JP2010141992A - 回転モーター - Google Patents

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Takeshi Moriyama
毅 森山
Naomasa Mukaide
尚正 向出
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Abstract

【課題】安定した回転トルクが得られる回転モーターの提供。
【解決手段】ステータ2のステータハウジング21からは、コイル23を含むコイル構成体COが半径方向内方に複数突出している。コイル23には多相交流電流が印加されている。ステータ2に対して回転可能に取り付けられたローター3は、磁性材料により形成された回転基体31を有し、回転基体31には、コイル構成体COを回転軸方向に挟むように半径方向外方に延びた、複数のフランジ部312〜315が形成されている。フランジ部312〜314のコイル23に対向する端面312a〜314aには、正負(NS)の磁極が回転軸方向に並ぶように複数の主磁石33が円周状に取り付けられ、主磁石33の隣り合ったもの同士は、正負の磁極の向きが互いに反対になるように並べられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、固定子に対して回転する回転子を備えた回転モーターに関する。
従来より、固定子と、固定子に対して半径方向に対向するとともに回転可能な回転子とを備えた回転モーターがあった。これは、固定子に複数のコイルが取り付けられるとともに、回転子に磁極が形成されており、固定子のコイルに多相交流電流が印加されることにより、回転子が固定子との間で吸引あるいは反発されることにより、回転するものであった。
この従来の回転モーターによれば、回転子の回転トルクを増大させるために、回転子と固定子との間のギャップを所定量以下に設定して、固定子からの磁気吸引力を増大させている。このため、磁気吸引力による固定子および回転子の各部位の変形、あるいは回転にともなう遠心力等による回転子の変形等によって、上述した回転子と固定子との間のギャップが変動した場合、回転トルクに与える影響が大きく、安定した回転トルクが得られないという問題があった。
このため、ギャップの変動低減を目的として、各部位の強度を増大させるべく、固定子および回転子の剛性を向上させる必要があり、回転モーターの大型化、重量化をもたらしていた。
一方、固定子側の基材に半径方向内方に延びる取付部を設け、取付部に対して回転軸方向に対向する複数のフランジを回転子側に形成し、固定子の取付部に複数のコイルを形成するとともに、回転子のフランジ上に複数の磁石を円周状に配置した回転モーターがあった(例えば、特許文献1参照)。
この従来技術においては、回転子に設けた磁石の隣り合ったもの同士は、正負(NS)の磁極の向きが互いに反対になるように並べられ、回転方向に隣り合った固定子のコイルを同相に励磁して、回転子側の磁石が吸引あるいは反発されて回転子が回転するものである。この従来技術によれば、固定子側のコイルの両面に磁石を備えた回転子側のフランジが設けられているため、コイルの両側に発生する磁束を回転子の駆動に利用することができる。また、固定子および回転子が実質的にコア、ヨークを有していない。
特開2006−6032号公報
しかし特許文献1に開示された従来技術においては、回転子の磁石による磁路の大部分が大気であるため、必要な回転トルクを得るために所定の磁束密度を形成しようとすれば、大気の透磁率の低さから、磁石が大型化し回転モーター全体も大型化する恐れがある。
さらに、特許文献1に開示された従来技術においては、固定子および回転子が実質的にコア、ヨークを有していないために漏れ磁束が発生しやすく、磁束が減少して回転トルクが大幅に低下するという問題もある。
また、特許文献1に開示された回転モーターは、各相での回転力に差があり、大きなリップルが発生する。更に、特許文献1に開示された回転モーターは、軸方向の磁石の端面側が空気であるため、磁気抵抗が大きくなりコイルと交差する磁束密度が増大せず、回転トルクが減少するという問題もある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、安定した回転トルクが得られる回転モーターを提供することにある。
上述の課題を解決する請求項1の発明は、固定子と、回転軸を中心に前記固定子に対して相対回転可能な回転子と、を備え、前記固定子は、前記回転子を収容するステータハウジングと、前記ステータハウジングの内周面から前記回転軸に対して突出するコイル構成体と、を有し、前記コイル構成体は、多相交流電流が印加されるコイルを含み、前記回転子は、回転基体と、前記回転基体に取り付けられる主磁石と、を有し、前記回転基体は、前記回転軸が固定される軸部と、前記軸部の外周面から半径方向外側に突出する複数の磁石取付部と、を含み、前記回転軸の軸方向に並ぶ前記複数の磁石取付部の間には、前記固定子の前記コイル構成体が配置され、前記複数の主磁石は、前記コイル構成体を挟んで対向する前記磁石取付部の一方の面に、前記回転軸を中心として円状に所定間隔で配置され、前記主磁石の正負の磁極の向きが、前記回転軸の軸方向であって、前記回転軸の周方向で隣り合う前記主磁石同士で逆向きであり、前記回転基体の少なくとも前記磁石取付部が磁性材料により形成されることを特徴とする回転モーターである。
請求項2の発明は、請求項1に記載の回転モーターにおいて、前記主磁石と隣接するように、前記磁石取付部の前記主磁石と前記軸部との間の位置に配置される補助磁石を備え、前記補助磁石は、正負の磁極の向きが前記回転軸の半径方向であって、前記補助磁石の前記主磁石側の磁極が、隣接する前記主磁石の前記コイル構成体側の磁極と同一であることを特徴とした。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の回転モーターにおいて、前記コイル構成体を挟んで対向する前記磁石取付部の他方の面には、前記主磁石と同数の対向磁石が取り付けられ、前記対向磁石は、前記コイル構成体を挟んで前記主磁石と対向するように配置され、対向する一対の前記主磁石及び前記対向磁石は、互いに異なる磁極を対向させて配置されることを特徴とした。
請求項4の発明は、請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載の回転モーターにおいて、前記コイルが、合成樹脂材料によりモールドされていることを特徴とした。
請求項5の発明は、請求項4に記載の回転モーターにおいて、前記コイル構成体は、前記コイルの一端を挟持するとともに、前記ステータハウジング内の所定位置に前記コイルを接触させた状態で取り付け可能な取付金具を備えることを特徴とした。
請求項1の回転モーターでは、磁石取付部が磁性材料により形成されている。また、磁石取付部に取り付けられた主磁石の正負の磁極が隣同士で異なっている。このため磁石取付部の隣り合った主磁石間では、磁石取付部内を磁路とする磁束が形成される。これにより請求項1の回転モーターは、磁石取付部間からの磁束の漏洩を効果的に防止することができ、磁石取付部間に強い磁界を形成させて回転トルクを増大させることができる。
請求項2に係る回転モーターでは、主磁石の半径方向内側(軸部側)に補助磁石が配置されている。ここで補助磁石は、自身の磁極間において磁束が形成されている。そのため、主磁石の磁力は、補助磁石の磁力によって反発する。即ち、磁石取付部間で主磁石によって形成される磁束が、補助磁石によって形成される磁束によって半径方向外側へと持ち上げられる。その結果、磁石取付部間で形成される磁束が、回転基体の軸部側に入り込むのを防止でき、磁石取付部間において形成される磁束(磁束密度)の減少を防止できる。
請求項3の回転モーターでは、コイルを含むコイル構成体が配置された磁石取付部間において、主磁石と対向磁石とが異極を対向させて配置されている。そのため、本実施形態の回転モーター1では、主磁石と対抗磁石との間で形成された磁束が磁石取付部間から外部に漏洩しにくく、磁石取付部間に安定した磁束を形成することができる。その結果、請求項3の回転モーターは、回転子の磁石取付部と固定子のコイル構成体との間に多少のギャップの変動があったとしても安定した回転トルクを得ることができる。
請求項4の回転モーターでは、コイルが合成樹脂材料によりモールドされていることにより、コイルの剛性が増大するとともに、制御ゲインが向上し、電流の立ち上がり性も向上する。またコイル構成体における渦電流損の発生を防止することができ、回転トルクの減少を防ぐことができる。
請求項5の回転モーターでは、コイルの一端が金属材料製の取付金具により挟持されているため、コイルで発生した熱を取付金具に伝達することができる。またコイルは、取付金具によってステータハウジング内の所定位置に接触した状態で、ステータハウジングに固定されるため、コイルで発生した熱は、ステータハウジングにも伝達される。したがって請求項5の回転モーターは、コイルに発生した熱を取付金具またはステータハウジングに伝達して効率的に放散させることが可能である。
<実施形態1>
図1乃至図7に基づき、本発明の実施形態1による回転モーター1について説明する。尚、説明中において、図1、図7の左右方向、および図4乃至図6の上下方向を、回転モーター1の回転軸方向(本発明の回転軸方向に該当する)とし、図1の上下方向を回転モーター1の回転軸Cに対する半径方向とする。また、説明の便宜上、図1の左方を前方、右方を後方とするが、実際の回転モーター1の前後方向とは無関係である。また、図5および図7において、後方サイドフランジ部312と第1センターフランジ部313との間に存在するコイル構成体COは省略されている。
回転モーター1のステータ2(本発明の固定子に該当する)は、ステータハウジング21と、コイル構成体COとを備えている。ステータハウジング21は、非磁性材料であるアルミニウム合金により形成されており、一対の半円筒状の部材を組み合わせて円筒状に形成されている。
図1〜3に示すように、コイル構成体COは、コイル23と、樹脂材料24と、取付金具25とを備えている。コイル23に使用される導線は、絶縁された軟銅線、Cuクラッド線、アルミニウム線等が使用可能である。本実施形態では、放熱性やコスト面を考慮して軟銅線が使用される。図2に示すように、本実施形態のコイル23は、導線を矩形状に巻回している。なお、コイル23の形状としては、実施形態に応じた最適な形状が実験等により決定される。本実施形態のコイル23には、図示しない駆動回路を介して3相交流電流が印加される。
樹脂材料24は、エポキシ樹脂やポリウレタン等の熱硬化性の合成樹脂材料であり、取付金具25は、アルミニウム合金により形成される。取付金具25は、コイル23の一端を挟持し、コイル23を所定の姿勢で保持することができる。
図3に示すように、本実施形態のコイル構成体COでは、取付金具25に挟持されたコイル23が、樹脂材料24によりモールドされている。コイル構成体COは、ステータハウジング21の内周面の所定位置に配置され、ステータハウジング21の内周面から内側に突出した状態でボルト26を取付金具25に締め付けることにより固定される。このとき、コイル23は、一端がステータハウジング21の内周面に当接した状態になる。即ち、コイル構成体COは、コイル23がステータハウジング21に熱的に接触した状態で、ステータハウジング21に取り付けられる。
図2に示すように、ステータハウジング21の内周面には、複数のコイル構成体COが円状に等間隔に取り付けられたコイル列50が形成されている。図1に示すように、本実施形態の回転モーター1では、回転軸Cの軸方向に前方から3列のコイル列50a〜50cが形成されている。本実施形態の回転モーター1では、複数のコイル構成体COを円状に等間隔に配置して、コイル列50が形成されたが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。
図1に示すように、ローター3(本発明の回転子に該当する)はステータハウジング21内に収容されており、鋳鉄等に代表されるような磁性材料にて形成された回転基体31と、ステータハウジング21に取り付けられた一対の軸受4によって両端部が回転可能に支持された支持シャフト32と、主磁石33と、補助磁石34と、対向磁石35とを備えている。
回転基体31は、回転軸Cの軸方向に沿って長手方向に配置された円筒状の軸部311と、軸部311の外周面から半径方向外側に突出した複数のフランジ部312〜315(本発明の磁石取付部に該当する。)と、を有する。各フランジ部312〜315は、円環状に形成された外向きフランジである。本実施形態の軸部311には、フランジ部312〜315が四つ形成されており、以後の説明では、軸部311の後方から順に、後方サイドフランジ部312、第1センターフランジ部313、第2センターフランジ部314、及び前方サイドフランジ部315とも称する。
回転基体31の軸部311の中心には、回転軸方向に沿って軸部311を貫通する枢支孔311aが設けられており、この枢支孔311aに支持シャフト32が圧入される。即ち、回転基体31は、支持シャフト32を介してステータハウジング21内に回転可能に支持されている。
図1に示すように、回転基体31が、ステータハウジング21内の所定の位置に配置されると、各フランジ部312〜315間には、コイル列50a〜50cが一列ずつ配置される。即ち、コイル列50aが前方サイドフランジ部315と第2センターフランジ部314との間に配置され、コイル列50bが第2センターフランジ部314と第1センターフランジ部313との間に配置され、コイル列50cが第1センターフランジ部313と後方サイドフランジ部312との間に配置されている。したがって、各コイル構成体COは、対向するフランジ部312〜315の前方端面312a〜314aと、後方端面313b〜315bとの間に配置されている。
図1又は図4に示すように、コイル構成体COと軸方向に対向するフランジ部312〜314の前方端面312a〜314a(図1においてフランジ部312〜314の左側面であり、本発明の一方の面に該当する。)には、主磁石33と、補助磁石34と、が配置されている。また、コイル構成体COと軸方向に対向するフランジ部313〜315の後方端面313b〜315b(図1においてフランジ部313〜315の右側面であり、本発明の他方の面に該当する。)には、対向磁石35と補助磁石34とが配置されている。
主磁石33及び対向磁石35は、永久磁石であり、正負(NS)の磁極の向きが回転軸方向と同一方向になるように配されている。また図4に示すように、主磁石33と対向磁石35とは、異極同士がコイル構成体COを挟んで対向するように配置されている。
前方端面312a〜314aにおいては、複数の主磁石33が回転軸Cを中心として円状に所定の間隔で配置されている。同様に、後方端面313b〜315bにおいては、複数の対向磁石35が回転軸Cを中心として円状に所定の間隔で配置されている。このとき、回転軸Cの周方向に隣り合う主磁石33同士及び対向磁石35同士は、正負の磁極の向きが逆になるように配置されている。
図7に示すように、補助磁石34は、主磁石33や対向磁石35よりも小形の永久磁石であり、主磁石33又は対向磁石35のそれぞれの半径方向内側に、主磁石33又は対向磁石35と隣接するように配置されている。また、補助磁石34は、正負の磁極の向きが、回転軸Cを中心とする半径方向と一致するように配置されている。補助磁石34は、主磁石33側又は対向磁石35側(半径方向外側)の磁極が、隣接する主磁石33又は対向磁石35がコイル構成体COと対向する側の磁極と同一となるように配置される。
次に、上述した回転基体31に取り付けられた主磁石33および対向磁石35により形成される磁束と、それに基づいた回転モーター1の作動原理について説明する。以下の説明では、図5に示すように、後方サイドフランジ部312と第1センターフランジ部313との間を例にするが、第1センターフランジ部313と第2センターフランジ部314との間、または第2センターフランジ部314と前方サイドフランジ部315との間についても同様である。
後方サイドフランジ部312と第1センターフランジ部313との間では、主磁石33と対向磁石35とが互いに異なる磁極を対向させて配置されているため、双方が界磁磁石として働いている。即ち、主磁石33の正の磁極(N極)から、対向した対向磁石35の負の磁極(S極)へと磁束が形成され、対向磁石35の正の磁極(N極)から、対向した主磁石33の負の磁極(S極)へと磁束が形成される。
上述のように、後方サイドフランジ部312は磁性材料により形成されている。また、後方サイドフランジ部312に取り付けられた主磁石33の正負の磁極は、隣同士で異なっている。このため、後方サイドフランジ部312の隣り合った主磁石33間では、後方サイドフランジ部312内を磁路とする磁束が形成される。これにより本実施形態の回転モーター1は、軸受4側への磁束の漏洩を防ぐことができ、主磁石33と対向磁石35との間に強い磁界を形成させ、回転トルクを増大させることができる。
本実施形態の回転モーター1では、主磁石33の正負の磁極の向きが、回転軸Cの軸方向に沿うように配置されている。これにより本実施形態の回転モーター1は、ステータ2とローター3との間に働く回転軸Cの半径方向の磁気吸引力をなくすことができる。その結果、回転モーター1は、回転軸Cの半径方向におけるステータ2およびローター3間のギャップを任意の大きさにすることができる。また本実施形態の回転モーター1では、ステータ2およびローター3間に半径方向の磁気吸引力が作用しないため、ステータ2およびローター3を高剛性に形成する必要がない。したがって支持シャフト32等の小径化により全体の軽量化が可能になる。
また、本実施形態の回転モーター1は、第1センターフランジ部313も磁性材料により形成されている。第1センターフランジ部313では、後方端面313b側の対向磁石35の正負の磁極が隣同士で異なっているため、隣り合った対向磁石35間において、第1センターフランジ部313内を磁路とする磁束が形成される。また、第1センターフランジ部313では、前方端面313a側の主磁石33の正負の磁極も隣同士で異なっているため、隣り合った主磁石33間において、第1センターフランジ部313内を磁路とする磁束が形成される。
ここで、主磁石33と対向磁石35とは、第1センターフランジ313を挟んで対向する端面の磁極が逆となっている。そのため、対向磁石35による第1センターフランジ部313内の磁束は、第1センターフランジ313を挟んで対向する主磁石33による第1センターフランジ部313内の磁束と相殺される。すなわち、第1センターフランジ部313内には、実質的に磁束が形成されない。したがって、第1センターフランジ部313を薄肉化することが可能である。同様に、第2センターフランジ部314についても薄肉化が可能である。その結果、本実施形態の回転モーター1は、回転基体31の軸方向の寸法を縮小させるとともに、ローター3の回転の立ち上がりを向上させることが可能である。
また図6に示すように、後方サイドフランジ部312と第1センターフランジ部313との間では、対向する主磁石33と対向磁石35との間において磁束が形成され、コイル構成体COのコイル23には3相交流電流が印加される。このとき、主磁石33と対向磁石35との間で形成された磁束が、コイル23を流れる電流と交差し、主磁石33と対向磁石35との間に配置されたコイル23には、フレミングの左手の法則により図6において右方への電磁力が発生する。尚、図6に示したコイル23は、左端において紙面に垂直に手前側から電流が流れ、右端において紙面に垂直に手前側に向かって電流が流れていることを表している。
同様に、第1センターフランジ部313と第2センターフランジ部314との間に挟まれたコイル構成体COのコイル23、および第2センターフランジ部314と前方サイドフランジ部315との間に挟まれたコイル構成体COのコイル23においても、後方サイドフランジ部312と第1センターフランジ部313との間に挟まれたコイル構成体COのコイル23と同方向に電磁力が発生する。しかし、各コイル構成体COは、ステータハウジング21にボルトで固定されており、移動不能である。そのため、反力を受けたローター3が、回転軸Cを中心に図6において左方へと回転する。
図7に示すように、主磁石33および対向磁石35の半径方向内側(軸部311側)には、補助磁石34が取り付けられている。ここで補助磁石34は、自身の磁極間において磁束が形成されている。そのため、主磁石33の磁力は、補助磁石34の磁力によって反発し、対向磁石35の磁力は、補助磁石34の磁力によって反発する。即ち、主磁石33と対向磁石35との間で形成される磁束が、補助磁石34が形成する磁束によって半径方向外側(図6において上方)へと持ち上げられる。その結果、主磁石33と対向磁石35との間で形成される磁束が、回転基体31の軸部311側に入り込むのを防止でき、主磁石33と対向磁石35との間において形成される磁束(磁束密度)の減少を防止できる。
また、第1センターフランジ部313と第2センターフランジ部314との間、または第2センターフランジ部314と前方サイドフランジ部315との間においても同様に、主磁石33と対向磁石35との間で形成される磁束(磁束密度)の減少を防止することができる。
本実施形態の回転モーター1では、コイル23を含むコイル構成体COが配置されたフランジ部312〜315間において、主磁石33と対向磁石35とが異極を対向させて配置されている。そのため、本実施形態の回転モーター1では、主磁石33と対向磁石35との間で形成された磁束がフランジ部312〜315間から外部に漏洩しにくく、フランジ部312〜315間に安定した量の磁束を形成することができる。その結果、本実施形態の回転モーター1は、ローター3のフランジ部312〜315とステータ2のコイル列50a〜50cとの間に多少のギャップの変動があったとしても安定した回転トルクを得ることができる。
本実施形態のコイル構成体COは、コイル23が樹脂材料24によりモールドされているため、コイル23の剛性を増大させるとともに、制御ゲインを向上し、電流の立ち上がり性も向上させることが可能である。
また、コイル構成体COにおいては、コイル23が金属材料製の取付金具25を介してステータハウジング21の内周に取り付けられている。このとき、コイル23の一端がステータハウジング21の内周面に接触した状態になる。したがって、本実施形態の回転モーター1は、コイル23で発生した熱を取付金具25またはステータハウジング21へ伝えて効率的に放散させることができる。
また、本実施形態の回転モーター1は、コイル構成体COが非磁性材料により形成され、コイル23の一部が主磁石33及び対向磁石35よりも外周側に配置されているため、コイル構成体COにおける渦電流損の発生を防止することができ、回転トルクの減少を防ぐことができる。また、コイル構成体COの取付金具25はアルミニウム合金により形成されているため、成形が容易であるとともに、所定の剛性を維持することができ、ステータ2に発生した熱を効率よく放散することができる。
本実施形態の回転モーター1は、主磁石33が取り付けられた3つのフランジ部312〜314と、このフランジ部312〜314に対向する3つのコイル列50a〜50cとで構成されたが、本発明は、フランジ部312〜314およびコイル列50の数に限定があるわけではない。本発明の回転モーター1は、例えば、半径方向の大きさを変えることなく、フランジ部312〜314およびコイル列50の数を増加させることで、回転トルクをより増大させることが可能である。
また本実施形態では、樹脂モールドされたコイル23が取付金具25を介してステータハウジング21に取り付けられたが、本発明はこのような構成に限定されるわけではない。例えば、樹脂モールドされたコイル23を接着剤で直接ステータハウジング21に固定してもよいし、樹脂モールドされていないコイルを接着剤でステータハウジング21に固定してもよい。
また本実施形態では、ステータハウジング21が一対の半円筒状の部材を組み合わせて形成されたが、本発明はこのような構成に限らず、例えば、周方向に三つ以上に分割された一組の部材を組み合わせて円筒状のステータハウジング21を構成してもよい。
<実施形態2>
図8に基づき、本発明の実施形態2の回転モーターについて説明する。以下の説明では、後方サイドフランジ部312と第1センターフランジ部313との間の構成について説明するが、第1センターフランジ部313と第2センターフランジ部314との間の構成、及び第2センターフランジ部314と前方サイドフランジ部315との間の構成についても同様である。また、本実施形態の回転モーターのその他の構成および作動方法は、実施形態1の回転モーター1と同様であるため説明は省略する。
図8において、後方サイドフランジ部312と第1センターフランジ部313との間に存在するコイル構成体COは省略されている。本実施形態の回転モーターは、実施形態1の回転モーター1と同様に後方サイドフランジ部312に主磁石33が配置されているが、実施形態1の回転モーター1と異なり第1センターフランジ部313に対向磁石35が配置されていない。
本実施形態の回転モーターでは、図8に示すように、まず主磁石33の正の磁極(N極)から、対向する第1センターフランジ部313へと磁束が形成される。第1センターフランジ部313が磁性材料により形成されているため、第1センターフランジ部313に達した磁束は、第1センターフランジ部313内を磁路とする。その後、第1センターフランジ部313から対向する主磁石33の負の磁極(S極)へと磁束が形成される。主磁石33に達した磁束は、主磁石33が配された後方サイドフランジ部312内を磁路として他の主磁石33に達する。
本実施形態によれば、主磁石33と対向したフランジ部312〜315が磁性材料にて形成されているため、主磁石33からの磁束の透磁性がよく、所定の磁束(磁束密度)を得るために主磁石33を大型化させることなく、回転モーター1全体を小型化することができる。
<他の実施形態>
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、次のように変形または拡張することができる。
補助磁石34は、一部の主磁石33および対向磁石35の半径方向内方にのみ形成してもよい。
また、補助磁石34は、主磁石33の半径方向内方にのみ形成し、対向磁石35の半径方向内方には設けないようにしてもよい。
ステータ2のコイル23は、2相交流電流あるいは4相以上の交流電流により励磁されるようにしてもよい。
回転基体31において、フランジ部312〜315のみを磁性材料にて形成し、軸部311は、例えば、アルミニウム合金等のような剛性を有する非磁性材料にて形成してもよい。こうすることにより、主磁石33または対向磁石35から軸部311への漏れ磁束を低減することができ、減磁による回転トルクの低下を防ぐことができる。この場合、磁束の形成具合によっては、補助磁石34を設けなくてもよい。
ステータハウジング21およびコイル構成体COの取付金具25は、アルミニウム合金以外の非磁性材料であってもよい。
また、本発明において非磁性材料とは、その透磁率が真空中の透磁率に近い、常磁性体および反磁性体も含んでいる。
本発明の実施形態1による回転モーターの回転軸方向の断面図 図1に示したステータの一部を回転軸方向から見た部分図 図2のA−A断面図 図1に示した主磁石および対向磁石と、コイルの配置を示した簡略図 実施形態1による回転モーターにおいて形成される磁束を示した図 実施形態1による回転モーターの作動原理を説明するための簡略図 実施形態1による回転モーターの補助磁石の機能を説明するための図 実施形態2による回転モーターにおいて形成される磁束を示した図
符号の説明
図面中、1は回転モーター、2はステータ(固定子)、3はローター(回転子)、21はステータハウジング、23はコイル、25は取付金具、31は回転基体、33は主磁石、34は補助磁石、35は対向磁石、311は軸部、312は後方サイドフランジ部(磁石取付部)、312a,313a,314aは前方端面(一方の面)、313は第1センターフランジ部(磁石取付部)、313b,314b,315bは後方端面(他方の面)、314は第2センターフランジ部(磁石取付部)、315は前方サイドフランジ部(磁石取付部)、COはコイル構成体を示している。

Claims (5)

  1. 固定子と、回転軸を中心に前記固定子に対して相対回転可能な回転子と、を備え、
    前記固定子は、前記回転子を収容するステータハウジングと、前記ステータハウジングの内周面から前記回転軸に対して突出するコイル構成体と、を有し、
    前記コイル構成体は、多相交流電流が印加されるコイルを含み、
    前記回転子は、回転基体と、前記回転基体に取り付けられる主磁石と、を有し、
    前記回転基体は、前記回転軸が固定される軸部と、前記軸部の外周面から半径方向外側に突出する複数の磁石取付部と、を含み、
    前記回転軸の軸方向に並ぶ前記複数の磁石取付部の間には、前記固定子の前記コイル構成体が配置され、
    前記複数の主磁石は、前記コイル構成体を挟んで対向する前記磁石取付部の一方の面に、前記回転軸を中心として円状に所定間隔で配置され、
    前記主磁石の正負の磁極の向きが、前記回転軸の軸方向であって、前記回転軸の周方向で隣り合う前記主磁石同士で逆向きであり、
    前記回転基体の少なくとも前記磁石取付部が磁性材料により形成されることを特徴とする回転モーター。
  2. 前記主磁石と隣接するように、前記磁石取付部の前記主磁石と前記軸部との間の位置に配置される補助磁石を備え、
    前記補助磁石は、正負の磁極の向きが前記回転軸の半径方向であって、
    前記補助磁石の前記主磁石側の磁極が、隣接する前記主磁石の前記コイル構成体側の磁極と同一であることを特徴とする請求項1に記載の回転モーター。
  3. 前記コイル構成体を挟んで対向する前記磁石取付部の他方の面には、前記主磁石と同数の対向磁石が取り付けられ、
    前記対向磁石は、前記コイル構成体を挟んで前記主磁石と対向するように配置され、
    対向する一対の前記主磁石及び前記対向磁石は、互いに異なる磁極を対向させて配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の回転モーター。
  4. 前記コイルが、合成樹脂材料によりモールドされていることを特徴とする請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載の回転モーター。
  5. 前記コイル構成体は、前記コイルの一端を挟持するとともに、前記ステータハウジング内の所定位置に前記コイルを接触させた状態で取り付け可能な取付金具を備えることを特徴とする請求項4に記載の回転モーター。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011259638A (ja) * 2010-06-10 2011-12-22 National Univ Corp Shizuoka Univ ベアリングレスモータ

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