JP7094055B2 - 空気浄化装置及び空気吸引装置 - Google Patents

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Description

本発明は、室内空気の浄化、特に、ウイルスや雑菌の殺菌、及び不活性化を行う空気浄化装置、及びこの空気浄化装置に使用できる空気吸引装置に関する。
近年、新型コロナをはじめとする新たなウイルスの発生により、会話や咳及びくしゃみなどにより飛沫が空気中に飛び散ることによる感染リスクが社会問題となっている。
マスクやフェイスガードの着用により一定の割合でウイルス感染のリスクを下げることができるが、ウイルスや雑菌を含んだ飛沫が空気中に浮遊し続けている限り、それらを直接吸い込んだり、目や鼻などの粘膜に付着させたりして様々なウイルスや雑菌による感染の危険性が残る。
会議や打ち合わせにおけるウイルス感染リスクの対策として、机の上にアクリル板を設置し、アクリル板を介して会話をする事例が増加している。しかしながら、個々の身長差により設置したアクリル板の寸法が不足する場合や、やや上を向いて会話を行ったり、咳、くしゃみを行った場合は、その飛沫が容易にアクリル板を超えて相手側に到達することとなる。このため、アクリル板の設置だけではウイルスなどへの感染のリスクはそれほど低減できておらず、ウイルス感染のリスクは高いままの状況である。
また、ウイルス及び雑菌を含んだ飛沫が空気中に浮遊した際に、時間を経てエアコンなどの気流に乗り部屋中に広がってしまうという状況が発生することとなり、一層ウイルスなどの感染のリスクが高まるという問題がある。
一方、HEPAフィルター(High Efficiency Particulate Air Filter)などを搭載した空気清浄機や、次亜塩素酸を用いた空気清浄機など室内の空気を浄化する機器も多数発売されている。しかしながら、これらは室内の空気の浄化には一定の時間を必要とするため、数秒で感染が発生するウイルス対策には限界がある。
更には、近年ZOOM(登録商標)やSkype(登録商標)などの遠隔会議や、在宅勤務も増加傾向にはあるが、数名で行う打ち合わせや、職場へ出向いて日常の業務を行う機会は完全にはなくならない。このため、大人数で仕事を行う場合の居室のウイルス感染対策を実施することが急務となっている。このような背景の中、室内の空気を除菌する空気浄化装置が提案されている(特許文献1、特許文献2参照)。
特許文献1には、HEPAフィルターにより空気中のウイルスや雑菌を捕集し空気から除去する構成の空気清浄機が記載されている。
また、特許文献2には、次亜塩素酸を含んだ除菌フィルターに空気を通過させる構成の空気浄化装置が記載されている。
特開2015-124914号公報 特開2016-202191号公報
しかし、上述した従来の装置では、空気中のウイルス又は雑菌を捕集するまでの時間が数分以上かかった場合、その後数時間の間空気中にウイルス又は雑菌が浮遊する。このため、当該室内で活動する人が直接空気中のウイルス又は雑菌を含んだ空気を吸い込んだり、目や鼻の粘膜に付着させたりして、ウイルスなどに感染する確率が高くなる可能性がある。
また、マスクやフェイスシールドを装着した場合であっても、空気中にウイルスを含んだ飛沫や雑菌が浮遊している限り、当該室内で活動する人が直接空気中のウイルス又は雑菌を含んだ空気を吸い込んだり、目や鼻の粘膜に付着させたりしてウイルスに感染する可能性がある。
本発明は、このような状況を鑑みてなされたものであり、空気中に放出された飛沫が対話している相手に直接到達する事態を防ぐと共に、空気中に放出された飛沫がエアコンによる空気中の気流に乗って浮遊する前に吸引及び捕集しかつ浄化、殺菌することが可能となる、空中の飛沫捕集を行う空気浄化装置を提供することを課題とする。
また、机上に設置されたアクリル板などの障壁を挟んで打ち合わせを行う場合や、事務所などで数人が並んで座る場合においても、個々の身長差によるアクリル板の高さ不足を解消できると共に、やや斜め上を向いて咳及び、くしゃみをした場合であっても空気中に放出された飛沫を放出された直後に捕集することができる空中の飛沫捕集を行う空気浄化装置及び、この空気浄化装置に使用する空気吸引装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の請求項1に記載の発明は、机、テーブルまたはカウンターをはさんで互いに対面する人の間において、もしくは前記机、前記テーブルまたは前記カウンターに向って互いに隣接する人の間において、前記机、前記テーブルまたは前記カウンター上に配置され、所定の間隔を隔てて設置された複数の遮蔽部の間に空気流路を形成した衝立部と、前記衝立部に形成された空気流入部と、前記空気流入部から前記空気流路を介して空気を吸引する空気吸引部と、前記空気吸引部で吸引した空気の浄化または空気中の雑菌やウイルスの殺菌や不活化を行う空気浄化部と、前記空気浄化部からの空気を排出する空気排出部とを備え、前記空気流入部は、前記遮蔽部の上端縁部に設けられていると共に、前記空気排出部は、前記遮蔽部の下方又は側方において、前記空気流入部とは離間して設けられ、前記遮蔽部は、前記机、前記テーブルまたは前記カウンターの上面からの高さが10cm~80cmに形成されていることを特徴とする空気浄化装置である。
同じく、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の空気浄化装置において、前記空気吸引部又は前記空気浄化部は、前記遮蔽部とは別個に配置されていることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、前記衝立部は、前記遮蔽部を立設状態に保持する保持部、及び前記遮蔽部の間に配置され前記空気流路の間隔を設定するとともに前記空気流路を形成するためのセパレータを備え、前記遮蔽部は、金属、木材、又は合成樹脂を素材とし、前記空気流路の間隔を1mm~20cmとしたことを特徴とする。
本発明において空気流路は、所定空隙を置いて互いに対向して配置された一対の板部材により形成される遮蔽部、遮蔽部の幅方向両端部に配置されるセパレータにより包囲される空隙により構成されてもよく、また、一体形状の箱状で内部に空気の流れる空隙を有する構成部材を使用してもよい。
同じく、請求項4に記載の発明は、前記遮蔽部の高さ方向中間部には、遮蔽部外方へ開口すると共に前記空気流路に連通する前面吸入孔が開設されていることを特徴とする。
同じく、請求項5に記載の発明は、前記空気浄化部は、請求項1又は請求項2に記載の空気浄化装置において、浄化フィルター及び殺菌部の少なくとも一方と、を備えることを特徴とする。
同じく、請求項6に記載の発明は、請求項1又は2に記載の空気浄化装置において、前記空気吸引部は、吸気ファンを備えることを特徴とする。
同じく、請求項7に記載の発明は、請求項5に記載の空気浄化装置において、前記浄化フィルターは、HEPAフィルター、粗塵用プレフィルター、脱臭活性炭の少なくとも一つを備えることを特徴とする。
同じく、請求項8に記載の発明は、請求項5に記載の空気浄化装置において、前記殺菌部は、発振波長が200nm~350nmの紫外線照射装置及び次亜塩素酸を含んだ除菌フィルターの少なくとも一方を備えることを特徴とする。
同じく、請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の空気浄化装置において、前記紫外線照射装置は、水銀ランプ、LED、レーザ又は殺菌灯を光源とすることを特徴とする。
同じく、請求項10に記載の発明は、請求項1、2又は5記載の空気浄化装置において、前記空気浄化部は、加湿部を備え、排出する空気の湿度を上昇させることを特徴とする。
同じく、請求項11に記載の発明は、請求項1又は3に記載の空気浄化装置において、前記衝立部は机又はテーブルの上面に複数配置されることを特徴とする。
同じく、請求項12に記載の発明は、請求項1、3又は11記載の空気浄化装置において、前記衝立部の近傍に、咳やくしゃみの検出センサを備え、前記検出センサが咳やくしゃみを検出した場合所定の時間にわたって前記空気吸引部が吸引する空気量を増加させる制御部を備えることを特徴とする。
同じく、請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の空気浄化装置において、前記検出センサは、音声センサ又は圧力センサであることを特徴とする。
同じく、請求項14に記載の発明は、請求項1記載の空気浄化装置において、前記空気流入部には、ゴミ、埃を捕集する交換可能な粗塵用フィルターを配設することを特徴とする。
請求項15記載の発明にあっては、請求項1から4までのいずれか一項に記載の空気浄化装置において、前記遮蔽部は、下部に前記遮蔽部が仕切る両側の領域を貫通する切欠部を備え、前記切欠部には、前記切欠部から空気の吸引を防止する切欠部セパレータが配置されていることを特徴とする。
請求項16記載の発明にあっては、請求項3記載の空気浄化装置において、前記保持部は全体細長筒状に形成され、殺菌部が内装されるととともに空気吸引部が設けられ、長さ方向端部には空気排出部が設けられ、前記遮蔽部の下端部に対応する部位には開口部が設けられ、前記遮蔽部及び前記セパレータにより形成される空気流路からの空気は前記空気吸引部により吸引されて前記開口部を介して前記保持部内に流入し、前記空気排出部から排出されように構成されていることを特徴とする。
請求項17記載の発明にあっては、机、テーブルまたはカウンターをはさんで互いに対面する人の間において、もしくは机、テーブルまたはカウンターに向って互いに隣接する人の間において、前記机、前記テーブルまたはカウンター上に設置され、所定の間隔を隔てて略平行に設置された複数の遮蔽部の間に空気流路を形成した衝立部と、
前記衝立部に形成された空気流入部と、前記空気流入部から前記空気流路を介して空気を吸引する空気吸引部と、空気排出部とを備え、前記空気流入部は、前記遮蔽部の上端縁部に設けられると共に、前記空気排出部は、前記遮蔽部の下方において、前記空気流入部とは離間して設けられ、前記遮蔽部は、前記机、前記テーブルまたは前記カウンターの上面からの高さが10cm~80cmに形成されていることを特徴とする空気吸引装置である。
請求項18記載の発明にあっては、請求項17記載の発明において、前記空気流路内の空気を、室外又は屋外へ排出するように構成されたことを特徴とする。
請求項1乃至16に記載された発明に係る空気浄化装置は、前記空気流入部において、会話、咳、くしゃみなどにより空気中に放出された飛沫を吸引して、部屋の空気中に浮遊する前にウイルスや雑菌を吸引及び捕集することが可能である。
また、請求項1乃至16に記載された発明に係る空気浄化装置は、空気吸引部で吸引した空気を空気浄化部の浄化フィルターによりウイルスや雑菌の捕集を行うと共に、特に、請求項5及び8記載の発明にあっては、浄化フィルターで捕集できなかったウイルスや雑菌を殺菌部により一定時間の紫外線照射により殺菌及び不活性化する。そして、本空気浄化装置は、ウイルス及び雑菌を捕集及び殺菌処理した吸引空気を再び室内に排出するので、簡易な構成で信頼性が高くかつ高性能な空気浄化装置を実現することができる。
また、請求項1乃至16に記載された発明に係る空気浄化装置であって、特に請求項5及び7記載の発明にあっては、すでに室内の空気中に浮遊しているウイルスや雑菌も吸引し浄化フィルターによりウイルスや雑菌の捕集を行うと共に、浄化フィルターで捕集できなかったウイルスや雑菌を空気殺菌部により一定時間の紫外線照射により殺菌することができ、室内の空気を高性能に浄化及び除菌することができる。
また、請求項1乃至16に記載された発明に係る空気浄化装置、及び請求項17及び18に記載された発明に係る空気吸引装置は、身長が高く遮蔽部であるアクリル板の上側を超えた位置に顔が位置する場合や、斜め上に向けて咳やくしゃみをした場合などでも、特に相手側に咳やくしゃみの飛沫が直接かかることを防止できる他、身長の大きな人の口元や目及び鼻などの付近に飛沫が直接かかることを防止でき、斜め上に向かって放たれた咳やくしゃみなどの飛沫が、アクリル板等の遮蔽部を超えて向かい側に座っている人の口元や目及び鼻などの付近に飛沫が直接かかったりすることを防止することができる。
更に、請求項1乃至16に記載された発明に係る空気浄化装置、並びに請求項17及び18に記載された空気吸引装置によれば、簡素な構成で会議室や事務スペースにおける既存の机やテーブルに容易に設置ができるため比較的安価に空気浄化装置を実現できる他、体格が異なった様々な人にも対応が可能となる信頼性の高い空気浄化装置を提供することができる。
また、特に、請求項10に記載された発明に係る空気吸引装置によれば、浄化及び殺菌の少なくとも一方の処理をした吸引空気を加湿器により加湿し室内に排出できるので、ウイルス感染の確率を一層低減することが可能な空気吸引装置を提供できる。
また、請求項16に記載された発明にあっては、前記保持部は全体細長筒状に形成され、殺菌部が内装されるととともに空気吸引部が設けられ、長さ方向端部には空気排出部が設けられ、前記遮蔽部の下端部に対応する部位には開口部が設けられ、前記遮蔽部及び前記セパレータにより形成される空気流路からの空気は前記空気吸引部により吸引されて前記開口部を介して前記保持部内に流入し、前記空気排出部から排出されように構成されていることから、保持部内に殺菌部を内装することにより、全体の構成を小型化することができ、製造、搬送、設置、使用が容易な空気浄化装置を提供することができる。
また、請求項17及び18に記載された発明に係る空気吸引装置にあっては、空気浄化部を別途設けることなく、簡易な構成により室内の空気を吸引して室外又は屋外に排出することにより室内の空気のウイルスまたは雑菌による汚染を防止することが可能となり、室内の空気浄化を容易に行うことが可能となる。
本発明に係る第1実施形態に係る空気浄化装置を示す模式図である。 同第1実施形態に係る空気浄化装置の使用状態を示す模式図であり、(a)は2人用の机に空気浄化装置を配置した状態を示す斜視図、(b)は同空気浄化装置の構造を示す(a)中のA-A線に相当する断面図である。 同第1実施形態の変形例に係る空気浄化装置を示す模式図であり、(a)は2人用の机に空気浄化装置を配置した状態を示す斜視図、(b)は同空気浄化装置の構造を示す(a)中のB-B線に相当する断面図である。 同第1実施形態に係る浄化フィルターの構成を示す空気浄化部の模式図である。 同第1実施形態に係る空気浄化装置における飛沫の飛散状態を示すものあり、(a)、(b)、(c)は相対する人の身長条件を変えた場合における側面からの模式図である。 同第1実施形態に係る空気浄化装置を2人用の机に適用した場合におけるCFD計算結果を示すものであり、(a)は側面断面の流速分布、(b)は空気流路断面における流速分布を示す図である。 同第1実施形態に係る空気浄化装置を2人用の机に適用した場合において図6の場合と条件を変えた場合におけるCFD計算結果を示すものであり、(a)は側面断面の流速分布、(b)は空気流路断面における流速分布を示す図である。 同第2実施形態に係る空気浄化装置を示すものであり、(a)は4人掛けの机に適用した場合を示す斜視図、(b)は8人掛けの机に適用した場合を示す斜視図である。 同第3実施形態に係る空気浄化装置を示す斜視模式図である。 同第4実施形態に係る空気浄化装置を示す例を示すものであり、(a)は空気浄化装置をカウンター机に適用した例を示す斜視図、(b)は(a)の空気浄化装置を他の方向から見た斜視図である。 同第5実施形態に係る空気浄化装置の構成を示す模式図である。 同第6実施形態に係る空気浄化装置を示す模式図であり、(a)は机に空気浄化装置を配置した状態を示す斜視図、(b)は同側面図である。 同第7実施形態に係る空気浄化装置を示す模式図であり、(a)は机に空気浄化装置を配置した状態を示す斜視図、(b)は(a)のC-C線断面図である。 同第8実施形態に係る空気浄化装置を示す模式図であり、(a)は机に空気浄化装置を配置した状態を示す斜視図、(b)は(a)のD-D線断面図である。 同第9実施形態に係る空気浄化装置を示す模式図であり、(a)は机に空気浄化装置を配置した状態を示す斜視図、(b)は(a)のE-E線断面図、(c)は、側面図である。 同第10実施形態に係る空気浄化装置を示す模式図であり、(a)は机に空気浄化装置を配置した状態を示す斜視図、(b)は空気浄化部を示す平面図である。
<本発明に至った経緯>
本発明者は、[背景技術]の欄に記載した従来の空気清浄機及び会議室に設置されたアクリル板を用いた飛沫防止板に関して鋭意研究した結果、従来のアクリル板を用いた飛沫防止板では室内で使用した場合、咳やくしゃみをした場合、その瞬間に相手に直接飛沫がかかることは防止できる可能性はあるが、微粒子となる飛沫はそのまま空気中を数分から数時間漂うこと、また、身長が高くアクリル板の上側を超えた位置に顔が位置する場合や、斜め上に向けて咳やくしゃみをした場合などは、会話をしている相手側に咳やくしゃみの飛沫が直接かかるという知見を得た。
更に、本発明者は、室内に空気清浄機を配設した場合であっても、従来の空気清浄機では室内の空気を一定の時間(例えば数十分~数時間)をかけて浄化するものであり、空気中に浮遊する微粒子となる飛沫やウイルス及び雑菌などを空気清浄機のHEPAフィルターなどにより捕集するには相当な時間を要し、数秒間で感染が発生するウイルスが存在する室内空間では空気浄化の効果はあまり期待できないとの知見を得た。
即ち、空気中に咳やくしゃみなどで放出されたウイルスや空気中に浮遊する新型コロナウイルスをはじめとするインフルエンザやその他のウイルスに感染するのには、それらのウイルスを口から体内に入れた場合あるいは目や鼻などの粘膜に触れた場合は、早くて数秒で感染すると考えられている。
咳やくしゃみ等による飛沫が発生した場合に、数秒以内の瞬時に部屋の空気をすべて入れ替える空気換気システムや室内の空気を瞬時に入れ替えるエアコンが存在すれば問題はないが、大規模かつ初期投資が膨大となり実現は困難である。
更には、空気清浄機においても捕集した飛沫や空気に含まれるウイルスをできる限り死滅又は不活性化させないと、再び室内に放出されウイルスが室内の空気中に含まれていることになる。
そこで、本発明者はこの問題点に関し検討を重ねた結果、以下の点について改良を加えることにより、上記課題を解決できるとの知見を得た。即ち、空気吸引装置により、できる限り咳やくしゃみによる飛沫が向かいに座っている会話の相手の人に直接かかることを、アクリル板等による飛沫防止具を用いてある程度防止する。
また、身長の大きな人の口元や目及び鼻などの付近に飛沫が直接かかることを防止したり、斜め上に向かって放たれた咳やくしゃみなどの飛沫が、アクリル板等による飛沫防止具を超えて向かい側に座っている人の口元や目及び鼻などの付近に飛沫が直接かかったりすることを防止する必要がある。この際、飛沫は上方から下方に舞い下りてくるため、アクリル板等による飛沫防止具の高さに多少余裕があっても、向かい側に座っている人の口元や目及び鼻などの付近に飛沫が直接かかるため、飛沫の流れも考慮に入れる必要がある。
更には、空気吸引装置により、空中に放たれた咳やくしゃみなどの飛沫、ウイルス及び雑菌を、1秒以内の瞬時に捕集され空気中に浮遊することを防ぐ必要がある。そして、空気吸引装置で吸引した空気中からウイルスや雑菌をHEPAフィルターなどで捕集すると共に、殺菌又は不活性化する必要がある。
このため、空気吸引装置は、対面して話をする2人の間にアクリル板等による飛沫防止用の部材を配置し、比較的狭い領域となるお互いの顔の付近の空気を局所的にファン等(軸流ファン、シロッコファン、各種小型ファン等)により吸引することで気流をコントロールし、会話時及び咳やくしゃみの際の飛沫やウイルス及び雑菌を特定の流路で吸引する。そして、HEPAフィルターで捕集すると共に、一定時間の紫外線照射によりウイルスや雑菌の殺菌又は不活性化すれば、空気浄化装置を比較的簡素かつ安価に実現できるという考えに至った。
まず、空気吸引装置により、対面して話をする2人の間にアクリル板等による飛沫防止装置を配置することで、直接飛沫がかかる確率を低減し、次いで、飛沫防止装置の上面のお互いの顔に近い部分の気流を吸引する。次に空気浄化装置により、吸引した空気に含まれる飛沫、ウイルス及び雑菌をフィルターで捕集するのである。
更に、空気浄化装置は捕集後に通過したウイルスや雑菌を265nm近傍の発光波長の深紫外線や殺菌灯を一定時間照射することで死滅又は不活性化する。更に、咳やくしゃみなどの異変があった際のみ空気の吸入量を増やすことで、一層広い範囲の飛沫やウイルス及び雑菌を効率よく吸引することが可能とする。特に会話等の妨げとならないよう、騒音レベルにも配慮するため及び効率よく飛沫を吸引するためにも吸引レベルの切り替えを行う。
<本発明の態様>
本発明では以下に示す各態様に係る空気浄化装置、及び空気吸引装置を提供する。
本発明の第1の態様に係る空気浄化装置は、所定の間隔を隔てて設置された複数の遮蔽部の間に空気流路を形成した衝立部と、前記衝立部に形成された空気流入部と、前記空気流入部から前記空気流路を介して空気を吸引する空気吸引部と、前記空気吸引部で吸引した空気の浄化及び殺菌の少なくとも一方の処理を行う空気浄化部と、前記空気浄化部からの空気を排出する空気排出部とを備える。
第1の態様に係る空気浄化装置によれば、対面して話をする2人の間にアクリル板等による遮蔽部を配置し、遮蔽部の間に形成された空気流入部からお互いの顔付近の局所的な空気を数秒で吸い込むことにより、空気中に放出された飛沫やウイルス及び雑菌などを放出された直後に捕集することができるため、ウイルス感染のリスクを大幅に低減することが可能となる。また、比較的簡素な構成で空気中に飛び出した飛沫が対話し相手に直接到達するのを防ぐと共に、空気中に飛び出した飛沫がエアコンなどの空気中の気流に乗って浮遊する前に吸引及び捕集しかつ浄化、殺菌することが可能となる。
室内には、エアコンによる気流、又は空気清浄機による気流、人の移動による気流などが存在するため、空気浄化装置及び空気吸引装置は、可能な限りそれらの気流に影響されることなく空気流入部近傍の空気の流れが吸引するべく配置できる。
更には、身長が高くアクリル板の上側を超えた位置に顔が位置する場合や、斜め上に向けて咳やくしゃみをした場合などは、特に相手側に咳やくしゃみの飛沫が直接かかることを防止すると共に、身長の大きな人の口元や目及び鼻などの付近に飛沫が直接かかることを防止したり、斜め上に向かって放たれた咳やくしゃみなどの飛沫が、アクリル板等による飛沫防止装置を超えて向かい側に座っている人の口元や目及び鼻などの付近に飛沫が直接かかったりすることを防止することができる。
一方、会話時及び咳やくしゃみの際の飛沫やウイルス及び雑菌を特定の流路で吸引し、HEPAフィルターで捕集すると共に、一定時間の紫外線照射によりウイルスや雑菌の殺菌又は不活性化が可能な空気浄化装置を比較的簡素かつ安価に構築できる。
また、本発明の第2の態様に係る空気浄化装置は、第1の態様に係る空気浄化装置の構成において、前記衝立部は、前記遮蔽部を立設状態に保持する保持部、及び前記遮蔽部の間に配置され前記空気流路の間隔を設定するとともに前記空気流路を形成するためのセパレータを備え、前記遮蔽部は、金属、木材、又は合成樹脂を素材とし、前記空気流路の間隔を1mm~20cmとしたものである。
第2の態様に係る空気浄化装置によれば、セパレータにより前記空気流入部及び前記空気流路のサイズを必要な場所のみとする適切な範囲に設定することができ、前記空気吸引部の出力値を抑えることが可能となる。前記空気吸引部の出力値が大きいほど、動作音が大きくなるため、会話等の妨げとならないよう、前記空気流入部及び前記空気流路のサイズと前記空気吸引部の出力値との設定に関しては、費用及び騒音とのバランスにより判断することとなり、高性能でかつ高信頼性かつ静音性に優れかつ比較的安価な空気浄化装置を提供することができる。
同様に前記空気流路の間隔に関しても、前記空気流入部及び前記空気流路のサイズ及び前記空気吸引部の出力値より、費用及び騒音とのバランスにより設定することができる。この際、周辺空気の流入する速度を確保するため、前記空気流入部及び前記空気流路のサイズ、前記空気吸引部の出力、前記空気流路の幅は重要な設計値となる。また、前記セパレータにより一定間隔で前記空気流路を構成するなど様々な前記空気流路の設定が可能となる。
一方、前記遮蔽部の材料は、可能な限り透明又は半透明な合成樹脂が望ましいが、金属又は木材などの非透明な材料としても構成は可能となる。
また、本発明の第3の態様に係る空気浄化装置は、第1又は第2の態様に係る空気浄化装置の構成において、記空気流入部は、前記衝立部の上面、側面または前面に備えるものである。
第3の態様に係る空気浄化装置によれば、前記空気流入部及び前記空気流路の配設位置や寸法を変更して任意に構成することができ、2人の会話のみの場合だけではなく、複数人の会議、任意の人数の立食パーティーや部屋全体の空気の浄化など適応用途を増やすことができ、利用用途の広い空気浄化装置を実現することが可能となる。
また、本発明の第4の態様に係る空気浄化装置は、前記空気浄化部は、第1の態様から第3までの態様に係る構成の空気浄化装置において、前記空気吸引部と、前記空気排出部と、浄化フィルター及び殺菌部の少なくとも一方とを備えるものである。
第4の態様に係る空気浄化装置によれば、前記空気吸引部の作動により発生する吸引力にて、前記空気流入部から流入した前記吸引空気が前記空気流路を通過し、前記空気浄化部に流入する。前記空気流入部で捕集した前記流入空気に含まれる飛沫、ウイルス及び雑菌は、その大部分が前記浄化フィルターで捕集される。そして、前記浄化フィルター部を通過した前記吸引空気は前記殺菌部に流入し、前記殺菌部では、前記吸引空気にあらかじめ定められた時間、紫外線照射による殺菌又は不活性化処理を行い、前記空気吸引部を介して前記空気排出部から外部へ前記吸引空気を放出する。
この場合、前記空気吸引部は前記空気浄化部の中のどこに位置していても良いし、空気浄化部の外に配設されていても良い。また、前記空気浄化部の構成で、前記浄化フィルター部、前記殺菌部、前記吸気吸引部の配置順序は入れ替わっても良いし、いずれか1つだけでも良い。
従って、室内の空気の流れは、前記空気吸引部の作動により発生する吸引力にて、前記空気流入部から流入した前記吸引空気は前記空気流路を通過し、前記空気連結部を介して前記空気浄化部に流入する。前記吸引空気は前記空気浄化部の前記浄化フィルターにより大部分の飛沫、ウイルス及び雑菌を捕集後、吸引された空気は前記殺菌部に流入し、紫外線によりウイルス及び雑菌は殺菌及び不活性化の少なくとも一方がなされ、前記空気排出部から外部(室内)に放出される構成としている。
このように前記吸引空気に含まれる飛沫、ウイルス及び雑菌は、前記浄化フィルター及び前記殺菌部にて確実に捕集及び殺菌又は不活性化されることで、高性能かつ信頼性の高い空気浄化装置を実現することが可能となる。この際、前記空気浄化部に、前記空気浄化フィルターおよび前記殺菌部は双方ともに配設させてもよいし、どちらか一方のみでもよい。
また、本発明の第5の態様に係る空気浄化装置は、第4の態様に記載の空気浄化装置の構成において、前記空気吸引部は、軸流ファンやシロッコファンなどの吸気ファンを備えるものである。
第5の態様に係る空気浄化装置によれば、高性能で簡素かつ低コストに前記空気吸引部を構成することができ、高性能で信頼性が高く、かつ低コストの空気浄化装置を実現することが可能となる。
また、本発明の第6の態様に係る空気浄化装置は、第4の態様に係る空気浄化装置の構成において、前記浄化フィルターは、HEPAフィルター、粗塵用プレフィルター、脱臭活性炭の少なくとも一つを備えるものである。
第6の態様に係る空気浄化装置によれば、高性能で簡素かつ低コストに前記浄化フィルターを構成することができ、一層高性能で信頼性が高く、かつ低コストの空気浄化装置を実現することが可能となる。
また、本発明の第7の態様に係る空気浄化装置は、第1の態様から第6までの態様に係る空気浄化装置の構成において、前記殺菌部は、発振波長が200nm~350nmの紫外線照射装置及び次亜塩素酸を含んだ除菌フィルターの少なくとも一方に前記吸引空気を通過させるものである。
第7の態様に係る空気浄化装置によれば、紫外線照射装置及び除菌フィルターにより、高性能で簡素かつ低コストに前記殺菌部を構成することができ、一層高性能で信頼性が高く、かつ低コストの空気浄化装置を実現することが可能となる。
また、本発明の第8の態様に係る空気浄化装置は、第7の態様に係る空気浄化装置の構成において、前記紫外線照射装置は、水銀ランプ、LED、レーザまたは殺菌灯などを光源としたものである。
第8の態様に係る空気浄化装置によれば、水銀ランプ、LED、又はレーザまたは殺菌灯等を光源として高性能で簡素かつ低コストに前記紫外線照射装置を構成することができ、一層高性能で信頼性が高く、かつ低コストの空気浄化装置を実現することが可能となる。
また、本発明の第9の態様に係る空気浄化装置は、第1から第8の態様に係る空気浄化装置の構成において、前記空気浄化部は加湿部を備え排出する空気の湿度を上昇させるものである。
第9の態様に係る空気浄化装置によれば、湿度を上昇させることにより、室内に浮遊するウイルスや雑菌の増殖を防止したり、ウイルスや雑菌の容積や質量を増やしてウイルスや雑菌が浮遊しにくくしたりすることが可能となり、一層高性能かつ高品質の空気浄化装置を実現することが可能となる。
この際、前記空気浄化部の構成で、前記浄化フィルター部、前記殺菌部、前記加湿部、前記空気吸引部の配置順序は入れ替わってもよいし、いずれか一つだけでもよい。
また、本発明の第10の態様に係る空気浄化装置は、第1から第9までの態様に係る空気浄化装置の構成において、前記衝立部は机又はテーブルの上面に複数配置されるものである。
第10の態様に係る空気浄化装置によれば、空気浄化装置の用途が会議室のみでなく居室、レストラン、受付、コンビニなどにも広げることができ、汎用性の高い空気浄化装置を実現することが可能となる。
また、本発明の第11の態様に係る空気浄化装置は、第1から第10までの態様に係る空気浄化装置の構成において、前記衝立部の近傍に、咳やくしゃみの検出センサを備え、前記検出センサが咳やくしゃみを検出した場合所定の時間にわたって前記空気吸引部が吸引する空気量を増加させる制御部を備えるものである。
第11の態様に係る空気浄化装置によれば、検出センサが咳やくしゃみを検出すると、制御部が前記空気流入部の周辺の流速を上げるので、空気浄化装置による咳及びくしゃみに含まれる飛沫やウイルスの捕集効果を大幅に向上させることができる。また、必要なときのみ制御部により前記吸引空気の流量を増やす(前記空気吸引部の出力を上げる)ことができ通常時は騒音レベルを低く抑えることができ、一層高性能で信頼性が高く、低騒音の空気浄化装置を実現することが可能となる。
また、本発明の第12の態様に係る空気浄化装置は、第11の態様に係る空気浄化装置の構成において、前記検出センサは、音声センサ又は圧力センサとしたものである。
第12の態様に係る空気浄化装置によれば、検出センサとして一般的に使用される音声センサ、圧力センサを使用するので、比較的容易かつ低コストに空気浄化装置を実現することができ、一層高性能で信頼性が高い空気浄化装置を実現することが可能となる。
また、本発明の第13の態様に係る空気浄化装置は、第1から第12までの態様に係る空気浄化装置の構成において、前記空気流入部にゴミ、埃及び異物などを捕集する交換可能な粗塵用フィルターを配設する構成としている。
第13の態様に係る空気浄化装置によれば、粗塵用フィルターにより前記空気流路にゴミ、埃及び異物などが詰まることを防止することが可能となり、一層高性能で信頼性が高い空気浄化装置を実現することが可能となる。また、粗塵用フィルターは交換することにより、粗塵用フィルターの汚れ、詰まりによる不具合を防止できる。
第14の態様に係る空気浄化装置によれば、請求項1から請求項13までのいずれか一項に記載の空気浄化装置において、前記遮蔽部は、下部に前記遮蔽部が仕切る両側の領域を貫通する切欠部を備え、前記切欠部には、前記切欠部から空気の吸引を防止する切欠部セパレータが配置されている。
その結果、切欠部から紙幣や書類などの受け渡しを行いやすくすることとなり、用途が広く、一層高性能で信頼性が高い空気浄化装置を実現することが可能となる。また、切欠部から空気が吸い込まれることがない。
これらの構成により、空気浄化装置を用いて室内のウイルスや雑菌を効率的に除去すると共に、咳やくしゃみに含まれるウイルスや雑菌も空気中に放出された直後に効率よくかつ高精度に除去することが可能となり、ウイルスに感染するリスクを大幅に低減することが可能となると共に、安心安全な打ち合わせ、会議、業務、接客等を実現することが可能となる。
第15の態様に係る空気浄化装置によれば、前記保持部は全体細長筒状に形成され、殺菌部が内装されるととともに空気吸引部が設けられ、長さ方向端部には空気排出部が設けられ、前記遮蔽部の下端部に対応する部位には開口部が設けられ、前記遮蔽部及び前記セパレータにより形成される空気流路からの空気は前記空気吸引部により吸引されて前記開口部を介して前記保持部内に流入し、前記空気排出部から排出されように構成されている。
この態様に係る空気浄化装置にあっては、保持部内に殺菌部を内装することにより、全体の構成を小型化することができ、製造、搬送、設置、使用が容易な空気浄化装置を提供することができる。
また、本発明の第16の態様に係る空気吸引装置は、所定の間隔を隔てて略平行に設置された複数の遮蔽部の間に空気流路を形成した衝立部と、前記衝立部に形成された空気流入部と、前記空気流入部から前記空気流路を介して空気を吸引する空気吸引部と、を備える構成である。
第16の形態に係る空気吸引装置によれば、対面して話をする2人の間にアクリル板等による遮蔽部を配置し、お互いの顔の付近の局所的な空気を衝立部に形成された空気流入部から吸い込むことにより、空気中に放出された飛沫やウイルス及び雑菌などを放出された直後に捕集することができるため、ウイルス感染のリスクを大幅に低減することが可能となる。また、比較的簡素な構成で空気中に飛び出した飛沫が対話し相手に直接到達するのを防ぐと共に、空気中に飛び出した飛沫がエアコンなどの空気中の気流に乗って浮遊する前に吸引することが可能となる。
室内には、エアコンによる気流、又は空気清浄機による気流、人の移動による気流などが存在するため、可能な限りそれらの気流に影響されることなく空気流入部近傍の空気の流れを吸引するべく配置できる。
更には、身長が高くアクリル板の上側を超えた位置に顔が位置する場合や、斜め上に向けて咳やくしゃみをした場合などは、特に相手側に咳やくしゃみの飛沫が直接かかることを防止すると共に、身長の大きな人の口元や目及び鼻などの付近に飛沫が直接かかることを防止したり、斜め上に向かって放たれた咳やくしゃみなどの飛沫が、アクリル板等による衝立部を超えて向かい側に座っている人の口元や目及び鼻などの付近に飛沫が直接かかったりすることを防止することができる。
また、本発明の第17の態様に係る空気吸引装置は、室内の空気を吸引し、室外又は屋外へ放出する空気吸引装置であって、前記空気を流入させる空気流入部及び、前記空気流入部から流入した前記空気が流通する空気流路を内部に備え、前記室内に配設された机上に立設される衝立部と、前記空気を吸引して前記空気流入部を介して前記空気流路へ流入させる空気吸引部とを備え、前記空気流路内の空気を、前記室外又は前記屋外へ排出するように構成されたものである。
従って、第17の態様に係る空気吸引装置にあっては、空気浄化部を別途設けることなく、簡易な構成により室内の空気を吸引して室外又は屋外に排出することにより室内の空気のウイルスまたは雑菌による汚染を防止することが可能となり、室内の空気浄化を容易に行うことが可能となる。
<本発明の実施形態>
以下、本発明の実施の形態(以下単に実施形態と称する)に係る空気浄化装置、及び空気吸引装置を図面に基づいて説明する。尚、以下ではすべての図を通じて同一又は対応する構成部材には同一の参照符号を付して、同一符号の構成部材についての重複した説明は省略する。尚、以下の説明において、空気吸引装置は、空気浄化装置の一部として構成される。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態に係る空気浄化装置を図面に基づいて説明する。図1は第1実施形態に係る空気浄化装置を示す模式図、図2及び図3は、第1実施形態に係る空気浄化装置の使用状態を示す模式図であり、(a)は机に空気浄化装置を配置した状態を示す斜視図、(b)は空気浄化装置の(a)中のA-A線に相当する断面図、図4は第1実施形態に係る浄化フィルターの構成を示す空気浄化部の模式図である。
図1及び図2に示すように、空気浄化装置1は、衝立部2、空気連結部7、空気浄化部8を備える。また、図1及び図2に示すように、衝立部2は、遮蔽部3、保持部4、空気流入部5、空気流路6、セパレータ15、粗塵用フィルター17を備える。
衝立部2は、机20の上面側に配置される。図2に示すように、本実施の形態にあっては、遮蔽部3、3は、合成樹脂等の適宜の素材からなる全体横長長方形状の板材により形成され、厚さ方向に沿って所定間隙を置いてたがいに対向して配置された状態で、机20の幅方向全域に亘って立設されている。
遮蔽部3、3は、断面方形状の棒状材により構成された保持部4、4に下端部で接合固定された状態で机20の上面に保持される。また遮蔽部3、3は幅方向の両側端部においてセパレータ15により固定保持され、遮蔽部3、3とセパレータ15、15の間に空気流路6が遮蔽部3、3の横方向の長さ寸法L及び高さ寸法Hに亘って形成される。セパレータ15は縦長長方形の板状部材である。
また、図1及び図2に示すように、遮蔽部3、3の高さ方向略中間部であって、左右方向中央部には、2つの開口からなる前面吸入孔26、26が、所定間隔を置いて左右方向に、遮蔽部3、3を貫通して開設されている。前面吸入孔26、26は、遮蔽部3、3外方へ開口すると共に空気流路6に連通している。なお、2つの開口からなる前面吸入孔26、26は、本実施の形態にあっては、遮蔽部3、3の左右方向中央部である場合を例に説明したが本実施の形態に限定されず、左右方向中央部以外の部位に開設されていても良い。
また、図1に示すように、空気浄化部8は、浄化フィルター9、殺菌部10、制御装置14を備える。空気吸引部11及び空気排出部12が空気浄化部8の下流に配置される、本実施形態において、空気連結部7は、3本配置され、空気流路6と空気浄化部8の浄化フィルター9とを連結する。空気連結部7及び空気浄化部8は机20の下側に配置されている。なお、本実施の形態にあっては、浄化フィルター9及び殺菌部10の双方を備えている場合を例に説明したが、本実施の形態に限られず、浄化フィルター9が設けられず、殺菌部10のみであってもよい。
空気吸引部11は、軸流ファンやシロッコファンなどの吸気ファンを備えて構成されている。空気吸引部11が作動すると空気流入部5から室内の空気を空気浄化部8まで吸引する。吸引された空気(吸引空気16と称する)は空気流路6及び空気連結部7を経て空気浄化部8の浄化フィルター9に流入する。図1に示すように、本実施形態においては、空気吸引装置30は、衝立部2と空気吸引部11とから構成される。
図4に示すように、浄化フィルター9は、粗塵用プレフィルター21、HEPAフィルター22、及び脱臭フィルター23(いわゆるエアーフィルター)を複数個配設されて構成される。浄化フィルター9は、吸引空気16に含まれる飛沫、ウイルス及び雑菌等の多くを捕集する。
なお、図4では浄化フィルター9は、粗塵用プレフィルター21、HEPAフィルター22及び脱臭フィルター23により構成されているが、この配設順序は図4の構成には限定されず、また、いずれか一つの構成でよい。
浄化フィルター9を通過した吸引空気16は、殺菌部10に流入する。この吸引空気16には、ウイルス及び雑菌が含まれる可能性がある。殺菌部10は、吸引空気16に一定時間紫外線を照射して、ウイルス及び雑菌を殺菌又は不活性化する。殺菌部10には、紫外線照射装置として発振波長が200nm~350nmの紫外線を照射する紫外線照射装置を備える。紫外線照射装置の光源は、水銀ランプ、殺菌灯、LED、レーザ等を使用できる。
殺菌部10を通過した吸引空気16は、加湿部13により加湿され、空気吸引部11を通過し空気排出部12から室内に排出される。
この場合、上記実施の形態において、空気連結部7を通過した吸引空気16は空気浄化部8に流入させる構成としたが、空気連結部を通過する空気を空気浄化部8を介することなくそのまま室外又は屋外に放出するようにしてもよく、また、空気浄化部8を介することなくそのまま前記空気排出部からそのまま外部に放出することができるように構成してもよい。
空気浄化部8は制御部である制御装置14により制御される。即ち、制御装置14は、殺菌部10、加湿部13及び空気吸引部11の制御を行う。尚、加湿部13はいわゆる超音波式の加湿器として構成されているが、他の方式であってもよい。
本実施形態では、空気浄化装置1及び空気吸引装置30を構成する衝立部2は所定の間隔D(図1及び図11参照)を隔てて互いに対向して、略平行に設置された2枚の板状の遮蔽部3、3を備える。遮蔽部3、3の間には、上下方向に沿って空気流路6が形成される。また、遮蔽部3、3の上端部には、左右方向に空気流入部5が形成される。空気流路6の空気流入部5の開口には粗塵用フィルター17を設置して空気中のゴミ、埃などを捕集する。粗塵用フィルター17は、交換可能である。
遮蔽部3は、ガラス、金属、木材や、アクリル樹脂、ビニール樹脂等の合成樹脂を素材とした板材であり、空気流路6の間隔Dは0.5mm~10cmの範囲において最適な間隔寸法が設定される。遮蔽部3は、ガラス製、合成樹脂製であれば透明、半透明、不透明のものを採用できる。これらの素材は、使用の条件により選定される。
本実施形態において、空気流路6の間隔寸法D、空気流路6の幅寸法L(図2(a)、(b)参照)は、空気吸引部11の出力、空気流入部5周辺の室内空気の流速、許容される騒音レベルなどより、吸引性能、コスト、騒音などとのバランスを考慮して設定する。
また、遮蔽部3の高さH(図2(b)参照)は使用上の使いやすさを考慮し設定する。
第1実施形態に係る空気浄化装置1では、遮蔽部3の高さは机20の上面から75cmとされている。
上述のように、本実施形態に係る空気浄化装置1は、衝立部2の近傍である机20の下部に設置される空気吸引部11を配した空気浄化部8と、空気浄化部8で浄化又は殺菌した空気を排出する空気排出部12と、空気流路6を通過した吸引空気16を空気浄化部8に流入させる空気連結部7を備える。
空気吸引部11が作動することにより空気流入部5から空気を吸引し吸引空気16を生成すると共にこの吸引空気16を空気流路6、空気連結部7、空気浄化部8を介して空気排出部12に導くことで吸引空気16の浄化又は殺菌を行うことができる。
また、本実施の形態にあっては、上記のように遮蔽部3、3の高さ方向中間部であって左右方向中央部や任意の場所には、遮蔽部3、3外方へ開口すると共に空気流路6に連通する前面吸入孔26、26が開設されていることから、空気吸入部11が作動した場合には、室内の空気は空気流入部5のみならず前面吸入孔26、26からも吸入されて空気流路6内に入り、空気浄化部8へ導かれる。
従って、机20に着座した2人の対面者が会話を行った場合に、対面者の口から飛散した唾液の飛沫が遮蔽部3に衝突して付着する場合や、遮蔽部3に衝突して跳ね返され、空気中に再び浮遊することとなる場合があるが、遮蔽部3の一部に空気流入部5の一部となる前面吸入部26を設けることにより、このような場合であっても、空気中の殺菌やウイルスを効率よく効果的に吸引することが可能となる。
なお、空気流入部5における流入空気の流速、空気流路6の形状や流入空気の流速や流量、空気吸引部11の容量、流入空気の各流路の圧力損失などの個別具体的な事情、状況により、前面吸入口26は配設しても良いし、配設しなくてもよい。
図2(a)は空気浄化装置1を配置した机20に向けて2名が座り対面し会話をしている状態を示している。遮蔽部3の上面に空気流入部5及び粗塵用フィルター17が配置され、遮蔽部3が保持部4及びセパレータ15にて固定及び保持されている。この実施形態では、セパレータ15は遮蔽部3、3の両側部に配設されている。セパレータ15と遮蔽部3及び保持部4は互いに接着等で隙間なく気密状態で固定されており空気流路6が形成されている。
図2(b)は空気流路6を示した断面図である。空気流入部5に粗塵用フィルター17が配設されている。また、空気流路6からの吸引空気16は3本の空気連結部7、7、7を通過し空気浄化部8に流入する。
なお、本実施の形態にあっては、空気浄化部8の構成は、浄化フィルター9、殺菌部10、加湿部13、空気吸引部11の順で構成されている場合を例に説明したが、上記構成要素の配設の順番が変更されてもよいし、いずれか一つ以上が搭載される構成でよい。
また、制御装置14は、空気浄化部8の内部に配置されていてもよいし、空気浄化部8の外部に配設されていてもよい。さらに、空気吸引部11は空気浄化部8の内部に配設されていてもよいし、空気連結部7と空気流路6に隙間なく連結されていれば空気連結部7と空気浄化部8との間や、空気浄化部8の後方などの空気浄化部8の外部に配設されていてもよい。
<第1実施形態の変形例>
次に、本発明の第2実施形態の変形例に係る空気浄化装置について説明する。図3は第1実施形態の変形例に係る空気浄化装置を示す模式図であり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。
ここで、図3(a)は机20を挟んで座った2名が対面して会話をしている様子を示す模式図である。本実施形態に係る空気浄化装置1において、遮蔽部3、3の全幅寸法をLとして、遮蔽部3、3の中央部付近にセパレータ15、15が幅寸法L1(=L/3)だけ離間して配置されている。これにより、空気流入部5は、遮蔽部3の上端部を3分割した中央領域だけに形成され、空気流路6は、セパレータ15により遮蔽部3の中央部付近に遮蔽部3の幅寸法Lの略1/3の部分だけに形成される。
本例においても、空気流入部5に粗塵用フィルター17が配設されている。また、空気流路6からの吸引空気16は空気連結部7をウイルス及び雑菌は通過し空気浄化部8に流入する。
図2の例に比べ図3の空気流路6の断面積(容積)は略1/3となるため、空気流入部5を必要な部分のみに最適化して配置し、空気流路6の断面積を縮小することで空気流入部5付近の流速を大幅に向上させることが可能となる。また、空気吸引部11の出力を小さくすることができ、効率的に飛沫やウイルスを吸引することが可能となる。
ここで、対面して2名が会話する場合の飛沫Sの拡散状態について説明する。図5(a)は、図3と同様に机20に座った2名が対面し、会話をしている様子を示した空気浄化装置1の側面の模式図であり、ほぼ同じ身長の2人が会話をしている際の飛沫Sの拡散状態を示している。
衝立部2が間にあっても空気吸引部11が作動していない場合、飛沫Sが拡散することにより相手側に到達し、相手の呼吸により口に流入したり目や鼻の粘膜に付着したりすることで、容易に飛沫Sに含まれるウイルスに感染することが考えられる。この状況は遮蔽部3の高さを多少高くしても状況に変わりはない。
図5(b)は比較的高身長の人が話している場合、図5(c)は標準的な身長の人が比較的高身長の人に話をしている場合の模式図である。いずれの場合も飛沫Sが拡散することにより相手側に到達し、相手の呼吸により口に流入したり目や鼻の粘膜に付着したりするリスクは高身長の場合は更に増加すると考えられる。
また、これら空気中に放出された飛沫S、飛沫Sに含まれるウイルスや雑菌は、相手側に到達した後は緩やかな空気中の気流に乗って空気中を漂い、一部は床や机上に落ちることとなり、いずれ相手側やその他の居室の人々に付着したり感染したりするリスクは継続する。この状況は通常の空気清浄機を用いても同様であり、仮にエアコンや空気清浄機に空気浄化機能を備えたとしても室内全体の空気を殺菌又は不活性化するには数分から数時間は必要となる。窓を開け換気をする場合も同様に、部屋の空気を入れ替えるには数分以上の時間は必要となる。
この状態で、空気浄化装置1の空気吸引部11を作動させることにより空気流入部5から空気流入部5の周辺部の空気を吸引して、通常会話、咳及びくしゃみなどにより空気中に放出された直後(数秒以内)の飛沫S及び飛沫Sに含まれるウイルスや雑菌の大部分を会話の相手に到達する前に吸引することができる。このため、会話の相手側のウイルス感染リスクを大幅に低減することが可能となる。
<コンピュータによる流体解析の結果>
次に、第1実施形態及びその変形例に係る空気浄化装置1の使用状態をコンピュータにより流体解析をした結果について説明する。図6は、第1実施形態に係る空気浄化装置1を配置した机20を挟んで対面して座っている2人が会話をしている状態において空気浄化装置1を作動させた際の室内の空気全体の流れ及び空気流入部5周辺の空気の流れをCFD(Computational Fluid Dynamics:コンピュータを用いた流体解析)により算出した結果を示すものある。
図6(a)は側面から見たお互いの口付近の断面における流速分布の等高線を示し、図6(b)は空気流路6における断面における流速分布の等高線をそれぞれ示している。この例では第1実施形態に係る空気浄化装置1を使用した場合に相当する。
この際、計算条件として空気流路6の間隔寸法Dを2cmとし空気流路6の幅寸法Lを150cm(遮蔽部3の上面全域)、空気吸引部11の出力を10Wとし吸引空気16の空気流量は170m3/hとしている。
図6(a)、(b)によれば、室内全体の空気は空気流入部5に向かって流れているが、流れの速度が緩やかなことがわかる。吸引空気16の流量が少ないこと及び空気吸引部11の出力に対して空気流路6の幅が広すぎること、空気流路6のサイズが長すぎることにより空気流入部5の周辺の流速変化はわずかとなっており、広範囲にかつ瞬時に飛沫やウイルスを捕集するという大きな効果は得られていないことがわかる。
図7は、変形例に係る空気浄化装置1を配置した机20を挟んで座っている2人が会話をしている状況で、空気浄化装置1を作動させた際の室内の空気全体の流れ及び空気流入部5周辺の空気の流れをCFD(Computational Fluid Dynamics:コンピュータを用いた流体解析)により算出した結果を示す図である。図7(a)は側面から見たお互いの口付近の断面における流速分布の等高線を示し、図7(b)は空気流路6における断面における流速分布の等高線をそれぞれ示している。
この際、計算条件として空気流路6の間隔寸法Dを1cmとし空気流路6の幅寸法L1を50cm(遮蔽部3の上面の1/3)、空気吸引部11の出力は50Wとし吸引空気16の空気流量は850m3/hと、図6に示した例の約5倍としている。
図7(a)、(b)から、室内全体の空気は空気流入部5に向かって緩やかに流れていると共に、空気流入部5の周辺の流速が広範囲にわたり大幅に上昇していることがわかる。
この例では空気吸引部11の出力を上げ、吸引空気16の流量を増やしたこと、空気流路6の幅を狭くしたこと、空気流路6のサイズを短くしたことにより空気流入部5の周辺の流速が大きく上昇し、広範囲にかつ瞬時に飛沫やウイルスを捕集することが可能となっていることがわかる。
このように空気吸引部11の出力、空気流路6の流量、空気流路6の幅L、空気流入部5のサイズD、遮蔽部3の高さHなどの最適設計値は、それぞれ全体のサイズ及び必要性能より決定する必要がある。特に遮蔽部3の机20の高さHは、10cm~80cmの間が望ましい。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係る空気浄化装置について説明する。図8は第2実施形態に係る空気浄化装置を示すものであり、(a)は4人掛けの机に適用した場合を示す斜視図、(b)は8人掛けの机に適用した場合を示す斜視図である。本例は、多人数で使用する机が配置された居室における空気浄化装置の構成例を示している。
図8(a)は、4人掛けの机20における空気浄化装置1の構成例を示し、図8(b)は8名掛けの机20における空気浄化装置1の構成例を示している。空気浄化装置1、1において、対面する相手との間に衝立部2を配置する他、隣り合う人との間にも衝立部2を配置している。すべての衝立部2には空気流入部5が形成され、空気流入部5から取り込まれた空気は、空気浄化部8により浄化される。
これらの場合や、机や人が増減した場合には、机や人の配置に対応して衝立部2の配置状態と、空気連結部7及び空気浄化部8の連結状態を変更して対応できる。第2実施形態に係る空気浄化装置1、1において、衝立部2及び空気連結部7の下流に配置される空気浄化部8の構成は請求項1のものと同一である。
<第3実施形態>
次に本発明の第2実施形態に係る空気浄化装置について説明する。図9は第3実施形態に係る空気浄化装置を示す斜視模式図である。上述した第1及び第2実施形態に係る空気浄化装置との相違点は、本実施形態に係る空気浄化装置1では、遮蔽部3の下部に貫通した切欠部18を設ける他、切欠部18の周囲に切欠部セパレータ15Aを設けて、空気流路6の形状を変更して空気流路6を横切る切欠部18から空気が吸引されないようにしている点である。
第3実施形態に係る空気浄化装置1によれば、机20を挟んで切欠部18から紙幣や書類などの受け渡しを行いやすい。また、切欠部18の周囲には、切欠部セパレータ15Aが配置されているので、切欠部18から空気が吸引されることはない。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態に係る空気浄化装置について説明する。本実施形態は、チケットの発券等、相手とものを対面して金銭やチケットのやりとりを行うカウンター机に第3実施形態に係る空気浄化装置を適用したものである。図10は、第4実施形態に係る空気浄化装置を示す例を示すものであり、(a)は空気浄化装置をカウンター机に適用した例を示す斜視図、(b)は(a)の空気浄化装置を他の方向から見た斜視図である。
本実施形態において、カウンター用の机20は、4人の係員が発券等の作業を行うことができる。即ち、空気浄化装置1は、机20には、係員の数に対応する4枚の衝立部2が配置され、それぞれの衝立部2には、切欠部18が設けられている。切欠部18の周囲には、切欠部セパレータ15Aが配置されている。
更に、カウンター用の机20には、隣あう4名の係員の間にも3枚の衝立部2が配置されている。本実施形態において空気浄化装置1の空気連結部7はそれぞれの衝立部2の空気流入部5から吸引された空気を空気浄化部8に導く。
本実施形態に係る空気浄化装置1によれば、各係員の間、係員と客との間での飛沫による感染を有効に防止できる。
第4実施形態に係る空気浄化装置1によれば、空気浄化装置1を設置した状態においても、対面する人の間において、お金、資料、その他の物品を受け渡すことができる。
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態について説明する。図11は、第5実施形態に係る空気浄化装置の構成を示す模式図である。本実施形態に係る空気浄化装置1は、空気浄化装置1の遮蔽部3又は空気浄化装置1の周辺に咳やくしゃみの検出センサ19を設け、検出センサ19の反応に応じて制御装置14が空気吸引部11を制御して所定の時間にわたり吸引空気16の流量を増やすものである。
この際、検出センサ19は音声センサ又は圧力センサを使用することができる。また、吸引空気16の流量アップは空気吸引部11の出力アップにより実施すると共に制御装置14によりその制御を実施する。
本実施形態に係る空気浄化装置1によれば、通常の会話時には吸引空気16の流速を比較的抑える一方、咳やくしゃみが発生したときのみ吸引空気16の流量を増やすことができる。このため、消費電力の低減、騒音レベルの低減を実現することが可能となる。
<第6実施形態>
次に、本発明の第6実施形態について説明する。図12は第6実施形態に係る空気浄化装置を示す模式図であり、(a)は机に空気浄化装置を配置した状態を示す斜視図、(b)は同側面図である。本実施形態に係る空気浄化装置1は、持ち運び可能としたものである点である。
本実施形態に係る空気浄化装置1は、実施形態1等と同様に衝立部2、空気連結部7、空気浄化部8を備える。また、衝立部2には、遮蔽部3、3、保持部4、空気流入部5、粗塵用フィルター17等を備える。また、空気浄化部8には、浄化フィルター9、殺菌部10、空気吸引部11、制御装置14を備える。
本例において、各部は机20の上に配置できかつ持ち運び可能な大きさに構成しており、空気流入部5から吸引した空気や飛沫を空気浄化部8で浄化、殺菌して室内に排出する。空気浄化装置1には、内蔵した充電池から電力を供給すこともできるし、部屋のコンセントから電力を供給することができる。
本実施形態に係る空気浄化装置1によれば、図12に示すように対面する2人の間に配置することで、各人の咳やくしゃみによる飛沫を空気と共に吸引して浄化、殺菌して室内に排出する。
尚、上記各実施形態において、空気流入部5は衝立部2の上面のみに配置した場合について説明したが、衝立部2の側面に空気流入部5を構成してもよい。また、第1実施形態において、殺菌部10は紫外線照射装置で紫外線を吸引空気16に照射するものとして説明したが、次亜塩素酸を含んだ除菌フィルターで吸引空気16を通過させるようにしてもよい。
更に、上記各実施形態において、浄化フィルター9は上流側から粗塵用プレフィルター21、HEPAフィルター22及び脱臭フィルター23の順で配置するとして説明したが、それぞれの順序が変わってもよい。また、粗塵用プレフィルター21又はHEPAフィルターのみでもよいし、浄化フィルター9を搭載しない構成としてもよい。
そして、上記実施形態において、加湿部13は殺菌部10の後側(下流側)に搭載する構成としたが、加湿部13は浄化フィルター9の後側(下流側)でもよいし、加湿部13を搭載しない構成としてもよい。
また、上記実施形態において、空気吸引部11は図1に示すように加湿部13の後方(下流側)に配置するとして説明したが、空気吸引部11は、殺菌部10の後方(下流側)でもよいし、図4に示す脱臭フィルター23の後方でも問題ない。
更に、第1実施形態において、空気連結部7を通過した吸引空気16は空気浄化部8に流入させる構成として説明したが、空気連結部7を通過した吸引空気16をそのまま室外又は屋外に放出する構成としてもよいし、室内に戻す構成としてもよい。
また、上記各実施形態において、空気浄化部8に浄化フィルター9、殺菌部10、加湿部13のすべてを配置するとして説明したが、いずれか一つを配置するだけでもよいし、また粗塵用フィルター17をHEPAフィルターとするようにしてもよい。
更に、第1実施形態において、加湿部13はいわゆる気化式、超音波式、スチーム式、ハイブリッド式のいずれの方式でも問題ないし、水の代わりに濃度及びPH値を管理した次亜塩素酸水を用いる構成としてもよい。
そして、上記実施形態において、空気連結部7を通過した吸引空気16は空気浄化部8に流入させる構成としたが、空気浄化部8には空気吸引部11のみの搭載した空気吸引装置として機能させ、空気連結部7を通過した吸引空気16は空気吸引部11及び空気排出部12を通過しそのまま室外又は屋外に放出する構成としてもよい。
更に、上記実施形態において、空気浄化部8は殺菌部10、浄化フィルター9、加湿部13を搭載する構成としたがいずれか一つでも搭載する構成でもよいし、いずれも搭載しない構成でもよい。また、制御装置14は空気吸引部11の作動をオンオフする外部から電源を供給する構成とすることができる。
そして、上記実施形態において、空気吸引部11と空気排出部12は別部品としたが、吸気ファンなどの一つの部品で構成してもよい。
図13は本発明に係る空気浄化装置の第7実施の形態を示す。
本実施の形態に係る空気浄化装置1にあっては、図3に示す第一実施の形態の変形例と同様に、机20の幅方向全域に亘って設けられた遮蔽部3において、空気流入部5は、遮蔽部3の左右方向に3分割した中央領域だけに形成され、空気流路6は、セパレータ15、15により遮蔽部3の中央部付近に遮蔽部3の幅寸法Lの略1/3の部分に形成されている。
一方、前記実施の形態とは異なり、机20の下面部に設けられた空気浄化部8は存在しない。一方、遮蔽部3が立設された保持部4が前記各実施の形態における場合よりもやや大型の断面方形状の筒状部として形成され、内部に水平流路24が左右方向に形成されており、上面部に形成された開口部25を介して空気流路6は水平流路24に連通している。
この水平流路24の中央部には、遮蔽板3の中央に設けられた空気流路6の直下には、空気吸引部11が設けられると共に、水平流路24の左右方向に延在し、深紫外線を発光する殺菌灯やLED等により形成された殺菌部10が設けられている。また、保持部4の長さ方向両端部には軸流ファン等により形成された空気吸引部11、11がそれぞれ設けられ、空気吸引部11、11の外方に、空気排出部12、12が形成されている。
従って、本実施の形態にあっては、空気吸引部11、11、11の作動により吸引され、遮蔽部3の上端部に設けられた空気流入部5から流入した室内の空気は、空気流路6内を矢印Aに示すように下降し、殺菌部10により空気内におけるウィルスを含む各種の菌が殺菌又は不活化された後に、水平流路24内を左右に分かれ、矢印B、Bに従って空気排出部12、12から外部に放出される。
なお、本実施の形態にあっては、空気吸引部11は空気流路6の直下および水平流路24の両端部に一対に設けられている場合を例に説明したが、本実施の形態に限定されず、1ヶ所に設けられていてもよい。
本実施の形態に係る空気浄化装置1によれば、前記各実施の形態とは異なり、机20の下面部に設けられた空気浄化部8が設けられていないことから、卓上または机の上に比較的容易に衝立式空気浄化システムを設置することが可能となる。
図14は本発明に係る空気浄化装置の第8実施の形態を示す。
本実施の形態に係る空気浄化装置1にあっては、前記実施の形態における空気浄化装置と同様に空気浄化部8は存在せず、図13に示す第7実施の形態に係る空気浄化装置1と同様に、机20の幅方向全域に亘って設けられた遮蔽部3において、空気流入部5は、遮蔽部3の左右方向に3分割した中央領域だけに形成され、空気流路6は、セパレータ15、15により遮蔽部3の中央部付近に遮蔽部3の幅寸法Lの略1/3の部分だけに形成されている。
一方、図13に示す第7実施の形態とは異なり、保持部4が、側面L字状に形成されている。即ち、本実施の形態にあっては、保持部4は、水平部4aと、水平部4aの端部に延設された垂直部4bとにより構成され、水平部4aの内部には水平流路24が形成されると共に、垂直部4bの内部には、水平流路24に連通する垂直流路25が形成されている。保持部4の水平部4aの上面部に形成された開口部25を介して空気流路6は水平流路24に連通している。
水平流路24内には、中央の遮蔽部3、3及び、中央の遮蔽部3、3の左右両端部に固定されたセパレータ15、15により形成される空気流路6の下方に空気吸引部11が設けられ、垂直流路25の上端部には同様に空気吸引部11が設けられ、空気吸引部11の外方には空気排出部12が形成されていると共に、垂直流路25内には、深紫外線を発光する殺菌灯やLED等により形成された殺菌部10が垂直方向に沿って設けられている。
従って、本実施の形態にあっては、空気吸引部11の作動により吸引され、遮蔽部3に設けられた空気流入部5から流入した室内の空気は、空気流路6内を矢印Aに示すように下降し、矢印Bに従って水平流路24内を垂直流路25方向へ移動し、垂直流路25内において矢印Cに沿って垂直方向に方向転換し、殺菌部10においてウィルスを含む各種の菌が殺菌又は不活化された後に、空気吸引部11を介して空気排出部12から外部へ排出される。
なお、本実施の形態にあっては、空気吸引部11は空気流路6の直下および垂直流路25に1機設けられている場合を例に説明したが、本実施の形態に限定されず、水平流路24にも設けるようにしてもよいし、いずれか1カ所でもよい。
本実施の形態に係る空気浄化装置1によれば、前記各実施の形態とは異なり、机20の下面部に設けられた空気浄化部8が設けられていないことから、卓上または机の上に比較的簡単に衝立式空気浄化システムを設置することが可能となる。
図15は本発明に係る空気浄化装置の第9実施の形態を示す。
本実施の形態に係る空気浄化装置1は、第6実施の形態に係る空気浄化装置1と同様に、小型であって持ち運び可能に形成されているが、支持部4の内部構造が異なる。
即ち、本実施の形態に係る空気浄化装置1にあっては、支持部4は細長直方体筒状に形成され、上面部には、セパレータ15、15に左右両端部を支持固定された状態で、厚さ方向に所定間隔の間隙を置いてたがいに対向配置された遮蔽部3、3が設けられている。
遮蔽部3、3及びセパレータ15、15の間の空隙には空気流路6が形成され、支持部4の上面部に開設された開口部25を介して支持部4内に形成された水平流路24に連通している。支持部4の長さ方向両端部には、軸流ファン等により形成された空気吸引部11、11が設けられ、空気吸引部11、11の上部には空気排出部12、12が形成され、水平流路24内の空気を支持部4の両端部上方へ排出できるように構成されている。水平流路24の空気流路6の直下には、深紫外線を発光する殺菌灯やLED等により形成された殺菌部10が水平方向に沿って設けられている。
従って、本実施の形態に係る空気浄化装置1にあっては、空気吸引部11、11の作動により、空気流入部5から吸引された室内空気は、空気流路6内を矢印Eに従って下降して水平流路24内に入り、殺菌部10によりウィルスを含む各種菌が殺菌又は不活化された後、浄化された空気は、矢印Dに沿って水平方向に流れ、支持部4の両端部において空気吸引部11、11により空気排出部12、12から室内へ排出される。
従って、本実施の形態にあっては、図12に示す第6実施の形態の場合と同様に、小型であって持ち運び可能に形成されていることから、使用者が所持携帯して面会の相手方を訪問することができ、訪問先において手軽に卓上に設置し、有効に会話時におけるウィルス対策を行うことが可能となる。
図16は本発明に係る空気浄化装置の第10実施の形態を示す。
本発明に係る空気浄化装置1にあっては、遮蔽部3、3の構成は、図13に示す第7実施の形態及び図14に示す第8実施の形態と同一である。しかしながら、保持部4は、図13に示す第7実施の形態及び図14に示す第8実施の形態とは異なり、単なる脚部として構成されている。即ち、本実施の形態にあっては、遮蔽部3、3の下端部において厚さ方向に直交するように設けられた4つの簡易な構成の支持脚部により支持固定されて机20に載置されている。
また、空気流路6を通過した流入空気は空気連結路7を介してシロッコファンや軸流ファンなどから構成される空気吸引部11に流入し、空気吸引部11に結合された空気連結部7を介して吸気連結ボックス27に連結される。
一方、本実施の形態にあっては、上記各実施の形態とは異なり、空気浄化部8は、例えば既存の構成の空気清浄機等からなる空気清浄装置28と、空気清浄装置28の下部が内部に収納載置される吸気連結ボックス27と、空気流路6の下端部と吸気連結ボックス27とを接合する空気連結部7とにより構成されている。
空気清浄装置28は、本実施の形態にあっては、全体略四角柱状に形成されており、側面の一面部に吸気孔28aを有すると共に、上端面部には空気排出部12が設けられている。
吸気連結ボックス27は、平面四角枠状であって、短い高さ寸法の側面部27aを有し、内部に空気清浄装置28を、側面部27aの内側面部との間にわずかに間隙を置いた状態で収納できる大きさ、及び側面部27aの厚さ寸法に形成されている。
空気連結部7は、本実施の形態にあっては、可撓性を有する素材からなる連結ホース7aにより構成され、連結ホース7aの一端部は、適宜のアダプタを介して空気流路6の下端部に接合される(図示せず)と共に、他端部は、同様に適宜のアダプタを介して吸気連結ボックス27の一側面部に開設された空気流入孔部27bに接合固定されている。
従って、本実施の形態に係る空気浄化装置1にあっては、空気浄化装置28に内装された適宜の構成の空気吸入手段の作動により、空気流入部5から流入した空気は連結ホース7aを経由して、空気浄化部8に移送される。その後、移送された空気は、吸気連結ボックス27の空気流入孔部27bを介して吸気連結ボックス27内に流入する。
この場合、本実施の形態にあっては、空気浄化装置28の吸気孔28aが空気流入孔部27bに対向するように配置されていることから、吸気孔28aから空気浄化装置28内に吸入された空気は、内部で浄化、殺菌または不活化されたのち、上端部に設けられた空気排出部12から室内の空気中に排出される。
この場合、空気流入孔部27bを介して吸気連結ボックス27内に流入した空気の内、空気浄化装置28の吸気孔28aから吸入されなかった一部の空気はそのまま室内の空気として放出されるが、吸気連結ボックス27の側面部27aの内側面部との間にはわずかな間隙しか形成されていないことから、浄化されずに放出される空気量は極少量である。
従って、本実施の形態に係る空気浄化装置1にあっては、上記のような構成の吸気連結ボックス27を用いることにより、既存の空気清浄機を、本発明に係る空気浄化部8として利用することができる。また、前記各実施の形態とは異なり、保持部4の内部構成を簡易な構成とすることができる。
その結果、空気浄化部8及び保持部4の構成をより簡易にすることができ、空気浄化装置全体としての製造コストを低減することが可能となると共に、簡易かつ迅速に空気浄化装置1を構成、設定することが可能となる。
以上のように、本発明に係る空気吸引装置によれば、会話、咳、くしゃみなどにより空気中に放出された飛沫が部屋の空気中に浮遊する前に吸引する。また、本発明に係る空気浄化装置は、空気吸引装置で吸引したウイルスや雑菌等を空気浄化部で捕集し、殺菌、不活性化するので、ウイルスや細菌による感染の防止に役立つ。また、本発明に係る空気浄化装置、及び空気吸引装置は、簡素な構成であり既存の様々な机やテーブル、カウンター等に安価かつ簡易に適用できる。
尚、上記説明から、当業者にとって本発明の多くの改良や他の実施形態をなし得ることは明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
本発明は、机やテーブルに設置された空気浄化装置を用い、遮蔽部を超えて空気中に飛び散った飛沫やウイルス及び空気中に浮遊する飛沫、ウイルス及び雑菌などを含んだ空気を吸引し、空気浄化部で空気の浄化及びウイルスの殺菌をしたのちに再び空気中に放出することで室内空気の浄化、ウイルス及び雑菌の殺菌及び不活性化を行う空気浄化装置に関するものであり、信頼性、経済性、性能及び携帯性に優れ、インフルエンザウイルスや新型コロナウイルスの感染脅威と経済活動との両立を実現する上で有効な技術となり、職場、コンビニ、会議室、集会場、各種打ち合わせ、コンサートホールなどでの利用が可能となる。
1:空気浄化装置
2:衝立部
3:遮蔽部
4:保持部
5:空気流入部
6:空気流路
7:空気連結部
7a:連結ホース
8:空気浄化部
9:浄化フィルター
10:殺菌部
11:空気吸引部
12:空気排出部
13:加湿部
14:制御装置(制御部)
15:セパレータ
15A:切欠部セパレータ
16:吸引空気
17:粗塵用フィルター
18:切欠部
19:検出センサ
20:机
21:粗塵用プレフィルター
22:HEPAフィルター
23:脱臭フィルター
24:水平流路
25:開口部
26:前面吸入孔
27:吸気連結ボックス
27a:側面部
27b:空気流入孔部
28:空気浄化装置
28a:吸気孔
30:空気吸引装置

Claims (18)

  1. 机、テーブルまたはカウンターをはさんで互いに対面する人の間において、もしくは前記机、前記テーブルまたは前記カウンターに向って互いに隣接する人の間において、前記机、前記テーブルまたは前記カウンター上に配置され、所定の間隔を隔てて設置された複数の遮蔽部の間に空気流路を形成した衝立部と、
    前記衝立部に形成された空気流入部と、
    前記空気流入部から前記空気流路を介して空気を吸引する空気吸引部と、
    前記空気吸引部で吸引した空気の浄化または空気中の雑菌やウイルスの殺菌や不活化を行う空気浄化部と、
    前記空気浄化部からの空気を排出する空気排出部とを備え、
    前記空気流入部は、前記遮蔽部の上端縁部に設けられていると共に、前記空気排出部は、前記遮蔽部の下方又は側方において、前記空気流入部とは離間して設けられ、
    前記遮蔽部は、前記机、前記テーブルまたは前記カウンターの上面からの高さが10cm~80cmに形成されていることを特徴とする空気浄化装置。
  2. 前記空気吸引部又は前記空気浄化部は、前記遮蔽部とは別個に配置されていることを特徴とする請求項1記載の空気浄化装置。
  3. 前記衝立部は、前記遮蔽部を立設状態に保持する保持部、及び前記遮蔽部の間に配置され前記空気流路の間隔を設定するとともに前記空気流路を形成するためのセパレータを備え、前記遮蔽部は、金属、木材、又は合成樹脂を素材とし、前記空気流路の間隔を1mm~20cmとしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の空気浄化装置。
  4. 前記遮蔽部の高さ方向中間部には、遮蔽部外方へ開口すると共に前記空気流路に連通する前面吸入孔が開設されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の空気浄化装置。
  5. 前記空気浄化部は、浄化フィルター又は殺菌部の少なくとも一方を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の空気浄化装置。
  6. 前記空気吸引部は、吸気ファンを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の空気浄化装置。
  7. 前記浄化フィルターは、HEPAフィルター、粗塵用プレフィルター又は脱臭活性炭の少なくとも一つを備えることを特徴とする請求項5に記載の空気浄化装置。
  8. 前記殺菌部は、発振波長が200nm~350nmの紫外線照射装置及び次亜塩素酸を含んだ除菌フィルターの少なくとも一方を備えることを特徴とする請求項5に記載の空気浄化装置。
  9. 前記紫外線照射装置は、水銀ランプ、LED、レーザまたは殺菌灯からなる光源であることを特徴とする請求項8に記載の空気浄化装置。
  10. 前記空気浄化部は、加湿部を備え、排出する空気の湿度を上昇させることを特徴とする請求項1、2又は5のいずれか1項に記載の空気浄化装置。
  11. 前記衝立部は、机又はテーブルの上面に複数配置されることを特徴とする請求項1又は3記載の空気浄化装置。
  12. 前記衝立部の近傍に、咳やくしゃみの検出センサを備え、前記検出センサが咳やくしゃみを検出した場合所定の時間にわたって前記空気吸引部が吸引する空気量を増加させる制 御部を備えることを特徴とする請求項1、3又は11のいずれか1項に記載の空気浄化装置。
  13. 前記検出センサは、音声センサ又は圧力センサであることを特徴とする請求項12に記載の空気浄化装置。
  14. 前記空気流入部には、ゴミ、埃を捕集する交換可能な粗塵用フィルターを配設することを特徴とする請求項1に記載の空気浄化装置。
  15. 前記遮蔽部は、下部に前記遮蔽部が仕切る両側の領域を貫通する切欠部を備え、前記切欠部には、前記切欠部から空気の吸引を防止する切欠部セパレータが配置されていることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の空気浄化装置。
  16. 前記保持部は全体細長筒状に形成され、殺菌部が内装されるととともに空気吸引部が設けられ、長さ方向端部には空気排出部が設けられ、前記遮蔽部の下端部に対応する部位には開口部が設けられ、前記遮蔽部及び前記セパレータにより形成される空気流路からの空気は前記空気吸引部により吸引されて前記開口部を介して前記保持部内に流入し、前記空気排出部から排出されように構成されていることを特徴とする請求項3記載の空気浄化装置。
  17. 机、テーブルまたはカウンターをはさんで互いに対面する人の間において、もしくは机、テーブルまたはカウンターに向って互いに隣接する人の間において、前記机、前記テーブルまたはカウンター上に設置され、所定の間隔を隔てて略平行に設置された複数の遮蔽部の間に空気流路を形成した衝立部と、
    前記衝立部に形成された空気流入部と、前記空気流入部から前記空気流路を介して空気を吸引する空気吸引部と、空気排出部とを備え、前記空気流入部は、前記遮蔽部の上端縁部に設けられると共に、前記空気排出部は、前記遮蔽部の下方において、前記空気流入部とは離間して設けられ、
    前記遮蔽部は、前記机、前記テーブルまたは前記カウンターの上面からの高さが10cm~80cmに形成されていることを特徴とする空気吸引装置。
  18. 前記空気流路内の空気を、室外又は屋外へ排出するように構成されたことを特徴とする請求項17記載の空気吸引装置。
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