JP2010151452A - 超音波計測器 - Google Patents

超音波計測器 Download PDF

Info

Publication number
JP2010151452A
JP2010151452A JP2008326905A JP2008326905A JP2010151452A JP 2010151452 A JP2010151452 A JP 2010151452A JP 2008326905 A JP2008326905 A JP 2008326905A JP 2008326905 A JP2008326905 A JP 2008326905A JP 2010151452 A JP2010151452 A JP 2010151452A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ultrasonic
fluid
correlation
physical quantity
signals
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008326905A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4983787B2 (ja
Inventor
Satoshi Fukuhara
聡 福原
Akira Kataoka
明 片岡
Nobuhiro Ukesono
信博 請園
Kohei Itsu
耕平 伊津
Kazutoshi Okamoto
和年 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokogawa Electric Corp
Original Assignee
Yokogawa Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokogawa Electric Corp filed Critical Yokogawa Electric Corp
Priority to JP2008326905A priority Critical patent/JP4983787B2/ja
Priority to CN2009102581696A priority patent/CN101762298B/zh
Priority to US12/644,942 priority patent/US8234933B2/en
Priority to EP09180377.5A priority patent/EP2202494B1/en
Publication of JP2010151452A publication Critical patent/JP2010151452A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4983787B2 publication Critical patent/JP4983787B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01FMEASURING VOLUME, VOLUME FLOW, MASS FLOW OR LIQUID LEVEL; METERING BY VOLUME
    • G01F1/00Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow
    • G01F1/66Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow by measuring frequency, phase shift or propagation time of electromagnetic or other waves, e.g. using ultrasonic flowmeters
    • G01F1/667Arrangements of transducers for ultrasonic flowmeters; Circuits for operating ultrasonic flowmeters
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01FMEASURING VOLUME, VOLUME FLOW, MASS FLOW OR LIQUID LEVEL; METERING BY VOLUME
    • G01F1/00Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow
    • G01F1/704Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow using marked regions or existing inhomogeneities within the fluid stream, e.g. statistically occurring variations in a fluid parameter

Abstract

【課題】反射相関法における多峰性の問題をパルスドップラ法を用いることなく、また簡単な構成で克服する。
【解決手段】超音波を流体に照射して得られる反射波を用いて流体に関する所定の物理量を計測する超音波計測器であって、異なる仕様の複数の超音波バースト信号を流体に照射する計測用超音波照射手段と、超音波バースト信号が流体内で各々反射して得られる複数の反射信号を受信する反射波受信手段と、該反射波受信手段から出力される複数の受信信号に相関演算処理を施すことにより複数の相関係数を演算し、該複数の相関係数に基づいて物理量を演算する物理量演算手段とを具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、超音波を用いて流体の流速や流量を計測する超音波計測器に関する。
周知のように、流量計の一種に反射相関法を利用した反射相関型超音波流量計がある。この反射相関型超音波流量計は、流体に照射した超音波パルスが流体に含まれる気泡や粒子によって反射して得られる反射波に相互相関処理を施すことにより流速を計測し、この流速と流路断面積とに基づいて流量を演算するものである。
また、流量計の他のものにパルスドップラ法に基づくドップラー型流量計がある。このドップラー型流量計は、流体に照射した超音波パルスが流体に含まれる気泡や粒子によって反射して得られる反射波の周波数偏移量(ドップラシフト量)に基づいて流速を計測し、この流速と流路断面積とに基づいて流量を演算するものである。
下記特許文献1には、上記反射相関型超音波流量計の問題点を克服するために、反射相関法とパルスドップラ法とを組み合わせた方式の超音波流速分布及び流量計(先行発明)が開示されている。この先行発明は、上記反射相関法に基づく相互相関値は流速を示す値であるが、相互相関処理の結果には相関性の高い値が一定の数値間隔で複数現れるため、つまり反射相関法に基づく流速は一定の値毎に複数得られる(これを「多峰性」という)ため、何れの相互相関値を真の流速を示す値として採用すべきか一義的に定めることができないという問題がある。先行発明は、この問題点を解決するために、最初にパルスドップラ法に基づいて流速の概略値を求め、このパルスドップラ法に基づいて得られた流速に基づいて決定された探索窓の範囲を用いて反射相関法に基づいて相互相関値を求めることにより多峰性の問題を解決するものである。
なお、下記特許文献2にも、反射相関法に基づく超音波流速計が開示されている。
特許第3669580号公報 特開2005−181268号公報
ところで、パルスドップラ法には、測定可能な流速の上限値が反射相関法に比べて低く(反射相関法では理論的に上限値がない)、また低流速では精度が低下するため下限値が反射相関法に比べて高いという問題点、つまり流速の測定可能範囲が反射相関法に比べて狭いので適用が制限されるという問題点があり、また流体に含まれる気泡流が断続的な場合には流速が得られないという問題点もある。したがって、上記先行発明は、このようなパルスドップラ法を利用するものなので、パルスドップラ法の上記問題点を全て有するものである。
また、上記先行発明は、反射相関法とパルスドップラ法とを組み合わせ、各方式で流速を求めるものなので、装置構成が複雑である。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、以下の点をを目的とするものである。
(1)反射相関法における多峰性の問題をパルスドップラ法を用いることなく克服する。
(2)反射相関法における多峰性の問題を簡単な装置構成で克服する。
上記目的を達成するために、本発明では、第1の解決手段として、超音波を流体に照射して得られる反射波を用いて流体に関する所定の物理量を計測する超音波計測器であって、異なる仕様の複数の超音波バースト信号を流体に照射する計測用超音波照射手段と、超音波バースト信号が流体内で各々反射して得られる複数の反射信号を受信する反射波受信手段と、該反射波受信手段から出力される複数の受信信号に相関演算処理を施すことにより複数の相関係数を演算し、該複数の相関係数に基づいて物理量を演算する物理量演算手段とを具備する、という手段を採用する。
第2の解決手段として、上記第1の手段において、計測用超音波照射手段は、異なる仕様の複数の超音波バースト信号として、所定の周波数を有すると共に異なる少なくとも2つのタイムインターバルで間欠する少なくとも第1〜第3の超音波バースト信号を流体に照射し、反射波受信手段は、少なくとも第1〜第3の超音波バースト信号が流体内で反射して得られる少なくとも第1〜第3の反射信号を受信し、物理量演算手段は、反射波受信手段から出力される少なくとも第1〜第3の受信信号に相関演算処理を施すことにより少なくとも2つの相関係数を演算し、該少なくとも2つの相関係数に基づいて物理量を演算する、という手段を採用する。
第3の解決手段として、上記第1の手段において、計測用超音波照射手段は、異なる仕様の複数の超音波バースト信号として、所定のタイムインターバルで間欠すると共に異なる周波数を有する少なくとも2対の超音波バースト信号を流体に照射し、反射波受信手段は、少なくとも2対の超音波バースト信号が流体内で反射して得られる少なくとも2対の反射信号を受信し、物理量演算手段は、反射波受信手段から出力される少なくとも2対の受信信号に相関演算処理を施すことにより少なくとも2つの相関係数を演算し、該少なくとも2つの相関係数に基づいて物理量を演算する、という手段を採用する。
第4の解決手段として、上記第1〜第3いずれかの手段において、少なくとも2つのタイムインターバルあるいは異なる周波数は素数関係の値である、という手段を採用する。
第5の解決手段として、上記第1〜第4いずれかの手段において、物理量演算手段は、複数の相関係数を乗算することにより評価用相関係数を演算し、該評価用相関係数のピーク値となる流速を流体の流速とする、という手段を採用する。
第6の解決手段として、上記第1〜第5いずれかの手段において、物理量演算手段は、流体の速度分布あるいは/及び流量を物理量として演算する、という手段を採用する。
本発明によれば、異なる仕様の複数の超音波バースト信号を流体に照射し、該超音波バースト信号が流体内で各々反射して得られる複数の反射信号を受信して得られた複数の受信信号に基づいて複数の相関係数を演算し、該複数の相関係数に基づいて物理量を演算するので、パルスドップラ法を用いることなく、かつ、簡単な装置構成で反射相関法における多峰性の問題を克服して物理量を計測することができる。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る超音波計測器Aの機能構成を示すブロック図である。この図1に示すように、超音波計測器Aは、マルチインターバル送信回路1、第1の増幅器2、トランスデューサ3、第2の増幅器4、A/D変換器5、ウォールフィルタ6、マルチインターバル反射相関演算部7、流量演算部8及び制御部9から構成されている。
なお、これら各機能構成要素のうち、マルチインターバル送信回路1、第1の増幅器2、トランスデューサ3及び制御部9は、本実施形態における計測用超音波照射手段に相当し、トランスデューサ3、第2の増幅器4、A/D変換器5及び制御部9は、本実施形態における反射波受信手段に相当し、またウォールフィルタ6、マルチインターバル反射相関演算部7、流量演算部8及び制御部9は本実施形態における物理量演算手段に相当する。これら各機能構成要素のうち、第1の増幅器2、第2の増幅器4及びウォールフィルタ6は、必須の構成要素ではなく、必要に応じて削除しても良いものである
このような超音波計測器Aは、図示するように、所定の断面形状を有する管路R内を流れる流体X(計測対象)の流速分布を演算し、この流速分布から得られる平均流速と管路Rの断面積Sとに基づいて流体Xの流量Qを演算する計測器である。また、この超音波計測器Aにおいて、ウォールフィルタ6、マルチインターバル反射相関演算部7及び流量演算部8は、ソフトウエア的に信号処理する演算処理部の機能構成要素である。この演算処理部の内部メモリには、上記断面積S等、流速分布及び流量Qの演算に必要なパラメータや演算アルゴリズムを規定する演算プログラム(ソフトウエア)が予め記憶されている。
マルチインターバル送信回路1は、超音波の周波数帯域、例えば500kHz〜2MkHzの周波数帯域の何れかの周波数fを有すると共に異なる2つのタイムインターバルT1,T2でパルス状(バースト状)に間欠する3つの送信バースト信号を異なる仕様の複数の送信バースト信号として第1の増幅器2に出力する電子回路であり、正弦波発振回路と、該正弦波発振回路が発振した周波数fの正弦波信号(連続信号)を上記タイムインターバルで繰り返すバースト信号に強度変調する強度変調回路から構成されている。第1の増幅器2は、送信回路1から入力された送信バースト信号を所定の増幅度で増幅してトランスデューサ3に出力する。
トランスデューサ3は、図示するように、管路Rの外表面に設けられており、第1の増幅器2から入力された送信バースト信号を計測用超音波バースト信号USに変換し、流体Xの流れ方向に直交する方向に対して角度θで管路R内に出射すると共に、該計測用超音波バースト信号USが管路R内の気泡等の粒子で反射することにより当該管路Rから入射した評価用超音波バースト信号UAを電気信号(受信信号)に変換(受信)する電気/音響変換器である。
上記計測用超音波バースト信号USは、第1の増幅器2から入力された送信バースト信号(電気信号)を超音波に変換したものなので、異なる仕様の複数の超音波バースト信号であり、上記送信バースト信号が有する正弦波の周波数fと同一周波数を有すると共に2つの異なるタイムインターバルT1,T2で繰り返すバースト状の音響信号である。本実施形態における、このような計測用超音波バースト信号USは、管路R内を矢印で示すように上流から下流に向かって流れる流体X中の気泡や粒子によって反射され、評価用超音波バースト信号UAとしてトランスデューサ3に入射し順次受信される。
ここで、計測用超音波バースト信号USが2つの異なるタイムインターバルT1,T2を備えることは、本実施形態の超音波計測器Aにおける構成上の最も特徴とする点である。従来の反射相関法に基づく流速計測では、単一のタイムインターバルからなる超音波バースト信号を被測定流体に出射するが、本超音波計測器Aでは、異なる2つのタイムインターバルT1,T2で繰り返す計測用超音波バースト信号USを管路R内の流体Xに照射する。各タイムインターバルT1,T2は、後述するように、素数関係、例えば2対3の関係あるいは3対2の関係、5対8の関係あるいは8対5の関係が好ましく、かつ最小公倍数が極力大きい方が好ましい。なお、以下の説明では、2つの異なるタイムインターバルT1,T2を総称する場合には、タイムインターバルTと記載する。
図2は、上記計測用超音波バースト信号US及び評価用超音波バースト信号UAの波形を示す波形図である。計測用超音波バースト信号USは、第1〜第3の超音波バースト信号US1〜US3からなり、第1〜第3の超音波バースト信号US1〜US3は何れも周波数fの正弦波であり、第1の超音波バースト信号US1と第2の超音波バースト信号US2とはタイムインターバルT1で、また第2の超音波バースト信号US2と第3の超音波バースト信号US3とはタイムインターバルT2で隣り合う関係に設定されている。
評価用超音波バースト信号UAは、上記第1超音波バースト信号US1が流体X中の気泡や粒子によって反射された第1の反射信号UA1、上記第2超音波バースト信号US2が流体X中の気泡や粒子によって反射された第2の反射信号UA2、また上記第3超音波バースト信号US3が流体X中の気泡や粒子によって反射された第3の反射信号UA3からなる。このような第1〜第3の反射信号UA1〜UA3からなる評価用超音波バースト信号UAは、トランスデューサ3によって受信されることにより第1〜第3の反射信号UA1〜UA3に相当する3つのバースト信号(電気信号)からなる受信信号に変換される。
第2の増幅器4は、トランスデューサ3から入力された受信信号を所定の増幅度で増幅してA/D変換器5に出力する。A/D変換器5は、上記第2の増幅器4から入力された受信信号(アナログ信号)をサンプリング定理を満たす所定のサンプリングレート、つまり上記周波数fの2倍以上の繰返し周期でサンプリングすることによりデジタル信号(受信データ)に変換してウォールフィルタ6に出力する。
ウォールフィルタ6、マルチインターバル反射相関演算部7及び流量演算部8は、上記A/D変換器5から入力された受信データをソフトウエア的に信号処理する演算処理部の機能構成要素である。ウォールフィルタ6は、所定のアルゴリズムのフィルタ処理を上記受信データに施すことにより、該受信データに含まれる管路Rからの反響成分(ノイズ信号)を除去し、流体X中の気泡や粒子による反射成分のみを含む受信データをマルチインターバル反射相関演算部7に出力する。
マルチインターバル反射相関演算部7は、上記ウォールフィルタ6から入力される受信データ、つまり上述した第1〜第3の反射信号UA1〜UA3からなる評価用超音波バースト信号UA(より正確には評価用超音波バースト信号UAから上記反響成分が除去されたもの)に相当するバースト信号について、図2に示すように複数の時間領域R1、R2、……、Rn毎に相関演算処理を施すことにより気泡や粒子の移動速度の分布、つまり管路R内における流体Xの流速の分布(流速分布)を演算する。マルチインターバル反射相関演算部7の演算結果である上記流速分布は、流量演算部8に出力されると共に超音波計測器Aの計測値の1つとして外部に出力される。なお、このようなマルチインターバル反射相関演算部7の詳細処理については動作説明として後述する。
流量演算部8は、上記マルチインターバル反射相関演算部7で求められた流速分布と流速を算出した位置近傍での管路Rの断面積Sとに基づいて流体Xの流量Qを演算する。制御部9は、上述したマルチインターバル送信回路1、A/D変換器5及び演算処理部を同期制御することにより、マルチインターバル送信回路1における送信バースト信号の発生タイミングに同期して受信信号をA/D変換器5で受信データに変換させると共に該受信データを演算処理部で演算処理させる。
次に、このように構成された超音波計測器Aの詳細動作について、図3、図4をも参照して説明する。
マルチインターバル送信回路1は、制御部9から測定開始を示す送信指示信号が入力されると、上述した送信バースト信号を第1の増幅器2に出力する。この送信バースト信号は、第1の増幅器2で増幅された後、トランスデューサ3に入力されて超音波に変換されて、図2に示すような計測用超音波バースト信号USとして管路R内に出射される。この計測用超音波バースト信号USは、管路R内を上流から下流に向かって流れる流体X中の気泡や粒子によって反射され、評価用超音波バースト信号UAとしてトランスデューサ3に検出される。
すなわち、トランスデューサ3は、計測用超音波バースト信号USにおける第1超音波バースト信号US1が流体X中の気泡や粒子によって反射された第1の反射信号UA1と、同じく計測用超音波バースト信号USにおける第2超音波バースト信号US2が流体X中の気泡や粒子によって反射された第2の反射信号UA2と、同じく計測用超音波バースト信号USにおける第3超音波バースト信号US3が流体X中の気泡や粒子によって反射された第3の反射信号UA3とからなる評価用超音波バースト信号UA(超音波信号)を受信信号(電気信号)に変換して第2の増幅器4に出力する。
この受信信号は、第1〜第3の反射信号UA1〜UA3からなる評価用超音波バースト信号UAを電気信号に変換したものなので、信号として第1〜第3の反射信号UA1〜UA3と同様な情報を内包する信号である。このような受信信号(アナログ信号)は、A/D変換器5によって受信データ(デジタル信号)に変換されてマルチインターバル反射相関演算部7に入力されるが、A/D変換器5における量子化処理は、サンプリング定理を満足するものなので、受信データは上記受信信号と同様な情報を内包する信号である。
このような受信データは、ウォールフィルタ6によって上述したフィルタ処理が施されることにより、流体X中の気泡や粒子によって反射された信号成分のみを含む信号となり、マルチインターバル反射相関演算部7に入力される。マルチインターバル反射相関演算部7は、第1の反射信号UA1と第2の反射信号UA2の相互相関係数(第1の相関係数K1)を演算すると共に第2の反射信号UA2と第3の反射信号UA3の相互相関係数(第2の相関係数K2)を演算する。
図3は、上記第1、第2の相関係数K1、K2の変化を示す波形図である。周知のように、信号の相関演算では演算対象となる2つの信号の時間軸上での相対位置関係を順次オフセットさせて相互相関係数を演算するので、図3における横軸は流体Xの流速を示す。また、第1、第2の相関係数K1、K2は、上述した計測用超音波バースト信号USの周期性に起因する「多峰性」によって計測用超音波バースト信号USの波数分だけ振動するバースト状の波形となる。このような第1、第2の相関係数K1、K2における振動周期Wは、上記周波数f、タイムインターバルT、角度θ及び音速Cをパラメータとする下記演算式(1)によって与えられる。
W=C/(2fTsinθ) (1)
ここで、第1の相関係数K1は、タイムインターバルT1の関係にある第1の反射信号UA1と第2の反射信号UA2との相関関係を示す量であり、振動周期W1は、式(1)に基づいて式(2)のように表される。一方、第2の相関係数K2は、上記タイムインターバルT1とは異なるタイムインターバルT2の関係にある第2の反射信号UA2と第3の反射信号UA3との相関関係を示す量であり、振動周期W2は、同じく式(1)に基づいて式(3)のように表される。
W1=C/(2fT1sinθ) (2)
W2=C/(2fT2sinθ) (3)
このような第1、第2の相関係数K1、K2に共通するピーク点Waを与える流速uaは流体Xの真の流速を示すものであり、それ以外のピーク点は流体Xの真の流速を示すものではない。
マルチインターバル反射相関演算部7は、このような観点から、上記第1の相関係数K1と第2の相関係数K2とを乗算することにより評価用相関係数Khを演算し、この評価用相関係数Khのピーク点、つまり第1、第2の相関係数K1、K2に共通するピーク点Waを与える流速uaを流速計測値とする。評価用相関係数Khは、第1の相関係数K1と第2の相関係数K2とを乗算したものなので、第1、第2の相関係数K1、K2に共通するピーク点Wa以外のピーク点はピーク点Waに対して相対的に抑圧されて小さくなり、第1、第2の相関係数K1、K2に共通するピーク点Waが強調された波形となる。
図4において、(a)は、タイムインターバルT1を300μs、タイムインターバルT2を500μsとした場合における流速のデータ点数(出現数)の実験結果を示し、(b)は、上記(a)に対する参考例として、タイムインターバルT1、T2を同一の300μsとした場合における流速のデータ点数(出現数)の実験結果を示している。この図4(a)と図4(b)との比較から判るように、タイムインターバルT1とタイムインターバルT2とが異なる場合は、タイムインターバルT1、T2が同じ場合に比較してデータ点数が真の流速を示す1点に集中し、「多峰性」の影響が大幅に軽減されている。
なお、このように第1、第2の相関係数K1、K2に共通するピーク点Waを効果的に強調するためには、各タイムインターバルT1,T2が素数関係、例えば2対3の関係あるいは3対2の関係、5対8の関係あるいは8対5の関係が好ましく、かつ最小公倍数が極力大きい方が好ましい。
すなわち、本実施形態に係る超音波計測器Aでは、タイムインターバルT1で隣り合う第1の超音波バースト信号US1及び第2の超音波バースト信号US2並びにタイムインターバルT1とは異なるタイムインターバルT2で第2の超音波バースト信号US2に隣り合う第3の超音波バースト信号US3からなる計測用超音波バースト信号USを流体Xに照射し、この計測用超音波バースト信号USが流体X中の気泡や粒子によって反射されて得られる評価用超音波バースト信号UAについて得られる第1、第2の相関係数K1、K2に基づいて流体Xの流速を求めるので、簡単な装置構成で「多峰性」に煩わされることなく真の流速を計測することができる。
さらに、マルチインターバル反射相関演算部7は、上述した第1、第2の相関係数K1、K2を図2に示した各時間領域R1、R2、……について演算し、各時間領域R1、R2、……に対応する管路R内の各領域における流速分布を演算して流量演算部8に出力する。流量演算部8は、上記流速分布の平均値である平均流速uを演算し、さらにこの平均流速uと管路Rの断面積Sとに基づいて流体Xの流量Qを演算して外部に計測結果として出力する。
なお、上記実施形態では、第1〜第3の超音波バースト信号US1〜US3からなる計測用超音波バースト信号USを流体Xに照射するようにしたが、真の流速を示すピーク点Waをさらに効果的に強調するために、各タイムインターバルT1、T2とは異なるタイムインターバルT3の第4の超音波バースト信号US4を追加した計測用超音波バースト信号US、あるいはさらに各タイムインターバルT1〜T3とは異なるタイムインターバルT4の第5の超音波バースト信号US5を追加した計測用超音波バースト信号USを用いて流速分布を演算するようにしても良い。
例えば、上記第1〜第4の超音波バースト信号US1〜US4からなる計測用超音波バースト信号USを流体Xに照射する場合、第1〜第3の相関係数K1〜K3が得られるので、これら第1〜第3の相関係数K1〜K3を乗算することによって評価用相関係数Khを求め、該評価用相関係数Khに基づいて流速を特定する。また、上記第1〜第5の超音波バースト信号US1〜US5からなる計測用超音波バースト信号USを流体Xに照射する場合、第1〜第4の相関係数K1〜K4が得られるので、これら第1〜第4の相関係数K1〜K4を乗算することによって評価用相関係数Khを求め、該評価用相関係数Khに基づいて流速を特定する。なお、必要に応じてさらに多い6個以上の超音波バースト信号を用いて流速を特定するようにしても良い。
また、演算式(1)が示しているようにタイムインターバルTを異なる値とすることに代えて、図5に示すように、タイムインターバルTを一定値に固定し、流体Xに照射する超音波バースト信号の周波数fを異なる周波数f1、f2とすることによっても上記実施形態と同様の効果を得ることができる。この場合、周波数fが互いに異なる少なくても2対の超音波バースト信号USa1、USa2、USb1、USb2を計測用超音波バースト信号US’として流体Xに照射する。なお、上記異なる周波数f1、f2は、上述した各タイムインターバルT1,T2と同様に素数関係となることが好ましい。
すなわち、タイムインターバルが所定値(一定値)で異なる周波数f1、f2を有する少なくとも2対の超音波バースト信号USa1、USa2、USb1、USb2からなる計測用超音波バースト信号US’を仕様の異なる複数の超音波バースト信号として流体Xに照射することが考えられる。そして、少なくとも2対の超音波バースト信号USa1、USa2、USb1、USb2に基づく少なくとも2対の反射信号UAa1、UAa2、UAb1、UAb2のうち、各対を構成する反射信号UAa1と反射信号UAa2とに基づいて第1の相関係数K1を求め、また反射信号UAb1と反射信号UAb2とに基づいて第2の相関係数K2を求め、これら第1、第2の相関係数K1、K2に基づいて評価用相関係数Khを求める。
本発明の一実施形態に係る超音波計測器Aの機能構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態における計測用超音波バースト信号US及び評価用超音波バースト信号UAの波形図である。 本発明の一実施形態における第1の相関係数K1及び第2の相関係数K2の変化を示す波形図である。 本発明の一実施形態におけるタイムインターバルを300μsと500μsとに設定した場合における流速のデータ点数(実験結果)とタイムインターバルを同一の300μsに設定した場合における流速のデータ点数(実験結果)を示す棒グラフである。 本発明の一実施形態の変形例における計測用超音波バースト信号US’の波形図である。
符号の説明
A…超音波計測器、1…マルチインターバル送信回路、2…第1の増幅器、3……トランスデューサ、4…第2の増幅器、5…A/D変換器、6…ウォールフィルタ、7…マルチインターバル反射相関演算部、8…流量演算部、9…制御部、X…流体、R…管路

Claims (6)

  1. 超音波を流体に照射して得られる反射波を用いて流体に関する所定の物理量を計測する超音波計測器であって、
    異なる仕様の複数の超音波バースト信号を流体に照射する計測用超音波照射手段と、
    前記超音波バースト信号が流体内で各々反射して得られる複数の反射信号を受信する反射波受信手段と、
    該反射波受信手段から出力される複数の受信信号に相関演算処理を施すことにより複数の相関係数を演算し、該複数の相関係数に基づいて前記物理量を演算する物理量演算手段と
    を具備することを特徴とする超音波計測器。
  2. 前記計測用超音波照射手段は、前記異なる仕様の複数の超音波バースト信号として、所定の周波数を有すると共に異なる少なくとも2つのタイムインターバルで間欠する少なくとも第1〜第3の超音波バースト信号を流体に照射し、
    前記反射波受信手段は、前記少なくとも第1〜第3の超音波バースト信号が流体内で反射して得られる少なくとも第1〜第3の反射信号を受信し、
    前記物理量演算手段は、前記反射波受信手段から出力される少なくとも第1〜第3の受信信号に相関演算処理を施すことにより少なくとも2つの相関係数を演算し、該少なくとも2つの相関係数に基づいて前記物理量を演算することを特徴とする請求項1記載の超音波計測器。
  3. 前記計測用超音波照射手段は、前記異なる仕様の複数の超音波バースト信号として、所定のタイムインターバルで間欠すると共に異なる周波数を有する少なくとも2対の超音波バースト信号を流体に照射し、
    前記反射波受信手段は、前記少なくとも2対の超音波バースト信号が流体内で反射して得られる少なくとも2対の反射信号を受信し、
    前記物理量演算手段は、前記反射波受信手段から出力される少なくとも2対の受信信号に相関演算処理を施すことにより少なくとも2つの相関係数を演算し、該少なくとも2つの相関係数に基づいて前記物理量を演算することを特徴とする請求項1記載の超音波計測器。
  4. 前記少なくとも2つのタイムインターバルあるいは前記異なる周波数は素数関係の値であることを特徴とする請求項2または3記載の超音波計測器。
  5. 前記物理量演算手段は、複数の相関係数を乗算することにより評価用相関係数を演算し、該評価用相関係数のピーク値となる流速を前記流体の流速とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の超音波計測器。
  6. 前記物理量演算手段は、前記流体の速度分布あるいは/及び流量を前記物理量として演算することを特徴とする請求項1〜5いずれか一項に記載の超音波計測器。
JP2008326905A 2008-12-24 2008-12-24 超音波計測器 Expired - Fee Related JP4983787B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008326905A JP4983787B2 (ja) 2008-12-24 2008-12-24 超音波計測器
CN2009102581696A CN101762298B (zh) 2008-12-24 2009-12-22 超声波测量仪
US12/644,942 US8234933B2 (en) 2008-12-24 2009-12-22 Ultrasonic meter for determining physical quantity of a fluid based on a determined plurality of correlation coefficients
EP09180377.5A EP2202494B1 (en) 2008-12-24 2009-12-22 Ultrasonic meter

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008326905A JP4983787B2 (ja) 2008-12-24 2008-12-24 超音波計測器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010151452A true JP2010151452A (ja) 2010-07-08
JP4983787B2 JP4983787B2 (ja) 2012-07-25

Family

ID=42035851

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008326905A Expired - Fee Related JP4983787B2 (ja) 2008-12-24 2008-12-24 超音波計測器

Country Status (4)

Country Link
US (1) US8234933B2 (ja)
EP (1) EP2202494B1 (ja)
JP (1) JP4983787B2 (ja)
CN (1) CN101762298B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105572419A (zh) * 2016-03-14 2016-05-11 中国海洋大学 基于声传播时间差法测海水流速的仪器

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5321106B2 (ja) * 2009-02-06 2013-10-23 横河電機株式会社 超音波計測器
DE102010031129A1 (de) * 2010-07-08 2012-01-12 Endress + Hauser Flowtec Ag Ultraschall-Partikelmesssystem
CN102322899B (zh) * 2011-09-07 2012-09-05 中国船舶重工集团公司第七○四研究所 光电式气体微流量气泡流量计
JP5447561B2 (ja) * 2012-03-08 2014-03-19 横河電機株式会社 超音波測定器
US9002665B2 (en) * 2013-05-15 2015-04-07 Texas Instruments Incorporated Multi-channel flow sensing
CN109668622A (zh) * 2018-11-16 2019-04-23 国网江苏省电力有限公司盐城供电分公司 一种基于振动测量的反射超声波信号频率计算方法
WO2020183719A1 (ja) * 2019-03-14 2020-09-17 オムロン株式会社 流量測定装置
US11725967B2 (en) * 2019-05-29 2023-08-15 Texas Instruments Incorporated Gas volume determination in fluid
WO2020259781A1 (en) * 2019-06-25 2020-12-30 Kamstrup A/S Ultrasonic flow meter and a method of determining a flow rate

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05212032A (ja) * 1992-02-04 1993-08-24 Aloka Co Ltd 超音波ドプラ診断装置
JP2002243856A (ja) * 2001-02-22 2002-08-28 Furuno Electric Co Ltd ドプラー式速度検出装置
JP3669580B2 (ja) * 2002-05-24 2005-07-06 学校法人慶應義塾 超音波流速分布及び流量計

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6378357B1 (en) * 2000-03-14 2002-04-30 Halliburton Energy Services, Inc. Method of fluid rheology characterization and apparatus therefor
US6470749B1 (en) * 2001-05-08 2002-10-29 Halliburton Energy Services, Inc. Method and apparatus for pulsed ultrasonic doppler measurement of wall deposition
JP4169504B2 (ja) * 2001-10-26 2008-10-22 東京電力株式会社 ドップラ式超音波流量計
KR100664366B1 (ko) * 2002-06-04 2007-01-02 도쿄 덴료쿠 가부시기가이샤 도플러식 초음파 유량계, 도플러식 초음파 유량계를 이용한 유량 계측 방법과, 이 도플러식 초음파 유량계에 이용하는 유량 계측 프로그램을 기록한 컴퓨터로 판독가능한 기억매체
JP2005181268A (ja) * 2003-12-24 2005-07-07 Yokogawa Electric Corp 超音波流量計

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05212032A (ja) * 1992-02-04 1993-08-24 Aloka Co Ltd 超音波ドプラ診断装置
JP2002243856A (ja) * 2001-02-22 2002-08-28 Furuno Electric Co Ltd ドプラー式速度検出装置
JP3669580B2 (ja) * 2002-05-24 2005-07-06 学校法人慶應義塾 超音波流速分布及び流量計

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105572419A (zh) * 2016-03-14 2016-05-11 中国海洋大学 基于声传播时间差法测海水流速的仪器

Also Published As

Publication number Publication date
CN101762298A (zh) 2010-06-30
EP2202494A3 (en) 2011-06-01
EP2202494A2 (en) 2010-06-30
CN101762298B (zh) 2013-11-13
US8234933B2 (en) 2012-08-07
EP2202494B1 (en) 2017-05-17
JP4983787B2 (ja) 2012-07-25
US20100154562A1 (en) 2010-06-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4983787B2 (ja) 超音波計測器
US10928414B2 (en) Signal travel time flow meter
JP6727308B2 (ja) 改良型ビーム整形音響信号伝搬時間差式流量計
JP5321106B2 (ja) 超音波計測器
US11137276B1 (en) All digital travel time flow meter using time reversed acoustics
RU2770889C1 (ru) Полностью цифровой расходомер, основанный на измерении времени прохождения, в котором используется обращенная во времени акустика
EP4246098A2 (en) All digital travel time flow meter using time reversed acoustics
CN115218971A (zh) 使用时间反转声学的全数字行程时间流量计
JP2013015406A (ja) 超音波計測装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101020

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110329

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110519

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110607

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110817

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20110824

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120327

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120409

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150511

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees