JP2010149314A - インモールド成形方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】熟練技術や特殊設備がなければ3次元形状の射出成形樹脂部品に均一なハードコート層を形成することができない。
【解決手段】 本発明によるインモールド成形方法は、ハードコート層が形成されたフィルムのハードコート層が形成された面にバインダーインク層を形成し、フィルムのバインダーインク層が形成された面とは反対側の面を第1の金型に密着させ、第1の金型と第2の金型とを型閉めして、溶融された合成樹脂を金型内に注入して樹脂成形品を成形し、第1の金型と第2の金型とを型開きして得た樹脂成形品からフィルムを剥離することを特徴とする。
【選択図】図3
【解決手段】 本発明によるインモールド成形方法は、ハードコート層が形成されたフィルムのハードコート層が形成された面にバインダーインク層を形成し、フィルムのバインダーインク層が形成された面とは反対側の面を第1の金型に密着させ、第1の金型と第2の金型とを型閉めして、溶融された合成樹脂を金型内に注入して樹脂成形品を成形し、第1の金型と第2の金型とを型開きして得た樹脂成形品からフィルムを剥離することを特徴とする。
【選択図】図3
Description
本発明は、ハードコート層をインモールド成形するインモールド成形方法に関する。
プラスチック(アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂など)は、ガラスなどに比べ、耐衝撃性、軽量などの点で優れているが、耐摩耗性の点では、表面硬度が小さく劣っている。そのため、プラスチックは、表面に小さな傷が付き易く、製品の外観が著しく損なわれる欠点を持っている。
そこで、一般に、射出成形樹脂部品の表面硬度や、耐摩耗性、耐薬品性などを向上させるために、塗装により機能性コート剤を塗布して、機能性コート層を形成している。また、機能性コート層の必要な部分と、不必要な部分とがある場合には、射出成形樹脂部品にマスキング処理をした後にコート剤を塗布している。
また、例えば、特許文献1に記載された方法では、転写箔をインモールド転写して下塗り層を形成する。次いで、形成した下塗り層の上面に蒸着膜を形成する。次いで、形成した蒸着膜の上面にアクリルシリコン系樹脂を塗布することによって、トップコート層を形成することができる。
また、例えば、特許文献2には、基材シートの表面に離型層を介してハードコート層を積層してパネルの表面に重ね、加熱ローラで加圧してハードコート層をパネルに転写する方法が記載されている。また、特許文献2には、成形型内に転写シートを配置した状態でその成形型内に合成樹脂を注入成形するいわゆるインモールド成形によってパネルとハードコート層とを同時に形成する方法が記載されている。
しかし、従来のコート剤を射出成形樹脂部品に塗布してハードコート層を形成する方法では、塗装工程において、塗装ムラやゴミによるピンホール不良が発生することがある。また、ハードコート層が不要な部分がある場合には、マスキング処理を行う手間が必要である。
また、一般に3次元形状物を均一に塗装することは難しい。そのため、従来の塗装による方法や特許文献1及び特許文献2に記載された方法では、3次元形状の射出成形樹脂部品にコート剤を塗布するために、熟練技術や特殊設備が必要である。
そこで、本発明は、熟練技術や特殊設備がなくても3次元形状の射出成形樹脂部品に均一なハードコート層を形成することができるインモールド成形方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、手間をかけずに射出成形樹脂部品の必要な部分にだけハードコート層を形成することができるインモールド成形方法を提供することを目的とする。
本発明によるインモールド成形方法は、ハードコート層(例えば、ハードコート層2によって実現される)が形成されたフィルム(例えば、樹脂フィルム1によって実現される)のハードコート層が形成された面にバインダーインク層(例えば、バインダーインク層3によって実現される)を形成し、フィルムのバインダーインク層が形成された面とは反対側の面を第1の金型(例えば、固定側の射出成型用金型4によって実現される)に密着させ、第1の金型と第2の金型(例えば、可動側の射出成型用金型5によって実現される)とを型閉めして、溶融された合成樹脂(例えば、溶融樹脂6によって実現される)を金型内に注入して樹脂成形品を成形し、第1の金型と第2の金型とを型開きして得た樹脂成形品からフィルムを剥離することを特徴とする。
また、インモールド成形方法は、ハードコート層が形成されたフィルムのハードコート層が形成された面の所定の部分にバインダーインク層形成し、フィルムのバインダーインク層が形成された面とは反対側の面を第1の金型に密着させ、第1の金型と第2の金型とを型閉めして、溶融された合成樹脂を金型内に注入して合成樹脂層(例えば、合成樹脂層7によって実現される)を形成するとともに、バインダーインク層が形成された所定の部分のハードコート層と合成樹脂層とを密着させて樹脂成形品を成形し、第1の金型と第2の金型とを型開きして得た樹脂成形品からフィルムを剥離するように構成されていてもよい。
また、インモールド成形方法は、ハードコート層が形成されたフィルムのハードコート層が形成された面に加飾印刷を施すとともにバインダーインク層を形成するように構成されていてもよい。
また、インモールド成形方法は、防眩処理コート層が形成されたフィルムの防眩処理コート層が形成された面にバインダーインク層形成するように構成されていてもよい。
また、インモールド成形方法は、酸化チタン光触媒コート層が形成されたフィルムの酸化チタン光触媒コート層が形成された面にバインダーインク層形成するように構成されていてもよい。
また、インモールド成形方法は、機能性コート層が形成されたフィルムの機能性コート層が形成された面にバインダーインク層形成するように構成されていてもよい。
本発明によれ ば、熟練技術や特殊設備がなくても3次元形状の射出成形樹脂部品に均一なハードコート層を形成することができる。
また、本発明によれば、手間をかけずに射出成形樹脂部品の必要な部分にだけハードコート層を形成することができる。
本実施形態では、表面にハードコート層が形成された樹脂成形品をインモールド成形を用いて作成する。以下、本発明によるインモールド成形方法の工程について、図面を参照して説明する。まず、インモールド成形方法において、ハードコート層が形成された樹脂フィルムを用いる。
図1は、ハードコート層が形成された樹脂フィルムの側面を示す説明図である。図1に示すように、樹脂フィルム1には、片面にハードコート層2が形成されている。以下、図1に示すような片面にハードコート層が形成された樹脂フィルムをハードコートフィルムという。
なお、樹脂フィルム1として、様々なフィルムを用いることが可能である。例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)や、PC(ポリカーボネート)、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)フィルムなどの合成樹脂を用いてもよい。
また、ハードコート層2は、例えば、シリコン系樹脂などによって実現される。なお、ハードコート層は、例えば、AR(アンチリフレクション)フィルムを用いた反射防止やAG(アンチグレア)フイルムを用いた防眩機能を有する防眩処理コート層であってもよい。また、ハードコート層2は、例えば、防汚や抗菌、脱臭、水の浄化機能を有する酸化チタン光触媒コート層であってもよい。また、ハードコート層2は、例えば、耐熱性や耐薬品性などの機能を有する機能性コート層であってもよい。
まず、図1に示すハードコートフィルムにバインダーインクを印刷する。図2は、ハードコートフィルムにバインダーインクを印刷した状態を示す説明図である。図2に示すように、樹脂フィルム1のハードコート層2が形成されている面にバインダーインクを印刷する。バインダーインクは、例えば、樹脂成分の多いインクによって実現される。また、バインダーの種類(含有している成分)には、例えば、アクリル系やビニール系、ポリエステル系のものがあり、本実施形態では、射出される合成樹脂と同じ材質又は相性のよい合成樹脂を用いる。
バインダーインクの印刷は、例えば、スクリーン印刷法によって行う。また、射出成形樹脂部品の一部分にハードコート層を形成したい場合は、スクリーン印刷法を用いてバインダーインクの塗り分けを行う。
なお、本実施形態では、意匠が施されていない樹脂成形品について説明するが、樹脂成形品に意匠を施すために、樹脂フィルム1に意匠を施してもよい。具体的には、樹脂フィルム1のハードコート層2が形成されている面に意匠の印刷を行い、その上にバインダーインクを印刷する。
以上の工程によりバインダーインクが印刷されたハードコートフィルムを用いて、以下、インモールド成形を行い、樹脂成形品の作製を行う。
以下、バインダーインクを印刷したハードコートフィルムを用いてインモールド成形を行う工程について説明する。図3は、バインダーインクを印刷したハードコートフィルムを用いてインモールド成形をする工程を示す説明図である。
まず、図3(A)に示すように、バインダーインクを印刷したハードコートフィルムの予備成形を行う。ここで、予備成形とは、例えば、押圧型に挟んで押圧成形を行うことによって3次元形状に予め成形することである。図3(A)に示す例では、コの字型形状に予備成形している。
次いで、図3(B)に示すように、固定側の射出成型用金型4と可動側の射出成型用金型5とが型開きされた状態において、図3(A)に示す予備成形をしたハードコートフィルムを固定側の射出成型用金型4に密着させてセットする。
次いで、図3(C)に示すように、固定側の射出成型用金型4と可動側の射出成型用金型5とを型閉めする。
次いで、図3(D)に示すように、可動側の射出成型用金型5に設けられた射出ゲート51から溶融樹脂6を射出する。すると、射出した溶融樹脂6により、図3(E)に示すように、合成樹脂層7が形成される。また、射出した溶融樹脂6の温度でバインダーインクの樹脂成分も溶融されることにより、合成樹脂層7とハードコート層2とが密着される。なお、溶解樹脂6は、例えば、AS(アクリロニトリル・スチレン)やABS、PMMA(ポリメタクリル酸メチル樹脂)、PCなどの合成樹脂によって実現される。
次いで、図3(E)に示すように、固定側の射出成型用金型4と可動側の射出成型用金型5とが型開きされ、射出成形樹脂部品を得る。
その後、図3(F)に示すように、射出成形樹脂部品から樹脂フィルム1を剥離することで、ハードコート層が表面に形成された射出成形樹脂部品を得ることができる。
以上に説明したように、本実施形態では、バインダーインクを印刷したハードコートフィルムを予備成形し、インモールド成形を行う。インモールド成形では、射出された溶融樹脂6により合成樹脂層7が形成されるとともに、溶融樹脂6の温度によってバインダーインクが溶融され、ハードコート層2と合成樹脂層7とが密着される。そして、型開きして得た射出成形樹脂部品から樹脂フィルム1を剥離することで、ハードコート層が形成された射出成形樹脂部品を得ることができる。
従って、熟練技術や特殊設備がなくても3次元形状の射出成形樹脂部品の表面に均一なハードコート層を形成することができる。
また、本実施形態では、射出成形樹脂部品の一部分にハードコート層を形成したい場合に、例えば、スクリーン印刷法を用いてバインダーインクの塗り分けを行う。すると、インモールド成形において、バインダーインクが塗布された部分のハードコート層2と合成樹脂層7とが密着される。そして、型開きして得た射出成形樹脂部品から樹脂フィルム1を剥離すると、ハードコート層のうち、合成樹脂層と密着されていない部分は樹脂フィルムとともに剥離され、バインダーインクによって密着された部分は剥離されることなく合成樹脂層に密着された状態で残る。そのため、部分的にハードコート層が形成された射出成形樹脂部品を得ることができる。
従って、マスキング処理を省略することができ、手間をかけずに射出成形樹脂部品の必要な部分にだけハードコート層を形成することができる。
本発明は、射出成形樹脂製品の表面にハードコート層を形成する用途に適用可能である。
1 樹脂フィルム
2 ハードコート層
3 バインダーインク層
4 固定側の射出成型用金型
5 可動側の射出成型用金型
6 溶融樹脂
7 合成樹脂層
51 射出ゲート
2 ハードコート層
3 バインダーインク層
4 固定側の射出成型用金型
5 可動側の射出成型用金型
6 溶融樹脂
7 合成樹脂層
51 射出ゲート
Claims (6)
- ハードコート層が形成されたフィルムの前記ハードコート層が形成された面にバインダーインク層を形成し、
前記フィルムの前記バインダーインク層が形成された面とは反対側の面を第1の金型に密着させ、
前記第1の金型と第2の金型とを型閉めして、溶融された合成樹脂を金型内に注入して樹脂成形品を成形し、
前記第1の金型と前記第2の金型とを型開きして前記樹脂成形品から前記フィルムを剥離する
ことを特徴とするインモールド成形方法。 - ハードコート層が形成されたフィルムの前記ハードコート層が形成された面の所定の部分にバインダーインク層を形成し、
前記フィルムの前記バインダーインク層が形成された面とは反対側の面を第1の金型に密着させ、
前記第1の金型と第2の金型とを型閉めして、溶融された合成樹脂を金型内に注入して合成樹脂層を形成するとともに、前記バインダーインク層が形成された所定の部分の前記ハードコート層と前記合成樹脂層とを密着させて樹脂成形品を形成し、
前記第1の金型と前記第2の金型とを型開きして前記樹脂成形品から前記フィルムを剥離する
請求項1に記載のインモールド成形方法。 - ハードコート層が形成されたフィルムの前記ハードコート層が形成された面に加飾印刷を施すとともにバインダーインク層を形成する
請求項1又は請求項2記載のインモールド成形方法。 - ハードコート層として防眩処理コート層が形成されたフィルムの前記防眩処理コート層が形成された面にバインダーインク層を形成する
請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載のインモールド成形方法。 - ハードコート層として酸化チタン光触媒コート層が形成されたフィルムの前記酸化チタン光触媒コート層が形成された面にバインダーインク層を形成する
請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載のインモールド成形方法。 - ハードコート層として機能性コート層が形成されたフィルムの前記機能性コート層が形成された面にバインダーインク層を形成する
請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載のインモールド成形方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008327800A JP2010149314A (ja) | 2008-12-24 | 2008-12-24 | インモールド成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008327800A JP2010149314A (ja) | 2008-12-24 | 2008-12-24 | インモールド成形方法 |
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JP2010149314A true JP2010149314A (ja) | 2010-07-08 |
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JP2008327800A Pending JP2010149314A (ja) | 2008-12-24 | 2008-12-24 | インモールド成形方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2010149314A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11286372B2 (en) | 2013-08-28 | 2022-03-29 | Eaton Intelligent Power Limited | Heat sink composition for electrically resistive and thermally conductive circuit breaker and load center and method of preparation therefor |
-
2008
- 2008-12-24 JP JP2008327800A patent/JP2010149314A/ja active Pending
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