JP2010138725A - 真空ポンプ装置 - Google Patents

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真也 山本
Takashi Tsutsui
孝 筒井
Atsuhiro Ishida
篤博 石田
Katsumi Yamashita
勝巳 山下
Mamoru Kuwabara
衛 桑原
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Abstract

【課題】放熱による真空ポンプ装置の冷却効率を高める。
【解決手段】主ポンプ10には第2ブースターポンプ27が排気管28を介して接続されている。第2ブースターポンプ27には第1ブースターポンプ35が排気マニホールド36を介して連結されている。排気マニホールド36は、第2ブースターポンプ27のロータハウジング29に直接連結されていると共に、第1ブースターポンプ35のロータハウジング37に直接連結されている。第1ブースターポンプ35の排気口372と第2ブースターポンプ27の吸入口291とを連通する排気通路360は、排気マニホールド36内に形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、主ポンプ及び少なくとも1つの副ポンプが排気通路に関して複数直列に接続されており、前記副ポンプは、前記排気通路に関して前記主ポンプの上流側にある真空ポンプ装置に関する。
真空ポンプでは排ガスを圧縮する行程で熱が発生し、この発生熱によって真空ポンプが高温化する。特許文献1に開示の真空ポンプユニットでは、真空ポンプを冷却するための冷却ファンが設けられている。
特開2007−231935号公報
冷却ファンの採用は、真空ポンプユニットのコスト増をもたらすため、冷却ファンを用いることなく放熱によって真空ポンプを冷却することが望ましい。
本発明は、放熱による真空ポンプ装置の冷却効率を高めることを目的とする。
本発明は、主ポンプ及び少なくとも1つの副ポンプが排気通路に関して複数直列に接続されており、前記副ポンプは、前記排気通路に関して前記主ポンプの上流側にある真空ポンプ装置を対象とし、請求項1の発明では、前記複数のポンプのうち隣り合うポンプを接続する排気通路に接続する分岐通路と、前記主ポンプに接続する最下流の排気通路とを合流させる排気マニホールドを備え、前記排気マニホールドは、少なくとも1つの前記分岐通路を内部に備え、且つ隣り合うポンプの少なくとも一方のポンプハウジングに直接連結されている。
ポンプに直接連結された排気マニホールドは、該ポンプの熱容量を増やすと共に、放熱表面積を増やすため、放熱による真空ポンプ装置の冷却効率が高まる。
好適な例では、前記排気マニホールドは、前記分岐通路を開閉するリリーフ弁と、前記最下流の排気通路を開閉するリリーフ弁とを内蔵している。
排気マニホールド内にリリーフ弁を設ける構成は、分岐通路を構成する配管や排気通路を構成する配管にリリーフ弁を設ける場合に比べ、真空ポンプ装置のコンパクト化に有利である。
好適な例では、前記排気マニホールドは、前記分岐通路と前記最下流の排気通路とに対する共通マフラー室を備えている。
排気マニホールドに共通マフラー室を設けた構成は、分岐通路と排気通路との個々に対してマフラー室を設けた場合に比べ、真空ポンプ装置のコンパクト化に有利である。
好適な例では、前記排気マニホールドは、水冷通路を備えている。
水冷通路は、真空ポンプ装置の冷却効率を更に高める。
本発明は、放熱による真空ポンプ装置の冷却効率を高めることができるという優れた効果を奏する。
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図1及び図2に基づいて説明する。
図1に示すように、ルーツポンプ型の主ポンプ10のロータハウジング11の前端にはフロントハウジング12が連結されており、ロータハウジング11の後端にはリヤハウジング13が連結されている。ロータハウジング11、フロントハウジング12及びリヤハウジング13は、真空ポンプである主ポンプ10のポンプハウジングを構成する。
ロータハウジング11内には複数の隔壁14が設けられており、フロントハウジング12と隔壁14との間の空間、隣合う隔壁14の間の空間、及びリヤハウジング13と隔壁14との間の空間は、それぞれポンプ室15,16,17,18,19となっている。ポンプ室15,16,17,18,19の容積は、この順に小さくなってゆくようにしてある。
フロントハウジング12とリヤハウジング13とには回転軸20が回転可能に支持されている。又、フロントハウジング12とリヤハウジング13とには回転軸21〔図2参照〕が回転可能に支持されている。互いに平行に配置された回転軸20,21は、各隔壁14に通されている。
回転軸20には複数のロータ22が一体形成されており、回転軸21には同数のロータ23〔図2参照〕が一体形成されている。ポンプ室15,16,17,18,19に収容された複数のロータ22,23は、回転軸20,21の軸方向に見て同形同大の形状をしている。隣り合うポンプ室15,16,17,18,19は、隔壁14内の通路141を介して連通している。
リヤハウジング13にはギヤハウジング24が組み付けられており、回転軸20,21は、リヤハウジング13及びギヤハウジング24を通されている。
図2に示すように、ギヤハウジング24内の各回転軸20,21には歯車25,26が互いに噛合した状態で止着されている。ギヤハウジング24には電動モータMo〔図1参照〕が組み付けられている。回転軸20は、電動モータMoによって図2の矢印R1の方向に回転される。回転軸21は、歯車25,26を介して電動モータMoから駆動力を得ており、回転軸21は、図2の矢印R2で示すように回転軸20とは逆方向に回転する。
図1及び図2に示すように、ロータハウジング11には吸入口111がポンプ室15に連通するように形成されており、ロータハウジング11には排気口112がポンプ室19に連通するように形成されている。吸入口111からポンプ室15に導入されたガスは、ポンプ室16,17,18,19の順に隣りのポンプ室へ移送される。ポンプ室19へ移送されたガスは、排気口112からロータハウジング11外へ排出される。
図2に示すように、主ポンプ10にはルーツポンプ型の第2ブースターポンプ27が排気管28を介して接続されている。第2ブースターポンプ27のロータハウジング29内には単一のポンプ室30が形成されている。
ポンプ室30にはロータ31,32が互いに噛合した状態で収容されている。ロータ31は、回転軸33に一体形成されており、ロータ32は、回転軸34に一体形成されている。
ロータハウジング29には吸入口291及び排気口292が形成されている。吸入口291及び排気口292は、ポンプ室30に接続されている。第2ブースターポンプ27の排気口292と主ポンプ10の吸入口111とは、排気管28を介して連通している。
第2ブースターポンプ27にはルーツポンプ型の第1ブースターポンプ35が排気マニホールド36を介して連結されている。排気マニホールド36は、第2ブースターポンプ27のロータハウジング29に直接連結されていると共に、第1ブースターポンプ35のロータハウジング37に直接連結されている。排気マニホールド36は、アルミニウム製である。
第1ブースターポンプ35のロータハウジング37内には単一のポンプ室38が形成されている。ポンプ室38にはロータ39,40が互いに噛合した状態で収容されている。ロータ39は、回転軸41に一体形成されており、ロータ40は、回転軸42に一体形成されている。
ロータハウジング37には吸入口371及び排気口372が形成されている。吸入口371及び排気口372は、ポンプ室38に接続されている。排気マニホールド36内には排気通路360が形成されている。第1ブースターポンプ35の排気口372と第2ブースターポンプ27の吸入口291とは、排気マニホールド36内の排気通路360を介して連通している。
排気管28及び排気通路360は、第1ブースターポンプ35、第2ブースターポンプ27及び主ポンプ10の排気通路の一部である。第2ブースターポンプ27は、主ポンプ10に対して排気通路に関して直列になるように、主ポンプ10の上流側に配置された第2副ポンプであり、第1ブースターポンプ35は、第2ブースターポンプ27に対して排気通路に関して直列になるように、第2ブースターポンプ27の上流側に配置された第1副ポンプである。
第1,2ブースターポンプ35,27におけるその他の構成は、主ポンプ10と同じである。そこで、第1,2ブースターポンプ35,27の駆動源である電動モータM1,M2を除いた第1,2ブースターポンプ35,27におけるその他の構成には主ポンプ10と同じ符号を付し、その詳細説明は省略する。
第2ブースターポンプ27の回転軸33は、電動モータM2によって図2の矢印R3の方向に回転される。第2ブースターポンプ27の回転軸34は、歯車25,26を介して電動モータM2から駆動力を得ており、回転軸34は、図2の矢印R4で示すように回転軸33とは逆方向に回転する。第1ブースターポンプ35の回転軸41は、電動モータM1によって図2の矢印R5の方向に回転される。第1ブースターポンプ35の回転軸42は、歯車25,26を介して電動モータM1から駆動力を得ており、回転軸42は、図2の矢印R6で示すように回転軸41とは逆方向に回転する。
図1に示すように、排気マニホールド36内には第1排気通路361が排気通路360から分岐するように形成されている。又、排気マニホールド36内には第2排気通路362及び第3排気通路363が形成されている。第2排気通路362は、排気管28に分岐接続された分岐管43に連通しており、第2排気通路362と排気管28とは、分岐管43を介して連通している。第3排気通路363は、主ポンプ10の排気口112に接続された排気管44に連通しており、第3排気通路363と排気口112とは、排気管44を介して連通している。
排気マニホールド36内には共通マフラー室45が形成されており、第1排気通路361、第2排気通路362及び第3排気通路363は、共通マフラー室45に連通している。共通マフラー室45は、大気に連通しており、共通マフラー室45内は、大気圧領域である。第1排気通路361にはリリーフ弁46が設けられている。第2排気通路362にはリリーフ弁47が設けられており、第3排気通路363にはリリーフ弁48が設けられている。
排気マニホールド36は、隣り合うポンプ27,35を接続する排気通路360に接続する分岐通路(第1排気通路361)と、隣り合うポンプ27,10を接続する排気通路としての排気管28に接続する分岐通路(分岐管43及び第2排気通路362)と、主ポンプ10に接続する最下流の排気通路(排気管44及び第3排気通路363)とを合流させる。
第1ブースターポンプ35における電動モータM1が作動すると、ロータ39,40が回転し、吸引作用対象領域(例えばロードロックチャンバ)内のガスが吸入口371を経由してポンプ室38へ吸入される。ポンプ室38へ吸入されたガスは、ロータ39,40の回転によって、排気口372から排気通路360へ排気される。排気通路360の圧力が大気圧を超えると、排気通路360のガスは、第1排気通路361からリリーフ弁46を押し退けて共通マフラー室45へ流出する。排気通路360内の圧力が大気圧を超えない場合には、リリーフ弁46は、第1排気通路361を閉じる。
リリーフ弁46が第1排気通路361を閉じている場合、排気管28内のガスは、ロータ39,40の回転、及び第2ブースターポンプ27における電動モータM2の作動によるロータ31,32の回転によって、吸入口291を経由して第2ブースターポンプ27のポンプ室30に移行する。ポンプ室30に移行したガスは、ロータ31,32の回転によって、排気口292から排気管28内へ排気される。排気管28内の圧力が大気圧を超えると、排気管28内のガスは、分岐管43からリリーフ弁47を押し退けて共通マフラー室45へ流出する。排気管28内の圧力が大気圧を超えない場合には、リリーフ弁47は、第2排気通路362を閉じる。
リリーフ弁47が第2排気通路362を閉じている場合、排気管28内のガスは、ロータ31,31の回転、及び主ポンプ10における電動モータMoの作動によるロータ22,23の回転によって、吸入口111を経由してポンプ室15に移行する。ポンプ室15に移行したガスは、ロータ22,23の回転によって、ポンプ室16〜19及び排気口112を経由して排気管44内へ排気される。排気管44内のガスは、第3排気通路363からリリーフ弁48を押し退けて共通マフラー室45へ流出する。排気管44内の圧力が大気圧を超えない場合には、リリーフ弁48は、第3排気通路363を閉じる。
第2ブースターポンプ27における排気速度は、主ポンプ10における排気速度よりも大きくしてあり、第1ブースターポンプ35における排気速度は、第2ブースターポンプ27における排気速度よりも大きくしてある。
第1の実施形態では以下の効果が得られる。
(1)ロータハウジング29,37の熱の一部は、排気マニホールド36を伝って排気マニホールド36の表面から放熱される。つまり、第1,2ブースターポンプ35,27の両方に直接連結された排気マニホールド36は、第1,2ブースターポンプ35,27の熱容量を増やすと共に、放熱表面積を増やす。そのため、放熱による第1,2ブースターポンプ35,27の冷却効率が高まる。
(2)排気マニホールド36内にリリーフ弁46,47,48を設ける構成は、第1排気通路361、第2排気通路362、第3排気通路363を配管で構成して、各配管にリリーフ弁を設ける場合に比べ、真空ポンプ装置のコンパクト化及びコストに関して有利である。
(3)排気マニホールド36に共通マフラー室45を設けた構成は、第1〜第3排気通路361,362,363の個々に対してマフラー室を設けた場合に比べ、第1〜第3排気通路361,362,363に対するマフラー室容積を大きくでき、マフラー室形成部材のコンパクト化を図りつつ消音効果を高めることができる。
(4)ロータハウジング29,37内ではガス圧縮が行われるため、ポンプ室30,38内の温度上昇は大きい。ポンプ室30,38を形成するロータハウジング29,37の内壁面の面積は大きいため、ロータハウジング29,37も温度上昇し易い。温度上昇し易いロータハウジング29,37は、放熱を促す排気マニホールド36の直接連結対象として好適である。
(5)第1ブースターポンプ35の排気口372と第2ブースターポンプ27の吸入口291とを繋ぐ排気管及び該排気管から分岐する分岐管が不要になる。
次に、図3の第2の実施形態を説明する。第1の実施形態と同じ構成部には同じ符合を用い、その詳細説明は省略する。
排気マニホールド36は、第2ブースターポンプ27にのみ直接連結されており、排気口372と排気通路360とは、排気管49を介して連通している。第2ブースターポンプ27に直接連結された排気マニホールド36は、第2ブースターポンプ27の熱容量を増やすと共に、放熱表面積を増やす。そのため、放熱による第2ブースターポンプ27の冷却効率が高まる。
次に、図4の第3の実施形態を説明する。第1の実施形態と同じ構成部には同じ符合を用い、その詳細説明は省略する。
排気マニホールド36は、第1ブースターポンプ35にのみ直接連結されており、吸入口291と排気通路360とは、排気管50を介して連通している。第1ブースターポンプ35に直接連結された排気マニホールド36は、第1ブースターポンプ35の熱容量を増やすと共に、放熱表面積を増やす。そのため、放熱による第1ブースターポンプ35の冷却効率が高まる。
次に、図5の第4の実施形態を説明する。第1の実施形態と同じ構成部には同じ符合を用い、その詳細説明は省略する。
第1,2ブースターポンプ35,27の両方に直接連結された排気マニホールド36内には水冷却通路51が形成されている。水は、水供給タンク52からポンプ53によって水冷却通路51へ送られ、水冷却通路51を通った水は、熱交換器54で冷却されて水供給タンク52へ還流する。
水冷却通路51の存在は、第1,2ブースターポンプ35,27の冷却効率を高めることに寄与する。
本発明では以下のような実施形態も可能である。
○主ポンプ10のロータハウジング11と第2ブースターポンプ27のロータハウジング29との両方に排気マニホールドを直接連結するようにしてもよい。
○主ポンプ10のロータハウジング11にのみ排気マニホールドを直接連結するようにしてもよい。
○第1ブースターポンプ35のロータハウジング37と、第2ブースターポンプ27のロータハウジング29と、主ポンプ10のロータハウジング11とに排気マニホールドを直接連結するようにしてもよい。
○電動モータに排気マニホールドを直接連結してもよい。
○主ポンプ10の上流に1つの副ポンプのみを設け、主ポンプ10と副ポンプとの両方に排気マニホールドを直接連結するようにしてもよい。
前記した実施形態から把握できる技術思想について以下に記載する。
〔1〕前記排気マニホールドは、連結対象であるポンプのロータハウジングに直接連結されている請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の真空ポンプ装置。
ロータハウジングは、放熱を促す排気マニホールドの直接連結対象として好適である。
第1の実施形態を示す主ポンプ及び副ポンプを示す側断面図。 図1のA−A線断面図。 第2の実施形態を示す側断面図。 第3の実施形態を示す側断面図。 第4の実施形態を示す側断面図。
符号の説明
10…主ポンプ。27…副ポンプとしてのブースターポンプ。28…排気通路を構成する排気管。35…副ポンプとしてのブースターポンプ。36…排気マニホールド。360…排気通路。361…分岐通路である第1排気通路。362…分岐通路の一部である第2排気通路。363…最下流の排気通路の一部である第3排気通路。44…最下流の排気通路である排気管。45…共通マフラー室。46,47,48…リリーフ弁。51…水冷却通路。

Claims (4)

  1. 主ポンプ及び少なくとも1つの副ポンプが排気通路に関して複数直列に接続されており、前記副ポンプは、前記排気通路に関して前記主ポンプの上流側にある真空ポンプ装置において、
    前記複数のポンプのうち隣り合うポンプを接続する排気通路に接続する分岐通路と、前記主ポンプに接続する最下流の排気通路とを合流させる排気マニホールドを備え、前記排気マニホールドは、少なくとも1つの前記分岐通路を内部に備え、且つ隣り合うポンプの少なくとも一方に直接連結されている真空ポンプ装置。
  2. 前記排気マニホールドは、前記分岐通路を開閉するリリーフ弁と、前記最下流の排気通路を開閉するリリーフ弁とを内蔵している請求項1に記載の真空ポンプ装置。
  3. 前記排気マニホールドは、前記分岐通路と前記最下流の排気通路とに対する共通マフラー室を備えている請求項1及び請求項2のいずれか1項に記載の真空ポンプ装置。
  4. 前記排気マニホールドは、水冷通路を備えている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の真空ポンプ装置。
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