JP2010158897A - シリコーン積層体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリコーン層間の接着性・一体性に優れた硬度の異なる第1及び第2のシリコーン層からなる積層体を得ること
【解決手段】第1の接着促進剤を含有する第1の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物を硬化してなる硬度JIS A 50未満の第1のシリコーン層上に第2の接着促進剤を含有する第2の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物を塗布し、前記第2の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物を硬化して硬度JIS A 50以上の第2のシリコーン層を形成する。
【選択図】なし

Description

本発明は、硬度の異なる複数のシリコーン層の積層物であるシリコーン積層体の製造方法に関し、特に、軟質シリコーン層上に硬質シリコーン層が形成され、各層がその界面において強固に密着して一体化し、基材への接着性にも優れたシリコーン積層体の製造方法に関する。
シリコーンゲル等の軟質シリコーン弾性体は、優れた柔軟性や応力緩和特性を有することが知られているが、形状保持性や強度に乏しかったり、表面に粘着性があったりして取り扱い作業性に劣るという問題があった。この問題を解決するために、下層として軟質シリコーン弾性体層を有し、その上に相対的に硬度の高い硬質シリコーン弾性体からなる上層を積層したシリコーン積層体が提案されている。例えば、特開昭62−148901号公報及び特開昭62−239106号公報では、硬度の異なる複数のシリコーン弾性体層の積層体を備えた光学材料が提案されており、特開2000−150968号公報でも相対的に軟質のシリコーン内層と相対的に硬質のシリコーン外層を有するLED等の光学素子のカバー用シリコーン積層体が提案されている。しかし、硬化性シリコーン組成物、特に付加硬化型シリコーン組成物からなる複数のシリコーン層を用いて積層体を形成する場合、各層間の接着が困難であり、強固に一体化した積層体を得ることが困難であった。
この問題を解決する方法として、特開平5−69511号公報及び特開平5−69512号公報では、比重又は相溶性の異なる硬化性シリコーン組成物からなる複数の層を同時に硬化させて、シリコーンゲル基層とシリコーンエラストマー又はシリコーンレジンからなる表面層とを有するシリコーン積層体の製造方法が提案されている。しかし、この方法においては各層の厚みの制御が困難であり、両層間の界面が不均一になったり、各層の硬度等の制御も困難であるという問題があった。
一方、特開平1−34370号公報では、硬化後のシリコーンゲル層と硬化後のシリコーンエラストマー層を単に張り合わせる方法が提案されている。しかし、この方法では、各層間の接着力が弱く、また、張り合わせた積層物を基材と組み合わせて使用する場合に、当該積層物と当該基材との接着性も弱いという問題があった。
特開昭62−148901号公報 特開昭62−239106号公報 特開2000−150968号公報 特開平5−69511号公報 特開平5−69512号公報 特開平1−34370号公報
本発明の目的は、付加硬化型シリコーン組成物の硬化物である、硬度の異なる複数のシリコーン層からなる積層体であって、各層が強固に一体化され、且つ、基材と組み合わせて使用する際の当該基剤の接着性にも優れたシリコーン積層体を提供することである。
本発明者らは、鋭意検討の結果、接着促進剤を配合した付加硬化型シリコーン組成物を硬化して得られた軟質又は硬質シリコーン層の一方の上に、同じく接着促進剤を含有する付加硬化型シリコーン組成物を塗布し、当該組成物を硬化させて前記硬質又は前記軟質シリコーン層の他方を形成することによって上記目的が達成されることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の一方の態様は、第1の接着促進剤を含有する第1の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物を硬化してなる硬度JIS A 50未満の第1のシリコーン層上に第2の接着促進剤を含有する第2の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物を塗布し、当該第2の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物を硬化して硬度JIS A 50以上の第2のシリコーン層を形成することを特徴とするシリコーン積層体の製造方法である。
また、本発明の他方の態様は、第1の接着促進剤を含有する第1の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物を硬化してなる硬度JIS A 50未満の第1のシリコーン層上に第2の接着促進剤を含有する第2の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物を塗布し、当該第2の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物を硬化して硬度JIS A 50以上の第2のシリコーン層を形成することを特徴とするシリコーン積層体の製造方法である。
前記第1及び/又は第2の接着促進剤は、一分子中に少なくとも一つのアルコキシ基及び/又は少なくとも一つのアルコキシオキシアルキル基を有する有機ケイ素化合物であることが好ましく、更に、ケイ素原子に結合した少なくとも一つのアルケニル基及び/又はケイ素原子に結合した少なくとも一つの水素原子、及び/又は、少なくとも一つのエポキシ基を有することが好ましい。
また、前記第1及び/又は第2の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物は無機系充填剤を含まなくともよい。
本発明のシリコーン積層体は光学的に透明とすることができるので各種の光学部品として好適であり、例えば、光学素子の全部又は少なくとも一部を構成することができる。
本発明によれば、硬度が異なるシリコーン層間が強固に接着され全体として良好に一体化された、基材との接着性も良好なシリコーン積層体を得ることができる。そして、本発明では、各シリコーン層の厚み及び硬度の制御を容易に行うことが可能であるので、所望の物理的特性を備えたシリコーン積層体を得ることができる。
また、本発明の製造方法によって得られるシリコーン積層体はシリコーン特有の耐熱性・耐光性を備えており、また、光学的に透明でありうるので単独で或いは各種の基材と組み合わせて各種の電気・電子部品又は光学素子として利用することができる。
本発明の製造方法において使用される第1及び第2の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物は、付加反応用ヒドロシリル化触媒の存在下、ケイ素原子結合不飽和炭素2重結合含有炭化水素基とケイ素原子結合水素原子とが付加反応することでオルガノポリシロキサンが架橋・硬化する性質を持つ組成物であり、好ましくは、
(A)ケイ素原子結合アルケニル基を1分子中に少なくとも1個又は2個以上有するオルガノポリシロキサン
(B)ケイ素原子結合水素原子を1分子中に少なくとも1個又は2個以上有するオルガノポリシロキサン
(C)付加反応用ヒドロシリル化触媒
を必須成分として含む組成物である。
(A)成分のケイ素原子結合アルケニル基としては、ケイ素原子に直接結合した、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等の低級アルケニル基、及び、スチリル基等のアルケニルアリール基が例示され、好ましくは、ビニル基である。オルガノポリシロキサン中のアルケニル基以外の基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基等の低級アルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基、3−フェニルプロピル基等のアラルキル基;クロロメチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、ノナフルオロブチルエチル基等のハロゲン化炭化水素基等の一価炭化水素基が例示される。前記ケイ素原子結合アルケニル基を有するオルガノポリシロキサン(A)の分子構造は、例えば、直鎖状、環状、一部分岐を有する直鎖状、分岐状が挙げられる。直鎖状、環状、一部分岐を有する直鎖状のオルガノポリシロキサン(A)の粘度は、特に制限されるものではないが、好ましくは、25℃において20〜100,000mPa・sの範囲内であり、特に好ましくは、25℃において100〜10,000mPa・sの範囲内である。
JIS A 50未満の硬度を有する第1のシリコーン層を形成する第1の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物は、直鎖状、または一部分岐構造を含有する直鎖状の(A)成分、特に直鎖状の(A)成分を含むことが好ましい。このように、基本的に直鎖状のオルガノポリシロキサンを使用することにより、第1のシリコーン層の硬度を容易に低下させることができる。なお、直鎖状または一部分岐構造を含有する直鎖状の(A)成分の一部を分岐状の(A)成分で置き換えることは、第1の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物の透明性を確保しつつ強度を付与する点で好ましい。
一方、JIS A 50以上の硬度を有する第2のシリコーン層を形成する第2の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物は、分岐状構造、特に高度分岐構造を有する(A)成分を含むことが好ましい。このように、分岐状のオルガノポリシロキサンを使用することにより、第2のシリコーン層の硬度を容易に高くすることが可能となり、第2のシリコーン層の強度及び耐表面傷付き性が向上する。第2の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物中の分岐状構造を有する(A)成分としては下記の式(I):(R1SiO3/2)a(R23SiO2/2)b(R456SiO1/2)c(SiO4/2)d(XO1/2)e…(I)
{式中、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は、同一の又は相異なる一価炭化水素基或いはケイ素原子結合アルケニル基であり(但し、分子中のR1〜R6の合計数に対して0.1〜40モル%は前記ケイ素原子結合アルケニル基である)、Xは水素原子又はアルキル基であり、aは0または正数であり、bは0または正数であり、cは0または正数であり、dは正数であり、eは0または正数である。但し、a及びdは同時に0ではない。}で示される、ケイ素原子結合アルケニル基含有シリコーンレジンが好ましい。上記式中、c/(a+b+c+d)は0.1〜0.9の数であり、d/(a+b+c+d)は0.1〜0.9の数であることが好ましい。
上記式(I)中、R1、R2、R3、R4、R5およびR6の一価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基等の低級アルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基、3−フェニルプロピル基等のアラルキル基;クロロメチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、ノナフルオロブチルエチル基等のハロゲン化炭化水素基が例示される。また、前記ケイ素原子結合アルケニル基としては、ケイ素原子に直接結合した、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基、及び、スチリル基等のアルケニルアリール基が例示される。但し、分子中のR1〜R6の合計数に対して0.1〜40モル%は前記ケイ素原子結合アルケニル基であることが必要である。ケイ素原子結合アルケニル基の含有量が上記範囲の下限未満あるいは上記範囲の上限を超えると、(b)成分との反応性が低下する傾向があるので好ましくない。また、上記式(I)中のXとなりうるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基等の低級アルキル基が例示される。分岐状構造の(A)成分の分子量は、特に限定されるものではないが、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が300〜10,0000のものが好ましく、500〜10,000のものが更に好ましい。
(B)成分のケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサン中の水素原子以外の基としては、前記と同様の一価炭化水素基が例示される。このオルガノポリシロキサンの分子構造は、例えば、直鎖状、環状、一部分岐を有する直鎖状、分岐状が挙げられる。直鎖状、環状、一部分岐を有する直鎖状のオルガノポリシロキサン(B)成分の粘度は、好ましくは、25℃において1〜10,000mPa・sの範囲内である。
第1及び第2の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物において、(B)成分の配合量は上記の組成物を硬化させるに十分な量であればよく、好ましくは、(A)成分中のアルケニル基1モルに対して、(B)成分中のケイ素原子結合水素原子が0.3〜10モルの範囲内となる量である。(A)成分中のアルケニル基1モルに対して、(B)成分中のケイ素原子結合水素原子の量が上記範囲の下限未満となる組成物は硬化不十分となる傾向があり、一方、上記範囲の上限を越える組成物は、それを硬化して得られる硬化物の機械的強度が低下する傾向があるので好ましくない。
第1及び第2の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物において、(C)成分の付加反応用ヒドロシリル化触媒は、上記の組成物の架橋反応を促進するための触媒であり、好ましくは、白金系触媒である。この白金系触媒としては、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール溶液、白金のオレフィン錯体、白金のアルケニルシロキサン錯体、白金黒、白金担持のシリカが例示される。その配合量は、付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物中の白金金属として、0.1〜1000ppmが好ましい。本組成物の白金による着色を低減するには、好ましくは、0.1〜100ppmである。
第1及び第2の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物には、上記の必須成分の他に、任意の成分として、当該組成物の流動性を調節し、或いは、当該組成物を硬化して得られるシリコーン層の機械強度を向上させるために、本発明の目的を損なわない限り、各種の充填剤を配合してもよい。この充填剤としては、沈澱シリカ、フュームドシリカ、焼成シリカ、フュームド酸化チタン等の無機系補強充填剤;粉砕石英、ケイ藻土、アルミノケイ酸、酸化鉄、酸化亜鉛、炭酸カルシウム等の無機系非補強充填剤;ポリメタクリレート樹脂等の有機系充填剤;表面をヘキサメチルシラザン、トリメチルクロルシラン、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルハイドロジェンシロキサン等の有機ケイ素化合物により処理してなる無機又は有機系充填剤が例示される。本発明で使用される充填剤は、好ましくは、その一次粒径が0.5μm以下であり、さらに好ましくは、0.1μm以下である。その配合量は、付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物の硬化物の光透過率が80%以上となるように制御されるが、典型的には付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物の10重量%以下、好ましくは5重量%以下、より好ましくは1重量%以下である。なお、本発明のシリコーン積層体の透明性を重視する場合は、無機充填剤を配合しないことが好ましい。
第1及び第2の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物は、その他の任意の成分として、例えば、3−メチル−1−ブチン−3−オール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、3−フェニル−1−ブチン−3−オール等のアルキンアルコール;3−メチル−3−ペンテン−1−イン、3,5−ジメチル−3−ヘキセン−1−イン等のエンイン化合物;1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラヘキセニルシクロテトラシロキサン、ベンゾトリアゾール等の付加反応抑制剤を含有することができる。この付加反応抑制剤の含有量は、重量単位で前記組成物の10〜50,000ppmの範囲が好ましい。
なお、第1及び第2の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物には、本発明の目的を損なわない限り、その他の任意の成分として、染料、顔料、難燃性付与剤、溶剤等の各種添加剤を配合してもよい。
第1及び第2の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物をそれぞれ硬化して得られる第1及び第2のシリコーン層の硬度は、シリコーン分野における慣用の方法によって各組成物中の(A)成分中のアルケニル基と(B)成分中のケイ素原子結合水素原子との反応による架橋の程度を制御することによって適宜調整することが出来る。また、後述する接着促進剤の種類及び配合量、或いは、前記充填剤の種類及び配合量によっても硬度を制御することができる。
本発明では前記第1及び第2の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物のそれぞれに第1及び第2の接着促進剤が必須に配合される。第1及び第2の接着促進剤は、前記第1及び第2の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物を硬化させて得られる第1及び第2のシリコーン層を強固に密着させて一体化させるためのものである。接着促進剤により各層が強固に密着する結果として、本発明のシリコーン積層体の透明性がより向上するという効果もある。
第1及び第2の接着促進剤は、一分子中に少なくとも一つのアルコキシ基及び/又はアルコキシオキシアルキル基を有する有機ケイ素化合物であることが好ましい。前記接着促進剤としては、単一の種類の有機ケイ素化合物或いは複数種類の有機ケイ素化合物の混合物を使用することができる。前記アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基及びブトキシ基等が例示され、特にメトキシ基が好ましい。前記アルコキシオキシアルキル基としては、メトキシメトキシ基、メトキシエトキシ基、エトキシメトキシ基及びエトキシエトキシ基等が例示される。これらのアルコキシ基及び/又はアルコキシオキシアルキル基は有機ケイ素化合物のケイ素原子に直接結合していることが好ましい。
この有機ケイ素化合物に含まれるアルコキシ基及びアルコキシオキシアルキル基以外の基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基等の低級アルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基、3−フェニルプロピル基等のアラルキル基;クロロメチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、ノナフルオロブチルエチル基等のハロゲン化炭化水素基等の置換もしくは非置換の一価炭化水素基;3−グリシドキシプロピル基、4−グリシドキシブチル基等のグリシドキシアルキル基;2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピル基等のエポキシシクロヘキシルアルキル基;4−オキシラニルブチル基、8−オキシラニルオクチル基等のオキシラニルアルキル基等のエポキシ基含有一価有機基;3−メタクリロキシプロピル基等のアクリル基含有一価有機基;水素原子が例示される。
この有機ケイ素化合物は、アルコキシ基及び/又はアルコキシオキシアルキル基以外に、第1及び第2の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物の(A)成分又は(B)成分と反応し得る基を有することが更に好ましく、具体的には、ケイ素原子に結合したアルケニル基及び/又はケイ素原子に結合した水素原子を有することが好ましい。また、各種の基材に対して良好な接着性を付与できることから、この有機ケイ素化合物は一分子中に少なくとも一つのエポキシ基を有するもの、好ましくは上記エポキシ基含有一価有機基を有するものであることが好ましい。ケイ素原子に結合したアルケニル基としては、ケイ素原子に直接結合した、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等の低級アルケニル基、及び、スチリル基等のアルケニルアリール基が例示され、好ましくは、ビニル基である。
このような有機ケイ素化合物としては、シラン化合物、シロキサン化合物及びポリシロキサン化合物、或いは、これらの混合物、例えば、一分子中にケイ素原子結合アルケニル基、ケイ素原子結合水素原子、及び、ケイ素原子結合アルコキシ又はアルコキシオキシアルキル基をそれぞれ少なくとも一つずつ有するシロキサン又はポリシロキサン化合物;一分子中にケイ素原子結合アルコキシ又はアルコキシオキシアルキル基を少なくとも一つ有するシラン化合物、シロキサン化合物又はポリシロキサン化合物と、一分子中にケイ素原子結合水素原子及びケイ素原子結合アルケニル基をそれぞれ少なくとも一つずつ有するシラン化合物、シロキサン化合物又はポリシロキサン化合物との混合物;等が例示される。このシラン化合物、シロキサン化合物又はポリシロキサン化合物の分子構造としては、直鎖状、一部分枝を有する直鎖状、分枝鎖状、環状、網状が例示され、特に、直鎖状、分枝鎖状、網状であることが好ましい。
また、第1及び第2の接着促進剤としては、例えば、式:RSiO3/2で示される単位、式:R SiO(3−a)/2で示される単位、R SiO(4−b−c−d)/2で示される単位、及び、式:R SiO(4−e−f)/2で示される単位からなるオルガノポリシロキサン(式中、Rはエポキシ基含有一価有機基であり、Rはアルコキシ基であり、Rはアルケニル基を除く一価炭化水素基であり、Rはアルケニル基であり、a及びbは1又は2であり、c、d、e及びfは2以下の正数であり、e+fは1以上の正数であり、全有機基に対するRの割合は2モル%以上であり、全有機基に対するRの割合は5モル%以上であり、全有機基に対するRの割合は2モル%以上である)も使用することができる。
更にまた、第1及び第2の接着促進剤としては、下記式:
(CH=CH(R−)SiO1/2(R SiO1/2(R1/2(SiO4/2
(式中、R、R及びRはアルケニル基でない炭素数1から3の一価炭化水素基であり、b及びdは1以上の正数であり、cは0以上の正数であり、(b+c)/dは0.2〜2の数であり、(b+c+d)/eは0.4〜4の数であり、eは30未満の数である)で示されるポリシロキサンと下記式:
AR(RSi(OR3−n
(式中、Aはグリシドキシ基またはエポキシシクロヘキシル基であり、Rは炭素数1から4の二価炭化水素基であり、R及びRはアルケニル基でない炭素数1から3の一価炭化水素基であり、nは1または0である)で示されるアルコキシシランとの混合物であって、当該混合物中における前記ポリシロキサンとアルコキシシランの重量比が1:10〜10:1の範囲にある混合物をも使用することができる。
より具体的には、このような有機ケイ素化合物としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のシラン化合物;下記式(II):
Figure 2010158897
(式中、a、b、およびcは正数である)で示されるシロキサン化合物、下記式(III):
Figure 2010158897
(式中、a、b、c、およびdは正数である)で示されるシロキサン化合物、下記式(IV):
Figure 2010158897
(式中a=3、b=5、c=5、d=20)で示されるシロキサン化合物が例示される。基材及び第1及び第2のシリコーン層間の密着性がより強固になることから、本発明で使用される接着促進剤はエポキシ基を含むことが好ましい。
本発明で使用される第1及び第2の接着促進剤の粘度は特に限定されるものではないが、低粘度液状であることが好ましく、具体的には、25℃において1〜500mPa・sの範囲内であることが好ましい。
前記第1及び第2の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物にそれぞれ配合される第1及び第2の接着促進剤の種類は、同一でも異なってもよいが、相溶性の点で同一種類のものを使用することが好ましい。また、第1及び第2の接着促進剤の前記第1及び第2の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物における配合量は特に限定されるものではないが、各付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物の100重量部に対して0.01〜20重量部、好ましくは0.01〜15重量部、より好ましくは0.01〜10重量部の範囲内であることが好ましい。なお、有利には、本発明の第1の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物では、組成物の100重量部に対してその配合量は0.5〜20重量部、好ましくは0.5〜15重量部、より好ましくは0.5〜10重量部とされる。
次に、本発明のシリコーン積層体について説明する。本発明のシリコーン積層体は、好ましくは25℃での光透過率が80%以上である、第1及び第2の接着促進剤をそれぞれ含有する第1及び第2の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物の硬化物である第1及び第2のシリコーン層が積層しており、第1及び第2の接着促進剤の作用により、第1及び第2のシリコーン層の界面が強固に密着している。
前記光透過率は25℃の温度下で1.0mmの光路長について570nmの波長光を用いて分光光度計を用いて測定したものである。
本発明のシリコーン積層体における第1及び第2のシリコーン層の硬度は異なっており、第1のシリコーン層のJIS−A硬度が50未満であり第2のシリコーン層のJIS−A硬度は50以上である。JIS−A硬度の測定方法は当業者には周知であるが具体的にはJIS K 6253に準拠して測定することができる。
本発明のシリコーン積層体と基材とを組み合わせて使用する場合は、第1及び第2のシリコーン層のいずれをも基材と接触させてもよいが、比較的軟性の第1のシリコーン層を基材と接触させることが好ましい。これは、通常は柔軟な第1のシリコーン層の方が基材へ密着しやすく、また、比較的高硬度の第2のシリコーン層が保護性能に優れているからである。
本発明のシリコーン積層体は、第1及び第2の接着促進剤の作用により第1及び第2のシリコーン層の界面での接着性に優れるが、これらの接着促進剤は基材への密着性にも優れた効果を発揮する。したがって、本発明のシリコーン積層体を用いて基材を被覆する場合、及び、本発明のシリコーン積層体をポッティング剤として使用する場合には、基材及び周囲の物体(ケースなど)への接着性も良好である。
本発明のシリコーン積層体の製造方法は、第1又は第2の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物の一方の塗布・硬化により得られたシリコーン層上で、第1又は第2の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物の他方の塗布・硬化を実施することにより第1及び第2のシリコーン層の積層体を得るものである。これにより、既に硬化した後の複数のシリコーン層を張り合わせる場合に比べて良好なシリコーン層間接着性を得ることができる。また、本発明のシリコーン積層体の製造方法では、各層の硬化度を確認しながらシリコーン積層体を調製できるので、所望の硬度分布を有する積層体を容易に得ることができる。また、第1及び第2の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物を同時に硬化させないので第1及び第2のシリコーン層の界面が不均一となることがない。
第1又は第2の付加硬化型オルガノポリシロキサンの硬化温度は、特に限定されず、一般に室温〜220℃で良好に硬化させることができる。シリコーン層間や基材との密着がより強固になることから、60〜180℃で硬化させることが好ましく、80〜150℃で硬化させることがより好ましい。さらに、まず室温〜100℃、好ましくは60〜80℃で加熱し、その後80〜180℃、好ましくは100〜150℃で加熱するステップキュアを行うとさらにシリコーン層間や基材との密着が向上する場合があるので好ましい。
本発明のシリコーン積層体を他の基材と組み合わせて使用する場合は、第1の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物を基材に塗布して硬化させて比較的軟質の第1のシリコーン層を形成し、次に、第1のシリコーン層上に第2の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物を塗布して硬化させて比較的硬質の第2のシリコーン層を形成して本発明のシリコーン積層体を得ることが好ましい。
本発明のシリコーン積層体を構成する第1及び第2のシリコーン層のそれぞれの厚みは特に制限されるものではないが、シリコーン積層体の全体としての光学的透明性を重視する場合は、比較的薄いことが有利であり、典型的には0.01〜20mm、好ましくは0.01〜10mm、より好ましくは0.01〜1mmである。また、第1及び第2のシリコーン層の厚みは互いに同一であっても又は異なってもよい。
本発明のシリコーン積層体を基材と組み合わせて使用する場合は、当該基材の材質及び形状は特に制限されるものではなく、基材は金属、ガラス、石英等の各種無機物質、並びに、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等の各種有機物質、或いは、織布、不織布又は多孔体等の各種構造体から構成されることができ、また、基材は板状、棒状、半球状、球状等の各種形状とすることができる。なお、本発明のシリコーン積層体の表面には必要に応じて透明アクリル樹脂層等の各種付加層を設けることが可能である。
本発明のシリコーン積層体はそれ自体で各種の電気・電子部品或いは包帯等の医療用製品として使用することが可能であり、また、金属基板、金属酸化物基板、ガラス基板又はプラスチックフィルム等の各種基材と組み合わせて使用することができる。更に、本発明のシリコーン積層体はその光学的透明性を利用して各種の部品の光透過部として使用することが可能であり、例えば、光学素子の全部又は少なくとも一部とすることができる。
本発明で言う部品の光透過部とは、可視光、赤外線、紫外線、X線、レーザーなどの光をその材料中を通過させる用途を一般に示す。
より具体的には、液晶ディスプレイ分野における基板材料、導光板、プリズムシート、偏向板、位相差板、視野角補正フィルム、偏光子保護フィルムなどの液晶用フィルムなどの液晶表示装置周辺材料である。また、次世代フラットパネルディスプレイとして期待されるカラーPDP(プラズマディスプレイ)の封止剤、反射防止フィルム、光学補正フィルム、ハウジング材、前面ガラスの保護フィルム、前面ガラス代替材料、また発光ダイオード表示装置に使用される発光素子のモールド材、発光ダイオードの封止材、前面ガラスの保護フィルム、前面ガラス代替材料、またプラズマアドレス液晶(PALC)ディスプレイにおける基板材料、導光板、プリズムシート、偏向板、位相差板、視野角補正フィルム、偏光子保護フィルム、また有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイにおける前面ガラスの保護フィルム、前面ガラス代替材料、またフィールドエミッションディスプレイ(FED)における各種フィルム基板、前面ガラスの保護フィルム、前面ガラス代替材料である。
光記録分野では、VD(ビデオディスク)、CD/CD−ROM、CD−R/RW、DVD−R/DVD−RAM、MO/MD、PD(相変化ディスク)、光カード用のディスク基板材料、ピックアップレンズ、保護フィルム、封止剤などである。
光学部品分野では、スチールカメラのレンズ用材料、ファインダプリズム、ターゲットプリズム、ファインダーカバー、受光センサー部である。また、ビデオカメラの撮影レンズ、ファインダーである。またプロジェクションテレビの投射レンズ、保護フィルム、封止剤、接着剤などである。光センシング機器のレンズ用材料、封止剤、フィルムなどである。また、光通信システムでの光スイッチ周辺のファイバー材料、レンズ、導波路、素子の封止剤などである。光コネクタ周辺の光ファイバー材料、フェルール、封止剤などである。光受動部品、光回路部品ではレンズ、導波路、発光素子の封止剤などである。光電子集積回路(OEIC)周辺の基板材料、ファイバー材料、素子の封止剤などである。さらに、光ファイバーの装飾ディスプレイ用照明・ライトガイドなど、工業用途のセンサー類、表示・標識類などである。
建築分野での、内装・加工用材料、電気カバー、シート、ガラス中間膜、ガラス代替品、太陽電池周辺材料である。農業用では、ハウス被覆用フィルムである。
次世代の光・電子機能有機材料として用途としては、有機EL素子周辺材料、有機フォトリフラクティブ素子、光−光変換デバイスである光増幅素子、光演算素子、有機太陽電池周辺の基板材料、ファイバー材料、素子の封止剤などである。
特に好ましい用途としては、光半導体装置のダイオード、発光ダイオード(LED)、フォトカプラー、CCDが例示される。特に、光透過率が高いことから、好ましくは、フォトカプラーやLEDなどの発光素子の光透過部である。
以下、本発明の実施例並びに比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、硬度及び光透過率は、下記の測定方法によるものである。
[付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物の硬化物の硬度の測定方法]
付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物を150℃のオーブン中で1時間加熱硬化した硬化物の硬度をJIS K 6253に準拠して測定した。
[付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物およびその硬化物の光透過率の測定方法]
付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物(光路長1.0mm)の光透過率を可視光(波長200nm〜700nm)の範囲において任意の波長で測定できる自記分光光度計を用いて570nmにおける25℃での光透過率を測定した。同様にして、付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物を150℃の熱風循環式オーブンで1時間加熱することにより硬化したものを、さらに150℃の熱風循環式オーブンで100時間加熱処理した硬化物(光路長1.0mm)についても同様にして570nmにおける25℃での光透過率も測定した。
[シリコーン積層体の光透過率の測定法]
第1のシリコーン層を形成する第1の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物を石英板に0.5mm厚で塗布して150℃で1時間の条件で硬化させて形成した第1のシリコーン層上に、第2のシリコーン層を形成する第2の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物を0.5mm厚に塗布して、石英板を重ね、150℃で1時間の条件で加熱硬化させた。この石英版で挟まれた2層からなるシリコーン積層体を試料として、上記と同様にして、570nmにおける25℃での光透過率を測定した。
[第1のシリコーン層と第2のシリコーン層の密着性(1)の評価方法]
50mmφのアルミ皿に第1のシリコーン層を形成する第1の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物を厚さ8mmまで充填した後、150℃オーブンに1時間入れて加熱硬化した。冷却後、この第1のシリコーン層上に、第2のシリコーン層を形成する第2の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物を厚さ8mmまで充填し、各種の条件で加熱硬化させて、第1のシリコーン層と第2のシリコーン層の2層からなるシリコーン積層体を作製した。室温まで冷却後、第2のシリコーン層側から指で剥がした時の各層の密着の度合い(密着性(1))を、下記のようにして評価した。
第1のシリコーン層が凝集破壊となるものを◎、
強固に密着しているが、非常に慎重に剥がすと部分的に界面剥離するものを○、
密着しており、剥離時に抵抗があるが界面剥離するものを△
剥離時の抵抗が小さく容易に界面剥離するものを×とした。
[第1のシリコーン層と第2のシリコーン層の密着性(2)の評価方法]
5mm厚みのガラス板に、第1のシリコーン層を形成する第1の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物を厚さ5mmに塗布して、120℃あるいは150℃オーブンに1時間入れて硬化した。冷却後、この硬化物の上に、第2のシリコーン層を形成する第2の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物を厚さ5mmまで塗布した後、150℃オーブンに1時間入れて硬化させて、第1のシリコーン層と第2のシリコーン層の2層からなるシリコーン積層体を調製した。室温まで冷却後、ドライアイス−アセトン液と60℃のシリコーンオイルバスとに10分ずつ浸漬し、これを1サイクルとして、5サイクル浸漬させた。浸漬後の、ガラス板との接着性と、シリコーン層間の密着性を評価した。
第1のシリコーン層が凝集破壊となるものを◎、
強固に密着しているが、非常に慎重に剥がすと部分的に界面剥離するものを○、
密着しており、剥離時に抵抗があるが界面剥離するものを△
剥離時の抵抗が小さく容易に界面剥離するもの、あるいは試験中に自然と剥離したものを×とした。
[参考例1]
[付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物1]
粘度11,000mPa・sの分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサンを97.2重量部、粘度が15センチポイズである分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(ケイ素原子結合水素原子:1.6重量%)0.55重量部(上記の分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン中のケイ素原子結合ビニル基に対する、この共重合体中のケイ素原子結合水素原子のモル比が1.5となる量)、白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体(この錯体中の白金金属がこの付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物に対して重量単位で2.5ppmとなる量)、下式で表される接着促進剤:
Figure 2010158897
(式中a=3、b=5、c=5、d=20)
を1重量部、および付加反応抑制剤として3−フェニル−1−ブチン−3−オール(この熱硬化性液状オルガノポリシロキサン組成物に対して重量単位で200ppmとなる量)を均一に混合して、付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物1を調製した。150℃、1時間で加熱硬化させた硬化物の硬度は20(JIS タイプA)であり、光透過率は86%であった。
[参考例2]
[付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物2の調製]
接着促進剤の配合量を0.5重量部とした以外は参考例1と同様にして、付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物2を調製した。150℃、1時間で加熱硬化させた硬化物の硬度は20(JIS タイプA)であり、光透過率は98%であった。
[参考例3]
[付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物3の調製]
接着促進剤を0.5重量部の下式で示される接着促進剤に変更した以外は参考例1と同様にして、付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物3を調製した。
Figure 2010158897
(式中a=3、b=5、c=5、d=20)
150℃、1時間で加熱硬化させた硬化物の硬度は18(JIS タイプA)であり、光透過率は100%であった。
[参考例4]
[付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物4の調製]
接着促進剤を配合しない以外は参考例1と同様にして、付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物4を調製した。150℃、1時間で加熱硬化させた硬化物の硬度は16(JIS タイプA)であり、光透過率は100%であった。
[参考例5]
[付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物5の調製]
粘度44,000mPa・sの分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ポリジメチルシロキサンを22.5重量部、粘度500Pa・sの分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ポリジメチルシロキサンを33.4重量部、(Me2ViSiO1/2)単位と(Me3SiO1/2)単位、(SiO4/2)単位が15:50:35であるメチルビニルポリシロキサン(ビニル基含有量:5重量%)を20重量部、(Me2ViSiO1/2)単位と(Me3SiO1/2)単位、(SiO4/2)単位が2:43:55であるメチルビニルポリシロキサン(ビニル基含有量:2重量%)を16.7重量部、粘度が15センチポイズである分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(ケイ素原子結合水素原子:1.6重量%)5.75重量部、白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体(この錯体中の白金金属がこの付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物に対して重量単位で2.5ppmとなる量)、下式で表される接着促進剤:
Figure 2010158897
を0.5重量部、および付加反応抑制剤として3−フェニル−1−ブチン−3−オール(この付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物に対して重量単位で500ppmとなる量)を均一に混合して、付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物5を調製した。150℃、1時間での加熱硬化させた硬化物の硬度は65(JIS タイプA)であり、その光透過率は97%であった。
[参考例6]
[付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物6の調製]
接着促進剤を配合しない以外は参考例5と同様にして、付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物6を調製した。150℃、1時間で加熱硬化させた硬化物の硬度は63(JIS タイプA)であり、光透過率は100%であった。
[参考例7]
[付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物7]
下記式:
(C65SiO3/2)0.75[(CH2=CH)(CH3)2SiO1/2]0.25
で表される分岐鎖状オルガノポリシロキサン(25℃において固体であり、ケイ素原子結合全有機基中のケイ素原子結合ビニル基の含有率は20モル%であり、ケイ素原子結合全有機基中のケイ素原子結合フェニル基の含有率は50モル%であり、標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は1,600である。)39重量部を120℃まで加熱して液状とし、下記式:
(C65SiO3/2)[(CH2=CH)(CH3)2SiO1/2]3
で表されるトリス(ジメチルビニルシリル)フェニルシラン11重量部を加えた後、室温まで冷却した。得られた液状の混合物と下記式:
H(CH3)2SiO[CH3(C65)SiO]4Si(CH3)2
で表される分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルフェニルポリシロキサン49重量部、白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体(この付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物において、本錯体中の白金金属が重量単位で25ppmとなる量)、接着付与材として下記式:
Figure 2010158897
で表されるシロキサン化合物0.9重量部、およびエチニルシクロヘキサノール0.1重量部とを均一に混合して付加硬化型液状オルガノポリシロキサン組成物7を調整した。150℃、1時間での加熱硬化で得られた硬化物の硬度75(JIS タイプA)であり、光透過率は98%であった。
[実施例1]
参考例1で調製した付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物1の硬化物を第1のシリコーン層とし、参考例5で調製した付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物5を第1のシリコーン層上に塗布し加熱硬化させて第2のシリコーン層としたシリコーン積層体を作製した。そのシリコーン積層体の光透過率、および各種の密着性を上記の方法で評価した結果を表1に示す。なお、各組成物の加熱硬化条件は、ともに150℃で1時間である。
[実施例2]
参考例5で調製した付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物5の加熱硬化を120℃で1時間行った後、更に150℃で1時間行った以外は、実施例1と同様にしてシリコーン積層体を作製し、その特性を評価した。その結果を表1に示す。
[実施例3]
参考例5で調製した付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物5の加熱硬化を80℃で1時間行った後、更に150℃で1時間行った以外は、実施例1と同様にしてシリコーン積層体を作製し、その特性を評価した。その結果を表1に示す。
[実施例4]
参考例1で調製した付加硬化型オルガノシロキサン組成物1を参考例2で調製した付加硬化型オルガノシロキサン組成物2に替えた以外は、実施例1と同様にして、シリコーン積層体を作製した。その特性を実施例1と同様にして評価した結果を表1に示す。
[実施例5]
参考例1で調製した付加硬化型オルガノシロキサン組成物1を参考例3で調製した付加硬化型オルガノシロキサン組成物3に替えた以外は、実施例1と同様にして、シリコーン積層体を作製した。その特性を実施例1と同様にして評価した結果を表1に示す。
[実施例6]
参考例5で調製した付加硬化型オルガノシロキサン組成物5を参考例7で調製した付加硬化型オルガノシロキサン組成物7に替えた以外は、実施例1と同様にして、シリコーン積層体を作製した。その特性を実施例1と同様にして評価した結果を表1に示す。
[比較例1]
参考例5で調製した付加硬化型オルガノシロキサン組成物5を参考例6で調製した接着促進剤を含有しない付加硬化型オルガノシロキサン組成物6に替えた以外は、実施例1と同様にして、シリコーン積層体を作製した。その特性を実施例1と同様にして評価した結果を表1に示す。
[比較例2]
参考例1で調製した付加硬化型オルガノシロキサン組成物1を参考例4で調製した接着促進剤を含有しない付加硬化型オルガノシロキサン組成物4に替えた以外は、実施例1と同様にして、シリコーン積層体を作製した。その特性を実施例1と同様にして評価した結果を表1に示す。
[比較例3]
参考例1で調製した付加硬化型オルガノシロキサン組成物1を参考例4で調製した接着促進剤を含有しない付加硬化型オルガノシロキサン組成物4に替え、且つ、参考例5で調製した付加硬化型オルガノシロキサン組成物5を参考例6で調製した接着促進剤を含有しない付加硬化型オルガノシロキサン組成物6に替えた以外は、実施例1と同様にして、シリコーン積層体を作製した。その特性を実施例1と同様にして評価した結果を表1に示す。
Figure 2010158897

Claims (8)

  1. 第1の接着促進剤を含有する第1の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物を硬化してなる硬度JIS A 50未満の第1のシリコーン層上に第2の接着促進剤を含有する第2の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物を塗布し、
    前記第2の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物を硬化して硬度JIS A 50以上の第2のシリコーン層を形成することを特徴とするシリコーン積層体の製造方法。
  2. 第2の接着促進剤を含有する第2の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物を硬化してなる硬度JIS A 50以上の第2のシリコーン層上に第1の接着促進剤を含有する第1の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物を塗布し、
    前記第1の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物を硬化して硬度JIS A 50未満の第1のシリコーン層を形成することを特徴とするシリコーン積層体の製造方法。
  3. 前記第1及び/又は第2の接着促進剤が一分子中に少なくとも一つのアルコキシ及び/又は少なくとも一つのアルコキシオキシアルキル基を有する有機ケイ素化合物であることを特徴とする請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 前記第1及び/又は第2の接着促進剤がケイ素原子に結合した少なくとも一つのアルケニル基及び/又はケイ素原子に結合した少なくとも一つの水素原子を更に有することを特徴とする請求項3記載の製造方法。
  5. 前記第1及び/又は第2の接着促進剤が少なくとも一つのエポキシ基を更に有することを特徴とする請求項3又は4記載の製造方法。
  6. 前記第1及び/又は第2の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物が無機系充填剤を含有しないことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 前記シリコーン積層体が光学的に透明であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の製造方法。
  8. 前記シリコーン積層体が光学素子の少なくとも一部であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の製造方法。
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