JP2010161280A - 露光装置及びデバイス製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
スループットの点で有利な露光装置を提供する。
【解決手段】
本発明の露光装置は、原版を介して基板を多重露光する露光装置であって、前記基板を保持して移動するステージと、前記ステージに保持された基板に対するフォーカス計測を行う計測手段と、記憶手段と、前記多重露光におけるn回目(nは1以上の整数)の露光において、前記基板上の各ショットに対する前記計測手段による計測値を前記記憶手段に記憶させ、前記多重露光におけるm回目(mはnより大きい整数)の露光において、前記記憶手段に記憶された計測値に基づき前記基板上のショットに対してフォーカス合わせを行うように前記ステージの位置を制御する制御手段とを有する。
【選択図】図4
スループットの点で有利な露光装置を提供する。
【解決手段】
本発明の露光装置は、原版を介して基板を多重露光する露光装置であって、前記基板を保持して移動するステージと、前記ステージに保持された基板に対するフォーカス計測を行う計測手段と、記憶手段と、前記多重露光におけるn回目(nは1以上の整数)の露光において、前記基板上の各ショットに対する前記計測手段による計測値を前記記憶手段に記憶させ、前記多重露光におけるm回目(mはnより大きい整数)の露光において、前記記憶手段に記憶された計測値に基づき前記基板上のショットに対してフォーカス合わせを行うように前記ステージの位置を制御する制御手段とを有する。
【選択図】図4
Description
本発明は、原版を介して基板を多重露光する露光装置に関する。
ウエハ上のレジストにパターンを露光により転写する露光装置において、ウエハの被露光面を投影光学系の像面に一致(整合)させるため、ウエハの全ショットにおいてフォーカス計測を行っている。
ところが、各ショットの状態により、フォーカス計測ができない場合がある。従来の露光装置では、フォーカス計測を正常に行うことができないショットが存在する場合、最後にフォーカス計測が行われた最も近傍のショットのフォーカス計測値を用いてフォーカス合わせを行なっていた。また、従来の他の露光装置では、フォーカス計測が可能となるようにウエハ上の計測箇所をずらしてフォーカス計測を行い、その計測値を用いてフォーカス合わせを行っていた。
特許第3919689号公報
しかしながら、上述のような従来の露光装置では、以下の問題がある。
まず、フォーカス計測できないショットが存在する場合に、最後にフォーカス計測できた最も近傍のショットに対するフォーカス計測値を用いると、ウエハの平坦度等の影響により、フォーカス合わせの正確度が低下するおそれがある。
一方、フォーカス計測できないショットが存在する場合に、フォーカス計測が可能となるようにウエハ上の計測箇所をずらしてフォーカス計測を行うと、露光装置のスループットが低下することになる。
本発明は、スループットの点で有利な露光装置を提供することを例示的目的とする。
本発明の一側面としての露光装置は、原版を介して基板を多重露光する露光装置であって、 前記基板を保持して移動するステージと、前記ステージに保持された基板に対するフォーカス計測を行う計測手段と、記憶手段と、前記多重露光におけるn回目(nは1以上の整数)の露光において、前記基板上の各ショットに対する前記計測手段による計測値を前記記憶手段に記憶させ、前記多重露光におけるm回目(mはnより大きい整数)の露光において、前記記憶手段に記憶された計測値に基づき前記基板上のショットに対してフォーカス合わせを行うように前記ステージの位置を制御する制御手段とを有する。
また、本発明の他の一側面としてのデバイス製造方法は、前記露光装置を用いて基板を露光する工程と、前記工程で露光された基板を現像するステップとを有する。
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施例において説明される。
本発明によれば、例えば、スループットの点で有利な露光装置を提供することができる。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
まず、本発明の実施例1について説明する。
本実施例の露光装置は、原版(レチクル)を介して基板(ウエハ)を露光する露光装置である。また、本実施例の露光装置は、制御CPU、ウエハ搬送ユニット、ウエハステージ制御ユニット、露光制御ユニット、レチクル搬送ユニット、アライメントユニット等により構成されている。制御CPUには、記憶装置(記憶手段)が搭載される。ウエハステージ制御ユニットは、ウエハを保持して移動するウエハステージ(ステージ)を制御する。
また、本実施例において、記憶装置には所定のフォーカス計測値が保存される。記憶装置は、例えば、露光装置に内蔵されたハードディスクドライブであってもよい。この場合、内蔵のハードディスクドライブにはフォーカス計測値を記憶させるための領域が設けられ、この領域にフォーカス計測値が保存される。また、フォーカス計測値をハードディスクドライブに保存する以外に、フラッシュメモリ等の外部記憶装置に保存してもよい。
制御CPUは、所定のプログラムを実行して各ユニットのCPUに所定の指令を送ることにより、各ユニットを動作させる。また、制御CPUは、各ユニットの動作結果(ステータス、位置情報等)を受け取る。このようにして、露光シーケンスが実現される。
図1は、本実施例におけるショットレイアウトを示す平面図である。本実施例の露光装置は、ウエハに対して多重露光(N重露光)を行う。
通常、露光装置では、各ウエハの露光時において、ウエハの各々のショットに対応するフォーカス計測値がフォーカス計測手段により得られる。本実施例では、図1に示されるショットレイアウトを用いた多重露光処理において、1回目のショット毎に計測されたフォーカス計測値の全てが記憶装置(記憶手段)に保存される。記憶装置は、各ショットとフォーカス計測値を対応させて記憶する。
m回目(mはnより大きい整数)以降の露光において、例えば、図1に示されるウエハのショットAのフォーカス計測値を正常に得ることができない場合がある。このとき、n回目(nは1以上の整数)の露光処理において取得された同座標のショットのフォーカス計測値を利用する(第1の処理)。すなわち、n回目の露光処理において得られたフォーカス計測値をm回目の露光処理において利用する。
m回目以降の露光において、フォーカス計測手段がウエハの第1ショットに対するフォーカス計測値を正常に得ることができない場合がある。このとき制御装置は、n回目の露光において得られた第1ショットに対するフォーカス計測値を用いて第1ショットに対してフォーカス合わせを行うにようにウエハステージの位置を制御する。また、多重露光における1回目の露光において、フォーカス計測手段がウエハの第2ショットに対してフォーカス計測値を正常に得ることができない場合がある。このとき、制御装置は、ウエハの第3ショットに対してフォーカス計測手段により得られたフォーカス計測値に基づいて第2ショットに対するフォーカス計測値を決定する。ここで、第2ショット及び第3ショットは、例えば、互いに隣り合う2つのショットである。
なお、n回目において同座標のショットのフォーカス計測値を得ることができた場合には、記憶装置に記憶されている同座標のショットのフォーカス値を更新することができる。すなわち、制御装置は、m回目の露光において、ウエハの第4ショットに対してフォーカス計測手段により得られた計測値に基づいて、記憶装置に記憶された第4ショットに対するフォーカス計測値を更新する。
また、本実施例の露光装置は、上述の手法に代えて、1回目の露光処理の際においてのみショットAのフォーカス計測値を得るように構成してもよい。この場合、2回目以降の露光処理の際には、ショットAのフォーカス計測を行うことなく、1回目の露光処理において取得された同座標のショットのフォーカス計測値を利用する(第2の処理)。
次に、本実施例における露光処理(第1の処理)について詳細に説明する。図4は、本実施例の第1の処理における露光処理のフローである。
本実施例の多重露光処理では、露光処理が行われていないウエハに対して所定のパターンで1回目(図4では1層目と表示)の露光処理を行った後、異なるパターンで2回目以降の処理を行う。ウエハが露光装置内に搬入されると、多重露光処理が開始する(ステップS101)。多重露光処理の際には、まず、原版とショットとの位置合わせのための計測等の露光処理前に必要な処理が行われる(ステップS102)。ステップS102における露光前処理後、露光対象となるウエハの枚数だけステップS103〜S115を繰り返し、また、各ウエハのショット数だけステップS104〜S114を繰り返す。
図4に示されるフローは、露光装置の制御CPU(制御手段)により各部の動作を制御することにより実行される。制御CPUは、多重露光におけるn回目(nは1以上の整数)の露光において、ウエハ上(基板上)の各ショットに対する計測手段による計測値を記憶手段に記憶させる。そして制御CPUは、多重露光におけるm回目(mはnより大きい整数)の露光において、記憶手段に記憶された計測値に基づきウエハ上のショットに対してフォーカス合わせを行うようにウエハステージの位置を制御する。
本実施例では、対象ショットのフォーカス計測(ステップS105)、フォーカス合わせ(ステップS111)、露光処理(ステップS113)の流れで各処理が行われる。各露光処理において、フォーカス計測手段はフォーカス計測(ステップS105)を行う。制御CPUは、ステップS106においてフォーカス計測手段によりフォーカス計測値が正常に得られたと判断された場合、その計測値を用いてステップS111のフォーカス合わせを行う。
一方、1回目の露光処理におけるフォーカス計測(ステップS105)が行われ、ステップS106においてフォーカス計測値が正常に得られなかったと判断された場合、ステップS107へ進む。ステップS107では、1回目の露光の最初のショットであるか否かが判断される。このショットが1回目の露光の最初のショットである場合、露光処理を行うことなくステップS104へ戻る。
一方、このショットが1回目の露光の最初のショットでない場合、対象ショットのフォーカス計測値(同座標のフォーカス計測値)が記憶装置に保存されているか否かが判段される(ステップS108)。このフォーカス計測値が保存されている場合、保存されている同座標ショットのフォーカス計測値を読み出す(ステップS109)。そして、このフォーカス計測値を用いてフォーカス合わせを行い(ステップS111)、ショットの露光処理を行う(ステップS113)。
一方、同座標ショットのフォーカス計測値が保存されていない場合、保存されている最も近傍のショットのフォーカス計測値を読み出す(ステップS110)。最も近傍のショットとは、例えば、互いに隣り合うショットである。そして、この最も近傍のショットのフォーカス計測値を用いてフォーカス合わせを行い(ステップS111)、ショットの露光処理を行う(ステップS113)。このとき、フォーカス計測値、フォーカス合わせのためのウエハステージのz座標・ωx座標・ωy座標等をウエハステージのx座標・y座標とともに記憶装置に保存する(ステップS112)。すなわち、記憶装置に保存されているこれらの値を更新する。なお、座標系は、投影光学系の光軸に平行にz軸を取った直交座標系とする。ωx座標・ωy座標は、x軸周りの回転角を示す座標・y軸周りの回転角を示す座標をそれぞれ表すものとする。
全てのショットの露光が完了すると、1回目の露光の最初のショットが露光されているか(未露光ショットがあるか)否かが判断される(ステップS116)。このショットが露光されている(未露光ショットがない)場合には、露光後処理が行われ(ステップS118)、以上の露光処理がN回繰り返されて多重露光の処理が完了する(ステップS119)。 1回目の露光の最初のショットが露光されていない(未露光ショットがある)場合には、当該ショットを、記憶装置に記憶ざれた近傍ショットに関するフォーカス計測値を用いてフォーカス合わせを行い、露光する(ステップS117)。
このように、図4に示される露光処理のフローでは、2回目以降の露光処理でのフォーカス計測が失敗した場合、記憶装置に保存されている前回の露光処理までに取得したフォーカス計測値を用いてフォーカス合わせを行い、露光処理を行う。
本実施例によれば、前回までの露光処理で取得された同座標のショットのフォーカス計測値を用いるため、従来技術のような直前ショットのフォーカス計測値を用いる方法に比べて、フォーカス合わせの正確度を向上させることができる。
次に、本実施例における露光処理(第2の処理)について詳細に説明する。図5は、本実施例の第2の処理における露光処理のフローである。なお、第2の処理において、第1の処理と同様の箇所についての説明は省略する。
図5に示される第2の処理においては、ステップS201〜S204の後、今回の処理が1回目(図5では1層目とも表示)の露光処理であるか否かが判断される(ステップS205)。1回目の露光処理である場合、フォーカス計測が行われ(ステップS206)、フォーカス計測値が正常に得られたか否かが判断される(ステップS207)。フォーカス計測値が正常に得られた場合には、この計測値を用いてフォーカス合わせが行われる(ステップS211)。
一方、フォーカス計測値が正常に得られない場合、このときのショットが1回目の露光の最初のショットであるか否かが判断される(ステップS208)。1回目の露光の最初のショットである場合には、ステップS204へ戻る。一方、1回目の露光の最初のショットでない場合には、最も近傍のショットのフォーカス計測値を記憶装置から読み出し(ステップS209)、この値を用いてフォーカス合わせを行う(ステップS211)。
また、ステップS205において、今回の処理が1回目の露光処理でない場合、記憶装置に保存されている同座標ショットのフォーカス計測値を読み出し(ステップS210)、この値を用いてフォーカス合わせを行う(ステップS211)。
以降、第2の処理におけるステップS211〜S219は、第1の処理におけるステップS111〜S119と同様である。
このように、第2の処理において、フォーカス計測手段は、1回目の露光処理時にのみ対象ショットのフォーカス計測を行う。2回目以降の露光処理では、1回目の露光処理時に計測して記憶装置に保存されたフォーカス計測値を用いる。本実施例の第2の処理によれば、2回目以降の露光処理においてフォーカス計測する必要がないため、露光装置のスループットを向上させることができる。
また、本実施例の第2の処理において、保存されている同座標ショットのフォーカス計測値を利用する場合、他のショットにおける今回のフォーカス計測値と前回のフォーカス計測値との差分値を考慮してフォーカス合わせを行うようにしてもよい。
次に、本発明の実施例2について説明する。
図2及び図3は、本実施例におけるショットレイアウトを示す平面図である。本実施例の露光装置も、実施例1と同様に、ウエハに対して多重露光を行う。
本実施例では、1回目の露光時に図2のレイアウトを用い、2回目の露光時に図3のレイアウトを用いて多重露光(2重露光)を行う。本実施例の露光装置は、2回目の露光処理におけるショットB2(図3)でフォーカス計測に失敗した場合、1回目の露光処理で計測されたショットB1(図2)のフォーカス計測値を用いてフォーカス合わせを行う。ショットB1は、ショットB2と同座標のショットである。
ショットC2等、図2のレイアウト上に存在しないショットについてフォーカス計測ができない場合、同座標のショットのフォーカス計測値を用いることができない。この場合には、フォーカス計測値が得られた図2のショットのうち、ショットC2に隣り合うショット等、ショットC2に最も近傍のショットのフォーカス計測値を用いてフォーカス合わせを行いうる。本実施例では、1回目におけるショットレイアウト(図2)での露光処理で保存されたショット8、15、19のいずれかに対するフォーカス計測値を選択し、この値を用いてショットC2のフォーカス合わせを行う。
また、ウエハ外周部近傍のショット等、フォーカス計測ができないショットに対しても、それまでの露光処理で計測された最も近傍のショットのフォーカス計測値を用いてフォーカス合わせを行いうる。本実施例においては、図3のレイアウトにおいて、ショットD2は、ウエハ外周部近傍のショットであるため、フォーカス計測することができない。このため、ショットD2のフォーカス計測値として、図3のショットレイアウトにおいてショットD2に最も近傍のショット21のフォーカス計測値を用いてフォーカス合わせが行われる。
次に、本実施例における露光処理(第3の処理、第4の処理)について詳細に説明する。図6及び図7は、本実施例において異なるレイアウトで多重露光処理を行う場合のフローであり、図6は第3の処理、図7は第4の処理を示している。なお、実施例1において説明した露光処理のフローと同様の箇所についての説明は省略する。
図6のフローでは、露光処理を行っていないウエハを用い、所定のパターンで1回目(図6では1層目と表示)の露光処理を行った後、異なるパターンで2回目以降の露光処理を行う。図6におけるステップS301〜S306は、図4のステップS101〜S106とそれぞれ同じである。
露光処理中は、対象ショットのフォーカス計測をし(ステップS305)、フォーカス合わせを行い(ステップS312)、露光処理を行う(ステップS314)。ステップS306においてフォーカス計測ができない場合、その露光処理が1回目の露光処理であるか否かが判断される(ステップS307)。1回目の露光処理の場合、次に、そのショットが最初のショットであるか否かが判断される(ステップS308)。
そのショットが最初のショットの場合、ステップS304に戻り、次のショットに対するフォーカス計測が行われる(ステップS305)。一方、そのショットが最初のショットでない場合、保存されている最も近傍のショットのフォーカス計測値を記憶装置から読み出し(ステップS310)、フォーカス合わせを行う(ステップS312)。
ステップS307において、今回の露光処理が1回目の露光処理でない場合、記憶装置に、同座標・同画角のショットに対するフォーカス計測値が保存されているか否かを判断する(ステップS309)。同座標・同画角のショットに対するフォーカス計測値が保存されている場合、この値を読み出し(ステップS311)、フォーカス合わせを行う(ステップS312)。
一方、ステップS309において同座標・同画角のショットに対するフォーカス計測値が保存されていない場合、最も近傍のショットに対するフォーカス計測値を読み出し(ステップS310)、フォーカス合わせを行う(ステップS312)。フォーカス合わせ以後のステップS312〜S320は、図4のステップS111〜119と同様である。
このように、第3の処理では、1回目の露光処理において、所定のショットに対するフォーカス計測が失敗した場合、これまで処理したショットの中から最も近傍のショットのフォーカス計測値を用いてフォーカス合わせを行う。また、2回目以降の露光処理において、フォーカス計測できないショットがあった場合、前回までの露光処理で同座標・同画角のショットで正常に得られたフォーカス計測値を用いて対象ショットのフォーカス合わせを行う。正常に得られた同座標・同画角のショットのフォーカス計測値が存在しない場合には、これまでの露光処理で得られた最も近傍のショットのフォーカス計測値を用いる。
図7のフローでは、2回目以降の露光処理において、前回までの露光処理で用いたショットレイアウトの中で同座標・同画角のショットが存在する場合、フォーカス計測を行うことなく保存された当該ショットのフォーカス計測値を用いる(第4の処理)。
図7に示される第4の処理において、ステップS401〜S404は、第3の処理におけるステップS301〜S304と同じである。次に、ステップS405において、露光処理が1回目(同図では1層目とも表示)の露光処理であるか否かが判断される。露光処理が1回目の露光処理である場合、フォーカス計測がされる(ステップS407)。次に、フォーカス計測値が正常に得られたか否かが判断され(ステップS408)、正常に得られた場合、その値を用いてフォーカス合わせが行われる(ステップS412)。フォーカス計測値が正常に得られなかった場合、そのショットが最初のショットであるか否かが判断される(ステップS409)。最初のショットである場合、ステップS404へ戻る。
一方、ステップS409において最初のショットでないと判断されると、保存されている最も近傍のショットのフォーカス計測値を記憶装置から読み出し(ステップS410)、フォーカス合わせを行う(ステップS412)。
ステップS405において、露光処理が1回目でないと判断されると、次に、同座標・同画角のショットのデータ(フォーカス計測値)が記憶装置に保存されているか否かが判断される(ステップS416)。このデータが保存されていない場合には、フォーカス計測がされる(ステップS407)。一方、データが保存されている場合には、保存されている同座標・同画角ショットのフォーカス計測値を記憶装置から読み出し(ステップS411)、フォーカス合わせを行う(ステップS412)。フォーカス補正後のステップS412〜S420は、第3の処理におけるステップS312〜320と同様である。
上述の第3の処理及び第4の処理において、1回目の露光処理でウエハ外周部近傍のショットである等のためにフォーカス計測ができないショットが存在した場合、対象ショットから最も近傍のショットのフォーカス計測値を用いうる。また、2回目以降の露光処理において、ウエハ外周部近傍のショットである等のためにフォーカス計測ができないショットが存在した場合、それまでの露光処理で同座標・同画角のデータがあれば、そのフォーカス計測値を用いる。このデータがない場合には、最も近傍のショットのフォーカス計測値を用いてフォーカス合わせを行う。
また、本実施例において、保存されている同座標・同画角のショットのフォーカス計測値を利用する場合、他のショットにおける今回のフォーカス計測値と前回のフォーカス計測値との差分値を考慮してフォーカス合わせを行うようにしてもよい。
本実施例によれば、フォーカス計測が失敗したショットに対し、前回の露光処理までで取得できた同座標・同画角のショットのフォーカス計測値を用いるか、又は、フォーカス値が取得されている最も近傍のショットのフォーカス計測値を用いる。このため、直前ショットのフォーカス計測値を用いる従来の方法に比べて、フォーカス補正の正確度を向上させることができる。また、前回の露光処理までに同座標・同画角のショットのフォーカス計測値が保存されており、このフォーカス計測値を用いる場合には、スループットを向上させることができる。
次に、本発明の実施例3について説明する。
本実施例では、露光処理前に対象ウエハのフォーカス計測ポイント座標、計測ポイント数を決定し、決定したポイントで予めフォーカス計測を行う。計測結果は、記憶装置に保存する。
図8は、本実施例における露光処理(第5の処理)のフローである。なお、上述の実施例における露光処理と同様の箇所についての説明は省略する。
図8に示されるように、本実施例では、ウエハ上の全フォーカス計測ポイント(計測箇所ともいう)を予め決定し(ステップS501)、決定したポイントでフォーカス計測を行う(ステップS504)。また、各ショットに対してフォーカス計測が行われ(ステップS507)、フォーカス計測値が正常に得られた場合には、そのフォーカス計測値を用いてフォーカス合わせが行われる(ステップS510)。一方、フォーカス計測値が正常に得られない場合には、対象ショットから最も近傍のポイントのフォーカス計測値を用いてフォーカス合わせを行なう(ステップS509)。その後の処理は上述の実施例と同様である。なお、ショット内において原則複数の計測ポイントを計測する場合において、ステップS509における複数の代替計測ポイントの選択は、対象ショットの近傍にある複数のショット内の複数の計測ポイントから行うようにしてもよい。
なお、実施例1乃至3のそれぞれは、個別に実施されることに限定されるものではなく、例えば、ある特定の条件にしたがって実施例1乃至3を選択的に実施する等、必要に応じて組み合わせることができる。このように組み合わせることにより、例えば、要求されるフォーカス正確度を考慮しつつスループットを向上させることができる。
なお、上述の実施例は、多重露光処理だけでなく、ウエハにN層を形成するためにN回の露光を行う処理の場合にも適用可能である。また、最近傍ショットは、例えば、ショット中心間の距離が最も短いものやショット中心のx座標間の距離が最も短いもの等として選択しうる。また、多重露光は、露光装置の解像限界を超えた目標パタ―ンを得るための2つのパターンを順次介して基板を露光する所謂ダブルパターニングを含みうる。
上述の実施例の露光装置においては、各ウエハの各ショットのフォーカス計測値を記憶装置に保存する。そして、露光処理の際にショットのフォーカス計測ができない場合、又は、対象ショットが既に露光処理されておりフォーカス計測値が取得されている場合等に、記憶装置に保存されているフォーカス計測値を利用する。この結果、フォーカス計測を行う回数が削減されるため、露光装置のスループットが向上する。
また、従来では、フォーカス計測に失敗した場合、直前に露光処理を行ったショットのフォーカス計測値を利用してフォーカス合わせを行っていた。一方、上述の実施例では、対象ショットから最も近傍のショット又は最も近傍の計測ポイントのフォーカス計測値を利用する。このため、フォーカス合わせの正確度を向上させることができる。また、フォーカス合わせは、ウエハステージのチルティング(傾き調整)を含みうるものである。
[デバイス製造方法の実施形態]
つぎに、本発明の一実施形態のデバイス(半導体デバイス、液晶表示デバイス等)の製造方法について説明する。当該方法において、本発明を適用した露光装置を使用し得る。
[デバイス製造方法の実施形態]
つぎに、本発明の一実施形態のデバイス(半導体デバイス、液晶表示デバイス等)の製造方法について説明する。当該方法において、本発明を適用した露光装置を使用し得る。
半導体デバイスは、ウエハ(半導体基板)に集積回路を作る前工程と、前工程で作られたウエハ上の集積回路チップを製品として完成させる後工程とを経ることにより製造される。前工程は、前述の露光装置を用いて、感光剤が塗布されたウエハを露光する工程と、その工程で露光されたウエハを現像する工程とを含みうる。後工程は、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)と、パッケージング工程(封入)とを含みうる。また、液晶表示デバイスは、透明電極を形成する工程を経ることにより製造される。透明電極を形成する工程は、透明導電膜が蒸着されたガラス基板に感光剤を塗布する工程と、前述の露光装置を用いて、感光剤が塗布されたガラス基板を露光する工程と、その工程で露光されたガラス基板を現像する工程とを含みうる。
本実施形態のデバイス製造方法は、デバイスの生産性、品質および生産コストの少なくとも一つにおいて従来よりも有利である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
100:ウエハ
200:ショット
200:ショット
Claims (6)
- 原版を介して基板を多重露光する露光装置であって、
前記基板を保持して移動するステージと、
前記ステージに保持された基板に対するフォーカス計測を行う計測手段と、
記憶手段と、
前記多重露光におけるn回目(nは1以上の整数)の露光において、前記基板上の各ショットに対する前記計測手段による計測値を前記記憶手段に記憶させ、前記多重露光におけるm回目(mはnより大きい整数)の露光において、前記記憶手段に記憶された計測値に基づき前記基板上のショットに対してフォーカス合わせを行うように前記ステージの位置を制御する制御手段と、
を有することを特徴とする露光装置。 - 前記制御手段は、前記m回目の露光において前記計測手段が前記基板の第1ショットに対する計測値を正常に得ることができない場合、前記n回目の露光において得られた前記第1ショットに対するフォーカス計測値を用いて前記第1ショットに対してフォーカス合わせを行うように前記ステージの位置を制御することを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
- 前記制御手段は、前記多重露光における1回目の露光において、前記計測手段が前記基板の第2ショットに対して計測値を正常に得ることができない場合、前記基板の第3ショットに対して前記計測手段により得られた計測値に基づいて前記第2ショットに対する計測値を決定することを特徴とする請求項1または2に記載の露光装置。
- 前記第2ショット及び前記第3ショットは、互いに隣り合う2つのショットであることを特徴とする請求項3に記載の露光装置。
- 前記制御手段は、前記m回目の露光において前記基板の第4ショットに対して前記計測手段により得られた計測値に基づいて、前記記憶手段に記憶された前記第4ショットに対する計測値を更新することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一に記載の露光装置。
- 請求項1乃至5のいずれか一に記載の露光装置を用いて基板を露光する工程と、
前記工程で露光された基板を現像するステップと、
を有することを特徴とするデバイス製造方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2020201336A (ja) * | 2019-06-07 | 2020-12-17 | キヤノン株式会社 | 位置合わせ装置、位置合わせ方法、リソグラフィ装置、および、物品の製造方法 |
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2009
- 2009-01-09 JP JP2009003540A patent/JP2010161280A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2020201336A (ja) * | 2019-06-07 | 2020-12-17 | キヤノン株式会社 | 位置合わせ装置、位置合わせ方法、リソグラフィ装置、および、物品の製造方法 |
JP7317579B2 (ja) | 2019-06-07 | 2023-07-31 | キヤノン株式会社 | 位置合わせ装置、位置合わせ方法、リソグラフィ装置、および、物品の製造方法 |
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