JP2010167088A - 殺菌・ウイルス不活性装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】短時間で、殺菌あるいはウイルスを不活性化し、周囲の空気の浄化を確実におこなえる装置を提供する。
【解決手段】毛細管現象により消毒液を吸い上げるロール状に巻設可能なフィルタ10と、消毒液が貯液されると共に巻設されたフィルタ10の一端縁側が浸漬される容器11と、フィルタ10を展開状態で空調機器Kに取着する取着手段12と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、殺菌・ウイルス不活性装置に関する。
強毒型の鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)の人から人への感染が現実問題になれば、瞬く間に世界中に拡大し(パンデミック)その死者は7000万人とも1億人を下らないだろうと予測がなされている。これからも種の壁を乗り越え感染経路も原因究明も進まない感染症が次々とその姿を現すことは必至の情勢である。
現在世界を悩ませている新興感染症はウイルスが原因であることが多く例えば致死率の高いエボラ出血熱、ラッサ熱、ナイル熱、ニパウイルスなど枚挙に暇がない。さらには薬剤耐性結核菌など再興感染症も一大脅威となってきている。
これら感染症の予防や治療にワクチンや抗ウイルス薬などの対抗手段では万全ではなく肝要な事は感染しないこと、すなわち水際での感染防止に尽きる。そこで、目に見えないウイルスや細菌を撲滅する方法の一つとして殺菌消毒の徹底がある。
また、特許文献1記載のような機外の空気を吸い込み所定の処理を施して機外に放出することで室内の空気を洗浄する空気清浄機等の空調機器が知られている。
これらの空調機器は、粉塵やダニ、花粉等のアレルギー物質の除去は当然ながら脱臭機能、加除湿機能のあるもの、ホルムアルデヒドや排ガスの吸着、大風量や強い吸塵力をうたったものなど多機能を競っているが、各メーカーが特に重要視している機能は除菌である。例えば、抗菌剤を加工したフィルタからミクロの粒子を捉えるフィルタを備えたものや、除菌イオンと称したイオンや高速電子を放出するもの等様々のタイプがある。
特開2006−35204号公報
しかし、殺菌消毒は、現実に感染が勃発してから行なわれ、その場しのぎの感は拭えず、感染勃発後では、その効果は限定かつ限局的である。
また、従来の空調機器は殺菌までに時間がかかると共に、殺菌・ウイルス不活性能力はもの足りないという問題があった(表3参照)。
そこで、本発明は、短時間で、殺菌あるいはウイルスを不活性化し、周囲の空気の浄化を確実におこなえる装置の提供を目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の殺菌・ウイルス不活性装置は、毛細管現象により消毒液を吸い上げるロール状に巻設可能なフィルタと、上記消毒液が貯液されると共に巻設された上記フィルタの一端縁側が浸漬される容器と、上記フィルタを展開状態で空調機器に取着する取着手段と、を備えたものである。
また、上記フィルタは、無機質繊維であって、繊維の太さを0. 01〜0. 05mmに設定すると共に、上記フィルタの厚みを0. 3〜1. 5mmに設定したものである。
また、消毒液が貯液されるタンクと、該タンクからの上記消毒液を霧状にする超音波発生器と、霧状の上記消毒液を吹き出す吐出口と、を備えたものである。
また、上記吐出口から霧状の上記消毒液を吹き出させるエアーポンプと、上記吐出口に連通して霧状の上記消毒液を空調機器側へ誘導する可撓性の誘導管と、を備えたものである。
本発明の殺菌・ウイルス不活性装置によれば、短時間で殺菌でき、かつ、ウイルスを不活性化できる。感染が広まる前の予防として常時、周囲を浄化(消毒、殺菌、ウイルスの不活性化)できる。導入費用や維持費用を低減できる。生活スタイルや室内の広さ、出入りの多少等の使用環境に容易に対応し得る。
本発明の殺菌・ウイルス不活性装置の第1の実施の形態を示す全体斜視図である。 本発明の殺菌・ウイルス不活性装置の第2の実施の形態を示す全体斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳説する。
本発明の第1の実施の形態は、図1に示すように、空気清浄器や冷暖房用エアコンディショナ(エアコン)等の空調機器Kに取付けられ、消毒液が貯液された容器11を備えている。容器11は、透明又は半透明のプラスチック等で形成され、外部から消毒液の貯液量が視認可能である。内部に、ロール状に巻設されたフィルタ10を有している。また、磁石や吸盤部材等の取付手段によって、空調機器Kに着脱自在に取着されている。
フィルタ10は、一端縁(基端)側が常時、消毒液内に浸漬されている。また、他端縁(先端)側に、容器11からフィルタ10の他端縁側を所定の長さに引き出して展開状態で空調機器Kに取着するための吸盤部材や磁石等の取着手段12を備えている。フィルタ10は、ロール状に巻設可能である。
また、フィルタ10は、天然系の綿やセルロースに比べて所定の太さや長さ、形状、密度に容易に形成でき、かつ、劣化の少ない無機質繊維から成る。例えば、グラスウール、ロックウール、金属系ウール等である。繊維の太さは0. 01〜0. 05mm(10〜50μm)に設定している。フィルタ10の厚みを0. 3〜1. 5mmに設定している。なお、フィルタ10が厚い場合、良好な通気性を確保するために、フィルタ10に直径5mm前後の穴を適当数穿っても、その捕集、吸着能力に目立った問題は発生しない。
グラスウールの場合は密度を20〜30g/1000cm3 、ロックウールの場合は密度を15〜20g/1000cm3 、金属系ウールの場合は密度を40〜60g/1000cm3 、に設定している。
上述した第1の実施の形態の使用方法(作用)について説明する。容器11は、空調機器Kの吸込口Ka近傍に取付手段を介して取付けられる。巻設されたフィルタ10の他端縁(先端)側を引出して吸込口Kaを覆うように展開する(展開状態)。フィルタ10の他端縁側は取着手段12によって展開状態を保持するように空調機器Kに取着される。つまり、消毒液の染み込んだ湿潤状態のフィルタ10が展開状態で空調機器Kに取着される。
ここで、フィルタ10に染み込んだ消毒液が蒸発や空調機器Kの吹出風及び吸込風によって少なくなっても、毛細管現象により、フィルタ10は、一端縁側が容器11内の消毒液に常時浸漬しているので、消毒液を他端縁方向に吸い上げ(吸いよせ)消毒液が染み込んだ状態(湿潤状態)を維持する。容器11は外部から消毒液量が確認でき、使用者に消毒液の補充を促す。
空調機器Kの吸込風を利用し、フィルタ10は室内(周囲)の細菌、芽胞、真菌等の微生物やウイルスを吸着し、殺菌及びウイルスを不活性化する。
また、空調機器Kの吹出口Kb近傍に容器11を設け、フィルタ10を吹出口Kbを覆うように展開すれば、吹出風に乗って、フィルタ10に染み渡った消毒液に吸着され周囲(室内)を浄化する。なお、本発明に於て、浄化するとは、微生物の殺菌すると共にウイルスを不活性化することである。
また、空調機器Kがエアコンの場合に、その天井側の上面に容器11を配設し、フィルタ10を上方から下方に垂れ幕状に展開させて吸込口Kaや吹出口Kbを覆うように配設しても良い。
次に、本発明の第2の実施の形態は、図2に示すように、消毒液が貯液されたタンク60と、タンク60から供給される消毒液を霧状にする超音波発生器61と、超音波発生器61によって霧状となった消毒液を吹き出す吐出口62と、を備えている。タンク60は、超音波発生器61に連結する供給管65に着脱自在に設けられている。
また、吐出口62から吐出する霧状の消毒液(ミスト)を空調機器Kの吹出口Kb近傍に誘導する可撓性の誘導管64と、吐出口62近傍に配設され発生させた霧状の消毒液の吹き上がりを強める小型のエアーポンプ63と、を備えている。誘導管64は蛇腹状の管であって、伸縮して吐出口62からの高さを調節自在である。また、誘導管64の排出口64aの向きを調整自在である。
また、霧状の消毒液の発生量(噴霧量)を調整する調整操作部66と、霧状の消毒液の発生及び停止を時間制御可能なタイマ操作部67と、を備えている。
上述した第2の実施の形態の使用方法(作用)について説明する。
タンク60内に消毒液を貯液すると、供給管65を介して消毒液が超音波発生器61に供給される。供給された消毒液は超音波発生器61によって、霧状となって吐出口62から吹き出される。この際、エアーポンプ63によって、吹き出す風力が強められ誘導管64内を通過する。発生した霧状の消毒液は、誘導管64によって空調機器Kの吹出口Kb近傍に排出される。空調機器Kの吹出風の気流に乗って効率良く部屋の隅々まで拡散される。室内を無菌レベルまで浄化する。また、タイマ操作部67が所定の操作をおこなわれることで、霧状の消毒液の発生及び停止が無人運転される。
ここで、上述した消毒液は、生命並びに生命活動の基本物質たるアミノ酸、ビタミン及びミネラルを主成分として安全性が極めて高く一般細菌、抗酸菌、芽胞、真菌はてはウイルスに至る迄広範囲の抗菌スペクトルを有し、手指、粘膜、傷口を始めとして器具、器材、排泄物、環境に、さらには、生鮮食材や農作物の消毒に多目的、多用途に使用可能なものである。
具体的には、抗菌作用を有する金属イオンの1種又は2種以上とL−システイン並びにL−アスコルビン酸を主成分として、この主成分に非イオン系を除く界面活性剤の1種又は2種以上を添加したものである。
また、抗菌作用を有する金属イオンが、III 価の鉄イオン(Fe3+)、II価の鉄イオン(Fe2+)、亜鉛イオン(Zn2+)、銅イオン(Cu2+)、コバルトイオン(Co2+)、ニッケルイオン(Ni2+)又は、銀イオン(Ag+ )である。
また、抗菌作用を有する金属イオンの濃度が、III 価の鉄イオンでは50〜200ppm、II価の鉄イオンでは110〜400ppm、亜鉛イオンでは7. 5〜125ppm、銅イオンでは15〜60ppm、コバルトイオンでは180〜300ppm、ニッケルイオンでは85〜175ppm及び銀イオンでは1〜3ppmである。
また、L−システインの濃度が100ppm〜1000ppm及びL−アスコルビン酸の濃度が100ppm〜500ppmである。
また、非イオン系を除く界面活性剤が、アルキルベンゼンスルホン酸塩、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウロイルサルコシンナトリウム、塩化ステアリルジメチルベンゼンアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン及び塩酸アルキルポリアミノエチルグリシンからなる群より選ばれる1種以上である。
また、非イオン系を除く界面活性剤の濃度が20〜100ppmである。
また、ソルビン酸、ソルビン酸塩、安息香酸、安息香酸塩並びにパラオキシ安息香酸エステルからなる群より選ばれる1種以上をさらに含有したものである。
なお、上述した消毒液にヒノキ、ミント等の各種の植物由来の精油や抗菌成分又は鉱物由来の抗菌成分を微量加えることによりその抗菌力をさらに高め、さらには、アロマテラピー効果を有するラベンダー、ジャスミン、カモミールなどの精油を加えるも望ましい。
次に、上述の消毒液の製造例について記載する。
製造例1は、第1溶液として、塩化第二鉄・六水和物0. 96gを精製水200mlに溶解する。第2溶液として、L−システイン1g、L−アスコルビン酸0. 1g、ソルビン酸カリウム0. 05g、ラウリル硫酸ナトリウム0. 1gを精製水800mlに溶解する。次に、第1溶液と第2溶液とを混和せしめ、1規定の塩酸1mlを添加して、以下の構成成分から成る消毒液を製造した。
構成成分は、Fe3+イオン200ppm、L−システイン1000ppm、L−アスコルビン酸100ppm、ソルビン酸カリウム50ppm、ラウリル硫酸ナトリウム100ppm、である。また、PH3. 0である。
製造例2〜5を以下表1に示す。
Figure 2010167088
次に、製造例4から成る消毒液に多種にわたる供試菌の懸濁液を調整した液(約1×109 cells/生食水)を2重量%滴下し経時的に一白菌耳を釣菌し、各増殖用培地に接種、最適環境下にて培養し菌の増殖の有無で殺菌効果を観察した。結果を下記表2に示す。
Figure 2010167088
上記表2から明らかなように、本発明に用いる消毒液は一般細菌なら10秒〜15秒で、抗酸菌も1分以内に死滅した。また、真菌なら糸状型が15秒前後で、酵母型は30秒前後で、死滅した。芽胞はその形成段階により1分〜120分で崩壊(不活性化)せしめた。
ウイルスの場合、エンベローブを有する鳥インフルエンザH5N3型は5分の接触で1/10万〜1/100万に力価(活性力)を低下させた。エンベローブを持たないノロウイルスは、感染しているカキ並びに感染者の便を、その10倍量の消毒液で浸漬させて検証したところ、30分後に崩壊(不活性化)した。
次に、本発明の作用効果を検証するために、先ず、従来の空気清浄機の除菌・殺菌能力(効果)を検証した。
室内の広さが6畳(幅2700mm、奥行3600mm、高さ2400mm、)の同じ造りの5室を密閉状態にし、比較例A〜Eとして各メーカーの6〜10畳用の空気清浄機を、1台ずつ設置した。また、作動前に微生物(生菌)の数を測定し、次いで作動後の生菌数を経時的に測定した。
測定方法は空気浮遊菌サンプラー(MBS−1000、JIS試験捕集効率99%以上)を用いた。このサンプラーは空中に浮遊している細菌数を吸入捕集し、それを高速で栄養寒天培地に吹き付け、培養する事により菌数を測定するもので広く一般に普及している。このサンプラーを各室内の中央を定点として30秒間作動し、50Lの空気を捕集した。結果を下記表3に示す。
Figure 2010167088
上記表3から明らかなように、従来の空気清浄機だけでは、1時間作動で25〜30%が捕集除菌される程度で4時間で50%程度、12時間作動せしめてようやく10〜20%の菌数となった。殊に芽胞に対して効果は殆どなかった。すなわち、比較例A〜Eは除菌作用が有効に機能しているとは言い難い結果となった。
次に、第一の実施の形態の装置を検証する前に予備試験をおこなった。浮遊する微生物が消毒液を染み込ませたフィルタ10にどの程度吸着され殺菌されるかを調べた。
加熱滅菌した1000mlのシリンジで吸入した500mlの空気中に含有する微生物を一般細菌、芽胞、真菌に分類し夫々の菌数を測定した。そして、再び加熱滅菌したシリンジの底部に消毒液を染み込ませたフィルタ10を装着し、吸入した500mlの空気中に含有する微生物を測定した。
その結果、一般細菌は70%減少、芽胞は50%減少、真菌は80%減少と高率で殺菌処理されることが明らかとなった。即ち、理論上ではあるが、フィルタ10を空調機器Kの吸込口Kaに設けた場合に、一般細菌を例にとれば、室内の空気がフィルタ10を一巡(通過)する毎に70%ずつ殺菌されることを意味しており、生菌数は、一巡目30%、二巡目9%、三巡目2. 7%、四巡目0. 8%、五巡目0. 24%と巡回する毎に限りなく0に近づくことになり、消毒液を染み込ませたフィルタ10が十分な効果を有することが実証された。
そして、空調機器Kを比較例Aで用いた空気清浄機とし、第1の実施の形態の装置を付設した場合と、付設しなかった場合と、で比較検証をおこなった。
具体的には、図1に示すように容器11を空気清浄機Kの吸込口Ka近傍に配設しフィルタ10で吸込口Kaを覆ったもの(吸込口装着)と、容器11を空気清浄機Kの吹出口Kb近傍に配設しフィルタ10で吹出口Kbを覆ったもの(吹出口装着)と、空気清浄機Kに本装置を付設しなかったもの(フィルタなし)と、を比較例の検証で使用した室内と同じ大きさの室内にそれぞれ配置し、室内密閉状態で12時間作動させて検証した。測定方法は衝突法とシャーレの平板を30分間開放しての落下法とで計測した。結果を下記表4に示す。
Figure 2010167088
上記表4から明らかなように、本装置を付設していない空気清浄機Kは上述の表3に示した成績と同様に効果は低い。これに対してフィルタ10を吸込口Kaに装着した場合は、2〜5時間後に一般細菌、芽胞、真菌は、殆ど死滅した。また、フィルタ10を吹出口Kbに装着した場合は、3〜6時間後の作動で死滅した。吸込口装着と吹出口装着との差は、吸込風の気流が穏やかでフィルタ10に浮遊微生物が良く吸着されるためである。なお、表4には省略したが、吸込口Kaと吹出口Kbの両方をフィルタ10で覆った場合は、約2時間の作動で全ての菌をほぼ完全に死滅した。感染し発病する時は菌量の多少よりも存在の有無に影響を受ける可能性が高いので、感染予防に非常に有効であることが確認できた。
さらに、空調機器Kがエアコンの場合について比較検証をおこなった。なお、菌数の測定方法は、衝突法と落下法との間には大きな差異がないことが判ったので衝突法のみでおこなった。結果を下記表5に示す。
Figure 2010167088
上記表5から明らかなように、エアコンKには浮遊微生物の殺菌及びろ過能力はほとんどない。それどころか、運転開始から2時間程は浮遊微生物が増加している。これは、エアコンKの内部に微生物が付着し高密度で存在しているからである。
エアコンKの吸込口Kaをフィルタ10で覆った(吸込口装着)場合は、一般細菌や真菌は1時間で約半減した。芽胞は2時間で半減した。6時間の連続運転(作動)での生菌数は一般細菌は2%、芽胞5%、真菌4%、に急激に減少し、12時間運転で芽胞を除いてほぼ無菌状態となった。エアコンKの吹出口Kbをフィルタ10で覆った(吹出口装着)場合も、十分な殺菌作用が得られた。また、芽胞は死滅時間が短縮された。
また、公共の施設内の広い開放された室内(幅10000mm、奥行16500mm、高さ2500mm、100畳、412m3 )で、空調機器Kを比較例Bで用いた空気清浄機4台を四隅に正面を対角線上に向けて配設して、第1の実施の形態の装置を付設し吸込口装着した場合と、付設しなかった場合と、で比較検証をおこなった。なお、室内への出入口は1箇所で幅1800mmの観音扉であり、人の出入りは制限しなかった。1日平均延べ75人程度の出入りであった。結果を表6に示す。
Figure 2010167088
上記表6から明らかなように、第1の実施の形態の装置を付設しなかった場合は、部屋の広さ、出入口の扉の開閉による外気流入、人や荷物に付着した微生物等の悪条件により、表3の結果よりも悪いものとなった。
しかし、吸込口装着の場合は、上記の悪条件でありながら、12時間の作動で、一般細菌は5%未満、芽胞は10%未満、真菌は5%未満に減少し、十分な殺菌作用が得られた。なお、表6には省略するが、人の出入を無くすと浮遊微生物は殆ど死滅し無菌状態となった。また、部屋の広さに適した大型の空気清浄機を用いれば、より迅速に殺菌作用が得られる。
また、上述の広い開放された室内で、空調機器Kを大型エアコン(水冷5馬力床面設置型)とした場合を検証した。上記表6の場合と同様に殺菌作用が得られた。結果を下記表7に示す。
Figure 2010167088
次に、第2の実施の形態の装置について検証をおこなった。
一般家庭の室内(幅3600mm、奥行5400mm、高さ2400mm、12畳、約47m3 )にて、第2の実施の形態の装置を1台設置し、霧状の消毒液を60ml/時、発生させ、室内が密閉状態の場合と、ドアを1時間毎に2分間開放した場合と、の検証をおこなった。結果を以下表8に示す。
Figure 2010167088
上記表8から明らかなように、室内密閉状態(閉)の場合は、一般細菌や真菌は時間の経過と共に徐々に減少していき48時間作動で10%前後迄減少した。芽胞は20%迄減少した。また、ドアを1時間毎に2分間開放した(開)場合は、悪条件でありながら、48時間作動で一般細菌を14%迄減少させた。
次に、空調機器Kを比較例Aで用いた空気清浄機とし、さらに、第2の実施の形態の装置を設置し、誘導管64をの排出口64aを空気清浄機Kの吹出口Kb近傍に配設して、60ml/時で発生させる霧状の消毒液を空気清浄機機Kの吹出風の気流に乗るようにした。そして、上記一般家庭の室内を密閉状態にした場合と、ドアを1時間毎に2分間開放した場合と、の検証をおこなった。結果を下記表9に示す。
Figure 2010167088
上記表9に示したように、室内密閉状態(閉)の場合は、浮遊微生物の種類に関係なく5〜6時間の作動で10%以下に減少し、24時間後では菌は殆ど検出されなかった。また、ドアを2分間/時で開放した(開)場合は、12時間の作動で、約10%以下に減少し、24時間後では生菌は殆ど検出されなかった。吹出風によって、部屋の隅々まで霧状の消毒液が飛散したためである。
また、空調機器Kをエアコンとし、図2に示すように誘導管64の排出口64aをエアコンKの吹出口Kb近傍に配設して、60ml/時で発生させる霧状の消毒液をエアコンKの吹出風の気流に乗るようにした。上記一般家庭の室内を密閉状態にした場合の結果を下記表10に示す。
Figure 2010167088
上記表10から明らかなように作動後の生菌数は徐々に減少しはじめ、一般細菌及び真菌は3時間後には約半数になった。芽胞は4〜5時間で約半数になった。24時間後には一般細菌は5%未満に減少、芽胞は5%に減少、真菌は検出されなかった。
さらに、霧状の消毒液の発生量について検証した。
空調機器Kを比較例Aで用いた空気清浄機とし、第2の実施の形態の装置から発生させる霧状の消毒液を空気清浄機Kの吹出風の気流に乗るようにした。そして、上記一般家庭の室内を密閉状態にして、発生量を変化させた種々の場合の一般細菌の生菌数を検証した。結果を下記表11に示す。
Figure 2010167088
発生量と生菌数の割合は、反比例の関係にあって、生菌数が5%未満になるには50ml/時の場合は24時間、100ml/時の場合は12時間、200ml/時の場合は5時間、300ml/時の場合は4時間、400ml/時及び500ml/時の場合は2時間、であった。霧状の消毒液が生菌数に影響をおよぼすことが明らかとなった。また、発生量に応じて、無菌に近い状態(生菌数が5%未満)となる時間が短縮されることがわかった。
なお、表11では省略したが、空調機器Kをエアコンとし、発生量を500ml/時とした場合は、2〜3時間で室内は無菌に近い状態となった。
ここで、室内に浮遊存在するウイルスの減少程度を測定するのは困難であるが、室内の所定位置にて、1000mlのシリンジに捕集した空気に含有されるウイルス数を調査した。その結果、芽胞の減少割合によく似た結果となった。また、消毒液を微生物に対して有効に働かせていることから、ウイルスに対しても有効に働かせている(不活性化させている)ことは明らかである。
以上のように本発明は、毛細管現象により消毒液を吸い上げるロール状に巻設可能なフィルタ10と、消毒液が貯液されると共に巻設されたフィルタ10の一端縁側が浸漬される容器11と、フィルタ10を展開状態で空調機器Kに取着する取着手段12と、を備えたので、短時間で微生物を殺菌できると共に、ウイルスを不活性化できる。感染が広まる前の予防として常時、周囲を浄化(消毒、殺菌、ウイルスの不活性化)できる。導入費用や維持費用を低減できる。生活スタイルや室内の広さ、出入りの多少等の使用環境に容易に対応できる。既存の空気清浄機やエアコン等の空調機器Kに取付けて、安価かつ容易に殺菌・ウイルス不活性化空気洗浄機や、高性能殺菌(除棄)・ウイルス不活性化エアコンを得ることができる。毛細管現象を利用して、常時、フィルタ10に消毒液が染み込んだ状態(湿潤状態)にし、安定した殺菌作用及びウイルス不活性化作用を得ることができる。フィルタ10を容器1から順次引き出すことで、様々な大きさの空調機器Kに対応できる。空調機器Kの吸込力や吹出力を利用することで、大きな送風手段を設ける必要がなく、装置を小型かつ軽量なものとすることができる。
また、フィルタ10は、無機質繊維であって、繊維の太さを0. 01〜0. 05mmに設定すると共に、フィルタ10の厚みを0. 3〜1. 5mmに設定したので、フィルタ10を湿潤状態に確実に維持し、安定した殺菌作用及びウイルス不活性化作用を得ることができる。通気性を損なわず空調機器Kの能力を維持しながらも毛細管現象を得てフィルタ10の湿潤状態を保持できる。空調機器Kの吸込量や吹出量に影響を受けず毛細管現象を確実に得ることができる。
また、消毒液が貯液されるタンク60と、タンク60からの消毒液を霧状にする超音波発生器61と、霧状の消毒液を吹き出す吐出口62と、を備えたので、短時間で微生物を殺菌できると共に、ウイルスを不活性化できる。感染が広まる前の予防として常時、周囲を浄化(消毒、殺菌、ウイルスの不活性化)できる。導入費用や維持費用を低減できる。生活スタイルや室内の広さ、出入りの多少等の使用環境に容易に対応できる。消毒液を霧状として撒布して直接的に室内の空気を浄化できる。空気清浄機やエアコン等の内部の微生物やウイルスを浄化できる。
また、吐出口62から霧状の消毒液を吹き出させるエアーポンプ63と、吐出口62に連通して霧状の消毒液を空調機器K側へ誘導する可撓性の誘導管64と、を備えたので、既存の空気清浄機やエアコン等の空調機器Kに霧状の消毒液を誘導して、安価かつ容易に、殺菌・ウイルス不活性化空気洗浄機や、高性能な殺菌(除菌)・ウイルス不活性エアコンとすることができる。霧状の消毒液をより確実に空調機器K側へ誘導できる。また、空調機器Kの吸込力や吹出力を利用することで、大きな送風手段を設ける必要がなかく、装置を小型かつ軽量なものとすることができる。
10 フィルタ
11 容器
12 取着手段
60 タンク
61 超音波発生器
62 吐出口
63 エアーポンプ
64 誘導管
K 空調機器

Claims (4)

  1. 毛細管現象により消毒液を吸い上げるロール状に巻設可能なフィルタ(10)と、上記消毒液が貯液されると共に巻設された上記フィルタ(10)の一端縁側が浸漬される容器(11)と、上記フィルタ(10)を展開状態で空調機器(K)に取着する取着手段(12)と、を備えたことを特徴とする殺菌・ウイルス不活性装置。
  2. 上記フィルタ(10)は、無機質繊維であって、繊維の太さを0. 01〜0. 05mmに設定すると共に、上記フィルタ(10)の厚みを0. 3〜1. 5mmに設定した請求項1記載の殺菌・ウイルス不活性装置。
  3. 消毒液が貯液されるタンク(60)と、該タンク(60)からの上記消毒液を霧状にする超音波発生器(61)と、霧状の上記消毒液を吹き出す吐出口(62)と、を備えたことを特徴とする殺菌・ウイルス不活性装置。
  4. 上記吐出口(62)から霧状の上記消毒液を吹き出させるエアーポンプ(63)と、上記吐出口(62)に連通して霧状の上記消毒液を空調機器(K)側へ誘導する可撓性の誘導管(64)と、を備えた請求項3記載の殺菌・ウイルス不活性装置。
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