以下、図面を参照しながら、本発明に係る弾球遊技機の実施形態について詳細に説明する。なお、以下に述べる実施形態では本発明に係る弾球遊技機として、パチンコ遊技機を例にとって説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るパチンコ遊技機の外観を示す正面側の斜視図である。
<1.構成の概要、図1、図2>
図示のパチンコ遊技機1は、木製の外枠4の前面に額縁状の前面枠2を開閉可能に取り付け、前面枠2の裏面に取り付けた遊技盤収納フレーム(図示せず)内に遊技盤3を装着し、この遊技盤3の表面に形成した遊技領域3aを前面枠2の開口部に臨ませた構成を有する。上記遊技領域3aは、遊技盤3の面上に配設した球誘導レール5(図3参照)で囲まれた領域からなる。この遊技領域3aの前側に、透明ガラスを支持したガラス扉枠6が設けられている。
またパチンコ遊技機1は、ガラス扉枠6の下側に配設された前面操作パネル7を有している。前面操作パネル7には上受け皿ユニット8が設けられ、この上受け皿ユニット8には、排出された遊技球を貯留する上受け皿9が形成されている。前面操作パネル7には、球貸しボタン11およびプリペイドカード排出釦12(カード返却釦12)が設けられている。また、上受け皿9の上皿表面部分には、内蔵ランプが点灯されて操作可能となり、その内蔵ランプ点灯時に押下することにより演出効果を変化させることができる押しボタン式の枠演出ボタン13が設けられている。この枠演出ボタン13は後述する遊技者参加型の昇格演出ゲームを行う際の操作スイッチとして機能する。この上受け皿9には、上受け皿9に貯留された遊技球をパチンコ遊技機1の下方に抜くための球抜きボタン14が設けられている。
また、前面操作パネル7の右端部側には、発射ユニットを作動させるための発射操作ハンドル15が設けられている。また、前面枠2の上部の両側、発射操作ハンドル15の上側には、効果音を発生するスピーカ46が設けられている。またさらに、ガラス扉枠6の各所には、光の装飾により演出効果を現出する装飾ランプ45が設けられている。
次に、遊技盤3の遊技領域3aについて説明する。図2に示すように、遊技盤3の略中央部には、3つ(左、中、右)の表示エリアにおいて、独立して数字やキャラクタや記号などによる図柄(装飾図柄)を変動表示可能である画像表示装置としての液晶表示装置36(LCD:Liquid Crystal Display)が配設されている。この液晶表示装置36の真下には、第1の特別図柄始動口である上始動口34と、第2の特別図柄始動口である下始動口35とが上下に配設され、それぞれの内部には、入賞球を検出する特別図柄始動口センサ34a、35a(図3参照)が設けられている。下始動口35には、左右一対の可動翼片(可動部材)47が下始動口35を開閉可能に設けられ、いわゆるチューリップ型の電動役物(普通変動入賞装置41)を構成している。
上始動口34より上左側には、ゲートからなる普通図柄始動口37が配設されており、通過する遊技球を検出する普通図柄始動口センサ37a(図3参照)が配設されている。
上記下始動口35の下方には、大入賞口40を開閉する開放扉42bで開閉可能に構成した特別変動入賞装置42が配設され、その両側に一般入賞口43が計4つ配設されている。各一般入賞口43は、それぞれ内部にセンサを有しており、遊技球の通過を検出できるようになっている。
また、遊技領域3aの右上縁付近には、7セグを3桁に並べて構成される特別図柄表示装置38と、2個のLEDからなる普通図柄表示装置39が設けられている。さらに、遊技領域3aには、センター飾り48、遊技球の落下方向変換部材としての風車44や複数の遊技釘(図示せず)、複数の発光装置(ランプ、LED等:図示せず)などが配設されている。さらに遊技盤3の両側端部近傍にも、装飾ランプ45などのランプ表示装置やLED装置が配設されている。
遊技球が上始動口34または下始動口35に入賞したことに基づき、主制御基板27(図3参照)において乱数抽選による大当りに関する抽選(内部抽選)が行なわれる。そして、特別図柄表示装置38に特別図柄を変動表示させて、特別図柄変動表示ゲーム(特別図柄遊技)を開始し、一定時間経過後に、その変動表示している特別図柄を停止表示させて、抽選結果を報知するようになっている。このとき、上記特別図柄変動表示ゲームに連動する形態で、液晶表示装置36にて装飾図柄装による装飾図柄変動表示ゲーム(装飾図柄遊技)が行われる。
本実施形態では液晶表示装置36により画像表示装置を構成しているが、これに限らず、画像表示装置として、プラズマディスプレイ(PDP:Plasma Display Panel)、電子ペーパディスプレイ、有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electro−Luminescent Display)等で構成しても良い。この液晶表示装置36は、後述する液晶制御基板25(図3参照)の制御の下で、種々の演出を画像で表示させる。すなわち、特別図柄表示装置38における特別図柄の変動表示と連動するように上記特別図柄変動表示ゲームでの抽選結果を反映させた演出、つまり装飾図柄を変動表示させて上記装飾図柄変動表示ゲームを現出し、これに付随して種々の予告演出(たとえば、リーチ演出や背景演出など)を現出させる。
したがって、特別図柄表示装置38での特別図柄変動表示ゲームの結果が「大当り」であった場合、この液晶表示装置36の装飾図柄変動表示ゲームの結果も「大当り」を反映させた演出が現出される。また、特別図柄表示装置38では特別図柄が大当りを示す所定の停止表示態様(たとえば、3個の7セグが全て「7」停止表示状態)となり、液晶表示装置36では「左」「中」「右」の各表示エリアにおいて、当り有効ライン上で装飾図柄が上記大当り抽選結果を反映させた所定の停止表示態様(たとえば、「左」「中」「右」の各表示エリアにおいて、3個の装飾図柄が「7」「7」「7」停止表示状態)となる。
そして、この大当りとなった場合には、特別変動入賞装置ソレノイド42a(図3参照)が作動して開放扉42bが開き、これにより大入賞口40が所定パターンで開閉制御されて、通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(大当り遊技)が発生する。この大当り遊技では、開放扉42bが所定時間(たとえば29秒)開放して大入賞口40が開放されるか、または所定個数(たとえば9個)の遊技球が入賞するまで大入賞口40が開放され、その後、所定時間(たとえば2秒)開放扉42bが閉まって大入賞口40を閉鎖する、といった動作が所定回数(たとえば、最大15回(15ラウンド))繰り返されるようになっている。
上記大当り遊技は、上記図柄変動表示ゲームにて大当りを示す図柄が確定表示されてから開始される。大当りが開始すると、最初に大当りの開始を示すオープニング演出が行われ、オープニング演出が終了した後、大入賞口40が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限(たとえば、15ラウンド)として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、大入賞口40が開放されてから閉鎖されるまでであり、1回のラウンド遊技中での大入賞口40の開放は、規定入賞個数(たとえば、10個)の遊技球が大入賞口40に入賞するまでの間、または規定時間(たとえば、29秒)が経過するまでの間、となっている。また、ラウンド遊技中では、対応するラウンド演出が行われる。そして、規定ラウンド数終了後には、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われ、大当りが終了する。
また普通図柄始動口37に遊技球が通過したことに基づき、普通図柄変動表示ゲームが開始され、普通図柄表示装置39が点滅等の変動表示を行い、一定時間経過後に、その普通図柄変動表示ゲームの結果を、LED39の点灯と非点灯の組み合わせまたは双方点灯の組み合わせにて停止表示する。すなわち、普通図柄始動口37に遊技球が通過したことに基づき普通図柄に関する乱数抽選が行われ、この抽選結果が当り(補助当り)であった場合には、普通図柄表示装置39の表示部を所定パターン(たとえば、2個のLED39が双方共に点灯状態)に表示させ、その後に、可動翼片47が開状態となって、遊技者に有利な遊技状態である補助遊技状態が発生する。
この補助遊技状態下では、普通変動入賞装置41の可動翼片47が、所定時間(たとえば、0.2秒)開放して下始動口35が開放されるか、または所定個数(たとえば、5個)の遊技球が普通変動入賞装置41に入賞するまで下始動口35が開放され、その後、所定時間(たとえば、0.5秒)可動翼片47が閉まり下始動口35を閉鎖する、といった動作が所定回数(たとえば、最大2回)繰り返される。
また上記補助遊技状態中に遊技球が下始動口35に入賞した場合にも、同様に内部抽選が行われ、上記特別図柄変動表示ゲームが行なわれ、これに伴い装飾図柄変動表示ゲームが行なわれる。各入賞口に入賞しなかった遊技球は、アウト口49を介して排出される。
なお、上記特別図柄変動表示ゲームまたは上記普通図柄変動表示ゲームを行う最中に、さらに特別図柄始動口センサ34a、35aまたは普通図柄始動口センサ37aからの検出信号の入力がある場合には、この検出信号に基づいて各変動表示ゲームを行わせるための始動権利に関するデータである始動記憶(いわゆる、作動保留球数)を、変動表示中にかかわるものを除き、上限の所定個数まで記憶する。そして、この始動記憶個数を遊技者に明らかにするため、パチンコ遊技機1の適所にまたは液晶表示装置36による画面中に画像として表示させる。通常は、この始動記憶の発生順に、各始動記憶に対する変動表示ゲームが実行制御される。本実施形態では、上記上限の所定個数として、特別図柄、普通図柄に関する始動記憶をそれぞれ4個まで主制御基板27に設けられるRAM273(図3参照)に記憶され、特別図柄または普通図柄の変動確定回数として保留される。
また、本実施形態のパチンコ遊技機1は、主制御基板27(主制御CPU271:図3参照)がその機能部を担う、確率変動(以下、「確変」と称する)機能を備えている。これには特別図柄の確変機能と普通図柄の確変機能の二種類がある。
特別図柄の確変機能は、大当り終了後に大当りの抽選確率(当選確率)が低確率(通常遊技状態)である通常確率(本実施形態では300分の1)から高確率(本実施形態では30分の1)に変動する確変状態を付与する機能である。すなわち、確変状態においては、大当り抽選確率が低確率である低確率状態から、大当り抽選確率が高確率である高確率状態に変動している。大当り遊技終了後に確変状態を付与する大当りが「確変大当り」となり、大当り遊技終了後に確変状態が付与されない大当りが「非確変大当り」となる。確変状態が付与されると、大当りの抽選確率が高確率に変動して大当りが生起され易くなるため、この確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。なお、確変状態を継続させる条件は適宜定めることができる。たとえば、所定回数(たとえば、4回)の特別図柄変動表示ゲームが終了する迄の間(いわゆる、「回数切り確変(ST)」)、または次回の大当り遊技が開始される迄の間、もしくは抽選により低確率状態に移行することが決定される迄の間(いわゆる、「転落抽選」)を条件とすることができ、いずれの条件を付与するかは自由である。また、確変大当りを複数種類設けることにより、各確変大当りごとに、どの条件を付与するかを定めても良い。
普通図柄の確変機能は、大当り遊技終了後に補助当りの抽選確率(補助当りの当選確率)が低確率(通常遊技状態)である通常確率(本実施形態では256分の1)から高確率(本実施形態では256分の255)に変動する確変状態を付与する機能である。すなわち、上述した特別図柄に関する確変状態と同じく、この確変状態においては、補助当り抽選確率が低確率である低確率状態から、補助当り抽選確率が高確率である高確率状態に変動している。普通図柄の確変機能は、後述する普通図柄の変動時間短縮機能に連動する形態となっている。
またさらに、本実施形態のパチンコ遊技機1は、主制御CPU271がその機能部を担う、変動時間短縮(以下、「時短」と称する)機能を備えている。これには特別図柄の変動時間短縮機能と普通図柄の変動時間短縮機能の二種類がある。
特別図柄の時短機能は、大当りの抽選結果を導出する特別図柄変動表示ゲームにおける特別図柄の変動時間が短縮された時短状態を遊技者に付与する機能である。特別図柄の変動時間について時短状態が付与されると、1回の特別図柄変動表示ゲームの時間(特別図柄が変動を開始してから確定表示される迄の時間)が、例えば、30秒(時短状態が付与されていないとき)から5秒(時短状態が付与されているとき)に短縮される。すなわち、この時短状態は、単位時間当りの大当りの抽選回数が向上する抽選回数向上状態である。
普通図柄の時短機能は、普通変動入賞装置41の可動翼片47を開動作させる(下始動口35に遊技球を入賞し易くする)か否かの抽選結果を導出する普通図柄変動表示ゲームにおける普通図柄の変動時間が短縮された時短状態を遊技者に付与する機能である。普通図柄の変動時間について時短状態が付与されると、1回の普通図柄変動表示ゲームの時間(普通図柄が変動を開始してから確定表示される迄の時間)が、たとえば、30秒(時短状態が付与されていないとき)から3秒(時短状態が付与されているとき)に短縮される。すなわち、この時短状態は、通常遊技状態よりも単位時間当りの可動翼片47の作動率が向上する作動率向上状態である。
上記の時短状態は、本実施形態では、確変大当り終了後の確変状態が継続する間、または非確変大当り終了後の予め定めた回数の図柄変動表示ゲームが終了する迄の間、もしくは当該予め定めた回数に達する前に大当りが生起される迄の間付与される。
またさらに、本実施形態のパチンコ遊技機1は、主制御CPU271がその機能部を担う、開放延長機能を備えている。
開放延長機能は、普通変動入賞装置41の可動翼片47を開動作させる期間およびその開放回数を延長した開放延長状態を遊技者に付与する機能である。開放延長状態が付与されると、可動翼片47の開動作期間がたとえば0.5秒から2秒に延長され、また開閉回数が、たとえば最大2回(開放延長状態が付与されていないとき)から最大3回(開放延長状態が付与されているとき)に延長される。すなわち、開放延長状態は、通常遊技状態よりも単位時間当りの可動翼片47の作動率が向上する作動率向上状態である。開放延長機能は、上記時短機能に連動する形態となっている。したがって、上記時短状態では、普通図柄の確変機能および開放延長機能をも付与されるので、可動翼片47の作動率が著しく向上するようになっている。以下では、普通図柄に関する確変機能、時短機能、および開放延長機能が付与される状態を「時短状態」と称して説明する。
このように普通変動入賞装置41の可動翼片47は、時短状態が付与されている場合と、時短状態が付与されていない場合とでは、普通図柄変動表示ゲームにおいて当選した際、異なる動作パターンで開閉動作する。すなわち、可動翼片47は、時短状態が付与されている場合、時短状態が付与されていない状態に比較して、遊技者にとって有利な動作をするようになっている。
本実施形態のパチンコ遊技機1では、上記の特別図柄変動表示ゲームで抽選される大当り(内部当選)の種類としては、大当り終了後の遊技状態を、大当り当選確率が所定確率である低確率状態とする「通常大当り(非確変大当り)」と、それより高い当選確率の高確率状態とする「確変大当り」とを設けてある。これら大当りのうち、「確変大当り」においては、次回大当りとなる迄の間、大当り遊技終了後に確変状態および時短状態が付与され、非確変大当りである「通常大当り」においては、大当り遊技が終了した後に特別図柄変動表示ゲーム回数が所定回数(たとえば、100回)終了する迄の間か、またはその所定回数内で次回大当りとなる迄の間、時短状態が付与され、かつ確変状態が付与されないようになっている。すなわち、上記各大当りの終了後には、少なくとも時短状態が付与される。
また、いずれかの大当りに当選した場合、特別図柄表示装置38における特別図柄に関しては、そのまま抽選結果が反映した特別図柄が表示される。つまり特別図柄表示装置38には、確変大当りを報知する特別図柄または通常大当り報知する特別図柄が表示される。しかし、液晶表示装置36における装飾図柄に関しては、必ずしも最初から確変大当りを報知する装飾図柄(以下、「確変大当り図柄」と称する)で表示させることは行わない。その後の適当なタイミングにおいて昇格演出ゲームを発生させ、そこでの昇格演出ゲームの結果を後の遊技に反映させるようになっている。
たとえば、内部抽選で確変大当りに当選した場合、装飾図柄変動表示ゲームにおいては、必ずしも大当りの種別を報知する装飾図柄で表示せずに最初は通常大当りを報知する装飾図柄(以下、「通常大当り図柄」と称する)を表示させ、その後、適当なタイミング(たとえば、装飾図柄変動表示ゲーム中または大当り中(たとえば、所定のラウンド目や大当りの終了時のエンディング演出中))で、遊技者参加型の昇格演出ゲームを発生させ、この昇格演出ゲームで所定の昇格成功条件を達成した場合に、確変大当りである旨の報知として通常大当り図柄から確変大当り図柄に変更する昇格演出、つまり昇格に成功し確変大当りである旨を報知する昇格成功演出を行う。ここで「遊技者参加型の昇格演出ゲーム」とは、遊技者が演出上のゲームに参加可能とする遊技態様であり、その代表例としては、遊技者による枠演出ボタン13の操作に応じ、液晶表示装置36に表示される演出が変化する遊技態様が相当する。なお、この昇格演出ゲームの結果如何で内部抽選結果に直接影響を及ぼすことはないが、演出上においては遊技者があたかも内部抽選結果に影響を及ぼして、その後の遊技結果を左右させた感覚を与えることができる。
ここで、本実施形態のパチンコ遊技機1には、大当り終了後に液晶表示装置36に表示される遊技状態における演出の演出モードとして、現在の遊技状態が高確率状態、つまり確変状態であることを確定的に報知する演出をなす確変演出モード(第1の演出モードに相当する)と、これとは異なり大当り当選確率が高確率状態であることを確定的に報知しない演出をなす時短演出モード(第2の演出モードに相当する)を設けてある。上記時短演出モードは、原則として通常大当りを契機として移行する演出モードであり、現在の遊技状態が確変状態であることを確定的には報知しないが、時短状態であることを確定的に報知する演出をなすモードである。
上記昇格演出ゲームで所定の昇格成功条件が達成されなかった場合、確変大当りである旨の報知する昇格演出(昇格成功演出)が行われないことは当然であるが、本発明では、昇格演出ゲームで枠演出ボタン13が全く操作されないと、昇格成功演出が行われず、非昇格演出(昇格失敗演出)が行われる。そして、昇格失敗演出が発生した場合には、たとえ確変大当りであっても必ず上記時短演出モードに移行されて、演出上から、高確率状態であるか低確率状態であるかの識別が困難な状況下に置かれる。
しかし本実施形態のパチンコ遊技機1では、上記時短演出モードの下で、確変大当りによる高確率状態が潜伏中(潜伏確変中)である有ることを暗示する潜伏確変暗示演出を抽選により現出するようにし、遊技者に確変状態の期待感を与えることができるようにしている。
このように本実施形態のパチンコ遊技機1では、遊技者が昇格演出ゲームに参加しなければ昇格成功演出が行われずに必ず昇格失敗演出が行われるので、確変大当りかどうかをいち早く察知したいと欲する遊技者は積極的に昇格演出ゲームに参加するようになる。
<2.制御装置、図3>
図3は、上記のような遊技の進行状況に応じた遊技機制御を行う制御装置の構成の概要を示した制御ブロック図である。
この制御装置は、遊技動作全般の制御を司る主制御基板27と、主制御基板27から演出制御コマンドを受けて、光と音についての演出制御を行う演出制御基板24と、この演出制御基板24からの指示を受けて画像についての演出制御を行う液晶制御基板25と、を中心に構成される。そして、液晶制御基板25には、画像表示装置としての液晶表示装置36が接続されている。
また、主制御基板27には払出制御基板29が接続され、これに発射装置32を制御する発射制御基板28および遊技球払出装置19が接続されている。符号31は電源基板であり、電源基板31は外部電源(図示せず)に接続され、変圧トランスから供給される交流電圧(AC24V:メイン電源)から所要の電源を生成し、各制御基板にそれぞれ供給する。なお、図3には電源供給ルートは省略してある。
(2−1.主制御基板27)
主制御基板27は、主制御CPU271を内蔵したマイクロプロセッサを搭載すると共に、一連の遊技機制御手順を記述した制御プログラムや制御データ等を格納したROM272と、ワークエリアが形成されるRAM273を搭載して、1チップマイクロコンピュータを構成している。また図示はしていないが、一定周期のパルス出力を作成する機能や時間計測の機能等を有するCTC(Counter Timer Circuit)やCPUに割り込み信号を付与する割り込みコントローラ回路が設けられている。
また主制御基板27には、上始動口34への入賞を検出する特別図柄始動口センサ34aと、下始動口35への入賞を検出する特別図柄始動口センサ35aと、普通図柄始動口37の通過を検出する普通図柄始動口センサ37aと、一般入賞口43への入賞を検出する一般入賞口センサ43aとが接続され、主制御基板27はこれらの各検出信号を受信可能となっている。
また主制御基板27には、特別図柄表示装置38、普通図柄表示装置39、下始動口35の可動翼片47を開閉制御するための普通変動入賞装置ソレノイド41a、および、大入賞口40の幅広な開放扉42bを開閉制御するための特別変動入賞装置ソレノイド42aが接続され、主制御基板27は各装置を制御するための制御信号を送信可能となっている。
また主制御基板27は、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる「大当り」またはこの特別遊技状態を発生させない「ハズレ」のいずれであったかを抽選するとともに、その結果に応じて特別図柄の変動パターンを決定し、この抽選結果と変動パターンとを含む演出制御コマンドを作成して演出制御基板24に送信する構成となっている。
主制御基板27からの演出制御コマンドは、一方向通信により演出制御基板24に送信される。これは、外部からのゴト行為による不正な信号が演出制御基板24を介して主制御基板27に入力されることを防止するためである。
(2−2.演出制御基板24)
演出制御基板24は、演出制御CPU241を内蔵したマイクロプロセッサを搭載すると共に、演出制御手順を記述した制御プログラムや演出データ等を格納した演出制御ROM242と、ワークエリアが形成される演出制御RAM243と、を搭載していて、1チップマイクロコンピュータを構成している。また図示はしていないが、音源IC、CTC、および割り込みコントローラ回路などが設けられている。この演出制御基板24の主な役割は、主制御基板27からの演出制御コマンドの受信、演出パターンの抽選、液晶制御基板25への液晶制御コマンドの送信、スピーカ46の音制御、枠ランプ・LEDの発光制御、各種エラーの報知などである。
演出制御基板24は、光と音についての演出処理を行うため、装飾ランプ45やLEDを含む光表示装置45aに対する光表示制御部と、スピーカ46を含む音響発生装置46aに対する音響制御部とを備えている。
また、演出制御基板24は、演出制御コマンドを受けて、変動パターンに対応する演出パターンを抽選し、液晶表示装置36の画面に映像で演出表示をさせるべく、液晶制御基板25に対して液晶制御コマンドを送信する構成となっている。
また、演出制御基板24には、枠演出ボタン13が接続されている。この枠演出ボタン13は遊技者が操作可能な押しボタンからなり、遊技者参加型の昇格演出ゲームに遊技者が参加するとき遊技者により押される。
(2−3.液晶制御基板25)
液晶制御基板25には、演出制御基板24から受信した液晶制御コマンドに基づいて表示制御を行うために必要な制御データを生成してVDP60に出力する液晶制御CPU52と、液晶制御CPU52の動作手順を記述したプログラムを内蔵する制御ROM53と、ワークエリアやバッファメモリとして機能する制御RAM54とが設けられている。
また、液晶制御基板25には、液晶制御CPU52に接続されて画像展開処理を行う映像表示プロセッサVDP(Video Display Processor)60と、VDP60が画像展開する必要な画像データを格納した画像データROM55と、VDP60が展開した画像データを一時的に記憶するVRAM56とが設けられている。
遊技状態に関する情報は、まず、大当り抽選の結果(大当りかハズレかの別)に基づく特別図柄変動パターン、現在の遊技状態、作動保留球数、抽選結果に基づき停止させる装飾図柄等に必要となる基本情報が、演出制御コマンドにより主制御基板27から演出制御基板24へと送信される。
演出制御基板24側では、主制御基板27から送られてくる演出制御コマンドに対応する演出パターンが、あらかじめ用意された多数の演出パターンの中から抽選により決定され、この決定された演出パターンを実行指示する制御信号が演出制御基板24から音響発生装置46aおよび光表示装置45aに送られる。これにより、演出パターン対応する効果音の再生と、装飾ランプ45やLED等の点灯点滅駆動とが実現される。また演出制御基板24は、主制御基板27から送信される演出制御コマンドを受けて、これに関連付けられた液晶制御コマンドを、液晶表示装置36に表示する画像の再生が必要なタイミングで液晶制御基板25に対し送信する。液晶制御基板25はこれにより、演出パターンに対応した画像による演出が実現される。
なお、演出制御コマンドは、1バイト長のモード(MODE)と、同じく1バイト長のイベント(EVENT)からなり、主制御CPU271は、コマンド変化時に自身が生成するストローブ信号の1つ目の立ち上がりを契機として、モード(MODE)情報を送信し、次いでストローブ信号の2つ目の立ち上がりを契機として、イベント(EVENT)情報を送信する。演出制御CPU241は、ストローブ信号が送信されてくると、これに対応して割り込みを発生させ、この割り込み処理によってコマンドを受信する。
液晶制御コマンドの送信に際しては、演出制御基板24は割り込み用ストローブ信号を発生し、液晶制御基板25にMODE信号とEVENT信号とで構成される2バイト長の液晶制御コマンドを前後して送信する。なお、ここでも不正な行為に対する安全性を確保するため、液晶制御基板25から主制御基板27へは信号が流れないように構成される。
<3.遊技動作処理、図4〜図17>
次に、本実施形態のパチンコ遊技機1に係る遊技動作制御を、図4〜図10のフローチャートに従い詳細に説明する。以下では、本発明と係りの深い特別図柄変動表示ゲームおよび装飾図柄変動表示ゲームに着目した遊技動作について説明し、普通図柄変動表示ゲームについては、既に公知であるので詳細な説明は省略する。
まず、図4のフローにおいて、ステップS101の処理で、特別図柄始動口センサ34a、35aにより始動口(上始動口34または下始動口35)への遊技球の入賞が検出され、その検出信号が入力されることで主制御基板27(主制御CPU271)側で始動条件の成立が認識される(ステップS101:YES)。つまり、特別図柄変動表示ゲーム開始条件が成立する。このとき作動保留球数が4未満ならば作動保留球数を1加算する(ステップS103)。
上記始動条件の成立が認識されると、主制御基板27にて抽選用乱数(大当り判定用乱数)が取得され(ステップS104)、その乱数値が搭載RAM273(始動保留記憶手段)に記憶される。一方、作動保留球数が4以上の場合(ステップS102:NO)、上記ステップS103〜S104の処理は行わず、ステップS105の処理に進む。
次いで、ステップS105の処理に進み、作動保留球数が0であるか否かを確認し、作動保留球数が0の場合には(ステップS105:YES)、始動口への入賞は1つもないと判断され、再びステップS101に戻り、始動口への入賞を確認することになる。
作動保留球数が0でない場合には(ステップS105:NO)、作動保留球数が1減算され(ステップS106)、ステップS104で取得した乱数値に基づいて大当り判定処理(内部抽選)を実行する(ステップS107)。
次いで、主制御基板27側で、上記大当り判定処理の結果に基づく特別図柄に関する変動パターンが決定される(ステップS108)。この変動パターン情報(変動時間、大当りやハズレの別、大当りの種別に関する情報等を含む)は「演出制御コマンド」として演出制御基板24(演出制御CPU241)に送信され、演出制御基板24側にて、図柄表示手段としての液晶表示装置36に可変表示される装飾図柄に関する変動パターンや装飾図柄の変動表示と共に表示させるべき演出内容が、つまり演出シナリオが演出抽選処処理(詳細は後述する)により決定される(ステップS109)。ここでの「演出シナリオ」とは、装飾図柄の変動パターンに対応する狭義の演出パターンに、背景演出や予告演出を含めた広義の演出パターンを指す。
上記演出シナリオが決定されると、特別図柄の変動表示が開始されるタイミングで、装飾図柄の変動表示もこれに連動して開始される(ステップS110)。演出制御基板24側では、上記演出シナリオに対応するように、音制御信号や発光制御信号の出力が行われ、また液晶表示装置36「液晶制御コマンド」が液晶制御基板25に送信される。これにより特別図柄表示装置38における特別図柄変動表示ゲームと、これと連動する形で液晶表示装置36における装飾変動表示ゲームが実現される。ここで、特別図柄変動表示ゲームの結果(内部抽選結果)を反映したものが装飾図柄変動表示ゲームになるので、本明細書では、この2つの図柄変動表示ゲームを等価的な図柄遊技と捉え、特に必要がない限り特別図柄と装飾図柄を区別することなく単に「図柄」と表現し、以下では、装飾図柄に関する動作を中心に説明することにする。
(3−1.演出抽選処理:図6)
ここで、ステップS106の演出抽選処理を図6のフローチャートに従い説明する。
図6に示す演出抽選処理では、各演出モード中の演出抽選処理(ステップS202〜S209)を、パチンコ遊技機1の現時点での遊技状態と演出モードとにより分岐されるようにしてあり(ステップS201)、分岐後の各演出抽選処理では、主制御基板27から送られてくる演出制御コマンドの変動パターン情報に基づき、大当りおよびハズレ別に、昇格演出ゲーム発生の有無、どのような装飾図柄内容を停止させるか(大当りの場合には確変大当り図柄または通常大当り図柄(非確変大当り図柄)のどちらで停止させるか、またその図柄の停止表示態様)、あるいは予告演出(リーチ演出や背景演出)の有無やその内容を含む演出シナリオを決定する。
図示のステップS202〜S205はハズレの場合の分岐を、またステップS206〜S209は大当りの場合の分岐を示す。
ステップS202での分岐で、現在の遊技状態が確変遊技中(確変状態中および時短状態中)で、かつ確変演出モード下(たとえば夜背景演出)であるときは、ハズレ図柄(大当り以外を示す図柄、たとえば「134」や「242」などのバラケ目)の内容や予告演出の内容等を含むハズレ用の演出シナリオを抽選により決定する(ハズレ用確変演出モード中抽選処理)。
またステップS203での分岐で、現在の遊技状態が非確変時短遊技中(低確率状態中および時短状態中)で、かつ時短演出モード下(たとえば、朝方背景演出)であるときは、ハズレ図柄の内容や予告演出の内容等を含むハズレ用の演出シナリオを抽選により決定する(ハズレ用時短演出モード中抽選処理)。
またステップS204の分岐で、現在の遊技状態が潜伏確変遊技中(確変状態中および時短状態中)で、かつ時短演出モード下(朝方背景演出)であるときは、ハズレ図柄の内容や予告演出の内容等を含むハズレ用の演出シナリオを抽選により決定する(ハズレ用時短演出モード中抽選処理)。
またステップS205の分岐で、現在の遊技状態が通常遊技中(低確率状態中および非時短状態中)で、かつ通常演出モード下(たとえば、昼背景演出)であるときは、ハズレ図柄の内容や予告演出の内容等を含むハズレ用の演出シナリオを抽選により決定する(ハズレ用通常演出モード中抽選処理)。
ここで、内部抽選結果がハズレであるときは昇格演出ゲームを発生させる必要がない。そこで、上記した上記ステップS202〜S205で決定されるハズレ用の演出シナリオでは、昇格演出ゲームを含まない演出シナリオとなっている。昇格演出ゲームを含む演出シナリオは、次に述べる大当り時の演出抽選処理でのみ決定することになる。
大当りの場合、ステップS206の分岐で、現在の遊技状態が確変遊技中で、かつ確変演出モード下(夜背景演出)であるときは、大当りを示す装飾図柄(大当り装飾図柄)の内容、予告演出の内容、および昇格演出ゲームを発生させるか否かの内容を含む大当り用の演出シナリオを抽選により決定する(大当り用確変演出モード中抽選処理)。
この大当り用演出シナリオの代表的なものは、特別図柄表示装置38に停止させる特別図柄が確変大当りを示す特別図柄であることが確定していたとしても、演出に関しては、液晶表示装置36において昇格演出ゲームが発生し、その昇格演出ゲームにおいて装飾図柄を通常大当り図柄から確変大当り図柄に昇格させることに失敗すると(たとえば遊技者が枠演出ボタン13を押下する操作をあえてしない場合)、装飾図柄が確変大当り図柄に変わらずに通常大当り図柄のまま、大当りが発生する、といった大当り用演出シナリオである。この昇格失敗演出の下では、確変大当りであるか、非確変大当りであるかが明確に判別することができないことになる。
またステップS207の分岐で、現在の遊技状態が非確変時短遊技中で、かつ時短演出モード下(朝方背景演出)であるときは、大当り装飾図柄の内容、予告演出の内容、および昇格演出ゲームを発生させるか否かの内容を含む大当り用の演出シナリオを抽選により決定する(大当り用時短演出モード中抽選処理)。
またステップS208の分岐で、現在の遊技状態が潜伏確変遊技中で、かつ時短演出モード下(朝方背景演出)であるときは、大当り装飾図柄の内容、予告演出の内容、および昇格演出ゲームを発生させるか否かの内容を含む大当り用の演出シナリオを抽選により決定する(大当り用時短演出モード中抽選処理)。
またステップS209の分岐で、現在の遊技状態が通常遊技中で、かつ通常演出モード下(昼背景演出)であるときは、大当り装飾図柄の内容、予告演出の内容、および昇格演出ゲームを発生させるか否かの内容を含む大当り用の演出シナリオを抽選により決定する(大当り用通常演出モード中抽選処理)。
図11は、内部抽選が大当りの場合に、ステップS206〜S209で昇格演出ゲームの発生抽選に用いられる昇格演出抽選テーブルを例示したものである。図11には、大当りを示す装飾図柄(大当り装飾図柄)と昇格演出ゲームの発生確率および大当り後の遊技状態における大当り当選確率(低確率または高確率)の関係を例示してある。なお、図11に示す「大当り装飾図柄」は最終的に確定表示される大当り装飾図柄とは異なる。具体的には、装飾図柄変動表示ゲーム中の期間内で、一旦装飾図柄が停止したかの如く表示して大当りが確定したことを遊技者に報知する際に表示される未確定表示の大当り装飾図柄を意味する。つまり、その後に昇格演出ゲームが発生した場合には、上記未確定表示の大当り装飾図柄は、昇格演出ゲームにて他の大当り装飾図柄に変更され得る。たとえば、上記未確定の大当り装飾図柄が通常大当り図柄の「111」の場合、その後の昇格演出ゲームにて昇格成功となった場合には、上記「111」が格上げされ確変大当り図柄「777」に変更され、その「777」が確定された大当り装飾図柄として遊技者に呈示されることになる。
上記大当り装飾図柄のうち、「111」「222」「444」「555」「666」「888」「999」が通常大当り図柄であり、それぞれ204/256の確率で昇格演出ゲームが発生し、大当り後の遊技状態における大当り当選確率は通常(低確率状態)または確変(高確率状態)になる。なお、上記昇格演出ゲームを発生させるか否かに関しては、上述のように抽選により決定しても良いし、必ず発生させる(100%発生)ようにしても良い。また抽選で決定する場合には、大当り図柄全てを同一の発生確率としても良いし、図柄に応じてその発生確率を適宜変更しても良く、その発生確率は適宜変更することができる。
また大当り装飾図柄のうち、「333」「777」「藤藤藤」「商商商」「事事事」が「確変大当り」が明らかとなる確変大当り図柄であり、これらにおいては昇格演出ゲームの発生はない。これは、上記確変大当り図柄を停止表示する場合には、確変大当りであることが明らかとなるため、昇格演出ゲームを発生させる必要性に乏しいからである。したがって、上記各確変大当り図柄が確定表示された場合には、大当り後の遊技状態における大当り当選確率はすべて確変(高確率状態)になる。
再び、図5に戻り、ステップS110にて上記の如く決定された演出シナリオに従い、図柄変動と演出表示が開始され(ステップS110)、続いて確変昇格演出実行処理に入る(ステップS111)。
(3−2.確変昇格演出実行処理、図7)
図7は、ステップS111の確変昇格演出実行処理を示すフローチャートである。
まず、図7の確変昇格演出実行処理において、昇格演出ゲームを実行するか否かを、ステップS106の演出抽選処理にて図11の昇格演出抽選テーブルに基づき定めた内容に従って判断する(ステップS301)。昇格演出ゲームを実行する場合(ステップS301:YES)、所定のタイミングで昇格演出ゲーム(たとえば「ボタンを連打せよ!」のメッセージとボタン連打を促す画像表示)が開始される(ステップS301〜S302)。この昇格演出ゲーム中のメッセージ表示に案内されて遊技者が枠演出ボタン13を連打し、たとえば「枠演出ボタン13を15回以上連打すること」という条件が満たされ、所定の昇格成功条件が成立する(ステップS303:YES)。
ここで、内部抽選結果が確変大当りであった場合は(ステップS304:YES)、図12に示す抽選テーブル(昇格成功演出抽選テーブル)を参照して、昇格成功演出を発生させるか否かについて抽選を行う(ステップS305)。
図12の昇格成功演出抽選テーブルでは、内部抽選結果が確変大当りであった場合を、昇格成功演出への当選確率の違いにより演出区分A〜演出区分Cの三種類に振り分けている。演出区分Aは大当り装飾図柄が図11で説明した確変図柄「333」〜「事事事」であった場合に振り分けられる区分であり、確変大当り図柄であることが遊技者に報知されているため、無意味な昇格演出ゲームは行われない区分である。この演出区分Aのケースは、大当り後の演出モードに関し、確変演出モード(夜背景演出)への移行契機となるものである(大当り後の演出モード移行についての詳細は、ステップS118の「大当り終了後演出モード移行処理」にて説明する)。
演出区分Bは、内部抽選結果が確変大当りであるが大当り装飾図柄が図11で説明した通常大当り図柄(「111」「222」「444」「555」「666」「888」または「999」)で一旦停止したが如く表示あった場合に、昇格成功演出当選確率が180/256で振り分けられる区分である。つまり、180/256の確率で昇格成功演出当選となり、必ず昇格演出ゲームで昇格“成功”の演出を発生させ(演出区分B1)、76/256の確率で昇格成功演出非当選となり、必ず昇格“失敗”の演出を発生させる(演出区分B2)。大当り後の演出モードに関し、演出区分B1ならば確変演出モード(夜背景演出)への移行契機となり、演出区分B2ならば時短演出モード(朝方背景演出)への移行契機となるものである。
ここで、上記演出区分B1は従来のパチンコ遊技機の場合と変わらない演出の仕方である。これに対し演出区分B2は、特別図柄変動表示ゲームの結果から見ると確変大当り当選している場合でありながら、装飾図柄変動表示ゲームの結果から見ると、昇格演出に失敗した演出、つまり昇格失敗演出が発生することになる。そして、大当り後の演出モードについては、時短演出モードへの移行契機とするものである。本実施形態のパチンコ遊技機1は、従来のパチンコ遊技機と異なり、大当り終了までに通常大当たり図柄から確変大当り図柄へと格上げさせない、という点で異なる。
この演出区分Cの内容は、内部抽選結果が通常大当り(非確変大当り)であり、通常大当りの場合には、確変大当り図柄へと昇格させる意味がないので、常に“失敗”となる(ステップS304:NO、ステップS310)。この演出区分Cは、大当り後の演出モードに関し、時短演出モード(朝方背景演出)への移行契機となるものである。
したがって、演出区分Cと演出区分B2は、共に昇格が“失敗”に終わるだけでなく、大当り後の演出モードが同じ時短演出モード(朝方背景演出)になる。このため遊技者からは、演出区分B2(確変大当り)と演出区分C(通常大当り)の場合とを、装飾図柄変動表示ゲーム上で区別することはほとんど不可能な状態になっている。このことは、大当り装飾図柄が通常大当り図柄であり、遊技者参加型の昇格演出ゲームにおいて昇格に失敗(昇格失敗演出が発生)してしまい、大当り後に時短演出モードに移行してしまった場合でも、まだ確変(高確率状態)が潜伏している可能性があり、確変への期待が残っていることを意味している。
図7に戻り、ステップS306において昇格成功演出に当選した場合、つまり図12の演出区分B1に抽選で振り分けられたときは(ステップS306:YES)、遊技者に確変昇格を報知する昇格成功演出を実行し(ステップS307)、昇格フラグを1”に設定して(ステップS308)、昇格演出ゲームを終了する(ステップS309)。これにより、確変昇格演出実行処理を終了する。
しかし昇格成功演出に当選しなかった場合(ステップS306:NO)、つまり図12の演出区分B2に抽選で振り分けられたときは、確変昇格の失敗を報知する昇格失敗演出を実行し(ステップS310)、昇格フラグを“0”に設定して(ステップS311)、昇格演出ゲームを終了する(ステップS309)。これにより、確変昇格演出実行処理を終了する。
一方、上記昇格成功条件が成立しない場合(ステップS303:NO)、たとえば昇格成功演出が行われる可能性の有るケースにもかかわらず、遊技者が上記枠演出ボタン13を1回も押さなかったとき、あるいは上記枠演出ボタン13を連打したが上記所定の昇格成功条件を満たすだけの15回以上の連打がなされなかった場合は、ステップS310に進み昇格失敗演出を実行し、昇格フラグを“0”に設定して(ステップS310〜S311)、昇格演出ゲームを終了する(ステップS309)。これにより、確変昇格演出実行処理を終了する。また、昇格演出ゲームに遊技者が参加し所定の昇格成功条件を満たしたが、確変大当りのケースでなかった場合(ステップS303:YES、ステップS304:NO)、つまり図12のケースで演出区分Cの場合、同様にステップS310に進み昇格失敗演出を実行し、昇格フラグを“0”に設定して(ステップS310〜S311)、昇格演出ゲームを終了する(ステップS309)。これにより、確変昇格演出実行処理を終了する。
以上では、枠演出ボタン13を操作することによる昇格成功条件が成立してから昇格成功演出を発生させるか否かを抽選する実施形態を説明したがこれに限らず、枠演出ボタン13を操作する度に昇格成功演出の発生抽選を行い、これに当選したときに昇格成功条件が成立したものとして昇格成功演出を実行するように構成しても良い。
図5に戻り、上記確変昇格演出実行処理を行った後、図柄の変動表示を停止表示すると共に上記変動中の演出を終了する(ステップS112)。
ここで、主制御基板27は、特別図柄変動表示装置38における停止特別図柄が大当りを示す大当り図柄であるか否かを判断し(ステップS113)、大当り図柄であるならば(ステップS113:YES)、演出制御基板24に対して大当りが開始される旨を演出制御コマンドとして送信し、これを受けて演出制御基板24側では大当り中演出抽選処理が実行される(ステップS114)。
(3−3.大当り中演出抽選処理、図8)
図8は、ステップS112の大当り中演出抽選処理を示すフローチャートである。
この大当り中の演出抽選処理は、大当り開始演出(オープニング演出)、ラウンド間インターバル中演出、ラウンド中演出、大当り終了演出(エンディング演出)等を含む大当り中になすべき演出シナリオを抽選により決定する処理である。まず、大当りの種別と大当り装飾図柄とに応じて、ステップS402〜S404の処理に分岐される。ここでの大当り装飾図柄とは、装飾図柄変動表示ゲームが終了した後に確定表示された図柄である。
まず、ステップS402の分岐で、確変大当り1(確変大当り図柄)で大当りが開始されるときの演出シナリオを、確変図柄大当り1中演出決定処理にて決定する。ここで「確変大当り1」とは、図11で例示した「333」〜「事事事」の確変大当り図柄が確定表示されて、大当りが開始されるケースである。このような確変大当り図柄で大当りが開始されるケースでは、既に確変大当りが報知されているため、大当り中で昇格演出ゲームを発生させることは無意味であるとして、昇格演出ゲームを発生させることのない確変大当り用の演出シナリオが選択される。この「確変大当り1」でのケースには、昇格演出ゲームで昇格成功演出により、通常大当り図柄から確変大当り図柄へと変更された場合も含まれる。
またステップS403の分岐で、確変大当り2(通常大当り図柄)で大当りが開始されたときの演出シナリオを、確変図柄大当り2中演出決定処理にて決定する。ここで「確変大当り2」とは、内部抽選結果が確変大当りであるにもかかわらず、大当り開始前の昇格演出ゲームで昇格失敗となった、図11で例示した「111」〜「999」の通常大当り図柄が確定表示されて、大当りが開始されるケースである。このように、内部抽選結果が確変大当りでありながら、大当り装飾図柄が「通常大当り図柄」で大当りが開始されるケースでは、昇格演出ゲームを再チャレンジさせる意味で、大当り中(たとえば、所定のラウンドの演出中)に、図柄変動表示ゲーム中の昇格演出ゲームと実質的に同じ機能を果たす「大当り中昇格演出ゲーム」を発生させるようにし、この大当り中昇格演出ゲームを発生させるか否かを、図13に示す大当り中昇格演出抽選テーブル(詳細は後述する)に基づいて抽選により決定するようにしている。
またステップS404の分岐で、通常大当り(通常大当り図柄)で大当りが開始されたときの演出シナリオを、通常大当り中演出決定処理にて決定する。ここで「通常大当り」とは、内部抽選結果が通常大当りで、大当り開始前の昇格演出ゲームで昇格失敗となった結果、図11で例示した「111」〜「999」の通常大当り図柄が確定表示されて、大当りが開始されるケースである。内部抽選結果が通常大当りで、かつ大当り装飾図柄が「通常大当り図柄」で大当りが開始されるケースでも、昇格演出ゲームを再チャレンジさせる意味で、大当り中(所定のラウンドが開始されたとき)に、上記「大当り中昇格演出ゲーム」を発生させるようにし、この大当り中昇格演出ゲームを発生させるか否かを大当り中昇格演出抽選テーブルに基づいて抽選により決定するようにしている。
図13は、上記ステップS403およびS404で大当り中昇格演出ゲームの発生抽選に用いられる大当り中昇格演出抽選テーブルを例示したものである。図13には、内部抽選結果、図柄変動表示ゲームにて確定表示された大当り装飾図柄、大当り中昇格演出ゲームの発生確率、および大当り後の遊技状態における大当り当選確率(低確率または高確率)の関係を例示したものである。
本実施形態のパチンコ遊技機1では、図13に示すように、内部抽選結果に応じて大当り中昇格演出ゲーム発生確率が異なるようにしている。ここでは、通常大当りよりも確変大当りの方が、昇格演出ゲームの発生率が高くなるように定めてあり、大当り中に、昇格演出ゲームが発生すれば、確変大当りへの期待感をより一層高めることができるようになっている。なお、上記大当り中昇格演出ゲームを発生させるか否かに関しては、上述のように抽選により決定しても良いし、必ず発生させる(100%発生)ようにしても良いし、またその発生確率を適宜変更しても良い。
再び図5に戻り、上記により決定された大当り中の演出シナリオに基づき、演出制御基板24では大当り遊技の進行に伴い、大当り中の演出を実行制御し、主制御基板27では、特別変動入賞装置ソレノイド42aにソレノイド制御用の励磁制御信号を送信して特別変動入賞装置42の大入賞口40を所定のパターンに従い開閉制御して、大当り遊技を実行制御する(ステップS115)。
次いで、大当り中の確変昇格演出実行処理に入る(ステップS116)。
(3−4.大当り中確変昇格演出実行処理、図9)
図9は、ステップS116の大当り中確変昇格演出実行処理を示すフローチャートである。
この大当り中確変昇格演出実行処理は、大当り中(所定のラウンド中)になすべき昇格演出ゲームを実行する処理である。図9において、大当り中(ラウンド中)の演出シナリオに昇格演出が含まれている場合(ステップS501:YES)、所定のタイミングとして予め定めた昇格演出ゲーム実行ラウンド(たとえば7ラウンド目)が到来した時点で(ステップS502:YES)、昇格演出ゲームを開始させる(ステップS503)。
この昇格演出ゲーム実行ラウンドが開始されると、昇格演出ゲーム(たとえば「ボタンを連打せよ!」のメッセージとボタン連打を促す画像表示)が開始される。この昇格演出ゲーム中のメッセージ表示に案内されて遊技者が枠演出ボタン13を押した場合は、これにより、たとえば「当該7ラウンド目が終了するまでに枠演出ボタン13を5回以上押すこと」という条件が満たされ、所定の昇格成功条件が成立する(ステップS504:YES)。
ここで確変大当りのケースであった場合は(ステップS505:YES)、図12に示す抽選テーブルを参照して、昇格成功演出を発生させるか否かについて抽選を行う(ステップS506)。なお、図12に示す抽選テーブルとは異なる昇格成功演出当選確率が定められた抽選テーブルを用いても良い。
ステップS507において昇格成功演出に当選したと判断されたき、つまり図12の演出区分B1に抽選で振り分けられたときは(ステップS507:YES)、昇格成功演出を実行し(ステップS508)、昇格フラグを“1”に設定して(ステップS509)、大当り中確変昇格演出ゲームを終了する(ステップS510)。これにより、大当り中確変昇格演出実行処理を終了する。
しかし昇格成功演出に当選しなかったとき(ステップS507:NO)、つまり図12の演出区分B2に抽選で振り分けられたときは昇格失敗演出を実行し(ステップS511)、昇格フラグを“0”に設定して(ステップS512)、大当り中昇格演出ゲームを終了する(ステップS510)。
一方、上記昇格成功条件が成立しない場合(ステップS504:NO)、たとえば昇格成功演出が行われる可能性の有るケースにもかかわらず、遊技者が上記枠演出ボタン13を1回も押さなかったとき、あるいは上記枠演出ボタン13を連打したが上記所定の昇格成功条件を満たすだけの5回以上の連打がなされなかった場合は、ステップS511に進み昇格失敗演出を実行し、昇格フラグを“0”に設定して(ステップS510〜S511)、大当り中昇格演出ゲームを終了する(ステップS510)。また、昇格演出ゲームに遊技者が参加し所定の昇格成功条件を満たしたが、確変大当りのケースでなかった場合(ステップS504:YES、ステップS505:NO)、つまり図12のケースで演出区分Cの場合、同様にステップS510に進み昇格失敗演出を実行し、昇格フラグを“0”に設定して(ステップS510〜S511)、大当り中昇格演出ゲームを終了する(ステップS510)。
図5に戻り、続いて各制御基板27、24により大当り中の遊技動作(大当り遊技)と大当り中の演出とが実行制御される(ステップS115〜S116)。そして、主制御基板27側では規定ラウンド数(たとえば、15ラウンド)に達して大当りの終了が到来したか否かを判断し(ステップS117)、上記規定ラウンド数に達していない場合には(ステップS117:NO)、その規定ラウンド数が終了するまで上記ステップS115〜S117を繰り返す。全ラウンドが終了した場合には、主制御基板27から大当り終了情報を含む演出制御コマンドが演出制御基板24に送信される。これを受信した演出制御基板24は、次に述べる演出モード移行処理を実行する(ステップS118)。
(3−5.演出モード移行処理、図10)
図10は、ステップS118の演出モード移行処理を示すフローチャートである。
まず、昇格フラグの内容をチェックする(ステップS601)。昇格フラグは、図柄変動表示中および大当り中の昇格演出処理において、昇格成功演出を実行したときは“1”に設定され(図7のステップS308、図9のステップS509)、昇格失敗演出を実行したときは“0”に設定されている(図7のステップS311、図9のステップS512)。なお、図示はしていないが、確変大当り図柄「333」〜「事事事」であったときは、昇格演出は発生しないが、昇格フラグは“1”に設定されており、架空的に昇格成功として扱われる。
この昇格フラグが“1”のとき、つまり、図12の確変大当り図柄で大当りした演出区分Aおよび昇格成功演出を実行した演出区分B1に属するときは、大当り終了後の演出モードを確変演出モード(夜背景演出)に移行設定する(ステップS603)。
一方、昇格フラグが“0”のとき、つまり図12の昇格失敗演出を実行した演出区分B2、Cに属するときは、時短演出モード(朝方背景演出)に移行設定する(ステップS604)。
上記時短演出モード(朝方背景演出)中においては、抽選により、上記高確率状態が潜伏中である可能性が有ることを暗示する潜伏確変暗示演出が発生される。これにより、図柄変動表示ゲーム中と大当り中の二度にわたって昇格成功演出の発生に失敗した場合にも、まだ確変チャンスが残っている、という遊技が提供され、時短演出モード中で遊技を行っていても、高確率状態であるかも知れないという期待感を与えて、遊技者の遊技意欲を高めることができる。
図14は、この潜伏確変暗示演出を抽選により発生させる際に用いられる潜伏確変暗示演出抽選テーブルである。この演出抽選テーブルの左欄は時短演出モードの遊技状態における大当り当選確率を示しており、この大当り当選確率が高確率状態、つまり潜伏確変状態にある場合、潜伏確変暗示演出の発生率は20/256と比較的高くなっている。これに対し、大当り当選確率が低確率状態にある場合、潜伏確変暗示演出の発生率は8/256と比較的低くなっている。しかし、いずれの場合も潜伏確変暗示演出の発生率はゼロではない。
つまり、昇格演出ゲームにおいて昇格失敗に終わり、大当り後の演出モードが時短演出モードに移行してしまった場合でも、まだ内部的には大当り当選確率が高確率状態(潜伏確変状態)である、という可能性が残っている。そして、左欄の大当り当選確率が高確率と低確率との間に、潜伏確変暗示演出の発生確率に設けられている数値差から、潜伏確変状態の可能性について、遊技者がある程度推測することができるようにし、潜伏確変暗示演出が複数回発生すれば、高確率状態であるかも知れないという期待感を与えることができ、遊技者の遊技意欲を高めることができる。
もちろん、この潜伏確変状態の可能性については、時短演出モードへ突入する際に遊技者が特別図柄表示装置38の表示を確認することにより知ることができるが、液晶表示装置36の表示を中心として遊技の楽しむのが通常である。したがって、特別図柄表示装置38の表示を見ていない、あるいは見落とした遊技者においては、潜伏確変可能性演出の発生頻度に差があることは、時短演出モード中の潜伏確変状態の可能性を推測する手がかりを得ることができ点で、特に有意義となる。
[特許請求の範囲と実施形態との対応関係]
次に特許請求の範囲と本発明の実施形態との主な対応関係について説明する。
大当り抽選手段は、抽選用乱数取得(ステップS104)および大当り判定(ステップS107)が相当する。大当り発生手段は、大当り中遊技動作実行(ステップS115)が相当する。遊技状態移行手段は、主制御基板27が相当する。表示装置は、液晶表示装置36が相当する。昇格演出制御手段は、演出制御基板24が相当する。昇格演出ゲーム発生手段は、演出抽選処理(ステップS109)または大当り中演出抽選処理(ステップS114)が相当する。操作スイッチは、枠演出ボタン13が相当する。昇格演出現出手段は、確変昇格演出実行処理の昇格成功演出実行(ステップS307)または大当り中確変昇格演出実行処理の昇格成功演出実行(ステップS508)が相当する。非昇格演出現出手段は、確変昇格演出実行処理の昇格失敗演出実行(ステップS310)または大当り中確変昇格演出実行処理の昇格失敗演出実行(ステップS511)が相当する。演出モード移行手段は、演出モード移行処理(ステップS118)が相当する。暗示演出現出手段は、演出抽選処理(ステップS109)のステップS203またはS204のハズレ用時短演出モード中抽選処理、ステップS207またはステップS208の大当り用時短演出モード中抽選処理が相当する。昇格演出抽選手段は、確変昇格演出実行処理の昇格成功演出抽選(ステップS305)または大当り中確変昇格演出実行処理の昇格成功抽選(ステップS506)が相当する。昇格演出ゲーム抽選手段は、演出抽選処理(ステップS109)または大当り中演出抽選処理(ステップS114)が相当する。