JP2010148563A - 遊技球研磨装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】搬送ベルトの寿命を延ばし経済的であってしかも地球環境保護の面からも好ましい遊技球研磨装置を提供する。
【解決手段】平行な一対の支軸5,6に取着したプーリ7,8間に巻回される無端状の搬送ベルト11と、複数条の球案内溝16aを列設した球受面27aが搬送ベルト11の搬送面11aと対向しかつ平行に配置される押圧板27とを備え、駆動手段10により搬送ベルト11を球案内溝16aに沿って回動させ該各球案内溝16aに供給される遊技球を搬送ベルト11の搬送面11aとの間で挟んで搬送しながら研磨するようにし、搬送ベルト11は支軸5,6の中心軸線方向に沿って所定寸法L1移動可能に設けられ、搬送ベルト11をその方向へ移動させたとき、該搬送ベルト11の搬送面11aにおける各球案内溝16a内の遊技球の圧接位置がずれて重ならないようにする。
【選択図】図2

Description

本発明は、パチンコ機を列設してなるパチンコ機設置島に設置され、該パチンコ機設置島内を循環する遊技球を搬送しながら研磨する遊技球研磨装置に関するものである。
従来、パチンコ機を列設してなるパチンコ機設置島にあっては、その内部を循環する遊技球がゴミ、埃更には遊技客の手垢の付着により汚れるので、その表面を研磨するために遊技球の循環経路に遊技球研磨装置を組み込むようにしている。該遊技球研磨装置として、例えば特許文献1に示されるものがある。すなわち、該遊技球研磨装置は、揚送機能も兼ね備えたものであって、鉛直に配置され複数条の平行な球案内溝を球受面に上下に列設した押圧板と、該球受面に敷かれる研磨部材と、同じく鉛直に配置されるフレームの両端部(上下端部)に設けられ押圧板の球受面に列設した球案内溝と同一平面内で直交する駆動軸及び従動軸と、該駆動軸及び従動軸に取着される駆動プーリ及び従動プーリと、該駆動プーリと従動プーリとの間に巻回される無端状の搬送ベルトとを備えている。
前記搬送ベルトの搬送面と押圧板の球受面とは対向位置しかつ平行に配置されると共に、その間隔は遊技球の直径寸法より短く設定される。そして、搬送ベルトが一定の速度で搬送方向(上方向)へ回動しているときに、押圧板の球受面における各球案内溝に下端部から供給される遊技球は、搬送ベルトの搬送面と押圧板の球受面とにより強く挟まれた状態で各球案内溝に沿って上方へ搬送され、その上端部から排出される。この間に、各球案内溝を上昇する遊技球の外周面が研磨部材により研磨され綺麗にされる(例えば、特許文献1参照。)。
特開平10−192540号公報(第4−5頁、図1、図2、図3)
前記特許文献1に示される遊技球研磨装置にあっては、押圧板に対する搬送ベルトの位置、すなわち押圧板の球受面に列設された球案内溝と同一平面内で直交する方向での搬送ベルトとの位置、があらかじめ決められ固定されている。このため、搬送ベルトの搬送面にあっては各球案内溝を転動する遊技球が常に同じ位置を圧接する、換言すると搬送面が常に同じ球案内溝に沿って圧接されるので、これによる搬送ベルトの搬送面における磨耗する位置も常に同じ位置になってしまい、それら位置ばかり磨耗する。よって、搬送ベルトの消耗が早くてその寿命を延ばすということが難しく、新しいものとの交換が頻繁になり不経済であるという感が強い。しかも、廃棄するとなるとゴミを減らすという地球環境保護の面からも好ましいことではないという課題があった。
そこで、本発明は、上記課題を解決すべくなされたもので、押圧板に対する搬送ベルトの位置を押圧板の球案内溝と同一平面内で直交する方向に沿って変更できるようにして、搬送ベルトの寿命を延ばすことができ経済的であってしかも地球環境保護の面からも好ましい遊技球研磨装置を提供することを目的とするものである。
かかる目的を達成するため、本発明に係る遊技球研磨装置は、平行な一対の支軸に取着したプーリ間に巻回される無端状の搬送ベルトと、複数条の球案内溝が列設され研磨部材が敷かれる球受面を有すると共に該球受面が前記搬送ベルトの搬送面と対向しかつ平行に配置される押圧板とを備え、駆動手段により前記搬送ベルトを前記球案内溝に沿って回動させ該各球案内溝に供給される遊技球を前記搬送ベルトの搬送面との間で挟んで搬送しながら研磨するようにした遊技球研磨装置であって、前記搬送ベルトは前記支軸の中心軸線方向に沿って所定寸法移動可能に設けられ、前記搬送ベルトをその方向へ移動させたとき、前記搬送ベルトの搬送面における前記各球案内溝内の遊技球の圧接位置も前記支軸の中心軸線方向に沿ってずれ重ならないようにしたことを特徴とする。
具体的に本発明に係る遊技球研磨装置は、例えば、コンベヤフレームの両端部に配置される平行な一対の支軸と、前記一対の支軸にそれぞれ取着されるプーリと、前記両プーリ間に巻回される無端状の搬送ベルトと、複数条の球案内溝が列設され研磨部材が敷かれる球受面を有すると共に該球受面が前記搬送ベルトの搬送面と対向しかつ平行に配置される押圧板とを備え、駆動手段により前記搬送ベルトを前記球案内溝に沿って回動させ該各球案内溝に供給される遊技球を前記搬送ベルトの搬送面との間で挟んで搬送しながら研磨するようにした遊技球研磨装置であって、前記コンベヤフレームと共に前記搬送ベルトは前記支軸の中心軸線方向に沿って所定寸法移動可能に設けられ、前記支軸の両端部を前記コンベヤフレームからそれぞれ外側へ突出させると共にその外周面に該コンベヤフレームから外側へ食み出る環状凹部を周設し、前記各環状凹部に前記コンベヤフレームの移動を規制するカラー部材を着脱自在に嵌着してなり、前記コンベヤフレームと共に前記搬送ベルトを前記支軸の中心軸線方向に沿ってその一端寄りへ移動させたとき、他端寄りの環状凹部内であって前記カラー部材とこれに対向する該環状凹部の内側面との間に所定寸法の隙間が形成され、前記コンベヤフレームと共に前記搬送ベルトを他端寄りへ移動させたとき、該搬送ベルトの搬送面における前記各球案内溝内の遊技球の圧接位置も前記支軸の中心軸線方向に沿ってずれ重ならないようにしたことを特徴とする。
本発明に係る遊技球研磨装置は、各球案内溝に供給される遊技球を搬送ベルトの搬送面との間で挟んで搬送しながら研磨するようにし、搬送ベルトを前記支軸の中心軸線方向に沿って所定寸法移動可能に設けている。そこで、遊技球研磨装置を一定期間使用した結果、搬送ベルトの搬送面にあって各球案内溝の遊技球による磨耗が激しくなったときは、搬送ベルトを支軸の中心軸線方向に沿って所定寸法移動させる。これにより、各球案内溝を転動する遊技球の圧接する位置も支軸の中心軸線方向に沿ってそれまでの位置とはずれて重なることがなくなり、該搬送ベルトが再び使用できるようになる。よって、搬送ベルトの寿命を延ばすことができ経済的であって、しかも、地球環境保護の面からも好ましいという効果が有る。
以下、本発明に係る遊技球研磨装置の実施の形態を図面に基づき詳しく説明する。本発明に係る遊技球研磨装置は、遊技球の研磨を主として行なうものと、遊技球の研磨と共に揚送も同時に行なうものと、のいずれも含む概念である。先に、図9に基づき本発明が適用されるパチンコ機設置島100について説明する。
パチンコ機設置島100は、長手方向に沿った両側面に複数台のパチンコ機Pを背中合わせの状態で列設しており、遊技球であるパチンコ球は各パチンコ機Pを含めパチンコ機設置島100内を循環する。そこで、パチンコ機設置島100の長手方向における中央下部に、本発明に係る遊技球研磨装置Tと該遊技球研磨装置Tと隣接する球揚送装置101とが配置される。そこで、前記遊技球研磨装置Tから排出されるパチンコ球は、球揚送装置101に供給されるようになっている。球揚送装置101には、パチンコ球を上方へ揚送するための揚送管102が鉛直に立設されている。該揚送管102は、その上方に配置される球タンク103に接続される。該球タンク103の両側には、パチンコ機設置島100の長手方向の両端部に向かって下傾する供給樋104,104が延設される。両供給樋104,104に各パチンコ機Pに対応位置して複数の補給パイプ105が下方へ延設され、これら供給樋104及び各補給パイプ105を介して各パチンコ機Pにパチンコ球が供給される。
また、前記パチンコ機設置島100の長手方向に沿った下部に遊技球研磨装置Tに向かって下傾する集球樋106,106が配設され、各パチンコ機Pから排出パイプ107を介して排出されたパチンコ球が集球樋106,106により回収され、遊技球研磨装置Tに供給される。そして、該遊技球研磨装置Tにより研磨されたパチンコ球は再び球揚送装置101に供給され、揚送管102を介して前記球タンク103に揚送され、供給樋104、補給パイプ105を介して各パチンコ機Pに供給される。このようにして、パチンコ機設置島100内をパチンコ球が循環することになる。
次に、本発明に係る遊技球研磨装置Tについて説明する。図1は本発明に係る遊技球研磨装置の斜視図、図2は同要部の分解斜視図、図3は同正面図、図4は同左側面図、図5は同正面断面図である。遊技球研磨装置Tは、水平な基板1の一側上面に鉛直な支持板2が立設され、該支持板2の前側にパチンコ球を搬送するベルト搬送機構Bとパチンコ球の汚れを拭き取り研磨する研磨機構Kとがほぼ上下に配置されている。そして、前記ベルト搬送機構Bにおけるパチンコ球の供給側に前記集球樋106の流下端が位置し、排出側にベルト搬送機構Bから排出されたパチンコ球を揚送する球揚送装置101が位置する。
そこで、先ずベルト搬送機構Bについて説明する。ベルト搬送機構Bは、主として前記支持板2の前面に沿って傾斜状に配置されるコンベヤフレーム3からなる。該コンベヤフレーム3は、適宜間隔を離して前後に平行に配置される二枚の長板状のフレーム板4,4を有する。そして、両フレーム板4,4の長手方向の一方端部(下端部)に支軸としての駆動軸5が配置され、他方端部(上端部)に支軸としての従動軸6が配置される。駆動軸5と従動軸6は平行に配置される。また、駆動軸5にプーリとしての駆動プーリ7が固着され、従動軸6にはプーリとしての従動プーリ8が回転自在に挿通されている。このうち、駆動軸5は図示しないベアリングを介して両フレーム板4,4間に架設され、しかも、該駆動軸5の中心軸線方向に沿った両端部は、両フレーム板4,4から外側へ突出すると共に一端部が支持板2に開設された透孔9を介してその後側へ突出している。この場合も、図示しないベアリングが用いられる。そして、図7に示すように突出した駆動軸5の一端部は、支持板2の後側に設置された駆動手段としての減速機付き可逆モータ10のモータ軸10aに直結されている。従動軸6は両フレーム板4,4間に架設されるが、該従動軸6も中心軸線に沿った両端部が両フレーム板4,4から外側へ突出している。駆動プーリ7と従動プーリ8との間には、無端状の搬送ベルト11が巻回される。
両フレーム板4,4の上部に、回転自在なフリープーリ12が架設される。従動軸6とフリープーリ12との間に、搬送ベルト11に外側から接離自在に圧接するテンションプーリ13が配置されている。該テンションプーリ13は、位置調整手段としての自動調心ローラを有し、フリープーリ12とにより張力を加えることにより搬送ベルト11に所要の張力が与えられるようになっている。両フレーム板4,4の下側縁に沿って適宜間隔を離して複数のガイドローラ14,14…が架設され、これらガイドローラ14,14…により該搬送ベルト11の搬送面11aが内側から支えられることになる。両フレーム板4,4の下端部は、その下端縁が駆動プーリ7の外周面とほぼ同じ半径で円弧状に形成される。
コンベヤフレーム3の上端部の上方に、該上端部に被さるようにして球排出樋17が配置される。該球排出樋17はコンベヤフレーム3の従動プーリ8側とその反対側が開放する樋状をなし、該球排出樋17における基端部すなわち従動プーリ8とは反対側に横軸18が架設される。この横軸18はその中心軸線方向に沿った一端が前記支持板2に固着され、球排出樋17が該横軸18を中心として上下に回動できるようになっている。また、球排出樋17の先端部には、保持枠19が一体に突設され、該保持枠19に前記テンションプーリ13が取着されている。該テンションプーリ13は、中央付近が太径であって両端寄りが次第に細径になるように円筒状に形成された位置調整手段としてのローラ13a(自動調心ローラ)と、コ字形に形成され前記ローラ13aを回転自在に軸支する吊り枠20と、前記保持枠19に固着されかつ吊り枠20の上板部に突設した2本の支持軸21を介して該吊り枠20を進退動自在に支持する支持部材22と、からなる。各支持軸21には弾性部材としてのコイルバネ23が装着され、これにより吊り枠20が一方向へ付勢されると共に前記ローラ13aが前記搬送ベルト11を外側から押す。この際、ローラ13aの円筒状外周面の径の差異により、搬送ベルト11の中央付近に掛かる張力が該搬送ベルト11の両端部寄りに掛かる張力よりも強くなる。これにより、搬送ベルト11の走行時に幅方向の位置を調整する自動調心機能が働く。
前記テンションプーリ13が取着される保持枠19の上面に、断面門型の被板24が配置される。該被板24は従動プーリ8のほぼ真上に位置し、横軸18を基点にして従動軸6より遠くかつ上方に位置する軸杆24aによって保持枠19に軸着される。また、被板24の両側下縁には、両フレーム板4,4に外側で重なる係合片25,25が下方を向くようにして突設される。該各係合片25,25は従動軸6に横軸18側から接近するように位置し、しかも、その下端部が従動軸6側へ少し屈曲している。そこで、被板24の下方への回動動作に伴い、両係合片25,25が従動軸6の両端部の外周面に係合する。また、従動軸6は球排出樋17が横軸18を中心にして下方へ回動したとき、球排出樋17の両側下縁に設けられた凹部26,26に嵌まり込むようになっている。
テンションプーリ13によるテンションが掛かってない状態では、被板24が軸杆24aを中心にして自在に回動し、両係合片25,25が従動軸6の両端部に係脱自在に係合する。しかし、テンションプーリ10によるテンションが掛けられた状態では、従動軸6に係合した両係合片25,25が外れないようになっている。両係合片25,25が従動軸6から外れた状態では、図3鎖線に示すように球排出樋17が横軸18を中心として上方へ回動するが、このとき同様にコンベヤフレーム3も駆動軸5を中心として起立する方向へ回動できるようになっている。これはベルト搬送機構Bのメンテナンスが容易に行なえるようにするためである。そこで、減速機付き可逆モータ10が駆動することにより駆動プーリ7が回転すると、従動プーリ8も連動して回転し、搬送ベルト11が回動する。これにより、搬送ベルト11の搬送面11aが基板1面に対し約30度斜め上を向いた状態で上へ走行することになる。
次に、研磨機構Kについて説明する。研磨機構Kは、図6に示すように溝断面が半円弧状をなす直線状の球案内溝16aが上面すなわち球受面27aに複数条(7条)平行に列設された押圧板27と、該押圧板27の球受面27aに敷かれる研磨部材としての研磨布28と、から大略構成される。押圧板27の球受面27aは、搬送ベルト11の搬送面11aと対向位置し、しかも、平行であってその間はパチンコ球の直径寸法よりも短く設定されている。また、球受面27aにおける複数条の球案内溝16aは搬送ベルト11の搬送方向に沿って平行に設けられ、駆動軸5と従動軸6との中心軸線が球案内溝16aと同一平面内で直交することになる。
前記押圧板27は、その下側に配置され押圧板27とほぼ同じ大きさの固定枠29に保持されている。固定枠29下面の上下両隅角部にそれぞれブラケット29aが設けられ、上下部における各ブラケット29a,29a間にそれぞれガイド軸30が架設され、該ガイド軸30にガイドプーリ31が回転自在に軸着されている。これらガイド軸30,30の一端部は、共に前記支持板2に固着されている。また、図示は省略するが、押圧板27は固定枠29に対して可動しかつ適宜圧縮スプリングといった弾性手段により常に球受面27aが搬送ベルト11の搬送面11aに近づくように付勢されている。
押圧板27の下端部であって基板1上面に、集球樋106により集められたパチンコ球を押圧板27側へ導く球導入樋15が配置される。該球導入樋15は図5に示すように上面が駆動プーリ7の外周面と一定の間隔離して略同心円状に形成され、図7に示すように該上面には円周方向に沿って複数本(7本)の球案内溝16bが平行に凹設されている。これら複数の球案内溝16bは、押圧板27の球受面27aに設けられた複数条の球案内溝16aとそれぞれ連なり同一直線状に位置し、駆動軸5の中心軸線方向に対して直交している。また、搬送ベルト11の外周面と球導入樋15の上面との間隔はパチンコ球の直径よりも短く設定され、これにより、該球導入樋15の各球案内溝16bに供給されたパチンコ球は、搬送ベルト11の外周面との間で挟まれながら搬送される。押圧板27の球受面27aにおける各球案内溝16aの上端は、図5に示すように球排出樋17の底板17a端部に連なっている。
固定枠29の下方であって支持板2の前面に、上下に隣り合うようにしてロール軸32と巻取軸33がそれぞれ配置される。ロール軸32は支持板2に回転自在に軸着され、巻取軸33はその一端が支持板2に開設された透孔(図示せず。)を介してその後側へ突出し後側に配置される巻取用の駆動モータ34に連結される。ロール軸32に研磨布ロール35が掛けられ、該研磨布ロール35から引き出された研磨布28は、支持板2の前面に軸着されるフリーロール36a及び固定枠29の上部に軸着されるガイドプーリ31を介して押圧板27の上面である球受面27aにその上端から導かれる。球受面27aの下端から引き出された研磨布28は、固定枠29の下部に軸着されるガイドプーリ31及び支持板2の前面に軸着されるフリーロール36bを介して巻取軸33に巻き取られる。よって、押圧板27の球受面27aにあっては、研磨布28が搬送ベルト11の搬送方向とは逆方向に移動することになる。ただ、研磨布28は、球受面27a上の部位が汚れたときに駆動モータ34を駆動させて移動させることになる。
減速機付き可逆モータ10が駆動し搬送ベルト11が回動している状態で、集球樋106によって球導入樋15に集められたパチンコ球は各球案内溝16bを流下して駆動プーリ7の下側へ引き込まれ、更に、押圧板27の各球案内溝16a内を搬送ベルト11の搬送面11aとの間で挟まれながら上方へ搬送される。そして、その上端から球排出樋17に排出され、更に、該球排出樋17から球揚送装置101に排出される。この間、押圧板27の球受面27aの各球案内溝16aを搬送されるパチンコ球は、搬送ベルト11の搬送面11aが圧接して各球案内溝16a内の研磨布28に擦り付けられながら転動する。このようにして、パチンコ球の研磨が行なわれる。
本発明では、図2に示すようにベルト搬送機構Bにおけるコンベヤフレーム3の下端部に配置された駆動軸5の両端部に、外周面を削って細くした環状凹部37,37が設けられている。該各環状凹部37は、それぞれ駆動軸5の中心軸線方向に沿った一端側が各フレーム板4から外側へ食み出している。そして、該各フレーム板4から外側へ食み出た環状凹部37に、それぞれコンベヤフレーム3の駆動軸5の中心軸線方向に沿った移動を規制するカラー部材38が着脱自在に嵌着される。カラー部材38は、所定の厚みを有すると共に外径が駆動軸5の外径よりも大きく環状凹部37に嵌るドーナツ状に形成され、しかも、中心軸線を含む面で2等分されている。また、その連接される両端部に、それぞれ互いに連通しかつカラー部材38の中心軸線に対して直交する面内で該中心軸線に対して直交するボルト挿通孔39,39が貫設される。そこで、図7に示すように分割されたカラー部材38を環状凹部37に嵌め、対向するボルト挿通孔39,39に固着手段であるボルト40を挿通すると共に該ボルト40にナット41を螺合することにより、カラー部材38が駆動軸5すなわち環状凹部37に着脱自在に嵌着される。
そして、両環状凹部37,37にそれぞれカラー部材38を緩く嵌着した状態で、図8(イ)に示すように前記搬送ベルト11を有するコンベヤフレーム3を駆動軸5の中心軸線方向に沿ってその一端寄り(支持板2より)へ移動させたとき、他端寄りの環状凹部37内にカラー部材38とこれに対向する該環状凹部37の内側面37aとの間に所定寸法L1の隙間Sが形成される。この隙間Sの所定寸法L1は、押圧板27の球受面27aにおける隣り合う球案内溝16a,16aの中心軸線間の寸法L2の半分に設定されている。すなわち、コンベヤフレーム3は複数条の球案内溝16a,16a…と同一平面内で直交する方向に沿って、換言すると駆動軸5の中心軸線方向に沿って隣接する球案内溝16a,16aにおける中心軸線間の寸法L2の半分の寸法移動できることになる。
そこで、あらかじめ遊技球研磨装置Tを稼動させる前には、図8(イ)に示すように駆動軸5の両端部の環状凹部37,37にカラー部材38,38を緩く嵌めた状態で、両コンベヤフレーム3を駆動軸5の中心軸線方向に沿って一端寄り(支持板2寄り)へ移動させ、移動させた後に両カラー部材38,38のボルト40を強く締めて両カラー部材38,38が勝手に移動しないようにしておく。これにより、遊技球研磨装置Tを稼動させると、ベルト搬送機構Bに供給されるパチンコ球が押圧板27における球受面27aに列設された各球案内溝16aに沿って搬送されつつ研磨布28により研磨され、一定期間の間には搬送ベルト11の外周面に前記各球案内溝16aに対応してパチンコ球の球圧による複数の磨耗条が形成される。
そこで、前記複数の磨耗条が深くなって許容できない状態になったときには、遊技球研磨装置Tを停止させて両カラー部材38,38を緩め、図8(ロ)矢印に示すようにコンベヤフレーム3を前とは逆に駆動軸5の中心軸線方向に沿って他端寄り(支持板2とは反対寄り)に移動させ再びカラー部材38,38を締めておく。これにより、今度は一端寄り(支持板2寄り)の環状凹部37内に、カラー部材38とこれに対向する該環状凹部37の内側面37bとの間に所定寸法L1の隙間Sが形成される。このように、コンベヤフレーム3を駆動軸5の中心軸線方向に沿って移動させることにより、搬送ベルト11の搬送面11aにおけるそれまでの各球案内溝16a内のパチンコ球の圧接位置も前記駆動軸5の中心軸線方向に沿ってずれ、隣り合う球案内溝16a,16aの中心軸線間のほぼ中間に位置することになる。よって、この状態で遊技球研磨装置Tを稼動させると、各球案内溝16a内を搬送されるパチンコ球による磨耗条がそれまでに形成された磨耗条間の中間位置にずれて形成され再び使用できることになり、一度パチンコ球による磨耗ができたといってすぐにその搬送ベルト11を新しいものと交換する必要がない。
このように、本発明に係る遊技球研磨装置Tは、各球案内溝16aに供給されるパチンコ球を搬送ベルト11の搬送面11aとの間で挟んで搬送しながら研磨するものであり、また、搬送ベルト11を駆動軸5の中心軸線方向に沿って所定寸法L1移動可能に設けられる。よって、遊技球研磨装置Tを一定期間使用した結果、搬送ベルト11の搬送面11aにあって各球案内溝16aのパチンコ球による磨耗が激しくなったときは、搬送ベルト11を駆動軸5の中心軸線方向に沿って所定寸法L1移動させる。これにより、搬送ベルト11の搬送面11aにおける各球案内溝16aを転動するパチンコ球の圧接する位置がそれまでの位置とはずれて重なることがなくなり、該搬送ベルト11が再び使用できるようになる。よって、搬送ベルト11の寿命を延ばすことができる。
前記コンベヤフレーム3すなわち搬送ベルト11を駆動軸5の中心軸線方向に沿って所定寸法移動できるようにしたが、この所定寸法L1とは、押圧板27の球受面27aにおける隣接する各球案内溝16a,16aの中心軸線間の寸法L2と同一でなければ良い。よって、厚みを異ならせたカラー部材38を数種類用意しておき、所定寸法L1を隣接する各球案内溝16a,16aの中心軸線間の寸法L2の半分にすれば前記のように一回余分に搬送ベルト11が使用でき、所定寸法L1を隣接する各球案内溝16a,16aの中心軸線間の寸法L2の3分の1にすれば二回余分に搬送ベルト11が使用できることになる。
本発明では、駆動軸5の両端部であって両フレーム板4,4の外側で各環状凹部37にカラー部材38を着脱自在に嵌着するようにしたが、両フレーム板4,4の内側であって駆動プーリ7の両側に環状凹部37,37を設け、これら各環状凹部37にカラー部材38を着脱自在に嵌着して駆動プーリ7と共に搬送ベルト11を移動させるようにしても良い。この場合は、従動プーリ8も駆動プーリ7と同じ寸法移動できるようにしておく。また、駆動軸5の中心軸線方向に沿ってコンベヤフレーム3を移動できるようにしたが、従動軸6の一端部を支持板2に固着して該従動軸6の両端部に前記と同様に環状凹部37,37を設けるようにしても良い。
本発明に係る遊技球研磨装置の斜視図。 同要部の分解斜視図。 同正面図。 同左側面図。 同正面断面図。 図5のX−X線断面図。 図5のY−Y線断面図。 (イ)は常態のコンベヤフレームの要部の平面図、(ロ)は作用を示すコンベヤフレームの要部の平面図。 本発明が適用されるパチンコ機設置島の正面断面図。
符号の説明
3 コンベヤフレーム
5 支軸(駆動軸)
6 支軸(従動軸)
7 プーリ(駆動プーリ)
8 プーリ(従動プーリ)
10 駆動手段(減速機付き可逆モータ)
11 搬送ベルト
11a 搬送面
16a 球案内溝
16b 球案内溝
27 押圧板
27a 球受面
28 研磨部材(研磨布)
37 環状凹部
38 カラー部材
L1 寸法
S 隙間
T 遊技球研磨装置

Claims (2)

  1. 平行な一対の支軸に取着したプーリ間に巻回される無端状の搬送ベルトと、
    複数条の球案内溝が列設され研磨部材が敷かれる球受面を有すると共に該球受面が前記搬送ベルトの搬送面と対向しかつ平行に配置される押圧板とを備え、
    駆動手段により前記搬送ベルトを前記球案内溝に沿って回動させ該各球案内溝に供給される遊技球を前記搬送ベルトの搬送面との間で挟んで搬送しながら研磨するようにした遊技球研磨装置であって、
    前記搬送ベルトは前記支軸の中心軸線方向に沿って所定寸法移動可能に設けられ、前記搬送ベルトをその方向へ移動させたとき、前記搬送ベルトの搬送面における前記各球案内溝内の遊技球の圧接位置も前記支軸の中心軸線方向に沿ってずれ重ならないようにしたことを特徴とする遊技球研磨装置。
  2. コンベヤフレームの両端部に配置される平行な一対の支軸と、
    前記一対の支軸にそれぞれ取着されるプーリと、
    前記両プーリ間に巻回される無端状の搬送ベルトと、
    複数条の球案内溝が列設され研磨部材が敷かれる球受面を有すると共に該球受面が前記搬送ベルトの搬送面と対向しかつ平行に配置される押圧板とを備え、
    駆動手段により前記搬送ベルトを前記球案内溝に沿って回動させ該各球案内溝に供給される遊技球を前記搬送ベルトの搬送面との間で挟んで搬送しながら研磨するようにした遊技球研磨装置であって、
    前記コンベヤフレームと共に前記搬送ベルトは前記支軸の中心軸線方向に沿って所定寸法移動可能に設けられ、前記支軸の両端部を前記コンベヤフレームからそれぞれ外側へ突出させると共にその外周面に該コンベヤフレームから外側へ食み出る環状凹部を周設し、前記各環状凹部に前記コンベヤフレームの移動を規制するカラー部材を着脱自在に嵌着してなり、
    前記コンベヤフレームと共に前記搬送ベルトを前記支軸の中心軸線方向に沿ってその一端寄りへ移動させたとき、他端寄りの環状凹部内であって前記カラー部材とこれに対向する該環状凹部の内側面との間に所定寸法の隙間が形成され、前記コンベヤフレームと共に前記搬送ベルトを他端寄りへ移動させたとき、該搬送ベルトの搬送面における前記各球案内溝内の遊技球の圧接位置も前記支軸の中心軸線方向に沿ってずれ重ならないようにしたことを特徴とする遊技球研磨装置。
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