JP2010155430A - 転写型インクジェット印刷機及び印刷方法 - Google Patents

転写型インクジェット印刷機及び印刷方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010155430A
JP2010155430A JP2009000208A JP2009000208A JP2010155430A JP 2010155430 A JP2010155430 A JP 2010155430A JP 2009000208 A JP2009000208 A JP 2009000208A JP 2009000208 A JP2009000208 A JP 2009000208A JP 2010155430 A JP2010155430 A JP 2010155430A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transfer
printing
blanket roller
agent
transfer blanket
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009000208A
Other languages
English (en)
Inventor
Tamami Hirano
珠実 平野
Mikio Tano
幹雄 田野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2009000208A priority Critical patent/JP2010155430A/ja
Publication of JP2010155430A publication Critical patent/JP2010155430A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract

【課題】印刷画像の画質や耐久性を向上させた転写型インクジェット印刷機及び印刷方法を提供する。
【解決手段】印刷速度に同期して回転する転写ブランケットローラ3に対し、印刷データに基づいて、印刷インキを転写ブランケットローラに吐出するインクジェットヘッド5aと、アンカー剤を転写ブランケットローラに吐出する第1の充填吐出器5b、又は、被印刷媒体の表面を保護するためのオーバープリント剤を転写ブランケットローラに吐出する第2の充填吐出器5cの少なくとも何れか一方と、転写ブランケットローラに対して所定のニップ幅を有し、転写ブランケットローラ上にオーバープリント剤、印刷インキ、アンカー剤の順で積層された転写像を、転写ブランケットローラとの間に挟んだ被印刷媒体1に押圧して転写するためのニップローラ6と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクジェット印刷機に関し、特に、ブランケットローラにインクジェットにより転写像を描画して、被印刷媒体に転写する転写型インクジェット印刷機に関する。
従来のインクジェット印刷機として、インクジェットヘッドを駆動手段により駆動させ(シリアル方式)、被印刷媒体に直接印字する方法がある。
また、複数のインクジェットヘッドをライン方向に固定配列させたラインヘッド方式によるインクジェット印刷機が開発されており、これによれば、シリアル方式によるインクジェット印刷機では良好に印刷できなかった高速印刷にも対応可能となった。
このような被印刷媒体への直接印字方法がある一方で、ベルトやブランケットローラなどに印刷画像を描画し、それを被印刷媒体に押圧して転写する転写型のインクジェット印刷機も開発されている(例えば特許文献1)。
ところで、被印刷媒体が普通紙やフィルムの場合に、印刷インキを普通紙やフィルムに定着させるために、印刷インキによる印刷画像の形成前に、アンカー剤を被印刷媒体の表面全体に塗布することにより、定着を助け、印刷画像の耐久性を向上させ、良好な印刷画像を得る技術が知られている。
また、印刷インキによる印刷画像の形成後に、被印刷媒体表面を保護するオーバープリント層を塗工することより、印刷画像を保護し、耐久性を向上させる技術も知られている。
特開2002‐166532号公報
しかしながら、従来の転写型インクジェット印刷機においては、アンカー剤の塗布やオーバープリント層の皮膜による印刷画像の画質や耐久性については何の考慮もされていない。
本発明は、上記の問題に鑑みなされたものであり、印刷画像の画質や耐久性を向上させた転写型インクジェット印刷機及び印刷方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決すべく、請求項1に記載の転写型インクジェット印刷機は、印刷速度に同期して回転する転写ブランケットローラと、印刷インキを充填し、印刷データに基づいて前記印刷インキを前記転写ブランケットローラに吐出すインクジェットヘッドと、アンカー剤を充填し、前記印刷データに基づいて前記アンカー剤を前記転写ブランケットローラに吐出する第1の充填吐出器、又は、被印刷媒体の表面を保護するためのオーバープリント剤を充填し、前記印刷データに基づいて前記オーバープリントを前記転写ブランケットローラに吐出する第2の充填吐出器の少なくとも何れか一方と、前記転写ブランケットローラに対して所定のニップ幅を有し、前記転写ブランケットローラ上に前記オーバープリント剤、前記印刷インキ、前記アンカー剤の順で積層された転写像を、前記転写ブランケットローラとの間に挟んだ前記被印刷媒体に押圧して転写するためのニップローラと、を備えることを特徴とする転写型インクジェット印刷機である。
この発明によれば、インクジェットヘッドと、第1の充填吐出器(又は/及び第2の充填吐出器)が、同一の印刷データに基づいて転写ブランケットローラに印刷インキ及びアンカー剤(又は/及びオーバープリント剤)を吐出し、転写ブランケットローラ上にオーバープリント剤、印刷インキ、アンカー剤の順で転写像を積層させ、当該転写像を被印刷媒体に押圧して転写するので、定着性及び耐久性が高く、且つ、良好な画質の印刷画像を得ることができる。また、アンカー剤(又は/及びオーバープリント剤)を転写像として印刷インキと共に押圧して被印刷媒体に転写するため、アンカー剤(又は/及びオーバープリント剤)を被印刷媒体に定着させるためにヒータなどを用意することなく、アンカー剤(又は/及びオーバープリント剤)を利用でき、定着性及び耐久性が高く、且つ、良好な画質の印刷画像を容易に得ることができる。
さらに、印刷データに基づいてアンカー剤(又は/及びオーバープリント剤)を吐出するため、印刷インキと同一の箇所にのみ、言い換えれば、アンカー剤(又は/及びオーバープリント剤)を必要とする印刷部分にのみアンカー剤(又は/及びオーバープリント剤)を塗工することができ、被印刷媒体の表面全体にアンカー剤(又は/及びオーバープリント剤)を塗布する場合と比べて、材料コストを削減することができる。
上記課題を解決すべく、請求項2に記載の転写型インクジェット印刷機は、請求項1に記載の転写型インクジェット印刷機において、前記インクジェットヘッドは、前記転写ブランケットローラに対面して設置され、前記第1の充填吐出器を備えた場合には、当該第1の充填吐出器は、前記転写ブランケットローラに対面し、かつ、前記インクジェットヘッドが設置された位置から前記転写ブランケットローラの回転方向に所定間隔離して設置され、前記第2の充填吐出器を備えた場合には、当該第2の充填吐出器は、前記転写ブランケットローラに対面し、かつ、前記インクジェットヘッドが設置された位置より前記転写ブランケットローラの回転方向と逆方向に所定間隔離して設置されることを特徴とする転写型インクジェット印刷機である。
この発明によれば、印刷インキが充填されたインクジェットヘッドと同様に、アンカー剤が充填された第1の充填吐出器(又は/及びオーバープリント剤が充填された第2の充填吐出器)を、転写ブランケットローラに対面する位置に設置させればよいので、比較的簡易な構成で転写型インクジェット印刷機を提供することができる。
上記課題を解決すべく、請求項3に記載の転写型インクジェット印刷機は、請求項1又は請求項2に記載の転写型インクジェット印刷機において、前記第1の充填吐出器を備えた場合には、当該第1の充填吐出器は、前記アンカー剤を、前記インクジェットヘッドによって前記転写ブランケットローラに吐出された前記印刷インキ上に吐出し、前記第2の充填吐出器を備えた場合には、前記インクジェットヘッドは、前記印刷インキを、前記第2の充填吐出器によって前記転写ブランケットローラに吐出された前記オーバープリント剤上に吐出すことを特徴とする転写型インクジェット印刷機である。
この発明によれば、転写ブランケットローラ上にオーバープリント剤、印刷インキ、アンカー剤の順で転写像を確実に積層させることができる。
上記課題を解決すべく、請求項4に記載の転写型インクジェット印刷機は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の転写型インクジェット印刷機において、前記第1の充填吐出器及び前記第2の充填吐出器は、前記アンカー剤又は前記オーバープリント剤が充填された他のインクジェットヘッドであって、前記アンカー剤及びオーバーコート剤の粘度は20cps以下であり、前記アンカー剤及びオーバーコート剤の粒径は10μm以下であることを特徴とする転写型インクジェット印刷機である。
この発明によれば、印刷インキを充填するために通常汎用されているインクジェットヘッドを第1の充填吐出器及び第2の充填吐出器として用いることができる。
上記課題を解決すべく、請求項5に記載の転写型インクジェット印刷機は、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の転写型インクジェット印刷機において、前記転写ブランケットローラから前記被印刷媒体に前記転写像を転写する位置より前記転写ブランケットローラの回転方向に所定間隔離した位置に、前記転写ブランケットローラに残余した前記転写像を除去するクリーニング部を備えることを特徴とする転写型インクジェット印刷機である。
この発明によれば、転写ブランケットローラから転写像を被印刷媒体に転写した後に、転写ブランケットローラに残余した印刷インキ及びアンカー剤(又は/及びオーバープリント剤)を、除去(クリーニング)するよう構成したので、再度転写ブランケットローラ上に印刷インキ及びアンカー剤(又は/及びオーバープリント剤)を吐出して新たな転写像を形成可能とし、何らの構成部材も交換・変更することなく、反復して印刷を行なうことができ、コストパフォーマンスの高い転写型インクジェット印刷機を実現することができる。
上記課題を解決すべく、請求項6に記載の印刷方法は、印刷速度に同期して回転する転写ブランケットローラと、当該転写ブランケットローラに対して所定のニップ幅を有し、当該転写ブランケットローラとの間に被印刷媒体を挟んで押圧するためのニップローラを備えた印刷方法であって、印刷インキが充填されたインクジェットヘッドが、印刷データに基づいて前記印刷インキを前記転写ブランケットローラに吐出す工程と、アンカー剤が充填された第1の充填吐出器が、前記印刷データに基づいて前記アンカー剤を前記転写ブランケットローラに吐出す工程と、前記転写ブランケットローラ上に前記印刷インキ、前記アンカー剤の順で積層された転写像を、前記ニップローラにより押圧して前記被印刷媒体に転写する工程と、を有することを特徴とする印刷方法である。
この発明によれば、インクジェットヘッドと、第1の充填吐出器が、同一の印刷データに基づいて転写ブランケットローラに印刷インキ及びアンカー剤を吐出し、転写ブランケットローラ上に印刷インキ、アンカー剤の順で転写像を積層させ、当該転写像を被印刷媒体に押圧して転写するので、定着性及び耐久性が高く、且つ、良好な画質の印刷画像を得ることができる。また、アンカー剤を転写像として印刷インキと共に押圧して被印刷媒体に転写するため、アンカー剤を被印刷媒体に定着させるためにヒータなどを用意することなく、アンカー剤を利用でき、定着性及び耐久性が高く、且つ、良好な画質の印刷画像を容易に得ることができる。
さらに、印刷データに基づいてアンカー剤を吐出するため、印刷インキと同一の箇所にのみ、言い換えれば、アンカー剤を必要とする印刷部分にのみアンカー剤を塗工することができ、被印刷媒体の表面全体にアンカー剤を塗布する場合と比べて、材料コストを削減することができる。
上記課題を解決すべく、請求項7に記載の印刷方法は、印刷速度に同期して回転する転写ブランケットローラと、当該転写ブランケットローラに対して所定のニップ幅を有し、当該転写ブランケットローラとの間に被印刷媒体を挟んで押圧するためのニップローラを備えた印刷方法であって、被印刷媒体の表面を保護するためのオーバープリント剤が充填された第2の充填吐出器が、印刷データに基づいて前記オーバープリント剤を前記転写ブランケットローラに吐出す工程と、印刷インキが充填されたインクジェットヘッドが、前記印刷データに基づいて前記印刷インキを前記転写ブランケットローラに吐出す工程と、前記転写ブランケットローラ上に前記オーバープリント剤、前記印刷インキの順で積層された転写像を、前記ニップローラにより押圧して前記被印刷媒体に転写する工程と、を有することを特徴とする印刷方法である。
この発明によれば、インクジェットヘッドと、第2の充填吐出器が、同一の印刷データに基づいて転写ブランケットローラに印刷インキ及びオーバープリント剤を吐出し、転写ブランケットローラ上にオーバープリント剤、印刷インキの順で転写像を積層させ、当該転写像を被印刷媒体に押圧して転写するので、定着性及び耐久性が高く、且つ、良好な画質の印刷画像を得ることができる。また、オーバープリント剤を転写像として印刷インキと共に押圧して被印刷媒体に転写するため、オーバープリント剤を被印刷媒体に定着させるためにヒータなどを用意することなく、オーバープリント剤を利用でき、定着性及び耐久性が高く、且つ、良好な画質の印刷画像を容易に得ることができる。
さらに、印刷データに基づいてオーバープリント剤を吐出するため、印刷インキと同一の箇所にのみ、言い換えれば、オーバープリント剤を必要とする印刷部分にのみアンカー剤オーバープリント剤を塗工することができ、被印刷媒体の表面全体にアンカー剤オーバープリント剤を塗布する場合と比べて、材料コストを削減することができる。
上記課題を解決すべく、請求項8に記載の印刷方法は、印刷速度に同期して回転する転写ブランケットローラと、当該転写ブランケットローラに対して所定のニップ幅を有し、当該転写ブランケットローラとの間に被印刷媒体を挟んで押圧するためのニップローラを備えた印刷方法であって、被印刷媒体の表面を保護するためのオーバープリント剤が充填された第2の充填吐出器が、印刷データに基づいて前記オーバープリント剤を前記転写ブランケットローラに吐出す工程と、印刷インキが充填されたインクジェットヘッドが、前記印刷データに基づいて前記印刷インキを前記転写ブランケットローラに吐出す工程と、アンカー剤が充填された第1の充填吐出器が、前記印刷データに基づいて前記アンカー剤を前記転写ブランケットローラに吐出す工程と、前記転写ブランケットローラ上に前記オーバープリント剤、前記印刷インキ、前記アンカー剤の順で積層された転写像を、前記ニップローラにより押圧して前記被印刷媒体に転写する工程と、を有することを特徴とする印刷方法である。
この発明によれば、インクジェットヘッドと、第1の充填吐出器及び第2の充填吐出器が、同一の印刷データに基づいて転写ブランケットローラに印刷インキ、アンカー剤及びオーバープリント剤を吐出し、転写ブランケットローラ上にオーバープリント剤、印刷インキ、アンカー剤の順で転写像を積層させ、当該転写像を被印刷媒体に押圧して転写するので、定着性及び耐久性が高く、且つ、良好な画質の印刷画像を得ることができる。また、アンカー剤及びオーバープリント剤を転写像として印刷インキと共に押圧して被印刷媒体に転写するため、アンカー剤及びオーバープリント剤を被印刷媒体に定着させるためにヒータなどを用意することなく、アンカー剤及びオーバープリント剤を利用でき、定着性及び耐久性が高く、且つ、良好な画質の印刷画像を容易に得ることができる。
さらに、印刷データに基づいてアンカー剤及びオーバープリント剤を吐出するため、印刷インキと同一の箇所にのみ、言い換えれば、アンカー剤及びオーバープリント剤を必要とする印刷部分にのみアンカー剤及びオーバープリント剤を塗工することができ、被印刷媒体の表面全体にアンカー剤及びオーバープリント剤を塗布する場合と比べて、材料コストを削減することができる。
上記課題を解決すべく、請求項9に記載の印刷方法は、請求項6乃至請求項8のいずれか一項に記載の印刷方法において、前記転写ブランケットローラから前記被印刷媒体に前記転写像を転写した後に、前記転写ブランケットローラに残余した前記転写像を除去するクリーニング工程を備えることを特徴とする印刷方法である。
この発明によれば、転写ブランケットローラから転写像を被印刷媒体に転写した後に、転写ブランケットローラに残余した印刷インキ及びアンカー剤(又は/及びオーバープリント剤)を、除去(クリーニング)するよう構成したので、再度転写ブランケットローラ上に印刷インキ及びアンカー剤(又は/及びオーバープリント剤)を吐出して新たな転写像を形成可能とし、何らの構成部材も交換・変更することなく、反復して印刷を行なうことができ、コストパフォーマンスの高い印刷方法を実現することができる。
本発明によれば、印刷インキの被印刷媒体への定着性及び印刷後の耐久性を向上させることができ、かつ、印刷画像を良好な画質にて得ることができる転写型インクジェット印刷機及び印刷方法を実現することができる。
第1実施例にかかる転写型インクジェット印刷機の概略構成図である。 インクジェットヘッド5aによる転写ブランケットローラ3上への印字の様子を模式的に描いた図である。 印刷画像が形成された基材1の様子を模式的に示した図である。 (A)は印刷画像が形成された基材1の平面図であり、(B)は図4(A)のX−X′断面図である。 第2実施例にかかる転写型インクジェット印刷機10の概略構成図である。 (A)は印刷画像が形成された基材1の平面図であり、(B)は図6(A)のX−X′断面図である。 第3実施例にかかる転写型インクジェット印刷機10の概略構成図である。 (A)は印刷画像が形成された基材1の平面図であり、(B)は図8(A)のX−X′断面図である。
本発明の転写型インクジェット印刷機及び印刷方法について、図面を参照して説明する。
<第1実施例>
初めに、図1を用いて本発明の第1実施例にかかる転写型インクジェット印刷機について説明する。
図1は、第1実施例にかかる転写型インクジェット印刷機の概略構成図である。
転写型インクジェット印刷機10は、被印刷媒体の一例である輪転印刷用の巻き取り紙(ウエブ)や枚葉などの基材1と、当該基材1を搬送するための基材搬送ローラ2a、2bと、転写ブランケットローラ3と、当該転写ブランケットローラ3を図示しない制御装置により駆動ベルト4aを介して印刷速度に同期させて回転制御するモータ4と、印刷インキ及びアンカー剤がそれぞれ充填されたインクジェットヘッド5a、5bと、転写ブランケットローラ3と所定のニップ幅を持って基材1を押圧するニップローラ6と、転写ブランケットローラ3をクリーニングするためのクリーニング部7により構成されている。
転写型インクジェット印刷機10は、外部のコンピュータ等から送信される印刷データを図示しない信号受信部を介して受信し、インクジェットヘッド5a及び5bがかかる印刷データを取得して印刷を行なう。なお、印刷データは、印刷すべき文字や画像の情報を示す印字データ、画像データ等であり、印刷位置情報や色情報を含むものである。
転写ブランケットローラ3は、金属等により構成された素管の周囲にシリコンゴム、ウレタンゴム、フロ緒路シリコンゴム、フッ素系ゴム等によって弾性層を積層するものである。かかる弾性層は、アンカー剤が剥離し易いゴム材を用いることが好ましい。
インクジェットヘッド5aは、印刷画像を形成するための印刷インキが充填されており、図1に示すように、転写ブランケットローラ3に対面して設置され、印刷データに基づいて印刷インキを転写ブランケットローラ3上に吐出する。なお、転写型インクジェット印刷機10が白黒印刷機である場合には、インクジェットヘッド5aは、ブラックの印刷インキが充填されているが、カラー印刷機である場合には、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック等の印刷インキがそれぞれ充填された複数のインクジェットヘッドを用いればよい。
インクジェットヘッド5aには、振動により微小なインク滴をノズルから噴射するピエゾ方式や、熱によりインク滴内に泡を発生させて、膨張力でインク滴を噴射させるバブル方式などの、通常汎用されているインクジェットヘッドを用いることができる。
インクジェットヘッド5bは、本発明の第1の充填吐出器の一例であり、印刷インキの基材1上への定着を助けるアンカー剤が充填されており、図1に示すように、転写ブランケットローラ3に対面し、インクジェットヘッド5aが設置された位置から転写ブランケットローラ3の回転方向(図中矢印にて示す)に所定間隔離して設置されている。かかる所定間隔は、近すぎるとインクジェットヘッド5aにより印刷インキが吐出された直後に、インクジェットヘッド5bによりアンカー剤が当該印刷インキ上に吐出され、印刷インキとアンカー剤とがその境界面で混ざり合ってしまうという事態が予測される。この事態の発生原因は、印刷インキの乾燥性やアンカー剤の特性等に依るところが大きい。従って、かかる所定間隔は、使用する印刷インキとアンカー剤の両者の特性を鑑みて決定することが好ましい。
インクジェットヘッド5bは、アンカー剤を吐出する際には、インクジェットヘッド5aと同様に印刷データに基づいて吐出するが、印刷データに含まれる印刷位置に上記所定間隔分の印刷位置を考慮してアンカー剤を吐出するようになっている。これにより、アンカー剤を転写ブランケットローラ3上の印刷インキ上にズレなく積層させることができる。
インクジェットヘッド5bは、ピエゾ方式或いはバブル方式の通常汎用されているインクジェットヘッドを用いることができる。なお、通常、汎用品のインクジェットヘッドは、充填した液体を安定して吐出するために、内部に充填される液体の粒径や粘度に制限がある。本実施例では、粘度20cps以下、粒径10μm以下のアンカー剤を用いる。
また、インクジェットヘッド5a及び5bは、図示しない駆動手段により転写ブランケットローラ3の軸方向に駆動させて転写ブランケットローラ3上に印刷インキ及びアンカー剤による転写像を形成させてもよく(シリアル方式)、複数個のノズルを少なくとも基材1の幅で、基材1の搬送方向に対して垂直方向に(言い換えれば、転写ブランケットローラ3の軸方向に)ライン状に配列させて、インクジェットヘッド5a及び5bを駆動させることなく転写ブランケットローラ3上に印刷インキ及びアンカー剤による転写像を形成させてもよい(ラインヘッド方式)。
ニップローラ6は、駆動ベルト6aを含む回転支持機構により転写ブランケットローラ3と逆方向に回転し、基材1を介して転写ブランケットローラ3に押圧される構成となっている。そして、転写工程では、転写ブランケットローラ3との間に挟んだ基材1に、転写ブランケットローラ3上の転写像を押圧して転写する。
クリーニング部7は、基材1へ転写像を転写する転写位置から転写ブランケットローラ3の回転方向に所定間隔離した位置に配置され、クリーニングローラ7aが図示しない回転支持部材によって回転可能に支持されており、転写ブランケットローラ3に当接して当該転写ブランケットローラ3表面に残余した印刷インキ及びアンカー剤による転写像を除去する。
続いて、図1及び図2を参照して、第1実施例にかかる転写型インクジェット印刷機10の動作について説明する。
転写ブランケットローラ3をモータ4により駆動ベルト4aを介して図1において反時計回りに回転させる(図1中矢印参照)。この回転に伴い、基材搬送ローラ2a、2bにより、基材1が図1において右方向に搬送される(図1中矢印参照)。
次に、インクジェットヘッド5aが、印刷インキを転写ブランケットローラ3上に吐出す。具体的には、印刷データに基づいて具備するノズルからインク滴を吐出し、転写ブランケットローラ3上に像を形成する。このとき転写ブランケットローラ3上に形成される像は、後に基材1に転写されるため、鏡像となっている。
図2は、インクジェットヘッド5aによる転写ブランケットローラ3上への印字の様子を模式的に描いた図である。図2(A)に示す例によれば、インクジェットヘッド5aが、「TOKKYO」という文字データを含む印刷データに基づいて、「TOKKYO」文字の鏡像を転写ブランケットローラ3上に印字(像形成)している。
続いて、図2(B)に示すように、インクジェットヘッド5aにより形成された像を担持した転写ブランケットローラ3が駆動ベルト4aにより反時計回りに回転し、図2(C)に示すように、転写ブランケットローラ3上の印刷インキによる像がインクジェットヘッド5bと対面する位置となる。
そして、インクジェットヘッド5bが、印刷データに基づいて具備するノズルからアンカー剤の液滴を吐出し、転写ブランケットローラ3上に像を形成する。具体的には、転写ブランケットローラ3上に既に形成されている印刷インキ上にアンカー剤を吐出することとなる。これにより、印刷インキ、アンカー剤の順で積層された転写像が転写ブランケットローラ3上に形成されることとなる。
その後、転写像を担持した転写ブランケットローラ3が駆動ベルト4aにより反時計回りに回転し、当該転写像がニップローラ6との当接部に達する。
基材搬送ローラ2a、2bが、基材1をニップローラ6と転写ブランケットローラ3の当接部に送り込み、ニップローラ6により、転写ブランケットローラ3を当接させて押圧し、転写ブランケットローラ3の転写像を、基材1に転写する。
図3は印刷画像が形成された基材1の様子を模式的に示した図である。
転写ブランケットローラ3上に、印刷インキ、アンカー剤の順で積層された転写像は、基材1に転写されて、図3に示すように、アンカー剤、印刷インキの順で積層されて、基材1上に印刷画像が形成される。なお、同図は基材1の断面図ではなく、基材1上の印刷画像の様子を示すため、印刷画像部分のみをいわば鳥瞰図のように図示したものである。
その後、転写を終えた転写ブランケットローラ3は、駆動ベルト4aにより反時計回りに回転し、クリーニング部7のクリーニングローラ7aとの当接部に達する。
そして、クリーニングローラ7aが、転写ブランケットローラ3上に残余した印刷インキ及びアンカー剤による転写像を、当該クリーニングローラ7a自身に転移させて除去することにより、転写ブランケットローラ3のクリーニングを行なう。その後、ブレード7bが、クリーニングローラ7aに転移され除去された印刷インキ及びアンカー剤を掻き取って、回収箱7cに回収する。
以上説明したように、本実施例による転写型インクジェット印刷機10によれば、インクジェットヘッド5aと、インクジェットヘッド5bが、同一の印刷データに基づいて転写ブランケットローラ3上に印刷インキ及びアンカー剤を吐出し、転写ブランケットローラ3上に印刷インキ、アンカー剤の順で転写像を積層させ、当該転写像を基材1に押圧して転写して印刷画像を形成するので、定着性及び耐久性が高く、且つ、良好な画質の印刷画像を得ることができる。
また、印刷データに基づいてアンカー剤を吐出するため、印刷インキと同一の箇所にのみ、言い換えれば、アンカー剤を必要とする印刷部分にのみアンカー剤を塗工することができる。
図4(A)は印刷画像が形成された基材1の平面図であり、図4(B)は図4(A)のX−X′断面図である。
同図は、「テスト」という文字データを含む印刷データに基づいて、インクジェットヘッド5a及び5bが、転写ブランケットローラ3上に印刷インキ及びアンカー剤を吐出して転写像を形成し、当該転写像が基材1上に転写されて形成された印刷画像の例である。
同図に示すように、アンカー剤を印刷インキと積層する部分にのみ塗工することができる。従って、基材1の表面全体にアンカー剤を塗布する場合と比べて、材料コストを削減することができる。
さらに、アンカー剤を転写像として印刷インキと共に押圧して基材1に転写するため、アンカー剤を基材1に定着させるためのヒータなどを用意することなく、アンカー剤を利用でき、定着性及び耐久性が高く、且つ、良好な画質の印刷画像を容易に得ることができる。
また、本実施例によれば、印刷インキを充填するために通常汎用されているインクジェットヘッドに、アンカー剤を充填させて用いたので、汎用性の高い部材を用いて容易に転写型インクジェット印刷機10を実現することができる。
さらに、転写ブランケットローラ3から転写像を基材1に転写した後に、クリーニング部7により転写ブランケットローラ3に残余した印刷インキ及びアンカー剤を、除去するよう構成したので、再度インクジェットヘッド5a及び5bによって転写ブランケットローラ3上に印刷インキ及びアンカー剤を吐出して新たな転写像を形成可能とし、何らの構成部材も交換・変更することなく、反復して印刷を行なうことができ、コストパフォーマンスの高い転写型インクジェット印刷機10を実現することができる。
<第2実施例>
続いて、図5を用いて本発明の第2実施例にかかる転写型インクジェット印刷機について説明する。
第1実施例では、アンカー剤を吐出するインクジェットヘッドを備えたが、本実施例は、オーバープリント剤を吐出するインクジェットヘッドを備えた場合の実施例である。なお、第1実施例と同様の構成については、説明を省略する。
図5は、第2実施例にかかる転写型インクジェット印刷機10の概略構成図である。
本実施例による転写型インクジェット印刷機10は、印刷インキが充填されたインクジェットヘッド5aと、オーバープリント剤が充填されたインクジェットヘッド5cを備えている。
インクジェットヘッド5aは、印刷画像を形成するための印刷インキが充填されており、図5に示すように、転写ブランケットローラ3に対面して設置されている。
そして、図5に示すように、インクジェットヘッド5cが設置された位置から転写ブランケットローラ3の回転方向に所定間隔離して設置されている。かかる所定間隔は、近すぎるとインクジェットヘッド5cによりオーバープリント剤が吐出された直後に、インクジェットヘッド5aにより印刷インキが当該オーバープリント剤上に吐出され、オーバープリント剤と印刷インキとがその境界面で混ざり合ってしまうという事態が予測される。この事態の発生原因は、オーバープリント剤の乾燥性やオーバープリント剤の特性等に依るところが大きい。従って、かかる所定間隔は、使用するオーバープリント剤と印刷インキの両者の特性を鑑みて決定することが好ましい。
インクジェットヘッド5cは、本発明の第2の充填吐出器の一例であり、印刷インキの基材1上への定着を助け保護するオーバープリント剤が充填されており、転写ブランケットローラ3に対面して設置され、印刷データに基づいてオーバープリント剤を転写ブランケットローラ3上に吐出する。
インクジェットヘッド5cは、ピエゾ方式或いはバブル方式の通常汎用されているインクジェットヘッドを用いることができる。なお、本実施例では、汎用品のインクジェットヘッド用いて安定してオーバープリント剤を吐出するために、粘度20cps以下、粒径10μm以下のオーバープリント剤を用いる。
そして、インクジェットヘッド5cは、オーバープリント剤を吐出する際には、インクジェットヘッド5aと同様に印刷データに基づいて吐出するが、印刷データに含まれる印刷位置に上記所定間隔分の印刷位置を考慮して印刷インキを吐出するようになっている。これにより、印刷インキを転写ブランケットローラ3上のオーバープリント剤上にズレなく積層させることができる。
次に、図5を参照して、第2実施例にかかる転写型インクジェット印刷機10の動作について説明する。なお、第1実施例と同様の動作を行なう箇所については説明を省略する。
転写ブランケットローラ3をモータ4により駆動ベルト4aを介して図5において反時計回りに回転させる(図5中矢印参照)。この回転に伴い、基材搬送ローラ2a、2bにより、基材1が図5において右方向に搬送される。
次に、インクジェットヘッド5cが、オーバープリント剤を転写ブランケットローラ3上に吐出す。具体的には、印刷データに基づいて具備するノズルからオーバープリント剤の液滴を吐出し、転写ブランケットローラ3上にオーバープリント剤による像を形成する。このとき転写ブランケットローラ3上に形成されるオーバープリント剤による像は、後に基材1に転写されるため、鏡像となっている。
続いて、インクジェットヘッド5cにより形成されたオーバープリント剤による像を担持した転写ブランケットローラ3が駆動ベルト4aにより反時計回りに回転し、転写ブランケットローラ3上のオーバープリント剤による像がインクジェットヘッド5aと対面する位置となる。
そして、インクジェットヘッド5aが、印刷データに基づいて具備するノズルからインク滴を吐出し、転写ブランケットローラ3上に像を形成する。具体的には、転写ブランケットローラ3上に既に形成されているオーバープリント剤上に印刷インキを吐出することとなる。これにより、オーバープリント剤、印刷インキの順で積層された転写像が転写ブランケットローラ3上に形成されることとなる。
その後、転写像を担持した転写ブランケットローラ3が駆動ベルト4aにより反時計回りに回転し、当該転写像がニップローラ6との当接部に達し、ニップローラ6が、転写ブランケットローラ3との間に挟んだ基材1を押圧し、転写ブランケットローラ3の転写像を、基材1に転写する。
転写ブランケットローラ3上に、オーバープリント剤、印刷インキの順で積層された転写像は、基材1に転写されて、印刷インキ、オーバープリント剤の順で積層されて、基材1上に印刷画像が形成される。
その後、クリーニング部7が、転写ブランケットローラ3上に残余したオーバープリント剤及び印刷インキによる転写像を除去し、転写ブランケットローラ3のクリーニングを行なう。
以上説明したように、本実施例による転写型インクジェット印刷機10によれば、インクジェットヘッド5aと、インクジェットヘッド5cが、同一の印刷データに基づいて転写ブランケットローラ3上に印刷インキ及びオーバープリント剤を吐出し、転写ブランケットローラ3上にオーバープリント剤、印刷インキの順で転写像を積層させ、当該転写像を基材1に押圧して転写して印刷画像を形成するので、定着性及び耐久性が高く、且つ、良好な画質の印刷画像を得ることができる。
また、印刷データに基づいてオーバープリント剤を吐出するため、印刷インキと同一の箇所にのみ、言い換えれば、オーバープリント剤を必要とする印刷部分にのみオーバープリント剤を塗工することができる。
図6(A)は印刷画像が形成された基材1の平面図であり、図6(B)は図6(A)のX−X′断面図である。
同図は、「テスト」という文字データを含む印刷データに基づいて、インクジェットヘッド5a及び5cが、転写ブランケットローラ3上に印刷インキ及びオーバープリント剤を吐出して転写像を形成し、当該転写像が基材1上に転写されて形成された印刷画像の例である。
同図に示すように、オーバープリント剤を印刷インキと積層する部分にのみ塗工することができるので、印刷後の基材1の表面全体にオーバープリント剤を塗布する場合と比べて、材料コストを削減することができる。
さらに、オーバープリント剤を転写像として印刷インキと共に押圧して基材1に転写するため、オーバープリント剤を基材1に定着させるためのヒータなどを用意する必要もない。
<第3実施例>
続いて、図7を用いて本発明の第3実施例にかかる転写型インクジェット印刷機について説明する。
第1実施例ではアンカー剤を吐出するインクジェットヘッドを備え、第2実施例ではオーバープリント剤を吐出するインクジェットヘッドを備えたが、本実施例は、アンカー剤を吐出するインクジェットヘッドとオーバープリント剤を吐出するインクジェットヘッドの双方を備えた場合の実施例である。なお、第1実施例又は第2実施例と同様の構成については、説明を省略する。
図7は、第3実施例にかかる転写型インクジェット印刷機10の概略構成図である。
本実施例による転写型インクジェット印刷機10は、印刷インキが充填されたインクジェットヘッド5aと、アンカー剤が充填されたインクジェットヘッド5bと、オーバープリント剤が充填されたインクジェットヘッド5cを備えている。
インクジェットヘッド5aは、印刷画像を形成するための印刷インキが充填されており、図7に示すように、転写ブランケットローラ3に対面して設置されている。そして、インクジェットヘッド5cが設置された位置から転写ブランケットローラ3の回転方向に所定間隔離して設置されている。
インクジェットヘッド5bには、アンカー剤が充填されており、図7に示すように、転写ブランケットローラ3に対面し、インクジェットヘッド5aが設置された位置から転写ブランケットローラ3の回転方向に所定間隔離して設置されている。
インクジェットヘッド5cは、オーバープリント剤が充填されており、印刷画像を形成するための印刷インキが充填されており、図7に示すように、転写ブランケットローラ3に対面して設置されている。
次に、図7を参照して、第3実施例にかかる転写型インクジェット印刷機10の動作について説明する。なお、第1実施例又は第1実施例と同様の動作を行なう箇所については説明を省略する。
転写ブランケットローラ3をモータ4により駆動ベルト4aを介して図5において反時計回りに回転させる(図7中矢印参照)。この回転に伴い、基材搬送ローラ2a、2bにより、基材1が図7において右方向に搬送される。
次に、インクジェットヘッド5cが、印刷データに基づいて具備するノズルからオーバープリント剤を転写ブランケットローラ3上に吐出する。
続いて、インクジェットヘッド5cにより形成されたオーバープリント剤による像を担持した転写ブランケットローラ3が駆動ベルト4aにより反時計回りに回転し、転写ブランケットローラ3上のオーバープリント剤による像がインクジェットヘッド5aと対面する位置となる。
そして、インクジェットヘッド5aが、印刷データに基づいて転写ブランケットローラ3上に既に形成されているオーバープリント剤上に印刷インキを吐出する。
その後、転写ブランケットローラ3が駆動ベルト4aにより反時計回りに回転し、転写ブランケットローラ3上のオーバープリント剤、印刷インキによる像がインクジェットヘッド5bと対面する位置となる。
そして、インクジェットヘッド5bが、印刷データに基づいて転写ブランケットローラ3上に既に形成されているオーバープリント剤、印刷インキ上にアンカー剤を吐出する。これにより、オーバープリント剤、印刷インキ、アンカー剤の順で積層された転写像が転写ブランケットローラ3上に形成されることとなる。
その後、転写像を担持した転写ブランケットローラ3が駆動ベルト4aにより反時計回りに回転し、当該転写像がニップローラ6との当接部に達し、ニップローラ6が、転写ブランケットローラ3との間に挟んだ基材1を押圧し、転写ブランケットローラ3の転写像を、基材1に転写する。
転写ブランケットローラ3上に、オーバープリント剤、印刷インキ、アンカー剤の順で積層された転写像は、基材1に転写されて、アンカー剤、印刷インキ、オーバープリント剤の順で積層されて、基材1上に印刷画像が形成される。
その後、クリーニング部7が、転写ブランケットローラ3上に残余したオーバープリント剤及び印刷インキによる転写像を除去し、転写ブランケットローラ3のクリーニングを行なう。
以上説明したように、本実施例による転写型インクジェット印刷機10によれば、インクジェットヘッド5a、5b、5cが、同一の印刷データに基づいて転写ブランケットローラ3上に印刷インキ、アンカー剤、及びオーバープリント剤を吐出し、転写ブランケットローラ3上にオーバープリント剤、印刷インキ、アンカー剤の順で転写像を積層させ、当該転写像を基材1に押圧して転写して印刷画像を形成するので、定着性及び耐久性が高く、且つ、良好な画質の印刷画像を得ることができる。
図8(A)は印刷画像が形成された基材1の平面図であり、図8(B)は図8(A)のX−X′断面図である。
同図は、「テスト」という文字データを含む印刷データに基づいて、インクジェットヘッド5a、5b及び5cが、転写ブランケットローラ3上に印刷インキ、アンカー剤及びオーバープリント剤を吐出して転写像を形成し、当該転写像が基材1上に転写されて形成された印刷画像の例である。
同図に示すように、アンカー剤とオーバープリント剤を印刷インキと積層する部分にのみ塗工することができるので、基材1の表面全体にアンカー剤やオーバープリント剤を塗布する場合と比べて、材料コストを削減することができる。
1 基材
2a、2b 基材搬送ローラ
3 転写ブランケットローラ
4 モータ
4a 駆動ベルト
5a、5b、5c インクジェットヘッド
6 ニップローラ
6a 駆動ベルト
7 クリーニング部
7a クリーニングローラ
7b ブレード
7c 回収箱
10 転写型インクジェット印刷機

Claims (9)

  1. 印刷速度に同期して回転する転写ブランケットローラと、
    印刷インキを充填し、印刷データに基づいて前記印刷インキを前記転写ブランケットローラに吐出するインクジェットヘッドと、
    アンカー剤を充填し、前記印刷データに基づいて前記アンカー剤を前記転写ブランケットローラに吐出する第1の充填吐出器、又は、被印刷媒体の表面を保護するためのオーバープリント剤を充填し、前記印刷データに基づいて前記オーバープリントを前記転写ブランケットローラに吐出する第2の充填吐出器の少なくとも何れか一方と、
    前記転写ブランケットローラに対して所定のニップ幅を有し、前記転写ブランケットローラ上に前記オーバープリント剤、前記印刷インキ、前記アンカー剤の順で積層された転写像を、前記転写ブランケットローラとの間に挟んだ前記被印刷媒体に押圧して転写するためのニップローラと、
    を備えることを特徴とする転写型インクジェット印刷機。
  2. 請求項1に記載の転写型インクジェット印刷機において、
    前記インクジェットヘッドは、前記転写ブランケットローラに対面して設置され、
    前記第1の充填吐出器を備えた場合には、当該第1の充填吐出器は、前記転写ブランケットローラに対面し、かつ、前記インクジェットヘッドが設置された位置から前記転写ブランケットローラの回転方向に所定間隔離して設置され、
    前記第2の充填吐出器を備えた場合には、当該第2の充填吐出器は、前記転写ブランケットローラに対面し、かつ、前記インクジェットヘッドが設置された位置より前記転写ブランケットローラの回転方向と逆方向に所定間隔離して設置されることを特徴とする転写型インクジェット印刷機。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の転写型インクジェット印刷機において、
    前記第1の充填吐出器を備えた場合には、当該第1の充填吐出器は、前記アンカー剤を、前記インクジェットヘッドによって前記転写ブランケットローラに吐出された前記印刷インキ上に吐出し、
    前記第2の充填吐出器を備えた場合には、前記インクジェットヘッドは、前記印刷インキを、前記第2の充填吐出器によって前記転写ブランケットローラに吐出された前記オーバープリント剤上に吐出すことを特徴とする転写型インクジェット印刷機。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の転写型インクジェット印刷機において、
    前記第1の充填吐出器及び前記第2の充填吐出器は、前記アンカー剤又は前記オーバープリント剤が充填された他のインクジェットヘッドであって、
    前記アンカー剤及びオーバーコート剤の粘度は20cps以下であり、前記アンカー剤及びオーバーコート剤の粒径は10μm以下であることを特徴とする転写型インクジェット印刷機。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の転写型インクジェット印刷機において、
    前記転写ブランケットローラから前記被印刷媒体に前記転写像を転写する位置より前記転写ブランケットローラの回転方向に所定間隔離した位置に、前記転写ブランケットローラに残余した前記転写像を除去するクリーニング部を備えることを特徴とする転写型インクジェット印刷機。
  6. 印刷速度に同期して回転する転写ブランケットローラと、当該転写ブランケットローラに対して所定のニップ幅を有し、当該転写ブランケットローラとの間に被印刷媒体を挟んで押圧するためのニップローラを備えた印刷方法であって、
    印刷インキが充填されたインクジェットヘッドが、印刷データに基づいて前記印刷インキを前記転写ブランケットローラに吐出す工程と、
    アンカー剤が充填された第1の充填吐出器が、前記印刷データに基づいて前記アンカー剤を前記転写ブランケットローラに吐出す工程と、
    前記転写ブランケットローラ上に前記印刷インキ、前記アンカー剤の順で積層された転写像を、前記ニップローラにより押圧して前記被印刷媒体に転写する工程と、
    を有することを特徴とする印刷方法。
  7. 印刷速度に同期して回転する転写ブランケットローラと、当該転写ブランケットローラに対して所定のニップ幅を有し、当該転写ブランケットローラとの間に被印刷媒体を挟んで押圧するためのニップローラを備えた印刷方法であって、
    被印刷媒体の表面を保護するためのオーバープリント剤が充填された第2の充填吐出器が、印刷データに基づいて前記オーバープリント剤を前記転写ブランケットローラに吐出す工程と、
    印刷インキが充填されたインクジェットヘッドが、前記印刷データに基づいて前記印刷インキを前記転写ブランケットローラに吐出す工程と、
    前記転写ブランケットローラ上に前記オーバープリント剤、前記印刷インキの順で積層された転写像を、前記ニップローラにより押圧して前記被印刷媒体に転写する工程と、
    を有することを特徴とする印刷方法。
  8. 印刷速度に同期して回転する転写ブランケットローラと、当該転写ブランケットローラに対して所定のニップ幅を有し、当該転写ブランケットローラとの間に被印刷媒体を挟んで押圧するためのニップローラを備えた印刷方法であって、
    被印刷媒体の表面を保護するためのオーバープリント剤が充填された第2の充填吐出器が、印刷データに基づいて前記オーバープリント剤を前記転写ブランケットローラに吐出す工程と、
    印刷インキが充填されたインクジェットヘッドが、前記印刷データに基づいて前記印刷インキを前記転写ブランケットローラに吐出す工程と、
    アンカー剤が充填された第1の充填吐出器が、前記印刷データに基づいて前記アンカー剤を前記転写ブランケットローラに吐出す工程と、
    前記転写ブランケットローラ上に前記オーバープリント剤、前記印刷インキ、前記アンカー剤の順で積層された転写像を、前記ニップローラにより押圧して前記被印刷媒体に転写する工程と、
    を有することを特徴とする印刷方法。
  9. 請求項6乃至請求項8のいずれか一項に記載の印刷方法において、
    前記転写ブランケットローラから前記被印刷媒体に前記転写像を転写した後に、前記転写ブランケットローラに残余した前記転写像を除去するクリーニング工程を有することを特徴とする印刷方法。
JP2009000208A 2009-01-05 2009-01-05 転写型インクジェット印刷機及び印刷方法 Pending JP2010155430A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009000208A JP2010155430A (ja) 2009-01-05 2009-01-05 転写型インクジェット印刷機及び印刷方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009000208A JP2010155430A (ja) 2009-01-05 2009-01-05 転写型インクジェット印刷機及び印刷方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010155430A true JP2010155430A (ja) 2010-07-15

Family

ID=42573696

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009000208A Pending JP2010155430A (ja) 2009-01-05 2009-01-05 転写型インクジェット印刷機及び印刷方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010155430A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102825937A (zh) * 2011-06-16 2012-12-19 株式会社御牧工程 印刷方法、转印材料及喷墨喷出装置
WO2018221071A1 (ja) * 2017-05-29 2018-12-06 株式会社Screenホールディングス 印刷方法、印刷装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102825937A (zh) * 2011-06-16 2012-12-19 株式会社御牧工程 印刷方法、转印材料及喷墨喷出装置
WO2018221071A1 (ja) * 2017-05-29 2018-12-06 株式会社Screenホールディングス 印刷方法、印刷装置
TWI711546B (zh) * 2017-05-29 2020-12-01 日商斯庫林集團股份有限公司 印刷方法、印刷裝置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8029092B2 (en) Printing apparatus
KR101289298B1 (ko) 복수의 트랜스픽싱 모드를 가지는 잉크 제트 프린터
JP6535621B2 (ja) インクジェットプリンタのプリントヘッドを洗浄する方法及び装置
US8220918B2 (en) Spreader module for duplex continuous feed imaging devices
EP2100741B1 (en) Inkjet recording apparatus
JP2009214303A (ja) 液体吐出ヘッド及び画像形成装置
JP2010155430A (ja) 転写型インクジェット印刷機及び印刷方法
JP2007176079A (ja) 液体吐出ヘッド及びその製造方法並びに画像形成装置
US8919949B2 (en) Print process for duplex printing with alternate imaging order
JP2013256116A (ja) トルク外乱を低減するスキューされた転写定着ローラを有するプリンタ
JP2010155431A (ja) 転写型インクジェット印刷機及び印刷方法
JP4576940B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2020023178A (ja) 記録装置及びその検査方法
US8328307B2 (en) Imaging device configured to remove residual marking material from an intermediate imaging member
JP2008200855A (ja) インクジェットプリンタ
JP2007203557A (ja) 液滴吐出装置
US7396107B2 (en) Ink jet printing with low coverage second pass
US8882223B2 (en) Method of printing with a split image revolution
US9073327B1 (en) Printhead cleaning system having an elongated member connected to a vacuum source
US8950855B1 (en) System and method for highlighting printed material on a document
US8662658B2 (en) Printer having drum maintenance unit architecture for controlled application of a release agent
JP7338311B2 (ja) 液体吐出装置
JP2017109480A (ja) 画像形成装置、画像形成方法、及びプログラム
JP6443097B2 (ja) 液滴吐出ヘッド、液滴吐出ヘッドの製造方法及び画像形成装置
JP2006218753A (ja) 画像形成装置