JP2010164893A - 二軸配向フィルムおよびその積層体ならびにそれらからなる広視野角補償フィルム - Google Patents

二軸配向フィルムおよびその積層体ならびにそれらからなる広視野角補償フィルム Download PDF

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JP2010164893A JP2009008896A JP2009008896A JP2010164893A JP 2010164893 A JP2010164893 A JP 2010164893A JP 2009008896 A JP2009008896 A JP 2009008896A JP 2009008896 A JP2009008896 A JP 2009008896A JP 2010164893 A JP2010164893 A JP 2010164893A
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Abstract

【課題】加工時の変形や低温−高温間の温度変化が繰り返されるヒートサイクル環境において優れた耐割れ性を有する広視野角補償フィルム、位相差板、広視野角補償機能付き偏光板支持体およびIPSモード液晶表示装置用偏光板を提供する。
【解決手段】特定構造で表されるマレイミド・オレフィン共重合体(A)をフィルムの重量を基準として20重量%以上50重量%未満の範囲で含み、特定構造で表わされるアクリロニトリル・スチレン共重合体(B)をフィルムの重量を基準として50重量%を超えて80重量%以下の範囲で含む二軸配向フィルムであり、該フィルムの屈折率特性および面内方向の最大位相差が下記式(1)〜(3)を満たす関係にある。nz>nx≧nyまたはnz>ny≧nx・・・(1)50≦Re≦550・・・(2)−1<{(n−n)/(n−n)}<0・・・(3)
【選択図】なし

Description

本発明は液晶表示装置の構成部材として用いることのできる光学異方性を有し、機械特性に優れた二軸配向フィルムおよびその積層体ならびにそれらからなる広視野角補償フィルムに関する。更に詳しくは、IPSモード液晶表示装置における広視野角補償効果に優れ、かつ優れた耐割れ性を有する二軸配向フィルムおよびその積層体に関し、さらに詳しくは該二軸配向フィルムおよびその積層体を用いてなる広視野角補償フィルム、位相差板、広視野角補償機能付き偏光板支持体およびIPSモード液晶表示装置用偏光板に関する。
液晶表示装置(液晶ディスプレイ)は、基本的には液晶セルとその両側に配置された偏光板、偏光板と液晶セルとの間に配置された位相差板を構成部材として含んでいる。
近年、液晶表示装置は、表示品位の向上、特に、視野角特性を向上させるために、種々の改良が重ねられてきている。輝度が高く大画面ディスプレイに適したVAモード液晶表示装置は、電圧を印加して液晶分子を垂直配向させた黒表示状態において発生する、液晶分子自体の屈折率異方性に起因した斜め方向への光漏れを防止するため、偏光板と液晶セルとの間に、位相差板の配置が必要である。位相差板が用いられるのは、液晶素子が有する複屈折によって発生する位相差を小さくし、視野角特性を高めるためである。
一方、黒表示の際に液晶分子を垂直配向させないIPSモード液晶表示装置や、ベント配向により液晶分子自身で自己の複屈折をキャンセルさせるOCBモード液晶表示装置は、液晶分子の複屈折による位相差が発生しにくいため、通常は位相差板を必要としない点が大きな特徴である。しかしながら、黒表示の際にクロスニコル状態になっているべき液晶セル上下の偏光板は、正対時に透過軸が直交するように配置しても、透過軸/吸収軸以外の方向から斜めに見た場合、両偏光板の透過軸は直交しないため、わずかな光漏れが発生する。近年では、液晶表示装置のさらなる視野角特性の向上が求められており、IPSモードやOCBモードの液晶表示装置においても、視野角補償のための位相差板が適用されるようになってきている。
IPSモードやOCBモードの液晶表示装置において広い視野角範囲で補償できる位相差機能を得るために、いくつか具体的な位相差板が提案されている。例えば特許文献1には、位相差板の面内遅相軸方向の屈折率をn、面内におけるnと直交する方向の屈折率をn、位相差板厚み方向の屈折率をnとした際、0<(n−n)/(n−n)<1、すなわち、n<n<nである位相差板が開示されている。しかしながら、このような屈折率関係を発現するような、精密に制御された位相差特性を有する位相差板の製造は容易ではなく、樹脂フィルムを延伸処理する際に、その樹脂フィルムの片面または両面に収縮性フィルムを接着して積層体を形成し、その積層体を加熱延伸して前記樹脂フィルムの延伸方法と直交する方向の収縮力を付与させることが必要であった。また特許文献2には、位相差が190〜320nmの複屈折性を示す偏光子封止フィルムが開示されており、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、ポリメチルメタクリレート等の高分子が用いられているが、かかる特性のフィルムを得るためには、電界を印加して分子配向を制御しつつ硬化させ、そのフィルムを延伸処理するなどの特殊な製造方法を必要とする。
一方、特許文献3にはマレイミド−オレフィン共重合体およびアクリロニトリル−スチレン共重合体を特定の配合比で配合した樹脂組成物を用いることによって、溶融押出キャスティングによる製膜方法であっても特定の位相差が発現し、光学異方性が適切に制御された延伸フィルムが得られることが開示されている。
また特許文献4には、屈折率特性としてNz=(nx1−nz1)/(nx1−ny1)で表される配向パラメータが0±0.05の範囲内である、負の複屈折率性を示す光学補償フィルムが開示されている。特許文献4によると、かかる屈折率特性を有する光学補償フィルムは、透過型液晶表示装置に用いる偏光板の軸ズレを補償して広視野角化することができ、具体的な材料としてマレイミド−オレフィン共重合体およびアクリロニトリル−スチレン共重合体を特定の配合比で配合した樹脂組成物を用いて得られること、またかかる組成物として両共重合体を等量ずつ用いる具体例が開示されている。そしてその樹脂組成物を用いた一軸延伸フィルムが開示されている。
このように、これまで位相差板として、液晶表示装置の種類に応じた様々な屈折率特性を有するフィルムが提案されており、精密な屈折率特性を達成するために各種の樹脂材料および製膜方法が提案されている中で、特許文献3、4はマレイミド−オレフィン共重合体およびアクリロニトリル−スチレン共重合体からなる材料を提案している。しかしながら、両文献とも提案する屈折率特性を達成するために、マレイミド−オレフィン共重合体の比率を高め、マレイミド成分の多い領域の組成を提案するものであった。しかしながらマレイミド−オレフィン共重合体の量比が増えるに従い、フィルム自体がもろくなる傾向にあった。
一方、IPSモードやOCBモード、特にIPSモードの液晶表示装置に用いられる液晶セル上下の偏光板の軸ズレを補償して広視野角化可能な屈折率特性を有する光学部材に対し、広視野角化の機能のみならず、実際に部材として組み込んだ場合に、加工時の変形などに対して割れが生じないフィルム靭性が求められており、また単独または他部材と貼り合せた状態で低温−高温間の温度変化が繰り返されるヒートサイクル環境においても長期にわたり割れの生じないフィルム靭性が求められているのが現状である。
特開平05−157911号公報 特開平04−305602号公報 国際公開第2005/100457号公報 特開2006−267864号公報
本発明の目的は、かかる従来技術の課題を解消し、IPSモードやOCBモードの液晶表示装置に適した広視野角補償効果に優れ、かつ加工時の変形や低温−高温間の温度変化が繰り返されるヒートサイクル環境において優れた耐割れ性を有する二軸配向フィルムおよびその積層体に関し、さらに詳しくは該二軸配向フィルムおよびその積層体を用いてなる広視野角補償フィルム、位相差板、広視野角補償機能付き偏光板支持体およびIPSモード液晶表示装置用偏光板を提供することにある。
本発明者は、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、マレイミド−オレフィン共重合体およびアクリロニトリル−スチレン共重合体からなる材料において、従来のフィルムは主としてマレイミドユニットによりフィルム3方向の屈折率を制御していたものの、フィルムがもろくなる傾向にあったことを鑑みてなされたものである。かかる従来技術に対し、本発明はアクリロニトリル−スチレン共重合体の比率を高めてスチレンユニットの含有量を増やすことで、その立体障害により分子鎖と垂直に近い状態でスチレンユニットが位置しやすくなり、二軸延伸を行っても屈折率制御がしやすく、IPSモードやOCBモードの液晶表示装置に適した広視野角補償効果を有しつつ、同時に本樹脂組成物における課題であったもろさを大幅に向上できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明によれば、下記式(I)で表されるマレイミド残基単位(I)40〜80モル%と下記式(II)で表されるオレフィン残基単位(II)60〜20モル%とからなるマレイミド・オレフィン共重合体(A)をフィルムの重量を基準として20重量%以上50重量%未満の範囲で含み、
Figure 2010164893
(R1は1価の芳香族炭化水素基を示す)
Figure 2010164893
(R2およびR3は各々水素または炭素数1〜6のアルキル基を示す)
アクリロニトリル残基単位を共重合体(B)の重量基準で20〜50重量%およびスチレン残基単位を共重合体(B)の重量基準で80〜50重量%含むアクリロニトリル・スチレン共重合体(B)を、フィルムの重量を基準として50重量%を超えて80重量%以下の範囲で含む二軸配向フィルムであり、
該フィルムの屈折率特性および面内方向の最大位相差が下記式(1)〜(3)を満たす関係にあり、
nz>nx≧ny または nz>ny≧nx ・・・(1)
50≦Re≦550 ・・・(2)
−1<{(n−n)/(n−n)}<0 ・・・(3)
(上式(1)〜(3)中、nは550nmにおける面内の遅相軸方向の屈折率、nは550nmにおける面内の遅相軸に垂直な方向の屈折率、nは550nmにおける厚み方向の屈折率、Reは550nmにおけるフィルムの面内方向の最大位相差をそれぞれ表す)
配向された二方向それぞれにおける曲げ曲率半径が2mm未満である二軸配向フィルムによって達成される。
本発明の二軸配向フィルムは、その好ましい態様として、マレイミド残基単位(I)がN−フェニル置換マレイミド残基であること、広視野角補償用フィルムとして用いられること、の少なくともいずれか1つの態様を含む。
本発明は本発明の二軸配向フィルムを用いた広視野角補償フィルムを含むものである。
また本発明は、本発明の広視野角補償フィルムを含む位相差板を含み、その好ましい態様としてIPSモード液晶表示装置用位相差板をも含むものである。
本発明の二軸配向フィルムは、その好ましい態様として広視野角補償機能付き偏光板支持体用フィルムも包含するものであり、また、本発明の二軸配向フィルムを含む広視野角補償機能付き偏光板支持体も本発明に含まれ、その好ましい態様としてIPSモード液晶表示装置用途に用いられることを包含してなる。そして、かかる広視野角補償機能付き偏光板支持体を含むIPSモード液晶表示装置用偏光板も本発明に含まれるものである。
本発明はまた、本発明の二軸配向フィルムを含む少なくとも2層以上のフィルム積層体に関するものであり、広視野角補償用フィルムとして用いることができるものである。
また本発明のフィルム積層体を用いた広視野角補償フィルム、該広視野角補償フィルムを含む位相差板も本発明に含まれ、IPSモード液晶表示装置用位相差板として用いることができる。
本発明のフィルム積層体は、その好ましい態様として広視野角補償機能付き偏光板支持体用フィルムも包含するものであり、また、本発明のフィルム積層体を含む広視野角補償機能付き偏光板支持体も本発明に含まれ、その好ましい態様としてIPSモード液晶表示装置用途に用いられることを包含してなる。そして、かかる広視野角補償機能付き偏光板支持体を含むIPSモード液晶表示装置用偏光板も本発明に含まれるものである。
本発明によれば、本発明の二軸配向フィルムおよびその積層体は、IPSモードやOCBモードの液晶表示装置に用いられる偏光板の軸ズレを補償して広視野角化を発現できる位相差特性を有し、かつ耐割れ性が著しく改良されることから、IPSモードやOCBモードの液晶表示装置の広視野角補償フィルムとして好適であり、加工時の取り扱いや実際に部材として組み込んだ場合にヒートサイクル環境においても長期にわたり割れが生じない優れた効果を奏する。そのため、本発明の二軸配向フィルムを含む位相差板、広視野角補償機能付き偏光板支持体、IPSモード液晶表示装置用偏光板などを提供することができる。
フィルムの曲げ曲率半径に関する測定方法(2)の概略図。
以下、本発明を詳しく説明する。
<フィルム材料>
本発明のフィルムは、特定のマレイミド−オレフィン共重合体(A)およびアクリロニトリル−スチレン共重合体(B)とを以下の割合で含んでなる。
(マレイミド−オレフィン共重合体(A))
本発明のマレイミド−オレフィン共重合体(A)は、具体的には下記式(I)で表されるマレイミド残基単位(I)40〜80モル%と下記式(II)で表されるオレフィン残基単位(II)60〜20モル%とからなるマレイミド−オレフィン共重合体(A)である。
Figure 2010164893
(R1は1価の芳香族炭化水素基を示す)
Figure 2010164893
(R2およびR3は各々水素または炭素数1〜6のアルキル基を示す)
マレイミド残基単位(I)およびオレフィン残基単位(II)のモル比は、マレイミド−オレフィン共重合体(A)を構成する全構成単位を基準としている。
かかる共重合体(A)は、例えば、マレイミド類とオレフィン類とのラジカル共重合反応により得ることができる。
上記式(I)で表されるマレイミド残基単位(I)を与える化合物としては、N−フェニルマレイミド、N−ナフチルマレイミド、N−アントラセニルマレイミド、N−トルイルマレイミド、N−キシリルマレイミド、N−ピリジルマレイミド、N−ピリミジニルマレイミド等のマレイミド窒素に結合する水素原子が1価の芳香族基で置換されたマレイミド類が例示される。これらのうち、モノマーの固有複屈折の点から、さらには耐熱性、機械特性および透明性の点から、特にN−フェニルマレイミドが好ましい。また、これら化合物は1種または2種以上組合せて用いることができる。
上記式(I)で表されるマレイミドユニットは、マレイミド−オレフィン共重合体(A)の分子鎖に対して、実質的に分子鎖方向と垂直に位置することができ、分極率の大きなこれら置換基がこのような配置を採ることで、本発明に規定した屈折率特性を発現することが可能となる。
上式(II)で表されるオレフィン残基単位(II)としては、例えばイソブテン、2−メチル−1−ブテン、2−メチル−1−ペンテン、2−メチル−1−ヘキセン等のオレフィン類が挙げられ、このうち耐熱性、機械特性および透明性の点から特にイソブテンが好ましい。また、これら化合物は1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
マレイミド残基単位(I)の含有量は、共重合体(A)全体の40〜80モル%であり、耐熱性、屈折率特性および機械特性の点から45〜75モル%が好ましい。マレイミド残基単位(I)が上限を越える場合には得られるフィルムは非常に脆くなり、一方、下限に満たない場合は得られるフィルムの耐熱性が低下し、さらには所望する屈折率特性を得ることが困難となる。
またオレフィン残基単位(II)の含有量は、共重合体(A)全体の60〜20モル%であり、耐熱性、屈折率特性および機械特性の点から55〜25モル%が好ましい。オレフィン残基単位(II)が下限に満たない場合には得られるフィルムは非常に脆くなり、一方、上限を超える場合は得られるフィルムの耐熱性が低下し、さらには所望する屈折率特性を得ることが困難となる。
また共重合体(A)の数平均分子量は1×103以上5×106以下であることが好ましい。かかる数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により求めることができる。共重合体の数平均分子量が下限に満たない場合、得られるフィルムが脆くなる傾向にあり、一方上限を超える場合、粘度が高すぎて溶融押出性が低下することがある。
マレイミド−オレフィン共重合体(A)の重合は公知の重合法、例えば塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法および乳化重合法のいずれもが採用可能である。得られる組成物の透明性、色調の点から特に沈殿重合法が好ましい。
さらに、共重合体組成のコントロールや分子量の制御の点で、用いるモノマーを重合系に供給しながら反応させる方法を用いるのが好ましい。本発明の共重合体を製造する際、ラジカル重合開始剤、重合条件等としては特に限定されず、重合方法や、共重合する単量体の種類、使用比率等に応じて適宜設定すればよい。ラジカル重合開始剤としては、公知のラジカル重合開始剤、例えば、過酸化物、アゾ開始剤等の1種または2種以上を用いることができる。
本発明のマレイミド−オレフィン共重合体(A)は、フィルムの重量を基準として20重量%以上50重量%未満の範囲で含む必要がある。マレイミド−オレフィン共重合体(A)の含有量の下限は、好ましくは21重量%、さらに好ましくは22重量%である。またマレイミド−オレフィン共重合体(A)の含有量の上限は、好ましくは45重量%、より好ましくは40重量%、さらに好ましくは35重量%である。かかる共重合体(A)の含有量が下限に満たない場合、IPSモードやOCBモードの液晶表示装置に用いられる偏光板の軸ズレを補償するのに適した位相差特性を得ることができない。一方、かかる共重合体(A)の含有量が上限を超える場合、二軸配向フィルムにおける屈折率特性がIPSモードやOCBモードの液晶表示装置に用いられる偏光板の軸ズレを補償するのに適しておらず、また低配向方向のフィルム靭性の向上が十分でないことがある。
なお、本発明のマレイミド−オレフィン共重合体(A)の含有量は、フィルム積層体の場合はマレイミド・オレフィン共重合体(A)およびアクリロニトリル・スチレン共重合体(B)を含む層の重量を基準とした含有量である。
(アクリロニトリル−スチレン共重合体(B))
本発明のアクリロニトリル−スチレン共重合体(B)は、アクリロニトリル残基単位の含有量が共重合体(B)の重量を基準として20〜50重量%であり、スチレン残基単位の含有量が共重合体(B)の重量を基準として80〜50重量%である。
かかる範囲を外れると、マレイミド−オレフィン共重合体(A)とアクリロニトリル−スチレン共重合体(B)との相溶性が低下するため、得られるフィルムは不透明となり、また耐熱性や機械特性も低下することがある。アクリロニトリル残基単位の含有量の下限は、より好ましくは25重量%、さらに好ましくは30重量%である。またアクリロニトリル残基単位の含有量の上限は、より好ましくは45重量%、さらに好ましくは40重量%である。一方、スチレン残基単位の含有量の下限は、より好ましくは55重量%、さらに好ましくは60重量%である。またスチレン残基単位の含有量の上限は、より好ましくは75重量%、さらに好ましくは70重量%である。本発明の共重合体(B)のうち、スチレンの側鎖のベンゼン環が実質的に分子鎖方向と垂直に位置することから、上述の範囲内において、共重合体(B)中のスチレン残基単位の含有比率がより高いこと、さらにフィルム重量に対する共重合体(B)比率がより高いことにより、二軸延伸を行っても屈折率制御がしやすく、IPSモードやOCBモードの液晶表示装置に用いられる偏光板の軸ズレを補償するのに適した位相差特性を有し、広視野角補償効果が発現するのみならず、同時に二軸配向化によって、本樹脂組成物における課題であったもろさを大幅に向上させることができる。
本発明のアクリロニトリル−スチレン共重合体(B)は、フィルムの重量を基準として50重量%を超えて80重量%以下の範囲で含む必要がある。アクリロニトリル−スチレン共重合体(B)の含有量の上限は、好ましくは79重量%、さらに好ましくは78重量%である。またアクリロニトリル−スチレン共重合体(B)の含有量の下限は、好ましくは55重量%以上、より好ましくは60重量%以上、さらに好ましくは65重量%以上である。かかる共重合体(B)の含有量が上限を超える場合、IPSモードやOCBモードの液晶表示装置に用いられる偏光板の軸ズレを補償するのに適した位相差特性を得ることができない。一方、かかる共重合体(B)の含有量が下限に満たない場合、二軸配向フィルムにおける屈折率特性がIPSモードやOCBモードの液晶表示装置に用いられる偏光板の軸ズレを補償するのに適しておらず、また低配向方向のフィルム靭性の向上が十分でないことがある。
なお本発明のアクリロニトリル−スチレン共重合体(B)の含有量は、フィルム積層体の場合はマレイミド・オレフィン共重合体(A)およびアクリロニトリル・スチレン共重合体(B)を含む層の重量を基準とした含有量である。
アクリロニトリル−スチレン共重合体(B)の重合は公知の重合法、例えば塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法および乳化重合法のいずれもが採用可能である。
また共重合体(B)の数平均分子量は1×103以上5×106以下であることが好ましい。かかる数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により求めることができる。共重合体の数平均分子量が下限に満たない場合、得られるフィルムが脆くなる傾向にあり、一方上限を超える場合、粘度が高すぎて溶融押出性が低下することがある。
(その他添加剤)
本発明のフィルムの原料樹脂組成物には、本発明の趣旨を超えない範囲で、その他のポリマー、安定剤、紫外線吸収剤、加工助剤、難燃剤、帯電防止剤等を少量添加することができる。
<フィルムの光学特性>
(屈折率特性および面内方向の最大位相差)
本発明の二軸配向フィルムは、下記式(1)〜(3)で表される屈折率特性および面内方向の最大位相差を満たすことを要する。
nz>nx≧ny または nz>ny≧nx ・・・(1)
50≦Re≦550 ・・・(2)
−1<{(n−n)/(n−n)}<0 ・・・(3)
(上式(1)〜(3)中、nは550nmにおける面内の遅相軸方向の屈折率、nは550nmにおける面内の遅相軸に垂直な方向の屈折率、nは550nmにおける厚み方向の屈折率、Reは550nmにおけるフィルムの面内方向の最大位相差をそれぞれ表す)
フィルムの3方向の屈折率n、n、nおよび面内方向の最大位相差Reをそれぞれ上述の式(1)〜(3)を満たす範囲とすることで、IPSモードやOPSモードの液晶表示装置に使用される偏光板の光学補償、すなわち、液晶セル上下の偏光板の透過軸が、正対時に透過軸が直交するように配置しても、透過軸/吸収軸以外の方向から斜めに見た場合に直交しないために発生するわずかな光漏れを補償することが可能となり、視野角を広げることができる。また、かかる屈折率特性を有する場合、IPSモードやOPSモードに使用される液晶は、液晶による軸ずれは殆どないものの、わずかに発生する軸ずれをも併せて補償することができる。
本発明の特定の共重合割合による組成物を用いて二軸配向化させた場合にIPSモードやOPSモードの液晶表示装置に使用される偏光板の光学補償が可能なフィルム屈折率特性は上述の範囲に限定され、かかる屈折率範囲をはずれると、本組成物を用いた二軸配向フィルムでは光学補償を行い難く、優れたフィルム靭性との両立ができなくなる。
また、面内方向の最大位相差Reは80以上400以下の範囲であることが好ましい。また(n−n)/(n−n)で表わされるフィルムの3方向の屈折率の関係は、−0.6を超え、−0.15未満の範囲であることがさらに好ましい。
なお、式(1)で表される3方向の屈折率の関係を有するフィルムは、具体的には負の固有屈折率を有する樹脂組成物からなり、フィルム厚み方向(z方向)の屈折率の大きい二軸性フィルムであることを意味する。
また式(3)はnとnとの屈折率差と、nとnとの屈折率差との関係を表しており、負の固有屈折率を有する高分子鎖の配向度の大きさに関する。
これらの屈折率特性および面内方向の最大位相差を得るためには、特定のマレイミド−オレフィン共重合体(A)およびアクリロニトリル−スチレン共重合体(B)との樹脂組成物を用い、フィルムの製造方法に記載した延伸倍率で二軸延伸を行うことで達成される。なお、縦方向とはフィルムの連続製膜方向を指し、長手方向、MD方向と称することがある。また横方向とはフィルムの連続製膜方向に直交する方向を指し、幅方向、TD方向と称することがある。
(波長分散性)
フィルム面内方向の最大位相差の波長分散特性は、550nmにおける最大位相差を1とした場合に、400nm、700nmの両方向において0.4〜1.7の範囲にあることが好ましく、0.6〜1.5の範囲にあることがさらに好ましい。フィルム面内方向の最大位相差の波長分散特性がかかる範囲にあることにより、透過光の着色を防止することができる。
(光弾性係数)
本発明のフィルムは、その光弾性係数が50×10-12Pa-1未満である。フィルムの光弾性係数は25×10-12Pa-1未満であることが好ましい。光弾性係数がかかる範囲にあることにより、応力に対する複屈折率変化が小さいことから、光学部材構成体として積層させるための工程において、フィルム内に残留する応力の影響による面内の位相差の変化が極めて少なく、フィルム中の位相差のばらつきを防止することができる。
かかる光弾性係数は、共重合体の分子主鎖内に二重結合を含まないことにより、発現されるものである。
<フィルム耐割れ性>
本発明の二軸配向フィルムは、特定のマレイミド−オレフィン共重合体(A)およびアクリロニトリル−スチレン共重合体(B)とを含む樹脂組成物を溶融押出キャスティングによりシート状物とし、一定の延伸倍率で二方向に延伸製膜することにより得ることができ、配向された二方向それぞれにおける曲げ曲率半径が2mm未満である。本発明における曲げ曲率半径とは、20mm×3mmサイズにカットしたフィルムを用い、長径を測定方向としてノギスに挟んでノギスの間隔を狭めていき、フィルムが割れた時の間隔を測定して、その半分を曲げ曲率半径とするものである。また、延伸により配向した二方向それぞれについてサンプルを切り出し、配向された二方向それぞれにおける曲げ曲率半径を求めたものである。曲げ曲率半径が2mm以上である場合、フィルム靭性に乏しい脆性な素材ゆえ、曲げ変形による割れが生じたり、ヒートサイクルのような温度変化による膨張・収縮の繰り返しなどに耐えることができず、液晶表示装置などの光学部材として過酷な環境での使用が困難となる。従来のマレイミド成分が多い樹脂組成物においてはフィルム靭性に乏しく、十分な耐割れ性を得ることができず、また本樹脂組成物においても一定の二軸配向フィルムにすることで初めてこのような使用に耐えうる良好な耐割れ特性が発現するものである。
曲げ曲率半径は1.5mm未満であることが好ましく、1mm未満であることがより好ましい。一方、曲げ曲率半径の下限は0mmであることが好ましく、二つ折りにしたときに初めて割れが発生するか、二つ折りにしても割れが発生しないことを意味する。
かかる曲げ曲率半径は、樹脂組成物として特定のマレイミド−オレフィン共重合体(A)およびアクリロニトリル−スチレン共重合体(B)とを含む樹脂組成物を用い、かつ一定の延伸倍率で二方向に延伸製膜することにより得ることができる。
<フィルム厚み>
本発明における二軸配向フィルムの厚みは、0.5〜400μmであることが好ましく、より好ましくは5〜200μm、特に好ましくは10〜150μmである。フィルム厚みが上限を超える場合はディスプレイの軽量薄膜化、低コスト化の傾向に逆行するだけでなく、吸光、散乱などによる光線透過率の低下の原因ともなりうる。また、下限に満たない場合は、ハンドリング性が低下することがある。
<フィルムの製造方法>
(溶融押出キャスティング)
本発明の二軸配向フィルムは、樹脂組成物を溶融押出キャスティングにより製膜した後、二方向に延伸して得られる。
溶融押出には、従来公知の手法を用いることができる。具体的には、乾燥した前述の樹脂組成物ペレットを押出機に供給し、Tダイなどのスリットダイより溶融樹脂を押出す方法や、樹脂ペレットを供給した押出機にベント装置をセットし、溶融押出時に水分や発生する各種気体成分を排出しながら、同じくTダイなどのスリットダイより溶融樹脂を押出す方法が挙げられる。
スリットダイより押出された溶融樹脂は、回転する冷却用ロール上にキャストしてシート化する。冷却用ロールの表面温度は、溶融樹脂を固化前に該ロールに粘着させないため、または固化が速すぎてロール表面を滑って得られるシートの平面性が損なわれるのを防ぐため、樹脂組成物のガラス転移点(Tg)に対して、(Tg−100)℃〜(Tg+20)℃の範囲に設定するのが好ましい。また冷却用ロールの表面温度は、樹脂組成物のガラス転移点(Tg)に対して、(Tg−30)℃〜(Tg−5)℃の範囲に設定するのがさらに好ましい。
冷却ロールへのキャスティングの際に、溶融樹脂が冷却ロール上へ着地する位置近傍に金属ワイヤーを張り、電流を流して静電場を発生させ、樹脂を帯電させて金属製の冷却ロール表面上への密着性を高めることもフィルムの平面性を高める観点から有効である。その際、樹脂組成物中に、本発明の趣旨を超えない範囲で電解質性物質を添加してもよい。
(延伸)
溶融押出キャスティングにより得られたシート状物は、フィルム連続製膜方向(縦方向)および該方向と垂直方向(横方向)の二方向に延伸することにより、本発明の耐割れ性およびフィルム屈折率特性を発現させることが可能となる。
かかる延伸方法は、従来公知の方法を用いることができ、例えば、縦方向に延伸する場合は、2個以上のロールの周速差を用いて延伸する方法や、オーブン中で延伸する方法が挙げられる。
ロールを用いる延伸方法において、シート状物の加熱方法は、熱媒を通したロールで誘導加熱する方法、赤外加熱ヒーターなどで外部から加熱する方法が例示され、一つないし複数の方法をとってよい。
またオーブン中で加熱、延伸する具体的方法として、フィルム両端をクリップ把持するテンター式オーブンでクリップ間隔を延伸倍率にしたがって広げる方法、オーブン中にロール系を設置しフィルムをパスさせて延伸する方法、オーブン内で幅方向をまったくフリーにして入側と出側の速度差のみで延伸する方法が例示され、一つないし複数の方法をとってよい。
また幅方向に延伸する場合は、クリップ把持式のテンターオーブン中で入側と出側のクリップ搬送レール間隔に差をつけて延伸する方法が挙げられる。
縦、横の二方向に延伸する場合は、縦、横両方向を逐次に延伸しても、同時に延伸しても良い。
(延伸温度)
フィルム延伸温度(Td)は、Tg〜(Tg+40℃)の温度とするのが好ましい。フィルムの延伸温度がTg(樹脂組成物のガラス転移点温度)に満たない場合は、延伸自体が困難であり、一方延伸温度が(Tg+40℃)を超える場合は、延伸に要する応力が極端に低くなってしまうため、未延伸原反に厚みのばらつきがある場合、薄い部分がより延伸され易く、延伸後に厚み斑がより誇張されてしまい、ひいてはフィルム屈折率特性が場所により不均一となり、位相差のばらつきが大きくなってしまうことがある。
(延伸倍率)
延伸倍率は、本発明の曲げ曲率半径を有するフィルムを得るため、下記式(4)または(5)を満たすことが必要である。
1.4≦RMD≦6.0 かつ 1.1≦RTD≦2.0 かつ RTD<RMD
・・・(4)
1.4≦RTD≦6.0 かつ 1.1≦RMD≦2.0 かつ RMD<RTD
・・・(5)
(上式中、RMDは縦方向の延伸倍率、RTDは横方向の延伸倍率をそれぞれ表わす)
式(4)または式(5)の高延伸倍率方向における延伸倍率の下限は、1.5倍であることが好ましく、より好ましくは1.8倍、さらに好ましくは2.0倍、特に好ましくは3.0倍である。また式(4)または式(5)の高延伸倍率方向における延伸倍率の上限は、5.0倍であることが好ましく、より好ましくは4.5倍、さらに好ましくは4.0倍である。
また、 式(4)または式(5)の低延伸倍率方向における延伸倍率の下限は、1.15倍であることが好ましく、より好ましくは1.2倍である。また式(4)または式(5)の低延伸倍率方向における延伸倍率の上限は、1.8倍であることが好ましく、より好ましくは1.7倍、さらに好ましくは1.5倍である。
縦方向と横方向の延伸倍率が等しい場合は、式(2)で表わされる位相差特性の下限値をはずれてしまい、十分な位相差特性が発現しない。
二軸延伸したフィルムは、熱安定性向上などの必要に応じて、熱固定処理や熱弛緩処理などの後加工を施してもよい。かかる後加工は、フィルム延伸工程に引き続き行ってもよく、別工程で行ってもよい。
<フィルム積層体>
本発明は、本発明の二軸配向フィルムを含む少なくとも2層以上のフィルム積層体を包含するものである。例えば、本発明の二軸配向フィルム(X)と、さらに別の光学異方性フィルム(Y)とを組合せて使用することで液晶表示装置の視野角特性改良をさらに改良することができる。かかる光学異方性フィルム(Y)は、液晶表示装置の更なる視野角特性改良に寄与しうるものであれば限定されないが、特に好ましいものの一つとして、下記式(6)
≦n<n、または、n≦n<n ・・・(6)
(上式(6)中、nは550nmにおける面内の遅相軸方向の屈折率、nは550nmにおける面内の遅相軸に垂直な方向の屈折率、nは550nmにおける厚み方向の屈折率をそれぞれ表す)
を満たすフィルムを例示することができる。
また、かかるフィルム積層体として、本発明の二軸配向フィルムを2枚用いてもよく、その際、それぞれのフィルムにおける式(1)〜(3)で表わされる屈折率特性および面内方向の最大位相差が同一値でないことが好ましい。
さらに、かかるフィルム積層体におけるさらに別の光学異方性フィルム(Y)として、本発明の二軸配向フィルム(X)の式(1)、式(2)で表わされる特性と同じ特性を有し、式(3)に代えて下記式(3)’を満たすフィルムを用いてもよい。
nz>nx≧ny または nz>ny≧nx ・・・(1)
50≦Re≦550 ・・・(2)
{(n−n)/(n−n)}=0 ・・・(3)’
(上式(1)〜(3)中、nは550nmにおける面内の遅相軸方向の屈折率、nは550nmにおける面内の遅相軸に垂直な方向の屈折率、nは550nmにおける厚み方向の屈折率、Reは550nmにおけるフィルムの面内方向の最大位相差をそれぞれ表す)
積層体における二軸配向フィルムとその他のフィルムとの配置は、本発明の二軸配向フィルムに直接積層して使用するものであっても、本発明の二軸配向フィルムを積層させる偏光板とは異なる方の偏光板に積層して使用するものであっても良い。
<用途>
本発明の二軸配向フィルムおよびフィルム積層体は、広視野角補償フィルムとして用いることができ、さらには該広視野角補償フィルムを含む位相差板に用いることができる。位相差板は、具体的にはIPSモード液晶表示装置用位相差板、OCBモード液晶表示装置用位相差板として用いることが好ましく、特に本発明のフィルムの屈折率特性がIPSモードの光学補償に適していることから、IPSモード液晶表示装置用位相差板として好適に用いることができる。
また、本発明の二軸配向フィルムおよびフィルム積層体は、広視野角補償機能付き偏光板支持体用フィルムとして用いることができ、また本発明の二軸配向フィルムまたはフィルム積層体を含む広視野角補償機能付き偏光板支持体、該広視野角補償機能付き偏光板支持体を含む液晶表示装置用偏光板も本発明に含まれる。該広視野角補償機能付き偏光板支持体、該偏光板は、具体的にはIPSモード液晶表示装置用途、OCBモード液晶表示装置用途に用いることが好ましく、特に本発明のフィルムの屈折率特性がIPSモードの光学補償に適していることから、IPSモード液晶表示装置用途に好適に用いることができる。
これらの光学部材に用いることにより、液晶セル上下の偏光板の透過軸が、正対時に透過軸が直交するように配置しても、透過軸/吸収軸以外の方向から斜めに見た場合に直交しないために発生するわずかな光漏れを補償することができ、広視野角にわたり光学補償を行うことができる。
特に本発明のフィルムは広視野角補償機能のみならず、加工時や使用時の曲げなどの変形に対するフィルム靭性に優れており、種々の光学部材に加工して用いることができる。また原料樹脂の特徴からPVAとの接着性を付与するための加工が極めて容易であり、位相差機能付き偏光板支持体としての使用にも適したものである。また二軸配向フィルムが偏光子保護性能と位相差機能とを兼ね備えることで、液晶表示装置用光学フィルム部材の複合化による減量化、製造工程簡略化が可能となる。
本発明の二軸配向フィルム(X)を位相差フィルムまたは偏光板支持体として用い、液晶表示装置に組み込む場合、二軸配向フィルムを液晶セル(LC)に接するように配置することが好ましい。液晶表示装置には、プリズムシート(PS)、拡散フィルム(DF)をさらに積層することが好ましい。本発明の二軸配向フィルムを用いて得られた液晶表示装置は、IPSモードおよびOCBモードの液晶表示装置として広い視野角特性を発現することができる。液晶セルとしてはこれらの液晶表示装置に適したものを用いることが好ましい。下記構成中、Pは偏光子を示す。
液晶表示装置は、以下の構成のものが例示される。
・P/X/LC/X/P
・P/X/LC/X/P/PS/DF
以下、実施例により本発明を詳述するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、各特性値は以下の方法で測定した。また、実施例中の部および%は、特に断らない限り、それぞれ重量部および重量%を意味する。
(1)樹脂組成物の同定
得られた樹脂組成物ペレットを用い、溶媒として重クロロホルムを使用して、H、13C−NMR測定(日本電子製 装置名 JNM−alpha600)、およびGC/MS測定(横河アナリティカル製 装置名 HP5973)によって、樹脂組成物の構成成分の同定および定量を行った。
(2)フィルムの曲げ曲率半径
20mm×3mmサイズにカットしたフィルムを用い、図1に示すように長径を測定方向としてノギスに挟んでノギスの間隔を狭めていき、フィルムが割れた時の間隔を測定してその値を2で割ることで曲げ曲率半径を求めた。サンプリングは配向された二方向それぞれについて行った。
(3)偏光板の耐久性
(偏光板の作製)
得られたフィルム(1)、および市販のTACフィルム(富士写真フィルム製、商品名「フジタック」、厚み80μm)(R1)、さらに、ポリビニルアルコール偏光膜を以下の手順で貼合せ、偏光板を作製した。
ポリビニルアルコール偏光膜は、厚さ120μmのポリビニルアルコールフィルムをヨウ素1部、ヨウ化カリウム2部、ホウ酸4部を含む水溶液に浸漬し、50℃で4倍に延伸することにより得た。
この偏光膜に上述の2種のフィルムを貼合せ、偏光板を得る手順は、下記のとおりである。
(i)40cm×30cmの長方形の形状に切り取った、上述のフィルム(1)およびフィルム(R1)のそれぞれの片側の表面に、コロナ放電処理(処理電力=800W(200V、4A)、電極〜フィルム間距離=1mm、処理速度=12m/分)を施す。
(ii)フィルム(1)およびフィルム(R1)と同じサイズに調整した偏光膜(偏光子)を固形分2質量%のポリビニルアルコール接着剤槽中に1〜2秒間浸漬する。
(iii)偏光膜(偏光子)に付着した過剰の接着剤を軽く取り除き、偏光子を、フィルム(1)およびフィルム(R1)が挟みこむ状態となるよう、フィルム(1)のコロナ処理面上にのせ、更にフィルム(R1)のコロナ処理面と接着剤とが接する様に積層し配置する。その際、フィルム(1)の遅相軸方向と偏光子の延伸方向は直交するようにする。
(iv)ハンドローラで、偏光膜、フィルム(1)およびフィルム(R1)からなる積層体の端部から過剰の接着剤および気泡を取り除き貼合せる。ハンドローラは、20〜30N/cmの圧力をかけて、ローラスピードは約2m/分とした。
(v)80℃の乾燥器中に得られた試料を2分間放置し、偏光板(PF1)を作製した。
(耐久性評価)
得られた偏光板(RF1)を1mm厚のガラス板に貼合した。得られたガラスサンプルを−40℃〜80℃のヒートサイクル試験に供した。3000サイクル試験後のサンプルの状態を観察し、以下の基準に従って評価した。
○: 偏光板に割れが発生していない。
×: 偏光板に割れまたは裂けが発生している。
(4)フィルムの550nmにおける屈折率
得られたフィルムを、エリプソメーター(日本分光製 装置名 M−220)を用い、550nm単色光の入射角度を変化させた透過光測定に供し、フィルムを固定した試料台を、光軸を中心に光軸に対して垂直な面内にて回転させて、面内方向の最大位相差が得られる回転角にて固定し、続いて、試料台を面内方向の最大位相差を与える配向主軸(遅相軸)と平行で、かつ光軸を通る直線を中心に、0゜(光軸に対して垂直な角度)〜50゜の範囲で回転させ(該角度を「あおり角」とする)、透過光を測定する。得られた位相差データをあおり角に対してプロットし、下記式(7)に示すあおり角の関数でフィッティングすることで、面内の遅相軸方向、面内の遅相軸に垂直な方向、および厚み方向のそれぞれの屈折率を求めた。
Figure 2010164893
(式中、d:フィルム厚み、α:あおり角、
R(α):あおり角=αにおける位相差測定値、
Δn(α):あおり角=αにおける複屈折、
:550nmにおける面内の遅相軸方向の屈折率、
:550nmにおける面内の遅相軸に垂直な方向の屈折率、
:550nmにおける厚み方向の屈折率、をそれぞれ示す。)
なお、上記方法において直接測定されるのは、位相差(すなわち複屈折)であり、屈折率絶対値の導出には、下記の方法で導出した平均屈折率値を用いた。
(フィルム平均屈折率(nave))
波長473nm、633nm、830nmの3種のレーザー光にて、屈折率計を用いて測定された平均屈折率を、下記のCauchyの屈折率波長分散フィッティング式(8)
n(λ)=a/λ+b/λ+c ・・・(8)
(式(8)中、n(λ)は波長λ(nm)における平均屈折率、a、b、cはそれぞれ定数、λは測定波長(nm)をそれぞれ表す)
に代入し、得られた3つの式からa、b、cの定数を求め、しかる後に550nmにおける平均屈折率(n(550))を算出した。
得られた屈折率から、下記式(9)にしたがって3方向の屈折率の関係Nzを導出した。
Nz=(n−n)/(n−n) ・・・(9)
(5)フィルム厚み
マイクロメーターを用いて得られたフィルムの厚みを測定した。アンリツ製K-402B型試料台にフィルムを載せて触針を押し当て、該触針の変位データをアンリツ製KG3001型インジケーターにて厚み(μm)データとした。
(6)液晶表示装置の視野角特性
(偏光板の作製)
(3)の方法に従って得られた偏光板(RF1)のフィルム(1)側の面に、市販の粘着シート(日東電工(株)製、透明両面接着テープCS9621)を貼り合せた。その上に、市販の環状ポリオレフィンフィルム(日本ゼオン(株)製、商品名;ゼオノアフィルム)を一軸延伸して得られた光学異方性フィルム(R1)を、その遅相軸がフィルム(1)の遅相軸と平行になるように貼合し、偏光板(PF2)を作製した。
光学異方性フィルム(R2)の屈折率特性は、下記のとおりである。
=1.54020
=1.53675
=1.53675
(nは550nmにおける面内の遅相軸方向の屈折率、nは550nmにおける面内の遅相軸に垂直な方向の屈折率、nは550nmにおける厚み方向の屈折率をそれぞれ表す)
これらの屈折率は、測定方法(4)に準じて測定した。
(液晶表示装置の作製)
次いで、偏光板(PF1)を液晶セルの片面に、液晶セルの近接する基板面のラビング軸方向と偏光板透過軸が直交し、偏光板のフィルム(1)と液晶セルとが接するように貼合し、液晶セルの反対側の面には、市販の偏光板を、その吸収軸が偏光板(PF1)の吸収軸と直交するように貼合し、液晶表示装置を作製した。液晶セルは、市販のIPSモードLCDモニターに貼合されていた光学補償フィルムおよび偏光板を剥がしたものを使用した。
(視野角特性の評価)
こうして得られた液晶表示装置について、ELDIM社製EZ−contrastにより視野角特性を測定した。得られた視野角特性データから、下記に従って評価した。
○: 液晶セルの白表示と黒表示時のコントラスト比が10以上を示すパネル面に対する法線方向からの傾き角の範囲が、正対方向に対し上下左右ともに60°以上
×: 液晶セルの白表示と黒表示時のコントラスト比が10以上を示すパネル面に対する法線方向からの傾き角の範囲が、正対方向に対し上下左右ともに60°未満
[実施例1]
撹拌機、窒素導入管、温度計および脱気管の付いたオートクレーブに、N−フェニルマレイミド 17kg、t−ブチルパーオキシネオデカノエート8gおよびトルエンとメタノールの混合溶媒(1:1 重量比)150lを仕込み、窒素で数回パージした後、イソブテン50lを仕込み、60℃で6時間反応を行った。得られた粒状物を遠心分離後乾燥した。得られたポリマー(分子量(Mn):95000)中のマレイミド単位は70モル%、また、イソブテン単位は30モル%であった。
得られたN−フェニルマレイミド・イソブテン共重合体25重量%と、アクリロニトリル含量55モル%(共重合体(B)の重量を基準として38.4重量%)のアクリロニトリル・スチレン共重合体75重量%とを振り混ぜ、2軸押出機を用いて窒素下で混練押出しを行い、ペレット(I)とした。
得られたペレット(I)を110℃で10時間乾燥後、押出機に供給し、溶融温度295℃で溶融後フィルターで濾過し、単層ダイから押出した。
この溶融物を表面温度を120℃(樹脂Tg=125℃)に設定した回転冷却ドラム上に押出し、全厚み336μmの未延伸フィルムを得た。
得られた未延伸フィルムを、入口と出口にニップロールを備えた浮上搬送タイプの延伸オーブンに供給し、140℃にて縦方向に150%/分の延伸速度で3.5倍に延伸し、一軸延伸フィルムを得た。
次いで、得られた一軸延伸フィルムをテンターに供給し、140℃の温度条件で幅方向に500%/分の延伸速度で1.2倍に延伸し、引き続きテンター内で定幅を保ったまま100℃まで冷却し、80μm厚みの二軸配向フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
[実施例2]
延伸倍率を縦1.2倍、横3.5倍に変更した以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、80μm厚みの二軸配向フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
[実施例3]
実施例1と同様にして、全厚み336μmの未延伸フィルムを得、同時二軸テンターに供給し、140℃にて横方向に150%/分の延伸速度で1.2倍に延伸しつつ、同時に縦方向に3.5倍に延伸し、引き続きテンター内で定幅を保ったまま100℃まで冷却し、80μm厚みの二軸配向フィルムを得た。
[実施例4]
実施例1と同様にして、全厚み336μmの未延伸フィルムを得、115℃に予熱し、低速ローラーと高速ローラーの間で15mm上方より800℃の表面温度の赤外線ヒーター1本にて加熱し、縦方向に200%/分の延伸速度で3.5倍に延伸し、次いで、得られた一軸延伸フィルムをテンターに供給し、140℃の温度条件で幅方向に500%/分の延伸速度で1.2倍に延伸し、引き続きテンター内で定幅を保ったまま100℃まで冷却し、80μm厚みの二軸配向フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
[実施例5]
延伸倍率を縦3.0倍、横1.4倍に変更した以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、80μm厚みの二軸配向フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
[比較例1]
全厚み113μmの未延伸フィルムを得、縦方向に150%/分の延伸速度で2.0倍に延伸し、横方向には延伸を行わなかった以外は実施例と同様の操作を繰り返し、80μm厚みの一軸配向フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。本比較例のフィルムは一軸配向であるため、未延伸方向である横方向における耐割れ性が十分ではなかった。
[比較例2]
原料として、ペレット(I)の代わりに、実施例1と同様の反応手法によって得られたN−メチルマレイミド・イソブテン共重合体65重量%と、アクリロニトリル含量25モル%のアクリロニトリル・スチレン共重合体35重量%とを振り混ぜ、2軸押出機を用いて窒素下で混練押出しを行い、ペレット(II)とした。
得られたペレット(II)を用いた以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、80μm厚みの二軸配向フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
[比較例3]
市販のTACフィルム(富士写真フィルム製、フジタック、厚み80μm)を用いた。
Figure 2010164893
本発明の二軸配向フィルムおよびその積層体は、IPSモードやOCBモードの液晶表示装置に用いられる偏光板の軸ズレを補償して広視野角化を発現できる位相差特性を有し、かつ耐割れ性が著しく改良されることから、IPSモードやOCBモードの液晶表示装置の広視野角補償フィルムとして好適であり、加工時の取り扱いや実際に部材として組み込んだ場合にヒートサイクル環境においても長期にわたり割れが生じない優れた効果を奏する。そのため、本発明の二軸配向フィルムを含む位相差板、広視野角補償機能付き偏光板支持体、IPSモード液晶表示装置用偏光板などを提供することができる。
1 フィルム
2 ノギス

Claims (19)

  1. 下記式(I)で表されるマレイミド残基単位(I)40〜80モル%と下記式(II)で表されるオレフィン残基単位(II)60〜20モル%とからなるマレイミド・オレフィン共重合体(A)をフィルムの重量を基準として20重量%以上50重量%未満の範囲で含み、
    Figure 2010164893
    (R1は1価の芳香族炭化水素基を示す)
    Figure 2010164893
    (R2およびR3は各々水素または炭素数1〜6のアルキル基を示す)
    アクリロニトリル残基単位を共重合体(B)の重量基準で20〜50重量%およびスチレン残基単位を共重合体(B)の重量基準で80〜50重量%含むアクリロニトリル・スチレン共重合体(B)を、フィルムの重量を基準として50重量%を超えて80重量%以下の範囲で含む二軸配向フィルムであり、
    該フィルムの屈折率特性および面内方向の最大位相差が下記式(1)〜(3)を満たす関係にあり、
    nz>nx≧ny または nz>ny≧nx ・・・(1)
    50≦Re≦550 ・・・(2)
    −1<{(n−n)/(n−n)}<0 ・・・(3)
    (上式(1)〜(3)中、nは550nmにおける面内の遅相軸方向の屈折率、nは550nmにおける面内の遅相軸に垂直な方向の屈折率、nは550nmにおける厚み方向の屈折率、Reは550nmにおけるフィルムの面内方向の最大位相差をそれぞれ表す)
    配向された二方向それぞれにおける曲げ曲率半径が2mm未満であることを特徴とする二軸配向フィルム。
  2. マレイミド残基単位(I)がN−フェニル置換マレイミド残基である請求項1に記載の二軸配向フィルム。
  3. 広視野角補償用フィルムとして用いられる請求項1または2に記載の二軸配向フィルム。
  4. 請求項3に記載の二軸配向フィルムを用いた広視野角補償フィルム。
  5. 請求項4に記載の広視野角補償フィルムを含む位相差板。
  6. IPSモード液晶表示装置用位相差板として用いられる請求項5に記載の位相差板。
  7. 広視野角補償機能付き偏光板支持体用フィルムとして用いられる請求項1または2に記載の二軸配向フィルム。
  8. 請求項7に記載の二軸配向フィルムを含む広視野角補償機能付き偏光板支持体。
  9. IPSモード液晶表示装置用途に用いられる請求項8に記載の広視野角補償機能付き偏光板支持体。
  10. 請求項9に記載された広視野角補償機能付き偏光板支持体を含むIPSモード液晶表示装置用偏光板。
  11. 請求項1または2に記載の二軸配向フィルムを含む少なくとも2層以上のフィルム積層体。
  12. 広視野角補償用フィルムとして用いられる請求項11に記載のフィルム積層体。
  13. 請求項12に記載のフィルム積層体を用いた広視野角補償フィルム。
  14. 請求項13に記載の広視野角補償フィルムを含む位相差板。
  15. IPSモード液晶表示装置用位相差板として用いられる請求項14に記載の位相差板。
  16. 広視野角補償機能付き偏光板支持体用フィルムとして用いられる請求項11に記載のフィルム積層体。
  17. 請求項16に記載のフィルム積層体を含む広視野角補償機能付き偏光板支持体。
  18. IPSモード液晶表示装置用途に用いられる請求項17に記載の広視野角補償機能付き偏光板支持体。
  19. 請求項18に記載された広視野角補償機能付き偏光板支持体を含むIPSモード液晶表示装置用偏光板。
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WO2015141340A1 (ja) * 2014-03-18 2015-09-24 コニカミノルタ株式会社 偏光板保護フィルム、その製造方法、偏光板及び液晶表示装置
CN107209307A (zh) * 2015-01-16 2017-09-26 Dic株式会社 聚合性组合物和使用其的光学各向异性体

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CN107209307B (zh) * 2015-01-16 2020-04-28 Dic株式会社 聚合性组合物和使用其的光学各向异性体

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