JP2010145227A - ナビゲーション装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】目的地を設定しなくても、有料道路を通行する際に通行料金の割引の適用を受けられるように、車両の案内を行う。
【解決手段】ナビゲーション装置は、自車両が進行する進行道路を予測し(ステップS10)、予測された進行道路に、通行料金が時間帯に応じて割り引かれる割引対象有料道路が含まれているか否かを判定する(ステップS20)。この判定の結果、進行道路に割引対象有料道路が含まれていると判定されたときに、通行料金の割引の適用を受けるための車両案内が必要であるか否かを判定し(ステップ60)、車両案内が必要であると判定されたときに車両案内を行う(ステップS70)。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用のナビゲーション装置に関する。
近年、車両が有料道路を通行する際に徴収される通行料金について、様々な割引サービスが運用されている。たとえば、ETC(Electronic Toll Collection System)を利用して通行料金を支払う車両は、その通行料金が時間帯に応じて割り引かれる場合がある。このような割引サービスの適用を受けるため、有料道路とその有料道路に対する通行料金の割引時間帯を記憶して、割引時間帯に有料道路を通行するように目的地点へ車両を誘導する車両用ナビゲーション装置が知られている(特許文献1参照)。
特開2001−41760号公報
特許文献1に開示される車両用ナビゲーション装置では、目的地が設定されると、通行料金の割引時間帯に有料道路を通行するような誘導経路を探索し、その誘導経路にしたがって車両を目的地まで案内する。しかし、ユーザが普段通り慣れている道路を走行する場合などは、いちいち目的地を設定しないことも多い。このような場合は、有料道路を通行する際に通行料金の割引の適用を受けられるように、車両の案内を行うことができない。
請求項1の発明によるナビゲーション装置は、車両が進行する進行道路を予測する予測手段と、予測手段により予測された進行道路に、通行料金が時間帯に応じて割り引かれる割引対象有料道路が含まれているか否かを判定する第一の判定手段と、第一の判定手段により進行道路に割引対象有料道路が含まれていると判定されたときに、通行料金の割引の適用を受けるための車両案内が必要であるか否かを判定する第二の判定手段と、第二の判定手段により車両案内が必要であると判定されたときに、車両案内を行う車両案内手段とを備える。
請求項2の発明は、請求項1に記載のナビゲーション装置において、進行道路に含まれる割引対象有料道路の入口または出口の予想通過時刻を算出する算出手段をさらに備え、第二の判定手段は、算出手段により算出された予想通過時刻に基づいて、車両案内が必要であるか否かを判定する。
請求項3の発明は、請求項2に記載のナビゲーション装置において、第二の判定手段は、予想通過時刻と予め設定された割引開始時刻との差が所定の時間範囲内であるときに、車両案内が必要であると判定する。
請求項4の発明は、請求項3に記載のナビゲーション装置において、第二の判定手段により車両案内が必要であると判定されると、車両案内手段は、車両が入口または出口を通過するのを待たせるように車両案内を行う。
請求項5の発明は、請求項4に記載のナビゲーション装置において、車両案内手段は、立ち寄り地点を設定して車両案内を行う。
請求項6の発明は、請求項2に記載のナビゲーション装置において、第二の判定手段は、予想通過時刻と予め設定された割引終了時刻との差が所定の時間範囲内であるときに、車両案内が必要であると判定する。
請求項7の発明は、請求項6に記載のナビゲーション装置において、第二の判定手段により車両案内が必要であると判定されると、車両案内手段は、車両が入口または出口を通過するのを急がせるように車両案内を行う。
請求項8の発明は、請求項3または6に記載のナビゲーション装置において、上記の時間範囲は、ユーザの操作に応じて変更可能であることとする。
請求項9の発明は、請求項1〜8のいずれか一項に記載のナビゲーション装置において、予測手段は、車両の走行履歴に基づいて進行道路を予測する。
本発明によれば、目的地を設定しなくても、有料道路を通行する際に通行料金の割引の適用を受けられるように、車両の案内を行うことができる。
本発明の一実施の形態によるナビゲーション装置の構成を図1に示す。図1に示すように、ナビゲーション装置1は、制御部10、振動ジャイロ11、車速センサ12、ハードディスク(HDD)13、GPS(Global Positioning System)受信部14、ETCユニット15、表示モニタ16、スピーカ17および入力装置18を備えている。
制御部10は、マイクロプロセッサや各種周辺回路、RAM、ROM等によって構成されており、HDD13に記録されている制御プログラムや地図データに基づいて、後で説明するような各種の処理を実行する。
振動ジャイロ11は、自車両の角速度を検出するためのセンサである。車速センサ12は、自車両の車速を検出するためのセンサである。これらのセンサにより自車両の運動状態を所定の時間間隔ごとに検出することで、制御部10において自車両の位置移動量が求められ、それによって自車両の現在位置が検出される。
HDD13は不揮発性の記録媒体であり、地図データを含む各種のデータが記録されている。HDD13に記録されているデータは、必要に応じて制御部10の制御により読み出され、制御部10が実行する様々な処理や制御に利用される。
なお、HDD13に記録された地図データには、経路計算データと、経路誘導データと、道路データと、背景データとが含まれている。経路計算データは、目的地までのルート探索に用いられる。経路誘導データは、設定された経路に従って自車両を目的地まで誘導するために用いられ、交差点名称や道路名称などを表す。道路データは、道路の形状や種別を表す。背景データは、河川や鉄道などの道路以外の地図形状や、各種施設の位置などを表す。なお、地図データにおいて各道路を表す最小単位はリンクと呼ばれている。すなわち、地図データにおいて各道路は複数のリンクによって構成されている。
GPS受信部14は、GPS衛星から送信されるGPS信号を受信して制御部10へ出力する。GPS信号には、自車両の位置と現在時刻を求めるための情報として、そのGPS信号を送信したGPS衛星の位置と送信時刻が含まれている。したがって、所定数以上のGPS衛星からGPS信号を受信することにより、これらの情報に基づいて自車両の現在位置と現在時刻を算出することができる。
ETCユニット15は、有料道路の料金所等に設置されている路側送受信機との間で所定の無線信号を送受信することにより、有料道路の通行料金の精算に必要な情報を交換する。たとえば、通過料金所を特定するための情報や、車両を特定するための情報、ETCカードの情報、通行料金の情報などが、ETCユニット15と路側送受信機との間で交換される。これらの情報に基づいて、不図示のETCサーバにおいて通行料金の精算処理が行われる。
表示モニタ16は、様々な画像や映像などを表示するための装置であり、液晶ディスプレイ等が用いられる。この表示モニタ16により、自車位置周辺の地図などが表示される。なお、表示モニタ16は、たとえば自車両のダッシュボード上やインストルメントパネル内など、運転席から見やすい位置に設置されている。
スピーカ17は、制御部10の制御により、車両の走行に関する様々な音声情報を出力する。たとえば、推奨経路に従って自車両を目的地まで案内するための経路案内用の音声や、各種の警告音などが出力される。
入力装置18は、ナビゲーション装置1を動作させるための様々な入力操作をユーザが行うための装置であり、各種の入力スイッチ類を有している。ユーザは、入力装置18を操作することにより、たとえば、目的地に設定したい施設や地点の名称等を入力したり、予め登録された登録地の中から目的地を選択したり、地図を任意の方向にスクロールしたりすることができる。この入力装置18は、操作パネルやリモコンなどによって実現することができる。あるいは、入力装置18を表示モニタ16と一体化されたタッチパネルとしてもよい。
ユーザが入力装置18を操作して目的地を設定すると、ナビゲーション装置1は、自車両の現在位置を出発地として、前述の経路計算データに基づいて所定のアルゴリズムの演算によるルート探索処理を行う。このルート探索処理により、出発地から目的地まで至る推奨経路が探索されると、探索された推奨経路にしたがってルート案内が行われ、自車両が目的地まで誘導される。
一方、目的地が設定されない場合、ナビゲーション装置1は、自車両がこれから進行する進行道路を予測する。この進行道路の予測は、自車両の走行履歴に基づいて行われる。なお、自車両の走行履歴はHDD13において記録されている。すなわち、自車両がいずれかの道路を走行すると、その走行履歴が制御部10の制御によってHDD13に記録される。こうして記録された走行履歴に基づいて、自車両の進行道路が予測される。
上記のようにして自車両の進行道路を予測したら、さらにナビゲーション装置1は、その進行道路に有料道路が含まれるか否かを判定することにより、ユーザが有料道路を利用するかどうかを予測する。その結果、有料道路を利用すると予測された場合、すなわち進行道路に有料道路が含まれている場合は、通行料金の割引の適用を受けるための車両案内を必要に応じて行う。これにより、目的地を設定しなくても、有料道路を通行する際に通行料金の割引の適用を受けられるようにする。
以上説明したような車両案内を行うときのフローチャートを図2に示す。このフローチャートの処理は、ナビゲーション装置1において、目的地が設定されていないときに制御部10によって実行される。
ステップS10では、自車両が進行する進行道路を予測する。この進行道路の予測は、前述のようにHDD13に記録されている自車両の走行履歴に基づいて行われる。なお、このとき日時や曜日などを考慮してもよい。
ステップS20では、ステップS10で予測した進行道路に割引対象有料道路が含まれているか否かを判定する。割引対象有料道路とは、通行料金が時間帯に応じて割り引かれる有料道路のことである。現在、ETCを利用する車両に対して、深夜割引や早朝割引、通勤時間帯の割引などが、高速道路等の有料道路のうち所定の対象区間において運用されている。このような割引サービスの適用対象区間である有料道路を、以下では割引対象有料道路と称する。進行道路に割引対象有料道路が含まれている場合はステップS30へ進み、含まれていない場合は図2のフローチャートを終了する。なお、どの有料道路が割引対象有料道路であるかの情報や、割引時間帯、割引率などの割引条件の情報は、たとえばHDD13に記録されている。
ステップS30では、ステップS20で進行道路に含まれると判定された割引対象有料道路について、進入時と退出時のどちらで割引条件が決定されるか否かを判定する。進入時に割引条件が決定される場合はステップS40へ進み、退出時に割引条件が決定される場合はステップS50へ進む。
なお、進入時に割引条件が決定される場合とは、割引対象有料道路の入口を自車両が通過した時刻に応じて割引条件が決定される場合のことである。たとえば、首都高速などのように一定の通行料金を入口料金所において先払いする場合や、あるいは、出口料金所の通過時刻に関わらず、所定の割引時間帯に入口を通過すれば割引条件が決定される場合などが、これに該当する。他方、退出時に割引条件が決定される場合とは、割引対象有料道路の出口を自車両が通過した時刻に応じて割引条件が決定される場合のことである。たとえば、入口の通過時刻が割引時間帯外であり、出口料金所を割引時間帯内に通過すれば割引条件が決定される場合などが、これに該当する。
ステップS40へ進んだ場合、ステップS40では、入口の予想通過時刻、すなわち自車両が当該割引対象有料道路の入口を通過すると考えられる時刻を算出する。一方、ステップS50へ進んだ場合、ステップS50では、出口の予想通過時刻、すなわち自車両が当該割引対象有料道路の出口を通過すると考えられる時刻を算出する。このようにして、進行道路に含まれる割引対象有料道路の入口または出口の予想通過時刻を算出する。なお、これらの予想通過時刻は、現在時刻、進行道路の制限速度、渋滞状況、自車位置から当該入口または出口までの距離などに基づいて算出される。ステップS40またはS50を実行したら、ステップS60へ進む。
ステップS60では、ステップS40またはS50において算出された入口または出口の予想通過時刻に基づいて、通行料金の割引の適用を受けるための車両案内が必要であるか否かを判定する。このときの具体的な判定方法については後述する。車両案内が必要であると判定された場合はステップS70へ進み、そのときの状況に応じた車両案内を行う。たとえば、入口または出口の通過を割引開始時刻まで待つように促す車両案内や、入口または出口を割引終了時刻までに急いで通過するように促す車両案内を行う。ステップS70を実行したら、図2のフローチャートを終了する。一方、ステップS60において車両案内が必要でないと判定した場合は、ステップS70を実行せずに図2のフローチャートを終了する。この場合は、車両案内が行われない。
次に、図2のステップ60における判定方法について説明する。ここでは、ステップS40またはS50において算出した入口または出口の予想通過時刻と、予め設定された割引開始時刻または割引終了時刻との差が所定の範囲内にあるか否かにより、車両案内が必要であるか否かを判定する。すなわち、割引対象有料道路への進入時に割引条件が決定される場合は、入口の予想通過時刻と割引開始時刻または割引終了時刻との差が所定の範囲内にあるときに、車両案内が必要であると判定する。また、割引対象有料道路からの退出時に割引条件が決定される場合は、出口の予想通過時刻と割引開始時刻または割引終了時刻との差が所定の範囲内にあるときに、車両案内が必要であると判定する。
図3は、割引対象有料道路への進入時に割引条件が決定される場合の判定方法を説明するための図である。図3では、自車両が一般道を走行した後に割引対象有料道路を走行する場合において、入口の予想通過時刻と割引時間帯との関係を(1)〜(4)の各ケースについて示している。
図3の(1)のケースは、入口の予想通過時刻が割引開始時刻よりも大幅に早い状況を示している。このような状況のときには、割引開始時刻まで待って入口を通過するのは現実的でないため、ステップ60において車両案内が必要ではないと判定する。なお、このとき通行料金の割引が適用されない旨をユーザに報知することとしてもよい。
図3の(2)のケースは、入口の予想通過時刻が割引開始時刻よりも少しだけ早い状況(たとえば、30分程度)を示している。このような状況のときには、割引開始時刻まで待って入口を通過すれば通行料金の割引の適用を受けられるため、ステップ60において車両案内が必要であると判定する。そして、ステップS70において、自車両が入口を通過するのを待たせるように車両案内を行う。たとえば、割引開始時刻までの時間や、自車位置から入口までの距離、入口の予想通過時刻と割引開始時刻との時間差などを表示して、割引開始時刻まで待つようにユーザを促す。さらにこのとき、途中に立ち寄り地点を自動的に設定し、その立ち寄り地点まで自車両を案内するようにしてもよい。たとえば、コンビニエンスストアや本屋など、立ち寄るのに適した施設を進行道路周辺で検索して、立ち寄り地点に設定することができる。
なお、上記(2)のケースでは、車両案内が必要な場合として、入口の予想通過時刻が割引開始時刻よりも少しだけ早い状況を示したが、入口の予想通過時刻が割引開始時刻より少しだけ遅いときにも、同様に車両案内が必要と判断してもよい。たとえば、当初の予想よりも交通の流れが順調であり、実際の通過時刻が割引開始時刻よりも早まって通行料金の割引の適用を受けられなくなる可能性があるような場合は、車両案内が必要と判断してユーザに注意を促す。すなわち、入口の予想通過時刻と割引開始時刻との差が所定の時間範囲内であるときに、車両案内が必要であると判定する。
図3の(3)のケースは、入口の予想通過時刻が割引時間帯内である状況を示している。このような状況のときには、普通に走行していれば通行料金の割引の適用を受けられるため、ステップ60において車両案内が必要ではないと判定する。なお、このとき通行料金の割引が適用される旨をユーザに報知することとしてもよい。
図3の(4)のケースは、入口の予想通過時刻が割引終了時刻よりも少しだけ早い状況を示している。このような状況のときには、入口を通過するのが遅れると通行料金の割引の適用を受けられなくなるため、ステップ60において車両案内が必要であると判定する。そして、ステップS70において、自車両が入口を通過するのを急がせるように車両案内を行う。たとえば、割引終了時刻までの時間や、自車位置から入口までの距離、入口の予想通過時刻と割引終了時刻との時間差などを表示して、割引終了時刻までに入口を通過するようにユーザを促す。
なお、上記(4)のケースでは、車両案内が必要な場合として、入口の予想通過時刻が割引終了時刻よりも少しだけ早い状況を示したが、入口の予想通過時刻が割引終了時刻より少しだけ遅いときにも、同様に車両案内が必要と判断してもよい。たとえば、急いで入口に向かえば割引終了時刻に間に合って通行料金の割引の適用を受けられるような場合は、車両案内が必要と判断してユーザに急ぐよう促す。ただし、無理に急がせることがないようにしなければならない。すなわち、入口の予想通過時刻と割引終了時刻との差が所定の時間範囲内であるときに、車両案内が必要であると判定する。
図4は、割引対象有料道路からの退出時に割引条件が決定される場合の判定方法を説明するための図である。図4では、自車両が割引対象有料道路を走行した後に一般道を走行する場合において、出口の予想通過時刻と割引時間帯との関係を(5)〜(8)の各ケースについて示している。
図4の(5)のケースは、出口の予想通過時刻が割引開始時刻よりも大幅に早い状況を示している。このような状況のときには、割引開始時刻まで待って出口を通過するのは現実的でないため、ステップ60において車両案内が必要ではないと判定する。なお、このとき通行料金の割引が適用されない旨をユーザに報知することとしてもよい。
図4の(6)のケースは、出口の予想通過時刻が割引開始時刻よりも少しだけ早い状況(たとえば、30分程度)を示している。このような状況のときには、割引開始時刻まで待って出口を通過すれば通行料金の割引の適用を受けられるため、ステップ60において車両案内が必要であると判定する。そして、ステップS70において、自車両が出口を通過するのを待たせるように車両案内を行う。たとえば、割引開始時刻までの時間や、自車位置から出口までの距離、出口の予想通過時刻と割引開始時刻との時間差などを表示して、割引開始時刻まで待つようにユーザを促す。さらにこのとき、途中にサービスエリアなどの立ち寄り地点を自動的に設定し、その立ち寄り地点まで自車両を案内するようにしてもよい。
なお、上記(6)のケースでは、車両案内が必要な場合として、出口の予想通過時刻が割引開始時刻よりも少しだけ早い状況を示したが、出口の予想通過時刻が割引開始時刻より少しだけ遅いときにも、同様に車両案内が必要と判断してもよい。たとえば、当初の予想よりも交通の流れが順調であり、実際の通過時刻が割引開始時刻よりも早まって通行料金の割引の適用を受けられなくなる可能性があるような場合は、車両案内が必要と判断してユーザに注意を促す。すなわち、出口の予想通過時刻と割引開始時刻との差が所定の時間範囲内であるときに、車両案内が必要であると判定する。
図4の(7)のケースは、出口の予想通過時刻が割引時間帯内である状況を示している。このような状況のときには、普通に走行していれば通行料金の割引の適用を受けられるため、ステップ60において車両案内が必要ではないと判定する。なお、このとき通行料金の割引が適用される旨をユーザに報知することとしてもよい。
図4の(8)のケースは、出口の予想通過時刻が割引終了時刻よりも少しだけ早い状況を示している。このような状況のときには、出口を通過するのが遅れると通行料金の割引の適用を受けられなくなるため、ステップ60において車両案内が必要であると判定する。そして、ステップS70において、自車両が出口を通過するのを急がせるように車両案内を行う。たとえば、割引終了時刻までの時間や、自車位置から出口までの距離、出口の予想通過時刻と割引終了時刻との時間差などを表示して、割引終了時刻までに出口を通過するようにユーザを促す。
なお、上記(8)のケースでは、車両案内が必要な場合として、出口の予想通過時刻が割引終了時刻よりも少しだけ早い状況を示したが、出口の予想通過時刻が割引終了時刻より少しだけ遅いときにも、同様に車両案内が必要と判断してもよい。たとえば、急いで出口に向かえば割引終了時刻に間に合って通行料金の割引の適用を受けられるような場合は、車両案内が必要と判断してユーザに急ぐよう促す。ただし、無理に急がせることがないようにしなければならない。すなわち、出口の予想通過時刻と割引終了時刻との差が所定の時間範囲内であるときに、車両案内が必要であると判定する。
なお、以上説明した(2)、(4)、(6)および(8)の各ケースにおいて、車両案内が必要か否かの判定するときの時間範囲をユーザの操作に応じて変更可能としてもよい。すなわち、入口または出口の予想通過時刻と、割引開始時刻または割引終了時刻との差が所定の時間範囲内にあるか否かを判定するときに、この時間範囲をユーザの操作に応じて変更可能とする。このようにすれば、どのような状況で車両案内するかをユーザの意向に沿って決定することができる。
以上説明した実施の形態によれば、次の作用効果を奏する。
(1)ナビゲーション装置1は、制御部10の処理により、自車両が進行する進行道路を予測し(ステップS10)、予測された進行道路に、通行料金が時間帯に応じて割り引かれる割引対象有料道路が含まれているか否かを判定する(ステップS20)。この判定の結果、進行道路に割引対象有料道路が含まれていると判定されたときに、通行料金の割引の適用を受けるための車両案内が必要であるか否かを判定し(ステップ60)、車両案内が必要であると判定されたときに車両案内を行う(ステップS70)こととした。このようにしたので、目的地を設定しなくても、有料道路を通行する際に通行料金の割引の適用を受けられるように、車両の案内を行うことができる。
(2)ナビゲーション装置1は、制御部10において、進行道路に含まれる割引対象有料道路の入口または出口の予想通過時刻を算出する(ステップS40、S50)。ステップS60では、こうして算出された予想通過時刻に基づいて、車両案内が必要であるか否かを判定することとした。このようにしたので、車両案内が必要であるか否かを状況に応じて正しく判定することができる。
(3)ステップS60では、ステップ40またはS50において算出された入口または出口の予想通過時刻と、予め設定された割引開始時刻との差が所定の時間範囲内であるときに、車両案内が必要であると判定することとした。このようにしたので、割引開始時刻まで待って入口または出口を通過すれば通行料金の割引の適用を受けられるような場合に、適切に車両案内を行うことができる。
(4)上記の場合に車両案内が必要であると判定されると、ステップS70では、自車両が入口または出口を通過するのを待たせるように車両案内を行うこととした。さらにこのとき、立ち寄り地点を設定して車両案内を行うこととしてもよい。このようにしたので、通行料金の割引の適用を確実に受けられるようにすることができる。
(5)また、ステップS60では、ステップ40またはS50において算出された入口または出口の予想通過時刻と、予め設定された割引終了時刻との差が所定の時間範囲内であるときに、車両案内が必要であると判定することとした。このようにしたので、入口または出口を通過するのが遅れると通行料金の割引の適用を受けられなくなるような場合に、適切に車両案内を行うことができる。
(6)上記の場合に車両案内が必要であると判定されると、ステップS70では、自車両が入口または出口を通過するのを急がせるように車両案内を行うこととした。このようにしたので、通行料金の割引の適用を確実に受けられるようにすることができる。
(7)以上説明したようにして車両案内が必要か否かの判定するときの時間範囲を、ユーザの操作に応じて変更可能とすることができる。このようにすれば、ユーザの意向に沿った判定結果を得ることができる。
(8)ステップS10では、自車両の走行履歴に基づいて自車両の進行道路を予測することとしたので、正確な予測結果を得ることができる。
なお、上記の実施の形態では、ETCユニット15をナビゲーション装置1の構成の一部としたが、別体の構成としてもよい。すなわちナビゲーション装置1を、ETCの通行料金の精算に関する処理は行わず、図2のような処理により、通行料金の割引の適用を受けるための車両案内を必要に応じて行うものとしてもよい。
また、上記の実施の形態では、割引時間帯において通行料金の割引率が一定であるものとして説明したが、割引時間帯において通行料金の割引率が変化する場合はこれを考慮してもよい。すなわち、割引時間帯の中で所定時刻になると割引率が高くなるときには、その時刻を割引開始時刻として上記のような処理を実行する。反対に、割引時間帯の中で所定時刻になると割引率が低くなるときには、その時刻を割引終了時刻として上記のような処理を実行する。このようにすれば、割引率の変化を考慮して、車両案内が必要であるか否かを適切に判定することができる。
以上説明した実施の形態や各種の変形例はあくまで一例であり、発明の特徴が損なわれない限り、本発明はこれらの内容に限定されない。
以上説明した実施の形態では、特許請求の範囲に記載された各手段を、制御部10が実行する処理によりそれぞれ実現することとした。すなわち、制御部10は、予測手段、第一の判定手段、第二の判定手段、車両案内手段および算出手段として機能することができる。なお、以上の説明はあくまで一例であり、発明を解釈する際、実施の形態の記載事項と特許請求の範囲の記載事項の対応関係には何ら限定も拘束もされない。
本発明の一実施形態によるナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。 通行料金の割引の適用を受けるための車両案内を必要に応じて行う際に実行される処理のフローチャートである。 割引対象有料道路への進入時に割引条件が決定される場合の判定方法を説明するための図である。 割引対象有料道路からの退出時に割引条件が決定される場合の判定方法を説明するための図である。
符号の説明
1:ナビゲーション装置、10:制御部、11:振動ジャイロ、12:車速センサ、
13:HDD、14:GPS受信部、15:ETCユニット、16:表示モニタ、
17:スピーカ、18:入力装置

Claims (9)

  1. 車両が進行する進行道路を予測する予測手段と、
    前記予測手段により予測された進行道路に、通行料金が時間帯に応じて割り引かれる割引対象有料道路が含まれているか否かを判定する第一の判定手段と、
    前記第一の判定手段により前記進行道路に割引対象有料道路が含まれていると判定されたときに、通行料金の割引の適用を受けるための車両案内が必要であるか否かを判定する第二の判定手段と、
    前記第二の判定手段により前記車両案内が必要であると判定されたときに、前記車両案内を行う車両案内手段とを備えることを特徴とするナビゲーション装置。
  2. 請求項1に記載のナビゲーション装置において、
    前記進行道路に含まれる割引対象有料道路の入口または出口の予想通過時刻を算出する算出手段をさらに備え、
    前記第二の判定手段は、前記算出手段により算出された予想通過時刻に基づいて、前記車両案内が必要であるか否かを判定することを特徴とするナビゲーション装置。
  3. 請求項2に記載のナビゲーション装置において、
    前記第二の判定手段は、前記予想通過時刻と予め設定された割引開始時刻との差が所定の時間範囲内であるときに、前記車両案内が必要であると判定することを特徴とするナビゲーション装置。
  4. 請求項3に記載のナビゲーション装置において、
    前記第二の判定手段により前記車両案内が必要であると判定されると、前記車両案内手段は、前記車両が前記入口または前記出口を通過するのを待たせるように前記車両案内を行うことを特徴とするナビゲーション装置。
  5. 請求項4に記載のナビゲーション装置において、
    前記車両案内手段は、立ち寄り地点を設定して前記車両案内を行うことを特徴とするナビゲーション装置。
  6. 請求項2に記載のナビゲーション装置において、
    前記第二の判定手段は、前記予想通過時刻と予め設定された割引終了時刻との差が所定の時間範囲内であるときに、前記車両案内が必要であると判定することを特徴とするナビゲーション装置。
  7. 請求項6に記載のナビゲーション装置において、
    前記第二の判定手段により前記車両案内が必要であると判定されると、前記車両案内手段は、前記車両が前記入口または前記出口を通過するのを急がせるように前記車両案内を行うことを特徴とするナビゲーション装置。
  8. 請求項3または6に記載のナビゲーション装置において、
    前記時間範囲は、ユーザの操作に応じて変更可能であることを特徴とするナビゲーション装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のナビゲーション装置において、
    前記予測手段は、前記車両の走行履歴に基づいて前記進行道路を予測することを特徴とするナビゲーション装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018062060A1 (ja) * 2016-09-27 2018-04-05 パナソニックIpマネジメント株式会社 車載インタフェース装置、判断方法、プログラムおよび記憶媒体

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WO2018062060A1 (ja) * 2016-09-27 2018-04-05 パナソニックIpマネジメント株式会社 車載インタフェース装置、判断方法、プログラムおよび記憶媒体

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