JP2010147859A - 線状照明装置及びそれを用いた密着型イメージセンサ及び画像読取システム - Google Patents

線状照明装置及びそれを用いた密着型イメージセンサ及び画像読取システム Download PDF

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Abstract

【課題】導光体から出射される光において、長手方向に対して角度の浅い出射光成分を多く含むことによって光の利用効率が悪くなる。また、光源に近い部分と離れている部分では光の角度成分が異なることで照明光量が不均一となる。
【解決手段】長手方向に対して角度の浅い出射光成分を導光体1内に回収することで、光利用効率の向上と均一化を図るものであり、線状照明装置に透明層と光制御層を積層したルーバー層8を設けることによって、出射面86から出射する光の出射角度を光制御層の角度によって制限して、光の利用効率を向上させると同時に、出射光の角度成分が光源4側と反射部9側で出射光の角度成分を制限することにより照度のばらつきを抑える。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば光学的画像読取り装置において、原稿面を主走査方向に線状に照明する線状照明装置及びそれを用いた密着型イメージセンサ及び画像読取システムに関するものである。
従来の線状照明装置を便宜上、光学的画像読取りシステムを例にとって説明する。
近年、光学的画像読取りシステムは、ファクシミリ、スキャナー、バーコードリーダー等の読み取りシステムとして広く使用されている。以下、図面を参照しながら、上記した従来の光学的画像読み取りシステムに使用されている線状照明装置について説明する。
図16(a)は従来の線状照明装置の側面断面図であり、図16(b)は図16(a)において線状照明装置をK方向から見た平面図、図16(c)は図16(a)における線状照明装置のK−L面の断面図、図17は図16(a)における側面断面の拡大図であり、光の進む様子の概略を矢印で示したものである。また、図18は従来の光学的画像読み取りシステムの概要図であり、図19は従来の原稿面の照射光を示す光路説明図である。また、図18に示すように原稿113が移動する方向を副走査方向といい、図19に示すようにロッドレンズアレイ111や図示していない導光体の長手方向を主走査方向という。
従来の線状照明装置は、図16、図17に示すように柱状の導光体101の両端、あるいは一端に光源104を配置し、導光体101の外周面の一部に一方の端面から他方の端面まで長手方向に光拡散部107を形成する。この光源104が放射する光は透光性材料からなる導光体101を介して伝搬され、光拡散部107で反射・拡散し、導光体101の光拡散部107を設けた一面以外の外周面の表面の出射面186より、線状の光として集中して出射することが可能になる(例えば特許文献1参照)。
また、図18に示すように線状照明装置LLaが原稿113に対して垂直に光を照射した場合、光電変換素子アレイ112に光を導くロッドレンズアレイ111は正反射光を受光する。この正反射光では光量が多すぎるため色の識別が難しく、コントラストが低下してしまう。したがって、図18に示すように、線状照明装置LLaはロッドレンズアレイ111と原稿113に対して副走査方向に傾けた位置に配置しており、出射光L101のうち原稿面で拡散反射しロッドレンズアレイ111に入射される成分のみが画像信号の変換に利用される構成となっている。
特許第2900799号公報
しかしながら、前述した従来の線状照明装置では、図17、図18に示すように導光体101から出射される出射光L101は線状照明装置LLaの長手方向である主走査方向に対して浅く傾いた光の成分La、Lbを多く含む。原稿113を照射する光のうち主走査方向に対して浅く傾いた光の成分La、Lbが導光体101から出射すると、図19における光の成分L102のようになる。この光の成分L102が原稿113で反射すると正反射光L103が多く、拡散反射した光の成分が少なくなるので、ロッドレンズアレイ111に入射される成分が少ない。したがって、従来の線状照明装置は光の利用効率が悪いという欠点があった。
また、光源104である発光ダイオード(LED)素子に近い部分と離れている部分では光の角度成分が異なり、出射面186から出射される光の成分には、主走査方向に対して垂直に近い角度の成分から浅く傾いた成分まで存在する。これは光学的画像読取りシステムにおいて、原稿面の照度を不均一とする原因となり、それを備える密着型イメージセンサ及び画像読取システムでは高画質な読み取りが困難であった。
そこで本発明はこれらの課題を解決するためのもので、ルーバー層によって主走査方向に対して浅く傾いた光の成分が出射することを防ぐことで光の利用効率を向上させ、原稿面の照度のばらつきを抑えることができる線状照明装置を提供することを目的とする。さらに、この線状照明装置を備えることによって高画質な読み取りを可能とする密着型イメージセンサ及び画像読み取りシステムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明の線状照明装置は、透光性を有する柱状の導光体と、前記導光体の端部に設けられた光源と、前記導光体の外周面一部に一方の端部から他方の端部に向かって設けられ前記光源から放出された光を屈折・反射させて光出射面に向けて収束させる光屈折・反射領域とを有し、前記光屈折・反射領域に対向する面に設けた前記出射面に光を透過する透明層と光を反射する光制御層を積層して構成されるルーバー層を設けたことを特徴とする。
以上の構成により本発明の線状照明装置は、ルーバー層によって主走査方向に対して浅く傾いた光の成分が出射することを防ぐことができる。したがって、本発明の線状照明装置から出射される光は、原稿面で反射する際にロッドレンズアレイに有効である拡散反射光成分を多く含み、光の利用効率を向上させることができる。また、出射面から出射する光の角度をルーバー層によって制限することにより、原稿面の照射のばらつきを抑えることが可能となり、画像読み取りに適した照明光を照射することができる。
上記課題を解決するためになされた本発明における第1の発明は、透光性を有する柱状の導光体と、前記導光体の一端部に設けられた光源と、前記導光体の外周面の一部に一方の端部から他方の端部に向かって設けられ前記光源から放出された光を屈折・反射させて出射面に向けて収束させる光屈折・反射領域とを有し、前記導光体の光屈折・反射領域に対向する外周面に設けた前記出射面に光を透過する透明層と光を反射する光制御層を積層して構成されるルーバー層を設けたことを特徴とする線状照明装置であって、線状照明装置の長手方向である主走査方向に対して浅く傾いた光の成分の出射を防止することができる。したがって本発明の線状照明装置から出射される光は、原稿面で反射する際にロッドレンズアレイに有効である拡散反射光成分を多く含むため、光の利用効率を向上させることができる。さらに、出射面から出射する光の角度をルーバー層によって制限することにより、原稿面の照射のばらつきを抑えることができる。
上記課題を解決するためになされた本発明における第2の発明は、第1の発明において、前記ルーバー層を構成する光制御層を、前記導光体の端部に対して平行となるように配置したことを特徴とする線状照明装置であって、線状照明装置の長手方向である主走査方向に対して浅く傾いた光の成分の出射を防止することができる。したがって本発明の線状照明装置から出射される光は、原稿面で反射する際にロッドレンズアレイに有効である拡散反射光成分を多く含むため、光の利用効率を向上させることができる。さらに、出射面から出射する光の角度をルーバー層によって制限することにより、原稿面の照射のばらつきを抑えることができる。
上記課題を解決するためになされた本発明における第3の発明は、第1の発明において、前記ルーバー層を構成する光制御層を、前記出射面の幅方向に対して平行になるように配置したことを特徴とする線状照明装置であって、導光体の端面に略平行な光の成分を中心に原稿に対して光を照射することができる。したがって、原稿の皺や折れ曲がりが存在しても影を作ることなく、常に高画質な読み取りを可能とする。
上記課題を解決するためになされた本発明における第4の発明は、第1の発明において、前記ルーバー層を構成する光制御層を、前記導光体の端部に平行である面に対して出射面を起点として前記光源側に向かって傾いて配置したことを特徴とする線状照明装置であって、光制御層を出射面に対してルーバー層に入射する光と同じように傾けることで、出射面に対して垂直に配置される場合よりも光制御層に当たることなく透明層を直接通過する光量が増加するため、照射効率をさらに向上させることができる。
上記課題を解決するためになされた本発明における第5の発明は、第1の発明において、前記ルーバー層を構成する光制御層を、前記出射面の幅方向に対して傾いて配置したことを特徴とする線状照明装置である。したがって、出射面に入射する光の多くは導光体の反射部と平行な面に対して傾斜である成分が多いため、光制御層に当たることなく透明層を直接通過する光量が増加し、照射効率を向上することができる。さらに、原稿の皺や折れ曲がりが存在しても影を作ることなく、常に高画質な読み取りを可能とする。
上記課題を解決するためになされた本発明における第6の発明は、第1の発明において、前記ルーバー層を構成する光制御層を、略再帰反射をする複数の球状レンズと反射膜で構成したことを特徴とする線状照明装置であって、光制御層に入射した光を吸収せず再帰性反射させ、再利用し光の照射効率を向上することができる。
上記課題を解決するためになされた本発明における第7の発明は、第6の発明において、前記ルーバー層を構成する光制御層を、不均一な直径をもち不規則に配置された複数の球状レンズで構成したことを特徴とする線状照明装置であって、光の照射効率を向上するだけでなく、ルーバー層からの導光体内へ戻る周期的な反射光の発生を抑制し、出射光の均一性をより向上することができる。
上記課題を解決するためになされた本発明における第8の発明は、第1の発明において、前記ルーバー層を構成する光制御層を、再帰反射または略再帰反射をするプリズムで構成したことを特徴とする線状照明装置であって、再帰反射をするプリズムの場合は、光制御層のプリズムに入射した光を再帰反射させ再利用し、光の照射効率をさらに向上することができる。また、略再帰反射をするプリズムの場合は、光制御層に入射した光が完全な再帰性反射によって光源に戻るのを防止し、入射した方向の近傍に反射させることで、導光体内における光の照射効率をさらに向上できる。
上記課題を解決するためになされた本発明における第9の発明は、第1の発明において、前記ルーバー層を、前記光源側から前記導光体の長手方向に向かって幅が次第に広くなり、前記導光体の前記光源に対向する端部において最大幅となるように構成したことを特徴とする線状照明装置であって、光源から離れている部分においても光が出射しやすくなり、光源側が明るく光源に対向する端部側の光量が低下することで生じていた照射光量の不均一を解消し、出射光量を均一にすることができる。
上記課題を解決するためになされた本発明における第10の発明は、第1の発明において、前記ルーバー層を、異なる光制御機能を有したルーバー層を多層に積層して構成したことを特徴とする線状照明装置であって、出射光を主走査方向だけでなく副走査方向に対しても角度を持たせることが可能となり、原稿の浮き彫り等の影響を削減することができるため、常に高画質な読み取りを可能とする。
上記課題を解決するためになされた本発明における第11の発明は、第1の発明において、前記ルーバー層の幅を、前記光屈折・反射領域の幅よりも狭くしたことを特徴とする線状照明装置であって、原稿面に照射する副走査方向の光出力成分を制御して、原稿面との距離変動による照明光量変動の影響(以下、デフォーカス特性と略記する。)を低減することができるため、常に高画質な読み取りを可能とする。
上記課題を解決するためになされた本発明における第12の発明は、第1の発明において、前記導光体を一端部において第二の導光体に連結するとともに、前記両導光体の連結面をはさんで両端にそれぞれ光源を備え、前記出射面における前記導光体の長手方向に伸びる中心線を境として一方に前記ルーバー層を、他方に光を反射する反射層を設けたことを特徴とする線状照明装置であって、一方の光源から放射される光を他方の導光体にも多量に入射・供給することができる。したがって、一方の光源からの光を2個の導光体から出射させることで、両側の光源の光量が導光体内で交じり合い、光源の光特性のバラツキを解消し、均一化することができる。
上記課題を解決するためになされた本発明における第13の発明は、第12の発明において、前記ルーバー層を、前記光源端から前記導光体の長手方向に向かって幅が次第に広くなり、前記導光体の端部での他の導光体に連結した連結面において最大幅となるように構成したことを特徴とする線状照明装置であって、光源から離れている部分においても光が出射しやすくなり、光源側が明るく連結面側の光量が低下することで生じていた照射光量の不均一を解消し、出射光量を均一にすることができる。
上記課題を解決するためになされた本発明における第14の発明は、第12の発明において、前記光屈折・反射領域を、前記出射面に設けた前記ルーバー層に向かい合う部分にのみ設けたことを特徴とする線状照明装置であって、光源から出射された光を一方の導光体内で効率よく反射させ、他方の導光体に導き、照射効率を向上することができる。
上記課題を解決するためになされた本発明における第15の発明は、第12の発明において、前記導光体の第二の導光体と連結する端部に少なくとも1組の凹部と凸部を設けるとともに、前記第二の導光体における前記導光体と連結する端部において前記導光体の凸部に対向する部分に凹部と前記導光体の凹部に対向する部分に凸部を設け、前記両導光体の凹部と凸部がはまり合って密着するように導光体と前記第二の導光体とを連結したことを特徴する線状照明装置であって、2つの光源の光量を効率的に混合させて導光体より出射するので、光源による光量バラツキを相殺し、光源の光量特性差による照射光量の不均一を解消できる。
上記課題を解決するためになされた本発明における第16の発明は、請求項1〜15のいずれか1つに記載の線状照明装置と、この線状照明装置により照明された被照明体からの光を結像するための結像素子と、前記結像素子により結像された光を画像信号に変換するための光電変換素子とを有することを特徴とする密着型イメージセンサであって、照射効率を落とさずに原稿面の照度のばらつきを抑えることができる線状照明装置を備えることで高画質な読み取りを可能とする。
上記課題を解決するためになされた本発明における第17の発明は、請求項16に記載の密着型イメージセンサと、このイメージセンサを駆動制御するための制御部とを有することを特徴とする画像読取システムであって、照射効率を落とさずに原稿面の照度のばらつきを抑えることができる線状照明装置を備えることで高画質な読み取りを可能とする。
以下、均一な照明光の出射に優れた線状照明装置を実現する本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
(実施例1)
図1は、本実施例1における線状照明装置の基本構成図である。図1(a)は、本実施例1における線状照明装置の側面断面図であり、図1(b)は、図1(a)における線状照明装置をA方向から見た平面図であり、図1(c)は図1(a)における線状照明装置をB方向から見た平面図である。また、図2は、図1(a)における線状照明装置のA−B面の断面図である。
図3は、図1(a)における線状照明装置の光源部を拡大した光路説明図であり、光の進む様子の概略を矢印で示したものである。図4(a)は、本実施例1におけるルーバー層の構成を示した側断面図であり、図4(b)は、本実施例1におけるルーバー層を出射面側から見た平面図である。また、図5は、本実施例1における原稿面の照射光を示す光路説明図である。
1は導光体であり、その断面形状は図2に示すように楕円形や、円形、または2つの円を組み合わせた形状が考えられるが、以下図2に示す楕円形である場合を例に説明する。導光体1の断面は、図2に示すように楕円形の形状であり、その端面の径は、例えば5mm程度である。
図1(a)、図1(b)、図1(c)に示すように、導光体1は透光性を有する材料で柱状に形成され、光源である発光ダイオード(LED)素子4に近い側の端面からもう一方の他端面の反射部9に向かって断面の径が徐々に小さくなる構成としている。導光体1の材料は光線透過率が80%以上で屈折率が1.4〜2.2である、例えばアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、塩化ビニール樹脂、あるいはガラスのような透光性材料を用いる。
導光体1の光屈折・反射領域2以外の外周全表面は滑面である必要がある。よって、導光体1はインジェクション成形法や押しだし法で成形し、必要があればその後、研磨等の処理を行う。
2は光屈折・反射領域で、導光体1の外周面の一部を一方の端面から他方の端面まで長手方向に凹溝状に部分的に切除し、この切除部20に設けられている。光屈折・反射領域2は、発光ダイオード(LED)素子4から放出された光を光屈折・反射領域2に対向して設けられる出射面86に収束させる。
導光体1の端部には接続部6を介して回路基板3が配置されている。図示してはいないが接続部6は導光体1と回路基板3を包み込むようにして導光体1と回路基板3を連結する。なお、ネジなどで接続部6と回路基板3を固定しても良い。この回路基板3の導光体1側には凹面状の反射面5が設けられ、反射面5の中央部には光源である発光ダイオード(LED)素子4を配置している。この反射面5は、例えば銅やアルミニウム、樹脂などでコーティングして光を反射し、発光ダイオード(LED)素子4から様々な角度に放出された光が導光体1に向かって進むような形状をしている。
更に、断面の形状が円形でかつ導光体1の径と同じか又はそれより小さい接続部6を設け、接続部6の外周部には接続部6を覆うようにして光拡散層7を設ける。接続部6の径と長さは、導光体1に入射したほとんどの光が導光体1の側面で全反射するように決定される。光拡散層7の材料には樹脂や金属やセラミックス等を利用できるが、小型の導光体では強度が必要でないため白色の樹脂だけでも良いし、大型な導光体になるとアルミニウムを使用することで強度が増して良い。光源からの発熱が多い場合にはセラミックスを使用すると良い。
また、この光拡散層7に入射した光は、拡散反射する。これは、光拡散層7がない場合に、接続部6から直接照射面へ出射する光が多くなり、照度が著しく高くなるのを防ぐためである。光拡散層7の材料としては白色の樹脂にして接続部6と一体構造にするほか、アルミニウムが考えられる。また、接続部6の外面に鏡のような金属蒸着膜やメッキ処理を施しても良い。
8は図4(a)に詳しく示すように透明層81と光制御層82を積層して構成されたルーバー層であり、光屈折・反射領域2と対向する面を凹溝状に切除し、この切除部80に空気層83を得るように空間を隔てて設けられる。ルーバー層8を構成する透明層81は入射した光をそのまま透過し、光制御層82はこれに当たった光を反射させる。また、ルーバー層8が空気層83と接する面に対向する外側の面を出射面86といい、発光ダイオード(LED)素子4から放射された光はここから導光体1の外部へ出射する。このようなルーバー層8の具体例としては、3M社製のライトコントロールフィルムなどを挙げることができる。なお、ルーバー層8は図示していないPETなどのフィルムでラミネートしてもよい。また、光制御層82は色素を有する遮光性フィルムでもよいが、光反射膜を有するフィルムの方が、光の利用効率を高くできる。
さらに、発光ダイオード(LED)素子4に近い側の端面でないもう一方の端部は、反射部9であり、図示していない光拡散層と光反射層を有している。反射部9は発光ダイオード(LED)素子4が設置されている反射面5の中央部と略平行であり、ルーバー層8の出射面86に対して略垂直である。
次に、発光ダイオード(LED)素子4から放出された光の進む経路について説明する。
図3に示すように、まず発光ダイオード(LED)素子4から放出した光成分のうち、導光体1の長手方向にほぼ平行な方向に直進する光成分は、そのまま接続部6を通過し導光体1に入射する。一方、導光体1の長手方向に対して傾いて出射した光は、反射面5で反射し接続部6に入射する。接続部6の外周には光拡散層7を設けてあり、光拡散層7に入射した光は拡散反射して導光体1に入射する。
この導光体1に入射された光は、反射部9に向かって進むか、そのまま空気層83に向かって進むか、もしくは光屈折・反射領域2に入射し角度を曲げて空気層83に向かって進むという経路のうちいずれかをとることとなる。なお、反射部9に向かった光は反射部9に設けられる光拡散層と光反射層によって拡散、反射され、空気層83に向かって進むか、もしくは光屈折・反射領域2に入射し角度を曲げて空気層83に向かって進むこととなる。
そして、空気層83に向かって進む光のうち、ある一定以上の角度よりも導光体1と空気層83の境界面に対して浅い角度成分の光は、導光体1と空気層83の境界面において全反射する。それは、導光体1を成す材料と空気層83の屈折率の違いによるものである。したがって、空気層83に向かって進む光の一部は導光体1と空気層83の境界面において全反射し、全反射した光Lcはさらに反射部9の方に進む。そして導光体1内で屈折・反射を繰り返し、導光体1と空気層83の境界面において全反射をしない光の角度成分となってルーバー層8に入射する。一方、全反射をしない光は、導光体1から空気層83を経てルーバー層8に入射される。
図4(a)に示すように本実施例1においては、光制御層82は反射部9に対して平行である。このとき、光制御層82と出射面86に対して垂直の面との角度(以下、ルーバー角度という)は0°であり、ルーバー層8に入射した光は、ルーバー層8の厚さ、光制御層82の間隔P、ルーバー角度0°によって制限される。
ルーバー層8に入射した光は、透明層81を透過して出射面86に向かう。ここで、ルーバー層8に入射した光が光制御層82に当たらなければ、そのままの角度で外部へ照射される。一方、光制御層82に当たった光は、光制御層82で反射し、角度を変えて外部へ照射される。
かかる構成によれば、線状照明装置は、従来例の図17で図示したような導光体101からの出射光LaやLbのような長手方向への浅い角度での照射を防止する。したがって、図5に示すように、光電変換素子アレイ12に光を導くロッドレンズアレイ11に有効となる照明光L1を原稿13に供給でき、光の利用効率を向上させることができる。さらに、図17のように出射光の角度成分が光源104である発光ダイオード(LED)素子の近くで出射する光Laと遠くで出射するLbでは異なるという従来課題に対して、出射角度をルーバー層8で制限したことで照度を均一化できる。
また、図4(b)に示すように、ルーバー層8の光制御層82は出射面86において反射部9と平行になるように配置されており、導光体1の端面に略平行な光の成分を中心に原稿13に対して光を照射することができる。かかる構成によれば、原稿13の皺や折れ曲がりが存在しても影を作ることなく、常に高画質な読み取りを可能とする。
(実施例2)
本実施例2は、実施例1にて説明したルーバー層8を構成する光制御層82を、導光体1の反射部9と略平行である面に対して、出射面86を起点として発光ダイオード(LED)素子4側に向かって傾かせ、ルーバー角度をθ°としたものである。
図6(a)は、本実施例2におけるルーバー角度をθ°に傾けた場合のルーバー層の断面図で、図6(b)は、本実施例2におけるルーバー層を出射面側から見た平面図である。図7は、本発明の実施例2における空気層83とルーバー層8の側断面を拡大した光路説明図であり、ルーバー層8から出射する光の進む様子の概略を矢印で示したものである。
図6(a)、図7に示すように、ルーバー層8のルーバー角度はθ°である。導光体1から出射される光はルーバー層8に対して垂直に入射する光L0、光制御層82に対して平行に入射する光Lθ、光制御層82に当たることなく出射面86より出射する限界の角度を持つ光Lα、光制御層82に当たることで出射面86に対して垂直に近い角度に変わって出射する光Lβなどである。したがって、ルーバー角度をθ°に傾けることにより、出射面86から出射する光の出射面86に対する角度は0°からα°に制限される。
発光ダイオード(LED)素子4から導光体1に入射して、導光体1内を反射してルーバー層8に入射される光は導光体1の端面に対して斜めからの光成分が多い。したがって、ルーバー角度をルーバー層8に入射する光と同じように傾かせた場合は、ルーバー角度0°の場合より光制御層82に当たる光量が少なくなる。
かかる構成によれば、ルーバー層8に入射した光のうち、光制御層82に当たることなく透明層81を直接通過する光量が増加して光の照射効率を向上できる。
また、図18に示すように従来の線状照明装置LLaはロッドレンズアレイ111と原稿113に対して副走査方向に傾いており、ロッドレンズアレイ111から副走査方向に離して配置している。これは、線状照明装置LLから照射された光のうち、拡散反射してロッドレンズアレイ111に入射される成分のみを画像信号の変換に利用するためである。しかしながら、本実施例2では、主走査方向に傾斜して光照射させることで、線状照明装置LLaを副走査方向に対して離れて傾斜した位置に配置する必要がなくなり、ロッドレンズアレイ11に近接配置できる。したがって、画像読取システムにおいて、光源である照明装置を密着型イメージセンサ部に近接配置でき、より小型化できる。
さらに、ルーバー層8は、図6(b)に示すように、光制御層82を出射面86において反射部9と平行でないように配置させており、出射方向を副走査方向にも直接に傾斜させることができる。かかる構成によれば、出射面86に入射する光の多くは導光体1の端面と平行な面に対して傾斜である成分が多いため、光制御層82に当たることなく透明層81を直接通過する光量が増加し、照射効率を向上することができる。さらに、出射光は副走査方向にも傾斜して原稿面を照射するので、原稿13の皺や折れ曲がりが存在しても影を作ることなく、常に高画質な読み取りを可能とする。
(実施例3)
本実施例3は、実施例1または実施例2にて図4または図6を用いて説明したルーバー層8の光制御層82を改良したものである。
図8は、本実施例3におけるルーバー層8の光制御層82の構成を示す断面図である。
本実施例3において光制御層82は、フィルム821をベースとして、その両面に反射膜822を有し、球状レンズ823と膠着剤824で構成する。反射膜822は、アルミニウムや金などの金属を蒸着してコーティングしたものであり、球状レンズ823は、膠着剤824で反射膜822上に固定される。
球状レンズ823は、例えば、ガラスビーズを使用し、入射してきた光を入射方向にまっすぐ戻す再帰性反射効果を有している。
かかる構成によれば、ルーバー層8に入射した光のうち光制御層82に当たった光は光制御層82に吸収されることなく再帰反射して再利用されるので、光の照射効率が向上する。特に、実施例1、2において、導光体1の反射部9方向から折り返して発光ダイオード(LED)素子4側へ進む光や、光屈折・反射領域2から反射し発光ダイオード(LED)素子4側へ戻る光は、ルーバー層8に入射した後ルーバー層8内で光制御層82の間を多重反射し照射出力されるため、照射効率が悪くなる。しかしながら、本実施例3における構成によれば、導光体1の反射部9方向から折り返して発光ダイオード(LED)素子4側へ進む光や、光屈折・反射領域2から反射し発光ダイオード(LED)素子4側へ戻る光を反射部9側へ再帰反射するため、光の照射利用を向上できる。
また、図8では、球状レンズ823の大きさが均等なものを敷き詰めた例を図示しているが、大きさが不均一な球状レンズ823をランダムに敷き詰めるとなおよい。特に、球状レンズ823の大きさは、その直径比を1.5〜2倍以内にするとよい。
かかる構成によれば、光制御層82の球状レンズ823を不規則、かつ、隙間なく敷き詰めることで、ルーバー層8からの導光体1内へ戻る反射光の周期性の発生を抑制し、光の照射効率を向上させるだけでなく出射光の均一性をより向上することができる。
(実施例4)
本実施例4は、実施例1または実施例2にて図4または図6を用いて説明したルーバー層8の光制御層82を反射層82aに置き換えたものである。
図9(a)は本実施例4における反射層82aの構成を示す断面図である。図4または図6において、ルーバー層8は透明層81と光制御層82を積層して構成した。本実施例では図4または図6における光制御層82を反射層82aに置き換えたものであるので、反射層82aと透明層81を交互に積層したものを積層方向に切断して製作される。
反射層82aは、高精細にカットした面を備えたプリズム826を空気層827の空間を隔てて柱部825Sによってベースとなる樹脂層825に接続して構成している。
図9(b)は、本発明の実施例4におけるプリズム826の一部の概要を示す平面図である。
キューブコーナーの3面体プリズムの原理で、例えばプリズム面は、3つの面が90度の角度を構成し、入射光を光源の方向にまっすぐ戻す再帰性反射効果を有している。
かかる構成によれば、ルーバー層8に入射した光のうち反射層82aに当たった光は光制御層82に吸収されるのではなく再帰反射して再利用されるので、光の照射効率が向上する。
なお、プリズム826はアクリル樹脂などの透明材料を精密成形して作製できるので、透明層81を兼ねてもよい。
また、プリズム面の3つの面が形成する角度を90度から変更した、例えば85度や100度にして構成し、入射してきた光を少し角度を変えて戻す略再帰性反射にしてもよい。
かかる構成によれば、反射層82aに入射した光がまっすぐ来た方向に戻らないようにすることで、光源の発光ダイオード(LED)素子4まで光が戻ることを防止でき、より光の照射効率を向上できる。
(実施例5)
本実施例5は、実施例1にて説明したルーバー層8を改良したものである。
図10(a)は、本実施例5における線状照明装置の平面図であり、図10(b)は、図10(a)に示すC−D部での断面図である。
本実施例5では、導光体1は光源側から他端部まで同一の径であり、ルーバー層8の幅を、発光ダイオード(LED)素子4側から反射部9に近いほど広くなるように構成している。したがって、導光体1は円形柱状の下部を反射部9、もしくは2つの導光体1の連結面に近いほど幅が広くなるようにカットした形状として、前記カット部位に空気層83を隔ててルーバー層8を設けている。ここで、発光ダイオード(LED)素子4は、導光体1の断面中心軸上に配置している。
かかる構成によれば、反射部9に向かって出射面86の面積が増加しているので、反射部9付近において光が出射しやすくなり、反射部9付近の光の出射量が増加する。したがって、発光ダイオード(LED)素子4の近くが明るく反射部9の付近の光量が低下することで生じていた照射光量の不均一を解消し、発光ダイオード(LED)素子4から反射部9までを均一の光量で照明することができる。
なお、導光体1の径を光源側から反射部9まで同一としているので、押し出し成形した後で、切削して製作することができ、多品種少量生産への対応を安価にできる。
(実施例6)
本実施例6は、実施例1にて説明した線状照明装置を2組使用し、連結して改良したものである。
図11(a)は、本実施例6における線状照明装置の平面図であり、図11(b)は、本実施例6における出射面を拡大した平面図であり、図11(c)は、図11(a)における線状照明装置のE−F面を拡大した断面図であり、図11(d)は、図11(a)における線状照明装置のG−H面の断面図である。
また図12(a)は、本発明の実施例6において主走査方向に光制御層を傾けたルーバー層と、副走査方向に光制御層を傾けたルーバー層を積層して形成したルーバー層の断面図であり、図12(b)は、本発明の実施例6において図12(a)におけるルーバー層を導光体の端面側から見た断面図である。
図11(a)、図11(b)に示すように、出射面86には、出射面86の副走査方向の中心線を境として、一方に前記ルーバー層8を他方に反射層84を設けている。反射層84としては、その反射機能を形成する完全反射膜をパラジウム、鉄、クロム、アルミニウム、銀、ニッケル等の金属もしくはこれら合金の金属薄膜、又はこれらの合金片や粒子を含むインキ等を蒸着法、スパッタ法、転写法、メッキ法、塗装法、印刷法等により形成できる。
図11(c)と図11(d)に示すように、例えば図11(a)において左側の導光体1において右側の導光体1と連結する端部1Tに少なくとも1組の凹部92と凸部91を設ける。また右側の導光体1において左側の導光体1と連結する端部1Tには、左側の導光体1の凸部91に対向する部分に凹部92と前記導光体の凹部92に対向する部分に凸部91を設ける。そして両導光体1は、凹部92と凸部91がはまり合って密着するように連結する。この凹部92と凸部91は2つの導光体1を連結するとともに、一方の導光体1から他方の導光体6へとより多くの光を効率的に入射させることができる。
図11(d)に示すように、導光体1を連結する凹部92と凸部91の各中心位置を91a、92aとすると、凸部91の中心位置91aは、ルーバー層8における反射部9に平行な辺の中心を通り出射面86に対して垂直に伸びる直線上にある。同様に、凹部92の中心位置92aは、反射層84における反射部9に平行な辺の中心を通り出射面86に対して垂直に伸びる直線上にある。また、出射面86の副走査方向の中心線を境として、凸部91が設けられている一方に反射層84を備え、凹部92が設けられている他方にルーバー層8を備えている。したがって、2つの導光体1を連結させると、一方の導光体1に備えられるルーバー層8と他方の導光体1に備えられるルーバー層8は対角に位置し、2つの反射層84も同様に対角に位置する。このように部92と凸部91を配置することで発光ダイオード(LED)素子4から出力した光の半分は、反射層84と光屈折・反射領域2の間を繰り返し全反射しながら端部1Tまで進み、凹凸部91、92に集まった光が凹凸のレンズ形状を通してもう一方の導光体1へ入射することができる。同様に、回路基板3bから出力した光量の半分ももう一方の導光体1へ供給され出射される。
かかる構成によれば、2つの発光ダイオード(LED)素子4の光量を効率的に混合させて導光体1より出射するので、発光ダイオード(LED)素子4による光量バラツキを相殺し、発光ダイオード(LED)素子4の光量特性差による照射光量の不均一を解消できる。特に、2つの発光ダイオード(LED)素子4の光量を同一に制御させる構成の線状照明装置において、1つの駆動回路で2つの発光ダイオード(LED)素子4を並列接続して駆動させ、発光ダイオード(LED)素子4の光量特性差による不均一を解消することができるため、駆動回路のコストを低減できる。また、凸部91を凸レンズ形状とし、凹部92を凹レンズ形状とするとなお良い。それは2つの導光体1の連結面において、一方の導光体1から他方の導光体1へと光がより効率的に入射しやすくなるためである。
また、2つの導光体1では出射面86となるルーバー層8の中心位置が同一軸上にない構造である。したがって、図11(d)に示すように、出射した光が原稿13上で軸中心を照射するように、屈折・反射領域2の一部分2aの面角度を導光体1の中心軸に向けてわずかに傾けた面にするとよい。
なお、ルーバー層8は、導光体1の両側から光が入射することによって照射光を供給するので、長手方向に対するルーバー角度は0°にすることが好ましい。
また、実施例5にて説明したルーバー層8と同様に、ルーバー層8を発光ダイオード(LED)4素子側から導光体1の長手方向に向かって幅が大きくなり、2つの導光体1が連結する連結面において最大幅となるように構成してもよい。かかる構成によれば、連結面に向かって出射面86の面積が増加しているので、連結面付近において光が出射しやすくなり、連結面付近の光の出射量が増加する。したがって、発光ダイオード(LED)素子4の近くが明るく連結面の付近の光量が低下することで生じていた照射光量の不均一を解消し、発光ダイオード(LED)素子4から反射部9までを均一の光量で照明することができる。
また、図12(a)、図12(b)に示すように、ルーバー層8を異なる光制御機能を有したルーバー層を多層に積層した構成としても良い。本実施例6では、例えばルーバー層8を主走査方向に光制御層82を傾けたルーバー層8aと、副走査方向に光制御層を傾けたルーバー層8bを積層して形成している。出射面86側に配置されるルーバー層8bは、主走査方向に伸びる導光体1の中央軸から鉛直に原稿13におろした直下軸に向かって傾かせた構造である。したがって、出射方向を副走査方向へ傾斜させることができる。もちろん、多数の光制御機能を有するルーバー層8を積層してルーバー層8を多数層にすることもできる。
かかる構成によれば、出射光を主走査方向だけではなく副走査方向にも角度を持たせて出力することが可能となる。したがって、原稿の浮き等によって発生する影の影響を抑え、常に高画質の読み取りをすることができる。なお、ルーバー層8を異なる光制御機能を有したルーバー層を多層に積層して構成することは、本実施例6に示すような2組の導光体1と発光ダイオード(LED)素子4を使用した線状照明装置において特に有効であるが、1組の導光体1と発光ダイオード(LED)素子4を使用した線状照明装置においても効果を発揮する。
(実施例7)
本実施例7は、実施例6にて説明した線状照明装置の光屈折・反射領域2を改良したものである。
図13(a)は、本実施例7における線状照明装置の側面断面図り、図13(b)は、図13(a)において線状照明装置をI方向から見た平面図、図13(c)は、図13(a)において線状照明装置をJ方向から見た平面図である。また、図13(d)は、図13(a)において線状照明装置のI−J面の断面図であり、図13(e)は、図13(a)において光屈折・反射領域2の形状を示す拡大図である。
図13(c)に示すように、実施例6と同様に出射面86には、出射面86の副走査方向の中心線を境として、一方に前記ルーバー層8を、他方に反射層84を設けている。また図13(b)、図13(d)に示すように、光屈折・反射領域2の幅は、出射面86の副走査方向の中心線から出射面86に対して垂直に伸ばした直線と導光体1の外周表面の交わる点に接するように制限される。また、光屈折・反射領域2は出射面86に対抗する面のうちルーバー層8にのみ向かい合う部分にのみ設けられる。したがって、反射層84に向かい合う面に光屈折・反射領域2は存在しない。さらに、ルーバー層8の幅は、屈折・反射領域2の幅より狭くするとなおよい。
かかる構成によれば、発光ダイオード(LED)素子4からの光を導光体1内で効率よく反射させて、もう一方の導光体1に導くことができる。また、原稿13に対して出射面86から出射する光をより絞り込むことで、平行光の成分を増加できる。したがって、デフォーカス特性の良い照明光を出射し、常に高画質な読み取りを可能とする。
なお、上記説明では、反射層84の対向する面には導光体1だけで光屈折・反射領域2が存在しないとしたが、導光体1の光屈折・反射領域2とルーバー層8のある領域以外に、反射層84や完全反射膜を設けてもよい。かかる構成によれば、導光体1から漏れて出る光を防止して、より光の利用効率を向上できる。また、ルーバー層8の幅を光屈折・反射領域2の幅より狭くした構成は本実施例7に示すような2組の導光体1と発光ダイオード(LED)素子4を使用した線状照明装置において特に有効であるが、1組の導光体1と発光ダイオード(LED)素子4を使用した線状照明装置においても効果を発揮する。
さらに、光屈折・反射領域2は粗面と三角波面の構成にしてもよい。図13(e)に示すように、三角波面のピッチQは、例えば、10μm〜2000μmで、山の高さ5μm〜1000μmにした三角波面(又はのこぎり波面)で実施できる。
(実施例8)
本実施例8は、光屈折・反射領域2を多数の三角波面で構成し、その光屈折・反射領域2上に光学的マッチングをしない空間(例えば空気層)を隔てて、拡散効果の強い白色樹脂のシートや反射効果の強いアルミニウムシートよりなる拡散面を設けられる構成としたものである。
かかる構成によれば、光屈折・反射領域2から外部へ漏れる光を拡散反射させることで、光の利用効率を向上できる。
また、本発明において発光ダイオード(LED)素子4は、異なる発光色を有する複数の素子を1パッケージにした発光ダイオード(LED)を使用してもよい。例えば、R・G・B色の3個の発光素子を1パッケージに搭載した発光ダイオード(LED)を光源とする。
かかる構成によれば、R・G・Bを独立して光量制御でき、照明光のカラーバランスを可変できる。さらに、カラーフィルタを有して多数列の光電変換素子を備えるカラー用密着型イメージセンサの替わりに、R・G・Bの光源を時間的に分割して別々に点灯させることで、安価なモノクロ用密着型イメージセンサにてカラー情報を読取ることができる。
(実施例9)
本実施例9は、本発明の線状照明装置を密着型イメージセンサに使用したものである。
図14は、これまで説明した実施例1から実施例8までの線状照明装置LLを用いた本発明の実施例9における密着型イメージセンサの構成を示した模式図である。図11はロッドレンズアレイ11と光電変換素子アレイ12を図5において原稿13側から見た図となっている。
密着型イメージセンサは、線状照明装置LLとロッドレンズアレイ11と光電変換素子アレイ12をライン状に配置した光電変換回路基板31と反射板14を備えている。
線状照明装置LLより出射した照明光は、記載されていない原稿で反射され、画像を読取るための拡散反射した光はロッドレンズアレイ11に入射され、光電変換素子アレイ12にてデータに変換される。
また、例えば、白色のプラスチックシートで構成された反射板14には、ロッドレンズアレイ11に利用されず原稿面上で正反射した成分の光を多く含む反射した光が入射され、反射板14上で光を拡散反射して原稿面を照明し再利用される。さらに、原稿面上での光量を増加させるために、前記反射板14は原稿面に対して読取り位置の光量が最大になるように傾斜させ、その形状を平面ではなく曲面で構成することもできる。
かかる構成によれば、照射効率を落とさずに原稿面の照度のばらつきを抑えることができる線状照明装置を備えることで高画質な読み取りを可能とする。さらに、線状照明装置LLはロッドレンズアレイ11に近接させて配置できるので密着型イメージセンサを小型化できる。
もちろん、反射板14の替わりに2個目の線状照明装置LLを設けて、より高い光量を供給して密着型イメージセンサの読取り速度を向上させることもできる。
(実施例10)
本実施例10は、実施例9に示された密着型イメージセンサを画像読取システムに使用したものである。
図15は、本発明の実施例10における画像読取システムの基本構成図である。
画像読取システムSは密着型イメージセンサR、ガラス15、密着型イメージセンサRを駆動制御するための制御部であるモーター16と支持シャフト17と駆動用シャフト18、原稿押えカバー19を備えている。
画像読取システムSは、図示しない操作部を操作することにより、光を透過するガラス15の上に置かれた状態の原稿13の画像情報を読取るために密着型イメージセンサRが備えている線状照明装置LLは原稿13に対して光を照射する。また、密着型イメージセンサRは支持シャフト17上をモーター16によって回転する駆動用シャフト18により平行に配置された2本のシャフト上を移動する。よって、密着型イメージセンサRをモーター16でガラス15に平行に移動させながら、原稿13からの反射光はロッドレンズアレイで集光され光電変換素子アレイに入射し、光電変換素子アレイで電気信号に変換され、図示しない情報処理装置へ出力される。
かかる構成によれば、照射効率を落とさずに原稿面の照度のばらつきを抑えることができる線状照明装置を備えることで高画質な読み取りを可能とする。さらに、この画像読取システムを安価かつ小型画に実現することができる。
本発明によれば、原稿面への照明において、光の利用効率が高く、均一な照度を提供する線状照明装置を可能とし、低コストで、高品質、高分解能で画像を読取れる小型・軽量の光学的画像読取システムを実現することができる。
(a)本発明の実施例1における線状照明装置の側面断面図、(b)同図1(a)における線状照明装置をA方向から見た平面図、(c)同図1(a)における線状照明装置をB方向から見た平面図 同図1(a)における線状照明装置のA−B面の断面図 同図1(a)における線状照明装置の光源部を拡大した光路説明図 (a)本発明の実施例1におけるルーバー層の構成を示した側断面図、(b)同実施例1におけるルーバー層を出射面側から見た平面図 本発明の実施例1における原稿面の照明光を示す光路説明図 (a)本発明の実施例2におけるルーバー角度をθ°に傾けた場合のルーバー層の断面図、(b)同実施例2におけるルーバー層を出射面側から見た平面図 同実施例2における空気層とルーバー層の側断面を拡大した光路説明図 本発明の実施例3におけるルーバー層の光制御層の構成を示す断面図 (a)本発明の実施例4におけるルーバー層の光制御層を反射層にした構成を示す断面図、(b)同実施例4におけるプリズムの一部の概要を示す平面図 (a)本発明の実施例5における線状照明装置の平面図、(b)同図10(a)に示すC−D部での断面図 (a)本発明の実施例6における線状照明装置の平面図、(b)同実施例6における出射面を拡大した平面図、(c)図11(a)における線状照明装置のE−F面を拡大した断面図、(d)同図11(a)における線状照明装置のG−H面の断面図 (a)、(b)同実施例6においてルーバー角度の異なる2つのルーバー層を重ねて形成した場合を示した断面図 (a)本発明の実施例7における線状照明装置の側面断面図、(b)図13(a)において線状照明装置をI方向から見た平面図、(c)同図13(a)において線状照明装置をJ方向から見た平面図、(d)同図13(a)において線状照明装置のI−J面の断面図、(e)同図13(a)において光屈折・反射領域の形状を示す拡大図 本発明の実施例9における密着型イメージセンサの模式図 本発明の実施例10における画像読取システムの基本構成図 (a)従来の線状照明装置の側面断面図、(b)図16(a)における線状照明装置をK方向から見た平面図、(c)図16(a)における線状照明装置のK−L面の断面図 図16(a)における側面断面の拡大図 従来の光学的画像読み取りシステムの概要図 従来の原稿面の照明光を示す光路説明図
符号の説明
1 導光体
2 光屈折・反射領域
3 回路基板
4 発光ダイオード(LED)素子
5 反射面
6 接続部
7 光拡散層
8 ルーバー層
9 反射部
11 ロッドレンズアレイ
12 光電変換素子アレイ
13 原稿
14 反射板
15 ガラス
16 モーター
17 支持シャフト
18 駆動用シャフト
19 原稿押えカバー
31 光電変換回路基板
81 透明層
82 光制御層
83 空気層
84 反射層
86 出射面
LL 線状照明装置
L1 照明光
R 密着型イメージセンサ
S 画像読取システム

Claims (17)

  1. 透光性を有する柱状の導光体と、前記導光体の一端部に設けられた光源と、前記導光体の外周面の一部に一方の端部から他方の端部に向かって設けられ前記光源から放出された光を屈折・反射させて出射面に向けて収束させる光屈折・反射領域とを有し、
    前記導光体の光屈折・反射領域に対向する外周面に設けた前記出射面に光を透過する透明層と光を反射する光制御層を積層して構成されるルーバー層を設けたことを特徴とする線状照明装置。
  2. 前記ルーバー層を構成する光制御層を、前記導光体の端部に対して平行となるように配置したことを特徴とする請求項1に記載の線状照明装置。
  3. 前記ルーバー層を構成する光制御層を、前記出射面の幅方向に対して平行になるように配置したことを特徴とする請求項1に記載の線状照明装置。
  4. 前記ルーバー層を構成する光制御層を、前記導光体の端部に平行である面に対して出射面を起点として前記光源側に向かって傾いて配置したことを特徴とする請求項1に記載の線状照明装置。
  5. 前記ルーバー層を構成する光制御層を、前記出射面の幅方向に対して傾いて配置したことを特徴とする請求項1に記載の線状照明装置。
  6. 前記ルーバー層を構成する光制御層を、略再帰反射をする複数の球状レンズと反射膜で構成したことを特徴とする請求項1に記載の線状照明装置。
  7. 前記ルーバー層を構成する光制御層を、不均一な直径をもち不規則に配置された複数の球状レンズで構成したことを特徴とする請求項6に記載の線状照明装置。
  8. 前記ルーバー層を構成する光制御層を、再帰反射または略再帰反射をするプリズムで構成したことを特徴とする請求項1に記載の線状照明装置。
  9. 前記ルーバー層を、前記光源側から前記導光体の長手方向に向かって幅が次第に広くなり、前記導光体の前記光源に対向する端部において最大幅となるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の線状照明装置。
  10. 前記ルーバー層を、異なる光制御機能を有したルーバー層を多層に積層した構成としたことを特徴とする請求項1に記載の線状照明装置。
  11. 前記ルーバー層の幅を、前記光屈折・反射領域の幅よりも狭くしたことを特徴とする請求項1に記載の線状照明装置。
  12. 前記導光体を一端部において第二の導光体に連結するとともに、前記両導光体の連結面をはさんで両端にそれぞれ光源を備え、
    前記出射面における前記導光体の長手方向に伸びる中心線を境として一方に前記ルーバー層を、他方に光を反射する反射層を設けたことを特徴とする請求項1に記載の線状照明装置。
  13. 前記ルーバー層を、前記光源端から前記導光体の長手方向に向かって幅が次第に広くなり、前記導光体の端部での他の導光体に連結した連結面において最大幅となるように構成したことを特徴とする請求項12に記載の線状照明装置。
  14. 前記光屈折・反射領域を、前記出射面に設けた前記ルーバー層に向かい合う部分にのみ設けたことを特徴とする請求項12に記載の線状照明装置。
  15. 前記導光体の第二の導光体と連結する端部に少なくとも1組の凹部と凸部を設けるとともに、前記第二の導光体における前記導光体と連結する端部において前記導光体の凸部に対向する部分に凹部と前記導光体の凹部に対向する部分に凸部を設け、
    前記両導光体の凹部と凸部がはまり合って密着するように導光体と前記第二の導光体とを連結したことを特徴する請求項12に記載の線状照明装置。
  16. 請求項1〜15のいずれか1つに記載の線状照明装置と、この線状照明装置により照明された被照明体からの光を結像するための結像素子と、前記結像素子により結像された光を画像信号に変換するための光電変換素子とを有することを特徴とする密着型イメージセンサ。
  17. 請求項16に記載の密着型イメージセンサと、このイメージセンサを駆動制御するための制御部とを有することを特徴とする画像読取システム。
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