JP2010138974A - 等速自在継手 - Google Patents

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拓志 手塚
Tadashi Suzuki
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Abstract

【課題】 パッキンが半径方向内側へ位置ずれすることを未然に防止し、エンドプレートおよびブーツアダプタのシール性を確保する。
【解決手段】 両端が開口し、内周面14に軸方向に延びる複数のトラック溝12が形成された外輪10と、外周面24に外輪10のトラック溝12と対をなして軸方向に延びる複数のトラック溝22が形成された内輪20と、外輪10のトラック溝12と内輪20のトラック溝22との間に介在してトルクを伝達する複数のボール30と、外輪10の内周面14と内輪20の外周面24との間に介在してボール30を保持するケージ40とを備え、外輪10の開口端面にエンドプレート50およびブーツアダプタ64をパッキン52,66を介して密着させた等速自在継手であって、外輪10の開口端面に位置するパッキン接触面に、パッキン52,66の位置を規制する環状の凹溝70,71を形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車や各種産業機械の動力伝達機構において使用され、例えば4WD車やFR車などで使用されるプロペラシャフトやドライブシャフトに組み込まれる摺動式等速自在継手の一つであるクロスグルーブ型等速自在継手に関する。
例えば4WD車やFR車などの自動車で使用されるプロペラシャフトは、トランスミッションとディファレンシャル間の相対位置変化による角度変位に対応できる構造とするためにクロスグルーブ型と称される摺動式等速自在継手を具備するものがある(例えば、特許文献1,2参照)。
図10および図11はディスクタイプのクロスグルーブ型等速自在継手を例示する。この等速自在継手は、外輪110、内輪120、ボール130およびケージ140を主要な構成要素としている。
外輪110は、複数の直線状トラック溝112が軸線に対して傾斜した状態で軸方向に沿って円筒状内周面114に形成されている。内輪120は、複数の直線状トラック溝122が軸線に対して外輪110のトラック溝112と反対方向に傾斜した状態で軸方向に沿って球面状外周面124に形成されている。ボール130は、外輪110のトラック溝112と内輪120のトラック溝122との交叉部に組み込まれて両者間でトルクを伝達する。ケージ140は、外輪110の円筒状内周面114と内輪120の球面状外周面124との間に介在してボール130を保持する。内輪120の内径にはシャフト(図示せず)がスプライン嵌合により連結される。
継手内部に充填した潤滑剤の漏洩を防ぐと共に異物の侵入を防止するため、外輪110の一方の開口端部116(図10左側)には金属製のエンドプレート150が外輪110に形成された孔118を利用してボルト締めにより固定され、外輪110の他方の開口端部111(図10右側)とシャフトとの間には密封装置160が装着されている。
エンドプレート150は、図12に示すように外輪110の一方の開口端面に形成された凹所113にゴム製パッキン152が嵌め込まれ、このパッキン152を介してエンドプレート150を外輪110の開口端部116に圧入することによりシール性を確保するようにしている。なお、パッキン152の位置決めを容易にするため、エンドプレート150の外輪対向面に粘着シート154でパッキン152を貼着し、エンドプレート150の外輪110への圧入により外輪110の凹所113にパッキン152を嵌め込んで圧壊させ、エンドプレート150を外輪110の開口端面に密着させるようにしている。
また、密封装置160は、ブーツ162と金属製のブーツアダプタ164とからなる。ブーツ162は小端部と大端部を有し、中間にてV字形に折り返した格好になっている。ブーツアダプタ164は円筒形で、一端に外輪110の外周面と嵌合するフランジを有し、エンドプレート150と共に孔118を利用してボルト締めにより外輪110に固定される。ブーツ162の小端部はシャフトに取り付けてブーツバンドで締め付けられている。ブーツ162の大端部はブーツアダプタ164の端部を加締めて保持されている。
このブーツアダプタ164も、前述のエンドプレート150と同様、外輪110の他方の開口端面に形成された凹所115にゴム製パッキン166が嵌め込まれ、このパッキン166を介してブーツアダプタ164を外輪110の開口端部111に圧入することによりシール性を確保するようにしている。なお、パッキン166の位置決めを容易にするため、ブーツアダプタ164の外輪対向面に粘着シート168でパッキン166を貼着し、ブーツアダプタ164の外輪110への圧入により外輪110の凹所115にパッキン166を嵌め込んで圧壊させ、ブーツアダプタ164を外輪110の開口端面に密着させるようにしている。
特開平3−223523号公報 特開2003−74580号公報
ところで、前述したディスクタイプのクロスグルーブ型等速自在継手は、継手内部に充填された潤滑剤の漏洩を防止するため、外輪110の一方の開口端部116にエンドプレート150を密着させ、外輪110の他方の開口端部111にブーツアダプタ164を密着させた構造を具備する。
これらエンドプレート150およびブーツアダプタ164によるシール性を確保するため、エンドプレート150およびブーツアダプタ164と外輪110の開口端面との間にゴム製パッキン152,166を介在させている。このパッキン152,166は、外輪110の開口端面に形成された凹所113,115に嵌め込まれ、その凹所113,115の周壁面113a,115aでパッキン152,166の外周を規制することで半径方向外側への逃げを防止し、ボルト締めによりエンドプレート150およびブーツアダプタ164を外輪110へ押圧してパッキン152,166を圧壊することによりそのエンドプレート150およびブーツアダプタ164を外輪110の開口端面に密着させてシール性を確保するようにしている。
しかしながら、このタイプの等速自在継手では、ボルトの締め付け状況によってはパッキン152,166の反力により、そのパッキン152,166が半径方向内側へ位置ずれすることがある。このような位置ずれが生じると、エンドプレート150およびブーツアダプタ164と外輪110の開口端面との間にパッキン152,166が介在しなくなり、シール性を確保することが困難になる。
なお、エンドプレート150およびブーツアダプタ164に粘着シート154,168でパッキン152,166を貼着した場合であっても、高温下で使用されると、粘着シート154,168の粘着力がなくなることにより、前述したようにパッキン152,166が半径方向内側へ位置ずれすることでシール性を確保することが困難になる問題が発生する可能性がある。
そこで、本発明は前述の問題点に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、パッキンが半径方向内側へ位置ずれすることを未然に防止し、エンドプレートおよびブーツアダプタのシール性を確保し得る等速自在継手を提供することにある。
前述の目的を達成するための技術的手段として、本発明は、少なくとも一方の端部が開口し、内周面に軸方向に延びる複数のトラック溝が形成された外側継手部材と、外周面に外側継手部材のトラック溝と対をなして軸方向に延びる複数のトラック溝が形成された内側継手部材と、外側継手部材のトラック溝と内側継手部材のトラック溝との間に介在してトルクを伝達する複数のボールと、外側継手部材の内周面と内側継手部材の外周面との間に介在してボールを保持するケージとを備え、外側継手部材の開口端面にシール部材をパッキンを介して密着させた等速自在継手であって、外側継手部材の開口端面に位置するパッキン接触面に、パッキンの位置を規制する凹凸部を形成したことを特徴とする。
本発明では、外側継手部材の開口端面に位置するパッキン接触面に、パッキンの位置を規制する凹凸部を形成したことにより、シール部材の外側継手部材への圧入により、パッキンの反力でもってパッキンが半径方向内側へ位置ずれしようとしても、パッキン接触面に形成された凹凸部でパッキンが係止され、半径方向内側への位置ずれを規制することができ、シール部材によるシール性を確保することが容易となる。
本発明におけるパッキン接触面は、外側継手部材の開口端面に形成された凹所に配されていることが望ましい。このようにすれば、パッキンが、外側継手部材の開口端面に形成された凹所に嵌め込まれ、その凹所の周壁面でパッキンの外周を規制することで半径方向外側への逃げを防止することができる。
本発明における凹凸部としては、環状の凹溝や、径方向外側を径方向内側よりも深くした段差溝、あるいは環状の突起とすることが望ましい。このようにすれば、凹凸部を簡単な加工で形成することができる点で有効である。
凹溝や段差溝を形成する場合、その溝深さはパッキンの厚み以下とすることが望ましい。このようにすれば、パッキンの一部が溝内に入り込んだ状態でシール部材と外側継手部材のパッキン接触面との間にパッキンを確実に介在させることができてシール性を確保することができる。なお、溝深さがパッキンの厚みよりも大きいと、パッキンの一部が溝内に入り込んだ状態でシール部材と外側継手部材のパッキン接触面との間にパッキンを確実に介在させることができない場合が発生する可能性がある。
本発明における凹凸部は、外側継手部材のトラック溝の底部よりも外径側に配置されていることが望ましい。このようにすれば、凹凸部を形成するための加工時にトラック溝と凹凸部との干渉によるバリ発生を防止することができ、凹凸部の加工が容易となる。
本発明における凹凸部は、シール部材がパッキンと接触する部位に配置されていることが望ましい。このようにすれば、シール部材を外側継手部材の開口端部に圧入するに際して、シール部材によるパッキンの押圧が確実に行われ、パッキンを凹凸部に確実に係止させることができる。
本発明におけるパッキンは、パッキン接触面に形成された凹凸部の外形に沿った形状を有することが望ましい。このようにすれば、パッキンを凹凸部に確実に係止させることができる。
本発明では、シール部材とパッキンとの間に粘着シートを介在させた構造が望ましい。このようにすれば、シール部材を外側継手部材の開口端部に圧入するに際して、シール部材と外側継手部材のパッキン接触面との間にパッキンを確実に介在させることが容易となる。
本発明は、外側継手部材のトラック溝が軸線に対して傾斜した状態で直線状に形成され、内側継手部材のトラック溝が軸線に対して前記外側継手部材のトラック溝と反対方向に傾斜した状態で直線状に形成され、ボールが外側継手部材のトラック溝と内側継手部材のトラック溝との交叉部に組み込まれている等速自在継手、つまり、レブロ型(クロスグルーブ型)等速自在継手に適用することが有効である。
本発明によれば、外側継手部材の開口端面に位置するパッキン接触面に、パッキンの位置を規制する凹凸部を形成したことにより、シール部材の外側継手部材への圧入により、パッキンの反力でもってパッキンが半径方向内側へ位置ずれしようとしても、パッキン接触面に形成された凹凸部でパッキンが係止され、半径方向内側への位置ずれを未然に防止することができ、シール部材のシール性を確保することが容易となる。その結果、信頼性の向上が図れ、高品質で長寿命の等速自在継手を提供することができる。
図1〜図9は、本発明の実施形態で、ディスクタイプのクロスグルーブ型等速自在継手を例示する。本発明は、ディスクタイプのみならず、フランジタイプやベルタイプのクロスグルーブ型等速自在継手にも適用可能である。
また、このクロスグルーブ型等速自在継手は、ケージ40の最小内径を内輪20の最大外径よりも小さく設定することにより、ケージ40と内輪20の干渉により軸方向変位量を規制するフロートタイプと、ケージ40の最小内径を内輪20の最大外径よりも大きく設定することにより、ボール30とケージ40の干渉により軸方向変位量を規制するノンフロートタイプの二種類に大別され、両タイプはプロペラシャフトやドライブシャフトが装備される車両の特性(スライド量や負荷容量など)に応じて使い分けられている。この実施形態では、フロートタイプを例示するが、ノンフロートタイプにも適用可能である。
この実施形態の等速自在継手は、図1および図2に示すように外側継手部材である外輪10、内側継手部材である内輪20、ボール30およびケージ40を主要な構成要素としている。
外輪10は、複数の直線状トラック溝12が軸線に対して傾斜した状態で軸方向に沿って円筒状内周面14に形成されている。内輪20は、複数の直線状トラック溝22が軸線に対して外輪10のトラック溝12と反対方向に傾斜した状態で軸方向に沿って球面状外周面24に形成されている。ボール30は、外輪10のトラック溝12と内輪20のトラック溝22との交叉部に組み込まれて両者間でトルクを伝達する。ケージ40は、外輪10の円筒状内周面14と内輪20の球面状外周面24との間に介在してボール30を保持する。内輪20の内径にはシャフト(図示せず)がスプライン嵌合により連結される。
継手内部に充填した潤滑剤の漏洩を防ぐと共に異物の侵入を防止するため、外輪10の一方の開口端部16(図1左側)にはシール部材である金属製のエンドプレート50が外輪10に形成された孔18を利用してボルト締めにより固定され、外輪10の他方の開口端部11(図1右側)とシャフトとの間には密封装置60が装着されている。
エンドプレート50は、外輪10の一方の開口端面に形成された凹所13にゴム製パッキン52が嵌め込まれ、このパッキン52を介してエンドプレート50を外輪10の開口端部16に圧入することによりシール性を確保するようにしている。なお、パッキン52の位置決めを容易にするため、エンドプレート50の外輪対向面に粘着シート54でパッキン52を貼着し、エンドプレート50の外輪10への圧入により外輪10の凹所13にパッキン52を嵌め込んで圧壊させ、エンドプレート50を外輪10の開口端面に密着させるようにしている。
また、密封装置60は、ブーツ62とシール部材である金属製のブーツアダプタ64とからなる。ブーツ62は小端部と大端部を有し、中間にてV字形に折り返した格好になっている。ブーツアダプタ64は円筒形で、一端に外輪10の外周面と嵌合するフランジを有し、エンドプレート50と共に孔18を利用してボルト締めにより外輪10に固定される。ブーツ62の小端部はシャフトに取り付けてブーツバンドで締め付けられている。ブーツ62の大端部はブーツアダプタ64の端部を加締めて保持されている。
このブーツアダプタ64も、前述のエンドプレート50と同様、外輪10の他方の開口端面に形成された凹所15にゴム製パッキン66が嵌め込まれ、このパッキン66を介してブーツアダプタ64を外輪10の開口端部11に圧入することによりシール性を確保するようにしている。なお、パッキン66の位置決めを容易にするため、ブーツアダプタ64の外輪対向面に粘着シート68でパッキン66を貼着し、ブーツアダプタ64の外輪10への圧入により外輪10の凹所15にパッキン66を嵌め込んで圧壊させ、ブーツアダプタ64を外輪10の開口端面に密着させるようにしている。
図1および図2に示す第一の実施形態では、図3に示すように外輪10の開口端面に形成された凹所13,15に位置するパッキン接触面に、パッキン52,66の位置を規制する凹凸部である環状の凹溝70,71を形成する。この凹溝70,71は、半径方向内側で深く、その半径方向外側へ向けて漸次浅くなるような断面形状を有する。また、この凹溝70,71は、外輪10のトラック溝12の底部よりも外径側に配置されている。これにより、凹溝70,71を形成するための加工時にトラック溝12と凹溝70,71との干渉によるバリ発生を防止することができ、凹溝70,71の加工が容易となる。
この第一の実施形態では、エンドプレート50およびブーツアダプタ64の外輪10への圧入により、パッキン52,66が外輪10の開口端面の凹所13,15に嵌め込まれ、その凹所13,15の周壁面13a,15aでパッキン52,66の外周を規制することで半径方向外側への逃げを防止することができる。また、エンドプレート52およびブーツアダプタ66の外輪10への圧入により、パッキン52,66の反力でもってパッキン52,66が半径方向内側へ位置ずれしようとしても、パッキン接触面に形成された凹溝70,71にパッキン52,66が嵌まり込んで係止され、半径方向内側への位置ずれを規制することができ、エンドプレート50およびブーツアダプタ64のシール性を確保することが容易となる。
この場合、凹溝70,71の深さ(最大深さ)はパッキン52,66の厚み以下としている。これにより、パッキン52,66の一部が凹溝70,71内に入り込んだ状態でエンドプレート50およびブーツアダプタ64と外輪10のパッキン接触面との間にパッキン52,66を確実に介在させることができてシール性を確保することができる。なお、凹溝70,71の深さがパッキン52,66の厚みよりも大きいと、パッキン52,66の一部が凹溝70,71内に入り込んだ状態でエンドプレート50およびブーツアダプタ64と外輪10のパッキン接触面との間にパッキン52,66を確実に介在させることができない場合が発生する可能性がある。
この凹溝70,71は、エンドプレート50およびブーツアダプタ64がパッキン52,66と接触する部位に配置されている。これにより、エンドプレート50およびブーツアダプタ64を外輪10の開口端部16,11に圧入するに際して、エンドプレート50およびブーツアダプタ64によるパッキン52,66の押圧が確実に行われ、パッキン52,66を凹溝70,71に確実に係止させることができる。
なお、パッキン52,66の凹所接触面をフラットな形状とし、エンドプレート50およびブーツアダプタ64の外輪10への圧入により、パッキン52,66の凹所接触面を膨出させて凹溝70,71内に入り込ませるようにしているが、そのパッキン52,66の凹所接触面の凹溝70,71と対応する部位を、その凹溝70,71の外形に沿った形状(断面形状に合致した形状)とすることも可能である。このようにすれば、パッキン52,66を凹溝70,71に確実に係止させることができる。
前述の第一の実施形態では、凹凸部として環状の凹溝70,71を形成した場合について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、凹凸部としては図4〜図6に示す第二の実施形態と図7〜図9に示す第三の実施形態における他の構造も可能である。なお、図4〜図6に示す第二の実施形態と図7〜図9に示す第三の実施形態において、図1〜図3と同一部分には同一参照符号を付して重複説明は省略する。
図4および図5に示す第二の実施形態では、図6に示すように外輪10の開口端面に形成された凹所13,15に位置するパッキン接触面に、径方向外側を径方向内側よりも深くした段差溝72,73を形成する。この段差溝72,73は、外輪10のトラック溝12の底部よりも外径側に配置されている。これにより、段差溝72,73を形成するための加工時にトラック溝12と段差溝72,73との干渉によるバリ発生を防止することができ、段差溝72,73の加工が容易となる。
この第二の実施形態では、エンドプレート50およびブーツアダプタ64の外輪10への圧入により、パッキン52,66が外輪10の開口端面の凹所13,15に嵌め込まれ、その凹所13,15の周壁面13a,15aでパッキン52,66の外周を規制することで半径方向外側への逃げを防止することができる。また、エンドプレート50およびブーツアダプタ64の外輪10への圧入により、パッキン52,66の反力でもってパッキン52,66が半径方向内側へ位置ずれしようとしても、パッキン接触面に形成された段差溝72,73にパッキン52,66が嵌まり込んで係止され、半径方向内側への位置ずれを規制することができ、エンドプレート50およびブーツアダプタ64のシール性を確保することが容易となる。
この場合、段差溝72,73の深さ(最大深さ)はパッキン52,66の厚み以下としている。これにより、パッキン52,66の一部が段差溝72,73内に入り込んだ状態でエンドプレート50およびブーツアダプタ64と外輪10のパッキン接触面との間にパッキン52,66を確実に介在させることができてシール性を確保することができる。なお、段差溝72,73の深さがパッキン52,66の厚みよりも大きいと、パッキン52,66の一部が段差溝72,73内に入り込んだ状態でエンドプレート50およびブーツアダプタ64と外輪10のパッキン接触面との間にパッキン52,66を確実に介在させることができない場合が発生する可能性がある。
この段差溝72,73は、エンドプレート50およびブーツアダプタ64がパッキン52,66と接触する部位に配置されている。これにより、エンドプレート50およびブーツアダプタ64を外輪10の開口端部16,11に圧入するに際して、エンドプレート50およびブーツアダプタ64によるパッキン52,66の押圧が確実に行われ、パッキン52,66を段差溝72,73に確実に係止させることができる。
なお、パッキン52,66の凹所接触面をフラットな形状とし、エンドプレート50およびブーツアダプタ64の外輪10への圧入により、パッキン52,66の凹所接触面を膨出させて段差溝72,73内に入り込ませるようにしているが、そのパッキン52,66の凹所接触面の段差溝72,73と対応する部位を、その段差溝72,73の外形に沿った形状(断面形状に合致した形状)とすることも可能である。このようにすれば、パッキン52,66を段差溝72,73に確実に係止させることができる。
また、図7および図8に示す第三の実施形態では、図9に示すように外輪10の開口端面に形成された凹所13,15に位置するパッキン接触面に環状の突起74,75を形成する。この突起74,75は、外輪10のトラック溝12の底部よりも外径側に配置されている。これにより、突起74,75を形成するための加工時にトラック溝12と突起74,75との干渉によるバリ発生を防止することができ、突起74,75の加工が容易となる。
この第三の実施形態では、エンドプレート50およびブーツアダプタ64の外輪10への圧入により、パッキン52,66が外輪10の開口端面の凹所13,15に嵌め込まれ、その凹所13,15の周壁面13a,15aでパッキン52,66の外周を規制することで半径方向外側への逃げを防止することができる。また、エンドプレート50およびブーツアダプタ64の外輪10への圧入により、パッキン52,66の反力でもってパッキン52,66が半径方向内側へ位置ずれしようとしても、パッキン接触面に形成された突起74,75がパッキン52,66に食い込むことによりパッキン52,66が係止され、半径方向内側への位置ずれを規制することができ、エンドプレート50およびブーツアダプタ64のシール性を確保することが容易となる。
この突起74,75は、エンドプレート50およびブーツアダプタ64がパッキン52,66と接触する部位に配置されている。これにより、エンドプレート50およびブーツアダプタ64を外輪10の開口端部16,11に圧入するに際して、エンドプレート50およびブーツアダプタ64によるパッキン52,66の押圧が確実に行われ、パッキン52,66を突起74,75で確実に係止させることができる。
なお、パッキン52,66の凹所接触面をフラットな形状とし、エンドプレート50およびブーツアダプタ64の外輪10への圧入により、パッキン52,66の凹所接触面を突起74,75の食い込みで凹ませるようにしているが、そのパッキン52,66の凹所接触面の突起74,75と対応する部位を、その突起74,75の外形に沿った形状(断面形状に合致した形状)とすることも可能である。このようにすれば、パッキン52,66を突起74,75で確実に係止させることができる。
本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明における第一の実施形態で、ディスクタイプのクロスグルーブ型等速自在継手の主要部構成を示す断面図である。 図1のA−A線に沿う断面図である。 図1のX部の拡大断面図である。 本発明における第二の実施形態で、ディスクタイプのクロスグルーブ型等速自在継手の主要部構成を示す断面図である。 図4のB−B線に沿う断面図である。 図4のY部の拡大断面図である。 本発明における第三の実施形態で、ディスクタイプのクロスグルーブ型等速自在継手の主要部構成を示す断面図である。 図7のC−C線に沿う断面図である。 図7のZ部の拡大断面図である。 従来におけるディスクタイプのクロスグルーブ型等速自在継手の主要部構成を示す断面図である。 図10のD−D線に沿う断面図である。 図10のM部の拡大断面図である。
符号の説明
10 外側継手部材(外輪)
11 端部
12 トラック溝
14 内周面
16 端部
20 内側継手部材(内輪)
22 トラック溝
24 外周面
30 ボール
40 ケージ
50 シール部材(エンドプレート)
52 パッキン
54 粘着シート
64 シール部材(ブーツアダプタ)
66 パッキン
68 粘着シート
70,71 凹凸部(凹溝)
72,73 凹凸部(段差溝)
74,75 凹凸部(突起)

Claims (11)

  1. 少なくとも一方の端部が開口し、内周面に軸方向に延びる複数のトラック溝が形成された外側継手部材と、外周面に前記外側継手部材のトラック溝と対をなして軸方向に延びる複数のトラック溝が形成された内側継手部材と、前記外側継手部材のトラック溝と内側継手部材のトラック溝との間に介在してトルクを伝達する複数のボールと、前記外側継手部材の内周面と内側継手部材の外周面との間に介在して前記ボールを保持するケージとを備え、前記外側継手部材の開口端面にシール部材をパッキンを介して密着させた等速自在継手であって、前記外側継手部材の開口端面に位置するパッキン接触面に、前記パッキンの位置を規制する凹凸部を形成したことを特徴とする等速自在継手。
  2. 前記パッキン接触面は、外側継手部材の開口端面に形成された凹所に配されている請求項1に記載の等速自在継手。
  3. 前記凹凸部は、パッキン接触面に形成された環状の凹溝とした請求項1又は2に記載の等速自在継手。
  4. 前記凹凸部は、パッキン接触面に形成され、径方向外側を径方向内側よりも深くした段差溝とした請求項1又は2に記載の等速自在継手。
  5. 前記溝深さは、パッキンの厚み以下とした請求項3又は4に記載の等速自在継手。
  6. 前記凹凸部は、パッキン接触面に形成された環状の突起とした請求項1又は2に記載の等速自在継手。
  7. 前記凹凸部は、外側継手部材のトラック溝の底部よりも外径側に配置されている請求項1〜6のいずれか一項に記載の等速自在継手。
  8. 前記凹凸部は、シール部材がパッキンと接触する部位に配置されている請求項1〜7のいずれか一項に記載の等速自在継手。
  9. 前記パッキンは、パッキン接触面に形成された凹凸部の外形に沿った形状を有する請求項1〜8のいずれか一項に記載の等速自在継手。
  10. 前記シール部材とパッキンとの間に粘着シートを介在させた請求項1〜9のいずれか一項に記載の等速自在継手。
  11. 前記外側継手部材のトラック溝は軸線に対して傾斜した状態で直線状に形成され、前記内側継手部材のトラック溝は軸線に対して前記外側継手部材のトラック溝と反対方向に傾斜した状態で直線状に形成され、前記ボールは前記外側継手部材のトラック溝と内側継手部材のトラック溝との交叉部に組み込まれている請求項1〜10のいずれか一項に記載の等速自在継手。
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