JP2010163530A - 粘着剤組成物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐水接着性に優れた粘着剤を与える水分散型粘着剤組成物を重合安定性よく製造する方法を提供する。
【解決手段】Mwが1〜50×10であって、モノマーAと下記式(1):
C=C(R)COO(RO) (1)
(R1はH又はCH、RはH,CH又はC、RはC又はC、nは5〜100);で表されるモノマーBとを共重合してなる分散剤Cを用意する。水に不溶性又は難溶性のラジカル重合開始剤Eと分散剤Cとを用いてモノマーDを水分散重合させる。ここで、モノマーA,Dはいずれもアルキル(メタ)アクリレートを主成分とし、両モノマーの50質量%以上が同一組成である。
【選択図】なし

Description

本発明は、アクリル系ポリマーを主体とする水分散型の粘着剤(感圧接着剤ともいう。以下同じ。)組成物を製造する方法に関する。
アクリル系ポリマーが水に分散した態様の水分散型(水性)粘着剤組成物は、分散媒として水を用いることから、溶剤型の粘着剤組成物に比べて環境衛生上望ましい。かかる粘着剤組成物を構成するアクリル系ポリマーは、一般に、アニオン性官能基を有するアクリル系モノマー(アクリル酸等)を含むモノマーを、アニオン性またはノニオン性の界面活性剤を分散剤に用いて水中でエマルション重合させることにより合成されている。水分散型アクリル系粘着剤組成物に関する技術文献として特許文献1が挙げられる。特許文献2は、吸油剤、改質剤等として利用可能なアクリル系樹脂の水性エマルションを製造する技術に関する技術文献である。
特開2008−115315号公報 特開平5−170805号公報
従来、水分散型粘着剤組成物用のアクリル系ポリマーを合成するための分散剤としては、重合安定性等の観点から、アニオン性の界面活性剤が広く用いられてきた(例えば、特許文献1の第0037項を参照)。しかし、一般にアニオン性界面活性剤は、分子末端にスルホン酸塩、カルボン酸塩、燐酸塩等の構造を有するため、得られた水分散型アクリル系ポリマーに基づく粘着剤は耐水接着性の低いものとなりがちである。
一方、特許文献2にはノニオン系の分散剤を用いた樹脂エマルションの製造方法が記載されている。しかし、従来の一般的なノニオン系分散剤を用いたエマルション重合により粘着剤組成物用のアクリル系ポリマーを合成しようとすると、重合安定性の不足により重合中に凝集物が発生しやすく、これにより工業化が困難となる場合があった。また、得られた水分散型アクリル系ポリマーに基づく粘着剤において、重合時に使用されたノニオン系分散剤が表面に偏在しやすく、このことが耐水接着性その他の特性を低下させる要因となっていた。
本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたものであって、耐水接着性に優れた粘着剤を形成可能な水分散型粘着剤組成物を重合安定性よく製造する方法を提供することを目的とする。関連する他の目的は、かかる方法により製造された粘着剤組成物および該組成物を用いて形成された粘着シートを提供することである。
本発明によると、アクリル系ポリマーを主体とする水分散型の粘着剤組成物を製造する方法が提供される。その方法は、アルキル(メタ)アクリレートを主成分とするモノマーAと、下記式(1)で表されるモノマーBとを共重合してなる分散剤Cを用意(合成、購入等)することを包含する。
Figure 2010163530
ここで、式(1)中のR1は水素原子またはメチル基である。Rは、水素原子、メチル基およびエチル基から選択される。Rはエチレン基およびプロピレン基から選択される。nは、一分子当たりのアルキレンオキサイド付加モル数(混合物の場合には平均値、すなわち平均重合度)を表し、ここでは5〜100の範囲の数である。上記方法は、さらに、アルキル(メタ)アクリレートを主成分とするモノマーDを前記分散剤Cとともに水に分散させ、非水溶性または難水溶性のラジカル重合開始剤Eを用いて前記モノマーDを重合させることによりアクリル系ポリマーを得ることを包含する。ここで、分散剤Cとしては、質量平均分子量Mwが1×10〜50×10であるものを使用する。また、分散剤Cを構成するモノマーAの50質量%以上は、アクリル系ポリマーを構成するモノマーDの50質量%以上と同一組成である。
このように所定のMwを有し且つモノマーDと共通性の高い共重合組成の分散剤Cによると、該分散剤Cに起因する性能阻害を受け難い粘着剤(例えば、耐水接着性に優れた粘着剤)を与える粘着剤組成物を製造することができる。また、かかる分散剤Cによると、モノマーDを水に効果的に分散させることができる。そして、分散剤Cと、非水溶性または難水溶性のラジカル重合開始剤Eとを用いることにより、モノマーDを水に分散させた形態で安定性よく重合(水分散重合、典型的にはエマルション重合)させることができる。ここに開示される技術は、例えば、前記分散剤Cと前記モノマーDとの混合物に前記開始剤Eを溶解させた溶液を水に分散させた状態で前記モノマーDを重合させる態様で好ましく実施され得る。
なお、モノマーAの50質量%以上がモノマーDの50質量%以上と同一組成である(以下、これを「組成の共通性が50質量%以上」と表現することもある。)とは、モノマーAの組成がモノマーDと同一であるか、あるいはモノマーAのうち50質量%以下の分量を置き換えることでモノマーDと同一組成とし得ることをいう。
また、本明細書中において「(メタ)アクリレート」とは、アクリレートおよびメタクリレートを包括的に指す意味である。同様に、「(メタ)アクリロイル」はアクリロイルおよびメタクリロイルを、「(メタ)アクリル」はアクリルおよびメタクリルを、それぞれ包括的に指す意味である。
ここに開示される技術の好ましい一態様では、前記分散剤Cがアニオン性官能基(典型的には、カルボキシル基等の酸性基)を実質的に有しない。ここで「実質的に有しない」とは、分散剤Cにアニオン性官能基が意図的には導入されていないことをいう。モノマーAはアニオン性官能基を有しないことから、アニオン性官能基を有するモノマーを含まない組成のモノマーBを採用し、該モノマーBとモノマーAとを共重合させることにより、アニオン性官能基を実質的に有しない分散剤Cが好適に合成され得る。かかる分散剤Cを用いることにより、より耐水接着性に優れ、且つ金属(アルミニウム、銅等)に接着された場合に該金属を腐食させ難い(すなわち、金属腐食性の低い)粘着剤を与える粘着剤組成物が製造され得る。分散剤Cがアニオン性官能基およびカチオン性官能基のいずれも実質的に有しない(換言すれば、分散剤Cがノニオン性である)ことが特に好ましい。
ここに開示される技術の他の好ましい一態様では、前記モノマーDがアニオン性官能基(典型的には、カルボキシル基等の酸性基)を有するモノマーを実質的に含有しない。ここで「実質的に含有しない」とは、モノマーDの構成成分として、アニオン性官能基を有するモノマー(アクリル酸等)を意図的には採用しないことをいう。かかるモノマーDによると、より耐水接着性に優れ、且つ金属腐食性の低い粘着剤を与える粘着剤組成物が製造され得る。この態様においてアニオン性官能基を実質的に有しない分散剤C(典型的には、ノニオン性の分散剤C)を用いることにより、さらに高い効果が実現され得る。より好ましい一態様として、モノマーDが、アニオン性官能基を有するモノマーおよびカチオン性官能基を有するモノマーのいずれも実質的に含有しない態様(すなわち、モノマーDがノニオン性モノマーのみからなる態様)が挙げられる。
前記分散剤Cにおける前記モノマーAと前記モノマーBとの共重合割合は、質量比で、例えば凡そ10/90〜90/10程度であり得る。かかる共重合組成を有する分散剤Cの使用は、重合安定性および耐水接着性の少なくとも一方の観点から効果的である。
前記分散剤Cは、分子量3000以下の成分(以下、「低分子量分」ともいう。)の含量が凡そ30質量%以下であることが好ましい。分散剤Cに含まれる低分子量分が多すぎると、モノマーDの水分散重合において、重合安定性が低下傾向となる場合がある。また、上記低分子量分に起因する粘着剤の性能阻害が起こりやすくなる場合がある。
ここに開示される技術の他の好ましい一態様では、前記分散剤Cと前記モノマーDとを凡そ20/80〜0.1/99.9の質量比で使用する。かかる使用量比を採用することは、重合安定性および耐水接着性の少なくとも一方の観点から効果的である。
前記モノマーDの組成は、アクリル系ポリマーのガラス転移温度Tgが凡そ−15℃以下(典型的には凡そ−70℃〜−15℃)となるように設定することが好ましい。かかる組成のモノマーDによると、良好な粘着特性を示す粘着剤を形成可能な粘着剤組成物が製造され得る。
前記モノマーAの50質量%以上および前記モノマーDの50質量%以上は、いずれも、アルキル基の炭素原子数が4〜8のアルキルアクリレートからなることが好ましい。かかる組成のモノマーDによると、良好な粘着特性を示す粘着剤を形成可能な粘着剤組成物が製造され得る。
本発明によると、また、ここに開示されるいずれかの方法を適用して製造された粘着剤組成物が提供される。さらに、該組成物を用いて形成された粘着剤層を備える粘着シートが提供される。上記方法により製造された粘着剤組成物は、粘着性能(例えば耐水接着性)に優れた粘着剤を形成し得る。したがって、該組成物から形成された粘着剤層を備える粘着シートによると、優れた粘着性能が実現され得る。
本発明に係る粘着シートの一構成例を模式的に示す断面図である。 本発明に係る粘着シートの他の一構成例を模式的に示す断面図である。 本発明に係る粘着シートの他の一構成例を模式的に示す断面図である。 本発明に係る粘着シートの他の一構成例を模式的に示す断面図である。 本発明に係る粘着シートの他の一構成例を模式的に示す断面図である。 本発明に係る粘着シートの他の一構成例を模式的に示す断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
ここに開示される粘着剤組成物は、モノマーDを水分散重合させて得られるアクリル系ポリマーを主体(ベースポリマー、典型的には粘着剤組成物に含まれるポリマーの50質量%以上を占める成分)とし、該アクリル系ポリマーが水に分散した形態を有する。モノマーDとしては、アルキル(メタ)アクリレートを主成分(すなわち50質量%以上を占める成分)とするものを好ましく採用し得る。
アルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、下記式(2)で表される化合物を好適に用いることができる。
CH=C(R)COOR (2)
ここで、上記式(2)中のRは水素原子またはメチル基である。また、Rは炭素原子数2〜18のアルキル基である。Rの具体例としては、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソオクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、イソノニル、デシル、イソデシル、ウンデシル、イソドデシル、イソトリデシル、イソテトラデシル、イソペンタデシル、イソヘキサデシル、イソヘプタデシル、イソオクタデシル等が挙げられる。これらのうち、Rが炭素原子数2〜14(以下、このような炭素原子数の範囲を「C2−14」と表すことがある。)のアルキル基であるアルキル(メタ)アクリレートが好ましく、RがC2−10のアルキル基であるアルキル(メタ)アクリレートがより好ましい。特に好ましいアルキル(メタ)アクリレートとして、ブチルアクリレート(BA)および2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)が例示される。
好ましい一つの態様では、モノマーDに含まれるアルキル(メタ)アクリレートのうち凡そ50質量%以上(より好ましくは凡そ70質量%以上、例えば凡そ90質量%以上)が、上記式(2)におけるRがC2−14(好ましくはC2−10、より好ましくはC4−8)のアルキル(メタ)アクリレートである。このような組成のモノマーDによると、常温付近における貯蔵弾性率が粘着剤として好適な範囲となるアクリル系ポリマーが得られやすい。モノマーDに含まれるアルキル(メタ)アクリレートが、実質的にC4−8アルキル(メタ)アクリレートのみであってもよい。例えば、モノマーDに含まれるアルキル(メタ)アクリレートが、BA単独であってもよく、2EHA単独であってもよく、BAと2EHAとの二種であってもよい。モノマーDがBAおよび2EHAを含む場合、それらの比率は特に制限されない。例えば、BAと2EHAとの合計量のうち概ね40質量%以上(例えば凡そ45〜95質量%)が2EHAである比率を好ましく採用し得る。
好ましい一態様では、モノマーDの凡そ70質量%以上がアルキル(メタ)アクリレートであり、より好ましくは凡そ80質量%以上(例えば凡そ90質量%以上)である。モノマーDの実質的に全部がアルキル(メタ)アクリレートであってもよい。あるいは、アルキル(メタ)アクリレートが主成分となる範囲で、アルキル(メタ)アクリレートと共重合可能な他のモノマー(以下、「共重合性モノマー」と称する場合がある。)を含んでもよい。かかる共重合性モノマーは、より粘着性能のよい(例えば、常態接着性、凝集性、耐水接着性、耐熱性等のうち一または二以上の特性が改善された)粘着剤を与える粘着剤組成物の製造に役立ち得る。
共重合性モノマーとしては、共重合性基としてのエチレン性不飽和基(アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基等)を少なくとも一つ有し、さらに各種の官能基を有するモノマーを好ましく用いることができる。かかる官能基は、アクリル系ポリマーに架橋点を導入するのに役立ち得る。官能基を含有する共重合性モノマーとして、例えば以下のものが挙げられる。
エポキシ基を有するモノマー:例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル。
アミド基を有するモノマー:例えば、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メチロールプロパン(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルカルボン酸アミド。
アミノ基を有するモノマー:例えば、アミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート。
シアノ基を有するモノマー:例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル。
ケト基を有するモノマー:例えば、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリレート、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、アリルアセトアセテート、ビニルアセトアセテート。
水酸基を有するモノマー:例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート等の、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;ビニルアルコール、アリルアルコール等の、不飽和アルコール類;ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート等の、ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート類。
共重合性モノマーの他の例として、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の、ビニルエステル類;スチレン、置換スチレン(α−メチルスチレン等)、ビニルトルエン等の、芳香族ビニル化合物;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロペンチルジ(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等の、脂環式炭化水素(メタ)アクリレート;フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の、芳香環含有(メタ)アクリレート;エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、イソブチレン等の、オレフィン系モノマー;塩化ビニル、塩化ビニリデン等の、ハロゲン原子含有モノマー;2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート等の、イソシアネート基含有モノマー;メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート等の、アルコキシ基含有モノマー;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等の、ビニルエーテル系モノマー;等が挙げられる。
共重合性モノマーのさらに他の例として、N−ビニル−2−ピロリドン、N−(1−メチルビニル)ピロリドン、N−ビニルピリジン、N−ビニルピペリドン、N−ビニルピリミジン、N−ビニルピペラジン、N−ビニルピラジン、N−ビニルピロール、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルオキサゾール、N−ビニルモルホリン、N−ビニルカプロラクタム、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等の、複素環を有するモノマー;メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、オクトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等の、アルキレングリコール(メタ)アクリレートの末端アルキルまたはアリールエーテル;等が挙げられる。
共重合性モノマーとして、一分子内に複数の官能基を有するモノマーを、単独で、あるいは二種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。かかる多官能モノマーは、粘着剤の耐熱性や凝集性の向上に役立ち得る。多官能モノマーの具体例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等の、モノまたはポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、等が挙げられる。
共重合性モノマーとして、アルコキシシリル基を有するモノマーを、単独で、あるいは二種以上を適宜組み合わせて使用してもよい。かかるアルコキシシリル基含有モノマーは、粘着剤の耐熱性や凝集性の向上に役立ち得る。アルコキシシリル基含有モノマーの具体例としては、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等の、(メタ)アクリロキシアルキルシラン誘導体が挙げられる。
このような共重合性モノマーは、単独で、または二種以上を適宜組み合わせて用いることができる。例えば、モノマーDの総量のうち凡そ30質量%以下の範囲で共重合性モノマーを用いることができ、通常は凡そ20質量%以下(例えば凡そ10質量%以下)とすることが好ましい。共重合性モノマーを用いる場合における使用量の下限は特に限定されず、該モノマーの使用目的が達成できる量であればよい。通常は、共重合性モノマーの使用量を、モノマーDの総量のうち凡そ0.001質量%以上とすることが適当である。
共重合性モノマーの好ましい使用量は、該モノマーの種類によっても異なり得る。例えば、上記多官能モノマーは、典型的にはモノマーDの総量のうち凡そ10質量%以下の範囲で用いられ、通常は、凡そ1質量%以下(例えば凡そ0.1質量%以下)の使用量とすることが好ましい。また、上記アルコキシシリル基含有モノマーは、典型的にはモノマーDの総量のうち凡そ10質量%以下の範囲で用いられ、通常は、凡そ5質量%以下(例えば凡そ0.5質量%以下)の使用量とすることが好ましい。
なお、ここに開示される技術におけるモノマーDは、アニオン性官能基(典型的にはカルボキシル基)を有するモノマーを含有する組成であり得る。アニオン性官能基を有するモノマーの具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸、ケイ皮酸等の、不飽和カルボン酸;無水フマル酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸等の、不飽和ジカルボン酸無水物;イタコン酸モノメチル、イタコン酸モノブチル、2−アクリロイルオキシエチルフタル酸等の、不飽和ジカルボン酸モノエステル;2−メタクリロキシエチルトリメリット酸、2−メタクリロキシエチルピロメリット酸等の、不飽和トリカルボン酸モノエステル;カルボキシエチルアクリレート、カルボキシペンチルアクリレート等の、カルボキシアルキルアクリレート;等が挙げられる。このようなアニオン性官能基含有モノマー(活性水素含有モノマーとしても把握され得る。)の使用は、モノマーDを水分散重合させる際における重合安定性の観点から有利であり、粘着特性(例えば接着性)の向上にも役立ち得る。ただし、アニオン性官能基含有モノマーの使用量が多すぎると、粘着剤の耐水接着性が損なわれたり、粗面への接着性が低下したりする場合がある。したがって、アニオン性官能基含有モノマーを使用する場合には、モノマーDの総量のうち凡そ5質量%以下(より好ましくは1質量%以下)の少量に止めることが好ましい。ここに開示される技術の好ましい一態様では、アニオン性官能基含有モノマーを実質的に含まない組成のモノマーDを使用する。かかる態様によると、より耐水接着性に優れ、且つ金属腐食性の低い粘着剤を与える粘着剤組成物が製造され得る。
ここに開示される技術におけるモノマーDは、アクリル系ポリマーのTgが凡そ−15℃以下(典型的には凡そ−70℃〜−15℃)となる組成であることが好ましく、Tgが凡そ−30℃以下(典型的には凡そ−70℃〜−30℃)であることがより好ましい。上記Tgを満たすようにモノマーDの組成を調整するとよい。ここで、アクリル系ポリマーのTgとは、モノマーDを構成する各モノマーの単独重合体(ホモポリマー)のTgおよび該モノマーの質量分率(共重合割合)に基づいて、フォックス(Fox)の式から求められる値をいう。単独重合体のTgの値は、各種の公知資料(日刊工業新聞社の「粘着技術ハンドブック」、Wiley−Interscienceの「ポリマーハンドブック(Polymer Handbook)」等)から得ることができる。
次に、モノマーDの水分散重合に使用する分散剤Cについて説明する。この分散剤Cは、アルキル(メタ)アクリレートを主成分とするモノマーAと、下記式(1)で表されるモノマーBとを共重合してなる。
Figure 2010163530
ここで、式(1)中のR1は水素原子またはメチル基である。Rは、水素原子、メチル基およびエチル基から選択される。好ましい一態様では、Rが水素原子またはメチル基である。Rは、エチレン基およびプロピレン基から選択される。一分子中に含まれるn個のRのうち一部がエチレン基、残部がプロピレン基であってもよい。この場合、アルキレンオキサイドの付加様式は、ブロック付加でもよくランダム付加でもよい。好ましい一態様では、Rがエチレン基である。nは凡そ5〜100(典型的には凡そ9〜90)である。好ましい一態様では、nが凡そ9〜50(例えば凡そ20〜30)である。
モノマーBとして使用し得る材料の市販品としては、アルドリッチ(Aldrich)社製のメトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(数平均分子量約1100、すなわちn=約23)、日油株式会社製の商品名「ブレンマーAE400」(n=約10のポリエチレングリコールモノアクリレート)、同「ブレンマーAP−550」(n=約9のポリプロピレングリコールモノアクリレート)、同「ブレンマーPME−400」(n=約9のメトキシポリエチレングリコールモノアクリレート)、同「ブレンマーPME−550」(n=約12のメトキシポリエチレングリコールモノアクリレート)、同「ブレンマーPME−1000」(n=約23のメトキシポリエチレングリコールモノアクリレート)、同「ブレンマーPME−4000」(n=約90のメトキシポリエチレングリコールモノアクリレート)、等が例示される。かかる材料は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。二種以上を用いる場合におけるnは、混合物の平均値として示されることがあり得る。
ここに開示される技術におけるモノマーAとしては、その50質量%以上がモノマーDと同一組成であるもの(すなわち、モノマーDとの組成の共通性が50質量%以上であるもの)を好ましく採用し得る。モノマーAとモノマーDとの組成の共通性が50質量%以上である態様の好適例として、モノマーDに含まれるアルキル(メタ)アクリレートが2EHA単独であり、モノマーAの総量のうち50質量%以上が2EHAである態様(例えば、後述する例8〜10を参照。);モノマーDに含まれるアルキル(メタ)アクリレートがBA単独であり、モノマーAの総量のうち50質量%以上がBAである態様;モノマーDが2EHAとBAとを所定の質量比で含有し、モノマーAの総量のうち50質量%以上が同質量比の2EHAおよびBAである態様(例えば、後述する例12を参照。);等が挙げられる。ここに開示される技術は、モノマーAとモノマーDとの組成の共通性が凡そ75質量%以上である態様で好ましく実施され得る。上記組成の共通性が凡そ90質量%以上(すなわち、モノマーAの組成がモノマーDと同一であるか、あるいはモノマーAのうち10質量%以下の分量を置き換えることでモノマーDと同一組成とし得る態様)であってもよい。
モノマーAの主成分としては、モノマーDの説明において例示したものと同様のアルキル(メタ)アクリレートを好ましく採用し得る。かかるアルキル(メタ)アクリレートは、一種を単独で、あるいは二種以上を適宜組み合わせて用いることができる。ここに開示される技術の好ましい一態様として、モノマーAの50質量%以上およびモノマーDの50質量%以上が、いずれも、アルキル基の炭素原子数が4〜8のアルキルアクリレートからなる態様が挙げられる。好ましい他の一態様として、モノマーAのTgが凡そ−15℃以下(典型的には凡そ−70℃〜−15℃、例えば凡そ−70℃〜−30℃)である態様が挙げられる。
好ましい一態様では、モノマーAの凡そ70質量%以上がアルキル(メタ)アクリレートであり、より好ましくは凡そ80質量%以上(例えば凡そ90質量%以上)である。モノマーAの実質的に全部がアルキル(メタ)アクリレートであってもよい。あるいは、アルキル(メタ)アクリレートが主成分となる範囲で、モノマーDの説明において例示したものと同様の共重合性モノマーを含んでもよい。かかる共重合性モノマーは、一種を単独で、あるいは二種以上を適宜組み合わせて用いることができる。共重合性モノマーを用いる場合における使用量は、例えば、モノマーAの総量の凡そ30質量%以下とすることができ、通常は凡そ20質量%以下(例えば凡そ10質量%以下)とすることが好ましい。使用量の下限は特に限定されないが、通常は凡そ0.001質量%以上とすることが適当である。
ここに開示される技術は、架橋構造を導入するためのモノマー(官能基含有モノマー、多官能(メタ)アクリレート、アルコキシシリル基含有モノマー等)を実質的に含まない組成のモノマーAを用いた態様で好ましく実施され得る。かかる態様の一好適例として、モノマーAが一種または二種以上のアルキル(メタ)アクリレートからなる態様が挙げられる。かかる組成のモノマーAを用いてなる分散剤Cによると、モノマーDの重合安定性をより効果的に向上させ得る。好ましい一態様では、モノマーDとして、モノマーAに適当量の架橋構造導入用モノマーを添加した組成のものを使用する(例えば、後述する例8,11,12)。換言すれば、モノマーAとして、モノマーDの組成から架橋構造導入用モノマーを除いた組成のものを好ましく使用することができる。好ましい一態様では、モノマーAが、アニオン性官能基(典型的にはカルボキシル基)を有するモノマーを実質的に含有しない。かかる態様によると、より耐水接着性に優れ、且つ金属腐食性の低い粘着剤を与える粘着剤組成物が製造され得る。
ここに開示される技術における分散剤Cは、モノマーAとモノマーBとを適切に共重合させることにより合成され得る。モノマーAとモノマーBとの使用量比(A/B)は、質量基準で、例えば凡そ5/95〜95/5の範囲とすることができる。通常は、A/Bを凡そ10/90〜90/10の範囲とすることが適当である。好ましい一態様では、A/Bが凡そ25/75〜90/10(より好ましくは40/60〜90/10)である。モノマーAの使用量が少なすぎると、分散剤Cとアクリル系ポリマーとの親和性が不足しがちとなって、モノマーDを水分散重合させる際の重合安定性が低下傾向となったり、分散剤Cが粘着剤の表面に偏在しやすくなったりすることがあり得る。モノマーBの使用量が少なすぎると、分散剤Cの親水性が不足しがちとなって、モノマーDの重合安定性が低下傾向となることがあり得る。
分散剤CのMwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法におけるポリスチレン換算の値として、典型的には凡そ1×10〜50×10であり、好ましくは凡そ1.2×10〜50×10、より好ましくは凡そ1.5×10〜30×10である。このMwは、一般的なGPC装置(例えば、TOSOH社製のGPC装置、型式「HLC−8120GPC」、使用カラム「TSKgel GMH−H(S)」)により測定することができる。モノマーAとBとの共重合は、かかるMwの共重合体が形成されるように行うことが好ましい。例えば、重合態様(重合方法、重合条件等)を適切に選択し、あるいは必要に応じて適切な添加剤を使用することにより、共重合体のMwを調節することができる。分散剤CのMwが低すぎると、モノマーDを水分散重合させる際の重合安定性が低下傾向となることがあり得る。分散剤CのMwが高すぎると、分散剤Cの取扱性が低下したり、分散剤CがモノマーDに溶解し難くなって分散剤Cの使用態様が制限されたりすることがあり得る。
重合にあたっては、モノマーの種類や重合態様等に応じて、適切な重合開始剤を適当量使用することが好ましい。例えば、重合方法としては、モノマーを有機溶媒中で重合させる方法(溶液重合法)、モノマーを水に分散させた状態で重合させる方法(水分散重合法、例えばエマルション重合法)、モノマーを無溶剤で重合させる塊状重合法、等を用いることができる。これらのうち、溶液重合法または塊状重合法を好ましく採用し得る。なかでも溶液重合法が好ましい。
溶液重合法に使用する有機溶媒(重合溶媒)の好適例としては、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、等の酢酸エステル類;ベンゼン、トルエン、等の芳香族炭化水素類;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、等の低級アルコール類;メチルエチルケトン等の低級ケトン類;エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチルエーテルアリールエーテル等のエーテル類;等が挙げられる。このような有機溶媒は、一種を単独で、あるいは二種以上を適宜混合して用いることができる。モノマーAとモノマーBとの双方を均一に溶解し得る組成の有機溶媒を採用することが好ましい。
重合容器へのモノマー供給方法としては、モノマーの全量を一度に供給する一括仕込み方式、連続供給(滴下)方式、分割供給(滴下)方式、等を適宜採用することができる。重合温度は、使用するモノマーの種類、重合開始剤の種類等に応じて適宜選択することができ、例えば20℃〜140℃(典型的には60℃〜120℃)程度とすることができる。重合後、得られた重合反応液を乾燥させる(重合溶媒を除去する)ことにより分散剤Cを得ることができる。この分散剤Cを用いてモノマーDの水分散重合を行うことができる。また、重合反応液に含まれる分散剤Cをそのまま、あるいは適宜濃縮して(すなわち、重合溶媒の一部を除去して)モノマーDの水分散重合に用いてもよい。なお、塊状重合法を採用する場合には、重合反応液を乾燥させる操作を省略することができる。
重合に用いる重合開始剤は、モノマーの種類や重合態様等に応じて、公知乃至慣用の重合開始剤から適宜選択することができる。かかる重合開始剤の例としてアゾ系開始剤が挙げられる。アゾ系開始剤の具体例としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二硫酸塩、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]ハイドレート、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、等が挙げられる。
重合開始剤の他の例としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、過酸化水素等の、過酸化物系開始剤;フェニル置換エタン等の、置換エタン系開始剤;芳香族カルボニル化合物;等が挙げられる。重合開始剤のさらに他の例として、過酸化物と還元剤との組み合わせによるレドックス系開始剤が挙げられる。かかるレドックス系開始剤の例としては、過酸化物とアスコルビン酸との組み合わせ(過酸化水素水とアスコルビン酸との組み合わせ等)、過酸化物と鉄(II)塩との組み合わせ(過酸化水素水と鉄(II)塩との組み合わせ等)、過硫酸塩と亜硫酸水素ナトリウムとの組み合わせ、等が挙げられる。
このような重合開始剤は、単独で、または二種以上を組み合わせて使用することができる。重合開始剤の使用量は、通常の使用量であればよく、例えば、重合対象となるモノマー100質量部に対して0.005〜1質量部(典型的には0.01〜1質量部)程度の範囲から選択することができる。
上記重合には、必要に応じて、従来公知の各種連鎖移動剤(分子量調節剤あるいは重合度調節剤としても把握され得る。)を用いることができる。かかる連鎖移動剤は、例えば、ドデシルメルカプタン、グリシジルメルカプタン、2−メルカプトエタノール、メルカプト酢酸、チオグリコール酸−2−エチルヘキシル、2,3−ジメルカプト−1−プロパノール、t−ブチルメルカプタン等のメルカプタン類;α−メチルスチレンダイマー;α−ピネン、リモネン、テルピノーレン等のテルペン類;アリールアルコール、アリールアクリレート等のアリール化合物類;等から選択される一種または二種以上であり得る。これらのうち一種を単独で、または二種以上を組み合わせて用いることができる。連鎖移動剤の使用量は、重合対象となるモノマー100質量部に対して例えば凡そ0.001〜1質量部とすることができる。
好ましい一態様では、分散剤Cのうち低分子量分の割合(分子量3000以下の成分の含量)が30質量%以下である。この割合が凡そ20質量%以下であることがより好ましく、凡そ15質量%以下(例えば凡そ10質量%以下)であることがさらに好ましい。分散剤Cが低分子量分を実質的に含まなくてもよい。分散剤Cに含まれる低分子量分が多すぎると、モノマーDの水分散重合において重合安定性が低下傾向となったり、上記低分子量分に起因する粘着剤の性能阻害(例えば、接着性や耐質性の低下)が起こりやすくなったりする場合があり得る。モノマーAとBとの共重合は、重合反応液から有機溶剤を除去した残分に含まれる低分子量分が上記好ましい範囲となるように行うことが好ましい。また、重合後に適当な精製処理を行うことにより低分子量分の一部または全部を除去してもよい。かかる精製処理としては、例えば、カラムによる分取法、再沈澱法等を採用することができる。これらの処理は、単独で、あるいは適宜組み合わせて適用することができる。なお、上記低分子量分の割合は、分散剤CのMwと同様に、一般的なGPC測定を通じて把握することができる。
次に、分散剤Cを用いたモノマーDの水分散重合につき説明する。分散剤CとモノマーDとの使用量比(C/D)は、質量基準で、例えば凡そ20/80〜0.1/99.9の範囲とすることができる。通常は、C/Dを凡そ15/85〜1/99の範囲とすることが好ましい。分散剤Cの使用量が少なすぎると、モノマーDを水分散重合させる際における重合安定性が低下傾向となることがあり得る。分散剤Cの使用量が多すぎると、該分散剤Cに起因する粘着剤の性能阻害が起こりやすくなる場合がある。
ここに開示される技術では、分散剤Cを用いてモノマーDを水に分散させ、その水分散状態でモノマーDを重合させる。例えば、分散剤CおよびモノマーD(好ましくは、さらに重合開始剤)を均一に混合した溶液(モノマー液)を水に分散させ、その状態でモノマーDを重合させる態様を好ましく採用し得る。モノマーDまたはモノマー液を水に分散させるにあたっては、一般的な転相分散法、ホモミキサー等の攪拌機を用いた機械的分散法等の公知の方法を、単独で、あるいは適宜組み合わせて適用することができる。好ましい一態様では、水分散粒子の平均粒径が凡そ5μm以下(典型的には0.1μm〜5μm)となるように分散させる。なお、モノマーDの水分散重合における分散媒は、水単独であってもよく、水に水溶性溶媒を添加した混合溶媒であってもよい。この混合溶媒における水溶性溶媒の含有量は、凡そ20質量%以下とすることが好ましく、凡そ10質量%以下とすることがより好ましい。典型的には、上記分散媒として水を単独で使用する。
モノマーDの水分散重合にあたっては、非水溶性または難水溶性のラジカル重合開始剤Eを使用する。このことによって、モノマーDを重合安定性よく水分散重合させることができる。開始剤Eとしては、モノマーAとBとの共重合に関する説明において例示したものと同様のラジカル重合開始剤のなかから、非水溶性または難水溶性のものを選択して用いることができる。かかる開始剤の一種を単独で、あるいは二種以上を適宜組み合わせて使用することができる。水溶性の開始剤を使用すると、モノマーDの水分散重合において、重合安定性が低下傾向となる場合があり得る。なお、ここで「難水溶性」とは、常温の水に対する溶解性が5質量%以下であることをいう。ここに開示される技術の好ましい一態様では、分散剤CとモノマーDと開始剤Eとを均一に混合した溶液を水に分散させ、その状態でモノマーDを重合させる。したがって、開始剤Eとしては、非水溶性または難水溶性であって且つモノマーDに可溶なものを好ましく用いることができる。モノマーDの重合に好ましく使用し得る開始剤Eの具体例として、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、等のアゾ系開始剤;ラウロイルパーオキサイド(LPO)、ベンゾイルパーオキサイド等の過酸化物系開始剤;ジクミルパーオキサイドとジメチルアニリンとの組み合わせ等のレドックス系開始剤;等が挙げられる。
モノマーDの水分散重合に連鎖移動剤を使用してもよい。このことによって粘着剤の性能(粗面接着性等)を調節し得る。連鎖移動剤としては、モノマーAとBとの共重合に関する説明において例示したものと同様のものを、単独で、あるいは適宜組み合わせて用いることができる。連鎖移動剤の使用量は、重合対象となるモノマー100質量部に対して例えば凡そ0.001〜1質量部(例えば、0.001〜0.5質量部)とすることができる。あるいは、モノマーDの重合において連鎖移動剤を実質的に使用しなくてもよい。
上記水分散重合は、例えば、モノマーD(好ましくはモノマーDおよび分散剤C、より好ましくはさらに開始剤E)の水分散液を重合容器に供給し、窒素雰囲気下にて適当な重合温度に加温することにより好ましく行うことができる。水分散液の供給方法としては、一括仕込み方式、連続供給方式、分割供給方式、のいずれも採用可能である。これらの方式を適宜組み合わせてもよい。重合温度は、重合開始剤の種類等により適宜選択されるが、通常は凡そ30℃〜90℃(好ましくは凡そ40℃〜80℃)程度の温度を好ましく採用し得る。重合時間は特に限定されず、例えば凡そ1時間〜24時間(典型的には3時間〜12時間)程度とすることができる。なお、上記の一括仕込み方式において、ここに開示される技術を適用することによる効果が奏される範囲内であれば、開始剤量を極力少なくし且つ低温で重合させる、水分散液の一部をまず重合容器に入れ、残りの水分散液を逐次添加して重合させる、等の重合態様を採用することも可能である。
上記水分散重合は、モノマーDと分散剤Cとの合計量が重合系の凡そ40質量%以上(典型的には凡そ40〜70質量%)、より好ましくは45質量%以上(例えば45〜60質量%)を占める態様で好ましく行うことができる。かかる態様によると、分散剤CによってモノマーDを水に効果的に分散させることができる。したがって、より良好な重合安定性が実現され得る。なお、本発明の効果を顕著に損なわない限度において、この水分散重合においてノニオン性界面活性剤を補助的に使用することは妨げられない。もっとも、ここに開示される技術は、分散剤C以外の分散剤(界面活性剤)を実質的に使用しない態様で好ましく実施され得る。
かかる水分散重合により、アクリル系ポリマーの水分散液(水分散型アクリル系ポリマー)が得られる。好ましい一態様では、固形分濃度(NV)が30〜70質量%の水分散型アクリル系ポリマーが得られるように水分散重合を行う。NVが凡そ40〜60質量%の水分散型アクリル系ポリマーが形成されるように重合を行うことがより好ましい。水分散型アクリル系ポリマーの平均粒径は、例えば凡そ5μm以下(典型的には0.1μm〜5μm)であることが好ましい。この平均粒径が大きすぎると、粘着剤組成物の粘度が低下したり流動性が低下したりして、外観品質の良い塗膜を形成することが困難となる場合があり得る。なお、ここに開示される技術の典型的な態様では、重合の前後において水分散粒子の平均粒径は概ね同程度である。
ここに開示される技術に係る水分散型粘着剤組成物には、必要に応じて一般的な架橋剤、例えばカルボジイミド系架橋剤、ヒドラジン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、金属キレート系架橋剤、シランカップリング剤等から選択される架橋剤が配合されていてもよい。これらの架橋剤は、単独でまたは二種以上を組み合わせて使用し得る。架橋剤の使用量は特に制限されず、例えば、アクリル系ポリマー100質量部に対して凡そ10質量部以下(例えば凡そ0.005〜10質量部、好ましくは凡そ0.01〜5質量部)程度とすることができる。
上記粘着剤組成物には、必要に応じて粘着付与樹脂が配合されていてもよい。かかる粘着付与剤としては、例えば、ロジン系樹脂、ロジン誘導体樹脂、石油系樹脂、テルペン系樹脂、フェノール系樹脂、ケトン系樹脂、等から選択される一種または二種以上を用いることができる。粘着付与樹脂の配合割合は、不揮発分(固形分)換算として、アクリル系ポリマー100質量部に対して例えば凡そ50質量部以下とすることができる。通常は、上記配合割合を凡そ30質量部以下とすることが適当である。粘着付与樹脂を使用する場合、その使用量の下限は特に限定されないが、通常はアクリル系ポリマー100質量部に対して凡そ1質量部以上の使用により効果が発揮され得る。このような粘着付与樹脂は、該樹脂を水に分散させたエマルションの形態で配合され得る。該粘着付与樹脂エマルションは、必要に応じて乳化剤を用いて調製されたものであり得る。アニオン系乳化剤を実質的に使用することなく(例えば、ノニオン系乳化剤のみを用いるか、あるいは乳化剤を使用することなく)調製された粘着付与樹脂エマルションが好ましい。また、上記粘着剤組成物は、粘着付与樹脂が配合されない態様であってもよい。かかる粘着剤組成物は、耐水接着性および金属腐食性の少なくとも一方の観点から、より有利なものとなり得る。
上記粘着剤組成物は、必要に応じて、pH調整等の目的で使用される酸または塩基(アンモニア水等)を含有するものであり得る。該組成物に含有され得る他の任意成分としては、粘度調整剤(増粘剤等)、剥離調整剤、可塑剤、軟化剤、充填剤、着色剤(顔料、染料等)、防腐剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤等の、水性粘着剤組成物の分野において一般的な各種の添加剤が例示される。
なお、ここに開示される水分散型粘着剤組成物は、本発明の効果を顕著に損なわない限度で、保護剤や分散剤として機能し得る水溶性ポリマーを含有し得る。かかる水溶性ポリマーは、水分散型粘着剤組成物の分散安定性向上、粘度調節等に役立ち得る。使用する水溶性ポリマーの平均分子量は10×10以下であることが好ましい。アニオン性官能基を有しない(典型的にはノニオン性の)水溶性ポリマーが好ましい。例えば、水酸基の他にアセトアセチル基等を有するポリビニルアルコール系重合体;メチルセルロース、セルロース等のセルロース誘導体;澱粉;等の水溶性ポリマーを用いることができる。ポリビニルアルコール系重合体としては、ケン化度が70〜99程度の各種重合度のものを使用し得る。市販品としては、株式会社クラレ製の商品名「クラレポバール」シリーズから、PVA124、PVA224E,PVA235、等の各種グレードが例示される。他の市販品として、日本合成化学株式会社製の商品名「ゴーセノール」シリーズから、NH26,GH23、Z320、等の各種グレードが例示される。
このような水溶性ポリマーは、モノマーDの重合後であって該粘着剤組成物の使用前(塗工前)に添加されてもよく、モノマーDを重合させる際に添加されてもよく、複数の時期に(例えば、重合時および重合後に)添加されてもよい。水溶性ポリマーの使用量は、通常、モノマーD100質量部に対して10重量部以下とすることが好ましく、1質量部以下とすることがより好ましい。水溶性ポリマーの過剰な使用は、粘着剤の耐水接着性その他の粘着性能(各種被着体に対する接着性等)を低下させる要因となり得る。かかる水溶性ポリマーを使用することなく製造された粘着剤組成物であってもよい。
また、ここに開示される水分散型粘着剤組成物は、本発明の効果を顕著に損なわない限度で、分散剤C以外のノニオン系界面活性剤を含有し得る。該ノニオン系界面活性剤のHLB値は特に制限されない。ノニオン系界面活性剤としては以下のものが例示される。
脂肪族アルコールアルキレンオキサイド付加物:好ましくは、炭素数10〜20の脂肪族アルコールのアルキレンオキサイド付加物。例えば、ラウリルアルコールアルキレンオキサイド付加物、ミリスチルアルコールアルキレンオキサイド付加物等。
アルキルフェノールアルキレンオキサイド付加物:好ましくは、炭素数6〜16のアルキルフェノールのアルキレンオキサイド付加物。例えば、オクチルフェノールアルキレンオキサイド付加物、ノニルフェノールアルキレンオキサイド付加物等。
上記アルキレンオキサイド付加物において、好ましい付加単位はエチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドである。複数種のアルキレンオキサイドが合計で3モル以上付加したアルキレンオキサイド付加物の場合、それらのアルキレンオキサイドはブロック付加でもよくランダム付加でもよい。
かかるノニオン系界面活性剤は、モノマーDの重合後であって該粘着剤組成物の使用前(塗工前)に添加されてもよく、モノマーDを重合させる際に添加されてもよく、複数の時期に(例えば、重合時および重合後に)添加されてもよい。ノニオン系界面活性剤の使用量は、通常、モノマーD100質量部に対して、固形分基準で5重量部以下とすることが好ましく、0.5質量部以下とすることがより好ましい。ノニオン系界面活性剤の過剰な使用は、粘着剤の耐水接着性その他の粘着性能(各種被着体に対する接着性等)を低下させる要因となり得る。上記ノニオン系界面活性剤を使用することなく製造された粘着剤組成物であってもよい。
本発明により提供される粘着シートは、ここに開示されるいずれかの水分散型粘着剤組成物(ここに開示されるいずれかの方法により製造された組成物であり得る。)から形成された粘着剤層を備える。かかる粘着剤層をシート状基材(支持体)の片面または両面に有する形態の基材付き粘着シートであってもよく、上記粘着剤層が剥離ライナー(剥離面を備えるシート状基材としても把握され得る。)に保持された形態等の基材レスの粘着シートであってもよい。ここでいう粘着シートの概念には、粘着テープ、粘着ラベル、粘着フィルム等と称されるものが包含され得る。なお、上記粘着剤層は典型的には連続的に形成されるが、かかる形態に限定されるものではなく、例えば点状、ストライプ状等の規則的あるいはランダムなパターンに形成された粘着剤層であってもよい。また、本発明により提供される粘着シートは、ロール状であってもよく、枚葉状であってもよい。あるいは、さらに種々の形状に加工された形態の粘着シートであってもよい。
ここに開示される粘着シートは、例えば、図1〜図6に模式的に示される断面構造を有するものであり得る。このうち図1,図2は、両面粘着タイプの基材付き粘着シートの構成例である。図1に示す粘着シート1は、基材10の両面(いずれも非剥離性)に粘着剤層21,22が設けられ、それらの粘着剤層が、少なくとも該粘着剤層側が剥離面となっている剥離ライナー31,32によってそれぞれ保護された構成を有している。図2に示す粘着シート2は、基材10の両面(いずれも非剥離性)に粘着剤層21,22が設けられ、それらのうち一方の粘着剤層21が、両面が剥離面となっている剥離ライナー31により保護された構成を有している。この種の粘着シート2は、該粘着シートを巻回して他方の粘着剤層22を剥離ライナー31の裏面に当接させることにより、粘着剤層22もまた剥離ライナー31によって保護された構成とすることができる。
図3,図4は、基材レスの両面粘着シートの構成例である。図3に示す粘着シート3は、基材レスの粘着剤層21の両面21A,21Bが、少なくとも該粘着剤層側が剥離面となっている剥離ライナー31,32によってそれぞれ保護された構成を有する。図4に示す粘着シート4は、基材レスの粘着剤層21の一面21Aが、両面が剥離面となっている剥離ライナー31により保護された構成を有し、これを巻回すると、粘着剤層21の他面21Bが剥離ライナー31の背面に当接することにより、他面21Bもまた剥離ライナー31で保護された構成とできるようになっている。
図5,図6は、片面粘着タイプの基材付き粘着シートの構成例である。図5に示す粘着シート5は、基材10の一面10A(非剥離性)に粘着剤層21が設けられ、その粘着剤層21の表面(接着面)21Aが、少なくとも該粘着剤層側が剥離面となっている剥離ライナー31で保護された構成を有する。図6に示す粘着シート6は、基材10の一面10A(非剥離性)に粘着剤層21が設けられた構成を有する。基材10の他面10Bは剥離面となっており、粘着シート6を巻回すると該他面10Bに粘着剤層21が当接して、該粘着剤層の表面(接着面)21Bが基材の他面10Bで保護されるようになっている。
上記粘着剤層は、上述のような水分散型粘着剤組成物を所定の面上に付与して乾燥または硬化させることにより好適に形成することができる。粘着剤組成物の付与(典型的には塗布)に際しては、慣用のコーター(例えば、グラビヤロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコーター等)を用いることができる。粘着剤層の厚みは特に限定されず、例えば凡そ2μm〜200μm(好ましくは凡そ5μm〜100μm)程度であり得る。
かかる粘着剤層を備える粘着シートは種々の方法で作製され得る。例えば、基材付き粘着シートの場合、基材に粘着剤組成物を直接付与して乾燥または硬化させることで該基材上に粘着剤層を形成し、その粘着剤層に剥離ライナーを積層する方法;剥離ライナー上に形成した粘着剤層を基材に貼り合わせ、該粘着剤層を基材に転写するとともに上記剥離ライナーをそのまま粘着剤層の保護に利用する方法;等を採用することができる。
ここに開示される粘着シートにおいて、粘着剤層を支持(裏打ち)する基材としては、例えば、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等)製フィルム、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート等)製フィルム、塩化ビニル系樹脂製フィルム、酢酸ビニル系樹脂製フィルム、ポリイミド系樹脂製フィルム、ポリアミド系樹脂製フィルム、フッ素系樹脂製フィルム、その他セロハン類等のプラスチックフィルム類;和紙、クラフト紙、グラシン紙、上質紙、合成紙、トップコート紙等の紙類;各種の繊維状物質(天然繊維、半合成繊維または合成繊維のいずれでもよい。例えば、綿繊維、スフ、マニラ麻、パルプ、レーヨン、アセテート繊維、ポリエステル繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリアミド繊維、ポリオレフィン繊維等)の、単独または混紡等による織布や不織布等の布類;天然ゴム、ブチルゴム等からなるゴムシート類;発泡ポリウレタン、発泡ポリクロロプレンゴム等の発泡体からなる発泡体シート類;アルミニウム箔、銅箔等の金属箔;これらの複合体;等を用いることができる。前記プラスチックフィルム類は、無延伸タイプであってもよく、延伸タイプ(一軸延伸タイプまたは二軸延伸タイプ)であってもよい。
上記基材には、必要に応じて、充填剤(無機充填剤、有機充填剤など)、老化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、可塑剤、着色剤(顔料、染料など)等の各種添加剤が配合されていてもよい。基材の表面(特に、粘着剤層が設けられる側の表面)には、例えば、コロナ放電処理、プラズマ処理、下塗り剤の塗布等の、公知または慣用の表面処理が施されていてもよい。このような表面処理は、例えば、粘着剤層の基材投錨性を高めるための処理であり得る。基材の厚さは目的に応じて適宜選択できるが、一般には凡そ10μm〜500μm(好ましくは凡そ10μm〜200μm)程度である。
なお、本明細書により開示される発明には以下のものが含まれる。
(1)粘着剤組成物またはその構成成分として用いられる水分散型アクリル系ポリマーを製造するための分散剤であって、
アルキル基の炭素原子数が2〜18のアルキル(メタ)アクリレートを主成分とし且つノニオン性官能基含有モノマーを含まないモノマーAと、下記式(i):
Figure 2010163530
(式中、R11は水素原子またはメチル基であり、R12は水素原子、メチル基およびエチル基から選択され、R13はエチレン基およびプロピレン基から選択され、nは5〜100である。);
で表されるモノマーBとを共重合してなり、前記モノマーAと前記モノマーBとの共重合割合が10/90〜90/10(質量比)であって、質量平均分子量Mwが1×10〜50×10である、分散剤。
(2)粘着剤組成物またはその構成成分として用いられる水分散型アクリル系ポリマーを製造する方法であって:
前記(1)に係る分散剤Cを用意すること;
前記分散剤Cを用いて、アルキル(メタ)アクリレートを主成分とするモノマー(ノニオン性官能基含有モノマーを含まないことが好ましく、ノニオン性モノマーのみからなることがさらに好ましい。)を水に分散させること;および、
前記水分散状態で前記モノマーを重合させることにより水分散型アクリル系ポリマーを合成すること;
を包含する、水分散型アクリル系ポリマー製造方法。
(3)前記(2)により製造された水分散型アクリル系ポリマーを含む、粘着剤組成物。
以下、本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。なお、以下の説明において「部」および「%」は、特に断りがない限り質量基準である。
<例1:分散剤Caの作製>
重合容器に、2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)50部、平均重合度23のポリエチレングリコールメチルエーテルメタクリレート(すなわち、式(1)におけるRおよびRがメチル基、Rがエチレン基、nが23であるモノマー。以下「モノマーBa」と表記することもある。)50部、イソプロピルアルコール(IPA)50部、およびアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.1部を入れ、混合して均一に溶解させた。窒素ガスを流して溶存酸素を置換した後、窒素ガス流下において昇温し、80℃〜85℃に4時間保持して重合させた。次いで、重合反応液をステンレスバットに広げて80℃で2時間減圧乾燥させることにより分散剤Caを得た。この分散剤CaのMwは25×10であり、分子量3000以下の成分の含量は5%であった。
<例2:分散剤Cbの作製>
重合容器に、2EHA50部、平均重合度27のポリエチレングリコールメチルエーテルメタクリレート(すなわち、式(1)におけるRおよびRがメチル基、Rがエチレン基、nが27であるモノマー。以下「モノマーBb」と表記することもある。)50部、IPA50部、およびAIBN0.25部を入れ、混合して均一に溶解させた。これを例1と同様に重合および乾燥させて分散剤Cbを得た。この分散剤CbのMwは9.6×10であり、分子量3000以下の成分の含量は6%であった。
<例3:分散剤Ccの作製>
重合容器に、2EHA75部、モノマーBb25部、IPA80部、およびAIBN0.1部を入れ、混合して均一に溶解させた。これを例1と同様に重合および乾燥させて分散剤Ccを得た。この分散剤CcのMwは18×10であり、分子量3000以下の成分の含量は6%であった。
<例4:分散剤Cdの作製>
重合容器に、2EHA25部、ブチルアクリレート(BA)25部、モノマーBb50部、IPA50部、およびAIBN0.1部を入れ、混合して均一に溶解させた。これを例1と同様に重合および乾燥させて分散剤Cdを得た。この分散剤CdのMwは22×10であり、分子量3000以下の成分の含量は5%であった。
<例5:分散剤Ceの作製>
2EHA50部、モノマーBb50部およびIPA50部、およびAIBN0.5部を混合して均一に溶解させたモノマー液を調製し、窒素ガスを流して溶存酸素を置換した。一方、重合容器にIPA50部を入れ、窒素ガスを流して溶存酸素を置換し、80℃〜85℃に昇温した。窒素ガス流下において上記温度を保ちつつ、上記モノマー液を約2時間かけて逐次添加し、さらに3時間同温度に保持して重合させた。重合反応液を例1と同様に乾燥させて分散剤Ceを得た。この分散剤CdのMwは1.6×10であり、分子量3000以下の成分の含量は10%であった。
<例6:分散剤Cfの作製>
重合容器に、2EHA50部、モノマーBb50部、2−メルカプトエタノール0.5部、IPA200部、およびAIBN0.5部を入れ、混合して均一に溶解させた。これを例1と同様に重合および乾燥させて分散剤Cfを得た。この分散剤CfのMwは0.7×10であり、分子量3000以下の成分の含量は25%であった。
<例7:分散剤Cgの作製>
重合容器に、2EHA50部、プロペニル基を有するノニオン界面活性剤(第一工業製薬株式会社製品、プロペニル化ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、HLB15.4、商品名「アクアロンRN−30」)50部、IPA50部、およびAIBN0.25部を入れ、混合して均一に溶解させた。これを例1と同様に重合および乾燥させて分散剤Cgを得た。この分散剤CgのMwは5.2×10であり、分子量3000以下の成分の含量は45%であった。
例1〜7の概略を表1に示す。
Figure 2010163530
<例8:水分散型粘着剤組成物の作製(1)>
分散剤Ca5部、2EHA95部、ラウロイルパーオキサイド(LPO)0.1部、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製品、商品名「KBM−503」を使用した。以下、「KBM」と表記することもある。)0.05部、トリメチロールプロパントリアクリレート(T3A)0.01部を混合して均一に溶解させたモノマー液を調製した。このモノマー液と水100部とをホモミキサーで高速攪拌してモノマー分散液を作製した。この分散液を重合容器に入れて攪拌しつつ、窒素ガスにて溶存酸素を置換し、窒素ガス流下にて60℃〜65℃に昇温し、同温度に6時間保持して重合させた。次いで、重合反応液を200メッシュのナイロン布で濾過して水分散型粘着剤組成物を得た。
<例9:水分散型粘着剤組成物の作製(2)>
分散剤Cb3部、2EHA97部、LPO0.1部、KBM0.05部、T3A0.01部を混合して均一に溶解させたモノマー液を調製した。このモノマー液を用いた点以外は、例8と同様にして重合を行い、重合反応液を濾過して水分散型粘着剤組成物を得た。
<例10:水分散型粘着剤組成物の作製(3)>
分散剤Cc10部、2EHA90部、LPO0.1部、KBM0.05部、T3A0.01部を混合して均一に溶解させたモノマー液を調製した。このモノマー液を用いた点以外は、例8と同様にして重合を行い、重合反応液を濾過して水分散型粘着剤組成物を得た。
<例11:水分散型粘着剤組成物の作製(4)>
分散剤Ca3部、2EHA97部、ヒドロキシエチルアクリレート(HBA)0.2部、AIBN0.05部を混合して均一に溶解させたモノマー液を調製した。このモノマー液を用いた点以外は、例8と同様にして重合を行い、重合反応液を濾過して水分散型粘着剤組成物を得た。
<例12:水分散型粘着剤組成物の作製(5)>
分散剤Cd3部、2EHA48.5部、BA48.5部、AIBN0.05部、KBM0.05部を混合して均一に溶解させたモノマー液を調製した。このモノマー液を用いた点以外は、例8と同様にして重合を行い、重合反応液を濾過して水分散型粘着剤組成物を得た。
<例13:水分散型粘着剤組成物の作製(6)>
分散剤Cb3部、2EHA97部、LPO0.1部、KBM0.05部、T3A0.01部を混合して均一に溶解させたモノマー液を調製した。窒素ガス流下において上記モノマー液と蒸留水40部とをホモミキサーで高速攪拌してモノマー分散液を作製した。一方、重合容器に水60部を入れ、窒素ガスを流して溶存酸素を置換した。ここに上記モノマー分散液70部を加え、窒素ガス流下にて60℃〜65℃に昇温して重合反応を開始させた。重合反応を開始して30分後から、残りのモノマー分散液を1時間かけて滴下し、さらに6時間同温度に保持して重合させた。その重合反応液を例8と同様に濾過して水分散型粘着剤組成物を得た。
<例14:水分散型粘着剤組成物の作製(7)>
分散剤Ce3部、2EHA97部、AIBN0.05部、KBM0.05部を混合して均一に溶解させたモノマー液を調製した。このモノマー液を用いた点以外は、例8と同様にして重合を行い、重合反応液を濾過して水分散型粘着剤組成物を得た。
<例15:水分散型粘着剤組成物の作製(8)>
分散剤Cf5部、2EHA95部、LPO0.1部、KBM0.05部、T3A0.01部を混合して均一に溶解させたモノマー液を調製した。このモノマー液を例8と同様に水に分散させて重合を行ったところ、途中で凝集物が発生して攪拌の継続が困難となったため、6時間が経過する前に重合操作を中止した。
<例16:水分散型粘着剤組成物の作製(9)>
分散剤Ca5部、2EHA95部、KBM0.1部、T3A0.01部を混合して均一に溶解させたモノマー液を調製した。水100部に過硫酸アンモニウム(APS)0.1部を溶解させた溶液と上記モノマー液とをホモミキサーで高速攪拌してモノマー分散液を作製した。この分散液を用いて例8と同様に重合を行ったところ、途中で凝集物が発生して攪拌の継続が困難となったため、6時間が経過する前に重合操作を中止した。
<例17:水分散型粘着剤組成物の作製(10)>
分散剤Ca5部、2EHA5部、BA90部、LPO0.1部、KBM0.05部、T3A0.01部を混合して均一に溶解させたモノマー液を調製した。このモノマー液を用いた点以外は、例8と同様にして重合を行ったところ、途中で凝集物が発生して攪拌の継続が困難となったため、6時間が経過する前に重合操作を中止した。
<例18:水分散型粘着剤組成物の作製(11)>
分散剤Cg5部、2EHA95部、LPO0.1部、KBM0.05部、T3A0.01部を混合して均一に溶解させたモノマー液を調製した。このモノマー液を用いた点以外は、例8と同様にして重合を行い、重合反応液を濾過して水分散型粘着剤組成物を得た。
<重合安定性評価>
重合中の様子と、重合反応液を200メッシュのナイロン布で濾過したときの様子から、以下の基準で重合安定性を評価した。
○(重合安定性良好):重合反応液が均一なエマルションであって、ナイロン布にも不着物はほとんどみられなかった。
△(重合安定性不十分):重合反応液中または容器壁面に塊状の凝集物がみられた。
×(重合安定性不良):重合反応液全体がゲル化した。
<粘着シートの作製>
例8〜10および例12〜18で作製した粘着剤組成物を厚み25μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに塗布し、80℃で3分間、さらに120℃で2分間乾燥させることにより、上記PETフィルムの片面に厚み20μmの粘着剤層を有する粘着シートを作製した。また、例11で作製した粘着剤組成物に、自己乳化性多官能イソシアネート(日本ポリウレタン工業株式会社製品、商品名「アクアネート210」)の25質量%濃度の水分散液10部を添加し、上記と同様にPETフィルムに塗布して乾燥させることにより粘着シートを作製した。これらの粘着シートを50℃で72時間キュアーした後、以下の耐水接着性評価に供した。
<耐水接着性評価>
各例に係る粘着シートを幅10mmに切断し、430BAのステンレス板に貼り付けた。このサンプルを室温の水中に24時間保持した。サンプルを取り出して表面の付着水を拭き取った後、ステンレス板から粘着シートを手で引き剥がし、このときの接着性を以下の基準で評価した。
○(耐水接着性良好):粘着シートがステンレス板に強固に接着している。
△(耐水接着性中程度):ステンレス板から引き剥がす際に少し抵抗がある。
×(耐水接着性不良):全くあるいはほとんど抵抗なくステンレス板から剥がれる。
例8〜18の概略と、上記重合安定性および耐水接着性の評価結果を表2、3に示す。
Figure 2010163530
Figure 2010163530
表1〜3に示されるように、例8〜14に係る粘着剤組成物は、モノマーAとモノマーBとを共重合してなるMw1×10〜50×10(より具体的には1.5×10〜30×10)の分散剤Ca〜Ceを用いて製造されたものである。また、かかる分散剤を用いて、モノマーAとの組成の共通性が50質量%以上(より具体的には90質量%以上)であるモノマーDを、非水溶性または難水溶性の重合開始剤を用いて水分散重合させたものである。これらの例8〜14によると、いずれも、良好な重合安定性および対水接着性が実現された。
一方、モノマーDの水分散重合において、Mwが1×10未満の分散剤Cfを用いた例15、水溶性の重合開始剤を用いた例16、およびモノマーAとモノマーDとの組成の共通性が50質量%を下回る例17では、いずれも重合安定性が不良であった。また、モノマーBが共重合されていない組成の分散剤Cgを用いた例18では、重合安定性は得られたものの、耐水接着性が不良であった。
ここに開示される技術によると、アルキル(メタ)アクリレートを主成分とするモノマーDを水分散重合させることにより、耐水接着性に優れた粘着剤を形成可能な粘着剤組成物を、重合安定性よく製造することができる。この技術は、アニオン性基(カルボキシル基等)を有しない組成のモノマーD、さらにはノニオン性モノマーのみからなるモノマーDを用いる態様でも好ましく実施することができる。かかる態様によると、より耐水接着性に優れ、且つ金属等の被着体に対する腐食性の低い粘着剤を与える粘着剤組成物が製造され得る。また、水酸基を含有する組成のモノマーDを用いることにより、粘着剤の表面または内部に存在する水酸基をイソシアネート化合物等の添加により変性することができる。このことによって、さらに耐水接着性の高い粘着剤が実現され得る。ここに開示される技術によると、極めて疎水性の高い粘着剤、該粘着剤を形成可能な粘着剤組成物、および該組成物の構成成分として好適なアクリル系ポリマーが提供され得る。かかる粘着剤は、耐湿性や金属腐食防止性の要求される種々の用途において有用なものとなり得る。
1,2,3,4,5,6:粘着シート
10:基材
21,22:粘着剤層
31,32:剥離ライナー

Claims (11)

  1. アクリル系ポリマーを主体とする水分散型の粘着剤組成物を製造する方法であって:
    アルキル(メタ)アクリレートを主成分とするモノマーAと、下記式(1):
    Figure 2010163530
    (式中、R1は水素原子またはメチル基であり、Rは水素原子、メチル基およびエチル基から選択され、Rはエチレン基およびプロピレン基から選択され、nは5〜100である。);
    で表されるモノマーBとを共重合してなる分散剤Cを用意すること;および、
    アルキル(メタ)アクリレートを主成分とするモノマーDを前記分散剤Cとともに水に分散させ、非水溶性または難水溶性のラジカル重合開始剤Eを用いて前記モノマーDを重合させることによりアクリル系ポリマーを得ること;
    を包含し、
    ここで、前記分散剤Cとして、質量平均分子量Mwが1×10〜50×10であって且つ前記モノマーAの50質量%以上が前記モノマーDの50質量%以上と同一組成であるものを使用する、粘着剤組成物の製造方法。
  2. 前記分散剤Cがアニオン性官能基を有しない、請求項1に記載の方法。
  3. 前記モノマーDはアニオン性官能基を有するモノマーを含有しない、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記分散剤Cにおける前記モノマーAと前記モノマーBとの共重合割合(質量比)が10/90〜90/10である、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記分散剤Cとして、分子量3000以下の成分の含量が30質量%以下のものを使用する、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記分散剤Cと前記モノマーDとを20/80〜0.1/99.9の質量比で使用する、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記モノマーDを重合してなるアクリル系ポリマーのガラス転移温度Tgが−15℃以下である、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記モノマーAの50質量%以上および前記モノマーDの50質量%以上は、いずれも、アルキル基の炭素原子数が4〜8のアルキルアクリレートからなる、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記モノマーDの重合は、前記分散剤Cと前記モノマーDとの混合物に前記開始剤Eを溶解させた溶液を水に分散させた状態で行われる、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載の方法により製造された粘着剤組成物。
  11. 請求項10に記載の粘着剤組成物を用いて形成された粘着剤層を備える粘着シート。
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