JP2010144054A - エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐熱性と機械的特性のバランスに優れた硬化物を得ることできる、取り扱い性に優れたエポキシ樹脂組成物を提供する。
【解決手段】下記一般式(1)で表される構造を有するイソシアネート変性エポキシ樹脂(A)と、前記(A)以外のエポキシ樹脂(B)と、硬化剤(C)と、を含むエポキシ樹脂組成物。
Figure 2010144054

(式中、R〜R及びR10〜R17は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアミノ基、ニトロ基、カルボキシル基を示し、Rは置換基を有していてもよい2価以上の官能基を示す。)
【選択図】なし

Description

本発明はエポキシ樹脂組成物、及びそれを用いて得られるプリプレグ、繊維強化複合材料に関する。
エポキシ樹脂は、その硬化物が、機械的特性、電気的特性、熱的特性、耐薬品性及び接着性等の点で優れた性能を有することから、塗料、電気電子用絶縁材料、接着剤等の幅広い用途に利用されている。昨今、エポキシ樹脂のさらなる強靭化・高耐熱化・軽量化等の高機能化への要請がある。
特許文献1には、耐熱性と可撓性を両立できるエポキシ樹脂として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂のトリレンジイソシアネート変性エポキシ樹脂が開示されている。
トリレンジイソシアネート以外の化合物で変性した樹脂として、特許文献2には、ポリメチレンイソシアネートを用いてビスフェノールA型エポキシ樹脂を変性させたエポキシ樹脂が開示されている。
特許文献3には、耐熱性を高めた樹脂として、4,4’−ビス−3,3’,5,5’−テトラメチルビフェニルのグリシジルエーテルが開示されている。
特許文献4には、更に改良を加えた樹脂として、4,4’−ビス−3,3’,5,5’−テトラメチルビフェニルのグリシジルエーテルを多価フェノールで変性させ、軟化点を下げた樹脂が開示されている。
特開平5−222160号公報 特表平4−506678号公報 特開昭58−39677号公報 特開平3−14816号公報
特許文献1及び2に開示された樹脂は、耐熱性を高めようとすると、同時に高粘度化してしまい、耐熱性と低粘度を両立できない。
特許文献3に開示された樹脂は、耐熱性は高いものの、軟化点が高く、また急激な粘度低下があるため、複合材料用途には向いていない。
特許文献4に開示された樹脂は、耐熱性の向上は見られず、また得られる樹脂は脆いものである。
上記事情に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、耐熱性と機械的特性のバランスに優れた硬化物を得ることできる、取り扱い性に優れたエポキシ樹脂組成物を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、ビフェニル骨格とオキサゾリドン環を有する特定の構造を含むイソシアネート変性エポキシ樹脂(A)と、(A)以外のエポキシ樹脂(B)と、硬化剤(C)と、を含むエポキシ樹脂組成物が、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は以下の通りである。
[1]
下記一般式(1)で表される構造を有するイソシアネート変性エポキシ樹脂(A)と、
前記(A)以外のエポキシ樹脂(B)と、
硬化剤(C)と、
を含むエポキシ樹脂組成物。
Figure 2010144054
(式中、R〜R及びR10〜R17は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアミノ基、ニトロ基、カルボキシル基を示し、Rは置換基を有していてもよい2価以上の官能基を示す。)
[2]
可塑剤(D)を更に含む、上記[1]記載のエポキシ樹脂組成物。
[3]
が、イソホロン、ベンゼン、トルエン、ジフェニルメタン、ナフタレン、ポリメチレンポリフェニレンポリフェニル、ヘキサメチレンから選択される1種以上の骨格を含む、上記[1]又は[2]記載のエポキシ樹脂組成物。
[4]
前記エポキシ樹脂組成物中の前記(A)成分の割合が、(A)/(A)+(B)の質量比で10〜95である、上記[1]〜[3]のいずれか記載のエポキシ樹脂組成物。
[5]
上記[1]〜[4]のいずれか記載のエポキシ樹脂組成物を、繊維基材に塗布及び/又は浸漬により含浸させる工程を含む製造方法により得られるプリプレグ。
[6]
上記[5]記載のプリプレグを積層し、加熱加圧成形する工程を含む製造方法により得られる繊維強化複合材料。
本発明のエポキシ樹脂組成物から得られる硬化物は、耐熱性と機械的特性のバランスに優れており、プリプレグや繊維強化複合材料の材料として好適に用いることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、本実施形態)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本実施形態のエポキシ樹脂組成物は、
下記一般式(1)で表される構造を有するイソシアネート変性エポキシ樹脂(A)と、
前記(A)以外のエポキシ樹脂(B)と、
硬化剤(C)と、を含む。
Figure 2010144054
(式中、R〜R及びR10〜R17は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアミノ基、ニトロ基、カルボキシル基を示し、Rは置換基を有していてもよい2価以上の官能基を示す。)
イソシアネート変性エポキシ樹脂(A)は、上記一般式(1)で表される構造を有する樹脂であり、該構造を有することによりエポキシ樹脂組成物の粘度が低下し、且つ、その硬化物は耐熱性や破壊靭性が非常に優れたものとなる。
以下、本実施形態における各記号の説明を行う。
一般式(1)において、R〜R及びR10〜R17で示されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。
一般式(1)において、R〜R及びR10〜R17で示される置換されていてもよいアルキル基の「アルキル基」としては、炭素数が1〜6、好ましくは1〜4の、直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基を示し、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。上記の中でも、直鎖状よりも分岐鎖状の方が高耐熱性となる傾向にあるため、好ましくはイソプロピル基、イソブチル基、tert−ブチル基であり、より好ましくはtert−ブチル基である。
一般式(1)において、R〜R及びR10〜R17で示される置換されていてもよいアルコキシ基の「アルコキシ基」としては、炭素数が1〜6、好ましくは1〜4の、直鎖状又は分岐鎖状のアルコキシ基を示し、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等が挙げられ、好ましくはメトキシ基、エトキシ基である。
一般式(1)において、R〜R及びR10〜R17で示される置換されていてもよいアリール基の「アリール基」としては、例えば、フェニル基、ナフチル基等が挙げられ、好ましくはフェニル基である。
〜R及びR10〜R17で示されるアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基は、置換可能な位置に、1又は2以上の置換基で置換されていてもよい。そのような置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)、炭素数1〜6のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基)、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基)、アラルキル基(例えば、ベンジル基、フェネチル基)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基)等が挙げられる。
で示される2価以上の官能基としては、例えば、単結合、置換されていてもよいアルキレン基、置換されていてもよいアリーレン基等が挙げられる。
「アルキレン基」とは、前記定義「アルキル基」から任意の位置の水素原子をさらに1個除いて誘導される2価の基を意味し、例えば、メチレン基、エチレン基、メチルエチレン基、エチルエチレン基、1,1−ジメチルエチレン基、1,2−ジメチルエチレン基、トリメチレン基、1−メチルトリメチレン基、2−メチルトリメチレン基、テトラメチレン基等が挙げられ、好ましくは、メチレン基、エチレン基、メチルエチレン基、1,1−ジメチルエチレン基、トリメチレン基等が挙げられる。
で示される置換されていてもよいアリーレン基の「アリーレン基」としては、前記「アリール基」から、任意の位置の水素原子をさらに1個除いて誘導される2価の基を意味する。
で示される置換されていてもよいアルキレン基、アリーレン基は、置換可能な位置に、1又は2以上の置換基で置換されていてもよい。かかる置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)、炭素数1〜6のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基)、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基)、アラルキル基(例えば、ベンジル基、フェネチル基)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基)等が挙げられる。
本実施形態のイソシアネート変性エポキシ樹脂は、上述した一般式(1)で表される構造の他に、ビフェニル、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAF、ビスフェノールAC、ビスフェノールS、フェノールノボラック、クレゾールノボラックから選択される1種以上の骨格を含んでいてもよい。
本実施形態のイソシアネート変性エポキシ樹脂の重量平均分子量は、好ましくは800以上であり、より好ましくは900以上、さらに好ましくは1000以上である。重量平均分子量が800未満であると、硬化物の耐熱性が低くなると同時に、強靭性が低減し脆くなる傾向にある。ここで、重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィーを用いて、ポリスチレン換算により測定した値をいう。
本実施形態のイソシアネート変性エポキシ樹脂のエポキシ当量は、好ましくは250以上であり、より好ましくは350以上、さらに好ましくは400以上である。エポキシ当量が250よりも大きいと、靭性が高くなる傾向にある。ここで、エポキシ当量は、JIS−K−7236による電位差滴定法により測定した値をいう。
本実施形態のイソシアネート変性エポキシ樹脂の製造方法としては、特に限定されず、例えば、イソシアネート化合物とビフェニル骨格を有するグリシジル化合物とを、オキサゾリドン環形成触媒の存在下で反応させることにより、ほぼ理論量で得ることができる。イソシアネート化合物とグリシジル化合物は、当量比1:2〜1:10の範囲で反応させることが好ましく、両者の比が上記範囲である場合、エポキシ樹脂硬化物の耐熱性及び耐水性がより良好となる傾向にある。
本実施形態においては、イソシアネート変性エポキシ樹脂を得るための原料として、ビフェニル骨格を有するグリシジル化合物以外の他のグリシジル化合物を併用してもよい。その具体例としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、ビスフェノールS、テトラメチルビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールF、テトラメチルビスフェノールAD、テトラメチルビスフェノールS、テトラブロモビスフェノールA等の2価フェノール類をグリシジル化した化合物;1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,1−(4−ヒドロキシフェニル)エタン、4,4−〔1−〔4−〔1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル〕フェニル〕エチリデン〕ビスフェノール等のトリス(グリシジルオキシフェニル)アルカン類等をグリシジル化した化合物;フェノールノボラック、クレゾールノボラック、ビスフェノールAノボラック等のノボラックをグリシジル化した化合物等が挙げられるが、これらに特に限定されるものではない。
原料として用いるイソシアネート化合物の具体例としては、例えば、メタンジイソシアネート、ブタン−1,1−ジイソシアネート、エタン−1,2−ジイソシアネート、ブタン−1,2−ジイソシアネート、トランスビニレンジイソシアネート、プロパン−1,3−ジイソシアネート、ブタン−1,4−ジイソシアネート、2−ブテン−1,4−ジイソシアネート、2−メチルブテン−1,4−ジイソシアネート、2−メチルブタン−1,4−ジイソシアネート、ペンタン−1,5−ジイソシアネート、2,2−ジメチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、ヘキサン−1,6−ジイソシアネート、ヘプタン−1,7−ジイソシアネート、オクタン−1,8−ジイソシアネート、ノナン−1,9−ジイソシアネート、デカン−1,10−ジイソシアネート、ジメチルシランジイソシアネート、ジフェニルシランジイソシアネート、ω,ω’−1,3−ジメチルベンゼンジイソシアネート、ω,ω’−1,4−ジメチルベンゼンジイソシアネート、ω,ω’−1,3−ジメチルシクロヘキサンジイソシアネート、ω,ω’−1,4−ジメチルシクロヘキサンジイソシアネート、ω,ω’−1,4−ジメチルナフタレンジイソシアネート、ω,ω’−1,5−ジメチルナフタレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,3−ジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、1−メチルベンゼン−2,4−ジイソシアネート、1−メチルベンゼン−2,5−ジイソシアネート、1−メチルベンゼン−2,6−ジイソシアネート、1−メチルベンゼン−3,5−ジイソシアネート、ジフェニルエーテル−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルエーテル−2,4’−ジイソシアネート、ナフタレン−1,4−ジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、ビフェニル−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジイソシアネート、2,3’−ジメトキシビスフェニル−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジメトキシジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジメトキシジフェニルメタン−3,3’−ジイソシアネート、ジフェニルサルフアイト−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルスルフォン−4,4’−ジイソシアネート等の2官能イソシアネート化合物;
ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(4−フェニルイソシアネートチオフォスフェート)−3,3’、4,4’−ジフェニルメタンテトライソシアネート等の多官能イソシアネート化合物;
上記イソシアネート化合物の2量体や3量体等の多量体、アルコールやフェノールによりマスクされたブロックイソシアネート及びビスウレタン化合物等が挙げられるが、これらに限定されない。これらイソシアネート化合物は2種以上組み合わせて用いてもよい。
上記のイソシアネート化合物の中でも、耐熱性が向上する傾向にあるため、好ましくは2又は3官能イソシアネート化合物であり、より好ましくは2官能イソシアネート化合物、さらに好ましくはイソホロン、ベンゼン、トルエン、ジフェニルメタン、ナフタレン、ポリメチレンポリフェニレンポリフェニル、ヘキサメチレンから選ばれる骨格を有する2官能イソシアネート化合物である。イソシアネート化合物の官能基数が多すぎると貯蔵安定性が低下する傾向にあり、少なすぎると耐熱性が低下する傾向にある。
[触媒]
本実施形態で使用される触媒は、オキサゾリドン環形成に使用されるものであれば、特に限定されないが、グリシジル化合物とイソシアネート化合物との反応において、オキサゾリドン環を選択的に生成する触媒であることが好ましい。
このようなオキサゾリドン環を選択的に生成する触媒としては、特に限定されず、例えば、塩化リチウム、ブトキシリチウム等のリチウム化合物、3フッ化ホウ素等の錯塩;
テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラメチルアンモニウムヨーダイド、テトラブチルアンモニウムブロマイド等の4級アンモニウム塩;
ジメチルアミノエタノール、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ベンジルジメチルアミン、N−メチルモルホリン等の3級アミン;
トリフェニルホスフィン等のホスフィン類;
アリルトリフェニルホスホニウムブロマイド、ジアリルジフェニルホスホニウムブロマイド、エチルトリフェニルホスホニウムクロライド、エチルトリフェニルホスホニウムヨーダイド、テトラブチルホスホニウムアセテート・酢酸錯体、テトラブチルホスホニウムアセテート、テトラブチルホスホニウムクロライド、テトラブチルホスホニウムブロマイド、テトラブチルホスホニウムヨーダイド等のホスホニウム化合物;
トリフェニルアンチモン及びヨウ素の組み合わせ;
2−フェニルイミダゾール、2−メチルイミダゾール等のイミダゾール類;
等が挙げられる。これらの触媒は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
オキサゾリドン環形成触媒の使用量は、特に限定されるものではなく、通常は原料となるグリシジル化合物とイソシアネート化合物の総量に対して5ppm〜2質量%程度の範囲で使用され、好ましくは10ppm〜1質量%、より好ましくは20〜5000ppm、さらに好ましくは20〜1000ppmの範囲で使用される。触媒の使用量を2質量%以下とすることにより、耐湿性の低下が抑制される傾向にあり、一方、5ppm以上とすることにより、生産効率が向上する傾向にある。
本実施形態のエポキシ樹脂組成物は、上述したイソシアネート変性エポキシ樹脂(A)と、(A)以外のエポキシ樹脂(B)と、硬化剤(C)と、を含む。
[エポキシ樹脂(B)]
エポキシ樹脂(B)としては、特に限定されるものではなく、各種公知のものを適宜選択して用いることができる。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ヒンダトイン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、ビスAノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン/フェノールエポキシ樹脂、脂環式アミンエポキシ樹脂、脂肪族アミンエポキシ樹脂、及び、これらをハロゲン化したエポキシ樹脂等が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を併用することができる。
エポキシ樹脂組成物中のイソシアネート変性エポキシ樹脂(A)成分の割合は、(A)/(A)+(B)の質量比で10〜95であることが好ましい。より好ましくは20〜80、更に好ましくは25〜70である。(A)成分の割合が上記範囲にあると、破壊靭性と弾性率の低下開始温度のバランスが良好となる傾向にある。
[硬化剤(C)]
硬化剤(C)としては、特に限定されるものではなく、各種公知のものを適宜選択して用いることができるが、硬化時の反応速度の観点から、グアニジン誘導体、芳香族アミン化合物及びノボラック型フェノール樹脂からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。これらのグアニジン誘導体、芳香族アミン化合物及びノボラック型フェノール樹脂は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
グアニジン誘導体の具体例としては、例えば、ジシアンジアミド、ジシアンジアミド−アニリン付加物、ジシアンジアミド−メチルアニリン付加物、ジシアンジアミド−ジアミノジフェニルメタン付加物、ジシアンジアミド−ジアミノジフェニルエーテル付加物等のジシアンジアミド誘導体、硝酸グアニジン、炭酸グアニジン、リン酸グアニジン、スルファミン酸グアニジン、重炭酸アミノグアニジン等のグアニジン塩、アセチルグアニジン、ジアセチルグアニジン、プロピオニルグアニジン、ジプロピオニルグアニジン、シアノアセチルグアニジン、コハク酸グアニジン、ジエチルシアノアセチルグアニジン、ジシアンジアミジン、N−オキシメチル−N’−シアノグアニジン、N、N’−ジカルボエトキシグアニジン等が挙げられるが、これらに特に限定されるものではない。
芳香族アミン化合物の具体例としては、例えば、メタフェニレンジアミン、パラフェニレンジアミン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル等が挙げられるが、これらに特に限定されるものではない。
ノボラック型フェノール樹脂の具体例としては、例えば、フェノールノボラック、ビスフェノールAノボラック、クレゾールノボラック、ナフトールノボラック等が挙げられるが、これらに特に限定されるものではない。
硬化剤(C)の配合量は、特に制限されるものではなく、所望の設計に応じて適宜設定されるが、硬化剤(C)がグアニジン誘導体の場合は、イソシアネート変性エポキシ樹脂(A)の総量に対して1〜9質量%であることが好ましく、硬化剤(C)が芳香族アミン化合物の場合は、イソシアネート変性エポキシ樹脂(A)の総量に対して10〜50質量%であることが好ましく、硬化剤(C)がノボラック型フェノール樹脂の場合は、イソシアネート変性エポキシ樹脂(A)の総量に対して20〜60質量%であることが好ましい。硬化剤(C)の配合量を上記範囲とすることは、硬化物の架橋密度の低下及びTgの低下を抑制し、耐湿性を確保する観点から好適である。
[可塑剤(D)]
本実施形態のエポキシ樹脂組成物は、可塑剤(D)を更に含んでもよい。可塑剤(D)としては、例えば、熱可塑性エラストマーや架橋ゴム等が挙げられる。
熱可塑性エラストマーとしては、例えば、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー等が挙げられるが、後者の方が、繊維強化複合材料の圧縮強度、層間剪断強度等の物性に優れる傾向にあるため好ましい。
架橋ゴムとしては、例えば、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体等が挙げられ、前者の方が、エポキシ樹脂との相溶性が良好となる傾向にあるため好ましい。
可塑剤(D)の含有量は、エポキシ樹脂組成物全体に対して、好ましくは1〜30質量%、より好ましくは2〜20質量%である。可塑剤(D)の含有量を30質量%以下とすることは、樹脂粘度が増大してプリプレグへの樹脂の含浸性が悪くなることを防止する観点から好適である。一方、1質量%以上とすることは、プリプレグのタック性を良好に維持し、また、成型不良を抑制する観点から好適である。
[フィラー(E)]
本実施形態のエポキシ樹脂組成物は、フィラー(E)を更に含んでもよい。フィラー(E)を含有することは、レオロジー制御即ち増粘やチキソトロピー性付与効果があるため好ましい。
フィラー(E)としては、例えば、タルク、ケイ酸アルミニウム、微粒状シリカ、炭酸カルシウム、マイカ、アルミナ水和物、亜鉛末、カーボンブラック、炭化ケイ素等が挙げられ、チキソトロピー性付与効果の点から微粒状シリカが好ましい。
フィラー(E)の含有量は、エポキシ樹脂組成物全体に対して、好ましくは1〜10質量%、より好ましくは1〜5質量%である。フィラー(E)の含有量を10質量%以下とすることは、樹脂粘度が高すぎてプリプレグへの樹脂の含浸が困難となって、プリプレグ間の接着強度が低下することを防止する観点から好適である。一方、1質量%以上とすることは、成型物表面に樹脂かすれが発生することを抑制する観点から好適である。
[硬化促進剤] また、上記のエポキシ樹脂組成物に、硬化促進剤を更に配合して、エポキシ樹脂組成物の硬化速度の調整を行なうことも可能である。硬化促進剤としては、各種公知のものを特に制限なく用いることができ、例えば、尿素化合物、イミダゾール類、第3級アミン類、ホスフィン類、アミノトリアゾール類等が挙げられる。また、上記エポキシ樹脂と公知の硬化促進剤を組み合わせて用いてもよい。
[エポキシ樹脂ワニス] 上記のエポキシ樹脂組成物は、好ましくは、溶媒中に均一に溶解又は分散させたエポキシ樹脂ワニスとして使用される。用いる溶媒としては、上記のエポキシ樹脂組成物を溶解又は分散可能なものであれば特に限定されず、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、メチルイソブチルケトン、ジメチルホルムアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル、トルエン、キシレン等及びこれらの混合溶媒が挙げられる。
[プリプレグの製造方法]
上記エポキシ樹脂ワニスを用いてプリプレグを製造することができる。本実施形態のプリプレグは、例えば、上記のエポキシ樹脂組成物を、繊維基材に塗布及び/又は浸漬により含浸させる工程を含む製造方法により得ることができる。また、本実施形態のプリプレグを得るための別の方法としては、有機及び/又は無機の短繊維を、本実施形態のエポキシ樹脂組成物に加える工程を含む製造方法が挙げられる。
本実施形態のプリプレグは、上記エポキシ樹脂組成物を繊維基材に含浸させる工程又は短繊維をエポキシ樹脂組成物に加える工程に加え、エポキシ樹脂を含む繊維基材又は短繊維を乾燥させる工程を含むことが好ましい。
本実施形態のエポキシ樹脂組成物を用いて得られたプリプレグは、機械的強度が高められ、且つ、寸法安定性が向上しており安定性に優れたものである。
繊維基材としては、各種公知のものを適宜選択して用いることができ、特に限定されないが、例えば、ロービングクロス、クロス、チョップドマット、サーフェシングマット等の各種ガラス布、アスベスト布、金属繊維布、及びその他合成若しくは天然の無機繊維布;ポリビニルアルコール繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、全芳香族ポリアミド繊維、ポリテトラフルオロエチレン繊維等の合成繊維から得られる織布又は不織布;綿布、麻布、フェルト等の天然繊維布;カーボン繊維布;クラフト紙、コットン紙、紙−ガラス混繊紙等の天然セルロース系布、等が挙げられる。上記の中でも、低比重であり、比強度及び比弾性率に優れているためカーボン繊維布が好ましい。また、これらの繊維基材は、1種を単独で或いは2種以上を組み合わせて用いることができる。
繊維基材の厚さは、プリプレグの厚さや、所望の機械的強度及び寸法安定性等に応じて適宜設定すればよく、通常、0.05〜0.30mm程度であるが、特に限定されるものではない。
プリプレグにおいて繊維基材の占める割合は、所望のプリプレグの性能に応じて適宜設定され、特に限定されるものではないが、プリプレグの総量に対して、30〜90質量%であることが好ましく、40〜80質量%であることがより好ましく、50〜70質量%であることがさらに好ましい。繊維基材を30質量%以上とすることは、より優れた寸法安定性及び強度を有する硬化物を得る観点から好適である。一方、繊維基材を90質量%以下とすることは、より優れた密着性を有する硬化物を得る観点から好適である。なお、プリプレグの総量に対して、繊維基材の割合が30〜90質量%となる場合に、含浸性が良好であると判断できる。
繊維基材へのエポキシ樹脂組成物の含浸は、例えば、エポキシ樹脂組成物を基材に塗布したり、エポキシ樹脂組成物中に繊維基材を浸漬(ディッピング)したりすることより実施できる。この含浸処理は、必要に応じ複数回繰り返して行なうことも可能であり、また、その際に組成や濃度の異なる複数のエポキシ樹脂組成物を用いて含浸を繰り返して行ない、所望の樹脂組成及び樹脂量に調整することも可能である。
さらに、プリプレグの乾燥の際、加熱の程度を調節してエポキシ樹脂組成物を半硬化させた状態、いわゆるBステージ状態にすることが好ましい。プリプレグの乾燥条件は、所望のプリプレグの素材や厚さ等に応じて適宜設定され、通常、乾燥温度100〜200℃、乾燥時間1〜30分程度の条件下である。
[繊維強化複合材料の製造方法]
繊維強化複合材料は、上記のプリプレグを積層し、加熱加圧成形することにより製造することができる。加熱加圧成形は、常法にしたがって行なえばよく、例えば、温度80〜300℃、圧力0.01〜100MPa、時間1分〜10時間の条件下、より好ましくは、温度120〜250℃、圧力0.1〜10MPa、時間1分〜5時間の条件下で行なう。
次に、実施例及び比較例を挙げて本実施形態をより具体的に説明するが、本実施形態はその要旨を逸脱しない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
実施例中の物性は以下の方法により測定した。
(1)破壊靭性試験(KIC) エポキシ樹脂組成物の硬化物について、弾塑性破壊靭性試験方法(JSME S 001−1981)に準拠し測定した。試験方法としては、試験片中央に約2.5mmのクラックを入れた長さ20mm×幅4mm×厚さ2mmの試験片を、圧子移動速度0.5mm/分、支点間距離17.6mmでの3点曲げ試験にて測定した。
(2)ガラス転移温度 エポキシ樹脂組成物を含浸させて硬化させた炭素繊維強化複合材料について、動的粘弾性測定装置DDV−25FP(オリエンテック(株)製)を用い、長さ20mm×幅4mm×厚さ2mmの試験片を、2℃/分で昇温させ、弾性率E’の低下開始温度を求めた。
(3)圧縮強度
エポキシ樹脂組成物を含浸させて硬化させた炭素繊維強化複合材料について、SACMA−SRM−2R−94に準拠し、圧縮強度を測定した。
(4)赤外線吸収スペクトル(IR)
日本分光株式会社 FT/IR−6100を使用して、600〜4000cm−1の範囲で測定を行った。
[合成例1]
反応器内に、原料グリシジル化合物としてビフェノール型エポキシ樹脂(商品名:YX4000、ジャパンエポキシレジン(株)製、エポキシ当量185g/eq)100質量部、及び、テトラブチルアンモニウムブロマイド(商品名:臭化テトラ−n−ブチルアンモニウム、和光純薬工業(株)製)0.04質量部を投入し、撹拌加熱し、内温を175℃にした。さらに、原料イソシアネート化合物としてトリレンジイソシアネート(商品名:コロネートT80(商標)、日本ポリウレタン(株)製)11.8質量部を90分かけて反応器内に投入した。投入終了後、反応温度を175℃に保ち、8時間撹拌し、イソシアネート変性エポキシ樹脂(A−1)を得た。得られた樹脂をIR測定したところ、1750cm−1と910cm−1にピークが観測され、オキサゾリドン環とエポキシ基を含むことを確認した。
[合成例2]
反応器内に、原料グリシジル化合物としてビフェノール型エポキシ樹脂(商品名:YX4000H、ジャパンエポキシレジン(株)製、エポキシ当量185g/eq)100質量部とヘキサメチレンジイソシアネート(商品名:デュラネート50M、旭化成ケミカルズ(株)製)8.9質量部を混合し、100℃で加熱溶融させた。次いで、触媒としてテトラブチルアンモニウムブロマイド0.04質量部を投入し、均一になるまで撹拌した後で、昇温し、内温を175℃にした。反応温度を175℃に保ち、8時間撹拌し、イソシアネート変性エポキシ樹脂(A−2)を得た。得られた樹脂をIR測定したところ、1750cm−1と910cm−1にピークが観測され、オキサゾリドン環とエポキシ基を含むことを確認した。
[合成例3]
原料イソシアネート化合物を、イソホロンジイソシアネート(商品名:デスモジュールI(商標)、住化バイエルウレタン工業(株)製)6.0質量部に変更したこと以外は実施例1と同様の方法により変性を行い、イソシアネート変性エポキシ樹脂(A−3)を得た。得られた樹脂をIR測定したところ、1750cm−1と910cm−1にピークが観測され、オキサゾリドン環とエポキシ基を含むことを確認した。
[比較合成例1]
原料グリシジル化合物としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名:AER260、旭化成ケミカルズ(株)製、エポキシ当量186g/eq)90質量部を150℃に加熱し、窒素を充填した。そこに2−メチルイミダゾール(和光純薬工業(株)製)0.03質量部を投入し、撹拌加熱し、内温を160℃にした。さらに、原料イソシアネート化合物として4,4’−メチレンビス(フェニルイソシアネート)(商品名:ミリオネートMT(商標)、日本ポリウレタン(株)製)10質量部を30分かけて反応器内に投入した。投入終了後、反応温度を160℃に保ち、15分間撹拌し、イソシアネート変性エポキシ樹脂(A−4)を得た。得られた樹脂をIR測定したところ、1750cm−1と910cm−1にピークが観測され、オキサゾリドン環とエポキシ基を含むことを確認した。
[比較合成例2]
特開昭63−30520記載のエポキシ樹脂製造例Aと同様の方法により実施した。即ち、4、4’−ビス−3、3’,5,5’−テトラメチルビフェニルのグリシジルエーテル100質量部及びテトラブロムビスフェノールA54質量部に、触媒としてテトラメチルアンモニウムアイオダイド0.03質量部を添加し、170℃で3時間反応させて、室温で固形のエポキシ樹脂(B−1)(エポキシ当量460)を得た。
[実施例1〜6及び比較例1〜3]
得られたイソシアネート変性エポキシ樹脂(A−1)〜(A−4)、エポキシ樹脂(B−1)及びYX4000を用いて、表1に示す配合によりエポキシ樹脂組成物を調製した。
[プリプレグ及び炭素繊維強化複合材料の製造]
実施例1〜6及び比較例1〜3で得られたエポキシ樹脂組成物に炭素繊維クロス(商品名:トレカクロスCO6343、東レ(株)社製)を5分間浸漬し、炭素繊維にエポキシ樹脂組成物を含浸せしめた後、該ガラスクロスを170℃のオーブンで2分間加熱して、プリプレグを得た。
得られたプリプレグを10cm四方に切断し、7枚重ねて、熱板プレスにて40kgf/cm、180℃で60分プレスを行い、炭素繊維強化複合材料を得た。得られた炭素繊維強化複合材料のガラス転移温度(弾性率E’の低下開始温度)、破壊靭性(KIC)、及び圧縮強度を測定し、結果を表1に示した。
Figure 2010144054
表1の結果から明らかなように、本実施形態のエポキシ樹脂組成物(実施例1〜6)を用いて得られた繊維強化複合材料は、耐熱性と機械的特性のバランスに優れたものであった。
本発明のイソシアネート変性エポキシ樹脂を硬化して得られる硬化物は、耐熱性と機械的特性のバランスに優れており、塗料、電気電子用絶縁材料、接着剤等の幅広い用途への産業上利用可能性を有する。

Claims (6)

  1. 下記一般式(1)で表される構造を有するイソシアネート変性エポキシ樹脂(A)と、
    前記(A)以外のエポキシ樹脂(B)と、
    硬化剤(C)と、
    を含むエポキシ樹脂組成物。
    Figure 2010144054

    (式中、R〜R及びR10〜R17は、各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアミノ基、ニトロ基、カルボキシル基を示し、Rは置換基を有していてもよい2価以上の官能基を示す。)
  2. 可塑剤(D)を更に含む、請求項1記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. が、イソホロン、ベンゼン、トルエン、ジフェニルメタン、ナフタレン、ポリメチレンポリフェニレンポリフェニル、ヘキサメチレンから選択される1種以上の骨格を含む、請求項1又は2記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. 前記エポキシ樹脂組成物中の前記(A)成分の割合が、(A)/(A)+(B)の質量比で10〜95である、請求項1〜3のいずれか1項記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項記載のエポキシ樹脂組成物を、繊維基材に塗布及び/又は浸漬により含浸させる工程を含む製造方法により得られるプリプレグ。
  6. 請求項5記載のプリプレグを積層し、加熱加圧成形する工程を含む製造方法により得られる繊維強化複合材料。
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