JP2010162716A - プラスチックの可塑化方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】プラスチックペレットと水分を含む添加材(予備乾燥していない木粉など)を加熱した押出シリンダ内に供給し、押出スクリューで混練、溶融して押出シリンダの前端部から押し出す場合に、添加材からすばやく水分を除去し、混練、溶融も均一にかつ早く行われるようにする。
【解決手段】押出シリンダ4のフィードゾーンに、ノズル8を通して加圧した熱風又は加熱蒸気を吹き込み、前記フィードゾーンにあるプラスチックペレット及び添加材を加熱すると共に、添加材から水分を除去し、吹き込み口よりも後方位置で押出シリンダ4外に排出する。押出シリンダの長さを短くし、同時にプラスチックの加熱履歴を短縮して製品の品質が劣化するのを防止できる。
【選択図】図1
【解決手段】押出シリンダ4のフィードゾーンに、ノズル8を通して加圧した熱風又は加熱蒸気を吹き込み、前記フィードゾーンにあるプラスチックペレット及び添加材を加熱すると共に、添加材から水分を除去し、吹き込み口よりも後方位置で押出シリンダ4外に排出する。押出シリンダの長さを短くし、同時にプラスチックの加熱履歴を短縮して製品の品質が劣化するのを防止できる。
【選択図】図1
Description
本発明は、プラスチックペレットと、例えば鉱物粉、有機繊維、木粉、古紙の粉砕物などの添加材を押出シリンダ内に供給し、押出スクリューで混練、溶融して押出シリンダの前端部から押し出す、添加材入りプラスチックの可塑化方法及び装置に関する。
リサイクル、省資源あるいは他の目的のため、プラスチック押出材料の一部(添加材)として、例えば鉱物粉、有機繊維、木粉、古紙の粉砕物等を、基材となるプラスチックペレットとともに押出成形機や射出成形機の可塑化装置に供給し、可塑化装置の押出シリンダ内において押出スクリューで混練、溶融し、続いて押出シリンダの前端部から押し出し、プラスチック製品を製造(押出成形、射出成形)することが知られている。
例えば特許文献1,2には、プラスチックと木粉を予めペレット化し、これを押出シリンダ内に供給して混練及び溶融し、押出シリンダの先端から押し出してプラスチック製品を製造することが記載されている。
また、特許文献3には、プラスチックペレットと木粉を押出機のホッパー内で混合し、これを押出シリンダ内に供給して混練及び溶融し、押出シリンダの先端から押し出してプラスチック製品を製造することが記載されている。
また、特許文献3には、プラスチックペレットと木粉を押出機のホッパー内で混合し、これを押出シリンダ内に供給して混練及び溶融し、押出シリンダの先端から押し出してプラスチック製品を製造することが記載されている。
引用文献1,2では、プラスチックと木粉を予めペレット化するため、木粉の予備乾燥、プラスチックと木粉の混練、溶融及び押出等の工程(ペレット化工程)が増加してコストが高くなり、かつペレット化の過程でプラスチックの加熱履歴が増えて材料劣化が生じ、製品品質が低下するという問題がある。
引用文献3では、予備乾燥していない木粉を用いることができ、プラスチックと木粉のペレット化も省略できるが、押出シリンダ内で木粉から発生する蒸気を抜く必要があるため、真空装置やベント装置を設置する必要がある。そして、プラスチックと木粉の均一な混練のため押出シリンダの圧縮ゾーンを長くとる必要があり、プラスチックの加熱履歴が長くなって材料劣化が生じ、製品品質が低下する。また、木粉を乾燥させる必要からフィードゾーンも長くとる必要があり、可塑化量の割にヒータを含む動力が多く必要となる。さらに、押出シリンダ及びスクリューが長くなることで、スクリューの撓み変形が生じて押出シリンダ壁との摩擦が多くなり、耐久性が低下する。
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、予めペレット化することなく、プラスチックと水分を含む添加材(予備乾燥していない木粉など)を加熱した押出シリンダ内に供給し、押出スクリューで混練、溶融してシリンダの前端部から押し出す場合に、添加材からすばやく水分を除去し、混練、溶融も均一にかつ早く行われるようにして、押出シリンダの長さを短くし、同時にプラスチックの加熱履歴が長くなるのを防止することを目的とする。
本発明は、プラスチックペレットと水分を含む添加材を加熱した押出シリンダ内に供給し、押出スクリューで混練、溶融してシリンダの前端部から押し出すプラスチックの可塑化方法において、押出シリンダのフィードゾーンに加圧した熱風又は加熱蒸気を吹き込み、前記フィードゾーンにあるプラスチックペレット及び添加材を加熱すると共に、添加材から水分を除去し、吹き込み口よりも後方位置で押出シリンダ外に排出することを特徴とする。
また、本発明は、プラスチックペレットと水分を含む添加材を加熱した押出シリンダ内に供給し、押出スクリューで混練、溶融してシリンダの前端部から押し出すプラスチックの可塑化装置において、押出シリンダのフィードゾーンに加圧した熱風又は加熱蒸気を吹き込む吹き込み口を設け、前記吹き込み口よりも後方位置で押出シリンダ外に排出するようにしたことを特徴とする。
なお、本発明において水分を含む添加材には、予備乾燥していない木粉のほか、水分が付着した鉱物粉、有機繊維、古紙の粉砕物、プラスチックのスクラップ粉砕物(リサイクル品)等が含まれる。
また、本発明は、プラスチックペレットと水分を含む添加材を加熱した押出シリンダ内に供給し、押出スクリューで混練、溶融してシリンダの前端部から押し出すプラスチックの可塑化装置において、押出シリンダのフィードゾーンに加圧した熱風又は加熱蒸気を吹き込む吹き込み口を設け、前記吹き込み口よりも後方位置で押出シリンダ外に排出するようにしたことを特徴とする。
なお、本発明において水分を含む添加材には、予備乾燥していない木粉のほか、水分が付着した鉱物粉、有機繊維、古紙の粉砕物、プラスチックのスクラップ粉砕物(リサイクル品)等が含まれる。
本発明では、押出シリンダのフィードゾーンに、加圧した熱風又は加熱蒸気を吹き込み、フィードゾーンの後方側から抜き出すから、フィードゾーン内のプラスチック及び添加材は、押出シリンダに設置したヒーターによる通常の加熱に加えて、熱風又は加圧蒸気により直接加熱される。これにより、フィードゾーン内のプラスチック及び添加材を効率よくかつ均一に加熱することができ、予備乾燥していない添加材(例えば予備乾燥なしの木粉や吸湿した鉱物粉等)を使った場合であっても、含まれた水分を効率よく除去して押出シリンダ外にすばやく排出することができる。
また、フィードゾーンで加熱されたプラスチックペレットは、圧縮ゾーンにおいて表面が均一に早く溶融し始め、そこに同じく均一に加熱され乾燥した添加材が埋め込まれかつ分散していくため、混練及び溶融の進行が早い。そのため、プラスチックの加熱履歴を短縮することができ、材料劣化及び製品の品質低下を防止できる。また、フィードゾーン及び圧縮ゾーンの長さを余り大きくとる必要がなく、逆に従来と同程度の駆動力及びシリンダ長さであれば、単位時間あたりの可塑化量を増やすことができる。
以下、図1を参照して、本発明に係る可塑化方法及び可塑化装置について説明する。
この可塑化装置は、本体部分1は周知の押出機であり、これに2つのスクリューフィーダ2,3が付属している。本体部分1は、円筒状の押出シリンダ4と、外周にスクリューを備え、押出シリンダ4内で回転自在とされた押出スクリュー5と、押出シリンダ4の押出側に配設されたノズルダイ6と、押出スクリュー5を回転させる駆動機構7を備える。押出シリンダ4のフィードゾーン(プラスチックが未溶融の部分)の前端付近に、加圧した熱風又は加熱蒸気の吹き込み口が形成され、該吹き込み口に図示しない熱風源又は加圧蒸気源に練通する吹き込みノズル8が設置され、押出シリンダ4の側壁に形成した導通路9を介して押出シリンダ4内に加圧した熱風又は加熱蒸気を吹き込めるようになっている。なお、10は押出シリンダを加熱するヒーターである。
この可塑化装置は、本体部分1は周知の押出機であり、これに2つのスクリューフィーダ2,3が付属している。本体部分1は、円筒状の押出シリンダ4と、外周にスクリューを備え、押出シリンダ4内で回転自在とされた押出スクリュー5と、押出シリンダ4の押出側に配設されたノズルダイ6と、押出スクリュー5を回転させる駆動機構7を備える。押出シリンダ4のフィードゾーン(プラスチックが未溶融の部分)の前端付近に、加圧した熱風又は加熱蒸気の吹き込み口が形成され、該吹き込み口に図示しない熱風源又は加圧蒸気源に練通する吹き込みノズル8が設置され、押出シリンダ4の側壁に形成した導通路9を介して押出シリンダ4内に加圧した熱風又は加熱蒸気を吹き込めるようになっている。なお、10は押出シリンダを加熱するヒーターである。
押出シリンダ4のフィードゾーンの後端付近において、押出シリンダ4の側壁の上部及び側部に2つの材料供給口(図示省略)が形成され、各材料供給口に対し、それ自体周知の前記スクリューフィーダ2,3が設置されている。スクリューフィーダ2は、ホッパー11、モータ12、ボックス13内の伝動機構、ホッパー11の下部から前方に突出する円筒状のケーシング14、ケーシング14内に配置したスクリュー15を備え、スクリューフィーダ3は、ホッパー16、モータ17、ホッパー下部に続く円筒状のケーシング18、ケーシング18内に配置したスクリュー19、及びホッパー16内に例えば予備乾燥していない木粉等の添加材を投入するための投入口となる2つの投入ホッパー21,22を備え、ケーシング14,18の先端はそれぞれ前記材料供給口に配置されている。スクリュー19のシャフトには攪拌翼23が取り付けられ、投入ホッパー21,22を介してホッパー16内に投入される2種類の添加材を攪拌混合できるようになっている。
スクリューフィーダ2は、通常のプラスチックペレット(非リサイクル品)を、前記材料供給口を通して押出スクリュー5の溝に定率供給し、スクリューフィーダ3は2種類の添加材、例えば古紙等の粉砕物と木粉をホッパー16内で攪拌混合し、下方に送りつつ圧縮して、前記材料供給穴を通して押出スクリュー5の溝に強制的に押し込み、定率供給に近い形で供給する。
なお、スクリューフィーダ3のホッパー16の下部に、熱風又は加熱蒸気の排出口(図示せず)が設けられている。この排出口は、押出シリンダ4のフィードゾーンの適宜箇所において、該押出シリンダ4の側壁に設けることもできる。いずれにしても、前記吹き込み口よりも後方位置において押出シリンダ4外に排出できればよい。
なお、スクリューフィーダ3のホッパー16の下部に、熱風又は加熱蒸気の排出口(図示せず)が設けられている。この排出口は、押出シリンダ4のフィードゾーンの適宜箇所において、該押出シリンダ4の側壁に設けることもできる。いずれにしても、前記吹き込み口よりも後方位置において押出シリンダ4外に排出できればよい。
スクリューフィーダ2,3により押出シリンダ4内に供給された押出材料(プラスチックペレットと添加材)は、フィードゾーンを押出スクリュー5により前方に圧縮されながら送られ、一方、押出シリンダ4内に吹き込まれた加圧した熱風又は加熱蒸気は押出シリンダ4と押出スクリュー5の間で押出材料の隙間を通って後方に流れ、その過程で押出材料を直接加熱し、同時に添加材の水分を奪って乾燥させる。続いて押出シリンダ4のフィードゾーンの後端近傍からスクリューフィーダ3のケーシング18内に入り、ホッパー16の下部に形成された前記排出口から機外に排出される。
ヒータ10による加熱は押出シリンダ4の側壁を通じての間接的な加熱であり、それのみでは押出材料全体の均一かつ急速な加熱ができないが、吹き込まれた熱風又は加熱蒸気は押出材料の隙間に浸透して流れ、押出材料(プラスチックペレット、木粉等)を表面から直接加熱するため、押出材料はフィードゾーンにおいて全体的に均一にかつ急速に加熱され、添加材の乾燥も均一かつ急速に行われる。
ヒータ10による加熱は押出シリンダ4の側壁を通じての間接的な加熱であり、それのみでは押出材料全体の均一かつ急速な加熱ができないが、吹き込まれた熱風又は加熱蒸気は押出材料の隙間に浸透して流れ、押出材料(プラスチックペレット、木粉等)を表面から直接加熱するため、押出材料はフィードゾーンにおいて全体的に均一にかつ急速に加熱され、添加材の乾燥も均一かつ急速に行われる。
フィードゾーンから圧縮ゾーンに送られた押出材料は、さらにせん断作用による自己発熱とヒータ10により加熱される。フィードゾーンにおいて均一かつ十分に加熱されたプラスチックペレットは、圧縮ゾーンにおいて早くに表面から溶融し始め、同じく均一に加熱された添加材が溶融したプラスチックに均等に分散して融け込んでいき、プラスチックと添加材の混練は均一にかつ急速に行われる。圧縮ゾーンで混練された押出材料は、続くメタリングゾーンでさらに混練され、ノズルダイ6から前方に押し出される。
この可塑化装置によれば、従来のベント装置を設置した可塑化装置に比べて、同じ動力でも可塑化量が20〜30%程度増加し、真空装置を併用した可塑化装置と比べても10%程度増加する。
この可塑化装置によれば、従来のベント装置を設置した可塑化装置に比べて、同じ動力でも可塑化量が20〜30%程度増加し、真空装置を併用した可塑化装置と比べても10%程度増加する。
2,3 スクリューフィーダ
4 押出シリンダ
5 押出スクリュー
8 吹き込みノズル
9 導通路
4 押出シリンダ
5 押出スクリュー
8 吹き込みノズル
9 導通路
Claims (2)
- プラスチックペレットと水分を含む添加材を加熱した押出シリンダ内に供給し、押出スクリューで混練、溶融してシリンダの前端部から押し出すプラスチックの可塑化方法において、押出シリンダのフィードゾーンに加圧した熱風又は加熱蒸気を吹き込み、前記フィードゾーンにあるプラスチックペレット及び添加材を加熱すると共に、添加材から水分を除去し、吹き込み口よりも後方位置で押出シリンダ外に排出することを特徴とするプラスチックの可塑化方法。
- プラスチックペレットと水分を含む添加材を加熱した押出シリンダ内に供給し、押出スクリューで混練、溶融してシリンダの前端部から押し出すプラスチックの可塑化装置において、押出シリンダのフィードゾーンに加圧した熱風又は加熱蒸気を吹き込む吹き込み口を設け、前記吹き込み口よりも後方位置で押出シリンダ外に排出するようにしたことを特徴とするプラスチックの可塑化装置。
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JP2009005182A JP2010162716A (ja) | 2009-01-13 | 2009-01-13 | プラスチックの可塑化方法及び装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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KR20180067289A (ko) * | 2016-12-12 | 2018-06-20 | 박국진 | 전기 통신 광케이블 관 제조장치 및 제조방법 |
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-
2009
- 2009-01-13 JP JP2009005182A patent/JP2010162716A/ja active Pending
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