JP2010159171A - 調理器用トッププレート - Google Patents

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Abstract

【課題】調理器の内部に配置されている温度センサーなどの部品を視覚的に隠蔽することができ、かつ反射光が抑制されており、明度を落とした色合いを有する調理器用トッププレートを提供する。
【解決手段】調理器用トッププレート1は、調理器の上方に配置される調理器用トッププレートであって、ガラス基板2と、ガラス基板2の一方の表面上に形成されており、窒化珪素または窒化アルミニウムからなる第1の干渉層3と、第1の干渉層3の上に形成されており、珪素からなる第2の干渉層4と、第2の干渉層4の上に形成されており、金属膜からなる遮光層6と、遮光層6の上に形成されており、窒化珪素、窒化ジルコニウム、窒化チタン、窒化タンタル、窒化タングステン及び窒化ニオブより選ばれる少なくとも1種からなる保護層7とを備えることを特徴としている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電磁加熱(IH)調理器、赤外線加熱調理器、ガス調理器などの上部に配置される調理器用トッププレートに関する。
電磁加熱(IH:Induction Heating)調理器や赤外線加熱調理器に用いられる調理器用トッププレートとしては、低熱膨張であるガラス基板やセラミックス基板等が用いられている。また、ガス調理器においても、美観性や清掃性が優れていることから、低熱膨張のガラス基板やセラミックス基板等が用いられるようになっている。
これらの低熱膨張の基板を用いた調理器用トッププレートには、調理器の内部に配置されている温度センサーなどの部品を視覚的に隠蔽するため、可視光域における光透過率が低いことが求められている。可視光域における光透過率が低い調理器用トッププレートとしては、ガラス基板上に遮光層が形成された調理器用トッププレートが知られている。その一例として、例えば下記の特許文献1には、Si、Tiやこれらの窒化物などからなる遮光膜がガラス基板上に形成された調理器用トッププレートが開示されている。特許文献1に記載された調理器用トッププレートでは、遮光膜の材質を変えることにより、可視光域における光透過率を低く抑えつつ、様々な色調に着色させることができる。このため、特許文献1に記載の技術を用いることにより、種々の色調の、美観に優れた調理器用トッププレートを提供することができる。
特開2004−333102号公報
しかしながら、特許文献1に記載された調理器用トッププレートでは、可視光域における光反射率が高いため、遮光膜における反射光が強く、明度を落とした、落ち着きのある色合いを実現することができないという問題がある。
本発明の目的は、調理器の内部に配置されている温度センサーなどの部品を視覚的に隠蔽することができ、かつ反射光が抑制されており、明度を落とした色合いを有する調理器用トッププレートを提供することにある。
本発明に係る調理器用トッププレートは、調理器の上方に配置される調理器用トッププレートであって、ガラス基板と、ガラス基板の一方の表面上に形成されており、窒化珪素または窒化アルミニウムからなる第1の干渉層と、第1の干渉層の上に形成されており、珪素からなる第2の干渉層と、第2の干渉層の上に形成されており、金属膜からなる遮光層と、遮光層の上に形成されており、窒化珪素、窒化ジルコニウム、窒化チタン、窒化タンタル、窒化タングステン及び窒化ニオブより選ばれる少なくとも1種からなる保護層とを備えることを特徴としている。
本発明では、ガラス基板上に、第1の干渉層、第2の干渉層、遮光層及び保護層がこの順番で積層されており、第2の干渉層が珪素からなるものである。このため、可視光域における低い光透過率が実現され、よって、本発明の調理器用トッププレートを用いることにより、調理器の内部に配置されている温度センサーなどを視覚的に隠蔽することができる。それと共に、本発明においては、可視光域における低い光反射率も実現され、よって、明度を落とした色合いに着色させることができる。
本発明において、ガラス基板は、熱膨張係数が小さく、600℃からの急冷に耐え得るような高い耐熱衝撃性を有するガラス基板であることが好ましい。具体的には、ガラス基板は、30〜500℃における平均熱膨張係数が50×10−7/℃以下の熱膨張係数を有するガラス基板であることがより好ましく、30〜500℃における平均熱膨張係数が−10×10−7〜+30×10−7/℃であるガラス基板であることがさらに好ましく、30〜500℃における平均熱膨張係数が−10×10−7〜+20×10−7/℃であるガラス基板であることが特に好ましい。このような低熱膨張のガラス基板の具体例としては、低熱膨張の硼珪酸ガラス基板、石英ガラス基板あるいはβ−石英固溶体を主結晶とする低膨張結晶化ガラス基板などが挙げられる。
第1の干渉層は、窒化珪素または窒化アルミニウムからなる層である。窒化珪素または窒化アルミニウムにより第1の干渉層を構成することにより、調理器用トッププレートの耐熱性や耐衝撃性を高めることができるからである。
第1の干渉層の厚みは、調理器用トッププレートの色調と相関しており、この第1の干渉層の厚みを変化させることにより調理器用トッププレートの色調を変化させることができる。具体的には、第1の干渉層の厚みを薄くすることにより、調理器用トッププレートの色調を青色側にシフトさせることができる。一方、第1の干渉層の厚みを厚くした場合は、調理器用トッププレートの色調が赤色側にシフトする。
第1の干渉層の厚みは、着色しようとする色調によって適宜設定することができるが、一般的には、5〜250nmの範囲内であることが好ましい。第1の干渉層の厚みが薄くなりすぎると、ガラス基板と第1の干渉層との間や第2の干渉層と第1の干渉層との間における干渉効果が得られにくくなり、調理器用トッププレートを種々の色調に着色させることができなくなる場合がある。一方、第1の干渉層の厚みが厚くなりすぎても、それに伴う技術的効果が得られず、経済的に不利になる場合がある。第1の干渉層が窒化珪素から形成される場合、第1の干渉層の厚みは50〜250nmの範囲であることがさらに好ましい。第1の干渉層が窒化アルミニウムから形成される場合、第1の干渉層の厚みは5〜50nmの範囲であることがさらに好ましい。
第2の干渉層は、珪素からなる層であり、調理器用トッププレートの可視光域における光透過率及び光反射率を低減させる機能を有している。また、第2の干渉層を設けることにより、調理器用トッププレートの着色度を高くすることが可能となる。すなわち、調理器用トッププレートをより濃い色に着色することが可能となる。
第2の干渉層の厚みは、1〜100nmの範囲内にあることが好ましく、5〜70nmの範囲内にあることがより好ましい。第2の干渉層の厚みが薄くなりすぎると調理器用トッププレートの可視光域における光透過率と光反射率とを十分に小さくすることが困難となる傾向にある。一方、第2の干渉層の厚みが厚くなりすぎると、調理器用トッププレートの可視光域における光透過率が小さくなりすぎる傾向にある。調理器用トッププレートの可視光域における光透過率が小さくなりすぎると、トッププレートの下方に表示用光源が配置される電磁加熱(IH)調理器などに用いる場合、表示用光源の視認性が低下する傾向にある。
また、第2の干渉層の厚みも調理器用トッププレートの色調と相関しており、第2の干渉層の厚みを変化させることにより調理器用トッププレートの色調を変化させることができる。
遮光層は、金属膜により構成されており、調理器用トッププレートの可視光域における光透過率を小さくする機能を有している。遮光層は、チタンまたはニオブからなることが好ましい。遮光層を、チタンまたはニオブから形成することにより、良好な耐熱性が得られる。
遮光層の膜厚は、75〜150nmの範囲であることが好ましい。遮光層の膜厚が薄くなり過ぎると、調理器の内部構造が視認されやすくなり、美観が損なわれる場合がある。また、遮光層の膜厚が厚くなり過ぎても、それに伴う技術的効果が得られず、経済的に不利になる場合がある。
保護層は、窒化珪素、窒化ジルコニウム、窒化チタン、窒化タンタル、窒化タングステン及び窒化ニオブより選ばれる少なくとも1種の窒化物薄膜からなる。保護層をこのような窒化物薄膜から形成することにより、良好な耐熱性が得られる。
保護層の膜厚は、50〜200nmの範囲内であることが好ましい。保護層の膜厚が薄くなり過ぎると、良好な耐熱性が得られない場合がある。また、保護層の膜厚が厚くなり過ぎても、それに伴う技術的効果が得られず、経済的に不利になる場合がある。
本発明においては、第2の干渉層と遮光層との間に配置されており、窒化珪素または窒化アルミニウムからなる第3の干渉層をさらに設けることが好ましい。この第3の干渉層を設けた場合は、第1〜第3の干渉層という3つの層の厚みを調整することにより調理器用トッププレートの色調を調整できるため、調理器用トッププレートの色調をより自由に調整することができる。また、第3の干渉層を設けることにより、コントラストを高くすることができ、さらに調理器用トッププレートの色調をより多様化することができる。具体的には、例えば、メタリック調の色調がより出しやすくなる。
また、第3の干渉層を設けることによって、調理器用トッププレートの耐熱性を向上することができる。その理由は明確ではないが、金属膜からなる遮光層と珪素からなる第2の干渉層とが第3の干渉層によって隔離され、金属膜と珪素との反応を抑制することができるためであると考えられる。
第3の干渉層の厚みも、第1の干渉層の厚みと同様に、調理器用トッププレートの色調と相関している。第3の干渉層の厚みを変化させることにより調理器用トッププレートの色調を変化させることができる。具体的には、第3の干渉層の厚みを薄くすることにより、調理器用トッププレートの色調を青色側にシフトさせることができる。一方、第3の干渉層の厚みを厚くした場合は、調理器用トッププレートの色調が赤色側にシフトする。
第3の干渉層の厚みは、着色しようとする色調によって適宜設定することができるが、一般的には、15nm〜150nmの範囲内であることが好ましい。第3の干渉層の厚みが薄くなりすぎると、第3の干渉層と第1の干渉層及び第2の干渉層との間の干渉効果が得られにくくなり、調理器用トッププレートを種々の色に着色させることができなくなる場合がある。また、調理器用トッププレートの耐熱性が低下する傾向にある。一方、第3の干渉層の厚みが厚くなりすぎても、それに伴う技術的効果が得られず、経済的に不利になる場合がある。第3の干渉層が窒化珪素から形成される場合であっても、第3の干渉層が窒化アルミニウムから形成される場合であっても、第3の干渉層の厚みは20〜100nmの範囲であることがさらに好ましい。
なお、第3の干渉層は、第1の干渉層と同じ材料により形成されていてもよいし、第1の干渉層とは異なる材料により形成されていてもよい。
また、本発明において、上記の第1〜第3の干渉層、遮光層及び保護層のそれぞれは、1層だけ設けられていてもよいし、複数層設けられていてもよい。
本発明において、調理器用トッププレートを構成する各層の形成方法は特に限定されないが、第1〜第3の干渉層及び保護層は、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法などの物理的蒸着法により、Nガスの含有量が90〜100体積%であるガス雰囲気中で形成された薄膜であることが好ましい。このように、Nガスの含有量が90〜100体積%であるガス雰囲気中で形成された薄膜を第1〜第3の干渉層及び保護層として用いることにより、さらに良好な耐熱性を有する調理器用トッププレートとすることができる。
ガスの含有量が90〜100体積%であるガス雰囲気中で、第1〜第3の干渉層及び保護層を形成することにより、良好な耐熱性が得られる理由の詳細については明らかではないが、Nガスの含有量が90〜100体積%であるガス雰囲気中で第1〜第3の干渉層及び保護層を形成することにより、緻密な窒化物薄膜を形成することができ、耐熱性試験における加熱によっても、その膜厚の変化が少ないため、良好な耐熱性を示すと思われる。なお、本発明において、耐熱性は、耐熱性試験により、色調の変化が少ないことを意味する。
第1〜第3の干渉層及び保護層のそれぞれの形成工程において、各層を形成する際のガス雰囲気におけるNガスの含有量が少な過ぎると、良好な耐熱性が得られない。Nガスのより好ましい範囲は、95〜100体積%であり、さらに好ましくは、97.5〜100体積%である。
第1〜第3の干渉層及び保護層は、上記の形成方法の中でも、スパッタリング法により形成されていることが好ましい。従来、スパッタリング法などの物理的蒸着法で、窒化物薄膜を形成する場合、Nガスと共に、Ar(アルゴン)ガスなどの不活性ガスを混合した混合ガスが雰囲気ガスとして用いられている。しかしながら、Arガス等の不活性ガスを大量に含んだ従来のガス雰囲気中で、第1〜第3の干渉層及び保護層を形成すると、十分に良好な耐熱性が得難くなる。Nガスの含有量を90〜100体積%とすることにより、耐熱性に特に優れた調理器用トッププレートを得ることができる。
本発明の調理器用トッププレートでは、窒化珪素または窒化アルミニウムからなる第1の干渉層と金属膜からなる遮光層との間に珪素からなる第2の干渉層が設けられているため、可視光域における低い光透過率と低い光反射率とが実現される。従って、調理器の内部に配置されている温度センサーなどを視覚的に隠蔽することができ、かつ明度を落とした落ち着いた色合いに着色させることができる。
実施例1の調理器用トッププレートの断面図である。 実施例1〜5及び比較例1〜3における視感反射率と視感透過率との関係を表すグラフである。なお、図2において、視感透過率を表す縦軸は対数軸である。
以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説明するが、本発明は以下の実施例に限定されない。
(実施例1)
〔調理器用トッププレートの作製〕
図1に本実施例の調理器用トッププレートの断面図を示す。本実施例では、図1に示す調理器用トッププレート1を作製した。ガラス基板2としては、結晶化ガラス基板(日本電気硝子社製「ネオセラムN−0」:30℃〜500℃における平均線熱膨張係数:0×10−7/℃、厚み4mm)を用いた。このガラス基板2の上に、表1に示す膜材質を用い、表1に示す厚みとなるように、第1〜第3の干渉層3〜5、遮光層6及び保護層7をこの順序でそれぞれスパッタリング法により形成した。
〔色調観察〕
得られた各調理器用トッププレート1について、目視により色調を観察した。観察結果を表1に示す。
〔視感反射率及び視感透過率測定〕
得られた各調理器用トッププレート1について、次に示す方法に従って、視感反射率及び視感透過率を測定した。視感反射率(三刺激値Y10)は、380nm〜780nmの波長範囲の各波長における反射率を用いて「JIS Z 8701:1999 5.2.1 反射による物体色の三刺激値」に記載の式(2)に従って算出した。
また、視感透過率(三刺激値Y10)は、380nm〜780nmの波長範囲の各波長における透過率を用いて「JIS Z 8701:1999 5.2.2 透過による物体色の三刺激値」に記載の式(3)に従って算出した。
なお、視感反射率(三刺激値Y10)及び視感透過率(三刺激値Y10)の算出に用いた380〜780nmの波長範囲の各波長における反射率及び透過率は、株式会社日立ハイテクノロジーズ社製分光光度計U−4000を用いて測定した。
また、上記計算にあたって、等色関数としては、X101010表色系における等色関数を用いた。
(実施例2)
第2の干渉層4の厚みを5nmとしたこと以外は上記の実施例1と同様に調理器用トッププレートを作製し、色調観察並びに視感反射率及び視感透過率測定を行った。
(実施例3)
第1の干渉層3の厚みを50nmとし、第2の干渉層4の厚みを45nmとしたこと以外は上記の実施例1と同様に調理器用トッププレートを作製し、色調観察並びに視感反射率及び視感透過率測定を行った。
(実施例4)
第2の干渉層4の厚みを65nmとしたこと以外は上記の実施例3と同様に調理器用トッププレートを作製し、色調観察並びに視感反射率及び視感透過率測定を行った。
(実施例5)
第3の干渉層5を設けず、遮光層6を厚さ100nmのニオブ膜としたこと以外は上記の実施例1と同様に調理器用トッププレートを作製し、色調観察並びに視感反射率及び視感透過率測定を行った。
(比較例1)
実施例1において用いた結晶化ガラス基板と同じ基板上に、厚さ500nmの窒化珪素膜と、厚さ50nmの珪素膜と、厚さ500nmの窒化珪素膜とをこの順番でそれぞれスパッタリング法により形成することによって比較例1に係る調理器用トッププレートを作製した。得られた調理器用トッププレートについて、上記の実施例1と同様の手順で色調観察並びに視感反射率及び視感透過率測定を行った。
(比較例2)
実施例1において用いた結晶化ガラス基板と同じ基板上に、厚さ150nmの窒化珪素膜と、厚さ200nmのチタン膜と、厚さ150nmの窒化珪素膜とをこの順番でそれぞれスパッタリング法により形成することによって比較例2に係る調理器用トッププレートを作製した。得られた調理器用トッププレートについて、上記の実施例1と同様の手順で色調観察並びに視感反射率及び視感透過率測定を行った。
(比較例3)
実施例1において用いた結晶化ガラス基板と同じ基板上に、厚さ20nmの窒化珪素膜と、厚さ20nmのチタン膜と、厚さ200nmの珪素膜と、厚さ150nmの窒化珪素膜とをこの順番でそれぞれスパッタリング法により形成することによって比較例3に係る調理器用トッププレートを作製した。得られた調理器用トッププレートについて、上記の実施例1と同様の手順で色調観察並びに視感反射率及び視感透過率測定を行った。
実施例1〜5及び比較例1〜3における色調観察並びに視感反射率及び視感透過率測定の結果を下記の表1に示す。また、図2に実施例1〜5及び比較例1〜3における視感反射率と視感透過率との関係を示す。
Figure 2010159171
上記の表1及び図2に示すように、第1の干渉層3、第2の干渉層4及び遮光層6がこの順番で形成されている実施例1〜5においては、視感反射率及び視感透過率の両方が低い値となった。それに対して、遮光層6が設けられていない比較例1においては、視感反射率は小さいものの、視感透過率が大きくなった。また、第2の干渉層4が設けられていない比較例2においては、視感透過率は小さいものの、視感反射率が大きくなった。また、第1の干渉層、遮光層及び珪素膜がこの順番で形成されている比較例3においては、視感透過率及び視感反射率の両方が大きくなった。この結果から、窒化珪素または窒化アルミニウムからなる第1の干渉層3と、金属膜からなる遮光層6とに加え、珪素からなる第2の遮光層4を第1の干渉層3と遮光層6との間に設けることにより、視感反射率及び視感透過率の両方を小さくでき、よって、調理器の内部に配置されている部品を視覚的に遮蔽することができると共に、明度を落とした落ち着いた色合いを実現できることがわかる。
また、実施例1〜4の比較から、第1〜第3の干渉層3〜5の厚みを変化させることにより、調理器用トッププレートの色調を変化させることができることがわかる。具体的には、第1〜第3の干渉層3〜5の厚みが薄い場合に青色側の色調が得られ、第1〜第3の干渉層3〜5の厚みが厚い場合には赤色側の色調が得られることがわかる。
1…調理器用トッププレート
2…ガラス基板
3…第1の干渉層
4…第2の干渉層
5…第3の干渉層
6…遮光層
7…保護層

Claims (8)

  1. 調理器の上方に配置される調理器用トッププレートであって、
    ガラス基板と、
    前記ガラス基板の一方の表面上に形成されており、窒化珪素または窒化アルミニウムからなる第1の干渉層と、
    前記第1の干渉層の上に形成されており、珪素からなる第2の干渉層と、
    前記第2の干渉層の上に形成されており、金属膜からなる遮光層と、
    前記遮光層の上に形成されており、窒化珪素、窒化ジルコニウム、窒化チタン、窒化タンタル、窒化タングステン及び窒化ニオブより選ばれる少なくとも1種からなる保護層とを備えることを特徴とする調理器用トッププレート。
  2. 前記第2の干渉層と前記遮光層との間に配置されており、窒化珪素または窒化アルミニウムからなる第3の干渉層をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の調理器用トッププレート。
  3. 前記第3の干渉層の厚みは、15〜150nmの範囲内にあることを特徴とする請求項2に記載の調理器用トッププレート。
  4. 前記第1の干渉層の厚みは、5〜250nmの範囲内にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の調理器用トッププレート。
  5. 前記第2の干渉層の厚みは、1〜100nmの範囲内にあることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の調理器用トッププレート。
  6. 前記遮光層は、チタンまたはニオブからなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の調理器用トッププレート。
  7. 前記遮光層の厚みは、75〜150nmの範囲内にあることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の調理器用トッププレート。
  8. 前記保護層の厚みは、50〜200nmの範囲内にあることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の調理器用トッププレート。
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