JP2010139539A - アクティブマトリクス基板の製造方法及び液晶表示パネルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】有機絶縁膜からの分解ガスの発生を抑制する。
【解決手段】基板10aに複数のスイッチング素子5を形成するスイッチング素子形成工程と、各スイッチング素子5を覆うように有機絶縁膜16を形成する有機絶縁膜形成工程と、有機絶縁膜16上に各スイッチング素子5にそれぞれ接続された複数の画素電極をマトリクス状に形成する画素電極形成工程とを備えるアクティブマトリクス基板の製造方法であって、有機絶縁膜16に基板10aの表面から紫外光Laを照射して、有機絶縁膜16を脱色する第1紫外光照射工程と、有機絶縁膜16に基板10aの裏面から紫外光Lbを照射して、有機絶縁膜16を脱気する第2紫外光照射工程とを備える。
【選択図】図2
【解決手段】基板10aに複数のスイッチング素子5を形成するスイッチング素子形成工程と、各スイッチング素子5を覆うように有機絶縁膜16を形成する有機絶縁膜形成工程と、有機絶縁膜16上に各スイッチング素子5にそれぞれ接続された複数の画素電極をマトリクス状に形成する画素電極形成工程とを備えるアクティブマトリクス基板の製造方法であって、有機絶縁膜16に基板10aの表面から紫外光Laを照射して、有機絶縁膜16を脱色する第1紫外光照射工程と、有機絶縁膜16に基板10aの裏面から紫外光Lbを照射して、有機絶縁膜16を脱気する第2紫外光照射工程とを備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、アクティブマトリクス基板の製造方法及び液晶表示パネルの製造方法に関し、特に、垂直配向型の液晶表示パネルの製造方法及びそれを構成するアクティブマトリクス基板の製造方法に関するものである。
アクティブマトリクス駆動方式の液晶表示パネルは、複数の画素電極がマトリクス状に設けられたアクティブマトリクス基板と、アクティブマトリクス基板に対向して配置された対向基板と、アクティブマトリクス基板及び対向基板の間に封入された液晶層とを備えている。
ところで、垂直配向型の液晶表示パネルは、液晶層に電圧が印加されていないときに、液晶層を構成する液晶分子が基板面に対して実質的に垂直に配向するように構成され、広視野角な表示を実現することができるので、近年、例えば、MVA(Multi-domain Vertical Alignment)方式の液晶表示パネルとして、実用化されている。
また、垂直配向方式の液晶表示パネルでは、液晶層を構成する液晶材料に紫外光重合性モノマーを添加して、液晶層に電圧を印加させて液晶分子を所定の方向に配向させた状態で紫外光を照射することにより、紫外光重合性モノマーをポリマー化して、液晶分子のプレチルト角を設定することが知られている。
例えば、特許文献1には、第1基板又は第2基板に硬化されていないシール材を供給するシール材供給工程と、シール材の内側に対し、液晶材料と添加剤との混合液を滴下する滴下工程と、第1基板と第2基板とを、シール材及び混合液を介して貼り合わせることにより、貼り合わせ基板を形成する貼り合わせ工程と、端子部に電圧を印加した状態で所定の硬化条件を施すことにより、シール材を硬化させると共に添加剤を変質させて、液晶分子にプレチルト角を付与する硬化工程とを備える液晶表示装置の製造方法が開示されている。そして、これによれば、液晶層全体に亘って液晶分子に良好なプレチルト角を付与することができ、その結果、液晶分子の応答特性を向上させることができ、動画に対する表示品質を高めることができる、と記載されている。
国際公開第2008/007485号パンフレット
ところで、垂直配向方式の液晶表示パネルを構成するアクティブマトリクス基板では、層間絶縁膜として有機絶縁膜が設けられ、上記のように、プレチルト角を設定するために紫外光を照射する場合、有機絶縁膜の一部が分解してしまうことがあるので、その分解ガスによりパネル内部に気泡が発生するおそれがある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、有機絶縁膜からの分解ガスの発生を抑制することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、有機絶縁膜に基板の裏面から紫外光を照射して、有機絶縁膜を脱気するようにしたものである。
具体的に本発明に係るアクティブマトリクス基板の製造方法は、基板に複数のスイッチング素子を形成するスイッチング素子形成工程と、上記各スイッチング素子を覆うように有機絶縁膜を形成する有機絶縁膜形成工程と、上記有機絶縁膜上に上記各スイッチング素子にそれぞれ接続された複数の画素電極をマトリクス状に形成する画素電極形成工程とを備えるアクティブマトリクス基板の製造方法であって、上記有機絶縁膜に上記基板の表面から紫外光を照射して、該有機絶縁膜を脱色する第1紫外光照射工程と、上記有機絶縁膜に上記基板の裏面から紫外光を照射して、該有機絶縁膜を脱気する第2紫外光照射工程とを備えることを特徴とする。
上記の方法によれば、基板に形成された複数のスイッチング素子を覆う有機絶縁膜を、第1紫外光照射工程における紫外光の照射により脱色するだけでなく、第2紫外光照射工程における紫外光の照射により分解ガスを発生させて脱気するので、後工程で有機絶縁膜に紫外光が照射されても、発生する分解ガスが少なく、有機絶縁膜からの分解ガスの発生が抑制される。
上記各スイッチング素子は、ボトムゲート型の薄膜トランジスタであり、上記基板の裏面から照射する紫外光は、上記基板の表面から照射する紫外光よりも強くてもよい。
上記の方法によれば、各スイッチング素子がボトムゲート型の薄膜トランジスタであるので、アクティブマトリクス基板の基板側にゲート電極が配置することになる。そのため、有機絶縁膜に基板の裏面から相対的に強い紫外光が照射されても、ゲート電極によって、薄膜トランジスタの半導体層(のチャネル領域)に紫外光が到達しないので、紫外光の照射に起因する薄膜トランジスタの特性の劣化が抑制される。
上記有機絶縁膜形成工程は、上記第1紫外光照射工程及び第2紫外光照射工程を備えてもよい。
上記の方法によれば、有機絶縁膜上に複数の画素電極を形成する前に、第1紫外光照射工程及び第2紫外光照射工程を行うので、本発明の作用効果が具体的に奏される。
上記有機絶縁膜形成工程では、上記第1紫外光照射工程及び第2紫外光照射工程を同時に行ってもよい。
上記の方法によれば、有機絶縁膜形成工程において、第1紫外光照射工程及び第2紫外光照射工程を同時に行うので、製造効率を向上させることが可能になる。
上記有機絶縁膜は、ナフトキノンジアジド化合物を含んでもよい。
上記の方法によれば、ナフトキノンジアジド化合物に紫外光を照射すると、分解ガスとして窒素ガスが発生するので、有機絶縁膜からの窒素ガスの発生が具体的に抑制される。
また、本発明に係る液晶表示パネルの製造方法は、アクティブマトリクス基板と、該アクティブマトリクス基板に対向して配置された対向基板と、上記アクティブマトリクス基板及び対向基板の間に設けられ、紫外光重合性モノマーが添加された液晶層とを備えた貼合体を作製した後に、該貼合体に紫外光を照射して上記液晶層のプレチルト角を設定する液晶表示パネルの製造方法であって、上記アクティブマトリクス基板の製造工程は、基板に複数のスイッチング素子を形成するスイッチング素子形成工程と、上記各スイッチング素子を覆うように有機絶縁膜を形成する有機絶縁膜形成工程と、上記有機絶縁膜上に上記各スイッチング素子にそれぞれ接続された複数の画素電極をマトリクス状に形成する画素電極形成工程と、上記有機絶縁膜に上記基板の表面から紫外光を照射して、該有機絶縁膜を脱色する第1紫外光照射工程と、上記有機絶縁膜に上記基板の裏面から紫外光を照射して、該有機絶縁膜を脱気する第2紫外光照射工程とを備えることを特徴とする。
上記の方法によれば、アクティブマトリクス基板において、基板に形成された複数のスイッチング素子を覆う有機絶縁膜を、第1紫外光照射工程における紫外光の照射により脱色するだけでなく、第2紫外光照射工程における紫外光の照射により分解ガスを発生させて脱気するので、液晶層のプレチルト角を設定するために、貼合体に紫外光を照射する際に、アクティブマトリクス基板の有機絶縁膜に紫外光が照射されても、発生する分解ガスが少なく、有機絶縁膜からの分解ガスの発生が抑制され、パネル内部における気泡の発生が抑制される。
本発明によれば、有機絶縁膜に基板の裏面から紫外光を照射して、有機絶縁膜を脱気するので、有機絶縁膜からの分解ガスの発生を抑制することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、本実施形態の液晶表示パネル50の断面図である。
液晶表示パネル50は、図1に示すように、互いに対向して配置されたアクティブマトリクス基板20及び対向基板30と、アクティブマトリクス基板20及び対向基板30の間に設けられた液晶層35と、アクティブマトリクス基板20及び対向基板30を互いに接着すると共に両基板の間に液晶層35を封入するためのシール材(不図示)とを備えている。
アクティブマトリクス基板20は、図1に示すように、絶縁基板10aと、絶縁基板10a上に互いに平行に延びるように設けられた複数のゲート線と、各ゲート線の間に互いに平行に延びるように設けられた複数の容量線11bと、各ゲート線及び各容量線11bを覆うように設けられたゲート絶縁膜12と、ゲート絶縁膜12上に各ゲート線と直交する方向に互いに平行に延びるように設けられた複数のソース線と、各ゲート線及び各ソース線の交差部分にスイッチング素子としてそれぞれ設けられた複数のTFT5と、各TFT5及び各ソース線を覆うように設けられた無機絶縁膜15と、無機絶縁膜15を覆うように設けられた有機絶縁膜16と、有機絶縁膜16上にマトリクス状に設けられた複数の画素電極17と、各画素電極17を覆うように設けられた配向膜(不図示)とを備えている。
TFT5は、図1に示すように、各ゲート線の側方に突出した部分であるゲート電極11aと、ゲート電極11aを覆うように設けられたゲート絶縁膜12と、ゲート絶縁膜12上でゲート電極11aに対応する位置に島状に設けられた半導体層13と、半導体層13上で互いに対峙するように設けられたソース電極14a及びドレイン電極14bとを備えている。ここで、半導体層13は、図1に示すように、上面にチャネル領域(不図示)が規定された下層の真性アモルファスシリコン層13aと、その上層に設けられたn+アモルファスシリコン層13bとを備えている。また、ソース電14aは、各ソース線の側方に突出した部分である。さらに、ドレイン電極14bは、容量線11bに重なる領域まで延設されることにより補助容量を構成すると共に、容量線11b上で無機絶縁膜15及び有機絶縁膜16に形成されたコンタクトホールを介して画素電極17に接続されている。
対向基板30は、絶縁基板10bと、絶縁基板10b上に格子状に設けられたブラックマトリクス(不図示)と、ブラックマトリクスの各格子間にそれぞれ設けられた赤色層、緑色層及び青色層を含むカラーフィルター層21と、ブラックマトリクス及びカラーフィルタ21を覆うように設けられた共通電極22と、共通電極22を覆うように設けられた配向膜(不図示)とを備えている。
液晶層35は、電気光学特性を有するネマチック液晶であり、Δε(誘電異方性)<0の液晶分子を含んでいる。また、液晶層35は、紫外光重合性モノマーがポリマー化された液晶性ポリマーを含んでいる。
上記構成の液晶表示パネル50では、画像の最小単位である各画素において、ゲート信号がゲート線を介してゲート電極11aに送られて、TFT5がオン状態になったときに、ソース信号がソース線を介してソース電極14aに送られて、半導体層13及びドレイン電極14bを介して、画素電極17に所定の電荷が書き込まれる。このとき、アクティブマトリクス基板20の各画素電極17と対向基板30の共通電極22との間において電位差が生じ、液晶層35に所定の電圧が印加される。そして、液晶表示装置50では、液晶層35に印加する電圧の大きさによって液晶層35の配向状態を変えることにより、液晶層35の光透過率を調整して画像が表示される。
次に、本実施形態のアクティブマトリクス基板20及び液晶表示パネル50の製造方法について、図2〜図4を用いて説明する。ここで、図2は、アクティブマトリクス基板20を製造するためのアクティブマトリクス基板前駆体19に紫外光を照射する工程を示す模式図であり、図3は、図2中のアクティブマトリクス基板前駆体19を拡大した断面図であり、図4は、アクティブマトリクス基板前駆体19上の有機絶縁膜16に含有するナフトキノンジアジド化合物Aの分解反応を示す模式図である。なお、本実施形態の液晶表示パネルの製造工程は、アクティブマトリクス基板製造工程と、対向基板製造工程と、貼合体製造工程と、プレチルト角設定工程とを備える。また、本実施形態のアクティブマトリクス基板製造工程は、TFT形成工程と、第1紫外光照射工程及び第2紫外光照射工程を含む有機絶縁膜形成工程と、画素電極形成工程とを備える。
<<アクティブマトリクス基板製造工程>>
<TFT形成工程>
まず、ガラス基板などの絶縁基板10aの基板全体に、スパッタリング法により、例えば、チタン膜(例えば、厚さ300Å程度)、アルミニウム膜(例えば、厚さ2000Å程度)及び窒化チタン膜(例えば、厚さ1000Å程度)を順に成膜し、その後、フォトリソグラフィを用いてパターニングして、ゲート線、ゲート電極11a及び容量線11bを形成する。
<TFT形成工程>
まず、ガラス基板などの絶縁基板10aの基板全体に、スパッタリング法により、例えば、チタン膜(例えば、厚さ300Å程度)、アルミニウム膜(例えば、厚さ2000Å程度)及び窒化チタン膜(例えば、厚さ1000Å程度)を順に成膜し、その後、フォトリソグラフィを用いてパターニングして、ゲート線、ゲート電極11a及び容量線11bを形成する。
続いて、ゲート線、ゲート電極11a及び容量線11bが形成された基板全体に、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法により、例えば、窒化シリコン膜を成膜し、ゲート絶縁膜12を形成する。
さらに、ゲート絶縁膜12が形成された基板全体に、プラズマCVD法により、例えば、真性アモルファスシリコン膜及びリンがドープされたn+アモルファスシリコン膜を順に成膜し、その後、フォトリソグラフィを用いてゲート電極11a上に島状にパターニングして、真性アモルファスシリコン層、及びn+アモルファスシリコン層が積層された半導体層形成層を形成する。
そして、上記半導体層形成層が形成された基板全体に、スパッタリング法により、例えば、チタン膜(例えば、厚さ300Å程度)及びアルミニウム膜(例えば、厚さ1500Å程度)を順に成膜し、その後、フォトリソグラフィを用いてパターニングして、ソース線、ソース電極14a及びドレイン電極14bを形成する。
さらに、ソース電極14a及びドレイン電極14bをマスクとして上記半導体層形成層のn+アモルファスシリコン層をエッチングすることにより、チャネル領域をパターニングして、半導体層13及びそれを備えたTFT5を形成する。
<有機絶縁膜形成工程>
まず、上記TFT形成工程でTFT5が形成された基板全体に、プラズマCVD法により、例えば、窒化シリコン膜を成膜する。
まず、上記TFT形成工程でTFT5が形成された基板全体に、プラズマCVD法により、例えば、窒化シリコン膜を成膜する。
続いて、窒化シリコン膜が成膜された基板全体に、スピンコート法により、例えば、アクリル系の感光性樹脂(例えば、厚さ3μm程度)を塗布し、その塗布された感光性樹脂をフォトマスクを介して露光した後に、現像することにより、ドレイン電極14b(及び容量線11b)上にコンタクトホールを有する有機絶縁膜16を形成する。
さらに、有機絶縁膜16が形成された基板、すなわち、アクティブマトリクス基板前駆体19(図2及び図3参照)に対し、図2に示すように、絶縁基板10aの表面側に配置させた光源Uaを用いて、絶縁基板10aの表面(被膜側)から相対的に低強度(例えば、0.2J/cm2〜1.2J/cm2程度)の紫外光Laを照射して、有機絶縁膜16を茶褐色から無色透明に脱色する(第1紫外光照射工程)と共に、絶縁基板10aの裏面側に配置させた光源Ubを用いて、絶縁基板10aの裏面(基板側)から相対的に高強度(例えば、7.2J/cm2程度)の紫外光Lbを照射して、有機絶縁膜16を脱気する(第2紫外光照射工程)。ここで、有機絶縁膜16は、光重合開始剤として、ナフトキノンジアジド化合物A(図4参照)を含んでいるので、主に紫外光Lbの照射により、図4に示すように、ナフトキノンジアジド化合物Aがインデンカルボン酸Bに分解され、窒素ガス(N2)などの分解ガスを排出することにより、脱気されることになる。
<画素電極形成工程>
まず、層間絶縁膜16が脱色及び脱気された基板全体に、スパッタリング法により、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)膜を成膜し、その後、フォトリソグラフィを用いてパターニングして、画素電極17を形成する。なお、画素電極17は、上記ITO膜以外に、IZO(Indium Zinc Oxide)膜やZnO系の酸化膜であってもよい。
まず、層間絶縁膜16が脱色及び脱気された基板全体に、スパッタリング法により、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)膜を成膜し、その後、フォトリソグラフィを用いてパターニングして、画素電極17を形成する。なお、画素電極17は、上記ITO膜以外に、IZO(Indium Zinc Oxide)膜やZnO系の酸化膜であってもよい。
続いて、画素電極17が形成された基板全体に、印刷法により、例えば、ポリアミド樹脂を塗布し、配向膜を形成する。
以上のようにして、本実施形態のアクティブマトリクス基板20を製造することができる。
<<対向基板製造工程>>
まず、ガラス基板などの絶縁基板10bの基板全体に、スピンコート法により、例えば、カーボンなどの黒色微粒子が分散されたアクリル系の感光性樹脂(例えば、厚さ1.5μm程度)を塗布し、その塗布された感光性樹脂をフォトマスクを介して露光した後に、現像することにより、ブラックマトリクスを形成する。
まず、ガラス基板などの絶縁基板10bの基板全体に、スピンコート法により、例えば、カーボンなどの黒色微粒子が分散されたアクリル系の感光性樹脂(例えば、厚さ1.5μm程度)を塗布し、その塗布された感光性樹脂をフォトマスクを介して露光した後に、現像することにより、ブラックマトリクスを形成する。
続いて、上記ブラックマトリクスが形成された基板上に、例えば、赤、緑又は青に着色されたアクリル系の感光性樹脂(例えば、厚さ3.0μm程度)を塗布し、その塗布された感光性樹脂をフォトマスクを介して露光した後に、現像することによりパターニングして、選択した色の着色層(例えば、赤色層)を形成する。さらに、他の2色についても同様な工程を繰り返して、他の2色の着色層(例えば、緑色層及び青色層)を形成して、カラーフィルタ21を形成する。
さらに、カラーフィルタ21が形成された基板上に、スパッタリング法により、例えば、ITO膜(例えば、厚さ1500Å程度)を成膜して、共通電極22を形成する。
その後、共通電極22が形成された基板全体に、印刷法により、例えば、ポリアミド樹脂(例えば、厚さ1000Å程度)を塗布し、配向膜を形成する。
以上のようにして、対向基板30を製造することができる。
<<貼合体製造工程>>
まず、例えば、ディスペンサを用いて、上記対向基板製造工程で製造された対向基板30に、紫外光硬化及び熱硬化併用型樹脂などにより構成されたシール材を枠状に描画する。
まず、例えば、ディスペンサを用いて、上記対向基板製造工程で製造された対向基板30に、紫外光硬化及び熱硬化併用型樹脂などにより構成されたシール材を枠状に描画する。
続いて、上記シール材が描画された対向基板30におけるシール材の内側の領域に、上述の液晶分子及び紫外光重合性モノマーが含有された液晶材料を滴下する。
そして、上記液晶材料が滴下された対向基板30と、上記アクティブマトリクス基板製造工程で製造されたアクティブマトリクス基板20とを、減圧下で貼り合わせた後に、その貼り合わせた貼合体40(図1参照)を大気圧に開放することにより、貼合体40の表面及び裏面を加圧する。
さらに、貼合体40に挟持されたシール材にUV光を照射した後に、貼合体40を加熱することによりシール材を硬化させることにより、アクティブマトリクス基板20及び対向基板30の間に液晶層35を封入する。
<<プレチルト角設定工程>>
まず、上記貼合体製造工程で製造された貼合体40のアクティブマトリクス基板20の各画素電極17と対向基板30の共通電極22との間、すなわち、液晶層35に所定の大きさの電圧を印加して、液晶層35の液晶分子を所定の方向に配向させた状態にする。
まず、上記貼合体製造工程で製造された貼合体40のアクティブマトリクス基板20の各画素電極17と対向基板30の共通電極22との間、すなわち、液晶層35に所定の大きさの電圧を印加して、液晶層35の液晶分子を所定の方向に配向させた状態にする。
続いて、上記のように液晶層35を配向させた貼合体40に紫外光を照射して、液晶層35中の紫外光重合性モノマーをポリマー化することにより、液晶性ポリマーを形成して、液晶層35中の液晶分子にプレチルト角を設定する。
以上のようにして、本実施形態の液晶表示パネル50を製造することができる。
次に、具体的に行った実験について説明する。
<予備実験>
実験1として、ガラス基板(縦100mm×横100mm)の表面にアクリル系の感光性樹脂(厚さ3μm)をスピンコート法により塗布した後に、プリベーク、露光、現像及びポストベークして、有機絶縁膜が形成された基板を作製した。
実験1として、ガラス基板(縦100mm×横100mm)の表面にアクリル系の感光性樹脂(厚さ3μm)をスピンコート法により塗布した後に、プリベーク、露光、現像及びポストベークして、有機絶縁膜が形成された基板を作製した。
実験2として、ガラス基板(縦100mm×横100mm)の表面にアクリル系の感光性樹脂(厚さ3μm)をスピンコート法により塗布した後に、プリベーク、露光、現像及びポストベークし、さらに、その基板に紫外光を7.2J/cm2×2回を照射して、脱気処理を行った有機絶縁膜が形成された基板を作製した。
上記実験1及び実験2で作製された基板について、以下の表1に示すように、各基板を真空装置内で1×10−5Pa以下に減圧し、100℃まで昇温しながら、各基板から発生するフラグメントを測定し、脱ガス中の成分(フラグメント)の組成を比較するという質量分析を行った。
表1の試料表面温度100℃において、質量数=28が31%(実験1)から14%(実験2)に減少しているように、有機絶縁膜に対する紫外光の照射により、有機絶縁膜から発生する窒素ガス(又は一酸化炭素ガス)の量が減ることが確認できた。
<本実験>
本発明の実施例として、上記説明した実施形態と同じ方法により、4.3型の液晶表示パネルを(100個×2)作製して、25℃で放置した液晶表示パネル(100個)及び80℃で5分加熱した液晶表示パネル(100個)において、気泡が発生したパネルの個数をカウントした。
本発明の実施例として、上記説明した実施形態と同じ方法により、4.3型の液晶表示パネルを(100個×2)作製して、25℃で放置した液晶表示パネル(100個)及び80℃で5分加熱した液晶表示パネル(100個)において、気泡が発生したパネルの個数をカウントした。
また、本発明の比較例として、上記説明した実施形態の製造方法において、第1紫外光照射工程及び第2紫外光照射工程を行わない方法により、4.3型の液晶表示パネルを(100個×2)作製して、25℃で放置した液晶表示パネル(100個)及び80℃で5分加熱した液晶表示パネル(100個)において、気泡が発生したパネルの個数をカウントした。
結果は、以下の表2のとおりである。
表2に示すように、本発明によれば、液晶表示パネルを25℃で放置した場合において、比較例で3%であった気泡発生率が0%に抑制され、その加速試験である80℃で5分加熱した場合においても、比較例で18%であった気泡発生率が2%に抑制された。そして、この気泡について質量分析を行ったところ、質量数28の窒素ガス(又は一酸化炭素ガス)であることが分かった。これにより、本発明の有機絶縁膜からの分解ガスの発生を抑制する効果、及びそれに伴うパネル内部における気泡の発生を抑制する効果が具体的に確認された。
以上説明したように、本実施形態のアクティブマトリクス基板20の製造方法及び液晶表示パネル50の製造方法によれば、アクティブマトリクス基板20において、絶縁基板10aに形成された複数のTFT5を無機絶縁膜15を介して覆う有機絶縁膜16を、第1紫外光照射工程における紫外光Laの照射により脱色するだけでなく、第2紫外光照射工程における紫外光Lbの照射により分解ガスを発生させて脱気するので、液晶層35のプレチルト角を設定するために、貼合体40に紫外光を照射する際に、アクティブマトリクス基板20の有機絶縁膜16に紫外光が照射されても、発生する分解ガスが少なく、有機絶縁膜16からの分解ガスの発生を抑制することができ、パネル内部における気泡の発生を抑制することができる。
また、本実施形態のアクティブマトリクス基板20の製造方法及び液晶表示パネル50の製造方法によれば、各スイッチング素子がボトムゲート型のTFT5であるので、アクティブマトリクス基板20の絶縁基板10a側にゲート電極11aが配置することになる。そのため、有機絶縁膜16に絶縁基板10aの裏面から相対的に強い紫外光Lbが照射されても、ゲート電極11aによって、TFT5の半導体層13(のチャネル領域)に紫外光Lbが到達しないので、紫外光Lbの照射に起因するTFT5の特性の劣化を抑制することができる。
また、本実施形態のアクティブマトリクス基板20の製造方法及び液晶表示パネル50の製造方法によれば、有機絶縁膜形成工程において、第1紫外光照射工程及び第2紫外光照射工程を同時に行うので、アクティブマトリクス基板20及び液晶表示パネル50の製造効率を向上させることができる。
また、本実施形態では、有機絶縁膜形成工程において、第1紫外光照射工程及び第2紫外光照射工程を同時に行う方法を例示したが、第1紫外光照射工程及び第2紫外光照射工程は、有機絶縁膜を構成する樹脂を露光した後で、且つアクティブマトリクス基板20と対向基板30とを貼り合わせる前であれば、どの段階で行ってもよく、同時に行わなくてもよい。
また、本実施形態では、光重合開始剤として、ナフトキノンジアジド化合物を含む有機絶縁膜を例示したが、本発明は、光重合開始剤を含まない有機絶縁膜にも適用することができる。
以上説明したように、本発明は、有機絶縁膜からの分解ガスの発生を抑制することができるので、有機絶縁膜を備えた電子素子全般の製造について有用である。
A ナフトキノンジアジド化合物
La,Lb 紫外光
5 TFT(スイッチング素子)
10a 絶縁基板
16 有機絶縁膜
17 画素電極
20 アクティブマトリクス基板
30 対向基板
35 液晶層
40 貼合体
50 液晶表示パネル
La,Lb 紫外光
5 TFT(スイッチング素子)
10a 絶縁基板
16 有機絶縁膜
17 画素電極
20 アクティブマトリクス基板
30 対向基板
35 液晶層
40 貼合体
50 液晶表示パネル
Claims (6)
- 基板に複数のスイッチング素子を形成するスイッチング素子形成工程と、
上記各スイッチング素子を覆うように有機絶縁膜を形成する有機絶縁膜形成工程と、
上記有機絶縁膜上に上記各スイッチング素子にそれぞれ接続された複数の画素電極をマトリクス状に形成する画素電極形成工程とを備えるアクティブマトリクス基板の製造方法であって、
上記有機絶縁膜に上記基板の表面から紫外光を照射して、該有機絶縁膜を脱色する第1紫外光照射工程と、
上記有機絶縁膜に上記基板の裏面から紫外光を照射して、該有機絶縁膜を脱気する第2紫外光照射工程とを備えることを特徴とするアクティブマトリクス基板の製造方法。 - 請求項1に記載されたアクティブマトリクス基板の製造方法において、
上記各スイッチング素子は、ボトムゲート型の薄膜トランジスタであり、
上記基板の裏面から照射する紫外光は、上記基板の表面から照射する紫外光よりも強いことを特徴とするアクティブマトリクス基板の製造方法。 - 請求項1に記載されたアクティブマトリクス基板の製造方法において、
上記有機絶縁膜形成工程は、上記第1紫外光照射工程及び第2紫外光照射工程を備えることを特徴とするアクティブマトリクス基板の製造方法。 - 請求項3に記載されたアクティブマトリクス基板の製造方法において、
上記有機絶縁膜形成工程では、上記第1紫外光照射工程及び第2紫外光照射工程を同時に行うことを特徴とするアクティブマトリクス基板の製造方法。 - 請求項1に記載されたアクティブマトリクス基板の製造方法において、
上記有機絶縁膜は、ナフトキノンジアジド化合物を含むことを特徴とするアクティブマトリクス基板の製造方法。 - アクティブマトリクス基板と、該アクティブマトリクス基板に対向して配置された対向基板と、上記アクティブマトリクス基板及び対向基板の間に設けられ、紫外光重合性モノマーが添加された液晶層とを備えた貼合体を作製した後に、該貼合体に紫外光を照射して上記液晶層のプレチルト角を設定する液晶表示パネルの製造方法であって、
上記アクティブマトリクス基板の製造工程は、
基板に複数のスイッチング素子を形成するスイッチング素子形成工程と、
上記各スイッチング素子を覆うように有機絶縁膜を形成する有機絶縁膜形成工程と、
上記有機絶縁膜上に上記各スイッチング素子にそれぞれ接続された複数の画素電極をマトリクス状に形成する画素電極形成工程と、
上記有機絶縁膜に上記基板の表面から紫外光を照射して、該有機絶縁膜を脱色する第1紫外光照射工程と、
上記有機絶縁膜に上記基板の裏面から紫外光を照射して、該有機絶縁膜を脱気する第2紫外光照射工程とを備えることを特徴とする液晶表示パネルの製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008313036A JP2010139539A (ja) | 2008-12-09 | 2008-12-09 | アクティブマトリクス基板の製造方法及び液晶表示パネルの製造方法 |
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JP2008313036A JP2010139539A (ja) | 2008-12-09 | 2008-12-09 | アクティブマトリクス基板の製造方法及び液晶表示パネルの製造方法 |
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ID=42349776
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JP2008313036A Pending JP2010139539A (ja) | 2008-12-09 | 2008-12-09 | アクティブマトリクス基板の製造方法及び液晶表示パネルの製造方法 |
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JP (1) | JP2010139539A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012017626A1 (ja) * | 2010-08-04 | 2012-02-09 | シャープ株式会社 | 薄膜トランジスタ基板及びその製造方法並びに液晶表示パネル |
-
2008
- 2008-12-09 JP JP2008313036A patent/JP2010139539A/ja active Pending
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WO2012017626A1 (ja) * | 2010-08-04 | 2012-02-09 | シャープ株式会社 | 薄膜トランジスタ基板及びその製造方法並びに液晶表示パネル |
US9196742B2 (en) | 2010-08-04 | 2015-11-24 | Sharp Kabushiki Kaisha | Thin film transistor substrate, method for manufacturing the same, and liquid crystal display panel |
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