JP2010164984A - 光学素子およびその製造方法 - Google Patents
光学素子およびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010164984A JP2010164984A JP2010038553A JP2010038553A JP2010164984A JP 2010164984 A JP2010164984 A JP 2010164984A JP 2010038553 A JP2010038553 A JP 2010038553A JP 2010038553 A JP2010038553 A JP 2010038553A JP 2010164984 A JP2010164984 A JP 2010164984A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cell
- amplitude
- optical element
- phase
- light
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Holo Graphy (AREA)
- Stereoscopic And Panoramic Photography (AREA)
Abstract
【解決手段】コンピュータを用いて、任意の物体像と、所定ピッチで代表点が配置された記録面とを定義する。個々の代表点位置において、物体像から発せられた物体光の波面に関する複素振幅を計算し、記録面上に複素振幅分布を求める。この複素振幅分布に対応する振幅および位相を、三次元セルにより表現する。位相θに応じて4通りの屈折率n1〜n4を設定し、振幅Aに応じて4通りの透過率を定義することにより、合計16通りの三次元セルを用意し、個々の代表点位置に、当該代表点についての複素振幅の位相θおよび振幅Aに応じた三次元セルを配置する。記録面上の各代表点位置に、16通りの三次元セルのいずれかを配置することにより、三次元セルの集合体としてホログラム記録媒体を形成する。各セルの位相/振幅変調機能により、再生像が得られる。
【選択図】図7
Description
個々のセルには、それぞれ特定振幅および特定位相が定義されており、
個々のセルに所定の入射光を与えると、当該セルに定義された特定振幅および特定位相に応じて入射光の振幅および位相を変化させた射出光が得られるように、個々のセルがそれぞれ特定の光学的特性を有しているようにしたものである。
個々のセルが、それぞれ特定振幅に応じた透過率をもった振幅変調部を有するようにしたものである。
個々のセルが、それぞれ特定振幅に応じた反射率をもった振幅変調部を有するようにしたものである。
個々のセルが、それぞれ特定振幅に応じた有効面積をもった振幅変調部を有するようにしたものである。
個々のセルが、それぞれ特定位相に応じた屈折率をもった位相変調部を有するようにしたものである。
個々のセルが、それぞれ特定位相に応じた光路長をもった位相変調部を有するようにしたものである。
個々のセルが一次元的もしくは二次元的に配列されているようにしたものである。
個々のセルの縦方向のピッチおよび横方向のピッチがそれぞれ等ピッチとなるように配列されているようにしたものである。
所定の視点位置から観測したときに物体像が再生されるように、当該物体像からの物体光の複素振幅分布が記録されており、ホログラムとして利用することができるようにしたものである。
複数の三次元仮想セルの集合を定義するセル定義段階と、
個々の仮想セルについてそれぞれ代表点を定義する代表点定義段階と、
記録すべき物体像を定義する物体像定義段階と、
物体像から発せられた物体光の各代表点位置における複素振幅を計算することにより、個々の仮想セルに特定振幅および特定位相を定義する振幅位相定義段階と、
個々の仮想セルをそれぞれ実体のある物理セルに置き換え、三次元物理セルの集合からなる光学素子を形成する物理セル形成段階と、
を行い、
物理セル形成段階では、個々の物理セルに所定の入射光を与えると、当該物理セルに対応する仮想セルに定義された特定振幅および特定位相に応じて入射光の振幅および位相を変化させた射出光が得られるように、それぞれ特定の光学的特性を有する物理セルによって置き換えを行うようにしたものである。
セル定義段階において、ブロック状の仮想セルを一次元的もしくは二次元的に配列することによりセル集合の定義を行うようにしたものである。
振幅位相定義段階において、物体像上に複数の点光源を定義し、各点光源から所定振幅および所定位相をもった球面波からなる物体光が発せられたものとし、所定の基準時刻において各代表点位置における各点光源からの物体光の合計複素振幅を計算するようにしたものである。
物体像上に波長λの物体光を発するK個の点光源を定義し、第k番目(k=1〜K)の点光源O(k)から発せられる物体光の振幅をAk、位相をθkとし、所定の代表点Pと第k番目の点光源O(k)との距離をrkとしたときに、所定の代表点PにおけるK個の点光源からの物体光の合計複素振幅を、Σ(k=1〜K)(Ak/rk・cos(θk±2πrk/λ)+iAk/rk・sin(θk±2πrk/λ))なる計算によって求めるようにしたものである。
再生時に照射される照明光の向きもしくは再生時の視点位置を考慮して、各仮想セルについて定義された特定位相に修正を加える位相修正段階を更に行うようにしたものである。
セル定義段階において、仮想セルを水平方向および垂直方向に並べることにより、二次元マトリックス上に配列された仮想セルからなるセル集合の定義を行い、
振幅位相定義段階において、物体像上に、それぞれが水平方向に伸び、互いに垂直方向に配置された複数M個の点光源列を定義するとともに、二次元マトリックスにおいて垂直方向に隣接する複数行に所属する仮想セル群を1グループとすることにより合計M個のグループを定義し、M個の点光源列とM個のグループとを垂直方向に関する配置順に応じて対応させ、第m番目(m=1〜M)の点光源列内の点光源から発せられた物体光が、第m番目のグループに所属する仮想セルにのみ到達するものとして、各代表点位置における合計複素振幅の計算を行うようにしたものである。
図1は、参照光を利用して、光学的に干渉縞として物体像を記録する一般的なホログラフィーの手法を示す斜視図である。物体10の立体像を記録媒体20上に記録する場合、物体10を参照光Rと同一波長の光(通常は、レーザ光)で照らし、物体10からの物体光と参照光Rとによって記録媒体20上に形成される干渉縞を記録することになる。ここでは、記録媒体20上にXY座標系を定義し、座標(x,y)に位置する任意の点P(x,y)に着目すると、この点P(x,y)には、物体10上の各点O(1),O(2),…,O(k),…,O(K)からの各物体光と参照光Rとの干渉による合成波の振幅強度が記録されることになる。記録媒体20上の別な点P(x′,y′)にも、同様に、各点からの物体光と参照光Rとの干渉による合成波の振幅強度が記録されるが、光の伝播距離が異なるため、点P(x,y)に記録される振幅強度と点P(x′,y′)に記録される振幅強度とは異なる。このようにして、記録媒体20上には、振幅強度分布が記録されることになり、この振幅強度分布によって、物体光の振幅と位相とが表現されていることになる。再生時には、参照光Rと同一波長の再生照明光を参照光Rと同一方向(もしくは、記録媒体20に関して面対称となる方向)から照射することにより、物体10の立体再生像が得られる。
Acosθ + i Asinθ
なる複素関数で表現される(iは虚数単位)。ここで、Aが振幅を示すパラメータであり、θが位相を示すパラメータである。そこで、点光源Oから発せられる物体光を、上記複素関数で定義すれば、代表点P(x,y)の位置における物体光は、
A/r・cos(θ+2πr/λ)
+ i A/r・sin(θ+2πr/λ)
なる複素関数で表される。ここで、rは、点光源Oと代表点P(x,y)との距離であり、λは物体光の波長である。物体光の振幅は距離rが大きくなるにしたがって減衰し、位相は距離rと波長λとの関係で決定される。この複素関数には、時間を示す変数が入っていないが、これは、前述したように、所定の基準時刻において時間を静止させたときに観測される波の瞬間状態を示す式だからである。
Ak cosθk + i Ak sinθk
なる複素関数で表現されたとしよう。物体像10が、それぞれ所定の階調値(濃度値)をもった画素の集合から構成されていたとすれば、振幅を示すパラメータAkは、当該点光源O(k)の位置に存在する画素の階調値に対応して定められる。位相θkは、一般的には、θk=0なる設定でかまわないが、必要に応じて、物体像10の各部から異なる位相の物体光を発せられているような設定を行うことも可能である。全K個の点光源について、それぞれ上記複素関数で表現される物体光が定義できたら、記録面20上の任意の代表点P(x,y)の位置における全K個の物体光の合成波は、図3に示すように、
Σ k=1〜K (Ak/rk cos(θk+2πrk/λ)
+i Ak/rk sin(θk+2πrk/λ))
なる複素関数で表現されることになる。ここで、rkは第k番目の点光源O(k)と代表点P(x,y)との距離である。なお、上述の式は、物体像10を記録媒体の奥に再生させる場合の式に相当する。物体像10を記録媒体の手前側に浮き出すように再生させる場合には、
Σ k=1〜K (Ak/rk cos(θk−2πrk/λ)
+i Ak/rk sin(θk−2πrk/λ))
なる式により複素関数を計算すればよい(位相の項の符号が負になっている)。したがって、両方の場合を考慮した複素関数は、
Σ k=1〜K (Ak/rk cos(θk±2πrk/λ)
+i Ak/rk sin(θk±2πrk/λ))
となる。この関数の実数部をRxy,虚数部をIxyとして、Rxy+iIxyなる形にすれば、この合成波の代表点P(x,y)の位置における複素振幅(位相を考慮した振幅)は、図4に示すように、複素座標平面上における座標点Qで示されることになる。結局、代表点P(x,y)における物体光合成波の振幅は、図4に示す座標平面における原点Oと座標点Qとの距離A(x,y)で与えられ、位相はベクトルOQと実数軸とのなす角度θ(x,y)で与えられることになる。
続いて、本発明に用いる物理セルの具体的な構成について述べる。本発明に用いる物理セルは、三次元の立体セルであり、それぞれ特定振幅および特定位相が定義されており、個々のセルに所定の入射光を与えると、当該セルに定義された特定振幅および特定位相に応じて入射光の振幅および位相を変化させた射出光が得られるような特定の光学的特性を有していれば、どのような構成のセルでもかまわない。たとえば、図6に示すような三次元セルC(x,y)について、振幅A(x,y)および位相θ(x,y)が記録されていたとし、このセルに振幅Ain、位相θinなる入射光Linが与えられた場合には、振幅Aout =Ain・A(x,y)、位相θout =θin±θ(x,y)なる射出光Lout が得られるようにすればよい。入射光の振幅Ainは、セルに記録されていた特定振幅A(x,y)による変調を受けて振幅Aout に変化し、入射光の位相θinは、セルに記録されていた特定位相θ(x,y)による変調を受けて位相θout に変化したことになる。
既に述べたように、本発明に用いる物理セルは、特定振幅および特定位相に応じて入射光を変調する機能をもったセルであれば、どのような構成で実現してもかまわない。図7には、特定振幅に応じた変調を透過率により制御し、特定位相に応じた変調を屈折率により制御する例が示されている。このように、理論的には、振幅や位相を変調する方法は、何通りも存在するが、工業的に量産することを考慮すると、必ずしもすべての方法が実用的であるとは言えない。本発明に係る光学素子を用いて、ある程度の解像度をもった物体像を再生するためには、個々の三次元セルの寸法をある程度以下に制限せざるを得ない(大まかに言って、セル寸法が100μm以上になると、視認性の良い物体像の再生は困難である)。したがって、図7に示す16通りの物理セルを組み合わせて光学素子を作成する場合、微小なセルを部品として二次元的に配列する作業が必要になり、しかも、特定の位置には、16通りのセルのうちの特定のセルを配置する必要がある。このような作業を考えれば、図7に示すような物理セルを用いて光学素子を構成する方法は、工業的な量産には適していないことがわかる。
ここでは、図11に示すような28通りの物理セルを利用して、物体像10が記録された光学素子(ホログラム記録媒体)を作成する具体的な方法を述べる。まず、コンピュータを利用して、図5に示すように、点光源の集合からなる物体像10と、三次元仮想セル集合30を定義する。ここで、三次元仮想セル集合30を構成する個々の仮想セルは、図8に示すようなブロック状のセル(この時点では、まだ溝は形成されていない)であり、このセルを縦横に等ピッチで二次元配列することにより、三次元仮想セル集合30を形成する。1つの仮想セルの寸法は、たとえば、C1=0.6μm、C2=0.25μm、C3=0.25μm程度とすればよく、この場合、セルの横方向のピッチを、0.6μm、縦方向のピッチを、0.25μmとすれば、セルを隙間なく配置することができる。もちろん、ここに紹介した各セルの寸法値は一例であり、実際には、必要に応じて任意の寸法に設定することができる。ただ、セル寸法が大きくなればなるほど、物体の再生像が得られる視野角が狭くなり、物体の解像度も低下することになる。逆に、セル寸法が小さくなればなるほど、物理セルの凹凸構造を形成するための加工が技術的に困難になってくる。なお、セル配置は、必ずしも等ピッチで行う必要はないが、演算処理や物理セルの加工作業の便宜を考慮すると、縦および横にそれぞれ所定の等ピッチでセルを配置するのが好ましい。
d(x,y)=λ・θ(x,y)/2(n1−n2)π
なる式により求まり、n1<n2の場合には、
d(x,y)=dmax −λ・θ(x,y)/2(n2−n1)π
なる式により求まることになる。したがって、ある1つの仮想セルC(x,y)についての特定振幅および特定位相が、それぞれA(x,y)およびθ(x,y)と求まったら、上述の式に特定位相θ(x,y)を代入して、対応する深さd(x,y)を計算によって求め、図11に示す28通りの物理セルの中から、計算によって求めた深さd(x,y)に最も近い深さを有し、特定振幅A(x,y)に応じた寸法に最も近い横幅を有する物理セルを選択し、当該仮想セルC(x,y)を選択した物理セルに置き換える作業を行えばよい。なお、保護層Cbを設けなかった場合には、保護層の屈折率n1として空気の屈折率(ほぼ1)を用いればよい。
d(x,y)=λ・θ(x,y)/4nπ
なる式により求まる。保護層Cβを設けなかった場合には、保護層の屈折率nとして空気の屈折率(ほぼ1)を用いればよいので、溝Gの最大深さ:dmax =λ/2と設定し、特定位相θ(x,y)に応じた深さd(x,y)は、
d(x,y)=λ・θ(x,y)/4π
とすればよい。
ここでは、これまで述べてきた方法によって作成された光学素子に再生用照明光を当て、ホログラムとして記録されている物体像10を再生する環境を考えてみる。図14は、このような再生を行う場合の光学素子40(物理セルを用いたホログラム記録媒体)と、再生用照明光LtまたはLrと、視点Eとの関係を示す側面図である。光学素子40が、透過型セルを用いた透過型タイプの場合、図示のとおり、視点Eとは反対側の面に再生用照明光Ltを照射し、光学素子40を透過してきた光を視点Eにおいて観察することになり、光学素子40が、反射型セルを用いた反射型タイプの場合、図示のとおり、視点Eと同じ側の面に再生用照明光Lrを照射し、光学素子40から反射してきた光を視点Eにおいて観察することになる。いずれにせよ、これまで述べてきた方法で光学素子40を作成した場合は、再生用照明光LtまたはLrを単色光の平面波として与え、図14に示されているように、光学素子40の記録面(物理セルが配列されている二次元配列面)の法線方向から再生用照明光LtまたはLrを照射し(別言すれば、波面が光学素子40の記録面に平行になるように再生用照明光を照射し)、記録面の法線方向から像の観察を行うと、最も良好な再生像が得られることになる。
20:記録面(記録媒体)
30:三次元仮想セル集合
40:光学素子
A,Ak,A(x,y):振幅
Ain:入射光の振幅
Aout :射出光の振幅
C(x,y):仮想セル/物理セル
C(1),C(2),C(3):細長いセル
C1,C2,C3:セルの寸法
Ca:本体層
Cb:保護層
Cα:本体層
Cβ:保護層
d(x,y):溝Gの深さ
dmax :溝Gの最大深さ
d2,d3,d4:光路差
E:視点
G,G(x,y):セルに形成された溝
G1,G2,G3:溝の寸法
g1,g2,g3:セルのグループ
Ixy:複素振幅の虚数部
i:虚数単位
Lin:入射光
Lout :射出光
Lt:透過型光学素子についての再生用照明光
Lr:反射型光学素子についての再生用照明光
L1〜L4,LL1〜LL4:光
m1,m2,m3:点光源列
n,n1〜n4:屈折率
O,O(1),O(k),O(k):点光源
O(m1,1),O(m1,j):点光源列m1上の点光源
P(x,y),P(x′,y′):代表点
P1〜P4:光学素子上の点
Q:座標点
R:参照光
Rxy:複素振幅の実数部
r,r1,rk,rK:点光源からの距離
S1:溝G(x,y)の内部の面
S2:溝G(x,y)の外部の面
V1〜V4:位相θに応じた行
W1〜W7:振幅Aに応じた列
θ,θk,θ(x,y):位相
θin:入射光の位相
θout :射出光の位相
λ:光の波長
Claims (16)
- 複数の三次元セルの集合からなる光学素子であって、
個々のセルには、それぞれ特定振幅および特定位相が定義されており、
個々のセルに所定の入射光を与えると、当該セルに定義された特定振幅および特定位相に応じて前記入射光の振幅および位相を変化させた射出光が得られるように、個々のセルがそれぞれ特定の光学的特性を有していることを特徴とする光学素子。 - 請求項1に記載の光学素子において、
個々のセルが、それぞれ特定振幅に応じた透過率をもった振幅変調部を有することを特徴とする光学素子。 - 請求項1に記載の光学素子において、
個々のセルが、それぞれ特定振幅に応じた反射率をもった振幅変調部を有することを特徴とする光学素子。 - 請求項1に記載の光学素子において、
個々のセルが、それぞれ特定振幅に応じた有効面積をもった振幅変調部を有することを特徴とする光学素子。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の光学素子において、
個々のセルが、それぞれ特定位相に応じた屈折率をもった位相変調部を有することを特徴とする光学素子。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の光学素子において、
個々のセルが、それぞれ特定位相に応じた光路長をもった位相変調部を有することを特徴とする光学素子。 - 請求項1〜6のいずれかに記載の光学素子において、
個々のセルが一次元的もしくは二次元的に配列されていることを特徴とする光学素子。 - 請求項7に記載の光学素子において、
個々のセルの縦方向のピッチおよび横方向のピッチがそれぞれ等ピッチとなるように配列されていることを特徴とする光学素子。 - 請求項1〜8のいずれかに記載の光学素子において、
所定の視点位置から観測したときに物体像が再生されるように、当該物体像からの物体光の複素振幅分布が記録されており、ホログラムとして利用することができることを特徴とする光学素子。 - 所定の物体像が記録された光学素子を製造する方法であって、
複数の三次元仮想セルの集合を定義するセル定義段階と、
個々の仮想セルについてそれぞれ代表点を定義する代表点定義段階と、
記録すべき物体像を定義する物体像定義段階と、
前記物体像から発せられた物体光の前記各代表点位置における複素振幅を計算することにより、個々の仮想セルに特定振幅および特定位相を定義する振幅位相定義段階と、
個々の仮想セルをそれぞれ実体のある物理セルに置き換え、三次元物理セルの集合からなる光学素子を形成する物理セル形成段階と、
を有し、
前記物理セル形成段階では、個々の物理セルに所定の入射光を与えると、当該物理セルに対応する仮想セルに定義された特定振幅および特定位相に応じて前記入射光の振幅および位相を変化させた射出光が得られるように、それぞれ特定の光学的特性を有する物理セルによって置き換えを行うようにすることを特徴とする光学素子の製造方法。 - 請求項10に記載の光学素子の製造方法において、
セル定義段階において、ブロック状の仮想セルを一次元的もしくは二次元的に配列することによりセル集合の定義を行うことを特徴とする光学素子の製造方法。 - 請求項10または11に記載の光学素子の製造方法において、
振幅位相定義段階において、物体像上に複数の点光源を定義し、各点光源から所定振幅および所定位相をもった球面波からなる物体光が発せられたものとし、所定の基準時刻において各代表点位置における各点光源からの物体光の合計複素振幅を計算するようにしたことを特徴とする光学素子の製造方法。 - 請求項12に記載の光学素子の製造方法において、
物体像上に波長λの物体光を発するK個の点光源を定義し、第k番目(k=1〜K)の点光源O(k)から発せられる物体光の振幅をAk、位相をθkとし、所定の代表点Pと第k番目の点光源O(k)との距離をrkとしたときに、前記所定の代表点PにおけるK個の点光源からの物体光の合計複素振幅を、Σ(k=1〜K)(Ak/rk・cos(θk±2πrk/λ)+iAk/rk・sin(θk±2πrk/λ))なる計算によって求めることを特徴とする光学素子の製造方法。 - 請求項10〜13のいずれかに記載の製造方法において、
再生時に照射される照明光の向きもしくは再生時の視点位置を考慮して、各仮想セルについて定義された特定位相に修正を加える位相修正段階を更に有することを特徴とする光学素子の製造方法。 - 請求項10〜14のいずれかに記載の製造方法において、
セル定義段階において、仮想セルを水平方向および垂直方向に並べることにより、二次元マトリックス上に配列された仮想セルからなるセル集合の定義を行い、
振幅位相定義段階において、物体像上に、それぞれが水平方向に伸び、互いに垂直方向に配置された複数M個の点光源列を定義するとともに、前記二次元マトリックスにおいて垂直方向に隣接する複数行に所属する仮想セル群を1グループとすることにより合計M個のグループを定義し、M個の点光源列とM個のグループとを垂直方向に関する配置順に応じて対応させ、第m番目(m=1〜M)の点光源列内の点光源から発せられた物体光が、第m番目のグループに所属する仮想セルにのみ到達するものとして、各代表点位置における合計複素振幅の計算を行うことを特徴とする光学素子の製造方法。 - 請求項10〜15のいずれかに記載の製造方法によって製造された光学素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010038553A JP5515848B2 (ja) | 2010-02-24 | 2010-02-24 | 光学素子およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010038553A JP5515848B2 (ja) | 2010-02-24 | 2010-02-24 | 光学素子およびその製造方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000265042A Division JP4545297B2 (ja) | 2000-09-01 | 2000-09-01 | 光学素子およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010164984A true JP2010164984A (ja) | 2010-07-29 |
JP5515848B2 JP5515848B2 (ja) | 2014-06-11 |
Family
ID=42581125
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010038553A Expired - Lifetime JP5515848B2 (ja) | 2010-02-24 | 2010-02-24 | 光学素子およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5515848B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115128849A (zh) * | 2022-06-24 | 2022-09-30 | 浙江大学 | 一种光波复振幅调制器件 |
Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3623786A (en) * | 1969-01-04 | 1971-11-30 | Philips Corp | Synthetic phase hologram |
JPH0546062A (ja) * | 1991-08-12 | 1993-02-26 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 計算機ホログラムの作成方法および光学的情報処理装置 |
JPH05232852A (ja) * | 1991-07-24 | 1993-09-10 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 計算機ホログラムの作成方法 |
JPH06266273A (ja) * | 1993-03-16 | 1994-09-22 | Seiko Epson Corp | 波面記録媒体及び波面記録媒体再生装置 |
JPH08262962A (ja) * | 1995-03-27 | 1996-10-11 | Hamamatsu Photonics Kk | 立体表示方法および立体表示装置 |
JPH1124539A (ja) * | 1997-06-30 | 1999-01-29 | Dainippon Printing Co Ltd | 計算機ホログラムおよびその作成方法 |
JPH11296057A (ja) * | 1998-04-14 | 1999-10-29 | Hamamatsu Photonics Kk | ホログラム作成装置 |
WO2000017810A1 (en) * | 1998-09-24 | 2000-03-30 | The Secretary Of State For Defence | Programmable lens assemblies and optical systems incorporating them |
JP2000510966A (ja) * | 1996-05-30 | 2000-08-22 | イギリス国 | 多重活動計算機生成ホログラム |
-
2010
- 2010-02-24 JP JP2010038553A patent/JP5515848B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3623786A (en) * | 1969-01-04 | 1971-11-30 | Philips Corp | Synthetic phase hologram |
JPH05232852A (ja) * | 1991-07-24 | 1993-09-10 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 計算機ホログラムの作成方法 |
JPH0546062A (ja) * | 1991-08-12 | 1993-02-26 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 計算機ホログラムの作成方法および光学的情報処理装置 |
JPH06266273A (ja) * | 1993-03-16 | 1994-09-22 | Seiko Epson Corp | 波面記録媒体及び波面記録媒体再生装置 |
JPH08262962A (ja) * | 1995-03-27 | 1996-10-11 | Hamamatsu Photonics Kk | 立体表示方法および立体表示装置 |
JP2000510966A (ja) * | 1996-05-30 | 2000-08-22 | イギリス国 | 多重活動計算機生成ホログラム |
JPH1124539A (ja) * | 1997-06-30 | 1999-01-29 | Dainippon Printing Co Ltd | 計算機ホログラムおよびその作成方法 |
JPH11296057A (ja) * | 1998-04-14 | 1999-10-29 | Hamamatsu Photonics Kk | ホログラム作成装置 |
WO2000017810A1 (en) * | 1998-09-24 | 2000-03-30 | The Secretary Of State For Defence | Programmable lens assemblies and optical systems incorporating them |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115128849A (zh) * | 2022-06-24 | 2022-09-30 | 浙江大学 | 一种光波复振幅调制器件 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5515848B2 (ja) | 2014-06-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4545297B2 (ja) | 光学素子およびその製造方法 | |
JP4504037B2 (ja) | 光学素子 | |
JP4984938B2 (ja) | 光学素子およびその製造方法 | |
US10551795B2 (en) | Spatial light modulator providing improved image quality and holographic display apparatus including the same | |
US20130120816A1 (en) | Thin flat type convergence lens | |
JP3964665B2 (ja) | 計算機ホログラムの作成方法 | |
KR101292370B1 (ko) | 디지털 홀로그램을 이용하는 3차원 영상 표시 장치 | |
KR102040657B1 (ko) | 공간 광 변조 패널 및 이를 이용한 홀로그래피 입체 영상 표시장치 | |
JP5515848B2 (ja) | 光学素子およびその製造方法 | |
KR20180050453A (ko) | 공간 광 변조기 및 이를 이용한 입체 영상 표시장치 | |
JP5071195B2 (ja) | ホログラム記録媒体ならびにその製造方法および製造装置 | |
KR20130054110A (ko) | 패턴드 반파장 지연판을 이용한 광 결합 패널 및 그 제조 방법 | |
KR101500845B1 (ko) | 위상 변이 마스크를 이용하는 디지털 홀로그래픽 영상 표시 장치 | |
KR102099142B1 (ko) | 공간 광 변조 패널 및 이를 이용한 입체 영상 표시장치 | |
JP5177009B2 (ja) | ホログラム記録媒体 | |
KR102205989B1 (ko) | 홀로그래픽 표시 장치 및 그 제조 방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120925 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20121126 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130604 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130805 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140304 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140317 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5515848 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |