、コンクリート粉全体に万遍なく無害化処理剤溶液が付着する。
〈構成3の効果〉
無害化処理剤溶液をコンクリート粉に向けて霧状に噴出するときに、コンクリート粉の自然落下を妨げること無く、コンクリート粉の流れを部分的にもしくは全体的に包囲するフードを設ければ、霧状無害化処理剤溶液を飛散させずにコンクリート粉に付着させることができる。
〈構成4の効果〉
コンベアの終端近傍にフードを固定して、このフードにノズルを固定するようにすれば、全体として複雑な高価な設備無しに、無害化処理剤溶液とコンクリート粉とを均一に混合する装置を実現できる。
図の路盤材の製造装置10は、粉砕装置12とコンベア14とタンク16と噴霧装置18とを備え、路盤材24を製造する。粉砕装置12は、コンクリート塊20を粉砕して、路盤材24に使用するコンクリート粉22を得る装置である。コンベア14は、粉砕装置12からコンクリート粉22をストックヤード26まで搬送するための装置である。タンク16は、コンクリート粉22に含まれる六価クロムを無害化するための、所定の濃度の無害化処理剤溶液28を蓄積するための装置である。
図2以下を使用して、上記の路盤材の製造装置10の各部の詳細を説明する。図2に示したコンクリート塊20は、ビルの解体工事等の現場から持ち込まれたものである。これを粉砕装置12を使用して粉砕する。粉砕装置12の内部あるいは排出口13の付近で、図示しないふるいを使用して、コンクリート粉22を既定値以下の粒径のものにする。路盤材としては、粒径が10mm以下まで粉砕したものが多量に使用される。この路盤材は[RC10−0]と呼ばれる規格のもので、六価クロムの許容残存含有量が1リットル中で0.05mg以下というように厳しく制限されている。
この図に示すように、コンクリート粉22は、コンベア14の終端から帯状に落下する。このとき、コンクリート粉22は全体としてばらばらに少し広がるようにして落下する。前工程でふるいにかけられたコンクリート粉22は粉の雨のように落下する。このコンクリート粉22に向けて、ノズル32を用いて無害化処理剤溶液28を霧状に噴出させる。霧が、コンクリート粉22の帯の幅方向(矢印A方向)に広がり、垂直方向(矢印B方向)にはあまり広がらないように、ノズル32の噴出口を調整するとよい。また、霧状の無害化処理剤溶液28がコンクリート粉22に万遍なく接触するように、ノズル32を複数設け、複数の方向に配置するとよい。図3の実施例では、コンクリート粉22の落下する帯の表面と裏面に向けて、それぞれ別個に無害化処理剤溶液28を霧状に噴出するノズル32を設けた。
無害化処理剤40を予め計量して、無害化処理剤溶液28の原液を作って、調合容器42に収納しておく。この調合容器42を路盤材の製造工場に持ち込む。タンク16には約1日分の無害化処理剤溶液28を収容する。タンク16には始めに水道水等を所定量収容しておく。そして、作業開始前に、調合容器42中の原液をタンク16に投入して、所定の濃度の無害化処理剤溶液28を配合する。このようにすれば、現場作業で誤りなく適切な濃度の無害化処理剤溶液28を準備できる。
図5(a)は、垂直に落下するコンクリート粉22と、その側方から無害化処理剤溶液28を噴霧するノズル32の側面図を示す。図のように、ノズル32は、上下方向に見たとき無害化処理剤溶液28を比較的広がりが少なくなるように射出して噴霧する。一方、図5(b)は垂直に落下するコンクリート粉22の断面と、その側方から無害化処理剤溶液28を噴霧するノズル32の上面図を示す。無害化処理剤溶液28は、このように、上から見たときに、コンクリート粉22の幅1杯に広がるように、広角に噴射して、霧粒が全てのコンクリート粉22に向かう流れを作るとよい。
12 粉砕装置
13 排出口
14 コンベア
16 タンク
18 噴霧装置
20 コンクリート塊
22 コンクリート粉
24 路盤材
26 ストックヤード
28 無害化処理剤溶液
29 水滴
30 フード
31 半割フード
32 ノズル
34 ポンプ
36 ホース
38 フレーム
40 無害化処理剤
42 調合容器
Claims (6)
- コンクリート塊を粉砕して、路盤材に使用するコンクリート粉を得る粉砕装置と、
前記粉砕装置から前記コンクリート粉をストックヤードまで搬送するコンベアと、
前記コンクリート粉に含まれる六価クロムを無害化するための、所定の濃度の無害化処理剤溶液を蓄積したタンクと、
前記コンベアの終端から前記ストックヤードに帯状に落下する前記コンクリート粉に向けて、前記タンクから供給される前記無害化処理剤溶液を霧状に噴出する噴霧装置とを備えたことを特徴とする路盤材の製造装置。 - 請求項1に記載の路盤材の製造装置において、
前記噴霧装置には、前記帯状に落下するコンクリート粉の少なくとも当該帯の表面と裏面に向けて、それぞれ別個に前記無害化処理剤溶液を霧状に噴出するノズルを設けたことを特徴とする路盤材の製造装置。 - 請求項1または2に記載の路盤材の製造装置において、
前記コンベアの終端から前記ストックヤードに帯状に落下する前記コンクリート粉の自然落下を妨げること無く、前記コンクリート粉の流れを部分的にもしくは全体的に包囲するフードと、
前記タンクから供給される前記無害化処理剤溶液を、前記フードにより飛散を防止しつつ前記コンクリート粉に向けて霧状に噴出する噴霧装置とを備えたことを特徴とする路盤材の製造装置。 - 請求項3に記載の路盤材の製造装置において、
前記フードは、前記コンベアの終端近傍に支持固定され、前記ノズルは、前記フードに固定されることを特徴とする路盤材の製造装置。 - 粉砕装置によりコンクリート塊を粉砕して、路盤材に使用するコンクリート粉を得る工程と、
コンベアにより、前記粉砕装置から前記コンクリート粉をストックヤードまで搬送する工程と、
タンクに、前記コンクリート粉に含まれる六価クロムを無害化するための、所定の濃度の無害化処理剤溶液を蓄積する工程と、
前記コンベアの終端から前記ストックヤードに帯状に落下する前記コンクリート粉に対して、噴霧装置により、前記タンクから供給される前記無害化処理剤溶液を前記コンクリート粉に向けて霧状に噴出する工程を含むことを特徴とする路盤材の製造方法。 - フードにより、前記コンベアの終端から前記ストックヤードに帯状に落下する前記コンクリート粉の自然落下を妨げること無く、前記コンクリート粉の流れを部分的にもしくは全体的に包囲した状態で、
噴霧装置により、前記タンクから供給される前記無害化処理剤溶液を、前記フードにより飛散を防止しつつ前記コンクリート粉に向けて霧状に噴出する工程を含むことを特徴とする路盤材の製造装置。
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