JP2010164741A - プラズマディスプレイ装置およびプラズマディスプレイパネルの駆動方法 - Google Patents

プラズマディスプレイ装置およびプラズマディスプレイパネルの駆動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】表示輝度を均一にして画像表示品質を向上させる。
【解決手段】プラズマディスプレイ装置は、画像信号処理回路41とを備え、画像信号処理回路41は、点灯させる放電セルの数を表示電極対毎かつサブフィールド毎に算出する点灯セル数算出部60と、点灯セル数算出部60における算出結果にもとづき各放電セルの負荷値を算出する負荷値算出部61と、負荷値算出部61における算出結果にもとづき各放電セルの補正ゲインを算出する補正ゲイン算出部62と、補正ゲイン算出部62からの出力と入力画像信号とを乗算した結果を入力画像信号から減算して出力する補正部69と、入力画像信号と補正部69が出力する画像信号との平均輝度の差を算出し、補正部69が出力する画像信号に、その平均輝度の差にもとづくコントラスト補正を施すコントラスト補正部71とを備えたローディング補正部70を有する。
【選択図】図8

Description

本発明は、壁掛けテレビや大型モニターに用いられるプラズマディスプレイ装置およびプラズマディスプレイパネルの駆動方法に関する。
プラズマディスプレイパネル(以下、「パネル」と略記する)として代表的な交流面放電型パネルは、対向配置された前面板と背面板との間に多数の放電セルが形成されている。前面板は、1対の走査電極と維持電極とからなる表示電極対が前面ガラス基板上に互いに平行に複数対形成され、それら表示電極対を覆うように誘電体層および保護層が形成されている。背面板は、背面ガラス基板上に複数の平行なデータ電極と、それらを覆うように誘電体層と、さらにその上にデータ電極と平行に複数の隔壁とがそれぞれ形成され、誘電体層の表面と隔壁の側面とに蛍光体層が形成されている。そして、表示電極対とデータ電極とが立体交差するように前面板と背面板とが対向配置されて密封され、内部の放電空間には、例えば分圧比で5%のキセノンを含む放電ガスが封入されている。ここで表示電極対とデータ電極とが対向する部分に放電セルが形成される。このような構成のパネルにおいて、各放電セル内でガス放電により紫外線を発生させ、この紫外線で赤色(R)、緑色(G)および青色(B)の各色の蛍光体を励起発光させてカラー表示を行っている。
パネルを駆動する方法としては、サブフィールド法、すなわち、1フィールド期間を複数のサブフィールドに分割した上で、発光させるサブフィールドの組み合わせによって階調表示を行う方法が一般に用いられている。
各サブフィールドは、初期化期間、書込み期間および維持期間を有する。初期化期間では、各走査電極に初期化波形を印加し、各放電セルで初期化放電を発生させる。それにより、続く書込み動作のために必要な壁電荷を各放電セルに形成するとともに、書込み放電を安定して発生させるためのプライミング粒子(書込み放電を発生させるための励起粒子)を発生させる。
書込み期間では、走査電極に順次走査パルスを印加(以下、この動作を「走査」とも記す)するとともに、データ電極には表示すべき画像信号に対応した書込みパルスを選択的に印加する(以下、これらの動作を総称して「書込み」とも記す)。それにより、走査電極とデータ電極との間で選択的に書込み放電を発生させ、選択的に壁電荷を形成する。
そして維持期間では、表示させるべき輝度に応じた所定の回数の維持パルスを走査電極と維持電極とからなる表示電極対に交互に印加する。それにより、書込み放電による壁電荷形成が行われた放電セルで選択的に維持放電を発生させ、その放電セルを発光させる。このようにして、パネルの表示領域に画像を表示する。
このサブフィールド法では、例えば、複数のサブフィールドのうち、1つのサブフィールドの初期化期間においては全ての放電セルを放電させる全セル初期化動作を行い、他のサブフィールドの初期化期間においては維持放電を行った放電セルに対して選択的に初期化放電を行う選択初期化動作を行うことで、階調表示に関係しない発光を極力減らしコントラスト比を向上させることが可能である。
また、表示電極対間で駆動インピーダンスに差が生じると、駆動電圧の電圧降下に差が生じ、同じ輝度の画像信号にもかかわらず発光輝度に差が生じることがある。そこで、表示電極対間で駆動インピーダンスが変化したときに1フィールド内でのサブフィールドの点灯パターンを変化させる技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−184843号公報
近年では、パネルの大画面化、高精細化にともない、パネルの駆動インピーダンスは増大する傾向にある。そのようなパネルでは、表示電極対間に生じる駆動インピーダンスの差も大きくなりやすく、駆動電圧の電圧降下の差も大きくなりやすい。そのため、表示電極対間に生じる駆動インピーダンスの差をより精度良く検出することが求められる。
一方、特許文献1に開示された技術では、表示電極対間の駆動インピーダンスの差が大きくなると、サブフィールドの点灯パターンをより大きく変化させなければならず、その結果、表示画像の明るさに変化が生じることがある。
大画面化、高精細化されたパネルでは、プラズマディスプレイ装置における画像表示品質のさらなる向上が望まれている。パネルに表示される画像の明るさは画像表示品質を判断する上で大きな要因の1つである。したがって、サブフィールドの点灯パターンを変化させる等の補正をかけたときに、表示画像の明るさができるだけ変化しないことが望ましい。
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、大画面化、高精細化されたパネルであっても、表示輝度を均一にして画像表示品質を向上させることができるプラズマディスプレイ装置およびパネルの駆動方法を提供することを目的とする。
本発明のプラズマディスプレイ装置は、輝度重みが設定されたサブフィールドを1フィールド内に複数設けて階調表示するサブフィールド法で駆動され、走査電極と維持電極とからなる表示電極対を有する放電セルを複数備えたパネルと、入力画像信号を放電セルにおけるサブフィールド毎の発光・非発光を示す画像データに変換する画像信号処理回路とを備え、画像信号処理回路は、点灯させる放電セルの数を表示電極対毎かつサブフィールド毎に算出する点灯セル数算出部と、点灯セル数算出部における算出結果にもとづき各放電セルの負荷値を算出する負荷値算出部と、負荷値算出部における算出結果にもとづき各放電セルの補正ゲインを算出する補正ゲイン算出部と、補正ゲイン算出部からの出力と入力画像信号とを乗算した結果を入力画像信号から減算する補正部と、入力画像信号と補正部が出力する画像信号との平均輝度の差を算出し、補正部が出力する画像信号に、平均輝度の差にもとづくコントラスト補正を施すコントラスト補正部とを備えたことを特徴とする。
これにより、表示電極対間に生じる駆動インピーダンスの差をより精度良く検出することができ、放電セルの点灯状態に応じた最適なローディング補正を行うことが可能となる。さらに、入力画像信号の平均輝度とローディング補正後の画像信号の平均輝度との差にもとづくコントラスト補正をローディング補正後の画像信号に施すことができるので、ローディング補正後の画像信号による画像を、ローディング補正を施さないときの画像と同様の明るさで表示することが可能となる。したがって、同一表示電極対上に形成される放電セル間に維持パルスの電圧降下の差が生じたとしても、表示輝度を均一にして画像表示品質を向上させることが可能となる。
また、このプラズマディスプレイ装置において、コントラスト補正部は、入力画像信号の輝度の階調値と補正部が出力する画像信号の輝度の階調値との差分を画素毎に算出し、その差分を累積加算することで平均輝度の差を算出する構成であってもよい。
また、このプラズマディスプレイ装置において、コントラスト補正部は、輝度の階調値に代えて、R信号の階調値とG信号の階調値とB信号の階調値とを加算平均した数値を画素毎に算出して用いる構成であってもよい。
また、このプラズマディスプレイ装置において、コントラスト補正部は、補正部が出力する画像信号の輝度の階調値に関するヒストグラムを算出するヒストグラム算出部と、ヒストグラム算出部において算出したヒストグラムの各画素数と、各画素数のそれぞれに対応する輝度の階調値とを乗算し、その乗算結果の総和を算出する輝度量算出部と、平均輝度の差を輝度量算出部の算出結果で除算する除算器と、除算器の算出結果と補正部が出力する画像信号とを乗算する乗算器を有することを特徴とする。これにより、入力画像信号の平均輝度とローディング補正後の画像信号の平均輝度との差にもとづくコントラスト補正を、精度良くローディング補正後の画像信号に施すことが可能となる。
また、本発明のパネルの駆動方法は、走査電極と維持電極とからなる表示電極対を有する放電セルを複数備えたパネルを、輝度重みが設定されたサブフィールドを1フィールド内に複数設けて階調表示するサブフィールド法で駆動するパネルの駆動方法であって、点灯させる放電セルの数を表示電極対毎かつサブフィールド毎に算出し、点灯させる放電セルの数にもとづき各放電セルの負荷値を算出するとともに、その負荷値にもとづき各放電セルの補正ゲインを算出し、補正ゲインと入力画像信号とを乗算し、その乗算結果を入力画像信号から減算して入力画像信号に補正を施し、入力画像信号と補正後の画像信号との平均輝度の差を算出し、補正後の画像信号に、平均輝度の差にもとづくコントラスト補正を施すことを特徴とする。
これにより、表示電極対間に生じる駆動インピーダンスの差をより精度良く検出することができ、放電セルの点灯状態に応じた最適なローディング補正を行うことが可能となる。さらに、入力画像信号の平均輝度とローディング補正後の画像信号の平均輝度との差にもとづくコントラスト補正をローディング補正後の画像信号に施すことができるので、ローディング補正後の画像信号による画像を、ローディング補正を施さないときの画像と同様の明るさで表示することが可能となる。したがって、同一表示電極対上に形成される放電セル間に維持パルスの電圧降下の差が生じたとしても、表示輝度を均一にして画像表示品質を向上させることが可能となる。
また、このパネルの駆動方法においては、補正後の画像信号の輝度の階調値に関するヒストグラムを算出し、ヒストグラムの各画素数と、各画素数のそれぞれに対応する輝度の階調値とを乗算して、それらの乗算結果の総和を算出し、上述の平均輝度の差をその総和で除算し、その除算の結果と補正後の画像信号とを乗算することで補正後の画像信号にコントラスト補正を施してもよい。これにより、入力画像信号の平均輝度とローディング補正後の画像信号の平均輝度との差にもとづくコントラスト補正を、精度良くローディング補正後の画像信号に施すことが可能となる。
本発明によれば、大画面化、高精細化されたパネルであっても、表示輝度を均一にして画像表示品質を向上させることができるプラズマディスプレイ装置およびパネルの駆動方法を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置について、図面を用いて説明する。
(実施の形態)
図1は、本発明の一実施の形態におけるパネル10の構造を示す分解斜視図である。ガラス製の前面板21上には、走査電極22と維持電極23とからなる表示電極対24が複数形成されている。そして走査電極22と維持電極23とを覆うように誘電体層25が形成され、その誘電体層25上に保護層26が形成されている。
また、保護層26は、放電セルにおける放電開始電圧を下げるために、パネルの材料として使用実績があり、ネオン(Ne)およびキセノン(Xe)ガスを封入した場合に2次電子放出係数が大きく耐久性に優れたMgOを主成分とする材料から形成されている。
背面板31上にはデータ電極32が複数形成され、データ電極32を覆うように誘電体層33が形成され、さらにその上に井桁状の隔壁34が形成されている。そして、隔壁34の側面および誘電体層33上には赤色(R)、緑色(G)および青色(B)の各色に発光する蛍光体層35が設けられている。
これら前面板21と背面板31とは、微小な放電空間をはさんで表示電極対24とデータ電極32とが交差するように対向配置され、その外周部をガラスフリット等の封着材によって封着されている。そして、内部の放電空間には、ネオンとキセノンの混合ガスが放電ガスとして封入されている。なお、本実施の形態では、発光効率を向上させるためにキセノン分圧を約10%とした放電ガスを用いている。放電空間は隔壁34によって複数の区画に仕切られており、表示電極対24とデータ電極32とが交差する部分に放電セルが形成されている。そしてこれらの放電セルが放電、発光することにより画像が表示される。なお、R・G・Bの各色で発光する3つの放電セルで1つの画素が構成される。
なお、パネル10の構造は上述したものに限られるわけではなく、例えばストライプ状の隔壁を備えたものであってもよい。また、放電ガスの混合比率も上述した数値に限られるわけではなく、その他の混合比率であってもよい。
図2は、本発明の一実施の形態におけるパネル10の電極配列図である。パネル10には、行方向に長いn本の走査電極SC1〜走査電極SCn(図1の走査電極22)およびn本の維持電極SU1〜維持電極SUn(図1の維持電極23)が配列され、列方向に長いm本のデータ電極D1〜データ電極Dm(図1のデータ電極32)が配列されている。そして、1対の走査電極SCi(i=1〜n)および維持電極SUiと1つのデータ電極Dj(j=1〜m)とが交差した部分に放電セルが形成され、放電セルは放電空間内にm×n個形成されている。そして、m×n個の放電セルが形成された領域がパネル10の表示領域となる。
次に、パネル10を駆動するための駆動電圧波形とその動作の概要について説明する。なお、本実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置は、サブフィールド法、すなわち1フィールドを時間軸上で複数のサブフィールドに分割し、各サブフィールドに輝度重みをそれぞれ設定し、サブフィールド毎に各放電セルの発光・非発光を制御することによって階調表示を行うものとする。
このサブフィールド法では、例えば、1フィールドを8つのサブフィールド(第1SF、第2SF、・・・、第8SF)で構成し、各サブフィールドはそれぞれ1、2、4、8、16、32、64、128の輝度重みを有する構成とすることができる。この構成では、R信号、G信号、B信号をそれぞれ0から255までの256階調で表示することができる。また、複数のサブフィールドのうち、1つのサブフィールドの初期化期間においては全ての放電セルに初期化放電を発生させる全セル初期化動作を行い(以下、全セル初期化動作を行うサブフィールドを「全セル初期化サブフィールド」と呼称する)、他のサブフィールドの初期化期間においては維持放電を行った放電セルに対して選択的に初期化放電を発生させる選択初期化動作を行う(以下、選択初期化動作を行うサブフィールドを「選択初期化サブフィールド」と呼称する)ことで、階調表示に関係しない発光を極力減らしコントラスト比を向上させることが可能である。
そして、本実施の形態では、第1SFの初期化期間では全セル初期化動作を行い、第2SF〜第8SFの初期化期間では選択初期化動作を行うものとする。これにより、画像の表示に関係のない発光は第1SFにおける全セル初期化動作の放電にともなう発光のみとなり、維持放電を発生させない黒表示領域の輝度である黒輝度は全セル初期化動作における微弱発光だけとなって、コントラストの高い画像表示が可能となる。また、各サブフィールドの維持期間においては、それぞれのサブフィールドの輝度重みに所定の比例定数を乗じた数の維持パルスを表示電極対24のそれぞれに印加する。このときの比例定数が輝度倍率である。
しかし、本実施の形態は、サブフィールド数や各サブフィールドの輝度重みが上記の値に限定されるものではなく、また、画像信号等にもとづいてサブフィールド構成を切換える構成であってもよい。
図3は、本発明の一実施の形態におけるパネル10の各電極に印加する駆動電圧波形図である。図3には、書込み期間において最初に走査を行う走査電極SC1、書込み期間において最後に走査を行う走査電極SCn、維持電極SU1〜維持電極SUn、およびデータ電極D1〜データ電極Dmの駆動波形を示す。
また、図3には、2つのサブフィールドの駆動電圧波形、すなわち全セル初期化サブフィールドである第1サブフィールド(第1SF)と、選択初期化サブフィールドである第2サブフィールド(第2SF)とを示す。なお、他のサブフィールドにおける駆動電圧波形は、維持期間における維持パルスの発生数が異なる以外は第2SFの駆動電圧波形とほぼ同様である。また、以下における走査電極SCi、維持電極SUi、データ電極Dk(k=1〜m)は、各電極の中から画像データ(サブフィールド毎の発光・非発光を示すデータ)にもとづき選択された電極を表す。
まず、全セル初期化サブフィールドである第1SFについて説明する。
第1SFの初期化期間前半部では、データ電極D1〜データ電極Dm、維持電極SU1〜維持電極SUnにそれぞれ0(V)を印加し、走査電極SC1〜走査電極SCnには、維持電極SU1〜維持電極SUnに対して放電開始電圧以下の電圧Vi1から、放電開始電圧を超える電圧Vi2に向かって緩やかに(例えば、約1.3V/μsecの勾配で)上昇する傾斜電圧(以下、「上りランプ電圧」と呼称する)L1を印加する。
この上りランプ電圧L1が上昇する間に、走査電極SC1〜走査電極SCnと維持電極SU1〜維持電極SUnとの間、および走査電極SC1〜走査電極SCnとデータ電極D1〜データ電極Dmとの間でそれぞれ微弱な初期化放電が持続して起こる。そして、走査電極SC1〜走査電極SCn上部に負の壁電圧が蓄積されるとともに、データ電極D1〜データ電極Dm上部および維持電極SU1〜維持電極SUn上部には正の壁電圧が蓄積される。この電極上部の壁電圧とは、電極を覆う誘電体層上、保護層上、蛍光体層上等に蓄積された壁電荷により生じる電圧を表す。
初期化期間後半部では、維持電極SU1〜維持電極SUnには正の電圧Ve1を印加し、データ電極D1〜データ電極Dmには0(V)を印加し、走査電極SC1〜走査電極SCnには、維持電極SU1〜維持電極SUnに対して放電開始電圧以下となる電圧Vi3から放電開始電圧を超える電圧Vi4に向かって緩やかに下降する傾斜電圧(以下、「下りランプ電圧」と呼称する)L2を印加する。
この間に、走査電極SC1〜走査電極SCnと維持電極SU1〜維持電極SUnとの間、および走査電極SC1〜走査電極SCnとデータ電極D1〜データ電極Dmとの間でそれぞれ微弱な初期化放電が起こる。そして、走査電極SC1〜走査電極SCn上部の負の壁電圧および維持電極SU1〜維持電極SUn上部の正の壁電圧が弱められ、データ電極D1〜データ電極Dm上部の正の壁電圧は書込み動作に適した値に調整される。以上により、全ての放電セルに対して初期化放電を行う全セル初期化動作が終了する。
なお、図3の第2SFの初期化期間に示したように、初期化期間の前半部を省略した駆動電圧波形を各電極に印加してもよい。すなわち、維持電極SU1〜維持電極SUnに電圧Ve1を、データ電極D1〜データ電極Dmに0(V)をそれぞれ印加し、走査電極SC1〜走査電極SCnに放電開始電圧以下となる電圧(例えば、接地電位)から電圧Vi4に向かって緩やかに下降する下りランプ電圧L4を印加する。これにより直前のサブフィールド(図3では、第1SF)の維持期間で維持放電を起こした放電セルでは微弱な初期化放電が発生し、走査電極SCi上部および維持電極SUi上部の壁電圧が弱められ、データ電極Dk(k=1〜m)上部の壁電圧も、過剰な部分が放電され、書込み動作に適した値に調整される。一方、直前のサブフィールドで維持放電を起こさなかった放電セルについては放電することはなく、直前のサブフィールドの初期化期間終了時における壁電荷がそのまま保たれる。このように前半部を省略した初期化動作は、直前のサブフィールドの維持期間で維持動作を行った放電セルに対して初期化放電を行う選択初期化動作となる。
続く書込み期間では、走査電極SC1〜走査電極SCnに対しては順次走査パルス電圧Vaを印加し、データ電極D1〜データ電極Dmに対しては発光させるべき放電セルに対応するデータ電極Dk(k=1〜m)に正の書込みパルス電圧Vdを印加して、各放電セルに選択的に書込み放電を発生させる。
書込み期間では、まず維持電極SU1〜維持電極SUnに電圧Ve2を、走査電極SC1〜走査電極SCnに電圧Vcを印加する。
そして、1行目の走査電極SC1に負の走査パルス電圧Vaを印加するとともに、データ電極D1〜データ電極Dmのうち1行目に発光させるべき放電セルのデータ電極Dk(k=1〜m)に正の書込みパルス電圧Vdを印加する。このときデータ電極Dk上と走査電極SC1上との交差部の電圧差は、外部印加電圧の差(電圧Vd−電圧Va)にデータ電極Dk上の壁電圧と走査電極SC1上の壁電圧との差が加算されたものとなり放電開始電圧を超える。これにより、データ電極Dkと走査電極SC1との間に放電が発生する。また、維持電極SU1〜維持電極SUnに電圧Ve2を印加しているため、維持電極SU1上と走査電極SC1上との電圧差は、外部印加電圧の差である(電圧Ve2−電圧Va)に維持電極SU1上の壁電圧と走査電極SC1上の壁電圧との差が加算されたものとなる。このとき、電圧Ve2を、放電開始電圧をやや下回る程度の電圧値に設定することで、維持電極SU1と走査電極SC1との間を、放電には至らないが放電が発生しやすい状態とすることができる。これにより、データ電極Dkと走査電極SC1との間に発生する放電を引き金にして、データ電極Dkと交差する領域にある維持電極SU1と走査電極SC1との間に放電を発生させることができる。こうして、発光させるべき放電セルに書込み放電が起こり、走査電極SC1上に正の壁電圧が蓄積され、維持電極SU1上に負の壁電圧が蓄積され、データ電極Dk上にも負の壁電圧が蓄積される。
このようにして、1行目に発光させるべき放電セルで書込み放電を起こして各電極上に壁電圧を蓄積する書込み動作が行われる。一方、書込みパルス電圧Vdを印加しなかったデータ電極D1〜データ電極Dmと走査電極SC1との交差部の電圧は放電開始電圧を超えないので、書込み放電は発生しない。以上の書込み動作をn行目の放電セルに至るまで行い、書込み期間が終了する。
続く維持期間では、輝度重みに所定の輝度倍率を乗じた数の維持パルスを表示電極対24に交互に印加して、書込み放電を発生した放電セルで維持放電を発生させて発光させる。
この維持期間では、まず走査電極SC1〜走査電極SCnに正の維持パルス電圧Vsを印加するとともに維持電極SU1〜維持電極SUnにベース電位となる接地電位、すなわち0(V)を印加する。すると書込み放電を起こした放電セルでは、走査電極SCi上と維持電極SUi上との電圧差が維持パルス電圧Vsに走査電極SCi上の壁電圧と維持電極SUi上の壁電圧との差が加算されたものとなり放電開始電圧を超える。
そして、走査電極SCiと維持電極SUiとの間に維持放電が起こり、このとき発生した紫外線により蛍光体層35が発光する。そして走査電極SCi上に負の壁電圧が蓄積され、維持電極SUi上に正の壁電圧が蓄積される。さらにデータ電極Dk上にも正の壁電圧が蓄積される。書込み期間において書込み放電が起きなかった放電セルでは維持放電は発生せず、初期化期間の終了時における壁電圧が保たれる。
続いて、走査電極SC1〜走査電極SCnにはベース電位となる0(V)を、維持電極SU1〜維持電極SUnには維持パルス電圧Vsをそれぞれ印加する。すると、維持放電を起こした放電セルでは、維持電極SUi上と走査電極SCi上との電圧差が放電開始電圧を超えるので再び維持電極SUiと走査電極SCiとの間に維持放電が起こり、維持電極SUi上に負の壁電圧が蓄積され走査電極SCi上に正の壁電圧が蓄積される。以降同様に、走査電極SC1〜走査電極SCnと維持電極SU1〜維持電極SUnとに交互に輝度重みに輝度倍率を乗じた数の維持パルスを印加し、表示電極対24の電極間に電位差を与えることにより、書込み期間において書込み放電を起こした放電セルで維持放電が継続して行われる。
そして、維持期間における維持パルスの発生後に、走査電極SC1〜走査電極SCnに、0(V)から電圧Versに向かって緩やかに上昇する傾斜電圧(以下、「消去ランプ電圧」と呼称する)L3を印加する。これにより、維持放電を発生させた放電セルにおいて、微弱な放電を持続して発生させ、データ電極Dk上の正の壁電圧を残したまま、走査電極SCiおよび維持電極SUi上の壁電圧の一部または全部を消去する。
続く第2SF以降のサブフィールドの各動作は、維持期間の維持パルスの数を除いて上述の動作とほぼ同様であるため説明を省略する。以上が、本実施の形態におけるパネル10の各電極に印加する駆動電圧波形の概要である。
次に、本実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置の構成について説明する。図4は、本発明の一実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置1の回路ブロック図である。プラズマディスプレイ装置1は、パネル10、画像信号処理回路41、データ電極駆動回路42、走査電極駆動回路43、維持電極駆動回路44、タイミング発生回路45および各回路ブロックに必要な電源を供給する電源回路(図示せず)を備えている。
画像信号処理回路41は、入力された画像信号sigを放電セルにおけるサブフィールド毎の発光・非発光を示す画像データに変換する。
タイミング発生回路45は、水平同期信号Hおよび垂直同期信号Vにもとづき各回路ブロックの動作を制御する各種のタイミング信号を発生し、それぞれの回路ブロックへ供給する。
走査電極駆動回路43は、初期化期間において走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する初期化波形電圧を発生するための初期化波形発生回路、維持期間において走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する維持パルスを発生するための維持パルス発生回路、複数の走査ICを備え書込み期間において走査電極SC1〜走査電極SCnに印加する走査パルス電圧Vaを発生するための走査パルス発生回路を有する(図示せず)。そして、タイミング信号にもとづいて各走査電極SC1〜走査電極SCnをそれぞれ駆動する。
データ電極駆動回路42は、サブフィールド毎の画像データを各データ電極D1〜データ電極Dmに対応する信号に変換し、タイミング信号にもとづいて各データ電極D1〜データ電極Dmを駆動する。
維持電極駆動回路44は、維持パルス発生回路および電圧Ve1、電圧Ve2を発生するための回路を備え(図示せず)、タイミング信号にもとづいて維持電極SU1〜維持電極SUnを駆動する。
次に、駆動負荷の変化により生じる発光輝度の差について説明する。
図5は、駆動負荷の変化により生じる発光輝度の差を説明するための概略図である。図5(a)は、一般に「ウインドウパターン」と呼ばれる画像を示したものである。図面に示す領域Bおよび領域Dは同じ信号レベル(例えば、20%)の領域であり、領域Cは領域Bおよび領域Dよりも信号レベルが低い(例えば、5%)領域である。なお、本実施の形態で用いる「信号レベル」とは、輝度信号の階調値であってもよく、あるいは、R信号の階調値、B信号の階調値、G信号の階調値であってもよい。
図5(b)は、図5(a)に示した「ウインドウパターン」をパネル10に表示したときの表示画像を概略的に示したものである。なお、図5(b)において表示電極対24は図2に示したパネル10と同様に行方向(図面では、横方向)に延長して配列されているものとする。また、図5(c)は、図5(b)のA−A線における画像信号の信号レベルを示したものであり、図5(d)は、図5(b)のA−A線における表示画像の発光輝度を示したものである。
図5(b)、図5(c)、図5(d)に示すように、「ウインドウパターン」をパネル10に表示すると、同じ信号レベルであるにもかかわらず領域Bと領域Dとで発光輝度に差が生じることがある。これは、以下のような理由によるものと考えられる。
表示電極対24は行方向(図面では、横方向)に延長して配列されているため、図5(b)に示すような「ウインドウパターン」を表示した場合、領域Bだけを通る表示電極対24と、領域Cと領域Dとを通る表示電極対24とが生じる。そして、領域Bを通る表示電極対24よりも、領域Cと領域Dとを通る表示電極対24の方が、駆動負荷が小さくなる。これは、領域Cの信号レベルが低いので、その分、領域Cと領域Dとを通る表示電極対24に流れる放電電流の方が、領域Bを通る表示電極対24に流れる放電電流よりも少なくなるためである。したがって、領域Cと領域Dとを通る表示電極対24では、領域Bを通る表示電極対24よりも、駆動電圧の電圧降下、例えば維持パルスの電圧降下が少なくなる。すなわち、領域Cと領域Dとを通る表示電極対24の方が、領域Bを通る表示電極対24よりも維持パルスの電圧降下が少なくなり、領域Bに含まれる放電セルにおける維持放電よりも、領域Dに含まれる放電セルにおける維持放電の方が、放電強度が強くなると考えられる。その結果、同じ信号レベルであるにもかかわらず領域Dの方が領域Bよりも発光輝度が上昇するものと考えられる。以下、このような現象を「ローディング現象」と呼称する。
図6は、ローディング現象を概略的に説明するための図であり、図6(a)〜図6(d)は、「ウインドウパターン」における信号レベルの低い(例えば、5%)領域Cの面積を徐々に変更してパネル10に表示したときの表示画像を概略的に示した図である。なお、図6(a)における領域D1、図6(b)における領域D2、図6(c)における領域D3、図6(d)における領域D4は、それぞれ領域Bと同じ信号レベル(例えば、20%)であるものとする。
そして、図6(a)〜図6(d)に示すように、領域C1、領域C2、領域C3、領域C4と領域Cの面積が大きくなるにつれ、領域C、領域Dを通る表示電極対24の駆動負荷は減少する。その結果、領域Dに含まれる放電セルの放電強度が強くなって、領域Dの発光輝度は、領域D1、領域D2、領域D3、領域D4と徐々に上昇する。このように、ローディング現象による発光輝度の上昇は、駆動負荷が変動することにより変化する。本実施の形態は、このローディング現象を軽減し、プラズマディスプレイ装置1における画像表示品質を向上させることを目的とする。なお、ローディング現象を軽減するために施す処理を、以下、「ローディング補正」と呼称する。
図7は、本発明の一実施の形態におけるローディング補正の概略を説明するための図である。なお、図7(a)は、図5(a)に示した「ウインドウパターン」を、本実施の形態におけるローディング補正を施した後パネル10に表示したときの表示画像を概略的に示したものである。また、図7(b)は、図7(a)のA−A線における画像信号の信号レベルを示したものであり、図7(c)は、本実施の形態におけるローディング補正を施した後の画像信号のA−A線における信号レベルを示したものであり、図7(d)は、図7(a)のA−A線における表示画像の発光輝度を示したものである。
本実施の形態では、放電セル毎に、その放電セルを通る表示電極対24の駆動負荷にもとづく補正値を算出して画像信号に補正を加えることでローディング補正を行う。例えば、図7(a)に示すような画像を表示する際には、領域Bと領域Dとでは同じ信号レベルであるが、領域Dを通る表示電極対24は領域Cも通るため駆動負荷が小さいと判断することができる。そこで、図7(c)に示すように領域Dの信号レベルに補正を加える。これにより、図7(d)に示すように、表示画像における領域Bと領域Cとの発光輝度を合わせて、ローディング現象を軽減する。
このように、ローディング現象が発生すると予想される領域における画像信号に補正を加え、その領域の表示画像における発光輝度を減少させることでローディング現象を軽減する。
この、本実施の形態におけるローディング補正について詳細に説明する。
図8は、本発明の一実施の形態における画像信号処理回路41の回路ブロック図である。なお、図8には、本実施の形態におけるローディング補正に関係するブロックを示し、それ以外の回路ブロックは省略している。
画像信号処理回路41は、点灯セル数算出部60と、負荷値算出部61と、補正ゲイン算出部62と、乗算器68と、補正部69と、コントラスト補正部71とを備えたローディング補正部70を有する。
点灯セル数算出部60は、点灯させる放電セル(以下、点灯させる放電セルを「点灯セル」、点灯させない放電セルを「非点灯セル」と呼称する)の数を、表示電極対24毎、かつサブフィールド毎に算出する。
負荷値算出部61は、点灯セル数算出部60における算出結果を受け、本実施の形態における駆動負荷算出方法にもとづく演算(本実施の形態では、後述する「負荷値」および「最大負荷値」の算出)を行う。
補正ゲイン算出部62は、負荷値算出部61における演算結果にもとづき補正ゲインを算出する。
乗算器68は、補正ゲイン算出部62から出力される補正ゲインを入力画像信号に乗算し、補正信号として出力する。
補正部69は、乗算器68から出力される補正信号を入力画像信号から減算して、補正後画像信号として出力する。
コントラスト補正部71は、入力画像信号と補正部69が出力する画像信号との平均輝度の差を算出し、補正部69が出力する画像信号に、その平均輝度の差にもとづくコントラスト補正を施す。なお、コントラスト補正部71の詳細は後述する。
次に、本実施の形態における補正ゲインの算出方法について説明する。なお、本実施の形態では、この演算を点灯セル数算出部60、負荷値算出部61および補正ゲイン算出部62において行う。
本実施の形態では、点灯セル数算出部60における算出結果にもとづき「負荷値」および「最大負荷値」と呼称する2つの数値を算出する。この「負荷値」および「最大負荷値」は、注目放電セルにおけるローディング現象の発生量を推定するために用いる数値である。
まず、図9を用いて本実施の形態における「負荷値」について説明し、続いて、図10を用いて本実施の形態における「最大負荷値」について説明する。
図9は、本発明の一実施の形態における「負荷値」の算出方法を説明するための概略図である。図9(a)は、図5(a)に示した「ウインドウパターン」をパネル10に表示したときの表示画像を概略的に示したものである。また、図9(b)は、図9(a)のA−A線における各放電セルの点灯・非点灯をサブフィールド毎に示した概略図であり、「1」は点灯を、空欄は非点灯を表す。また、図9(c)は、本実施の形態における「負荷値」の算出方法を概略的に示した図である。なお、本実施の形態では、説明を簡略化するために、行方向の放電セル数が15であるものとする。したがって、図9(a)のA−A線上に、15個の放電セルが配置されているものとして以下の説明を行うが、実際には、パネル10の行方向における放電セル数(例えば、1920×3)に合わせて以下の各演算を行う。
図9(a)のA−A線上に配置された15個の放電セルの各サブフィールドにおける点灯状態が、例えば、図9(b)に示すような状態、すなわち、図9(a)の領域Cに含まれる中央5個の放電セルにおいては第1SFから第3SFまでが点灯し第4SFから第8SFまでは非点灯であり、領域Cに含まれない左右5個ずつの放電セルにおいては第1SFから第6SFまでが点灯し第7SFおよび第8SFは非点灯であるものとする。
A−A線上に配置された15個の放電セルがこのような点灯状態のとき、そのうちの1つの放電セル、例えば、図面に示す放電セルBにおける「負荷値」は、次のようにして求める。
まず、各サブフィールド毎の点灯セル数を算出する。第1SFから第3SFまではA−A線上の15個の放電セル全てが点灯しているので、第1SFから第3SFまでの点灯セル数は図9(c)に示すように「15」となる。また、第4SFから第6SFまではA−A線上の15個の放電セルのうち10個の放電セルが点灯しているので、第4SFから第6SFまでの点灯セル数は図9(c)に示すように「10」となる。そして、第7SF、第8SFではA−A線上の15個の放電セル全てが非点灯なので、第7SF、第8SFの点灯セル数は図9(c)に示すように「0」となる。
次に、このようにして求めた各サブフィールドの点灯セル数に、各サブフィールドの輝度重み(例えば、第1SFから順に、1、2、4、8、16、32、64、128であるものとする)と、放電セルBにおける各サブフィールドの点灯状態(本実施の形態では、点灯を1、非点灯を0とする。したがって放電セルBにおける点灯状態は、第1SFから順に、(1、1、1、1、1、1、0、0)となる)とをそれぞれ乗算する。その結果の算出値は、第1SFから順に、(15、30、60、80、160、320、0、0)となる。そして、その算出値の総和を求める(この例では、665となる)。この総和が、放電セルBにおける「負荷値」となる。本実施の形態では、このような演算を各放電セルに対して行い、放電セル毎に「負荷値」を求める。
図10は、本発明の一実施の形態における「最大負荷値」の算出方法を説明するための概略図である。図10(a)は、図9(a)と同様の図面である。また、図10(b)は、「最大負荷値」を算出するために、放電セルBの点灯状態をA−A線上の全放電セルにあてはめたときの点灯・非点灯をサブフィールド毎に示した概略図である。また、図10(c)は、本実施の形態における「最大負荷値」の算出方法を概略的に示した図である。
本実施の形態においては、「最大負荷値」を次のようにして算出する。例えば、放電セルBにおける「最大負荷値」を算出する場合には、図10(b)に示すように、A−A線上の全放電セルが放電セルBと同様の状態で点灯しているものと仮定して、各サブフィールド毎の点灯セル数を算出する。放電セルBにおける各サブフィールドの点灯状態は、第1SFから順に(1、1、1、1、1、1、0、0)なので、点灯セル数は、図10(c)に示すように第1SFから順に(15、15、15、15、15、15、0、0)となる。
次に、このようにして求めた各サブフィールドの点灯セル数に、各サブフィールドの輝度重み(例えば、第1SFから順に、(1、2、4、8、16、32、64、128))と、放電セルBにおける各サブフィールドの点灯状態(例えば、第1SFから順に、(1、1、1、1、1、1、0、0))とをそれぞれ乗算する。その結果の算出値は、第1SFから順に、(15、30、60、120、240、480、0、0)となる。そして、その算出値の総和を求め(この例では、945となる)、この総和が、放電セルBにおける「最大負荷値」となる。本実施の形態では、このような演算を各放電セルに対して行い、放電セル毎に「最大負荷値」を求める。
なお、放電セルBにおける「最大負荷値」は、表示電極対24上に形成される全放電セル数(この例では、15)を各サブフィールドの輝度重み(例えば、第1SFから順に、(1、2、4、8、16、32、64、128))にそれぞれ乗算し、その乗算結果と放電セルBにおける各サブフィールドの点灯状態(例えば、第1SFから順に、(1、1、1、1、1、1、0、0))とをそれぞれ乗算して、その算出値(この例では、第1SFから順に、(15、30、60、120、240、480、0、0))の総和を求めて算出する構成としてもよい。このような算出方法でも、上述の演算と同様の結果(この例では、945となる)を得ることができる。
そして、本実施の形態では、次の式(1)から得られる数値を用いて注目放電セルにおける補正ゲインを算出する。
(最大負荷値−負荷値)/最大負荷値・・・・・・・・・・・・・式(1)
例えば、上述した放電セルBにおける「負荷値」=665、「最大負荷値」=945からは、
(945−665)/945=0.296
という数値を算出することができる。こうして算出した数値に所定の係数(パネル10の特性等に応じてあらかじめ定めた係数)を乗算して補正ゲインを算出する。
補正ゲイン=式(1)の結果×所定の係数・・・・・・・・・・・式(2)
そして、この補正ゲインを、次の式(3)に代入して入力画像信号に補正を施す。
出力画像信号=入力画像信号−入力画像信号×補正ゲイン・・・・式(3)
これにより、ローディング現象が発生すると予想される領域における不要な輝度上昇を抑え、ローディング現象を軽減することができる。
近年の大画面化、高精細化したパネル10では、走査電極22および維持電極23のインピーダンスが大きくなる傾向にある。しかし、本実施の形態においては、「負荷値」および「最大負荷値」を算出し、これらを補正ゲインの算出に用いることで、予想される発光輝度の上昇に応じた補正ゲインを精度良く算出することが可能となり、ローディング補正をより高精度に行うことが可能となる。
次に、コントラスト補正部71の詳細について説明する。上述したローディング補正では、式(3)に示すように、入力画像信号に補正ゲインを乗算し、それを入力画像信号から減算する処理を行う。そのため、ローディング補正を施さないときとローディング補正を施したときとで、表示画像の明るさが変化することがある。そこで、その表示画像の明るさの変化を低減するために、コントラスト補正部71では、ローディング補正後の画像信号にコントラスト補正を施す。
図11は、本発明の一実施の形態におけるコントラスト補正部の一構成例を示す回路ブロック図である。コントラスト補正部71は、減算器72と、累積加算器73と、除算器74と、ヒストグラム算出部75と、輝度量算出部76と、乗算器77と、加算器78とを有する。
減算器72は、画素毎に、入力画像信号の輝度の階調値(以下、単に「階調値」とも記す)から、補正部69が出力するローディング補正後の画像信号(以下、「ローディング補正後信号」と呼称する)の階調値を減算する。
累積加算器73は、減算器72が出力する階調値の差分を、所定期間(例えば、1フィールドの期間)、累積加算する。これにより、入力画像信号とローディング補正後信号との平均輝度の差(以下、これを単に「平均輝度の差」と記す)を算出する。
ヒストグラム算出部75は、ローディング補正後信号のヒストグラム(各階調値毎に、その階調値が割り当てられた画素の数を表したもの)を算出する。
輝度量算出部76は、ヒストグラム算出部75において算出したヒストグラムの各画素数と、各画素数のそれぞれに対応する階調値とを乗算し、その乗算結果の総和を算出する。
除算器74は、累積加算器73の算出結果(平均輝度の差)を輝度量算出部76の算出結果で除算する。
乗算器77は、ローディング補正後信号と除算器74の算出結果とを乗算する。そして、加算器78は、ローディング補正後信号に乗算器77の算出結果を加算した信号を出力信号として出力する(以下、この出力信号を「コントラスト補正後信号」とも記す)。
次に、これらの動作の詳細を説明する。図12は、ヒストグラムの一例を示す図である。なお、図12において、横軸は階調値を、縦軸は画素数を表す。
例えば、あるローディング補正後信号において破線に示すヒストグラムが検出されたとき(図面には、「コントラスト補正前ヒストグラム」と示す)、そのローディング補正後信号に階調値aが階調値G×aになるようにゲイン「G」を乗算してコントラスト補正を施すと、コントラスト補正後の画像信号は、実線に示すようなヒストグラムとなる(図面には、「コントラスト補正後ヒストグラム」と示す)。
このとき、コントラスト補正後の画像信号の平均輝度が、入力画像信号の平均輝度に等しくなるように上述のゲイン「G」を定めれば、ローディング補正を施した画像信号による画像を、入力画像信号にローディング補正を施さずに画像を表示したときと同じ明るさで表示することができる。そして、本実施の形態におけるコントラスト補正部71は、平均輝度の差にもとづき上述のゲイン「G」を算出してローディング補正後信号にコントラスト補正を施す。
コントラスト補正部71は、具体的には、以下の手順で上述のゲイン「G」を算出する。
コントラスト補正部71は、まず、画素毎に、入力画像信号の階調値から、ローディング補正後信号の階調値を減算し、その差分を1フィールドの期間、累積加算することで、入力画像信号の平均輝度とローディング補正後信号の平均輝度の差(以下、「APLsub」と記す)を算出する。コントラスト補正部71においては、累積加算器73からの出力がこのAPLsubに相当する。
次に、ローディング補正後信号の平均輝度(以下、「APLa」と記す)とコントラスト補正後信号の平均輝度(以下、「APLb」と記す)との差が、APLsubに等しくなるようにゲイン「G」を定める。
例えば、階調値iが割り当てられた画素数がM(i)であれば、ローディング補正後信号の平均輝度(APLa)は次の式(4)で表される。
APLa=ΣM(i)×i・・・・・・・・・・・・・・・・・・式(4)
ただし、iは最小階調値(例えば、0)から最大階調値(例えば、255)までを表し、ΣM(i)はパネル10の全画素数に等しい。
また、コントラスト補正後信号の階調値が階調値iにGを乗算したG×iになるとすれば、コントラスト補正後信号の平均輝度(APLb)は次の式(5)で表される。
APLb=ΣM(i)×G×i・・・・・・・・・・・・・・・・式(5)
そして、ローディング補正後信号の平均輝度(APLa)とコントラスト補正後信号の平均輝度(APLb)との差が、APLsubに等しければ、APLsubは次の式(6)で表される。
APLsub=APLb−APLa
=ΣM(i)×G×i−ΣM(i)×i・・・・・・式(6)
このとき、G=1+GAとすれば、式(6)は次の式(7)のように変形できる。
APLsub=ΣM(i)×(1+GA)×i−ΣM(i)×i
=GA×ΣM(i)×i・・・・・・・・・・・・・式(7)
したがって、GAは次の式(8)で表すことができる。
GA=APLsub/(ΣM(i)×i)・・・・・・・・・・・式(8)
コントラスト補正部71においては、ヒストグラム算出部75からの出力がM(i)となり、輝度量算出部76からの出力がΣM(i)×iとなる。したがって、除算器74からの出力がGAとなり、乗算器77において、ローディング補正後信号に除算器74からの出力GAを乗算し、それを加算器78においてローディング補正後信号に加算することで、ローディング補正後信号にゲイン「G」のコントラスト補正を施すことができる。これにより、コントラスト補正後の画像信号を入力画像信号の平均輝度に等しい平均輝度でパネル10に表示することが可能となる。
なお、式(8)に示した演算は、高精度にゲイン「G」を算出することができるが、その演算を実現する回路には、多くの回路構成素子が必要となる。そこで、式(8)に示した計算式の近似式にはなるが、算出するヒストグラムの数を減らすことで、回路の構成素子数を削減することができる。以下、算出するヒストグラムを4本にして近似演算を行うときの手順を説明する。
図13は、ヒストグラムの他の一例を示す図である。なお、図13(a)には、コントラスト補正前ヒストグラム(図12に破線で示したヒストグラム)を示し、図13(b)には、コントラスト補正後ヒストグラム(図12に実線で示したヒストグラム)を示す。また、図13(b)に示す「G」は、上述したゲイン「G」のことである。
ここでは、図13に示すように、階調値を4つの領域、例えば、Aを最大階調値として、階調値0以上1/4A未満(例えば、階調値0〜63)、階調値1/4A以上2/4A未満(例えば、階調値64〜127)、階調値2/4A以上3/4A未満(例えば、階調値128〜191)、階調値3/4A以上(例えば、階調値192〜255)の4つに分けてヒストグラムを検出する例を説明する。なお、図13(a)では、階調値0以上1/4A未満となる画素の数をB1、階調値1/4A以上2/4A未満となる画素の数をB2、階調値2/4A以上3/4A未満となる画素の数をB3、階調値3/4A以上となる画素の数をB4とする。したがって、(B1+B2+B3+B4)はパネル10の全画素数に等しい。また、図13(b)では、階調値0以上1/4G×A未満となる画素の数がB1、階調値1/4G×A以上2/4G×A未満となる画素の数がB2、階調値2/4G×A以上3/4G×A未満となる画素の数がB3、階調値3/4G×A以上となる画素の数がB4となる。
このような場合には、上述した式(4)は次の式(41)のように変形する。
APLa=B1×1/4A+B2×2/4A+B3×3/4A+B4×A・・・・・・・・・・・・・式(41)
また、上述した式(5)は次の式(51)のように変形する。
APLb=B1×1/4G×A+B2×2/4G×A+B3×3/4G×A+B4×G×A・・・・・・・式(51)
したがって、上述した式(6)は次の式(61)のようになり、上述した式(7)は、次の式(71)のようになる。
APLsub=APLb−APLa
=(B1×1/4G×A+B2×2/4G×A+B3×3/4G×A+B4×G×A)−(B1×1/4A+B2×2/4A+B3×3/4A+B4×A)・・・・・・・式(61)
APLsub=GA×(B1×1/4A+B2×2/4A+B3×3/4A+B4×A)・・・・・・・・式(71)
したがって、GAは次の式(81)で表すことができる。
GA=APLsub/(B1×1/4A+B2×2/4A+B3×3/4A+B4×A)
=APLsub/(1/4A(B1+B2×2+B3×3+B4×4))・・・・・式(81)
このように、算出するヒストグラムの数を減らすことで、近似式による演算にはなるが、コントラスト補正のための演算を簡素化することができ、回路の構成素子数を削減することが可能となる。
なお、本実施の形態では、入力画像信号の輝度の階調値にもとづきコントラスト補正を行う構成を説明したが、例えば、R信号、G信号、B信号において同様の動作を行うことも可能である。
図14は、本発明の一実施の形態におけるコントラスト補正部の他の構成例を示す回路ブロック図である。コントラスト補正部81は、平均値算出部82、平均値算出部83と、減算器72と、累積加算器73と、除算器74と、ヒストグラム算出部75と、輝度量算出部76と、乗算器84と、加算器85とを有する。
平均値算出部82、平均値算出部83は、R信号の階調値とG信号の階調値とB信号の階調値とを加算平均した数値を画素毎に算出する。すなわち、コントラスト補正部81では、輝度の階調値に代えてR信号、G信号、B信号の階調値の加算平均値を用いる。
減算器72、累積加算器73、除算器74、ヒストグラム算出部75、輝度量算出部76は、図11の減算器72、累積加算器73、除算器74、ヒストグラム算出部75、輝度量算出部76と同様の構成および動作であるので説明を省略する。
乗算器84は、ローディング補正後のR信号、G信号、B信号のそれぞれに、除算器74が出力するゲインGAを乗算する。そして、加算器85は、ローディング補正後のR信号、G信号、B信号のそれぞれに、乗算器84が出力するR信号、G信号、B信号のそれぞれにゲインGAを乗算した信号を加算して出力する。
例えば、このような構成であっても、上述と同様の効果を得ることができる。
なお、本実施の形態では、減算器72において画素毎の輝度の階調値の差分を算出し、次に累積加算器73においてその差分を累積加算して平均輝度の差を算出する例を説明したが、例えば、入力画像信号の平均輝度とローディング補正後信号の平均輝度とを先に算出し、次にそれらの差分を求めることで平均輝度の差を算出する構成であってもかまわない。
以上説明したように、本実施の形態では、放電セル毎に「負荷値」および「最大負荷値」を算出して補正ゲインを算出する構成とする。これにより、同一表示電極対24上に形成される放電セル間において維持パルスの電圧降下に大きな差が生じるようなパネル10を備えたプラズマディスプレイ装置1であっても、表示電極対24間に生じる駆動インピーダンスの差をより精度良く検出することができ、放電セルの点灯状態に応じた最適な補正ゲインを算出することが可能となる。したがって、ローディング現象の発生が予想される画像をパネル10に表示する際に、予想される発光輝度の上昇に応じ、より精度の高いローディング補正を行うことが可能となる。
さらに、コントラスト補正部71において、入力画像信号の平均輝度とローディング補正後信号の平均輝度との差にもとづくコントラスト補正をローディング補正後信号に施すことができる。したがって、ローディング補正後信号による画像を、ローディング補正を施さないときの画像と同様の明るさで表示することが可能となる。これにより、大画面、高精細化されたパネル10を用いたプラズマディスプレイ装置1においても表示輝度を均一にして画像表示品質を向上させることが可能となる。
なお、平均輝度を算出するときには、例えば、輝度の階調値の総和を全画素数で除算して正規化することもあるが、本実施の形態では、回路の構成を簡易化するために、正規化は行わないものとする。しかし、本発明は、何らこの構成に限定されるものではなく、正規化する構成であってもかまわない。また、正規化した場合と正規化しない場合とを比較したときに、得られる結果に実質的な差は無い。
なお、本実施の形態では、「負荷値」および「最大負荷値」を算出する際に、各サブフィールドの輝度重みと、放電セルにおける各サブフィールドの点灯状態とをそれぞれ乗算する構成を説明したが、例えば、輝度重みに代えて各サブフィールドの維持パルス数を用いてもかまわない。
なお、一般に用いられている誤差拡散と呼ばれる画像処理を施したときに、階調値の変化点(表示画像の図柄の境界)で拡散される誤差量が増え、輝度の変化が大きい境界部分で境界が強調されて不自然に見えてしまうといった問題が発生するおそれがあるが、この問題を低減するために、算出した補正ゲインに、誤差拡散用の補正値をランダムに加算または減算し、補正ゲインにランダムな変化を与える構成としてもよい。このような処理を施すことで、誤差拡散を施したときに図柄の境界が強調されて不自然に見えてしまうといった問題を軽減することが可能となる。
なお、図6(a)〜図6(d)では、駆動負荷の変動により発光輝度が変化する例を説明したが、パネル10の特性によってはローディング現象が発生するときに必ずしも発光輝度が線形に変化しないものもある。図15は、図6に示したウインドウパターンにおける領域Cの面積と領域Dの発光輝度との関係の一例を示した図であるが、パネル10によっては、領域Cの面積が大きくなったとき(例えば、図面のC4)、すなわち表示電極対24の駆動負荷が小さくなったときに、ローディング現象が極端に悪化し、領域Dの発光輝度が大きく上昇(例えば、図面のD4)する場合がある。このようなパネル10の特性に合わせて補正ゲインに重み付けを持たせ、補正ゲインを非線形に変化させる構成としてもよい。図16は、本発明の一実施の形態における補正ゲインの非線形処理の一例を示す特性図であるが、例えば、パネル10の特性に合わせて設定した複数の補正ゲインをあらかじめルックアップテーブルに格納しておき、補正ゲインの計算結果にもとづきルックアップテーブルから補正ゲインを読み出す構成とすることで、図16に示すように補正ゲインを非線形に設定することが可能である。
なお、本発明における実施の形態は、走査電極SC1〜走査電極SCnを第1の走査電極群と第2の走査電極群とに分割し、書込み期間を、第1の走査電極群に属する走査電極のそれぞれに走査パルスを印加する第1の書込み期間と、第2の走査電極群に属する走査電極のそれぞれに走査パルスを印加する第2の書込み期間とで構成する、いわゆる2相駆動によるパネルの駆動方法にも適用させることができ、上述と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明における実施の形態は、走査電極と走査電極とが隣り合い、維持電極と維持電極とが隣り合う電極構造、すなわち前面板21に設けられる電極の配列が、「・・・走査電極、走査電極、維持電極、維持電極、走査電極、走査電極、・・・」となる電極構造(「ABBA電極構造」と呼称する)のパネルにおいても、有効である。
なお、本実施の形態において示した具体的な各数値は、表示電極対数1080の50インチのパネルの特性にもとづき設定したものであって、単に実施の形態の一例を示したものに過ぎない。本発明はこれらの数値に何ら限定されるものではなく、パネルの特性やプラズマディスプレイ装置の仕様等に合わせて最適に設定することが望ましい。また、これらの各数値は、上述した効果を得られる範囲でのばらつきを許容するものとする。
本発明は、大画面化、高精細化されたパネルであっても、表示輝度を均一にして画像表示品質を向上させることができるプラズマディスプレイ装置およびパネルの駆動方法を提供することができるので、プラズマディスプレイ装置およびパネルの駆動方法として有用である。
本発明の一実施の形態におけるパネルの構造を示す分解斜視図 同パネルの電極配列図 同パネルの各電極に印加する駆動電圧波形図 本発明の一実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置の回路ブロック図 駆動負荷の変化により生じる発光輝度の差を説明するための概略図 ローディング現象を概略的に説明するための図 本発明の一実施の形態におけるローディング補正の概略を説明するための図 本発明の一実施の形態における画像信号処理回路の回路ブロック図 本発明の一実施の形態における「負荷値」の算出方法を説明するための概略図 本発明の一実施の形態における「最大負荷値」の算出方法を説明するための概略図 本発明の一実施の形態におけるコントラスト補正部の一構成例を示す回路ブロック図 ヒストグラムの一例を示す図 ヒストグラムの他の一例を示す図 本発明の一実施の形態におけるコントラスト補正部の他の構成例を示す回路ブロック図 ウインドウパターンにおける領域Cの面積と領域Dの発光輝度との関係の一例を示した図 本発明の一実施の形態における補正ゲインの非線形処理の一例を示す特性図
1 プラズマディスプレイ装置
10 パネル
21 (ガラス製の)前面板
22 走査電極
23 維持電極
24 表示電極対
25,33 誘電体層
26 保護層
31 背面板
32 データ電極
34 隔壁
35 蛍光体層
41 画像信号処理回路
42 データ電極駆動回路
43 走査電極駆動回路
44 維持電極駆動回路
45 タイミング発生回路
60 点灯セル数算出部
61 負荷値算出部
62 補正ゲイン算出部
68,77,84 乗算器
69 補正部
70 ローディング補正部
71,81 コントラスト補正部
72 減算器
73 累積加算器
74 除算器
75 ヒストグラム算出部
76 輝度量算出部
78,85 加算器
82,83 平均値算出部

Claims (6)

  1. 輝度重みが設定されたサブフィールドを1フィールド内に複数設けて階調表示するサブフィールド法で駆動され、走査電極と維持電極とからなる表示電極対を有する放電セルを複数備えたプラズマディスプレイパネルと、
    入力画像信号を前記放電セルにおけるサブフィールド毎の発光・非発光を示す画像データに変換する画像信号処理回路とを備え、
    前記画像信号処理回路は、
    点灯させる前記放電セルの数を前記表示電極対毎かつ前記サブフィールド毎に算出する点灯セル数算出部と、
    前記点灯セル数算出部における算出結果にもとづき各放電セルの負荷値を算出する負荷値算出部と、
    前記負荷値算出部における算出結果にもとづき各放電セルの補正ゲインを算出する補正ゲイン算出部と、
    前記補正ゲイン算出部からの出力と前記入力画像信号とを乗算した結果を前記入力画像信号から減算する補正部と、
    前記入力画像信号と前記補正部が出力する画像信号との平均輝度の差を算出し、前記補正部が出力する画像信号に、前記平均輝度の差にもとづくコントラスト補正を施すコントラスト補正部とを備えたことを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
  2. 前記コントラスト補正部は、
    前記入力画像信号の輝度の階調値と前記補正部が出力する画像信号の輝度の階調値との差分を画素毎に算出し、
    前記差分を累積加算することで前記平均輝度の差を算出することを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置。
  3. 前記コントラスト補正部は、
    輝度の階調値に代えて、R信号の階調値とG信号の階調値とB信号の階調値とを加算平均した数値を画素毎に算出して用いることを特徴とする請求項2に記載のプラズマディスプレイ装置。
  4. 前記コントラスト補正部は、
    前記補正部が出力する画像信号の輝度の階調値に関するヒストグラムを算出するヒストグラム算出部と、
    前記ヒストグラム算出部において算出したヒストグラムの各画素数と、各画素数のそれぞれに対応する輝度の階調値とを乗算し、その乗算結果の総和を算出する輝度量算出部と、
    前記平均輝度の差を前記輝度量算出部の算出結果で除算する除算器と、
    前記除算器の算出結果と前記補正部が出力する画像信号とを乗算する乗算器を有することを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置。
  5. 走査電極と維持電極とからなる表示電極対を有する放電セルを複数備えたプラズマディスプレイパネルを、輝度重みが設定されたサブフィールドを1フィールド内に複数設けて階調表示するサブフィールド法で駆動するプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、
    点灯させる前記放電セルの数を前記表示電極対毎かつ前記サブフィールド毎に算出し、
    点灯させる前記放電セルの数にもとづき各放電セルの負荷値を算出するとともに、前記負荷値にもとづき各放電セルの補正ゲインを算出し、
    前記補正ゲインと入力画像信号とを乗算し、その乗算結果を前記入力画像信号から減算して前記入力画像信号に補正を施し、
    前記入力画像信号と前記補正後の画像信号との平均輝度の差を算出し、前記補正後の画像信号に、前記平均輝度の差にもとづくコントラスト補正を施すことを特徴とするプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  6. 前記補正後の画像信号の輝度の階調値に関するヒストグラムを算出し、
    前記ヒストグラムの各画素数と、各画素数のそれぞれに対応する輝度の階調値とを乗算して、それらの乗算結果の総和を算出し、
    前記平均輝度の差を前記総和で除算し、
    前記除算の結果と前記補正後の画像信号とを乗算することで前記補正後の画像信号にコントラスト補正を施すことを特徴とする請求項5に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012017648A1 (ja) * 2010-08-04 2012-02-09 パナソニック株式会社 プラズマディスプレイパネルの駆動方法およびプラズマディスプレイ装置

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