JP2010163580A - 顔料分散液の製造方法、顔料分散液、及びインクジェット記録用インク - Google Patents

顔料分散液の製造方法、顔料分散液、及びインクジェット記録用インク Download PDF

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Abstract

【課題】分散安定性が良好で、インク組成物を調製したときには画像中の白抜け故障の発生を抑制できる顔料分散液の製造方法を提供する。
【解決手段】顔料とポリマー分散体と下記一般式(I)で表される化合物とを混合し、分散処理して顔料分散液を得る分散工程、を含むことを特徴とする顔料分散液の製造方法。
Figure 2010163580

[式(I)中、R〜Rのいずれか1つはヒドロキシアルキル基を表し、該1つ以外の他の2つがそれぞれ独立して水素、ヒドロキシアルキル基、又はアルキル基を表す。但し、R〜Rのうち2つは同時に水素である場合は除く。]
【選択図】なし

Description

本発明は顔料分散液の製造方法、顔料分散液、及びインクジェット記録用インクに関する。
インクジェット記録用インクの被記録媒体としては様々な記録媒体が検討されており、高品位の画像を形成し得る技術が求められている。
また、インクジェット記録用インクにおいても耐水性や耐光性などを与えるインク材料として、顔料などの色材の検討が行われている。顔料においては顔料分散液の長期経時安定性が大きな課題であり、種々検討されている。
また、保存安定性や滲み・光沢・定着・吐出などの描画性を向上させるとして、インク調製したときのpH調整剤としてトリスヒドロキシメチルアミノメタンを用いることでインクのpHを下げることができるようになり、保存安定性や滲み・光沢・定着・吐出などの描画性を向上させることが可能になった。方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、顔料の分散性を向上させるとして、顔料分散時に分散剤の中和剤としてトリエタノールアミンを添加する方法が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2006−283017号公報 特開平07−278481号公報
しかしながら、上記特許文献1〜3においても、記録された画像中に白抜けの故障が発生する問題があり、十分満足できるものではなかった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、分散安定性が良好で、インク組成物を調製したときには画像中の白抜け故障の発生を抑制できる顔料分散液の製造方法及び顔料分散液を提供することを目的とする。
更に、本発明は、白抜け故障の発生を抑制し、良好な画像の記録ができるインクジェット記録用インクを提供することを目的とする。
<1> 顔料とポリマー分散体と下記一般式(I)で表される化合物とを混合し、分散処理して顔料分散液を得ることを特徴とする顔料分散液の製造方法。
Figure 2010163580


[式(I)中、R〜Rのいずれか1つはヒドロキシアルキル基を表し、該1つ以外の他の2つがそれぞれ独立して水素、ヒドロキシアルキル基、又はアルキル基を表す。但し、R〜Rのうち2つは同時に水素である場合は除く。]
<2> ポリマー分散体の酸価が40mgKOH/g〜100mgKOH/gであることを特徴とする上記<1>に記載の顔料分散液の製造方法。
<3> 前記一般式(I)で表される化合物がトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンであることを特徴とする上記<1>または<2>に記載の顔料分散液の製造方法。
<4> 前記ポリマー分散体に対して前記一般式(I)で表される化合物を用いる割合が中和度で105%以上であることを特徴とする上記<1>〜<3>のいずれか1項に記載の顔料分散液の製造方法。
<5> 前記ポリマー分散体が、主鎖を形成する原子に結合するカルボキシル基を有する親水性構造単位(a)と、主鎖を形成する原子に連結基を介して結合する芳香環を有するアクリレート及び/又はメタクリレートに由来する疎水性構造単位(b)と、を含むことを特徴とする上記<1>〜<4>のいずれか1項に記載の顔料分散液の製造方法。
<6> 上記<1>〜<5>のいずれか1項に記載の顔料分散液の製造方法により製造されたことを特徴とする顔料分散液。
<7> 上記<6>に記載の顔料分散液を含むことを特徴とするインクジェット記録用インク。
本発明によれば、分散安定性が良好で、インクを調製したときには画像中の白抜け故障の発生を抑制できる顔料分散液の製造方法及び顔料分散液を提供することができる。
更に、本発明によれば、白抜け故障の発生を抑制し、良好な画像の記録ができるインクジェット記録用インクを提供することができる。
以下に、本発明の顔料分散液、及びその製造方法、並びに、インクジェット記録用インク(以下、「インク組成物」ともいう。)について説明する。
<顔料分散液及びその製造方法>
本発明の顔料分散液の製造方法は、(a)顔料とポリマー分散体と下記一般式(I)で表される化合物とを混合し(以下、この操作を「(a)混合工程」ということがある。)、(b)得られた混合物を分散処理して顔料分散液を得る(以下、この操作を「(b)分散工程」ということがある。)構成としてものであり、必要に応じて、他の工程を有していてもよい。
本発明の顔料分散液の製造方法は、前記構成とすることにより、分散安定性が良好で、インク組成物を調製したときには画像中の白抜け故障の発生を抑制し、良好な画像の記録が行なえる。
−(a)混合工程−
本発明における混合工程では、顔料、ポリマー分散体、及び下記一般式(I)で表される化合物を混合する。
本発明において、顔料分散液を製造する際に、顔料、ポリマー分散体、及び一般式(I)で表される化合物の全てを混合した状態で分散処理することにより、得られた顔料分散液の保存安定性は向上し、該顔料分散液を用いて製造されたインクジェット記録用インクは白抜け故障の発生を抑制し、良好な画像の記録ができるものとなる。
前記顔料、ポリマー分散体、及び一般式(I)で表される化合物の添加順は特に限定されないが、ポリマー分散体及び一般式(I)で表される化合物を添加したのち顔料を加えてもよい。
混合は、前記成分を攪拌、混合が可能な公知の方法や、混合攪拌装置、分散装置などを利用して行うことができる。例えば、ディスパー等の攪拌機を用いて行うことが可能である。
−(b)分散工程−
本発明における分散工程では、顔料、ポリマー分散体、及び上記一般式(I)の化合物を混合後に分散処理する。
本発明において、ポリマー分散体及び一般式(I)の化合物の存在下、顔料を分散処理することにより、得られた顔料分散液は長期保存安定性に優れたものとなる。
分散は可能な公知の方法や混合攪拌装置、分散装置などを利用して行なうことができる。
分散は、例えば、ボールミル、ロールミル、ビーズミル、高圧ホモジナイザー(好ましくは、超高圧ホモジナイザー)、高速攪拌型分散機、超音波ホモジナイザーなどを用いて行なうことが可能である。
顔料分散液の製造方法は、例えば、顔料、ポリマー分散体、上記一般式(I)の化合物、有機溶剤、イオン交換水をディスパー混合し、更にマイクロフルダイザー(超高圧ホモジナイザー)で処理することにより行なわれる。より具体的には、後述のカプセル化顔料を分散する顔料分散液の製造方法であることが好ましい。
前記分散処理は、分散装置で1回処理すればよいが、顔料分散液の保存安定性向上の観点から、多くの回数処理することがより好ましく、更に、生産性の観点を鑑みた場合処理回数は、6〜12回処理が好ましく、8〜11回処理がより好ましく、9〜10回処理が特に好ましい。
以下に、顔料分散液の製造工程で用いる成分等について説明する。
<顔料>
顔料分散液は、色材の少なくとも1種として顔料を含有する。顔料としては、例えば、有機顔料、無機顔料のいずれであってもよい。
前記有機顔料としては、例えば、アゾ顔料、多環式顔料、染料キレート、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、などが挙げられる。これらの中でも、アゾ顔料、多環式顔料などがより好ましい。
例えば、前記アゾ顔料の例としては、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、などが挙げられる。前記多環式顔料の例としては、フタロシアニン顔料、ぺリレン顔料、ぺリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料、などが挙げられる。前記染料キレートの例としては、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート、などが挙げられる。
前記無機顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエロー、カーボンブラック、などが挙げられる。これらの中でも、カーボンブラックが特に好ましい。なお、前記カーボンブラックとしては、例えば、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたものが挙げられる。
上記の顔料は、一種単独で使用してもよく、また、上記した各群内もしくは各群間より複数種選択してこれらを組み合わせて使用してもよい。
〜水分散性顔料〜
本発明の顔料分散液の製造方法においては、前記(a)混合工程及び(b)分散工程を含む製造方法であれば、特に限定されないが、着色剤として含有される顔料を、上記一般式(I)の化合物の存在下、分散処理してポリマー分散体(好ましくは水不溶性樹脂)で被覆して液中に分散させることが好ましい。これにより、顔料粒子を微粒径にして存在させることができ、分散後には高い分散安定性が得られる。この場合、顔料は必ずしも粒子表面の全体が被覆されている必要はなく、場合により粒子表面の少なくとも一部が被覆された状態であってもよい。
具体的には、液安定性及び吐出安定性の観点から、顔料は、例えば(1)カプセル化顔料として得られるように分散処理されることが好ましい。
前記(1)カプセル化顔料は、ポリマー分散体に顔料を含有させてなるポリマーエマルジョンであり、詳しくは、親水性水不溶性のポリマー分散体で顔料を被覆し顔料表面の樹脂層にて親水化することで顔料を水に分散したものである。
ここで、(1)カプセル化顔料について詳述する。
本発明におけるポリマー分散体であるカプセル化顔料の樹脂は、限定されるものではないが、水と水溶性有機溶剤の混合溶媒中で自己分散能又は溶解能を有し、かつアニオン性基(酸性)を有する高分子化合物であるのが好ましい。この樹脂は、有機溶剤に溶解して溶液となるものが好ましい。
また、この樹脂は、通常は数平均分子量が1,000〜100,000の範囲程度のものが好ましく、3,000〜50,000の範囲程度のものが特に好ましい。樹脂の数平均分子量は、この範囲内であると顔料における被覆膜として又はインクとした際の塗膜としての機能を発揮することができる。樹脂は、前記一般式(I)で表される化合物との塩の形で用いられるのが好ましい。
ポリマー分散体については後述する。
カプセル化顔料は、上記の成分を用いて、従来の物理的、化学的方法により製造することができる。例えば、特開平9−151342号、特開平10−140065号、特開平11−209672号、特開平11−172180号、特開平10−25440号、又は特開平11−43636号の各公報に記載の方法により製造することができる。
具体的には、特開平9−151342号及び特開平10−140065号の各公報に記載の転相乳化法と酸析法等が挙げられ、中でも、分散安定性の点で転相乳化法が好ましい。転相乳化法、酸析法については後述する。
本発明における顔料としては、ポリマー分散体のうち水不溶性樹脂を用い、顔料の表面の少なくとも一部が水不溶性樹脂で被覆されたカプセル化顔料、例えば水不溶性樹脂粒子に顔料が含有されているポリマーエマルジョンが好ましく、より詳しくは、水不溶性樹脂で顔料の少なくとも一部を被覆し、顔料表面に樹脂層を形成して水に分散させ得る態様が好ましい。
ここで、転相乳化法、及び酸析法について説明する。
−a)転相乳化法−
転相乳化法は、基本的には、自己分散能又は溶解能を有する樹脂と顔料との混合溶融物を水に分散させる自己分散(転相乳化)方法である。また、この混合溶融物には、上記の硬化剤又は高分子化合物を含んでなるものであってもよい。ここで、混合溶融物とは、溶解せず混合した状態、溶解して混合した状態、又はこれら両者の状態のいずれの状態を含むものをいう。「転相乳化法」のより具体的な製造方法は、特開平10−140065号に記載の方法が挙げられる。
−b)酸析法−
酸析法は、樹脂と顔料とからなる含水ケーキを用意し、その含水ケーキ中の、樹脂が有するアニオン性基の一部又は全部を、塩基性化合物を用いて中和することによって、マイクロカプセル化顔料を製造する方法である。
酸析法は、具体的には、(1)樹脂と顔料とをアルカリ性水性媒体中に分散し、必要に応じて加熱処理を行なって樹脂のゲル化を図る工程と、(2)pHを中性又は酸性にすることによって樹脂を疎水化して、樹脂を顔料に強く固着する工程と、(3)必要に応じて、濾過及び水洗を行なって含水ケーキを得る工程と、(4)含水ケーキを中の、樹脂が有するアニオン性基の一部又は全部を、塩基性化合物を用いて中和し、その後、水性媒体中に再分散する工程と、(5)必要に応じて加熱処理を行ない、樹脂のゲル化を図る工程と、を含む方法がある。
上記の転相乳化法及び酸析法のより具体的な方法については、特開平9−151342号、特開平10−140065号の各公報に記載を参照することができる。
顔料のインク組成物顔料分散液中における含有量としては、発色性、粒状性、インク安定性、吐出信頼性の観点から、顔料分散液の全質量に対して、1〜10質量%となる量が好ましく、2〜8質量%となる量がより好ましく、2〜6質量%となる量が特に好ましい。顔料は、1種単独で用いてもよいし、上記の各群内もしくは各群間より複数種選択してこれらを組み合わせて使用してもよい。
〜ポリマー分散体〜
ポリマー分散体(以下、樹脂分散剤ともいう。)は、前記顔料を分散させた際の易分散化及び分散後の分散安定化を図ることができる。
ポリマー分散体としては、顔料を水相中で分散させる機能を持つ化合物の中から適宜選択することができる。ポリマー分散体の例としては、アニオン性化合物、が挙げられる。
例えば、α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの単独重合体又は共重合体等が挙げられる。α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの例としては、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、酢酸ビニル、酢酸アリル、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、クロトン酸エステル、イタコン酸、イタコン酸モノエステル、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、マレイン酸ジエステル、フマル酸、フマル酸モノエステル、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホン化ビニルナフタレン、ビニルアルコール、アクリルアミド、メタクリロキシエチルホスフェート、ビスメタクリロキシエチルホスフェート、メタクリロキシエチルフェニルアシドホスフェート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン誘導体、ビニルシクロヘキサン、ビニルナフタレン、ビニルナフタレン誘導体、芳香族基を置換してもよいアクリル酸アルキルエステル、アクリル酸フェニルエステル、芳香族基を置換してもよいメタクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸フェニルエステル、メタクリル酸シクロアルキルエステル、クロトン酸アルキルエステル、イタコン酸ジアルキルエステル、マレイン酸ジアルキルエステル、ビニルアルコール、並びにこれら化合物の誘導体等が挙げられる。
前記α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの単独重合体又は共重合体を高分子分散剤として用いることができる。具体的には、アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、メタクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニルエステル−メタクリル酸、スチレン−メタクリル酸シクロヘキシルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−スチレンスルホン酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−メタクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ポリスチレン、ポリエステル、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
ポリマー分散体としては、顔料の粒子表面に吸着しやすく、分散安定性を付与する点から、水不溶性樹脂が好ましく、更には親水性構造単位(a)と疎水性構造単位(b)とを有する水不溶性樹脂であることが好ましい。この水不溶性樹脂は、必要に応じて、親水性構造単位(a)及び疎水性構造単位(b)に含まれない他の構造単位を更に有してもよい。
<親水性構造単位(a)>
親水性構造単位(a)としては、主鎖を形成する原子に結合するアニオン性基を有する親水性構造単位(a)を少なくとも含む構成であることが好ましい。
親水性構造単位(a)は、アニオン性基を有する親水性基含有のモノマーに由来するものであれば、特に制限はなく、1種の親水性基含有モノマーに由来するものでも、2種以上の親水性基含有モノマーに由来するものでもよい。前記アニオン性基を有することが乳化又は分散状態の安定化の観点から好ましい。
本発明における水不溶性樹脂は、アニオン性基を有するモノマー用いて主鎖にアニオン性基を導入することができる。
前記アニオン性基は、乳化又は分散状態の安定性の観点から好ましい。アニオン性基としては、カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基などが挙げられ、中でも、インク組成物を構成した場合の分散安定性の観点から、カルボキシル基が好ましい。
前記親水性基含有モノマーとしては、アニオン性基含有モノマーが好ましく、アニオン性基とエチレン性不飽和結合とを有するアニオン性基含有モノマーがより好ましい。アニオン性基含有モノマーとしては、例えば、不飽和カルボン酸モノマー、不飽和スルホン酸モノマー、不飽和リン酸モノマー等が挙げられる。
前記不飽和カルボン酸モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、2−メタクリロイルオキシメチルコハク酸等が挙げられる。前記不飽和スルホン酸モノマーとしては、例えば、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−スルホプロピル(メタ)アクリレート、ビス−(3−スルホプロピル)−イタコン酸エステル等が挙げられる。前記不飽和リン酸モノマーとしては、例えば、ビニルホスホン酸、ビニルホスフェート、ビス(メタクリロキシエチル)ホスフェート、ジフェニル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート、ジフェニル−2−メタクリロイロキシエチルホスフェート、ジブチル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート等が挙げられる。
アニオン性基含有モノマーの中では、分散安定性、吐出安定性の観点から、不飽和カルボン酸モノマーが好ましく、アクリル酸及びメタクリル酸がより好ましい。
このほかの親水性構造単位(a)としては、非イオン性の親水性基を有するモノマーに由来の構造単位を用いることができる。非イオン性の親水性基を有する構造単位を形成するモノマーとしては、エチレン性不飽和結合等の重合体を形成しうる官能基と非イオン性の親水性の官能基とを有していれば、特に制限はなく、公知のモノマーから選択することができる。入手性、取扱い性、汎用性の観点から、ビニルモノマー類が好ましい。
親水性構造単位(a)としては、親水性の官能基を有する(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリルアミド類、及びビニルエステル類等の、親水性の官能基を有するビニルモノマー類を更に挙げることができる。
ここで、「親水性の官能基」としては、水酸基、アミノ基、(窒素原子が無置換の)アミド基、及び後述のポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド等のアルキレンオキシド、等が挙げられる。
親水性構造単位(a)の具体例としては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、アミノエチルアクリレート、アミノプロピルアクリレート、アルキレンオキシド重合体を含有する(メタ)アクリレートを好適に挙げることができる。
非イオン性の親水性基を有する親水性構造単位は、対応するモノマーの重合により形成することができるが、重合後のポリマー鎖に親水性の官能基を導入してもよい。
非イオン性の親水性基を有する親水性構造単位は、アルキレンオキシド構造を有する親水性の構造単位がより好ましい。アルキレンオキシド構造のアルキレン部位としては、親水性の観点から、炭素数1〜6のアルキレン部位が好ましく、炭素数2〜6のアルキレン部位がより好ましく、炭素数2〜4のアルキレン部位が特に好ましい。また、アルキレンオキシド構造の重合度としては、1〜120が好ましく、1〜60がより好ましく、1〜30が特に好ましい。
また、非イオン性の親水性基を有する親水性構造単位は、水酸基を含む親水性の構造単位であることも好ましい態様である。構造単位中の水酸基数としては、特に制限はなく、水不溶性樹脂の親水性、重合時の溶媒や他のモノマーとの相溶性の観点から、1〜4が好ましく、1〜3がより好ましく、1〜2が特に好ましい。
上記において、例えば、親水性構造単位の含有割合は、後述する疎水性構造単位(b)の割合で異なる。例えば、水不溶性樹脂がアクリル酸及び/又はメタクリル酸〔親水性構造単位(a)〕と後述の疎水性構造単位(b)とのみから構成される場合、アクリル酸及び/又はメタクリル酸の含有割合は、「100−(疎水性構造単位の質量%)」で求められる。
親水性構造単位(a)は、一種単独で又は二種以上を混合して用いることができる。
親水性構造単位(a)の含有比率としては、水不溶性樹脂の全質量に対して、0質量%を超え15質量%以下の範囲が好ましく、2質量%以上15質量%以下の範囲がより好ましく、5質量%以上15質量%以下の範囲が更に好ましく、8質量%以上12質量%以下の範囲が特に好ましい。
<疎水性構造単位(b)>
疎水性構造単位(b)としては、主鎖を形成する原子に連結基を介して結合された芳香環を有する構造単位が好適に挙げられる。
このような芳香環を持つ構造単位では、芳香環が、連結基を介して水不溶性樹脂の主鎖をなす原子と結合され、水不溶性樹脂の主鎖をなす原子に直接結合しない構造を有するので、疎水性の芳香環と親水性構造単位との間に適切な距離が維持されるため、水不溶性樹脂と顔料との間で相互作用が生じやすく、強固に吸着して分散性がさらに向上する。
「主鎖を形成する原子に連結基を介して結合された芳香環を有する構造単位」の中でも、顔料の微粒子化を容易に行なえる点で、下記構造式(2)で表される構造単位が好ましい。
Figure 2010163580

前記構造式(2)において、Rは、水素原子、メチル基、又はハロゲン原子を表す。
また、Lは、−COO−、−OCO−、−CONR−、−O−、又は置換もしくは無置換のフェニレン基を表し、Rは水素原子、炭素数1〜10のアルキル基を表す。なお、Lで表される基中の*印は、主鎖に連結する結合手を表す。フェニレン基が置換されている場合の置換基としては、特に限定されないが、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、水酸基等、シアノ基等が挙げられる。
は、単結合、又は炭素数1〜30の2価の連結基を表し、2価の連結基である場合は、好ましくは炭素数1〜25の連結基であり、より好ましくは炭素数1〜20の連結基であり、更に好ましくは炭素数1〜15の連結基である。中でも、特に好ましくは、炭素数1〜25(より好ましくは1〜10)のアルキレンオキシ基、イミノ基(−NH−)、スルファモイル基、及び、炭素数1〜20(より好ましくは1〜15)のアルキレン基やエチレンオキシド基[−(CHCHO)−,n=1〜6]などの、アルキレン基を含む2価の連結基等、並びにこれらの2種以上を組み合わせた基などである。
前記構造式(2)において、Arは、芳香環から誘導される1価の基を表す。
Arで表される芳香環としては、特に限定されないが、ベンゼン環、炭素数8以上の縮環型芳香環、ヘテロ環が縮環した芳香環、又は2個以上連結したベンゼン環が挙げられる。炭素数8以上の縮環型芳香環、及びヘテロ環が縮環した芳香環の詳細については既述の通りである。
前記構造式(2)で表される構造単位のうち、Rが水素原子又はメチル基であり、L−COO−であり、Lがアルキレンオキシ基及び/又はアルキレン基を含む炭素数1〜25の2価の連結基である構造単位の組合せが好ましく、より好ましくは、Rが水素原子又はメチル基であり、L−COO−であり、L−(CH−CH−O)−〔nは平均の繰り返し数を表し、n=1〜6である。〕である場合の組合せが好ましい。
前記「炭素数8以上の縮環型芳香環」は、少なくとも2以上のベンゼン環が縮環した芳香環、少なくとも1種の芳香環と該芳香環に縮環して脂環式炭化水素で環が構成された炭素数8以上の芳香族化合物である。具体的な例としては、ナフタレン、アントラセン、フルオレン、フェナントレン、アセナフテンなどが挙げられる。
前記「ヘテロ環が縮環した芳香環」とは、ヘテロ原子を含まない芳香族化合物(好ましくはベンゼン環)と、ヘテロ原子を有する環状化合物とが縮環した化合物である。ここで、ヘテロ原子を有する環状化合物は、5員環又は6員環であることが好ましい。ヘテロ原子としては、窒素原子、酸素原子、又は硫黄原子が好ましい。ヘテロ原子を有する環状化合物は、複数のヘテロ原子を有していてもよい。この場合、ヘテロ原子は互いに同じでも異なっていてもよい。ヘテロ環が縮環した芳香環の具体例としては、フタルイミド、アクリドン、カルバゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾールなどが挙げられる。
以下、前記構造式(2)で表される構造単位を形成し得るモノマーの具体例を列挙する。但し、本発明においては、これらの具体例に制限されるものではない。
Figure 2010163580
Figure 2010163580
前記構造式(2)で表される構造単位の中でも、分散安定性の観点から、ベンジルメタアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、及びフェノキシエチルメタクリレートから選ばれる化合物に由来する構造単位が好ましい。本発明における水不溶性樹脂は、疎水性構造単位(b)として、これらから選ばれる構造単位の1種又は2種以上を有することが好ましい。
前記「主鎖を形成する原子に連結基を介して結合された芳香環を有する構造単位」の水不溶性樹脂中における含有比率は、顔料の分散安定性、吐出安定性、洗浄性の観点から、水不溶性樹脂の全質量に対して40質量%以上であることが好ましい。この構成単位の含有比率は、好ましくは40質量%以上75質量%未満であり、より好ましくは40質量%以上70質量%未満であり、更に好ましくは40質量%以上60質量%未満である。
また、主鎖を形成する原子に連結基を介して結合された芳香環の割合は、耐擦過性の向上の点で、水不溶性樹脂の全質量に対して15質量%以上27質量%以下が好ましく、15質量%以上25質量%以下がより好ましく、15質量%以上20質量%以下が特に好ましい。
前記範囲に調整すると、耐擦過性、インク安定性、吐出信頼性が向上する。
本発明において、水不溶性樹脂の好ましい例として、分散安定性の観点から、上記親水性構造単位(a)として主鎖を形成する原子に結合するカルボキシル基を有する構造単位と、上記疎水性構造単位(b)として主鎖を形成する原子に連結基を介して結合する芳香環を有する(メタ)アクリレートに由来する構造単位を少なくとも有する組合せが好ましく、より好ましくは親水性構造単位(a)として(メタ)アクリル酸に由来する構造単位であり、疎水性構造単位(b)としてベンジルメタアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、及びフェノキシエチルメタクリレートから選ばれる化合物1種以上に由来する構造単位を少なくとも有する組合せであり、特に好ましくは由来する親水性構造単位(a)としてメタクリル酸に由来する構造単位であり、疎水性構造単位(b)としてベンジルメタアクリレート及びフェノキシエチルメタクリレートから選ばれる化合物1種以上に由来する構造単位の組合せである。
また、本発明における水不溶性樹脂は、分散安定性の観点から、上記の他に、(メタ)アクリル酸の炭素数1〜4のアルキルエステルに由来する構造単位を有する場合がも好ましい。(メタ)アクリル酸には、アクリル酸及びメタクリル酸が含まれる。
(メタ)アクリル酸のアルキルエステルの具体例としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、(イソ)プロピル(メタ)アクリレート、(イソ又はターシャリー)ブチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。アルキルエステルのアルキル部位の炭素数は1〜4であるが、好ましくは1〜2である。
前記「(メタ)アクリル酸の炭素数1〜4のアルキルエステルに由来する構造単位」の水不溶性樹脂中における含有比率は、水不溶性樹脂の全質量に対して15質量%以上であることが、分散安定性付与の点で好ましい。この構成単位の含有比率は、好ましくは20〜60質量%であり、より好ましくは20〜50質量%である。
上記以外の他の疎水性構造単位(b)としては、例えば、前記親水性構造単位(a)に属しない(例えば親水性の官能基を有しない)例えば(メタ)アクリルアミド類及びスチレン類及びビニルエステル類などのビニルモノマー類、(メタ)アクリル酸のアルキル(炭素数1〜4)エステル類などの(メタ)アクリレート類、等に由来の構造単位を挙げることができる。これらの構造単位は、1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
前記(メタ)アクリルアミド類としては、例えば、N−シクロヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−(2−メトキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアリル(メタ)アクリルアミド、N−アリル(メタ)アクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド類が挙げられる。
前記スチレン類としては、例えば、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、n−ブチルスチレン、tert−ブチルスチレン、メトキシスチレン、ブトキシスチレン、アセトキシスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレン、クロロメチルスチレン、酸性物質により脱保護可能な基(例えばt−Bocなど)で保護されたヒドロキシスチレン、ビニル安息香酸メチル、及びα−メチルスチレン、ビニルナフタレン等などが挙げられ、スチレン、α−メチルスチレンが好ましい。
前記ビニルエステル類としては、例えば、ビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビニルプロピオネート、ビニルブチレート、ビニルメトキシアセテート、及び安息香酸ビニルなどのビニルエステル類が挙げられる。中でも、ビニルアセテートが好ましい。
前記(メタ)アクリレート類としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、(イソ)プロピル(メタ)アクリレート、(イソ又はターシャリー)ブチル(メタ)アクリレートが挙げられる。
前記親水性構造単位(a)及び前記疎水性構造単位(b)の組成としては、それぞれの親水性、疎水性の程度にもよるが、疎水性構造単位(b)の含有割合が、水不溶性樹脂の全体質量に対して、80質量%を超える組成である場合が好ましく、85質量%を超える組成である場合がより好ましい。換言すれば、親水性構造単位(a)の含有割合としては、水不溶性樹脂の全体質量に対して、15質量%以下の範囲が好ましい。親水性構造単位(a)が15質量%以下であると、顔料の分散に寄与せず単独で水性液媒体中に溶解する成分が減少し、顔料の分散状態を良好に維持でき、粘度上昇が抑えられるので、インクジェット記録用インクとしたときの吐出性を良好にすることができる。
本発明における水不溶性樹脂は、各構造単位が不規則的に導入されたランダム共重合体、又は規則的に導入されたブロック共重合体のいずれでもよい。ブロック共重合体である場合の各構造単位は、いかなる導入順序で合成されたものであってもよく、同一の構成成分を2回以上利用してもよい。汎用性、製造性の観点から、水不溶性樹脂は、ランダム共重合体であることが好ましい。
本発明におけるポリマー分散体(特に水不溶性樹脂)の酸価としては、顔料分散性、保存安定性の観点から、100mgKOH/g以下が好ましく、30mgKOH/g以上100mgKOH/g以下であることがより好ましく、40mgKOH/g以上100mgKOH/g以下であることが更に好ましく、50mgKOH/g以上85mgKOH/g以下であることが特に好ましい。
なお、酸価とは、水不溶性樹脂の1gを完全に中和するのに要するKOHの質量(mg)で定義され、JIS規格(JISK0070、1992)記載の方法により測定されるものである。
本発明における水不溶性樹脂の分子量としては、重量平均分子量(Mw)で3万以上が好ましく、3万〜15万がより好ましく、更に好ましくは3万〜10万であり、特に好ましくは3万〜8万である。分子量が3万以上であると、分散剤としての立体反発効果が良好になる傾向があり、立体効果により顔料へ吸着し易くなる。
また、数平均分子量(Mn)では1,000〜100,000の範囲程度のものが好ましく、3,000〜50,000の範囲程度のものが特に好ましい。数平均分子量が前記範囲内であると、顔料における被覆膜としての機能又はインクの塗膜としての機能を発揮することができる。本発明における水不溶性樹脂は、アルカリ金属や有機アミンの塩の形で使用されることが好ましい。
また、本発明における水不溶性樹脂の分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)としては、1〜6の範囲が好ましく、1〜4の範囲がより好ましい。分子量分布が前記範囲内であると、インクの分散安定性、吐出安定性を高められる。
数平均分子量及び重量平均分子量は、TSKgel GMHxL、TSKgel G4000HxL、TSKgel G2000HxL(いずれも東ソー(株)製)のカラムを使用したGPC分析装置により、溶媒THFにて示差屈折計により検出し、標準物質としてポリスチレンを用いて換算することにより表される分子量である。
本発明における水不溶性樹脂は、種々の重合方法、例えば溶液重合、沈澱重合、懸濁重合、沈殿重合、塊状重合、乳化重合により合成することができる。重合反応は、回分式、半連続式、連続式等の公知の操作で行なうことができる。重合の開始方法は、ラジカル開始剤を用いる方法、光又は放射線を照射する方法等がある。これらの重合方法、重合の開始方法は、例えば、鶴田禎二「高分子合成方法」改定版(日刊工業新聞社刊、1971)や大津隆行、木下雅悦共著「高分子合成の実験法」化学同人、昭和47年刊、124〜154頁に記載されている。
具体的には、水不溶性樹脂は、モノマー混合物と必要に応じて有機溶媒及びラジカル重合開始剤とを含んだ混合物を、不活性ガス雰囲気下で共重合反応させることにより製造することができる。重合方法のうち、特にラジカル開始剤を用いた溶液重合法が好ましい。
溶液重合法で用いられる溶剤は、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ベンゼン、トルエン、アセトニトリル、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール等の種々の有機溶剤が挙げられる。溶剤は、1種単独で又は2種以上を併用してもよい。また、水との混合溶媒として用いてもよい。重合温度は、生成するポリマーの分子量、開始剤の種類などと関連して設定する必要があり、通常は0℃〜100℃程度であるが、50〜100℃の範囲で重合を行なうことが好ましい。反応圧力は、適宜選定可能であるが、通常は1〜100kg/cmであり、特に1〜30kg/cm程度が好ましい。反応時間は、5〜30時間程度である。得られた樹脂は、再沈殿などの精製を行なってもよい。
以下、本発明における水不溶性樹脂として好ましい具体例を示す。但し、本発明においては、下記に限定されるものではない。
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〜顔料とポリマー分散体との比率〜
顔料とポリマー分散体との比率は、質量比で100:25〜100:140が好ましく、より好ましくは100:25〜100:50である。ポリマー分散体の比率は、100:25以上であると分散安定性と耐擦性が良化する傾向が得られ、100:140以下であると分散安定性が良化する傾向が得られる。
(一般式(I)で表される化合物)
本発明の顔料分散液の製造方法は、一般式(I)で表される化合物を中和剤として少なくとも1種を用いる。
Figure 2010163580
一般式(I)中、式(I)中、R〜Rのいずれか1つはヒドロキシアルキル基を表し、該1つ以外の他の2つがそれぞれ独立して水素、ヒドロキシアルキル基、又はアルキル基を表す。但し、R〜Rのうち2つは同時に水素である場合は除く。
前記R〜Rのいずれか1つのヒドロキシアルキル基は、炭素数1〜3が好ましく、炭素数1〜2がより好ましい。
また、R〜Rのいずれか1つはヒドロキシアルキル基であるが、該1つ以外の他の2つは、水素、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、又は炭素数1〜3のアルキル基であることが好ましく、炭素数1〜2のヒドロキシアルキル基であることがより好ましく、ともに水素であることはない。
上記の中でも、R〜Rの前記1つ以外の他の2つがヒドロキシメチル基及びエチル基であることがより好ましい。
更に好ましくは、一般式(I)で表される化合物がトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンである。
顔料分散液の分散経時安定性の観点から、前記ポリマー分散体に対して前記一般式(I)で表される化合物を用いる割合が中和度で100%以上であることが好ましく、105%以上であることがより好ましく、105%〜130%であることが特に好ましい。
本発明において中和剤の中和度とは、前記ポリマー分散体の酸性基合計当量数に対する前記一般式(I)で表される化合物の合計当量数の割合をいい、下記式により求めることができる。
中和剤の中和度=(一般式(I)で表される化合物のアミノ基の合計当量数/ポリマー分散体の酸性基合計当量数)×100(%)
以下に、前記一般式(I)で表される化合物の具体例を示すが本発明はこれら化合物に限定されるものではない。
Figure 2010163580
上記一般式(I)で表される化合物は、市販品を用いても、合成したものを用いてもよい。
一般式(I)で表される化合物は、ポリマー分散体で被覆された顔料粒子を作製する際に、ポリマー分散体に含まれる酸基を中和させるために用いられ、顔料分散液の分散性及び分散安定性の観点から、ポリマー分散体の酸価に対して、0.5〜1.5当量となる量を用いることが好ましく、1〜1.5当量の範囲内であることが好ましい。
〜有機溶剤〜
本発明の顔料分散液の製造方法は混合工程及び分散工程において有機溶剤を用いることができる。
有機溶剤としては水溶性有機溶剤が好ましく、水溶性有機溶媒の例としては、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタエチレングリコール、ジプロピレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,2−オクタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−ペンタンジオール、4−メチル−1,2−ペンタンジオール等のアルカンジオール(多価アルコール類);ヴルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、アルドン酸、グルシトール、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マルトトリオース等の糖類;糖アルコール類;ヒアルロン酸類;尿素類等のいわゆる固体湿潤剤;エタノール、メタノール、ブタノール、プロパノール、イソプロパノールなどの炭素数1〜4のアルキルアルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、1−メチル−1−メトキシブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテルなどのグリコールエーテル類;2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルスルホキシド、ソルビット、ソルビタン、アセチン、ジアセチン、トリアセチン、スルホラン等が挙げられる。これらは、1種のみならず2種以上を併用してもよい。
また、乾燥防止や湿潤の付与の点では、多価アルコール類が有用である。例えば、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、テトラエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、ポリエチレングリコール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオールなどが挙げられる。これらは、1種のみならず2種以上を併用してもよい。浸透性の点からは、ポリオール化合物が好ましく、脂肪族ジオールとして、例えば、2−エチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、3,3−ジメチル−1,2−ブタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、5−ヘキセン−1,2−ジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールなどが挙げられる。中でも、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールが好ましい。これらは、1種のみならず2種以上を併用してもよい。
<水>
本発明の顔料分散液の製造方法は、混合工程及び分散工程において溶媒として水を用いてもよい。
本発明における顔料分散液は、水の量には特に制限はない。中でも、水の好ましい含有量は、10〜99質量%であり、より好ましくは30〜80質量%であり、更に好ましくは50〜70質量%である。
−その他の工程−
本発明の顔料分散液の製造方法は、混合工程、分散工程の後に、分散後の液中に含まれる不要となったな揮発性の有機溶剤を除去する工程(有機溶剤除去工程)を設けることが好ましい。
本発明においては、この除去工程を分散後に設けることにより、後述のインクジェット記録用インクとして好ましい濃厚化された顔料分散液が得られる。そして、インクジェット記録用の顔料インクの調製に用い、白抜け故障の発生を抑制し、良好な画像の記録ができるインクジェット記録用インクに用いることができる。
有機溶剤の除去は、加熱、送風などの乾燥処理、減圧蒸留等の常法により行なえ、分散工程で得られた分散物から揮発性有機溶剤の留去することより、分散物は濃厚化し、水系に転相する。この場合、ポリマー分散体として水不溶性樹脂を用いたときには、顔料の粒子表面が水不溶性樹脂で被覆された樹脂被覆顔料粒子の分散物を得ることができる。
本発明における有機溶剤除去工程後には、作製される顔料分散液中の揮発性有機溶剤は実質的に除去されていることが好ましいが、揮発性溶剤の顔料分散液中における残存量は、顔料分散液の濃厚化、インク組成物としたときの吐出安定性、カール抑制の観点から、分散時の混合量の5質量%以下であるのが好ましい。このとき、揮発性溶剤の顔料分散液中における残存量としては、好ましくは1質量%以下であり、更に好ましくは0.1質量%以下である。
本発明の顔料分散液の製造方法で製造された顔料分散液中に分散する顔料粒子の平均粒子径としては、30〜200nmの範囲が好ましく、50〜150nmの範囲が好ましい。平均粒子径は、30nm以上であると製造適性が向上し、200nm以下であると保存安定性が良好になる。なお、樹脂被覆顔料粒子の粒径分布に関しては、特に制限はなく、広い粒径分布を持つもの、又は単分散の粒径分布を持つもののいずれでもよい。
なお、顔料粒子の平均粒子径及び粒径分布は、ナノトラック粒度分布測定装置UPA−EX150(日機装(株)製)を用いて、動的光散乱法により体積平均粒径を測定することにより求められる。
<インクジェット記録用インク>
本発明のインクジェット記録用インクは、前記顔料分散液の製造方法より製造された前記顔料分散液を含むことを特徴とする。
インクジェット記録用インクにおいて、前記顔料分散液の製造方法により製造された顔料分散液を含むことにより、顔料分散液は良好な分散状態の濃厚化液で、長期での保存安定性に優れることから、得られたインクジェット記録用インクは白抜け故障の発生を抑制し、良好な画像の記録ができるものとなる。
また、本発明のインクジェット記録用インクは、前記顔料分散液の製造方法により製造された顔料分散液を含むものである。
インクジェット記録用インクは、前記顔料分散液の製造方法により製造された顔料分散液を含有することにより、顔料分散液が良好な分散状態の濃厚化液であり、長期での保存安定性に優れることから、白抜け故障の発生を抑制し、良好な画像の記録ができるものとなる。
本発明のインクジェット記録用インクは、上記の顔料分散液に加え、耐擦性向上の観点から樹脂微粒子又はポリマーラテックスを、表面張力の調整の観点から界面活性剤を加えることが好ましい。また、必要に応じて、例えば、紫外線吸収剤、褪色防止剤、防黴剤、防錆剤、酸化防止剤、乳化安定剤、防腐剤、消泡剤、粘度調整剤、分散安定剤、キレート剤等の他の成分を含有してもよい。
前記樹脂微粒子としては、例えば、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン系樹脂、架橋アクリル樹脂、架橋スチレン系樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン系樹脂、パラフィン系樹脂、フッ素系樹脂等の微粒子、又はこれらを含むポリマーラテックスを用いることができる。
アクリル系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂、スチレン系樹脂、架橋アクリル樹脂、架橋スチレン系樹脂を好ましい例として挙げることができる。
樹脂微粒子の重量平均分子量は、1万以上20万以下が好ましく、より好ましくは10万以上20万以下である。
樹脂微粒子の平均粒径は、10nm〜1μmの範囲が好ましく、10〜200nmの範囲がより好ましく、20〜100nmの範囲が更に好ましく、20〜50nmの範囲が特に好ましい。
樹脂微粒子の添加量は、インクに対して、0.5〜20質量%が好ましく、3〜20質量%がより好ましく、5〜15質量%がさらに好ましい。
樹脂微粒子のガラス転移温度(Tg)は、30℃以上であることが好ましく、40℃以上がより好ましく、50℃以上がさらに好ましい。
また、ポリマー粒子の粒径分布に関しては、特に制限はなく、広い粒径分布を持つもの、又は単分散の粒径分布を持つもののいずれでもよい。また、単分散の粒径分布を持つポリマー微粒子を、2種以上混合して使用してもよい。
本発明におけるインクジェット記録用インクは、界面活性剤の少なくとも1種を含有することが好ましい。界面活性剤は、表面張力調整剤として用いられ、ノニオン系、カチオン系、アニオン系、ベタイン系の界面活性剤が挙げられる。
界面活性剤は、インクジェット法で良好に打滴するために、インクジェット記録用インクの表面張力を20〜60mN/mに調整できる量を含有するのが好ましい。中でも、界面活性剤の含有量は、表面張力を20〜45mN/mに調整できる量が好ましく、より好ましくは25〜40mN/mに調整できる量である。
界面活性剤としては、分子内に親水部と疎水部を合わせ持つ構造を有する化合物等が有効に使用することができ、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤のいずれも使用することができる。
アニオン系界面活性剤の具体例としては、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルポコハク酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、ナトリウムジオクチルスルホサクシネート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテ硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ジアルキルスルポコハク酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、t−オクチルフェノキシエトキシポリエトキシエチル硫酸ナトリウム塩等が挙げられ、これらの1種、又は2種以上を選択することができる。
ノニオン性界面活性剤の具体例としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、オキシエチレン・オキシプロピレンブロックコポリマー、t−オクチルフェノキシエチルポリエトキシエタノール、ノニルフェノキシエチルポリエトキシエタノール等が挙げられ、これらの1種、又は2種以上を選択することができる。
カチオン性界面活性剤としては、テトラアルキルアンモニウム塩、アルキルアミン塩、ベンザルコニウム塩、アルキルピリジウム塩、イミダゾリウム塩等が挙げられ、具体的には、例えば、ジヒドロキシエチルステアリルアミン、2−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイミダゾリン、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルピリジニウムクロライド、ステアラミドメチルピリジウムクロライド等が挙げられる。
界面活性剤のインクジェット記録用インク中における含有量は、特に制限はなく、1質量%以上が好ましく、より好ましくは1〜10質量%であり、更に好ましくは1〜3質量%である。
前記紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、サリチレート系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、ニッケル錯塩系紫外線吸収剤、などが挙げられる。
前記褪色防止剤としては、各種の有機系及び金属錯体系の褪色防止剤を使用することができる。有機の褪色防止剤としてはハイドロキノン類、アルコキシフェノール類、ジアルコキシフェノール類、フェノール類、アニリン類、アミン類、インダン類、クロマン類、アルコキシアニリン類、ヘテロ環類などがあり、金属錯体としてはニッケル錯体、亜鉛錯体などがある。
前記防黴剤としては、デヒドロ酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ナトリウムピリジンチオン−1−オキシド、p−ヒドロキシ安息香酸エチルエステル、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、ソルビン酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウムなどが挙げられる。これらはインク中に0.02〜1.00質量%使用するのが好ましい。
前記防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライトなどが挙げられる。
前記酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤(ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む)、アミン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、りん系酸化防止剤などが挙げられる。
前記キレート剤としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラミル二酢酸ナトリウムなどが挙げられる。
−インクジェット記録用インクの物性−
本発明におけるインクジェット記録用インクの表面張力(25℃)としては、20mN/m以上60mN/m以下であることが好ましい。より好ましくは、20mN以上45mN/m以下であり、更に好ましくは、25mN/m以上40mN/m以下である。
表面張力は、Automatic Surface Tensiometer CBVP−Z(協和界面科学株式会社製)を用い、水性インクを25℃の条件下で測定されるものである。
また、本発明におけるインクジェット記録用インクの20℃での粘度は、1.2mPa・s以上15.0mPa・s以下であることが好ましく、より好ましくは2mPa・s以上13mPa・s未満であり、更に好ましくは2.5mPa・s以上10mPa・s未満である。
粘度は、VISCOMETER TV−22(TOKI SANGYO CO.LTD製)を用い、水性インクを20℃の条件下で測定されるものである。
本発明において、顔料を分散するポリマー分散体として水不溶性樹脂を用い、顔料が水不溶性樹脂で被覆されている場合、本発明のインクジェット記録用インク中に分散する樹脂被覆顔料粒子の平均粒子径としては、20〜400nmの範囲であることが好ましく、30〜200nmの範囲がより好ましく、50〜150nmの範囲が更に好ましい。平均粒子径は、20nm以上であると耐光性が向上し、400nm以下であると保存安定性及び吐出性が良好になる。なお、樹脂被覆顔料粒子の粒径分布に関しては、特に制限はなく、広い粒径分布を持つもの、又は単分散の粒径分布を持つもののいずれでもよい。なお、顔料粒子の平均粒子径及び粒径分布は、既述と同様に動的光散乱法により体積平均粒径を測定することにより求められる。
本発明におけるインクジェット記録用インクは、多色のカラー画像(例えばフルカラー画像)の形成に用いることができる。フルカラー画像の形成には、マゼンタ色調のインクジェット記録用インク、シアン色調のインクジェット記録用インク、及びイエロー色調のインクジェット記録用インクを用いることができ、さらに色調を整えるために、ブラック色調のインクジェット記録用インクを用いることができる。
また、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の色調以外のレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)、白色(W)の色調のインクジェット記録用インクや、いわゆる印刷分野における特色のインクジェット記録用インク等を用いることができる。
上記の各色調のインクジェット記録用インクは、着色剤として用いる顔料の色相を所望により変更することにより調製できる。
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。尚、特に断りの無い限り、「部」及び「%」は質量基準である。
なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)で測定した。GPCは、HLC−8020GPC(東ソー(株)製)を用い、カラムとして、TSKgel、Super Multipore HZ−H(東ソー(株)製、4.6mmID×15cm)を3本用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。また、条件としては、試料濃度を0.45質量%、流速を0.35ml/min、サンプル注入量を10μl、測定温度を40℃とし、IR検出器を用いて行なった。また、検量線は、東ソー(株)製「標準試料TSK standard,polystyrene」:「F−40」、「F−20」、「F−4」、「F−1」、「A−5000」、「A−2500」、「A−1000」、「n−プロピルベンゼン」の8サンプルから作製した。
(合成例1)
〜樹脂分散剤P−1の合成〜
攪拌機、冷却管を備えた1000mlの三口フラスコに、メチルエチルケトン88gを加えて窒素雰囲気下で72℃に加熱し、これにメチルエチルケトン50gにジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート0.85g、フェノキシエチルメタクリレート70g、メタクリル酸10g、及びメチルメタクリレート20gを溶解した溶液を3時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに1時間反応した後、メチルエチルケトン2gにジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート0.42gを溶解した溶液を加え、78℃に昇温して4時間加熱した。得られた反応溶液は過剰量のヘキサンに2回再沈殿させ、析出した樹脂を乾燥させて、フェノキシエチルメタクリレート/メチルメタクリレート/メタクリル酸の共重合体(樹脂分散剤P−1)96.5gを得た。
得られた樹脂分散剤P−1の組成は、H−NMRで確認し、GPCより求めた重量平均分子量(Mw)は43100であった。さらに、JIS規格(JIS K 0070:1992)記載の方法により、この樹脂分散剤の酸価を求めたところ、80mgKOH/gであった。
(合成例2)
〜樹脂分散剤P−2〜P−6の合成〜
合成例1において、表1中に記載のモノマーを用いたときの共重合体(分散剤)の重量平均分子量及び酸価に応じてフェノキシエチルメタクリレート、メチルメタクリレート、及びメタクリル酸のモノマー量を算出して加えた以外は、合成例1と同様にして行なって、表1に記載の樹脂分散剤を得た。ここで、フェノキシエチルメタクリレート、及びメチルメタクリレートの量は質量比で70:20とし、メタクリル酸の計算量に応じた量とした。
更に、合成例1と同様にして分析して、重量平均分子量、酸価を求め、その結果を表1に示す。
(合成例3)
〜樹脂分散剤B−1〜B−5の合成〜
合成例1において、フェノキシエチルメタクリレート代わりにベンジルメタクリレートを用い、かつ、表1中に記載のモノマーを用いたときの共重合体(分散剤)の重量平均分子量及び酸価に応じてベンジルメタクリレート、メチルメタクリレート、及びメタクリル酸のモノマー量を算出して加えた以外は、合成例1と同様にして行なった。ここで、ベンジルメタクリレート、及びメチルメタクリレートの量は、質量比で70:20として、メタクリル酸の計算量に応じた量とした。
更に、合成例1と同様にして分析して、重量平均分子量、酸価を求め、その結果を表1に示す。
(合成例4)
〜樹脂分散剤E−1〜E−2の合成〜
合成例1において、フェノキシエチルメタクリレート代わりにエチルメタクリレートを用い、かつ、表1中に記載のモノマーを用いたときの共重合体(分散剤)の重量平均分子量及び酸価に応じてエチルメタクリレート、メチルメタクリレート、及びメタクリル酸のモノマー量を算出して加えた以外は、合成例1と同様にして行なった。ここで、エチルメタクリレート、及びメチルメタクリレートの量は、質量比で70:20として、メタクリル酸の計算量に応じた量とした。
更に、合成例1と同様にして分析して、重量平均分子量、酸価を求め、その結果を表1に示す。
[実施例1]
(樹脂被覆顔料粒子の分散物の調製)
顔料としてピグメント・ブルー15:3(フタロシアニンブルーA220、大日精化(株)製)10部と、上記のフェノキシエチルメタクリレート/メチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(樹脂分散剤P−1)4.5部と、メチルエチルケトン42部と、pH調整剤として1規定トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(THAM)5.5部と、イオン交換水87.2部とをディスパー混合し、さらに分散機(マイクロフルイダイザーM−140K、150MPa、みづほ工業(株)製)で8パス処理した。
続いて、得られた分散物を減圧下、56℃でメチルエチルケトンを除去し、さらに1部の水を除去することにより、顔料濃度が13.2%の樹脂被覆顔料粒子の分散物(顔料分散液:サンプル1)を得た。
(ラテックスの調製)
水120gにラテムルASK((株)花王製、カルボン酸塩系乳化剤)19.8g、5mol/L水酸化ナトリウム水溶液6g、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩0.3gを加え、均一に溶解させた。その後70℃で2時間、80℃で3時間加熱した。室温に冷却後、pHが9前後になるように撹拌しながら1mol/L水酸化ナトリウム水溶液を加えて、ラテックスPL−01を得た。得られたラテックスの体積平均粒子は115nmであった。また、ラテックス分散液の固形分は33質量%であった。
[水性インクの調製]
次に、得られた樹脂被覆顔料粒子の分散物(サンプル1)を用い、以下の組成にて水性インク(サンプル1)を調整した。この水性インクの25℃でのpHは8.9であった。
<水性インク組成>
・前記樹脂被覆顔料粒子の分散物 38.2部
・ラテックスPL−01 15部
・ジエチレングリコールモノエチルエーテル 20部
・オルフィンE1010(日信化学工業(株)製) 1部
・イオン交換水 全体で100部となる量
以上のようにしてシアン色調の水性インクを作製した。
−樹脂被覆顔料粒子の分散物の粒子径の測定−
得られた樹脂被覆顔料粒子の分散物(サンプル1)について、ナノトラック粒度分布測定装置UPA−EX150(日機装(株)製)を用い、動的光散乱法により体積平均粒径を測定した。測定は樹脂被覆顔料粒子の分散物(サンプル1)10μlに対してイオン交換水10mlを加えて希釈することで測定用サンプル液を調製し、さらに25℃に調温して行なった。測定結果は下記表1に示す。
−水性インクの評価−
インクジェット記録装置として、600dpi、256ノズルの試作プリントヘッドを備えたインクジェット装置を用意し、これに上記より得た水性インク(サンプル1)を装填して、以下の方法により白抜けの発生を評価した。被記録媒体には、FX−L紙(富士ゼロックス(株)製)を用いた。
〜白抜けの評価〜
得られた水性インク(サンプル1)を50℃で3ヶ月保存した。この経時後のインクをFX−L紙上に30分間吐出した後、メンテナンス作業として、15KPaの圧力で10秒間加圧した後にクリーンワイパーFF−390c((株)クラレ製)でワイプを行ない、その後さらに5分間吐出を継続し、5分間経過後にFX−L紙に記録された画像(5cm×5cm)を目視観察した。そして、観察した画像を下記の評価基準にしたがって目視評価した。評価B以上が実用レベルである。
<評価基準>
AAA:白抜けの発生はみられなかった。
AA:白抜けの発生が2箇所以下であった。
A:白抜けの発生が3〜5箇所であった。
B:白抜けの発生が6〜9箇所であった。
C:白抜けの発生が10箇所以上であった。
なお、本発明において樹脂分散剤の酸価、及び中和剤の中和度は以下のようにして求めたものである。なお、酸価とは、水不溶性樹脂の1gを完全に中和するのに要するKOHの質量(mg)で定義され、JIS規格(JISK0070、1992)記載の方法により測定される値を採用した。
また、中和剤の中和度はカルボキシル基の全当量に対して使用される塩基性化合物の割合として求めた。
(サンプル2〜3の調製)
サンプル1において、樹脂被覆顔料粒子の分散物(サンプル1)の調製に用いた中和剤を表1に記載の下記化合物に変更した以外は、サンプル1と同様にして、樹脂被覆顔料粒子の分散物(サンプル2〜3)、及び水性インク(サンプル2〜3)を調製した。
また、上記樹脂被覆顔料粒子の分散物の粒子径の測定、及び水性インクの評価を行ない、結果を下記表1に示す。
Figure 2010163580
(サンプル4〜7の調製)
サンプル1において、酸価が表1に記載の酸価となるように樹脂分散剤を変更した以外は、サンプル1と同様にして、樹脂被覆顔料粒子の分散物(サンプル4〜7)、及び水性インク(サンプル4〜7)を調製した。
また、上記樹脂被覆顔料粒子の分散物の粒子径の測定、及び水性インクの評価を行ない、結果を下記表1に示す。
(サンプル8〜14の調製)
サンプル1において、樹脂分散剤の合成に用いたモノマー、酸価を表1に記載のモノマーになるように変更した以外は、サンプル1と同様にして、樹脂被覆顔料粒子の分散物(サンプル8〜14)、及び水性インク(サンプル8〜14)を調製した。
また、上記樹脂被覆顔料粒子の分散物の粒子径の測定、及び水性インクの評価を行ない、結果を下記表1に示す。
(サンプル15〜17の調製)
サンプル1において、樹脂被覆顔料粒子の分散物(サンプル1)の調製に用いた中和剤の中和度が表1に記載の中和度になるように変更した以外は、サンプル1と同様にして、樹脂被覆顔料粒子の分散物(サンプル15〜17)、及び水性インク(サンプル15〜17)を調製した。
また、上記樹脂被覆顔料粒子の分散物の粒子径の測定、及び水性インクの評価を行ない、結果を下記表1に示す。
(サンプル18〜21の調製)
サンプル1において、樹脂分散剤の合成に用いたモノマー、樹脂被覆顔料粒子の分散物の調製に用いた中和剤の中和度が表1に記載になるように変更した以外は、サンプル1と同様にして、樹脂被覆顔料粒子の分散物(サンプル18〜21)、及び水性インク(サンプル18〜21)を調製した。
また、上記樹脂被覆顔料粒子の分散物の粒子径の測定、及び水性インクの評価を行ない、結果を下記表1に示す。
(サンプル22〜23の調製)
サンプル1において、樹脂被覆顔料粒子の分散物(サンプル1)の調製に用いた中和剤、及びその中和度が表1の記載になるように変更した以外は、サンプル1と同様にして、樹脂被覆顔料粒子の分散物(サンプル22〜23)、及び水性インク(サンプル22〜23)を調製した。
また、上記樹脂被覆顔料粒子の分散物の粒子径の測定、及び水性インクの評価を行ない、結果を下記表1に示す。
(サンプル24の調製)
サンプル1において、、樹脂被覆顔料粒子の分散物の調製に用いた中和剤を表1に記載のようになるように変更し、水性インクの調製においてpH調整剤として表1に記載の中和剤を用いた以外は、実施例1と同様にして、樹脂被覆顔料粒子の分散物(サンプル24)、及び水性インク(サンプル24)を調製した。
また、上記樹脂被覆顔料粒子の分散物の粒子径の測定、及び水性インクの評価を行ない、結果を下記表1に示す。
Figure 2010163580
本発明の実施例において用いられる成分の略称を下記に示す。
・THAM:トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン
・TEA:トリエタノールアミン
・PA:プロパノールアミン
前記表1に示すように、顔料分散液の中和剤としてトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンを添加した本発明のインクは、画像の白抜け故障の発生を顕著に抑制することができた。一方、比較例のインクでは画像の白抜け故障の発生を抑えることができなかった。

Claims (7)

  1. 顔料とポリマー分散体と下記一般式(I)で表される化合物とを混合し、分散処理して顔料分散液を得ることを特徴とする顔料分散液の製造方法。
    Figure 2010163580


    [式(I)中、R〜Rのいずれか1つはヒドロキシアルキル基を表し、該1つ以外の他の2つがそれぞれ独立して水素、ヒドロキシアルキル基、又はアルキル基を表す。但し、R〜Rのうち2つは同時に水素である場合は除く。]
  2. ポリマー分散体の酸価が40mgKOH/g〜100mgKOH/gであることを特徴とする請求項1に記載の顔料分散液の製造方法。
  3. 前記一般式(I)で表される化合物がトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の顔料分散液の製造方法。
  4. 前記ポリマー分散体に対して前記一般式(I)で表される化合物を用いる割合が中和度で105%以上であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の顔料分散液の製造方法。
  5. 前記ポリマー分散体が、主鎖を形成する原子に結合するカルボキシル基を有する親水性構造単位(a)と、主鎖を形成する原子に連結基を介して結合する芳香環を有するアクリレート及び/又はメタクリレートに由来する疎水性構造単位(b)と、を含むことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の顔料分散液の製造方法。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の顔料分散液の製造方法により製造されたことを特徴とする顔料分散液。
  7. 請求項6に記載の顔料分散液を含むことを特徴とするインクジェット記録用インク。
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