JP2009192655A - プラズマディスプレイ装置 - Google Patents

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伸一郎 橋本
Kenji Ogawa
兼司 小川
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Abstract

【課題】書込み放電および維持放電を安定に発生させることができ、画像表示品質のよいプラズマディスプレイ装置を提供することを目的とする。
【解決手段】1フィールドを複数のサブフィールドにより構成するとともに、サブフィールドに発光させる放電セルを選択するための書込み期間および選択された放電セルの表示電極に輝度重みに応じた回数の維持パルスを交互に印加して維持放電を発生させる維持期間とを設けてパネルを駆動する駆動手段を備え、維持パルスとして、第1の維持パルスP1と、この第1の維持パルスP1に比べて立ち下がりが緩やかでこの立ち下がり部分で放電を発生する第2の維持パルスP2とを設け、前記複数のサブフィールドのうち、少なくとも輝度重みの大きい最終のサブフィールドの維持期間において、維持期間の後部分においては前記第2の維持パルスP2を表示電極に印加するように構成した。
【選択図】図4

Description

本発明は、壁掛けテレビや大型モニターに用いられるプラズマディスプレイ装置に関する。
プラズマディスプレイパネル(以下、「パネル」と略記する)として代表的な交流面放電型パネルは、対向配置された前面板と背面板との間に多数の放電セルが形成されている。前面板は、1対の走査電極と維持電極とからなる表示電極が前面ガラス基板上に互いに平行に複数対形成され、それら表示電極を覆うように誘電体層および保護層が形成されている。背面板は、背面ガラス基板上に複数の平行なデータ電極と、それらを覆うように誘電体層と、さらにその上にデータ電極と平行に複数の隔壁とがそれぞれ形成され、誘電体層の表面と隔壁の側面とに蛍光体層が形成されている。そして、表示電極とデータ電極とが立体交差するように前面板と背面板とが対向配置されて密封され、内部の放電空間には、例えば分圧比で5%のキセノンを含む放電ガスが封入されている。ここで表示電極とデータ電極とが対向する部分に放電セルが形成される。このような構成のパネルにおいて、各放電セル内でガス放電により紫外線を発生させ、この紫外線で赤色(R)、緑色(G)および青色(B)の各色の蛍光体を励起発光させてカラー表示を行っている。
パネルを駆動する方法としては、サブフィールド法、すなわち、1フィールド期間を複数のサブフィールドに分割した上で、発光させるサブフィールドの組み合わせによって階調表示を行う方法が一般に用いられている。
各サブフィールドは、初期化期間、書込み期間および維持期間を有する。初期化期間では初期化放電を発生し、続く書込み動作に必要な壁電荷を各電極上に形成するとともに、書込み放電を安定して発生させるためのプライミング粒子(放電のための起爆剤=励起粒子)を発生させる。書込み期間では、表示を行うべき放電セルに選択的に書込みパルス電圧を印加して書込み放電を発生させ壁電荷を形成する(以下、この動作を「書込み」とも記す)。そして維持期間では、走査電極と維持電極とからなる表示電極に交互に維持パルス電圧を印加し、書込み放電を起こした放電セルで維持放電を発生させ、対応する放電セルの蛍光体層を発光させることにより画像表示を行う。
また、サブフィールド法の中でも、緩やかに変化する電圧波形を用いて初期化放電を行い、さらに維持放電を行った放電セルに対して選択的に初期化放電を行うことで、階調表示に関係しない発光を極力減らしコントラスト比を向上させた駆動方法が開示されている。
具体的には、複数のサブフィールドのうち、1つのサブフィールドの初期化期間においては全ての放電セルに初期化放電を発生させる全セル初期化動作を行い、他のサブフィールドの初期化期間においては直前の維持期間で維持放電を行った放電セルにのみ初期化放電を発生させる選択初期化動作を行う。このように駆動することによって、画像の表示に関係のない発光に依存して変化する黒表示領域の輝度(以下、「黒輝度」と略記する)は全セル初期化動作における微弱発光だけとなり、コントラストの高い画像表示が可能となる(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−242224号公報
近年、パネルの高精細化にともない放電セルのさらなる微細化が進んでいる。この微細化された放電セルでは、壁電荷が失われる電荷抜けと呼ばれる現象が生じやすいことが確認されており、この電荷抜けが発生すると放電不良が発生して画像表示品質を劣化させたり、あるいは放電の発生に必要な印加電圧が上昇する等の問題が生じる。
電荷抜けが発生する主な原因の1つに、維持終了時の壁電荷量が十分でないことがあげられる。例えば維持終了時の壁電荷量が十分でないと、選択初期化終了後から書込み放電が行われるまでの間に発生する壁電荷の減少の影響を強く受け、書込み放電が正常に行われなくなり、表示不良が発生する。したがって維持後半の維持パルスの立ち上がりの傾きを急峻にして維持放電を強くするなどして維持終了時の壁電荷を十分に蓄積することが電荷抜けを防止するためには重要である。
一方で、維持後半の維持パルスの上り回収時間を短くして立ち上がりの傾斜を急峻にした場合、上り回収時間と下り回収時間のバランスが崩れて回収Cの電位が上昇して維持波形の形状が歪み、維持放電が正常に行われなくなる場合があるといった課題があった。
本発明はこのような課題に鑑みなされたものであり、大画面化、高精細化されたパネルにおいても、書込み放電および維持放電を安定に発生させることができ、画像表示品質のよいプラズマディスプレイ装置を提供することを目的とする。
このような課題を解決するために本発明のプラズマディスプレイ装置は、走査電極と維持電極とからなる表示電極を有する放電セルを複数備えたプラズマディスプレイパネルと、1フィールドを複数のサブフィールドにより構成するとともに、サブフィールドに発光させる放電セルを選択するための書込み期間および選択された放電セルの表示電極に輝度重みに応じた回数の維持パルスを交互に印加して維持放電を発生させる維持期間とを設けてプラズマディスプレイパネルを駆動する駆動手段とを備え、維持パルスとして、第1の維持パルスと、この第1の維持パルスに比べて立ち下がりが緩やかでこの立ち下がり部分で放電を発生する第2の維持パルスとを設け、前記複数のサブフィールドのうち、少なくとも輝度重みの大きい最終のサブフィールドの維持期間において、維持期間の後部分においては前記第2の維持パルスを表示電極に印加するように構成したことを特徴とする。
本発明によれば、大画面化、高精細化されたパネルにおいても、書込み放電および維持放電を安定に発生させることができ、画像表示品質のよいプラズマディスプレイ装置を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置について、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の実施の形態におけるパネルの構造を示す分解斜視図である。
図1に示すように、ガラス製の前面板21上には、走査電極22と維持電極23とからなる表示電極24が複数形成されている。そして走査電極22と維持電極23とを覆うように誘電体層25が形成され、その誘電体層25上に保護層26が形成されている。保護層26は、放電セルにおける放電開始電圧を下げるために、2次電子放出係数が大きく耐久性に優れたMgOを主成分とする材料から形成されている。
背面板31上にはデータ電極32が複数形成され、データ電極32を覆うように誘電体層33が形成され、さらにその上に井桁状の隔壁34が形成されている。そして、隔壁34の側面および誘電体層33上には赤色(R)、緑色(G)および青色(B)の各色に発光する蛍光体層35が設けられている。
これら前面板21と背面板31とは、微小な放電空間を挟んで表示電極24とデータ電極32とが交差するように対向配置され、その外周部をガラスフリット等の封着材によって封着されている。そして、内部の放電空間には、ネオンとキセノンの混合ガスが放電ガスとして封入されている。なお、本実施の形態では、発光効率を向上させるためにキセノン分圧を約10%とした放電ガスを用いている。放電空間は隔壁34によって複数の区画に仕切られており、表示電極24とデータ電極32とが交差する部分に複数の放電セルが形成されている。そしてこれらの放電セルが放電、発光することにより画像が表示される。
なお、パネル10の構造は上述したものに限られるわけではなく、例えばストライプ状の隔壁を備えたものであってもよい。また、放電ガスの混合比率も上述した数値に限られるわけではなく、その他の混合比率であってもよい。
図2は、パネル10の電極配列図である。パネル10には、行方向に長いn本の走査電極SC1〜SCn(図1の走査電極22)およびn本の維持電極SU1〜SUn(図1の維持電極23)が配列され、列方向に長いm本のデータ電極D1〜Dm(図1のデータ電極32)が配列されている。そして、1対の走査電極SCi(i=1〜n)および維持電極SUiと1つのデータ電極Dj(j=1〜m)とが交差した部分に放電セルが形成され、放電セルは放電空間内にm×n個形成されている。なお、図1、図2に示したように、走査電極SCiと維持電極SUiとは互いに平行に対をなして形成されているために、走査電極SC1〜SCnと維持電極SU1〜SUnとの間に大きな電極間容量Cpが存在する。
次に、本発明によるプラズマディスプレイ装置を駆動するための駆動電圧波形とその動作について説明する。
本実施の形態におけるプラズマディスプレイ装置は、サブフィールド法、すなわち1フィールド期間を複数のサブフィールドに分割し、サブフィールド毎に各放電セルの発光・非発光を制御することによって階調表示を行う。それぞれのサブフィールドは、初期化期間、書込み期間および維持期間を有する。
各サブフィールドにおいて、初期化期間では初期化放電を発生し、続く書込み放電に必要な壁電荷を各電極上に形成する。加えて、放電遅れを小さくし書込み放電を安定して発生させるためのプライミング粒子(放電のための起爆剤=励起粒子)を発生させるという働きを持つ。このときの初期化動作には、全ての放電セルで初期化放電を発生させる全セル初期化動作と、直前のサブフィールドで維持放電を行った放電セルだけで選択的に初期化放電を発生させる選択初期化動作とがある。
書込み期間では、後に続く維持期間において発光させるべき放電セルで選択的に書込み放電を発生し壁電荷を形成する。そして維持期間では、輝度重みに比例した数の維持パルスを表示電極24に交互に印加して、書込み放電を発生した放電セルで維持放電を発生させて発光させる。このときの比例定数を「輝度倍率」と呼ぶ。
本実施の形態では、1フィールドを10のサブフィールド(第1SF、第2SF・・・第10SF)で構成し、各サブフィールドはそれぞれ、例えば(1、2、3、6、11、18、30、44、60、80)の輝度重みを持つものとする。そして、第1SFの初期化期間では全セル初期化動作を行い、第2SF〜第10SFの初期化期間では選択初期化動作を行うものとする。これにより、画像の表示に関係のない発光は第1SFにおける全セル初期化動作の放電にともなう発光のみとなり、維持放電を発生させない黒表示領域の輝度である黒輝度は全セル初期化動作における微弱発光だけとなって、コントラストの高い画像表示が可能となる。また、各サブフィールドの維持期間においては、それぞれのサブフィールドの輝度重みに所定の輝度倍率を乗じた数の維持パルスを表示電極24のそれぞれに印加する。
なお、本実施の形態は、サブフィールド数や各サブフィールドの輝度重みが上記の値に限定されるものではなく、また、画像信号等にもとづいてサブフィールド構成を切換える構成であってもよい。
図3は本発明の実施の形態における各電極に印加する駆動電圧波形図であり、全セル初期化動作を行うサブフィールド(以下、「全セル初期化サブフィールド」という)と、選択初期化動作を行うサブフィールド(以下、「選択初期化サブフィールド」という)を記載している。以下における走査電極SCi、維持電極SUi、データ電極Dkは、各電極の中から画像データにもとづき選択された電極を表す。
まず、全セル初期化サブフィールドである第1SFについて説明する。
第1SFの初期化期間前半部では、データ電極D1〜Dm、維持電極SU1〜SUnにそれぞれ0(V)を印加し、走査電極SC1〜SCnには、維持電極SU1〜SUnに対して放電開始電圧以下の電圧Vi1から、放電開始電圧を超える電圧Vi2に向かって緩やかに上昇する第1の傾斜波形電圧(以下、「上りランプ波形電圧」という)を印加する。
なお、本実施の形態では、この上りランプ波形電圧を約1.3V/μsecの勾配にして発生させている。
この上りランプ波形電圧が上昇する間に、走査電極SC1〜SCnと維持電極SU1〜SUn、データ電極D1〜Dmとの間でそれぞれ微弱な初期化放電が持続して起こる。そして、走査電極SC1〜SCn上部に負の壁電圧が蓄積されるとともに、データ電極D1〜Dm上部および維持電極SU1〜SUn上部には正の壁電圧が蓄積される。この電極上部の壁電圧とは、電極を覆う誘電体層上、保護層上、蛍光体層上等に蓄積された壁電荷により生じる電圧を表す。
初期化期間後半部では、維持電極SU1〜SUnには正の電圧Ve1を印加し、データ電極D1〜Dmには0(V)を印加し、走査電極SC1〜SCnには、維持電極SU1〜SUnに対して放電開始電圧以下となる電圧Vi3から放電開始電圧を超える電圧Vi4に向かって緩やかに下降する傾斜波形電圧(以下、「下りランプ波形電圧」という)を印加する。この間に、走査電極SC1〜SCnと維持電極SU1〜SUn、データ電極D1〜Dmとの間でそれぞれ微弱な初期化放電が持続して起こる。そして、走査電極SC1〜SCn上部の負の壁電圧および維持電極SU1〜SUn上部の正の壁電圧が弱められ、データ電極D1〜Dm上部の正の壁電圧は書込み動作に適した値に調整される。以上により、全ての放電セルに対して初期化放電を行う全セル初期化動作が終了する。
なお、図3の第2SFの初期化期間に示したように、初期化期間の前半部を省略した駆動電圧波形を各電極に印加してもよい。
すなわち、維持電極SU1〜SUnに電圧Ve1を、データ電極D1〜Dmに0(V)をそれぞれ印加し、走査電極SC1〜SCnに電圧Vi3’から電圧Vi4に向かって緩やかに下降する下りランプ波形電圧を印加する。これにより前のサブフィールドの維持期間で維持放電を起こした放電セルでは微弱な初期化放電が発生し、走査電極SCi上部および維持電極SUi上部の壁電圧が弱められる。また、直前の維持放電によってデータ電極Dk(k=1〜m)上部に十分な正の壁電圧が蓄積されている放電セルでは、この壁電圧の過剰な部分が放電され書込み動作に適した壁電圧に調整される。
一方、前のサブフィールドで維持放電を起こさなかった放電セルについては放電することはなく、前のサブフィールドの初期化期間終了時における壁電荷がそのまま保たれる。
このように前半部を省略した初期化動作は、直前のサブフィールドの維持期間で維持動作を行った放電セルに対して初期化放電を行う選択初期化動作となる。
続く書込み期間では、まず維持電極SU1〜SUnに電圧Ve2を、走査電極SC1〜SCnに電圧Vcを印加する。
そして、1行目の走査電極SC1に負の走査パルス電圧Vaを印加するとともに、データ電極D1〜Dmのうち1行目に発光させるべき放電セルのデータ電極Dk(k=1〜m)に正の書込みパルス電圧Vdを印加する。このときデータ電極Dk上と走査電極SC1上との交差部の電圧差は、外部印加電圧の差(Vd−Va)にデータ電極Dk上の壁電圧と走査電極SC1上の壁電圧との差が加算されたものとなり放電開始電圧を超える。これにより、データ電極Dkと走査電極SC1との間に放電が発生する。また、維持電極SU1〜SUnに電圧Ve2を印加しているため、維持電極SU1上と走査電極SC1上との電圧差は、外部印加電圧の差である(Ve2−Va)に維持電極SU1上の壁電圧と走査電極SC1上の壁電圧との差が加算されたものとなる。このとき、電圧Ve2を、放電開始電圧をやや下回る程度の電圧値に設定することで、維持電極SU1と走査電極SC1との間を、放電には至らないが放電が発生しやすい状態とすることができる。
これにより、データ電極Dkと走査電極SC1との間に発生する放電を引き金にして、データ電極Dkと交差する領域にある維持電極SU1と走査電極SC1との間に放電を発生させることができる。こうして、発光させるべき放電セルに書込み放電が起こり、走査電極SC1上に正の壁電圧が蓄積され、維持電極SU1上に負の壁電圧が蓄積され、データ電極Dk上にも負の壁電圧が蓄積される。
このようにして、1行目に発光させるべき放電セルで書込み放電を起こして各電極上に壁電圧を蓄積する書込み動作が行われる。一方、書込みパルス電圧Vdを印加しなかったデータ電極D1〜Dmと走査電極SC1との交差部の電圧は放電開始電圧を超えないので、書込み放電は発生しない。以上の書込み動作をn行目の放電セルに至るまで行い、書込み期間が終了する。
続く維持期間では、まず走査電極SC1〜SCnに正の維持パルス電圧Vsを印加するとともに維持電極SU1〜SUnにベース電位となる接地電位、すなわち0(V)を印加する。すると書込み放電を起こした放電セルでは、走査電極SCi上と維持電極SUi上との電圧差が維持パルス電圧Vsに走査電極SCi上の壁電圧と維持電極SUi上の壁電圧との差が加算されたものとなり放電開始電圧を超える。
そして、走査電極SCiと維持電極SUiとの間に維持放電が起こり、このとき発生した紫外線により蛍光体層35が発光する。そして走査電極SCi上に負の壁電圧が蓄積され、維持電極SUi上に正の壁電圧が蓄積される。さらにデータ電極Dk上にも正の壁電圧が蓄積される。書込み期間において書込み放電が起きなかった放電セルでは維持放電は発生せず、初期化期間の終了時における壁電圧が保たれる。
続いて、走査電極SC1〜SCnにはベース電位となる0(V)を、維持電極SU1〜SUnには維持パルス電圧Vsをそれぞれ印加する。すると、維持放電を起こした放電セルでは、維持電極SUi上と走査電極SCi上との電圧差が放電開始電圧を超えるので再び維持電極SUiと走査電極SCiとの間に維持放電が起こり、維持電極SUi上に負の壁電圧が蓄積され走査電極SCi上に正の壁電圧が蓄積される。以降同様に、走査電極SC1〜SCnと維持電極SU1〜SUnとに交互に輝度重みに輝度倍率を乗じた数の維持パルスを印加し、表示電極24の電極間に電位差を与えることにより、書込み期間において書込み放電を起こした放電セルで維持放電が継続して行われる。
ここで、本発明においては、維持パルスとして、維持電極SCiあるいは走査電極SUiに印加するパルス電圧の立ち上がり部で放電が発生する波形(以下、「立ち上がり放電波形」という)と、維持電極SCiあるいは走査電極SUiに印加するパルス電圧の立ち下がり部で放電が発生する波形(以下、「立ち下がり放電波形」という)とを用い、維持放電を発生させるようにしており、以下図4を用いて説明する。
図4に最終のサブフィールド以外のサブフィールド(以下、「標準サブフィールド」という)の維持期間と、最終のサブフィールドの維持期間における維持パルスを示している。
この図4に示すように本発明においては、維持パルスとして、パルス電圧の立ち上がり部で放電が発生する波形の第1の維持パルスP1と、この第1の維持パルスP1に比べて立ち下がりが緩やかでこの立ち下がり部分で放電を発生する第2の維持パルスP2と、この第2の維持パルスP2に比べて立ち下がりが緩やかで周期が長く、立ち上がり部で放電が発生する波形の第3の維持パルスP3と、立ち上がりが前記第1の維持パルスより急峻でパルス電圧の立ち上がり部で放電が発生する波形の第4の維持パルスP4を有し、そして1フィールドを構成するサブフィールドに応じて、第1、第2、第3、第4の維持パルスP1、P2、P3、P4を使い分けて使用するように制御するものである。
すなわち、図4(a)のように、標準サブフィールドにおいては、維持期間の前部分の維持パルスは、立ち上がり放電波形である第1の維持パルスP1を走査電極および維持電極に交互に印加し、後部分は立ち上がりが急峻な立ち上がり放電波形である第4の維持パルスP4を交互に印加し、最終の維持パルスは周期の長い立ち上がり放電波形である第3の維持パルスP3を維持電極または走査電極(図4では維持電極)に印加し、輝度重みの大きい最終のサブフィールドにおいては、図4(b)のように、維持期間の前部分は立ち上がり放電波形である第1の維持パルスP1を走査電極および維持電極に交互に印加し、後部分は立ち下がり放電波形である第2の維持パルスP2を交互に印加し、最終の維持パルスは周期の長い立ち上がり放電波形である第3の維持パルスP3を維持電極または走査電極(図4では維持電極)に印加するように構成している。
ここで、第4の維持パルスP4の立ち上がりの傾斜は、第4の維持パルスP4によって発生する放電が第1の維持パルスP1によって発生する維持放電より強くなるように設定されているため、放電の際に多くの電荷が移動し、その結果、維持終了時の壁電荷をより多く蓄積することができる。維持終了時の壁電荷量は、第4の維持パルスP4の数が多いほど増加するため、電荷抜けが起き易いサブフィールド、すなわち維持パルス数が多いサブフィールドほど第4の維持パルスの数を増やす必要があるが、一方で第4の維持パルスP4は、立ち上がり時間を短くしているため、立ち上がり時間と立ち下がり時間のバランスが崩れており、パネルから駆動回路の電力回収用コンデンサへの電荷移動が過多となって、第4の維持パルスP4が増えるほど、電力回収用コンデンサの電位の上昇が大きくなる。その結果、維持パルスの波形の形状が歪み、維持放電が正常に行われなくなる。
本発明においては、複数のサブフィールドのうち、少なくとも輝度重みの大きい最終のサブフィールドの維持期間において、図4(b)のように、維持期間の前部分は立ち上がり放電波形である第1の維持パルスP1とし、後部分は立ち下がり放電波形である第2の維持パルスP2とすることにより、第2の維持パルスP2の立ち下がり部の傾斜は、第2の維持パルスP2によって発生する放電が第1の維持パルスP1によって発生する維持放電より強くなるように設定されているため、放電の際に多くの電荷が移動し、その結果、維持終了時の壁電荷をより多く蓄積することができる。維持終了時の壁電荷量は、第2の維持パルスP2の数が多いほど増加するため、維持パルス数が多いサブフィールドである、最終のサブフィールドでは第2の維持パルスP2の数を増やす必要があるが、第2の維持パルスP2は、立ち下がり時間と立ち上がり時間のバランスが保たれており、第2の維持パルスP2を増やしても、電力回収用コンデンサの電位の上昇は発生せず、その結果、維持波形の歪みの増大は見られず、維持放電は正常に行われる。
そして、維持期間の最後には、走査電極SC1〜SCnに、ベース電位となる0(V)から電圧Versに向かって緩やかに上昇する第2の傾斜波形電圧(以下、「消去ランプ波形電圧」という)を印加する。これにより、微弱な放電を持続して発生させ、データ電極Dk上の正の壁電圧を残したまま、走査電極SCiおよび維持電極SUi上の壁電圧の一部または全部を消去している。
具体的には、維持電極SU1〜SUnを0(V)に戻した後、ベース電位となる0(V)から放電開始電圧を超える電圧Versに向かって上昇する第2の傾斜波形電圧である消去ランプ波形電圧を、第1の傾斜波形電圧である上りランプ波形電圧よりも急峻な勾配、例えば約10V/μsecの勾配で発生させ、走査電極SC1〜SCnに印加する。すると、維持放電を起こした放電セルの維持電極SUiと走査電極SCiとの間で微弱な放電が発生する。そして、この微弱な放電は、維持電極SU1〜SUnへの印加電圧が上昇する期間、持続して発生する。そして、上昇する電圧があらかじめ定めた所定電位である電圧Versに到達したら直ちに走査電極SC1〜SCnに印加する電圧をベース電位となる0(V)まで降下させる。
このとき、この微弱な放電で発生した荷電粒子は、維持電極SUiと走査電極SCiとの間の電圧差を緩和するように、常に維持電極SUi上および走査電極SCi上に壁電荷となって蓄積されていく。これにより、データ電極Dk上の正の壁電荷を残したまま、走査電極SC1〜SCn上と維持電極SU1〜SUn上との間の壁電圧は、走査電極SCiに印加した電圧と放電開始電圧の差、すなわち(電圧Vers−放電開始電圧)の程度まで弱められる。以下、この消去ランプ波形電圧によって発生させる維持期間の最後の放電を「消去放電」という。
続くサブフィールドの動作は、維持期間の維持パルスの数を除いて上述の動作とほぼ同様な動作となる。
以上説明したように、本実施の形態においては、維持パルスとして、第1の維持パルスと、この第1の維持パルスに比べて立ち下がりが緩やかでこの立ち下がり部分で放電を発生する第2の維持パルスとを設け、前記複数のサブフィールドのうち、少なくとも輝度重みの大きい最終のサブフィールドの維持期間において、維持期間の後部分においては前記第2の維持パルスを表示電極に印加するように構成したことにより、大画面化、高精細化されたパネルにおいても、書込み放電および維持放電を発生させるために必要な電圧を高くすることなく安定に書込み放電を発生させることができ、画像表示品質を向上させることが可能となる。
なお、本実施の形態では、最終のサブフィールドの維持期間の後部分の維持パルスを立ち下がり放電波形とする構成を説明したが、複数のサブフィールドあるいは全てのサブフィールドの維持期間の後部分の維持パルスを立ち下がり放電波形とする構成であってもよい。
以上のように本発明は、大画面化、高精細化されたパネルにおいても、書込み放電および維持放電を安定に発生させることができ、画像表示品質のよいプラズマディスプレイ装置を提供するうえで有用な発明である。
本発明の実施の形態によるプラズマディスプレイ装置におけるパネルの構造を示す分解斜視図 同パネルの電極配列図 同パネルの各電極に印加する駆動電圧波形図 本発明の維持期間における維持パルスを示す波形図
符号の説明
10 パネル
22 走査電極
23 維持電極
24 表示電極
32 データ電極
P1 第1の維持パルス
P2 第2の維持パルス
P3 第3の維持パルス
P4 第4の維持パルス

Claims (2)

  1. 走査電極と維持電極とからなる表示電極を有する放電セルを複数備えたプラズマディスプレイパネルと、1フィールドを複数のサブフィールドにより構成するとともに、サブフィールドに発光させる放電セルを選択するための書込み期間および選択された放電セルの表示電極に輝度重みに応じた回数の維持パルスを交互に印加して維持放電を発生させる維持期間とを設けてプラズマディスプレイパネルを駆動する駆動手段とを備え、維持パルスとして、第1の維持パルスと、この第1の維持パルスに比べて立ち下がりが緩やかでこの立ち下がり部分で放電を発生する第2の維持パルスとを設け、前記複数のサブフィールドのうち、少なくとも輝度重みの大きい最終のサブフィールドの維持期間において、維持期間の後部分においては前記第2の維持パルスを表示電極に印加するように構成したことを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
  2. 維持パルスとして、第1の維持パルスと、この第1の維持パルスに比べて立ち下がりが緩やかでこの立ち下がり部分で放電を発生する第2の維持パルスと、この第2の維持パルスに比べて立ち下がりが緩やかな第3の維持パルスとを設け、前記複数のサブフィールドのうち、少なくとも輝度重みの大きい最終のサブフィールドの維持期間において、維持期間の前部分においては前記第1の維持パルスを表示電極に印加し、維持期間の後部分においては前記第2の維持パルスを表示電極に印加し、かつ最終の維持パルスとしては第3の維持パルスを印加するように構成したことを特徴とする請求項1記載のプラズマディスプレイ装置。
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